説明

特定のハンセン溶解度パラメータを有する溶媒を含む銀ナノ粒子組成物

【課題】導電性が改良され、析出したときにコーヒーリング効果を示さない導電性金属ナノ粒子組成物を提供する。
【解決手段】金属ナノ粒子組成物は、有機物で安定化された金属ナノ粒子と溶媒とを含み、この溶媒は以下のハンセン溶解度パラメータ:分散パラメータが約16MPa0.5以上、極性パラメータと水素結合パラメータの合計が約8.0MPa0.5以下を有する。金属ナノ粒子組成物は、種々の基板表面に、均一でなめらかで狭い導電性の線を印刷するのに適している。金属ナノ粒子組成物は、コーヒーリング効果の比率が約1.2〜約0.8、表面粗さが約15以下、線の幅が約200マイクロメートル以下の印刷した導電性の部品を作ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
種々の実施形態では、印刷(例えば、インクジェット印刷によるもの)に適した、安定で高性能のナノ粒子組成物が本明細書に開示されている。
【背景技術】
【0002】
液相析出技術を用いた電子回路要素の製作は、薄膜トランジスタ(TFT)、発光ダイオード(LED)、RFIDタグ、太陽光発電、プリンテッドメモリなどのような電子機器用途における従来の主要技術であるアモルファスシリコン技術よりもコストが安い代替技術になる可能性があるため、このような技術として非常に興味深い。しかし、実際の用途で、導電性、処理、形態、費用の要求を満たすように、機能性電極、ピクセルパッド、導電トレース、導電線、導電トラックを析出させ、および/またはパターニングすることはきわめて困難である。
【0003】
溶液中で加工可能な導体を、このような電子機器用途に用いることはきわめて興味深い。金属ナノ粒子を用いたインクは、プリンテッドエレクトロニクスの有望な材料を提示している。しかし、ほとんどの金属ナノ粒子(例えば、銀および金の金属ナノ粒子)は、印刷用の溶液を作るときに、適切な溶解度と安定度を確保するために高分子量の安定化剤を必要とする。これらの高分子量の安定化剤は、必然的に、安定化剤を焼いて除去するために、金属ナノ粒子のアニーリング温度を200℃より高い温度にしてしまい、この温度は、ほとんどの低コストプラスチック基板(例えば、時に溶液でコーティングしているポリエチレンテレフタラート(PET)およびポリエチレンナフタレート(PEN))には良くなく、損傷が起こる場合がある。
【0004】
さらに、現行の金属ナノ粒子組成物は、基板上に析出すると、広すぎる導電性金属インクの線を生じてしまうことが多く、これにより導電性が低くなり、「コーヒーリング効果」が生じる。また、現行の金属インク組成物は、表面粗さも大きく、この表面粗さは、印刷した線の中に「黒点」があらわれることによって示される。コーヒーリング効果は、本明細書では、所与の液滴粒子が、円の円周に沿って広がって、液滴を基板に析出させる箇所の中心部が非常に薄くなることを指す(すなわち、不均一な析出)。液滴の断面では、表面形状を測定すると、二峰性の線状の形状(二山)が観察される。コーヒーリング効果を示すような導電性金属線の析出、および/またはその他の方法で広がり過ぎるような導電性金属線の析出は、特定の用途でのインクの使用を制限してしまう場合がある。
【0005】
吐出可能な組成物は、電子機器用の機能的部品(例えば、電極および相互接続)を用い、ドロップオンデマンド式による析出および印刷が可能であることが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
導電性が改良され、析出したときにコーヒーリング効果を示さない導電性金属ナノ粒子組成物が必要とされており、例えば、さらなる処理に適した十分な幅および厚みをもつ金属ナノ粒子組成物を析出させられることが必要とされている。さらに、高解像度機器用に狭い線を作り出す導電性金属ナノ粒子組成物が必要とされている。また、多層構築のために表面粗さはできるだけ小さく、他の金属ナノ粒子組成物と比較した場合、印刷時にいかなる黒点も生じさせないような金属ナノ粒子組成物も必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の需要および他の需要について本明細書で取り組んでおり、いくつかの実施形態では、有機アミン安定化剤によって安定化された金属ナノ粒子と、溶媒とを含む組成物が記載されている。
【0008】
溶媒は、ハンセン溶解度パラメータに基づいて選択される。ハンセン溶解度パラメータには、分散、極性、水素結合がある。選択した溶媒は、極性パラメータと水素結合パラメータの合計が約8.0MPa0.5以下であり、分散パラメータが約16MPa0.5以上であるようなハンセン溶解度パラメータを有するべきである。
【0009】
いくつかの実施形態では、基板表面に導電性の部品を作成するための方法が記載されており、この方法は、有機アミン安定化剤によって安定化された金属ナノ粒子と溶媒とを含む液体組成物を与えることと、上述の基板表面に上述の液体組成物を析出させ、析出した部品を作成することと、上述の基板表面に析出した部品を約70℃〜約200℃の温度まで加熱し、基板表面に導電性の部品を作成することとを含む。
【0010】
以下に、図面の簡単な説明を記載する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】コーヒーリング効果の代表的なパラメータを示しており、このパラメータは、縁部の高さを測定した値を、中央部の高さを測定した値と比較することによって決定される(h縁部/h中央部)。比率が1.0だと、縁部の高さと中央部の高さが等しくなり、コーヒーリング効果は存在しない。
【図2】コーヒーリング効果の比率が1.0より大きく、したがって、中央部が縁部よりも薄い場合のh縁部およびh中央部を示すグラフである。
【図3】コーヒーリング効果の比率が1.0より小さく、したがって、中央部が縁部よりも厚い場合のh縁部およびh中央部を示すグラフである。
【図4】バッチ1の銀ナノ粒子を用いて調製した比較組成物1の印刷した線の写真である。
【図5】バッチ2の銀ナノ粒子を用いて調製した比較組成物2の印刷した線の写真である。
【図6】バッチ3の銀ナノ粒子を用いて調製した比較組成物3の印刷した線の写真である。
【図7】バッチ1の銀ナノ粒子を用いて調製した実施例1の印刷した線の写真である。
【図8】バッチ2の銀ナノ粒子を用いて調製した実施例2の印刷した線の写真である。
【図9】バッチ3の銀ナノ粒子を用いて調製した実施例3の印刷した線の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書には、金属ナノ粒子を含む組成物が記載されており、この組成物は、限定されないが、印刷に使用されてもよい。この組成物が印刷に使用される場合、線を印刷する優れた性能が示されている。この組成物は、金属ナノ粒子と、金属ナノ粒子のための安定化剤と、溶媒とで構成されている。組成物を基板表面に印刷し、次いでこれをアニーリングし、基板表面に導電性の部品を作成してもよい。また、本明細書には、凝集が少ない、組成物の粘度安定性の向上といった改良された性質を有する組成物も記載されている。
【0013】
用語「ナノ」は、「金属ナノ粒子」として使用される場合、例えば、粒径が約1,000nm未満、例えば、約0.5nm〜約1,000nm、例えば、約1〜約500nm、約1nm〜約100nm、約1nm〜約25nm、または約1〜約10nmであることを指す。粒径は、TEM(透過型電子顕微鏡法)または他の適切な方法で決定されるような金属粒子の平均直径を指す。一般的に、本明細書で記載するプロセスから得られる金属ナノ粒子には、複数の粒径が存在していてもよい。いくつかの実施形態では、異なる大きさの銀ナノ粒子が存在していてもよい。
【0014】
いくつかの実施形態では、組成物は、有機物で安定化された金属ナノ粒子と、溶媒とで構成されている。有機安定化剤は、金属ナノ粒子表面に会合している。
【0015】
いくつかの実施形態では、金属ナノ粒子は、(i)1種類以上の金属または(ii)1種類以上の金属コンポジットで構成されている。適切な金属としては、例えば、Al、Ag、Au、Pt、Pd、Cu、Co、Cr、In、Niが挙げられ、特定的には、遷移金属、例えば、Ag、Au、Pt、Pd、Cu、Cr、Ni、およびこれらの混合物が挙げられる。適切な金属コンポジットとしては、Au−Ag、Ag−Cu、Ag−Ni、Au−Cu、Au−Ni、Au−Ag−Cu、Au−Ag−Pdが挙げられる。また、金属コンポジットとしては、非金属も挙げられ、例えば、Si、C、Geが挙げられる。金属コンポジットの種々の成分は、所定の範囲の量で存在してもよく、例えば、約0.01重量%〜約99.9重量%、特定的には、約10重量%〜約90重量%の範囲の量で存在してもよい。さらに、本明細書に記載されている組成物は、任意の金属酸化物ナノ粒子を含んでいなくてもよい。
【0016】
いくつかの実施形態では、金属コンポジットは、銀と、1種類、2種類またはそれ以上の他の金属とで構成される金属アロイであり、銀は、例えば、少なくとも約20重量%のナノ粒子、特定的には、約50重量%を超えるナノ粒子を含んでいる。
【0017】
金属ナノ粒子が銀である場合、銀ナノ粒子は、例えば、少なくとも約5日〜約1ヶ月、約1週間〜約6ヶ月、約1週間〜約1年を超える間、安定性(つまり、組成物中で、銀を含有するナノ粒子の沈殿または凝集が最小限である期間)を有している。安定性は、種々の方法、例えば、粒径を調べる動的光散乱法、決定した濾過孔径(例えば1マイクロメートル)を用いた、フィルターに残った固体を評価するための単純な濾過法を用いてモニタリングすることができる。
【0018】
組成物中の金属ナノ粒子の重量%は、例えば、約5重量%〜約80重量%、約10重量%〜約60重量%、または約15重量%〜約50重量%であってもよい。
【0019】
本明細書に記載されている組成物は、金属ナノ粒子表面に会合している安定化剤を含んでいなければならず、基板上に金属部品を作成している間、金属ナノ粒子をアニーリングするまで除去されない。安定化剤は、有機物であってもよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、安定化剤は、金属ナノ粒子表面と物理的または化学的に会合している。この様式で、ナノ粒子は、液体溶液の外側に安定化剤を有している。つまり、安定化剤を表面に有するナノ粒子が、ナノ粒子および安定化剤の複合体を形成するのに使用する反応混合物溶液から単離され、回収されてもよい。このように、安定化されたナノ粒子は、その後に、印刷可能な溶液を作るための溶媒に、容易に、かつ均一に分散させてもよい。
【0021】
本明細書で使用される場合、金属ナノ粒子と安定化剤とが「物理的または化学的に会合する」との句は、化学結合および/または他の物理的な接続であってもよい。化学結合は、例えば、共有結合、水素結合、配位錯体結合、イオン結合、またはこれらの異なる化学結合の混合の形態でなしていてもよい。物理的な接続は、例えば、ファンデルワールス力、双極子間相互作用、またはこれらの異なる物理的な接続の混合の形態をなしていてもよい。
【0022】
用語「有機安定化剤」の「有機」は、例えば、炭素原子が存在することを指すが、有機安定化剤は、窒素、酸素、硫黄、ケイ素、ハロゲンなどのような1つ以上の非金属ヘテロ原子を含んでいてもよい。有機安定化剤は、米国特許第7,270,694号(その全体が本明細書に参考として組み込まれる)に記載されているような有機アミン安定化剤であってもよい。有機アミンの例は、アルキルアミン、例えば、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ヘキサデシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ジアミノペンタン、ジアミノヘキサン、ジアミノヘプタン、ジアミノオクタン、ジアミノノナン、ジアミノデカン、ジアミノオクタン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、メチルプロピルアミン、エチルプロピルアミン、プロピルブチルアミン、エチルブチルアミン、エチルペンチルアミン、プロピルペンチルアミン、ブチルペンチルアミン、トリブチルアミン、トリヘキシルアミンなど、またはこれらの混合物が挙げられる。
【0023】
金属ナノ粒子は、式(I):X−Yで構成される安定化剤で安定化される。Xは、少なくとも4個の炭素原子を含む(少なくとも8個の炭素原子、または少なくとも12個の炭素原子を含む)炭化水素基である。Yは、金属ナノ粒子表面に接続する官能基である。官能基Yの例としては、例えば、ヒドロキシル、アミン、カルボン酸、チオールおよびチオール誘導体、−OC(=S)SH(キサントゲン酸)、ピリジン、ピロリドンなどが挙げられる。有機安定化剤は、ポリエチレングリコール、ポリビニルピリジン、ポリビニルピロリドン、および他の有機界面活性剤からなる群から選択されてもよい。有機安定化剤は、チオール、例えば、ブタンチオール、ペンタンチオール、ヘキサンチオール、ヘプタンチオール、オクタンチオール、デカンチオール、ドデカンチオール;ジチオール、例えば、1,2−エタンジチオール、1,3−プロパンジチオール、1,4−ブタンジチオール;または、チオールとジチオールの混合物からなる群から選択されてもよい。有機安定化剤は、キサントゲン酸、例えば、o−メチルキサントゲン酸、o−エチルキサントゲン酸、o−プロピルキサントゲン酸、o−ブチルキサントゲン酸、o−ペンチルキサントゲン酸、o−ヘキシルキサントゲン酸、o−ヘプチルキサントゲン酸、o−オクチルキサントゲン酸、o−ノニルキサントゲン酸、o−デシルキサントゲン酸、o−ウンデシルキサントゲン酸、o−ドデシルキサントゲン酸からなる群から選択されてもよい。ピリジン誘導体(例えば、ドデシルピリジン)および/または有機ホスフィンを含有し、金属ナノ粒子を安定化されることができる有機安定化剤も、本明細書で安定化剤として用いてもよい。
【0024】
有機物で安定化された金属ナノ粒子のさらなる例としては、米国特許公開第2009/0148600号に記載されているカルボン酸−有機アミン錯体で安定化された金属ナノ粒子;米国特許公開第2007/0099357 A1号に記載されているカルボン酸安定化剤金属ナノ粒子、米国特許公開第2009/0181183号に記載されている熱によって除去可能な安定化剤およびUVによって分解可能な安定化剤が挙げられる。
【0025】
安定化剤が金属ナノ粒子表面を覆っている率は、安定化剤が金属ナノ粒子を安定化する能力に依存して、部分的に覆っている状態から完全に覆っている状態までさまざまであってもよい。もちろん、個々の金属ナノ粒子を安定化剤が覆っている率にも、同様にばらつきがある。
【0026】
金属ナノ粒子(金属粒子と安定化剤のみを含み、溶媒を含まない)に含まれる有機安定化剤の重量%は、例えば、約3重量%〜約80重量%、約5重量%〜約60重量%、約10重量%〜約50重量%、または約10重量%〜約30重量%であってもよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、金属ナノ粒子は、有機アミンで安定化された銀ナノ粒子である。銀ナノ粒子(銀と安定化剤のみ)に含まれる銀の重量%は、約80%〜約95%である(約85%〜約90%を含む)。銀ナノ粒子組成物(溶媒を含む)に含まれる銀ナノ粒子の重量%は、約20%〜約70重量%である(約30%〜約60重量%を含む)。
【0028】
溶媒は、ハンセン溶解度パラメータによって特徴づけられてもよく、このパラメータには、分散パラメータと、溶解度パラメータと、水素結合パラメータとがある。本明細書の溶媒は、分散パラメータが約16MPa0.5以上であり、極性パラメータと水素結合パラメータの合計が約8.0MPa0.5以下であるべきである。さらに特定的には、選択した溶媒は、分散パラメータの値が約16MPa0.5以上、例えば、約16MPa0.5〜約25MPa0.5、または約18MPa0.5以上、例えば、約18MPa0.5〜25MPa0.5であり;極性パラメータと水素結合パラメータの合計は、8.0MPa0.5以下である(5.5MPa0.5以下を含む)。望ましくは、極性パラメータは、約1.5MPa0.5〜約0MPa0.5であり(約1.0MPa0.5〜約0MPa0.5を含む)、水素結合パラメータは、約1.5MPa0.5〜約0MPa0.5である(約1.0MPa0.5〜約0MPa0.5を含む)。
【0029】
溶媒の選択は、上述のパラメータ値に基づく。上述のハンセン溶解度パラメータの範囲内にある溶媒を、少なくとも1つの溶媒が、記載したハンセン溶解度パラメータの範囲にあるように、別の溶媒と混合してもよい。
【0030】
所与の溶媒について、それぞれのハンセン溶解度パラメータは、既知の参考文献中に見つけることができ、例えば、Hansen Solubility Parameters:A User’s Handbook(Charles Hansenによる、2007、第2版)中に見つけることができる。また、既知のモデリングソフトウエア、例えば、SP2法のようなソフトウエアを用いるFedors Cohesive Energy Densityを用いて、溶媒の化学構造に基づいてハンセン溶解度パラメータを算出してもよい。算出は、溶媒温度を25℃として行う。
【0031】
ハンセン溶解度パラメータにおいて、水素結合は、負の電荷を有する原子と水素原子との引力相互作用である。したがって、溶媒は、水素結合パラメータが約1.5MPa0.5以下である場合には、有機アミン安定化剤をナノ粒子表面から分離する傾向はないだろう。
【0032】
極性は、電荷の差によって生じる引力である。したがって、溶媒は、ハンセン溶解度極性パラメータが約1.5MPa0.5以下である場合には、有機アミン安定化剤をナノ粒子表面から分離する傾向はないだろう。
【0033】
分散は、原子、分子、表面それぞれの間の引力である。有機アミンで安定化された金属ナノ粒子が、確実に良好な安定性をもつには、溶媒は、分散パラメータが少なくとも16MPa0.5であるとよい。
【0034】
さらに、溶媒は、蒸気圧が、例えば、約20℃で約20mmHg未満、約20℃で約10mmHg、または好ましくは約20℃で5mmHg未満であってもよい。
【0035】
ハンセン溶解度パラメータに関する上の記載に基づき、本発明に適した有望な溶媒の例としては、例えば、テトラデカン、ヘキサデカン、メチルナフタレン、テトラヒドロナフタレン、テトラメチルベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、デカヒドロナフタレン、cis−デカヒドロナフタレン、trans−デカヒドロナフタレン、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0036】
【表1】



【0037】
いくつかの実施形態では、溶媒は、デカヒドロナフタレンである。他の実施形態では、溶媒は、cis−デカヒドロナフタレンとtrans−デカヒドロナフタレンの混合物である。さらに他の実施形態では、溶媒は、cis−デカヒドロナフタレンである。
【0038】
組成物は、表面張力が約25〜約35mN/mであってもよい(約28〜約32mN/mを含む)。また、組成物は、粘度が約3cps〜約20cpsであってもよい(約5cps〜約15cpsを含む)。
【0039】
示した溶媒を用いると、開示したハンセン溶解度パラメータの範囲内にある溶媒を用いない他の金属ナノ粒子組成物と比較して、金属ナノ粒子組成物の性質を高めることができる。組成物自体、保存可能期間または安定性が向上しており、組成物中の金属ナノ粒子の分散性も向上していた。また、金属ナノ粒子組成物は、印刷した部品の形態が向上した結果、コーヒーリング効果、黒点、線の幅がすべて改良しており、溶媒がデカヒドロナフタレンの場合に最も顕著である。
【0040】
組成物のコーヒーリング効果を定量化するために、パラメータh縁部/h中央部(h/hとも呼ばれ、本明細書では、中央部の高さに対する縁部の高さの比率であると定義される)を用いる。開示されている金属ナノ粒子組成物および比較組成物を、10pLカートリッジを取り付けたDMP−2800インクジェット印刷を用いて両方とも基板に印刷した。印刷した後、表面形状測定装置を用いて線の形状を特性決定した。縁部の高さ(h縁部)および中央部の高さ(h中央部)を得ることができる。比率h縁部/h中央部は、コーヒーリング効果が存在しているかどうかを示している(図1を参照)。図1からわかるように、h縁部/h中央部が1.0である場合、コーヒーリング効果は存在せず、印刷した線の表面は、完璧に平坦である。図2からわかるように、h縁部/h中央部が1.0より大きい場合、中央部の高さは、縁部の高さよりも低く、コーヒーリング効果があることを示しており、この比率が1.0よりも大きくなるにつれて、もっと明確になる。最後に、図3からわかるように、h縁部/h中央部が1.0より小さい場合、中央部の高さは、縁部の高さよりも大きい。これは、ほとんどの用途で同様に適用することができる。いくつかの実施形態では、本開示の金属ナノ粒子組成物で印刷した部品は、h縁部/h中央部が、ほぼ1.0であり、例えば、約0.8〜約1.2である。他の実施形態では、h縁部/h中央部は、1.5未満〜約1.0である。
【0041】
黒点を定量化するために、印刷した後に、基板表面にある組成物によって作られた部品の表面粗さの測定を行った。なお、基板の表面粗さはごく小さい。上述のものと同じ印刷方法を行った。上述の測定は、組成物の印刷した線の表面粗さ(例えば、Ra)を測定することによって行った。表面粗さは、多くの方法によって(例えば、表面形状測定装置を用いることによって)測定することができる。黒点の数が多く、大きいほど、表面は粗い。ハンセン溶解度パラメータを満たす溶媒を含む組成物は、表面粗さ(Ra)が、15nm未満であり、約1nm〜10nmであった。したがって、組成物は、印刷後に、非常になめらかな外観をしていた。比較組成物は、表面粗さ(Ra)が15nm以上あることがわかっており、30nm〜60nmの場合もあった。表面粗さが大きい場合、印刷した線には複数の黒点が存在し、存在する黒点の数が多いほど、印刷した組成物は粗い。黒点が存在する印刷および存在しない印刷の例は、図4からわかるであろう。
【0042】
さらに、金属ナノ粒子組成物をシングルドロップ様式で印刷することによって作られる導電性の線は、幅が約200マイクロメートル未満であり、例えば、約10マイクロメートル〜約200マイクロメートル、約25マイクロメートル〜約150マイクロメートル、約50マイクロメートル〜約100マイクロメートル、約75マイクロメートル〜約100マイクロメートルであってもよい。比較組成物は、線の幅が、少なくとも165マイクロメートルであることがわかっており、一方、本明細書に開示されている金属ナノ粒子組成物は、線の幅が90マイクロメートル以下であった。線の幅の数字の比較は、同じ印刷条件によるものである(例えば、同じ印刷ヘッド、例えば、10pLカートリッジを取り付けたDimatix DMP−2800インクジェットプリンタ)。ノズルの大きさを同じにし、吐出容積を同じにすると、開示されている組成物は、線の幅が少なくとも50%小さくなった(2分の1を含む)。
【0043】
組成物は、比較組成物よりも、保存可能期間または安定性が向上している。保存可能期間は、組成物の粘度、組成物の凝集のようなパラメータを用いてモニタリングすることができる。開示されている組成物は、経時的に安定な粘度を示し、一方、比較組成物は、経時的に粘度が大きく変化することが示された。
【0044】
金属ナノ粒子組成物からの導電性部品(例えば、導電性要素)の製造は、基板表面に他の1つ以上の光学層を形成させる前、または形成させた後の任意の適切な時間に、任意の適切な液相析出技術を用い、基板表面に組成物を析出させることによって行うことができる。したがって、基板表面への組成物の液相析出は、基板表面またはすでに層状の材料を含む基板表面(例えば、半導体層および/または絶縁層)で行われてもよい。
【0045】
句「液相析出技術」は、例えば、液相プロセス(例えば、印刷または液体コーティング)を用いて組成物を析出させることを指し、ここで、液体は、溶媒中に金属ナノ粒子を均質または不均質に分散させたものである。金属ナノ粒子組成物は、基板に析出させるためにインクジェットプリンタまたは同様の印刷デバイスで用いられる場合、インクと呼ばれてもよい。液体コーティングプロセスの例としては、例えば、スピンコーティング、ブレードコーティング、ロッドコーティング、浸漬コーティングなどが挙げられる。印刷技術の例としては、例えば、リソグラフィーまたはオフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、型紙捺染、インクジェット印刷、スタンピング(例えば、マイクロコンタクトプリント)などが挙げられる。液相析出によって、厚みが約5ナノメートル〜約5ミリメートル、例えば、約10ナノメートル〜約1000ミリメートルの組成物の層または線が基板表面に析出する。析出した金属ナノ粒子組成物は、この段階で感知できるほどの導電性を示していてもよいし、示していなくてもよい。
【0046】
金属ナノ粒子を、例えば、約10秒〜約1000秒、約50秒〜約500秒、または約100秒〜約150秒の間、例えば、毎分約100回転(「rpm」)〜約5000rpm、約500rpm〜約3000rpm、約500rpm〜約2000rpmの速度で金属ナノ粒子分散物から基板表面にスピンコーティングしてもよい。
【0047】
金属の部品が析出している基板は、任意の適切な基板であってもよく、例えば、シリコン、ガラス板、プラスチック膜、シート、繊維または紙が挙げられる。構造的に可とう性のデバイスである場合、プラスチック基板(例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミドのシート)などを用いてもよい。基板の厚みは、約10マイクロメートル〜10ミリメートルを超えるくらいであってもよく、例示的な厚みは、特定的には、可とう性プラスチック基板の場合、約50マイクロメートル〜約2マイクロメートル、ガラスまたはシリコンのような剛性基板の場合、約0.4〜約10ミリメートルである。
【0048】
析出した組成物を、例えば、約200℃以下の温度、例えば、約70℃〜約200C、約70℃〜約180℃、約70℃〜約160℃の温度で加熱すると、金属ナノ粒子の「アニーリング」を誘発し、これにより導電層が形成し、この層は、電子機器の導電性要素として用いるのに適している。加熱温度は、すでに析出した層または基板(単層基板であるか多層基板であるかによらない)の性質に悪い変化を与えない温度である。また、上述の低い加熱温度によって、アニーリング温度が200℃未満である低コストプラスチック基板を用いることができる。
【0049】
例えば、0.01秒〜約10時間、約10秒〜1時間、加熱を行ってもよい。加熱は、空気中、不活性雰囲気中、例えば、窒素下またはアルゴン下で行ってもよく、または還元雰囲気下で、例えば、1〜約20容積%の水素を含有する窒素下で行ってもよい。また、加熱は、通常の大気圧で、または例えば、約1000mbar〜約0.01mbarの減圧下で行ってもよい。
【0050】
本明細書で使用される場合、用語「加熱」は、加熱される材料または基板に、(1)金属ナノ粒子をアニーリングするのに、および/または(2)金属ナノ粒子から任意の安定化剤を除去するのに十分なエネルギーを付与することが可能な任意の技術を包含する。加熱技術の例としては、熱による加熱(例えば、ホットプレート、オーブン、バーナー)、赤外線(「IR」)照射、レーザー光、閃光、マイクロ波照射、またはUV照射、またはこれらの組み合わせが挙げられる。
【0051】
加熱によって多くの効果が得られる。加熱前に、析出した金属ナノ粒子の層は、電気的に絶縁性であってもよく、または非常に低い導電性を有していてもよいが、加熱によって、アニーリングした金属ナノ粒子で構成される導電性層が得られ、導電性が増す。いくつかの実施形態では、アニーリングした金属ナノ粒子は、合着した金属ナノ粒子または部分的に合着した金属ナノ粒子であってもよい。いくつかの実施形態では、アニーリングした金属ナノ粒子において、金属ナノ粒子が、合着することなく導電性層を形成するのに十分な粒子間接触を達成することが可能な場合がある。
【0052】
いくつかの実施形態では、加熱した後に、得られた導電性の線は、厚みが、例えば、約5ナノメートル〜約5マイクロメートル、約10ナノメートル〜約2マイクロメートル、約50ナノメートル〜約300ナノメートルマイクロメートル、約50ナノメートル〜約200ナノメートル、約50ナノメートル〜約150ナノメートルの範囲であってもよい。
【0053】
析出した金属ナノ粒子組成物を加熱することによって製造され、得られた金属要素の導電性は、例えば、約100ジーメンス/センチメートル(「S/cm」)より大きく、約1000S/cmより大きく、約2,000S/cmより大きく、約5,000S/cmより大きく、または約10,000S/cmより大きく、または約50,000S/cmより大きい。
【0054】
得られた要素を、導電要素または導電成分が必要な薄膜トランジスタ、有機発光ダイオード、RFID(無線自動識別)タグ、太陽光発電、ディスプレイ、プリントアンテナ、他の電子機器のような電子機器の電極、導電性パッド、相互接続、導電性の線、導電性トラックなどとして用いてもよい。
【0055】
さらに他の実施形態では、
(a)絶縁層と;
(b)ゲート電極と;
(c)半導体層と;
(d)ソース電極と;
(e)ドレイン電極とを備える薄膜トランジスタが得られ、
絶縁層、ゲート電極、半導体層、ソース電極、ドレイン電極は、ゲート電極と半導体層が両方とも絶縁層と接触し、ソース電極とドレイン電極が両方とも半導体層に接触している限り、任意の順序であり、
ソース電極、ドレイン電極、ゲート電極のうち、少なくとも1つが、有機アミン化合物によって安定化された金属ナノ粒子を含む溶液を与えることと、有機アミンで安定化された組成物を基板表面に析出させることと、この基板表面にある有機アミンで安定化された組成物を、約70℃〜約200℃の温度まで加熱し、基板表面に導電性の部品を形成させることとによって作られてもよい。
【0056】
このように、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極を、本明細書の実施形態によって作製してもよい。ゲート電極層の厚みは、例えば、約10〜約2,000nmの範囲である。ソース電極およびドレイン電極の典型的な厚みは、例えば、約40nm〜約1マイクロメートルであり、さらに特定的な厚みは、約60nm〜約400nmである。
【0057】
絶縁層は、一般的に、無機材料フィルムまたは有機ポリマーフィルムであってもよい。絶縁層に適した無機材料の例としては、例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコニウムバリウムなどを挙げることができる。絶縁層向けの有機ポリマーの代表例としては、例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ(ビニルフェノール)、ポリイミド、ポリスチレン、ポリ(メタクリレート)、ポリ(アクリレート)、エポキシ樹脂などを挙げることができる。絶縁層の厚みは、例えば、使用される誘電材料の誘電率に依存して、約10nm〜約500nmである。絶縁層の例示的な厚みは、約100nm〜約500nmである。絶縁層は、導電率が、例えば、約10−12S/cm未満であってもよい。
【0058】
例えば、絶縁層およびソース電極/ドレイン電極の間に、これらと接触して半導体層が配置され、半導体層の厚みは、一般的に、例えば、約10nm〜約1μm、または約40〜約100nmである。任意の半導体材料を用いて、この層を作ってもよい。例示的な半導体材料としては、レジオレギュラーのポリチオフェン、オリゴチオフェン、ペンタセン、米国特許公開第2003/0160230 A1号;米国特許公開第2003/0160234 A1号;米国特許公開第2003/0136958 A1号に開示されている半導体ポリマーが挙げられる。半導体層を形成させるのに、任意の適切な技術を用いてもよい。このような方法のひとつは、基板と、粉末形態の化合物が入った原料容器とを備えるチャンバに約10−5torr〜10−7torrの減圧をかけ、上述の化合物が基板に向かって昇華するまで、容器を加熱することである。また、半導体層を、一般的に、溶液プロセス(例えば、半導体の溶液または分散物のスピンコーティング、キャスト成形、スクリーン印刷、スタンピング、またはジェット印刷)によって作製してもよい。
【0059】
絶縁層、ゲート電極、半導体層、ソース電極、ドレイン電極は、任意の順序で形成され、特定的には、ゲート電極と半導体層が両方とも絶縁層と接触し、ソース電極とドレイン電極が両方とも半導体層に接触している実施形態では、任意の順序で形成される。句「任意の順序で」は、連続的に形成すること、および同時に形成することを含む。例えば、ソース電極およびドレイン電極を同時に形成してもよく、連続的に形成してもよい。薄膜トランジスタの組成、作製、操作は、米国特許第6,107,117号に記載されている。
【0060】
いくつかの実施形態では、薄膜トランジスタのゲート電極、ソース電極またはドレイン電極のうち、少なくとも1つを、基板上に導電性機能を形成するように本明細書に記載されている方法を用い、有機アミン化合物で安定化された金属ナノ粒子を含有する溶液を得て、有機アミンで安定化された金属ナノ粒子を基板上に析出させ、有機アミンで安定化された金属ナノ粒子を基板上に析出させている間、または析出させた後に、安定化剤を約200℃よりも低い温度で除去し、基板上に導電性の部品を形成させることによって作製する。
【0061】
本明細書の実施形態を、以下の実施例によってさらに記載する。すべての百分率および部は、他の意味であると示されていない限り、重量による。室温は、例えば、約20℃〜約25℃の範囲の温度を指す。
【0062】
(銀ナノ粒子の調製)
米国特許出願第12/369,861号にすでに開示されている方法を用い、3つの異なるバッチで製造した銀ナノ粒子を用い、組成物を製造した。銀ナノ粒子の3つのバッチであるバッチ1、バッチ2、バッチ3を、比較例1〜3および実施例1〜3の調製でそれぞれ用いた。銀ナノ粒子粉末の3つのバッチを同じ様式で合成し、再現性を評価した。3バッチすべての銀ナノ粒子には、銀がほぼ85重量%含まれていた。
【0063】
(比較例1、2、3の調製)
銀ナノ粒子粉末と、ISOPAR Gおよびテルピネオールを比率2:1で混合した溶媒混合物とを混合することによって、組成物を調製した。銀ナノ粒子は、銀配合物の50重量%であった。銀ナノ粒子を溶媒に混合した後、組成物を1μmシリンジフィルタで濾過した。10pLカートリッジを取り付けたDMP−2800インクジェットプリンタを用い、組成物を印刷した。印刷し、熱によってアニーリングした後、線の形状を表面形状測定装置を用いて特性決定した。
【0064】
(実施例1、2、3の調製)
比較例と同じバッチから製造した銀ナノ粒子粉末を混合することによって、組成物を調製した。しかし、組成物の調製は、以下に記載しているように異なっていた。使用した溶媒は、デカヒドロナフタレンであった。デカヒドロナフタレンは、以下のハンセン溶解度パラメータを有している。Hansen Solubility Parameters:A User’s Handbook referenceからわかるように、分散パラメータは18.0MPa0.5であり、極性パラメータは0.0MPa0.5であり、水素結合パラメータは0.0MPa0.5である。銀ナノ粒子は、40重量%保持されていた。銀ナノ粒子を溶媒内で混合した後、組成物を1μmシリンジフィルタで濾過した。10pLカートリッジを取り付けたDMP−2800インクジェットプリンタを用い、組成物を印刷した。印刷し、熱によってアニーリングした後、線の形状を表面形状測定装置を用いて特性決定した。
【0065】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機物で安定化された金属ナノ粒子と、溶媒とを含み、この溶媒が、以下のハンセン溶解度パラメータ:分散パラメータが約16MPa0.5以上、極性パラメータと水素結合パラメータの合計が約8.0MPa0.5以下を有する、組成物。
【請求項2】
有機物で安定化された金属ナノ粒子と、溶媒とを含み、この溶媒が、以下のハンセン溶解度パラメータ:分散パラメータが約18MPa0.5以上、極性パラメータが約1.0MPa0.5〜約0.0MPa0.5、水素結合パラメータが約1.0MPa0.5〜約0.0MPa0.5を有する、組成物。
【請求項3】
基板表面に導電性の部品を作成する方法であって、
有機物で安定化された金属ナノ粒子と以下のハンセン溶解度パラメータ:分散パラメータが約16MPa0.5以上、極性パラメータと水素結合パラメータとの合計が約5.5MPa0.5以下を有する溶媒とを含む液体組成物を与えることと、
前記基板表面に前記液体組成物を析出させ、析出した部品を作成することと、
基板表面に析出した前記部品を約70℃〜約200℃の温度まで加熱し、前記基板表面に導電性の部品を作成することとを含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−256382(P2011−256382A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−118204(P2011−118204)
【出願日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(596170170)ゼロックス コーポレイション (1,961)
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
【Fターム(参考)】