説明

熱交換器を保護する方法および装置、ならびに熱交換器を保護するための装置を備えた蒸気ボイラ

本発明は、熱交換媒体の沸騰によって生じるストレスから熱交換器を、外部エネルギーを用いることなく保護する方法および装置、ならびに熱交換器を保護するための装置を備えた蒸気ボイラに関する。この装置は、熱交換媒体として使用する水が沸騰する危険がある状態において、火力ボイラの燃焼ガスの流れから熱を回収する状況で使用することが好ましい。本発明による熱交換器の保護回路は、沸騰した場合に外部のエネルギーまたは制御を用いることなく熱交換器36を冷却するために、水の自然循環を提供する膨張容器52を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換媒体の沸騰によって引き起こされるストレスから熱交換器を保護する方法、蒸気ボイラの保護回路、および熱交換器を保護するための装置を備えた蒸気ボイラに関する。本発明は特に、外部制御または外部エネルギーを用いることなく熱交換器を保護することに関する。本発明による方法および熱交換器の保護回路は、一方で熱交換器の表面での腐食性物質の凝結のリスク、他方で熱交換媒体として使用する水の沸騰のリスクがある状態において、火力ボイラの燃焼ガスの流れから熱を回収する状況で使用することが好ましい。
【背景技術】
【0002】
最近の火力発電所では、燃焼ガスをできるだけ低い温度まで冷却することによって、燃焼ガスから熱エネルギーを効率的に回収している。以下では従来技術によるそのような工程の例として、発電に使用される流動層ボイラを示す。ただし、本発明による方法および熱交換器の保護回路は、どのような種類の蒸気ボイラ設備にも利用することができる。
【0003】
適切な燃料の化学エネルギーは、流動層ボイラにおいて、ボイラの炉内の空気と共に流動化された不活性材料の層の中で燃料を燃焼させることによって、熱エネルギーに変換される。熱エネルギーは、炉の壁に配置された加熱面、および燃焼ガスの放出流路に配置された別の熱交換器の両方を直接用いて回収される。燃焼ガスの温度および熱交換器の表面温度が十分高いままになる燃焼ガス流路の各部分については、熱交換器を比較的安価な金属材料で製造することが可能である。
【0004】
水蒸気が酸および水の露点より温度の低い熱交換器の表面に小滴として凝結するのに十分低い温度(例えば130℃〜90℃)まで燃焼ガスが冷えると、例えば二酸化硫黄など燃焼ガス中の化合物が水滴に対して溶け、金属表面を腐食する化合物を形成する恐れがある。一般に、目標は、熱交換器をできるだけ腐食に耐える材料で製造することによって腐食を軽減することである。最近では、特に燃焼ガスが攻撃的な化合物を含む場合、製造業者は熱交換器を適切なプラスチック材料で製造することも始めている。
【0005】
プラスチック部分を含む熱交換器では、燃焼ガスと接触する実際の熱交換管は通常、金属ヘッダの上端に取り付けられたU字形のプラスチック管である。他方では、最も一般的には水である熱交換媒体用の再循環配管にヘッダが取り付けられる。
【0006】
熱交換配管とヘッダの間の接合部にはシールが用いられ、このシールは、燃焼ガスから液相に溶け込んだ酸性物質に十分耐えるプラスチックまたはゴム材料で製造される。プラスチックの熱交換器は、使用時に腐食と動作条件に特有の他のストレスとの両方に十分耐えるが、その欠点は、ヘッダ、特に接合部に用いられるシールへのプラスチック管の取り付けであることが分かっている。
【0007】
接合部のシールは、熱交換器の液体サイクル中の水が少なくとも局所的に制御されずに沸騰し、蒸気を発生させ得る状態で生じる可能性がある圧力打撃には十分耐えられないことが立証されている。プラスチック管およびヘッダ内を流れる水の中の蒸気が凝結すると、局所的な点状の圧力打撃を発生させ、それが直接シールにあたる可能性がある。圧力打撃は熱交換器全体に振動を発生させる可能性もあり、それによってシールが徐々に損なわれる。
【0008】
シールを損なう熱交換媒体の制御不能な沸騰は、一般に水冷サイクルの乱れに起因する。水冷サイクルの乱れは、熱交換器の液体サイクルを含めた設備全体を停止させる可能性がある電源異常、あるいは循環ポンプの動作の乱れ、またはポンプ全体もしくはその駆動モータの故障に起因する可能性がある。ポンプの動作の乱れに関する限り、ボイラの燃焼工程全体を停止することによって問題の解決を試みるのが普通であろう。しかし、炉、特に流動層ボイラの炉は、冷却水への熱の伝達がすぐに停止しないようにしばらくの間余熱を提供する。それによって、燃焼ガス流路の中にある熱交換管内の液体は蒸発を続ける傾向がある。
【発明の開示】
【0009】
本発明は、例えば熱回収サイクル内に熱交換器と連通する膨張容器を取り付け、熱交換器の配管内で発生した蒸気を膨張容器へ制御可能に放出することができるような方法で前述の問題を解決する。
【0010】
熱交換器を保護する方法およびそのための装置、ならびに熱交換器を保護するための手段を有する蒸気ボイラの他の特徴は、添付の特許請求の範囲で明らかにされている。
【0011】
熱交換器を保護する方法およびそのための装置、ならびに熱交換器を保護するための手段を有する蒸気ボイラについて、添付図面を参照してさらに詳しく説明する。
【実施例】
【0012】
図1は、従来技術による火力発電所10の各部分を、それらの部分が本発明の観点から重要である限りにおいて概略的に示している。燃料14および燃焼用空気16が設備10の炉12に導入され、一般には温度が約800〜950℃である燃焼ガスを発生させる。高温の燃焼ガスは、炉から燃焼ガスダクト18に沿って熱回収部分20に導入され、その中で燃焼ガスからの熱エネルギーによって蒸気が生成され、燃焼ガスの温度は、例えば約250〜450℃まで低下する。燃焼ガスは、熱回収部分20から燃焼用空気のための再生式予熱器22へ供給され、その予熱器で燃焼ガスの温度はさらに低下し、一般には約150℃になる。
【0013】
燃焼ガスの熱エネルギーの役割をできるだけうまく利用することが望ましいときには、燃焼ガスを燃焼用空気のための再生式予熱器22から、さらに燃焼ガスブロワ24を通して燃焼ガス冷却器26へ導くことができる。冷却器26では、燃焼ガスの熱エネルギーが、媒体、通常は水へ移され、それが流管28aおよび28bによって燃焼用空気のための予熱器30へ再循環される。したがって、ブロワ32によって供給される燃焼用空気は、予熱器30および再生式予熱器22を通って炉12へ導かれる。
【0014】
通常、目標は、冷却器26によって燃焼ガスをできるだけ低い温度まで冷却することである。金属の熱交換配管を用いると、最終的な温度は燃焼ガスの酸の露点より高く、最低でも約100℃でなければならない。冷却器26内で燃焼ガスと接触する熱交換管がプラスチックで製造されていると、燃焼ガスを100℃未満の温度まで冷却することができる。
【0015】
燃焼ガスは、冷却器26から煙突34へ導かれる。火力発電所10は、例えば燃焼ガス清浄化装置、灰処理装置など他にも多くの部分を有している。それらは本発明の観点ではあまり重要ではなく、図1には示していない。
【0016】
図2は、燃焼ガスの冷却器26および燃焼用空気の予熱器30を有する熱交換器36をより詳細に示しており、熱交換器は、本発明の好ましい実施例に従って、雰囲気状態にある膨張容器52と共に熱交換器の保護回路38も有している。
【0017】
図2は、熱交換器36の熱回収管42内を循環させる液体の熱交換媒体(すなわちほとんどの場合は水)によって間接的に冷却される燃焼ガスの流れを、矢印40、40’で示している。熱交換器36の液体サイクルは、熱回収管42に加えて、内部でポンプ44によって液体を再循環させる再循環配管28a、28bを有している。再循環配管28a、28bは燃焼用空気の予熱器30に接続され、ブロワ32によって供給された比較的低温の燃焼用空気を、燃焼ガスから回収された熱エネルギーを用いて加熱すると、媒体は予熱器30の中で再び冷却される。あるいは、熱交換器36は、燃焼用空気の予熱器30の代わりに、内部で燃焼ガスから回収された熱エネルギーが適切な媒体を加熱する、他のいくつかのタイプの熱交換器を有することもできる。
【0018】
熱回収管42は、その上端がシール48によって分離可能な形でヘッダ46、46’に取り付けられたU字管である。熱交換器36のヘッダの1つは、熱交換器の液体サイクル用の入口管28aが接続された入口チャンバ46である。それに対応して、熱交換器のヘッダの1つは、液体サイクルの出口管28bが取り付けられた出口チャンバ46’である。ヘッダ46、46’は、最も一般的には鋼、または他のいくつかの適切な金属または金属化合物でできているが、場合によっては、プラスチックまたは適切な複合材料でできていてもよい。
【0019】
燃焼ガスと接触する熱回収管42は、生じる可能性のある管内の気体、特に蒸気を、ヘッダ46、46’まで簡単に上昇させることができるように垂直位置に組み立てられている。矢印49は、熱回収管42、ならびに流管28aおよび28b内の水の流れ方向を示している。U字管42はそれぞれ、通常はいわゆる向流熱交換器として接続され、換言すれば、水は、流入する水の流れ、すなわち入口チャンバ46から下方へ流れる水の流れが、冷却器側、すなわち流出する燃焼ガス40の側になり、それに対応して、流出する水の流れ、すなわち出口チャンバ46’へ向かって上昇する水の流れが、高温側、すなわち流入する燃焼ガスの流れ40’の側になるように流れる。
【0020】
向流連結によって、燃焼ガスの最終的な温度を最小にすることができる。さらに、高温の燃焼ガスによって管42内で媒体の沸騰が起こる場合、前記沸騰は立ち上がっている管の端部で始まり、それによって液体サイクルが強められる。同時に、生じる可能性のある蒸気の気泡は、出口チャンバ46’の方へ蓄積する。
【0021】
2つのヘッダ46、46’の間に接続された熱回収管42は、管群50を形成していると言える。熱交換器36は、2つのヘッダ46、46’、およびその間の管群50、あるいは図3に示すように、3つのヘッダ46、46、46’’、および直列に接続された2つの管群50、50’を有することが可能であり、管群50、50’は、一方がヘッダ46と46’’の間に、他方がヘッダ46’と46’’の間に接続されている。直列に接続された3つ以上の管群が存在することも可能であり、場合によっては、熱交換器は平行に接続された管群を有することもできる。
【0022】
熱交換器の熱回収管42がプラスチックで製造されているとき、各管は、ゴムまたはプラスチックのシール48を用いて、それらを接続するヘッダ46、46’、46’’に取り付けられなければならない。前記シールは、その正常動作条件によって生じるストレスに十分耐えるものである。しかし、シールは、熱交換媒体が熱回収管42内で制御不能に蒸発し得る場合に受ける可能性がある、強い圧力打撃には耐えられないことが示されている。
【0023】
本発明によれば、熱交換器36と共に保護回路38が存在し、それは膨張容器52、および少なくともいくつかのヘッダ46、46’、46’’を膨張容器52につなぐ流路54、54’、56を有している。図2による配置では、出口チャンバ46’は管54に接続され、管54はその上端を、膨張容器52上部の膨張容器の液面より上に接続されている。他方では、管56が入口チャンバ46またはその近くに接続され、前記管はその上端を膨張容器52の底部に接続されている。
【0024】
膨張容器52の上部に通じている流路54、54’を、それぞれ別々に膨張容器52に通じるようにすることも可能であり、あるいは望ましい場合には、その上端を膨張容器に通じる単一の流路に接続することもできる。戻りダクト56は、膨張容器52から戻って入口管28a、好ましくは入口管28aとヘッダ46の接合点の近く、またはヘッダ46に通じている。図2に示した実施例では、通気導管58が、膨張容器52から大気または他のいくつかの所望の空間に通じている。
【0025】
膨張容器52はヘッダ46、46’、46’’より高いところにあり、それによって容器52および流路54、54’内の液柱が、熱交換器の媒体に所望の過圧力を生じさせる。例えば、膨張容器52がヘッダより5メートル高いところにあると、膨張容器52は大気の状態に維持され、熱回収管42ではなお約0.5バールの過圧力を維持することができる。膨張容器の底部がヘッダの高さより3〜7メートル高いことが好ましい。ポンプ44の作動中には、熱交換管の流れ抵抗によって、出口チャンバ46’に接続された流路54の液面は、膨張容器52内のそれより少ない圧力損失を生じさせるだけの量になる。
【0026】
図2に示した装置は、例えばポンプ44が停止したときに、熱交換器36における液体の循環が妨げられると、熱回収管42内の液体が局所的に沸騰を開始して蒸気を形成するように動作する。発生した蒸気は特にヘッダ46’へ流れ、そこからさらに流路54に沿って膨張容器52へ流れる。図3に示した装置のヘッダ46’および46’’内に蓄積する蒸気は、流路54および54’に沿って膨張容器52の上部へ導かれる。
【0027】
本発明による配置の利点は、ポンプ44が停止したときにも、熱回収管42での液体循環が可能なことである。これは、ポンプ44が停止すると、それが保護回路38の様々な分岐における液体の高さを等しくすること、ただし、特に熱回収管42の立ち上がり部分に衝突する高温の燃焼ガスが立ち上がり部分の液体を加熱し、それによってその密度が低下することに基づいている。立ち上がり部分で液体が沸騰すると、液体/蒸気混合物が流路54内に蓄積し始め、それによって流路54内の媒体柱の密度が著しく低下し、その上面が膨張容器52の液面よりかなり高位に上昇する。次いで、液体は流路54から膨張容器52へ移動し始め、さらに容器52の底部から流路56に沿って入口流路46に至る。したがって、このいわゆる自然循環によって、完全に外部エネルギーを用いることなく熱回収管42における液体循環が確保される。
【0028】
さらに、弁を有する2つの補助水路を膨張容器52に接続し、その1つ60から新しい液体を設備の通常の水路の膨張容器に提供し、他方62から、例えば消火用水を供給するようにすることができる。管路62は予備システムであり、例えば電源異常によって通常の給水システムが停止したときに用いられる。
【0029】
流路54、54’、56は、熱回収管群50、50’のそれぞれが蒸気から空になるように、各ヘッダ46、46’、46’’から膨張容器52へ向かって配置されることが好ましい。そうすることによって、熱交換器36における蒸気ロックの発生を防止することが可能になる。すべての熱回収管群50、50’の端部に接続している流路54、54’は、膨張容器52の壁と同じ高さまで導かれ、そこで接線方向に接続されることが好ましい。それによって、流路54、54’の一方から膨張容器52へ流れる蒸気が、流路54、54’の他方から流れる蒸気をできるだけ妨げないようにすることができる。さらに流路54、54’は、容器52にその液面より上で通じるように膨張容器まで導かれることが好ましい。
【0030】
先に論じた実施例では、膨張容器52を、本発明の最も簡単な実施例であり、膨張容器が熱交換器36に対して十分高いところに組み立てられることのみを必要とする大気圧について説明している。液柱による加圧では正常状態での蒸発を防ぐのに不十分である、再循環する水のサイクルにそうした高温を使用する場合には、加圧される膨張容器を配置することが可能である。それによって、ある圧力で開く逃がし弁を膨張容器の通気導管58に接続し、圧力が過度に上昇し始めた場合、前記逃がし弁が膨張容器から蒸気を放出するようにする。
【0031】
図2はさらに、本発明の追加の好ましい実施例、すなわち再循環配管28aに接続された補助冷却器64を示しており、この冷却器は、配管内を再循環する液体を沸騰する前に冷却するために用いることが可能であり、前述のものと共に使用してもよいが、独立して使用してもよい。前記補助冷却器をいつ使用するかの制御は、例えば配管内を再循環する液体の温度によって決めること可能であり、それによって制御システムによって管理される冷却器を自動で使用することが可能になる。
【0032】
前述のことから示されるように、外部の補助エネルギーまたは制御なしでプラスチックの熱交換器を使用することに関連する問題を解決する新しい方法が提供される。前述のことから、本発明を最も好ましい実施例の観点から論じており、添付の特許請求の範囲で定められるものによる本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】従来技術による火力発電所の概略図である。
【図2】本発明の好ましい実施例による熱交換器の保護回路の概略図である。
【図3】本発明の第2の好ましい実施例による熱交換器の保護回路の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱交換器を保護する方法であって、燃料が火力発電所(10)の炉(12)で燃焼され、エネルギーが、前記燃焼で発生した燃焼ガスから、向流原理に基づいて接続された熱交換器(36)のプラスチック熱回収管(42)内を再循環する媒体へと回収される方法において、
前記熱回収管(42)の端部で前記媒体の流れ方向に生じた蒸気が、流路(46)に沿って膨張容器(52)の上部へ導かれ、熱交換媒体が、前記熱回収管(42)の上流で前記媒体の流れ方向に、膨張容器(52)の下部から前記熱交換器(36)へ導かれることを特徴とする熱交換器の保護方法。
【請求項2】
前記媒体の表面が、前記膨張容器(52)において流路(46)の接合点より下に維持されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記膨張容器(52)が大気の状態にあり、また前記熱回収管(42)より高い位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記膨張容器(52)が加圧されていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
蒸気が前記膨張容器(52)から通気導管(58)を通して放出されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記燃焼ガスから回収されたエネルギーが、前記熱交換器(36)内において、前記炉(12)へ送られる燃焼用空気へ移されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記熱交換媒体が水であることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
熱交換器の保護回路であって、前記熱交換器(36)が、火力ボイラ(10)の燃焼ガスとの熱交換接続部であって、熱交換媒体の流れ方向の、ヘッダ(46’)に接続された端部の熱交換接続部に配置された向流原理に基づいて接続されたプラスチック熱回収管(42)を有している保護回路において、
前記保護回路が膨張容器(52)を有し、該膨張容器(52)は、前記熱回収管(42)の上流で前記媒体の流れ方向に、上部を流路(54)によって前記ヘッダ(46’)に、下部を流路(56)によって前記熱交換器(36)に接続された膨張容器(52)を有することを特徴とする保護回路。
【請求項9】
前記膨張容器(52)が大気の状態にあり、前記熱回収管(42)より高い位置に配置されていることを特徴とする請求項8に記載の熱交換器の保護回路。
【請求項10】
前記膨張容器(52)と前記熱回収管(42)の間の垂直方向の距離が、約3〜7メートルであることを特徴とする請求項9に記載の熱交換器の保護回路。
【請求項11】
前記膨張容器(52)が加圧されていることを特徴とする請求項8に記載の熱交換器の保護回路。
【請求項12】
前記膨張容器(52)が、蒸気を放出するための通気導管(58)を有することを特徴とする請求項9または請求項11に記載の熱交換器の保護回路。
【請求項13】
前記熱交換器(36)が熱交換器(30)を有し、それによって前記燃焼ガスから回収されたエネルギーが、前記炉(12)へ送り込まれる燃焼用空気へ移されることを特徴とする請求項8に記載の熱交換器の保護回路。
【請求項14】
前記熱回収管(12)がU字形であり、主に垂直管であることを特徴とする請求項8に記載の熱交換器の保護回路。
【請求項15】
炉(12)、燃焼ガス流路(18)、熱回収部分(20)および熱交換器(36)を有する蒸気ボイラであって、前記熱交換器が、該蒸気ボイラ(10)の燃焼ガスとの熱交換接続部に向流原理に基づいて接続されたプラスチックの熱回収管(42)を有し、該熱回収管(42)が、熱交換媒体の流れ方向に端部をヘッダ(46’)に接続された蒸気ボイラにおいて、
膨張容器(52)が前記熱交換器(36)に関連して配置され、該膨張容器(52)が、前記熱回収管(42)の上流で前記媒体の流れ方向に、上部を流路(54)によって前記ヘッダ(46’)に、下部を流路(56)によって前記熱交換器(36)に接続されていることを特徴とする蒸気ボイラ。
【請求項16】
前記膨張容器(52)が大気の状態にあり、前記熱回収管(42)より高い位置に配置されていることを特徴とする請求項15に記載の蒸気ボイラ。
【請求項17】
前記膨張容器(52)と前記熱回収管(42)の間の垂直方向の距離が、約3〜7メートルであることを特徴とする請求項16に記載の蒸気ボイラ。
【請求項18】
前記膨張容器(52)が加圧されていることを特徴とする請求項15に記載の蒸気ボイラ。
【請求項19】
前記膨張容器(52)が、蒸気を放出するための通気導管(58)を有することを特徴とする請求項16または請求項18に記載の蒸気ボイラ。
【請求項20】
前記熱交換器(36)が熱交換器(30)を有し、それによって前記燃焼ガスから回収されたエネルギーが、前記炉(12)へ送り込まれる燃焼用空気へ移されることを特徴とする請求項15に記載の蒸気ボイラ。
【請求項21】
前記熱回収管(12)がU字形であり、主に垂直管であることを特徴とする請求項15に記載の蒸気ボイラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−507679(P2008−507679A)
【公表日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−521965(P2007−521965)
【出願日】平成17年6月29日(2005.6.29)
【国際出願番号】PCT/FI2005/000303
【国際公開番号】WO2006/008329
【国際公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【出願人】(506425251)フォスター ホイーラー エナージア オサケ ユキチュア (23)
【Fターム(参考)】