説明

生体分子解析装置

【課題】粘度が変化した緩衝液でも、電気泳動流路に確実に緩衝液を充填でき、正確なサンプル分析を行うことのできる生体分子解析装置を提供する。
【解決手段】複数の電気泳動流路を持つ解析用プレートを用いた生体分子解析装置において、前記解析用プレートを回転させるためのモータと、前記モータを制御する回転制御パルスを出力するためのモータ制御器と、前記電気泳動流路に光を照射するための流路検出用光源と、前記電気泳動流路からの反射光を検出し流路充填信号として出力する流路検出器と、前記基準位置マーカからの反射光を検出し基準位置通過信号として出力する基準位置検出器と、前記基準位置通過信号から前記電気泳動流路毎の前記緩衝液の充填率を計算し、前記全ての電気泳動流路の充填率が所定の値を越えた時に前記モータを停止させる指示を前記モータ制御器に行う充填率判断器とから成る生体分子解析装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体分子サンプルを解析するための流路やチャンバーを有する生体分子解析用プレートを用いた生体分子解析装置に関するものである。より詳細には、生体分子解析用プレートを回転させて生体分子サンプルを流路に充填して分析を行う生体分子解析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図9に従来の生体分子解析装置の構成図を示す。この生体分子解析装置は、生体分子解析用プレート(以下、解析用プレート)101を回転させるモータ102と、そのモータ102にモータ回転制御信号107を送り、モータ102の回転速度を制御するモータ制御器103を備えている。モータ回転制御信号107は、電圧値やパルスのデューティ比などによって回転速度を表し、モータ制御器103は、このモータ回転制御信号107の出力を制御することによって、モータ102を一定速度で回転させる。さらに、タイマ901を備えていて、モータ102の回転時間を計測し、予め決められた時間が経過後モータ制御器103に回転停止信号108を送り、モータ102の回転を停止させる。
【0003】
以上の構成の回転機構を有する生体分子解析装置において生体分子サンプル(以下、サンプル)を分析するために、まず解析用プレート101内の電気泳動流路301に緩衝液を充填し(以下、充填動作)、続いて前記電気泳動流路301内でサンプルを電気泳動させる。
【0004】
充填動作は、始めに解析用プレート101の緩衝液注入口およびサンプル注入口にそれぞれ緩衝液とサンプルを注入し、前記解析用プレート101を生体分子解析装置にセットする。続いて前記解析用プレート101を高速回転させることにより遠心力を発生させ、その遠心力を用いて緩衝液を電気泳動流路301に充填する。回転時間が充填動作開始の前にユーザによって設定された時間、もしくは装置が予め記憶している時間に達したとき、回転を停止し、充填動作を終了する(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2006−337214号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来の構成では、緩衝液の濃度ばらつきや周囲温度の変化による粘度の変化が生じると、全ての電気泳動流路に緩衝液を充填することができない。その結果、サンプルの電気泳動が行えないため、正確なサンプル分析ができないという課題を有していた。
【0006】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、粘度が変化した緩衝液でも、全ての電気泳動流路に確実に緩衝液を充填でき、正確なサンプル分析を行うことのできる生体分子解析装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記従来の課題を解決するために、本発明の生体分子解析装置は、複数の電気泳動流路と基準位置マーカとを持つ解析用プレートを用いた生体分子解析装置において、前記解析用プレートを回転させるためのモータと、前記モータを制御する回転制御パルスを出力するためのモータ制御器と、前記電気泳動流路に光を照射するための流路検出用光源と、前記基準位置マーカに光を照射するための基準位置検出用光源と、前記電気泳動流路からの反射光を検出し流路充填信号として出力する流路検出器と、前記基準位置マーカからの反射光を検出し基準位置通過信号として出力する基準位置検出器と、前記基準位置通過信号から前記電気泳動流路毎の前記緩衝液の充填率を計算し、前記全ての電気泳動流路の充填率が所定の値を越えた時に前記モータを停止させる指示を前記モータ制御器に行う充填率判断器とから成ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の生体分子解析装置によれば、一回の充填動作でプレート内の電気泳動流路に緩衝液を確実に充填することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、本発明の生体分子解析装置の実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1に、本発明の第1の実施の形態における生体分子解析装置(以下、解析装置)のブロック図を示す。101は解析用プレート、102はモータ、103はモータ制御器である。解析用プレート101は、モータ102の軸に固定された保持具にセットされ、モータ102が回転することによって、モータ102と同じ速度で回転する。モータ102は、モータ制御器103から与えられるモータ回転制御信号107に従って回転する。本解析装置はモータ102にステッピングモータを使用し、1パルスを入力する毎に一意の角度で回転する。従って、モータ回転制御信号107はパルス波であり、モータ制御器103は、このパルス周期を変更することでモータ102の回転速度を任意に制御できる。なお、本解析装置のステッピングモータは、12800パルスで1周回転、すなわち1パルスで約0.028度回転する。また、最高の回転速度は4000rpmであり、そのときのパルス周期は1.17μsである。
【0010】
104は流路検出器、105は基準位置検出器、106は充填率判断器である。流路検出器104は、解析用プレート101の電気泳動流路の充填状態を光学的に検出し、電気信号に変換して出力する。基準位置検出器105は、解析用プレート101の基準位置マーカを光学的に検出し、基準位置マーカが通過しているか否かを2値で出力する。充填率判断器106は、流路検出器104の出力、基準位置検出器105の出力およびモータ回転制御信号107を用いて全ての電気泳動流路について充填率を判断し、全て充填が完了したときモータ制御器103にモータ停止信号108を出力し、モータ102の回転を停止させる。
【0011】
充填率とは緩衝液を満たすべき流路、すなわち電気泳動流路の全長に対して既に緩衝液が満たされている流路の長さの比率である。従って、充填動作開始前の緩衝液が全く充填されていない状態は0%であり、充填動作開始後上昇し、緩衝液が完全に満たされたとき100%となる。
【0012】
次に解析用プレート101について説明する。図2に解析用プレート101の全体図を示す。解析用プレート101にはそれぞれ独立した流路201a〜201hが存在する。流路201a〜201hには、それぞれサンプルを電気泳動させて光学的にその様子を測定する電気泳動流路が同心円202に沿って存在する。流路検出器104は、解析用プレート101が回転することによってこの同心円202を光学的にスキャンする。解析用プレート101には光学的に検出可能な基準位置マーカ203が1個存在し、解析装置はこの基準位置マーカ203を基準にして解析用プレート101がどの程度回転しているかを判断する。
【0013】
図3に流路201a〜201hの拡大図を示す。流路201a〜201hには、まず緩衝液を充填し、続いてサンプルを電気泳動させる電気泳動流路301を含んでいる。充填動作中、緩衝液は電気泳動流路301を矢印302の方向に進む。
【0014】
次に流路充填監視の原理を説明する。解析用プレート101の電気泳動流路301は、緩衝液が充填されている部分は充填されていない部分に比べ光の反射率が高いという特徴がある。この特徴を利用し、本解析装置は電気泳動流路301に向かって光を照射し、その反射光を受光することで緩衝液の充填状況を確認する。また、前述のとおり解析用プレート101には複数の電気泳動流路301が存在しており、将来解析対象物に応じて流路数や位置が変わる可能性がある。そのため、充填を開始する直前に未充填領域の位置を記憶することで監視するべき電気泳動流路301の位置を確定し、今後の多様な解析用プレート101に対応する。
【0015】
次に流路検出器104と基準位置検出器105について説明する。図4に流路検出器104と基準位置検出器105の構成図を示す。流路検出器104は流路検出用光源401と流路検出用受光器402から構成されている。流路検出用光源401は、解析用プレート101の電気泳動流路301に向かって検出光403を照射する。流路検出用受光器402は、検出光403の反射光404を受光し、その反射光404の強度を電気信号に変換し、出力する。前述のとおり、反射光404は検出光403が充填済み領域を照射するとき弱く、未充填領域を照射するとき強くなる特徴を持つ。
【0016】
基準位置検出器105は、流路検出器104と同様に基準位置検出用光源405と基準位置検出用受光器406から構成されている。基準位置検出用光源405は、解析用プレート101の回転によって基準位置マーカ203が描く円に向かって検出光407を照射する。基準位置検出用受光器406は、検出光407の反射光408を受光し、その反射光408の強度を2値の信号に変換し、出力する。
【0017】
図5を利用して充填率判断器106を説明する。充填率判断器106は、未充填領域判断部501と検出位置演算部502と未充填領域カウンタ503と判断部504とカウント値記憶部509から構成されている。未充填領域判断部501は、流路検出器104からの2値の信号により、電気泳動流路301の未充填領域の長さを計算し、その結果を未充填領域通過信号505として出力する。
【0018】
検出位置演算部502は、解析用プレート101上の各電気泳動流路301について未充填位置から電気泳動流路の終端までの位置を検出し、この位置情報をカウント値出力信号506とカウント値リセット信号507を生成して未充填領域カウンタ503へ出力する。
【0019】
未充填領域カウンタ503は、未充填領域通過信号505とモータ回転制御信号107とカウント値出力信号506とカウント値リセット信号507を入力し、各電気泳動流路301の未充填領域の長さをカウント値508として出力する。
【0020】
判断部504は、充填動作中に未充填領域カウンタ503が出力するカウント値508、すなわち未充填領域の長さを監視する。充填率は、未充填領域の長さのカウント値508であり、ある電気泳動流路301についてカウント値508が“0”になれば、その電気泳動流路301の充填完了と判断する。判断部504は、充填完了になった電気泳動流路301の番号をカウント値記憶部509に保存する。電気泳動流路301は複数存在するため、判断部504は、カウント値記憶部509に保存された充填済み電気泳動流路301と未充填の電気泳動流路301とを常に把握することができる。全ての電気泳動流路301について充填率が100%になったとき、モータ制御器103にモータ停止信号108を出力し、モータ102の回転を停止させ、充填動作を終了する。
【0021】
次に図6を用いて未充填領域判断部501を説明する。未充填領域判断部501は、しきい値生成部601と比較部602で構成されている。
【0022】
しきい値生成部601は、流路検出器104の出力を充填済み領域と未充填領域に分けるためのしきい値を自動生成する。しきい値生成部601には、予めしきい値の初期値が設定されているが、充填動作開始から全ての電気泳動流路301に対する流路検出器104からの入力信号の最大値と最小値とを求め、その中間の値を新たなしきい値とし、初期値に置き換える。
【0023】
比較部602は、しきい値生成部601が出力するしきい値信号と流路検出器104の出力とを比較し、流路検出器104の出力がしきい値より大きい場合に出力をアクティブにする。前述のとおり、電気泳動流路301の反射光404の強度は、充填済み領域より未充填領域が大きいので、比較部602の出力がアクティブのときは、未充填領域を通過中であることを意味する。
【0024】
次に図7を用いて検出位置演算部502を説明する。検出位置演算部502は、回転制御パルスカウンタ701と流路位置アドレス記憶部702と未充填領域カウンタリセット信号生成部703と未充填領域カウンタ出力信号生成部704で構成されている。
【0025】
回転制御パルスカウンタ701は、基準位置検出器105の出力信号とモータ制御器103からのモータ回転制御信号107のパルスをカウントすることで各電気泳動流路301の位置情報を生成する。すなわち、基準位置検出器105の出力信号を回転制御パルスカウンタ701のリセット信号とすることで、各電気泳動流路301の位置が解析用プレート101の基準位置から何パルス分回転したかをカウント出来る。この値を位置アドレス705として出力する。本実施例では、12800パルスで1回転するステッピングモータ102を用いたため、位置アドレスは0〜12799の値をとる。また、ひとつの位置アドレスは約0.028度に相当する。
【0026】
流路位置アドレス記憶部702は、電気泳動流路301に充填動作開始直後に未充填領域通過信号505がアクティブに変化するときの位置アドレス705を開始位置アドレス、非アクティブに変化するときの位置アドレス705を終了位置アドレスとして全流路について記憶する。充填中は位置アドレス705が開始位置アドレスと終了位置アドレスの間を示すとき、流路通過信号708としてアクティブを出力する。本実施例では、長さ20mmの電気泳動流路301が半径35mmの同心円202に等間隔にならんでいるため、電気泳動流路301の間隔は7.5mmとなる。そのため、例えばモータ102の最高回転速度が4000rpmのとき、流路通過信号708が非アクティブな時間は0.51msとなる。
【0027】
未充填領域カウンタ出力信号生成部704は、流路通過信号708が非アクティブになった直後に、位置アドレス705の変化に同期して未充填領域カウンタ503のカウント値508を出力させるタイミングを示すカウント値出力信号506を出力する。
【0028】
未充填領域カウンタリセット信号生成部703は、流路通過信号708が非アクティブでかつカウント値出力信号506が出力された後、位置アドレス705の変化に同期して未充填領域カウンタ503のカウント値508をリセットさせるタイミングを示すカウント値リセット信号507を出力する。
【0029】
次に、図8に示すタイミングチャートを用いて、未充填領域カウンタ503の動作について説明する。未充填領域通過信号505がアクティブの間、モータ回転制御信号107のパルスに同期してカウンタを増加させる。また、カウント値出力信号506がアクティブなときカウント値508を出力、カウント値リセット信号507がアクティブなときカウント値508をリセットする。このように構成することで、各電気泳動流路301の未充填領域の長さをカウントして出力することができる。
【0030】
本発明を用いて、200cP〜460cPの高粘度緩衝液を用いて各電気泳動流路301に充填を行った。その結果、全ての電気泳動流路301に完全に高粘度緩衝液は充填されており、従来見られた未充填領域がある電気泳動流路は見られなかった。そのため、生体サンプルの分析も正確に行えた。これは、本発明である充填率判断器により、充填動作中に全ての電気泳動流路301の緩衝液の未充填領域を検出し、未充填領域がなくなるまで充填動作を終了しなかったためである。すなわち、本発明を用いることで、一度の充填動作で全ての電気泳動流路301に緩衝液を充填することができ、正確な生体サンプルの分析を行うことができる。
【0031】
なお、本実施例では、モータ102にステッピングモータを使用したが、DCモータを使用しても良い。この場合は、DCモータに決められた回転角でパルスを出力するエンコーダを追加し、そのパルスを充填率判断器106に入力すれば良い。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明にかかる生体分子解析装置は、回転による遠心力を用いて流路中に液体の充填が必要な用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施の形態1における生体分子解析装置のブロック図
【図2】本発明の実施の形態1における解析用プレートの全体図
【図3】本発明の実施の形態1における解析用プレートに存在する一流路の拡大図
【図4】本発明の実施の形態1における流路検出器と基準位置検出器の構成図
【図5】本発明の実施の形態1における充填率判断器の構成図
【図6】本発明の実施の形態1における未充填領域判断部の構成図
【図7】本発明の実施の形態1における検出位置演算部の構成図
【図8】本発明の実施の形態1における未充填領域カウンタの動作タイミングチャート
【図9】従来の生体分子解析装置の構成図
【符号の説明】
【0034】
101 解析用プレート
102 モータ
103 モータ制御器
104 流路検出器
105 基準位置検出器
106 充填率判断器
107 モータ回転制御信号
108 モータ停止信号
201a〜201h 解析用プレートに存在する流路
202 全ての電気泳動流路が存在する同心円
203 基準位置マーカ
301 電気泳動流路
302 緩衝液の充填方向
401 流路検出用光源
402 流路検出用受光器
403、407 検出光
404、408 反射光
405 基準位置検出用光源
406 基準位置検出用受光器
501 未充填領域判断部
502 検出位置演算部
503 未充填領域カウンタ
504 判断部
505 未充填領域通過信号
506 カウント値出力信号
507 カウント値リセット信号
508 カウント値
509 カウント値記憶部
601 しきい値生成部
602 比較部
701 回転制御パルスカウンタ
702 流路位置アドレス記憶部
703 未充填領域カウンタリセット信号生成部
704 未充填領域カウンタ出力信号生成部
705 位置アドレス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電気泳動流路と基準位置マーカとを持つ解析用プレートを用いた生体分子解析装置において、
前記解析用プレートを回転させるためのモータと、
前記モータを制御する回転制御パルスを出力するためのモータ制御器と、
前記電気泳動流路に光を照射するための流路検出用光源と、
前記基準位置マーカに光を照射するための基準位置検出用光源と、
前記電気泳動流路からの反射光を検出し流路充填信号として出力する流路検出器と、
前記基準位置マーカからの反射光を検出し基準位置通過信号として出力する基準位置検出器と、
前記基準位置通過信号から前記電気泳動流路毎の前記緩衝液の充填率を計算し、前記全ての電気泳動流路の充填率が所定の値を越えた時に前記モータを停止させる指示を前記モータ制御器に行う充填率判断器とから成る生体分子解析装置。
【請求項2】
前記解析用プレートの前記基準位置マーカは一個であり、光学的な反射材又は蛍光材からなる請求項1に記載の生体分子解析装置。
【請求項3】
前記電気泳動流路は、全てが同一の円周上に配置されている請求項2に記載の生体分子解析装置。
【請求項4】
前記充填率判断器は、
前記流路充填信号から未充填領域を示す未充填領域信号を計算する未充填領域判断部と、
前記電気泳動流路の未充填領域を未充填カウント区間として生成する検出位置演算部と、
前記未充填カウント区間のみ前記回転制御パルス数をカウントする未充填領域カウンタと、
前記全ての電気泳動流路の前記未充填領域カウンタのカウント値が0の時に前記モータ制御器に回転停止信号を出力する判断部とから成る請求項1に記載の生体分子解析装置。
【請求項5】
前記充填率判断器は、
判断部に接続された記憶部をさらに備え、
前記判断部は、未充填領域カウンタのカウント値が0になった前記電気泳動流路の情報を前記記憶部に格納する請求項4に記載の生体分子解析装置。
【請求項6】
前記未充填領域判断部は、
充填開始後の前記電気泳動流路から信号の最大値と最小値を求めてその中間の値をしきい値として出力するしきい値生成部と、
前記流路検出器からの信号と前記しきい値とを比較し前記流路検出器からの信号がしきい値以上のとき未充填領域通過信号を出力する比較器とから成る請求項4に記載の生体分子解析装置。
【請求項7】
前記検出位置演算部は、
前記基準位置通過信号をリセット信号として利用し前記回転制御パルスをカウントし、位置アドレスとして出力する回転制御パルスカウンタと、
充填開始前の前記未充填領域通過信号から前記測定流路の前記位置アドレスを記憶する流路位置アドレス記憶部と、
前記測定流路の位置アドレスと前記回転制御パルスカウンタが出力する前記位置アドレスから未充填領域カウンタにリセット信号を出力する未充填領域カウンタリセット信号生成部と、
前記測定流路の位置アドレスと前記回転制御パルスカウンタが出力する前記位置アドレスから前記未充填領域カウンタにカウント値出力信号を出力すると未充填領域カウンタ出力信号生成部とから成る請求項4に記載の生体分子解析装置。
【請求項8】
前記未充填領域カウンタは、
前記未充填範囲通過信号がアクティブな期間のみ前記回転制御パルスに同期してカウントアップし前記カウント値出力信号の入力でカウント値を出力し前記カウント値リセット信号の入力でカウント値をリセットすることを特徴とする請求項4に記載の生体分子解析装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2009−264999(P2009−264999A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−116824(P2008−116824)
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】