説明

物品管理システム及び情報処理装置

【課題】本発明は、棚や台に陳列された、商品、見本品等の物品に対する消費者の注目度を、詳細に調査することが可能となる物品管理システム及び情報処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】上記した目的を達成するために、本発明の物品管理システムでは、載置部に載置される複数の物品の物品識別情報と物品が載置される位置を示す物品位置情報を関連付けて記憶する物品載置位置記憶手段と、載置部に載置される物品又は物品が載置される位置に接近する対象物を検出し、その対象物の位置を示す対象物位置情報を計測し出力する対象物検出手段と、この対象物検出手段が出力する対象物位置情報が含まれる物品位置情報を判別し、判別した物品位置情報と関連付けて記憶された物品識別情報を特定する物品特定手段とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、棚や台に陳列、保管された、商品、見本品等の物品の管理を行う物品管理システム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、小売店等での店舗では、他店との商品販売競争が激化し、他店との差別化の為、お客である消費者の注目する商品を調査し把握することが、マーケティングにおいて重要な要素になっている。例えば、店舗内に陳列されている商品への消費者の注目度を調査したり、商品が陳列されている商品陳列棚の商品レイアウトである棚割りの効果などを調査することも、重要である。
【0003】
下記特許文献1には、商品陳列棚、ショーケースなどを計測対象として、消費者の注目度合いを計測する技術が開示されている。
【特許文献1】特開平10−048008号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1は、テレビカメラを調査対象商品の周辺の天井、壁等に設置して消費者の画像を撮像し、陳列された商品への消費者の注目度合いを求めるものである。しかしながら、このような画像を利用した技術は、計測範囲が狭くなってしまう。また、照明や、棚や柱の影などの光学的影響を受け易く、さらに、天井、壁への設置、取り外し工事、保守が大掛かりで、設置場所が限定される、などの課題を有している。
【0005】
また、店舗内の計測範囲に消費者が滞在した時間が一定時間を超えた場合に、その計測範囲に存在する陳列棚の商品に消費者が注目したと判断しているので、商品陳列棚に陳列された商品が一種類であれば、注目度合いは計測できるが、実際の店舗では、商品陳列棚には複数種類の商品が少しずつ陳列されているのが現状であり、上記特許文献1の技術では、より正確に消費者が注目した商品を特定し集計することはできない。
【0006】
実際に、消費者が購入した商品であれば、POS(Point Of Sales)システムが管理する商品販売データを分析すれば、消費者が現時点で注目し購入した商品を調査することは可能である。しかし消費者が、商品陳列棚から一度は手に取ったものの、再び陳列棚に返却した商品の特定や、消費者が実際に手を伸ばして商品を手に取った回数と販売個数との対比等、POSシステムの商品販売データからは分析できない情報も消費者が注目しているが購入までには至らない、又は注目度の割には販売個数が増えない商品の情報として、店舗の販売戦略において重要な情報である。
【0007】
本発明は、棚や台に陳列された、商品、見本品等の物品に対する消費者の注目度を、詳細に調査することが可能となる物品管理システム及び情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した目的を達成するために、本発明の物品管理システムでは、載置部に載置される複数の物品の物品識別情報と物品が載置される位置を示す物品位置情報を関連付けて記憶する物品載置位置記憶手段と、載置部に載置される物品又は物品が載置される位置に接近する対象物を検出し、その対象物の位置を示す対象物位置情報を計測し出力する対象物検出手段と、この対象物検出手段が出力する対象物位置情報が含まれる物品位置情報を判別し、判別した物品位置情報と関連付けて記憶された物品識別情報を特定する物品特定手段とを発明の構成として備えている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、棚や台に陳列された、商品、見本品等の物品に対する消費者の注目度を、詳細に調査する物品管理システム及び情報処理装置を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を用いて説明する。
【0011】
(第1の実施形態)
図1〜図14を用いて本発明の第1の実施形態を説明する。
【0012】
図1は、本発明の第1の実施形態である物品管理システム80の構成を示した図である。物品管理システム80は、センサ部20(対象物検出手段)と、システム管理部40(情報処理装置)から構成されている。
【0013】
センサ部20は、例えば店舗の商品陳列棚1(載置部)の棚ごとに設置されるセンサ部20a、センサ部20b、センサ部20cから構成され、商品陳列棚1に陳列された商品2(物品)又は商品陳列場所8(物品載置領域)に接近する対象物3を検出すると、各センサ部から対象物3までの距離を計測し対象物3の位置データ(対象物位置情報)としてシステム管理部40に送信する。なお、センサ部20a、センサ部20b、センサ部20cは、同じハードウェア構成で同じ機能を有するので、第1の実施形態では、対象物検出手段としてセンサ部20bについて説明する。
【0014】
センサ部20bが対象物3までの距離を計測する方法としては、例えばセンサ部20bから対象物3に、波長0.7μm〜0.1mm程度の赤外線としての赤外レーザ光からなる投射光30を投射し対象物3で反射される反射光31をセンサ部20bで検出し、投射光30を投射する時間と反射光31を検出する時間との時間差にもとづいて対象物3までの距離を計測する方法がある。
【0015】
本実施形態では、センサ部20bは赤外レーザ光からなる投射光30により対象物3までの距離を計測するが、センサ部20bが距離を計測する方法はこれに限定されるものではなく、例えば、周波数が約20kHz以上の音波である超音波を投射し、その反射波を検出し、赤外レーザ光と同様に超音波を投射した時間と反射波を検出した時間から対象物3までの距離を計測しても良い。
【0016】
検出対象となる対象物3としては、店舗の店員やお客の手や腕又は商品が考えられる。将来的には店舗で買物支援サービスを行うサービスロボット等のロボットアームが考えられる。
【0017】
システム管理部40は、センサ部20a、センサ部20b、センサ部20cから構成されるセンサ部20とLANや専用回線等の通信回線60で接続され、各センサ部が送信出力した対象物3の位置データを受信し、受信した位置データにもとづいて処理を行う。
【0018】
図2は、物品管理システム80のハードウェア構成を示す図である。センサ部20bは、センサ部20bの各ハードウェアの制御を行う制御部であるMPU(Micro Processing Unit)21と、対象物3を検出するための投射光30を発する発光部22(投射部)、対象物3からの反射光31を検出する受光部23(検出部)、タイマ部26、ハードディスクやメモリ等の記憶部27と、システム管理部40とデータの送受信を行う通信部28と、電源部29等から構成される。各部の機能については後述する。
【0019】
システム管理部41は、システム管理部41の各ハードウェアの制御を行う制御部であるMPU(Micro Processing Unit)41と、キーボードやマウス等の入力部42、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示器やプリンタ等の出力部43、ハードディスクやメモリ等の記憶部44、タイマ部45、センサ部20や他のシステムとデータの送受信を行う通信部46と、電源部47等から構成される。記憶部44には、位置データテーブル100、有効領域テーブル110、棚割テーブル120、位置特定テーブル130、物品特定テーブル140が設けられる。
【0020】
図3〜図5を用いて、物品管理システム80の対象物検出段として機能するセンサ部20を説明する。
【0021】
図3は、センサ部20bの構成を示した図である。センサ部20bは、発光部22(投射部)、受光部23(検出部)、筐体32、センサ制御部36等で構成される。筐体32は、例えば円筒状の形状で形成され、円周方向に沿って180度開口された円環状の透明窓34が設けられている。発光部22は、例えば、赤外レーザやLEDなどの光源等で構成され、受光部23は、例えば、フォトダイオードなどの光センサ等で構成される。
【0022】
センサ制御部36は対象物位置算出手段として機能する。センサ制御部36は、MPU21、タイマ26、記憶部27、通信部28、電源部29等から構成され、発光部22の発光制御を行うとともに、センサ部20bと対象物3までの距離を計測し算出する。
【0023】
投射光30と反射光31による距離の算出方法は、例えば、発光部22から発する赤外レーザ光を短いパルス状の投射光30として発し、その反射光31を受光部23で検出し、投射光30を発した時間と反射光31を検出した時間の時間差、発してから検出するまでの往復時間と、基準となる投射光30と反射光31の速度とから距離を求める方法や、発光部22から発する赤外レーザ光を、一定周波数の正弦波で変調し、投射光30と反射光31の位相差から距離を求める方法が考えられる。位相差から距離を求める方法では、1周期以上の位相差が出る距離は測定できないので、予め決まっている検出領域から変調する周波数を決める必要がある。本実施形態では、センサ部20bは赤外レーザ光からなる投射光30により対象物3までの距離を計測するが、赤外レーザ光と同様に、超音波を投射しその反射波を検出し超音波を投射した時間と反射波を検出した時間から対象物3までの距離を計測しても良い。
【0024】
センサ制御部36は、発光部22が投射光30を発した時間と受光部23が反射光31を検出した時間との時間差とから、前述の方法を用いて、センサ部20bから対象物3までの距離を算出し、その算出した距離データとセンサ部20bを識別するセンサ識別データとから構成される位置データをシステム管理部40に送信する。システム管理部40は、センサ部20bから位置データを受信すると、位置データがどのセンサ部(20a、20b、または20c)から送信されたかを判断し、対象物3の位置情報を取得する。
【0025】
図4は、商品陳列棚1(載置部)にセンサ部20a、センサ部20b、およびセンサ部20cから構成されるセンサ部20を設置した状態を示した図である。各センサ部は、商品陳列棚1に陳列された商品2(物品)又は商品2の商品陳列場所8(物品載置領域)に接近する対象物3を検出する。センサ部20は、例えば商品陳列棚1の開口された商品出し入れ領域6(開口部)が存在する棚前面4側の棚周部5の側部に設置される。
【0026】
センサ部20a、センサ部20b、およびセンサ部20cから、横方向に向けて発せられる幅を有する投射光30によって、対象物3を検出する基準となる検出領域7a、検出領域7b、および検出領域7cが、商品出し入れ領域6の前面に帯状に覆うように形成される。
【0027】
図5は、商品陳列棚1を商品2の商品陳列場所8別にA1からA12までのブロック10に区分した状態を示す図である。A1からA12それぞれのブロック10は、商品陳列場所8の大きさに合わせて領域が決められる。本実施の形態では、A1からA12のそれぞれのブロック10は同じ大きさで、縦50cm、横80cmとしたが、この大きさに限定されるものでは無く、商品陳列場所8の大きさに合わせてブロック毎に異なる大きさとしても良い。本実施の形態では、商品陳列棚1の大きさは、センサ部20a、センサ部20b、およびセンサ部20cが設置される位置を結ぶ線を基準線11とすると、X軸方向に0cmから320cmとなる。
【0028】
センサ部20a、センサ部20b、またはセンサ部20cから発せられる投射光30による検出領域7a、検出領域7b、または検出領域7cは、商品陳列棚1の商品出し入れ領域6を帯状に覆うように形成されるため、商品陳列棚1に陳列された商品2又は商品陳列場所8に接近する対象物3だけで無く、商品陳列棚1が設置されている店内の柱9や壁、といった検出対象とすべきでない固定された背景物や、商品陳列棚1の横に位置する店員やお客、台車のような設備器具といった移動する背景物も検出してしまう。
【0029】
より正確に、消費者が注目している商品の情報を捉えるには、これらの背景物の位置データは検出対象から除外する必要がある。本実施の形態のシステム管理部40は、背景物の位置データを除外するために、検出領域7a、検出領域7b、および検出領域7cのうち、商品陳列棚1のA1ブロックからA12ブロックの商品陳列場所8に該当する検出領域を、有効な検出領域の上限値として定義し、この有効な検出領域である、有効検出領域12a、有効検出領域12b、および有効検出領域12c以外で検出された背景物の位置データを除外する有効情報抽出処理を行う。
【0030】
図6は、システム管理部40の記憶部44に記憶する、位置データテーブル100の構成を示す図である。位置データテーブル100は、センサ識別データエリア101に関連付けて、X軸距離エリア102、検出対象エリア103が設けられている。センサ部20a、センサ部20b、およびセンサ部20cから送信された各センサ部を識別するセンサ識別データとX軸方向の距離データからなる位置データを、それぞれ、センサ識別データエリア101、X軸距離エリア102に記憶する。検出対象エリア103は、有効情報抽出処理により判断された検出対象とする位置データの場合は「1」を記憶し、検出対象としない位置データの場合は「0」を記憶する。検出対象エリア103のデータにより検出対象とするか判別することが可能となる。
【0031】
図7は、システム管理部40の記憶部44に記憶する、有効領域テーブル110の構成を示す図である。有効領域テーブル110は、有効領域記憶手段として機能し、センサ部20a、センサ部20b、およびセンサ部20cが形成する検出領域7(検出領域7a、検出領域7b、検出領域7c)のうち有効な検出領域である有効検出領域12(有効検出領域12a、有効検出領域12b、有効検出領域12c)の大きさの上限値を記憶する。センサ識別データエリア111に関連付けて、各センサ部別の有効検出領域の上限値(領域情報)を記憶する上限値エリア112が設けられている。本実施の形態では、320cmを上限値として上限値エリア112に記憶する。上限値を超える位置データは、有効検出領域12a、有効検出領域12b、および有効検出領域12cより外側に存在する背景物が反射して算出された、検出対象外の背景物の位置データとして有効情報抽出処理され検出対象から除外される。
【0032】
図8は、システム管理部40の記憶部44に記憶する、棚割テーブル120の構成を示す図である。棚割テーブル120は、物品載置位置記憶手段として機能する。ブロックエリア121に関連付けて、商品陳列棚1のA1からA12の各ブロックが位置する範囲を検出するセンサ部の識別データを記憶するセンサ識別データエリア122、各ブロックの範囲データを記憶する範囲エリア123、各ブロックに陳列される商品2(物品)の商品識別データ(物品識別情報)を記憶する識別データエリア124が設けられている。範囲エリア123に記憶する範囲データは、商品陳列棚1のセンサ部20a、センサ部20b、およびセンサ部20cが設置される位置を結ぶ線を基準線11として、各ブロックが位置するX軸方向の範囲を示すデータである。センサ識別データエリア122のセンサ識別データと、範囲エリア123の範囲データとが物品位置情報として機能する。
【0033】
図9は、システム管理部40の記憶部44に記憶する、位置特定テーブル130の構成を示す図である。ブロックエリア131に関連付けて、商品陳列棚1のA1からA12の各ブロックに対応する有効検出領域12の対象物3の検出結果を記憶するTmエリア132、Tm−1エリア133、Tm−2エリア134、Tm−3エリア135、Tm−4エリア136・・・Tm−99エリア137が順に設けられている。
【0034】
Tmエリア132〜Tm−99エリア137には、各ブロックに対応する有効検出領域12で対象物3を検出したと判断すると「1」を記憶し、検出しないと判断すると「0」を記憶する。有効情報抽出処理がされた位置データに基づいて各ブロック別に対象物3の検出結果をTmエリア132に記憶する。先にTmエリア132に記憶していた検出結果はTm−1エリア133に記憶し、Tm−1エリア133に記憶していた検出結果はTm−2エリア134に記憶し、Tm−2エリア134に記憶していた検出結果はTm−3エリア135に記憶し、というように過去の検出結果は記憶エリアを順次移動して記憶する。本実施形態では、検出結果は100回分記憶することが可能である。センサ部20a、センサ部20b、およびセンサ部20cの検出周期が10Hzであれば、100回分の検出結果を記憶することで、過去10秒間の検出結果を記憶することが可能となる。
【0035】
図10は、システム管理部40の記憶部44に記憶する、物品特定テーブル140の構成を示した図である。ブロックエリア141に関連付けて、商品陳列棚1のA1からA12の各ブロック別に識別データエリア142、検出回数エリア143が設けられている。物品特定テーブル140を参照することで、対象物3が接近したブロックとそこに陳列される商品、接近した回数が把握可能となる。
【0036】
図11〜図14のフローチャートを用いて、物品管理システム80の処理について説明する。
【0037】
図11は、システム管理部40の制御部であるMPU41が実行する、対象物3が接近する商品陳列棚1に陳列される商品2又は商品陳列場所8を特定する処理のフローチャートを示す図である。
【0038】
システム管理部40は、センサ部20a、センサ部20b、およびセンサ部20cよりセンサ部20a、センサ部20b、およびセンサ部20cが検出した1回分の位置データを順次受信し取得する(ステップS1、対象物位置取得手段)。受信した位置データは、位置データテーブル100に記憶する(ステップS2)。
【0039】
本実施形態では、センサ部20a、センサ部20b、およびセンサ部20cは、それぞれ対象物3の距離データを算出し、各センサ部を識別するセンサ識別データと距離データから構成される位置データを送信する。受信した位置データにもとづいて、各センサ部のセンサ識別データを位置データテーブル100のセンサ識別データエリア101に記憶し、このセンサ識別データエリア101に記憶したセンサ識別データに関連付けて距離データをX軸距離エリア102に記憶する。
【0040】
位置データテーブル100のX軸距離エリア102に記憶した距離データと、有効領域テーブル110(有効領域記憶手段)の上限値エリア112に記憶した有効検出領域12(有効検出領域12a、有効検出領域12b、有効検出領域12c)の上限値データ(領域情報)とを用いて有効情報抽出処理を行う(ステップS3)。
【0041】
図12は、システム管理部40の制御部であるMPU41が実行する、有効情報抽出処理のフローチャートを示す図である。有効情報抽出処理は有効情報抽出手段として機能する。
【0042】
位置データテーブル100のX軸距離エリア102に記憶したセンサ部20a、センサ部20b、またはセンサ部20cが検出した距離データを、有効領域テーブル110の上限値エリア112に記憶した各センサ部の有効検出領域12(有効検出領域12a、有効検出領域12b、有効検出領域12c)の上限値データと比較する(ステップS31)。
【0043】
位置データテーブル100のX軸距離エリア102に記憶した距離データが、有効領域テーブル110の上限値エリア112に記憶した各センサ部の有効検出領域12(有効検出領域12a、有効検出領域12b、有効検出領域12c)の上限値データ以内か判断する(ステップS32)。距離データが上限値データ以内で無い場合は(ステップS32のNO)、対象物3は商品陳列棚1の有効検出領域12より外側で検出されたことになり、位置データテーブル100の検出対象エリア103に「0」を記憶して(ステップS41)、有効情報抽出処理を終了する。
【0044】
距離データが上限値データ以内である場合は(ステップS32のYES)、対象物3は商品陳列棚1の有効検出領域12の範囲内で検出されたことになり、位置データテーブル100の検出対象エリア103に「1」を記憶して(ステップS33)、有効情報抽出処理を終了する。
【0045】
有効情報抽出処理では、対象物3が検出された位置が各センサ部(センサ部20a、センサ部20b、センサ部20c)の有効検出領域12(有効検出領域12a、有効検出領域12b、有効検出領域12c)以内か判断する。これは、商品陳列棚1に陳列された商品2又は商品陳列場所8に接近する対象物3のみを検出対象として位置を特定するためである。有効情報抽出処理により、商品陳列棚1の周辺を移動する店員やお客、商品陳列棚1の周辺の柱や壁、設備器具等の、商品に接近する対象物として集計するのに必要では無い背景物の位置データを、検出結果から除外することが可能となる。
【0046】
次に、位置データテーブル100と棚割テーブル120とを用いて、位置特定処理を行う(ステップS5)。
【0047】
図13は、システム管理部40の制御部であるMPU41が実行する、位置特定処理のフローチャートを示す図である。
【0048】
位置データテーブル100に記憶した位置データのうち、検出対象エリア103に「1」を記憶している位置データを検出対象とする対象物3の位置データとして抽出する(ステップS51)。
【0049】
抽出した位置データのセンサ識別エリア101に記憶したセンサ識別データおよびX軸距離エリア102に記憶した距離データと、棚割テーブル120のセンサ識別エリア122のセンサ識別データおよび範囲エリア123に記憶したA1からA12の各ブロックが位置する範囲を示す範囲データとを比較する(ステップS53)。
【0050】
抽出した位置データのセンサ識別データとセンサ識別データエリア122に記憶したセンサ識別データが一致し、かつ距離データが含まれる範囲データを範囲エリア123に記憶するブロックが棚割テーブル120に記憶しているか判断する(ステップS55)。棚割テーブル120に該当するブロック10が無い場合は(ステップS55のNO)、位置特定テーブル130の全てのブロックのTmエリア132に検出結果として「0」を記憶し(ステップS61)、位置特定処理を終了する。
【0051】
棚割テーブル120に該当するブロックが有る場合は(ステップS55のYES)、該当するブロックを抽出し(ステップS57)、位置特定テーブル130の該当するブロックのTmエリア132に検出結果として「1」を記憶し、該当しないブロックのTmエリア132に検出結果として「0」を記憶する(ステップS59)。
【0052】
このとき、先にTmエリア132に記憶していた検出結果はTm−1エリア133に記憶し、Tm−1エリア133に記憶していた検出結果はTm−2エリア134に記憶し、Tm−2エリア134に記憶していた検出結果はTm−3エリア135に記憶し、Tm−3エリア135に記憶していた検出結果はTm−4エリア136に記憶し、というように過去の検出結果は、記憶エリアを順次移動して記憶する。位置特定テーブル130にA1からA12の各ブロック別に対象物3の検出結果を記憶して、位置特定処理を終了する。
【0053】
次に、検出結果を記憶した位置特定テーブル130と棚割テーブル120とを用いて物品特定処理を行う(ステップS7)。
【0054】
図14は、システム管理部40の制御部であるMPU41が実行する、物品特定処理のフローチャートを示す図である。物品特定処理は物品特定手段として機能する。
【0055】
位置特定テーブル130のTmエリア132に記憶した、A1からA12のブロック別の対象物3の検出結果と、棚割テーブル120の識別データエリア124に記憶した商品識別データとを使用して、対象物3が接近する位置に陳列する商品2を特定する。
【0056】
まず、位置特定テーブル130のTmエリア132に記憶した検出結果のうち、対象物3が有効検出領域12(有効検出領域12a、有効検出領域12b、有効検出領域12c)以内で検出された「1」を記憶したブロックを抽出する(ステップS71)。
【0057】
抽出したブロックと同じブロックが物品特定テーブル140のブロックエリア141に記憶していないか判断する(ステップS73)。同じブロックが物品特定テーブル140のブロックエリア141に記憶している場合は(ステップS73のNO)、物品特定テーブル140の該当するブロックの検出回数エリア143のカウントに「1」を加えて(ステップS79)、物品特定処理を終了する。
【0058】
同じブロックが物品特定テーブル140のブロックエリア141に記憶されていない場合は(ステップS73のYES)、そのブロックを物品特定テーブル140のブロックエリア141に記憶する(ステップS75)。
【0059】
物品特定テーブル140のブロックエリア141に記憶したブロックと同じブロックが関連付けられた商品識別データを棚割テーブル120の識別データエリア123から選択し、物品特定テーブル140の識別データエリア142に記憶する(ステップS77)。
【0060】
物品特定テーブル140の該当するブロックの検出回数エリア143のカウントに「1」を加えて(ステップS79)、物品特定処理を終了する。
【0061】
物品特定処理により、物品特定テーブル140のブロックエリア141に記憶するブロックデータと、識別データエリア142に記憶する商品識別データと、検出回数エリア143に記憶する検出回数データが関連付けて記憶される。物品特定テーブル140のブロックエリア141に記憶するブロックデータは、対象物3が接近し有効検出領域12で検出されたブロックであり、そのブロックデータに関連付けられた識別データエリア142に記憶された商品識別データを参照することで、対象物3が接近する商品2の商品識別データを特定することが可能となる。さらにブロックデータに関連付けられた検出回数エリア143に記憶された検出回数データを参照することで、対象物3が接近する商品2の検出回数を集計することが可能となる。
【0062】
本実施の形態では、商品陳列棚1に陳列された商品2又は商品陳列場所8に接近する消費者の手や腕等の対象物3を商品別に検出することで、消費者の購入の有無に関わらず、消費者が商品陳列棚より選択し手に取った商品を調査することが可能となる。よって消費者が注目している商品を商品別により詳細に調査することが可能となる。また商品陳列棚の棚割レイアウトの変更前後で本発明を実施することで、商品陳列棚の棚割レイアウトの良否を商品別により詳細に調査することが可能となる。
【0063】
また、対象物検出手段であるセンサ部20の光源に赤外レーザ光を用いたため、計測範囲が広く、店舗や倉庫の照明等の光学的条件の影響を軽微にすることが可能となる。またシステムの構成がシンプルで、お客の行き来が激しい24時間営業の店舗等においても、システムの設置や保守が比較的容易に行うことが可能となる。
【0064】
また、センサ部20を商品陳列棚1の商品出し入れ領域6が存在する棚前面4側の開口部側に設置することにより対象物3を検出する検出領域(有効検出領域12)を開口部側に形成するこが可能となる。よって消費者が商品を手に取った際に対象物3として検出することにより、より正確に消費者が注目している商品を調査することが可能となる。
【0065】
また、センサ部20を商品陳列棚1の複数の棚ごとに設置することにより複数の消費者がそれぞれ異なる棚に陳列された商品2に接近しても正確に検出することが可能となる。
【0066】
なお、この発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化可能である。
【0067】
例えば、本実施形態では、小売店等の店舗における商品、見本品等の、物品の管理を行う物品管理システムに本発明を適用したがこれに限定する必要は無く。倉庫等の部品、部材等の物品の管理を行う物品管理システムに本発明を適用しても良い。
【0068】
また、本実施形態では、商品を陳列する棚を上下に配置した縦型の商品陳列棚に本発明を適用したがこれに限定する必要は無く、略水平に複数の商品を区切って陳列する平台やワゴン等の商品陳列台に本発明を適用しても良い。
【0069】
この他、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を組み合わせてもよい。
【0070】
(第2の実施の形態)
図15〜図30を用いて、本発明の第2の実施形態を説明する。第1の実施形態と共通する説明は省略する。
【0071】
図15は、本発明の第2の実施形態である物品管理システム80の構成を示した図である。物品管理システム80は、センサ部220(対象物検出手段)と、システム管理部40(情報処理装置)から構成されている。
【0072】
センサ部220は、例えば店舗の商品陳列棚1(載置部)に設置され、商品陳列棚1に陳列された商品2(物品)又は商品陳列場所8(物品載置領域)に接近する対象物3を検出すると、センサ部220から対象物3までの距離を計測し、計測した距離データを対象物3の位置データ(対象物位置情報)としてシステム管理部40に送信する。
【0073】
センサ部220が対象物3までの距離を計測する方法としては、例えばセンサ部220から対象物3に波長0.7μm〜0.1mm程度の赤外線としての赤外レーザ光からなる投射光230を投射し対象物3で反射される反射光231をセンサ部220で検出し、投射光230を投射する時間と反射光231を検出する時間との時間差にもとづいて対象物3までの距離を計測する方法がある。
【0074】
本実施の形態では、センサ部220は赤外レーザ光からなる投射光230により対象物3までの距離を計測するが、センサ部220が距離を計測する方法はこれに限定されるものではなく、例えば、周波数が約20kHz以上の音波である超音波を投射し、その反射波を検出し、赤外レーザ光と同様に超音波を投射した時間と反射波を検出した時間から対象物3までの距離を計測しても良い。
【0075】
システム管理部40は、センサ部220とLANや専用回線等の通信回線60で接続され、センサ部220が送信出力した対象物3の位置データを受信し、受信した位置データにもとづいて処理を行う。
【0076】
図16は、本実施の形態の物品管理システム80のハードウェア構成を示す図である。センサ部220は、センサ部220の各ハードウェアの制御を行う制御部であるMPU(Micro Processing Unit)221と、対象物3を検出するための投射光230を発する発光部222(投射部)、対象物3からの反射光231を検出する受光部223(検出部)、角度検出部224、モータ部225、タイマ部226、ハードディスクやメモリ等の記憶部227と、システム管理部40とデータの送受信を行う通信部228と、電源部229等から構成される。各部の機能については後述する。
【0077】
システム管理部41は、システム管理部41の各ハードウェアの制御を行う制御部であるMPU(Micro Processing Unit)41と、キーボードやマウス等の入力部42、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示器やプリンタ等の出力部43、ハードディスクやメモリ等の記憶部44、タイマ部45、センサ部220や他のシステムとデータの送受信を行う通信部46と、電源部47等から構成される。記憶部44には、位置データテーブル300、有効領域テーブル310、棚割テーブル320、位置特定テーブル330、物品特定テーブル340が設けられる。
【0078】
図17〜図21を用いて物品管理システム80の対象物検出手段として機能するセンサ部220を説明する。
【0079】
図17は、センサ部220の構成を示した図である。センサ部220は、筐体232、回転体233、角度検出部224、センサ制御部236等で構成される。筐体232は、例えば円筒状の形状で形成され、円周方向に沿って180度開口された円環状の透明窓234が設けられている。回転体233は、発光部222(投射部)、受光部223(検出部)、モータ部225、投受光ミラー235等で構成される。発光部222は(投射部)、例えば、赤外レーザやLEDなどの光源等で構成され、受光部223は(検出部)、例えば、フォトダイオードなどの光センサ等で構成される。モータ部225は、例えば、ブラシレスDCモータ等で構成される。
【0080】
投受光ミラー235は、発光部222が発した投射光230を所定の方向に反射させ、対象物3が反射した反射光231を受光部223の方向に反射させる機能を備える。投受光ミラー235は、回転体233と一緒に、例えば10Hzで回転し、発光部222が発した投射光230は、投受光ミラー235を経由してセンサ部220の周囲、例えば180度開口された透明窓に沿って180度の範囲で投射され、センサ部220の周囲を2次元的に走査することが可能である。角度検出部224は、例えば、フォトインタラプタ、又は磁気センサ等で構成され、回転体233の回転角度を検出し出力する。
【0081】
センサ制御部236は、対象物位置算出手段として機能する。MPU221、タイマ226、記憶部227、通信部228、電源部229等から構成され、モータ部225の回転制御を行うとともに、角度検出部224が出力する信号により、回転する回転体233の角度θを計測する。角度を求める回転体233の角度θの角度基準線は任意に設定することが可能である。例えば、1度の角度検出分解能を有し、任意の角度基準線から1度毎に回転体233の角度θを計測し出力することが可能である。
【0082】
センサ制御部236は、モータ部225を制御し回転体233を回転させながら、発光部222を発光制御する。発光部222が発した投射光230は、投受光ミラー235、および透明窓234を経由して投射され、センサ部220の周囲を、例えば10Hzで走査する。この走査する領域に対象物3があると、対象物3から反射光231が発せられ、透明窓234、および投受光ミラー235を経由して受光部223で反射光231が検出される。
【0083】
センサ制御部236は、第1の実施形態と同様に、発光部222が投射光230を発した時間と受光部223が反射光231を検出した時間との時間差、発してから検出するまでの往復時間と基準となる投射光30と反射光31の速度とから、センサ部220から対象物3までの距離rを算出し、その算出した距離rと角度検出部224が出力する角度θとから構成される位置データをシステム管理部40に送信出力する。本実施形態では、センサ部220は赤外レーザ光からなる投射光30により対象物3までの距離を計測するが、赤外レーザ光と同様に、超音波を投射しその反射波を検出し超音波を投射した時間と反射波を検出した時間から対象物3までの距離を計測しても良い。
【0084】
図18は、商品陳列棚1にセンサ部220を設置した状態を示した図である。センサ部220は、商品陳列棚1に陳列された商品2(物品)又は商品2の商品陳列場所8(物品載置領域)に接近する対象物3を検出する。センサ部220は、例えば商品陳列棚1の開口された商品出し入れ領域6(開口部)が存在する棚前面4側の棚周部5の上部の略中央に設置される。センサ部220から180度の範囲で下方に向けて発せられる投射光230によって、対象物3を検出する基準となる検出領域207が、商品出し入れ領域6を覆うように商品出し入れ領域6の前面に形成される。
【0085】
図19は、センサ部220を商品陳列棚1の開口された商品出し入れ領域6(開口部)が存在する棚前面4側の棚周部5の下部の略中央に設置した状態を示した図である。センサ部220から180度の範囲で上方に向けて発せられる投射光230によって、対象物3を検出する基準となる検出領域207が、商品出し入れ領域6を覆うように商品出し入れ領域6の前面に形成される。なお、センサ部220の設置場所は、商品2又は商品2の商品陳列場所8に接近する対象物3が検出できるのであれば、棚周部5の上部又は下部に限定する必要は無く、棚周部5の左右の側部に設置しても良い。
【0086】
図20は、センサ部220が設置された商品陳列棚1を棚前面4側から見た状態を示す図である。商品陳列棚1の棚周部5の上部の略中央に設置されたセンサ部220から、センサ部220の周囲180度の範囲で下方に向けて投射光230が投射される。
【0087】
前述したとおり、センサ部220から投射される投射光230はセンサ部220の周囲を、例えば10Hzの周期で回転し走査しているので、商品陳列棚1の商品出し入れ領域6を覆うように検出領域207が形成される。この検出領域207に対象物3が接触すると、センサ部220から投射される投射光230は、対象物3で反射され、その反射光231をセンサ部220で検出することが可能となる。
【0088】
センサ制御部236は、前述したとおり対象物3までの距離rを算出し、角度θを検出し、距離rと角度θとから構成される位置データをシステム管理部40に、走査1回毎に送信出力する。
【0089】
図21は、商品陳列棚1を商品2の商品陳列場所8別に、A1からA16までのブロック10に区分した状態を示す図である。A1からA16それぞれのブロック10は、商品陳列場所8の大きさに合わせて領域が決められる。本実施の形態では、A1からA16のそれぞれのブロック10は同じ大きさで、縦50cm、横80cmとしたが、この大きさに限定されるものでは無く、商品陳列場所8の大きさに合わせてブロック毎に異なる大きさとしても良い。本実施の形態では、商品陳列棚1の大きさは、センサ部220が設置される位置を基準点211とすると、X軸方向は160cmから−160cm、Y軸方向は0から200cmとなる。
【0090】
センサ部220から発せられる投射光230による検出領域207は、商品陳列棚1の商品出し入れ領域6を覆うように形成されるため、商品陳列棚1に陳列された商品2又は商品陳列場所8に接近する対象物3だけで無く、商品陳列棚1が設置されている店内の床209や、壁、又は建築物の柱、といった検出対象とすべきでない固定された背景物や、商品陳列棚1の横に位置する店員やお客、台車のような設備器具といった移動する背景物も検出してしまう。
【0091】
より正確に、消費者が注目している商品の情報を捉えるには、これらの背景物の位置データは検出対象から除外する必要がある。本実施の形態のシステム管理部40は、背景物の位置データを除外するために、検出領域207のうち、商品陳列棚1のA1ブロックからA16ブロックの商品陳列場所8に該当する検出領域を、有効な検出領域の上限値として定義し、この有効な検出領域である有効検出領域212以外で検出された背景物の位置データを除外する有効情報抽出処理を行う。
【0092】
図22は、システム管理部40の記憶部44に記憶する、位置データテーブル300の構成を示す図である。位置データテーブル300は、角度エリア301に関連付けて、距離エリア302、X軸距離エリア303、Y軸距離エリア304、検出対象エリア305が設けられている。センサ部220から送信された角度θと距離rとからなる位置データをそれぞれ、角度データを角度エリア301に記憶し、距離データを角度データに関連付けて距離エリア302に記憶する。X軸距離エリア303とY軸距離エリア304にはそれぞれ、角度エリア301に記憶する角度データと距離エリア302に記憶する距離データとから、対象物3のX軸方向の距離データとY軸方向の距離データを算出して記憶する。検出対象エリア305は、有効情報抽出処理により検出対象とする位置データの場合は「1」を記憶し、検出対象としない位置データの場合は「0」を記憶する。検出対象エリア305のデータにより検出対象とするか判別することが可能となる。
【0093】
図23は、システム管理部40の記憶部44に記憶する、有効領域テーブル310の構成を示す図である。有効領域テーブル310は、有効領域記憶手段として機能し、センサ部220が形成する検出領域207のうち有効な領域である有効検出領域212の大きさの上限値を記憶する。方向エリア311に関連付けて、各方向の上限値(領域情報)を記憶する上限値エリア312が設けられている。本実施の形態では、センサ部220が設置された位置を基準点として、X軸方向は160cm〜−160cm、Y軸方向は200cm、が各方向の上限値として上限値エリア312に記憶する。上限値を超える位置データは、有効検出領域212より外側に存在する背景物が反射して算出された、検出対象外の背景物の位置データとして有効情報抽出処理され検出対象から除外される。
【0094】
図24は、システム管理部40の記憶部44に記憶する、棚割テーブル320の構成を示す図である。棚割テーブル320は、物品載置位置記憶手段として機能する。ブロックエリア321に関連付けて、商品陳列棚1のA1からA16の各ブロックが位置する範囲を示す範囲データ(物品位置情報)を記憶する範囲エリア322、各ブロックに陳列される商品2(物品)の商品識別データ(物品識別情報)を記憶する識別データエリア323が設けられている。範囲エリア322に記憶する範囲データは、商品陳列棚1のセンサ部220が設置される位置を基準点として、各ブロックが位置するX軸方向、Y軸方向の範囲を示すデータである。
【0095】
図25は、システム管理部40の記憶部44に記憶する、位置特定テーブル330の構成を示す図である。ブロックエリア331に関連付けて、商品陳列棚1のA1からA16の各ブロックに対応する有効検出領域212の対象物3の検出結果を記憶するTmエリア332、Tm−1エリア333、Tm−2エリア334、Tm−3エリア335、Tm−4エリア336・・・Tm−99エリア337が順に設けられている。
【0096】
Tmエリア332〜Tm−99エリア337には、各ブロックに対応する有効検出領域212で対象物3を検出したと判断すると「1」を記憶し、検出しないと判断すると「0」を記憶する。有効情報抽出処理がされた位置データに基づいて各ブロック別に対象物3の検出結果をTmエリア332に記憶する。先にTmエリア332に記憶していた検出結果はTm−1エリア333に記憶し、Tm−1エリア333に記憶していた検出結果はTm−2エリア334に記憶し、Tm−2エリア334に記憶していた検出結果はTm−3エリア335に記憶し、というように過去の検出結果は記憶エリアを順次移動して記憶する。本実施形態では、検出結果は100回分記憶することが可能である。センサ部220の走査周期が10Hzであれば、100回分の検出結果を記憶することで、過去10秒間の検出結果を記憶することが可能となる。
【0097】
図26は、システム管理部40の記憶部44に記憶する、物品特定テーブル340の構成を示した図である。ブロックエリア341に関連付けて、商品陳列棚1のA1からA16の各ブロック別に識別データエリア342、検出回数エリア343が設けられている。物品特定テーブル340を参照することで、対象物3が接近したブロックとそこに陳列される商品、接近した回数が把握可能となる。
【0098】
図27〜図30のフローチャートを用いて、物品管理システム80の処理について説明する。
【0099】
図27は、システム管理部40の制御部であるMPU41が実行する対象物3が接近する商品陳列棚1(載置部)に陳列される商品2(物品)又は商品陳列場所8(物品載置領域)を特定する処理のフローチャートを示す図である。
【0100】
システム管理部40(情報処理装置)は、センサ部220(対象物検出段)よりセンサ部220が走査した1回分の位置データ(対象物位置情報)を受信し取得する(ステップS101、対象物位置取得手段)。受信した位置データは、位置データテーブル300に記憶する(ステップS102)。
【0101】
本実施の形態では、センサ部220は、角度0度から180度まで1度毎に位置データを算出し、1走査分である180度分まとめて送信するので、受信した位置データは、0度から180度までの角度に関連付けて位置データテーブル300に記憶する。位置データテーブル300に記憶した位置データと、有効領域テーブル310(有効領域記憶手段)に記憶した有効検出領域212の上限値(領域情報)とを用いて有効情報抽出処理を行う(ステップS103)。
【0102】
図28は、システム管理部40の制御部であるMPU41が実行する、有効情報抽出処理のフローチャートを示す図である。有効情報抽出処理は有効情報抽出手段として機能する。
【0103】
位置データテーブル300に記憶した角度θと距離rの位置データから、検出された対象物3のX軸方向の距離であるX軸距離データrxと、Y軸方向の距離であるY軸距離データryを算出する(ステップS131)。X軸距離データrxと、Y軸距離データryは、以下の式で算出できる。
【0104】
【数1】

【数2】

【0105】
算出したX軸距離データrxは位置データテーブル300のX軸距離エリア303に記憶し、Y軸距離データryはY軸距離エリア304に記憶する(ステップS132)。
【0106】
次に、X軸距離エリア303に記憶したX軸距離データと、Y軸距離エリア304に記憶したY軸距離データとを、有効領域テーブル310に記憶した有効検出領域212の上限値と比較する(ステップS133)。
【0107】
対象物3が検出された位置であるX軸距離データとY軸距離データが、有効領域テーブル310に記憶した有効検出領域212の上限値以内か判断する(ステップS135)。対象物3のX軸距離データとY軸距離データが上限値以内で無い場合は(ステップS135のNO)、対象物3は商品陳列棚1の有効検出領域212より外側で検出されたことになり、位置データテーブル300の検出対象エリア305に「0」を記憶して(ステップS141)、有効情報抽出処理を終了する。
【0108】
対象物3のX軸距離データとY軸距離データが上限値以内である場合は(ステップS135のYES)、対象物3は商品陳列棚1の有効検出領域212の範囲内で検出されたことになり、位置データテーブル300の検出対象エリア305に「1」を記憶して(ステップS137)、有効情報抽出処理を終了する。
【0109】
有効情報抽出処理では、対象物3が検出された位置が有効検出領域212以内か判断する。これは、商品陳列棚1に陳列された商品2又は商品陳列場所8に接近する対象物3のみを検出対象として位置を特定するためである。有効情報抽出処理により、商品陳列棚1の周辺を移動する店員やお客、商品陳列棚1の周辺の床や壁、設備器具等の、商品に接近する対象物として集計するのに必要では無い背景物の位置データを、検出結果から除外することが可能となる。
【0110】
次に、位置データテーブル300と棚割テーブル320とを用いて、位置特定処理を行う(ステップS105)。
【0111】
図29は、システム管理部40の制御部であるMPU41が実行する、位置特定処理のフローチャートを示す図である。
【0112】
位置データテーブル300に記憶した位置データのうち、検出対象エリア305に「1」を記憶している位置データを検出対象とする対象物3の位置データとして抽出する(ステップS151)。
【0113】
抽出した位置データのX軸距離エリア303に記憶したX軸距離データとY軸距離エリア304に記憶したY軸距離データと、棚割テーブル320の範囲エリア322に記憶したA1からA16の各ブロックが位置する範囲を定義する範囲データとを比較する(ステップS153)。
【0114】
抽出した位置データのX軸距離データとY軸距離データが含まれる範囲データのブロック10を棚割テーブル320に記憶しているか判断する(ステップS155)。位置データが含まれるブロック10が無い場合は(ステップS155のNO)、位置特定テーブル330の全てのブロックのTmエリア332に検出結果として「0」を記憶し(ステップS161)、位置特定処理を終了する。
【0115】
位置データが含まれるブロックが有る場合は(ステップS155のYES)、該当するブロックを抽出し(ステップS157)、位置特定テーブル330の該当するブロックのTmエリア332に検出結果として「1」を記憶し、該当しないブロックのTmエリア332に検出結果として「0」を記憶する(ステップS159)。
【0116】
このとき、先にTmエリア332に記憶していた検出結果はTm−1エリア333に記憶し、Tm−1エリア333に記憶していた検出結果はTm−2エリア334に記憶し、Tm−2エリア334に記憶していた検出結果はTm−3エリア335に記憶し、Tm−3エリア335に記憶していた検出結果はTm−4エリア336に記憶し、というように過去の検出結果は、記憶エリアを順次移動して記憶する。位置特定テーブル330にA1からA16の各ブロック別に対象物3の検出結果を記憶して、位置特定処理を終了する。
【0117】
次に、検出結果を記憶した位置特定テーブル330と棚割テーブル320とを用いて物品特定処理を行う(ステップS107)。
【0118】
図30は、システム管理部40の制御部であるMPU41が実行する、物品特定処理のフローチャートを示す図である。物品特定処理は物品特定手段として機能する。
【0119】
位置特定テーブル330のTmエリア332に記憶した、A1からA16のブロック別の対象物3の検出結果と、棚割テーブル320の識別データエリア323に記憶した商品識別データとを使用して、対象物3が接近する位置に陳列する商品2を特定する。
【0120】
まず、位置特定テーブル330のTmエリア332に記憶した検出結果のうち、対象物3が有効検出領域212以内で検出された「1」を記憶したブロックを抽出する(ステップS171)。
【0121】
抽出したブロックと同じブロックが物品特定テーブル340のブロックエリア341に記憶していないか判断する(ステップS173)。同じブロックが物品特定テーブル340のブロックエリア341に記憶している場合は(ステップS173のNO)、物品特定テーブル340の該当するブロックの検出回数エリア343のカウントに「1」を加えて(ステップS179)、物品特定処理を終了する。
【0122】
同じブロックが物品特定テーブル340のブロックエリア341に記憶されていない場合は(ステップS173のYES)、そのブロックを物品特定テーブル340のブロックエリア341に記憶する(ステップS175)。
【0123】
物品特定テーブル340のブロックエリア341に記憶したブロックと同じブロックが関連付けられた商品識別データを棚割テーブル320の識別データエリア323から選択し、物品特定テーブル340の識別データエリア342に記憶する(ステップS177)。
【0124】
物品特定テーブル340の該当するブロックの検出回数エリア343のカウントに「1」を加えて(ステップS179)、物品特定処理を終了する。
【0125】
物品特定処理により、物品特定テーブル340のブロックエリア341に記憶するブロックデータと、識別データエリア342に記憶する商品識別データと、検出回数エリア343に記憶する検出回数データが関連付けて記憶される。物品特定テーブル340のブロックエリア341に記憶するブロックデータは、対象物3が接近し有効検出領域212で検出されたブロックであり、そのブロックデータに関連付けられた識別データエリア342に記憶された商品識別データを参照することで、対象物3が接近する商品2の商品識別データを特定することが可能となる。さらにブロックデータに関連付けられた検出回数エリア343に記憶された検出回数データを参照することで、対象物3が接近する商品2の検出回数を集計することが可能となる。
【0126】
本実施の形態では、商品陳列棚1に陳列された商品2又は商品陳列場所8に接近する消費者の手や腕等の対象物3を商品別に検出することで、消費者の購入の有無に関わらず、消費者が商品陳列棚より選択し手に取った商品を調査することが可能となる。よって消費者が注目している商品を商品別により詳細に調査することが可能となる。また商品陳列棚の棚割レイアウトの変更前後で本発明を実施することで、商品陳列棚の棚割レイアウトの良否を商品別により詳細に調査することが可能となる。
【0127】
また対象物検出手段であるセンサ部220の光源に赤外レーザ光を用いたため、計測範囲が広く、店舗や倉庫の照明等の光学的条件の影響を軽微にすることが可能となる。またシステムの構成がシンプルで、お客の行き来が激しい24時間営業の店舗等においても、システムの設置や保守が比較的容易に行うことが可能となる。
【0128】
またセンサ部220を商品陳列棚1の商品出し入れ領域6が存在する棚前面4側の開口部側に設けることにより対象物3を検出する検出領域(有効検出領域212)を開口部側に形成するこが可能となる。よって消費者が商品を手に取った際に対象物3として検出することにより、より正確に消費者が注目している商品を調査することが可能となる。
【0129】
また対象物検出手段を商品陳列棚1の上部又は下部に設けることにより対象物3を検出する検出領域(有効検出領域212)をセンサ部220から下方又は上方に向けて形成することが可能となる。よって商品陳列棚1の前に2人以上の複数の消費者が同時に商品2に接近しても消費者が他の消費者の検出の死角となることなく、複数の消費者を同時に検出することが可能となる。
【0130】
なお、この発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化可能である。
【0131】
例えば、本実施の形態では、小売店等の店舗における商品、見本品等の、物品の管理を行う物品管理システムに本発明を適用したがこれに限定する必要は無く。倉庫等の部品、部材等の物品の管理を行う物品管理システムに本発明を適用しても良い。
【0132】
また、本実施形態では、商品を陳列する棚を上下に配置した縦型の商品陳列棚に本発明を適用したがこれに限定する必要は無く、略水平に複数の商品を区切って陳列する平台やワゴン等の商品陳列台に本発明を適用しても良い。
【0133】
この他、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0134】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるシステム構成を示す図。
【図2】同実施形態におけるシステムのハードウェア構成を示す図。
【図3】同実施形態におけるセンサ部の構成を示す図。
【図4】同実施形態におけるセンサ部と商品陳列棚の構成を示す図。
【図5】同実施形態におけるセンサ部と商品陳列棚の構成を示す図。
【図6】同実施形態における位置データテーブルのデータ構造を示す図。
【図7】同実施形態における有効領域テーブルのデータ構造を示す図。
【図8】同実施形態における棚割テーブルのデータ構造を示す図。
【図9】同実施形態における位置特定テーブルのデータ構造を示す図。
【図10】同実施形態における物品特定テーブルのデータ構造を示す図。
【図11】同実施形態における物品管理システムの処理手順を示す流れ図。
【図12】同実施形態における有効情報抽出処理の処理手順を示す流れ図。
【図13】同実施形態における位置特定処理の処理手順を示す流れ図。
【図14】同実施形態における物品特定処理の処理手順を示す流れ図。
【図15】本発明の第2の実施形態におけるシステム構成を示す図。
【図16】同実施形態におけるシステムのハードウェア構成を示す図。
【図17】同実施形態におけるセンサ部の構成を示す図。
【図18】同実施形態におけるセンサ部と商品陳列棚の構成を示す図。
【図19】同実施形態におけるセンサ部と商品陳列棚の構成を示す図。
【図20】同実施形態におけるセンサ部と商品陳列棚の構成を示す図。
【図21】同実施形態におけるセンサ部と商品陳列棚の構成を示す図。
【図22】同実施形態における位置データテーブルのデータ構造を示す図。
【図23】同実施形態における有効領域テーブルのデータ構造を示す図。
【図24】同実施形態における棚割テーブルのデータ構造を示す図。
【図25】同実施形態における位置特定テーブルのデータ構造を示す図。
【図26】同実施形態における物品特定テーブルのデータ構造を示す図。
【図27】同実施形態における物品管理システムの処理手順を示す流れ図。
【図28】同実施形態における有効情報抽出処理の処理手順を示す流れ図。
【図29】同実施形態における位置特定処理の処理手順を示す流れ図。
【図30】同実施形態における物品特定処理の処理手順を示す流れ図。
【符号の説明】
【0135】
1 商品陳列棚
2 商品
3 対象物
4 棚前面
5 棚周部
6 商品出し入れ領域
7a〜7c 検出領域
8 商品陳列場所
9 柱
10 ブロック
11 基準線
12a〜12c 有効検出領域
20a〜20c センサ部
22 発光部
23 受光部
30 投射光
31 反射光
36 センサ制御部
40 システム管理部
41 MPU
44 記憶部
80 物品管理システム
100 位置データテーブル
110 有効領域テーブル
120 棚割テーブル
130 位置特定テーブル
140 物品特定テーブル
207 検出領域
209 床
212 有効検出領域
220 センサ部
222 発光部
223 受光部
224 角度検出部
230 投射光
231 反射光
233 回転体
236 センサ制御部
300 位置データテーブル
310 有効領域テーブル
320 棚割テーブル
330 位置特定テーブル
340 物品特定テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
載置部に載置される複数の物品の物品識別情報と物品が載置される位置を示す物品位置情報を関連付けて記憶する物品載置位置記憶手段と、
前記載置部に載置される物品又は物品が載置される位置に接近する対象物を検出し、その対象物の位置を示す対象物位置情報を計測し出力する対象物検出手段と、
この対象物検出手段が出力する対象物位置情報が含まれる前記物品位置情報を判別し、判別した物品位置情報と関連付けて記憶された物品識別情報を特定する物品特定手段とを備えたことを特徴とする物品管理システム。
【請求項2】
前記対象物検出手段は
光又は音波を発する投射部と、
前記対象物で反射された光又は音波を検出する検出部と、
前記投射部が光又は音波を発する時間と前記検出部が反射された光又は音波を検出する時間との差にもとづいて前記対象物の位置を示す対象物位置情報を算出する対象物位置算出手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の物品管理システム。
【請求項3】
前記対象物検出手段は
投射光を発する投射部と、
前記対象物で反射された反射光を検出する検出部と、
前記投射部が投射光を発する時間と前記検出部が反射された反射光を検出する時間との差にもとづいて前記対象物の位置を示す対象物位置情報を算出する対象物位置算出手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の物品管理システム。
【請求項4】
前記対象物検出手段が検出する有効な領域を示す領域情報を記憶する有効領域記憶手段と、
この有効領域記憶手段に記憶した領域情報にもとづいて前記対象物検出手段が出力する前記対象物位置情報が前記領域情報以内かを判断する有効情報抽出手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の1に記載の物品管理システム。
【請求項5】
前記対象物検出手段は、前記載置部の開口部側に設置され、この開口部側に検出領域を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項4の1に記載の物品管理システム。
【請求項6】
前記対象物検出段は、前記載置部が備える複数の棚ごとに設置されることを特徴とする請求項1乃至請求項5の1に記載の物品管理システム。
【請求項7】
前記対象物検出段は、前記載置部の上部に設置され、前記対象物検出手段から下方に向けて検出領域を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項5の1に記載の物品管理システム。
【請求項8】
前記対象物検出段は、前記載置部の下部に設置され、前記対象物検出手段から上方に向けて検出領域を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項5の1に記載の物品管理システム。
【請求項9】
載置部に載置される複数の物品の物品識別情報と物品が載置される位置を示す物品位置情報を関連付けて記憶する物品載置位置記憶手段と、
対象物検出段が計測し出力する前記載置部に載置される物品又は物品が載置される位置に接近する対象物の位置を示す対象物位置情報を前記対象物検出手段から取得する対象物位置取得手段と、
この対象物位置取得手段で取得した対象物位置情報が含まれる前記物品位置情報を判別し、判別した物品位置情報と関連付けて記憶された物品識別情報を特定する物品特定手段とを備えたことを特徴とする情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2009−126660(P2009−126660A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−305327(P2007−305327)
【出願日】平成19年11月27日(2007.11.27)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】