説明

画像処理装置およびその制御方法、および、画像形成装置

【課題】サイズ自動設定機能に不具合を生じた場合であっても、画像のサイズ変更を伴う画像処理を適切に実行することができるようにした画像処理装置およびその制御方法、および、画像形成装置を提供すること目的とする。
【解決手段】画像読取装置から出力される画像データを入力する画像入力インターフェース手段と、前記画像入力インターフェース手段が入力した前記画像データに対して、処理前後で画像サイズが変更されるサイズ変更画像処理を少なくとも1つ含む、1つ以上の画像処理を適用する画像処理手段と、処理対象となる画像データのサイズに応じて、前記サイズ変更画像処理が参照すべきサイズ情報を算出し、その算出したサイズ情報を前記画像処理手段へ出力するとともに、そのサイズ情報が、外部制御手段により書換可能にされたサイズ管理手段とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力した画像データに対して、処理前後で画像サイズが変更されるサイズ変更画像処理を少なくとも1つ含む、1つ以上の画像処理を適用する画像処理を行う機能を備えた画像処理装置、および、当該画像処理装置を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機に、ファクシミリ機能、プリンタ機能、および、オンライン通信機能などを統合した複合機が実用されており、また、同一モデルで異なる機能を備えた製品がラインナップされて提供されている。
【0003】
また、このような複合機では、高度な画像処理機能が備えられている場合が多い。このような高度な画像処理機能としては、例えば、フィルタ処理、編集処理、変倍処理などがある。フィルタ処理は、読み取り画像の画質を改善したり、特定の画像効果(エッジ強調など)を実現するものであり、編集処理は、読取画像に特定の画像を挿入したり、画像の一部を削除したりする処理であり、変倍処理は、読取画像の拡大・縮小を行う処理である。
【特許文献1】特開2006−80684号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、これらの高度な画像処理機能を実現する画像処理装置のハードウェアとして、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)装置が用いられることが多い。
【0005】
このASIC装置で実現された画像処理装置は、データ処理を高速に行えるとともに大量生産の効果により生産コストを低く抑えることができるが、その内部機能に不具合(いわゆる「バグ」)が発生している場合には修正することができないので、不具合が発生している機能を利用できないという問題がある。
【0006】
例えば、原稿画像を読み取るために複合機に用いられる原稿読取装置には、コンタクトガラスと圧板の間に原稿を載置して原稿画像を読み取るブック原稿読取機能と、ADF(自動原稿搬送装置)を用いて原稿を搬送させながら原稿画像を読み取るシート原稿読取機能を備えたものがある。
【0007】
このうち、ブック原稿読取機能を利用する場合、コンタクトガラスの近傍に設けられた原稿サイズセンサにより、原稿の読み取り開始前の段階で原稿サイズを検出することができるが、シート原稿読取機能を利用する場合には、原稿の後端を読取終了するまで、原稿サイズを検出することができない。ここで、ブック読取機能を用いて原稿サイズを検知する動作モードを、以下、「定形モード」といい、また、シート原稿読取機能を用いて原稿サイズを検出する動作モードを、以下、「サイズ自動検知モード」という。また、このサイズ自動検知モードでは、原稿サイズとして副走査ライン数を検知する。
【0008】
一方、編集処理や変倍処理など、画像のサイズ変更を伴う画像処理では、入力画像のサイズに応じて処理後の画像サイズが決定されるので、読取原稿のサイズが判明するまで、画像処理装置の編集処理機能や変倍処理機能を起動することができない。
【0009】
ただし、ブック原稿読取機能が用いられている場合には、原稿読取の前の段階で原稿読取装置からサイズ情報が通知されるので、読取原稿の画像データが画像処理装置に転送される前の段階で、ソフトウェアにより編集処理機能や変倍処理機能に通知するサイズ情報を決定することができる。また、この場合、通知するサイズ情報は、原稿サイズ情報に対して一義的に決定することができるので、例えば、編集処理機能や変倍処理機能にサイズ情報を通知するためのレジスタに、事前に値を設定することで対処することができ、原稿の読み取り開始直後から、編集処理機能や変倍処理機能を起動することが可能となる。
【0010】
それに対し、シート原稿読取機能が用いられている場合、上述したサイズ自動検知モードで動作することになり、このサイズ自動検知モードで検知される原稿サイズ(副走査ライン数)を入力データとして処理後の画像サイズを算出し、その算出したサイズ情報を編集処理機能や変倍処理機能に通知するサイズ自動設定機能をハードウェア的に構成することで、一連の画像処理をソフトウェアの介入なくして自動的に行うことができる。
【0011】
ところが、このサイズ自動設定機能を実現するためのASIC装置の回路等に不具合が生じた場合、当該サイズ自動設定機能で算出されたサイズ情報を参照する編集処理や変倍処理などが正常に終了せず、そのために、編集処理機能や変倍処理機能には不具合が発生していないにもかかわらず、サイズ自動検知モードでは編集処理機能や変倍処理機能を利用することができないという問題を生じるおそれがあった。
【0012】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、サイズ自動設定機能に不具合を生じた場合であっても、画像のサイズ変更を伴う画像処理を適切に実行することができるようにした画像処理装置およびその制御方法、および、画像形成装置を提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、画像読取装置から出力される画像データを入力する画像入力インターフェース手段と、前記画像入力インターフェース手段が入力した前記画像データに対して、処理前後で画像サイズが変更されるサイズ変更画像処理を少なくとも1つ含む、1つ以上の画像処理を適用する画像処理手段と、処理対象となる画像データのサイズに応じて、前記サイズ変更画像処理が参照すべきサイズ情報を算出し、その算出したサイズ情報を前記画像処理手段へ出力するとともに、そのサイズ情報が、外部制御手段により書換可能にされたサイズ管理手段とを備えたものである。
【0014】
また、前記サイズ変更画像処理のデータ入力位置よりも前段の位置に設けられ、当該サイズ変更画像処理への入力画像データを外部メモリへ転送する第1のデータ転送手段と、前記第1のデータ転送手段の後段位置に設けられ、前記第1のデータ転送手段が前記外部メモリへ転送した前記入力画像データを前記サイズ変更画像処理のデータ入力位置よりも前の位置に入力させる第2のデータ転送手段を備え、前記画像読取装置が原稿サイズ自動検知モードになっているときにのみ、前記第1のデータ転送手段により入力画像データを外部メモリへ転送するとともに、前記第2のデータ転送手段により外部メモリから入力画像データを入力させ、さらに、前記サイズ管理手段が前記画像処理手段へ出力するサイズ情報を、前記外部制御手段により書き換えられた内容に置き換えるようにした状態で、前記画像処理手段を動作させるようにしたものである。
【0015】
また、前記第2のデータ転送手段が前記外部メモリから転送する前記入力画像データの総データ量が、前記第1のデータ転送手段が前記外部メモリへ転送した前記入力画像データの総データ量よりも少なくなるように、前記第2のデータ転送手段を制御するようにしたものである。
【0016】
また、前記サイズ管理手段に入力される処理対象となる画像データのサイズは、前記画像入力インターフェース手段または前記第1のデータ転送手段により計測されるものである。
【0017】
また、前記サイズ変更画像処理は、所定の前編集処理、所定の変倍処理、および、所定の編集処理であり、前記サイズ管理手段は、前記前編集処理が参照する前編集処理用サイズ情報、前記変倍処理が参照する変倍処理用サイズ情報、および、前記編集処理が参照する編集処理用サイズ情報を、処理対象となる画像データのサイズに応じて算出するとともに、それらの前編集処理用サイズ情報、変倍処理用サイズ情報、および、編集処理用サイズ情報が、外部制御手段により書換可能にされているものである。
【0018】
また、前記画像処理手段により前記サイズ変更画像処理が行われない場合には、前記画像読取装置が原稿サイズ自動検知モードになっているときでも、前記第1のデータ転送手段の外部メモリへの前記入力画像データの転送、および、前記第2のデータ転送手段の外部メモリからの前記入力画像データの転送を行わず、前記入力画像データは、前記画像処理手段へ直接入力させ、前記サイズ管理手段に、前記サイズ情報の置き換えを行わせないように制御するようにしたものである。
【0019】
また、前記第1のデータ転送手段および前記第2のデータ転送手段は、変倍処理における副走査拡大処理用の外部メモリインタフェース手段を兼用するものである。
【0020】
また、画像読取装置から出力される画像データを入力する画像入力インターフェースステップと、前記画像入力インターフェースステップが入力した前記画像データに対して、処理前後で画像サイズが変更されるサイズ変更画像処理を少なくとも1つ含む、1つ以上の画像処理を適用する画像処理ステップと、処理対象となる画像データのサイズに応じて、前記サイズ変更画像処理が参照すべきサイズ情報を算出し、その算出したサイズ情報を前記画像処理ステップへ出力するとともに、そのサイズ情報が、外部制御手段により書換可能にされたサイズ管理ステップと、前記画像処理ステップの出力を次段へ出力する出力ステップと、前記サイズ変更画像処理のデータ入力位置よりも前段の位置に設けられ、当該サイズ変更画像処理への入力画像データを外部メモリへ転送する第1のデータ転送ステップと、前記第1のデータ転送ステップの後段位置に設けられ、前記第1のデータ転送ステップが前記外部メモリへ転送した前記入力画像データを前記サイズ変更画像処理のデータ入力位置よりも前の位置に入力させる第2のデータ転送ステップを備えたものである。
【0021】
また、請求項1乃至8に記載された画像処理装置を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0022】
したがって、本発明によれば、サイズ自動設定機能に不具合が発生している場合には、サイズ変更画像処理に通知するサイズ情報を外部制御手段から書換可能にするとともに、サイズ変更画像処理に入力させる画像データを外部メモリに一時的に保存させるようにしているので、サイズ自動設定機能に不具合が発生している場合であっても、サイズ変更画像処理を適切に実行させることができるという効果を得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明の一実施例にかかる画像形成装置の一例を示している。
【0025】
この画像形成装置は、装置を構成する各ユニットの動作などを制御するためのコントローラユニットUN1、ユーザがこの画像形成装置を操作するためのユーザインタフェースを構成する操作表示ユニットUN2、この画像形成装置の各ユニットへ電源を供給する電源ユニットUN3、外部装置やネットワークと接続し、接続された外部装置と種々の情報をやりとりしたり、ネットワークを介して他の端末装置等の間で種々の情報をやりとりするための通信ユニットUN4、原稿画像を読み取って画像データを形成するためのスキャナユニットUN5、および、複写画像や印刷画像等を記録用紙に記録出力するためのプロッタユニットUN6からなる。
【0026】
また、画像形成装置を構成する各ユニットのうち、スキャナユニットUN5とプロッタユニットUN6は着脱自在に構成され、また、所定のインタフェース規約(物理的要件を定めたものや信号入出力要件定めたものなどがある)に従うならば、複数種類のものを適宜に交換して接続することができる。例えば、スキャナユニットUN5には、ADF(自動原稿搬送装置)を備えたもの、モノクロ読取機能を備えたもの、カラー読取機能を備えたものなどがある。また、プロッタユニットUN6には、記録紙の後処理機能(ソート機能、ステープル機能、フォールド機能など)を備えたもの、モノクロ印刷機能を備えたもの、カラー印刷機能を備えたものなどがある。
【0027】
同様に、通信ユニットUN4についても装置構成に伴って複数種類から選択して接続することができる。例えば、パーソナルコンピュータ装置などのホスト装置に接続するホストI/Fとネットワークに接続するためのネットワークI/Fを備えたものと、ホストI/Fのみを備えたものなどを適宜に接続することが可能である。また、画像形成装置の構成によっては、通信ユニットUN4を接続しない場合もある(いわゆる、スタンドアローンの構成(複写機など))。
【0028】
例えば、スキャナユニットUN5とプロッタユニットUN6がともに接続されている場合には、複写機能、プリンタ機能、ネットワークプリンタ機能、ネットワークファクシミリ機能、ネットワークスキャナ機能などを備えた画像形成装置を実現することができる。また、画像形成装置が備える機能に応じて、適宜な機能を備えた通信ユニットUN4が接続される。
【0029】
また、プリンタユニットUN6のみが接続されている場合には、プリンタ機能およびネットワークプリンタ機能を備えた画像形成装置を実現することができる。この場合も、同様にして、画像形成装置が備える機能に応じて、適宜な機能を備えた通信ユニットUN4が接続される。
【0030】
図2は、コントローラユニットUN1の概略構成を示したものである。
【0031】
同図において、CPU(中央処理装置)1は、コントローラユニットUN1の動作などを制御するものであり、ROM(リード・オンリ・メモリ)2は、CPU1が実行するプログラムなどのデータを記憶するためのものであり、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)3は、CPU1が実行する際に使用するワークエリアを構成するとともに、種々のデータを一時蓄積するバッファエリアなどを構成するものであり、外部インタフェース回路5は、他のユニットの間のデータのやりとりを行うためのものである。
【0032】
また、画像処理部4は、スキャナユニットUN5から出力される読取画像データや原稿サイズ情報などを入力し、入力された読取画像データに対して、所定の画像処理、例えば、フィルタ処理、編集処理、および、変倍処理などを適用し、その処理結果の画像データをRAM3に保存するものであり、ASIC装置から構成されている。
【0033】
これらのCPU1、ROM2、RAM3、外部インタフェース回路5、および、画像処理部4は、内部バス6に接続され、これらの各要素間のデータのやりとりは、主として内部バス6を介して行われる。また、画像処理部4から発生する割込信号などは、CPU1に直接出力されている。
【0034】
図3は、本発明の一実施例にかかる画像処理部4(ASIC装置)の構成の一例を示している。なお、画像処理部4は、ASIC装置により実現されているので、ベースとなるシステムで提供される各種要素を組み合わせて構成されているが、その具体的な詳細については、説明を省略する。
【0035】
同図において、画像処理部4は、複数の画像処理を実行するための画像処理演算部41と、画像処理演算部41において実行される画像処理のうち、処理の前後で画像データのサイズが変更になるサイズ変更画像処理に対して、処理後の画像データのサイズを通知するためのサイズ管理部42から構成されている。
【0036】
また、画像処理演算部41は、画像処理前半部41aと、画像処理後半部41bに分かれている。この分割態様は、画像データの流れに注目して、外部メモリに画像データを一時保存させる部分までを画像処理前半部41aとし、それ以降を画像処理後半部41bとしている。
【0037】
画像処理前半部41aにおいて、スキャナインタフェース回路41aaは、スキャナユニットUN5より読取画像データを入力するものであり、入力された読取画像データを次段の画像処理A演算部41abへ転送するとともに、入力された読取画像データの副走査ライン数を計数し、その計数値はサイズ管理部42の入力サイズレジスタ42aに保存される。
【0038】
画像処理A演算部41abは、サイズ変更を伴わない所定の画像処理(例えば、フィルタ演算等)を行うものであり、その出力は、メモリインタフェース回路(DMA)41acにより外部メモリであるRAM3へ一時保存されるか、あるいは、次段の画像処理B演算部41baへ直接出力される。
【0039】
画像処理後半部41bにおいて、画像処理B演算部41baは、前段の画像処理A演算部41abから入力される画像データ、あるいは、メモリインタフェース回路(DMA)41bbにより、外部メモリであるRAM3から読み出された画像データを入力し、サイズ変更を伴わない所定の画像処理(例えば、フィルタ演算等)を行うものであり、その出力は、前編集処理部41bcへ出力される。
【0040】
前編集処理部41bcは、画像処理部B演算部41baより入力した画像データについて、所定の前編集処理(例えば、特定のロゴ画像を特定の解像度で挿入する等の処理)、すなわち、サイズ変更を伴う画像処理を行うものであり、その出力は、変倍処理部41bdへ出力される。また、前編集処理部41bcは、サイズ管理部42から加えられるサイズ情報を用いて、その処理演算が実行される。また、この前編集処理部41bcの処理を行わない動作モードが設定される場合があり、その場合、前編集処理部41bcは、入力された画像データをそのままの状態で後段の変倍処理部41bdへと出力する。
【0041】
変倍処理部41bdは、前編集処理部41bcより入力した画像データについて、所定の変倍処理、すなわち、サイズ変更を伴う画像処理を適用するものであり、その出力は、編集処理部41beへ出力される。また、変倍処理部41bdは、サイズ管理部42から加えられるサイズ情報を用いて、その処理演算が実行される。また、この変倍処理部41bdの処理を行わない動作モードが設定される場合があり、その場合、変倍処理部41bdは、入力された画像データをそのままの状態で後段の編集処理部41beへと出力する。
【0042】
編集処理部41beは、所定の編集処理(例えば、入力画像の一部を削除して出力画像を作成する等の処理)、すなわち、サイズ変更を伴う画像処理を行うものであり、その出力は、画像処理C演算部41bfへ出力される。また、編集処理部41beは、サイズ管理部42から加えられるサイズ情報を用いて、その処理演算が実行される。また、この編集処理部41beの処理を行わない動作モードが設定される場合があり、その場合、編集処理部41beは、入力された画像データをそのままの状態で後段の画像処理C演算部41bfへと出力する。
【0043】
画像処理C演算部41bfは、前段の編集処理部41beから入力される画像データについて、サイズ変更を伴わない所定の画像処理(例えば、フィルタ演算等)を行うものであり、その出力は、出力インタフェース回路(DMA)41bgへ出力される。
【0044】
出力インタフェース回路(DMA)41bgは、画像処理C演算部41bfから出力される画像データを、RAM3へとDMA転送して出力するものである。
【0045】
また、サイズ管理部42において、入力サイズレジスタ42aは、スキャナインタフェース回路41aaから入力したサイズデータ(副走査ライン数)を保存するものであり、その保存値は、サイズ演算部42aaにより参照される。サイズ演算部42aaは、サイズ自動検知モードの場合に前編集処理部41bcで参照されるサイズ情報を演算するものであり、入力サイズレジスタ42aから読み出したサイズデータに基づいて、所定のサイズ演算処理(詳細は省略する)を行うものであり、その演算結果は、セレクタ42acの一方の入力端に加えられている。
【0046】
また、サイズレジスタ42abは、定形モードの場合に、前編集処理部41bcで参照されるサイズ情報を記憶するものであり、その記憶値は、セレクタ42acの他方の入力端に加えられている。ここで、サイズレジスタ42abへの記憶値のセットは、例えば、CPU1により行われる。
【0047】
強制サイズレジスタ42adは、セレクタ42acの出力値を、特定値に強制的に置き換えるためのものであり、その動作は、強制設定オンオフ制御部42eにより制御される。また、強制サイズレジスタ42adへの記憶値のセットは、例えば、CPU1により行われる。この強制サイズレジスタ42adの出力値は、サイズ情報として前編集処理部41bcに加えられているとともに、サイズ演算部42baに加えられている。
【0048】
サイズ演算部42baは、サイズ自動検知モードの場合に変倍処理部41bdで参照されるサイズ情報を演算するものであり、強制サイズレジスタ42adから入力したサイズデータに基づいて、所定のサイズ演算処理(詳細は省略する)を行うものであり、その演算結果は、セレクタ42bcの一方の入力端に加えられている。
【0049】
また、サイズレジスタ42bbは、定形モードの場合に、変倍処理部41bdで参照されるサイズ情報を記憶するものであり、その記憶値は、セレクタ42bcの他方の入力端に加えられている。ここで、サイズレジスタ42bbへの記憶値のセットは、例えば、CPU1により行われる。
【0050】
強制サイズレジスタ42bdは、セレクタ42bcの出力値を、特定値に強制的に置き換えるためのものであり、その動作は、強制設定オンオフ制御部42eにより制御される。また、強制サイズレジスタ42bdへの記憶値のセットは、例えば、CPU1により行われる。この強制サイズレジスタ42bdの出力値は、サイズ情報として変倍処理部41bdに加えられているとともに、サイズ演算部42caに加えられている。
【0051】
サイズ演算部42caは、サイズ自動検知モードの場合に編集処理部41bfで参照されるサイズ情報を演算するものであり、強制サイズレジスタ42bdから入力したサイズデータに基づいて、所定のサイズ演算処理(詳細は省略する)を行うものであり、その演算結果は、セレクタ42ccの一方の入力端に加えられている。
【0052】
また、サイズレジスタ42cbは、定形モードの場合に、編集処理部41beで参照されるサイズ情報を記憶するものであり、その記憶値は、セレクタ42ccの他方の入力端に加えられている。ここで、サイズレジスタ42cbへの記憶値のセットは、例えば、CPU1により行われる。
【0053】
強制サイズレジスタ42cdは、セレクタ42ccの出力値を、特定値に強制的に置き換えるためのものであり、その動作は、強制設定オンオフ制御部42eにより制御される。また、強制サイズレジスタ42cdへの記憶値のセットは、例えば、CPU1により行われる。この強制サイズレジスタ42cdの出力値は、サイズ情報として編集処理部41beに加えられている。
【0054】
また、サイズ設定セレクタ制御部42dは、セレクタ42ac,42bc,42ccの動作を制御するためのものである。
【0055】
以上の構成で、サイズ演算部42aa,42ba,42caにより実現されるサイズ自動設定に不具合を生じていない場合、サイズ変更を伴う画像処理を行うか否かに応じて、図4(a)に示したような動作を行う。
【0056】
ここで、「一筆パスで画像処理」とは、画像データがスキャナインタフェース回路41aa、画像処理A演算部41ab、画像処理B演算部41ba、前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、編集処理部41be、および、画像処理C演算部41bfを順次通って、処理される動作態様を言う。この場合、画像データのサイズが変更されない場合には、前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、および、編集処理部41beの各画像処理については、実行されずにスルーされることがある。
【0057】
また、「外部メモリ経由で画像処理」とは、画像データがスキャナインタフェース回路41aaから画像処理A演算部41abへ入力され、メモリインタフェース回路(DMA)41acからRAM(外部メモリ)3に転送されて一時保存され、その一時保存された画像データがRAM3からメモリインタフェース回路(DMA)41bbにより画像処理B演算部41baに入力され、それ以降、順次、前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、編集処理部41be、および、画像処理C演算部41bfを通過して処理される動作態様を言う。
【0058】
そして、サイズ自動設定に不具合を生じていない場合で、サイズ変更を伴う画像処理が実行されない場合には、サイズ自動検知モードおよび定形モードのいずれの動作モードにおいても、「一筆パスで画像処理」の動作態様が設定される。この場合、前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、および、編集処理部41beは、それぞれの画像処理動作を行わずに、データをスルーする動作態様が設定される。この前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、および、編集処理部41beの動作態様の制御は、例えば、CPU1により行われる。
【0059】
また、サイズ自動設定に不具合を生じていない場合で、サイズ変更を伴う画像処理が実行される場合には、サイズ自動検知モードおよび定形モードのいずれの動作モードにおいても、「一筆パスで画像処理」の動作態様が設定される。この場合、前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、および、編集処理部41beは、それぞれの画像処理動作を行う態様に動作態様が設定される。
【0060】
そして、サイズ自動検知モードの場合には、スキャナインタフェース回路41aaが1ページ分の画像データの入力を完了した時点で副走査ライン数の計数を終了し、その計数値を入力サイズレジスタ42aにセットし、サイズ設定セレクタ制御部42dにより、セレクタ42ac,42bc,42ccは、それぞれサイズ演算部42aa,42ba,42caの出力を選択するように制御され、また、強制サイズレジスタ42ad,42bd,42cdは、強制設定オンオフ制御部42eにより、セレクタ42ac,42bc,42ccの出力をそのまま出力する動作態様に設定される。それにより、入力サイズレジスタ42aにセットされたサイズ情報を参照して、サイズ演算部42aa,42ba,42caで順次算出されて出力されるサイズ情報が参照されて、前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、および、編集処理部41beの画像処理が行われることとなる。
【0061】
また、定形モードの場合には、CPU1が実行するソフトウェアにより、あらかじめサイズレジスタ42ab,42bb,42cbには、サイズ情報が格納される。そして、サイズ設定セレクタ制御部42dにより、セレクタ42ac,42bc,42ccは、それぞれサイズレジスタ42ab,42bb,42cbの出力を選択するように制御され、また、強制サイズレジスタ42ad,42bd,42cdは、強制設定オンオフ制御部42eにより、セレクタ42ac,42bc,42ccの出力をそのまま出力する動作態様に設定される。それにより、セレクタ42ac,42bc,42ccから出力されるサイズ情報が参照されて、前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、および、編集処理部41beの画像処理が行われることとなる。
【0062】
次に、サイズ変更に伴う画像処理の内容が「拡大変倍率が大きい」である場合、サイズ自動検知モードおよび定形モードのいずれの動作モードにおいても、「外部メモリ経由で画像処理」の動作態様が設定される。これは、所定拡大変倍率が大きいと処理しなければならない画像データのサイズが増加し、画像処理前半部41aの処理に画像処理後半部41bの処理が間に合わない為である。例えば、画像処理後半部41bの動作周波数が画像処理前半部41aの動作周波数の2倍であった場合、データ量が2倍以上になる拡大変倍率では画像処理後半部41bの処理が遅れることとなる。
【0063】
また、この「外部メモリ経由で画像処理」の動作態様が設定される場合、リード側(データ読出側)がライト側(データ書込側)を追い越さないようにするため、RAM3に一時保存されるデータが少なくとも1ライン(または、1転送単位)以上残るように、メモリインタフェース回路(DMA)41bbがRAM3からデータを読み込む動作と、メモリインタフェース回路(DMA)41acがRAM3へデータを書き込む動作の同期が取られる。
【0064】
すなわち、メモリインタフェース回路(DMA)41bbは、メモリインタフェース回路(DMA)41acが停止するまでは、RAM3に書き込んだライン数を超えないようにデータを読み込み、メモリインタフェース回路(DMA)41acが停止した後は通常通り連続してRAM3からデータを読み込む。
【0065】
さらに、この「外部メモリ経由で画像処理」の動作態様が設定される場合、最初の時点では、画像処理前半部41aのみを起動するとともに画像処理後半部41bは起動しない状態とし、RAM3にある程度のデータが書き込まれた後に、画像処理後半部41bを起動するようにしている。
【0066】
そして、サイズ自動検知モードの場合には、スキャナインタフェース回路41aaが1ページ分の画像データの入力を完了した時点で副走査ライン数の計数を終了し、その計数値を入力サイズレジスタ42aにセットし、サイズ設定セレクタ制御部42dにより、セレクタ42ac,42bc,42ccは、それぞれサイズ演算部42aa,42ba,42caの出力を選択するように制御され、また、強制サイズレジスタ42ad,42bd,42cdは、強制設定オンオフ制御部42eにより、セレクタ42ac,42bc,42ccの出力をそのまま出力する動作態様に設定される。それにより、入力サイズレジスタ42aにセットされたサイズ情報を参照して、サイズ演算部42aa,42ba,42caで順次算出されて出力されるサイズ情報が参照されて、前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、および、編集処理部41beの画像処理が行われることとなる。
【0067】
また、定形モードの場合には、CPU1が実行するソフトウェアにより、あらかじめサイズレジスタ42ab,42bb,42cbには、サイズ情報が格納される。そして、サイズ設定セレクタ制御部42dにより、セレクタ42ac,42bc,42ccは、それぞれサイズレジスタ42ab,42bb,42cbの出力を選択するように制御され、また、強制サイズレジスタ42ad,42bd,42cdは、強制設定オンオフ制御部42eにより、セレクタ42ac,42bc,42ccの出力をそのまま出力する動作態様に設定される。それにより、セレクタ42ac,42bc,42ccから出力されるサイズ情報が参照されて、前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、および、編集処理部41beの画像処理が行われることとなる。
【0068】
次に、サイズ自動設定に不具合がある場合の動作について、図4(b)を参照して説明する。
【0069】
この場合、サイズ変更を伴う画像処理が実行されない場合には、上述した場合と同様に、「一筆パスで画像処理」の動作態様が実行されるので、動作説明を省略する。
【0070】
次に、サイズ変更を伴う画像処理が実行され、かつ、サイズ自動検知モードが設定されている場合について説明する。この場合、サイズ自動検知モードでは、「外部メモリ経由で画像処理」の動作態様が設定されるとともに、前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、および、編集処理部41beは、それぞれの画像処理動作を行う態様に動作態様が設定される。
【0071】
これは、スキャナインタフェース回路41aaで原稿画像のサイズが判明してから割り込みを出して、ソフトウェアがサイズ情報を読み出して、正しいサイズ設定を前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、および、編集処理部41beに設定する、という動作を採用した場合、ASIC装置のハードの処理がCPU1が実行するソフトウェアの処理に対して早すぎるため、時間的に間に合わないからである。
【0072】
つまり、サイズ設定が必要なモジュール以前で、画像をいったんメモリ(RAM3)に待避させて、ソフトウェアが処理する時間かせぎをする必要がある。しかし、このために新たなパスを用意するのは現実的ではない。
【0073】
そこで、サイズ自動設定機能に不具合がありなおかつサイズ自動検知モードの場合はメモリ経由のパス(画像データの流れ)を設定して流用すればよいこととなる。
【0074】
そして、スキャナインタフェース回路41aaが1ページ分の画像データの入力を完了した時点で副走査ライン数の計数を終了し、その計数値を入力サイズレジスタ42aにセットすると、スキャナインタフェース回路41aaは、サイズ検知を完了した旨をあらわす割込信号をCPU1に出力する。
【0075】
これにより、CPU1は、サイズ管理部42の入力サイズレジスタ42aより、副走査ライン数、すなわち、サイズ情報を読み出し、前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、および、編集処理部41beに設定すべきサイズ情報をそれぞれ算出し、その算出したサイズ情報を、それぞれ強制サイズレジスタ42ad,42bd,42cdに書き込む。
【0076】
そして、この場合には、強制設定オンオフ制御部42eにより、強制サイズレジスタ42ad,42bd,42cdの動作をオンに設定する。これにより、強制サイズレジスタ42ad,42bd,42cdは、そのときにCPU1からセットされたサイズ情報を、それぞれ前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、および、編集処理部41beに出力するので、前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、および、編集処理部41beは適切な演算処理を行うことができることとなる。
【0077】
また、サイズ変更を伴う画像処理が実行され、かつ、定形モードの場合には、「一筆パスで画像処理」の動作態様が設定されるとともに、前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、および、編集処理部41beは、それぞれの画像処理動作を行う態様に動作態様が設定される。
【0078】
そして、この場合には、スキャナユニットUN5では、コンタクトガラスの近傍に設けられた原稿サイズセンサ(図示略)により、原稿の読み取り開始前の段階で原稿サイズが検出されてコントローラユニットUN1のCPU1に通知されるので、CPU1は、その通知された原稿サイズに基づき、前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、および、編集処理部41beに設定すべきサイズ情報をそれぞれ算出し、その算出したサイズ情報を、それぞれ強制サイズレジスタ42ad,42bd,42cdに書き込む。
【0079】
次いで、強制設定オンオフ制御部42eにより、強制サイズレジスタ42ad,42bd,42cdの動作をオンに設定する。これにより、強制サイズレジスタ42ad,42bd,42cdは、そのときにCPU1からセットされたサイズ情報を、それぞれ前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、および、編集処理部41beに出力するので、前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、および、編集処理部41beは適切な演算処理を行うことができることとなる。
【0080】
次に、サイズ変更に伴う画像処理の内容が「拡大変倍率が大きい」である場合、サイズ自動検知モードおよび定形モードのいずれの動作モードにおいても、「外部メモリ経由で画像処理」の動作態様が設定されるとともに、前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、および、編集処理部41beは、それぞれの画像処理動作を行う態様に動作態様が設定される。
【0081】
そして、サイズ自動検知モードの場合には、上述と同様の強制サイズレジスタ設定動作が行われる。
【0082】
また、定形モードの場合には、スキャナユニットUN5では、コンタクトガラスの近傍に設けられた原稿サイズセンサ(図示略)により、原稿の読み取り開始前の段階で原稿サイズが検出されてコントローラユニットUN1のCPU1に通知されるので、CPU1は、その通知された原稿サイズに基づき、前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、および、編集処理部41beに設定すべきサイズ情報をそれぞれ算出し、その算出したサイズ情報を、それぞれ強制サイズレジスタ42ad,42bd,42cdに書き込む。
【0083】
次いで、強制設定オンオフ制御部42eにより、強制サイズレジスタ42ad,42bd,42cdの動作をオンに設定する。これにより、強制サイズレジスタ42ad,42bd,42cdは、そのときにCPU1からセットされたサイズ情報を、それぞれ前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、および、編集処理部41beに出力するので、前編集処理部41bc、変倍処理部41bd、および、編集処理部41beは適切な演算処理を行うことができることとなる。
【0084】
図5は、画像処理部4が実行するサイズ変更に伴う動作設定処理のフローチャートの一例を示している。
【0085】
まず、サイズ変更があるかどうかを調べ(判断101)、判断101の結果がYESになるときには、サイズ変更設定用のサイズ自動設定機能に不具合があるかどうかを調べる(判断102)。なお、サイズ変更がない場合で、判断101の結果がNOになるときには、後述する処理104へ移行し、上述したように一筆パスで画像処理を行う。
【0086】
サイズ変更設定用のサイズ自動設定機能に不具合がない場合で、判断102の結果がNOになるときには、次に、拡大変倍率が大であるかどうかを調べ(判断103)、判断103の結果がNOになるときには、上述したように一筆パスで画像処理を行う(処理104)。一方、判断103の結果がYESになるときには、上述したように、外部メモリ(RAM3)経由で画像処理を行う(処理105)。
【0087】
また、サイズ変更設定用のサイズ自動設定機能に不具合がある場合で、判断102の結果がYESになるときには、上述したようにサイズ強制設定を行い(処理106)、そのときにサイズ自動検知モードが設定されているかどうかを調べる(判断107)。
【0088】
サイズ自動検知モードが設定されている場合で、判断107の結果がYESになるときには、処理105へ移行し、外部メモリ経由で画像処理を行い、サイズ自動検知モードが設定されていない場合で、判断107の結果がNOになるときには、判断103へ移行し、それ以降の処理を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の一実施例にかかる画像形成装置の一例を示したブロック図。
【図2】コントローラユニットの要部の構成の一例を示したブロック図。
【図3】画像処理部4の構成の一例を示したブロック図。
【図4】画像処理部4の動作態様の一例を示した概略図。
【図5】画像処理部4の動作フローの一例を示したフローチャート。
【符号の説明】
【0090】
UN1 コントローラユニット
UN5 スキャナユニット
4 画像処理装置
41 画像処理演算部
41a 画像処理前半部
41aa スキャナインタフェース回路
41ab 画像処理A演算部
41ac メモリインタフェース回路
41b 画像処理後半部
41ba 画像処理B演算部
41bb メモリインタフェース回路
41bc 前編集処理部
41bd 変倍処理部4
41be 編集処理部
41bf 画像処理C演算部
41bg 出力インタフェース回路
42 サイズ管理部
41a 入力サイズレジスタ
42aa,42ba,42ca サイズ演算部
42ab,42bb,42cb サイズレジスタ
42ac,42bc,42cc セレクタ
42ad,42bd,42cd 強制サイズレジスタ
42d サイズ設定セレクタ制御部
42e 強制設定オンオフ制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像読取装置から出力される画像データを入力する画像入力インターフェース手段と、
前記画像入力インターフェース手段が入力した前記画像データに対して、処理前後で画像サイズが変更されるサイズ変更画像処理を少なくとも1つ含む、1つ以上の画像処理を適用する画像処理手段と、
処理対象となる画像データのサイズに応じて、前記サイズ変更画像処理が参照すべきサイズ情報を算出し、その算出したサイズ情報を前記画像処理手段へ出力するとともに、そのサイズ情報が、外部制御手段により書換可能にされたサイズ管理手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記サイズ変更画像処理のデータ入力位置よりも前段の位置に設けられ、当該サイズ変更画像処理への入力画像データを外部メモリへ転送する第1のデータ転送手段と、
前記第1のデータ転送手段の後段位置に設けられ、前記第1のデータ転送手段が前記外部メモリへ転送した前記入力画像データを前記サイズ変更画像処理のデータ入力位置よりも前の位置に入力させる第2のデータ転送手段を備え、
前記画像読取装置が原稿サイズ自動検知モードになっているときにのみ、前記第1のデータ転送手段により入力画像データを外部メモリへ転送するとともに、前記第2のデータ転送手段により外部メモリから入力画像データを入力させ、さらに、前記サイズ管理手段が前記画像処理手段へ出力するサイズ情報を、前記外部制御手段により書き換えられた内容に置き換えるようにした状態で、前記画像処理手段を動作させることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記第2のデータ転送手段が前記外部メモリから転送する前記入力画像データの総データ量が、前記第1のデータ転送手段が前記外部メモリへ転送した前記入力画像データの総データ量よりも少なくなるように、前記第2のデータ転送手段を制御することを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記サイズ管理手段に入力される処理対象となる画像データのサイズは、前記画像入力インターフェース手段または前記第1のデータ転送手段により計測されることを特徴とする請求項1乃至3記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記サイズ変更画像処理は、所定の前編集処理、所定の変倍処理、および、所定の編集処理であり、
前記サイズ管理手段は、前記前編集処理が参照する前編集処理用サイズ情報、前記変倍処理が参照する変倍処理用サイズ情報、および、前記編集処理が参照する編集処理用サイズ情報を、処理対象となる画像データのサイズに応じて算出するとともに、それらの前編集処理用サイズ情報、変倍処理用サイズ情報、および、編集処理用サイズ情報が、外部制御手段により書換可能にされていることを特徴とする請求項1乃至4記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記画像処理手段により前記サイズ変更画像処理が行われない場合には、前記画像読取装置が原稿サイズ自動検知モードになっているときでも、前記第1のデータ転送手段の外部メモリへの前記入力画像データの転送、および、前記第2のデータ転送手段の外部メモリからの前記入力画像データの転送を行わず、前記入力画像データは、前記画像処理手段へ直接入力させ、
前記サイズ管理手段に、前記サイズ情報の置き換えを行わせないように制御することを特徴とする請求項1乃至5記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記第1のデータ転送手段および前記第2のデータ転送手段は、変倍処理における副走査拡大処理用の外部メモリインタフェース手段を兼用することを特徴とする請求項1乃至6記載の画像処理装置。
【請求項8】
画像読取装置から出力される画像データを入力する画像入力インターフェースステップと、
前記画像入力インターフェースステップが入力した前記画像データに対して、処理前後で画像サイズが変更されるサイズ変更画像処理を少なくとも1つ含む、1つ以上の画像処理を適用する画像処理ステップと、
処理対象となる画像データのサイズに応じて、前記サイズ変更画像処理が参照すべきサイズ情報を算出し、その算出したサイズ情報を前記画像処理ステップへ出力するとともに、そのサイズ情報が、外部制御手段により書換可能にされたサイズ管理ステップと、
前記画像処理ステップの出力を次段へ出力する出力ステップと、
前記サイズ変更画像処理のデータ入力位置よりも前段の位置に設けられ、当該サイズ変更画像処理への入力画像データを外部メモリへ転送する第1のデータ転送ステップと、
前記第1のデータ転送ステップの後段位置に設けられ、前記第1のデータ転送ステップが前記外部メモリへ転送した前記入力画像データを前記サイズ変更画像処理のデータ入力位置よりも前の位置に入力させる第2のデータ転送ステップを備えたことを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項9】
請求項1乃至8に記載された画像処理装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−68188(P2010−68188A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−231868(P2008−231868)
【出願日】平成20年9月10日(2008.9.10)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】