説明

画像処理装置及びコンピュ―タ読み取り可能な記憶媒体

【課題】 高精細画像の記録再生に際して、画質劣化することなく、短時間で画像処理を行うことができるようにする。
【解決手段】 メモリ101の高精細画像データは、フィルタ102で低域情報に変換される。差分回路104は、フィルタ処理後及び処理前のデータの差分をとり、フィルタ105は、上記差分データを複数の周波数帯域に分割する。各フィルタ出力は、圧縮符号化及び誤り訂正符号化された後、記録媒体109の異なるエリアに記録される。再生時には、記録媒体の各エリアの再生データが抽出され復号された後、フィルタ126、127、加算回路128により、上記低域情報に上記複数の周波数帯域のうちの低域データが加算されると共に、加算回路125により、上記低域情報と上記複数の周波数帯域のデータとが加算されることにより、高精細画像データを得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高精細画像データの画像処理及び記録再生、伝送に用いて好適な画像処理装置及びそれに用いられるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ディジタル信号処理技術の進歩、記録再生技術の進歩、及び記録媒体の進歩等により、ディジタルビデオカメラやディジタルカメラが安価で広汎に出回るようになってきた。また、パーソナルコンピュータ及びその周辺機器の高性能化、低価格化も進み、個人が手軽に大量の画像を扱う素地が整いつつある。また、入力デバイスの多画素化が急速に進み、画像の高精細化が進んでいる。
【0003】このような多画素の高精細画像を扱う従来の記録再生装置の例を図5を用いて説明する。図5において、記録時には、入力端子400に、図2(a)に示すようなX×Y画素の多画素の高精細画像Aが入力され、メモリ401に記憶される。メモリ401に記憶された画像データはJPEG圧縮回路402に送られて、l×m画素単位にブロック化され、ブロック単位毎にDCT変換され周波数空間上に変換された後、量子化を施される。量子化された画像データはハフマン符号等の可変長符号を用いて符号化し、誤り訂正符号化回路403に送出される。
【0004】誤り訂正符号化回路403では、誤り訂正符号を符号化された画像データに付加して送出する。誤り訂正符号化された画像データは、さらに記録媒体404に合わせて伝送路符号化され、記録媒体404に記録される。
【0005】再生時には、記録媒体404に記録されたデータが読み出され、誤り訂正復号回路406に送られる。誤り訂正復号回路406に送られた画像データは、読み出しの際に発生した誤りを訂正され、訂正後、JPEG復号化回路407に送られる。JPEG復号化回路407ではハフマン符号を復号し、復号されたデータを逆量子化した後、逆DCTして画素に戻し、メモリ408に送出する。
【0006】メモリ408は、画素に復元されたX×Y画素の画像データを記憶し、不図示のLCD、TVモニタやパソコンモニタに表示するために出力端子409から記憶された画像データを出力する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来例では、入力画像データが多画素で高精細になってくると(例えばX×Yが1280×960)処理に時間がかかり、1フレームの画像データを記録するのに十数秒、また再生するのにも表示するのにも十数秒かかり、非常に使い勝手が悪いという問題があった。また、多画素であるため情報量が増え、記録媒体がフラッシュメモリ等であると、記録できる時間、画像データが圧倒的に少なくなるという問題もあった。さらに上記従来例では、記録する画像の圧縮率を上げて、処理時間を速めて使い勝手の向上を図るということもできるが、そうすると多画素で高精細な入力画像に対して、劣化した画像しか得られず、画質的に満足できる結果が得られないという問題があった。
【0008】本発明は、上記の問題を解決するために成されたもので、画質劣化を少なくしながら高精細画像データの処理時間を短縮し、記録できる画像も増すようにすることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明による画像処理装置においては、入力画像データをフィルタ処理する第1のフィルタ手段と、上記第1のフィルタ手段の出力画像データと上記入力画像データとの差分データを演算する演算手段と、上記差分データをフィルタ処理する第2のフィルタ手段とを設けている。
【0010】本発明による他の画像処理装置においては、高精細画像データから抽出された低域情報と、上記高精細画像データと上記低域情報との差分データを複数帯域に分割した高精細情報とを入力する入力手段と、上記入力された低域情報に、上記入力された複数帯域に分割された高精細情報の一部を加算する第1の加算手段とを設けている。
【0011】本発明による他の画像処理装置においては、高精細画像データから抽出された低域情報と、上記高精細画像データと上記低域情報との差分データを複数帯域に分割した高精細情報とを入力する入力手段と、上記入力された低域情報に、上記入力された複数帯域に分割された高精細情報を加算することにより、高精細画像データを生成する加算手段とを設けている。
【0012】本発明による記憶媒体においては、入力される高精細画像データから低域情報を抽出する第1のフィルタ処理と、上記抽出された低域情報と上記高精細画像データとの差分データを演算する演算処理と、上記差分データを複数帯域の高精細情報に分割する第2のフィルタ処理とを実行するためのプログラムを記憶している。
【0013】本発明による他の記憶媒体においては、高精細画像データから抽出された低域情報と、上記高精細画像データと上記低域情報との差分データを複数帯域に分割した高精細情報とを入力する入力処理と、上記入力された低域情報に、上記入力された複数帯域に分割された高精細情報の一部を加算する第1の加算処理とを実行するためのプログラムを記憶している。
【0014】本発明による他の記憶媒体においては、高精細画像データから抽出された低域情報と、上記高精細画像データと上記低域情報との差分データを複数帯域に分割した高精細情報とを入力する入力処理と、上記入力された低域情報に、上記入力された複数帯域に分割された高精細情報を加算することにより、高精細画像データを生成する第2の加算処理とを実行するためのプログラムを記憶している。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。図1は本発明の実施の形態による画像処理装置としての記録再生装置を示すブロック図である。図1の記録系において、100は多画素の高精細画像データの入力端子、101はメモリ、102は入力画像をフィルタ処理するフィルタ、103は主データ記録エリアのための画像データの圧縮符号化回路、104は差分回路、105は差分データをフィルタ処理するフィルタ、106は副データ記録エリアに記録するデータのための圧縮符号化回路、107は多重化回路、108は誤り訂正符号化回路、109は記録媒体である。
【0016】再生系において、109は上記記録媒体、121は誤り訂正復号回路、122は抽出回路、123は主データの記録エリアからの再生データの圧縮復号化回路、124は副データの記録エリアからの再生データの圧縮復号化回路、125は加算回路、126は主データ記録エリアからの再生データをフィルタ処理するフィルタ回路、127は副データ記録エリアからの再生データをフィルタ処理するフィルタ回路、128は加算回路、129、130はメモリ、131、132は画像データの出力端子である。
【0017】次に動作について説明する。記録時において、入力端子100に図2(a)に示すようなX×Y画素(例えば1280×960画素)の多画素の高精細画像Aが入力され、メモリ101に記憶される。メモリ101に記憶された高精細画像Aは、フィルタ102でフィルタ処理され、図2(b)に示すような画像A′を得る。
【0018】ここで、入力画像Aの持つ空間周波数帯域は、図3に示すように水平方向にU、垂直方向にVの点線で示す領域であるとすると、画像A′の持つ空間周波数帯域が、斜線で示す領域(少なくとも水平方向の帯域がU/2以下、垂直方向の帯域がV/2以下)になるように、フィルタ102は高精細画像Aをフィルタ処理する。このフィルタ処理された画像データは、圧縮符号化回路103、差分回路104に供給される。
【0019】圧縮符号化回路103に供給された低域情報としての画像データA′は水平、垂直方向にそれぞれ1/2にダウンサンプリングされ、例えばDVフォーマットの圧縮方式に従い、8×8画素毎にブロック化し、DCT変換及び量子化された後、可変長符号化され、主データとして多重化回路107に送られる。
【0020】差分回路104では、フィルタ102から供給された画像データA′とメモリ101から供給された入力画像データAとの差分B=A−A′をとり、図2(c)に示すその差分結果Bをフィルタ回路105に送る。
【0021】フィルタ回路105では、差分データB=A−A′をフィルタ処理し、図2(d)に示すように、BLL、BLH、BHL、BHHの4つの周波数帯域に分割する。フィルタ105としては、例えばアダマール変換等を用いる。フィルタ105で分割された上記BLL、BLH、BHL、BHHは圧縮符号化回路106に送られる。
【0022】圧縮符号化回路106では、上記帯域分割されたデータBLL、BLH、BHL、BHHを例えばブロック符号化を用いて可変長符号化し、副データとして多重化回路107に送る。
【0023】多重化回路107では、圧縮符号化回路103から供給された符号化データは記録媒体(本実施の形態では磁気テープ)109の主データを記録するエリアに記録するように、圧縮符号化回路106から供給された符号化データは副データを記録するエリアに記録するように各々の符号化データを多重化し、誤り訂正符号化回路108に送出する。
【0024】誤り訂正符号化回路108では、上記多重化されたデータに対して記録媒体に合った誤り訂正符号を付加した後、矢印T方向に搬送される磁気テープ109上を矢印H方向にトレースして形成したトラック上に記録する。
【0025】磁気テープ109に形成された各トラックには、図4に示すように通常のDVフォーマットで圧縮した主データを記録するエリアMと副データを記録するエリアSとが形成され、圧縮符号化回路103で符号化されたデータは、多重化回路107、誤り訂正符号化回路108を通して主データを記録するエリアMに記録され、圧縮符号化回路106で符号化されたデータは、多重化回路107、誤り訂正符号化回路108を通して副データを記録するエリアSに記録される。この場合、主データの記録エリアMには、DVフォーマットで圧縮した動画像信号をリアルタイムに記録再生することができる。
【0026】次に、再生時において、上記磁気テープ109に記録されたデータが再生され、誤り訂正復号回路121でデータ誤りを訂正し、抽出回路122に送られる。抽出回路122では、記録媒体109の主データの記録エリアMに記録されていた上記主データと、副データの記録エリアSに記録されていた上記副データを抽出し、それぞれ圧縮復号化回路123、124に送る。
【0027】圧縮復号化回路123では、抽出回路122から送られた可変長符号化されて0る主データを復号して逆量子化し、さらに逆DCTして図2(e)に示す(X/2)×(Y/2)画素の画像A″の画素レベルに復元して、加算回路125とフィルタ126に送る。
【0028】圧縮復号化回路124では、抽出回路122から抽出された副データを可変長復号し、ブロック復号化して帯域分割されたデータBLL′、BLH′、BHL′、BHH′を復元し、フィルタ127に送る。このとき低域データBLL′は、加算回路125にも送られる。
【0029】加算回路125では、圧縮復号化回路123から送られた復号画像A″と圧縮復号化回路124から送られた復号データBLL′とを加算し、加算結果(A″+BLL′)がメモリ129に記憶される。メモリ129に記憶された上記加算結果(A″+BLL′)は出力端子131に出力され、不図示のTVモニタ等でユーザが高精細画像として視聴することができる。
【0030】この場合、上記出力端子131に出力される系は、リアルタイムに記録再生が可能なので、ユーザは待ち時間なく記録されている画像を確認、視聴できる。ここで、もし副データBLL′の再生が復号画像A″の再生に間に合わなかった場合には、加算回路125は0データを復号画像A″に加算する。
【0031】一方、フィルタ126では、圧縮復号化回路123から送られた復号画像データA″をフィルタ処理し、アップサンプリングしてX×Y画素の復号画像A″′を得、加算回路128に送る。また、フィルタ127では、圧縮復号化回路124から送られた復号データBLL′、BLH′、BHL′、BHH′をフィルタ処理して、X×Y画素の復号画像B″を得、加算回路128に送る。
【0032】加算回路128では、フィルタ126、127から送られた復号画像データA″′、B″を加算して、その加算結果(A″′+B″)をメモリ130に記憶する。上記加算結果(A″′+B″)は出力端子132に出力され、不図示のパソコン等に送られてパソコンモニタ、あるいはプリントアウトされ、視聴される。
【0033】以上説明したように、本実施の形態による画像信号処理装置は、多画素の高精細画像データを記録する際、入力される高精細画像に第1のフィルタ処理をかけ、その第1のフィルタ処理をかけた結果と、上記入力された高精細画像との差分を求め、その差分データに第2のフィルタ処理をかけて、上記第1のフィルタ処理をかけた結果は主データを記録するエリアに記録し、上記第2のフィルタをかけた結果は副データの記録エリアに記録するようにし、再生時には、再生された主データに、上記副データに記録された情報の低域の情報を加算した画像データをTVモニタ等で表示するようにしている。
【0034】そして、この様に、元の多画素の高精細画像を、主データと副データからの全てのデータから復元するようにしたことにより、多画素の高精細な画像を画質劣化が少なく、高画質で記録再生できるようになり、さらに、主データの記録エリアからのデータはリアルタイムに記録再生できるので、ユーザは待ち時間なく、画像を確認できる。また、その再生の際に、副データに記録された情報の低域の情報を主データからの再生データに加算しているので、リアルタイムの記録再生画像の高画質化も図ることができる。
【0035】さらに、記録媒体としてもテープ等のメディアを採用することにより、記録時間、容量も格段に増大することができる。
【0036】次に本発明の他の実施の形態としての記憶媒体について説明する。本発明は、ハードウェア構成により実現することもできるが、CPUとメモリからなるコンピュータシステムによる構成で実現することもできる。コンピュータシステムに構成する場合、上記メモリは本発明による記憶媒体を構成する。即ち、前述した実施の形態で説明した動作を実行するためのソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体をシステムや装置で用い、そのシステムや装置のCPUが上記記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し、実行することにより、本発明の目的を達成することができる。
【0037】また、この記憶媒体としては、ROM、RAM等の半導体メモリ、光ディスク、光磁気ディスク、磁気媒体等を用いてよく、これらをCD−ROM、フロッピィディスク、磁気媒体、磁気カード、不揮発性メモリカード等に構成して用いてよい。
【0038】従って、この記憶媒体を図1に示したシステムや装置以外の他のシステムや装置で用い、そのシステムあるいはコンピュータがこの記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し、実行することによっても、上記実施の形態と同等の機能を実現できると共に、同等の効果を得ることができ、本発明の目的を達成することができる。
【0039】また、コンピュータ上で稼働しているOS等が処理の一部又は全部を行う場合、あるいは記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された拡張機能ボードやコンピュータに接続された拡張機能ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づいて、上記拡張機能ボードや拡張機能ユニットに備わるCPU等が処理の一部又は全部を行う場合にも、上記実施の形態と同等の機能を実現できると共に、同等の効果を得ることができ、本発明の目的を達成することができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、多画素の高精細な画像を、画質劣化が少なく、高画質で画像処理及び記録再生、伝送できるシステムを提供することができる。
【0041】また、主データの記録エリア等の第1のエリアのデータをリアルタイムに記録再生することにより、ユーザは待ち時間なく画像を確認することができる。また、その再生の際に副データが記録された記録エリア等の第2のエリアの情報の低域の情報を主データの再生データに加算することにより、リアルタイムの記録再生画像の高画質化も図ることができる。
【0042】さらに、記録媒体としても磁気テープ等のメディアを採用することにより、記録時間、容量を格段に増大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態で扱う画像データの構成図である。
【図3】画像データの周波数帯域を示す特性図である。
【図4】記録媒体の記録エリアを示す構成図である。
【図5】従来の記録再生装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
100 画像データの入力端子
101 メモリ
102 フィルタ
103 圧縮符号化回路
104 差分回路
105 フィルタ
106 圧縮符号化回路
107 多重化回路
108 誤り訂正符号化回路
109 記録媒体
121 誤り訂正復号回路
122 抽出回路
123 圧縮復号化回路
124 圧縮復号化回路
125 加算回路
126 フィルタ
127 フィルタ
128 加算回路
129 メモリ
130 メモリ
131 出力端子
132 出力端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】 入力画像データをフィルタ処理する第1のフィルタ手段と、上記第1のフィルタ手段の出力画像データと上記入力画像データとの差分データを演算する演算手段と、上記差分データをフィルタ処理する第2のフィルタ手段とを設けたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】 上記第1のフィルタ手段の出力画像データを記録媒体の第1のエリアに記録し、上記第2のフィルタ手段の出力画像データを上記記録媒体の第2のエリアに記録する記録手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】 上記記録手段は、上記第1のフィルタ手段の出力画像データを上記記録媒体の第1のエリアにリアルタイムに記録可能であることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
【請求項4】 上記第1のフィルタ手段の出力画像データをリアルタイムに伝送する伝送手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項5】 上記入力画像データは高精細画像データであり、上記第1のフィルタ手段は、上記高精細画像データの低域情報を抽出すると共に、上記第2のフィルタ手段は、上記差分データを複数帯域の高精細情報に分割することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項6】 上記記録手段は、上記第1、第2のフィルタ手段の各出力画像データをそれぞれ圧縮符号化して記録することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
【請求項7】 上記記録媒体の第1のエリアに記録されたデータから第1の画像データをリアルタイムに再生する再生手段を設けたことを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
【請求項8】 上記記録媒体を再生する再生手段と、上記第2のエリアの第2の再生データの一部を、上記第1のエリアの第1の再生データに加算する第1の加算手段とを設けたことを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
【請求項9】 上記入力画像データは高精細画像データであり、上記第1のフィルタ手段は、上記高精細画像データの低域情報を抽出すると共に、上記第2のフィルタ手段は、上記差分データを複数帯域の高精細情報に分割するようになされ、上記第1の加算手段は、上記第2の再生データにおける上記複数帯域の高精細情報のうちの低域のデータを上記第1の再生データに加算することを特徴とする請求項8記載の画像処理装置。
【請求項10】 上記記録媒体を再生する再生手段と、上記第2のエリアの第2の再生データを上記第1のエリアの第1の再生データに加算して高精細画像データを生成する第2の加算手段とを設けたことを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
【請求項11】 高精細画像データから抽出された低域情報と、上記高精細画像データと上記低域情報との差分データを複数帯域に分割した高精細情報とを入力する入力手段と、上記入力された低域情報に、上記入力された複数帯域に分割された高精細情報のうちの低域情報を加算する第1の加算手段とを設けたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項12】 高精細画像データから抽出された低域情報と、上記高精細画像データと上記低域情報との差分データを複数帯域に分割した高精細情報とを入力する入力手段と、上記入力された低域情報に、上記入力された複数帯域に分割された高精細情報を加算することにより、高精細画像データを生成する加算手段とを設けたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項13】 上記高精細画像データから抽出された低域情報は記録媒体の第1のエリアに記録されると共に、上記複数帯域に分割された高精細情報は上記記録媒体の第2のエリアに記録され、上記入力手段は、上記記録媒体を再生し再生データを上記加算手段に供給する再生手段を有することを特徴とする請求項11又は12記載の画像処理装置。
【請求項14】 上記再生手段は、上記第2のエリアをリアルタイムに再生可能であることを特徴とする請求項13記載の画像処理装置。
【請求項15】 上記入力される各情報は圧縮符号化情報であり、上記入力手段は、上記各圧縮符号化情報の復号化手段を含むことを特徴とする請求項11又は12記載の画像処理装置。
【請求項16】 入力される高精細画像データから低域情報を抽出する第1のフィルタ処理と、上記抽出された低域情報と上記高精細画像データとの差分データを演算する演算処理と、上記差分データを複数帯域の高精細情報に分割する第2のフィルタ処理とを実行するためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項17】 上記低域情報を記録媒体の第1のエリアに記録し、上記複数帯域の高精細情報を上記記録媒体の第2のエリアに記録する記録処理を上記プログラムに設けたことを特徴とする請求項16記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項18】 高精細画像データから抽出された低域情報と、上記高精細画像データと上記低域情報との差分データを複数帯域に分割した高精細情報とを入力する入力処理と、上記入力された低域情報に、上記入力された複数帯域に分割された高精細情報のうちの低域情報を加算する第1の加算処理とを実行するためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項19】 高精細画像データから抽出された低域情報と、上記高精細画像データと上記低域情報との差分データを複数帯域に分割した高精細情報とを入力する入力処理と、上記入力された低域情報に、上記入力された複数帯域に分割された高精細情報を加算することにより、高精細画像データを生成する第2の加算処理とを実行するためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項20】 上記入力処理は、上記高精細画像データから抽出された低域情報を記録媒体の第1のエリアから再生すると共に、上記複数帯域に分割された高精細情報を上記記録媒体の第2のエリアから再生することを特徴とする請求項18又は19記載のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2000−217107(P2000−217107A)
【公開日】平成12年8月4日(2000.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−13908
【出願日】平成11年1月22日(1999.1.22)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】