説明

照明器具

【課題】低コスト化を図りながらも放電灯の長寿命化が図れ、しかもデザイン面での制約を少なくすることができる照明器具を提供することにある。
【解決手段】照明器具1は、放電灯Lを保持するランプ保持部10と、放電灯点灯装置2が収納される本体部11と、ランプ保持部10と本体部11とを機械的に連結するとともに放電灯点灯装置2と放電灯Lとの接続線が収納される連結アーム部12とを備え、放電灯点灯装置2は、放電灯Lに高周波電力を供給する電力変換部3と、インダクタLsおよび予熱コンデンサCsよりなる共振回路部と、上記高周波電力の周波数を調整する制御回路部4とを備え、放電灯Lの予熱電流値とランプ電流値との合計値が上記高周波電力の周波数に関わらずにフィラメントFを所定温度以上に加熱する加熱電流値以上になる条件下で予熱コンデンサCsの静電容量は小さく設定され、かつ予熱コンデンサCsはランプ保持部10に設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具、特に光源として放電灯が採用される照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、図7(a),(b)に示すように、調光機能を有する照明器具100が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
照明器具100は、いわゆる電気スタンドであって、放電灯Lが取り付けられるシェードよりなるランプ保持部110と、ランプ保持部110に取り付けられた放電灯Lを点灯させる放電灯点灯装置200が収納されるベースよりなる本体部120と、ランプ保持部110と本体部120とを機械的に連結する連結アーム部130とを備える。
【0004】
ここで、放電灯Lは、放電ガスが封入された気密容器内に電子放出物質(エミッタともいう)を保持した一対のフィラメントが配置された蛍光ランプである。
【0005】
放電灯点灯装置200は、例えば、交流電源ACより供給される電力を元に直流電圧を生成する直流電源(図示せず)と、直流電圧を高周波電圧に変換し照明負荷である放電灯Lに印加する(放電灯Lに高周波電力を供給する)高周波変換回路(図示せず)と、本体部120に設けられた調光操作部121に対する操作に応じて抵抗値が変化する可変抵抗VRを含み、その抵抗値に基づいて調光信号を生成する調光回路(図示せず)と、放電灯Lの光出力が調光操作部121の操作量に対して略比例的に変化するように高周波変換回路を制御する制御回路(図示せず)とを備える。また、放電灯点灯装置200には、限流および共振用のインダクタ、共振用のコンデンサ、共振および予熱電流通電用のコンデンサ(予熱コンデンサ)を含む共振回路(LC共振回路)が備えられる。
【0006】
上述した放電灯点灯装置200は、本体部120に収納されており、電源端子CON1を通じて交流電源ACに接続される。ここで、交流電源ACと放電灯点灯装置200との間の給電路には、当該給電路を開閉する電源スイッチ122が設けられ、当該電源スイッチ122により照明器具100の電源の入/切を行える。また、放電灯点灯装置200は、負荷端子CON2を通じて放電灯Lに接続される。ここで、放電灯Lは一対のフィラメントを備えるため、放電灯点灯装置200と放電灯Lとは4本の負荷線(接続線)Lfにより接続されている。このような負荷線Lfは、照明器具100の外観上見えないように、連結アーム部130に収納されている。
【特許文献1】特開2005−216553号公報(特に図1,5,9,10参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上述したようなフィラメントを有する放電灯Lでは、フィラメントの温度が一定温度以下になると、フィラメントより熱電子が放出され難くなる。そのため、電子放出物質から飛散される電子の量が多くなって、結果として、電子放出物質の寿命が短くなってしまう。このように電子放出物質の寿命が短くなることは、放電灯Lの寿命が短くなることを意味する。したがって、放電灯Lの長寿命化を図るためには、放電灯Lの点灯中においてはフィラメントの温度が一定温度を越えるようにフィラメントに所定値以上の適切な電流を流すことが必要になる。
【0008】
ここで、放電灯Lの点灯中にフィラメントに流れる電流の大きさは、放電灯Lのランプ電流値ILと予熱電流値IFとの合計値で決まる。
【0009】
ランプ電流値ILは、一般に、放電灯Lの調光レベルが低い(放電灯Lの明るさが暗い)ほど小さくなる。一方、予熱電流値IFは、放電灯Lに供給される高周波電力の角周波数と、予熱コンデンサの静電容量と、そのときの放電灯Lのランプ電圧との積で与えられる。すなわち、放電灯Lに供給される高周波電力の周波数をf、予熱コンデンサの静電容量をC、放電灯Lのランプ電圧をVLとすれば、IF=2π×f×C×VLである。
【0010】
したがって、予熱コンデンサの静電容量Cを大きくすれば、予熱電流値IFを大きくすることができるため、ランプ電流値ILが小さくさなった場合でも、フィラメントに所定値以上の電流を流すことが可能になる。しかしながら、静電容量Cが大きい予熱コンデンサを使用することは、予熱コンデンサの高コスト化および大型化、ひいては、照明器具の高コスト化および大型化を招くことになる。
【0011】
これに加えて、放電灯点灯装置200と放電灯Lとは4本の接続線Lfにより接続されているので、連結アーム部130をある程度太くする必要が生じ、このとこによって、照明器具がデザイン面で制約されてしまう。
【0012】
本発明は上述の点に鑑みて為されたもので、その目的は、低コスト化を図りながらも放電灯の長寿命化が図れ、しかもデザイン面での制約を少なくすることができる照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明では、放電ガスが封入された気密容器内に電子放出物質を保持した一対のフィラメントが配置された放電灯が取り付けられるランプ保持部と、ランプ保持部に取り付けられた放電灯を点灯させる放電灯点灯装置が収納される本体部と、ランプ保持部と本体部とを機械的に連結するとともに放電灯と放電灯点灯装置とを接続する接続線が収納される連結アーム部とを備え、放電灯点灯装置は、放電灯の一対のフィラメントそれぞれの電源側端子に接続され電源より得た電力を高周波電力に変換して放電灯に供給する電力変換部と、一方のフィラメントの電源側端子と電力変換部との間に挿入されたインダクタおよび一対のフィラメントそれぞれの非電源側端子間に挿入された予熱コンデンサよりなる共振回路部と、電力変換部より放電灯に供給される高周波電力の周波数を調整する制御回路部とを備え、高周波電力の角周波数と予熱コンデンサの静電容量と放電灯のランプ電圧との積で与えられる放電灯の予熱電流値とランプ電流値との合計値が高周波電力の周波数に関わらずにフィラメントを所定温度以上に加熱する加熱電流値以上になる条件下で予熱コンデンサの静電容量は小さく設定され、かつ予熱コンデンサはランプ保持部に設けられていることを特徴とする。
【0014】
請求項1の発明によれば、高周波電力の周波数に関わらずにフィラメントが所定温度以上になるように予熱コンデンサの静電容量を小さくしている。そのため、調光下限時に放電灯の電子放出物質から飛散される電子(熱電子)の量が多くなってしまうことを防止することができ、よって、低コスト化を図りながらも放電灯の長寿命化が図れる。また、予熱コンデンサを本体部ではなくランプ保持部に設けているので、予熱コンデンサと放電灯とを接続するための接続線を連結アーム部に収納しなくて済む。そのため、連結アーム部を細くすることができ、よって、低コスト化を図ることができ、特にデザイン面での制約を少なくすることができる。
【0015】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、上記制御回路部は、使用者による上記放電灯の光出力の設定に用いられる調光用の可変抵抗部、調光用の可変抵抗部と基準電源との間に挿入される電源側抵抗部、および調光用の可変抵抗部に並列接続される調光上限設定用の感温抵抗部を少なくとも有する分圧回路よりなり、調光用の可変抵抗部と電源側抵抗部との間の接続点の電圧を設定電圧として出力する調光設定部と、調光設定部より出力された設定電圧に応じて高周波電力の大きさが所定範囲内で単調増加するように高周波電力の周波数を調整する出力制御部とを備え、調光上限設定用の感温抵抗部は、負特性サーミスタよりなることを特徴とする。
【0016】
請求項2の発明によれば、調光上限時に周囲温度が高くなると調光上限設定用の感温抵抗部の抵抗値が小さくなり、設定電圧が低下し、高周波電力が小さくなる。そのため、放電灯点灯装置を構成する回路部品の温度上昇を抑制して、故障などを防止することができる。
【0017】
請求項3の発明では、請求項2の発明において、上記調光用の可変抵抗部には、上記放電灯の光出力の調整に使用される光出力調整用の可変抵抗部が並列接続されていることを特徴とする。
【0018】
請求項3の発明によれば、光出力調整用の可変抵抗部の抵抗値を調整することで、調光用の可変抵抗部の抵抗値のばらつきに起因する高周波電力のばらつきを修正することができる。よって、照明器具毎(製品毎)に調光上限時の高周波電力がばらついてしまうことを防止することができる。
【0019】
請求項4の発明では、請求項2または3の発明において、上記調光用の可変抵抗部における電源側抵抗部側とは反対側には、負特性サーミスタよりなる調光下限設定用の感温抵抗部が直列接続されていることを特徴とする。
【0020】
請求項4の発明によれば、調光下限時に周囲温度が低くなると調光下限設定用の感温抵抗部の抵抗値が大きくなり、設定電圧が上昇し、高周波電力が大きくなる。そのため、放電灯の立ち消えや、ちらつきなどを防止することができる。
【0021】
請求項5の発明では、請求項1〜4のうちいずれか1項の発明において、上記電源は交流電源であって、上記電力変換部は、上記電源より得た電力を元に直流電圧を出力する直流電源部と、直流電源部より出力された直流電圧を高周波電圧に変換する高周波電源部とを有し、直流電源部は、上記電源より供給される交流電流を整流する整流回路と、整流回路の出力を平滑する平滑回路とで構成されていることを特徴とする。
【0022】
請求項5の発明によれば、電源として交流電源を使用することが可能になる。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、低コスト化を図りながらも放電灯の長寿命化が図れ、しかもデザイン面での制約を少なくすることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
(実施形態1)
本実施形態の照明器具1は、光源として、蛍光ランプ(蛍光灯)などの放電ガスが封入された気密容器内に電子放出物質(エミッタ)を保持した一対のフィラメントF(以下、必要に応じてF1,F2で区別する)が配置された放電灯Lを用いる。なお、以下の説明では、説明の簡略化のためにフィラメントFの一方の端子を電源側端子と称し、他方の端子を非電源側端子と称する。
【0025】
また、本実施形態の照明器具1では、図1(a)に示すように、電力変換部3と、制御回路部4とを備える放電灯点灯装置2を採用している。
【0026】
電力変換部3は、放電灯Lの一対のフィラメントF1,F2それぞれの電源側端子に接続され電源より得た電力を高周波電力に変換して放電灯に供給する。本実施形態では、放電灯点灯装置2は、電源として交流電源(例えば周波数が50Hzあるいは60Hz、電圧が100〜120Vの商用交流電源)ACを用いているため、電力変換部3は、交流電源ACより得た電力を元に直流電圧を出力する直流電源部30を有する。また、電力変換部3は、直流電源部30より出力された直流電圧を高周波電圧に変換する高周波電源部31を有する。
【0027】
直流電源部30は、一対のダイオードD1,D2よりなり電源(交流電源AC)より得た電力を整流する整流回路と、一対のコンデンサC1,C2よりなり整流回路の出力を平滑する平滑回路とで構成されている。この直流電源部30において、ダイオードD1のアノードは交流電源ACの一端に接続され、カソードはコンデンサC1を介して交流電源ACの他端に接続されている。また、ダイオードD2のカソードは交流電源ACの一端に接続され、アノードはコンデンサC2を介して交流電源ACの他端に接続されている。この直流電源部30では、ダイオードD1のカソードとコンデンサC1との接続点が高電位側の出力端となり、ダイオードD2のアノードとコンデンサC2との接続点が低電位側の出力端となる。
【0028】
高周波電源部31は、直流電源部30の出力端間に挿入される一対のスイッチング素子QH,QLの直列回路により構成された、いわゆるハーフブリッジ型のインバータ回路である。スイッチング素子QH,QLは例えばFETなどの半導体スイッチング素子である。
【0029】
スイッチング素子QHとスイッチング素子QLとの接続点には直流カット用のコンデンサC3を介して共振チョークコイルよりなるインダクタLsの一端が接続され、インダクタLsの他端は放電灯LのフィラメントF1を介して予熱コンデンサCsの一端に接続される。この予熱コンデンサCsの他端は放電灯LのフィラメントF2を介して直流電源部30の低電位側の出力端に接続される。予熱コンデンサCsは、インダクタLsとともに共振回路部を構成する共振用のコンデンサとしての役割を果たす。すなわち、放電灯点灯装置2は、放電灯Lの一方のフィラメントF1の電源側端子と電力変換部3との間に挿入されたインダクタLsおよび一対のフィラメントF1,F2それぞれの非電源側端子間に挿入された予熱コンデンサCsよりなる共振回路部を有する。
【0030】
制御回路部4は、調光設定部40と、比較回路部41と、出力制御部42とを有する。
【0031】
出力制御部42は、例えばマイコンを主構成要素とする。出力制御部42は、各スイッチング素子QH、QLに対して略180°の位相差がある駆動信号をそれぞれ出力することによってスイッチング素子QH、QLを高周波で交互にオン・オフ制御し、放電灯LのフィラメントF1,F2間に高周波電圧を印加する。電力変換部3より放電灯Lに供給される高周波電力の大きさは、直流電源部30の出力電圧およびスイッチング素子QH,QLのスイッチング周波数(高周波電圧の周波数)によって決定され、共振回路部を構成するインダクタLsおよび予熱コンデンサCsと放電灯Lとによって構成されるLCR共振カーブにしたがって変化する。本実施形態では、スイッチング周波数を変化させることで、高周波電力の大きさを調整する。なお、スイッチング周波数が低いほど高周波電力は大きくなり、スイッチング周波数が高いほど周波数は小さくなる。
【0032】
出力制御部42は、比較回路部41の出力電圧(後述する設定電圧Vaと抵抗R4の両端間の電圧との差)が0になるように、駆動信号を出力する。すなわち、出力制御部42は、比較回路部41の出力電圧が負であれば、スイッチング素子QH,QLのスイッチング周波数を低下させて放電灯Lに供給する高周波電力を大きくし、比較回路部41の出力電圧が正であれば、スイッチング素子QH,QLのスイッチング周波数を高くして放電灯Lに供給する高周波電力を小さくする。なお、出力制御部42では、スイッチング周波数に上限値と下限値(すなわち高周波電力に最大値と最低値)が設定されている。例えば、本実施形態では、スイッチング周波数の上限値を110kHz、下限値を47kHzとしてあり、設定電圧Vaが所定値V2(図3(b)参照)を越えた場合には、高周波電力が一定値P1(図3(c)参照)になるようにしている。したがって、出力制御部42は、調光設定部40より出力された設定電圧Vaに応じて高周波電力の大きさが所定範囲内で単調増加するように高周波電力の周波数を調整する。
【0033】
比較回路部41は、オペアンプOPと、抵抗R4〜R6と、コンデンサC4とで構成される。抵抗R4は、電力変換部3より出力される高周波電流(共振電流)の大きさを検出するためのものである。抵抗R4は、スイッチング素子QLと直流電源部30の低電位側の出力端との間に挿入され、その両端間には高周波電流に応じた電圧が生じる。一方、オペアンプOPの反転入力端子は、抵抗R5を介してスイッチング素子QLと抵抗R4との接続点に接続され、また出力端子に抵抗R6を介して接続される。さらに、オペアンプOPの出力端子は出力制御部42に接続されており、オペアンプOPの非反転入力端子には調光設定部40で設定された設定電圧Vaが入力される。そのため、オペアンプOPは、調光設定部40の設定電圧Vaと、抵抗R4の両端間の電圧との差に応じた出力電圧を出力制御部42に出力する。また抵抗R6にはコンデンサC4が並列接続されており、これによって比較回路部41にローパスフィルタとしての機能も持たせている。
【0034】
調光設定部40は、放電灯Lの調光(光出力の設定)に使用される。本実施形態における調光設定部40は、調光用の可変抵抗部VRmと、光出力調整用の可変抵抗部VRsと、調光上限設定用の感温抵抗部THと、抵抗R1〜R3とを有する分圧回路よりなる。可変抵抗部VRmは、使用者による放電灯Lの光出力の設定に用いられる。抵抗R1は、交流電源ACの電力を元に直流電圧を出力する基準電源Vrefと可変抵抗部VRmとの間に挿入される電源側抵抗部となる。また、抵抗R3は、グラウンドと可変抵抗部VRmとの間に挿入される接地側抵抗部となる。そして、可変抵抗部VRmには、調整用可変抵抗部VRsと、感温抵抗部THと、抵抗R2とからなる直列回路が並列接続されている。
【0035】
調光設定部40は、可変抵抗部VRmと抵抗R1との間の接続点の電圧を設定電圧Vaとして比較回路部41に出力する。なお、可変抵抗部VRmの最小値は、可変抵抗部VRsと感温抵抗部THと抵抗R2とからなる直列回路の抵抗値に比べて十分に小さく(例えば略0に)なるように設定し、これによって、可変抵抗部VRmの抵抗値を最小値に設定した場合には、ほとんどの電流が可変抵抗部VRmに流れるようにしている。
【0036】
調光設定部40では、可変抵抗部VRmの抵抗値を小さくすれば設定電圧Vaが低くなり、抵抗値を大きくすれば設定電圧Vaが高くなる。また、可変抵抗部VRsの抵抗値を小さくすれば設定電圧Vaが低くなり、抵抗値を大きくすれば設定電圧Vaが高くなる。
【0037】
出力制御部50は、調光設定部40より出力された設定電圧Vaに応じて高周波電力の大きさが所定範囲内で単調増加するように高周波電力の周波数を調整する。そのため、可変抵抗部VRmを操作して、設定電圧Vaを低くすれば、放電灯Lに供給される高周波電力が小さくなり、放電灯Lは暗くなる。逆に、可変抵抗部VRmを操作して、設定電圧Vaを高くすれば、放電灯Lに供給される高周波電力が大きくなり、放電灯Lは明るくなる。以下、可変抵抗部VRmの抵抗値を最大にしたときを、調光上限時(全光時)と称し、可変抵抗部VRmの抵抗値を最小にしたときを、調光下限時と称する。
【0038】
放電灯点灯装置2では、可変抵抗部VRmを操作することで放電灯Lの調光を行うことができる。ところで、可変抵抗部VRmの抵抗値にはばらつきがある(一般的には±20〜25%のばらつきがある)。そのため、照明器具1毎(製品毎)に高周波電力(特に調光上限時の高周波電力)がばらつく、つまり放電灯Lの光出力がばらつくおそれがある。
【0039】
可変抵抗部VRsは、このような放電灯Lの光出力のばらつきを調整するために使用される。例えば、可変抵抗部VRsの抵抗値を、調光上限時の高周波電力が所定値となるように設定することによって、照明器具1毎に調光上限時の高周波電力がばらついてしまうことを防止することができ、安定した性能が得られる。なお、調光下限時では、可変抵抗部VRmの抵抗値は、可変抵抗部VRsと感温抵抗部THと抵抗R2とからなる直列回路の抵抗値に比べて非常に小さくなるから、高周波電力への影響はほとんどない。
【0040】
ところで、感温抵抗部THには、例えば、負の温度係数(温度が高くなるほど抵抗が小さくなる)を有する、いわゆるNTC(negative temperature coefficient)サーミスタ(負特性サーミスタ)を用いている。そのため、図3(a)に示すように、周囲温度がT1であるとき、感温抵抗部THの抵抗値はTH1になるが、周囲温度がT2,T3,T4と高くなるにつれて、感温抵抗部THの抵抗値は、TH2,TH3,TH4と小さくなる。
【0041】
ここで、調光上限時においては、図3(b)にAで示すように、感温抵抗部THの抵抗値の温度変化は設定電圧Vaに反映される。そのため、周囲温度がT1,T2,T3,T4と高くなるにつれて、設定電圧Vaは、V1,V2,V3,V3と低くなる。したがって、調光上限時においては、図3(c)にAで示すように、周囲温度がT1〜T2の間は、設定電圧VaがV2以上になるために高周波電力はP1になるが、周囲温度がT3,T4と高くなれば、設定電圧Vaが低下するため、高周波電力はP3,P4と小さくなる。このように調光上限時に周囲温度が高くなると高周波電力が制限されるため、放電灯点灯装置2を構成する回路部品の温度上昇を抑制して、故障などを防止することができる。
【0042】
一方、調光下限時においては、可変抵抗部VRmの抵抗値が、可変抵抗部VRsと感温抵抗部THと抵抗R2とからなる直列回路の抵抗値に比べて非常に小さくなるから、ほとんどの電流が可変抵抗部VRmを通過する。そのため、感温抵抗部THの抵抗値によらず、設定電位Vaは一定値Vminをとる。よって、調光下限時においては、図3(c)にBで示すように、周囲温度によらずに高周波電力は一定値Pminになる。このように調光下限時では、調光上限時とは異なり、周囲温度が高くなっても高周波電力が小さくならないから、放電灯Lの立ち消えや、ちらつきなどを防止することができる。
【0043】
ところで、放電灯Lの点灯中にフィラメントFに流れる電流の大きさは、放電灯Lのランプ電流値ILと予熱電流値IFとの合計値ITで決まる。また、予熱電流値IFは、放電灯Lに供給される高周波電力の周波数をf、予熱コンデンサCsの静電容量をC、放電灯Lのランプ電圧をVLとすれば、IF=2π×f×C×VLである。
【0044】
本実施形態の照明器具1では、放電灯Lとして、例えば、定格点灯時(スイッチング周波数を45kHzとしたとき)において、ランプ電力が22.5W、ランプ電流が0.3A、ランプ電圧が75VであるようなFHF形の直管蛍光ランプ(以下、ランプAと称する)を用いる。
【0045】
この場合、予熱コンデンサCsの静電容量Cは下記の条件に基づき、5.6nFとした。すなわち、予熱コンデンサCsの静電容量Cは、予熱電流値IFとランプ電流値ILとの合計値ITが高周波電力の周波数fに関わらずにフィラメントFを所定温度以上に加熱する加熱電流値以上になる条件下で小さく設定して、5.6nFとした。ここで、上記加熱電流値は、調光上限時の合計値ITとしている。すなわち、周波数fを高くしても(調光レベルを下げても)、合計値ITが、調光上限時の合計値ITよりも小さくならないようにすれば、放電灯Lの点灯中、フィラメントFの温度を所定温度以上に維持することが可能だからである。また、上記加熱電流値や上記所定温度は、フィラメントFや電子放出物質の材料などを勘案して決定される値であり、種々の実験などを行うことで好適な値に設定すればよい。
【0046】
ここで、表1にランプAの全光時と調光下限時とにおけるランプ電圧(V)、ランプ電流値IL、予熱電流値IF、トータル電流(合計値)ITを示す。なお、上述したように全光時のスイッチング周波数は47kHz、調光下限時のスイッチング周波数は110kHzである。また、調光下限時のランプ電流値ILは全光時を100とした場合の値、全光時の予熱電流値IFは調光下限時を100とした場合の値、調光下限時のトータル電流値ITは全光時を100とした場合の値である。
【0047】
【表1】

【0048】
表1から明らかなように、調光下限時にはランプ電流が17になるので、十分に光出力を低減することができている。また、調光下限時のトータル電流値ITが全光時よりも大きくなっている。そのため、放電灯Lの明るさを暗くした場合であっても、フィラメントFの温度が所定温度を下回ることがなく、電子放出物質より飛散される熱電子の量が増大することを防止できる。
【0049】
ところで、表1中のランプBは、定格点灯時(スイッチング周波数を45kHzとしたとき)において、ランプ電力が25.5W、ランプ電流が0.556A、ランプ電圧が45.9Vであるようなコンパクト形蛍光ランプ(FPL形の蛍光ランプ)である。
【0050】
ランプBを用いた場合、調光下限時にはランプ電流が19になるので、十分に光出力を低減することができているが、調光下限時のトータル電流値ITが全光時よりも小さくなるので、調光下限時にフィラメントの温度を上記所定温度以上に加熱することができず、放電灯Lの長寿命化という点では不十分である。
【0051】
また、表1には示していないが、放電灯Lとして、定格点灯時(スイッチング周波数を45kHzとしたとき)において、ランプ電力が23W、ランプ電流が0.425A、ランプ電圧が54Vであるようなコンパクト形蛍光ランプ(FHP形の蛍光ランプ)を用いた場合にも、調光下限時におけるトータル電流値ITが全光時よりも大きくなることが確認できた。
【0052】
すなわち、予熱コンデンサCsの静電容量Cを5.6nF、スイッチング周波数を全光時で47kHz、調光下限時で110kHzとした場合には、全光時のランプ電圧が50V以上である放電灯Lを使用することで、予熱電流値IFとランプ電流値ILとの合計値ITが高周波電力の周波数fに関わらずにフィラメントFを所定温度以上に加熱する加熱電流値以上になる。
【0053】
本実施形態の照明器具1は、電気スタンドであって、図1(b)に示すように、放電灯Lが取り付けられるランプ保持部10と、ランプ保持部10に取り付けられた放電灯Lを点灯させる放電灯点灯装置2が収納される本体部11と、ランプ保持部10と本体部11とを機械的に連結する連結アーム部12とを備える。
【0054】
本体部11は、例えば机上や卓上などに置かれる円盤状の台部11aを有する。台部11aの上面側には内部が空洞である円柱状の胴体部11bが突設され、胴体部11bの上面には、調光操作部11cが備えられる。調光操作部11cは、図2に示すように、可変抵抗部VRmと機械的に連結され、調光操作部11cを操作(回動操作)することによって、可変抵抗部VRmの抵抗値を変えることができるようになっている。
【0055】
このような本体部11の胴体部11bには、放電灯点灯装置2が収納される。ただし、放電灯点灯装置2の予熱コンデンサCsは、本体部11ではなくランプ保持部10に設けるようにしている。本体部11に収納された放電灯点灯装置2は、電源端子CON1により交流電源ACに接続される。交流電源ACと放電灯点灯装置2との間の給電路には、当該給電路を開閉する電源スイッチ11dが設けられ、当該電源スイッチ11dにより照明器具100の電源の入/切を行える。なお、電源スイッチ11dは本体部11に露設されている。また、放電灯点灯装置2は、負荷端子CON2を通じて放電灯Lに接続される。ここで、予熱コンデンサCsはランプ保持部10に設けてあるので、負荷端子CON2に接続する接続線Lfは2本になる。
【0056】
ランプ保持部10は、長尺状に形成され、下面側には放電灯Lを装着するソケット(図示せず)が予熱コンデンサCsとともに設けられる。また、ランプ保持部10には放電灯Lが放射された光を外方に反射する反射板などが設けられる。連結アーム部12は、筒状に形成され、内部には放電灯点灯装置2と放電灯Lとを接続する2本の接続線Lfが外観上露出しないように収納される。このような連結アーム部12は、本体部11に対するランプ保持部10の位置を所定範囲で変更可能に構成され、照明器具の光の照射範囲を所望の範囲に設定することができるようになっている。
【0057】
上述した本実施形態の照明器具1では、高周波電力の周波数に関わらずにフィラメントFが所定温度以上になるように予熱コンデンサCsの静電容量Cを小さくしている。そのため、調光下限時に放電灯Lの電子放出物質の飛散が多くなってしまうことを防止することができ、よって、低コスト化を図りながらも放電灯の長寿命化が図れる。しかも、予熱コンデンサCsを本体部11ではなくランプ保持部10に設けているので、予熱コンデンサCsと放電灯Lとを接続するための接続線Lf(図7(b)参照)を連結アーム部12に収納しなくて済む。そのため、連結アーム部12を細くすることができ、よって、低コスト化を図ることができ、特にデザイン面での制約を少なくすることができる。
【0058】
また、調光上限時に周囲温度が高くなると調光上限設定用の感温抵抗部THの抵抗値が小さくなるから、設定電圧Vaが低下し、高周波電力が小さくなる。そのため、放電灯点灯装置2を構成する回路部品の温度上昇を抑制して、故障などを防止することができる。さらに、光出力調整用の可変抵抗部VRsの抵抗値を調整することで、調光用の可変抵抗部VRmの抵抗値のばらつきに起因する高周波電力のばらつきを修正することができる。よって、照明器具1の製品毎に調光上限時の高周波電力がばらついてしまうことを防止することができる。
【0059】
ところで、本実施形態における直流電源部30は、図1(a)に示すものに限定されない。例えば、直流電源部30は、図4に示すように、交流電流を整流するダイオードブリッジなどの整流器DBよりなる整流回路と、当該整流回路の出力を平滑化する平滑コンデンサC5よりなる平滑回路とで構成されたものであってもよい。このような構成であっても、図1(a)に示すものと同様に、電源として交流電源ACを使用することが可能になる。また、調光設定部40は、必ずしも可変抵抗部VRsを備える必要はなく、可変抵抗部VRm、電源側抵抗部(抵抗R1)、および感温抵抗部THを少なくとも有する分圧回路であればよい。
【0060】
以上述べた本実施形態の照明器具1の構成はあくまでも本発明の一実施形態であって、本発明の技術的範囲を上記の例に限定する趣旨ではなく、本発明の趣旨を逸脱しない程度に変更することができる。例えば、照明器具1は、電気スタンドに限定されるものではなく、その他の可搬型照明器具などであってもよい。また、放電灯点灯装置2の回路構成は図示例のものに限定されず、同様な動作を行う回路に置き換えてもよい。このような点は後述する実施形態2においても同様である。
【0061】
(実施形態2)
本実施形態の照明器具1は、図5に示すように、放電灯点灯装置2の構成、特に調光設定部40の構成が実施形態1と異なっている。なお、本実施形態の照明器具1におけるその他の構成については実施形態1と同様であるから図示および説明を省略する。
【0062】
本実施形態における調光設定部40は、実施形態1の構成に加えて、調光下限設定用の感温抵抗部TLを備える。感温抵抗部TLは、可変抵抗部VRmと抵抗R2との接続点と、抵抗R3との間に挿入されている。つまり、感温抵抗部TLは、可変抵抗部VRmにおける電源側抵抗部(抵抗R1)側とは反対側に直列接続されている。
【0063】
ここで、感温抵抗部TLは、感温抵抗部THと同様に負特性サーミスタであるため、図6(a)に示すように、感温抵抗部TLの抵抗値は、周囲温度がT1〜T4と高くなるにつれて、TL1〜TL4と小さくなる。また、感温抵抗部TLに使用する負特性サーミスタとしては、感温抵抗部THに使用するものよりも抵抗値が十分に小さいものを採用している。
【0064】
ここで、調光上限時においては、図6(b)にAで示すように、感温抵抗部THと感温抵抗部TLとのそれぞれの抵抗値の温度変化は設定電圧Vaに反映される。そのため、周囲温度がT1,T2,T3,T4と高くなるにつれて、設定電圧Vaは、V1,V2,V3,V4と低くなる。したがって、調光上限時においては、図6(c)にAで示すように、周囲温度がT1〜T2の間は、設定電圧VaがV2以上になるために高周波電力はP1になるが、周囲温度がT3,T4と高くなれば、設定電圧Vaが低下するため、高周波電力はP3,P4と小さくなる。このように調光上限時に周囲温度が高くなると高周波電力が制限されるため、放電灯点灯装置2を構成する回路部品の温度上昇を抑制して、故障などを防止することができる。
【0065】
一方、調光下限時においては、ほとんどの電流が可変抵抗部VRmを通過するから、感温抵抗部THの抵抗値の温度変化は設定電圧Vaに影響を与えない。一方、感温抵抗部TLは可変抵抗部VRmにおける抵抗R1側とは反対側に直列接続されているから、感温抵抗部TLの抵抗値の温度変化は設定電圧Vaに影響を与える。そのため、調光下限時においては、図6(b)にBで示すように、周囲温度がT4,T3,T2,T1と低くなるにつれて、設定電圧Vaが、Vmin4,Vmin3,Vmin2,Vmin1と上昇していく。したがって、調光下限時においては、図6(c)にBで示すように、周囲温度がT4,T3,T2,T1と低くなるにつれて、高周波電力が、Pmin4,Pmin3,Pmin2,Pmin1と大きくなる。ここで、感温抵抗TLの抵抗値および温度特性は、温度低下時に、高周波出力がPminよりも大きくなるように設定される。すなわち、実施形態1では、調光下限時の高周波電力は、周囲温度によらずに一定値(Pmin)になるが、本実施形態では、周囲温度が低下するほど大きくなる。
【0066】
このように本実施形態の照明器具1では、調光下限時において周囲温度が低くなると、高周波電力が増加するから、調光下限時の放電灯Lの光出力を可能な限り低く設定しながらも、温度が低下することによる放電灯Lの立ち消えや、ちらつきなどを防止することができる。なお、本実施形態の照明器具1の他の効果については実施形態1と同様である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】(a)は実施形態1の照明器具に用いる放電灯点灯装置の回路説明図、(b)は同上の照明器具の外観図である。
【図2】同上の照明器具の概略説明図である。
【図3】(a)は調光上限用感温素子の抵抗値と周囲温度との関係を示すグラフ、(b)は設定電圧と周囲温度との関係を示すグラフ、(c)は高周波出力と周囲温度との関係を示すグラフである。
【図4】同上における放電灯点灯装置の直流電源部の他例を示す回路説明図である。
【図5】実施形態2の照明器具に用いる放電灯点灯装置の調光設定部の回路説明図である。
【図6】(a)は調光上限用感温素子および調光下限用感温素子の抵抗値と周囲温度との関係を示すグラフ、(b)は設定電圧と周囲温度との関係を示すグラフ、(c)は高周波出力と周囲温度との関係を示すグラフである。
【図7】(a)は従来の照明器具の外観図、(b)は同上の照明器具の概略説明図である。
【符号の説明】
【0068】
1 照明器具
2 放電灯点灯装置
3 電力変換部
4 制御回路部
10 ランプ保持部
11 本体部
12 連結アーム部
30 直流電源部
31 高周波電源部
40 調光設定部
42 出力制御部
Ls インダクタ
Cs 予熱コンデンサ
VRm 可変抵抗部(調光用の可変抵抗部)
VRs 可変抵抗部(光出力調整用の可変抵抗部)
TH 感温素子(調光上限設定用の感温抵抗部)
TL 感温素子(調光下限設定用の感温抵抗部)
R1 抵抗(電源側抵抗部)
Vref 基準電源
L 放電灯
F(F1,F2) フィラメント
AC 交流電源(電源)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放電ガスが封入された気密容器内に電子放出物質を保持した一対のフィラメントが配置された放電灯が取り付けられるランプ保持部と、ランプ保持部に取り付けられた放電灯を点灯させる放電灯点灯装置が収納される本体部と、ランプ保持部と本体部とを機械的に連結するとともに放電灯と放電灯点灯装置とを接続する接続線が収納される連結アーム部とを備え、
放電灯点灯装置は、放電灯の一対のフィラメントそれぞれの電源側端子に接続され電源より得た電力を高周波電力に変換して放電灯に供給する電力変換部と、一方のフィラメントの電源側端子と電力変換部との間に挿入されたインダクタおよび一対のフィラメントそれぞれの非電源側端子間に挿入された予熱コンデンサよりなる共振回路部と、電力変換部より放電灯に供給される高周波電力の周波数を調整する制御回路部とを備え、
高周波電力の角周波数と予熱コンデンサの静電容量と放電灯のランプ電圧との積で与えられる放電灯の予熱電流値とランプ電流値との合計値が高周波電力の周波数に関わらずにフィラメントを所定温度以上に加熱する加熱電流値以上になる条件下で予熱コンデンサの静電容量は小さく設定され、かつ予熱コンデンサはランプ保持部に設けられていることを特徴とする照明器具。
【請求項2】
上記制御回路部は、使用者による上記放電灯の光出力の設定に用いられる調光用の可変抵抗部、調光用の可変抵抗部と基準電源との間に挿入される電源側抵抗部、および調光用の可変抵抗部に並列接続される調光上限設定用の感温抵抗部を少なくとも有する分圧回路よりなり、調光用の可変抵抗部と電源側抵抗部との間の接続点の電圧を設定電圧として出力する調光設定部と、調光設定部より出力された設定電圧に応じて高周波電力の大きさが所定範囲内で単調増加するように高周波電力の周波数を調整する出力制御部とを備え、
調光上限設定用の感温抵抗部は、負特性サーミスタよりなることを特徴とする請求項1記載の照明器具。
【請求項3】
上記調光用の可変抵抗部には、上記放電灯の光出力の調整に使用される光出力調整用の可変抵抗部が並列接続されていることを特徴とする請求項2記載の照明器具。
【請求項4】
上記調光用の可変抵抗部における電源側抵抗部側とは反対側には、負特性サーミスタよりなる調光下限設定用の感温抵抗部が直列接続されていることを特徴とする請求項2または3記載の照明器具。
【請求項5】
上記電源は交流電源であって、
上記電力変換部は、上記電源より得た電力を元に直流電圧を出力する直流電源部と、直流電源部より出力された直流電圧を高周波電圧に変換する高周波電源部とを有し、
直流電源部は、上記電源より供給される交流電流を整流する整流回路と、整流回路の出力を平滑する平滑回路とで構成されていることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項記載の照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−9871(P2010−9871A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−166261(P2008−166261)
【出願日】平成20年6月25日(2008.6.25)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】