説明

画像処理装置、画像処理システムおよび処理プログラム

【課題】効率的な図面管理を行うことができる画像処理装置を提供する。
【解決手段】図面を画像情報として入力する入力手段(画像入力部100)と、該入力手段で入力された図面の画像情報を格納する格納手段(画像格納部101)と、図面の属性情報の記載位置に関する情報を登録する登録手段(位置情報登録部102)と、該登録手段に登録されている記載位置に関する情報に基づいて、格納手段に格納されている各図面の画像情報から属性情報を取得する取得手段(属性情報取得部103)と少なくとも備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理システムおよび処理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の画像処理装置の一種としての図面読み取り装置(スキャナ等)では、読み取った図面の保存はラスターデータ(イメージデータ)で行っていた。
【0003】
ところで、図面には、単品図や組み立て図等の種類があり、複数の図面が関連性を有している。そのため、図面を管理するための図面情報の入力は別途操作者が行っていた。
【0004】
例えば、特開2002−288193号公報には、戸籍の記載事項に応じて定められた複数種類の解析ルール(解析規則)と、各々の前記解析ルールのための選択用キーワードと、キーワードを検索する検索手段と、検索した前記ルール選択用キーワードに対応する解析ルールに基づいて、文字又は文字列の抽出を行う技術が開示されている。この従来技術では、文字のコード化自体は操作者の作業で実施している。
【0005】
また、特開平6−332968号公報には、図面から読み込んだ図面イメージデータより、この図面を管理する図面番号を読み取り、属性として登録を行う技術が開示されている。
【特許文献1】特開2002−288193号公報
【特許文献2】特開平6−332968号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、効率的な図面管理を行うことができる画像処理装置、画像処理システムおよび処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、請求項1の発明に係る画像処理装置は、図面を画像情報として入力する入力手段と、該入力手段で入力された図面の画像情報を格納する格納手段と、前記図面の属性情報の記載位置に関する情報を登録する登録手段と、該登録手段に登録されている前記記載位置に関する情報に基づいて、前記格納手段に格納されている各図面の画像情報から属性情報を取得する取得手段と少なくとも備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明に係る画像処理装置は、請求項1に記載の発明について、前記格納手段に格納されている各図面の画像情報に基づいて、各図面上に記載されている前記属性情報に関する文字または文字列を認識する文字認識手段と、該文字認識手段で認識された文字または文字列に基づいて前記記載位置に関する情報を生成する生成手段とをさらに備え、前記登録手段は、前記生成手段で生成された前記記載位置に関する情報を登録することを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明に係る画像処理装置は、請求項2に記載の発明について、前記取得手段は、前記文字認識手段を用いて、前記属性情報を文字または文字列として取得することを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明に係る画像処理装置は、請求項1から請求項3の何れかに記載の発明について、前記取得手段で取得された前記属性情報と、前記各図面の画像情報とを関連付けする関連付手段と、該関連付手段で関連付けされた前記属性情報に基づいて対応する前記図面の画像情報を検索する検索手段とをさらに備えることを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明に係る画像処理装置は、請求項1から請求項4の何れかに記載の発明について、前記読み取り手段で取得された前記属性情報より、図面が組み立て図と判断した場合、前記記載位置情報に登録された子部品記入位置より子部品番号を認識し、子部品情報を属性情報に付加することを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明に係る画像処理装置は、請求項1から請求項5の何れかに記載の発明について、前記子部品属性情報より取得した情報より、組み立て図、子部品の関連を表形式リスト情報に展開することを特徴とする。
【0013】
請求項7の発明に係る画像処理装置は、請求項1から請求項6の何れかに記載の発明について、前記組み立て図、子部品の関連を表形式リスト情報で表示する手段を有し、入力を行っていない図面を判断させる手段を有することを特徴とする。
【0014】
請求項8の発明に係る画像処理装置は、請求項1から請求項4の何れかに記載の発明について、前記属性情報は、図面番号、部品番号、押捺された印影に関する情報および図面の作成日時に関する情報の少なくとも何れか一つを含むことを特徴とする。
【0015】
請求項9の発明に係る画像処理装置は、請求項1から請求項5の何れかに記載の発明について、前記属性情報が取り得る文字、形式、記号、印影に関する情報を解析規則として記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶されている前記解析規則に基づいて、前記取得手段で取得された前記属性情報の正否を解析する解析手段とをさらに備えることを特徴とする。
【0016】
請求項10の発明に係る画像処理装置は、請求項5または請求項6の何れかに記載の発明について、前記押捺された印影に関する情報は、押捺した日時、印鑑を押捺した者、図面作成者、確認者、承認者の氏名、部署名、押捺位置に関する情報を含むことを特徴とする。
【0017】
請求項11の発明に係る画像処理システムは、請求項1から請求項10の何れかに記載の少なくとも一つの画像処理装置と、通信手段を介して前記画像処理装置と接続される少なくとも一つの情報処理装置とから構成されることを特徴とする。
【0018】
請求項12の発明に係る処理プログラムは、図面を画像情報として入力する入力過程と、該入力過程で入力された図面の画像情報を格納する格納過程と、前記図面の属性情報の記載位置に関する情報を登録する登録過程と、登録されている前記記載位置に関する情報に基づいて、格納されている前記各図面の画像情報から属性情報を取得する取得過程とを演算手段に実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば以下の効果を奏することができる。
【0020】
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、効率的な図面管理を行うことができるという効果がある。
【0021】
請求項2に記載の発明によれば、より効率的な図面管理を行うことができる。
【0022】
請求項3に記載の発明によれば、文字または文字列からなる属性情報を用いて、より効率的な図面管理を行うことができる。
【0023】
請求項4に記載の発明によれば、より効率的な図面管理を行うことができる。
【0024】
請求項5に記載の発明によれば、組立て図等の複数図面にわたるより効率的な図面管理を行うことができる。
【0025】
請求項6に記載の発明によれば、組立て図等の複数図面にわたるより効率的な図面管理を行うことができる。
【0026】
請求項7に記載の発明によれば、組立て図等の複数図面にわたるより効率的な図面管理や図面入力のサポートを行うことができる。
【0027】
請求項8に記載の発明によれば、属性情報に基づいて、より効率的な図面管理を行うことができる。
【0028】
請求項9に記載の発明によれば、より効率的な図面管理を行うことができる。
【0029】
請求項10に記載の発明によれば、押捺された印影に関する情報を用いて、より効率的な図面管理を行うことができる。
【0030】
請求項11に記載の発明によれば、効率的な図面管理を行うことができるという効果がある。
【0031】
請求項12に記載の発明によれば、効率的な図面管理を行うことができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の一例としての実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
【0033】
図1から図8を参照して、本発明についての実施の形態に係る画像処理装置SC1について説明する。
【0034】
本実施の形態において、画像処理装置SC1は、図面等の書面を光学的に読み取って電子的な画像データに変換するスキャナで構成される。
【0035】
なお、スキャナSC1の読み取り方式は特には限定されず、Charge Coupled Devices(CCD)方式、Contact Image Sensor(CIS)方式等の何れであってもよい。
【0036】
図1および図2を参照して、スキャナSC1の構成例について説明する。
【0037】
なお、図1および図2において、スキャナSC1について、本発明と直接関係しない構成については図示および説明を省略する。
【0038】
スキャナSC1は、図面を画像情報として入力する画像入力部100(入力手段の一例)と、画像入力部100で入力された図面の画像情報を格納する不揮発性メモリやハードディスク装置等で構成される画像格納部101(格納手段の一例)と、前記図面の属性情報の記載位置に関する情報を登録する位置情報登録部102(登録手段の一例)と、位置情報登録部102に登録されている記載位置に関する情報に基づいて、画像格納部101に格納されている各図面の画像情報から属性情報を取得する属性情報取得部103(取得手段の一例)と、画像格納部101に格納されている各図面の画像情報に基づいて、各図面上に記載されている属性情報に関する文字または文字列をOCR(Optical Character Reader)機能で認識する文字認識部104(文字認識手段の一例)と、文字認識部104で認識された文字または文字列に基づいて記載位置に関する情報を生成する位置情報生成部105(生成手段の一例)と、属性情報取得部103で取得された属性情報と、各図面の画像情報とを関連付け(リンク付け)するリンク付部106(関連付手段の一例)と、リンク付部106で関連付けされた属性情報に基づいて対応する図面の画像情報を検索する検索部107(検索手段の一例)と、属性情報が取り得る文字、形式、記号、印影に関する情報を解析規則(解析ルール(図面フォームともいえる))として記憶する解析ルール格納部108(記憶手段の一例)と、解析ルール格納部108に記憶されている解析ルールに基づいて、属性情報取得部103で取得された属性情報の正否を解析する属性情報解析部109(解析手段の一例)とを備えている。
【0039】
なお、位置情報登録部102は、位置情報生成部105で生成された記載位置に関する情報を、新規あるいは既存の情報を更新するように登録するようにできる。
【0040】
これにより、図面のフォームやレイアウトが変更になった場合であっても、属性情報の記載位置に関する情報が更新され、利便性が向上される。
【0041】
また、属性情報取得部103は、文字認識部104段を用いて、属性情報を文字または文字列として取得するようにできる。これにより、認識された属性情報としての文字または文字列に基づいて図面の管理が効率化される。
【0042】
属性情報は、図面番号、部品番号、押捺された印影に関する情報および図面の作成日時に関する情報の少なくとも何れか一つを含むようにできる。このような属性情報に基づいて、図面の管理が効率化される。
【0043】
また、押捺された印影に関する情報は、押捺した日時、印鑑を押捺した者、図面作成者、確認者、承認者の氏名、部署名、押捺位置に関する情報を含むようにできる。これにより、図面に押捺された印鑑の印影に基づいて、図面作成者、確認者、承認者等に関する情報を取得して管理することができ、図面の管理が一層効率化される。
【0044】
また、上記構成の他に、図2に示すように、図面について組み立て図、単品図の判定を行う判定部150、図面、部品表のデータベース部151、取得した属性情報を格納する属性情報格納部152等が設けられている。
【0045】
なお、複数台のスキャナSC1およびパーソナルコンピュータ等の情報処理装置を、LAN等のネットワークを介して接続して画像処理システムを構成することもできる。
【0046】
これにより、システム全体で、図面管理の効率化が図られる。
【0047】
ここで、図3に、図面フォーム別の属性情報の記載位置に関する情報の構成例を示す。
【0048】
これにより、例えば、属性情報1としての「図番」は、図面におけるX−Y座標(縦横の座標)で、X1:5mm、Y1:5mm、X2:15mm、Y2:15mmの範囲で指定される位置に存在することを表すことができる。
【0049】
このような態様の位置情報に基づいて、図面中に存在する図番等の属性情報を自動的に取得することができ、より効率的な図面管理がされる。
【0050】
図4には、解析ルール格納部108に格納されている解析ルールRの構成例を示す。
【0051】
図4に示す例では、if−else文形式で、解析ルールRが記述されている。
【0052】
即ち、IF文:「もし、上位4文字以内にアルファベットSが含まれている場合には、組立て図」と判定し、IF文がFALSEであった場合には、ELSE文:「単品図」と判定している。
【0053】
これにより、属性情報解析部109で、図面の種別等が自動的に判別され、より効率的な図面管理がされる。
【0054】
図5に、図面フォーム別の部品表の記載位置に関する情報の構成例を示す。
【0055】
ここでは、例えば、フォーム1では、図面におけるX−Y座標(縦横の座標)で、X1:5mm、Y1:5mm、X2:40mm、Y2:50mmの範囲で指定される位置に、部品表が存在し、フォーム2では、図面におけるX−Y座標(縦横の座標)で、X1:3mm、Y1:3mm、X2:35mm、Y2:45mmの範囲で指定される位置に、部品表が存在することが表わされる。
【0056】
このような態様の位置情報に基づいて、図面中に存在する部品表に記載された属性情報を自動的に取得することができ、より効率的な図面管理がされる。
【0057】
次に、図6を参照して、スキャナSC1における処理の流れについて説明する。
【0058】
まず、ステップS1で、文字認識部104で図番の読み取りを行い、属性情報の記載位置に関する情報(位置情報)として用いる図面フォームを確定する。
【0059】
次いで、ステップS2で、図面フォームに基づいて、図面の属性情報の読み取りを実施する。
【0060】
ステップS3では、図番種類により部品表の読み取りを行う。
【0061】
ステップS4では、読み取った属性情報に基づいてリストを作成して、表示部に表示する。
【0062】
ステップS5では、画像情報と属性情報とのリンク付けを行う。
【0063】
ステップS6では、リンク付けされた画像情報をデータベースに登録したり、マルチページ化処理が行われる。
【0064】
これらの処理により、属性情報を自動的に取得することができ、手作業による電子化への手間を削減して、効率的な図面管理が行われる。
【0065】
ここで、図7を参照して、図6におけるステップS6で行われるマルチページ化処理について説明する。
【0066】
図6で説明したように、入力された画像情報と取得された属性情報は、データベースシステム等へ登録が行われるが、種別、属性などの抽出された情報を汎用の画像フォーマット(例えば、TIFFデータ形式等)のプライベートヘッダ部に格納し、関連する組立て図を一つのマルチページデータとして作成することで、通常のアプリケーション・ソフトウェアからでも画像の確認は可能とし、専用のアプリケーション・ソフトウェアからは属性情報の取得や変更を可能とされる。
【0067】
即ち、図7に示す例では、ステップS11で、リスト化された属性情報をプライベートヘッダ部に格納する。
【0068】
ステップS12では、属性情報に対応する画像情報をイメージデータ領域に格納する。
【0069】
そして、上記のようなTIFFデータを通常のビューア・ソフトウェアで閲覧した場合には、画像情報としての図面および図番等のみが表示される(ステップS13)。
【0070】
一方、上記のようなTIFFデータを専用のアプリケーション・ソフトウェアで閲覧した場合には、画像情報としての図面および図番等の他に、プライベートヘッダ部に格納されている属性情報を表示させることができる(ステップS14)。
【0071】
これにより、図面管理の効率化と共に、無用な情報流出等が抑制されセキュリティ性が向上される。
【0072】
次に、図8のフローチャートを参照して、スキャナSC1で実行される解析処理の処理手順について説明する。
【0073】
まず、ステップS100では、画像入力部100で図面を読み込んでからステップS101に移行する。
【0074】
ステップS101では、図面イメージデータ(画像情報)を画像格納部101に格納してステップS102に移行する。
【0075】
ステップS103では、解析ルール格納部108より図面フォームを選択してステップS104に移行し、属性情報の記載位置に関する情報(位置情報)に基づいて図面枠、図版の読み取りを行ってからステップS105に移行する。
【0076】
ステップS105では、解析ルールに基づいて図面か否かが判定され、「No」の場合にはステップS116に移行して、解析ルール格納部108に次の図面フォームがあるか否かが判定される。
【0077】
判定結果が「No」の場合には、ステップS117に移行して、図面判定失敗を表示部に表示してから処理を終了し、「Yes」の場合にはステップS103に戻る。
【0078】
一方、ステップS105で「Yes」と判定された場合には、ステップS106に移行して、図面フォームを確定する。
【0079】
ステップS107では、位置情報に基づいて属性情報の読み取りを行ってステップS108に移行する。
【0080】
ステップS108では、属性情報格納部152に属性情報を格納してステップS109に移行する。
【0081】
ステップS109では、次に属性情報があるか否かが判定され、「Yes」の場合にはステップS107に戻り、「No」の場合にはステップS110に移行する。
【0082】
ステップS110では、図番ルール(図3参照)に基づいて組立て図か部品図かを判定する。
【0083】
そして、部品図と判定された場合には、末端の図面であるとして処理を終了する。
【0084】
一方、組立て図と判定された場合には、ステップS111に移行して、解析ルール格納部108より部品表フォームを選択してステップS112に移行する。
【0085】
ステップS112では、図5に示すような部品表フォームに基づく位置情報から属性情報の読み取りを行ってステップS113に移行する。
【0086】
ステップS113では、部品表の項目属性があるか否かが判定され、「No」の場合にはステップS114に移行して、リンク付け処理を実行してから処理を終了する。
【0087】
一方、「Yes」の場合にはステップS115に移行して、部品表属性を記憶してからステップS112に戻る。
【0088】
これにより、図面に記載の属性情報が自動的に取得され、より効率的な図面管理がされる。
【0089】
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって開示された技術に限定されるものではないと考えるべきである。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈すべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0090】
例えば、図面入力部100において、原稿の入力方向によっては、正確に属性情報を取得できない場合がある。
【0091】
このような場合には、まず図面枠のように基準となる画像を認識し、その基準が前後左右の回転位置のどれに対応するかを図面枠の特徴となる文字情報の適合状態により判定を行うように構成してもよい。
【0092】
また、属性情報の取得は、自動で行う場合の他に、認識した属性情報をポップアップ形式で液晶パネル等の表示部に表示し、例えば、イメージ画像の該当部をハイライトで区別するようにして、操作者が属性情報の自動読み取り内容の確認修正を行える構成としてもよい。これにより、利便性が向上される。
【0093】
また、ユーザが標準に使用するブランクフォームを読み込んで、フォームの四隅や領域の枠、枠の傍の文字、枠および文字が検知された領域を属性情報の書き込み位置候補として検知し、操作者にポップアップ画面などの認識画面をイメージデータ内の該当部をハイライト表示するなどして提示して、属性情報を登録する構成としてもよい。
【0094】
また、予め属性情報が取りうる形式、文字数、取り得る文字種類を登録しておき、読み取った属性情報と登録された情報とが一致しているかを判定し、範囲外である場合には、操作画面の該当部に識別用の表示を行い、イメージ画像の該当部にハイライトで区別するなどして、操作者が属性情報の自動読み取り内容の確認修正を行える構成としてもよい。
【0095】
なお、図面フォームは、特には限定されないが、通常は、図番、部品名などを表題に記入し、その近傍位置にサイズ情報が置かれる。
【0096】
そして、例えばサイズ情報を文字認識部104で読み取り、画像の全体のサイズとフォーマットのサイズから拡大率または縮小率を自動で検出するようにしてもよい。
【0097】
また、図面によっては、組み立て図や単品の部品図、構成部品の一覧等複数の図面が関連しており、その図面ごとに記載されている属性が異なる場合があるため、単一の手法によりすべての属性を取得することができない場合もある。そのような場合には、例えば、属性情報の位置情報を用いて、最初に図番(部番)を読み取るとよい。
【0098】
また、一般的に、図番(部番)には部品や図面の種類を表す文字が含まれることが多い。図面の種類によっては、例えば図面が組立て図であった場合には、さらに部品表が記述されていることがある。
【0099】
図番をこれらの解析ルールに従って解析した後、図面種類を判断し、例えば、組立て図であった場合には、必要な属性情報と関連する部品表をリスト形式に展開し、操作者に読み込みしていない原稿がある旨を知らせ、引き続いて部品表の読み込みを行うようにできる。これにより、複数の図面から必要な属性情報を自動で読み取ることが可能となる。
【0100】
また、関連する部品表リストの作成に関しては、親図面からの属性自動取得のほかに、予めQRコード等で記述したデータを読み込むことでリストを作成し、操作者に対し読み込むべき原稿を表示する機能も併せて用意するようにしてもよい。
【0101】
また、読み取った図面の図版とリビジョン番号を読み取り、すでに登録されている図面のリビジョン番号と比較し、旧図面は参照図とするなどして、階層管理の自動化を行うようにしてもよい。
【0102】
また、部品表から読み取った部番と、画像情報の部番を関連付け、情報をツリー化することで、例えば、表示部に表示された部品表の部番をマウス等のポインティングデバイスでクリックすることで、それに関連付けされた図面の画像情報を表示させるようにしてもよい。
【0103】
また、プログラムを用いる場合には、ネットワークを介して提供し、或いはCD−ROM等の記録媒体に格納して提供することが可能である。
【0104】
即ち、画像処理プログラムを含む所定のプログラムを記録媒体としてのハードディスク等の記憶装置に記録する場合に限らず、当該所定のプログラムを次のようにして提供することも可能である。
【0105】
例えば、所定のプログラムをROMに格納しておき、CPUが、この所定のプログラムをこのROMから主記憶装置へローディングして実行するようにしてもよい。
【0106】
また、上記所定のプログラムを、DVD−ROM、CD−ROM、MO(光磁気ディスク)、フレキシブルディスク、などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布するようにしてもよい。
【0107】
さらには、画像処理装置等を通信回線(例えばインターネット)を介してサーバ装置あるいはホストコンピュータと接続するようにし、サーバ装置あるいはホストコンピュータから上記所定のプログラムをダウンロードした後、この所定のプログラムを実行するようにしてもよい。この場合、この所定のプログラムのダウンロード先としては、RAM等のメモリやハードディスクなどの記憶装置(記録媒体)が挙げられる。
【産業上の利用可能性】
【0108】
本発明による画像処理装置、画像処理システムおよび処理プログラムは、スキャナ、複合機等に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】実施の形態に係る画像処理装置SC1の構成を示す機能ブロック構成図である。
【図2】実施の形態に係る画像処理装置SC1の構成を示す概略構成図である。
【図3】図面フォーム別の属性情報の記載位置に関する情報の構成例を示す説明図である。
【図4】解析ルール格納部108に格納されている解析ルールRの構成例を示す説明図である。
【図5】図面フォーム別の部品表の記載位置に関する情報の構成例を示す説明図である。
【図6】スキャナSC1における処理の流れを示す説明図である。
【図7】マルチページ化処理の流れを示す説明図である。
【図8】解析処理の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0110】
スキャナ SC1
100 画像入力部
101 画像格納部
102 位置情報登録部
103 属性情報取得部
104 文字認識部
105 位置情報生成部
106 リンク付部
107 検索部
108 解析ルール格納部
109 属性情報解析部
150 判定部
151 図面・部品表データベース部
152 属性情報格納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
図面を画像情報として入力する入力手段と、
該入力手段で入力された図面の画像情報を格納する格納手段と、
前記図面の属性情報の記載位置に関する情報を登録する登録手段と、
該登録手段に登録されている前記記載位置に関する情報に基づいて、前記格納手段に格納されている各図面の画像情報から属性情報を取得する取得手段と、
少なくとも備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記格納手段に格納されている各図面の画像情報に基づいて、各図面上に記載されている前記属性情報に関する文字または文字列を認識する文字認識手段と、
該文字認識手段で認識された文字または文字列に基づいて前記記載位置に関する情報を生成する生成手段と、
をさらに備え、
前記登録手段は、前記生成手段で生成された前記記載位置に関する情報を登録することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記取得手段は、前記文字認識手段を用いて、前記属性情報を文字または文字列として取得することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記取得手段で取得された前記属性情報と、前記各図面の画像情報とを関連付けする関連付手段と、
該関連付手段で関連付けされた前記属性情報に基づいて対応する前記図面の画像情報を検索する検索手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記読み取り手段で取得された前記属性情報より、図面が組み立て図と判断した場合、前記記載位置情報に登録された子部品記入位置より子部品番号を認識し、子部品情報を属性情報に付加することを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記子部品属性情報より取得した情報より、組み立て図、子部品の関連を表形式リスト情報に展開することを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記組み立て図、子部品の関連を表形式リスト情報で表示する手段を有し、入力を行っていない図面を判断させる手段を有することを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記属性情報は、図面番号、部品番号、押捺された印影に関する情報および図面の作成日時に関する情報の少なくとも何れか一つを含むことを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記属性情報が取り得る文字、形式、記号、印影に関する情報を解析規則として記憶する記憶手段と、
該記憶手段に記憶されている前記解析規則に基づいて、前記取得手段で取得された前記属性情報の正否を解析する解析手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項8の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記押捺された印影に関する情報は、押捺した日時、印鑑を押捺した者、図面作成者、確認者、承認者の氏名、部署名、押捺位置に関する情報を含むことを特徴とする請求項5または請求項9の何れかに記載の画像処理装置。
【請求項11】
請求項1から請求項10の何れかに記載の少なくとも一つの画像処理装置と、
通信手段を介して前記画像処理装置と接続される少なくとも一つの情報処理装置と、
から構成されることを特徴とする画像処理システム。
【請求項12】
図面を画像情報として入力する入力過程と、
該入力過程で入力された図面の画像情報を格納する格納過程と、
前記図面の属性情報の記載位置に関する情報を登録する登録過程と、
登録されている前記記載位置に関する情報に基づいて、格納されている前記各図面の画像情報から属性情報を取得する取得過程と、
を演算手段に実行させることを特徴とする処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−226341(P2010−226341A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−70448(P2009−70448)
【出願日】平成21年3月23日(2009.3.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】