説明

現像剤補給用容器、及び画像形成装置

【課題】現像剤収容部が破損した場合や破棄作業に伴う分解作業時にも現像剤が周囲に飛散することを防止する可能な現像剤補給用容器を提供する。
【解決手段】現像剤を収容し、現像剤を外部に排出する現像剤排出口101を備えた現像剤収容部102と、現像剤収容部102内の現像剤を溶解又は接着する薬剤を収容する薬剤収容部103と、常時においては前記薬剤収容部内の薬剤を前記現像剤収容部内に流入させない非作動状態にある一方で、外力が加わった時に作動して薬剤を現像剤収容部102内に流入させる薬剤制御手段110と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真式の画像形成装置に用いる現像剤補給用容器及びそれを用いた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置に用いられる現像剤容器(現像剤補給用容器)は、画像形成装置における消耗品となるもので、ユーザーによる交換作業が簡便であることが望まれている。
そこで、現像剤容器を画像形成装置から着脱容易にするためにカートリッジ化し、容易に交換可能な技術が考えられている。
また、使用済みのカートリッジを廃棄しやすくする方法として、空となった現像剤収容部を巻取る、巻取り格納手段を有した技術が知られている。
例えば、特許文献1には、画像形成装置の現像装置に着脱可能に取り付けられて現像剤を補給する現像剤補給用容器において、現像剤を密封した袋状の現像剤収容部と、現像剤を供給した後に現像剤収容部を巻取る手段と現像剤収容部を巻き取って格納する格納部を有する構成が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載の現像剤補給用容器は、現像剤収容部を巻取ることで現像剤が一時的には漏れ出ないようにすることは可能であったが、ユーザーが誤って現像剤収容部を破損させてしまった場合や廃棄作業中に現像剤収容部を分解した場合などに、現像剤が周囲に飛び散ってしまうという問題があった。
本発明は、上記の問題点を鑑み、現像剤収容部が破損した場合や破棄作業に伴う分解作業時にも現像剤が周囲に飛散することを防止することが可能な現像剤補給用容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、現像剤を収容し、該現像剤を外部に排出する現像剤排出口を備えた現像剤収容部と、前記現像剤収容部内の前記現像剤を溶解又は接着する薬剤を収容する薬剤収容部と、常時においては前記薬剤収容部内の薬剤を前記現像剤収容部内に流入させない非作動状態にある一方で、所定の外力が加わった時に作動して前記薬剤を前記現像剤収容部内に流入させる薬剤制御手段と、を備えた現像剤補給用容器を特徴とする。
本発明によれば、現像剤収容部内の現像剤を、薬剤によって接着・固化することにより、現像剤収容部が破損した場合や破棄作業に伴う分解作業時にも現像剤が周囲に飛散することを防止することが可能になる。
また、請求項2の発明は、前記薬剤収容部は、前記現像剤排出口とは異なった位置で前記薬剤制御手段を介して前記現像剤収容部と接続されており、前記薬剤制御手段は、常時においては閉塞状態にある一方で、前記薬剤収容部が一定以上の圧力で加圧された場合に開放して前記薬剤収容部と前記現像剤収容部とを連通させる閉塞部から構成されている請求項1に記載の現像剤補給用容器を特徴とする。
本発明によれば、現像剤収容部の容積を縮小させることで、簡単な構成で、容易に薬剤を現像剤収容部に注入させることが出来る。
【0005】
また、請求項3の発明は、前記薬剤収容部は、前記現像剤収容部の外壁と、該外壁の外側に空所を隔てて配置された薬剤収容部外壁との間に形成された気密空所であり、前記薬剤制御手段は、前記薬剤収容部外壁の内面、又は/及び、前記現像剤収容部外壁の内面に設けられて、前記薬剤収容部外壁を内側に加圧変形させた時に対向する前記現像剤収容部外壁に穿孔する穿孔手段である請求項1に記載の現像剤補給用容器を特徴とする。
本発明によれば、穿孔手段によって、現像剤収容部と薬剤収容部との間の隔壁に穿孔することで、確実に薬剤を現像剤収容部に注入することが出来る。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載の現像剤補給用容器を備えた画像形成装置であって、前記現像剤補給用容器を前記画像形成装置から取り出す際に、前記薬剤収容部及び前記現像剤収容部に対して外圧を与えて、前記薬剤収容部から前記現像剤収容部に薬剤を供給するとともに、前記現像剤収容部内に均一に散布するための加圧手段を備えた画像形成装置を特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
上記のように構成したので、本発明の現像剤補給用容器によれば、使用済みの現像剤補給用容器を取り外した際に現像剤収容部が破損した場合や、廃棄作業時に現像剤収容部を分解した場合などに現像剤が飛散して周囲を現像剤で汚染することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本実施形態に係る現像剤容器を適用可能な本発明に係る画像形成装置の一例であるカラープリンタの概略構成を示す断面図。
【図2】図1の作像部周辺を拡大して示す概略図。
【図3】本実施形態に係る現像剤補給用容器の全体構成を説明する図。
【図4】図3(a)に示す現像剤補給用装置の断面図。
【図5】図3(b)に示す現像剤補給用装置の断面図。
【図6】図4、図5で説明した現像剤補給用容器の動作方法を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態に係る現像剤容器を詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る現像剤容器を適用可能な本発明に係る画像形成装置の一例であるカラープリンタの概略構成を示す断面図である。
図2は図1の作像部周辺を拡大して示す概略図である。図示の画像形成装置1はタンデム型中間転写方式のカラープリンタであり、作像部10、書き込み光学部11、給紙部12、定着部13、両面部14等から構成されている。
図1及び作像部を拡大して示す図2のように、タンデム型中間転写方式を採用するカラープリンタ1では、図中、矢印A方向に回転駆動される中間転写体である中間転写ベルト15の下部走行辺に沿ってイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色現像剤に対応する4つの作像プロセスユニット2〜5が配置されている。
単層あるいは多層構造からなるゴム又は樹脂などで構成される中間転写体15は、2次転写対向バイアス印加ローラ16及び支持ローラ17、18、19で張架され、図示例では反時計回りにA方向に回転駆動される。また、2次転写対向バイアス印加ローラ16に対し、中間転写体15を挟んで向かい側には、2次転写ローラ20が対向して設置されている。
【0009】
2次転写対向バイアス印加ローラ16は、図示していない2次転写電界形成手段により現像剤と同極性の電界を形成することが可能な現像剤となっており、これによる静電斥力を利用して、転写材である記録紙へ現像剤を2次転写することができる。
支持ローラ17と支持ローラ18の間の中間転写体15の内側には、1次転写時に電界が形成される1次転写バイアスローラ27、28、29、30が中間転写体15に接触可能な状態で配置されている。
そして、中間転写体15を挟んで1次転写ローラ(1次転写バイアスローラ)27、28、29、30の向かい側には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの感光体31、32、33、34を中心とする作像プロセスユニット2、3、4、5を並設してタンデム型の画像形成装置を構成している。それぞれの感光体31〜34の周りには、それぞれ、感光体帯電手段35〜38、感光体クリーニング手段39〜42、現像手段43〜46が配置されている。
また、図2に示すように、各現像手段(現像装置)43〜46に補給するための、本発明に特徴的な現像剤を収容した現像剤補給用容器100が、各現像装置ごとに設けられている。
【0010】
図3は、本実施形態に係る現像剤補給用容器の全体構成を説明する図である。
本実施形態に係る現像剤補給用容器100は、複写機、ファクシミリ装置、プリンタ装置等の画像形成装置において現像剤を現像装置43〜46(図2)に補充する装置として使用され、補給用の現像剤を収容する現像剤収容部102と、現像剤収容部102から補給用現像剤を外部に排出、すなわち現像装置43〜46に供給するための現像剤排出口101と、現像剤収容部102に注入して、現像剤収容部102内に残存する現像剤を固着するための薬剤(接着剤)を収容した薬剤収容部103と、を備えている。
薬剤収容部103は、図3(a)に示すように、現像剤収容部102の現像剤排出口101とは異なる位置、例えば反対側の端部に独立して設けるようにしても良いし、図3(b)に示すように、現像剤収容部102の外壁面側に一体に設けるようにしてもよい。
すなわち、現像剤排出口101と連結する容器本体101Aを、現像剤収容部102と薬剤収容部103とからなる二室以上の他室構造とする。
【0011】
現像剤補給用容器100は、ビニールもしくは樹脂シートを用いたラミネートパック構成をしている。
また、多室構造をしている現像剤補給用容器100の内、接着剤が収容されている薬剤収容部103は、外気完全に遮断されて密封構造をしている。
図3(a)、(b)の場合に共通して、薬剤収容部103には、液状もしくはジェル状の現像剤を溶着もしくは接着させることの出来る薬剤120が充填されており、現像剤収容部102の現像剤を使い切った際に、外部からの圧力もしくは現像剤排出口101からの負圧によって薬剤120を現像剤収容部102に注入する。
現像剤収容部102に注入された薬剤120は、現像剤収容部102の内部に残留した現像剤のほぼ全てを溶着もしくは接着して固化することで、残留現像剤と共に現像剤収容部102を密封しつつ固化させて、残留現像剤が外部に漏れ出ることを防止することが出来る。
また、現像剤補給用容器100は、画像形成装置への装着時など、常時には薬剤収容部102内の薬剤を現像剤収容部102に流入させない非作動状態にある一方で、画像形成装置から現像剤補給用容器を取り外す際などに外力が加わった時には、作動して薬剤を現像剤収容部102内に流入させる薬剤制御手段を備えている。
【0012】
図3(a)のように現像剤収容部102と薬剤収容部103とが独立して構成されている場合の薬剤制御手段は、現像剤収容部102と薬剤収容部103との間の閉塞部108である。
閉塞部108は、常時においては閉塞状態にある一方で、薬剤収容部103が一定以上の圧力で加圧された場合には開放して、薬剤収容部103と現像剤収容部102とを連通させる。
すなわち、閉塞部108は、ある一定以上強さの外圧もしくは現像剤排出口101からの負圧によって、薬剤120が通過することの出来る通路が容易に形成できるような、密閉性が高いが接着力が弱い接着剤もしくは溶着によって形成されている。
なお、図3(b)のおうに、現像剤収容部102と薬剤収容部103とが一体に設けられている場合の薬剤制御手段については、図5を用いて後に詳述する。
【0013】
図4は、図3(a)に示す現像剤補給用装置の断面図である。
図4(a)と図4(b)との違いは、図4(a)では薬剤収容部103は一室のみであるが、図4(b)では、接着剤103が収容部103a、103bの2室からなっている点である。
薬剤120は、図4(a)の場合は、一液のみで溶着もしくは接着させることが出来るものを使用でき、図4(b)の場合は、収容部103a、103bの2室に収容した主剤と硬化剤の二液を混合することで溶着もしくは接着させるものを用いることが出来る。
図3で説明したように、薬剤収容部103に収容された薬剤120は、一定以上の外圧もしくは現像剤排出口101からの負圧によって、薬剤制御手段としての閉塞部110に薬剤120が通過可能な通路が出来ることによって、現像剤収容部102に注入される。
注入された薬剤120は、残留した現像剤を溶着もしくは接着させつつ現像剤収容部102を密封する。
現像剤収容部102が薬剤120で満たされることで、現像剤収容部102が破損した場合においても内部に残留した現像剤が飛散して周囲を汚すことを防止することが出来る。
【0014】
図5は、図3(b)に示すような現像剤補給用装置の断面図である。
図5(a)、図5(b)の違いは、図4の場合と同様に、図5(a)では薬剤収容部103は一室のみであるが、図5(b)では収容部103a、103bの2室からなっている点である。
図5(a)に示す現像剤補給用容器100は、一液のみで現像剤を溶着もしくは接着させることが出来る薬剤120を用いた場合のものであり、現像剤収容部102の一側面に、一室の薬剤収容部103が設けられている。
また、図5(b)に示す現像剤補給用装置100は、エポキシ系接着剤のように主剤と硬化剤の二液を混合することで、溶着もしくは接着させることが出来る薬剤120を用いた場合のものであり、現像剤収容部102外壁の対向する二側面に二室の薬剤収容部103a、103bが設けられている。
また、図5(c)は、図5(a)の一部を拡大して示した図であり、また、図5(d)は、図5(b)の一部を拡大して示した図である。
図5(c)、(d)において、現像剤収容部102と薬剤収容部103の境界となる隔壁に、薬剤120が通過可能な孔を開けるために、薬剤制御手段としての突起部107(107a、107b)(穿孔手段)を設けている。
すなわち、図5(c)(d)に示す場合において、薬剤収容部103は、現像剤収容部102の外壁と、この外壁の外側に空所を隔てて配置された外壁との間に形成された気密空所である。
【0015】
穿孔手段は、薬剤収容部103の外壁の内面、又は/及び、現像剤収容部102の外壁の内面に設けられて、薬剤収容部103の外壁を内側に加圧変形させた時に対向する現像剤収容部102の外壁に穿孔し、薬剤収容部103内に充填される薬剤を現像剤収容部102に流入させる。
なお、穿孔手段は、隔壁に孔をあけることができれば、形状は問わず、針のような形状でも良い。
【0016】
詳しく説明すると、図5(c)の(1)の場合では、現像剤収容部102の、薬剤収容部103が設けられていない側の側壁(外壁)105の内側面105aに、現像薬剤収容部103を設けた側の外壁104に孔を開ける(穿孔する)ための突起107が設けられている。
この場合、薬剤収容部103に収容された薬剤120は、一定以上の外圧もしくは現像剤排出口101からの負圧によって、現像剤収容部102(容器本体101A)の容積が減少して、側壁105の内側面105aが外壁104の内側面104aに接触した時に、突起107が、外壁104に孔を開けることで、薬剤収容部103に充填されている薬剤120が現像剤収容部102内に注入される。
【0017】
また、(2)の場合では、薬剤収容部103の外壁106の内側面106aに、対向する現像剤収容部102の外壁104に孔を開けるための突起107が設けられている。
この場合、同様に現像剤収容部102の容積が減少したときに、現像剤収容部102の側壁106の内壁面106aに設けた突起107が、対向する現像剤収容部102の外壁104の外側面104bに接触して、外壁104に孔を開けることで、薬剤収容部103に充填されている薬剤120が、現像剤収容部102内に注入される。
【0018】
さらに、図5(d)の(1)の場合では、薬剤収容部103aの外壁106aの内側面106a1に、対向する現像剤収容部の外壁104に孔を開けるための突起107aが設けられている。
また、薬剤収容部103bの外壁106bの内側面106bには、対向する現像剤収容部102の外壁105に孔を開けるための突起107bが設けられている。
この場合、現像剤収容部102の容積が減少したときに、薬剤収容部103aの外壁106aの内壁106a1に設けた突起107aが、対向する現像剤収容部102の外壁104の外側面104bに接触して隔壁104に孔を開けて、薬剤収容部103aに充填されている薬剤が、現像剤収容部102に注入される。
さらに、薬剤収容部103bの外壁106bの内側面106b1に設けた突起107bが、対向する現像剤収容部103bの外壁105の外側面105bに接触して隔壁105に孔を開けて、薬剤収容部103bに充填されている薬剤が、現像剤収容部102に注入される。
【0019】
さらに、図5(d)の(2)の場合では、互いに対向する現像剤収容部102の外壁104の内側面104aと、現像剤収容部102の外壁105の内側面105aと、にそれぞれ突起107a、突起107bを設けている。
この場合、現像剤収容部102の容積が減少したときに、突起107aが、対向する現像剤収容部102の外壁105の内側面105aに接触して外壁105に孔を開けることで、薬剤収容部103bに充填されている薬剤が現像剤収容部102に注入され、突起107bが、対向する現像剤収容部102の外壁104の内側面104aに接触して外壁104に孔を開けることで、薬剤収容部103aに充填されている薬剤が現像剤収容部102に注入される。
現像剤収容部102に注入された薬剤120は、残留した現像剤を溶着もしくは接着させつつ現像剤収容部102を密封する。
【0020】
このように、現像剤収容部102が薬剤120で満たされることで、現像剤収容部102が破損した場合においても内部に残留した現像剤が飛散して周囲を汚すことを防止することが出来る。また、図5(c)、(d)に示した突起を設けることで、薬剤収容部102(容器本体101A)の外壁から圧力を加えた際に、現像剤収容部102と薬剤収容部101との間の壁に薬剤が通過するのに必要な孔を的確、確実に設けることができる。
【0021】
図6は、図4、図5で説明した現像剤補給用容器を画像形成装置から取り外す際の操作方法を説明する図である。
なお、ここでは図4で示した、現像剤収容部102と、薬剤収容部103が独立して設けられている場合について説明する。
図6(a)に示すように、現像剤補給用容器100は、薬剤収容部103の図中左側から、画像形成装置本体に設けた2本の加圧ローラ130の間を引き抜かれることで、薬剤収容部103の外部から圧力が加わり、薬剤収容部103と現像剤収容部102の間にある隔壁108が破られる。薬剤収容部103と現像剤収容部102の間に隔壁108に穴が開くことで、薬剤120が現像剤収容部102内へ注入される。
【0022】
また、現像剤補給用容器100に外圧を加える方法としては、ローラとローラの間で圧力を加える方法の他に、ローラ130と摩擦抵抗の少ないプレート131との間で加圧する方法も考えられる。
このように構成すれば、使用済みの現像剤補給用容器100の画像形成装置本体からの取り外し時に、容器100を引き抜くだけで、薬剤を薬剤収容部に注入して残留トナーを固化し、トナーの飛び散りを防止することが出来る。
加圧ローラ130は、薬剤収容部103の中に充填されていた薬剤120を現像剤収容部102へ注入するとともに、現像剤収容部102を構成している上下の壁面同士を密着させながら薬剤120を現像剤収容部102の内部に均一に散布していく。均一に散布された薬剤120は、現像剤収容部102の内部に残留していた現像剤を溶着もしくは接着させつつ現像剤収容部102を密封する。
このようにすることで、現像剤収容部102に注入した薬剤を均一に散布し、さらに、現像剤収容部102を構成する壁同士を密着させて、現像剤収容用容器100をコンパクトにすることができる。
【符号の説明】
【0023】
1 画像形成装置、2 作像プロセスユニット、10 作像部、11 光学部、12 給紙部、13 定着部、14 両面部、15 中間転写ベルト、16 次転写対向バイアス印加ローラ、17 支持ローラ、18 支持ローラ、20 次転写ローラ、27 次転写バイアスローラ、31 感光体、35 感光体帯電手段、39 感光体クリーニング手段、43 現像手段、100 現像剤補給用容器、101 現像剤排出口、102 現像剤収容部、103 薬剤収容部、130 加圧ローラ、120 薬剤、107 突起
【先行技術文献】
【特許文献】
【0024】
【特許文献1】特開平9−15958号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤を収容し、該現像剤を外部に排出する現像剤排出口を備えた現像剤収容部と、前記現像剤収容部内の前記現像剤を溶解又は接着する薬剤を収容する薬剤収容部と、常時においては前記薬剤収容部内の薬剤を前記現像剤収容部内に流入させない非作動状態にある一方で、所定の外力が加わった時に作動して前記薬剤を前記現像剤収容部内に流入させる薬剤制御手段と、
を備えたことを特徴とする現像剤補給用容器。
【請求項2】
前記薬剤収容部は、前記現像剤排出口とは異なった位置で前記薬剤制御手段を介して前記現像剤収容部と接続されており、
前記薬剤制御手段は、常時においては閉塞状態にある一方で、前記薬剤収容部が一定以上の圧力で加圧された場合に開放して前記薬剤収容部と前記現像剤収容部とを連通させる閉塞部から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の現像剤補給用容器。
【請求項3】
前記薬剤収容部は、前記現像剤収容部の外壁と、該外壁の外側に空所を隔てて配置された薬剤収容部外壁との間に形成された気密空所であり、
前記薬剤制御手段は、前記薬剤収容部外壁の内面、又は/及び、前記現像剤収容部外壁の内面に設けられて、前記薬剤収容部外壁を内側に加圧変形させた時に対向する前記現像剤収容部外壁に穿孔する穿孔手段であることを特徴とする請求項1に記載の現像剤補給用容器。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか一項に記載の現像剤補給用容器を備えた画像形成装置であって、
前記現像剤補給用容器を前記画像形成装置から取り出す際に、前記薬剤収容部及び前記現像剤収容部に対して外圧を与えて、前記薬剤収容部から前記現像剤収容部に薬剤を供給するとともに、前記現像剤収容部内に均一に散布するための加圧手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−155273(P2012−155273A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−16565(P2011−16565)
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】