説明

照明用光源の点灯装置

【課題】 フライバック型構成の直流−直流変換回路を備えた点灯装置において、スイッチング周波数に係る揺らぎの付与を適正に行って、高調波ノイズを抑制する。
【解決手段】 照明用光源(放電灯等)の点灯装置において、フライバック型構成の直流−直流変換回路3がトランス10及びスイッチング素子12を有する。照明用光源への供給電力を制御するための制御回路を備え、該制御回路からスイッチング素子12に送られる制御信号によって電流境界モードでの動作制御が行われる。照明用光源の電力制御に係る目標電力値を基準として、該照明用光源への供給電力を変化させることでスイッチング素子の駆動周波数に揺らぎを付与するために揺らぎ発生回路16を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フライバック型構成の直流電圧変換手段を用いた点灯装置におけるノイズ対策技術に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用照明に放電灯(HIDランプ等)や発光素子(LED等)の光源を用いる場合において、該光源の電力制御にスイッチング電源回路(DC−DCコンバータ)を備えた構成形態が知られており、例えば、トランスと、該トランスの一次側に設けられるFET(電界効果トランジスタ)等の半導体スイッチング素子を用いたフライバック方式では、動作モードに関して下記に示す3種類のモードに分類される。
【0003】
・電流連続モード
・電流境界モード
・電流不連続モード。
【0004】
電流連続モードでは、トランスに蓄えられるエネルギーを二次側に完全に放出する前にスイッチング素子がオン状態となるのに対して、電流境界モードではトランスに蓄えられるエネルギーを二次側に完全に放出した時点でスイッチング素子がオン状態となる。また、電流不連続モードでは、トランスに蓄えられるエネルギーを二次側に完全に放出した時点から、ある期間(不連続期間)の経過後にスイッチング素子がオン状態となる。
【0005】
スイッチング素子を高周波で動作させる場合において、電流境界モードでは、二次側の整流ダイオードの逆回復損失が減少し、回路効率面で有利な特徴を有するが、放電灯への投入電力を一定とした場合において、スイッチング周波数が一義的に決定されてしまい、該スイッチング周波数の高調波がラジオ放送帯域に及ぼす影響(ラジオノイズ)が問題とされる。
【0006】
そこで、例えば、周波数揺らぎを意図的に発生させることにより周波数スペクトルを分散させ、ノイズの時間平均値を低減させる方法が採用される。
【0007】
放電灯に係る出力電流や電力の制御において揺らぎを与えてスイッチング周波数を変化させる構成形態(例えば、特許文献1参照。)では、例えば、制御回路を構成するエラーアンプの基準電圧を所定の周波数で変化させ、あるいは該エラーアンプの出力電圧を所定周波数で変化させる方法が知られている。
【0008】
【特許文献1】特開2003−264095号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来の回路構成では、設計上の目標電力に対して揺らぎ幅を正確に設定することが困難とされるか、あるいはそのための構成が複雑化することやコスト上昇等が問題となる。
【0010】
ラジオ放送帯域は、LW帯、AM帯、SW帯、FM帯等に区分されるが、例えば、自動車の照明用途において回路装置の小型化等を高周波スイッチング方式によって実現するためには、LW帯とAM帯との間に位置する帯域(約300乃至500キロヘルツ)での周波数設定が必要とされる。その際、揺らぎ幅の設定が適切でないと、ノイズレベルを充分に低減することができなくなり、ノイズフィルタの付設等による対策を余儀なくされる(部品点数の増加やコスト上昇に繋がる。)。
【0011】
そこで、本発明は、フライバック型構成の直流−直流変換回路を備えた点灯装置において、スイッチング周波数に係る揺らぎの付与を適正に行えるようにして、高調波ノイズを充分に抑制することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記した課題を解決するために、直流入力電圧を所望の直流電圧に変換するためにトランス及びスイッチング素子を有するフライバック型構成とされた直流−直流変換回路と、照明用光源への供給電力を制御するための制御回路とを備え、該制御回路から上記スイッチング素子に送られる制御信号によって電流境界モードでの動作制御が行われるように構成された、照明用光源の点灯装置において、照明用光源の電力制御に係る目標電力値を基準として、該照明用光源への供給電力を変化させることで上記スイッチング素子の駆動周波数に揺らぎを付与するための揺らぎ発生回路を設けたものである。
【0013】
従って、本発明では、照明用光源の電力制御に係る目標電力値を中心とした上下変動が許容されることを前提として供給電力値を操作することにより、結果として、スイッチング周波数に揺らぎを与えるとともに、その揺らぎ幅を設計上正確に設定することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、スイッチング周波数に係る揺らぎ付与を適正に行い、高調波ノイズを充分に抑制して、電磁干渉等を防止することができる。
【0015】
そして、上記制御回路が、誤差演算部と、上記スイッチング素子への制御信号を生成する制御信号生成部とを備えた構成において、誤差演算部の一方の入力信号として所定の基準信号が供給され、他方の入力信号として、照明用光源に係る電圧又は電流の検出情報に基づいて算出される電力制御信号に対して揺らぎ発生回路の出力信号を重畳した信号が供給されるようにすれば、回路の構成や制御の複雑化、著しいコスト上昇等を伴わずにノイズ対策を講じることができる。また、誤差演算部の基準信号に揺らぎ発生回路の出力信号を重畳する方式に比べて、誤差演算部の製造上又は特性のバラツキや温度変化等の要因に対して安定した周波数揺らぎの制御が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、本発明に係る点灯装置1の基本構成例を示すものである。
【0017】
直流電源2に繋がれた直流−直流変換回路3は、直流電源2からの直流入力電圧を受けて所望の直流電圧に変換するものであり、フライバック型DC−DCコンバータが用いられる。つまり、後述のように、トランス及びスイッチング素子を有する回路構成において、制御回路からの制御信号によってスイッチング素子が駆動される。
【0018】
直流−交流変換回路4は、直流−直流変換回路3の出力電圧を交流電圧に変換した上で照明用光源5(HIDランプ等の放電灯)に供給するために設けられている。例えば、Hブリッジ(あるいはフルブリッジ型)の回路構成では、4つの半導体スイッチング素子を用いて2つのアームを構成し、各アームのスイッチング素子を各別に駆動するための駆動回路を備えており、2組のスイッチング素子対を相反的にオン/オフ制御することによって、交流電圧を出力する。
【0019】
照明用光源5としてメタルハライドランプ等の放電灯を用いる場合には、高電圧パルス信号(起動用パルス)を発生させて放電灯を起動させるための回路(図示せず。)が設けられ、該信号が直流−交流変換回路4の出力する交流電圧に重畳されて放電灯に印加される。尚、本発明の適用において、直流−交流変換回路4は任意的な構成要素とされる(LED等のように、照明用光源5が直流で駆動される場合に、直流−交流変換回路4は不要である。)。
【0020】
制御回路6は、照明用光源5への供給電力を制御するために設けられており、本例では、電流境界モード制御部7と電力制御部8を備えている。
【0021】
電流境界モード制御部7は、直流−直流変換回路3に関して電流境界モードで動作制御を行うために設けられている。また、電力制御部8は、照明用光源5に係る状態検出信号に応じて該光源への投入電力を制御する。例えば、ランプ電圧やランプ電流又はそれらに相当する電圧や電流についての検出信号を取得するための回路が設けられており、ランプ状態の検出信号(電圧検出信号「VL」や電流検出信号「IL」を参照)を電力制御部8が受けて、直流−直流変換回路3に対して制御信号(これを「So」と記す。)を送出することによりその出力電圧を制御する。該信号Soの生成時には、電流境界モード制御部7の出力信号が参照され、生成後のSoは直流−直流変換回路3を構成するスイッチング素子に送られ、該素子のオン/オフ制御に従って電流境界モードでの動作制御が行われる。尚、スイッチング制御方式としては、例えば、PWM(パルス幅変調)方式、PFM(パルス周波数変調)方式が知られている。
【0022】
図2は、直流−直流変換回路3と電流境界モード制御部7、電力制御部8を含めた要部の回路構成例9について説明するための図である。
【0023】
図中に示す「Vin」は、直流−直流変換回路3への直流入力電圧を示し、「Vout」は直流−直流変換回路3の直流出力電圧を示している。
【0024】
トランス10の一次側にはコンデンサ11が設けられており、一次巻線10pの始端が該コンデンサ11の一端に接続されるとともに、一次巻線10pの終端がスイッチング素子12に接続されている。尚、本例では、スイッチング素子12にNチャンネルFETを用いている。
【0025】
トランス10の二次側には、整流用のダイオード13と平滑用のコンデンサ14が設けられている。二次巻線10sの始端が、一次巻線10pとスイッチング素子12との接続点に接続されるとともに、二次巻線10sの終端がダイオード13のアノードに接続されている。そして、ダイオード13のカソードにコンデンサ14の一端が接続されてその端子電圧がVoutとして負荷(照明用光源)に対して出力される。
【0026】
電流境界モード制御部7の入力端子は、一次巻線10pとスイッチング素子12との接続点に接続されており、本例ではFETのドレイン−ソース間電圧が検出される。そして、電流境界モード制御部7の出力信号(ランプ波)が、後述の信号生成回路に送出される。
【0027】
本例において、電力制御部8は、電力演算部15、揺らぎ発生回路16、誤差演算部17、制御信号生成部18を備えている。
【0028】
電力演算部15は、第1演算部15a、第2演算部15bとオフセット付与回路15cを有する。
【0029】
第1演算部15aは、例えば、電圧検出信号VLに応じた出力電流(これを「i1」と記す。)を生成するものであり、VLを入力とする所定の関数発生回路を備えている(関数形については任意で良い。)。第1演算部15aの出力は、抵抗R1を介して誤差演算部17に送られる。
【0030】
第2演算部15bは、例えば、電流検出信号ILに応じた出力電流(これを「i2」と記す。)を生成するものであり、ILを入力とする所定の関数発生回路を備えている(関数形については任意で良い。)。第2演算部15bの出力は、抵抗R2を介して誤差演算部17に送られる。
【0031】
オフセット付与回路15cについては、図に定電圧源の記号で示すように、所定の基準電圧「Eref」が抵抗R3を介して誤差演算部17に送られる(出力電流「i3」参照。)。
【0032】
揺らぎ発生回路16は、上記i1、i2、i3に基づく目標電力値を基準として、照明用光源5に対して供給される電力を変化させることでスイッチング素子12の駆動周波数に揺らぎを付与するために設けられている(具体的な回路構成については、後で詳述する。)。そして、揺らぎ発生回路16の出力は抵抗R4を介して誤差演算部17に送られる(出力電流「i4」参照。)。
【0033】
このように、第1演算部15a、第2演算部15b、オフセット付与回路15c、揺らぎ発生回路16が並列的に配置され、抵抗R1乃至R4の各抵抗値によって決まる加重係数に応じて重み付け加算が行われて各部の制御信号(各出力電流の総和)が誤差演算部17に送出される。本例では、誤差演算部17を構成するエラーアンプの負入力端子に該制御信号が入力され、エラーアンプの正入力端子には定電圧源の記号で示す所定の基準電圧「Vref」が供給される。
【0034】
誤差演算部17の出力信号は、後段の制御信号生成部18に送られて上記制御信号Soが生成される。例えば、PWM方式の場合、制御信号生成部18にはPWMコンパレータ等が含まれ、誤差演算部17からのエラー信号が該コンパレータの正入力端子に供給される。そして、該コンパレータの負入力端子には電流境界モード制御部7の出力信号が供給され、両者のレベル比較結果に応じて変化するデューティー比の出力信号が生成されて、前記スイッチング素子12に供給される。また、PFM方式では、誤差演算部17からのエラー信号に応じて周波数の変化する出力信号が生成されて、前記スイッチング素子12に供給される。
【0035】
図3は、揺らぎ発生回路16の構成例を示したものである。
【0036】
演算増幅器19の非反転入力端子には、給電ライン20による電源電圧(Vcc)あるいは所定の基準電圧を直列抵抗21、22によって分圧した電圧が入力される。また、演算増幅器19の反転入力端子はコンデンサ23を介して接地されている。
【0037】
演算増幅器19の出力端子には抵抗24、25が接続されており、その一方24を介して次段の演算増幅器26の非反転入力端子及びコンデンサ23に接続されている。尚、演算増幅器26は電圧バッファを構成しており、その反転入力端子が出力端子に接続されるとともに上記抵抗R4に接続されている。
【0038】
他方、抵抗25については、エミッタ接地とされるNPNトランジスタ27のベースに接続され、該トランジスタのコレクタが抵抗28を介して給電ライン20に接続されるとともに、エミッタ接地とされるNPNトランジスタ29のベースに接続されている。
【0039】
そして、NPNトランジスタ29のコレクタが抵抗30を介して演算増幅器19の非反転入力端子に接続されている。
【0040】
本構成において、演算増幅器19とトランジスタ27、29等を用いてヒステリシス・コンパレータが構成され、これに帰還抵抗24及びコンデンサ23を付加することで発振器が形成される。つまり、ヒステリシス・コンパレータに係る上限閾値を「V+」、下限閾値を「V−」と記すとき、コンデンサ23の端子電圧は、所定の周波数(例えば、数十乃至百ヘルツ程度)をもってV+とV−との間で連続的に変化する揺らぎ波となる。そして、この信号が電圧バッファを経て抵抗R4から誤差演算部17に供給される。
【0041】
図2に示したように、電力演算部15の出力電流に対して、抵抗R4の抵抗値に応じて揺らぎ波が重畳され、供給電力の目標電力が変動する。つまり、該抵抗値の設定又は調整によって、揺らぎ幅を変更することができる(抵抗R4の抵抗値が小さいほど揺らぎ波の影響が大きくなり、電力演算結果に占める割合が高まる。)。
【0042】
図4は、電流境界モード制御部7の回路構成について一例を示したものであり、電流境界検出回路31とランプ波発生回路32を備えている。
【0043】
図中の「VDS」は、スイッチング素子12に使用したFETのドレイン−ソース間電圧を示しており、電流境界検出回路31において、直列接続のコンデンサ33及び抵抗34、35を介してNPNトランジスタ36のベースに供給される。
【0044】
2つのダイオード37、38はリミッタ回路を構成しており、その一方37のカソードが所定電圧の電源ライン39に接続され、そのアノードが抵抗34と35との接続点に繋がれている。そして、ダイオード38のカソードがダイオード37のアノードに接続され、ダイオード38のアノードが接地されている。
【0045】
エミッタ接地のNPNトランジスタ36は、そのベースが抵抗35、40を介して電源ライン39に接続されている。そして、該トランジスタのコレクタが抵抗41を介して電源ライン39に接続されるとともに、次段のNPNトランジスタ42のベースに接続されている。
【0046】
ランプ波発生回路32は定電流源43、コンデンサ44、演算増幅器45、トランジスタ46、47を用いて構成されている。
【0047】
コンデンサ44の一端は、抵抗48を介してトランジスタ42のコレクタに接続されるとともに、定電流源43が接続されている。トランジスタ42がオフ状態の場合に、定電流源43によりコンデンサ44の充電動作が行われる。
【0048】
演算増幅器45は、その反転入力端子にコンデンサ44の端子電圧が供給され、また、その非反転入力端子には、抵抗49、50を用いて分圧された基準電圧が供給される。尚、抵抗51は、演算増幅器45の非反転入力端子と出力端子に接続された帰還抵抗である。
【0049】
エミッタ接地とされるトランジスタ46のベースは、抵抗52を介して演算増幅器45の出力端子に接続されており、該トランジスタ46のコレクタが抵抗53を介して電源ライン39に接続されている。
【0050】
そして、次段のトランジスタ47のベースがトランジスタ46のコレクタに接続され、トランジスタ47のコレクタが抵抗54を介して、演算増幅器45の反転入力端子に接続されている。
【0051】
本構成において、スイッチング素子12に係るVDSのエッジ検出がコンデンサ33を用いて行われ、その結果に応じてトランジスタ36、42のオン/オフ状態が規定される。つまり、VDSはトランス10の二次電流の吐き出し終了時点で共振を始め、その立ち下がりエッジ(ネガティブ−ゴーイングエッジ)が検出されると、トランジスタ36が一時的にオフ状態となり、これに伴ってトランジスタ42がオン状態となる。
【0052】
演算増幅器45とトランジスタ46、47等を用いてヒステリシス・コンパレータが構成され、これに帰還抵抗51及びコンデンサ44を付加することで発振器が形成され、コンデンサ44から取り出されるランプ波「Vramp」が前記制御信号生成部18に送出される。尚、上記エッジ検出時にトランジスタ42が一時的にオン状態となっときにコンデンサ44が放電されてVrampのレベルが下がり、その後にトランジスタ42がオフ状態になった時点からVrampのレベルが上昇するという動作が繰り返えされる。
【0053】
上記電流境界モード制御部7によって生成されるVrampと、誤差演算部17の出力信号とがレベル比較された結果、制御信号Soが生成されてスイッチング素子12が駆動制御され、直流−直流変換回路3に関して電流境界モードでの動作が実現される。即ち、スイッチング素子12がオン状態の期間にトランス10がエネルギーを蓄え、該スイッチング素子12がオフ状態の期間で該エネルギーを二次巻線10sから出力するとともに、該エネルギーを完全に放出した時点から再びスイッチング素子12がオン状態となるサイクルが得られる。
【0054】
トランス10において一次電流を流す時間と出力電力との間には相関があり、出力電力を変化させることで一次電流を流す時間が変化し、結果的にスイッチング周波数が変動する。つまり、出力電力がその目標値又は平均値を基準として上昇(低下)するとスイッチング周波数が低下(上昇)するという関係が成立する。
【0055】
出力電力を変化させるにあたって、図2の構成では誤差演算部17において、その一方の入力信号として、照明用光源に係る電圧又は電流の検出情報に基づいて算出される電力制御信号(i1乃至i3)に対して揺らぎ発生回路16の出力信号(i4)を重畳した信号が供給される。つまり、揺らぎ波形の電圧上昇(下降)時に、照明用光源に供給する目標電力値を大きく(小さく)し、これによりトランス10にて1次電流を流す時間が長く(短く)なり、スイッチング素子の駆動周波数が下がる(上がる)。
【0056】
上記に説明した構成によれば、照明用光源の電力制御において、その目標電力値を基準として供給電力を変化させること(例えば、変動量を定格電力値の5%乃至30%程度とし、目視で光量変化が認められない程度とする。)により、結果としてスイッチング周波数の揺らぎ付与を実現することができる。よって、ノイズフィルタ等の付設に依らずに比較的簡易な回路構成をもってノイズ対策を講じることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明に係る基本構成例を示す図である。
【図2】本発明に係る要部の回路構成例を示す図である。
【図3】本発明に係る揺らぎ発生回路の構成例を示す図である。
【図4】電流境界モード制御部の回路構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0058】
1…点灯装置、3…直流−直流変換回路、5…照明用光源、6…制御回路、10…トランス、12…スイッチング素子、16…揺らぎ発生回路、17…誤差演算部、18…制御信号生成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流入力電圧を所望の直流電圧に変換するためにトランス及びスイッチング素子を有するフライバック型構成とされた直流−直流変換回路と、照明用光源への供給電力を制御するための制御回路とを備え、該制御回路から上記スイッチング素子に送られる制御信号によって電流境界モードでの動作制御が行われるように構成された、照明用光源の点灯装置において、
上記照明用光源の電力制御に係る目標電力値を基準として、該照明用光源への供給電力を変化させることで上記スイッチング素子の駆動周波数に揺らぎを付与するための揺らぎ発生回路を設けた
ことを特徴とする照明用光源の点灯装置。
【請求項2】
請求項1に記載した照明用光源の点灯装置において、
上記制御回路が、誤差演算部と、上記スイッチング素子への制御信号を生成する制御信号生成部を備え、
上記誤差演算部の一方の入力信号として所定の基準信号が供給され、他方の入力信号として、上記照明用光源に係る電圧又は電流の検出情報に基づいて算出される電力制御信号に対して上記揺らぎ発生回路の出力信号を重畳した信号が供給される
ことを特徴とする照明用光源の点灯装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−49127(P2006−49127A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−229376(P2004−229376)
【出願日】平成16年8月5日(2004.8.5)
【出願人】(000001133)株式会社小糸製作所 (1,575)
【Fターム(参考)】