説明

無線通信システム

【課題】通信の確立に応じて選択された情報が送信される情報処理システムにおいて、送信すべき情報が未選択状態であった場合の操作性を向上する。
【解決手段】外部装置との間で確立された通信を介して情報を送受信する情報処理装置では、外部装置との間の通信が確立したときに、外部装置による特定の処理のために送信すべき情報が選択されているか否かを判定する。送信すべき情報が選択されていると判定された場合は、選択されている情報を当該通信を介して送信する。選択されていないと判定された場合には、送信の対象として選択できる情報を示す選択用情報を当該通信を介して送信する。そして、選択用情報の送信に応じて受信された指定情報によって指定された情報を、当該通信を介して外部装置へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は圏内に配置された機器が近傍無線通信機能を利用してデータ通信を行うための無線通信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来電磁結合を用いて、機器間での近接無線通信を実行するものとしては、RFID(RadioFrequency IDentification)や、NFC(Near Field Communication)技術が知られている。
また、現在「TransferJET」と呼ばれる非接触転送技術が開発されている。この転送技術では電源供給を必要とし、通信距離が最大3cmと短いながらも、データ転送スピードは560Mbpsと高速である。
【0003】
また、従来の無線端末装置は、保存している画像を無線通信で伝送して印刷する為には、ユーザは画像を選択し、メニュー画面で送信機能を起動し、通信相手を特定するなどの複雑な操作が必要であった。
この種の従来技術として、データ伝送装置からデータ処理装置へ1以上のファイルを伝送する時に、データ処理装置において表示し、送信ファイルを選択するインターフェースを提供する無線通信システムがある(特許文献1)。即ち、データ伝送先の装置が、データ伝送元の装置より伝送可能なファイルの情報を表示し、送信ファイルを選択するためのユーザインターフェースを提供する。
【0004】
また、他の従来技術として、通信装置の近接、または接触を検出し、検出された通信装置から送信されてきた情報によって特定される処理を実行するためのアプリケーションプログラムに所定の処理を実行させる情報処理システムがある(特許文献2)。
【特許文献1】特開2006−020078号公報
【特許文献2】特開2006−157392号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近傍無線通信を用いると、第1無線端末装置を第2無線端末装置に近づけるだけで、第1無線端末装置内に保存されている画像が転送されるという手軽さはある。
しかしながら、その反面、第1無線通信装置の画像が、ユーザによる選択状態に無い時には、画像の転送が出来ないという不具合が発生する。また、その状態をユーザに通知し、更に、転送する画像を手軽に指定するといったような方法は存在しない。
【0006】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、通信の確立に応じて選択された情報が送信される情報処理システムにおいて、送信すべき情報が未選択状態であった場合の操作性を向上することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための本発明の一態様による情報処理装置は以下の構成を備える。すなわち、
外部装置との間で確立された通信を介して情報を送受信する情報処理装置であって、
前記外部装置との間で前記通信を確立する確立手段と、
前記確立手段による前記通信が確立したときに、前記外部装置による特定の処理のために送信すべき情報が選択されているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により選択されていないと判定された場合に、前記通信を介して、送信の対象として選択できる情報を示す選択用情報を送信する手段と、
前記選択用情報を送信する手段による選択用情報の送信に応じて、送信すべき情報を示す指定情報を前記通信を介して受信する受信手段と、
前記判定手段により選択されていると判定された場合は、選択されている情報を前記通信を介して送信し、前記判定手段により選択された状態にないと判定された場合は、前記指定情報によって指定された情報を前記通信を介して送信する手段とを備える。
【0008】
また、上記の目的を達成するための本発明の他の態様による情報処理装置は以下の構成を備える。すなわち、
外部装置との間で確立された通信を介して情報を送受信する情報処理装置であって、
前記外部装置との間で前記通信を確立する確立手段と、
前記確立手段により確立された通信を介して受信した情報が、当該情報処理装置による特定の処理の対象として選択された情報か、前記特定の処理の対象となる情報を選択するための選択用情報かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、選択された情報と判定された場合は、当該受信した情報に対して前記特定の処理を実行する実行手段と、
前記判定手段により、選択用情報と判定された場合は、当該選択用情報を用いて、前記外部装置から送信させるべき情報をユーザに選択させるユーザインターフェース手段と、
前記ユーザインターフェース手段を介してなされたユーザの選択操作に応じて、前記外部装置が前記特定の処理の対象として送信すべき情報を指定する指定情報を生成し、これを前記外部装置に送信する送信手段とを備える。
【0009】
更に、上記の目的を達成するための本発明の他の態様による情報処理システムは以下の構成を備える。すなわち、
第1及び第2の情報処理装置の間で情報の送受信を行う情報処理システムであって、
前記第1の情報処理装置と前記第2の情報処理装置との間で通信を確立する確立手段と、
前記第1の情報処理装置において、前記通信が確立したときに、前記第2の情報処理装置による特定の処理のために送信すべき情報が選択されているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により選択されていないと判定された場合には、前記第1の情報処理装置より前記通信を介して前記第2の情報処理装置へ、送信の対象として選択できる情報を表す選択用情報を送信する手段と、
前記第2の情報処理装置において、前記選択用情報を受信した場合に、当該選択用情報を用いて、情報をユーザに選択させるユーザインターフェース手段と、
前記第2の情報処理装置より前記通信を介して前記第1の情報処理装置に、前記ユーザインターフェース手段を介してユーザにより選択された情報を示す指定情報を送信する手段と、
前記判定手段により選択されていると判定された場合には選択されている情報を、選択されていないと判定された場合には、前記第1の情報処理装置より前記通信を介して前記第2の情報処理装置へ、前記指定情報によって指定された情報を送信する送信手段と、
前記第2の情報処理装置において、前記送信手段によって送信された情報に対して特定の処理を実行する実行手段とを備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、通信の確立に応じて選択された情報が送信される情報処理システムにおいて、送信すべき情報が未選択状態であった場合にも容易に送信すべき情報を選択することが可能となり、操作性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付の図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
【0012】
<第1実施形態>
第1実施形態では、第1の情報処理装置と第2の情報処理装置が確立された通信を介して情報の送受信を行う情報処理システムとして、2つの無線通信装置が近傍無線通信を確立して情報の送受信を行う形態を説明する。特に、本実施形態では、第1情報処理装置(第1無線通信装置)をデジタルカメラにより、第2情報処理装置(第2無線通信装置)をプリンタにより実現した、画像通信システムについて説明する。なお、以下の実施形態では、近傍無線通信の確立に応じた情報の送受信を説明するが、これに限られるものではない。例えば、USBなどの有線による通信の確立に応じて情報の送受信が行われる場合にも適用可能であることは明らかであろう。
【0013】
図1は第1実施形態による画像通信システムの構成例を示す図である。図1において、100および101は本発明に係る無線通信装置の一形態であり、本実施形態ではそれぞれ第1無線通信装置をデジタルカメラ100により、第2無線通信装置をプリンタ101により実施した例を示している。
【0014】
デジタルカメラ100及びプリンタ101は図1では図示されていない近傍無線通信機能を有する。デジタルカメラ100を同じ近傍無線通信機能を有するプリンタ101の近傍通信圏内に近づけると、デジタルカメラ100とプリンタ101との通信が確立され、情報の送受信が可能になる。
【0015】
図2は、第1無線通信装置としてのデジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。
図2において、201はデジタルカメラ100の全体を制御するシステム制御部である。202は画像処理部であり、保存画像のサムネールを作成するサムネール作成部を含んでいる。203は制御命令つまりプログラムが格納されているROM、204はRAMであり、撮影した画像を保存する記憶領域を含んでいる。205は近傍無線通信部であり、近傍無線通信に関わる制御を行う。206はアンテナ、207はアンテナ制御部である。また、208は撮像部であり、CCD209から入力された画素信号を取り込む。210は撮像した画像や設定情報を格納する記録メディアカードの制御を行うカードインタフェース(I/F)である。214はカードI/F210に接続された記録メディアカードである。記録メディアカード214はカードI/F210に対して着脱可能であることはいうまでもない。また、211は表示部である。212は操作部であり、撮影指示、再生、各種設定などの操作環境をユーザに提供する。213は電源部である。
【0016】
図3は、第2無線通信装置としてのプリンタ101の構成例を示すブロック図である。
301はプリンタ101の全体を制御するシステム制御部である。302は画像処理部、303は制御命令つまりプログラムが格納されているROMである。304はRAMであり、受信した画像或いはサムネールを保存する記憶領域を含んでいる。313は電源部、308はプリンタ用紙の給紙排紙を行う給紙排紙部、309はプリンタの印字制御を行うプリンタエンジンである。310は画像が格納された記録メディアカードの制御を行うカードインタフェース(I/F)である。314はカードI/F310に接続された記録メディアカードである。記録メディアカード314はカードI/F310に対して着脱可能であることはいうまでもない。311は表示部であり、RAM304或いは記録メディアカード314に保存された画像或いはサムネールを表示する画像表示の機能を含む。312は操作部であり、表示されたサムネールから画像を選択する画像選択の機能を含んでいる。305は通信制御を行う近傍無線通信部、305はアンテナ、307はアンテナ制御部である。
【0017】
以上が、本実施形態のデジタルカメラ100及びプリンタ101のハードウェア構成である。なお、述べるまでもないが、上述のハードウェア構成は本発明における実施形態の一つの事例であって、必ずしも上記ハードウェア構成を有していなければいけないものではなく、本発明の様態を実現できるハードウェア構成であれば全て本発明の範囲内である。
【0018】
次に、第1実施形態によるデジタルカメラ100及びプリンタ101の動作について説明する。
【0019】
図4は、デジタルカメラ100の画像送信時のフローチャートを示す図である。
図4において、まず、デジタルカメラ100が、プリンタ101の通信圏内に置かれると、デジタルカメラ100の近傍無線通信部205とプリンタ101の近傍無線通信部305が互いを検出する(ステップS401)。すると、デジタルカメラ100の近傍無線通信部205とプリンタ101の近傍無線通信部305が互いを検知し、デジタルカメラ100とプリンタ101の間に近傍無線通信が起動する(ステップS402)。こうして、デジタルカメラ100は外部装置であるプリンタ101との間で通信が確立される。この結果、デジタルカメラ100とプリンタ101の間に近傍無線通信による無線通信リンクが設定され、デジタルカメラ100とプリンタ101間で無線による画像伝送が可能になる。
【0020】
デジタルカメラ100では、RAM204またはカードI/F210に接続されている記録メディアカード214が、撮影した画像を保存する第1記憶部として機能している。RAM204またはカードI/F210に接続されている記録メディアに保存されている画像は、表示部211に表示される。ユーザは操作部212を操作することによって、第1記憶部に保存されている画像から所望の画像を送信画像として選択することができる。
【0021】
近傍無線通信部205が起動されると、デジタルカメラ100のシステム制御部201は、第1記憶部に保存されている画像の画像選択状態を確認する。即ち、システム制御部201は、RAM204またはカードI/F210に接続されている記録メディアに保存されている画像の内、1つ或いは複数が送信画像として選択された状態にあるかどうかを確認する(ステップS403)。
【0022】
すなわち、ステップS403では、上記ステップS401及びステップS402による通信(近傍無線通信)の確立時に、当該通信により送信すべき情報が選択されているか否かが判定される。そして、この判定の結果に基づいて、外部装置(プリンタ101)への送信処理が制御される。すなわち、ステップS403で選択されていないと判定された場合には、
・送信の対象として選択できる情報を示す選択用情報をステップS401、S402で確立した通信を介して外部装置へ送信し(第1送信処理:ステップS405〜S407)、
・選択用情報の送信に応じて送信すべき情報を示す指定情報を上記通信を介して外部装置より受信し(ステップSS410,S411)、
・指定情報によって指定された情報を上記通信を介して送信する(第2送信処理:ステップS413)。
【0023】
なお、選択用情報(サムネール画像)には、処理対象とすべき情報(印刷または表示処理の対象とすべき画像)を特定するための情報(例えばファイル名等)が含まれており、指定情報はこれを用いて生成される。また、サムネール画像やファイル名を表示/プリントしてユーザに所望の情報を選択させるユーザインターフェースでは、例えば、サムネール画像やファイル名に番号を付与したものを表示/プリントし、ユーザに所望の番号を入力させるようにすればよい。また、タッチパネルを備えたプリンタであれば、サムネール画像やファイル名の表示位置をユーザがタッチすることで選択を行える用に構成することができる。
【0024】
一方、ステップS403で選択されていると判定された場合には、当該選択されている情報をステップS401,S402で確立した通信を介して送信する(第2送信処理:ステップS413)。
以下、これらの処理について詳細に説明する。なお、以下に説明する処理では、選択用情報として送信可能な画像データのサムネール画像が用いられ、指定情報として送信すべき画像を指定する選択画像情報が用いられる。
【0025】
システム制御部201は、画像がユーザにより選択状態であると確認すると(ステップS404でYES)、画像の送信処理を開始する(ステップS413)。即ち、システム制御部201は、選択状態の画像を、RAM204またはカードI/F210に接続されている記録メディアカード214から近傍無線通信部205へ渡し、アンテナ制御部207とアンテナ206を通してプリンタ101へ送信する。
【0026】
一方、システム制御部201は、ユーザによる選択状態の画像がないと確認すると(ステップS404でNO)、サムネール画像作成処理を行う(ステップS405)。サムネール画像作成処理において、システム制御部201は、RAM204またはカードI/F210に接続されている記録メディアに保存されている画像のサムネール画像を、画像処理部202のサムネール作成部を用いて作成する。
ここで、ユーザによる選択状態の画像がない場合とは、確立された近傍無線通信を介して送信すべき画像が特定されていない状態である。より具体的には、デジタルカメラ100が、撮影モード、メニューモード、省電力モード、電源オフ等の状態である場合等がこれに相当する。一方、選択状態の画像がある場合の例としては、デジタルカメラ100が再生モードとなっている場合が挙げられる。この場合、選択状態の画像は当該再生モードで表示中の画像である。
【0027】
近年、RAM204またはカードI/F210に接続されている記録メディアは大容量化しており、数千枚の画像の保存も可能となっている。そのため、サムネールを作成する場合に、保存されている全画像のサムネール画像を作成すると多大な時間を費やしてしまい、実用的ではない場合もある。
【0028】
そこで、サムネール画像を作成する際に、以下のような規制を行い、サムネール画像の作成枚数を限定するようにすることが好ましい。例えば、
・作成枚数を設定することによりサムネール画像の作成枚数を指定された枚数以下に制限する。
・画像が撮影された日付(撮影日)を指定して期間制限することにより、サムネール画像の作成対象となる元の画像の枚数を制限する。
【0029】
サムネール画像の作成に成功すると(ステップS406でYES)、システム制御部201は、作成したサムネール画像をプリンタ101へ送信する(ステップS407)。即ち、システム制御部201は、RAM204またはカードI/F210に接続されている記録メディアから近傍無線通信部205へサムネール画像を渡し、アンテナ制御部207とアンテナ206を通してこれらをプリンタ101へ送信する。図5により後述するように、プリンタ101は、送信されたサムネール画像を用いて、ユーザに所望の画像を選択させる選択操作のためのユーザインターフェースを提供する。
【0030】
一方、サムネール画像の作成に失敗すると(ステップS406でNO)、システム制御部201は、近傍無線通信部205による無線通信リンクを解除し、当該近傍無線通信を終了する(ステップS416)。なお、サムネール画像の作成に失敗するは、サムネール画像のエンコード中にエラーが発生する場合や、サムネール画像を保存する記憶領域が不足している場合等である。
【0031】
近傍無線通信部205による画像送信に成功すると(ステップS408でYES)、システム制御部201は、プリンタ101が送信する選択画像情報の受信待ちの状態になる(ステップS410)。一方、近傍無線通信部205による画像送信に失敗すると(ステップS408でNO)、システム制御部201は、送信タイムアウト待ちとなり(ステップ409)、送信タイムアウトになるまで、画像を再送する(ステップS409でNO)。そして、送信タイムアウトになると(ステップS409でYES)、システム制御部201は、近傍無線通信部205による無線通信リンクを解除し、当該近傍無線通信を終了する(ステップS416)。
【0032】
プリンタ101では、ユーザは操作部312を介して、デジタルカメラ100がステップS407で送信したサムネール画像の中から、印刷を希望する画像を選択することができる。プリンタ101は、画像が選択されると、選択された画像情報を、近傍無線通信部205を通じて、デジタルカメラ100のシステム制御部201に送信する。
【0033】
デジタルカメラ100のシステム制御部201では、プリンタ101からの選択画像情報の受信に成功すると(ステップS411でYES)、選択された画像を、プリンタ101へ送信する(ステップS413)。即ち、システム制御部201は、RAM204またはカードI/F210に接続されている記録メディアから選択画像情報で選択された画像を近傍無線通信部205へ渡し、アンテナ制御部207とアンテナ206を通してプリンタ101へ送信する。
【0034】
一方、選択画像情報の受信に失敗すると(ステップS411でNO)、受信タイムアウト待ちとなり(ステップ412)、受信タイムアウトになるまで、受信待ち状態となる(ステップS412でNO)。そして、受信タイムアウトになると(ステップS412でYES)、近傍無線通信部205による無線通信リンクを解除し、近傍無線通信を終了する(ステップS416)。
【0035】
近傍無線通信部205による画像送信に成功すると(ステップS414でYES)、システム制御部201は、近傍無線通信部205による無線通信リンクを解除し、当該近傍無線通信を終了する(ステップS416)。一方、近傍無線通信部205による画像送信に失敗すると(ステップS414でNO)、システム制御部201は、送信タイムアウト待ちとなり(ステップ415)、送信タイムアウトになるまで、画像を再送する(ステップS415でNO)。そして、送信タイムアウトになると(ステップS415でYES)、システム制御部201は、近傍無線通信部205による無線通信リンクを解除し、当該近傍無線通信を終了する(ステップS416)。
【0036】
次に、プリンタ101の動作(システム制御部301の処理)について説明する。図5は、プリンタ101の画像受信時におけるシステム制御部301の処理を示すフローチャートである。
【0037】
図5において、まず、デジタルカメラ100が、プリンタ101の通信圏内に置かれたことが検出される(ステップS501)。すると、デジタルカメラ100の近傍無線通信部205とプリンタ101の近傍無線通信部305が互いを検知し、デジタルカメラ100とプリンタ101の間に近傍無線通信が起動する(ステップS502)。この結果、デジタルカメラ100とプリンタ101の間に近傍無線通信による無線通信リンクが設定され、デジタルカメラ100とプリンタ101間で無線による画像伝送が可能になる。こうして、外部装置(デジタルカメラ100)との間で通信(近傍無線通信)が確立される。そして、システム制御部301は、デジタルカメラ100からの画像またはサムネール画像の受信待ち状態となる(ステップS503)。
【0038】
システム制御部301は、受信待ち状態で、画像またはサムネール画像の受信に失敗すると(ステップS504でNO)、受信タイムアウト待ちとなり(ステップ518)、受信タイムアウトになるまで受信待ち状態を継続する(ステップS518でNO)。そして、受信タイムアウトになると(ステップS518でYES)、近傍無線通信部305による無線通信リンクを解除し、近傍無線通信を終了する(ステップS517)。
【0039】
画像またはサムネール画像の受信に成功すると(ステップS504でYES)、システム制御部301は、近傍無線通信部305により受信した画像またはサムネール画像を保存する。画像またはサムネール画像の保存先としては、RAM304またはカードI/F310に接続されている記録メディアカード314等が挙げられる。
【0040】
システム制御部301は、受信した画像が、印刷処理または表示処理の対象の画像か、またはサムネール画像のいずれであるか特定する(ステップS505)。すなわち、ステップS505では、ステップS502で確立した通信を介して受信した情報が、
・当該装置による特定の処理(印刷処理/表示処理)の対象として選択された情報であるか、
・特定の処理の対象となる情報を選択するための選択用情報(サムネール画像)であるか、が判定される。
【0041】
そして、上記の判定の結果に応じて以下のように処理が実行される。すなわち、
・選択された情報と判定された場合(印刷/表示処理の対象となる画像であると判定された場合)は、当該受信した情報に対して特定の処理を実行する(ステップS506,S516)。
・選択用情報と判定された場合(サムネール画像であると判定された場合)は、
・・・当該選択用情報を用いて、外部装置から送信させるべき情報をユーザに選択させるユーザインターフェースを提供し(ステップS507,S508)、
・・・ユーザの選択操作に応じて、特定の処理の対象として送信すべき情報を指定する指定情報(選択画像情報)を生成してこれを外部装置に送信する(ステップS508,S510)。
以下、これらの処理について詳述する。
【0042】
受信した画像が、サムネール画像でない場合(ステップS506でNO)、システム制御部301は、当該受信した画像を印刷または表示する(ステップS516)。即ち、システム制御部301は、RAM304またはカードI/F310に接続されている記録メディアから、当該受信した画像を表示部311に送り表示するか、または給紙排紙部308に送り印刷する。
【0043】
受信した画像が、サムネール画像の場合(ステップS506でYES)、システム制御部301は当該サムネール画像を印刷または表示する(ステップS507)。即ち、システム制御部301は、受信したサムネール画像を、RAM304またはカードI/F310に接続されている記録メディアカード314から、表示部311に送り表示するか、または給紙排紙部308に送り印刷する。こうして、システム制御部301は、RAM304または記録メディアカード314に保存されたサムネール画像を可視画像としてユーザに提示することにより、ユーザに所望の画像を選択させるためのユーザインターフェースを提供する。ユーザは操作部312を操作することによって、このユーザインターフェースを介して所望の画像を選択することが可能となる。
【0044】
以上のように、ユーザは、表示部311に表示されたサムネール画像または給紙排紙部308から印刷されたサムネール画像から、操作部312を介して所望の画像を選択することができる。これにより、ユーザは、デジタルカメラ100からの送信を希望する画像を選択する(ステップS508)。
【0045】
システム制御部301は、ユーザの選択操作により画像が選択されたことを確認すると(ステップS508でYES)、当該選択状態の画像を示す選択画像情報をデジタルカメラ100へ送信する(ステップS510)。即ち、システム制御部301は、ユーザの選択操作に応じた選択画像情報を近傍無線通信部205へ渡し、アンテナ制御部207とアンテナ206を通してデジタルカメラ100へ送信する。
【0046】
システム制御部301は、画像がユーザにより選択状態でないと確認すると(ステップS508でNO)、タイマーを起動し、タイムアウトまでユーザの選択を待つ(ステップS509でNO)。そして、タイムアウトになると(ステップS509でNO)、システム制御部301は、近傍無線通信部305による無線通信リンクを解除し、当該近傍無線通信を終了する(ステップS517)。
【0047】
近傍無線通信部205による選択画像情報の送信に成功すると(ステップS511でYES)、システム制御部301は、デジタルカメラ100から送信される選択画像の受信待ちになる(ステップS513)。一方、近傍無線通信部205による画像送信に失敗すると(ステップS511でNO)、システム制御部301は、送信タイムアウト待ちとなり(ステップS512)、送信タイムアウトになるまで、選択画像情報を再送する(ステップS512でNO)。そして、送信タイムアウトになると(ステップS512でYES)、近傍無線通信部205による無線通信リンクを解除し、当該近傍無線通信を終了する(ステップS517)。
【0048】
システム制御部301は、選択画像の受信に成功すると(ステップS514でYES)、受信した選択画像を近傍無線通信部205からRAM204またはカードI/F210に接続されている記録メディアからへ渡し、保持する。さらにシステム制御部301は、その選択画像を表示部311に送り表示するか、または給紙排紙部308に送り印刷する(ステップS516)。
【0049】
一方、選択画像情報の受信に失敗すると(ステップS514でNO)、システム制御部301は、受信タイムアウト待ちとなり(ステップS515)、受信タイムアウトになるまで、受信待ち状態となる(ステップS515でNO)。そして、受信タイムアウトになると(ステップS515でYES)、近傍無線通信部305による無線通信リンクを解除し、近傍無線通信を終了する(ステップS517)。
【0050】
以上のように、第1実施形態によれば、デジタルカメラ100からプリンタ101へ送信するべき画像が選択されていない場合には、デジタルカメラ100から送信可能な画像のサムネール画像がプリンタ101へ送信される。そして、プリンタ101ではサムネール画像から所望の画像を選択することができる。このため、通信の確立に応じて選択された情報が送信される情報処理システムにおいて、送信すべき情報が未選択状態であった場合にも容易に送信すべき情報を選択することが可能となり、操作性が向上する
【0051】
なお、上記実施形態では、第1の情報処理装置(デジタルカメラ100)と第2の情報処理装置(プリンタ101)との間に確立される通信形態が近傍無線通信の場合を説明したが、通信形態はこれに限られるものではない。例えば、有線のUSB通信等であってもよい。この場合、通信の確立は、USBケーブルにより両装置が接続されたことによりなされる。また、上記実施形態では、特定の処理の対象となる情報を画像、情報を選択するための選択用情報をサムネール画像としたが、これに限られるものではない。例えば、第1の情報処理装置としてPDA(Personal Digital Assistant)を用いた場合、特定の処理の対象となる情報を文書データ、情報を選択するための選択用情報を文書ファイル名やその属性情報とすることができる。また、上記実施形態では、画像がユーザにより選択状態でない場合にサムネール画像を作成するものとしたが、予め作成しておいたサムネール画像を送信するようにしてもよい。
【0052】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態を説明する。図6は第2実施形態によるデジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。また、図7は、第2実施形態によるプリンタ101の構成例を示すブロック図である。
【0053】
第1実施形態との違いを述べると、デジタルカメラ100に電磁誘導部600(図6)が、プリンタ101に電磁誘導部700(図7)がそれぞれ追加されている。電磁誘導部600は、電源部213と接続され、電源制御部を構成する。
【0054】
第1実施形態では、デジタルカメラ100が、プリンタ101の通信圏内に置かれても、デジタルカメラ100の電源部213が電源オン状態になっていないと、デジタルカメラ100とプリンタ101は互いを検知できない。即ち、デジタルカメラ100とプリンタ101の双方の電源がオン状態でないと、近傍無線通信部205と近傍無線通信部305が互いを検知し、デジタルカメラ100とプリンタ101の間に近傍無線通信を起動させることはできない。
【0055】
これに対して、第2実施形態では、デジタルカメラ100の電源がオフ状態であっても、デジタルカメラ100がプリンタ101の通信圏内に置かれたときに、デジタルカメラ100の電源が自動的にオン状態となる。即ち、プリンタ101の電磁誘導部700のコイル型アンテナから発生する磁場(磁界)によって、デジタルカメラ100の電磁誘導部600のコイル型アンテナが起電され、電源部213に起動信号が与えられ、これにより電源部213は電力供給を開始する。
【0056】
起動された状態のデジタルカメラ100では、システム制御部201が、画像がユーザにより選択状態でないと判断する。そして、RAM204またはカードI/F210に接続されている記録メディアに保存されている画像のサムネール画像を、画像処理部202のサムネール作成部で作成する。作成したサムネール画像は、RAM204またはカードI/F210に接続されている記録メディアから近傍無線通信部205へ渡され、アンテナ制御部207とアンテナ206を通してプリンタ101へ送信される。
以下の手順については、第1実施形態と同様である。
【0057】
以上のように、第2実施形態によれば、電源オフの状態にあるデジタルカメラ100をプリンタ101に接近させることにより、デジタルカメラ100の電源が自動的にオンとなり、両装置間の近傍無線通信が確立される。そして、電源オンの状態に移行した直後のデジタルカメラ100では画像が選択されていないので、デジタルカメラ100からは直ちに選択用情報としてのサムネール画像がプリンタ101に送信される。従って、第2実施形態によれば、電源がオフの状態のデジタルカメラ100をプリンタ101に接近させた場合にも、直ちにプリンタ101からの画像選択が可能な状態となるので、操作性が向上する。
【0058】
以上、実施形態を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0059】
尚、本発明は、ソフトウェアのプログラムをシステム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによって前述した実施形態の機能が達成される場合を含む。この場合、供給されるプログラムは実施形態で図に示したフローチャートに対応したコンピュータプログラムである。
【0060】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0061】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
【0062】
コンピュータプログラムを供給するためのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体としては以下が挙げられる。例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などである。
【0063】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることが挙げられる。この場合、ダウンロードされるプログラムは、圧縮され自動インストール機能を含むファイルであってもよい。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0064】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布するという形態をとることもできる。この場合、所定の条件をクリアしたユーザに、インターネットを介してホームページから暗号を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用して暗号化されたプログラムを実行し、プログラムをコンピュータにインストールさせるようにもできる。
【0065】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどとの協働で実施形態の機能が実現されてもよい。この場合、OSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される。
【0066】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれて前述の実施形態の機能の一部或いは全てが実現されてもよい。この場合、機能拡張ボードや機能拡張ユニットにプログラムが書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行なう。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】実施形態による無線通信システムの構成例を示す図である。
【図2】第1実施形態における、第1無線通信装置としてのデジタルカメラの構成例を示すブロック図である。
【図3】第1実施形態における、第2無線通信装置としてのプリンタの構成例を示すブロック図である。
【図4】デジタルカメラ100による画像送信時の処理を示すフローチャートである。
【図5】プリンタ101による画像受信時の処理を示すフローチャートである。
【図6】第2実施形態における、第1無線通信装置としてのデジタルカメラの構成例を示すブロック図である。
【図7】第2実施形態における、第2無線通信装置としてのプリンタの構成例を示すブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置との間で確立された通信を介して情報を送受信する情報処理装置であって、
前記外部装置との間で前記通信を確立する確立手段と、
前記確立手段による前記通信が確立したときに、前記外部装置による特定の処理のために送信すべき情報が選択されているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により選択されていないと判定された場合に、前記通信を介して、送信の対象として選択できる情報を示す選択用情報を送信する手段と、
前記選択用情報を送信する手段による選択用情報の送信に応じて、送信すべき情報を示す指定情報を前記通信を介して受信する受信手段と、
前記判定手段により選択されていると判定された場合は、選択されている情報を前記通信を介して送信し、前記判定手段により選択された状態にないと判定された場合は、前記指定情報によって指定された情報を前記通信を介して送信する手段とを備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
外部装置との間で確立された通信を介して情報を送受信する情報処理装置であって、
前記外部装置との間で前記通信を確立する確立手段と、
前記確立手段により確立された通信を介して受信した情報が、当該情報処理装置による特定の処理の対象として選択された情報か、前記特定の処理の対象となる情報を選択するための選択用情報かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、選択された情報と判定された場合は、当該受信した情報に対して前記特定の処理を実行する実行手段と、
前記判定手段により、選択用情報と判定された場合は、当該選択用情報を用いて、前記外部装置から送信させるべき情報をユーザに選択させるユーザインターフェース手段と、
前記ユーザインターフェース手段を介してなされたユーザの選択操作に応じて、前記外部装置が前記特定の処理の対象として送信すべき情報を指定する指定情報を生成し、これを前記外部装置に送信する送信手段とを備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
前記特定の処理の対象として選択された情報は画像データであり、
前記選択用情報は、画像データに対応するサムネール画像であり、
前記特定の処理とは前記画像データの印刷または表示であることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記確立手段は、前記外部装置が通信圏内に入ったことを検出して、前記外部装置との無線通信を確立することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
第1及び第2の情報処理装置の間で情報の送受信を行う情報処理システムであって、
前記第1の情報処理装置と前記第2の情報処理装置との間で通信を確立する確立手段と、
前記第1の情報処理装置において、前記通信が確立したときに、前記第2の情報処理装置による特定の処理のために送信すべき情報が選択されているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により選択されていないと判定された場合には、前記第1の情報処理装置より前記通信を介して前記第2の情報処理装置へ、送信の対象として選択できる情報を表す選択用情報を送信する手段と、
前記第2の情報処理装置において、前記選択用情報を受信した場合に、当該選択用情報を用いて、情報をユーザに選択させるユーザインターフェース手段と、
前記第2の情報処理装置より前記通信を介して前記第1の情報処理装置に、前記ユーザインターフェース手段を介してユーザにより選択された情報を示す指定情報を送信する手段と、
前記判定手段により選択されていると判定された場合には選択されている情報を、選択されていないと判定された場合には、前記第1の情報処理装置より前記通信を介して前記第2の情報処理装置へ、前記指定情報によって指定された情報を送信する送信手段と、
前記第2の情報処理装置において、前記送信手段によって送信された情報に対して特定の処理を実行する実行手段とを備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項6】
前記確立手段は、前記第1の情報処理装置と前記第2の情報処理装置が互いの通信圏内に入ったことを検出して、前記第1の情報処理装置と前記第2の情報処理装置との無線通信を確立することを特徴とする請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記送信手段が送信する情報は画像データであり、
前記選択用情報は、画像データに対応するサムネール画像であり、
前記特定の処理は画像データの印刷または表示であることを特徴とする請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記選択用情報を送信する手段によって送信されるサムネール画像の枚数は、指定された枚数以下に制限されることを特徴とする請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記選択用情報を送信する手段によって送信されるサムネール画像は、元の画像の撮影日に基づいて選択されることを特徴とする請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記判定手段は、前記第1の情報処理装置が画像を撮影する撮影モードである場合には、前記選択されていない状態であると判定することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記判定手段は、前記第1の情報処理装置がメニューモードである場合には、前記選択されていない状態であると判定することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記判定手段は、前記第1の情報処理装置が省電力モードである場合には、前記選択されていない状態であると判定することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記第1の情報処理装置において、前記第2の情報処理装置から提供される磁場により、電源をオン状態に移行する電源制御手段を更に備えることを特徴とする請求項5乃至12のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記判定手段は、前記電源制御手段により前記第1の情報処理装置の電源がオン状態に移行した場合には、直ちに前記選択されていない状態であると判定することを特徴とする請求項13に記載の情報処理システム。
【請求項15】
外部装置との間で確立された通信を介して情報を送受信する情報処理装置の制御方法であって、
前記外部装置との間で前記通信を確立する確立工程と、
前記確立工程で前記通信が確立したときに、前記外部装置による特定の処理のために送信すべき情報が選択されているか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程により選択されていないと判定された場合に、前記通信を介して、送信の対象として選択できる情報を示す選択用情報を送信する工程と、
前記選択用情報を送信する工程における選択用情報の送信に応じて、送信すべき情報を示す指定情報を前記通信を介して受信する受信工程と、
前記判定工程により選択されていると判定された場合は、選択されている情報を前記通信を介して送信し、前記判定工程により選択された状態にないと判定された場合は、前記指定情報によって指定された情報を前記通信を介して送信する工程とを備えることを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項16】
外部装置との間で確立された通信を介して情報を送受信する情報処理装置の制御方法であって、
前記外部装置との間で前記通信を確立する確立工程と、
前記確立工程で確立された通信を介して受信した情報が、当該情報処理装置による特定の処理の対象として選択された情報か、前記特定の処理の対象となる情報を選択するための選択用情報かを判定する判定工程と、
前記判定工程により、選択された情報と判定された場合は、当該受信した情報に対して前記特定の処理を実行する実行工程と、
前記判定工程により、選択用情報と判定された場合は、当該選択用情報を用いて、前記外部装置から送信させるべき情報をユーザに選択させるユーザインターフェース工程と、
前記ユーザインターフェース工程におけるユーザの選択操作に応じて、前記外部装置が前記特定の処理の対象として送信すべき情報を指定する指定情報を生成し、これを前記外部装置に送信する送信工程とを備えることを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項17】
第1及び第2の情報処理装置の間で情報の送受信を行う情報処理システムの制御方法であって、
前記第1の情報処理装置と前記第2の情報処理装置との間で通信を確立する確立工程と、
前記第1の情報処理装置が、前記通信が確立したときに、前記第2の情報処理装置による特定の処理のために送信すべき情報が選択されているか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程により選択されていないと判定された場合には、前記第1の情報処理装置が前記通信を介して前記第2の情報処理装置へ、送信の対象として選択できる情報を表す選択用情報を送信する工程と、
前記第2の情報処理装置が、前記選択用情報を受信した場合に、当該選択用情報を用いて、情報をユーザに選択させるユーザインターフェース工程と、
前記第2の情報処理装置が前記通信を介して前記第1の情報処理装置に、前記ユーザインターフェース工程を介してユーザにより選択された情報を示す指定情報を送信する工程と、
前記判定工程により選択されていると判定された場合には選択されている情報を、選択されていないと判定された場合には、前記第1の情報処理装置が前記通信を介して前記第2の情報処理装置へ、前記指定情報によって指定された情報を送信する送信工程と、
前記第2の情報処理装置が、前記送信工程によって送信された情報に対して特定の処理を実行する実行工程とを備えることを特徴とする情報処理システムの制御方法。
【請求項18】
請求項15または請求項16に記載された情報処理装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項19】
請求項15または請求項16に記載された情報処理装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−294798(P2009−294798A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−146221(P2008−146221)
【出願日】平成20年6月3日(2008.6.3)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】