説明

熱交換器および空気調和機

【課題】扁平管とフィンとを備えた熱交換器において、フィンと扁平管とを確実にロウ付けできるようにする。
【解決手段】フィン(36)は、扁平管(33)の配列方向に延びる板状に形成し、各扁平管(33)が直交方向に差し込まれる切り欠き部(45)を設ける。切り欠き部(45)は、扁平管(33)が挿入される管挿入部(46)と、該管挿入部(46)の入り口に、該管挿入部(46)の入り口側から外に向かって幅広となるように傾斜して繋がる傾斜部(S)を設け、管挿入部(46)の周縁(L1)で扁平管(33)を挟む。扁平管(33)における幅方向の端部(33a)は、曲面(S2)で形成する。曲面(S2)と周縁(L1)との交点(B)は、斜傾斜部(S)と周縁(L1)との交点(A)よりも、切り欠き部(45)の奥側にする。曲面(S2)の頂点(C)は、交点(A)よりも、切り欠き部(45)の外側にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、扁平管とフィンとを備え、扁平管内を流れる流体を空気と熱交換させる熱交換器および空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、扁平管とフィンとを備えた熱交換器が知られている。例えば、特許文献1に記載された熱交換器では、左右方向に延びる複数の扁平管が互いに所定の間隔をおいて上下に並べられ、板状のフィンが互いに所定の間隔をおいて扁平管の伸長方向に並べられている。この例では、扁平管と板状のフィンとはロウ付け等で接合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−262485号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、フィンと扁平管のロウ付けに線状のロウ材を用いる場合には、ロウ付け時のロウ材配置によっては、溶けたロウ材がフィンと扁平管の接触部分にうまく入り込まない可能性がある。
【0005】
本発明は前記の問題に着目してなされたものであり、扁平管とフィンとを備えた熱交換器において、フィンと扁平管とを確実にロウ付けできるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の課題を解決するため、第1の発明は、
側面が対向するように上下に配列された複数の扁平管(33)と、該扁平管(33)の配列方向に延びる板状に形成され、上記各扁平管(33)が直交方向に差し込まれる切り欠き部(45)を有する複数のフィン(36)とを備えた熱交換器であって、
前記切り欠き部(45)は、前記扁平管(33)が挿入される管挿入部(46)と、該管挿入部(46)の入り口に、該管挿入部(46)における、前記扁平管(33)を挿入する挿入口側から外に向かって幅広となるように傾斜して繋がる傾斜部(S)とを有し、前記管挿入部(46)の周縁(L1)で前記扁平管(33)を挟み、
前記扁平管(33)における幅方向の端部(33a)は、曲面(S2)で形成され、
前記曲面(S2)と前記周縁(L1)との交点(B)は、前記斜傾斜部(S)と前記周縁(L1)との交点(A)よりも、前記切り欠き部(45)の奥側にあり、
前記曲面(S2)の頂点(C)は、前記交点(A)よりも、前記切り欠き部(45)の外側にあることを特徴とする。
【0007】
また、第2の発明は、
第1の発明の熱交換器において、
前記傾斜部(S)と前記曲面(S2)とで、ロウ材(100)の載置部を構成していることを特徴とする。
【0008】
これらの構成ではそれぞれ、扁平管(33)とフィン(36)とをロウ付けする際に、線状のロウ材(100)が、傾斜部(S)と曲面(S2)に乗るように配置すれば、ロウ材(100)の中心(P)を、周縁(L1)の延長線(L2)上に近づけることができる。ロウ材(100)を扁平管(33)毎にこのようにセットして、ロウ材(100)を溶かせば、溶けたロウ材(100)は、管挿入部(46)と扁平管(33)の接触部分に確実に広がる。
【0009】
また、第3の発明は、
第1又は第2の発明の熱交換器が設けられた冷媒回路(20)を備え、
前記冷媒回路(20)において冷媒を循環させて冷凍サイクルを行うことを特徴とする空気調和機である。
【0010】
この構成では、第1又は第2の発明の熱交換器が冷媒回路(20)に接続される。熱交換器において、冷媒回路(20)を循環する冷媒は、扁平管(33)の流体通路(34)を流れ、通風路を流れる空気と熱交換する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、溶けたロウ材(100)がフィン(36)と扁平管(33)の接触部分に入り込みやすい位置に、ロウ材(100)を容易に配置することが可能になる。その結果、本発明では、扁平管(33)とフィン(36)とを確実にロウ付けすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本実施形態の熱交換器を備える空気調和機の概略構成を示す冷媒回路図である。
【図2】図2は、熱交換器の概略斜視図である。
【図3】図3は、熱交換器の正面を示す一部断面図である。
【図4】図4は、熱交換器の断面の一部を示す図である。
【図5】図5は、熱交換器のフィンの要部を示す図であって、(A)はフィンの正面図であり、(B)は(A)のG−G断面を示す断面図である。
【図6】図6は、ロウ材の配置を説明する図である。
【図7】図7は、実施形態の扁平管と管挿入部との関係を風上側から視て示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【0014】
本発明の実施形態について説明する。図1は、本実施形態の熱交換器(30)を備える空気調和機(10)の概略構成を示す冷媒回路図である。実施形態の熱交換器(30)は、後述する空気調和機(10)の室外熱交換器(23)を構成している。
【0015】
−空気調和機−
本実施形態の熱交換器(30)を備えた空気調和機(10)について、図1を参照しながら説明する。
【0016】
〈空気調和機の構成〉
空気調和機(10)は、室外ユニット(11)及び室内ユニット(12)を備えている。室外ユニット(11)と室内ユニット(12)は、液側連絡配管(13)及びガス側連絡配管(14)を介して互いに接続されている。空気調和機(10)では、室外ユニット(11)、室内ユニット(12)、液側連絡配管(13)、及びガス側連絡配管(14)によって、冷媒回路(20)が形成されている。
【0017】
冷媒回路(20)には、圧縮機(21)と、四方切換弁(22)と、室外熱交換器(23)と、膨張弁(24)と、室内熱交換器(25)とが設けられている。圧縮機(21)、四方切換弁(22)、室外熱交換器(23)、及び膨張弁(24)は、室外ユニット(11)に収容されている。室外ユニット(11)には、室外熱交換器(23)へ室外空気を供給するための室外ファン(15)が設けられている。一方、室内熱交換器(25)は、室内ユニット(12)に収容されている。室内ユニット(12)には、室内熱交換器(25)へ室内空気を供給するための室内ファン(16)が設けられている。
【0018】
冷媒回路(20)は、冷媒が充填された閉回路である。冷媒回路(20)において、圧縮機(21)は、その吐出側が四方切換弁(22)の第1のポートに、その吸入側が四方切換弁(22)の第2のポートに、それぞれ接続されている。また、冷媒回路(20)では、四路四方切換弁(22)の第3のポートから第4のポートへ向かって順に、室外熱交換器(23)と、膨張弁(24)と、室内熱交換器(25)とが配置されている。
【0019】
圧縮機(21)は、スクロール型またはロータリ型の全密閉型圧縮機(21)である。四方切換弁(22)は、第1のポートが第3のポートと連通し且つ第2のポートが第4のポートと連通する第1状態(図1に破線で示す状態)と、第1のポートが第4のポートと連通し且つ第2のポートが第3のポートと連通する第2状態(図1に実線で示す状態)とに切り換わる。膨張弁(24)は、いわゆる電子膨張弁(24)である。
【0020】
室外熱交換器(23)は、室外空気を冷媒と熱交換させる。室外熱交換器(23)は、本実施形態の熱交換器(30)によって構成されている。一方、室内熱交換器(25)は、室内空気を冷媒と熱交換させる。室内熱交換器(25)は、円管である伝熱管を備えたいわゆるクロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器によって構成されている。
【0021】
〈冷房運転〉
空気調和機(10)は、冷房運転を行う。冷房運転中には、四方切換弁(22)が第1状態に設定される。また、冷房運転中には、室外ファン(15)及び室内ファン(16)が運転される。
【0022】
冷媒回路(20)では、冷凍サイクルが行われる。具体的に、圧縮機(21)から吐出された冷媒は、四方切換弁(22)を通って室外熱交換器(23)へ流入し、室外空気へ放熱して凝縮する。室外熱交換器(23)から流出した冷媒は、膨張弁(24)を通過する際に膨張してから室内熱交換器(25)へ流入し、室内空気から吸熱して蒸発する。室内熱交換器(25)から流出した冷媒は、四方切換弁(22)を通過後に圧縮機(21)へ吸入されて圧縮される。室内ユニット(12)は、室内熱交換器(25)において冷却された空気を室内へ供給する。
【0023】
〈暖房運転〉
空気調和機(10)は、暖房運転を行う。暖房運転中には、四方切換弁(22)が第2状態に設定される。また、暖房運転中には、室外ファン(15)及び室内ファン(16)が運転される。
【0024】
冷媒回路(20)では、冷凍サイクルが行われる。具体的に、圧縮機(21)から吐出された冷媒は、四方切換弁(22)を通って室内熱交換器(25)へ流入し、室内空気へ放熱して凝縮する。室内熱交換器(25)から流出した冷媒は、膨張弁(24)を通過する際に膨張してから室外熱交換器(23)へ流入し、室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(23)から流出した冷媒は、四方切換弁(22)を通過後に圧縮機(21)へ吸入されて圧縮される。室内ユニット(12)は、室内熱交換器(25)において加熱された空気を室内へ供給する。
【0025】
−本実施形態の熱交換器−
空気調和機(10)の室外熱交換器(23)を構成する本実施形態の熱交換器(30)について説明する。
【0026】
〈熱交換器の全体構成〉
図2は、本実施形態の熱交換器(30)の概略斜視図である。また、図3は、本実施形態の熱交換器(30)の正面を示す一部断面図である。図2及び図3に示すように、本実施形態の熱交換器(30)は、一つの第1ヘッダ集合管(31)と、一つの第2ヘッダ集合管(32)と、多数の扁平管(33)と、多数のフィン(36)とを備えている。第1ヘッダ集合管(31)、第2ヘッダ集合管(32)、扁平管(33)、及びフィン(36)は、何れもアルミニウム合金製の部材であって、互いにロウ付けによって接合されている。
【0027】
第1ヘッダ集合管(31)と第2ヘッダ集合管(32)は、何れも両端が閉塞された細長い中空円筒状に形成されている。図3では、熱交換器(30)の左端に第1ヘッダ集合管(31)が立設され、熱交換器(30)の右端に第2ヘッダ集合管(32)が立設されている。つまり、第1ヘッダ集合管(31)と第2ヘッダ集合管(32)は、それぞれの軸方向が上下方向となる姿勢で設置されている。
【0028】
図3に示すように、扁平管(33)は、その断面形状が扁平な長円形あるいは角の丸い矩形となった伝熱管である。熱交換器(30)において、複数の扁平管(33)は、その伸長方向が左右方向となり、且つそれぞれの平坦な側面が互いに向かい合う姿勢で配置されている。また、複数の扁平管(33)は、互いに一定の間隔をおいて上下に並んで配置されている。各扁平管(33)は、その一端部が第1ヘッダ集合管(31)に挿入され、その他端部が第2ヘッダ集合管(32)に挿入されている。
【0029】
図4は、熱交換器(30)の断面の一部を示す図である。図4に示すように、各扁平管(33)には、複数の流体通路(34)が形成されている。各流体通路(34)は、扁平管(33)の伸長方向に延びる通路である。各扁平管(33)において、複数の流体通路(34)は、扁平管(33)の伸長方向と直交する幅方向に一列に並んでいる。各扁平管(33)に形成された複数の流体通路(34)は、それぞれの一端が第1ヘッダ集合管(31)の内部空間に連通し、それぞれの他端が第2ヘッダ集合管(32)の内部空間に連通している。熱交換器(30)へ供給された冷媒は、扁平管(33)の流体通路(34)を流れる間に空気と熱交換する。
【0030】
〈フィンの構成〉
図4に示すように、フィン(36)は、金属板をプレス加工することによって形成された縦長の板状フィンである。フィン(36)には、フィン(36)の前縁(38)からフィン(36)の幅方向に延びる細長い切り欠き部(45)が、多数形成されている。フィン(36)では、多数の切り欠き部(45)が、フィン(36)の長手方向に一定の間隔で形成されている。切り欠き部(45)の風下寄りの部分は、管挿入部(46)を構成している。管挿入部(46)は、上下方向の幅が扁平管(33)の厚さと実質的に等しい。また、管挿入部(46)の長さは、扁平管(33)の幅と実質的に等しい。それぞれの扁平管(33)は、フィン(36)の管挿入部(46)に挿入され、管挿入部(46)の周縁部とロウ付けによって接合される。このロウ付けのため、本実施形態は、切り欠き部(45)の形状と扁平管(33)の形状の関係に特徴がある。この特徴については後に詳述する。
【0031】
フィン(36)では、隣り合う切り欠き部(45)の間の部分が伝熱部(37)を構成し、管挿入部(46)の風下側の部分が風下側板部(47)を構成している。つまり、フィン(36)には、扁平管(33)を挟んで上下に隣り合う複数の伝熱部(37)と、各伝熱部(37)の風下側の端部に連続する一つの風下側板部(47)とが設けられている。本実施形態の熱交換器(30)では、フィン(36)の伝熱部(37)が上下に並んだ扁平管(33)の間に配置され、風下側板部(47)が扁平管(33)よりも風下側へ突出している。伝熱部(37)同士間が通風路を構成している。
【0032】
図5は、本実施形態の熱交換器(30)のフィンの要部を示す図であって、(A)はフィンの正面図であり、(B)は(A)のG−G断面を示す断面図である。図5に示すように、フィン(36)の伝熱部(37)及び風下側板部(47)には、複数のルーバー(50,60)が形成されている。各ルーバー(50,60)は、伝熱部(37)及び風下側板部(47)を切り起こすことによって形成されている。
【0033】
〈フィンと扁平管のロウ付け〉
図6は、ロウ材(100)の配置を説明する図である。同図は、熱交換器(30)の断面の一部を示している。フィン(36)の切り欠き部(45)は、管挿入部(46)の幅(W1)よりも広い幅(W2)を有する幅広部(45a)を有している。また、切り欠き部(45)は、管挿入部(46)の入り口側で、該管挿入部(46)の入り口に、該管挿入部(46)における、前記扁平管(33)を挿入する挿入口側から外に向かって幅広となるように傾斜して繋がる傾斜部(S)を有している。ここで、図6に示すように、扁平管(33)の扁平部分を挟む、管挿入部(46)の周縁部をL1とし、該周縁(L1)と傾斜部(S)との交点をAとする。
【0034】
本実施形態の扁平管(33)は、幅方向の端部(33a)が曲面(S2)になっている。図6に示すように、端部(33a)(曲面(S2))の断面形状は、この例では半円状になっている。この半円状の部分は、周縁(L1)と接している。図6に示す断面において、端部(33a)と周縁(L1)との交点(B)(接点)は、交点(A)よりも下側、すなわち管挿入部(46)の奥側に位置している。また、図6に示すように、端部(33a)の頂点(C)は、交点(A)よりも上側、すなわち管挿入部(46)の外側に位置している。
【0035】
ロウ材(100)は、図6の紙面垂直方向に延びる線状のロウ材である。この例では、図6に示すように、ロウ材(100)は円形断面をしている。ロウ付けを行う際には、ロウ材(100)は、傾斜部(S)と曲面(S2)上(前記半円状の部分)に乗るように配置する。すなわち、傾斜部(S)と前記曲面(S2)とで、ロウ材(100)の載置部を構成している。このようにロウ材を配置することで、ロウ材の中心(P)を、周縁(L1)の延長線(L2)上に近づけることができる。
【0036】
図7は、扁平管(33)と管挿入部(46)との関係を風上側から視て示す概略断面図である。図7に示すように、扁平管(33)がフィン(36)の管挿入部(46)に差し込まれた状態では、扁平管(33)と管挿入部(46)の縁部(46a)との間に、略Vの字状の溝(70)が形成される。この状態で、扁平管(33)と管挿入部(46)とのロウ付けが行われ、扁平管(33)が管挿入部(46)の縁部(46a)と接合される。その際、扁平管(33)と管挿入部(46)の縁部(46a)との間に上記溝(70)が形成されて、縁部(46a)の縁端部分では加工上の公差やばらつきにより、扁平管(33)と管挿入部(46)の間には若干の隙間(例えば100分の数ミリ程度の隙間)ができている。そのため、溶融したロウ材は毛細管現象によって上記隙間の部分等に積極的に流れ込む。これにより、扁平管(33)と切り欠き部(45)の縁部(46a)との接合部において十分な量のロウ材が確保される。そのため、扁平管(33)がフィン(36)と確実に接合される。特に、管挿入部(46)の縁部(46a)の全周に亘って上記溝(70)が形成されるため、扁平管(33)のほぼ全周とフィン(36)とが確実に密着する。
【0037】
また、縁部(46a)がない場合であっても、一般的に加工上の公差やばらつきにより、扁平管(33)と管挿入部(46)の間には若干の隙間(例えば100分の数ミリ程度の隙間)ができる。そのため、この場合にも扁平管(33)と管挿入部(46)との間に、溶融したロウ材が毛細管現象によって流れ込む。
【0038】
したがって、ロウ材(100)を扁平管(33)毎に上記のようにセットし、例えば熱交換器(30)を加熱炉(図示は省略)に入れてロウ材を溶かせば、ロウ材の中心(P)が、前記延長線(L2)上の近くに位置するので、溶けたロウ材は、管挿入部(46)と扁平管(33)の接触部分(周縁(L1))に確実に入り込む。これにより、扁平管(33)とフィン(36)とが確実に接合される。
【0039】
《本実施形態における効果》
以上のように本実施形態によれば、溶けたロウ材(100)がフィン(36)と扁平管(33)の接触部分に入り込みやすい位置に、ロウ材(100)を容易に配置することが可能になる。その結果、本実施形態では、扁平管(33)とフィン(36)とを確実にロウ付けすることが可能になる。
【0040】
《その他の実施形態》
なお、扁平管(33)における端部(33a)の形状は例示である。例えば、断面が楕円となるように構成することも可能である。
【0041】
また、フィン(36)に設けたルーバー(50,60)の形状、配置、数は例示である。また、ルーバー(50,60)に代えて、フィン(36)の一部分を膨出させるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、扁平管とフィンとを備え、扁平管内を流れる流体を空気と熱交換させる熱交換器および空気調和機として有用である。
【符号の説明】
【0043】
10 空気調和機
20 冷媒回路
33 扁平管
33a 端部
34 流体通路(通路)
36 フィン
45 切り欠き部
46 管挿入部
S 傾斜部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
側面が対向するように上下に配列された複数の扁平管(33)と、該扁平管(33)の配列方向に延びる板状に形成され、上記各扁平管(33)が直交方向に差し込まれる切り欠き部(45)を有する複数のフィン(36)とを備えた熱交換器であって、
前記切り欠き部(45)は、前記扁平管(33)が挿入される管挿入部(46)と、該管挿入部(46)の入り口に、該管挿入部(46)における、前記扁平管(33)を挿入する挿入口側から外に向かって幅広となるように傾斜して繋がる傾斜部(S)とを有し、前記管挿入部(46)の周縁(L1)で前記扁平管(33)を挟み、
前記扁平管(33)における幅方向の端部(33a)は、曲面(S2)で形成され、
前記曲面(S2)と前記周縁(L1)との交点(B)は、前記斜傾斜部(S)と前記周縁(L1)との交点(A)よりも、前記切り欠き部(45)の奥側にあり、
前記曲面(S2)の頂点(C)は、前記交点(A)よりも、前記切り欠き部(45)の外側にあることを特徴とする熱交換器。
【請求項2】
請求項1の熱交換器において、
前記傾斜部(S)と前記曲面(S2)とで、ロウ材(100)の載置部を構成していることを特徴とする熱交換器。
【請求項3】
請求項1又は請求項2の熱交換器が設けられた冷媒回路(20)を備え、
前記冷媒回路(20)において冷媒を循環させて冷凍サイクルを行うことを特徴とする空気調和機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−154497(P2012−154497A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−11251(P2011−11251)
【出願日】平成23年1月21日(2011.1.21)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】