画像処理装置、画像形成システム、コンピュータ読取可能なプログラム
【課題】色ずれを迅速かつ効果的に解消しうる構成を提供する。
【解決手段】画像処理装置としてのコンピュータ10は、アプリケーションにて生成されたカラー描画データをRAM13に記憶し、その記憶されたカラー描画データから、特定色の描画対象についての描画データを選択的に抽出する処理を行う。さらに、その抽出された特定色の前記描画データに対して、描画対象の領域を太らせる処理を実行し、その描画対象の領域が太らされてなる変更データを、カラー描画データに合成する処理を行うようになっている。
【解決手段】画像処理装置としてのコンピュータ10は、アプリケーションにて生成されたカラー描画データをRAM13に記憶し、その記憶されたカラー描画データから、特定色の描画対象についての描画データを選択的に抽出する処理を行う。さらに、その抽出された特定色の前記描画データに対して、描画対象の領域を太らせる処理を実行し、その描画対象の領域が太らされてなる変更データを、カラー描画データに合成する処理を行うようになっている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像形成システム、コンピュータ読取可能なプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、レーザプリンタ等の画像形成装置の分野では、色ずれの問題が知られている。この色ずれは、装置の機械的要因などによって各色が正確な位置に描画されないことに起因するものであり、このような色ずれが生じると画像がぼやける等の問題が生じてしまう。このような色ずれの問題に対して、特許文献1では、印刷データを2値化した2値画像の輪郭を抽出する処理を行うと共に、その抽出された輪郭を太らせる処理を行うことで、画像の輪郭領域に生じた色ずれを除去し、画像品質を担保しようとする技術が開示されている。
【特許文献1】特開平11−341295号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1の構成の場合、全ての画像の輪郭を抽出して輪郭を太らせる処理を行うものであるため、処理時間が非常に長くなり、処理の迅速化を阻害するという問題がある。また、全ての画像の輪郭を抽出して輪郭を太らせる処理を行う構成の場合、あまり効果の得られない部分についても一律に輪郭領域を太らせる処理を行うこととなるため、それほど効率的な対策とはいえなかった。
【0004】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、色ずれを迅速かつ効果的に解消しうる構成を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の第1発明は、画像処理装置において、アプリケーションにて生成されたカラー描画データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記カラー描画データから、特定色の描画対象についての描画データを選択的に抽出する抽出手段と、前記抽出手段にて抽出された前記特定色の前記描画データに対して、前記描画対象の領域を太らせる処理を実行する処理実行手段と、前記処理実行手段により前記描画対象の領域が太らされてなる変更データを、前記カラー描画データに対して合成する合成手段とが設けられていることを特徴とする。
【0006】
本願の第2発明は、画像形成システムにおいて、アプリケーションにて生成されたカラー描画データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記カラー描画データから、特定色の描画対象についての描画データを抽出する抽出手段と、前記抽出手段にて抽出された前記特定色の前記描画データに対して、前記描画対象の領域を太らせる処理を実行する処理実行手段と、前記処理実行手段により前記描画対象の領域が太らされてなる変更データを、前記カラー描画データに対して合成する合成手段と、前記合成手段にて合成されたデータに基づいて画像形成を行う画像形成手段と、が設けられていることを特徴とする。
【0007】
本願の第3発明は、コンピュータ読取可能なプログラムにおいて、記憶手段に、アプリケーションにて生成されたカラー描画データを記憶させるステップと、抽出手段に、前記記憶手段に記憶された前記カラー描画データから、特定色の描画対象についての描画データを抽出させるステップと、処理実行手段に、前記抽出手段にて抽出された前記特定色の前記描画データに対して、前記描画対象の領域を太らせる処理を実行させるステップと、合成手段に、前記処理実行手段により前記描画対象の領域が太らされてなる変更データを、前記カラー描画データに対して合成させるステップと、が設けられていることを特徴とする。
【0008】
第1〜第3発明によれば、色ずれに対して影響の大きい特定色を選択して描画対象の領域を太らせる処理を実行できるようになり、色ずれ解消のための処理を迅速に行いつつ色ずれを好適に抑制できるようになる。
なお、合成手段が、カラー描画データに対して変更データを合成させる構成としては、カラー描画データから印刷用の画像データを生成した後(例えば、色変換や2値化処理などを行った後)、変更データを合成してもよく、印刷用の画像データを生成する前に変更データを合成してもよい。
【0009】
上記第1〜第3発明において、前記特定色を、黒単色のみとすることができる。
【0010】
このように、色ずれに対して特に影響の大きい黒単色のみを選択的に抽出して領域を太らせる処理を実行すれば、処理をより迅速に行うことができ、かつ色ずれをより効果的に抑制できることとなる。
【0011】
上記第1〜第3発明において、前記抽出手段を、黒単色の図形又は黒単色の文字列についての前記描画データを抽出する構成とし、前記処理実行手段を、前記黒単色の図形又は前記黒単色の文字列の領域を太らせる処理を実行する構成とすることができる。
【0012】
このようにすれば、領域を太らせる対象となるデータを迅速かつ簡易に抽出でき、処理の簡素化、迅速化を一層良好に実現できる。
【発明の効果】
【0013】
本願発明によれば、色ずれに対して影響の大きい特定色を選択して描画対象の領域を太らせる処理を実行できるようになり、色ずれ解消のための処理を迅速に行いつつ色ずれを好適に抑制できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図面を参照して説明する。
図1は実施形態1に係る画像形成システムを例示するブロック図である。図1に示すように、本実施形態の画像形成システム1は、コンピュータ10と、画像形成装置20と、通信線30によって構成されている。
【0015】
コンピュータ10は、公知のパーソナルコンピュータなどとして構成されるものであり、CPU11,ROM12,RAM13,ハードディスクドライブ14(以下、HDD14とも称する)が設けられており、さらに、各種ボタンやタッチパネルなどからなる操作部15、液晶パネルや各種ランプなどからなる表示部16が設けられている。また、画像形成装置20と情報通信を行うためのインターフェース17が設けられている。
【0016】
画像形成装置20は、例えばカラーレーザプリンタとして構成されるものであり、CPU21,ROM22、RAM23、ハードディスクドライブ24(HDD24とも称する)、各種ボタンやタッチパネルなどからなる操作キー25、液晶パネルなどからなる表示パネル26、不揮発性RAM27などを備えている。また、コンピュータ10と情報通信(例えばコンピュータ10からの印刷データの取得)を行うインターフェース29と、印刷データに基づいて画像形成を行う印刷部28とを備えている。
【0017】
このような構成において、本発明では、コンピュータ10に記憶されたコンピュータ読取可能なプログラムにより、記憶手段にアプリケーションにて生成されたカラー描画データを記憶させるステップと、抽出手段に、記憶手段に記憶されたカラー描画データから、特定色の描画対象についての描画データを抽出させるステップと、処理実行手段に、抽出手段にて抽出された特定色の描画データに対して、描画対象の領域を太らせる処理を実行させるステップと、合成手段に、処理実行手段により描画対象の領域が太らされてなる変更データを、カラー描画データに対して合成させるステップと、が実行されるようになっている。なお、RAM13又はHDD14が記憶手段の一例に相当し、CPU11が抽出手段、処理実行手段、合成手段の一例に相当している。以下、具体的な処理の流れについて説明する。
【0018】
なお、以下では、アプリケーション(例えば、コンピュータ10にインストールされた文書作成ソフトウェア、画像作成ソフトウェアなどの各種アプリケーション)から図2のようなカラー描画データが与えられた場合を例に挙げて説明を行う。図2は黒色の矩形図柄201、中間色の矩形図柄202、「ABC」という黒色文字203、「123」という中間色文字204から構成されており、描画順もこのとおりだとする。
【0019】
図3は、画像処理装置(本実施形態ではコンピュータ10)にて行われる画像処理プログラムを例示するフローチャートである。このプログラムは、例えばプリンタドライバに組み込まれるものであり、アプリケーションから描画命令及び印刷用のカラー描画データが与えられることに伴って実行される。
【0020】
この画像処理プログラムでは、まず、アプリケーションからの描画命令に対する描画データの展開処理(画像展開処理)を行う(S301)。この画像展開処理は、例えば文字描画命令がアプリケーションから与えられた場合に描画用領域に指示された文字を描画するという具合に処理が行われる。そして画像展開処理が終わった後、印刷データの生成処理を行う(S302)。この生成処理では、展開された画像に対して色変換や2値化などを行い、最終的に画像形成装置20によって画像形成に利用できる形式に変換する。その後、その生成された印刷データを画像形成装置20に送信する送信処理を行う(S303)。
【0021】
図4は、S301の画像展開処理の流れを具体的に例示するフローチャートである。当該処理は、画像処理装置の記憶手段において行われる処理である。まず描画用領域および合成用領域をデータとしてメモリ(RAM13)内部に用意する(S401)。ここでは、描画用領域と合成用領域とが互いに同じサイズの画像を形成しうる領域として用意される。描画用領域は8ビット3プレーン形式のの各点が複数集合したビットマップデータとして用意され、また合成用領域は、1ビット1プレーン形式の各点が複数点が集合したビットマップとして用意される。その次に2つの領域を白で塗りつぶしたデータを生成する(S402)。図5は2つの領域を白で塗りつぶしたものを概念的に示している。
【0022】
その後、アプリケーションからの残りの描画命令があるかを調べる(S403)。なお、描画命令は文字列単位、図形単位、画像単位で判断され、以降のS404〜S408の処理(後述)はこれら描画命令単位で行われるようになっている。描画命令がない場合はS403にてNOに進み当該処理を終了する。残りの描画命令がある場合はS403にてYESに進み、その命令に対する描画処理を描画用領域に対して行う(S404)。
【0023】
そして描画命令が図形描画もしくは文字列描画であるかを判断し(S405)、そうであればS405にてYESに進み、そうでなければNOに進む。例えば画像描画の場合はどちらにも該当しないためS405にてNOに進む。なお、本実施形態に係る描画データは、図形描画データ、文字列描画データ、画像描画データの組合せによって構成されるものであり、着目している描画命令のデータが画像描画データの場合には、S405にてNOに進むこととなる。逆に、着目している描画命令データが文字列描画データ或いは図形描画データの場合にはS405にてYESに進むこととなる。
【0024】
S405にてYESに進む場合には、S406にて描画物が黒単色かどうかの判断を行う。黒単色であればS406にてYESに進み、そうでなければNOに進む。
【0025】
図2の例では最初の描画命令は黒の矩形図柄(黒の図形)についてのものなので、S405ではYESの判断がなされ、さらにS406でもYESの判断がなされることとなる。その次の描画命令は中間色(ここでは、黒色及び白色以外の色)の矩形図柄(中間色の図形)なのでS405ではYESの判断がなされるが、S406ではNOの判断がなされる。
【0026】
S406にてYESの判断がなされる場合、S407において描画命令の対象を合成用領域に描画して、新たな合成用領域のデータを生成する(S407)。具体的には着目している描画命令の対象となっている該当エリアを黒色で塗りつぶす処理を行う。一方、S405でNOに進む場合、又はS406にてNOに進む場合には、描画命令の対象を白色で合成用領域に描画して、新たな合成用領域のデータを生成する(S408)。具体的には、着目している描画命令の対象となっているエリアを白色で塗りつぶす処理を行う。
【0027】
例えば、図6のように、黒の矩形図柄が描画用領域に描画される場合には、合成用領域の同位置に同形状の矩形図柄が黒色で描画される。また、図7のように、描画用領域に中間色の矩形図柄が描かれる場合には、合成用領域の同位置において同形状で白色の矩形図柄が描画されることとなる。その後、図8のように、黒の文字列が描画用領域に描画されることとなるが、この場合、合成用領域の同位置には黒色の文字列が描画される。さらに、図9のように、中間色の文字列が描画用領域に描画されることとなるが、この場合、合成用領域の同位置には白色の文字列が描画される。最終的に、図2のような描画データを全て展開した場合、図9右図のように、黒色の描画対象の描画データが抽出されることとなる。
【0028】
次に、S302の印刷データ生成処理について説明する。なお、図10は、この印刷データ生成処理の流れを例示するフローチャートである。当該処理では、まず合成用領域の黒色の部分を太らせる処理を行う(S1001)。具体的には黒色部分は複数の黒点の集合によって構成されているため、各黒点の上下左右も黒色とする処理を行う。図11はそのようにして黒色領域を太らせた合成用領域を示している。
【0029】
それから描画用領域のデータ(即ちアプリケーションによって与えられた描画データを、RGBデータからCMKYデータに変換する色変換を行い(S1002)、色変換後の各色毎のデータ(Cプレーン、Mプレーン、Kプレーン、Yプレーンそれぞれのデータ)の2値化を行う(S1003)。その後、2値化を行った後の黒色部分についてのデータ(Kプレーンのデータ)に合成用領域のデータを合成する(S1004)。実際には合成用領域で太らされてなる黒色部分の各黒点をKプレーンに重ねるように描画し、黒色部分のデータ(Kプレーンのデータ)を再生成こととなる。その後、各プレーンのデータを圧縮し(S1005)、圧縮した後に、画像以外の必要なデータ(PJLデータやレイアウトコマンドなど)を付加して印刷データの生成を行う(S1006)。このように生成された印刷データは、図3のS303にて示したように、画像形成装置20に送信されることとなる。
【0030】
以上のように、本発明によれば、色ずれに対して影響の大きい特定色を選択して描画対象の領域を太らせる処理を実行できるようになり、色ずれ解消のための処理を迅速に行いつつ色ずれを好適に抑制できるようになる。
【0031】
本実施形態では、特定色が黒単色のみとされており、色ずれに対して特に影響の大きい黒単色のみを選択的に抽出して領域を太らせる処理を実行している。従って、処理をより迅速に行うことができ、かつ色ずれをより効果的に抑制できることとなる。即ち、黒単色のオブジェクトの周りで目立っていた色ずれが効率的に解消される。特にビジネス文章では黒文字や黒の罫線が使われることが多く、当該構成を採れば極めて有効である。また全てのデータを分析する必要がないため高速で処理が可能となる。
【0032】
また、本実施形態では、黒単色の図形又は黒単色の文字列についての描画データを抽出し、黒単色の図形又は黒単色の文字列の領域を太らせる処理を実行している。このようにすれば、領域を太らせる対象となるデータを迅速かつ簡易に抽出でき、処理の簡素化、迅速化を一層良好に実現できる。
【0033】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0034】
上記実施形態では、特定色を「黒単色のみ」とし、黒単色の描画データに対して、描画対象の領域を太らせる処理を実行しているが、多数の色の中から選ばれる特定の色であればこれに限定されない。例えば、黒以外の任意の一色の描画対象の領域を選択的に太らせる構成であってもよく、或いは任意の複数色(例えば黒単色+他色)の描画対象の領域を選択的に太らせる構成であってもよい。
【0035】
上記実施形態では、コンピュータ10が本発明の画像処理装置として機能し、コンピュータ10のHDD14に記憶されるプリンタドライバが本発明のプログラムとして機能している例を示したが、この例に限定されない。例えば、画像形成装置20が本発明の画像処理装置として機能していてもよい。この場合、RAM23を記憶手段として機能させ、CPU21を抽出手段、処理実行手段、合成手段として機能させるようにし、アプリケーションからの描画データを画像形成装置20が取得するようにすればよい。
【0036】
上記実施形態では、画像形成装置としてカラーレーザプリンタを例示したが、画像形成システムを構成する画像形成装置は画像形成機能のみを有するものでなくてもよい。例えばファクシミリ機能やスキャナ機能などを備えた複合機として構成されていてもよい。
【0037】
上記実施形態では、黒色の文字列あるいは黒色の図形についての描画データを抽出し、その領域を選択的に太らせているが、黒色の描画領域を太らせうる方法であればこれに限定されない。例えば、二値化した後のKプレーンのデータを太らせる処理を行うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は、実施形態1に係る画像形成システムを例示するブロック図である。
【図2】図2は、アプリケーションにて生成された描画データを例示する説明図である。
【図3】図3は、画像処理プログラムの流れを例示するフローチャートである。
【図4】図4は、画像展開処理の流れを例示するフローチャートである。
【図5】図5は、描画用領域及び合成用領域を概念的に説明する説明図である。
【図6】図6は、黒の矩形図柄について描画用領域及び合成用領域に展開した状態を説明する説明図である。
【図7】図7は、中間色の矩形図柄について描画用領域及び合成用領域に展開した状態を説明する説明図である。
【図8】図8は、黒の文字について描画用領域及び合成用領域に展開した状態を説明する説明図である。
【図9】図9は、中間色の文字について描画用領域及び合成用領域に展開した状態を説明する説明図である。
【図10】図10は、印刷用データの生成処理を例示するフローチャートである。
【図11】図11は、黒単色の領域を太らせた状態を概念的に示す説明図である。
【符号の説明】
【0039】
1…画像形成システム
10…コンピュータ(画像処理装置)
11…CPU(抽出手段、処理実行手段、合成手段)
13…RAM(記憶手段)
20…画像形成装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像形成システム、コンピュータ読取可能なプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、レーザプリンタ等の画像形成装置の分野では、色ずれの問題が知られている。この色ずれは、装置の機械的要因などによって各色が正確な位置に描画されないことに起因するものであり、このような色ずれが生じると画像がぼやける等の問題が生じてしまう。このような色ずれの問題に対して、特許文献1では、印刷データを2値化した2値画像の輪郭を抽出する処理を行うと共に、その抽出された輪郭を太らせる処理を行うことで、画像の輪郭領域に生じた色ずれを除去し、画像品質を担保しようとする技術が開示されている。
【特許文献1】特開平11−341295号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1の構成の場合、全ての画像の輪郭を抽出して輪郭を太らせる処理を行うものであるため、処理時間が非常に長くなり、処理の迅速化を阻害するという問題がある。また、全ての画像の輪郭を抽出して輪郭を太らせる処理を行う構成の場合、あまり効果の得られない部分についても一律に輪郭領域を太らせる処理を行うこととなるため、それほど効率的な対策とはいえなかった。
【0004】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、色ずれを迅速かつ効果的に解消しうる構成を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の第1発明は、画像処理装置において、アプリケーションにて生成されたカラー描画データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記カラー描画データから、特定色の描画対象についての描画データを選択的に抽出する抽出手段と、前記抽出手段にて抽出された前記特定色の前記描画データに対して、前記描画対象の領域を太らせる処理を実行する処理実行手段と、前記処理実行手段により前記描画対象の領域が太らされてなる変更データを、前記カラー描画データに対して合成する合成手段とが設けられていることを特徴とする。
【0006】
本願の第2発明は、画像形成システムにおいて、アプリケーションにて生成されたカラー描画データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記カラー描画データから、特定色の描画対象についての描画データを抽出する抽出手段と、前記抽出手段にて抽出された前記特定色の前記描画データに対して、前記描画対象の領域を太らせる処理を実行する処理実行手段と、前記処理実行手段により前記描画対象の領域が太らされてなる変更データを、前記カラー描画データに対して合成する合成手段と、前記合成手段にて合成されたデータに基づいて画像形成を行う画像形成手段と、が設けられていることを特徴とする。
【0007】
本願の第3発明は、コンピュータ読取可能なプログラムにおいて、記憶手段に、アプリケーションにて生成されたカラー描画データを記憶させるステップと、抽出手段に、前記記憶手段に記憶された前記カラー描画データから、特定色の描画対象についての描画データを抽出させるステップと、処理実行手段に、前記抽出手段にて抽出された前記特定色の前記描画データに対して、前記描画対象の領域を太らせる処理を実行させるステップと、合成手段に、前記処理実行手段により前記描画対象の領域が太らされてなる変更データを、前記カラー描画データに対して合成させるステップと、が設けられていることを特徴とする。
【0008】
第1〜第3発明によれば、色ずれに対して影響の大きい特定色を選択して描画対象の領域を太らせる処理を実行できるようになり、色ずれ解消のための処理を迅速に行いつつ色ずれを好適に抑制できるようになる。
なお、合成手段が、カラー描画データに対して変更データを合成させる構成としては、カラー描画データから印刷用の画像データを生成した後(例えば、色変換や2値化処理などを行った後)、変更データを合成してもよく、印刷用の画像データを生成する前に変更データを合成してもよい。
【0009】
上記第1〜第3発明において、前記特定色を、黒単色のみとすることができる。
【0010】
このように、色ずれに対して特に影響の大きい黒単色のみを選択的に抽出して領域を太らせる処理を実行すれば、処理をより迅速に行うことができ、かつ色ずれをより効果的に抑制できることとなる。
【0011】
上記第1〜第3発明において、前記抽出手段を、黒単色の図形又は黒単色の文字列についての前記描画データを抽出する構成とし、前記処理実行手段を、前記黒単色の図形又は前記黒単色の文字列の領域を太らせる処理を実行する構成とすることができる。
【0012】
このようにすれば、領域を太らせる対象となるデータを迅速かつ簡易に抽出でき、処理の簡素化、迅速化を一層良好に実現できる。
【発明の効果】
【0013】
本願発明によれば、色ずれに対して影響の大きい特定色を選択して描画対象の領域を太らせる処理を実行できるようになり、色ずれ解消のための処理を迅速に行いつつ色ずれを好適に抑制できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図面を参照して説明する。
図1は実施形態1に係る画像形成システムを例示するブロック図である。図1に示すように、本実施形態の画像形成システム1は、コンピュータ10と、画像形成装置20と、通信線30によって構成されている。
【0015】
コンピュータ10は、公知のパーソナルコンピュータなどとして構成されるものであり、CPU11,ROM12,RAM13,ハードディスクドライブ14(以下、HDD14とも称する)が設けられており、さらに、各種ボタンやタッチパネルなどからなる操作部15、液晶パネルや各種ランプなどからなる表示部16が設けられている。また、画像形成装置20と情報通信を行うためのインターフェース17が設けられている。
【0016】
画像形成装置20は、例えばカラーレーザプリンタとして構成されるものであり、CPU21,ROM22、RAM23、ハードディスクドライブ24(HDD24とも称する)、各種ボタンやタッチパネルなどからなる操作キー25、液晶パネルなどからなる表示パネル26、不揮発性RAM27などを備えている。また、コンピュータ10と情報通信(例えばコンピュータ10からの印刷データの取得)を行うインターフェース29と、印刷データに基づいて画像形成を行う印刷部28とを備えている。
【0017】
このような構成において、本発明では、コンピュータ10に記憶されたコンピュータ読取可能なプログラムにより、記憶手段にアプリケーションにて生成されたカラー描画データを記憶させるステップと、抽出手段に、記憶手段に記憶されたカラー描画データから、特定色の描画対象についての描画データを抽出させるステップと、処理実行手段に、抽出手段にて抽出された特定色の描画データに対して、描画対象の領域を太らせる処理を実行させるステップと、合成手段に、処理実行手段により描画対象の領域が太らされてなる変更データを、カラー描画データに対して合成させるステップと、が実行されるようになっている。なお、RAM13又はHDD14が記憶手段の一例に相当し、CPU11が抽出手段、処理実行手段、合成手段の一例に相当している。以下、具体的な処理の流れについて説明する。
【0018】
なお、以下では、アプリケーション(例えば、コンピュータ10にインストールされた文書作成ソフトウェア、画像作成ソフトウェアなどの各種アプリケーション)から図2のようなカラー描画データが与えられた場合を例に挙げて説明を行う。図2は黒色の矩形図柄201、中間色の矩形図柄202、「ABC」という黒色文字203、「123」という中間色文字204から構成されており、描画順もこのとおりだとする。
【0019】
図3は、画像処理装置(本実施形態ではコンピュータ10)にて行われる画像処理プログラムを例示するフローチャートである。このプログラムは、例えばプリンタドライバに組み込まれるものであり、アプリケーションから描画命令及び印刷用のカラー描画データが与えられることに伴って実行される。
【0020】
この画像処理プログラムでは、まず、アプリケーションからの描画命令に対する描画データの展開処理(画像展開処理)を行う(S301)。この画像展開処理は、例えば文字描画命令がアプリケーションから与えられた場合に描画用領域に指示された文字を描画するという具合に処理が行われる。そして画像展開処理が終わった後、印刷データの生成処理を行う(S302)。この生成処理では、展開された画像に対して色変換や2値化などを行い、最終的に画像形成装置20によって画像形成に利用できる形式に変換する。その後、その生成された印刷データを画像形成装置20に送信する送信処理を行う(S303)。
【0021】
図4は、S301の画像展開処理の流れを具体的に例示するフローチャートである。当該処理は、画像処理装置の記憶手段において行われる処理である。まず描画用領域および合成用領域をデータとしてメモリ(RAM13)内部に用意する(S401)。ここでは、描画用領域と合成用領域とが互いに同じサイズの画像を形成しうる領域として用意される。描画用領域は8ビット3プレーン形式のの各点が複数集合したビットマップデータとして用意され、また合成用領域は、1ビット1プレーン形式の各点が複数点が集合したビットマップとして用意される。その次に2つの領域を白で塗りつぶしたデータを生成する(S402)。図5は2つの領域を白で塗りつぶしたものを概念的に示している。
【0022】
その後、アプリケーションからの残りの描画命令があるかを調べる(S403)。なお、描画命令は文字列単位、図形単位、画像単位で判断され、以降のS404〜S408の処理(後述)はこれら描画命令単位で行われるようになっている。描画命令がない場合はS403にてNOに進み当該処理を終了する。残りの描画命令がある場合はS403にてYESに進み、その命令に対する描画処理を描画用領域に対して行う(S404)。
【0023】
そして描画命令が図形描画もしくは文字列描画であるかを判断し(S405)、そうであればS405にてYESに進み、そうでなければNOに進む。例えば画像描画の場合はどちらにも該当しないためS405にてNOに進む。なお、本実施形態に係る描画データは、図形描画データ、文字列描画データ、画像描画データの組合せによって構成されるものであり、着目している描画命令のデータが画像描画データの場合には、S405にてNOに進むこととなる。逆に、着目している描画命令データが文字列描画データ或いは図形描画データの場合にはS405にてYESに進むこととなる。
【0024】
S405にてYESに進む場合には、S406にて描画物が黒単色かどうかの判断を行う。黒単色であればS406にてYESに進み、そうでなければNOに進む。
【0025】
図2の例では最初の描画命令は黒の矩形図柄(黒の図形)についてのものなので、S405ではYESの判断がなされ、さらにS406でもYESの判断がなされることとなる。その次の描画命令は中間色(ここでは、黒色及び白色以外の色)の矩形図柄(中間色の図形)なのでS405ではYESの判断がなされるが、S406ではNOの判断がなされる。
【0026】
S406にてYESの判断がなされる場合、S407において描画命令の対象を合成用領域に描画して、新たな合成用領域のデータを生成する(S407)。具体的には着目している描画命令の対象となっている該当エリアを黒色で塗りつぶす処理を行う。一方、S405でNOに進む場合、又はS406にてNOに進む場合には、描画命令の対象を白色で合成用領域に描画して、新たな合成用領域のデータを生成する(S408)。具体的には、着目している描画命令の対象となっているエリアを白色で塗りつぶす処理を行う。
【0027】
例えば、図6のように、黒の矩形図柄が描画用領域に描画される場合には、合成用領域の同位置に同形状の矩形図柄が黒色で描画される。また、図7のように、描画用領域に中間色の矩形図柄が描かれる場合には、合成用領域の同位置において同形状で白色の矩形図柄が描画されることとなる。その後、図8のように、黒の文字列が描画用領域に描画されることとなるが、この場合、合成用領域の同位置には黒色の文字列が描画される。さらに、図9のように、中間色の文字列が描画用領域に描画されることとなるが、この場合、合成用領域の同位置には白色の文字列が描画される。最終的に、図2のような描画データを全て展開した場合、図9右図のように、黒色の描画対象の描画データが抽出されることとなる。
【0028】
次に、S302の印刷データ生成処理について説明する。なお、図10は、この印刷データ生成処理の流れを例示するフローチャートである。当該処理では、まず合成用領域の黒色の部分を太らせる処理を行う(S1001)。具体的には黒色部分は複数の黒点の集合によって構成されているため、各黒点の上下左右も黒色とする処理を行う。図11はそのようにして黒色領域を太らせた合成用領域を示している。
【0029】
それから描画用領域のデータ(即ちアプリケーションによって与えられた描画データを、RGBデータからCMKYデータに変換する色変換を行い(S1002)、色変換後の各色毎のデータ(Cプレーン、Mプレーン、Kプレーン、Yプレーンそれぞれのデータ)の2値化を行う(S1003)。その後、2値化を行った後の黒色部分についてのデータ(Kプレーンのデータ)に合成用領域のデータを合成する(S1004)。実際には合成用領域で太らされてなる黒色部分の各黒点をKプレーンに重ねるように描画し、黒色部分のデータ(Kプレーンのデータ)を再生成こととなる。その後、各プレーンのデータを圧縮し(S1005)、圧縮した後に、画像以外の必要なデータ(PJLデータやレイアウトコマンドなど)を付加して印刷データの生成を行う(S1006)。このように生成された印刷データは、図3のS303にて示したように、画像形成装置20に送信されることとなる。
【0030】
以上のように、本発明によれば、色ずれに対して影響の大きい特定色を選択して描画対象の領域を太らせる処理を実行できるようになり、色ずれ解消のための処理を迅速に行いつつ色ずれを好適に抑制できるようになる。
【0031】
本実施形態では、特定色が黒単色のみとされており、色ずれに対して特に影響の大きい黒単色のみを選択的に抽出して領域を太らせる処理を実行している。従って、処理をより迅速に行うことができ、かつ色ずれをより効果的に抑制できることとなる。即ち、黒単色のオブジェクトの周りで目立っていた色ずれが効率的に解消される。特にビジネス文章では黒文字や黒の罫線が使われることが多く、当該構成を採れば極めて有効である。また全てのデータを分析する必要がないため高速で処理が可能となる。
【0032】
また、本実施形態では、黒単色の図形又は黒単色の文字列についての描画データを抽出し、黒単色の図形又は黒単色の文字列の領域を太らせる処理を実行している。このようにすれば、領域を太らせる対象となるデータを迅速かつ簡易に抽出でき、処理の簡素化、迅速化を一層良好に実現できる。
【0033】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0034】
上記実施形態では、特定色を「黒単色のみ」とし、黒単色の描画データに対して、描画対象の領域を太らせる処理を実行しているが、多数の色の中から選ばれる特定の色であればこれに限定されない。例えば、黒以外の任意の一色の描画対象の領域を選択的に太らせる構成であってもよく、或いは任意の複数色(例えば黒単色+他色)の描画対象の領域を選択的に太らせる構成であってもよい。
【0035】
上記実施形態では、コンピュータ10が本発明の画像処理装置として機能し、コンピュータ10のHDD14に記憶されるプリンタドライバが本発明のプログラムとして機能している例を示したが、この例に限定されない。例えば、画像形成装置20が本発明の画像処理装置として機能していてもよい。この場合、RAM23を記憶手段として機能させ、CPU21を抽出手段、処理実行手段、合成手段として機能させるようにし、アプリケーションからの描画データを画像形成装置20が取得するようにすればよい。
【0036】
上記実施形態では、画像形成装置としてカラーレーザプリンタを例示したが、画像形成システムを構成する画像形成装置は画像形成機能のみを有するものでなくてもよい。例えばファクシミリ機能やスキャナ機能などを備えた複合機として構成されていてもよい。
【0037】
上記実施形態では、黒色の文字列あるいは黒色の図形についての描画データを抽出し、その領域を選択的に太らせているが、黒色の描画領域を太らせうる方法であればこれに限定されない。例えば、二値化した後のKプレーンのデータを太らせる処理を行うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は、実施形態1に係る画像形成システムを例示するブロック図である。
【図2】図2は、アプリケーションにて生成された描画データを例示する説明図である。
【図3】図3は、画像処理プログラムの流れを例示するフローチャートである。
【図4】図4は、画像展開処理の流れを例示するフローチャートである。
【図5】図5は、描画用領域及び合成用領域を概念的に説明する説明図である。
【図6】図6は、黒の矩形図柄について描画用領域及び合成用領域に展開した状態を説明する説明図である。
【図7】図7は、中間色の矩形図柄について描画用領域及び合成用領域に展開した状態を説明する説明図である。
【図8】図8は、黒の文字について描画用領域及び合成用領域に展開した状態を説明する説明図である。
【図9】図9は、中間色の文字について描画用領域及び合成用領域に展開した状態を説明する説明図である。
【図10】図10は、印刷用データの生成処理を例示するフローチャートである。
【図11】図11は、黒単色の領域を太らせた状態を概念的に示す説明図である。
【符号の説明】
【0039】
1…画像形成システム
10…コンピュータ(画像処理装置)
11…CPU(抽出手段、処理実行手段、合成手段)
13…RAM(記憶手段)
20…画像形成装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーションにて生成されたカラー描画データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記カラー描画データから、特定色の描画対象についての描画データを選択的に抽出する抽出手段と、
前記抽出手段にて抽出された前記特定色の前記描画データに対して、前記描画対象の領域を太らせる処理を実行する処理実行手段と、
前記処理実行手段により前記描画対象の領域が太らされてなる変更データを、前記カラー描画データに対して合成する合成手段と、
を備えた画像処理装置。
【請求項2】
前記特定色は、黒単色のみであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記抽出手段は、黒単色の図形又は黒単色の文字列についての前記描画データを抽出し、
前記処理実行手段は、前記黒単色の図形又は前記黒単色の文字列の領域を太らせる処理を実行することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
アプリケーションにて生成されたカラー描画データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記カラー描画データから、特定色の描画対象についての描画データを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段にて抽出された前記特定色の前記描画データに対して、前記描画対象の領域を太らせる処理を実行する処理実行手段と、
前記処理実行手段により前記描画対象の領域が太らされてなる変更データを、前記カラー描画データに対して合成する合成手段と、
前記合成手段にて合成されたデータに基づいて画像形成を行う画像形成手段と、
を備えた画像形成システム。
【請求項5】
記憶手段に、アプリケーションにて生成されたカラー描画データを記憶させるステップと、
抽出手段に、前記記憶手段に記憶された前記カラー描画データから、特定色の描画対象についての描画データを抽出させるステップと、
処理実行手段に、前記抽出手段にて抽出された前記特定色の前記描画データに対して、前記描画対象の領域を太らせる処理を実行させるステップと、
合成手段に、前記処理実行手段により前記描画対象の領域が太らされてなる変更データを、前記カラー描画データに対して合成させるステップと、
を備えたコンピュータ読取可能なプログラム。
【請求項1】
アプリケーションにて生成されたカラー描画データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記カラー描画データから、特定色の描画対象についての描画データを選択的に抽出する抽出手段と、
前記抽出手段にて抽出された前記特定色の前記描画データに対して、前記描画対象の領域を太らせる処理を実行する処理実行手段と、
前記処理実行手段により前記描画対象の領域が太らされてなる変更データを、前記カラー描画データに対して合成する合成手段と、
を備えた画像処理装置。
【請求項2】
前記特定色は、黒単色のみであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記抽出手段は、黒単色の図形又は黒単色の文字列についての前記描画データを抽出し、
前記処理実行手段は、前記黒単色の図形又は前記黒単色の文字列の領域を太らせる処理を実行することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
アプリケーションにて生成されたカラー描画データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記カラー描画データから、特定色の描画対象についての描画データを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段にて抽出された前記特定色の前記描画データに対して、前記描画対象の領域を太らせる処理を実行する処理実行手段と、
前記処理実行手段により前記描画対象の領域が太らされてなる変更データを、前記カラー描画データに対して合成する合成手段と、
前記合成手段にて合成されたデータに基づいて画像形成を行う画像形成手段と、
を備えた画像形成システム。
【請求項5】
記憶手段に、アプリケーションにて生成されたカラー描画データを記憶させるステップと、
抽出手段に、前記記憶手段に記憶された前記カラー描画データから、特定色の描画対象についての描画データを抽出させるステップと、
処理実行手段に、前記抽出手段にて抽出された前記特定色の前記描画データに対して、前記描画対象の領域を太らせる処理を実行させるステップと、
合成手段に、前記処理実行手段により前記描画対象の領域が太らされてなる変更データを、前記カラー描画データに対して合成させるステップと、
を備えたコンピュータ読取可能なプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−136061(P2008−136061A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−321580(P2006−321580)
【出願日】平成18年11月29日(2006.11.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年11月29日(2006.11.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
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