説明

現像剤電界搬送装置、現像剤供給装置

【課題】 進行波によって現像剤がスムーズに所定方向に搬送され得る現像剤電界搬送装置、及び当該現像剤電界搬送装置を備えた現像剤供給装置を提供する。
【解決手段】 トナー電界搬送体132は、複数の搬送電極133aを備え、当該複数の搬送電極133aに所定の搬送電圧が印加されることで生じる進行波状の電界によってトナーをトナー搬送方向TTDに搬送し得るように構成されている。トナー電界搬送体132の幅方向における両端部であって、トナー搬送方向TTDにおける上流側には、一対の上流側トナー搬送ガイド部材136が設けられている。上流側トナー搬送ガイド部材136の下流側には、一対の下流側トナー搬送ガイド部材137が設けられている。幅方向における、一対の下流側トナー搬送ガイド部材137の間隔は、一対の上流側トナー搬送ガイド部材136の間隔よりも広い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯電した現像剤を電界により搬送し得るように構成された、現像剤電界搬送装置に関する。また、本発明は、前記現像剤を帯電した状態で供給し得るように構成された現像剤供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置において、進行波電界を用いてトナー(現像剤)を搬送する機構が、従来から多数知られている(例えば、特開昭63−13074号公報、特公平5−31146号公報、特開2002−351218号公報、特開2003−15417号公報、特開2004−157259号公報、特開2005−275127号公報等)。かかる機構においては、絶縁性の基板の上に、多数本の線状電極が、一列に並べられている。
【0003】
上述の構成によれば、前記多数本の線状電極に対して、多相の交流電圧が順次印加される。これにより、進行波電界が形成される。この進行波電界の作用により、帯電した微粒子であるトナーが、所定方向に搬送される。
【発明の概要】
【0004】
上述したような、前記画像形成装置における、帯電した現像剤を進行波電界によって搬送し得る機構である、前記現像剤電界搬送装置において、前記基板上にて、前記現像剤がスムーズに搬送されない領域が生じることがあり得る。かかる領域には、前記現像剤が、長期間滞留し得る。この領域における前記現像剤の滞留により、当該現像剤の固着や外部への飛散が生じやすくなる。
【0005】
特に、このような前記現像剤の滞留が、現像位置(前記現像剤を画像状に配列することで当該現像剤による画像を形成する位置)の近傍にて生じることがあり得る。この場合、前記現像剤電界搬送装置の外部への前記現像剤の漏出や、画像形成不良等の、不具合が生じやすくなる。
【0006】
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものである。すなわち、本発明の目的は、進行波電界によって現像剤がスムーズに所定方向に搬送され得る現像剤電界搬送装置、及び当該現像剤電界搬送装置を備えた現像剤供給装置並びに画像形成装置を提供することにある。
【0007】
(1)本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、現像剤供給装置と、を備えている。
【0008】
前記静電潜像担持体は、潜像形成面を有している。前記潜像形成面は、電位分布による静電潜像が形成され得るように構成されている。この潜像形成面は、所定の主走査方向と平行に形成されている。前記静電潜像担持体は、前記潜像形成面が前記主走査方向と直交する副走査方向に沿って移動し得るように構成されている。
【0009】
前記現像剤供給装置は、前記静電潜像担持体と対向するように配置されている。この現像剤供給装置は、現像剤を帯電した状態で前記潜像形成面に供給し得るように構成されている。具体的には、この現像剤供給装置は、複数の搬送電極と、現像剤搬送体と、一対の第1現像剤搬送ガイド部材と、一対の第2現像剤搬送ガイド部材と、を備えている。
【0010】
複数の前記搬送電極は、前記副走査方向に沿った所定の現像剤搬送方向に配列されている。これらの搬送電極は、前記副走査方向と交差する方向の長手方向を有するように構成されている。具体的には、例えば、前記搬送電極は、前記副走査方向と直交する主走査方向と平行な長手方向を有するように構成され得る。また、前記現像剤搬送方向は、前記副走査方向と平行に設定され得る。
【0011】
前記現像剤搬送体は、前記主走査方向と平行な現像剤搬送面を有している。この現像剤搬送面に沿って、前記搬送電極が設けられている。この現像剤搬送体は、前記現像剤搬送面が前記静電潜像担持体と対向するように配置されている。そして、この現像剤搬送体は、複数の前記搬送電極に所定の搬送電圧が印加されることで前記現像剤搬送面上に生じる進行波状の電界によって、前記現像剤を、前記現像剤搬送方向に搬送し得るように構成されている。
【0012】
一対の前記第1現像剤搬送ガイド部材は、前記現像剤搬送体の、前記現像剤搬送方向と垂直な幅方向における両端部に設けられている。これらの第1現像剤搬送ガイド部材は、所定の現像位置よりも、前記現像剤搬送方向における上流側の前記現像剤搬送面上に設けられている。ここで、前記現像位置とは、前記静電潜像担持体と前記現像剤搬送体とが最も近接した状態で対向する位置である。
【0013】
一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材は、前記現像剤搬送体の、前記幅方向における両端部に設けられている。これらの第2現像剤搬送ガイド部材は、前記現像位置よりも、前記現像剤搬送方向における下流側の前記現像剤搬送面上に設けられている。
【0014】
前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材は、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材よりも前記幅方向における外側への前記現像剤の漏出を抑制することで、前記主走査方向について現像剤搬送領域を規定し得るように、構成及び配置されている。ここで、前記現像剤搬送領域とは、前記現像剤搬送面上における、前記現像剤が前記現像剤搬送方向に搬送される範囲(領域)である。
【0015】
そして、一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔が、一対の前記第1現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔よりも広くなるように、前記第1及び前記第2現像剤搬送ガイド部材が構成及び配置されている。
【0016】
かかる構成を有する本発明の画像形成装置は、画像形成の際に、以下のように動作する。
【0017】
前記静電潜像が形成された前記潜像形成面が、前記副走査方向に沿って移動する。
【0018】
一方、前記現像剤供給装置における複数の前記搬送電極には、所定の搬送電圧が印加される。これにより、前記現像剤搬送面上には、所定の現像剤搬送方向(複数の前記搬送電極の配列方向である前記副走査方向に沿った方向)に沿った、所定の進行波状の電界が形成される。この電界により、帯電した前記現像剤が、前記現像剤搬送面上にて、前記現像剤搬送方向に沿って搬送される。
【0019】
このようにして、前記現像位置まで前記現像剤が搬送される。これにより、前記静電潜像が形成された前記潜像形成面に対して、前記現像剤が、帯電した状態で供給される。そして、この現像位置に供給された前記現像剤によって、前記静電潜像が現像される(顕像化される)。
【0020】
上述のような、進行波状の電界による前記現像剤の搬送の際に、前記現像剤は、前記第1現像剤搬送ガイド部材によって案内されつつ、前記現像位置に向けて前記現像剤搬送面上を移動する。また、前記現像位置を経た前記現像剤は、前記第2現像剤搬送ガイド部材によって案内されつつ、前記現像位置よりも前記現像剤搬送方向における下流側に移動する。
【0021】
このとき、一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔が、一対の前記第1現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔よりも広い。
【0022】
ここで、「一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔」とは、前記現像剤搬送面における、一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材の間の部分の幅、換言すれば、前記現像剤が有効に搬送され得る部分(前記現像剤搬送領域)の幅、をいうものとする(「一対の前記第1現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔」も同様である。)。
【0023】
また、一対の前記第1現像剤搬送ガイド部材によって規定される、前記現像位置よりも前記現像剤搬送方向における上流側の前記現像剤搬送領域を、以下、「上流側現像剤搬送領域」と称する。さらに、一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材によって規定される、前記現像位置よりも前記現像剤搬送方向における下流側の前記現像剤搬送領域を、以下、「下流側現像剤搬送領域」と称する。
【0024】
すなわち、かかる構成においては、前記下流側現像剤搬送領域の幅が、前記上流側現像剤搬送領域の幅よりも広がっている。よって、一対の前記第1現像剤搬送ガイド部材によって前記上流側現像剤搬送領域に案内されつつ前記現像位置まで搬送された前記現像剤は、前記現像位置を通過して、前記上流側現像剤搬送領域よりも広い前記下流側現像剤搬送領域にスムーズに案内される。
【0025】
かかる構成によれば、前記現像剤が前記現像位置を通過して前記下流側現像剤搬送領域に案内される際に、当該現像剤が滞留することが、効果的に抑制され得る。すなわち、前記現像剤搬送面上における、前記現像剤の滞留が、簡略な装置構成によって可及的に抑制され得る。
【0026】
よって、本発明の画像形成装置によれば、帯電した前記現像剤の前記現像剤搬送面上におけるスムーズな搬送が、簡略な装置構成によって実現され得る。これにより、例えば、前記静電潜像担持体の前記主走査方向における端部での、前記現像剤供給装置の外部への前記現像剤の漏れが、可及的に抑制され得る。
【0027】
・前記潜像形成面の、前記主走査方向における幅が、一対の前記第1現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔以上に設定されていてもよい。
【0028】
かかる構成によれば、前記静電潜像担持体の前記主走査方向における端部であって画像形成に寄与しない部分に対する、前記現像剤の付着が、効果的に抑制される。よって、前記静電潜像担持体における前記端部の汚れの発生や、当該端部の近傍から前記現像剤供給装置の外部への前記現像剤の漏出が、効果的に抑制され得る。
【0029】
・一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材の、前記主走査方向における間隔が、前記潜像形成面の前記主走査方向における幅より広くなるように設定されていてもよい。
【0030】
かかる構成によれば、前記現像位置から前記下流側現像剤搬送領域に向けて前記現像剤が移動する際に、前記潜像形成面の前記主走査方向における端部から当該主走査方向における外側へ前記現像剤が飛散しようとしても、当該現像剤は一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材の内側の領域に案内され得る。よって、前記静電潜像担持体の前記主走査方向における端部近傍における、前記現像剤供給装置の外部への前記現像剤の漏出が、効果的に抑制され得る。
【0031】
・前記画像形成装置が、スペーサ部材を備えていてもよい。
【0032】
前記スペーサ部材は、前記静電潜像担持体と前記現像剤搬送体との間に介在するように設けられている。また、前記スペーサ部材は、前記現像位置における、前記潜像形成面と、前記現像剤搬送面と、の距離を規定し得るように構成されている。そして、このスペーサ部材は、前記静電潜像担持体の、前記潜像形成面よりも前記主走査方向における外側の部分と対向するように配置されている。
【0033】
かかる構成においては、前記静電潜像が形成された前記潜像形成面が前記副走査方向に沿って移動する際に、前記スペーサ部材が、前記静電潜像担持体の、前記潜像形成面よりも前記主走査方向における外側の部分と対向する。これにより、前記現像位置における前記潜像形成面と、前記現像剤搬送面と、の距離が規定される。
【0034】
かかる構成の画像形成装置によれば、前記静電潜像が形成された前記潜像形成面が前記副走査方向に沿って移動する際に、前記スペーサ部材によって前記潜像形成面が傷つけられたり磨耗したりすることが、効果的に抑制され得る。あるいは、前記潜像形成面の磨耗等による前記現像剤搬送面と前記潜像形成面との位置関係の変動が、効果的に抑制されるため、形成画像の画質が安定化され得る。
【0035】
・前記画像形成装置において、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材は、その頂面に対する前記現像剤の載置が抑制され得るように構成されていてもよい。ここで、前記頂面とは、前記現像剤搬送面と対向する面(底面)とは反対側の面である。
【0036】
具体的には、例えば、前記頂面が、前記現像剤供給装置のケーシングを構成する現像剤収容ケーシングと当接するように、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材が構成され得る。あるいは、例えば、前記頂面は、前記中間部に向けて前記現像剤をすべり落とし得るような斜面状に形成され得る。
【0037】
かかる構成の画像形成装置によれば、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材の前記頂面上における、前記現像剤の滞留が、可及的に抑制され得る。
【0038】
・前記画像形成装置が、複数の対向電極をさらに備えていて、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材が、前記現像剤搬送面と前記対向電極との間に介装されていてもよい。
【0039】
ここで、前記対向電極は、前記副走査方向と交差する方向の長手方向を有するように構成されている。例えば、前記対向電極は、前記副走査方向と直交する主走査方向と平行な長手方向を有するように構成され得る。あるいは、前記対向電極は、前記搬送電極と平行に形成され得る。
【0040】
また、前記対向電極は、前記現像剤搬送面と所定の空隙を挟んで対向するように配置されている。これら複数の対向電極は、前記現像剤搬送方向に沿って配列されている。
【0041】
かかる構成の画像形成装置においては、所定の電圧が印加されることで、複数の前記対向電極、及び複数の前記搬送電極にて、所定の進行波状の電界が生じる。これにより、帯電した前記現像剤が、前記現像剤搬送面上を、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材によってガイドされつつ、よりスムーズに搬送され得る。
【0042】
・前記画像形成装置が、現像剤収容ケーシングをさらに備えていて、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材における前記頂面が、前記現像剤収容ケーシングと当接するように、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材が構成されていてもよい。
【0043】
ここで、前記現像剤収容ケーシングは、前記現像剤を収容し得るように構成された箱状部材である。この現像剤収容ケーシングは、前記現像剤搬送体並びに前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材を覆うように構成されている。この現像剤収容ケーシングの、前記静電潜像担持体と前記現像剤搬送面とが対向する位置には、開口部が形成されている。すなわち、前記開口部は、前記現像位置を囲むように形成されている。
【0044】
かかる構成においては、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材における前記頂面が、前記現像剤収容ケーシングと当接する。これにより、前記上流側現像剤搬送領域及び前記下流側現像剤搬送領域内にて、前記現像剤の搬送が確実にガイドされ得る。また、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材の前記頂面上における、前記現像剤の滞留が、効果的に抑制され得る。
【0045】
・前記画像形成装置において、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材が弾性体から構成されていてもよい。例えば、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材は、発泡性のスポンジやゴム等から構成され得る。
【0046】
かかる弾性体からなる前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材は、前記現像剤搬送体の前記両端部と前記現像剤収容ケーシングとの間で圧縮された状態で介装され得る。
【0047】
かかる構成の画像形成装置によれば、前記上流側現像剤搬送領域及び前記下流側現像剤搬送領域内にて、前記現像剤の搬送がより確実にガイドされ得る。また、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材の前記頂面上における、前記現像剤の滞留が、より効果的に抑制され得る。これにより、例えば、前記静電潜像担持体の前記主走査方向における端部の周辺での、前記現像剤供給装置の外部への前記現像剤の漏れが、より効果的に抑制され得る。
【0048】
(2)本発明の現像剤供給装置は、現像剤担持体における現像剤担持面に対して、現像剤を帯電した状態で供給し得るように構成されている。ここで、前記現像剤担持面は、所定の主走査方向と平行な面であって、前記現像剤が担持され得る面である。
【0049】
前記現像剤担持体は、前記現像剤担持面を有するとともに、当該現像剤担持面が前記主走査方向と直交する副走査方向に沿って移動し得るように構成されている。前記現像剤担持体としては、例えば、電位分布による静電潜像が形成され得るように構成された潜像形成面を有する静電潜像担持体が用いられ得る。あるいは、前記現像剤担持体としては、例えば、前記副走査方向に沿って搬送される記録媒体(用紙)が用いられ得る。あるいは、前記現像剤担持体としては、例えば、前記記録媒体や前記静電潜像担持体と対向することで当該記録媒体や当該静電潜像担持体上に前記現像剤を転写し得るように構成・配置された、ローラ、スリーブ、又はベルト状の部材(中間転写ベルト、現像ローラ、現像スリーブ等)が用いられ得る。
【0050】
本発明の現像剤供給装置は、複数の搬送電極と、現像剤搬送体と、一対の第1現像剤搬送ガイド部材と、一対の第2現像剤搬送ガイド部材と、を備えている。
【0051】
複数の前記搬送電極は、前記副走査方向に沿った所定の現像剤搬送方向に配列されている。これらの搬送電極は、前記副走査方向と交差する方向の長手方向を有するように構成されている。
【0052】
前記現像剤搬送体は、前記主走査方向と平行な現像剤搬送面を有している。この現像剤搬送面に沿って、前記搬送電極が設けられている。
【0053】
前記現像剤搬送体は、前記現像剤搬送面が前記現像剤担持体と対向するように配置されている。そして、この現像剤搬送体は、複数の前記搬送電極に所定の搬送電圧が印加されることで前記現像剤搬送面上に生じる進行波状の電界によって、前記現像剤を、前記現像剤搬送方向に搬送し得るように構成されている。
【0054】
一対の前記第1現像剤搬送ガイド部材は、前記現像剤搬送体の、前記現像剤搬送方向と垂直な幅方向における両端部に設けられている。これらの第1現像剤搬送ガイド部材は、所定の現像位置よりも、前記現像剤搬送方向における上流側の前記現像剤搬送面上に設けられている。ここで、前記現像位置とは、前記現像剤担持体と前記現像剤搬送体とが最も近接した状態で対向する位置である。
【0055】
一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材は、前記現像剤搬送体の、前記幅方向における両端部に設けられている。これらの第2現像剤搬送ガイド部材は、前記現像位置よりも、前記現像剤搬送方向における下流側の前記現像剤搬送面上に設けられている。
【0056】
前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材は、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材よりも前記幅方向における外側への前記現像剤の漏出を抑制することで、前記主走査方向について現像剤搬送領域を規定し得るように、構成及び配置されている。ここで、前記現像剤搬送領域とは、前記現像剤搬送面上における、前記現像剤が前記現像剤搬送方向に搬送される範囲(領域)である。
【0057】
そして、一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔が、一対の前記第1現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔よりも広くなるように、前記第1及び前記第2現像剤搬送ガイド部材が構成及び配置されている。
【0058】
かかる構成を有する本発明の現像剤供給装置は、前記現像剤搬送面(前記現像剤搬送体)と前記副走査方向に沿って移動する前記現像剤担持面(前記現像剤担持体)とが最近接状態にて対向する前記現像位置に向けて、前記現像剤が、帯電した状態で搬送される。これにより、帯電した前記現像剤が前記現像位置に供給され、前記現像剤担持面上に前記現像剤が担持される。
【0059】
このとき、前記現像剤は、前記第1現像剤搬送ガイド部材によって案内されつつ、前記現像位置に向けて前記現像剤搬送面上を移動する。また、前記現像位置を経た前記現像剤は、前記第2現像剤搬送ガイド部材によって案内されつつ、前記現像位置よりも前記現像剤搬送方向における下流側に移動する。
【0060】
ここで、本発明の現像剤供給装置においては、一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔が、一対の前記第1現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔よりも広い。
【0061】
よって、一対の前記第1現像剤搬送ガイド部材によって前記上流側現像剤搬送領域に案内されつつ前記現像位置まで搬送された前記現像剤は、前記現像位置を通過して、前記上流側現像剤搬送領域よりも広い前記下流側現像剤搬送領域にスムーズに案内され得る。すなわち、前記現像剤が前記現像位置を通過して前記下流側現像剤搬送領域に案内される際に、当該現像剤が滞留することが、効果的に抑制され得る。
【0062】
このように、本発明の現像剤供給装置によれば、帯電した前記現像剤の前記現像剤搬送面上におけるスムーズな搬送が、簡略な装置構成によって実現され得る。したがって、前記現像剤搬送面上における、前記現像剤の滞留が、簡略な装置構成によって可及的に抑制され得る。これにより、例えば、前記現像剤担持体の前記主走査方向における端部の周辺での、前記現像剤供給装置の外部への前記現像剤の漏れが、可及的に抑制され得る。
【0063】
・前記現像剤担持面の、前記主走査方向における幅が、一対の前記第1現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔以上に設定されていてもよい。
【0064】
かかる構成によれば、前記現像剤担持体の前記主走査方向における端部であって画像形成に寄与しない部分に対する、前記現像剤の付着が、効果的に抑制される。よって、前記現像剤担持体における前記端部の汚れの発生や、当該端部の近傍から前記現像剤供給装置の外部への前記現像剤の漏出が、効果的に抑制され得る。
【0065】
・一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔が、前記現像剤担持面の前記主走査方向における幅より広くなるように設定されていてもよい。
【0066】
かかる構成によれば、前記現像位置から前記下流側現像剤搬送領域に向けて前記現像剤が移動する際に、前記現像剤担持面の前記主走査方向における端部から当該主走査方向における外側へ前記現像剤が飛散しようとしても、当該現像剤は一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材の内側の領域に案内され得る。よって、前記現像剤担持体の前記主走査方向における端部近傍における、前記現像剤供給装置の外部への前記現像剤の漏出が、効果的に抑制され得る。
【0067】
・前記現像剤供給装置が、スペーサ部材を備えていてもよい。
【0068】
前記スペーサ部材は、前記現像剤担持体と前記現像剤搬送体との間に介在するように設けられている。また、前記スペーサ部材は、前記現像位置における前記現像剤担持面と、前記現像剤搬送面と、の距離を規定し得るように構成されている。そして、このスペーサ部材は、前記現像剤担持体の、前記現像剤担持面よりも前記主走査方向における外側の部分と対向するように配置されている。
【0069】
かかる構成においては、前記現像剤担持面が前記副走査方向に沿って移動する際に、前記スペーサ部材が、前記現像剤担持体の、前記現像剤担持面よりも前記主走査方向における外側の部分と対向する。これにより、前記現像位置における前記現像剤担持面と、前記現像剤搬送面と、の距離が規定される。
【0070】
かかる構成の現像剤供給装置によれば、前記現像剤担持面が前記副走査方向に沿って移動する際に、前記スペーサ部材によって前記現像剤担持面が傷つけられたり磨耗したりすることが、効果的に抑制され得る。あるいは、前記現像剤担持面の磨耗等による前記現像剤搬送面と前記現像剤担持面との位置関係の変動が、効果的に抑制されるため、形成画像の画質が安定化され得る。
【0071】
・前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材は、その頂面に対する、前記現像剤の載置が、抑制され得るように構成されていてもよい。ここで、前記頂面とは、前記現像剤搬送面と対向する面(底面)とは反対側の面である。具体的には、例えば、前記頂面が当該現像剤供給装置のケーシングを構成する現像剤収容ケーシングと当接するように、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材が構成され得る。あるいは、例えば、前記頂面は、前記中間部に向けて前記現像剤をすべり落とし得るような斜面状に形成され得る。
【0072】
かかる構成の現像剤供給装置によれば、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材の前記頂面上における、前記現像剤の滞留が、可及的に抑制され得る。
【0073】
・前記現像剤供給装置が、複数の対向電極をさらに備えていて、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材が、前記現像剤搬送面と前記対向電極との間に介装されていてもよい。ここで、前記対向電極は、前記副走査方向と交差する方向の長手方向を有するように構成されている。また、前記対向電極は、前記現像剤搬送面と所定の空隙を挟んで対向するように配置されている。これら複数の対向電極は、前記現像剤搬送方向に沿って配列されている。
【0074】
かかる構成の現像剤供給装置においては、所定の電圧が印加されることで、複数の前記対向電極、及び複数の前記搬送電極にて、所定の進行波状の電界が生じる。これにより、帯電した前記現像剤が、前記現像剤搬送面上を、よりスムーズに搬送され得る。
【0075】
・前記現像剤供給装置が、現像剤収容ケーシングをさらに備えていて、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材における前記頂面が、前記現像剤収容ケーシングと当接するように、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材が構成されていてもよい。
【0076】
ここで、前記現像剤収容ケーシングは、前記現像剤を収容し得るように構成された箱状部材である。この現像剤収容ケーシングは、前記現像剤搬送体並びに前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材を覆うように構成されている。この現像剤収容ケーシングの、前記現像剤担持体と前記現像剤搬送面とが対向する位置には、開口部が形成されている。
【0077】
かかる構成においては、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材における前記頂面が、前記現像剤収容ケーシングと当接する。これにより、前記上流側現像剤搬送領域及び前記下流側現像剤搬送領域内にて、前記現像剤の搬送が確実にガイドされ得る。また、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材の前記頂面上における、前記現像剤の滞留が、効果的に抑制され得る。
【0078】
・前記現像剤供給装置において、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材が弾性体から構成されていてもよい。例えば、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材は、発泡性のスポンジやゴム等から構成され得る。これらの第1及び第2現像剤搬送ガイド部材は、例えば、前記現像剤搬送体の前記両端部と前記現像剤収容ケーシングとの間で圧縮された状態で介装され得る。
【0079】
かかる構成の現像剤供給装置によれば、前記上流側現像剤搬送領域及び前記下流側現像剤搬送領域内にて、前記現像剤の搬送がより確実にガイドされ得る。また、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材の前記頂面上における、前記現像剤の滞留が、より効果的に抑制され得る。これにより、例えば、前記現像剤担持体の前記主走査方向における端部の周辺での、前記現像剤供給装置の外部への前記現像剤の漏れが、より効果的に抑制され得る。
【0080】
(3)本発明の現像剤電界搬送装置は、帯電した現像剤を、電界により搬送し得るように構成されている。具体的には、前記現像剤電界搬送装置は、複数の搬送電極と、現像剤搬送体と、一対の第1現像剤搬送ガイド部材と、一対の第2現像剤搬送ガイド部材と、を備えている。
【0081】
複数の前記搬送電極は、副走査方向に沿った所定の現像剤搬送方向に配列されている。ここで、前記副走査方向とは、前記現像剤が担持される現像剤担持体の移動方向である。これらの搬送電極は、前記副走査方向と交差する方向の長手方向を有するように構成されている。
【0082】
前記現像剤搬送体は、主走査方向と平行な現像剤搬送面を有している。ここで、前記主走査方向とは、前記副走査方向と直交する方向である。この現像剤搬送面に沿って、前記搬送電極が設けられている。
【0083】
前記現像剤搬送体は、前記現像剤搬送面が前記現像剤担持体と対向するように配置されている。そして、この現像剤搬送体は、複数の前記搬送電極に所定の搬送電圧が印加されることで、前記現像剤搬送面上に生じる進行波状の電界によって前記現像剤を前記現像剤搬送方向に搬送し得るように構成されている。
【0084】
一対の前記第1現像剤搬送ガイド部材は、前記現像剤搬送体の、前記現像剤搬送方向と垂直な幅方向における両端部に設けられている。これらの第1現像剤搬送ガイド部材は、所定の現像位置よりも、前記現像剤搬送方向における上流側の前記現像剤搬送面上に設けられている。ここで、前記現像位置とは、前記現像剤担持体と前記現像剤搬送体とが最も近接した状態で対向する位置である。
【0085】
一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材は、前記現像剤搬送体の、前記幅方向における両端部に設けられている。これらの第2現像剤搬送ガイド部材は、前記現像位置よりも、前記現像剤搬送方向における下流側の前記現像剤搬送面上に設けられている。
【0086】
前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材は、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材よりも前記幅方向における外側への前記現像剤の漏出を抑制することで、前記主走査方向について現像剤搬送領域を規定し得るように、構成及び配置されている。ここで、前記現像剤搬送領域とは、前記現像剤搬送面上における、前記現像剤が前記現像剤搬送方向に搬送される範囲(領域)である。
【0087】
そして、一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔が、一対の前記第1現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔よりも広くなるように、前記第1及び前記第2現像剤搬送ガイド部材が構成及び配置されている。
【0088】
かかる構成を有する本発明の現像剤電界搬送装置においては、複数の前記搬送電極に、所定の搬送電圧が印加される。これにより、前記現像剤搬送面上には、所定の現像剤搬送方向に沿った、所定の進行波状の電界が形成される。この電界により、帯電した前記現像剤が、前記現像剤搬送面上にて、前記現像剤搬送方向に沿って搬送される。
【0089】
このようにして、前記現像剤搬送面(前記現像剤搬送体)と前記副走査方向に沿って移動する前記現像剤担持面(前記現像剤担持体)とが最近接状態にて対向する前記現像位置に向けて、前記現像剤が、帯電した状態で搬送される。これにより、前記現像剤担持面上に、前記現像剤が担持され得る。
【0090】
このとき、前記現像剤は、前記第1現像剤搬送ガイド部材によって案内されつつ、前記現像位置に向けて前記現像剤搬送面上を移動する。また、前記現像位置を経た前記現像剤は、前記第2現像剤搬送ガイド部材によって案内されつつ、前記現像位置よりも前記現像剤搬送方向における下流側に移動する。
【0091】
ここで、本発明の現像剤電界搬送装置においては、一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔が、一対の前記第1現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔よりも広い。
【0092】
よって、一対の前記第1現像剤搬送ガイド部材によって前記上流側現像剤搬送領域に案内されつつ前記現像位置まで搬送された前記現像剤は、前記現像位置を通過して、前記上流側現像剤搬送領域よりも広い前記下流側現像剤搬送領域にスムーズに案内され得る。すなわち、前記現像剤が前記現像位置を通過して前記下流側現像剤搬送領域に案内される際に、当該現像剤が滞留することが、効果的に抑制され得る。
【0093】
このように、本発明の現像剤電界搬送装置によれば、帯電した前記現像剤の前記現像剤搬送面上におけるスムーズな搬送が、簡略な装置構成によって実現され得る。したがって、前記現像剤搬送面上における、前記現像剤の滞留が、簡略な装置構成によって可及的に抑制され得る。これにより、例えば、前記現像剤担持体の前記主走査方向における端部の周辺での、前記現像剤供給装置の外部への前記現像剤の漏れが、可及的に抑制され得る。
【0094】
・前記現像剤担持面の前記主走査方向における幅が、一対の前記第1現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔以上に設定されていてもよい。
【0095】
かかる構成によれば、前記現像剤担持体の前記主走査方向における端部であって画像形成に寄与しない部分に対する、前記現像剤の付着が、効果的に抑制される。よって、前記現像剤担持体における前記端部の汚れの発生や、当該端部の近傍から前記現像剤電界搬送装置の外部への前記現像剤の漏出が、効果的に抑制され得る。
【0096】
・一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔が、前記現像剤担持面の前記主走査方向における幅より広くなるように設定されていてもよい。
【0097】
かかる構成によれば、前記現像位置から前記下流側現像剤搬送領域に向けて前記現像剤が移動する際に、前記現像剤担持面の前記主走査方向における端部から当該主走査方向における外側へ前記現像剤が飛散しようとしても、当該現像剤は一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材の内側の領域に案内され得る。よって、前記現像剤担持体の前記主走査方向における端部近傍における、前記現像剤電界搬送装置の外部への前記現像剤の漏出が、効果的に抑制され得る。
【0098】
・前記現像剤電界搬送装置が、スペーサ部材を備えていてもよい。
【0099】
前記スペーサ部材は、前記現像剤担持体と前記現像剤搬送体との間に介在するように設けられている。また、前記スペーサ部材は、前記現像位置における前記現像剤担持面と、前記現像剤搬送面と、の距離を規定し得るように構成されている。そして、このスペーサ部材は、前記現像剤担持体の、前記現像剤担持面よりも前記主走査方向における外側の部分と対向するように配置されている。
【0100】
かかる構成においては、前記現像剤担持面が前記副走査方向に沿って移動する際に、前記スペーサ部材が、前記現像剤担持体の、前記現像剤担持面よりも前記主走査方向における外側の部分と対向する。これにより、前記現像位置における前記現像剤担持面と、前記現像剤搬送面と、の距離が規定される。
【0101】
かかる構成の現像剤電界搬送装置によれば、前記現像剤担持面が前記副走査方向に沿って移動する際に、前記スペーサ部材によって前記現像剤担持面が傷つけられたり磨耗したりすることが、効果的に抑制され得る。あるいは、前記現像剤担持面の磨耗等による前記現像剤搬送面と前記現像剤担持面との位置関係の変動が、効果的に抑制されるため、形成画像の画質が安定化され得る。
【0102】
・前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材は、その頂面に対する、前記現像剤の載置が、抑制され得るように構成されていてもよい。ここで、前記頂面とは、前記現像剤搬送面と対向する面(底面)とは反対側の面である。具体的には、例えば、前記頂面が当該現像剤電界搬送装置を覆う箱状部材である現像剤収容ケーシングと当接するように、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材が構成され得る。あるいは、例えば、前記頂面は、前記中間部に向けて前記現像剤をすべり落とし得るような斜面状に形成され得る。
【0103】
かかる構成の現像剤電界搬送装置によれば、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材の前記頂面上における、前記現像剤の滞留が、可及的に抑制され得る。
【0104】
・前記現像剤電界搬送装置が、複数の対向電極をさらに備えていて、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材が、前記現像剤搬送面と前記対向電極との間に介装されていてもよい。ここで、前記対向電極は、前記副走査方向と交差する方向の長手方向を有するように構成されている。また、前記対向電極は、前記現像剤搬送面と所定の空隙を挟んで対向するように配置されている。これら複数の対向電極は、前記現像剤搬送方向に沿って配列されている。
【0105】
かかる構成の現像剤電界搬送装置においては、所定の電圧が印加されることで、複数の前記対向電極、及び複数の前記搬送電極にて、所定の進行波状の電界が生じる。これにより、帯電した前記現像剤が、前記現像剤搬送面上を、よりスムーズに搬送され得る。
【0106】
・前記現像剤電界搬送装置において、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材が弾性体から構成されていてもよい。例えば、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材は、発泡性のスポンジやゴム等から構成され得る。これらの第1及び第2現像剤搬送ガイド部材は、例えば、前記現像剤搬送体の前記両端部と、前記現像剤収容ケーシングとの間で圧縮された状態で介装され得る。
【0107】
かかる構成の現像剤電界搬送装置によれば、前記上流側現像剤搬送領域及び前記下流側現像剤搬送領域内にて、前記現像剤の搬送がより確実にガイドされ得る。また、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材の前記頂面上における、前記現像剤の滞留が、より効果的に抑制され得る。これにより、例えば、前記現像剤担持体の前記主走査方向における端部の周辺での、前記現像剤の外部への漏れが、より効果的に抑制され得る。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】本発明の一実施形態が適用されているレーザープリンタの概略構成を示す側断面図である。
【図2】図1に示されている静電潜像形成部及び現像装置を拡大した側断面図である。
【図3】図2に示されている現像剤電界搬送体における、現像開口部の近傍の部分を拡大した側断面図である。
【図4】図3に示されている電源回路が発生する電圧の波形を示したグラフである。
【図5】図2に示されている現像装置の平面図である。
【図6】図5におけるA−A断面図である。
【図7】図3に示されている搬送配線基板におけるトナー搬送面の周辺を拡大して示す側断面図である。
【図8】図6に示されているトナー搬送ガイド部材の一変形例の構成を示す断面図である。
【図9】図6に示されているトナー搬送ガイド部材の他の変形例の構成を示す断面図である。
【図10】図6に示されているトナー搬送ガイド部材の他の変形例の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0109】
以下、本発明の実施形態(本願の出願時点において取り敢えず出願人が最良と考えている実施形態)について、図面を参照しつつ説明する。
【0110】
<レーザープリンタの全体構成>
図1は、本発明の一実施形態が適用されているレーザープリンタ100の概略構成を示す側断面図である。
【0111】
ここで、図1においては、画像形成対象である記録媒体としての用紙Pの搬送経路である用紙搬送経路PPが、2点鎖線で示されている。そして、この用紙搬送経路PPの接線方向を、用紙搬送方向と称する。
【0112】
また、図中x軸方向を、前後方向と称する。この前後方向における、レーザープリンタ100の一端側(図中右側)を、「前」側と称する。これに対し、レーザープリンタ100の前記一端側と反対の他端側(図中左側)を、「後ろ」側と称する。さらに、レーザープリンタ100の高さ方向(図中y軸方向)、前記用紙搬送方向、及び前記前後方向と直交する方向を、本発明における「幅方向」としての用紙幅方向(図中z軸方向)とする。
【0113】
<<本体部>>
図1を参照すると、本発明の画像形成装置としてのレーザープリンタ100は、本体ケーシング112を備えている。この本体ケーシング112は、レーザープリンタ100の外側カバーを構成する部材であり、合成樹脂板により一体に形成されている。本体ケーシング112の上部における前側には、スリット状の貫通孔からなる排紙口112aが形成されている。
【0114】
本体ケーシング112の上部における前側であって、排紙口112aに対応する位置には、排紙トレイ114が装着されている。この排紙トレイ114は、排紙口112aから排出された、画像形成済みの用紙Pを受け止め得るように構成されている。
【0115】
<<静電潜像形成部>>
本体ケーシング112の内部には、静電潜像形成部120が収容されている。この静電潜像形成部120は、本発明の静電潜像担持体及び現像剤担持体としての感光体ドラム121を備えている。
【0116】
感光体ドラム121は、略円筒形状の部材であって、その回転中心軸が、前記用紙幅方向と平行となるように配置されている。この感光体ドラム121は、図中時計回りに回転駆動され得るように構成されている。
【0117】
具体的には、感光体ドラム121は、ドラム本体121aと、感光体層121bと、から構成されている。
【0118】
ドラム本体121aは、アルミニウム合金等の金属管から構成されている。感光体層121bは、正帯電性の光導電層であって、ドラム本体121aの外周に形成されている。
【0119】
感光体ドラム121は、本発明の潜像形成面及び現像剤担持面を構成する像担持面121b1を有している。像担持面121b1は、感光体層121bの周面によって構成されている。この像担持面121b1は、前記用紙幅方向及び後述する前記主走査方向と平行となるように形成されている。この像担持面121b1は、電位分布による静電潜像が形成され得るように構成されている。
【0120】
すなわち、感光体ドラム121は、像担持面121b1が前記主走査方向と直交する後述の副走査方向に沿って移動し得るように構成されている。
【0121】
また、静電潜像形成部120は、スキャナユニット122と帯電器123とを備えている。
【0122】
スキャナユニット122は、所定のスキャン位置SPにて、画像情報に基づいて変調された前記所定の波長のレーザー光LBを、前記用紙幅方向と平行な主走査方向(図中z軸方向)に沿って走査しつつ、像担持面121b1に照射し得るように構成及び配置されている。帯電器123は、スキャン位置SPよりも、像担持面121b1の移動方向(感光体ドラム121の回転方向)における上流側に配置されている。この帯電器123は、スキャン位置SPよりも前記方向における上流側の像担持面121b1を一様に正帯電させ得るように構成及び配置されている。
【0123】
静電潜像形成部120は、帯電器123によって一様に正帯電させられた像担持面121b1に対して、スキャナユニット122によってレーザー光LBを照射することで、電位分布(電荷分布)による静電潜像を像担持面121b1に形成し得るように構成されている。また、静電潜像形成部120は、静電潜像が形成された像担持面121b1を、後述の副走査方向に沿って移動させ得るように構成されている。
【0124】
ここで、「副走査方向」とは、前記主走査方向と直交する任意の方向である。通常、前記副走査方向は、鉛直線と交差する方向とされる。すなわち、前記副走査方向は、レーザープリンタ100の前後方向(図中x軸方向)に沿った方向とされる。
【0125】
<<現像装置>>
本体ケーシング112の内部には、本発明の現像剤供給装置及び現像剤電界搬送装置を構成する現像装置130が収容されている。現像装置130は、感光体ドラム121と、現像位置DPにて対向するように配置されている。
【0126】
現像装置130は、現像位置DPの近傍にて、微粒子状の乾式現像剤(粉体現像剤)であるトナーTを、帯電した状態で、静電潜像が形成された像担持面121b1に供給し得るように、以下のように構成及び配置されている。なお、本実施形態におけるトナーTは、電子写真方式における非磁性1成分現像用のものが用いられている。
【0127】
図2は、図1に示されている静電潜像形成部120及び現像装置130を拡大した側断面図である。
【0128】
図1及び図2を参照すると、現像装置130は、スキャン位置SPよりも像担持面121b1の移動方向における下流側の像担持面121b1と対向するように、感光体ドラム121の下方に配置されている。
【0129】
<<<現像ケーシング>>>
本発明の現像剤収容ケーシングとしての現像ケーシング131は、箱状部材であって、トナーTを収容し得るように構成されている。
【0130】
現像ケーシング131の天板を構成するケーシング上面カバー131aにおける後ろ側の部分である、現像部対向板131a1には、本発明の開口部としての現像開口部131a2が形成されている。この現像開口部131a2は、現像部対向板131a1における、像担持面121b1と対向する位置にて、現像位置DPを上方から囲むように設けられている。
【0131】
現像ケーシング131の底板を構成するケーシング底板131bと、現像部対向板131a1とは、現像ケーシング131の後ろ側の端部にて、略U字状に滑らかに接続するように、一体に形成されている。ケーシング上面カバー131a及びケーシング底板131bの、前記用紙幅方向における両端は、一対のケーシング側板131cによって閉塞されている。また、ケーシング上面カバー131a、ケーシング底板131b、及び一対のケーシング側板131cの、前側の端は、ケーシング前部閉塞板131dによって閉塞されている。
【0132】
<<<現像剤電界搬送体>>>
図2を参照すると、ケーシング側板131cの内側面(トナーTが収容されている空間と対向する面)には、係止溝131eが設けられている。係止溝131eは、側方視にて逆U字状に形成されている。
【0133】
現像ケーシング131の内側には、本発明の現像剤搬送体を構成するトナー電界搬送体132が収容されている。すなわち、トナー電界搬送体132は、現像ケーシング131によって覆われている。
【0134】
トナー電界搬送体132は、現像開口部131a2を挟んで、像担持面121b1と対向するように、現像ケーシング131の内側の空間における後ろ側に配置されている。すなわち、感光体ドラム121とトナー電界搬送体132とが、現像開口部131a2を挟んで対向するように、トナー電界搬送体132が設けられている。
【0135】
トナー電界搬送体132は、その両端が、一対のケーシング側板131cに設けられた上述の係止溝131eに係止されている。このようにして、トナー電界搬送体132は、現像部対向板131a1と所定の間隙を隔てて対向しつつ、ケーシング底板131bから浮いた状態で支持されている。
【0136】
図3は、図2に示されているトナー電界搬送体132における、現像開口部131a2の近傍の部分を拡大した側断面図である。図2及び図3を参照すると、トナー電界搬送体132は、搬送配線基板133を備えている。搬送配線基板133は、現像開口部131a2を挟んで、像担持面121b1と対向するように配置されている。
【0137】
図3を参照すると、搬送配線基板133は、プリント配線基板であって、搬送電極133aと、搬送電極支持基板133bと、搬送電極コーティング層133cと、から構成されている。
【0138】
搬送電極133aは、厚さが数十μm程度の銅箔からなり、搬送電極支持基板133bの上に設けられている。この搬送電極133aは、前記主走査方向と平行な(前記副走査方向と直交する)長手方向を有する線状の配線パターンとして形成されている。そして、複数の搬送電極133aが、互いに平行に配置されていて、且つ前記副走査方向(図中x方向)と平行な所定のトナー搬送方向TTDに沿って配列されている。
【0139】
前記副走査方向に沿って多数配列された各搬送電極133aは、3本置きに同一の電源回路に接続されている。すなわち、電源回路VAに接続された搬送電極133a,電源回路VBに接続された搬送電極133a,電源回路VCに接続された搬送電極133a,電源回路VDに接続された搬送電極133a,電源回路VAに接続された搬送電極133a,電源回路VBに接続された搬送電極133a・・・が、前記副走査方向に沿って順に配列されている。
【0140】
搬送電極支持基板133bは、可撓性のフィルムであって、ポリイミド樹脂等の絶縁性の合成樹脂から構成されている。この搬送電極支持基板133bにおける、搬送電極133aが形成されている面には、搬送電極コーティング層133cが設けられている。
【0141】
搬送電極コーティング層133cは、搬送電極支持基板133b及び搬送電極133aを覆うことで、本発明の現像剤搬送面としてのトナー搬送面133dを平滑な面に形成するように設けられている。ここで、トナー搬送面133dは、搬送配線基板133における、像担持面121b1と対向する表面であって、前記主走査方向(図中z方向)と平行に形成されている。トナー搬送面133dと像担持面121b1とは、現像位置DPにて最も近接するようになっている。そして、このトナー搬送面133dに沿って、搬送電極133aが設けられている。
【0142】
図2及び図3を参照すると、トナー電界搬送体132は、搬送基板支持部材134を備えている。搬送基板支持部材134は、搬送配線基板133を下側から支持するように設けられている。
【0143】
図2を参照すると、搬送基板支持部材134の、後ろ側の端部は、現像ケーシング131におけるケーシング上面カバー131aに沿って下方に屈曲するように形成されている。搬送基板支持部材134の、前側の端部も、後ろ側の端部と同様の形状で、下方に屈曲するように形成されている。搬送基板支持部材134の、上述の両端部の間の部分は、略平板状に形成されている。すなわち、搬送基板支持部材134は、係止溝131eとほぼ同一形状の、側方視にて逆U字状に形成されている。
【0144】
図4は、図3に示されている電源回路VAないしVDが発生する電圧の波形を示したグラフである。図4に示されているように、各電源回路VAないしVDは、ほぼ同一波形の交流電圧を発生させるように構成されている。ここで、各電源回路VAないしVDが発生する電圧の波形は、位相が90°ずつ異なっている。すなわち、電源回路VAから電源回路VDに向かう順に、電圧の位相が90°ずつ遅れるように、各電源回路VAないしVDが図示しない制御回路によって制御されている。
【0145】
図2及び図3を参照すると、トナー電界搬送体132は、搬送配線基板133における各搬送電極133aに対して、図4に示されているような搬送電圧が印加されて、前記副走査方向と平行なトナー搬送方向TTDに沿った進行波状の電界が発生することで、正帯電したトナーTをトナー搬送方向TTDに沿って搬送し得るように構成されている。
【0146】
図1及び図2を参照すると、現像部対向板131a1及びケーシング底板131bの内壁面には、対向配線基板135が支持されている。すなわち、対向配線基板135は、トナー搬送面133dと所定の空隙を挟んで対向するように、現像開口部131a2が形成された現像部対向板131a1の内壁面によって支持されている。本実施形態においては、対向配線基板135は、ケーシング底板131bの、前記前後方向における長さのほぼ全体にわたって設けられている。
【0147】
対向配線基板135は、上述の搬送配線基板133と同様の構成を有している。すなわち、図3を参照すると、対向配線基板135は、対向電極135aと、対向電極支持基板135bと、対向電極コーティング層135cと、から構成されている。
【0148】
具体的には、対向電極135aは、搬送電極133aと同様に、前記副走査方向と直交する方向である前記主走査方向に長手方向を有するように形成されている。そして、複数の対向電極135aが互いに平行に配置されている。さらに、複数の対向電極135aは、前記副走査方向と平行なトナー搬送方向TTDに沿って配列されている。
【0149】
対向配線基板135は、上述の搬送配線基板133と同様に、複数の対向電極135aに対して所定の電圧が印加されて、前記副走査方向と平行なトナー搬送方向TTDに沿った進行波状の電界が発生することで、正帯電したトナーTをトナー搬送方向TTDに沿って搬送し得るように構成されている。
【0150】
<<<トナー搬送ガイド部材>>>
図5は、図2に示されている現像装置130の平面図である。図6は、図5におけるA−A断面図である。
【0151】
図2及び図5を参照すると、現像ケーシング131内には、本発明の第1現像剤搬送ガイド部材としての上流側トナー搬送ガイド部材136が配置されている。上流側トナー搬送ガイド部材136は、トナー電界搬送体132の前記用紙幅方向(前記主走査方向)における両端部と、ケーシング上面カバー131a(現像部対向板131a1)との間に介装されている。また、上流側トナー搬送ガイド部材136は、現像位置DPよりも、トナー搬送方向TTDにおける上流側に配置されている。
【0152】
上流側トナー搬送ガイド部材136は、弾性体としての、単泡性の発泡スポンジからなる。この上流側トナー搬送ガイド部材136は、前記副走査方向(図5における上下方向)に長手方向を有する棒状部材として成形されている。
【0153】
上流側トナー搬送ガイド部材136の、トナー搬送方向TTDにおける上流端は、トナー搬送面133dのトナー搬送方向TTDにおける上流側の端部の近傍であって、図2における右斜め上方に向かう斜面の中腹部に設けられている。また、上流側トナー搬送ガイド部材136の、トナー搬送方向TTDにおける下流端は、現像開口部131a2の前記副走査方向における略中央部であって、現像位置DPよりも若干トナー搬送方向TTDにおける上流側に設けられている。
【0154】
図6を参照すると、上流側トナー搬送ガイド部材136は、トナー電界搬送体132(トナー搬送面133d)上の、トナー搬送方向TTDと垂直な前記用紙幅方向(前記主走査方向)における両端部から、上方のケーシング上面カバー131a(現像部対向板131a1に向けて突出するように設けられている。また、上流側トナー搬送ガイド部材136は、搬送電極133aの前記用紙幅方向における端よりも、当該用紙幅方向における内側に配置されている。
【0155】
上流側トナー搬送ガイド部材136の、トナー搬送面133dと対向する面である底面136aは、トナー搬送面133d上に接着又は両面テープによって固定されている。また、上流側トナー搬送ガイド部材136における底面136aと反対側の面である頂面136bと、対向配線基板135とは、所定の圧力で接触している。
【0156】
図2、図5、及び図6を参照すると、一対の上流側トナー搬送ガイド部材136は、トナー搬送面133dの前記用紙幅方向(前記主走査方向)における両端部にて、上方のケーシング上面カバー131a(現像部対向板131a1)に向けて突出することで、トナー搬送面133d上にてトナーTがトナー搬送方向TTDに搬送される範囲を規定するとともに、当該範囲よりも外側へのトナーTの漏出を抑制し得るように、構成及び配置されている。
【0157】
すなわち、一対の上流側トナー搬送ガイド部材136は、前記用紙幅方向(前記主走査方向)について、上流側トナー搬送領域を規定するように、構成及び配置されている。ここで、上流側トナー搬送領域とは、トナー搬送面133d上における、トナーTがトナー搬送方向TTDに有効に搬送される領域であって、現像位置DPよりもトナー搬送方向TTDにおける上流側の領域である。図5に示されている上流側トナー搬送領域幅Wt1は、一対の上流側トナー搬送ガイド部材136の、前記用紙幅方向(前記主走査方向)における内側の端同士の間隔である。
【0158】
また、上流側トナー搬送ガイド部材136は、トナー電界搬送体132(トナー搬送面133d)の前記主走査方向における両端部と、ケーシング上面カバー131a(現像部対向板131a1)に支持された対向配線基板135との間にて、所定の加圧力によって弾性変形した状態で介装されている。そして、上流側トナー搬送ガイド部材136は、図2に示されているように、側断面視にて略J字状に保持されている。
【0159】
図2及び図5を参照すると、現像ケーシング131内には、本発明の第2現像剤搬送ガイド部材としての、一対の下流側トナー搬送ガイド部材137が収容されている。下流側トナー搬送ガイド部材137は、トナー電界搬送体132の前記用紙幅方向(前記主走査方向)における両端部と、ケーシング上面カバー131a(現像部対向板131a1)との間に介装されている。
【0160】
下流側トナー搬送ガイド部材137は、現像位置DPよりも、トナー搬送方向TTDにおける下流側に配置されている。下流側トナー搬送ガイド部材137は、上流側トナー搬送ガイド部材136と同一の材料によって、同様の形状に形成されている。
【0161】
また、下流側トナー搬送ガイド部材137は、上流側トナー搬送ガイド部材136と同様に、トナー電界搬送体132(トナー搬送面133d)の前記主走査方向における両端部と、ケーシング上面カバー131a(現像部対向板131a1)に支持された対向配線基板135との間にて、所定の加圧力によって弾性変形した状態で介装されている。すなわち、下流側トナー搬送ガイド部材137は、上流側トナー搬送ガイド部材136と同様に、その頂面に対するトナーTの載置が抑制され得るように構成されている。
【0162】
一対の下流側トナー搬送ガイド部材137は、前記用紙幅方向(前記主走査方向)について、下流側トナー搬送領域を規定するように、構成及び配置されている。ここで、下流側トナー搬送領域とは、トナー搬送面133d上における、トナーTがトナー搬送方向TTDに有効に搬送される領域であって、現像位置DPよりもトナー搬送方向TTDにおける下流側の領域である。図5に示されている下流側トナー搬送領域幅Wt2は、一対の下流側トナー搬送ガイド部材137の、前記用紙幅方向(前記主走査方向)における内側の端同士の間隔である。
【0163】
図5を参照すると、下流側トナー搬送領域幅Wt2が、上流側トナー搬送領域幅Wt1よりも広くなるように、上流側トナー搬送ガイド部材136及び下流側トナー搬送ガイド部材137が構成及び配置されている。
【0164】
また、上流側トナー搬送領域幅Wt1が、感光体ドラム外形幅Wp1よりも狭く、且つ感光体ドラム有効幅Wp2よりも広くなるように、一対の上流側トナー搬送ガイド部材136が配置されている。同様に、下流側トナー搬送領域幅Wt2が、感光体ドラム外形幅Wp1よりも狭く、且つ感光体ドラム有効幅Wp2よりも広くなるように、一対の下流側トナー搬送ガイド部材137が配置されている。
【0165】
ここで、感光体ドラム外形幅Wp1は、感光体ドラム121の外形形状の、前記主走査方向における幅である。また、感光体ドラム有効幅Wp2は、感光体ドラム121の静電潜像が形成され得る領域の幅(図2における感光体層121bの前記主走査方向における幅)である。
【0166】
図5を参照すると、現像開口部131a2は、平面視にて略矩形状に形成されている。この現像開口部131a2の前記用紙幅方向における両端部であって、前記副走査方向における略中央部は、外側に突出するように形成されている。この突出部は、上流側トナー搬送ガイド部材136の、トナー搬送方向TTDにおける下流端と、下流側トナー搬送ガイド部材137の、トナー搬送方向TTDにおける上流端と、の間の間隙に対応するように設けられている。この現像開口部131a2の前記用紙幅方向の両端部における突出部に対応する位置には、スペーサ部材138が設けられている。
【0167】
図2及び図5を参照すると、スペーサ部材138は、感光体ドラム121とトナー電界搬送体132との間に介在するように設けられている。また、スペーサ部材138は、現像位置DPにおける、像担持面121b1と、トナー搬送面133dと、の距離を規定し得るように、構成及び配置されている。
【0168】
具体的には、本実施形態におけるスペーサ部材138は、ブロック状の部材である。このスペーサ部材138の上端部であって、像担持面121b1と対向する部分は、摩擦係数の低いフッ素系樹脂(ポリテトラフルオロエチレン[商品名テフロン(登録商標)]等)から構成されている。このスペーサ部材138の下端部は、トナー搬送面133d上に固定されている。
【0169】
また、スペーサ部材138は、感光体ドラム121の、像担持面121b1よりも前記主走査方向における外側の部分と対向するように配置されている。すなわち、スペーサ部材138は、像担持面121b1よりも前記主走査方向における外側にてドラム本体121aがむき出しになっている部分と対向するように配置されている。
【0170】
<<転写部>>
再び図1を参照すると、転写部140は、感光体ドラム121と現像装置130とが対向する位置よりも、感光体ドラム121の回転方向における下流側の位置の、像担持面121b1と対向するように設けられている。
【0171】
転写部140は、ローラ状の部材であって、金属製の回転中心軸141と、当該回転中心軸141の周囲に設けられた半導電性ゴム層142とから構成されている。回転中心軸141は、前記主走査方向(図中z軸方向)と平行に配置されている。この回転中心軸141には、高圧電源が接続されている。半導電性ゴム層142は、合成ゴムにカーボンブラック等を練り込むことで、半導電性を示すように構成されている。
【0172】
転写部140は、感光体ドラム121におけるドラム本体121aとの間で所定の転写電圧が印加されつつ、図中反時計回りに回転駆動されることで、像担持面121b1上に担持されたトナーTを用紙P上に転写させ得るように構成されている。
【0173】
<<給紙カセット>>
給紙カセット150は、現像装置130の下方に配置されている。給紙カセットケース151は、給紙カセット150のケーシングを構成する箱状の部材であって、上方に開口するように形成されている。この給紙カセットケース151は、その内側に、最大A4サイズ(幅210mm×長さ297mm)のシート状の用紙Pを、積層状態にて多数収容し得るように構成されている。
【0174】
給紙カセットケース151内には、用紙押圧板153が配置されている。用紙押圧板153は、その前側の端部を中心として、後ろ側の端部が図中上下方向に沿って揺動し得るように、給紙カセットケース151によって支持されている。用紙押圧板153の後ろ側の端部は、図示しないバネによって、上方に付勢されている。
【0175】
<<用紙搬送部>>
本体ケーシング112の内部には、用紙搬送部160が収容されている。用紙搬送部160は、転写部140と像担持面121b1とが最近接状態で対向する転写位置TPに用紙Pを供給し得るように構成されている。この用紙搬送部160は、給紙ローラ161と、用紙ガイド163と、用紙搬送ガイドローラ165と、から構成されている。
【0176】
給紙ローラ161は、前記主走査方向と平行な回転中心軸と、その周囲のゴム層とから構成されている。給紙ローラ161は、給紙カセットケース151内の用紙押圧板153上に載置された用紙Pの、前記用紙搬送方向における最先端部と対向するように配置されている。用紙ガイド163及び用紙搬送ガイドローラ165は、給紙ローラ161によって送り出された用紙Pを転写位置TPまで案内し得るように構成されている。
【0177】
<<定着部>>
本体ケーシング112の内部には、定着部170が収容されている。定着部170は、転写位置TPよりも前記用紙搬送方向における下流側の位置に配置されている。この定着部170は、転写位置TPを経てトナーTが付着した用紙Pを加圧しつつ加熱することで、当該用紙P上に形成されたトナーTによる像を、当該用紙P上に定着させ得るように構成されている。この定着部170は、加熱ローラ172と、加圧ローラ173と、を備えている。
【0178】
加熱ローラ172は、表面が離型処理された金属製の円筒と、その円筒内に収容されたハロゲンランプとから構成されている。加圧ローラ173は、金属製の回転中心軸と、その回転中心軸の周囲に設けられたシリコンゴム製のゴム層と、から構成されている。加熱ローラ172と加圧ローラ173とは、所定の圧力をもって互いに押圧しあうように配置されている。
【0179】
加熱ローラ172及び加圧ローラ173は、用紙Pを加圧及び加熱しつつ、排紙口112aに向けて当該用紙Pを送出し得るように構成及び配置されている。
【0180】
<レーザープリンタによる画像形成動作の概略>
以下、上述の構成を備えたレーザープリンタ100による画像形成動作の概略について、各図面を参照しつつ説明する。
【0181】
<<給紙動作>>
まず図1を参照すると、用紙押圧板153上に積載された用紙Pが、当該用紙押圧板153によって、給紙ローラ161に向かって上方に付勢される。これにより、用紙押圧板153上に積載された最上位の用紙Pが、給紙ローラ161の周面と接触する。給紙ローラ161が図中時計回りに回転駆動されることで、用紙Pの用紙搬送方向における先端が用紙ガイド163に向けて送られる。そして、当該用紙ガイド163、及び用紙搬送ガイドローラ165によって、用紙Pが転写位置TPまで給送される。
【0182】
<<像担持面上へのトナー像の担持>>
上述のように用紙Pが転写位置TPに向けて搬送されている間に、感光体ドラム121の周面である像担持面121b1上に、以下のようにしてトナーTによる像が担持される。
【0183】
<<<静電潜像の形成>>>
感光体ドラム121の像担持面121b1は、まず、帯電器123によって、正極性に一様に帯電される。
【0184】
図3を参照すると、帯電器123によって帯電された像担持面121b1は、感光体ドラム121の図中時計回りの回転により、スキャナユニット122と対向する(正対する)位置であるスキャン位置SPまで、前記副走査方向に沿って移動する。このスキャン位置SPにて、画像情報に基づいて変調されたレーザー光LBが、前記主走査方向に沿って走査されつつ、像担持面121b1に照射される。このレーザー光LBの変調状態に応じて、像担持面121b1上の正電荷が消失する部分が生じる。これにより、像担持面121b1上に、正電荷の画像状分布による静電潜像LIが形成される。
【0185】
像担持面121b1に形成された静電潜像LIは、感光体ドラム121の図中時計回りの回転により、現像位置DPに向かって移動する。
【0186】
<<<帯電トナーの搬送>>>
図2を参照すると、対向配線基板135に対する所定の(図4に示されているものと同様の)電圧の印加により、当該対向配線基板135上には、所定の進行波状の電界が形成される。この電界により、現像ケーシング131内の空間における底部に収容されたトナーTが、ケーシング底板131b上に支持された対向配線基板135上を、後ろ側(図中左側)に向けて搬送される。そして、このトナーTは、現像ケーシング131の内側の空間における後ろ側の端であって、搬送配線基板133の後ろ側の端部と対向配線基板135とが対向する位置まで搬送される。
【0187】
搬送配線基板133と対向配線基板135との間のトナーTは、搬送配線基板133(トナー搬送面133d)及び対向配線基板135にて発生している進行波状の電界により、上流側トナー搬送ガイド部材136によって案内されつつ、現像位置DPに向かって搬送される。
【0188】
なお、対向配線基板135によるトナーTの搬送動作は、搬送配線基板133によるトナーTの搬送動作と同様である。よって、以下に、搬送配線基板133によるトナーTの搬送動作について詳述する。
【0189】
図7は、図3に示されている搬送配線基板133におけるトナー搬送面133dの周辺を拡大して示す側断面図である。なお、図3において、電源回路VAと接続されている搬送電極133aは、図7において、搬送電極133aAと示されている。搬送電極133aBないし搬送電極133aDも同様である。
【0190】
図4及び図7を参照すると、図4における時点t1においては、図7の(A)に示されているように、搬送電極133aAと搬送電極133aBとの間の位置であるAB間位置にて、トナー搬送方向TTDと逆向き(図7におけるxと反対の方向)の電界EF1が形成される。一方、搬送電極133aCと搬送電極133aDとの間の位置であるCD間位置には、トナー搬送方向TTDと同じ向き(図7におけるx方向)の電界EF2が形成される。また、搬送電極133aBと搬送電極133aCとの間の位置であるBC間位置、及び搬送電極133aDと搬送電極133aAとの間の位置であるDA間位置には、トナー搬送方向TTDに沿った方向の電界が形成されない。
【0191】
すなわち、時点t1においては、前記AB間位置にて、正帯電のトナーTは、トナー搬送方向TTDと逆向きの静電力を受ける。また、前記BC間位置及び前記DA間位置にて、正帯電のトナーTは、トナー搬送方向TTDに沿った方向の静電力をほとんど受けない。また、前記CD間位置にて、正帯電のトナーTは、トナー搬送方向TTDと同じ向きの静電力を受ける。よって、時点t1においては、正帯電のトナーTは、前記DA間位置に集められる。
【0192】
同様に、時点t2においては、正帯電のトナーTは、前記AB間位置に集められる。次いで、時点t3になると、正帯電のトナーTは、前記BC間位置に集められる。このように、トナーTが集められる領域が、時間の経過に伴い、トナー搬送面133dに沿ってトナー搬送方向TTDに移動していく。
【0193】
図2、図3及び図5を参照すると、上述のように、複数の搬送電極133a及び複数の対向電極135aに対して進行波状の搬送電圧(図4参照)が印加されることで、トナー搬送面133d及び135d上にて、進行波状の電界が形成される。これにより、トナーTは、一対の上流側トナー搬送ガイド部材136によって、トナー搬送面133d及び135dにおける所定の上流側トナー搬送領域内(図5における上流側トナー搬送領域幅Wt1の範囲内)にガイドされつつ、現像位置DPに向けて、トナー搬送方向TTDに沿って搬送される。
【0194】
図3を参照すると、上述のようにして、正帯電のトナーTが、現像位置DPに供給される。この現像位置DPの近傍にて、像担持面121b1上であって、静電潜像LIにおける正電荷が消失した部分に、トナーTが付着する。すなわち、感光体ドラム121の像担持面121b1上の静電潜像LIがトナーTにより現像される。そして、トナーTによる像が、当該像担持面121b1上に担持される。
【0195】
図2、図3及び図5を参照すると、上述のように、現像位置DPに供給されたトナーTは、当該現像位置DPよりもトナー搬送方向TTDにおける下流側に移動する。そして、このトナーTは、トナー搬送面133d及び135dにおける所定の下流側トナー搬送領域内(図5における下流側トナー搬送領域幅Wt2の範囲内)にガイドされつつ、トナー搬送方向TTDにおけるさらに下流側に移動する。その後、このトナーTは、現像ケーシング131の底部へ還流する。
【0196】
<<像担持面上から用紙へのトナー像の転写>>
図1を参照すると、上述のようにして感光体ドラム121の像担持面121b1上に担持されたトナーTによる像は、当該像担持面121b1が図中時計回りに回転することにより、転写位置TPに向けて搬送される。そして、この転写位置TPにて、トナーTによる像が、像担持面121b1から用紙P上に転写される。
【0197】
<<定着・排紙>>
転写位置TPにてトナーTによる像を転写された用紙Pは、用紙搬送経路PPに沿って定着部170に送られる。そして、この用紙Pは、加熱ローラ172と加圧ローラ173との間で挟まれることで加圧されつつ加熱される。これにより、用紙Pの表面上に、トナーTによる像が定着される。その後、用紙Pは、排紙口112aに送られ、当該排紙口112aを介して排紙トレイ114上に排出される。
【0198】
<実施形態の構成による作用・効果>
本実施形態の構成においては、一対の下流側トナー搬送ガイド部材137の前記主走査方向における間隔が、一対の上流側トナー搬送ガイド部材136の前記主走査方向における間隔よりも広い。
【0199】
すなわち、かかる構成においては、前記下流側トナー搬送領域の幅が、前記上流側トナー搬送領域の幅よりも広がっている。よって、一対の上流側トナー搬送ガイド部材136によって前記上流側トナー搬送領域に案内されつつ現像位置DPまで搬送されたトナーTは、現像位置DPを通過して、前記上流側トナー搬送領域よりも広い前記下流側トナー搬送領域にスムーズに案内される。
【0200】
かかる構成によれば、トナーTが現像位置DPを通過して前記下流側トナー搬送領域に案内される際に、当該トナーTが滞留することが、効果的に抑制され得る。また、感光体ドラム121の両端部の近傍における、現像開口部131a2から現像ケーシング131の外部へのトナーTの漏れが、効果的に抑制され得る。
【0201】
よって、本実施形態の構成によれば、帯電したトナーTのトナー搬送面133d上におけるスムーズな搬送が、簡略な装置構成によって実現され得る。したがって、トナー搬送面133d上における、トナーTの滞留が、簡略な装置構成によって可及的に抑制され得る。
【0202】
本実施形態の構成においては、像担持面121b1の前記主走査方向における幅(感光体ドラム有効幅Wp2)が、一対の上流側トナー搬送ガイド部材136の前記主走査方向における間隔(上流側トナー搬送領域幅Wt1)以上に設定されている。
【0203】
かかる構成によれば、感光体ドラム121の前記主走査方向における端部であって、画像形成に寄与しない部分である、ドラム本体121aがむき出しになっている部分に対しては、トナーTは搬送されない。よって、かかる部分に対する、トナーTの付着が、効果的に抑制される。したがって、感光体ドラム121における前記端部の汚れの発生や、当該端部の近傍から現像装置130の外部へのトナーTの漏出が、効果的に抑制され得る。
【0204】
本実施形態の構成においては、一対の下流側トナー搬送ガイド部材137の前記主走査方向における間隔(下流側トナー搬送領域幅Wt2)が、像担持面121b1の前記主走査方向における幅(感光体ドラム有効幅Wp2)より広くなるように設定されている。
【0205】
かかる構成によれば、現像位置DPから前記下流側トナー搬送領域に向けてトナーTが移動する際に、像担持面121b1の前記主走査方向における端部から当該主走査方向における外側へトナーTが飛散しようとしても、当該トナーTは一対の下流側トナー搬送ガイド部材137の内側の領域である前記下流側トナー搬送領域に確実に案内され得る。よって、感光体ドラム121の前記主走査方向における端部近傍における、現像装置130の外部へのトナーTの漏出が、効果的に抑制され得る。
【0206】
本実施形態においては、スペーサ部材138が、感光体ドラム121の、像担持面121b1よりも前記主走査方向における外側の部分(上述のようにドラム本体121aがむき出しになっている部分)と対向するように配置されている。
【0207】
かかる構成によれば、静電潜像LI(図3参照)が形成された像担持面121b1が前記副走査方向に沿って移動する際に、スペーサ部材138によって像担持面121b1が傷つけられたり磨耗したりすることが、効果的に抑制され得る。
【0208】
本実施形態においては、上流側トナー搬送ガイド部材136及び下流側トナー搬送ガイド部材137の頂面(図6では頂面136bのみが図示されている)と現像ケーシング131とが当接することで、当該頂面に対するトナーTの載置が抑制され得るように構成されている。
【0209】
かかる構成によれば、上流側トナー搬送ガイド部材136及び下流側トナー搬送ガイド部材137の頂面上における、トナーTの滞留が、可及的に抑制され得る。
【0210】
本実施形態においては、複数の対向電極135aを備えた対向配線基板135が設けられている。そして、上流側トナー搬送ガイド部材136及び下流側トナー搬送ガイド部材137が、トナー搬送面133dと対向電極135aとの間に介装されている。
【0211】
かかる構成によれば、複数の搬送電極133a、及び複数の対向電極135aに対して、所定の進行波状の電圧を印加することで、帯電したトナーTが、トナー搬送面133dとトナー搬送面135dとの間を、上流側トナー搬送ガイド部材136及び下流側トナー搬送ガイド部材137によってガイドされつつ、よりスムーズに搬送され得る。
【0212】
本実施形態においては、上流側トナー搬送ガイド部材136及び下流側トナー搬送ガイド部材137が、弾性体から構成されている。そして、この弾性体からなる上流側トナー搬送ガイド部材136及び下流側トナー搬送ガイド部材137は、トナー電界搬送体132の前記主走査方向における両端部と現像ケーシング131との間で、圧縮された状態で介装されている。
【0213】
かかる構成によれば、前記上流側トナー搬送領域及び前記下流側トナー搬送領域内にて、トナーTの搬送がより確実にガイドされ得る。すなわち、トナーTの搬送範囲の規定が、効果的に行われ得る。
【0214】
また、上流側トナー搬送ガイド部材136及び下流側トナー搬送ガイド部材137の頂面上における、トナーTの滞留が、より効果的に抑制され得る。
【0215】
したがって、かかる構成によれば、トナー搬送経路中における、トナーTの滞留が、より効果的に抑制され得る。
【0216】
<変形例の例示>
なお、上述の実施形態は、上述した通り、出願人が取り敢えず本願の出願時点において最良であると考えた、本発明の代表的な実施形態を、単に例示したものにすぎない。よって、本発明はもとより上述の実施形態に何ら限定されるものではない。したがって、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、上述の実施形態に対して種々の変形が施され得ることは、当然である。
【0217】
以下、変形例について、幾つか例示する。以下の変形例の説明において、上述の実施形態にて説明されているものと同様の構成及び機能を有する部材に対しては、上述の実施形態と同様の符号が付されているものとする。そして、かかる部材の説明については、技術的に矛盾しない範囲内において、上述の実施形態における説明が援用され得るものとする。
【0218】
もっとも、言うまでもなく、変形例とて、以下に列挙されたものに限定されるものではない。また、複数の変形例が、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜、複合的に適用され得る。
【0219】
本発明(特に、本発明の課題を解決するための手段を構成する各構成要素における、作用的・機能的に表現されているもの)は、上述の実施形態や、下記の変形例の記載に基づいて、限定解釈されてはならない。このような限定解釈は、(先願主義の下で出願を急ぐ)出願人の利益を不当に害する反面、模倣者を不当に利するものであって、発明の保護及び利用を目的とする特許法の目的に反し、許されない。
【0220】
(1)本発明の適用対象は、単色のレーザープリンタに限定されない。例えば、本発明は、カラーのレーザープリンタや、単色及びカラーの複写機等の、いわゆる電子写真方式の画像形成装置に対して、好適に適用され得る。
【0221】
あるいは、本発明は、上述の電子写真方式以外の方式の画像形成装置(例えば、感光体を用いないトナージェット方式及びイオンフロー方式の画像形成装置等)に対しても、好適に適用され得る。
【0222】
(2)トナー電界搬送体132、搬送配線基板133、及び対向配線基板135の構成も、上述の実施形態にて示されているものに全く限定されない。
【0223】
例えば、搬送電極133aは、搬送電極支持基板133bの表面から突出しないように、搬送電極支持基板133bに埋め込まれ得る。また、搬送電極コーティング層133cは省略され得る。あるいは、搬送電極133aは、搬送基板支持部材134上に直接形成され得る。
【0224】
対向電極135aも、例えば、対向電極支持基板135bの表面から突出しないように、対向電極支持基板135bに埋め込まれ得る。また、対向電極コーティング層135cは省略され得る。あるいは、対向電極135aは、現像ケーシング131の内壁面上に直接形成され得る。
【0225】
また、搬送電極133aや、対向電極135aの、長手方向は、上述の実施形態のように前記主走査方向と平行であってもよいし、前記主走査方向と交差するようになっていてもよい。搬送電極133aや、対向電極135aの、配列方向も、上述の実施形態のように平面視にて前記副走査方向と平行であってもよいし、平面視にて前記副走査方向と交差する方向であってもよい。
【0226】
搬送電極133a及び対向電極135aの形状や、電気的接続構成も、特に限定はない。例えば、搬送電極133a及び対向電極135aは、上述の実施形態のような直線状ではなく、V字状、円弧状、波状、ギザギザ状等、様々な形状に形成され得る。
【0227】
各電極間の接続も、上述の実施形態のような3つ置きでなく、1つ置き、2つ置き等、様々な状態とされ得る。この場合、対応する電源回路も4種類ではなく、各電圧波形の位相ずれも、180°、120°等に適宜変更され得る。さらに、電圧波形も、矩形波、正弦波等、様々なものが用いられ得る。
【0228】
(3)対向配線基板135は、部分的に、あるいは全体的に、省略され得る。
【0229】
(4)図2、図3、及び図5を参照すると、上述の実施形態においては、感光体ドラム外形幅Wp1が、現像開口部131a2の前記主走査方向における幅よりも狭くなることで、現像位置DPにおける像担持面121b1が現像開口部131a2内に侵入するように、感光体ドラム121及び現像ケーシング131が構成されている。
【0230】
本発明は、かかる構成に全く限定されない。例えば、感光体ドラム外形幅Wp1や感光体ドラム有効幅Wp2が、現像開口部131a2の前記主走査方向における幅よりも広くても差し支えない。
【0231】
もっとも、上述の実施形態の構成によれば、現像位置DPにおける現像ギャップ(像担持面121b1とトナー搬送面133dとのギャップ)が可及的に小さくされることで、より精細な現像が行われ得る。また、現像開口部131a2が感光体ドラム121によって塞がれることで、当該現像開口部131a2からのトナーTの漏出も可及的に抑制され得る。
【0232】
(5)上流側トナー搬送ガイド部材136の頂面136bは、対向配線基板135と当接していなくてもよい。この場合、トナー搬送動作中にトナーTが上流側トナー搬送ガイド部材136の頂面136bに載置されることが抑制されるような断面形状に、上流側トナー搬送ガイド部材136が形成される。
【0233】
以下、上流側トナー搬送ガイド部材136の代表的な変形例について説明する。なお、下流側トナー搬送ガイド部材137も同様に構成され得る。
【0234】
図8は、図6に示されている上流側トナー搬送ガイド部材136の一変形例の構成を示す断面図である。図8を参照すると、本変形例においては、上流側トナー搬送ガイド部材136の頂面136bと対向配線基板135とが離隔している。
【0235】
ここで、頂面136bの高さは、図3を参照すると、現像位置DPの近傍以外の部分において、複数の搬送電極133aに対する上述のような進行波状の搬送電圧の印加によってトナー搬送面133d上をホッピングしながら搬送されるトナーTが高さ方向(図中y軸方向)に飛翔する高さの最大値を充分超える程度(例えば、当該最大値の3倍以上)に設定されている。なお、現像位置DPの近傍においては、トナーTは、現像開口部131a2を通って像担持面121b1に達する高さまで飛翔する。
【0236】
図9及び図10は、図6に示されている上流側トナー搬送ガイド部材136の他の変形例の構成を示す断面図である。
【0237】
図9を参照すると、上流側トナー搬送ガイド部材136の頂面136bが、前記用紙幅方向における内側に向かって下がるような斜面形状に形成されていてもよい。すなわち、かかる変形例においては、頂面136bは、トナー搬送面133dの中間部に向けてトナーTをすべり落とし得るような斜面状に形成されている。この斜面の下端部も、上述のように、トナーTが高さ方向(図中y軸方向)に飛翔する高さの最大値を充分超える程度(例えば、当該最大値の3倍以上)に設定されていることが好ましい。
【0238】
図10を参照すると、本変形例においては、上流側トナー搬送ガイド部材136が、庇形状に形成されている。すなわち、上流側トナー搬送ガイド部材136は、基部136cとオーバーハング部136dとから構成されている。
【0239】
基部136cは、トナー搬送面133d上に固定されていて、対向配線基板135に向かって真っ直ぐ上方に突出するように設けられている。オーバーハング部136dは、基部136cの上端から斜め上方に延びるように設けられている。また、オーバーハング部136dは、トナー搬送領域側に倒れ込むように設けられている。
【0240】
これらの変形例の構成によっても、トナーTの搬送範囲の規定が効果的に行われ得るとともに、上流側トナー搬送ガイド部材136の頂面136bへのトナーTの載置が効果的に抑制され得る。
【0241】
(6)トナー搬送面133dにおけるトナー搬送領域の幅と、トナー搬送面135dにおけるトナー搬送領域の幅とは、図6や図8に示されているように、ほぼ同一であってもよいし、図9や図10に示されているように、異なっていてもよい。
【0242】
(7)上述の実施形態のように、対向配線基板135がケーシング底板131b上にも設けられる場合、上流側トナー搬送ガイド部材136は、ケーシング底板131bに対応するようにも設けられ得る。すなわち、上流側トナー搬送ガイド部材136は、略U字状に一体に形成されたケーシング上面カバー131a及びケーシング底板131bに対応するように、略J字状に形成され得る。
【0243】
(8)スペーサ部材138は、回転自在なローラ形状に構成されていてもよい。
【0244】
(9)上流側トナー搬送ガイド部材136と下流側トナー搬送ガイド部材137とは、図5に示されているようにトナー搬送方向TTDについて間隔を設けて配置されていてもよいし、互いに当接するように配置されていてもよい。あるいは、上流側トナー搬送ガイド部材136と下流側トナー搬送ガイド部材137とは、一体に成形されていてもよい。
【0245】
(10)その他、本発明の課題を解決するための手段を構成する各要素における、作用・機能的に表現されているものは、上述の実施形態や変形例にて開示されている具体的構造の他、当該作用・機能を実現可能ないかなる構造をも含む。
【符号の説明】
【0246】
100 … レーザープリンタ(画像形成装置)
120 … 静電潜像形成部
121 … 感光体ドラム(静電潜像担持体・現像剤担持体)
121a … ドラム本体
121b … 感光体層
121b1 … 像担持面(潜像形成面・現像剤担持面)
130 … 現像装置(現像剤供給装置・現像剤電界搬送装置)
131 … 現像ケーシング(現像剤収容ケーシング)
131a … ケーシング上面カバー
131a1 … 現像部対向板
131a2 … 現像開口部(開口部)
131b … ケーシング底板
131c … ケーシング側板
131d … ケーシング後部閉塞板
131e … 係止溝
132 … トナー電界搬送体(現像剤搬送体)
133 … 搬送配線基板
133a … 搬送電極
133b … 搬送電極支持基板
133c … 搬送電極コーティング層
133d … トナー搬送面(現像剤搬送面)
134 … 搬送基板支持部材
135 … 対向配線基板
135a … 対向電極
135b … 対向電極支持基板
135c … 対向電極コーティング層
135d … トナー搬送面(現像剤搬送面)
136 … 上流側トナー搬送ガイド部材(第1現像剤搬送ガイド部材)
136a … 底面
136b … 頂面
136c … 基部
136d … オーバーハング部
137 … 下流側トナー搬送ガイド部材(第2現像剤搬送ガイド部材)
138 … スペーサ部材
DP … 現像位置
LI … 静電潜像
P … 用紙
T … トナー(現像剤)
TTD … トナー搬送方向
Wp1 … 感光体ドラム外形幅
Wp2 … 感光体ドラム有効幅
Wt1 … 上流側トナー搬送領域幅
Wt2 … 下流側トナー搬送領域幅
【先行技術文献】
【特許文献】
【0247】
【特許文献1】特開昭63−13074号公報
【特許文献2】特公平5−31146号公報
【特許文献3】特開2002−351218号公報
【特許文献4】特開2003−15417号公報
【特許文献5】特開2004−157259号公報
【特許文献6】特開2005−275127号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の主走査方向と平行に形成されていて現像剤が担持され得るように構成された現像剤担持面を有するとともに当該現像剤担持面が前記主走査方向と直交する副走査方向に沿って移動し得るように構成された現像剤担持体に対して、前記現像剤を帯電した状態で供給し得るように構成された、現像剤供給装置において、
前記副走査方向と交差する方向の長手方向を有するように構成され、前記副走査方向に沿った所定の現像剤搬送方向に配列された複数の搬送電極と、
前記主走査方向と平行な現像剤搬送面を有し、その現像剤搬送面に沿って前記搬送電極が設けられ、前記現像剤搬送面が前記現像剤担持体と対向するように配置され、複数の前記搬送電極に所定の搬送電圧が印加されることで前記現像剤搬送面上に生じる進行波状の電界によって前記現像剤を前記現像剤搬送方向に搬送し得るように構成された、現像剤搬送体と、
前記現像剤搬送体の、前記現像剤搬送方向と垂直な幅方向における両端部であって、当該現像剤供給装置が前記現像剤担持体と対向するように配置された状態にて前記現像剤担持体と前記現像剤搬送体とが最も近接した状態で対向する現像位置よりも前記現像剤搬送方向における上流側の前記現像剤搬送面上に設けられた、一対の第1現像剤搬送ガイド部材と、
前記現像剤搬送体の、前記幅方向における両端部であって、前記現像位置よりも前記現像剤搬送方向における下流側の前記現像剤搬送面上に設けられた、一対の第2現像剤搬送ガイド部材と、
を備え、
前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材よりも前記幅方向における外側への前記現像剤の漏出を抑制することで、前記主走査方向について前記現像剤搬送面上における前記現像剤が前記現像剤搬送方向に搬送される範囲を規定し得るように、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材が構成及び配置され、
一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔が、一対の前記第1現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔よりも広くなるように、前記第1及び前記第2現像剤搬送ガイド部材が構成及び配置されていることを特徴とする、現像剤供給装置。
【請求項2】
請求項1に記載の現像剤供給装置であって、
当該現像剤供給装置が前記現像剤担持体と対向するように配置された状態にて、前記現像剤担持面の前記主走査方向における幅が、一対の前記第1現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔以上であることを特徴とする、現像剤供給装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の現像剤供給装置であって、
当該現像剤供給装置が前記現像剤担持体と対向するように配置された状態にて、一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔が、前記現像剤担持面の前記主走査方向における幅より広いことを特徴とする、現像剤供給装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の現像剤供給装置において、
当該現像剤供給装置が前記現像剤担持体と対向するように配置された状態にて、前記現像剤担持体と前記現像剤搬送体との間に介在するように設けられていて、前記現像位置における前記現像剤担持面と前記現像剤搬送面との距離を規定し得るように構成された、スペーサ部材を、さらに備え、
前記スペーサ部材は、当該現像剤供給装置が前記現像剤担持体と対向するように配置された状態にて、前記現像剤担持体の、前記現像剤担持面よりも前記主走査方向における外側の部分と対向するように配置されていることを特徴とする、現像剤供給装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の現像剤供給装置において、
前記副走査方向と交差する方向の長手方向を有するように構成され、前記現像剤搬送面と所定の空隙を挟んで対向するように配置され、前記現像剤搬送方向に沿って配列された複数の対向電極を、さらに備え、
前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材は、前記現像剤搬送面と前記対向電極との間に介装されていることを特徴とする、現像剤供給装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の現像剤供給装置において、
前記現像剤搬送体並びに前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材を覆い且つ前記現像剤を収容し得るように構成された箱状部材であって、前記現像剤担持体と前記現像剤搬送面とが対向する位置に開口部が形成された現像剤収容ケーシングを、さらに備え、
前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材における、前記現像剤搬送面と対向する面とは反対側の面である頂面が、前記現像剤収容ケーシングと当接するように、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材が構成されていることを特徴とする、現像剤供給装置。
【請求項7】
請求項6に記載の現像剤供給装置であって、
前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材が弾性体から構成されていることを特徴とする、現像剤供給装置。
【請求項8】
帯電した現像剤を、電界により搬送し得るように構成された、現像剤電界搬送装置において、
前記現像剤が担持される現像剤担持体の移動方向である副走査方向に沿った所定の現像剤搬送方向に配列されていて、前記副走査方向と交差する方向の長手方向を有する複数の搬送電極と、
前記副走査方向と直交する主走査方向と平行な現像剤搬送面を有し、その現像剤搬送面に沿って前記搬送電極が設けられ、前記現像剤搬送面が前記現像剤担持体と対向するように配置され、複数の前記搬送電極に所定の搬送電圧が印加されることで前記現像剤搬送面上に生じる進行波状の電界によって前記現像剤を前記現像剤搬送方向に搬送し得るように構成された、現像剤搬送体と、
前記現像剤搬送体の、前記現像剤搬送方向と垂直な幅方向における両端部であって、当該現像剤電界搬送装置が前記現像剤担持体と対向するように配置された状態にて前記現像剤担持体と前記現像剤搬送体とが最も近接した状態で対向する現像位置よりも前記現像剤搬送方向における上流側の前記現像剤搬送面上に設けられた、一対の第1現像剤搬送ガイド部材と、
前記現像剤搬送体の、前記幅方向における両端部であって、前記現像位置よりも前記現像剤搬送方向における下流側の前記現像剤搬送面上に設けられた、一対の第2現像剤搬送ガイド部材と、
を備え、
前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材よりも前記幅方向における外側への前記現像剤の漏出を抑制することで、前記主走査方向について前記現像剤搬送面上における前記現像剤が前記現像剤搬送方向に搬送される範囲を規定し得るように、前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材が構成及び配置され、
一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔が、一対の前記第1現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔よりも広くなるように、前記第1及び前記第2現像剤搬送ガイド部材が構成及び配置されていることを特徴とする、現像剤電界搬送装置。
【請求項9】
請求項8に記載の現像剤電界搬送装置であって、
当該現像剤電界搬送装置が前記現像剤担持体と対向するように配置された状態にて、前記現像剤担持面の前記主走査方向における幅が、一対の前記第1現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔以上であることを特徴とする、現像剤電界搬送装置。
【請求項10】
請求項8又は請求項9に記載の現像剤電界搬送装置であって、
当該現像剤電界搬送装置が前記現像剤担持体と対向するように配置された状態にて、一対の前記第2現像剤搬送ガイド部材の前記主走査方向における間隔が、前記現像剤担持面の前記主走査方向における幅より広いことを特徴とする、現像剤電界搬送装置。
【請求項11】
請求項8ないし請求項10のいずれかに記載の現像剤電界搬送装置において、
当該現像剤電界搬送装置が前記現像剤担持体と対向するように配置された状態にて、前記現像剤担持体と前記現像剤搬送体との間に介在するように設けられていて、前記現像位置における前記現像剤担持面と前記現像剤搬送面との距離を規定し得るように構成された、スペーサ部材を、さらに備え、
前記スペーサ部材は、当該現像剤電界搬送装置が前記現像剤担持体と対向するように配置された状態にて、前記現像剤担持体の、前記現像剤担持面よりも前記主走査方向における外側の部分と対向するように配置されていることを特徴とする、現像剤電界搬送装置。
【請求項12】
請求項8ないし請求項11のいずれかに記載の現像剤電界搬送装置において、
前記副走査方向と交差する方向の長手方向を有するように構成され、前記現像剤搬送面と所定の空隙を挟んで対向するように配置され、前記現像剤搬送方向に沿って配列された複数の対向電極を、さらに備え、
前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材は、前記現像剤搬送面と前記対向電極との間に介装されていることを特徴とする、現像剤電界搬送装置。
【請求項13】
請求項8ないし請求項12のいずれかに記載の現像剤電界搬送装置において、
前記第1及び第2現像剤搬送ガイド部材が弾性体から構成されていることを特徴とする、現像剤電界搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−152412(P2010−152412A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−88579(P2010−88579)
【出願日】平成22年4月7日(2010.4.7)
【分割の表示】特願2006−227839(P2006−227839)の分割
【原出願日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】