説明

熱交換システムおよび潤滑油の冷却方法

【課題】推力損失を低減し、必要とする容積を低減した空気−潤滑油熱交換システムを提供する。
【解決手段】空気−潤滑油熱交換システムは、空気流13が流れ、上流側の入口開口部および下流側の出口開口部を備えた冷却ダクトを備える。可動入口フラップ12’は冷却ダクト11の上流側に配置され、閉じた状態のときに入口開口部の少なくとも一部を覆い、開いた状態のときに空気が冷却ダクト11を流れるのを可能にする。可動出口フラップ16は冷却ダクト11の下流側に配置され、閉じた状態のときに出口開口部の少なくとも一部を覆い、開いた状態のときに空気が冷却ダクト11を流れるのを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タービンエンジンおよびそれに関連する装置の潤滑システムに関し、より詳細には、このようなエンジンおよび装置において潤滑剤を所望の温度に維持するのに使用する空気−潤滑剤熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
ターボファンエンジンなどのタービンエンジン用、ならびに一体型駆動発電機などの関連する装置用の潤滑システムは、エンジンの主ベアリング、ギヤボックスのギヤなどを潤滑、冷却、および清浄するために、また一方で、そのようなタービンエンジンに関連する装置のベアリングおよび他の部品を潤滑するために、加圧した潤滑剤(オイル)を供給する。このような潤滑時に、潤滑される装置での機械的エネルギ損失によって潤滑剤が加熱される。このような潤滑剤を熱管理することは、潤滑される装置内で潤滑システムを良好な状態で連続稼働させるために非常に重要である。
【0003】
例えば、航空機タービンエンジンから電力供給を受ける航空機での電力消費の増加により、使用する発電機がより大型化しているために、さらに、大型のファン駆動ギヤボックスを備えた航空機に対してギヤ式ターボファンを使用するなど、航空機タービンエンジンの改良のために、潤滑剤から放出しなければならない熱量はますます増加している。このように改良され、拡大された装置により発生する熱量が増したにもかかわらず、満足のいく潤滑性能をもたらすのに必要な潤滑油の動作温度範囲はほとんど変わっておらず、場合によっては、動作温度の上限値が低くなっている。
【0004】
航空機のターボファンエンジンの潤滑システムは通常、流路を備えた第1の熱交換器を有し、潤滑油はこの流路を流れて、この流路の周囲を流れる燃料流によって冷却される。この構成により、潤滑油は航空機の燃料に熱を放出することができ、それにより、その燃料を加熱して、エンジン燃焼室でのエネルギ損失の幾らかを回収するのに寄与する。飛行状況によっては、燃料を暖めるのに許容し得る以上の熱が潤滑油内に発生するので、潤滑油の一部に燃料−潤滑油熱交換器を強制的にバイパスさせることがあり、このような潤滑油は、ターボファンエンジンのファンによって発生した2次空気流内で熱を空気に伝達するさらなる熱交換器に向けることができる。通常の構成では、空気流の一部を偏向させるファンカウリング内にダクトを設け、空気−潤滑油熱交換器をこのダクト内に置いて、この熱交換器内の流路を流れる潤滑油が、交換器内のこれらの流路越しに流れるダクト空気流によって冷却されるようにする。ある飛行状況下でこのように潤滑油をさらに冷却する必要がない場合、潤滑油は、再度この空気−潤滑油熱交換器を強制的にバイパスさせることができる。
【0005】
一方、このようなダクトシステム内の潤滑油−空気熱交換器を通過するように偏向されたファン空気流は少なくとも一部がその交換器を通り、冷却用エンジンファン空気流の一部が、十分な量の潤滑油が流れる流路越しに、十分に流れる場合において、交換器は、遭遇した最も極端な飛行状態に対して潤滑油を十分に冷却できるよう十分に大きくすべきである。熱交換器が大きくなるほど、断面積が大きいダクトが必要となり、そのような空気−潤滑油熱交換器用のダクトに基づくシステムは、ターボファンエンジンに推力損失を絶えずもたらす。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、このような推力損失を低減し、また、改良型ターボファンエンジンの縮小された空間において必要な容積を低減する空気−潤滑油熱交換器用のダクトに基づくシステムが強く求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、選択した動作を行う際に作動流体を利用する動作装置で使用する熱交換システムを提示し、この熱交換システムは、装置の使用とともに発生する空気流内で、選択的に変更可能な流量で空気と作動流体の熱交換を行って作動流体を冷却する。このシステムは、使用中に発生する空気流内に配置されたストリーム構造体の少なくとも一部を通って延在する冷却ダクトを有し、この冷却ダクトは、上流側の入口開口部および下流側の出口開口部を有する。可動入口フラップは冷却ダクトの上流側に配置され、閉じた状態のときに入口開口部の少なくとも一部を覆い、開いた状態のときに空気が冷却ダクトを流れるのを可能にする。可動出口フラップは冷却ダクトの下流側に配置され、閉じた状態のときに出口開口部の少なくとも一部を覆い、開いた状態のときに空気が冷却ダクトを流れるのを可能にする。熱交換器コア部は、冷却ダクトの入口開口部と出口開口部との間において設けられるとともに、空気が周囲を通過する複数の流路構造体を有し、この流路構造体は、一端で入力管に連結され、他端で出力管に連結されて、作動流体が入力管および出力管の内部を通じて流路構造体の内部に供給され、流路構造体の内部から取り出されるのを可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
熱交換器の断面積が小さければ小さいほど、断面積がより小さいダクト内で熱交換器を使用することが可能になり、それによって、最終的な冷却サブシステムの小型化が促進される。このような断面積が比較的小さい熱交換器を通過する潤滑剤などの作動流体を同等に冷却するには通常、熱交換器において単位時間当たりより多量の空気が、作動流体が送られる流路の周囲、または、加熱された作動流体が流れる流路の周囲、を流れる必要があり、作動流体は冷却されてから、この作動流体を使用するシステムの残りの部分に導入される。断面積が比較的小さいダクト内の熱交換器を通る空気の容積流量をこのように増やすには通常、このような流れを得るために、ダクト入口からダクト出口までの圧力勾配が十分に大きいことが必要である。本発明は、冷却を必要とするガスタービンエンジンに対して調整された任意選択の作動流体に使用可能であるが、本明細書の残りの部分では、作動流体を潤滑剤とした実施形態について説明する。
【0009】
ターボファンエンジンでは、ターボファンエンジン内のファン流の開始部と周囲大気の間に比較的大きな圧力勾配が存在する。したがって、エンジンナセルの下側分岐部または他のエンジンナセル分岐部において、エンジンファンに近接した上流端からエンジンファン流ノズルの端部付近または該端部を過ぎた下流端まで延在するようにダクトを配置することで、そのダクトを通る空気流を著しく大きくすることができ、それによって、ダクトの断面積、ならびに搭載される空気−潤滑剤熱交換器の断面積、を小さくすることが可能になる。
【0010】
さらに、エンジン燃料システムにおける燃料−潤滑剤熱交換器内の潤滑剤からエンジン燃料が熱を十分に吸収するのを可能にするほど、燃料源から来たエンジン燃料の温度が十分に低いならば、空気−潤滑剤熱交換器は必要でないか、またはその最大冷却能力までは必要とされないであろう。このような状況にあると、ダクト出口を所望の断面積にするように、すなわち潤滑剤を十分に冷却するのに必要とされる許容面積に面積を維持できるように制御することができるダクト出口フラップを設けることにより、ダクトを通る空気流を低減できるようになり、それによって、脱出する空気によりダクト出口で発生する推力が増加する。通常、ダクト入口フラップも設けられ、ダクト入口の断面積がその時点でダクト出口フラップによって形成されたダクト出口断面積の1.5倍となるようにするが、ダクト出口フラップがダクトに起因する抵抗を低減するためにダクト出口を閉じた場合、ダクト入口フラップはダクト入口を閉じる。これらの2つのフラップは、対応するダクト開口部断面を調整する場合に、通常、2つのフラップを連結する比例リンク(proportional linkage)を動作させる単一のフラップアクチュエータを使用して、または共通のアクチュエータコントローラで作動する各々のフラップに対応する1つのアクチュエータによって、またはフラップのどちらか一方もしくは両方を動かすことができる任意の他の手段によって制御することができる。
【0011】
以上から、図1には、上流であるダクト入口12から始まり、ダクト構造体における入口からその長さの一部にわたってダクト出口位置まで下流に延在する空気流冷却ダクト11を備えたファンダクト下側分岐構造体10の平面図を示している。ターボファンエンジンのファン空気流もしくはファン流の一部からの空気流13は、ダクト入口フラップ12’によって制御されるダクト入口12からダクト11に入って熱交換器14を通過するとともに、この熱交換器は、複数の潤滑油輸送管15を圧力をかけて通過させるエンジン潤滑システムの潤滑油を冷却するために空気流13を使用する。潤滑油輸送管15は、潤滑油がこれらの輸送管を流れることができるように、一端で入力管に連結され、他端で出力管に連結されることによって、潤滑システムに適切に連結される。空気流13は、これらの輸送管の周囲を流れて、ダクトの下流端で、出口断面積が出口フラップ16によって大きさを制御されるダクト11出口に到達する。
【0012】
角度位置決めモータ17によって、比例リンク機構17’が各フラップおよびリンク機構部品を、太い黒円で図示されたピンおよび角度位置決めモータに連結したシャフトの周りに動かすようにして、ダクト入口フラップ12’を図1に示す位置から強制的に内側または外側に選択的に回転させることができ、出口フラップ16を図示された位置から強制的に内側または外側に選択的に回転させることができる。あるいは、対応するシャフトに直結された1対の角度位置決めモータ17’’,17’’’の対応する一方によって、入口フラップ12’を選択的に回転させることができ、出口フラップ16を選択的に回転させることができる。ファンダクト内の空気流のマッハ数が十分に小さいターボファンエンジンでは、フラップ12’を省くことができる。
【0013】
図2および図3の一部分切欠図において示されるように、分岐構造体10は、ターボファンエンジン20用エンジンポッドのエンジンナセル18の壁底部と、外側フェアリング19の壁底部と、の間において配置されている。幾つかある部品の中で、ファン21およびファンダクトノズル22がエンジン20内に示されており、ファンダクトがそれらの間に延在している。図2は、角度位置決めアクチュエータもしくはモータ17が比例リンク機構17’を制御することで作動するフラップ12’,16を有する空気流ダクト11を備えたファンダクト下側分岐構造体10を示している。
【0014】
図3は、他の実施例として、角度位置決めアクチュエータつまりモータ17’’,17’’’によってそれぞれ直接に作動されるフラップ12’,16を有する空気流ダクト11を備えたファンダクト下側分岐構造体10を示している。図2および図3とは異なり、図4は、ファンダクトノズル22を過ぎ、ターボファンエンジンファンダクトの外側の大気まで延びる長い分岐構造体10’を示しており、ファンダクトノズル22は、ファンダクトを閉鎖するかまたはほぼ閉鎖するために、構造体10の壁に接するかまたは近接することができるように構成されている。
【0015】
本発明が好ましい実施形態に関連させて説明されたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、基本形態および細部にわたって変更が可能であると当業者ならば分かるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明を具体化したターボファンエンジンのファンダクト下側分岐構造体を示す平面断面図。
【図2】ターボファンエンジンを部分的に切り取り、さらに本発明を具体化した図1のターボファンエンジンのファンダクト下側分岐構造体を示す側面図。
【図3】ターボファンエンジンを部分的に切り取り、さらに本発明を具体化した図1のターボファンエンジンのファンダクト下側分岐構造体を表し、本発明の一実施例を示す側面図。
【図4】ターボファンエンジンを部分的に切り取り、さらに本発明を具体化した図1のターボファンエンジンのファンダクト下側分岐構造体を表し、本発明の他の実施例を示す側面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
選択した動作を行う際に作動流体を利用する動作装置において使用されるとともに、前記装置を使用して発生させた空気流内で、選択的に変更可能な流量で空気と作動流体の熱交換を行って作動流体を冷却する熱交換システムであって、
使用時に発生する前記空気流内に配置されたストリーム構造体の少なくとも一部を通って延在し、かつ上流側の入口開口部および下流側の出口開口部を有する冷却ダクトと、
閉じた状態のときに前記入口開口部の少なくとも一部を覆い、かつ開いた状態のときに空気が前記冷却ダクトを流れるのを可能にするように前記冷却ダクトの上流側に配置された可動入口フラップと、
閉じた状態のときに前記出口開口部の少なくとも一部を覆い、かつ開いた状態のときに空気が前記冷却ダクトを流れるのを可能にするように前記冷却ダクトの下流側に配置された可動出口フラップと、
前記冷却ダクト内で前記入口開口部と前記出口開口部との間に設けられ、かつ空気が周囲を通過する複数の流路構造体を有する熱交換器コア部と、を備えるとともに、
前記流路構造体は、前記作動流体が入力管および出力管の内部を通じて前記流路構造体の内部に供給され、かつ前記流路構造体の内部から取り出されるように、一端で前記入力管に連結され、他端で前記出力管に連結される、
ように構成された熱交換システム。
【請求項2】
前記ストリーム構造体が、ターボファンエンジン用エンジンポッドのエンジンナセルの壁底部と、外側フェアリングの壁底部と、の間において配置されたファンダクト下側分岐構造体であるとともに、前記冷却ダクトの端部は、前記ターボファンエンジンのファンダクトノズルの端部付近または外側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の熱交換システム。
【請求項3】
前記入口フラップは、前記ファンダクト下側分岐構造体の長手方向に沿って配置され、かつ前記エンジンナセルの壁底部ならびに前記外側フェアリングの壁底部に実質的に交差するように、軸の周りに回転可能であることを特徴とする請求項2に記載の熱交換システム。
【請求項4】
前記出口フラップは、前記ファンダクト下側分岐構造体の端部に配置され、かつ前記エンジンナセルの前記壁底部ならびに前記外側フェアリングの前記壁底部に実質的に交差するように、軸の周りに回転可能であることを特徴とする請求項2に記載の熱交換システム。
【請求項5】
前記入口フラップおよび前記出口フラップの位置を移動できるように、前記入口フラップおよび前記出口フラップの両方に連結された機械的リンク機構にさらに連結された第1のフラップアクチュエータを備えることを特徴とする請求項1に記載の熱交換システム。
【請求項6】
前記出口フラップが前記機械的リンク機構によって開かれる前記出口開口部の断面よりも前記入口開口部の断面をより大きく曝露するように、前記入口フラップが前記機械的リンク機構によって開かれることを特徴とする請求項5に記載の熱交換システム。
【請求項7】
前記出口フラップが前記機械的リンク機構によって閉じられて前記出口開口部を覆った場合に、前記入口フラップが、前記リンク機構によって前記入口開口部を覆うように閉じられることを特徴とする請求項5に記載の熱交換システム。
【請求項8】
前記入口フラップの位置を強制的に変えることができるように、前記入口フラップに連結された第1のフラップアクチュエータを備えるとともに、かつ前記出口フラップの位置を強制的に変えることができるように、前記出口フラップに連結された第2のフラップアクチュエータを備えることを特徴とする請求項1に記載の熱交換システム。
【請求項9】
前記出口フラップが前記第2のフラップアクチュエータによって開かれる前記出口開口部の断面を露出させるよりも大きく前記入口開口部の断面を露出させるように、前記入口フラップは前記第1のフラップアクチュエータによって開かれることを特徴とする請求項8に記載の熱交換システム。
【請求項10】
前記出口フラップが前記第2のフラップアクチュエータによって閉じられて前記出口開口部を覆った場合に、前記入口フラップが、前記第1のフラップアクチュエータによって前記入口開口部を閉じられることを特徴とする請求項8に記載の熱交換システム。
【請求項11】
互いに相対移動する面に少なくとも部分的に囲まれた空間に、圧力をかけて潤滑剤を供給する、航空機ターボファンエンジン装置用潤滑システムで使用する熱交換システムにおいて、ファンダクトがターボファンエンジンファンとファンダクトノズルとの間に延在する前記ターボファンエンジンの少なくとも何らかの動作時に、エンジンファンダクト壁の流れ側に発生した空気流内で、選択的に変更可能な流量で空気と潤滑剤の熱交換を行って前記潤滑剤を冷却する前記熱交換器システムであって、
前記エンジンファンダクト壁の前記流れ側に発生した前記空気流内に前記エンジンダクト壁に隣接して配置されたストリーム構造体の少なくとも一部を通って延在する冷却ダクトであって、前記ターボファンエンジンの前記ファン空気流に面したダクト入口開口部と、前記ファンダクトノズルの端部付近または外側に配置された端部を有するこの冷却ダクトの出口開口部部分を少なくとも部分的に覆う可動出口フラップと、を有する冷却ダクトと、
前記出口フラップが前記出口開口部を覆う選択された範囲を強制的に開くかまたは閉じることができるフラップアクチュエータと、
前記冷却ダクト内で前記入口開口部と前記出口開口部との間に設けられ、かつ空気が周囲を通過する複数の流路構造体を備えた熱交換器と、を備えるとともに、
前記流路構造体は、前記作動流体が入力管および出力管の内部を通じて前記流路構造体の内部に供給され、かつ前記流路構造体の内部から取り出されるように、一端で前記入力管に連結され、他端で前記出力管に連結される、
ように構成された熱交換システム。
【請求項12】
前記ストリーム構造体が、ターボファンエンジン用エンジンポッドのエンジンナセルの壁底部と、外側フェアリングの壁底部と、の間において配置されたファンダクト下側分岐構造体であることを特徴とする請求項11に記載の熱交換システム。
【請求項13】
前記出口フラップが、前記ファンダクト下側分岐構造体の端部に配置され、かつ前記エンジンナセルの前記壁底部ならびに前記外側フェアリングの前記壁底部に実質的に交差するように、軸の周りに回転可能であることを特徴とする請求項12に記載の熱交換システム。
【請求項14】
ターボファンエンジンの稼働中にターボファンエンジンのファンによる空気流内で、動作部品を潤滑するターボファンエンジン潤滑システムに供給された潤滑油を、熱交換器を使用して、選択的に変更可能な流量で冷却する方法であって、
前記熱交換器は、空気と潤滑油の熱交換を行って前記潤滑油を空気冷却するために、エンジンファンダクト壁の流れ側で発生した前記空気流内に前記エンジンファンダクト壁に隣接して配置されたストリーム構造体の少なくとも一部を通って延在する冷却ダクト内に配置され、この冷却ダクトは、前記ターボファンエンジンの前記ファン空気流に対してダクト入口開口部を有し、前記ターボファンエンジンの少なくとも何らかの動作中に、可動入口フラップが前記ダクト入口を開くと同時に、前記空気流の一部がこのダクト内に押し込まれ、前記冷却ダクトはさらに、ファンダクトノズルの端部付近または外側に配置された端部を有する前記冷却ダクトの出口開口部の部分を少なくとも部分的に覆う可動出口フラップを有し、
潤滑油によって可動部品を潤滑させ、さらにこの潤滑油を、空気が周囲を流れる複数の流路構造体を備えたコア部を有する熱交換器に通すとともに、前記流路構造体は、入力管および出力管の内部を通じて前記潤滑油を前記流路構造体の内部に供給し、かつ前記流路構造体の内部から取り出すことができるように、一端で前記入力管に連結され、他端で前記出力管に連結されており、
前記入口フラップを開いて前記入口開口部の一部を露出させ、それによって、前記ファン空気流を前記冷却ダクトに入れ、
前記出口フラップを開いて、前記入口開口部の露出した部分よりも小さく前記出口開口部の一部を露出させる、
ことを特徴とする潤滑油の冷却方法。
【請求項15】
前記出口フラップを閉じて前記出口開口部を覆い、前記入口フラップを閉じて前記入口開口部を覆うことをさらに含む請求項14に記載の潤滑油の冷却方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−14308(P2008−14308A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−164479(P2007−164479)
【出願日】平成19年6月22日(2007.6.22)
【出願人】(590005449)ユナイテッド テクノロジーズ コーポレイション (581)
【氏名又は名称原語表記】UNITED TECHNOLOGIES CORPORATION
【Fターム(参考)】