説明

画像形成システム、画像形成装置及びその制御方法

【課題】 重連コピー機能実行時のエラーに対する代行処理において、指定された印刷処理の処理内容に応じてより適した代行処理を選択的に実行させる。
【解決手段】 複数部数の印刷を前記マスター機と前記スレーブ機とで分担して印刷する印刷モードを実行中に前記スレーブ機において印刷続行不可能なエラーが発生した場合、前記印刷モードに基づく印刷処理においてステイプル処理が指定されているか否かを判断し、判断結果に応じて、前記スレーブ機による印刷が完了していない残りの部数を前記マスター機に印刷させるか、前記スレーブ機においてエラーが発生した時に印刷処理を実行していた部の印刷処理が完了していない残りページと、前記スレーブ機に割り当てられた部数のうち前記エラーが発生した時に印刷処理を実行していた部を含まない前記スレーブ機による印刷が完了していない残りの部数を前記マスター機に印刷させるかを切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、任意の複写機で読み取った画像データを、複数の複写機で分担して複数部数を出力する画像形成システム、及びその制御方法に係る。
【背景技術】
【0002】
現在、1つの複写機から読み込んだ画像データを複数部数コピーする場合、複数の複写機に出力部数を割振ってコピー出力する機能が知られている。このような機能を例えば重連コピー機能という。この重連コピー機能を使うと、例えば資料を10部コピーする場合に、複写機Aのスキャナで読み込んだ画像データを、複写機Bと共に5部ずつコピー出力することが可能であり、1台でコピーするのに対して半分の時間でコピーを終了させることができる。
【0003】
このような重連コピー機能を実行中に、紙詰まりや紙無し、トナー無しなどといった印刷を続行することが不可能であるエラーが、一方の複写機において発生した場合、他方の複写機にエラーが発生した複写機の残りの印刷部数の出力を代行させる機能がある(例えば特許文献1参照)。
【0004】
この機能を図1を用いて詳しく説明する。今、例えば、ユーザは100ページからなる原稿を、10部コピーしたいとする(図1−1)。上述した重連コピー機能を利用した場合、複写機Aにおいて読み取られた画像データが複写機Bに送信され、複写機Aと複写機Bでは5部ずつの印刷が行われる(図1−2)。複写機Bにおいて、3部目の80ページ目を出力し終えた時点で紙詰まり等のエラーが発生すると、コピー代行処理が実行される(図1−3)。具体的には、複写機Aは複写機Bからのエラーの通知を受け、当初、複写機Aに割り当てられた部数である5部に加えて、複写機Bにおいて未出力の3部を余分に出力するように設定する(図1−3)。即ち、複写機Aは、複写機Bにおいて出力されなかった部数を代行して印刷処理することになる。
【特許文献1】特開2003−198781
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の技術では、全ての出力が終了すると、複写機Aでは計8部が、複写機Bでは2部と1部に満たない80ページの用紙が出力されていることになる。つまり、当初100枚×10部の用紙出力を予定していたのにも関わらず、エラーが発生し、コピー代行処理を行ったことにより、複写機Bにおける80ページ分の無駄な出力がされてしまうことになる(図1−4)。
【0006】
このように、重連コピー機能を実行した際のエラーに対するコピー代行機能を実行するにあたって、出力部数単位の代行処理を行うと、結果的に一部に満たない半端な出力物が余分に発生することがある。
【0007】
本発明はこの問題点を解決するためになされたものである。本発明の目的は、重連コピー機能を実行した際のエラーに対する代行処理を実行した場合に、指定された印刷処理の処理内容に応じて適した代行処理を選択的に実行できる画像形成システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題解決する為に本発明の画像形成システムは、互いにデータ通信可能に接続される複数の画像形成装置のうち、マスター機となる画像形成装置が複写対象となる原稿の画像を読み取り、読み取った画像データをスレーブ機となる他の画像形成装置に送信して、当該画像データに対する複数部数の印刷を前記マスター機と前記スレーブ機とで分担して印刷する印刷モードを実行可能な画像形成システムであって、前記印刷モードを実行中に前記スレーブ機において印刷続行不可能なエラーが発生した場合、前記印刷モードに基づく印刷処理においてステイプル処理が指定されているか否かを判断する判断手段と、前記判断手段において、ステイプル処理が指定されていると判断された場合、前記スレーブ機に割り当てられた部数のうち前記スレーブ機による印刷が完了していない残りの部数を前記マスター機に印刷させ、前記判断手段において、ステイプル処理が指定されていないと判断された場合、前記スレーブ機においてエラーが発生した時に印刷処理を実行していた部の印刷処理が完了していない残りページと、前記スレーブ機に割り当てられた部数のうち前記エラーが発生した時に印刷処理を実行していた部を含まない前記スレーブ機による印刷が完了していない残りの部数を前記マスター機に印刷させる制御手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、重連コピー機能を実行した際のエラーに対する代行処理を実行した場合に、指定された印刷処理の処理内容に応じて適した代行処理を選択的に実行できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
【実施例1】
【0011】
図2は本実施形態におけるシステム構成を示す図である。
【0012】
図2のシステムにおいて、装置名称がOffice1の複写機100は、名称がOffice2の複写機900、名称がOffice3の複写機1000、名称がOffice4の複写機1100、とLAN10で接続されている。
【0013】
複写機100は、画像読み取り機能及び印刷機能を有しており、読み取った画像データをLAN10を介して複写機900、1000、1100に送信することができる。複写機900、1000、1100は、LAN10を介して複写機900から受信した画像データに基づいて印刷処理を行う。このように、ある複写機において読み取った画像データに基づいて、画像データを読み取った複写機と他の複写機とが分担して印刷処理を行う機能を重連コピー機能と言う。以後、本実施形態の説明では、このような機能を重連コピー機能として説明する。また、重連コピー機能を実行する際に、画像データを読み取った複写機をマスター機、マスター機から送信された画像データを受信し、その画像データに基づく印刷を行う複写機をスレーブ機という。
【0014】
複写機100、900、1000、1100は、何れも重連コピー機能を実行可能な複写機であり、それぞれ、マスター機にとしてもスレーブ機としても動作することができる。マスター機となる複写機には、スレーブ機と通信を行うために、スレーブ機のIPアドレスが登録されている。複写機900をマスター機として複写機900と重連コピー機能を実行する場合、ユーザは、複写機100の操作パネルから複写機900をスレーブ機として選択する。その後、出力部数を設定し、画像読み取りの指示を行うと、原稿が読み取られ、設定された出力部数の半分を複写機100、残りの半分を複写機900で印刷処理される。出力部数として奇数部数が設定されている場合には、マスター機側に一部多く割り当てる。
【0015】
尚、本実施形態では、重連コピー機能を実行する画像形成装置の例として複写機をあげて説明するが、画像読み取り機能と印刷機能を有する装置であれば、複写機に限らず、複合機、FAX装置等でもよい。また、スレーブ機としてのみ動作する装置であれば、印刷機能を有していればよく、プリンタ等であってもよい。また、重連コピー機能を実行するための画像形成装置同士の接続形態は、LANを介して接続されるものだけではなく、インターネットやWANであってもよく、また、シリアル又はパラレルインターフェースを介して直接接続されるものでもよい。
【0016】
次に、本実施形態の複写機100のハードウェア構成を図2を用いて説明する。尚、本実施形態の複写機900、1000、1100も同様の構成を備えている。
【0017】
図3において、コントローラユニット2000は画像入力デバイスであるスキャナ部2070や画像出力デバイスであるプリンタ部2095と接続し、一方ではLAN2011や公衆回線(WAN)2051と接続することで、画像データやその他のデータの入出力を行う。
【0018】
コントローラユニット2000において、CPU2001は、複合機のシステム全体を制御するコントローラである。RAM2002は、CPU2001が動作するためのシステムワークメモリであり、画像データを一時記憶するための画像メモリでもある。ROM2003はブートROMであり、システムのブートプログラムが格納されている。HDD2004はハードディスクドライブであり、システムソフトウェアや画像データ等を格納する。
【0019】
操作部I/F2006は、操作部2012とのインタフェース部であり、操作部2012に表示する表示データを操作部2012に対して出力する。また、操作部2012から本システム使用者が入力した情報を、CPU2001に伝える役割をする。ネットワーク2010はLAN2011に接続し、情報の入出力を行う。モデム2050は公衆回線(WAN)2051に接続し、情報の入出力を行う。尚、以上のデバイスがシステムバス2007上に配置される。
【0020】
イメージバスI/F2005は、システムバス2007と画像データを高速で転送する画像バス2008とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。画像バス2008は、PCIバス又はIEEE1394で構成される。また、画像バス2008上には以下のデバイスが配置される。
【0021】
RIP(ラスターイメージプロセッサ)2060はPDLコードをビットマップイメージに展開する。デバイスI/F部2020は、画像入出力デバイスであるスキャナ部2070やプリンタ部2095とコントローラユニット2000を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。スキャナ部2070は、他の複写機に送信するべき画像データを、原稿をスキャンすることによって生成する読み取り手段として動作する。スキャナ画像処理部2080は、読み取られた画像データに対し補正、加工又は編集を行う。プリンタ画像処理部2090は、プリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換等を行う。画像回転部2030は画像データの回転を行う。画像圧縮部2040は、多値画像データはJPEGで、二値画像画像データはJBIG、MMR又はMHで圧縮伸長処理する。
【0022】
図4はスキャナ部2070及びプリンタ部2095の概観図である。スキャナ部2070の原稿給送ユニット250は原稿を先頭順に1枚ずつプラテンガラス211上へ給送し、原稿の読み取り動作終了後、プラテンガラス211上の原稿を排出するものである。原稿がプラテンガラス211上に搬送されると、ランプ212を点灯し、そして光学ユニット213の移動を開始させて、原稿を露光走査する。この時の原稿からの反射光は、ミラー214、215、216及びレンズ217によってCCDイメージセンサ218(以下CCDという)へ導かれる。このように、走査された原稿の画像はCCD218によって読み取られる。
【0023】
222はスキャナ部2070の画像処理回路部であり、CCD218から出力されるデジタル画像データ(R、G、B)に所定の処理を施し、コントローラユニット2000へと出力するところである。
【0024】
352はプリンタ画像処理回路部であり、コントローラユニット2000から送られる画像データ(C、M、Y、K)をレーザードライバへと出力するところである。
【0025】
プリンタ部2095のレーザドライバ317はレーザ発光部313、314、315、316を駆動するものであり、プリンタ画像処理回路部352から出力された画像データに応じたレーザ光をレーザ発光部発光部313、314、315、316を発光させる。このレーザ光はミラー340、341、342、343、344、345、346、347、348、349、350、351によって感光ドラム325、326、327、328に照射され、感光ドラム325、326、327、328にはレーザ光に応じた潜像が形成される。321、322、323、324は、それぞれC、M、Y、Kのトナーによって、潜像を現像するための現像器であり、現像された各色のトナーは、用紙に転写されフルカラーのプリントアウトがなされる。
【0026】
用紙カセット360、361及び手差しトレイ362のいずれかより、レーザ光の照射開始と同期したタイミングで給紙された用紙は、レジストローラ333を経て、転写ベルト334上に吸着され、搬送される。そして、感光ドラム325、326、327、328に付着された現像剤を記録紙に転写する。現像剤の乗った記録紙は定着部335に搬送され、定着部335の熱と圧力により現像剤は記像紙に定着される。定着部335を通過した記録紙は排出ローラ336によって排出され、排紙ユニット370は排出された記録紙を束ねて記録紙の仕分けをしたり、仕分けされた記録紙のステイプル止めを行う。また、両面記録が設定されている場合は、排出ローラ336のところまで記録紙を搬送した後、排出ローラ336の回転方向を逆転させ、フラッパ337によって再給紙搬送路338へ導く。再給紙搬送路338へ導かれた記録紙は上述したタイミングで転写ベルト334へ給紙される。
【0027】
図5は複写機100の操作部2012の液晶タッチパネルの一例である。コピー機能タグ401、送信機能タグ402、ボックス機能タグ403をそれぞれタッチすることで、各機能の設定画面を表示することができる。コピーは読み込んだ画像を記録用紙に出力する機能である。送信は、読み込んだ画像を通信部を経てネットワーク上の装置にメールベースで転送する機能である。ボックスは、読み込んだ画像をHD2004に保存する機能である。
【0028】
図5はコピー機能タグ401を押下した場合を表している。コピー機能タグ401は、複写機のステータス及び設定値の表示部404と、コピー設定部405に大別される。表示部404において、407〜411は次の表示を行う。407は複写機の状態が一目でわかるメッセージ。408はコピー用紙を出力する装置。409はコピー出力画像の拡大/縮小率。410はコピー出力用紙の種類。411はコピー出力部数。また、コピー設定部405において、412〜422はタッチボタンとなっており、各々を押すと次のような事項を設定できる。412はコピー出力画像を等倍にする。413はコピー出力画像の倍率を設定する別画面が開き、倍率を設定できる。(412及び413で設定された結果は409に反映される。)414はコピー出力用紙の種類を設定する別画面が開き、用紙の種類を設定できる。(設定内容は410に反映される。)415はコピー出力用紙をソートしたり、排紙ユニット370におけるステイプル止めを設定できる。416は両面印刷の設定を行える。417は割り込みコピーで、複写機100に先約のジョブがある場合でも優先的にコピーを実施する設定ができる。418〜420はコピー濃度を設定でき、濃度を示すバー424のカーソルを419及び420を用いて所望の位置にあわせることで設定可能とする。また、418はデフォルトの濃度値に設定する。421はコピー画像が文字の他、グラフィックや写真画像などの場合、それに合わせて最適な出力を選択できる。422は応用モードとして、製本印刷や原稿混載など複雑な設定を可能とする。また、プリンタ選択ボタン406を押下すると、コピー出力する複写機やプリンタを選択する別画面(図6)が開く。ここで設定された結果は408に反映される。
【0029】
以上の液晶タッチパネルの他に操作部2012にテンキーが備えられており、出力部数の設定など、数値入力が行えるようになっている。(出力部数の設定内容は411に反映される。)
図6は図5でプリンタ選択ボタン406を押した際に開くウィンドウであり、複写機100において、コピー出力を行う装置を選択するためのプリンタ選択画面406を表している。4061は複写機100に重連コピー先(スレーブ機)としてIPアドレスが登録された装置の名称及び使用状況が表示される。デフォルトでは図6のようにローカル装置であるOffice1(複写機100)が選択されている。LANに接続されたスレーブ機Office2〜4を選択することで、その装置を重連コピー機能を実行する上での相手先装置(スレーブ機)とすることが可能である。4065は4061の表示をスクロールするためのボタンである。4062を押下すると、4061で選択した装置の詳細情報を表示する別画面が開く。詳細情報とは、名称や使用状況の他に、ステイプル機能やパンチによる穴あけ機能など装置のオプション情報、出力可能な用紙サイズの情報などである。また、4063は重連コピー機能を設定するボタンである。4061でローカル装置以外の装置(Office1以外)を選択してこのボタンを押下することで、その装置とローカル装置Office1(複写機100)で重連コピー機能を実行する設定がされる。
【0030】
図7は重連コピー設定ボタン4063を押下した際のプリンタ選択画面406である。4066は重連コピー機能を実行中にエラーが発生した際、コピー代行を行うか、行わないか、の設定ができる。この設定を“ON”にすると、重連コピー機能を実行中に印刷出力を実施しているいずれかの装置で、紙詰まりや紙なし、トナーなし、などによる印刷続行不可能なエラーが発生した場合、残りの印刷出力をもう一方の装置で代行することが可能となる。この設定を“OFF”にした場合はコピー代行が実行されず、エラーが発生した装置のコピー出力は、装置のエラーリカバリーを待ってからになる。プリンタ選択画面406にて出力装置の選択を行い、4064を押下することで設定が完了し、図5の画面に戻る。
【0031】
図8は図4における複写機100及び複写機900の構成を示す。図8を用いて複写機100で重連コピー先として複写機900が選択された場合の、重連コピーの説明を行う。即ち、複写機100がマスター機となり、複写機900がスレーブ機となる場合の重連コピー機能の動作説明を行う。
【0032】
ユーザーは複写機100において、操作部2012の液晶タッチパネルから重連コピー先に複写機900を設定し、その他各コピー設定を行う。また、操作部2012のテンキーで出力部数を設定する。そしてコピーする原稿をスキャナ部2070の原稿給送ユニット250にセットし、コピーを開始させる。まずコントローラユニット2000のCPU2001は設定された出力部数の半数を自らの出力部数としてセットし、残りの半数を複写機900に割り振る出力部数としてセットする(出力部数が奇数であった場合にはマスター機の部数を一部増やす)。スキャナ部2070は原稿給送ユニット250にセットされた原稿を読み込む。読み込まれた画像データは、カラースキャナならR、G、Bデータとして、モノクロスキャナなら白黒データとして、コントローラユニット2000に転送される。コントローラユニット2000の画像圧縮部2040は、画像データに各々適した圧縮(カラーならJPEG、モノクロならJBIGなど)を施した圧縮データをHDD2004にスプールする。それと共に、スプールした圧縮データをネットワーク2010を介して複写機900へ転送する。この時、同時に複写機900がコピーする部数や各種コピー情報もあわせて転送する。続いて、コントローラユニット2000はHDD2004から読み出した圧縮データを伸張し、設定に応じて原稿のページデータを割り付けたC、M、Y、Kの出力ページデータを生成してプリンタ部2095に順次送る。プリンタ部2095は印字を行い、設定に応じて排紙ユニット370でステイプル止めや製本処理を実施し排紙する。またコントローラユニット2000は、プリンタ部2095の光学センサなどで検知した排紙の情報を元に、排紙済みの部数及び枚数をカウントしている。排紙済みの部数が最初に設定された複写機100のコピー部数に達したら、コピー動作を終了する。
【0033】
また、複写機900は、複写機100から受信した圧縮された画像データ、及び出力部数などの各種コピー情報をコントローラユニット2000に送信する。コントローラユニット2000のCPU2001は圧縮された画像データをHDD2004に格納し、コピー情報をレジスタに書き込む。そして、複写機100と同様に排紙済みの部数及び枚数をカウントしながら、プリンタ部2095で印字、排紙を行う。排紙済みの部数が、複写機100からコピー情報を受信した時に設定した出力部数に達したら、コピー動作を終了する。
【0034】
以上の動作を経て、重連コピーシステムの全動作が正常終了となる。
【0035】
図9は、本実施形態の重連コピーシステムにおけるスレーブ機の動作フローである。図9に示す各ステップは、スレーブ機として動作する複写機のコントローラユニット2000のCPU2001が、HDD又はROMに格納されるコンピュータプログラムに基づいて各機能部を制御することにより実行される。
【0036】
まず、ステップS901において、ネットワークI/F部2010は、マスター機によって読み取られ、送信された画像データを受信する。ここで、マスター機から、画像データの他に、重連コピージョブであることを示す識別情報や、出力部数を示す情報や、各種印刷設定情報(両面印刷の指定、ステイプル処理の指定、Nup印刷の指定、出力用紙サイズの指定等)も受信する。更に、コピー代行設定のON/OFFを示す情報も受信する。
【0037】
次に、ステップS902において、プリンタ部2095は、受信した画像データと各種設定情報に基づいて、印刷処理を実行する。印刷処理が開始されると、ステップS903において、CPU2001は、印刷の続行が不可能となるエラーが発生したか否かを判断する。エラーの種類は、例えば紙詰まり、紙なし、トナー切れ、HDDのメモリフル、プリンタエンジン部の故障等がある。ステップS903において、CPU2001によりこれらのエラーが検知されると、ステップS904へと進む。一方、印刷処理中にエラーの発生が検知されず、印刷が正常に終了した場合にはステップS908へと進む。
【0038】
ステップS904において、CPU2001は、ステップS901において受信した情報を参照し、コピー代行設定がONに設定されているか否かを判断する。即ち、スレーブ機においてエラーが発生した場合に、スレーブ機に割り当てられた出力部数のうち未出力の部数をマスター機が代わりに印刷処理する指示がなされているか否かを判断する。ステップS904の判断の結果、コピー代行設定がONに設定されていると判断された場合、ステップS909へと進み、コピー代行設定がOFFに設定されていると判断された場合にはステップS905へと進む。
【0039】
ステップS905において、CPU2001は、ステップS903で発生していると判断されたエラーの内容をネットワークI/F部2010を介してマスター機に送信させる。ステップS906において、CPU2001は、発生しているエラーがユーザによって解除されたか否かを判断する。エラーが解除された場合にはステップS907へ進む。
【0040】
ステップS907では、プリンタ部2095は、発生したエラーによって中断していた印刷処理を再開する。その後、スレーブ機に割り当てられていた出力部数分の印刷出力が完了すると、ステップS908へと進む。
【0041】
ステップS908において、CPU2001は、印刷出力が完了した旨を、ネットワークI/F部2010を介してマスター機に送信させ、本処理が終了する。
【0042】
ステップS904の判断の結果、コピー代行設定がONに設定されていると判断された場合、ステップS909へと進む。ステップS909において、CPU2001は、ステップS901において受信した印刷設定情報を参照し、ステイプル機能の使用が指定されているか否かを判断する。ステイプル機能を使用する指定は、印刷設定の内容に応じて判断することができる。
【0043】
ステップS909において、ステイプル機能の使用が指定されていると判断された場合にはステップS910へと進み、ステイプル機能の使用が指定されていないと判断された場合にはステップS911へと進む。
【0044】
ステップS910及びステップS911の各ステップでは、ステップS912においてマスター機に送信するエラー通知の内容をセットする処理を行う。まず、ステップS910では、CPU2001は、エラーが発生したことにより印刷が中断された時点で、指定された出力部数のうちの何部目を印刷中であったかを判断する。例えば、100ページからなる原稿を5部印刷すると指定されていたとし、3部目の80ページ目でエラーが発生し、印刷処理が中断した場合には、ここでは、3部目を印刷中であったと判断される。その後、CPU2001は、何部目を印刷中であったかといった情報と、指定された出力部数の情報とから、印刷出力が完了していない部が何部あるかを計算する。上記例の場合、3部目を印刷中であったという情報と、指定された出力部数が5部であるという情報とから、印刷出力が完了していない部は3部あると計算されることになる。そして、CPU2001は、印刷出力が完了していない部数(上記例の場合は3部)をエラー通知の内容にセットする。
【0045】
ステップS911では、CPU2001は、エラーが発生したことにより印刷が中断された時点で、指定された出力部数のうちの何部目を印刷中であったかと、印刷中の部の何ページ目までが既に出力されたかを判断する。例えば、100ページからなる原稿を5部印刷すると指定されていたとし、3部目の79ページ目までの出力が完了しており80ページ目でエラーが発生し、印刷処理が中断した場合には、ここでは、3部目を印刷中であり、79ページ目までの出力が完了したと判断される。その後、CPU2001は、何部目を印刷中であったかといった情報と、指定された出力部数の情報とから、印刷中であった部を除く残りの出力部数を計算する。つまり、ステップS910において計算される部数より一部少ない部数が計算されることになる。上記例の場合、3部目を印刷中であったという情報と、指定された出力部数が5部であるという情報とから、残りの部数は2部と計算されることになる。そして、CPU2001は、残り部数(上記例の場合は2部)と、印刷中の部の何ページ目までが既に出力されたかを示すページ番号(上記例の場合は79ページ)をエラー通知の内容にセットする。
【0046】
ステップS912において、CPU2001は、ステップS903で発生していると判断されたエラーの内容と、ステップS910又は911においてセットされた内容をネットワークI/F部2010を介してマスター機に送信させる。
【0047】
以上で、重連コピー機能実行時のスレーブ機の動作は終了する。
【0048】
ステップS912において送信されたエラー通知をマスター機が受信すると、マスター機は、エラー通知の内容をチェックする。そして、エラー通知の内容に応じて、重連コピー機能を実行するためにマスター機に既に割り当てられている出力部数の再設定を行う。エラー通知の内容に、スレーブ機において印刷出力が完了していない部数が記述されている場合、マスター機のCPU2001は、この部数を既にマスター機に割り当てられている出力部数に加算し、出力部数の再設定を行う。例えば、マスター機に割り当てられている出力部数が5部であり、エラー通知によって通知された、スレーブ機において印刷出力が完了していない部数が3部であった場合には、再設定される出力部数は8部となる。
【0049】
エラー通知の内容に、スレーブ機における残り部数と、印刷中の部の何ページ目までが既に出力されたかを示すページ番号が記述されている場合、マスター機のCPU2001は、この部数を既にマスター機に割り当てられている出力部数に加算し、出力部数の再設定を行う。更に、通知されたページ番号をメモリに書き込み、再設定された出力部数の印刷出力が完了した後に、このページ番号から一部の最終ページまで印刷出力する。
【0050】
これにより、重連コピー機能を実行するにあたって、スレーブ機において印刷続行不可能なエラーが発生し、印刷が中断されてしまう場合に、スレーブ機における未処理分を、マスター機が代行して印刷出力することができる。
【0051】
また、重連コピージョブにステイプルを使用する印刷設定がされているか否かに応じて、マスター機で代行処理させる際に、スレーブ機で印刷が中断した部を含む残りの部数を印刷するか、中断した部を含まない残りの部を印刷し、中断した部に関しては未出力のページのみを印刷するかを切り替える。ステイプル処理が指定されている場合には、一部が同じ装置で出力されることが望ましい。また、ステイプル処理が指定されておらず、一部が必ずしも同じ装置で出力されなくても構わない場合には、一部に満たない半端なページが、エラーが発生した装置に無駄に出力されてしまうことが問題である。本実施形態によれば、このようなジョブの設定内容に応じて、効率よく重連コピー時の代行出力を行うことができる。
【実施例2】
【0052】
上記実施例1では、重連コピー機能を実行するにあたって、スレーブ機でエラーが発生した際には、スレーブ機がステイプルの指示がされているか否かを判断し、マスター機に通知するエラー通知の内容を換えていた。これに対して実施例2は、スレーブ機においてエラーが発生した際に、エラー通知を受信したマスター機においてステイプルの指示がされているか否かを判断し、代行の処理方法を切り替えるものである。
【0053】
以下、本実施例において、重連コピー機能を実行した際のマスター機の動作を図10のフローチャート用いて説明する。図10に示す各ステップは、マスター機として動作する複写機のコントローラユニット2000のCPU2001が、HDD又はROMに格納されるコンピュータプログラムに基づいて各機能部を制御することにより実行される。尚、システムの構成及びマスター機又はスレーブ機として動作する各複写機の構成等は、上記実施例1で説明したものと同じである。
【0054】
本フローは、ユーザがマスター機の操作部を操作し、重連コピー機能を実行する旨の指示を入力し、原稿の読み取り指示を入力することに応じてスタートする。ステップS1001において、ネットワークI/F部2010は、スキャナ部2070において読み取られ、生成された画像データをスレーブ機に送信する。この時、画像データの他に、重連コピージョブであることを示す識別情報や、出力部数を示す情報や、各種印刷設定情報(両面印刷の指定、ステイプル処理の指定、Nup印刷の指定、出力用紙サイズの指定等)も送信する。更に、コピー代行設定のON/OFFを示す情報も送信する。
【0055】
ステップS1002において、プリンタ部2095は、画像データと各種設定情報に基づいて、印刷処理を実行する。
【0056】
ステップS1003において、CPU2001は、エラー通知がスレーブ機から受信されたかを判断する。エラー通知を受信していない場合にはステップS1009へ進み、印刷処理が終了していればステップS1010へと進む。印刷処理が終了していなければステップS1002へと戻り、印刷処理を継続する。ステップS1009において、印刷処理が終了したと判断された場合には、CPU2001は、スレーブ機から終了通知を受信したか否かが判断される。終了通知を受信したと判断された場合には、重連コピー処理が終了する。終了通知を受信していない場合には、ステップS1003へと戻り、以降の処理を繰り返す。
【0057】
ステップS1003において、エラー通知がスレーブ機から受信された場合には、ステップS1004に進む。ステップS1004において、CPU2001は、重連コピー設定において、コピー代行設定がONになっているか否かを判断する。コピー代行設定がOFFである場合にはステップS1009へと進む。一方、コピー代行設定がONである場合にはステップS1005へと進む。
【0058】
ステップS1005において、CPU2001は、ユーザに指定された印刷設定情報を参照し、ステイプル機能の使用が指定されているか否かを判断する。
ステップS1005において、ステイプル機能の使用が指定されていると判断された場合にはステップS1006へと進み、ステイプル機能の使用が指定されていないと判断された場合にはステップS1008へと進む。
【0059】
ステップS1006において、CPU2001は、ステップS1003でスレーブ機から受信したエラー通知を参照し、エラーが発生した部番号(何部目を印刷中にエラーが発生したかを示す情報)とエラーが発生した際に未出力のページ番号をチェックする。そして、スレーブ機に割り当てられた出力部数と、エラーが発生した部番号から、スレーブ機に割り当てられた出力部数のうち、未処理の部数が何部あるかを計算する。例えば、スレーブ機が、100ページからなる原稿を5部印刷すると指定されていたとし、3部目の79ページ目までの出力が完了しており80ページ目でエラーが発生し、印刷処理が中断した場合、未処理の部数は3部と計算される。
【0060】
その後、ステップS1007へと進み、CPU2001は、マスター機の出力部数を再設定する。即ち、既にマスター機に割り当てられている出力部数に、ステップS1006で計算した部数を加算し、新たな出力部数として設定する。例えば、既にマスター機に出力部数として5部が割り当てられているとし、ステップS1006で3部と計算された場合には、マスター機の出力部数は8部に再設定される。
【0061】
一方、ステップS1008において、CPU2001は、ステップS1003でスレーブ機から受信したエラー通知を参照し、エラーが発生した部番号(何部目を印刷中にエラーが発生したかを示す情報)とエラーが発生した際に未出力のページ番号をチェックする。そして、スレーブ機に割り当てられた出力部数と、エラーが発生した部番号から、残り部数が何部あるかを計算する。例えば、スレーブ機が、100ページからなる原稿を5部印刷すると指定されていたとし、3部目の79ページ目までの出力が完了しており80ページ目でエラーが発生し、印刷処理が中断した場合、残り部数は2部と計算される。更に、エラーが発生した際に未出力のページ番号をチェックする。上記例の場合、ページ番号として80ページが抽出される。
【0062】
その後、ステップS1007へと進み、CPU2001は、マスター機の出力部数を再設定する。即ち、既にマスター機に割り当てられている出力部数に、ステップS1008で計算した部数を加算し、新たな出力部数として設定する。更に、ステップS1008で抽出したページ番号をメモリに書き込み、再設定された出力部数の印刷出力が完了した後に、このページ番号から一部の最終ページまで印刷出力する。例えば、上記例の場合、マスター機に再設定される出力部数は7部となり、マスター機において7部の印刷出力が完了した後、80ページから100ページまでの印刷出力を行う。
【0063】
ステップS1007でマスター機の出力部数が再設定されると、ステップS1002へと戻り、以降の処理を実行する。
【0064】
これにより、重連コピー機能を実行するにあたって、スレーブ機において印刷続行不可能なエラーが発生し、印刷が中断されてしまう場合に、スレーブ機における未処理分を、マスター機が代行して印刷出力することができる。
【0065】
また、重連コピージョブにステイプルを使用する印刷設定がされているか否かに応じて、マスター機で代行処理させる際に、スレーブ機で印刷が中断した部を含む残りの部数を印刷するか、中断した部を含まない残りの部を印刷し、中断した部に関しては未出力のページのみを印刷するかを切り替える。ステイプル処理が指定されている場合には、一部が同じ装置で出力されることが望ましい。また、ステイプル処理が指定されておらず、一部が必ずしも同じ装置で出力されなくても構わない場合には、一部に満たない半端なページが、エラーが発生した装置に無駄に出力されてしまうことが問題である。本実施形態によれば、このようなジョブの設定内容に応じて、効率よく重連コピー時の代行出力を行うことができる。
【0066】
また、実施例2によれば、スレーブ機は、エラーが発生した場合、エラーが発生した部番号(何部目を印刷中にエラーが発生したかを示す情報)とエラーが発生した際に未出力のページ番号をマスター機に送信するだけでよい。つまりスレーブ機側で、ステイプル処理の指定のあり/なしを判断する必要がなく、判断結果に応じてエラー通知の内容を変える必要もなくなる。
【0067】
(その他の実施例)
上記実施例1及び実施例2では、重連コピー機能を実行する際に、スレーブ機側でエラーが発生した場合を例に説明した。しかし、マスター側でエラーが発生した場合であっても本発明は適用可能である。即ち、重連コピー機能を実行中に、マスター機側でエラーが発生した場合に、スレーブ機側で出力部数を再設定してコピー代行処理を行うようにしてもよい。
【0068】
また、上記実施例1及び実施例2では、重連コピー機能を実行中にエラーが発生した場合に、ステイプルの指定があるかないかに応じて、部単位でコピー代行を行うか、ページ単位でコピー代行を行うかを切り替えていた。しかし、ステイプルの指定があるなしに関わらず、必ずページ単位でコピー代行を行うようにしてもよい。ただし、ステイプルが指定されている場合には、一部がマスター機とスレーブ機で分かれて出力されている部に関しては、ステイプル処理を実行しないように制御する。これにより、半端なページがステイプル止めされてしまうことを防ぐことができ、無駄なページの出力を完全に防ぐことができる。尚、一部がマスター機とスレーブ機で分かれて出力されている部に関しては、ユーザが用紙を束ねた後に、手動でステイプル止めを行うようにすればよい。
【0069】
尚、上記実施例1では、スレーブ機がエラー通知として印刷出力が未処理の残り部数を通知していたが、印刷出力が完了した部数及びページ数を通知するようにしてもよい。また、重連コピーシステムとして、2台のみを使った重連コピーシステムを例に説明したが、スレーブ機として複数の複写機を選択し、3台以上の複写機を用いて重連コピーを行うシステムにも本発明は適用可能である。
【0070】
また、本発明は、前述した実施例の図9、図10を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給してもよい。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成され得る。
【0071】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0072】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】従来の技術における重連コピー時のエラー代行処理の説明
【図2】本実施例におけるシステム図
【図3】本実施例における複写機のハードウェアブロック図
【図4】本実施例における複写機のスキャナ部及びプリント部の概観図
【図5】本実施例における複写機の操作部の例
【図6】操作部に表示されるプリンタ選択画面の例
【図7】操作部に表示されるプリンタ選択画面の例
【図8】本実施例における重連コピーシステムの構成図
【図9】本実施例1におけるスレーブ機の動作を表すフローチャート
【図10】本実施例2におけるマスター機の動作を表すフローチャート
【符号の説明】
【0074】
2000 コントローラユニット
2001 UPU
2002 RAM
2003 ROM
2004 HDD
2005 イメージバスI/F
2006 操作部I/F
2007 システムバス
2008 イメージバス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いにデータ通信可能に接続される複数の画像形成装置のうち、マスター機となる画像形成装置が複写対象となる原稿の画像を読み取り、読み取った画像データをスレーブ機となる他の画像形成装置に送信して、当該画像データに対する複数部数の印刷を前記マスター機と前記スレーブ機とで分担して印刷する印刷モードを実行可能な画像形成システムにおいて、
前記印刷モードを実行中に前記スレーブ機において印刷続行不可能なエラーが発生した場合、前記印刷モードに基づく印刷処理においてステイプル処理が指定されているか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段において、ステイプル処理が指定されていると判断された場合、前記スレーブ機に割り当てられた部数のうち前記スレーブ機による印刷が完了していない残りの部数を前記マスター機に印刷させ、
前記判断手段において、ステイプル処理が指定されていないと判断された場合、前記スレーブ機においてエラーが発生した時に印刷処理を実行していた部の印刷処理が完了していない残りページと、前記スレーブ機に割り当てられた部数のうち前記エラーが発生した時に印刷処理を実行していた部を含まない前記スレーブ機による印刷が完了していない残りの部数を前記マスター機に印刷させる制御手段と、
を有することを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記スレーブ機において印刷続行不可能なエラーが発生した場合、前記スレーブ機による印刷が完了していない残りの部数を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信した部数と前記マスター機に割り当てられた部数から、マスター機に割り当てる部数を再設定する設定手段と、
を更に有することを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記制御手段による制御に基づいて、前記画像データの印刷を行う印刷手段を更に有し、
前記受信手段は、スレーブ機から画像データを受信することなく、前記印刷手段は、読み取った画像データに基づいて前記設定手段で再設定された部数を印刷することを特徴とする請求項2記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記マスター機は前記スレーブ機としても動作可能であり、前記スレーブ機は前記マスター機としても動作可能であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の画像形成システム。
【請求項5】
他の画像形成装置とデータ通信可能に接続された画像形成装置であって、
前記他の画像形成装置において読み取られた画像データを受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した画像データを、前記他の画像形成装置において指定された部数情報に基づいて印刷する印刷手段と、
前記画像データに対する複数部数の印刷を前記他の画像形成装置と前記印刷手段とで分担して印刷する印刷モードを実行する制御手段と、
前記印刷モードを実行中に印刷続行不可能なエラーが発生した場合、前記印刷モードに基づく印刷処理においてステイプル処理が指定されているか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段において、ステイプル処理が指定されていると判断された場合、前記画像形成装置に割り当てられた部数のうち前記印刷手段による印刷が完了していない残りの部数を前記他の画像形成装置に通知し、
前記判断手段において、ステイプル処理が指定されていないと判断された場合、エラーが発生した時に印刷処理を実行していた部の印刷処理が完了していない残りページ数と、前記画像形成装置に割り当てられた部数のうち前記エラーが発生した時に印刷処理を実行していた部を含まない前記印刷手段による印刷が完了していない残りの部数を前記他の画像形成装置に通知する通知手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
他の画像形成装置とデータ通信可能に接続された画像形成装置であって、
原稿の画像を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段によって読み取られた画像データを印刷する印刷手段と、
前記読み取り手段によって読み取られた画像データを前記他の画像形成装置に送信し、当該画像データに対する複数部数の印刷を前記他の画像形成装置と前記印刷手段とで分担して印刷する印刷モードを実行させる制御手段と、
前記印刷モードを実行中に前記他の画像形成装置において印刷続行不可能なエラーが発生した場合、前記他の画像形成装置から当該エラーが発生したことを示す情報を受信する受信手段と、
前記受信手段において前記情報を受信するのに応じて、前記印刷モードに基づく印刷処理においてステイプル処理が指定されているか否かを判断する判断手段と、を有し、
前記判断手段においてステイプル処理が指定されていると判断された場合、前記印刷手段は、前記他の画像形成装置において印刷が中断した際に印刷していた部を含む、前記他の画像形成装置において印刷が完了していない残りの部数を代行して印刷し、
前記判断手段においてステイプル処理が指定されていないと判断された場合、前記印刷手段は、前記他の画像形成装置において印刷が中断した際に印刷していた部の印刷が完了していない残りのページと、以降の残りの部数を代行して印刷することを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
互いにデータ通信可能に接続される複数の画像形成装置のうち、マスター機となる画像形成装置が複写対象となる原稿の画像を読み取り、読み取った画像データをスレーブ機となる他の画像形成装置に送信して、当該画像データに対する複数部数の印刷を前記マスター機と前記スレーブ機とで分担して印刷する印刷モードを実行可能な画像形成システムの制御方法において、
前記印刷モードを実行中に前記スレーブ機において印刷続行不可能なエラーが発生した場合、前記印刷モードに基づく印刷処理においてステイプル処理が指定されているか否かを判断する判断ステップと、
前記判断ステップにおいて、ステイプル処理が指定されていると判断された場合、前記スレーブ機に割り当てられた部数のうち前記スレーブ機による印刷が完了していない残りの部数を前記マスター機に印刷させ、
前記判断ステップにおいて、ステイプル処理が指定されていないと判断された場合、前記スレーブ機においてエラーが発生した時に印刷処理を実行していた部の印刷処理が完了していない残りページと、前記スレーブ機に割り当てられた部数のうち前記エラーが発生した時に印刷処理を実行していた部を含まない前記スレーブ機による印刷が完了していない残りの部数を前記マスター機に印刷させる制御ステップと、
を有することを特徴とする画像形成システムの制御方法。
【請求項8】
他の画像形成装置とデータ通信可能に接続された画像形成装置の制御方法であって、
前記他の画像形成装置において読み取られた画像データを受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信した画像データを、前記他の画像形成装置において指定された部数情報に基づいて印刷する印刷ステップと、
前記画像データに対する複数部数の印刷を前記他の画像形成装置と前記画像形成装置とで分担して印刷する印刷モードを実行する制御ステップと、
前記印刷モードを実行中に印刷続行不可能なエラーが発生した場合、前記印刷モードに基づく印刷処理においてステイプル処理が指定されているか否かを判断する判断ステップと、
前記判断ステップにおいて、ステイプル処理が指定されていると判断された場合、前記画像形成装置に割り当てられた部数のうち前記印刷ステップによる印刷が完了していない残りの部数を前記他の画像形成装置に通知し、
前記判断ステップにおいて、ステイプル処理が指定されていないと判断された場合、エラーが発生した時に印刷処理を実行していた部の印刷処理が完了していない残りページ数と、前記画像形成装置に割り当てられた部数のうち前記エラーが発生した時に印刷処理を実行していた部を含まない前記印刷ステップによる印刷が完了していない残りの部数を前記他の画像形成装置に通知する通知ステップと、
を有することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項9】
他の画像形成装置とデータ通信可能に接続された画像形成装置の制御方法であって、
原稿の画像を読み取る読み取りステップと、
前記読み取りステップによって読み取られた画像データを印刷する印刷ステップと、
前記読み取りステップによって読み取られた画像データを前記他の画像形成装置に送信し、当該画像データに対する複数部数の印刷を前記他の画像形成装置と前記画像形成装置とで分担して印刷する印刷モードを実行させる制御ステップと、
前記印刷モードを実行中に前記他の画像形成装置において印刷続行不可能なエラーが発生した場合、前記他の画像形成装置から当該エラーが発生したことを示す情報を受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて前記情報を受信するのに応じて、前記印刷モードに基づく印刷処理においてステイプル処理が指定されているか否かを判断する判断ステップと、を有し、
前記判断ステップにおいてステイプル処理が指定されていると判断された場合、前記印刷ステップは、前記他の画像形成装置において印刷が中断した際に印刷していた部を含む、前記他の画像形成装置において印刷が完了していない残りの部数を代行して印刷し、
前記判断ステップにおいてステイプル処理が指定されていないと判断された場合、前記印刷ステップは、前記他の画像形成装置において印刷が中断した際に印刷していた部の印刷が完了していない残りのページと、以降の残りの部数を代行して印刷することを特徴とする画像形成装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−3235(P2008−3235A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−171508(P2006−171508)
【出願日】平成18年6月21日(2006.6.21)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】