説明

現像ローラ

【課題】画像形成装置内の環境が変化しても、被当接体に均一に当接し、広いニップ幅を確保することのできる軽量化された現像ローラを提供すること。
【解決手段】エンジニアリングプラスチックを含有する樹脂組成物を、両端に開口部を有するクラウン形状に成形して成る薄肉中空円筒体2Aと、薄肉中空円筒体2Aの開口部それぞれを閉塞する端部3Aと、薄肉中空円筒体2Aの外周面に形成されたゴム層又はエラストマー層4Aとを備えて成る現像ローラ1Aであって、薄肉中空円筒体2A又は端部3Aは、端部3Aによって閉塞された薄肉中空円筒体2Aの中空部に連通する貫通孔が形成されて成り、現像ローラ1AにおけるJIS A硬度が20〜70であることを特徴とする現像ローラ1A。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、現像ローラに関し、さらに詳しくは、画像形成装置内の環境が変化しても、被当接体に均一に当接し、広いニップ幅を確保することのできる軽量化された現像ローラに関する。
【背景技術】
【0002】
レーザープリンター及びビデオプリンター等のプリンター、複写機、ファクシミリ、これらの複合機等には、電子写真方式を利用した各種の画像形成装置が採用されている。
【0003】
このような画像形成装置の一種である、例えば、図7に示されるタンデム型カラー画像形成装置には、複数の現像ユニットB、C、M及びYが配置されている。これらの現像ユニットには、例えば現像ユニットBを例にして説明すると、通常、像担持体11Bに対向する位置に開口部を有し、現像剤22Bを収納する筐体21Bと、筐体21Bの開口部に、像担持体11Bに当接若しくは圧接して設けられ、像担持体11Bに現像剤22Bを一定の層厚で供給する回転可能な(接触タイプの)現像剤担持体23Bの一例である現像ローラと、現像剤担持体23Bの上方に設けられ、現像剤担持体23Bに当接又は圧接して現像剤22Bの層厚を規制すると共に、摩擦帯電により現像剤22Bを帯電させる現像剤規制部材24Bとを備えて成り、像担持体11Bに一定の層厚で現像剤22Bを供給し、静電潜像を現像する現像手段20Bが装備されている。この現像ユニットにおいて、黒色現像剤22Bは、現像剤担持体23B及び現像剤規制部材24Bにより帯電され、現像剤担持体23Bから像担持体11Bに供給される。
【0004】
このとき、均一に帯電された現像剤を像担持体11Bの表面に均一に供給するためには、現像ローラは、像担持体11Bに均一に当接して、その軸線方向において、像担持体11Bに対する現像ローラの周方向における接触幅(ニップ幅と称することもある。)が均一になることが必要である。
【0005】
このような要請に応えるローラとして、従来、軸体の外周面に、弾性変形可能な比較的肉厚のゴム層等を設けたローラが知られている。例えば、特許文献1には、帯電ローラに用いられる、「軸方向に沿って均一なニップ幅が得られる導電性ロール」として、「シャフトと、このシャフトの外周に設けられた導電性のベース層と、このベース層上に設けられた導電膜層とを有し、被帯電体に接触しながら該被帯電体に所定極性の電位を付与する導電性ロールにおいて、前記導電膜層を温度25℃、相対湿度50%RHにおける体積抵抗が1.0×10〜1.0×1011Ω・cmの熱可塑性樹脂により形成したことを特徴とする導電性ロール」及び「導電膜層の膜厚をロールの両端部よりもロール中央部を厚く形成することにより、ロール中央部の外径をロール両端部の外径よりも大きく形成した請求項1記載の導電性ロール」が記載されている(請求項1及び2等)。
【0006】
特許文献1の請求項2と同様な形状を有する導電性弾性層を備えたローラとして、特許文献2には、「金属製支持部材と、該金属製支持部材上に樹脂組成物を硬化させて形成した導電性弾性層を有し、該導電性弾性層中央部の外径が、該導電性弾性層の少なくとも一方の端部の外径に対し5μm以上、100μm以下大きいことを特徴とする導電性ローラ」が記載されている(請求項1等)。
【0007】
ところで、近年、画像形成装置は、小型化及び低コスト化が図られる反面、カラー画像化され、画像の高精細化及び印刷速度の高速化等の性能も急速に向上している。小型化及び低コスト化を図りつつ、これらの性能を向上させるには、ローラを駆動させる駆動機構の小型化、ローラの回転トルク低減、ローラの回転安定性等を目的として、ローラ自体を軽量化することが有効とされている。
【0008】
例えば、軽量化された帯電ローラとして、特許文献3には、「被帯電面に当接するローラ状の帯電部材に交流を含むバイアス電圧を印加して帯電面を被帯電面を帯電させる帯電装置において、前記帯電部材が中空のチューブ状導電性部材からなる帯電装置」が記載されている。
【0009】
しかし、特許文献3のように、導電性部材を中空のチューブ状にすると、画像形成装置の現像ユニット等に装着されたときに、像担持体等の被当接体に均一な圧力で当接せず、導電性部材の軸線方向に均一なニップ幅を確保することができないことがある。このような問題は、画像形成装置内の環境変化が激しくなると、特に顕著に現れる。
【0010】
【特許文献1】特開平6−58324号公報
【特許文献2】特開2005−66843号公報
【特許文献3】特開平06−208278号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
この発明は、画像形成装置内の環境が変化しても、被当接体に均一に当接し、広いニップ幅を確保することのできる軽量化された現像ローラを提供することを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、エンジニアリングプラスチックを含有する樹脂組成物を、両端に開口部を有するクラウン形状に、成形して成る薄肉中空円筒体と、前記薄肉中空円筒体の前記開口部それぞれを閉塞する端部と、前記薄肉中空円筒体の外周面に形成されたゴム層又はエラストマー層とを備えて成る現像ローラであって、前記薄肉中空円筒体又は前記端部は、前記端部によって閉塞された前記薄肉中空円筒体の中空部に連通する貫通孔が形成されて成り、前記現像ローラにおけるJIS A硬度が20〜70であることを特徴とする現像ローラであり、
請求項2は、前記薄肉中空円筒体は、その厚さが0.15〜0.5mmであることを特徴とする請求項1に記載の現像ローラであり、
請求項3は、前記クラウン形状は、その端部における外径と、その中央部における外径との差が0.1〜0.5mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像ローラである。
【発明の効果】
【0013】
この発明に係る現像ローラは、前記薄肉中空円筒体と前記ゴム層又は前記エラストマー層とを備えて成り、前記貫通孔を有すると共に特定のJIS A硬度に調整されているから、中空化によって軽量化されているにもかかわらず、画像形成装置の現像ユニット等に装着されたときに、前記薄肉中空円筒体及び前記ゴム層又は前記エラストマー層がわずかに変形して、被当接体に均一な圧力で当接して、現像ローラの軸線方向にわたって均一で広いニップ幅を確保することができる。特に、この発明に係る現像ローラは、画像形成装置の環境が変化しても、前記薄肉中空円筒体の変形量は一定となるから、被当接体への均一な当接状態が画像形成装置内の環境に影響をされることはない。したがって、この発明によれば、画像形成装置内の環境が変化しても、被当接体に均一に当接し、広いニップ幅を確保することのできる軽量化された現像ローラを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
この発明に係る現像ローラの一実施例である現像ローラ1Aは、図1に示されるように、エンジニアリングプラスチックを含有する樹脂組成物を、両端に開口部を有するクラウン形状に成形して成る薄肉中空円筒体2Aと、薄肉中空円筒体2Aの開口部それぞれを閉塞する端部3A及び3Bと、薄肉中空円筒体2Aの外周面に形成されたゴム層又はエラストマー層4Aとを備えて成る。
【0015】
この現像ローラ1Aは、20〜70のJIS A硬度を有している。現像ローラ1AのJIS A硬度が20未満であると、画像形成装置の現像ユニット等に現像ローラ1Aが装着されたときに、現像ローラ1Aの形態を保持することができず、被当接体との当接幅が過剰になることがあり、一方、現像ローラ1AのJIS A硬度が70を超えると、現像ローラ1Aが硬すぎて、画像形成装置の現像ユニット等に現像ローラ1Aが装着されたときに、現像ローラ1Aが適度に変形することができず、被当接体との当接幅が不足することがある。画像形成装置の現像ユニット等に現像ローラ1Aが装着されたときに、被当接体に均一な圧力で当接して、広いニップ幅を確保することができる点で、JIS A硬度は、30〜50であるのが好ましい。現像ローラ1AのJIS A硬度は、JIS K6301に準拠して、ゴム層又はエラストマー層4Aの外周面における測定点(具体的には、両端部から20mmの位置及び中央部における周面上の3点)において、現像ローラ1Aの中心に向かって測定子を押圧することによって、硬度を測定し、測定された硬度の算術平均値を、JIS A硬度とする。
【0016】
現像ローラ1AのJIS A硬度は、薄肉中空円筒体2Aを形成する材料、薄肉中空円筒体2Aの厚さ、薄肉中空円筒体2Aのクラウン形状、ゴム層又はエラストマー層4Aを形成するゴム又はエラストマー、ゴム層又はエラストマー層4Aの厚さ等によって、調整することができる。
【0017】
この現像ローラ1Aは、0.15〜2.0μmの算術平均粗さRaを有しているのが好ましい。現像ローラ1Aが前記範囲内にあると、現像剤を所望のように担持して、被当接体に所望のように供給することができる。この効果がより優れる点で、算術平均粗さRaは、0.7〜1.5μmであるのがより好ましく、0.8〜1.2μmであるのが特に好ましい。現像ローラ1Aの算術平均粗さRaは、JIS B 0601−1984(算術平均粗さ)に準じ、先端半径2μmの測定プローブを備えた表面粗さ計(商品名「590A」、株式会社東京精密製)に、現像ローラ1Aをセットし、測定長2.4mm、カットオフ波長0.8mm、カットオフ種別ガウシアンにより、ゴム層又はエラストマー層4Aにおける少なくとも3点における表面粗さ測定し、これらの算術平均値を算術平均粗さRaとする。
【0018】
現像ローラ1Aの算術平均粗さRaは、例えば、ゴム層又はエラストマー層4Aの表面を、例えば、研摩処理等を施すことによって、調整することができる。
【0019】
前記薄肉中空円筒体2Aは、図1に示されるように、中空のクラウン形状に成形されている。ここで、クラウン形状は、薄肉中空円筒体2Aの中央部における外径がその両端部における外径よりも大きな形状であればよい。クラウン形状の例を挙げると、例えば、図2(a)に示されるように、両端部から中央部に向かってほぼ同じ割合で徐々に外径が大きくなる形状であってもよく、図2(b)に示されるように、薄肉中空円筒体2Aの両端部近傍にその中央方向に向かって外径が徐々に大きくなるテーパ部5Aと、テーパ部5Aに挟まれた外径が均一な円筒部5Bとを有する形状であってもよい。薄肉中空円筒体2Aが中空のクラウン形状を成していると、現像ローラ1Aを軽量化することができるにもかかわらず、画像形成装置に装着したときに、薄肉中空円筒体2Aが半径方向にわずかに収縮して、具体的には、薄肉中空円筒体2Aにおける外径の大きな中央部近傍が外径の小さな端部近傍よりも大きく変形して、薄肉中空円筒体2Aの軸線方向にわたって被当接体に均一な圧力で当接し、広いニップ幅を確保することができる。この発明においては、画像形成装置に装着したときに、現像ローラ1Aの軸線方向にわたって均一に被当接体に当接することができる点で、図2(a)に示されるクラウン形状であるのが特に好ましい。
【0020】
このように、薄肉中空円筒体2Aを中空のクラウン形状にすると、被当接体に対する軸線方向及び周方向における均一な当接状態を実現することができることに加えて、例えば、特別な効果を期待する場合を除いて、軸体を採用する必要も、また、軸体をクラウン形状にする必要もなく、現像ローラ1Aの大幅な軽量化を図ることができると共に、生産効率の向上も同時に図ることができる。
【0021】
クラウン形状をもう少し詳しく説明すると、薄肉中空円筒体2Aのクラウン形状は、画像形成装置に装着したときに、被当接体に均一に当接することのできる形状であればよく、例えば、クラウン形状における中央部の外径と端部の外径との差(以下、外径差と称することがある。)が、0.1〜0.5mmであるのが好ましく、0.2〜0.4mmであるのが特に好ましい。クラウン形状の外径差が前記範囲内にあると、薄肉中空円筒体2Aの材料及び厚さを厳密に選択しなくても、被当接体に対する軸線方向及び周方向における均一な当接状態を実現することができる。
【0022】
薄肉中空円筒体2Aは、その両端に後述する端部3A及び3Bが挿入される開口部を有している。薄肉中空円筒体2Aは、図1に示されるように、薄肉中空円筒体2Aの端部がそのまま開口部となっている。
【0023】
薄肉中空円筒体2Aは、10〜10Ω・cmの体積抵抗率(温度20℃、相対湿度50%)を有しているのが好ましい。薄肉中空円筒体2Aの体積抵抗率が前記範囲内にあると、現像剤を所望のように帯電させることができるから、現像剤を所望のように担持することができ、担持した現像剤を像担持体に所望のように供給することができる。薄肉中空円筒体2Aの帯電特性がより一層優れる点で、薄肉中空円筒体2Aの体積抵抗率は、10〜10Ω・cmであるのがより好ましく、5×10〜5×10Ω・cmであるのが特に好ましい。薄肉中空円筒体2Aの体積抵抗率は、薄肉中空円筒体2Aに含まれる導電性付与剤の含有量等を調整することによって、前記範囲内に調整することができる。薄肉中空円筒体2Aの体積抵抗率は、JIS K6911に規定された方法に準じて、印加電圧を100Vに設定して測定することができる。
【0024】
薄肉中空円筒体2Aは、軽量化を図ることができると共に、被当接体に均一な圧力で当接して、被当接体との均一なニップ幅を確保することができる点で、その厚さは、薄いのが好ましいが、あまり薄すぎると強度が低下する。この発明において、薄肉中空円筒体2Aの厚さは、前記効果と強度とのバランスを考慮して、調整される。具体的には、例えば、薄肉中空円筒体2Aの厚さは、0.15〜0.5mmであるのが好ましく、0.25〜0.4mmであるのが特に好ましい。
【0025】
薄肉中空円筒体2Aは、現像ローラ1Aを画像形成装置に装着したときに、被当接体に付勢される押圧力によって、被当接体に均一に当接するようにわずかに変形するものの、大きく変形しない程度の強度を有する材料で形成される必要があり、このような強度として、例えば、引っ張り強度が90〜250MPaである材料、好ましくは、引っ張り強度が100〜150MPaである材料が挙げられる。このような強度を有する材料によって、薄肉中空円筒体2Aが形成されていると、現像ローラ1Aの軽量化を図ることができると共に、被当接体に均一な圧力で当接して、被当接体との均一なニップ幅を確保することができる。このような強度を有する材料として、例えば、後述する、エンジニアリングプラスチックを含有する樹脂組成物が挙げられる。
【0026】
薄肉中空円筒体2Aは、前記材料で薄肉の前記クラウン形状に形成されているから、後述するゴム層又はエラストマー層4Aを支持する支持体として機能すると共に、形成されるゴム層又はエラストマー層4Aの弾性を補う弾性体としても機能する。したがって、後述するゴム層又はエラストマー層4Aは、その厚さを、従来の現像ローラに形成されるゴム層又はエラストマー層よりも薄くすることができる。そして、この現像ローラ1Aは、薄肉中空円筒体2Aとゴム層又はエラストマー層4Aとが協働して、前記JIS A硬度を有する弾性体となる。
【0027】
図1に示されるように、前記端部3Aは、薄肉中空円筒体2Aの一方の開口部に挿入されて、この開口部を閉塞し、前記端部3Bは、薄肉中空円筒体2Aの他方の開口部に挿入されて、この開口部を閉塞する。端部3A及び3Bは、薄肉中空円筒体2Aにおける開口部の内径よりもわずかに大きな外径を有する円柱状の挿入部と、前記挿入部から同心円状に突出する回転力伝達機構としての軸とが、軸線方向にこの順で形成されて成る。現像ローラ1Aにおいて、端部3A及び3Bは、導電性を有し、例えば、導電性を有する材料で形成される。
【0028】
ゴム層又はエラストマー層4Aは、後述するゴム組成物又はエラストマー組成物によって、薄肉中空円筒体2Aの外周面に形成される。
【0029】
ゴム層又はエラストマー層4Aは、現像ローラ1Aが20〜70のJIS A硬度を有していれば、特に限定されないが、現像ローラ1Aの硬度を前記範囲に容易に調整することができる点で、30〜70のJIS A硬度を有しているのが好ましく、40〜60のJIS A硬度を有しているのが特に好ましい。JIS A硬度は、前記方法に準拠して、測定する。
【0030】
ゴム層又はエラストマー層4Aは、導電性を有し、前記薄肉中空円筒体2Aとの間の電気抵抗率が10〜10Ωであるのが好ましい。ゴム層又はエラストマー層4Aと前記薄肉中空円筒体2Aとの間の電気抵抗率が前記範囲内にあると、現像ローラ1Aとしたときに、帯電特性に優れ、現像剤を所望のように帯電させて担持することができるうえ、担持した現像剤を像担持体に所望のように供給することができる。帯電特性がより一層優れる点で、この電気抵抗率は、10〜10Ωであるのがより好ましく、5×10〜5×10Ωであるのが特に好ましい。この電気抵抗率は、前記薄肉中空円筒体2A及び/又はゴム層又はエラストマー層4Aに含有される導電性付与剤の種類及び/又は含有量等を調整することによって、前記範囲内に調整されることができる。
【0031】
薄肉中空円筒体2Aとゴム層又はエラストマー層4Aとの間の電気抵抗率は、図6に示されるように、抵抗測定器100、例えば、製品名「R8340A」(アドバンテスト株式会社製)を用いて、現像ローラ1Aを電極板101に載置し、端部3A及び3Bにおける軸の両端部近傍(端部3A及び3Bからの距離が等しくなる位置)それぞれに500gの分銅102を垂下状態に固定し(このとき、現像ローラ1Aはクラウン形状が変形して、その外径が均一になることがある。図6においては、現像ローラ1Aの外径が均一になった状態が示されている。)、電極板101を抵抗測定器100に接続すると共に抵抗測定器100の電極を一方の端部3Aに接続して、電極板101と電極とに100Vの電圧を1秒印加して、測定される。
【0032】
現像ローラ1Aは、前記したように、薄肉中空円筒体2Aが支持体及び弾性体として機能するから、従来のローラに形成されているゴム層に比して、ゴム層又はエラストマー層4Aの厚さを薄くすることができ、その結果、軽量化及びコストの低減を図ることができる。具体的には、ゴム層又はエラストマー層4Aは、その厚さが、通常、10〜100μmに調整される。ゴム層又はエラストマー層4Aの厚さが前記範囲内にあると、現像ローラ1Aの軽量化及びコストの低減を図ることができると共に、被当接体と均一な当接状態を可能にして、被当接体と現像ローラ1Aとの均一なニップ幅を確保することができる。この効果により一層優れる点で、ゴム層又はエラストマー層4Aの厚さは、30〜300μmであるのがより好ましく、40〜200μmであるのが特に好ましい。
【0033】
ゴム層又はエラストマー層4Aは、ゴム又はエラストマーと、所望により導電性付与剤と、所望により各種添加剤とを含有するゴム組成物又はエラストマー組成物で形成される。ゴム組成物又はエラストマー組成物は後述する。
【0034】
現像ローラ1Aは、その内部と外部とを連結する貫通孔7が形成されている。すなわち、現像ローラ1Aは、端部3Aに、端部3A及び3Bによって閉塞された薄肉中空円筒体2Aの中空部に連通する貫通孔7が形成されている。より具体的には、図1に示される現像ローラ1Aにおいては、端部3Aが、端部3Aの軸線方向に貫通形成された貫通孔7を有している。このように貫通孔7が形成されていると、現像ローラ1Aが装着された画像形成装置の環境が大きく変化しても、薄肉中空円筒体2A、特に、端部3A及び3Bで閉塞された薄肉中空円筒体2Aの中空部が膨張することも収縮することもなく、現像ローラ1Aの変形量は一定となって、被当接体への均一な当接状態が保持される。
【0035】
この貫通孔7は、端部3A及び3Bで閉塞された薄肉中空円筒体2Aの中空部とこの中空部の外部とを連通していれば、その径及び形成される数は、特に限定されず、適宜調整される。例えば、貫通孔7は、少なくとも1つ形成されればよく、端部3Aに形成されても、端部3Bに形成されても、端部3A及び端部3Bに形成されてもよい。貫通孔7の直径は、例えば、0.5〜3mm程度に調整される。
【0036】
この発明に係る現像ローラの別の一実施例である現像ローラ1Bは、図3に示されるように、エンジニアリングプラスチックを含有する樹脂組成物を、両端に開口部を有するクラウン形状に成形して成る薄肉中空円筒体2Bと、薄肉中空円筒体2Bの開口部それぞれを閉塞する端部3Cと、薄肉中空円筒体2Bの外周面に形成されたゴム層又はエラストマー層4Bとを備えて成る。
【0037】
現像ローラ1Bは、現像ローラ1Aと同様に、20〜70のJIS A硬度を有し、0.15〜2.0μmの算術平均粗さRaを有しているのが好ましい。
【0038】
図3に示されるように、前記薄肉中空円筒体2Bは、薄肉中空円筒体2Bにおける端部近傍に、この端部よりも径が縮小した小径部を有している以外は、薄肉中空円筒体2Aと、基本的に同様に、形成されている。
【0039】
図3に示されるように、前記端部3Cは、薄肉中空円筒体2Bの両開口部に挿入され、両開口部を閉塞する。したがって、2つの端部3Cは、同様の形状を有し、薄肉中空円筒体2Bにおける開口部の内径よりもわずかに大きな外径を有する円柱状の挿入部と、前記挿入部よりも拡径した当接部と、前記当接部から前記挿入部と同心円状に突出する回転力伝達機構としての軸とが、軸線方向にこの順で形成されて成る。前記当接部は、図3に示されるように、前記薄肉中空円筒体2Bの端部に当接して、挿入部の挿入量が規制される。端部3Cは、導電性を有し、例えば、導電性を有する材料で形成される。
【0040】
ゴム層又はエラストマー層4Bは、前記薄肉中空円筒体2Bの前記小径部まで形成されている以外は、現像ローラ1Aのゴム層又はエラストマー層4Aと基本的に同様に形成されている。
【0041】
図3に示されるように、現像ローラ1Bは、その内部と外部とを連結する貫通孔7が、薄肉中空円筒体2Bの周面(ゴム層又はエラストマー層4Bの周面を含む。)に、形成されている。この貫通孔7は、端部3Cで閉塞された薄肉中空円筒体2Bの中空部とこの中空部の外部とを連通していれば、その直径及び形成される数は、特に限定されず、適宜調整される。例えば、貫通孔7の直径は、0.5〜3mm程度に調整され、貫通孔7は、少なくとも1つ形成されればよい。なお、貫通孔7が形成される位置は、被当接体に当接しない部分、例えば、薄肉中空円筒体2Bの端部近傍である。
【0042】
この発明に係る現像ローラのまた別の一実施例である現像ローラ1Cは、図4に示されるように、エンジニアリングプラスチックを含有する樹脂組成物を、両端に開口部を有するクラウン形状に成形して成る薄肉中空円筒体2Bと、薄肉中空円筒体2Bの開口部それぞれを閉塞する端部3Dと、薄肉中空円筒体2Bの外周面に形成されたゴム層又はエラストマー層4Bとを備えて成る。
【0043】
現像ローラ1Cにおける薄肉中空円筒体2B及びゴム層又はエラストマー層4Bは、現像ローラ1Bにおける薄肉中空円筒体2B及びゴム層又はエラストマー層4Bと、基本的に同様に、形成されている。したがって、現像ローラ1Cは、現像ローラ1Bと同様に、薄肉中空円筒体2Bにおける端部近傍の周面に貫通孔7が形成されている。
【0044】
図4に示されるように、前記端部3Dは、薄肉中空円筒体2Bの両開口部に装着され、両開口部を閉塞する。したがって、2つの端部3Dは、同様の形状を有し、薄肉中空円筒体2Bにおける開口部の内径よりも小さな外径を有する円柱状の装着部材保持部と、前記開口部の内径より大きな外径を有する当接部と、前記当接部から前記装着部材保持部と同心円状に突出する回転力伝達機構としての軸とが、軸線方向にこの順で形成されて成る。この端部3Dは、導電性を有し、例えば、導電性を有する材料で形成される。
【0045】
図4に示されるように、これらの端部3Dは、薄肉中空円筒体2Bに装着されたときに、当接部から内側に位置する装着部材保持部を囲繞するように、例えば、o−リング等の装着部材8が設けられ、この装着部材8によって、薄肉中空円筒体2Bの開口部に所望のように装着される。この端部3Dのように、o−リング等の装着部材8が端部3Dに設けられると、当接部の厚さを薄くすることができ、現像ローラ1Cのさらなる軽量化を実現することができると共に、薄肉中空円筒体2Bと2つの端部3Dとの当接状態を容易かつ均一に調整して、薄肉中空円筒体2Bと端部3Dとの軸線のずれ、換言すると、現像ローラ1Cの振れを小さくすることができる。
【0046】
この発明に係る現像ローラのさらにまた別の一実施例である現像ローラ1Dは、図5に示されるように、エンジニアリングプラスチックを含有する樹脂組成物を、両端に開口部を有するクラウン形状に成形して成る薄肉中空円筒体2Bと、薄肉中空円筒体2Bの開口部それぞれを閉塞する端部3Eと、薄肉中空円筒体2Bの外周面に形成されたゴム層又はエラストマー層4Bと、前記薄肉中空円筒体2B及び前記端部3Eをその軸線方向に貫通する軸体9を備えて成る。
【0047】
現像ローラ1Dにおける薄肉中空円筒体2B及びゴム層又はエラストマー層4Bは、現像ローラ1Bにおける薄肉中空円筒体2B及びゴム層又はエラストマー層4Bと、基本的に同様に、構成されている。したがって、現像ローラ1Dは、現像ローラ1Bと同様に、薄肉中空円筒体2Bにおける端部近傍の周面に貫通孔7が形成されている。
【0048】
図5に示されるように、前記端部3Eは、薄肉中空円筒体2Bの両開口部に装着され、両開口部を閉塞する。したがって、2つの端部3Eは、同様の形状を有し、薄肉中空円筒体2Bにおける開口部の内径より大きな外径を有し、後述する軸体9が挿入される挿通孔が同心状に形成されて成るリング状を成している。この端部3Eは、導電性を有し、例えば、導電性を有する材料で形成される。
【0049】
前記軸体9は、端部3Eを介して、薄肉中空円筒体2B及びゴム層又はエラストマー層4Bを支持する。この軸体9は、ある程度の強度と良好な導電特性とを有していればよく、通常、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、真鍮等で構成された所謂「芯金」と称される軸体とされる。また、軸体2は、熱可塑性樹脂若しくは熱硬化性樹脂等の絶縁性芯体にメッキを施して導電化した軸体であってもよく、さらには、熱可塑性樹脂若しくは熱硬化性樹脂等に導電性付与剤としてカーボンブラック又は金属粉体等を配合した導電性樹脂で形成された軸体であってもよい。
【0050】
図5に示されるように、これらの端部3Eは、軸体9が挿入されて、薄肉中空円筒体2Bに装着されたときに、当接部に接し、その内側に位置する軸体9を囲繞するように、例えば、o−リング等の装着部材8が設けられ、この装着部材8及び軸体9によって、薄肉中空円筒体2Bの開口部に所望のように装着される。このように、装着部材8及び軸体9によって、端部3が装着されると、現像ローラ1Dの軽量化を実現することができると共に、軸体9、薄肉中空円筒体2B及び端部3Eとの軸線のずれ、換言すると、現像ローラ1Dの振れをきわめて小さくすることができる。
【0051】
この発明に係る現像ローラ1A及び1Bは、例えば、薄肉中空円筒体2A又は2Bの外周面にゴム層又はエラストマー層4A又は4Bを形成し、薄肉中空円筒体2A又は2Bの開口部に端部3A及び3B又は3Cを挿入して、製造される。また、この発明に係る現像ローラ1Cは、例えば、薄肉中空円筒体2Bの外周面にゴム層又はエラストマー層4A又は4Bを形成し、薄肉中空円筒体2Bの開口部に、装着部材8を設けた端部3Dを当接させて、製造される。さらに、この発明に係る現像ローラ1Dは、例えば、薄肉中空円筒体2Bの外周面にゴム層又はエラストマー層4A又は4Bを形成し、薄肉中空円筒体2Bに軸体9を挿入し、薄肉中空円筒体2Bから突出した軸体9の各端部に、装着部材8及び端部3Eを挿入して、薄肉中空円筒体2Bの開口部に各端部3Eを当接させて、製造される。薄肉中空円筒体2A又は2Bとゴム層又はエラストマー層4A又は4Bとは、例えば、後述する樹脂組成物と、後述するゴム組成物又はエラストマー組成物とを、ブロー成形(2色成形)して、成形と同時に硬化させて、同時に形成することができる。一方、薄肉中空円筒体2A又は2Bをブロー成形で作製し、ゴム層又はエラストマー層4A又は4Bを押出成形機でチューブ状に作製して、作製した薄肉中空円筒体2A又は2Bにチューブ状のゴム層又はエラストマー層4A又は4Bを被覆して、薄肉中空円筒体2A又は2Bの外周面にゴム層又はエラストマー層4A又は4Bを形成することができる。なお、薄肉中空円筒体2A又は2Bとゴム層又はエラストマー層4A又は4Bとの間にこれらを密着させる接着剤層、プライマー層等を介在させてもよい。ブロー成形において、薄肉中空円筒体2A又は2Bをクラウン形状にするには、クラウン形状のキャビティーを有する金型を用いて、この金型の外径等を適宜調整すればよい。また、ブロー成形等により、薄肉中空円筒体2Aを成形した後、後述するゴム組成物又はエラストマー組成物を薄肉中空円筒体2Aの外周面に加熱硬化して形成してもよい。なお、薄肉中空円筒体2A又は2Bと端部3A〜3Eは、単に挿入又は当接して一体化させてもよく、レーザー溶接工法により一体化させてもよい。
【0052】
薄肉中空円筒体2A及び2Bを形成する樹脂組成物に含有されるエンジニアリングプラスチックとしては、例えば、汎用エンジニアリングプラスチック、スーパーエンジニアリングプラスチック等を特に制限なく選択される。例えば、前記汎用エンジニアリングプラスチック又は前記スーパーエンジニアリングプラスチックとしては、例えば、ポリフェニレンスルフィド、ポリアセタール、ポリフェニレンオキサイド(ポリフェニレンエーテルとも称する)、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド(より具体的には、ポリアミド6、ポリアミド6・6、ポリアミド12、ポリアミド4・6、ポリアミド6・10、ポリアミド6・12、ポリアミド11、ポリアミドMXD6等)、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリアリレート、又は、フッ素樹脂(例えば、ポリテトラフルオロエチレン)等が挙げられる。これらの中でも、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン及びポリフェニレンエーテルが、前記強度を備えたうえ、現像ローラとしたときの強度と靭性(変形性)に優れる点で好ましく、ポリフェニレンスルフィドが特に好ましい。
【0053】
樹脂組成物に所望により含有される導電性付与剤は、導電性を有していれば特に限定されず、例えば、導電性粉末、イオン導電性物質等が挙げられる。導電性粉末としては、より具体的には、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等の導電性カーボンの他に、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、FT、MT等のゴム用カーボン類、また、酸化チタン、酸化亜鉛、ニッケル、銅、銀、ゲルマニウム等の金属、さらには、金属酸化物、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマー等が挙げられ、イオン導電性物質としては、より具体的には、例えば、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸カルシウム、塩化リチウム等の無機イオン性導電物質等が挙げられる。導電性付与剤は、所望により、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて、薄肉中空円筒体2Aとしたときに所望の体積抵抗率となるように、適宜の含有量で添加される。樹脂組成物に導電性付与剤を含有させる場合には、例えば、樹脂組成物における導電性付与剤の含有量は、前記エンジニアリングプラスチック100質量部に対して、3〜30質量部とすることができる。
【0054】
前記樹脂組成物は、前記エンジニアリングプラスチック、所望により含有される導電性付与剤に加えて、通常、各種樹脂組成物に含有される各種添加剤を含有してもよく、各種添加剤としては、例えば、鎖延長剤及び架橋剤等の助剤、触媒、分散剤、発泡剤、老化防止剤、酸化防止剤、充填材、顔料、着色剤、加工助剤、軟化剤、可塑剤、乳化剤、耐熱性向上剤、難燃性向上剤、受酸剤、熱伝導性向上剤、離型剤、溶剤等が挙げられる。これらの各種添加剤は、通常用いられる添加剤であってもよく、用途に応じて特別に用いられる添加剤であってもよい。
【0055】
樹脂組成物は、二本ローラ、三本ローラ、ロールミル、バンバリーミキサ、ドウニキサ(ニーダー)等のゴム混練り機等を用いて、前記エンジニアリングプラスチック、所望により添加される導電性付与剤及び各種添加剤が均一に混合されるまで、例えば、数分から数時間、好ましくは5分〜1時間、常温又は加熱下で混練して、得られる。
【0056】
樹脂組成物は、成形性の観点から、樹脂組成物に含有されるエンジニアリングプラスチックがポリフェニレンスルフィドである場合には、310℃において、150〜500Pa・sの粘度を有しているのがよく、180〜400Pa・sの粘度を有しているのが特によい。樹脂組成物の粘度は、通常、それらに含まれる各成分の種類及び/又は配合量によって、調整することができる。また、必要により、溶剤等により、粘度を調整することもできる。
【0057】
ゴム層4A及び4Bを形成するゴム組成物は、ゴムを含有する。ゴムは、特に限定されず、例えば、シリコーンゴム若しくはシリコーン変性ゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム(エチレンプロピレンジエンゴムを含む。)、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム等のゴムが挙げられるが、シリコーンゴム若しくはシリコーン変性ゴムが、耐熱性及び帯電特性等に優れる点で、好ましい。これらのゴムは、液状タイプであっても、ミラブルタイプであってもよく、ゴム層4A及び4Bの成形方法、ゴム層4A及び4Bに要求される特性等に応じて、適宜選択することができる。
【0058】
エラストマー層4A及び4Bを形成するエラストマー組成物は、エラストマーを含有する。エラストマーは、特に限定されず、例えば、各種の熱可塑性エラストマーが挙げられる。具体的には、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
【0059】
ゴム組成物及びエラストマー組成物に所望により含有される導電性付与剤及び各種添加剤は、薄肉中空円筒体2A及び2Bを形成する樹脂組成物に含有される導電性付与剤と基本的に同様である。また、ゴム組成物及びエラストマー組成物は、樹脂組成物と基本的に同様にして、調製される。
【0060】
ゴム組成物及びエラストマー組成物は、成形性の観点から、樹脂組成物の粘度とゴム組成物又はエラストマー組成物の粘度は同一であっても異なっていてもよい。樹脂組成物の粘度は、通常、それらに含まれる各成分の種類及び/又は配合量によって、調整することができる。また、必要により、溶剤等により、粘度を調整することもできる。
【0061】
端部3A〜3Eはそれぞれ、導電性を有する高強度の材料で形成されていればよく、このような材料として、例えば、金属又は樹脂組成物等が挙げられる。金属としては、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、真鍮等が挙げられる。樹脂組成物としては、前記汎用エンジニアリングプラスチック、前記スーパーエンジニアリングプラスチック、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂等に、導電性付与剤としてカーボンブラック又は金属粉体等を配合した組成物が挙げられる。また、端部3A〜3Eは、前記スーパーエンジニアリングプラスチック、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂等の絶縁性芯体にメッキを施して導電化して、形成されてもよい。
【0062】
この発明に係る現像ローラは、樹脂組成物からなる薄肉中空円筒体とゴム層又はエラストマー層とを備え、20〜70のJIS A硬度に調整されているから、軽量化されているにもかかわらず、画像形成装置の現像ユニット等に装着されたときに、薄肉中空円筒体が弾性体として機能し、この薄肉中空円筒体及び前記ゴム層又は前記エラストマー層がわずかに変形して、被当接体に均一な圧力で当接し、その結果、現像ローラの軸線方向に均一で広いニップ幅を確保することができる。また、この発明に係る現像ローラは、貫通孔を有しているから、画像形成装置の環境が変化しても、薄肉中空円筒体が大きく膨張することも縮小することもなく、その変形量は一定となるから、被当接体への均一な当接状態が画像形成装置内の環境に影響をされることはない。したがって、この発明によれば、画像形成装置内の環境が変化しても、被当接体に均一に当接し、広いニップ幅を確保することのできる軽量化された現像ローラを提供することができる。
【0063】
この発明に係る現像ローラは、このような効果を有するから、画像形成装置に装着される各種ローラの中でも現像ローラとして特に好適に使用される。この発明に係る現像ローラを現像ローラとして使用すると、画像形成装置における現像ユニットの環境が大きく変化しても、像担持体に均一な圧力で当接して広いニップ幅を確保することができる。
【0064】
また、従来の現像ローラは強大な圧力がかけられて被当接体に均一に当接するように装着されていたが、この発明に係る現像ローラは、薄肉中空円筒体が弾性体として機能して、現像ローラ全体が容易に変形するから、比較的弱い圧力がかけられて、被当接体に当接するように、装着されることができる。つまり、この発明に係る現像ローラは、現像ローラ全体が変形して、被当接体例えば像担持体に対して、比較的弱い圧力で当接する。したがって、この発明に係る現像ローラを画像形成装置に装着すると、現像ローラに担持された現像剤を像担持体に供給する際に、現像剤が現像ローラと像担持体との当接部を通過しても、現像剤が破壊等されることなく、像担持体の表面に供給され、現像剤が被当接体及び/又は現像ローラに固着すること(フィルミングとも称する。)を効果的に防止することができる。また、この発明に係る現像ローラは、比較的弱い圧力がかけられて画像形成装置に装着されるから、その耐久性が引き延ばされ、また、画像形成装置への装着作業性にも優れる。
【0065】
この発明に係る現像ローラは、画像形成装置に装着された場合には、前記のように、像担持体に均一な圧力で当接して広いニップ幅を確保することができるから、形成される画像における印字濃度が均一で、画像における白地部に現像剤が付着すること(かぶりとも称する。)を効果的に防止することができ、また、前記のように、フィルミングの発生を効果的に防止することができる。したがって、この発明に係る現像ローラは、画像形成装置に装着された場合には、高品質の画像を形成することができ、この発明によれば、高品質の画像を形成することに貢献する現像ローラを提供するという目的を達成することができる。
【0066】
この発明に係る現像ローラは、前記のように、容易に変形して、被当接体に均一に当接するから、画像形成装置例えば現像ユニットに装着されるときの、この発明に係る現像ローラにかけられる押圧力は、比較的弱くてよく、薄肉中空円筒体の外周面が被当接体に均一に当接することのできる圧力で、被当接体に付勢されていればよい。例えば、この発明に係る現像ローラを付勢する圧力(線圧)は、20〜60g/cmに調整される。この付勢力であれば、前記したように、現像剤の破壊を効果的に防止することができる。
【0067】
さらに、この発明に係る現像ローラは容易に変形するから、現像ユニットに装着する際に、像担持体との当接状態、装着位置等を高精度にする必要はなく、また、装着した現像ローラの位置精度及び当接精度がばらついても、これらのばらつきを効果的に相殺して、所望の当接状態及び装着位置に自動的に調整される。
【0068】
すなわち、この発明によれば、広いニップ幅を確保して、現像剤に与えるダメージを低減可能で、かつ、組み立て時における寸法精度のばらつき等を低減することができるという目的を達成できる。
【0069】
この発明における現像ローラは、前記した実施例に限定されることはなく、本願発明の目的を達成することができる範囲において、種々の変更が可能である。例えば、この発明に係る現像ローラは、薄肉中空円筒体とゴム層又はエラストマー層との間に、他の層を有してもよい。他の層としては、例えば、薄肉中空円筒体とゴム層又はエラストマー層とを接着又は密着させるプライマー層等が挙げられる。プライマー層を形成する材料としては、例えば、アルキッド樹脂、フェノール変性・シリコーン変性等のアルキッド樹脂変性物、オイルフリーアルキッド樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂及びこれらの混合物等が挙げられる。また、これらの樹脂を硬化及び/又は架橋する架橋剤としては、例えば、イソシアネート化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物、過酸化物、フェノール化合物、ハイドロジェンシロキサン化合物等が挙げられる。プライマー層は、例えば、0.1〜10μmの厚さに形成される。
【0070】
また、この発明に係る現像ローラは、ゴム層又はエラストマー層の外周面に、コート層を有してもよい。コート層を形成する場合には、ゴム層又はエラストマー層の外周面に紫外線処理及び/又はプライマーを塗布してから、コート層を形成することが好ましい。ゴム層又はエラストマー層の外周面に紫外線処理及び/又はプライマーを塗布することにより、ゴム層又はエラストマー層の外周面とコート層との密着性を向上させる事ができる。紫外線処理及び/又はプライマーの塗布は、それぞれ単独で実施してもよいが、両方を組み合わせて実施することがより好ましい。コート層は、後述する材料を所望により溶剤等に溶解し、定法、例えばスプレーコーティング、ディッピング、インモールドコート法等によって、ゴム層又はエラストマー層の外周面に塗布され、後述する材料を硬化及び/又は加硫して、形成される。また、コート層は、予め円筒状に成形されたシュリンクチューブ内にゴム層又はエラストマー層を挿入して、シュリンクチューブを加熱収縮させることによって、形成することもできる。コート層を形成する材料としては、特に制限するものではないが、永久変形しにくい材料であるのが好ましく、例えば、アルキッド樹脂、フェノール変性・シリコーン変性等のアルキッド樹脂変性物、オイルフリーアルキッド樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミドイミド樹脂及びこれらの混合物が挙げられる。コート層は、例えば、1〜100μmの厚さに形成される。
【実施例】
【0071】
(実施例1)
ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂(商品名「FORTRON 7340A4」、ポリプラスチックス株式会社製、引っ張り強度135MPa、310℃における粘度340Pa・s)を用いて、ブロー成形機及び切断機により、中央部外径20.0mm、両端部外径19.8mm、厚さ0.3mm、軸線方向長さ230mm、体積抵抗率10Ω・cmの薄肉中空円筒体2Aを得た(外径差0.2mm)。次いで、付加反応型シリコーンゴム100質量部(商品名「KE−951U」、信越化学工業株式会社製)、カーボンブラック10質量部(商品名「デンカブラック」、電気化学工業株式会社製)を有するゴム組成物を用いて、押出成形機により外径20.0mm、厚さ0.20mm、軸線方向長さ240mmであるチューブを成形した。次いで、チューブ内面一面に縮合型接着剤(商品名「KE−3492」、信越化学工業株式会社製)を塗布し、薄肉中空円筒体2Aに被覆して、ゴム層4A(JIS A硬度40、薄肉中空円筒体2Aとの間の電気抵抗率5×10Ω)を形成した。
【0072】
次いで、射出成形により、ポリアミド樹脂100質量部(商品名「レオナ」、旭化成株式会社製)にカーボンブラック10質量部(商品名「デンカブラック」、電気化学工業株式会社製)を有する材料を用いて、直径19.4mm、高さ10mmを有し、中心軸から5mmの位置に貫通孔7(直径1mm)を1箇所設けた挿入部と、直径10mm、高さ15mmの軸とからなる端部3A、及び、貫通孔7を設けていない同寸法の端部3Bを製造した。
【0073】
次いで、レーザー溶接工法により、薄肉中空円筒体2Aと端部3A及び3Bとを一体化して、図1に示される現像ローラIを製造した。なお、現像ローラIの表面粗さRaは0.9μmであった。
【0074】
(実施例2)
実施例1における薄肉中空円筒体2Aの厚さを0.15mm、並びに、端部3A及び3Bにおける挿入部の直径を19.5mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、現像ローラIIを製造した。なお、現像ローラIIの表面粗さRaは0.9μmであった。
(実施例3)
実施例1における薄肉中空円筒体2Aの厚さを0.50mm、並びに、端部3A及び3Bにおける挿入部の直径を18.8mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、現像ローラIIIを得た。なお、現像ローラIIIの表面粗さRaは1.0μmであった。
【0075】
(実施例4)
実施例1における薄肉中空円筒体2Aの中央部外径を20.2mmに変更した(外径差0.4mm)以外は、実施例1と同様にして、現像ローラIVを製造した。なお、現像ローラIVの表面粗さRaは0.9μmであった。
(実施例5)
実施例1における薄肉中空円筒体2Aの中央部外径を20.3mmに変更した(外径差0.5mm)以外は、実施例1と同様にして。現像ローラVを製造した。なお、現像ローラVの表面粗さRaは1.0μmであった。
【0076】
(実施例6)
実施例1における薄肉中空円筒体2Aの材料をポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂からポリフェニレンエーテル樹脂(商品名「ザイロン X8600」、旭化成ケミカルズ株式会社製、引っ張り強度102MPa)に変更した以外は、実施例1と同様にして、現像ローラVIを製造した。なお、薄肉中空円筒体2Aの体積抵抗率は3×10Ω・cmであり、ゴム層4Aと薄肉中空円筒体2Aとの間の電気抵抗率1×10Ωであり、現像ローラVIの表面粗さRaは0.9μmであった。
(実施例7)
前記ゴム組成物に含有されている付加反応型シリコーンゴムに代えてポリウレタン系熱可塑性エラストマーを含有するエラストマー組成物を用いて、実施例1におけるゴム層4Aをエラストマー層4A(JIS A硬度40、電気抵抗率5×10Ω)に変更した以外は、実施例1と同様にして、現像ローラVIIを製造した。なお、現像ローラVIIの表面粗さRaは1.0μmであった。
【0077】
(実施例8)
実施例1において、端部3A及び3Bに代えて図4に示される端部3Dを準備し、レーザー溶接工法に代えて装着部材8を用いた以外は、実施例1と同様にして現像ローラVIIIを製造した。すなわち、実施例1と同様にして、外周面にゴム層4Bが形成された薄肉中空円筒体2Bを作製した。なお、この薄肉中空円筒体2Bは、その両端部近傍にこの端部よりも径が縮小した小径部(内径17.8mm)が形成され、また、端部近傍の周面(ゴム層4Bの周面を含む。)に直径1mmの貫通孔7が穿孔されている。また、前記端部3A及び3Bに代えて、直径13.8mm、高さ2mmを有する装着部材保持部と、直径17.8mm、高さ2mmを有する当接部と、直径10mm、高さ15mmの軸とを、軸線方向にこの順で形成してなる端部3Dを製造した。導電性シリコーンゴムで内径13.6mm、軸線長さ2mmの円筒形をなすo−リングを作製した。次いで、o−リングを端部3Dの装着部材保持部に挿入した端部3Dを薄肉中空円筒体2Aの小径部に挿入して、薄肉中空円筒体2Bと端部3Dとを一体化して、図4に示される現像ローラVIIIを製造した。
(実施例9)
実施例1の最表層にコート層として、ゴム層4Aの外周面に導電性ポリエステル系ポリウレタン樹脂層を形成した以外は、実施例1と同様にして、現像ローラIXを製造した。
【0078】
(比較例1)
中央部外径及び両端部外径を共に20.0mmに調整した薄肉中空円筒体(すなわち、薄肉中空円筒体の外径はその軸線方向にわたって均一で20.0mm)を用いた以外は、実施例1と同様にして、現像ローラXを製造した。
(比較例2)
薄肉中空円筒体2Aの厚さを0.1mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、現像ローラXIを製造した。
(比較例3)
薄肉中空円筒体2Aの厚さを0.6mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、現像ローラXIIを製造した。
【0079】
このようにして製造した現像ローラI〜XIIそれぞれのJIS A硬度を前記方法により測定し、その結果を表1に示す。
【0080】
(ニップ幅評価)
このようにして製造した現像ローラI〜XIIそれぞれを、下記押し付け圧で透明ガラス板に押し付け、現像ローラI〜XIIが変形して、透明ガラス板に接触した、現像ローラにおける周方向の接触幅をノギスで計測し、この接触幅が現像ローラの軸線方向において均一であるか否かを評価した。現像ローラの透明ガラス板への押し付けは、現像ローラ両端に各500gの荷重をかけて行った。ニップ幅評価は、接触幅が現像ローラの軸線方向において均一であった場合を「○」、接触幅が現像ローラの軸線方向においてムラがあり、又は、接触幅が過剰若しくは不十分であった場合を「×」とした。評価結果を表1に示す。
【0081】
(印字画像濃度、カブリ、フィルミング)
実施例1〜9及び比較例1〜3の現像ローラを、非磁性一成分電子写真方式のプリンターの現像器に配置し、室温、低温低湿(10℃、15%RH)次いで高温高湿(32℃、80%RH)の環境下で、連続して、黒ベタ印字及び白ベタ印字をそれぞれ実施した(前印刷工程)。前印刷工程の後に、室温において、さらに、印字率1%の横線パターンでA4用紙5,000枚を連続印刷し、次いで、白ベタ印字、黒ベタ印字の順で印字を行った(本印刷工程)。本印刷工程後の像担持体の表面を目視で観察し、フィルミングの有無を確認した。また、本印刷工程で印刷した5,000枚目の画像を取り出し、画像全体における印字濃度の均一性を目視で評価した。さらに、本印刷工程で印刷した白ベタ印字部分に現像剤の付着の有無(カブリ)を目視で確認した。
【0082】
印字濃度の均一性評価は、取り出した前記画像の印字濃度が均一であった場合を「○」、取り出した前記画像の印字濃度にムラがあり、又は、取り出した前記画像が低濃度であった場合を「×」とし、カブリ評価は、白ベタ印字部分に現像剤が付着していなかった場合を「○」、白ベタ印字部分に現像剤が付着していた場合を「×」とし、フィルミング評価は、フィルミングが発生していなかった場合を「○」、フィルミングが発生していた場合を「×」とした。これらの評価結果を表1に示す。
【0083】
各現像ローラの総合判定は、ローラ硬度、ニップ幅均一性、印字濃度均一性、カブリ及びフィルミングの各評価項目を総合的に評価し、実用可能と判断される場合を「○」、実用不可能と判断される場合を「×」とした。総合判定の結果を表1に示す。
【0084】
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】図1は、この発明に係る現像ローラの一実施例である現像ローラを示す断面図である。
【図2】図2は、クラウン形状を示す薄肉中空円筒体の断面図であり、図2(a)は両端部から中央部に向かってほぼ同じ割合で徐々に外径が大きくなるクラウン形状を成す薄肉中空円筒体の断面図であり、図2(b)は両端部近傍にその中央方向に向かって外径が徐々に大きくなるテーパ部とテーパ部に挟まれた外径が均一な円筒部とを有するクラウン形状を成す薄肉中空円筒体の断面図である。
【図3】図3は、この発明に係る現像ローラの別の一実施例である現像ローラを示す断面図である。
【図4】図4は、この発明に係る現像ローラのまた別の一実施例である現像ローラを示す断面図である。
【図5】図5は、この発明に係る現像ローラのさらにまた別の一実施例である現像ローラを示す断面図である。
【図6】図6は、導電性弾性層の全体電気抵抗率を測定する方法を説明する説明図である。
【図7】図7は、画像形成装置の一種であるタンデム型カラー画像形成装置の概略図である。
【符号の説明】
【0086】
1A、1B、1C、1D 現像ローラ
2A、2B 薄肉中空円筒体
3A、3B、3C、3D、3E 端部
4A、4B ゴム層又はエラストマー層
5A テーパ部
5B 円筒部
6 無端ベルト
7 貫通孔
8 装着部材
9 軸体
10 画像形成装置
11B、11C、11M、11Y 像担持体
12B、12C、12M、12Y 帯電手段
13B、13C、13M、13Y 露光手段
14B、14C、14M、14Y 転写手段
15B、15C、15M、15Y クリーニング手段
16 記録体
20 現像手段
21B、21C、21M、21Y、34 筐体
22B、22C、22M、22Y 現像剤
23B、23C、23M、23Y 現像剤担持体
24B、24C、24M、24Y 現像剤規制部材
30 定着手段
31 定着ローラ
32 加圧ローラ
33 無端ベルト支持ローラ
35 開口部
41 カセット
42 支持ローラ
100 抵抗測定器
101 電極板
102 分銅
103 ローラ固定治具
104 第1の電極
105 第2の電極
B、C、M、Y 現像ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジニアリングプラスチックを含有する樹脂組成物を、両端に開口部を有するクラウン形状に、成形して成る薄肉中空円筒体と、前記薄肉中空円筒体の前記開口部それぞれを閉塞する端部と、前記薄肉中空円筒体の外周面に形成されたゴム層又はエラストマー層とを備えて成る現像ローラであって、
前記薄肉中空円筒体又は前記端部は、前記端部によって閉塞された前記薄肉中空円筒体の中空部に連通する貫通孔が形成されて成り、前記現像ローラにおけるJIS A硬度が20〜70であることを特徴とする現像ローラ。
【請求項2】
前記薄肉中空円筒体は、その厚さが0.15〜0.5mmであることを特徴とする請求項1に記載の現像ローラ。
【請求項3】
前記クラウン形状は、その端部における外径と、その中央部における外径との差が0.1〜0.5mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像ローラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−92851(P2009−92851A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−262297(P2007−262297)
【出願日】平成19年10月5日(2007.10.5)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【復代理人】
【識別番号】100118809
【弁理士】
【氏名又は名称】篠田 育男
【Fターム(参考)】