生化学反応装置、攪拌方法
【課題】試薬が注入された容器に外部から液体の飛沫・ゴミなどが侵入しコンタミネーションが発生するのを防止することができる生化学反応装置を提供する。また、このような生化学反応装置において容易な構成で冷蔵部を密閉し、かつ容器を反応部へ移動した後にも冷蔵部の密閉を容易な構成で実現できる生化学反応装置を提供する。
【解決手段】試薬が注入される容器5を搬送するためのキャリッジ7と、キャリッジ7を搬送する搬送部と、容器5内に注入された試薬を冷蔵する冷蔵部9とを有する生化学反応装置1において、生化学反応装置1全体がケース3内に収納されており、ケース3によって実質的に外部から遮断されている。また、冷蔵部9の壁面に形成されたキャリッジ7が通ることができる開口部を密閉する密閉部をキャリッジ7に設けており、キャリッジ7の移動により開口部を密閉できる。
【解決手段】試薬が注入される容器5を搬送するためのキャリッジ7と、キャリッジ7を搬送する搬送部と、容器5内に注入された試薬を冷蔵する冷蔵部9とを有する生化学反応装置1において、生化学反応装置1全体がケース3内に収納されており、ケース3によって実質的に外部から遮断されている。また、冷蔵部9の壁面に形成されたキャリッジ7が通ることができる開口部を密閉する密閉部をキャリッジ7に設けており、キャリッジ7の移動により開口部を密閉できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試薬が注入されている容器を冷蔵する冷蔵部を有する生化学反応装置に関するものである。また、生化学反応装置における冷蔵部内の空気の攪拌方法に関する。
【背景技術】
【0002】
生化学反応装置では試薬によっては、試薬の劣化を防ぐために試薬を冷蔵保存する必要がある。とりわけ生化学反応を行うために重要な酵素は、常温で劣化し生化学反応に使用できなくなる場合がある。
【0003】
従来の保冷部を有する生化学反応装置としては、保冷室・分注機・加温機・検出器などを有する装置が知られている(例えば特許文献1参照)。そのような装置では装置内に容器内の試料及び試薬を保存する保冷室が設けられている。試料及び試薬が入っている容器を装置内に設けられた加温機に設置することにより容器内の試料及び試薬を任意の温度で任意の時間保持することができ、酵素反応及び生化学反応を制御することが出来る。容器は搬送機により保冷室・分注機・加温機・検出器へ持ち上げて搬送される構成となっている。
【特許文献1】特開平7−107999号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上に説明したように、従来の生化学反応装置では試薬の注入された容器を冷蔵部から反応部へ搬送機により移動する構成が示されている。特許文献1では、搬送機は自動組立ライン等で用いられるごく一般的なロボットアームとなっている。しかし、装置を簡略化しコストダウンを実現するためには更に構成を改良する必要がある。搬送レール上に試薬が注入された容器を搭載し、保冷後に試薬を反応させるために試薬が注入された容器を搬送レール上を移動させる構成とすることで装置構成を簡略化することは可能である。搬送レールにて試薬が注入された容器を移動する場合、冷蔵部内では、容器を冷却し、反応部では容器に試薬注入・容器内の試薬攪拌・加温等の動作を行う必要がある。このような構成を実現するために、容易な構成で冷蔵部を密閉し、かつ容器を反応部へ移動した後にも冷蔵部の密閉を容易な構成で実現することが望まれていた。
【0005】
また生化学反応装置内にて、試薬が注入された容器に装置外から液体の飛沫・ゴミなどが侵入しコンタミネーションが発生するのを防止することが望まれていた。さらに、冷蔵部内の空気を攪拌する必要があるが、攪拌装置を設けるのは装置の簡略化およびコストダウンといった要請に反するものであり、解決策が望まれていた。
【0006】
そこで、本発明は、試薬が注入された容器に装置外から液体の飛沫・ゴミなどが侵入しコンタミネーションが発生するのを防止することができる生化学反応装置を提供することを第1の目的とする。
【0007】
また、このような生化学反応装置において容易な構成で冷蔵部を密閉し、かつ容器を反応部へ移動した後にも冷蔵部の密閉を容易な構成で実現できる生化学反応装置を提供することを第2の目的とする。
【0008】
また、このような生化学反応装置において別途攪拌装置を設けることなく、冷蔵部内の空気を攪拌することができる攪拌方法を提供することを第3の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の生化学反応装置は、試薬が注入される容器を搬送するためのキャリッジと、キャリッジを搬送する搬送部と、容器内に注入された試薬を冷蔵する冷蔵部とを有する生化学反応装置において、生化学反応装置全体がケース内に収納されており、ケースによって実質的に外部から遮断されていることを特徴とする。
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の生化学反応装置は、冷蔵部を覆う壁面に形成されたキャリッジの本体が通ることができる開口部を備えた生化学反応装置において、キャリッジに開口部を密閉する密閉部を設けたことを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の攪拌方法は、本発明の生化学反応装置における冷蔵部内の空気の攪拌方法であって、冷蔵部内にてキャリッジを移動させることで冷蔵部内の空気を攪拌する攪拌方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、生化学反応装置全体がケース内に収納され、実質的に外部から遮断されることで、外部からの液体の飛沫・ゴミなどの侵入によるコンタミネーションを削減できる。
【0013】
また、容器を搬送するキャリッジに冷蔵部に設けた開口部を密閉する密閉部が設けられ、キャリッジの移動により冷蔵部に設けた開口部を密閉でき、冷蔵部内の保冷を容易な構成で実現でき装置のコストダウンが可能となる。
【0014】
また、冷蔵部内にてキャリッジを移動させることで冷蔵部内の空気を攪拌でき、別途攪拌装置を設けることなく冷蔵部内の空気を攪拌し冷蔵部内の空気温度を均一化できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に本発明の実施例について説明する。
〔第1の実施例〕
本発明の第1実施例を図1〜図8を用いて以下に説明する。
【0016】
図1は本発明の生化学反応装置の上面図である。生化学反応装置1はケース3で覆われており、回動して開閉するカバー2が設けられている。
【0017】
図2は生化学反応装置の側面図であり、図3は図2のB−B断面図である。ケース3内に収納された生化学反応装置1は、試薬注入部6内の試料及び試薬を保存する冷蔵部9と、試薬注入部6内に試薬を注入するための分注部11と、容器5内の試薬攪拌・加温等を行う反応部(加温部)10とを有する。
【0018】
図3において、容器5はキャリッジ7に挿入された状態にある。容器5には試薬注入部6が9ヶ所設けられている。図3ではキャリッジ7は冷蔵部9内に位置している。
【0019】
キャリッジ7は駆動軸27とレール8に支持されている。キャリッジ7には駆動軸27のガイドが形成されている。駆動軸27には駆動手段としてのモータ26が連結されている。モータ26を駆動させることで駆動軸27が回転し、キャリッジ7はレール8上を移動し冷蔵部9と反応部10の間を移動する。
【0020】
試薬注入部6内の試薬を移動・攪拌するために分注部11が設けられている。分注部11にはピペットチップ12が取付けられている。
【0021】
図4は図1のA−A断面図である。図4においてキャリッジ7は冷蔵部9内に位置している。キャリッジ7が位置しているその下方には冷却部14が設けられている。冷却部14により冷蔵部9内を冷却し試薬注入部6内の試薬を冷却保存している。また、キャリッジ7をモータ26にて微動させることで冷蔵部9内の空気がキャリッジ7により攪拌され冷蔵部9内の空気温度を均一化することが可能である。本実施形態の場合、移動可能なキャリッジ7を攪拌装置として機能させるため、別途攪拌装置を設ける必要がなく、装置を簡単化およびコストダウンを図ることができる。
【0022】
冷蔵部9の上方に配置されたカバー2は回動軸13を中心に回動することで開閉する構成となっている。すなわち、生化学反応装置1は、開閉可能なカバー2の部分を除いて、ケース3によって実質的に外部から遮断された構成となっている。これにより、装置外からの液体の飛沫・ゴミなどの侵入によるコンタミネーションを削減できる。
【0023】
図5は容器5をキャリッジ7に挿入するときの図1のA−A断面図である。ユーザがカバー2を回動軸13周りに回動させてカバー2を開け、容器5を冷蔵部9内に位置するキャリッジ7へと搬入する。容器5をキャリッジ7に挿入した後は、カバー2を回動軸13周りに回動させてカバー2を閉じる。つまり、本実施形態の構成は、容器搬入部以外は装置内部空間と装置外部空間をケース3によって遮断するものである。また、カバー2を設けることで装置外部と装置内部の連通を必要最小限に構成できる。よって、装置外からの液体の飛沫・ゴミなどの侵入によるコンタミネーションを削減できる。また、冷蔵部9は生化学反応装置1が使用される際にユーザ側に対して正面となる側(図1〜図8に示された生化学反応装置1の左側がユーザに対して正面となる)に設けられているので装置の操作性が向上する。すなわち、ユーザは容器5を設置する部分が明確に認識することができるとともに、冷蔵部9のカバー2を開けて容器5を装置内に容易に搬入出することができる。
【0024】
図6は容器5をキャリッジ7へ挿入後にカバー2を回動しカバー2を閉じた状態の図1のA−A断面図である。また、図7はキャリッジ7を冷蔵部9から反応部(加温部)10上へ移動中の図1のA−A断面図である。また、図8はキャリッジ7を反応部(加温部)10上へ移動した状態の図1のA−A断面図である。
【0025】
冷蔵部ケース18は、冷却部14を収納し、上面にカバー2を備え、反応部(加温部)10側には開口部15が形成されている。キャリッジ7は開口部15を介して冷蔵部9側と反応部(加温部)10との間を移動する(図7参照)。
【0026】
キャリッジ7の両側には開口部15を塞ぐための密閉部A16および密閉部B17が設けられている。密閉部A16はキャリッジ7が冷蔵部9内に配置されているとき、開口部15を塞ぐ(図6参照)。一方、密閉部B17はキャリッジ7が反応部(加温部)10上に配置されているとき、開口部15を塞ぐ(図8参照)。このように、キャリッジ7の移動により開口部15を塞ぐ構成とすることで、冷蔵部9の密閉・冷蔵部内の保冷を簡単な構成で実現でき装置のコストダウンが可能となる。
【0027】
キャリッジ7が反応部(加温部)10上に配置されると、分注部11に設けられた不図示の機構によりピペットチップ取付部19が試薬注入部6上に移動する。ピペットチップ12を試薬注入部6上に移動し不図示の機構により上下動させ試薬を移動したり試薬の攪拌を行う。
【0028】
以上、本実施形態によれば、容器搬入部に開閉可能なカバーを設け、装置内部空間と装置外部空間を遮断するケースを設けた結果、装置外部と装置内部の連通部を必要最小限に構成でき、装置外からの液体の飛沫・ゴミなどの侵入によるコンタミネーションを削減できる。またユーザが容器を設置する部分が明確になり装置の操作性が向上する。
〔第2の実施例〕
本発明の第2実施例を図9〜図11を用いて以下に説明する。本実施例は、第1の実施例に対してキャリッジに設けた密閉部の構成が異なるが、その他の基本的な構成は第1の実施例と同様である。よって、その他の部分の説明は省略する。また、説明に用いる符号は、第1の実施例と同一の構成要素については第1の実施例と同一の符号を用いて説明するものとする。
【0029】
図9は本発明の第2の実施例の主要部断面図である。
【0030】
冷蔵部ケース18の壁面であって、冷蔵部9側と反応部(加温部)10側とを仕切る壁面には開口部15が形成されている。本実施例の冷蔵部ケース18にはこの開口部15を塞ぐための上部シャッタ20・下部シャッタ21が設けられている。図9では、上部シャッタ20・下部シャッタ21は開口部15を塞ぐ位置に移動している。
【0031】
上部シャッタ20・下部シャッタ21は不図示の機構により図9中矢印で示す上下方向に移動する。シャッタ20、21は不図示のセンサがキャリッジ7を検知し、この信号に基づいて開閉するものであってもよい。また、これら上部シャッタ20・下部シャッタ21はキャリッジ7に押されることで開閉する構成としても良い。この場合、例えば以下のような構成としてもよい。キャリッジ7の前後にテーパ形状の部材を装着しておく。キャリッジ7が開口部15方向に移動することで、このテーパ形状の部材が上部シャッタ20・下部シャッタ21の合わせ目に進入し、シャッタを押し広げる。押し広げられたシャッタはキャリッジ7が開口部15を通過した後に、バネ等の不図示の付勢部材によって閉じるようにしておく。また、シャッタ20、21は上下方向にスライドして開閉するのではなく、キャリッジ7の移動方向に倒れることで開閉する構造のものであってもよい。この場合、上記のテーパ形状の部材を装着せずとも、キャリッジ7の本体がシャッタ20、21を押し倒すことでシャッタが開く。押し倒されることで開いたシャッタは、キャリッジ7の通過後、不図示の付勢部材によって閉じる構成とする。このように、シャッタの開閉により冷蔵部9の密閉・冷蔵部内の保冷を簡単な構成で実現でき装置のコストダウンが可能となる。
【0032】
図10は上部シャッタ20を上方向へ移動し、下部シャッタ21を下方向へ移動した状態を示している。上部シャッタ20・下部シャッタ21を移動することでキャリッジ7が開口部15を通過可能となる。図10ではキャリッジ7は冷蔵部9から反応部(加温部)10方向へ移動中である。図11はキャリッジ7が反応部(加温部)10上へ移動終了後の状態である。上部シャッタ20は下方向へ移動し下部シャッタ21は上方向へ移動し開口部15を塞いでいる。そのため冷蔵部9は密閉され冷蔵部9内の冷却された空気が冷蔵部9外へ移動しない。
〔第3の実施例〕
本発明の第3実施例を図12〜図14を用いて以下に説明する。本実施例は、第1・第2の実施例に対して冷蔵部の開口部の密閉方法が異なるが、その他の基本的な構成は第1・第2の実施例と同様である。よって、その他の部分の説明は省略する。また、説明に用いる符号は、第1・第2の実施例と同一の構成要素については第1・第2の実施例と同一の符号を用いて説明するものとする。
【0033】
図12は本発明の第3の実施例の主要部断面図である。
【0034】
キャリッジ7の反応部(加温部)10側(図12中キャリッジ7の右側)には、伸縮可能な伸縮部材A22を介して密閉カバーA24が取り付けられている。また、キャリッジ7の冷蔵部9左側(図12中キャリッジ7の左側)には、伸縮可能な伸縮部材B23を介して密閉カバーB25が取り付けられている。
【0035】
図12に示すように、キャリッジ7が冷蔵部9内に位置する状態では、密閉カバーA24は伸縮部材A22により図面の左方向へ付勢され冷蔵部ケース18に密着している。そのため開口部15は密閉されている。
【0036】
図13はキャリッジ7が冷蔵部9から反応部(加温部)10方向へ移動中の状態を示している。キャリッジ7が冷蔵部9から反応部(加温部)10方向へ移動することで伸縮部材A22と密閉カバーA24はキャリッジ7と共に移動する。これにより、伸縮部材A22によって付勢されることで冷蔵部ケース18に密着していた密閉カバーA24はその密着力が除々に弱められていく。キャリッジ7が所定の距離を移動すると、冷蔵部ケース18と密閉カバーA24との密着は完全に解除され、密閉カバーA24によって塞がれていた開口部15が開く。
【0037】
図14はキャリッジ7が反応部(加温部)10上へ移動終了後の状態である。密閉カバーB25は伸縮部材B23にてキャリッジ7に連結されている。密閉カバーB25は伸縮部材B23により図面の右方向へ付勢され冷蔵部ケース18に密着している。そのため開口部15は密閉されており冷蔵部9は密閉され冷蔵部9内の冷却された空気が冷蔵部9外へ移動しない。
【0038】
本実施形態の場合、伸縮部材A22、B23によって密閉カバーA24、B25が付勢されて冷蔵部ケース18に密着するので、確実に開口部15を密閉して高い気密性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第1の実施例の生化学反応装置の上面図である。
【図2】本発明の第1の実施例の生化学反応装置の側面図である。
【図3】図2のB−B断面図である。
【図4】図1のA−A断面図である。
【図5】容器をキャリッジに挿入するときの図1のA−A断面図である。
【図6】カバーを閉じた状態の図1のA−A断面図である。
【図7】キャリッジを冷蔵部から反応部へ移動中の図1のA−A断面図である。
【図8】キャリッジを反応部へ移動した状態の図1のA−A断面図である。
【図9】本発明の第2の実施例の生化学反応装置の主要部断面図である。
【図10】図9においてキャリッジを冷蔵部から反応部へ移動中の主要部断面図である。
【図11】図9においてキャリッジを反応部へ移動した状態の主要部断面図である。
【図12】本発明の第3の実施例の生化学反応装置の主要部断面図である。
【図13】図12においてキャリッジを冷蔵部から反応部へ移動中の主要部断面図である。
【図14】図12においてキャリッジを反応部へ移動した状態の主要部断面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 生化学反応装置
3 ケース
5 容器
7 キャリッジ
8 レール
9 冷蔵部
15 開口部
【技術分野】
【0001】
本発明は、試薬が注入されている容器を冷蔵する冷蔵部を有する生化学反応装置に関するものである。また、生化学反応装置における冷蔵部内の空気の攪拌方法に関する。
【背景技術】
【0002】
生化学反応装置では試薬によっては、試薬の劣化を防ぐために試薬を冷蔵保存する必要がある。とりわけ生化学反応を行うために重要な酵素は、常温で劣化し生化学反応に使用できなくなる場合がある。
【0003】
従来の保冷部を有する生化学反応装置としては、保冷室・分注機・加温機・検出器などを有する装置が知られている(例えば特許文献1参照)。そのような装置では装置内に容器内の試料及び試薬を保存する保冷室が設けられている。試料及び試薬が入っている容器を装置内に設けられた加温機に設置することにより容器内の試料及び試薬を任意の温度で任意の時間保持することができ、酵素反応及び生化学反応を制御することが出来る。容器は搬送機により保冷室・分注機・加温機・検出器へ持ち上げて搬送される構成となっている。
【特許文献1】特開平7−107999号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上に説明したように、従来の生化学反応装置では試薬の注入された容器を冷蔵部から反応部へ搬送機により移動する構成が示されている。特許文献1では、搬送機は自動組立ライン等で用いられるごく一般的なロボットアームとなっている。しかし、装置を簡略化しコストダウンを実現するためには更に構成を改良する必要がある。搬送レール上に試薬が注入された容器を搭載し、保冷後に試薬を反応させるために試薬が注入された容器を搬送レール上を移動させる構成とすることで装置構成を簡略化することは可能である。搬送レールにて試薬が注入された容器を移動する場合、冷蔵部内では、容器を冷却し、反応部では容器に試薬注入・容器内の試薬攪拌・加温等の動作を行う必要がある。このような構成を実現するために、容易な構成で冷蔵部を密閉し、かつ容器を反応部へ移動した後にも冷蔵部の密閉を容易な構成で実現することが望まれていた。
【0005】
また生化学反応装置内にて、試薬が注入された容器に装置外から液体の飛沫・ゴミなどが侵入しコンタミネーションが発生するのを防止することが望まれていた。さらに、冷蔵部内の空気を攪拌する必要があるが、攪拌装置を設けるのは装置の簡略化およびコストダウンといった要請に反するものであり、解決策が望まれていた。
【0006】
そこで、本発明は、試薬が注入された容器に装置外から液体の飛沫・ゴミなどが侵入しコンタミネーションが発生するのを防止することができる生化学反応装置を提供することを第1の目的とする。
【0007】
また、このような生化学反応装置において容易な構成で冷蔵部を密閉し、かつ容器を反応部へ移動した後にも冷蔵部の密閉を容易な構成で実現できる生化学反応装置を提供することを第2の目的とする。
【0008】
また、このような生化学反応装置において別途攪拌装置を設けることなく、冷蔵部内の空気を攪拌することができる攪拌方法を提供することを第3の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の生化学反応装置は、試薬が注入される容器を搬送するためのキャリッジと、キャリッジを搬送する搬送部と、容器内に注入された試薬を冷蔵する冷蔵部とを有する生化学反応装置において、生化学反応装置全体がケース内に収納されており、ケースによって実質的に外部から遮断されていることを特徴とする。
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の生化学反応装置は、冷蔵部を覆う壁面に形成されたキャリッジの本体が通ることができる開口部を備えた生化学反応装置において、キャリッジに開口部を密閉する密閉部を設けたことを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の攪拌方法は、本発明の生化学反応装置における冷蔵部内の空気の攪拌方法であって、冷蔵部内にてキャリッジを移動させることで冷蔵部内の空気を攪拌する攪拌方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、生化学反応装置全体がケース内に収納され、実質的に外部から遮断されることで、外部からの液体の飛沫・ゴミなどの侵入によるコンタミネーションを削減できる。
【0013】
また、容器を搬送するキャリッジに冷蔵部に設けた開口部を密閉する密閉部が設けられ、キャリッジの移動により冷蔵部に設けた開口部を密閉でき、冷蔵部内の保冷を容易な構成で実現でき装置のコストダウンが可能となる。
【0014】
また、冷蔵部内にてキャリッジを移動させることで冷蔵部内の空気を攪拌でき、別途攪拌装置を設けることなく冷蔵部内の空気を攪拌し冷蔵部内の空気温度を均一化できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に本発明の実施例について説明する。
〔第1の実施例〕
本発明の第1実施例を図1〜図8を用いて以下に説明する。
【0016】
図1は本発明の生化学反応装置の上面図である。生化学反応装置1はケース3で覆われており、回動して開閉するカバー2が設けられている。
【0017】
図2は生化学反応装置の側面図であり、図3は図2のB−B断面図である。ケース3内に収納された生化学反応装置1は、試薬注入部6内の試料及び試薬を保存する冷蔵部9と、試薬注入部6内に試薬を注入するための分注部11と、容器5内の試薬攪拌・加温等を行う反応部(加温部)10とを有する。
【0018】
図3において、容器5はキャリッジ7に挿入された状態にある。容器5には試薬注入部6が9ヶ所設けられている。図3ではキャリッジ7は冷蔵部9内に位置している。
【0019】
キャリッジ7は駆動軸27とレール8に支持されている。キャリッジ7には駆動軸27のガイドが形成されている。駆動軸27には駆動手段としてのモータ26が連結されている。モータ26を駆動させることで駆動軸27が回転し、キャリッジ7はレール8上を移動し冷蔵部9と反応部10の間を移動する。
【0020】
試薬注入部6内の試薬を移動・攪拌するために分注部11が設けられている。分注部11にはピペットチップ12が取付けられている。
【0021】
図4は図1のA−A断面図である。図4においてキャリッジ7は冷蔵部9内に位置している。キャリッジ7が位置しているその下方には冷却部14が設けられている。冷却部14により冷蔵部9内を冷却し試薬注入部6内の試薬を冷却保存している。また、キャリッジ7をモータ26にて微動させることで冷蔵部9内の空気がキャリッジ7により攪拌され冷蔵部9内の空気温度を均一化することが可能である。本実施形態の場合、移動可能なキャリッジ7を攪拌装置として機能させるため、別途攪拌装置を設ける必要がなく、装置を簡単化およびコストダウンを図ることができる。
【0022】
冷蔵部9の上方に配置されたカバー2は回動軸13を中心に回動することで開閉する構成となっている。すなわち、生化学反応装置1は、開閉可能なカバー2の部分を除いて、ケース3によって実質的に外部から遮断された構成となっている。これにより、装置外からの液体の飛沫・ゴミなどの侵入によるコンタミネーションを削減できる。
【0023】
図5は容器5をキャリッジ7に挿入するときの図1のA−A断面図である。ユーザがカバー2を回動軸13周りに回動させてカバー2を開け、容器5を冷蔵部9内に位置するキャリッジ7へと搬入する。容器5をキャリッジ7に挿入した後は、カバー2を回動軸13周りに回動させてカバー2を閉じる。つまり、本実施形態の構成は、容器搬入部以外は装置内部空間と装置外部空間をケース3によって遮断するものである。また、カバー2を設けることで装置外部と装置内部の連通を必要最小限に構成できる。よって、装置外からの液体の飛沫・ゴミなどの侵入によるコンタミネーションを削減できる。また、冷蔵部9は生化学反応装置1が使用される際にユーザ側に対して正面となる側(図1〜図8に示された生化学反応装置1の左側がユーザに対して正面となる)に設けられているので装置の操作性が向上する。すなわち、ユーザは容器5を設置する部分が明確に認識することができるとともに、冷蔵部9のカバー2を開けて容器5を装置内に容易に搬入出することができる。
【0024】
図6は容器5をキャリッジ7へ挿入後にカバー2を回動しカバー2を閉じた状態の図1のA−A断面図である。また、図7はキャリッジ7を冷蔵部9から反応部(加温部)10上へ移動中の図1のA−A断面図である。また、図8はキャリッジ7を反応部(加温部)10上へ移動した状態の図1のA−A断面図である。
【0025】
冷蔵部ケース18は、冷却部14を収納し、上面にカバー2を備え、反応部(加温部)10側には開口部15が形成されている。キャリッジ7は開口部15を介して冷蔵部9側と反応部(加温部)10との間を移動する(図7参照)。
【0026】
キャリッジ7の両側には開口部15を塞ぐための密閉部A16および密閉部B17が設けられている。密閉部A16はキャリッジ7が冷蔵部9内に配置されているとき、開口部15を塞ぐ(図6参照)。一方、密閉部B17はキャリッジ7が反応部(加温部)10上に配置されているとき、開口部15を塞ぐ(図8参照)。このように、キャリッジ7の移動により開口部15を塞ぐ構成とすることで、冷蔵部9の密閉・冷蔵部内の保冷を簡単な構成で実現でき装置のコストダウンが可能となる。
【0027】
キャリッジ7が反応部(加温部)10上に配置されると、分注部11に設けられた不図示の機構によりピペットチップ取付部19が試薬注入部6上に移動する。ピペットチップ12を試薬注入部6上に移動し不図示の機構により上下動させ試薬を移動したり試薬の攪拌を行う。
【0028】
以上、本実施形態によれば、容器搬入部に開閉可能なカバーを設け、装置内部空間と装置外部空間を遮断するケースを設けた結果、装置外部と装置内部の連通部を必要最小限に構成でき、装置外からの液体の飛沫・ゴミなどの侵入によるコンタミネーションを削減できる。またユーザが容器を設置する部分が明確になり装置の操作性が向上する。
〔第2の実施例〕
本発明の第2実施例を図9〜図11を用いて以下に説明する。本実施例は、第1の実施例に対してキャリッジに設けた密閉部の構成が異なるが、その他の基本的な構成は第1の実施例と同様である。よって、その他の部分の説明は省略する。また、説明に用いる符号は、第1の実施例と同一の構成要素については第1の実施例と同一の符号を用いて説明するものとする。
【0029】
図9は本発明の第2の実施例の主要部断面図である。
【0030】
冷蔵部ケース18の壁面であって、冷蔵部9側と反応部(加温部)10側とを仕切る壁面には開口部15が形成されている。本実施例の冷蔵部ケース18にはこの開口部15を塞ぐための上部シャッタ20・下部シャッタ21が設けられている。図9では、上部シャッタ20・下部シャッタ21は開口部15を塞ぐ位置に移動している。
【0031】
上部シャッタ20・下部シャッタ21は不図示の機構により図9中矢印で示す上下方向に移動する。シャッタ20、21は不図示のセンサがキャリッジ7を検知し、この信号に基づいて開閉するものであってもよい。また、これら上部シャッタ20・下部シャッタ21はキャリッジ7に押されることで開閉する構成としても良い。この場合、例えば以下のような構成としてもよい。キャリッジ7の前後にテーパ形状の部材を装着しておく。キャリッジ7が開口部15方向に移動することで、このテーパ形状の部材が上部シャッタ20・下部シャッタ21の合わせ目に進入し、シャッタを押し広げる。押し広げられたシャッタはキャリッジ7が開口部15を通過した後に、バネ等の不図示の付勢部材によって閉じるようにしておく。また、シャッタ20、21は上下方向にスライドして開閉するのではなく、キャリッジ7の移動方向に倒れることで開閉する構造のものであってもよい。この場合、上記のテーパ形状の部材を装着せずとも、キャリッジ7の本体がシャッタ20、21を押し倒すことでシャッタが開く。押し倒されることで開いたシャッタは、キャリッジ7の通過後、不図示の付勢部材によって閉じる構成とする。このように、シャッタの開閉により冷蔵部9の密閉・冷蔵部内の保冷を簡単な構成で実現でき装置のコストダウンが可能となる。
【0032】
図10は上部シャッタ20を上方向へ移動し、下部シャッタ21を下方向へ移動した状態を示している。上部シャッタ20・下部シャッタ21を移動することでキャリッジ7が開口部15を通過可能となる。図10ではキャリッジ7は冷蔵部9から反応部(加温部)10方向へ移動中である。図11はキャリッジ7が反応部(加温部)10上へ移動終了後の状態である。上部シャッタ20は下方向へ移動し下部シャッタ21は上方向へ移動し開口部15を塞いでいる。そのため冷蔵部9は密閉され冷蔵部9内の冷却された空気が冷蔵部9外へ移動しない。
〔第3の実施例〕
本発明の第3実施例を図12〜図14を用いて以下に説明する。本実施例は、第1・第2の実施例に対して冷蔵部の開口部の密閉方法が異なるが、その他の基本的な構成は第1・第2の実施例と同様である。よって、その他の部分の説明は省略する。また、説明に用いる符号は、第1・第2の実施例と同一の構成要素については第1・第2の実施例と同一の符号を用いて説明するものとする。
【0033】
図12は本発明の第3の実施例の主要部断面図である。
【0034】
キャリッジ7の反応部(加温部)10側(図12中キャリッジ7の右側)には、伸縮可能な伸縮部材A22を介して密閉カバーA24が取り付けられている。また、キャリッジ7の冷蔵部9左側(図12中キャリッジ7の左側)には、伸縮可能な伸縮部材B23を介して密閉カバーB25が取り付けられている。
【0035】
図12に示すように、キャリッジ7が冷蔵部9内に位置する状態では、密閉カバーA24は伸縮部材A22により図面の左方向へ付勢され冷蔵部ケース18に密着している。そのため開口部15は密閉されている。
【0036】
図13はキャリッジ7が冷蔵部9から反応部(加温部)10方向へ移動中の状態を示している。キャリッジ7が冷蔵部9から反応部(加温部)10方向へ移動することで伸縮部材A22と密閉カバーA24はキャリッジ7と共に移動する。これにより、伸縮部材A22によって付勢されることで冷蔵部ケース18に密着していた密閉カバーA24はその密着力が除々に弱められていく。キャリッジ7が所定の距離を移動すると、冷蔵部ケース18と密閉カバーA24との密着は完全に解除され、密閉カバーA24によって塞がれていた開口部15が開く。
【0037】
図14はキャリッジ7が反応部(加温部)10上へ移動終了後の状態である。密閉カバーB25は伸縮部材B23にてキャリッジ7に連結されている。密閉カバーB25は伸縮部材B23により図面の右方向へ付勢され冷蔵部ケース18に密着している。そのため開口部15は密閉されており冷蔵部9は密閉され冷蔵部9内の冷却された空気が冷蔵部9外へ移動しない。
【0038】
本実施形態の場合、伸縮部材A22、B23によって密閉カバーA24、B25が付勢されて冷蔵部ケース18に密着するので、確実に開口部15を密閉して高い気密性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第1の実施例の生化学反応装置の上面図である。
【図2】本発明の第1の実施例の生化学反応装置の側面図である。
【図3】図2のB−B断面図である。
【図4】図1のA−A断面図である。
【図5】容器をキャリッジに挿入するときの図1のA−A断面図である。
【図6】カバーを閉じた状態の図1のA−A断面図である。
【図7】キャリッジを冷蔵部から反応部へ移動中の図1のA−A断面図である。
【図8】キャリッジを反応部へ移動した状態の図1のA−A断面図である。
【図9】本発明の第2の実施例の生化学反応装置の主要部断面図である。
【図10】図9においてキャリッジを冷蔵部から反応部へ移動中の主要部断面図である。
【図11】図9においてキャリッジを反応部へ移動した状態の主要部断面図である。
【図12】本発明の第3の実施例の生化学反応装置の主要部断面図である。
【図13】図12においてキャリッジを冷蔵部から反応部へ移動中の主要部断面図である。
【図14】図12においてキャリッジを反応部へ移動した状態の主要部断面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 生化学反応装置
3 ケース
5 容器
7 キャリッジ
8 レール
9 冷蔵部
15 開口部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試薬が注入される容器を搬送するためのキャリッジと、前記キャリッジを搬送する搬送部と、前記容器内に注入された試薬を冷蔵する冷蔵部とを有する生化学反応装置において、
前記生化学反応装置全体がケース内に収納されており、前記ケースによって実質的に外部から遮断されており、
前記容器を前記生化学反応装置内に搬入するための搬入部が、前記冷蔵部に外部から直接アクセス可能に設けられていることを特徴とする生化学反応装置。
【請求項2】
前記搬入部は、開閉可能に設けられた蓋を有する、請求項1に記載の生化学反応装置。
【請求項3】
前記搬入部は、前記生化学反応装置が使用される際に正面となる側に設けられている、請求項1または2に記載の生化学反応装置。
【請求項4】
試薬が注入される容器を搬送するキャリッジと、前記キャリッジを搬送する搬送部と、前記容器内の試薬を冷蔵する冷蔵部と、前記冷蔵部を覆う壁面に形成された、前記キャリッジの本体が通ることができる開口部と、を備えた生化学反応装置において、
前記キャリッジは、前記開口部を密封する密封部を有することを特徴とする生化学反応装置。
【請求項5】
前記密封部は、前記キャリッジの移動方向に伸縮する伸縮部材を介して前記キャリッジの本体に取り付けられている、請求項5に記載の生化学反応装置。
【請求項6】
前記密封部は、前記キャリッジの前方および後方に前記伸縮部材を介して取り付けられており、前記伸縮部材の付勢力によって、前記開口部の形成された壁面であって前記開口部に周辺に密着することで前記開口部を密封する、請求項5に記載の生化学反応装置。
【請求項7】
前記冷蔵部を覆う壁面に形成された、前記キャリッジの本体が通ることができる開口部をさらに有し、前記開口部にシャッタが開閉可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の生化学反応装置。
【請求項8】
前記シャッタは前記キャリッジの移動に伴い開閉する、請求項7に記載の生化学反応装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の生化学反応装置における前記冷蔵部内の空気の攪拌方法であって、
前記冷蔵部内にて前記キャリッジを移動させることで前記冷蔵部内の空気を攪拌する攪拌方法。
【請求項1】
試薬が注入される容器を搬送するためのキャリッジと、前記キャリッジを搬送する搬送部と、前記容器内に注入された試薬を冷蔵する冷蔵部とを有する生化学反応装置において、
前記生化学反応装置全体がケース内に収納されており、前記ケースによって実質的に外部から遮断されており、
前記容器を前記生化学反応装置内に搬入するための搬入部が、前記冷蔵部に外部から直接アクセス可能に設けられていることを特徴とする生化学反応装置。
【請求項2】
前記搬入部は、開閉可能に設けられた蓋を有する、請求項1に記載の生化学反応装置。
【請求項3】
前記搬入部は、前記生化学反応装置が使用される際に正面となる側に設けられている、請求項1または2に記載の生化学反応装置。
【請求項4】
試薬が注入される容器を搬送するキャリッジと、前記キャリッジを搬送する搬送部と、前記容器内の試薬を冷蔵する冷蔵部と、前記冷蔵部を覆う壁面に形成された、前記キャリッジの本体が通ることができる開口部と、を備えた生化学反応装置において、
前記キャリッジは、前記開口部を密封する密封部を有することを特徴とする生化学反応装置。
【請求項5】
前記密封部は、前記キャリッジの移動方向に伸縮する伸縮部材を介して前記キャリッジの本体に取り付けられている、請求項5に記載の生化学反応装置。
【請求項6】
前記密封部は、前記キャリッジの前方および後方に前記伸縮部材を介して取り付けられており、前記伸縮部材の付勢力によって、前記開口部の形成された壁面であって前記開口部に周辺に密着することで前記開口部を密封する、請求項5に記載の生化学反応装置。
【請求項7】
前記冷蔵部を覆う壁面に形成された、前記キャリッジの本体が通ることができる開口部をさらに有し、前記開口部にシャッタが開閉可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の生化学反応装置。
【請求項8】
前記シャッタは前記キャリッジの移動に伴い開閉する、請求項7に記載の生化学反応装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の生化学反応装置における前記冷蔵部内の空気の攪拌方法であって、
前記冷蔵部内にて前記キャリッジを移動させることで前記冷蔵部内の空気を攪拌する攪拌方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−89416(P2007−89416A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−280096(P2005−280096)
【出願日】平成17年9月27日(2005.9.27)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月27日(2005.9.27)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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