説明

画像処理装置、画像処理システム、および、画像処理方法

【課題】可搬性記録媒体に記録されたジョブを画像処理装置に実行させる方法および装置を提供する。
【解決手段】本発明は、複数のジョブデータと、各ジョブデータに関連づけて記録されたジョブデータのステータス情報とが記録された可搬性記憶媒体から、ジョブデータ及びステータス情報を読み出す情報読出手段と、情報読出手段により読み出されたステータス情報に基づいて、ジョブの実行順位を決定するジョブ実行順位決定手段と、ジョブ実行順位決定手段により決定されたジョブの実行順位に従って、情報読出手段により読み出されたジョブデータに基づいてジョブを実行するジョブ実行手段と、を有することを特徴とする画像処理装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理システムおよび画像処理方法に関し、特に、可搬性記憶装置に記録したジョブデータに基づいて画像処理を実行する装置、システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭やオフィスにおける画像処理装置として、所謂デジタル複合機(以下、MFPと称する。)が注目を浴びている。このMFPは、従来のコピー機、プリンタ、スキャナ、および、ファクシミリ等がそれぞれ単体で有した機能を単機で集約的に複数併せ持つ装置である。
【0003】
これら複数の機能のうち、プリンタ機能は、パーソナルコンピュータ(以下、PCと称する。)に代表される電子計算機即ち情報処理装置とネットワークを介して接続されたMFPが、プリンタ機能を制御する印刷制御情報および印刷すべき画像のデータ(文字データを含む。)を電子計算機やスキャナ等から受信することにより実行される。ネットワークを物理的に構成するデータ通信媒体には、公衆通信回線、および、専用通信回線が含まれる。また、可搬性記憶媒体(フロッピー(登録商標)ディスク、USBメモリ、メモリーカード等)を用いたデータ伝送が行われることもある。
【0004】
スキャナ機能は、撮像部および入力画像処理部を用いて撮像された画像データを、所定のデータ形式(ビットマップ、JPEG、GIF、TIFF、PDF等)に変換する機能であり、画像データをMFP本体内メモリに記憶し、上記のデータ通信媒体を介して送信する。スキャナ機能を制御するためのスキャナ機能制御情報は、操作者がMFPの操作部を用いて入力することができる。また、データ通信媒体を介してMFPに画像スキャンを指示し、スキャンを実行させることも可能である。
【0005】
また、ファクシミリ機能は、MFPの撮像部および入力画像処理部を用いて撮像された画像データ、または、データ通信媒体を介して電子計算機等から送信されたデータを、電話回線を含む公衆通信回線を介して別のファクシミリ機能を有する装置に送信する機能である。ここでも、ファクシミリ送信を制御するためのファクシミリ機能制御情報は、MFP本体の操作部、または、データ通信媒体を介して接続される電子計算機より入力可能となっている。
【0006】
このように、MFPは単体で複数機能を発揮する非常に有益な装置である。また、データ処理がデジタル化されているため、電子計算機等との親和度も非常に高い。そのため、従来のコピー機、スキャナ、プリンタ、および、ファクシミリ等に置き換わる勢いでMFPの普及が進んでいる。
【0007】
しかしながら、MFPには不利点も存在する。MFPは、多くの機能を単体で処理する能力を有する。そのため、例えば、複数の操作者からのジョブが一つのMFPに集中することがある。MFPは、通常、ジョブを受けた順番、もしくは、所定の優先順位に従ってジョブを順次実行するが、ジョブ実行のさなかに何らかのエラーが発生すると、以降のジョブを含めてMFPの動作が停止する。エラーを解消するか、または、エラーを生じさせたジョブを削除する、等の策を講じなければ、MFPの動作は復旧せず、以降のジョブの処理が遅滞する。また、復旧したとしても削除されたジョブデータは失われ、操作者は再度、同一もしくは他のMFPに処理を指示する必要が生じる。ここで、ジョブデータは、MFPの有する機能の一つを選択するためのデータ、および、その機能を実行する際に操作者が決定可能であるパラメータ群(画像サイズ、カラーもしくはモノクロ、印刷用紙サイズ、等)のデータなどの制御情報、さらには、処理画像のデータを含む。
【0008】
特許文献1は、一つのジョブに起因したMFP等画像処理装置のデッドロック化を回避する手段を開示する。特許文献1においては、印刷できない画像データを内蔵の外部記憶装置に記録することにより、一人の操作者によるMFP等の不慮の占有(エラー等によるMFP等の動作停止等)を回避する。
【0009】
また、特許文献2は、MFP等にエラーが生じた際、MFP等が既に受け付け、MFP等の本体内に一時的に記憶された未処理のジョブおよび処理中のジョブのデータを可搬性記憶媒体に記憶することにより、MFP等に発生したエラーで生じるジョブデータの消散を最小限にとどめる手段を開示する。
【0010】
また、特許文献3ないし特許文献7は、予め、MFP等に対するジョブの内容を可搬性記憶媒体に記録し、操作者がMFP等に可搬性記憶媒体を介してジョブデータを送ることにより、画像処理を実施する手段を開示する。可搬性記憶媒体にジョブデータを記録することで、一般的に、エラー発生等に起因する未処理のジョブデータの消散という不都合は改善される。
【0011】
特許文献3においては、特に可搬性記憶媒体に記録されたプリントジョブを、MFP等上で実行する手段を開示する。可搬性記憶媒体にプリントジョブを記録し、MFP等にジョブデータを送る手段を設けることでオフラインプリントを実現している。
【0012】
また、特許文献4においては、可搬性記憶媒体に記録された画像データを、MFP等上で直接的にプリントする手段を開示する。可搬性記憶媒体に記録された画像データからプリントすべき画像データを取捨選択することで、無駄なプリント出力の抑制を可能としている。
【0013】
また、特許文献5においては、予め可搬性記憶媒体に記録されたスキャンジョブに従ってMFP等上でスキャンを実行し、スキャンにより生成された画像データを可搬性記憶媒体に記録する手段を開示する。特許文献3と同様、可搬性記憶媒体にプリントジョブを記録し、MFP等にジョブデータを送る手段を設けることでオフラインプリントを実現している。
【0014】
また、特許文献6においては、可搬性記憶媒体に記憶されたプリントジョブをデジタル普通紙コピー機上でプリントするための画像データ出力制御データを作成し、プリントする手段を開示する。特許文献3および特許文献5と同様、可搬性記憶媒体にプリントジョブを記録し、MFP等にジョブデータを送る手段を設けることでオフラインプリントを実現している。
【0015】
また、特許文献7においては、可搬性記憶媒体に記録されたプリントジョブを、MFP等上で実行する手段を開示する。特に、可搬性記憶媒体に記憶されたプリントジョブデータに基づいてプリントする際、カラー出力不可能なMFP等にカラープリントを指示するジョブデータが入力されれば、ジョブデータをモノクロ出力に適した形式へ変換してからプリントする手段を開示する。
【特許文献1】特開2001−166898号公報
【特許文献2】特開2001−047700号公報
【特許文献3】特開2003−127508号公報
【特許文献4】特開2004−056200号公報
【特許文献5】特開2004−072762号公報
【特許文献6】特開2004−015818号公報
【特許文献7】国際公開第01/097004号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
このように、可搬性記憶媒体を活用したジョブの記憶、ジョブの実行については、種々提案されているが、未だに、ユーザにとって使いやすいものではない。例えば、エラーが発生してジョブが中断された場合に可搬性記憶媒体にジョブを保存することを提案している特許文献2においては、エラーが発生したジョブは、その都度保存されることにより、同じジョブで複数回エラーが発生した場合は、同じジョブでありながら、複数記憶されることになり、可搬性記憶媒体の記憶容量を圧迫する。また、ジョブを可搬性記憶媒体に記憶させた場合に、どのジョブを実行すればよいのかについては、リスト表示することも記載されてはいるが、上述のように、その記憶されたジョブのステータス等によっては、その取り扱いは変わらなければ、ユーザにとっては使いづらいものである。
【0017】
そこで、本発明の目的は、ジョブデータを記憶した可搬性記憶媒体からジョブを実行する際に、ユーザにとって使いやすくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、一態様においては、複数のジョブデータと、各ジョブデータに関連づけて記録されたジョブデータのステータス情報とが記録された可搬性記憶媒体から、ジョブデータ及びステータス情報を読み出す情報読出手段と、情報読出手段により読み出されたステータス情報に基づいて、ジョブの実行順位を決定するジョブ実行順位決定手段と、ジョブ実行順位決定手段により決定されたジョブの実行順位に従って、情報読出手段により読み出されたジョブデータに基づいてジョブを実行するジョブ実行手段と、を有することを特徴とする画像処理装置である。
【0019】
本発明の一態様においては、ステータス情報は、ジョブが中断されたことを示す中断情報と、ジョブが未処理であることを示す未処理情報とを含むことが好ましい。
【0020】
本発明の一態様においては、ジョブ実行順位決定手段は、未処理情報を含むステータス情報と関連づけられたジョブデータに基づくジョブよりも中断情報を含むステータス情報と関連づけられたジョブデータに基づくジョブが先に実行されるようにジョブの実行順位を決定する、ことが好ましい。
【0021】
本発明は、他の一態様においては、複数のジョブデータと、各ジョブデータに関連づけて記録された、ジョブデータに基づくジョブが中断された時刻を示す中断時刻情報とが記録された可搬性記憶媒体から、ジョブデータと中断時刻情報とを読み出す情報読出手段と、情報読出手段により読み出された中断時刻情報に基づいて、ジョブの実行順位を決定するジョブ実行順位決定手段と、ジョブ順位決定手段により決定されたジョブの実行順位に従って、情報読出手段により読み出されたジョブデータに基づいてジョブを実行するジョブ実行手段と、を有することを特徴とする画像処理装置である。
【0022】
本発明の一態様においては、ジョブ実行順位決定手段は、中断時刻情報の示す時刻が異なる複数の中断時刻情報が可搬性記憶媒体にある場合、現在の時刻により近い中断時刻情報に関連づけられたジョブデータに基づくジョブが先に実行されるようにジョブの実行順位を決定する、ことが好ましい。
【0023】
本発明は、他の一態様においては、ジョブデータと、ジョブデータに関連づけて記録された、ジョブデータを記録した時刻またはジョブデータに基づくジョブの実行が中断された時刻である時刻情報とが記録された可搬性記憶媒体から、ジョブデータと時刻情報とを読み出す情報読出手段と、情報読出手段により読み出された時刻情報の示す時刻と現在の時刻との時間間隔が所定の時間以上に隔たっているか否かを判断する判断手段と、判断手段によって時間間隔が所定の時間未満である場合に、時刻情報と関連づけられたジョブデータに基づくジョブを実行するジョブ実行手段と、を有することを特徴とする画像処理装置である。
【0024】
本発明の一態様においては、さらに、判断手段が、時間間隔は所定の時間以上に隔たっていると判断した場合、所定の時間以上に隔たっている時刻情報に関連づけられたジョブデータに基づくジョブを実行するか否かの確認画面を表示する表示手段と、操作者がジョブを実行するか否かを選択する選択手段と、を有することが好ましい。
【0025】
本発明は、他の一態様においては、可搬性記憶媒体に記録されたジョブデータを読み取り可能な情報処理装置に、ジョブデータを読み取らせ、ジョブデータに基づくジョブを、接続された画像処理装置に実行させるための指示を、情報処理装置に送信させるためのプログラムであって、ジョブデータの状態を解析し、ジョブデータに関連づけて記録された中断情報の有無を判断するステップと、ジョブデータに関連づけて記録された中断情報が存在する場合、ジョブデータに基づくジョブを実行可能な、情報処理装置に接続された画像処理装置を検索するステップと、検索ステップの結果挙げられた画像処理装置の少なくとも1つにジョブデータを送信するステップと、を有することを特徴とする、情報処理装置に、画像処理装置に対してジョブを実行する指示を送信させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0026】
本発明による画像処理装置においては、画像処理装置が可搬性記憶媒体に記録されたジョブデータを読み出し、ジョブを実行する。ジョブが、画像処理装置の機能的制限および機能不全、または、操作者の指示によって中断された場合、中断された状態を可搬性記憶媒体に記録する。
【0027】
本発明による画像処理装置においては、可搬性記憶媒体に記録されたジョブデータと、中断された状態を読み出し、中断された状態に基づいて、画像処理装置が、ジョブの実行順位を決定することができる。
【0028】
そのため、本発明により、中断されたジョブの再開および完遂のための工程は、よりフレキシブルなものとなり、ユーザにとって使いやすい画像処理装置が実現される、という効果を奏する。
【0029】
また、本発明においては、ジョブが中断された画像処理装置とは異なる画像処理装置で、中断されたジョブを再開することも可能である、という効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
【0031】
<システム構成>
図1は、本発明による実施形態に係るシステムの概略図である。本システムは、画像処理装置であるMFP10aおよび10b、電子計算機即ち情報処理装置であるパーソナルコンピュータ(PC)20、および、可搬性記憶媒体であるUSBメモリ30を含む。MFP10aおよび10bは、同等の機能を有するMFPでよい。また、一方のMFP10aの具備する機能を他方のMFP10bが具備しない組み合わせであってもよい。さらには、本システムは、一台のMFP10aのみを含む構成であってもよい。
【0032】
MFP10aおよび10bは、少なくとも、プリント機能、スキャナ機能、コピー機能、および、ファクシミリ機能のいずれか1つの機能を有し、MFP10aおよび10bの有するこれら機能のうち少なくとも1つの機能を、可搬性記憶媒体のインタフェースである、USBポート11を介して接続されるUSBメモリに所定のデータフォーマットで記録されたジョブデータを読み込むことで実行可能である。また、MFP10aおよび10bは、操作者とのインタフェースである操作パネル12を有し、操作者は、操作パネル12を操作することで、MFP10aおよび10bに指示を送ることができる。また、MFP10aおよび10bは、画像読み取り部13を有し、画像読み取り部13に載置された原稿を読み取って電子データ化することが可能であり、操作者の指示によって印刷物として出力することが可能である。
【0033】
PC20は、操作者とのインタフェースである、ディスプレイおよびキーボードを備えた、至極一般的な機能を有する電子計算機であればよい。ただし、MFP10aおよび10bに対して指示すべきジョブをUSBメモリ30にジョブデータとして記録するために、USBメモリ30を接続可能なUSBポート21を有する必要がある。また、図示しないが、PC20とMFP10aおよび10bとは、通信回線によって接続され、ネットワークを形成してもよい。その場合、ジョブデータを、PC20から、通信回線を介して、MFP10aおよび10bに送り、ジョブを実行させることも可能である。
【0034】
USBメモリ30は、USB接続部31を備えた記憶媒体である。USBメモリ30は所定の記憶容量を備え、MFP10aおよび10b、ならびに、PC20により、その記憶されたデータの内容を読み出すことができ、また、データを書き込むことが可能である。
【0035】
図2は、本システムの構成を示すブロック図である。
【0036】
先ず、MFP10aは、画像読み取り部13に載置された紙原稿を読み取るための撮像部103、および、入力された画像データを処理するための入力画像処理部104を備える。操作部102は、図1に示した操作パネル12に相当するブロックである。また、MFP10aは、印刷物として出力するために、出力画像処理部107およびプリントヘッド108を有する。システムコントローラ106は、図示しないCPUおよび記憶装置(ROM、RAM、HDD等)を備え、操作部102、撮像部103、入力画像処理部104、メモリ105、および、出力画像処理部107を制御する。記憶装置には、各種制御プログラムおよびデータが記憶される。ジョブの内容、画像データ等を記憶する部分であるメモリ105は、システムコントローラ106に加え、入力画像処理部104および出力画像処理部107からのアクセスが可能である。さらに、MFP10aは、PC20やUSBメモリ30等外部機器からの情報の送受信を可能とするため、外部インタフェース(I/F)101を有する。外部I/F101は、例えば、USBポート、および、ネットワーク接続部である。外部I/F101は、システムコントローラ106に接続され、外部I/F101を介して入出力されるデータは、システムコントローラ106が管理する。システムコントローラ106は、各種制御プログラムとそれらを実行する図示しないCPUにより、MFP10aの他の構成部と協働し、可搬性記憶媒体からデータの読出を行う情報読出手段、可搬性記憶媒体にデータを記録する情報記録手段、ジョブデータに基づいてジョブを実行するジョブ実行手段、操作者に情報を提供するための表示手段、操作者が指示を入力するための選択手段、可搬性記憶媒体以外から(例えば、ネットワークを通じて)データを受け付ける受付手段、ジョブの実行順位を決定するジョブ実行順位決定手段、受信したデータを基に判断をおこなう判断手段、を構成することができる。
【0037】
本実施形態において、MFP10bは、MFP10aと同等の構成を有するため、説明は省略する。
【0038】
PC20は、CPU202を有する。主記憶装置としてROM203およびRAM204が、補助記憶装置としてハードディスク205がCPU202と接続される。さらに、CPU202に接続された外部インタフェース(I/F)201を有する。この外部I/F201は、ネットワーク接続部やUSBポートでよい。当然のことながら、ここに図示はしないが、PC20は、操作者との標準的インタフェースである、ディスプレイおよびキーボードを有する。記憶装置203ないし205には、各種プログラムおよびデータが記憶される。PC20は、各種プログラムとそれらを実行するCPU202、およびPC20の他の構成部と協働し、可搬性記憶媒体からデータを読み出すデータ読出手段、ネットワーク等で接続されたMFP等にデータを送信するデータ送信手段、を構成することができる。
【0039】
USBメモリ30は、内部に不揮発性の記憶装置302を有し、記憶装置302は、USB接続部である外部インタフェース(I/F)301と接続され、USB接続された外部機器によるデータの読み書きが可能である。
【0040】
本図では、MFP10aとPC20とは、ネットワーク400を介して相互に接続されている。MFP10aとPC20とは、ネットワーク400を介して相互にデータの送受信が可能である。
【0041】
<画像処理手順>
次に、本発明に係る本システムを用いた画像処理方法について、添付の図面を参照して説明する。
【0042】
操作者は、MFP10aに実行させるジョブを、PC20を用いて作成する。作成されたジョブデータは、USBメモリ30に記録される。ここで、ジョブデータに記録されるジョブは、例えば、
所望の画像データを出力するプリントジョブ、
所望の原稿を電子データ化するスキャンジョブ等、である。
また、所望の原稿を複写するコピージョブ、および、
所望の原稿および電子データのいずれかをファクシミリ送信するファクシミリジョブ、
が含まれてもよい。原稿とは、紙媒体等に記載された形態を有する情報媒体を指す。
【0043】
次に各種ジョブについて説明する。プリントジョブは、紙等の媒体に画像データを印刷するジョブを指す。このプリントジョブを実行するジョブデータであるプリントジョブデータには、
ジョブがプリントであることを示すデータ、
ジョブの状態を示すデータ、
プリントモードを指定するためのデータであるモードデータ、
出力すべき画像データ等、が含まれる。
ジョブの状態を示すデータは、このジョブが未処理状態であるか、中断状態であるか、処理済みであるかを示すデータである。
プリントモードには、
用紙サイズ、
フィニッシング、
両面印刷もしくは片面印刷、
カラー印刷もしくはモノクロ印刷、
地紋、
オーバーレイ、
ウォーターマーク等、の設定に関するパラメータ群が含まれる。
フィニッシングとは、
出力のステープル処理、
パンチ穴開け処理、
紙折り処理等、の設定を指定するパラメータ群である。
スキャンジョブは、所望の原稿を電子データ化するジョブを指す。このスキャンジョブを実行するジョブデータであるスキャンジョブデータには、
ジョブがスキャンであることを示すデータ、
ジョブの状態を示すデータ、
スキャンモードを指定するためのデータであるモードデータ、等、が含まれる。
ここで、スキャンモードには、
用紙サイズ、
両面スキャンもしくは片面スキャン、
カラースキャンもしくはモノクロスキャン、
スキャン解像度、
出力ファイル形式等、を指定するパラメータ群が含まれる。
コピージョブは、所望の原稿を複写するジョブを指す。このコピージョブを実行するジョブデータであるコピージョブデータには、
ジョブがコピーであることを示すデータ、
ジョブの状態を示すデータ、
コピーモードを指定するためのデータであるモードデータ、等、が含まれる。
ここで、コピーモードとは、
用紙サイズ、
フィニッシング、
両面コピーもしくは片面コピー、
カラーコピーもしくはモノクロコピー、
地紋、
オーバーレイ、
ウォーターマーク等、の設定に関するパラメータ群である。
ファクシミリジョブは、所望の原稿または電子データをファクシミリ送信するジョブを指す。このファクシミリジョブを実行するジョブデータであるファクシミリジョブデータには、
ジョブがファクシミリ送信であることを示すデータ、
ジョブの状態を示すデータ、
ファクシミリ送信モードを指定するためのデータであるモードデータ、等、が含まれる。
送信すべき文書が電子データである場合には、さらにその文書の画像データが付加される。
【0044】
USBメモリ30を用いたジョブ処理について説明する。ジョブデータをUSBメモリ30に記録すると、操作者は、USBメモリ30をPC20から抜き取り、MFP10aのUSBポート11に装着する。USBメモリ30が装着されたMFP10aの情報読出手段は、USBメモリ30に記録されているデータ内容を調査し、ジョブデータの有無を確認する。ジョブデータの存在を確認すると、MFP10aは、ジョブデータを読み出し、ジョブ実行手段が、ジョブデータの指示する内容に従ってジョブを実行する。
【0045】
<エラーによるジョブの中断>
図3は、MFP10aのシステムコントローラ106の記憶装置に記録され、システムコントローラ106のCPUがジョブの実行のために実行するプログラムのうち、エラーが発生してジョブの処理が中断された場合のUSBメモリ30に対する処理を示す部分のフローチャートである。このエラーは、ジョブデータに記載の指示に従ってMFP10aが処理を継続できないような場合、例えばジョブデータに記載された処理を行う機能(例えば両面印刷機能等)がMFP10aに備わっていないような場合、および、用紙切れもしくは紙詰まり等によりMFP10aが機能不全に陥った場合等を指す。
【0046】
ジョブを実行中、エラーの発生を監視する(ステップS101)。エラーの発生が認められない場合、ジョブを続行する。エラーが発生した場合、現在実行中のジョブを中断する(ステップS102)。
【0047】
次に、現在実行途中であるジョブが、USBメモリ30から登録されたジョブであるか否かを判断する(ステップS103)。そのジョブがUSBメモリ30から登録されたジョブである場合、USBメモリ30内のジョブの状態を記録するデータ領域に、MFP10aの情報記録手段が、中断されたことを示すデータ即ち中断情報を、ジョブデータに関連づけて記録する(ステップS104)。このとき、ジョブが中断された理由についても同時にUSBメモリ30に記録することが望ましい。ジョブがUSBメモリ30から登録されたジョブでない場合、中断処理のみを実行する(ステップS103)。このように、MFP10aにおいて何らかのエラーが発生した場合、USBメモリ30から登録されたジョブに対しては、USBメモリ30にそのジョブは中断された状態であることが記録される。
【0048】
<操作者指示によるジョブの中断>
図3は、MFP10aのシステムコントローラ106の記憶装置に記録され、システムコントローラ106のCPUがジョブの実行のために実行するプログラムのうち、操作者がジョブ中断指示手段および選択手段として機能する操作パネル12(図1)等より、ジョブの中断を指示した場合のMFP10aのシステムコントローラ106のCPUのUSBメモリ30に対する処理を示す部分のフローチャートである。
【0049】
ジョブを実行中、操作者によるジョブの中断指示の有無を監視する(ステップS201)。この監視は、ステップS101(図3)に示したエラー発生監視ステップと同時的に実行する。中断指示の入力が認められない場合、ジョブを続行する。操作者によってジョブの中断指示が入力された場合、即座に現在実行中のジョブを中断する処理を行う(ステップS202)。
【0050】
次に、中断されたジョブが、USBメモリ30から登録されたジョブであるか否かを判断する(ステップS203)。
【0051】
中断されたジョブが、USBメモリ30から登録されたジョブである場合、先ず、操作パネル12に処理選択画像を表示する(ステップS204)。この処理選択画像には、
1.中断されたジョブを破棄するか、
2.中断されたジョブを再開させるか、
3.USBメモリ30に中断された状態を保存するか、
いずれか1つを選択することを促す内容が含まれる。操作者は、これら複数の選択肢より、操作パネル12を用いて上記選択肢から一つを選択し、入力する。ここで、ジョブの「破棄」とは、中断されたジョブをそれ以上継続する必要がない場合に選択され、その場合、MFP10aは、ジョブデータの内容をクリアする。また、USBメモリ30に記録されたジョブデータには、ジョブが処理済みであることを示すデータが記録されるか、または、USBメモリ30から該当するジョブデータを削除してもよい。ジョブの「再開」は、中断しているジョブを直ちに再開する場合に選択される。この場合、MFP10aは、中断中のジョブを直ちに再開する。USBメモリ30への「保存」は、中断された状態の情報を含む中断情報をジョブデータに関連づけてUSBメモリ30に保存し、中断されたジョブを一旦MFP10aから削除する場合に選択される。操作者が上記の選択をMFP10aに入力すると、MFP10aは、入力の内容に従って処理を実行する(ステップS206)。
【0052】
他方、中断されたジョブが、USBメモリ30から登録されたジョブでない場合(ステップS203においてNOである場合)、操作パネル12に処理選択画像を表示する(ステップS205)。この処理選択画像には、
1.中断されたジョブを破棄するか、
2.中断されたジョブを再開させるか、
いずれか1つを選択することを促す内容が含まれる。操作者は、操作パネル12を用いて上記選択肢から一つを選択し、入力する。操作者が上記の選択をMFP10aに入力すると、MFP10aは、入力の内容に従って処理を実行する(ステップS207)。
【0053】
MFP10aは、ステップS206またはステップS207の処理を実行した後、登録されている次のジョブを実行する処理に移行する。
【0054】
このように、操作者の指示に基づいてMFP10aの処理が中断された場合、USBメモリ30から登録されたジョブに対しては、USBメモリ30にジョブが中断された状態であることを保存(記録)する選択肢が用意され、操作者の指示による中断であっても、ジョブが中断されたことを示すデータをUSBメモリ30に記録することができる。
【0055】
よって、MFP10aが、<エラーによるジョブの中断>(図3)、および、<操作者指示によるジョブの中断>(図4)に係るUSBメモリ30に対する処理を備えたことで、MFP10aのエラーに起因する、および、操作者の指示による、ジョブの中断の際、ジョブが中断されたことをUSBメモリ30に記録されているジョブデータに関連づけて記録することができる。
【0056】
<中断され、USBメモリ30に保存されたジョブの再開>
図5に、MFP10aのシステムコントローラ106の記憶装置に記録され、システムコントローラ106のCPUの、USBメモリ30に記録されたジョブの実行処理のプログラムに含まれる、中断されてUSBメモリ30に保存されたジョブを再開する部分のフローチャートを示す。
【0057】
装着(挿入)されたUSBメモリ30の有無について監視する(ステップS301)。USBメモリ30の装着が認められなかった場合(NOの場合)、以降の処理をスキップし、本図に記載されない、MFP10aの処理を実行した後、再度、ステップS301を実行する。
【0058】
USBメモリ30の装着が確認された場合(YESの場合)、MFP10aは、USBメモリ30のデータを調査する(ステップS302)。調査の結果を基に、処理すべきジョブデータが存在するか否かを判断する(ステップS303)。処理すべきジョブデータの存在が認められなかった場合(NOの場合)、以降の処理をスキップし、本図に記載されない、MFP10aの処理を実行した後、再度ステップS301を実行する。
【0059】
USBメモリ30内にジョブデータの存在が認められれば(ステップS303においてYESと判断された場合)、USBメモリ30内のジョブデータを読み出す(ステップ304)。そして、読み出したジョブデータに記録されたジョブの状態に関するデータ即ちステータス情報、を解析する(ステップS305)。ステップS305の解析に基づき、読み出したジョブデータの表すジョブが、中断されたジョブであるか否かを判断する(ステップS306)。ジョブが、中断されたジョブでない場合、そのジョブが未処理状態であれば、ジョブを実行する(ステップS308)。
【0060】
読み出したジョブデータの表すジョブが、中断されたジョブである場合、または、ジョブデータに関連づけられた中断情報が存在する場合(ステップS306においてYESの場合)、そのジョブデータの内容をさらに解析し、ジョブの状態を復元する。このとき、MFP10aの装置構成および機能に適合するようにジョブの内容に変更を加えて、ジョブを復元してもよい。また、その変更の可否について、操作パネル12を介して操作者に許可を得てもよい(ステップS307)。
【0061】
図6は、このステップS307の処理の詳細を示すフローチャートである。先ず、ジョブデータに記載のジョブの種類、および、ジョブのモードに関するデータであるモードデータ、を調査する(ステップS401)。先述のとおり、このモードデータとは、各種ジョブ(プリント、スキャン、コピー、ファクシミリ送信)を実行する上で、設定されるパラメータ群に関するデータである。例えば、ジョブがプリントである場合、モードデータには、印刷用紙サイズ、フィニッシング、両面印刷もしくは片面印刷、カラー印刷もしくはモノクロ印刷、地紋、オーバーレイ、ウォーターマーク等、の設定に関するパラメータ群が含まれる。また、例えば、ジョブがスキャンである場合、モードデータには、スキャン原稿用紙サイズ、両面スキャンもしくは片面スキャン、カラースキャンもしくはモノクロスキャン、スキャン解像度、出力ファイル形式等、を指定するパラメータ群が含まれる。
【0062】
次に、MFP10aの現在の装置構成を調査する(ステップS402)。この調査により、自らが現在どのような装置構成を有するかを正確に把握することができる。例えば、用紙トレイに配されている用紙のサイズや、両面印刷の可否、搭載するトナーがブラックのみであるか、または、カラー印刷用トナーが搭載されているか、等である。また搭載されたトナーの残量などを把握することも可能である。この調査に基づき、ジョブデータに記載の各モードを実行する機能をMFP10aが現在有するか否かを調査し、その結果を本体内に記録する(ステップS403)。この調査に基づき、実行不可能なモード設定が含まれる場合に、実行不可能なモードについてその設定を解除し、ジョブデータに記録されたモードに関するデータを、MFP10aにおいて実行可能なモード設定に変更する(ステップS404)。好ましくは、解除する旨を、操作パネル12を用いて操作者に伝え、操作者の許可を得てから解除する。ステップS404においてモード設定を変更した場合はそのモード設定の下、MFP10aはジョブを中断された状態で復元する(ステップS407)。図5に戻り、ジョブを中断された状態で復元すると直ちに、ジョブを再開する(ステップS309)。
【0063】
このようにMFP10aのUSBメモリ30に対する処理を構成することで、中断された状態で保存されたジョブを、中断された状態から再開することが可能である。MFP10aの機能不足に起因してエラーが発生し、そのために中断され、保存されたジョブを実行する場合、MFP10aが具備しない機能を必要とするモードは、無効化されることで、同様の中断を自動的に回避することができる。また、ジョブが中断されるに至ったMFP10aとは異なる機体、例えば、MFP10b(図1)にUSBメモリ30を装着すれば、中断されたジョブを、中断された状態から、別の機体で再開することも容易にできる。このとき、MFP10aの具備しない、エラー発生の原因となった機能を、MFP10bが具備すれば、MFP10bにおけるジョブの再開時に、モード設定の変更を行わずに、ジョブを再開し、所望の結果を得ることができる。
【0064】
<ネットワーク経由での、中断されUSBメモリ30に保存されたジョブの再開>
システムに含まれるMFP10aおよび10bの少なくとも1つ、ならびに、PC20が、ネットワーク400で接続されている場合、中断され、USBメモリ30に保存されたジョブを、PC20に装着し、ネットワーク400で、MFP10aまたは10bにジョブを再開させることも可能である。
【0065】
図7は、PC20に装着されたUSBメモリ30に中断されたジョブが含まれる場合、そのジョブを、ネットワーク400に接続しているMFPで再開させる処理のためのプログラムのフローチャートである。
【0066】
PC20のCPU202は、USBポート21に、USBメモリ30が装着(挿入)されていないか監視する(ステップS501)。USBメモリ30の装着が認められなかった場合(NOの場合)、以降の処理をスキップし、本図に記載されない他の処理を実行した後、再度、ステップS501を実行する。
【0067】
USBメモリ30の装着が確認された場合(YESの場合)、PC20は、USBメモリ30の内容を調査する(ステップS502)。調査の結果を基に、MFPが処理すべきジョブデータが存在するか否かを判断する(ステップS503)。MFPが処理すべきジョブデータの存在を認めなかった場合(NOの場合)、以降の処理をスキップし、本図に記載されない他の処理を実行した後、再度ステップS501を実行する。
【0068】
USBメモリ30内に、MFPが処理すべきジョブデータの存在を認めれば(ステップS503においてYESと判断された場合)、データ読出手段によってUSBメモリ30内のMFPが処理すべきジョブデータを読み出す(ステップS504)。そして、読み出した、MFPが処理すべきジョブデータに記録されたジョブの状態に関するデータを解析する(ステップS505)。
【0069】
ステップS505の解析に基づき、PC20は、読み出したジョブデータの表すジョブが、中断されたジョブであるか否かを判断する(ステップS506)。ジョブが中断されたジョブの場合(YESの場合)、以降、ステップS507およびステップS509を実行する。ジョブが中断されたジョブではない場合(NOの場合)、そのジョブが未処理状態であれば、以降、ステップS508およびステップS510を実行する。
【0070】
読み出したジョブデータの表すジョブが、中断されたジョブである場合(ステップS506においてYESの場合)、そのジョブを中断された状態から再開することに最適なMFPを、ネットワーク接続された1つまたは複数のMFP10aおよび10b等から検索する(ステップS507)。この、ジョブ再開最適MFPの検索は、読み出されたジョブデータの表すジョブの種類、設定され有効になっているモード等を実行することができる機能を備えたMFPを、ネットワーク400内より検索することを意味する。この検索に必要なMFPの機能に関するデータは、予めPC20が記憶しておけばよい。また、検索の際、同時にネットワーク400を介してMFPの有する機能を、ネットワーク接続されたMFP10aおよび10b等に対して照会してもよい。
【0071】
検索が終了すると、PC20は、次に、データ送信手段により、検索により挙げられたMFP10aにジョブデータを、ネットワーク400を介して送信する。ジョブデータを受信したMFP10aは、ステップS307およびステップS309(ともに図5参照。)を実行する。
【0072】
他方、読み出したジョブデータの表すジョブが、中断されたジョブでない(未処理のジョブである)場合(ステップS506においてNOの場合)、PC20は、現在ジョブを実行することができるMFPを、ネットワーク接続された1つまたは複数のMFP10aおよび10b等から検索する(ステップS508)。また、このステップS508において、読み出したジョブデータの内容に基づいて、最適な機能を具備したMFPを検索するように計画してもよい。
【0073】
検索が終了すると、PC20は、次に、検索により挙げられたMFP10aにジョブデータを、ネットワーク400を介して送信する。ジョブデータを受信したMFP10aは、そのジョブを実行する。
【0074】
このように、本発明による実施形態に係る画像処理システムにおいては、USBメモリ30にジョブデータを記録し、MFP10aおよび10bがUSBメモリ30に記録されたジョブデータを読み出して、ジョブを実行する。また、ジョブが、装置の機能的制限および機能不全、または、操作者指示によって中断された場合、中断された状態をUSBメモリ30に記録するので、簡単に中断されたジョブを再開することができる。また、ジョブを中断したMFPとは異なる装置で、中断されたジョブを再開することも可能である。
【0075】
また、PCに、ジョブデータが記録されたUSBメモリ30を装着することで、ネットワーク400に接続された少なくとも1つのMFPへ、中断されたジョブのジョブデータを送信し、ジョブを再開させることも可能である。
【0076】
以上、本実施形態の処理フローを説明した。次に、プリントジョブの実行、中断、再開の例、および、スキャンジョブの実行、中断、再開の例を記す。これら例は、本発明の理解を助けるために、例示的に記述された説明である。これらの例によって、本発明の範囲が規定されることを意図するものではない。
【0077】
<プリントジョブの実行例>
操作者は、PC20にUSBメモリ30を装着し、所定の操作により、プリントジョブをUSBメモリ30に登録する。プリントジョブには、ジョブ種がプリントであることを示すデータ、ジョブの状態に関するデータ、プリントモードに関するデータ、および、プリントすべき画像の画像データ等が含まれる。この時点では、当然のことながら、ジョブの状態は、未処理である。
【0078】
次に、操作者は、USBメモリ30をPC20から抜き取り、ジョブを実行させたいMFP(例えば10a)のUSBポート11に、先程抜き取ったUSBメモリ30を装着(挿入)する。USBメモリ30が装着されたMFP10aは、USBメモリ30の内容を読み出し、未処理のプリントジョブを発見し、プリントジョブを開始する(図5ステップS301ないしS306、ならびに、S308)。
【0079】
プリントジョブ実行中、MFP10aの機能不足もしくは機能不全に起因したエラー発生、または、ユーザ指示によるジョブ中断指示の入力が確認されると(図3ステップS101または図4ステップS201)、ジョブの中断処理を行い(図3ステップS102または図4ステップS202)、そのジョブの状態をUSBメモリ30に記録する(図3ステップS103およびS104、または、図4ステップS203ないしS206)。操作者は、USBメモリ30を抜き取り、中断されたジョブを再開する機会まで保管する。
【0080】
中断されたジョブを再開する機会を得た操作者は、ジョブを再開させたいMFP(先程ジョブが中断されたMFPと同一であっても、異なってもよい。)のUSBポート11に、USBメモリ30を装着する。MFP(例えば10a)は、USBポート11に装着されたUSBメモリ30を認識すると、USBメモリ30の内容を読み出し、中断状態のプリントジョブを発見し、ジョブデータに記載のモード設定に関するデータに基づき装置構成を復元し、プリントジョブを再開する(図5ステップS301ないしS306、ならびに、ステップS307、S309)。
【0081】
このようにして、操作者は、中断されたプリントジョブの残りの出力を得ることができる。上述のように、USBメモリ30に記録されたジョブデータのMFP10aへの登録は、ネットワーク400を介して実行することも可能である。
【0082】
<スキャンジョブの実行例>
操作者は、PC20にUSBメモリ30を装着し、所定の操作により、スキャンジョブをUSBメモリ30に登録する。スキャンジョブには、ジョブ種がスキャンであることを示すデータ、ジョブの状態に関するデータ、および、スキャンモードに関するデータ等が含まれる。この時点では、当然のことながら、ジョブの状態は、未処理である。
【0083】
次に、操作者は、USBメモリ30をPC20から抜き取り、ジョブを実行させたいMFP(例えば10a)のUSBポート11に、先程抜き取ったUSBメモリ30を装着(挿入)する。
【0084】
USBメモリ30が装着されたMFP10aは、USBメモリ30の内容を読み出し、未処理のスキャンジョブを発見し、スキャンジョブを開始する(図5ステップS301ないしS306、ならびに、S308)。このとき、MFP10aは、スキャンモードに関するデータに基づきスキャンすることを、操作者に明示するため、操作パネル12に、USBメモリ30に記録されたスキャンモードに則ってスキャンを開始するためのスイッチである、ワンタッチキーを表示してもよい。操作者は、この、操作を至極簡便なものにするワンタッチキーを押下することにより、USBメモリ30に記録されたスキャンモードに則ってスキャンが実行されることを確認することができる。
【0085】
スキャンジョブ実行中、MFP10aの機能不足もしくは機能不全に起因したエラー発生、または、ユーザ指示によるジョブ中断指示の入力が確認されると(図3ステップS101または図4ステップS201)、ジョブの中断処理を行い(図3ステップS102または図4ステップS202)、そのジョブの状態をUSBメモリ30に記録する(図3ステップS103およびS104、または、図4ステップS203ないしS206)。スキャンジョブの場合、中断されているジョブのジョブデータには、中断されるまでに読み取られた原稿の画像データが付加されてよい。操作者は、USBメモリ30を抜き取り、中断されたジョブを再開する機会まで保管する。
【0086】
中断されたジョブを再開する機会を得た操作者は、ジョブを再開させたいMFP(先程ジョブが中断されたMFPと同一であっても、異なってもよい。)のUSBポート11に、USBメモリ30を装着する。MFP(例えば10a)は、USBポート11に装着されたUSBメモリ30を認識すると、USBメモリ30の内容を読み出し、中断状態のスキャンジョブを発見し、ジョブデータに記載のモード設定に関するデータに基づき装置構成を復元し、スキャンジョブを再開する(図5ステップS301ないしS306、ならびに、ステップS307、S309)。このときジョブは、操作パネル12に表示された再開ワンタッチキーの操作者の押下から再開すればよい。
【0087】
このようにして、操作者は、中断されたスキャンジョブの残りの出力を得ることができる。スキャンされた原稿の画像データは、USBメモリ30に記録すればよい。プリントジョブ同様、USBメモリ30に記録されたジョブデータのMFP10aへの登録は、ネットワーク400を介して実行することも可能である。
【0088】
<複数のプリントジョブの実行例>
上述したプリントジョブの実行例では、USBメモリ30に登録されたプリントジョブが1つの場合であったが、この実行例においては、複数のプリントジョブが登録された場合について、図8に基づいて説明する。登録されたプリントジョブには、上述と同様に、ジョブ種がプリントであることを示すデータ、ジョブに関するデータ、プリントモードに関するデータ、プリントすべき画像の画像データが記憶され、さらに、ジョブの状態情報即ちステータス情報がジョブに関連づけられてUSBメモリ30に記憶されている。なお、ここで、ジョブの状態情報としては、未だプリントが実行されていない(例えば、PC20などから直接USBメモリ30にジョブを登録した場合のことである)未処理である情報即ち未処理情報、ジョブが中断されたことを示す中断中である情報即ち中断情報、プリントの実行が完了した処理済みである情報即ち処理済情報などがある。なお、この実行例においては、このジョブの状態情報とともに、ジョブと関連づけて、状態情報が記録された時刻情報もUSBメモリ30に記憶されている。なお、この時刻情報としては、例えば、「未処理」の情報である場合は、ジョブがUSBメモリ30に登録された時刻のことである。同様に、「中断中」の情報である場合は「中断中」の情報が記録された時刻のことであるが、この場合は中断がなされた時刻であってもよく、この時刻を中断時刻情報として記録する。
【0089】
操作者は、複数のプリントジョブが登録されたUSBメモリ30を、ジョブを実行させたいMFP(例えば10a)のUSBポート11に、装着(挿入)する。MFPでは、USBメモリ30が挿入されたことを検知する(S601でYES)と、USBメモリ30の内容を調査する(S602)。調査の結果、USBメモリ30内にあるジョブの数が零であれば、終了となるが、ジョブが1つでもあれば次のステップ(S604)に移行する。
【0090】
S604では、まず初期化として、プリントジョブを実行する候補である次実行候補ジョブをなしとして、複数のジョブのうち1つめのジョブを選択した状態とする。S605では、選択したジョブ(以下、選択ジョブともいう。)の状態情報即ちステータス情報を調査する。すなわち、USBメモリ30にジョブに関連づけられて記録されている状態情報を読み取り、選択ジョブの状態として、選択ジョブが中断中のジョブであるのか、未処理のジョブであるのか、処理済みのジョブであるのかを識別する。
【0091】
S605の識別で選択ジョブの状態が中断中であれば、S606において、次実行候補ジョブがあるか否かを確認する。そして、次実行候補ジョブがなしであれば、選択ジョブを次実行候補ジョブとする(S609)。一方、次実行候補ジョブがあれば、その次実行候補ジョブの状態が、「中断中」であるか否かを判断する(S607)。そして、次実行候補ジョブが「中断中」のジョブでなければ、選択ジョブを次実行候補ジョブとする(S609)。この処理によって、未処理のジョブと中断中のジョブとがUSBメモリ30に存在する場合に、中断中のジョブを優先的(先に)にジョブが行われるように実行順位を決め、ジョブ実行を行うようにしている。一方、次実行候補ジョブが「中断中」のジョブであれば、次実行候補ジョブの「中断中」の状態情報が記憶された時刻情報即ち中断時刻情報と、選択ジョブの「中断中」の状態情報が記憶された時刻情報即ち中断時刻情報とを比較して、次実行候補ジョブより、選択ジョブの方が、時刻情報が直近(現在の時刻により近い)か否かを判断する(S608)。そして、選択ジョブの方が直近であれば、選択ジョブを次実行候補ジョブとし(S609)、次実行候補ジョブの方が直近であれば、次実行候補ジョブはそのままとする。そして、S613において、USBメモリ30内にある全てのジョブについて調査したか否かの判断をし、全てのジョブについて調査していなければ、次のジョブを選択(S614)した上で、S605へと戻る。
【0092】
また、S605の識別で選択ジョブの状態が未処理であれば、S610において、次実行候補ジョブがあるか否かを確認する。そして、次実行候補ジョブがなしであれば、選択ジョブを次実行候補ジョブとする(S609)。一方次実行候補ジョブがあれば、その次実行候補ジョブの状態が、「中断中」であるか否かを判断する(S611)。そして、次実行候補ジョブが「中断中」のジョブであれば、S613へと移行する。この処理によって、未処理のジョブと中断中のジョブとがUSBメモリ30に存在する場合に、中断中のジョブを優先的(先に)にジョブ実行を行うようにしている。一方、次実行候補ジョブが「中断中」のジョブでなければ、本実行例においては次実行候補ジョブは「未処理」のジョブであるので、次実行候補ジョブの「未処理」の状態情報が記憶された時刻情報と、選択ジョブの「未処理」の状態情報が記憶された時刻情報とを比較して、次実行候補ジョブより、選択ジョブの方が、時刻情報が直近(現在の時刻により近い)か否かを判断する(S612)。そして、選択ジョブの方が直近であれば、選択ジョブを次実行候補ジョブとし(S609)、次実行候補ジョブの方が直近であれば、次実行候補ジョブはそのままとする。そして、S613において、USBメモリ30内にある全てのジョブについて調査したか否かの判断をし、全てのジョブについて調査していなければ、次のジョブを選択(S614)した上で、S605へと戻る。
【0093】
また、S605の識別で選択ジョブの状態が処理済みであれば、S613へ移行する。
【0094】
次に、S613にて全てのジョブを調査したと判断した場合は、次実行候補ジョブがあるか否かを判断(S615)し、次実行候補ジョブがなければ終了し、あれば、次実行候補ジョブを、USBメモリ30から読み出し(S616)、読み出したジョブを実行し(S617)、実行したジョブに関連づけて記録されている状態情報を「処理済み」として、USBメモリ30に記憶させ(S618)、S603へと戻る。
【0095】
このように、本実行例においては、USBメモリ30に複数のプリントジョブが登録された場合に、S604からS614の如くに、ジョブ実行順位決定手段により、複数のジョブの中から実行するジョブの優先順位(実行される順番)を決定し、それに基づいた順位でもってジョブを実行するようにした。なお、本実行例においては、S604からS614までのステップでは、次実行ジョブを決定してジョブを実行し、さらに次のジョブを決定するようにしているが、予め、全てのジョブの優先順位を付け、その後ジョブの実行を行ってもよい。何れにおいても、複数のジョブの中から実行する優先順位の考え方は、
・未処理ジョブよりも中断中ジョブを優先して実行する。
・中断中ジョブが複数あった場合は、中断された時間が直近(現在の時刻により近い、換言すれば、中断された時刻からの経過時間が短い)のジョブを優先して実行する。
・同様に、未処理ジョブが複数あった場合は、未処理ジョブが登録された時間が直近のジョブを優先して実行する。
【0096】
また、この実行例においては、未処理ジョブや中断中ジョブに対しては、全てジョブを実行するように構成しているが、変形例1として、S617のジョブを実行する前に、ジョブを実行するか否かを操作者に問い合わせるようにしてもよい。この場合、操作者に問い合わせるために、操作部12に実行しようとしているジョブの状態情報とともに、ジョブ種を示すデータ(プリントジョブであればプリントであることを示すデータ)、ジョブに関するデータ(ジョブ名やファイル名など)、プリントモードに関するデータをあわせて表示し、操作者に実行するか否かの入力を促す画面と操作キーを表示し、操作者の選択に応じてジョブを実行するか否かの制御を行うようにすればよい。なお、このとき、実行しないジョブに対して状態情報として「処理せず」を付与し、図8における「処理済み」ジョブと同様の扱いとし、S615でNOの後に、「処理せず」の状態情報を、「未処理」の状態情報へと書き換えるようにすればよい。
【0097】
また、この実行例においては、未処理ジョブや中断中ジョブに対しては、全てジョブを実行するように構成しているが、変形例2として、状態情報が記録された時刻情報が、現在の時刻より所定時間以上経過しているか否か、即ち、これら2つの時刻の時間間隔によって、ジョブを実行するか否かを制御するようにしてもよい。状態情報が記録された時刻情報から現在の時刻までに所定時間以上経過している場合即ち2つ時刻の時間間隔が所定の時間以上隔たっている場合は、ジョブの実行をせずに、所定時間以上隔たっていない場合にジョブを実行するように構成してもよい。詳述すると、この実行例においては、中断中のジョブの場合は、中断してからある一定時間以上経過した中断中ジョブは、操作者にとっても不必要なジョブである可能性が高いために、ジョブの実行を行わない。同様に、未処理のジョブに対しても、USBメモリに登録してから、所定時間以上経過したジョブは、操作者が単に保存しようとしているジョブ等、直ぐに必要でないジョブである可能性が高いために、所定時間以上経過した未処理ジョブはジョブの実行を行わない。
【0098】
なお、上述した変形例1および2は、それぞれ一方のみをこの実行例に適用してもよいが、両者を併せて適用してもよい。すなわち、時刻情報が所定時間以上経過している場合のみ、ジョブを実行するか否かの確認を行い、所定時間以内であれば確認をすることなくジョブを実行する構成にすればよい。
【0099】
当然のことながら、本発明による実施形態に係るシステムを構成するPC20は、USBメモリ30にジョブデータの記録、読み出し、更新が可能なジョブ管理用アプリケーション・プログラムを実行することが可能である。
【0100】
なお、可搬性記憶媒体には、USBメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、CD、カード型メモリ等、コンピュータ読み取り可能で着脱可能な記憶媒体が含まれる。
【0101】
なお、可搬性記憶媒体インタフェースには、USBポート、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、CDドライブ、カード型メモリ用スロット等が含まれる。
【0102】
なお、電子計算機には、パーソナルコンピュータの他、USBポートを具備したワークステーション等の情報処理装置が含まれる。
【0103】
なお、画像処理装置には、MFPの他、USBポートを具備したプリンタ、複写機、コピー機、ファクシミリ装置等が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明に係る実施形態によるシステム概略図である。
【図2】本発明に係る実施形態によるシステムのブロック図である。
【図3】本発明に係る実施形態における処理のフローチャートである。
【図4】本発明に係る実施形態における処理のフローチャートである。
【図5】本発明に係る実施形態における処理のフローチャートである。
【図6】本発明に係る実施形態における処理のフローチャートである。
【図7】本発明に係る実施形態における処理のフローチャートである。
【図8】本発明に係る実施形態における処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0105】
10a、10b ・・・ MFP 11 ・・・ USBポート
12 ・・・ 操作パネル 13 ・・・ 画像読み取り部
20 ・・・ パーソナルコンピュータ 21 ・・・ USBポート
30 ・・・ USBメモリ 31 ・・・ USB接続部
101 ・・・ 外部I/F 102 ・・・ 操作部
103 ・・・ 撮像部 104 ・・・ 入力画像処理部
105 ・・・ メモリ 106 ・・・ システムコントローラ
107 ・・・ 出力画像処理部 108 ・・・ プリントヘッド
201 ・・・ 外部I/F 202 ・・・ CPU
203 ・・・ ROM 204 ・・・ RAM
205 ・・・ ハードディスク 301 ・・・ 外部I/F
302 ・・・ 記憶装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のジョブデータと、各ジョブデータに関連づけて記録されたジョブデータのステータス情報とが記録された可搬性記憶媒体から、前記ジョブデータ及び前記ステータス情報を読み出す情報読出手段と、
前記情報読出手段により読み出された前記ステータス情報に基づいて、ジョブの実行順位を決定するジョブ実行順位決定手段と、
前記ジョブ実行順位決定手段により決定されたジョブの実行順位に従って、前記情報読出手段により読み出されたジョブデータに基づいてジョブを実行するジョブ実行手段と、を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記ステータス情報は、ジョブが中断されたことを示す中断情報と、ジョブが未処理であることを示す未処理情報とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記ジョブ実行順位決定手段は、前記未処理情報を含むステータス情報と関連づけられたジョブデータに基づくジョブよりも前記中断情報を含むステータス情報と関連づけられたジョブデータに基づくジョブが先に実行されるようにジョブの実行順位を決定する、ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
複数のジョブデータと、各ジョブデータに関連づけて記録された、前記ジョブデータに基づくジョブが中断された時刻を示す中断時刻情報とが記録された可搬性記憶媒体から、前記ジョブデータと前記中断時刻情報とを読み出す情報読出手段と、
前記情報読出手段により読み出された中断時刻情報に基づいて、ジョブの実行順位を決定するジョブ実行順位決定手段と、
前記ジョブ順位決定手段により決定されたジョブの実行順位に従って、前記情報読出手段により読み出されたジョブデータに基づいてジョブを実行するジョブ実行手段と、を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
前記ジョブ実行順位決定手段は、前記中断時刻情報の示す時刻が異なる複数の中断時刻情報が前記可搬性記憶媒体にある場合、現在の時刻により近い中断時刻情報に関連づけられたジョブデータに基づくジョブが先に実行されるようにジョブの実行順位を決定する、ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
ジョブデータと、前記ジョブデータに関連づけて記録された、前記ジョブデータを記録した時刻または前記ジョブデータに基づくジョブの実行が中断された時刻である時刻情報とが記録された可搬性記憶媒体から、前記ジョブデータと前記時刻情報とを読み出す情報読出手段と、
前記情報読出手段により読み出された前記時刻情報の示す時刻と現在の時刻との時間間隔が所定の時間以上に隔たっているか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段によって前記時間間隔が前記所定の時間未満である場合に、前記時刻情報と関連づけられたジョブデータに基づくジョブを実行するジョブ実行手段と、を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項7】
さらに、前記判断手段が、前記時間間隔は前記所定の時間以上に隔たっていると判断した場合、前記所定の時間以上に隔たっている前記時刻情報に関連づけられたジョブデータに基づくジョブを実行するか否かの確認画面を表示する表示手段と、
操作者が前記ジョブを実行するか否かを選択する選択手段と、を有することを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項8】
可搬性記憶媒体に記録されたジョブデータを読み取り可能な情報処理装置に、前記ジョブデータを読み取らせ、前記ジョブデータに基づくジョブを、接続された画像処理装置に実行させるための指示を、前記情報処理装置に送信させるためのプログラムであって、
前記ジョブデータの状態を解析し、前記ジョブデータに関連づけて記録された中断情報の有無を判断するステップと、
前記ジョブデータに関連づけて記録された前記中断情報が存在する場合、前記ジョブデータに基づくジョブを実行可能な、前記情報処理装置に接続された画像処理装置を検索するステップと、
前記検索ステップの結果挙げられた画像処理装置の少なくとも1つに前記ジョブデータを送信するステップと、を有することを特徴とする、情報処理装置に、画像処理装置に対してジョブを実行する指示を送信させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−11568(P2008−11568A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−234330(P2007−234330)
【出願日】平成19年9月10日(2007.9.10)
【分割の表示】特願2005−137285(P2005−137285)の分割
【原出願日】平成17年5月10日(2005.5.10)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】