説明

生産物をフリーズドライする方法と装置

本発明は、調温可能な設置面(2)と凝縮面(5)とを有する室(1)を使用して生産物をフリーズドライする方法と装置であって、生産物から水蒸気の形で発生する水が凝縮面の表面に結露し、フリーズドライプロセスの経過する間に該プロセスのドキュメンテーションのための測定を実施する形式の方法と装置とに関し、フリーズドライプロセスの経過をそのドキュメンテーションに関して改善し、同時にこの方法を実施するのに適した装置における技術的な費用を減少させるために、生産物と凝縮面(5)との間の水蒸気流を連続的に検出し、水蒸気の形で生産物から発生する水量が時間的な積分を介して算出されることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は調温可能な設置面(2)と凝縮面(5)とを有する室(1)を使用して生産物をフリーズドライする方法であって、生産物から水蒸気の形で発生する水が前記凝縮面の表面に結露し、フリーズドライプロセスの経過する間に、該プロセスのドキュメンテーションのための測定が実施される形式の方法に関する。さらに本発明は前記方法を実施するのに適した装置に関する。
【0002】
背景技術
フリーズドライは水を含んだ凍結した生産物、例えば薬剤又は食料品から脱水する方法である。この方法は一般的には、選ばれた氷温度での水蒸気圧に対して低い空気圧で実施される。例えば−20℃の氷温度は1.03mbarの水蒸気圧(平衡状態で)に相当する。水蒸気が氷表面から乾燥室へ流入できるためには乾燥室内における水蒸気圧は1.03mbarよりもはっきりと小さいものでなければならず、例えば0.5mbarである必要がある。したがってこの圧力値よりも小さい圧力、例えば0.15mbarを選ぶことが有利である。フリーズドライは通常は、調温可能な設置面が存在し、排気装置、例えば真空ポンプと組合わされた氷凝縮器が弁を介して接続されている室内で行なわれる。
【0003】
フリーズドライプロセスの経過にとって特徴的であることは、2つの乾燥時期である。結晶化した(凍結した)水がまだ生産物内に存在する間は、この乾燥区分は主又は昇華乾燥と呼ばれる。主乾燥の間は生産物の温度は、生産物の品質及び/又は特性を妨げないためにはたいてい0℃を大きく下回った所定の値を越えてはならない。乾燥が進行するに連れて生産物内の氷核は次第に小さくなる。氷の形での水がもはや存在しないと、残った水は乾燥生産物にて吸収されるか又は多かれ少なかれ固定的に結合される。この水の除去は後乾燥又は脱着乾燥の間に行なわれる。この時期に脱着可能な水量は生産物の温度、水結合の形式及びまだ存在している水量に関連する。後乾燥はドライプロセスの経過を決定する物理的な条件の別の変化によって導入される。
【0004】
フリーズドライプロセスの経過を、乾燥経過の間測定されるサーモダイナミックデータを介してドキュメント化しかつ制御することが公知である(Georg−Wilhelm Oetjen,Peter Haseley"Freeze−Drying"ページ273ff、Wiley出版、Weinheim、2004参照)。
【0005】
さらに公知技術には国際公開WO98/50744号の内容も属している。この文献には昇華フロントにおける温度もしくは乾燥しようとする物質に閉じ込められた氷の温度を主乾燥の制御と主乾燥から後乾燥への移行の制御とに利用できることが開示されている。
【0006】
主乾燥の間、氷温度の測定は、フリーズドライ室と排気装置との間の弁が短時間(数秒間)遮断されることで行なわれる。この時期にフリーズドライ室内には、支配している氷温度に相当する平衡水蒸気圧が形成される。圧力上昇から氷温度を直接的に推し量ることができる。氷温度を測定するこの方法は「バロメータ式温度測定」の概念で公知でありかつDE−PS1038988号に開示されている。
【0007】
氷温度の記述した測定は、技術的にかつ時間的に費用がかかる。この測定はフリーズドライ室と排気装置との間の弁の存在を前提条件としている。弁閉鎖時間はフリーズドライプロセス自体を延長するだけではなく、それは生産物を危険に晒すことに継がる。すなわち、遮断時間の間に氷を含有する物質に許容されない温度上昇が生じ、この結果、生産物の品質が低下する。公知の氷温度の測定は飽和蒸気圧の正しい認識に関連する。これは室容積あたり氷の最小量を前提条件とするので大きな乾燥室における小さい氷量では測定は不正確であるか又は不可能である。
【0008】
本発明の課題はフリーズドライプロセスの経過をそのドキュメンテーションに関して改善し、同時に該方法を実施するために適した装置における技術的な費用を減少させることである。
【0009】
この課題は本発明によれば特許請求の範囲の特徴によって解決された。
【0010】
本発明によっては簡単な形式で、フリーズドライプロセスが経過する間のどの時点でも、どの水量が凝縮器に達するかもしくはどの水量がまだ生産物に存在するかが認識されることが達成された。前提条件は生産物に含まれた水量がフリーズドライプロセスの開始にあたって判っていることである。この前提条件は常に充たされている。
【0011】
有利には生産物と凝縮器との間の水蒸気流は、連続的な水蒸気分圧の測定(例えば10〜100回/秒)と、設置面と凝縮器との間の水蒸気の流動抵抗とから求められる。水蒸気分圧は例えば赤外線分析器を用いて正確に測定される。飽和蒸気圧の正しい認知、つまり室容積あたりの氷の最小量とは前記測定は無関係である。
【0012】
さらに特に有利であるのは、氷温度がもはや測定される必要がなくなることである。記述した、氷温度の測定と関連した時間的及び技術的な費用は省略される。ドライプロセスはすでに搬出された水量又はまだ存在する水量によってドキュメント化されかつ制御される。本発明の方法を実施する装置ではフリーズドライ室と排気室との間にあって1mまでの直径を有する弁は省略することができる。さらに生産物−設置面と排気装置とは1つの室に配置されていることができる。
【0013】
本発明の更なる利点と詳細とは図1と図2とに概略的に示したフリーズドライを実施する装置に基づき説明する。
【0014】
図1は1つの室とそれに接続された凝縮器とを有するフリーズドライ装置を示した図。
【0015】
図2は設置面の他に凝縮器も存在している1つの室を有するフリーズドライ装置を示した図。
【0016】
図1に示されたフリーズドライ装置は設置面2を有する室1と該室1に接続された凝縮器3とを有している。凝縮器3は室4と凝縮面5とを備えている。設置面2の上にはフリーズドライしようとする生産物を有する容器(壜6)が設置されている。設置面2は調温可能である。この設置面2は詳細には示されていない冷凍機と搬送ポンプとを有する調温循環系の構成部分である。加熱期の間、冷凍機は遮断され、冷却/加熱媒体が電気的に加熱される。室1の内部でかつ乾燥後に実施する壜6の閉鎖に用いられる装置は全体として符号7で示され、押圧板8と作動装置9とを有している。
【0017】
フリーズドライ室1と凝縮器室4との間には凝縮器側に配置された弁11で閉鎖可能な開口10がある。弁11はフリーズドライ室1に向かって彎曲させられた弁皿12と駆動装置13とを有している。
【0018】
壜6内にある凍結した生産物を乾燥させるためにはまず室1において必要な負圧が生ぜしめられかつ設置面2が調温される。弁11が開いた状態で生産物から発生する水蒸気は凝縮器3の凝縮面5に向かって流れる。次第に、生産物内に存在する水量は減少する。
【0019】
どのような水量がまだ生産物に存在するか又はいかなる水量が既に搬出されたかをドキュメント化するためには、本発明によれば、室1内で水蒸気分圧を連続的に測出する装置が用いられている。該装置は図面においては単にブロックとして示されかつ符号15で示されている。これは水蒸気分圧を正確にかつできるだけ遅れなしで測定し、しかも1mbarと10−3mbarとの間で約1%の再現性で測定する装置である。有利には赤外スペクトル領域における水蒸気吸収帯を利用する装置が使用される。この種の装置は水蒸気における温度変動に敏感である。したがって装置15の温度を所定の値に調節するために有利には調温可能なでかつ当該装置15を取囲む遮蔽板16が示されている。さらにフリーズドライ設備内には残留空気(例えば5〜10%)が存在しかつ場合によっては薬剤の製造からの微量の溶剤又は食料品の製造からの微量のガス(コーヒー顆粒におけるCO)が存在する。赤外線スペクトロスコピーは水と他の帯域との間に干渉が発生しないような波長を見つけ出すか又はこれが例外的に可能でないとしたら吸着スペクトルが干渉なしで見えるように吸着スペクトルを数学的に分析することを許す。又、質量スペクトロメータが使用されることもできる。しかし、フリーズドライ室において水蒸気分圧を測定するために質量スペクトロメータを使用することは現時点では高い技術的費用でしか可能ではない。
【0020】
測定装置15はできるだけ頻繁に、有利には1秒あたり10から100回、それぞれ室1内を支配する水蒸気分圧に相応する電気的な信号を送信する。この信号は計算機17に供給され、この計算機17で、既に搬出された水量が計算され、例えばディスプレー18に表示されることができる。さらに計算機17は、室1内を支配している圧力及び/又は温度(例えば設置面温度)についての情報を、水蒸気流を検出する間に圧力を考慮できるためであれ、このような情報を必要とする制御方法を指示するためであれ必要とする。情報を室から計算機17に伝達するセンサと導線は詳細には示されていない。
【0021】
測定個所において水蒸気における温度変動が他の構成部分、例えば乾燥室のドア及び壁の温度により影響されずかつ測定個所において水蒸気の流速が音速に対して小さいという前提条件のもとで、水蒸気分圧は赤外線測定装置で連続的にきわめて正確に測定されることができる。送信された測定値と、その都度の室−凝縮器配置のために前もって、種々の圧力で複数回測定されかつ計算機17に記録された既知の流動抵抗とから連続的に、蒸気流が求められかつ時間的な積分を介して搬出された水量が算出される。
【0022】
書籍Diels/Jaeckel,Leybold Vakuum−Taschenbuch,2版、Springer出版社、1962ページ20/21から、真空におけるガス、例えば水蒸気の流過量Gには次式:
G=10o/W
o=ガス密度
W=流動抵抗
が当嵌まり、流動抵抗には次式:
W=12D/p+p
D=設備特性
=乾燥室における水蒸気分圧
=凝縮器室における水蒸気分圧
が当嵌まる。
【0023】
Dはガスの搬送路長さとその横断面とによってかつガスの摩擦係数によって決定される。上記前提条件のもとで既知の圧力での摩擦係数を一定であると見なすと、Gはpとpとに関連して算出され得る。pがフリーズドライで一般的であるようにpに較べて小さいと、Gのために正確な値を得るためにはpの正確な測定で十分である。フリーズドライの開始から各測定点までの時点のGに関する積分はそれぞれこの時点で搬出された水量をもたらす。
【0024】
フリーズドライ室における流動抵抗に関連した水蒸気流の測定は上記書籍"Freeze−Drying"のページ129,130に記載されている。この水蒸気流の測定は水蒸気分圧に強く依存し、したがって摩擦係数のために多くの圧力で測定されなければならない。
【0025】
計算機に記憶された前記方法で、主乾燥(昇華乾燥)の間と後乾燥(脱着乾燥)の間とのフリーズドライプロセスがすでに搬出された水量もしくはまだ存在する水量によってドキュメント化されることが可能である。例えば設置板温度の上昇と室における圧力の低下と関連する主乾燥から後乾燥への切換わりは、生産物特性に関連した水量が、例えば98%搬出されるか又は−固体物質に対して−固体物質のパーセントで表わした所定の含水量、例えば8%をまだ有していると行なわれる。又、後乾燥の終了点−例えば0.8%であらかじめ規定されている−も直接的に測定可能である。
【0026】
計算機17には制御装置19が後置されている。
【0027】
計算機から送られた結果に関連して制御装置の助けで、フリーズドライプロセスの全経過、例えば室1における圧力、設置面温度、弁11の作動、主乾燥から後乾燥への切換え等が制御される。このような制御方法のために必要な構成部分、弁、センサ等は詳細には示されていない。
【0028】
さらに装置15を用いた水蒸気分圧の連続的な正確な測定のために上記した前提条件は当該装置15がどのような形式で乾燥室1の内部に配置されるかに対し影響を持つ。遮蔽板16は、当該装置15の場所での温度変動が小さいという効果をすでに持つ。さらに設置面と側方の室内面との間には別の遮蔽体21が存在している。この形式の遮蔽体21は国際特許公開WO03/012355号に開示されている。遮蔽体は有利には調温可能、設置面とは無関係にも調温可能であり、室壁温度が壜6内にある生産物に、ひいては測定装置15にも有害な影響を及ぼすことを回避する。凝縮器3への開口10の領域には高い速度を有する水蒸気流が期待されるので装置15は有利には室1の上部領域に位置している。
【0029】
図1の実施例では、凝縮器3はフリーズドライ室1の開口10に接続されている。弁11で閉鎖可能な開口10は凝縮器3へ水蒸気を搬送するための最狭個所としたい。したがって弁皿12の開放位置での弁皿12の位置を、弁によって解放されたリングギャップが開口10よりも大きくなるように選択することが合目的的である。
【0030】
弁11の駆動装置13は凝縮器3の、前記開口10とは反対側に位置している。駆動装置13と弁皿12との間の結合部材22は同心的に巻かれかつ軸方向に配置された、凝縮表面5を形成する蛇管を貫通している。結合部材22は円錐状の押除け体23を保持しており、押除け体23の直径は蒸気流動方向で増大している。押除け体23の増大する直径は蒸気容量の減少に相応している。
【0031】
凝縮器3の下側には排水部24が設けられている。排水部24は結露した水蒸気の滴下の間、開放される。排気接続部は符号25で示されている。凝縮器室4の内部に配置された導管26はガス流入開口を凝縮器3の下部領域に配置するために役立つ。
【0032】
図2に示された構成では、管束28から成る凝縮器の凝縮面5は同様に室1内にある。
【0033】
図1の凝縮器3の場合のように、排水部24と排気接続部25,26とが設けられている。
【0034】
水蒸気分析装置15には遮蔽体16が存在しない。その代り設置面2の側方の遮蔽体21だけではなく、設置面2の上側と管束28の下側にも別の遮蔽体29が設けられている。これらの遮蔽体29は生産物の領域での不均等な温度分布を回避するためだけではなく、装置15の変らない温度のためにも役立つ。
【0035】
前記処置が装置15の変らない温度の達成のために不十分であると、装置15の温度依存性を検出し、計算機17に記憶させ、送られた測定値をその都度コンスタントな温度に換算する一般的な可能性も更に存在する。
【0036】
図2の実施例では側方の遮蔽体21によって決定された下側の開口が水蒸気流にとって重要である。この開口は十分に大きくすることができる。例えば遮蔽体の内部の乾燥室を幅1.5m、高さ2m、深さ1.5mであると仮定すると、約25cmの自由な通過開口で水蒸気のために約5qmの搬送面が達成される。技術的にはほぼ最大である弁である1.2mの自由な直径を有する弁の場合には約1,1qmの搬送面が生じる。
【0037】
図2に示された配置は低い圧力のもとでのフリーズドライにとって特に有利である。既に何度も記述した書籍"Freeze−Drying"の288,289ページに記述されているように約4.5mの乾燥室内には約20.000本の壜を配置することができる。主乾燥の間は−42℃よりも小さく氷温度がたもたれなければならないと、このために必要な圧力は約0.06mbarとなる。この場合には約1mの直径を有する弁が必要であるものと想われる。
【0038】
氷温度が低い設備と数多くの壜、例えば30から70000の壜とのためには弁を用いた解決は技術的にもはや実施可能ではない。その代りに円形の開口だけではなく、先きに述べた計算で示したように細長い、スリット状の開口を設けることができる。
【0039】
要約すれば本発明によっては以下の利点が達成される。
【0040】
−弁を有する既存の設備の変更が可能である。
【0041】
−技術的に最大である弁の大きさ−例えば1mを越える−は蒸気の搬送を、特に低い圧力(例えば0.08mbarよりも小さい)の場合に制限することはなくなる。室と凝縮器とは1つの空間に配置することができる。
【0042】
−室と凝縮器との間の弁は省略できる。これは生産設備と大きな弁との場合には運転確実性に関しても(省略した弁は故障を起さない)著しい費用ファクタである。
【0043】
−圧力上昇測定なしで、導かれた値がプロセス制御に利用される論拠はもはや存在しない。搬送された水量が測定される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】1つの室と該室に接続された凝縮器とを有するフリーズドライ装置を示した図。
【図2】設置面の他に凝縮器も存在している室を有するフリーズドライ装置を示した図。
【符号の説明】
【0045】
1 室
2 設置面
3 凝縮器
4 室
5 凝縮面
6 壜
7 閉鎖装置
8 押圧プレート
9 作動装置
10 開口
11 弁
12 弁皿
13 駆動装置
15 ブロック
16 遮蔽板
17 計算機
18 ディスプレー
19 制御装置
21 遮蔽体
22 結合部材
23 押除け体
24 排水部
25 排気部
26 導管
28 管束

【特許請求の範囲】
【請求項1】
調温可能な設置面(2)と凝縮面(5)とを有する室(1)を使用して生産物をフリーズドライする方法であって、生産物から水蒸気の形で発生する水が前記凝縮面の表面に結露し、フリーズドライプロセスの経過する間に、該プロセスのドキュメンテーションのための測定が実施される形式の方法において、生産物と凝縮面(5)との間の水蒸気流が連続的に検出され、水蒸気の形で生産物から発生する水量を時間的な積分を介して算出することを特徴とする、生産物をフリーズドライする方法。
【請求項2】
水蒸気流を水蒸気分圧の連続的な測定と、前記設置面(2)と前記凝縮面(5)との間の水蒸気のための流動抵抗とから求める、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記流動抵抗をフリーズドライ装置において種々異なる圧力のためにそれぞれ1度測定し、この値を計算機に記憶させ、水蒸気流の検出を圧力に関連して行なう、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記水蒸気分圧が秒あたりしばしば、有利には10〜100回測定される、請求項2又は3記載の方法。
【請求項5】
赤外線スペクトル領域の水素吸着帯域を利用する測定装置(15)を使用する、請求項2から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記測定装置(15)の温度があらかじめ選択された所定の温度に調節される、請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記測定装置(15)の温度依存性を検出し計算機(17)に記憶し、送られた測定値をそれぞれ一定の温度に換算する、請求項5又は6記載の方法。
【請求項8】
前記計算機(17)に制御装置(19)が対応配置され、前記計算機(17)により求められた値をベースとして当該フリーズドライ方法を制御する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
調温可能な設置面(2)と凝縮面(5)とを有する室(1)を使用して生産物をフリーズドライする装置であって、水蒸気の形で生産物から発生する水が前記凝縮面の表面に結露し、フリーズドライプロセスの経過する間に、該フリーズドライプロセスのドキュメンテーションのための測定が実施される形式のものにおいて、当該装置が水蒸気分圧を連続的に測定する測定器(15)を具備していることを特徴とする、生産物をフリーズドライする装置。
【請求項10】
計算機(17)が設けられ、この計算機(17)を用いて、水蒸気分圧の連続的な測定と、設置面(2)と凝縮面(5)との間の水蒸気の流動抵抗とから、水蒸気流が算出されかつそれから時間的な積分を介して、生産物から発生する水量が算出される、請求項9記載の装置。
【請求項11】
前記測定装置(15)がフリーズドライ室(1)の内部に配置され、しかも水蒸気の流速が音速に較べて小さい個所に配置されている、請求項9又は10記載の装置。
【請求項12】
測定装置(15)に有利には調温可能な遮蔽板(16)が対応配置されている、請求項9から11までのいずれか1項記載の装置。
【請求項13】
前記設置面(2)と室内面の少なくとも1部との間に遮蔽体(21)が存在している、請求項9から12までのいずれか1項記載の装置。
【請求項14】
前記設置面(2)と前記凝縮面(5)とがそれぞれ1つの室(1)もしくは(4)内にあり、両方の室(1)もしくは(4)が開口(10)を介して接続されている、請求項9から13までのいずれか1項記載の装置。
【請求項15】
前記開口(10)に有利にはフリーズドライ室(1)に向かって彎曲された弁皿(12)を備えた、凝縮器側で作動可能な弁(11)が対応配置されている、請求項14記載の装置。
【請求項16】
前記凝縮面(5)の領域に押除け体(23)が存在しており、該押し除け体(23)の直径が蒸気容積の減少に相応して流動方向に増大している、請求項9から15までのいずれか1項記載の装置。
【請求項17】
前記開口(10)が長く延び、例えばスリット形に構成されている、請求項14から16までのいずれか1項記載の装置。
【請求項18】
前記凝縮面(5)がフリーズドライ室(1)内にある、請求項9から13までのいずれか1項記載の装置。
【請求項19】
前記凝縮面(5)が前記遮蔽体(21,29)内にある、請求項18及び12記載の装置。
【請求項20】
計算機(17)から送られた信号をベースとして室(1)内で経過するフリーズドライプロセスを少なくとも部分的に制御する制御装置(19)が設けられている、請求項9から19までのいずれか1項記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−524066(P2007−524066A)
【公表日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−552500(P2006−552500)
【出願日】平成17年2月1日(2005.2.1)
【国際出願番号】PCT/EP2005/000958
【国際公開番号】WO2005/080894
【国際公開日】平成17年9月1日(2005.9.1)
【出願人】(506278543)ゲーエーアー リュオフィル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (1)
【氏名又は名称原語表記】GEA Lyophil GmbH
【住所又は居所原語表記】Kalscheurener Strasse 92, D−50354 Huerth, Germany
【Fターム(参考)】