画像形成システム
【課題】物理的な互換性を維持したまま、各契約形態に即したサプライ品を供給でき、消耗品が互換性を有しないことによる不具合を解消できるとともに、さまざまなビジネスモデルに適応できる画像形成システムを提供する。
【解決手段】画像形成装置100に供される消耗品としてのインキパック5に消耗品情報保持手段としての無線タグ(RFID)2が設けられ、インキパック5にはRFID2から情報を読み取って特定の情報に関する表示を行うRFIDリーダ付き電子ペーパー4が着脱自在に設けられている。画像形成装置100は、RFID2から消耗品情報を読み取るRFIDリーダ3と、読み取った消耗品情報から特定の情報を抽出し、抽出した内容を解析し、その解析内容に基づいて画像形成装置100における消耗品の管理がなされるように制御を行う制御手段20とを有している。
【解決手段】画像形成装置100に供される消耗品としてのインキパック5に消耗品情報保持手段としての無線タグ(RFID)2が設けられ、インキパック5にはRFID2から情報を読み取って特定の情報に関する表示を行うRFIDリーダ付き電子ペーパー4が着脱自在に設けられている。画像形成装置100は、RFID2から消耗品情報を読み取るRFIDリーダ3と、読み取った消耗品情報から特定の情報を抽出し、抽出した内容を解析し、その解析内容に基づいて画像形成装置100における消耗品の管理がなされるように制御を行う制御手段20とを有している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写システム等の画像形成システムに関し、詳細には、デジタル孔版印刷装置、複写機、プリンタ、フアクシミリ、プロッタ、これらのうち少なくとも1つを含む複合機等の画像形成装置を主たる機器とし、サプライ情報を保持・表示可能なサプライ品、広告表示装置、外部課金装置などから有機的に形成される画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置の一つである孔版印刷装置で使用されるインキパックやマスタロール等の消耗品(サプライ品)には、それ自身の特性情報、すなわち、インキであれば、その組成や粘度、容量など、マスタであれば、フィルム厚や感度特性、長さなどを記した媒体、例えば、バーコードやRFID、ICタグなどが付されている。
前記媒体は、インキパックまたはマスタロール芯に貼り付けもしくは埋め込みなどして取り付けられており、インキパックまたはマスタロールが孔版印刷装置に装着された時、前記特性情報を非接触方式で読み取るようになっている。
これにより、間違った対応機種への装着が防止され、もしくは色分版の際に誤ったカラードラムの装着が防止される。インキまたはマスタの残量管理、プレスローラの印圧制御、製版エネルギーの設定制御、マスタの耐刷枚数を超える印刷時の制御など、種々の印刷制御・製版制御のためなどに使用されている。
【0003】
この種の先行技術としては、消耗品としてのマスタに関しては、特許文献1、2が、消耗品としてのインキに関しては、特許文献3、4等が挙げられる。
複写機やレーザビームプリンタ、孔版印刷装置などのサプライ品において、バーコードを付与し、サプライ品の管理に用いることはよく知られており、かかる先行技術の例としては、特許文献5等が知られている。
【0004】
【特許文献1】特開平8−244375号公報
【特許文献2】特開2002−144688号公報
【特許文献3】特許第3293721号公報
【特許文献4】特許第3523941号公報
【特許文献5】特許第3923252号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のサプライ品の管理においては、孔版印刷装置などの画像形成装置の管理と、そのサプライ品の管理は別個であることが多かった。
すなわち、画像形成装置の購入については、一般的な購入契約はするものの、画像形成装置の保守管理は、その有無も含めて別管理(別契約)であり、サプライ品についても、消耗した分だけ、あるいは、必要な補充分だけ、ユーザが個別にサービス店あるいは卸店に発注し、納入され、精算するという契約形態をとっていることが多い。以下、このような契約形態を「個別契約形態」と称する。
しかしながら、画像形成装置の保守管理とサプライ品管理を包括的に行い、毎月の基本料金と従量料金の2階建てのような契約形態も存在する。この場合、サプライ品の供給に関しては、無料あるいは非常に安価にて提供されるのが常である。以下、このような契約形態を「従量契約形態」と称する。
【0006】
後者のような契約形態の場合、供給されるサプライ品は、その契約の性質から、部番や品番を変えたり、インキパックの口金径やマスタロール径を変えるなど、サプライ品に物理的な変更を施して供給し、前者の契約形態に供するサプライ品との互換性をとらないことが多い。
しかしながら、従来のバーコード付与あるいはRFIDタグの付与によるサプライ品管理では、バーコードの場合には外見的に簡単に判断がつかなかったり、人為的ミスを誘発しやすく、RFIDタグなどにあっては、もともと不可視であるため、装着して初めて妥当なサプライ品かどうか判断するしかないという欠点があった。
【0007】
物理的な差別化が施されている場合、その差別化のためのコストアップが避けられず、また、物理的な互換性がないため、契約形態の変更があった場合、それまで使用していたサプライ品を継続して使用することができない、場合によっては孔版印刷装置自体を改造したり交換しなければならないという欠点があった。
さらに、このような契約の形態と画像形成装置の利用に伴う課金とは別物で扱われるため、コンビニエンスストアなどに設置し、複写サービスを行うような場合、画像形成装置の利用頻度やサプライ品の消耗具合などによって、契約形態を変えたり、広告料や広告時間を加味して課金設定を変えたりなど、サプライ品と課金を包括的に扱うことができなかった。
【0008】
本発明は、上記のような現状を鑑みてなされたものであり、物理的な互換性を維持したまま、各契約形態に即したサプライ品を供給でき、且つ、課金においても広告を含めた包括的な取扱を可能とすることにより、さまざまなビジネスモデルに適応できる画像形成システムを提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、画像形成装置と、前記画像形成装置に供される消耗品に設けられ、該消耗品に関する情報を保持する消耗品情報保持手段と、前記消耗品に着脱自在に設けられ、前記消耗品情報保持手段によって保持された消耗品情報を読み取る第1の消耗品情報読み取り手段と、該第1の消耗品情報読み取り手段で読み取った消耗品情報に含まれる特定の情報に関する表示を行う消耗品情報表示手段とを備えた表示装置と、を有し、前記画像形成装置は、前記消耗品情報保持手段によって保持された消耗品情報を読み取る第2の消耗品情報読み取り手段と、該第2の消耗品情報読み取り手段で読み取った消耗品情報から特定の情報を抽出し、抽出した内容を解析し、その解析内容に基づいて前記画像形成装置における消耗品の管理がなされるように制御を行う制御手段とを有することを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の画像形成システムにおいて、前記消耗品情報は、消耗品の種別、製商品名、製商品コード、ブランド、仕向け、単価、売価、課金率、供される契約形態の課金に関する情報のうち1つ以上の情報を含むことを特徴とする。
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の画像形成システムにおいて、前記第1の消耗品情報読み取り手段により読み取った消耗品情報のうち、供される契約形態に関わる項目を、視認して理解できる表現形式によって前記表示装置に表示することを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成システムにおいて、前記画像形成装置の外面に取り付けられ、広告を表示する広告表示手段と、該広告表示手段にどのような広告をどのように表示させるかの設定を行う広告設定手段と、前記画像形成装置の使用に対する対価の支払いを確認し、対価の支払いがなされたときに前記画像形成装置の使用を許可する外部課金手段とを有し、前記制御手段は、前記広告設定手段により設定された広告設定情報を参照し、前記特定情報と勘案して、前記外部課金手段の課金条件としての課金率、課金開始枚数のうち少なくとも1つを変える制御を行うことを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の発明では、請求項4記載の画像形成システムにおいて、前記制御手段は、前記画像形成装置による画像形成に伴う課金について、前記広告設定手段による広告設定の内容如何により、前記課金条件のうち少なくとも1つを変化させるよう制御することを特徴とする。
請求項6記載の発明では、請求項4又は5記載の画像形成システムにおいて、前記制御手段は、前記画像形成装置による画像形成に伴う課金において、前記広告表示手段に広告が表示されている時間に画像形成を行った場合、前記課金条件を変化させるように制御することを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の発明では、請求項6記載の画像形成システムにおいて、前記広告表示手段に同時に複数の広告を表示させる場合、前記制御手段は、広告の面積比によって、課金条件を変化させるよう制御することを特徴とする。
請求項8記載の発明では、請求項4〜7のいずれかに記載の画像形成システムにおいて、前記広告表示手段が前記消耗品情報表示手段を兼ねることを特徴とする。
【0014】
請求項9記載の発明では、請求項1〜8のうちのいずれかに記載の画像形成システムにおいて、前記消耗品情報表示手段又は前記広告表示手段が電子ペーパーであることを特徴とする。
請求項10記載の発明では、請求項1〜9のいずれかに記載の画像形成システムにおいて、前記画像形成装置が孔版印刷装置であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、契約形態に応じて消耗品に物理的な差別化を施すコストアップを解消できるとともに、契約形態の変更に伴うサプライ品の使用不可、画像形成装置の改造等の手間を回避することができる。
物理的な互換性を維持したまま、各契約形態に即したサプライ品を供給でき、且つ、課金においても広告を含めた包括的な取扱を可能とすることにより、さまざまなビジネスモデルに適応できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。
本発明に係る画像形成システムとしての印刷システム(以下、「複写システム」ともいう)は、画像形成装置の一形態であるデジタル式の孔版印刷装置を主要機器とするものであり、この孔版印刷装置に交換可能に装着された消耗品としては、後述するマスタロールやインキパックが該当する。これらマスタロールやインキパックは、以下、単に「サプライ品」ともいう。
各実施形態で説明する複写システムに適用可能な画像形成装置としては、孔版印刷装置に限定されるものではなく、電子写真方式やインクジェット方式の画像形成装置も無論適用可能である。その場合、消耗品としては、トナーカートリッジやインクカートリッジが挙げられる。
【0017】
図1〜図13に基づいて第1の実施形態を説明する。図1は、印刷システム1を構成する孔版印刷装置100の基本構成を示している。
孔版印刷装置100は、装置本体100Aの内部に、マスタ107が外周面に巻着される印刷ドラム101と、印圧手段としてのプレスローラ102と、製版装置としてのプロッタ103と、排版手段104とを備えている。
図中、装置本体100Aの右側に配置された給紙手段105から給紙される記録紙106をプレスローラ102で印刷ドラム101に押し当てることで、巻着されたマスタ107の画像を記録紙106に転写し、画像転写された記録紙106を搬送手段108で装置本体100Aの左側に配置された排紙手段109へと搬送する周知の構成である。
装置本体100Aの上部には、画像読取手段としてのスキャナ110が配置されていて、原稿画像を読み取り、製版に用いる画像データを取得している。装置本体100Aの上部正面には、孔版印刷装置100の操作部としての操作パネル111が配設されている。
操作パネル111には、図2に示すように、印刷や製版の切り替えキー113、スタートキー114、表示部115、初期設定/プリンタ設定キー116、印刷位置調整キー117、プリントスピード設定キー118などが配備されている。
表示部115は、LCDのタッチパネルで構成されていて、その画面には、各種案内情報や各種操作画面が適宜表示され、装置使用者(ユーザ)によって操作されると、各画面に表示されたスイッチに対応した内容が図1に示す制御手段20や孔版印刷装置100に設定される。
【0018】
図1に示すように、装置本体100A内には、孔版印刷装置100の各部を制御する制御手段20が配設されている。
制御手段20は、図3に示すように、実装基板となるACU200(Application Control Unit)とECU300(Engine Control Unit)の二つに大きく分かれている。
ACU200は、孔版印刷装置の操作パネル(タッチパネル)111が接続される操作パネル用インターフェース205、携帯型大容量記憶装置であるSDメモリーカードやUSBメモリなどが接続されるインターフヱース(SDI/F206、USBI/F209)、大容量記憶装置となるハードディスク(以下「HDD」と称す)207が接続されるインターフェース208、パソコンなどの情報端末201に対し、LANやインターネットなどのネットワークを介してアクセスするためのネットワークインターフェースカード202や無縁LANカード203を接続するための通信インターフェース(NICI/F212、無線LANI/F214)、ECU300側が接続されるECUインターフェース215と、中央演算回路としてのCPU216、記憶手段としてのRAM217とROM218が、ASIC220(Application Specific Integrated Circuit)に接続されている。
【0019】
ACU200は、孔版印刷装置の製版制御等を行い、スキャナ110あるいはHDDに蓄積された蓄積文書あるいはネットワーク経由で投入された文書データから、最終的に製版データを作成したのち、ECU300に転送するという働きを受け持ち、本発明の機能は、主にこのACU200に属する。
ECU300は、中央演算回路としてのCPU321、記憶手段としてのRAM322とROM323、ACU200が有するECUインターフェース215と接続されるACUインターフェース324、スキャナ110が接続されるスキャナインターフェース326、プロッタ103が接続されるプロッタインターフェース328が、それぞれASIC329に接続されている。
ECU300は、ACU200により作成された製版データを基に、プロッタ103により、周知の孔版原紙となる図示しないマスタの感熱孔版フィルムに、熱的プロセスによって穿孔を行うことにより、製版済みのマスタを作成し、この製版済みのマスタ107を印刷ドラム101としての版胴の外周面に巻装し、インキをドラム内部より供給しながら印刷ドラム101を回転させ、それに呼応させるように記録紙106を給紙することにより印刷成果物を得る、という一連のデジタル式の孔版印刷装置の製版から印刷に至る動作全般を制御するものである。
孔版印刷装置100としては、片面印刷機や両面印刷機の何れであってもよい。
【0020】
図4、図5に示すように、本実施形態に係る印刷システム1は、画像形成装置としての孔版印刷装置100と、孔版印刷装置100で使用されるサプライ品としてのインキパック5と、インキパック5に取り外し不可な形態で装着され、サプライ品自身の情報が、非接触で読み取り可能な状態で格納される消耗品情報保持手段(サプライ品情報保持手段)としての無線タグ(以下、「RFID」と称する)2と、孔版印刷装置100において、インキパック5に装着されたRFID2に対してサプライ品情報(消耗品情報)を非接触で読み取る第2の消耗品情報読取り手段(サプライ品情報読み取り手段)としてのRFIDリーダ3と、契約に関する契約形態モードを設定する契約形態モード設定手段9(ここではタッチパネル115)と、設定した契約形態モードを格納する契約形態モードの保持手段10(ここではフラッシュROM218)と、サプライ品の自動/手動発注に関する発注モードを設定する発注モード設定手段11(ここではタッチパネル115)と、設定された発注モードを格納する発注モードの保持手段12(ここではフラッシュROM218)と、契約形態とサプライ品に関するメッセージまたは警告の表示、または通知などを行うメッセージ・警告表示手段13(ここではタッチパネル115)と、前記サプライ品の自動発注を、LAN、インターネットなどを介して行う外部通信手段14(ここではNIC202)と、前記サプライ品情報読み取り手段によりサプライ品情報を読み取り、特定の情報を抽出し、抽出した内容を解析し、その解析内容に基づいて画像形成装置における当該サプライ品の管理がなされるように制御を行う制御手段20(ACU上で動作するプログラム)と、インキパック5に取り外し可能な形態で装着され、RFID2に対してサプライ品情報を非接触で読み取る第1の消耗品情報読み取り手段としてのRFIDリーダ付き電子ぺーパー(以下、単に「電子ペーパー」ともいう)4と、読み取ったサプライ品情報から、特定の情報を抽出し、表示する表示装置としての電子ペーパー4とを備えている。
電子ペーパー4に付設されたRFIDリーダが第1の消耗品情報読み取り手段であり、電子ペーパー4のRFIDリーダを除く部分が消耗品情報表示手段であり、電子ペーパー4全体は表示装置としてなる。図4において、符号5aは口金を示している。
【0021】
前述のように、RFID2には、インクパック5が供される孔版印刷装置100の契約形態に関する情報が収められている。本実施形態では、サプライ品としてインキパックを想定しているが、これに限定されるものではなく、マスタロールでも適用可能である。
制御手段20は、本実施形態で挙げているサプライ品情報に関して、具体的にはインキパック5の供されるべき契約形態に関する情報と孔版印刷装置100に設定された契約形態モードに齟齬が発生した場合、その旨のメッセージまたは警告の表示などを行い、孔版印刷装置100のすべてあるいはその機能の一部(印刷機能)の使用を制限するような制御、インキパック5の供されるべき契約形態に関する情報と孔版印刷装置100に設定された自動発注モードに齟齬が発生した場合、その旨のメッセージまたは警告の表示などを行い、孔版印刷装置100の自動/手動発注すべてあるいはその機能の一部(自動発注)の使用を制限するような制御を行う。
【0022】
ここで、孔版印刷装置100の契約形態と孔版印刷装置100に供されるサプライ品について、説明を補足しておく。前述のように、「個別契約形態」と「従量契約形態」があり、基本的には、個別契約形態の場合、孔版印刷装置100に供されるサプライ品、例えばインキパック5は、個別契約形態用インキパックが、従量契約形態の場合、従量契約形態用のインキパックが供給されなければならない。
従来であれば、部番や品番を変えたり、あるいは、インキパックの口金径を変えるなど、サプライ品に物理的な変更を施して供給し、契約形態の異なるサプライ品間の互換性をとらないことが多い。
本実施形態では、物理的な差別化を図ることなく、RFID2をラベルシールなどによってインキパック5に貼り付け、契約形態によって、RFIDライタなどにより、サプライ品情報(契約形態情報)を非接触で書き込むことによって、個別契約形態用か従量契約形態用かを識別させている。
しかしながら、この状態では、インキパック5がどちらの契約形態用なのか外見から判別できない。本実施形態では、インキパック5に、簡単で自由に脱着可能なRFIDリーダ付き電子ペーパー4を取り付けることによって、判別を容易にしている。
【0023】
制御の流れを図6を参照して説明する。インキパック5に装着された電子ペーパー4を操作し、読み取り操作を行うことで(ST1)、インキパック5に貼付されているRFID2からサプライ品情報(契約形態情報)を読み取る(ST2)。この時、正常に読み出せたか否かをチェックし(ST3)、正常に読み出せれば、契約形態情報を抽出し(ST4)、契約形態情報に応じた表示を行う(ST4)。読み取りに失敗した場合には、エラーを表示する(ST6)。図7に表示例を示す。
このようにすることにより、外見からインキパック5がどのような契約形態に供されるものかを判別できるようになる。
電子ペーパー4は脱着式であるため、例えばインキパック5が空になった場合、別のインキパックに装着して使用することも可能であり、再利用性にも優れている。
本実施形態では、書き込み可能なRFIDを採用することにより、どちらの契約形態にも対応できるようにしている。しかし、リードオンリー(read only)のRFIDを採用しても、RFIDリーダ付き電子ペーパー4により識別可能であるので、対応する契約形態の変更はできないが、より安価に実現できる。
【0024】
従来から、孔版印刷装置で使用していたサプライ品(インキパック)が消耗し、空になった場合、孔版印刷装置の外部通信手段を介して、自動で、あるいは、手動で発注することが可能であった。しかしながら、これはそもそも個別契約形態を想定したものであり、従量契約形態にあっては、サプライ品の費用は、従量契約の基本料金として、あるいは従量料金の従量率として、あらかじめ織り込まれているため、実質無料で供されることが多い。従って、従量契約形態にもかかわらずサプライ品切れを起こした時、自動発注が行われると、納品・請求が行われることになり、二重請求を引き起こす可能性があった。
本実施形態では、RFIDを有するサプライ品(インキパック)と孔版印刷装置の契約形態モードの連携をとることによって、柔軟な契約形態への対応を実現している。
【0025】
次に、孔版印刷装置の契約に関する契約形態モードの設定手段について、図8〜図9を参照して説明する。これらの図は、孔版印刷装置の操作/表示用タッチパネル(以下、単に「操作パネル」、「タッチパネル」、「LCD」などと呼称する)に表示される操作/表示画面の一例である。
図8は、図示しない「システム初期値設定」―「管理者用設定」項目ボタンを選択した時の画面を表している。ここにおいて、ユーザは、孔版印刷装置の管理に関する設定を行うことができる。
図8では、「契約形態」が「従量契約」となっているが、これは後述する操作により設定された結果が表示されたものである。
当該画面において、「契約形態」項目を選択すると、図9に示すようなサブメニューが表示される。当該サブメニューにおいては、孔版印刷装置の契約形態を選択する。本実施形態では、選択肢として、「個別契約」と「従量契約」を挙げており、その内、「従量契約」を選択した状況を示している。
本実施形態では、「個別契約形態」と「従量契約形態」の二つについて想定したが、この他にも多種多様な契約形態があり、本実施形態に限定されるものではない。
【0026】
サプライ品の自動/手動発注に関する発注モードの設定手段について、図10〜図12を参照して説明する。図10は、図示しない「システム初期値設定」―「動作設定」項目ボタンを選択した時の画面を表している。ここにおいて、ユーザは、デジタル孔版印刷装置の動作に関する設定を行うことができる。
項目「サプライ管理コール設定」では、孔版印刷装置に供されるサプライ品が消耗し、空もしくは空に近くなった場合、サービスセンタもしくはコールセンタなどに、自動もしく手動で通知・発注するかどうかの設定を行う。
図10では、「サプライ管理コール設定」が「しない/しない」となっているが、これは後述する操作により設定された結果が表示されたものである。
当該画面において、「サプライ管理コール設定」を選択すると、図11に示すようなサブメニューが表示される。当該サブメニューにおいては、サプライ品の種類、ここでは「マスタ」と「インキ」について、どちらの設定を行うかを選択する。本実施形態では、「インキ」を想定しているので、「インキ」を選択する。これにより、図12に示すような、インキに関する詳細設定を行うためのサブメニューがさらに表示される。本実施形態では、「しない」を選択している。
図10にも示すように、本実施形態では、マスタについても同様にサプライ管理コールをしないように設定している。しかし、後述する制御手段の制御により、「契約形態」が「従量契約」の場合、サプライ管理コールをしないように、強制的に設定変更(マスク)されるため、これらメニューの設定は、実質個別契約の時のみ効力を発するようになっている。
【0027】
以上のような設定がなされた場合の制御の詳細について、図13のフローチャートを用いて説明する。
孔版印刷装置100が起動される、あるいは、インキパック5が装填されると、制御手段20は、孔版印刷装置の契約形態モードを参照する(ST1)。次いで契約形態が個別契約か否かをチェックし(ST2)、個別契約の場合には、サプライ品の自動発注機能を有効化する(ST3)。逆に、契約形態が従量契約の場合には、サプライ品の自動発注機能を無効化する(ST4)。
その後、サプライ品のRFIDからサプライ品情報を読み込む(ST5)。次いで読込みが正常に行われたか否かをチェックし(ST6)、読込みが正常に行われなかった場合にはサプライ品が不正である旨の表示を行い(ST7)、孔版印刷装置の機能の一部、この場合サプライ品がインキパックなので印刷機能の使用を制限するようにロックをかける(ST8)。よって、当該装着されたインキパックでは、印刷ができないことになる。なお、文書蓄積や製版は可能である。
一方、読込みが正常に行われた場合には、契約形態情報の抽出が行われる(ST9)。ここにおいて、孔版印刷装置の契約形態モードとサプライ品の契約形態モードが比較され(ST10)、適合しているか否かがチェックされる(ST11)。適合していれば印刷機能の制限がかけられているか(ロックが働いているか)否かがチェックされ(ST12)、制限されていなければ、当該装着されたインキパックによる印刷が可能となる。制限されていれば、ロックを解除することにより(ST13)、同様に使用できるようになる。
【0028】
このような仕組みを使用することにより、契約形態による物理的な差別化のためのコストアップを防ぐことができるとともに、RFID2に格納されているサプライ品の属性を電子ペーパー4に表示させることによって、外見から一目で判別できるため、誤配達、誤装着を未然に防げるという効果も期待できる。
また、契約形態の違いにより、サプライ品自動発注機能を抑制するため、二重請求などの誤請求を回避することができる。
【0029】
図14〜図22に基づいて、第2の実施形態を説明する。なお、上記実施形態と同一または同様の部分は同一符号で示し、特に必要がない限り既にした構成上及び機能上の説明は省略して要部のみ説明する。
図14は、本実施形態に係る印刷システム1'の構成ブロック図である。上記第1の実施形態に係る印刷システム1と異なる点は、画像形成装置の外装などに取り付けられて広告を表示する大面積の広告表示手段16(ここでは電子ペーパー17)と、広告表示手段16にどのような広告をどのように表示させるかなどの設定を行う広告設定手段(ここではタッチパネル115)と、画像形成装置の使用に関して、コインやプリペイドカードなどの対価の支払いにより画像形成装置の使用を許可する外部課金手段18(ここでは外部課金ユニット19)と、を有している点である。
本実施形態では、広告表示手段としての電子ペーパー17が、消耗品情報表示手段としての電子ペーパー4の機能を兼ねている。
制御手段20は、サプライ品情報読み取り手段により、サプライ情報を読み取り、特定の情報を抽出し、抽出した内容を解析するとともに、広告設定手段により設定された広告設定情報を参照し、前記特定情報と勘案して、外部課金手段18の課金率、課金開始枚数を変えるなどの課金に関わる制御を行う。
【0030】
第1の実施形態と同様に、RFID2には、インクパック5が供される孔版印刷装置の契約形態に関する情報が収められている。
孔版印刷装置の広告設定手段について、図15〜図19を参照して説明する。図15は、図示しない「システム初期値設定」―「管理者用設定」項目ボタンを選択した時の画面を表している。
ここにおいて、操作者は、孔版印刷装置管理に関する設定を行うことができる。
項目「電子ペーパー広告」では、孔版印刷装置の外装などに装着された大面積の広告用電子ペーパー17に表示させる広告に関してどのような広告をうつかの設定を行う。図15では、「電子ペーパー広告」が「する」となっているが、これは後述する操作により設定された結果が表示されたものである。
項目「契約形態」については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0031】
当該画面において、「電子ペーパー広告」を選択すると、図16に示すようなサブメニューが表示される。当該サブメニューにおいては、電子ペーパー17に広告をうつかどうかを設定する。本実施形態では、「する」を選択している。さらにどのような広告をどのようにうつかを項目「詳細設定」により設定する。「詳細設定」項目を選択すると、さらに図17に示すようなサブメニューが表示される。
当該サブメニューにおいては、4つまで広告がうてるようになっており、その一覧が表示される。本実施形態では、簡単のため1つの広告のみをうつことを想定する。項目「広告1」を選択すると、さらに図18に示されるサブメニューが表示される。ここにおいて、具体的に提供する広告の設定を行う。本実施形態では、「adv」という名前の広告ファイルを「1時間に6回」の割合で、「1回当たり5分間」表示させようとしている。
また、本実施例では、外部課金ユニット19とのリンクも行うようにし、広告が表示されている間に製版・印刷動作をさせた場合、広告主が「通常の課金料率に対し10%の負担」をするように設定している(図18、図19参照)。
【0032】
すなわち、通常100枚印刷で1課金単位(例えば10円)が発生するとした場合、「10%の負担」と設定すれば、110枚で1課金単位となる。極端な例を出せば、「100%負担」とすることで、製版・印刷は無料(課金料金は全額広告主負担)とすることもできるし、外部課金リンクを「しない」にすれば、広告はうつけれども課金負担はしないとすることもできる。
この部分は、孔版印刷装置の管理者・運用者あるいは広告主の裁量にまかせられるものであり、自由で柔軟な課金設定や広告がうてるようになっている。
当然のことながら、広告の設定において、重複や矛盾が生じた場合、警告などを出している。例えば、ある広告では常時100%負担を設定し、ある広告では広告をうっている時のみ10%負担を設定したような場合である。本実施形態では、先に登録した設定を優先しているが、調停機能を設け、重複している部分は、応分で分担するなどとしてもよい。
【0033】
さらに、上記広告設定の指定形態(うてる広告数は4つまで、「広告回数」、「広告時間」、「外部課金リンク」、・・・)としているが、本実施形態に限定されるものではなく、他の方法によってもよい。
例えば、何時から何時まで連続して広告をうてるように、時間指定によってもよい。
図20に、孔版印刷装置100に外部課金ユニット19を接続し、大画面の電子ペーパー17に広告を表示させた場合の概略図を示す。
【0034】
以上のような設定がなされた場合についての制御の詳細を、図21のフローチャートを用いて説明する。
孔版印刷装置が起動される、あるいは、インキパックが装填される、あるいは、広告設定が変更されると、制御手段20は、孔版印刷装置の契約形態モードを参照する(ST1)。
次に、インキパックのRFIDからサプライ品情報を読み込み(ST2)、読み込みが正常になされたか否かをチェックする(ST3)。正常に行われなかった場合には、サプライ品が不正である旨の表示を行い(ST4)、印刷機能の使用を制限するようロックをかける(ST5)。よって、当該装着されたインキパックでは、印刷ができないことになる。この時、文書蓄積や製版が可能であるのは、第1の実施形態と同様である。
【0035】
一方、読込みが正常に行われた場合には、契約形態情報の抽出が行われる(ST6)。ここにおいて、孔版印刷装置の契約形態モードとサプライ品の契約形態モードが比較され(ST7)、適合するか否かがチェックされる(ST8)。
齟齬があれば、前述と同様に、サプライ品が不正である旨の表示を行い(ST4)、印刷機能の使用を制限するようロックをかける(ST5)。
適合した場合には、当該インキパック装着以前に印刷ロックされているかどうかをチェックし(ST9)、ロックされていなければ、当該装着されたインキパックによる印刷機能が使用できる。ロックされていれば、ロックを解除することにより(ST10)、同様に使用できるようになる。
この後、さらに広告設定情報を参照し(ST11)、広告があるか否かがチェックされる(ST12)。本実施形態では、広告が1件あるとしているので、設定されている広告設定情報を抽出し(ST13)、広告スケジューリングテーブルを作成する(ST14)。
【0036】
以後、大画面の電子ペーパー17に表示される広告は、このテーブルに則って行われる。当該広告が外部課金リンクを持っているか否かがチェックされ(ST15)、持っていた場合には、当該広告による外部課金ユニット19の課金料率を算出する。本実施形態では、図18または図19に示されるとおり、「10%負担」となっているので、前述のように、通常100枚印刷で1課金単位(例えば10円)のイベントを発生させるところ、110枚で1課金単位となるように、課金料率設定テーブルに制御データをセットする(ST17)。
これにより、広告1件分の課金設定が完了する。さらに広告があるか否かがチェックされ(ST18)、あれば同様のことを繰り返す。
【0037】
以上のような設定がなされ、実際にユーザが孔版印刷装置を使用して、製版・印刷を行う場合の制御について、図22のフローチャートを参照して説明する。
ユーザが原稿セット操作を行うと(ST1)、孔版印刷装置の制御手段20は、広告スケジューリングテーブルを参照し、電子ペーパー17の広告の状態を確認する(ST2)。
次いで広告実施中か否かをチェックし(ST3)、広告実施中であれば、現在広告している課金料率テーブルが課金用データとしてセットされる(ST4)。
広告がなされていなければ、デフォルトの課金料率テーブルが課金用データとしてセットされる(ST5)。
引き続きユーザが、製版・印刷操作を行うと(ST6)、設定された課金用データ(課金料率テーブル)に従い、課金処理がなされる(ST7)。
本実施形態では、原稿セット操作の検知時点で、広告による課金料率を反映させているが、製版/印刷操作時点で反映させても構わない。
【0038】
また、本実施形態では、製版途中/印刷途中で、広告が終了したり、別の広告に切り替わった場合には、当該製版・印刷が完了するまで、当該課金用データで処理するとしているが、他の方法(強制的に切替える、製版と印刷といった区切りとなる部分で切替えるなど)によってもよい。
このような仕組みを使用することにより、孔版印刷装置に不適切もしくは不正なサプライ品が供された時、孔版印刷装置の全機能もしくはサプライ品に依存する機能の使用を制限することにより、当該サプライ品の不適切なもしくは不正な使用を抑制することができる。
さらに、広告のありなし、またその広告によって、課金料率を変化させることができるので、広告主、孔版印刷装置所有者/運営者、孔版印刷装置ユーザの間に、さまざまビジネスモデルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像形成システムとしての印刷システムにおける画像形成装置(孔版印刷装置)の概要構成図である。
【図2】孔版印刷装置の操作パネルの平面図である。
【図3】制御手段の制御系統を示すブロック図である。
【図4】消耗品としてのインキパックの斜視図である。
【図5】印刷システムの構成を示すブロック図である。
【図6】サプライ品の種別を判別する制御のフローチャートである。
【図7】電子ペーパーでの表示例を示す図である。
【図8】印刷システムの動作時に操作パネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図9】印刷システムの動作時に操作パネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図10】印刷システムの動作時に操作パネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図11】印刷システムの動作時に操作パネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図12】印刷システムの動作時に操作パネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図13】印刷システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】第2の実施形態に係る印刷システムの構成を示すブロック図である。
【図15】第2の実施形態における印刷システムの動作時に操作パネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図16】第2の実施形態における印刷システムの動作時に操作パネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図17】第2の実施形態における印刷システムの動作時に操作パネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図18】第2の実施形態における印刷システムの動作時に操作パネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図19】第2の実施形態における印刷システムの動作時に操作パネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図20】第2の実施形態に係る印刷システムの外観図である。
【図21】第2の実施形態に係る印刷システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【図22】第2の実施形態に係る印刷システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0040】
2 消耗品情報保持手段としてのRFID
3 第2の消耗品情報読取り手段としてのRFIDリーダ
4 第1の消耗品情報読み取り手段としての、電子ペーパーに付設されたRFIDリーダ
4 消耗品情報表示手段としての電子ペーパー(RFIDリーダを除く)
4 表示装置としての電子ペーパー(全体)
5 消耗品としてのインキパック
17 広告表示手段としての電子ペーパー
19 外部課金手段としての外部課金ユニット
20 制御手段
100 画像形成装置としての孔版印刷装置
115 広告設定手段としてのタッチパネル
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写システム等の画像形成システムに関し、詳細には、デジタル孔版印刷装置、複写機、プリンタ、フアクシミリ、プロッタ、これらのうち少なくとも1つを含む複合機等の画像形成装置を主たる機器とし、サプライ情報を保持・表示可能なサプライ品、広告表示装置、外部課金装置などから有機的に形成される画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置の一つである孔版印刷装置で使用されるインキパックやマスタロール等の消耗品(サプライ品)には、それ自身の特性情報、すなわち、インキであれば、その組成や粘度、容量など、マスタであれば、フィルム厚や感度特性、長さなどを記した媒体、例えば、バーコードやRFID、ICタグなどが付されている。
前記媒体は、インキパックまたはマスタロール芯に貼り付けもしくは埋め込みなどして取り付けられており、インキパックまたはマスタロールが孔版印刷装置に装着された時、前記特性情報を非接触方式で読み取るようになっている。
これにより、間違った対応機種への装着が防止され、もしくは色分版の際に誤ったカラードラムの装着が防止される。インキまたはマスタの残量管理、プレスローラの印圧制御、製版エネルギーの設定制御、マスタの耐刷枚数を超える印刷時の制御など、種々の印刷制御・製版制御のためなどに使用されている。
【0003】
この種の先行技術としては、消耗品としてのマスタに関しては、特許文献1、2が、消耗品としてのインキに関しては、特許文献3、4等が挙げられる。
複写機やレーザビームプリンタ、孔版印刷装置などのサプライ品において、バーコードを付与し、サプライ品の管理に用いることはよく知られており、かかる先行技術の例としては、特許文献5等が知られている。
【0004】
【特許文献1】特開平8−244375号公報
【特許文献2】特開2002−144688号公報
【特許文献3】特許第3293721号公報
【特許文献4】特許第3523941号公報
【特許文献5】特許第3923252号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のサプライ品の管理においては、孔版印刷装置などの画像形成装置の管理と、そのサプライ品の管理は別個であることが多かった。
すなわち、画像形成装置の購入については、一般的な購入契約はするものの、画像形成装置の保守管理は、その有無も含めて別管理(別契約)であり、サプライ品についても、消耗した分だけ、あるいは、必要な補充分だけ、ユーザが個別にサービス店あるいは卸店に発注し、納入され、精算するという契約形態をとっていることが多い。以下、このような契約形態を「個別契約形態」と称する。
しかしながら、画像形成装置の保守管理とサプライ品管理を包括的に行い、毎月の基本料金と従量料金の2階建てのような契約形態も存在する。この場合、サプライ品の供給に関しては、無料あるいは非常に安価にて提供されるのが常である。以下、このような契約形態を「従量契約形態」と称する。
【0006】
後者のような契約形態の場合、供給されるサプライ品は、その契約の性質から、部番や品番を変えたり、インキパックの口金径やマスタロール径を変えるなど、サプライ品に物理的な変更を施して供給し、前者の契約形態に供するサプライ品との互換性をとらないことが多い。
しかしながら、従来のバーコード付与あるいはRFIDタグの付与によるサプライ品管理では、バーコードの場合には外見的に簡単に判断がつかなかったり、人為的ミスを誘発しやすく、RFIDタグなどにあっては、もともと不可視であるため、装着して初めて妥当なサプライ品かどうか判断するしかないという欠点があった。
【0007】
物理的な差別化が施されている場合、その差別化のためのコストアップが避けられず、また、物理的な互換性がないため、契約形態の変更があった場合、それまで使用していたサプライ品を継続して使用することができない、場合によっては孔版印刷装置自体を改造したり交換しなければならないという欠点があった。
さらに、このような契約の形態と画像形成装置の利用に伴う課金とは別物で扱われるため、コンビニエンスストアなどに設置し、複写サービスを行うような場合、画像形成装置の利用頻度やサプライ品の消耗具合などによって、契約形態を変えたり、広告料や広告時間を加味して課金設定を変えたりなど、サプライ品と課金を包括的に扱うことができなかった。
【0008】
本発明は、上記のような現状を鑑みてなされたものであり、物理的な互換性を維持したまま、各契約形態に即したサプライ品を供給でき、且つ、課金においても広告を含めた包括的な取扱を可能とすることにより、さまざまなビジネスモデルに適応できる画像形成システムを提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、画像形成装置と、前記画像形成装置に供される消耗品に設けられ、該消耗品に関する情報を保持する消耗品情報保持手段と、前記消耗品に着脱自在に設けられ、前記消耗品情報保持手段によって保持された消耗品情報を読み取る第1の消耗品情報読み取り手段と、該第1の消耗品情報読み取り手段で読み取った消耗品情報に含まれる特定の情報に関する表示を行う消耗品情報表示手段とを備えた表示装置と、を有し、前記画像形成装置は、前記消耗品情報保持手段によって保持された消耗品情報を読み取る第2の消耗品情報読み取り手段と、該第2の消耗品情報読み取り手段で読み取った消耗品情報から特定の情報を抽出し、抽出した内容を解析し、その解析内容に基づいて前記画像形成装置における消耗品の管理がなされるように制御を行う制御手段とを有することを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の画像形成システムにおいて、前記消耗品情報は、消耗品の種別、製商品名、製商品コード、ブランド、仕向け、単価、売価、課金率、供される契約形態の課金に関する情報のうち1つ以上の情報を含むことを特徴とする。
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の画像形成システムにおいて、前記第1の消耗品情報読み取り手段により読み取った消耗品情報のうち、供される契約形態に関わる項目を、視認して理解できる表現形式によって前記表示装置に表示することを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成システムにおいて、前記画像形成装置の外面に取り付けられ、広告を表示する広告表示手段と、該広告表示手段にどのような広告をどのように表示させるかの設定を行う広告設定手段と、前記画像形成装置の使用に対する対価の支払いを確認し、対価の支払いがなされたときに前記画像形成装置の使用を許可する外部課金手段とを有し、前記制御手段は、前記広告設定手段により設定された広告設定情報を参照し、前記特定情報と勘案して、前記外部課金手段の課金条件としての課金率、課金開始枚数のうち少なくとも1つを変える制御を行うことを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の発明では、請求項4記載の画像形成システムにおいて、前記制御手段は、前記画像形成装置による画像形成に伴う課金について、前記広告設定手段による広告設定の内容如何により、前記課金条件のうち少なくとも1つを変化させるよう制御することを特徴とする。
請求項6記載の発明では、請求項4又は5記載の画像形成システムにおいて、前記制御手段は、前記画像形成装置による画像形成に伴う課金において、前記広告表示手段に広告が表示されている時間に画像形成を行った場合、前記課金条件を変化させるように制御することを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の発明では、請求項6記載の画像形成システムにおいて、前記広告表示手段に同時に複数の広告を表示させる場合、前記制御手段は、広告の面積比によって、課金条件を変化させるよう制御することを特徴とする。
請求項8記載の発明では、請求項4〜7のいずれかに記載の画像形成システムにおいて、前記広告表示手段が前記消耗品情報表示手段を兼ねることを特徴とする。
【0014】
請求項9記載の発明では、請求項1〜8のうちのいずれかに記載の画像形成システムにおいて、前記消耗品情報表示手段又は前記広告表示手段が電子ペーパーであることを特徴とする。
請求項10記載の発明では、請求項1〜9のいずれかに記載の画像形成システムにおいて、前記画像形成装置が孔版印刷装置であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、契約形態に応じて消耗品に物理的な差別化を施すコストアップを解消できるとともに、契約形態の変更に伴うサプライ品の使用不可、画像形成装置の改造等の手間を回避することができる。
物理的な互換性を維持したまま、各契約形態に即したサプライ品を供給でき、且つ、課金においても広告を含めた包括的な取扱を可能とすることにより、さまざまなビジネスモデルに適応できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。
本発明に係る画像形成システムとしての印刷システム(以下、「複写システム」ともいう)は、画像形成装置の一形態であるデジタル式の孔版印刷装置を主要機器とするものであり、この孔版印刷装置に交換可能に装着された消耗品としては、後述するマスタロールやインキパックが該当する。これらマスタロールやインキパックは、以下、単に「サプライ品」ともいう。
各実施形態で説明する複写システムに適用可能な画像形成装置としては、孔版印刷装置に限定されるものではなく、電子写真方式やインクジェット方式の画像形成装置も無論適用可能である。その場合、消耗品としては、トナーカートリッジやインクカートリッジが挙げられる。
【0017】
図1〜図13に基づいて第1の実施形態を説明する。図1は、印刷システム1を構成する孔版印刷装置100の基本構成を示している。
孔版印刷装置100は、装置本体100Aの内部に、マスタ107が外周面に巻着される印刷ドラム101と、印圧手段としてのプレスローラ102と、製版装置としてのプロッタ103と、排版手段104とを備えている。
図中、装置本体100Aの右側に配置された給紙手段105から給紙される記録紙106をプレスローラ102で印刷ドラム101に押し当てることで、巻着されたマスタ107の画像を記録紙106に転写し、画像転写された記録紙106を搬送手段108で装置本体100Aの左側に配置された排紙手段109へと搬送する周知の構成である。
装置本体100Aの上部には、画像読取手段としてのスキャナ110が配置されていて、原稿画像を読み取り、製版に用いる画像データを取得している。装置本体100Aの上部正面には、孔版印刷装置100の操作部としての操作パネル111が配設されている。
操作パネル111には、図2に示すように、印刷や製版の切り替えキー113、スタートキー114、表示部115、初期設定/プリンタ設定キー116、印刷位置調整キー117、プリントスピード設定キー118などが配備されている。
表示部115は、LCDのタッチパネルで構成されていて、その画面には、各種案内情報や各種操作画面が適宜表示され、装置使用者(ユーザ)によって操作されると、各画面に表示されたスイッチに対応した内容が図1に示す制御手段20や孔版印刷装置100に設定される。
【0018】
図1に示すように、装置本体100A内には、孔版印刷装置100の各部を制御する制御手段20が配設されている。
制御手段20は、図3に示すように、実装基板となるACU200(Application Control Unit)とECU300(Engine Control Unit)の二つに大きく分かれている。
ACU200は、孔版印刷装置の操作パネル(タッチパネル)111が接続される操作パネル用インターフェース205、携帯型大容量記憶装置であるSDメモリーカードやUSBメモリなどが接続されるインターフヱース(SDI/F206、USBI/F209)、大容量記憶装置となるハードディスク(以下「HDD」と称す)207が接続されるインターフェース208、パソコンなどの情報端末201に対し、LANやインターネットなどのネットワークを介してアクセスするためのネットワークインターフェースカード202や無縁LANカード203を接続するための通信インターフェース(NICI/F212、無線LANI/F214)、ECU300側が接続されるECUインターフェース215と、中央演算回路としてのCPU216、記憶手段としてのRAM217とROM218が、ASIC220(Application Specific Integrated Circuit)に接続されている。
【0019】
ACU200は、孔版印刷装置の製版制御等を行い、スキャナ110あるいはHDDに蓄積された蓄積文書あるいはネットワーク経由で投入された文書データから、最終的に製版データを作成したのち、ECU300に転送するという働きを受け持ち、本発明の機能は、主にこのACU200に属する。
ECU300は、中央演算回路としてのCPU321、記憶手段としてのRAM322とROM323、ACU200が有するECUインターフェース215と接続されるACUインターフェース324、スキャナ110が接続されるスキャナインターフェース326、プロッタ103が接続されるプロッタインターフェース328が、それぞれASIC329に接続されている。
ECU300は、ACU200により作成された製版データを基に、プロッタ103により、周知の孔版原紙となる図示しないマスタの感熱孔版フィルムに、熱的プロセスによって穿孔を行うことにより、製版済みのマスタを作成し、この製版済みのマスタ107を印刷ドラム101としての版胴の外周面に巻装し、インキをドラム内部より供給しながら印刷ドラム101を回転させ、それに呼応させるように記録紙106を給紙することにより印刷成果物を得る、という一連のデジタル式の孔版印刷装置の製版から印刷に至る動作全般を制御するものである。
孔版印刷装置100としては、片面印刷機や両面印刷機の何れであってもよい。
【0020】
図4、図5に示すように、本実施形態に係る印刷システム1は、画像形成装置としての孔版印刷装置100と、孔版印刷装置100で使用されるサプライ品としてのインキパック5と、インキパック5に取り外し不可な形態で装着され、サプライ品自身の情報が、非接触で読み取り可能な状態で格納される消耗品情報保持手段(サプライ品情報保持手段)としての無線タグ(以下、「RFID」と称する)2と、孔版印刷装置100において、インキパック5に装着されたRFID2に対してサプライ品情報(消耗品情報)を非接触で読み取る第2の消耗品情報読取り手段(サプライ品情報読み取り手段)としてのRFIDリーダ3と、契約に関する契約形態モードを設定する契約形態モード設定手段9(ここではタッチパネル115)と、設定した契約形態モードを格納する契約形態モードの保持手段10(ここではフラッシュROM218)と、サプライ品の自動/手動発注に関する発注モードを設定する発注モード設定手段11(ここではタッチパネル115)と、設定された発注モードを格納する発注モードの保持手段12(ここではフラッシュROM218)と、契約形態とサプライ品に関するメッセージまたは警告の表示、または通知などを行うメッセージ・警告表示手段13(ここではタッチパネル115)と、前記サプライ品の自動発注を、LAN、インターネットなどを介して行う外部通信手段14(ここではNIC202)と、前記サプライ品情報読み取り手段によりサプライ品情報を読み取り、特定の情報を抽出し、抽出した内容を解析し、その解析内容に基づいて画像形成装置における当該サプライ品の管理がなされるように制御を行う制御手段20(ACU上で動作するプログラム)と、インキパック5に取り外し可能な形態で装着され、RFID2に対してサプライ品情報を非接触で読み取る第1の消耗品情報読み取り手段としてのRFIDリーダ付き電子ぺーパー(以下、単に「電子ペーパー」ともいう)4と、読み取ったサプライ品情報から、特定の情報を抽出し、表示する表示装置としての電子ペーパー4とを備えている。
電子ペーパー4に付設されたRFIDリーダが第1の消耗品情報読み取り手段であり、電子ペーパー4のRFIDリーダを除く部分が消耗品情報表示手段であり、電子ペーパー4全体は表示装置としてなる。図4において、符号5aは口金を示している。
【0021】
前述のように、RFID2には、インクパック5が供される孔版印刷装置100の契約形態に関する情報が収められている。本実施形態では、サプライ品としてインキパックを想定しているが、これに限定されるものではなく、マスタロールでも適用可能である。
制御手段20は、本実施形態で挙げているサプライ品情報に関して、具体的にはインキパック5の供されるべき契約形態に関する情報と孔版印刷装置100に設定された契約形態モードに齟齬が発生した場合、その旨のメッセージまたは警告の表示などを行い、孔版印刷装置100のすべてあるいはその機能の一部(印刷機能)の使用を制限するような制御、インキパック5の供されるべき契約形態に関する情報と孔版印刷装置100に設定された自動発注モードに齟齬が発生した場合、その旨のメッセージまたは警告の表示などを行い、孔版印刷装置100の自動/手動発注すべてあるいはその機能の一部(自動発注)の使用を制限するような制御を行う。
【0022】
ここで、孔版印刷装置100の契約形態と孔版印刷装置100に供されるサプライ品について、説明を補足しておく。前述のように、「個別契約形態」と「従量契約形態」があり、基本的には、個別契約形態の場合、孔版印刷装置100に供されるサプライ品、例えばインキパック5は、個別契約形態用インキパックが、従量契約形態の場合、従量契約形態用のインキパックが供給されなければならない。
従来であれば、部番や品番を変えたり、あるいは、インキパックの口金径を変えるなど、サプライ品に物理的な変更を施して供給し、契約形態の異なるサプライ品間の互換性をとらないことが多い。
本実施形態では、物理的な差別化を図ることなく、RFID2をラベルシールなどによってインキパック5に貼り付け、契約形態によって、RFIDライタなどにより、サプライ品情報(契約形態情報)を非接触で書き込むことによって、個別契約形態用か従量契約形態用かを識別させている。
しかしながら、この状態では、インキパック5がどちらの契約形態用なのか外見から判別できない。本実施形態では、インキパック5に、簡単で自由に脱着可能なRFIDリーダ付き電子ペーパー4を取り付けることによって、判別を容易にしている。
【0023】
制御の流れを図6を参照して説明する。インキパック5に装着された電子ペーパー4を操作し、読み取り操作を行うことで(ST1)、インキパック5に貼付されているRFID2からサプライ品情報(契約形態情報)を読み取る(ST2)。この時、正常に読み出せたか否かをチェックし(ST3)、正常に読み出せれば、契約形態情報を抽出し(ST4)、契約形態情報に応じた表示を行う(ST4)。読み取りに失敗した場合には、エラーを表示する(ST6)。図7に表示例を示す。
このようにすることにより、外見からインキパック5がどのような契約形態に供されるものかを判別できるようになる。
電子ペーパー4は脱着式であるため、例えばインキパック5が空になった場合、別のインキパックに装着して使用することも可能であり、再利用性にも優れている。
本実施形態では、書き込み可能なRFIDを採用することにより、どちらの契約形態にも対応できるようにしている。しかし、リードオンリー(read only)のRFIDを採用しても、RFIDリーダ付き電子ペーパー4により識別可能であるので、対応する契約形態の変更はできないが、より安価に実現できる。
【0024】
従来から、孔版印刷装置で使用していたサプライ品(インキパック)が消耗し、空になった場合、孔版印刷装置の外部通信手段を介して、自動で、あるいは、手動で発注することが可能であった。しかしながら、これはそもそも個別契約形態を想定したものであり、従量契約形態にあっては、サプライ品の費用は、従量契約の基本料金として、あるいは従量料金の従量率として、あらかじめ織り込まれているため、実質無料で供されることが多い。従って、従量契約形態にもかかわらずサプライ品切れを起こした時、自動発注が行われると、納品・請求が行われることになり、二重請求を引き起こす可能性があった。
本実施形態では、RFIDを有するサプライ品(インキパック)と孔版印刷装置の契約形態モードの連携をとることによって、柔軟な契約形態への対応を実現している。
【0025】
次に、孔版印刷装置の契約に関する契約形態モードの設定手段について、図8〜図9を参照して説明する。これらの図は、孔版印刷装置の操作/表示用タッチパネル(以下、単に「操作パネル」、「タッチパネル」、「LCD」などと呼称する)に表示される操作/表示画面の一例である。
図8は、図示しない「システム初期値設定」―「管理者用設定」項目ボタンを選択した時の画面を表している。ここにおいて、ユーザは、孔版印刷装置の管理に関する設定を行うことができる。
図8では、「契約形態」が「従量契約」となっているが、これは後述する操作により設定された結果が表示されたものである。
当該画面において、「契約形態」項目を選択すると、図9に示すようなサブメニューが表示される。当該サブメニューにおいては、孔版印刷装置の契約形態を選択する。本実施形態では、選択肢として、「個別契約」と「従量契約」を挙げており、その内、「従量契約」を選択した状況を示している。
本実施形態では、「個別契約形態」と「従量契約形態」の二つについて想定したが、この他にも多種多様な契約形態があり、本実施形態に限定されるものではない。
【0026】
サプライ品の自動/手動発注に関する発注モードの設定手段について、図10〜図12を参照して説明する。図10は、図示しない「システム初期値設定」―「動作設定」項目ボタンを選択した時の画面を表している。ここにおいて、ユーザは、デジタル孔版印刷装置の動作に関する設定を行うことができる。
項目「サプライ管理コール設定」では、孔版印刷装置に供されるサプライ品が消耗し、空もしくは空に近くなった場合、サービスセンタもしくはコールセンタなどに、自動もしく手動で通知・発注するかどうかの設定を行う。
図10では、「サプライ管理コール設定」が「しない/しない」となっているが、これは後述する操作により設定された結果が表示されたものである。
当該画面において、「サプライ管理コール設定」を選択すると、図11に示すようなサブメニューが表示される。当該サブメニューにおいては、サプライ品の種類、ここでは「マスタ」と「インキ」について、どちらの設定を行うかを選択する。本実施形態では、「インキ」を想定しているので、「インキ」を選択する。これにより、図12に示すような、インキに関する詳細設定を行うためのサブメニューがさらに表示される。本実施形態では、「しない」を選択している。
図10にも示すように、本実施形態では、マスタについても同様にサプライ管理コールをしないように設定している。しかし、後述する制御手段の制御により、「契約形態」が「従量契約」の場合、サプライ管理コールをしないように、強制的に設定変更(マスク)されるため、これらメニューの設定は、実質個別契約の時のみ効力を発するようになっている。
【0027】
以上のような設定がなされた場合の制御の詳細について、図13のフローチャートを用いて説明する。
孔版印刷装置100が起動される、あるいは、インキパック5が装填されると、制御手段20は、孔版印刷装置の契約形態モードを参照する(ST1)。次いで契約形態が個別契約か否かをチェックし(ST2)、個別契約の場合には、サプライ品の自動発注機能を有効化する(ST3)。逆に、契約形態が従量契約の場合には、サプライ品の自動発注機能を無効化する(ST4)。
その後、サプライ品のRFIDからサプライ品情報を読み込む(ST5)。次いで読込みが正常に行われたか否かをチェックし(ST6)、読込みが正常に行われなかった場合にはサプライ品が不正である旨の表示を行い(ST7)、孔版印刷装置の機能の一部、この場合サプライ品がインキパックなので印刷機能の使用を制限するようにロックをかける(ST8)。よって、当該装着されたインキパックでは、印刷ができないことになる。なお、文書蓄積や製版は可能である。
一方、読込みが正常に行われた場合には、契約形態情報の抽出が行われる(ST9)。ここにおいて、孔版印刷装置の契約形態モードとサプライ品の契約形態モードが比較され(ST10)、適合しているか否かがチェックされる(ST11)。適合していれば印刷機能の制限がかけられているか(ロックが働いているか)否かがチェックされ(ST12)、制限されていなければ、当該装着されたインキパックによる印刷が可能となる。制限されていれば、ロックを解除することにより(ST13)、同様に使用できるようになる。
【0028】
このような仕組みを使用することにより、契約形態による物理的な差別化のためのコストアップを防ぐことができるとともに、RFID2に格納されているサプライ品の属性を電子ペーパー4に表示させることによって、外見から一目で判別できるため、誤配達、誤装着を未然に防げるという効果も期待できる。
また、契約形態の違いにより、サプライ品自動発注機能を抑制するため、二重請求などの誤請求を回避することができる。
【0029】
図14〜図22に基づいて、第2の実施形態を説明する。なお、上記実施形態と同一または同様の部分は同一符号で示し、特に必要がない限り既にした構成上及び機能上の説明は省略して要部のみ説明する。
図14は、本実施形態に係る印刷システム1'の構成ブロック図である。上記第1の実施形態に係る印刷システム1と異なる点は、画像形成装置の外装などに取り付けられて広告を表示する大面積の広告表示手段16(ここでは電子ペーパー17)と、広告表示手段16にどのような広告をどのように表示させるかなどの設定を行う広告設定手段(ここではタッチパネル115)と、画像形成装置の使用に関して、コインやプリペイドカードなどの対価の支払いにより画像形成装置の使用を許可する外部課金手段18(ここでは外部課金ユニット19)と、を有している点である。
本実施形態では、広告表示手段としての電子ペーパー17が、消耗品情報表示手段としての電子ペーパー4の機能を兼ねている。
制御手段20は、サプライ品情報読み取り手段により、サプライ情報を読み取り、特定の情報を抽出し、抽出した内容を解析するとともに、広告設定手段により設定された広告設定情報を参照し、前記特定情報と勘案して、外部課金手段18の課金率、課金開始枚数を変えるなどの課金に関わる制御を行う。
【0030】
第1の実施形態と同様に、RFID2には、インクパック5が供される孔版印刷装置の契約形態に関する情報が収められている。
孔版印刷装置の広告設定手段について、図15〜図19を参照して説明する。図15は、図示しない「システム初期値設定」―「管理者用設定」項目ボタンを選択した時の画面を表している。
ここにおいて、操作者は、孔版印刷装置管理に関する設定を行うことができる。
項目「電子ペーパー広告」では、孔版印刷装置の外装などに装着された大面積の広告用電子ペーパー17に表示させる広告に関してどのような広告をうつかの設定を行う。図15では、「電子ペーパー広告」が「する」となっているが、これは後述する操作により設定された結果が表示されたものである。
項目「契約形態」については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0031】
当該画面において、「電子ペーパー広告」を選択すると、図16に示すようなサブメニューが表示される。当該サブメニューにおいては、電子ペーパー17に広告をうつかどうかを設定する。本実施形態では、「する」を選択している。さらにどのような広告をどのようにうつかを項目「詳細設定」により設定する。「詳細設定」項目を選択すると、さらに図17に示すようなサブメニューが表示される。
当該サブメニューにおいては、4つまで広告がうてるようになっており、その一覧が表示される。本実施形態では、簡単のため1つの広告のみをうつことを想定する。項目「広告1」を選択すると、さらに図18に示されるサブメニューが表示される。ここにおいて、具体的に提供する広告の設定を行う。本実施形態では、「adv」という名前の広告ファイルを「1時間に6回」の割合で、「1回当たり5分間」表示させようとしている。
また、本実施例では、外部課金ユニット19とのリンクも行うようにし、広告が表示されている間に製版・印刷動作をさせた場合、広告主が「通常の課金料率に対し10%の負担」をするように設定している(図18、図19参照)。
【0032】
すなわち、通常100枚印刷で1課金単位(例えば10円)が発生するとした場合、「10%の負担」と設定すれば、110枚で1課金単位となる。極端な例を出せば、「100%負担」とすることで、製版・印刷は無料(課金料金は全額広告主負担)とすることもできるし、外部課金リンクを「しない」にすれば、広告はうつけれども課金負担はしないとすることもできる。
この部分は、孔版印刷装置の管理者・運用者あるいは広告主の裁量にまかせられるものであり、自由で柔軟な課金設定や広告がうてるようになっている。
当然のことながら、広告の設定において、重複や矛盾が生じた場合、警告などを出している。例えば、ある広告では常時100%負担を設定し、ある広告では広告をうっている時のみ10%負担を設定したような場合である。本実施形態では、先に登録した設定を優先しているが、調停機能を設け、重複している部分は、応分で分担するなどとしてもよい。
【0033】
さらに、上記広告設定の指定形態(うてる広告数は4つまで、「広告回数」、「広告時間」、「外部課金リンク」、・・・)としているが、本実施形態に限定されるものではなく、他の方法によってもよい。
例えば、何時から何時まで連続して広告をうてるように、時間指定によってもよい。
図20に、孔版印刷装置100に外部課金ユニット19を接続し、大画面の電子ペーパー17に広告を表示させた場合の概略図を示す。
【0034】
以上のような設定がなされた場合についての制御の詳細を、図21のフローチャートを用いて説明する。
孔版印刷装置が起動される、あるいは、インキパックが装填される、あるいは、広告設定が変更されると、制御手段20は、孔版印刷装置の契約形態モードを参照する(ST1)。
次に、インキパックのRFIDからサプライ品情報を読み込み(ST2)、読み込みが正常になされたか否かをチェックする(ST3)。正常に行われなかった場合には、サプライ品が不正である旨の表示を行い(ST4)、印刷機能の使用を制限するようロックをかける(ST5)。よって、当該装着されたインキパックでは、印刷ができないことになる。この時、文書蓄積や製版が可能であるのは、第1の実施形態と同様である。
【0035】
一方、読込みが正常に行われた場合には、契約形態情報の抽出が行われる(ST6)。ここにおいて、孔版印刷装置の契約形態モードとサプライ品の契約形態モードが比較され(ST7)、適合するか否かがチェックされる(ST8)。
齟齬があれば、前述と同様に、サプライ品が不正である旨の表示を行い(ST4)、印刷機能の使用を制限するようロックをかける(ST5)。
適合した場合には、当該インキパック装着以前に印刷ロックされているかどうかをチェックし(ST9)、ロックされていなければ、当該装着されたインキパックによる印刷機能が使用できる。ロックされていれば、ロックを解除することにより(ST10)、同様に使用できるようになる。
この後、さらに広告設定情報を参照し(ST11)、広告があるか否かがチェックされる(ST12)。本実施形態では、広告が1件あるとしているので、設定されている広告設定情報を抽出し(ST13)、広告スケジューリングテーブルを作成する(ST14)。
【0036】
以後、大画面の電子ペーパー17に表示される広告は、このテーブルに則って行われる。当該広告が外部課金リンクを持っているか否かがチェックされ(ST15)、持っていた場合には、当該広告による外部課金ユニット19の課金料率を算出する。本実施形態では、図18または図19に示されるとおり、「10%負担」となっているので、前述のように、通常100枚印刷で1課金単位(例えば10円)のイベントを発生させるところ、110枚で1課金単位となるように、課金料率設定テーブルに制御データをセットする(ST17)。
これにより、広告1件分の課金設定が完了する。さらに広告があるか否かがチェックされ(ST18)、あれば同様のことを繰り返す。
【0037】
以上のような設定がなされ、実際にユーザが孔版印刷装置を使用して、製版・印刷を行う場合の制御について、図22のフローチャートを参照して説明する。
ユーザが原稿セット操作を行うと(ST1)、孔版印刷装置の制御手段20は、広告スケジューリングテーブルを参照し、電子ペーパー17の広告の状態を確認する(ST2)。
次いで広告実施中か否かをチェックし(ST3)、広告実施中であれば、現在広告している課金料率テーブルが課金用データとしてセットされる(ST4)。
広告がなされていなければ、デフォルトの課金料率テーブルが課金用データとしてセットされる(ST5)。
引き続きユーザが、製版・印刷操作を行うと(ST6)、設定された課金用データ(課金料率テーブル)に従い、課金処理がなされる(ST7)。
本実施形態では、原稿セット操作の検知時点で、広告による課金料率を反映させているが、製版/印刷操作時点で反映させても構わない。
【0038】
また、本実施形態では、製版途中/印刷途中で、広告が終了したり、別の広告に切り替わった場合には、当該製版・印刷が完了するまで、当該課金用データで処理するとしているが、他の方法(強制的に切替える、製版と印刷といった区切りとなる部分で切替えるなど)によってもよい。
このような仕組みを使用することにより、孔版印刷装置に不適切もしくは不正なサプライ品が供された時、孔版印刷装置の全機能もしくはサプライ品に依存する機能の使用を制限することにより、当該サプライ品の不適切なもしくは不正な使用を抑制することができる。
さらに、広告のありなし、またその広告によって、課金料率を変化させることができるので、広告主、孔版印刷装置所有者/運営者、孔版印刷装置ユーザの間に、さまざまビジネスモデルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像形成システムとしての印刷システムにおける画像形成装置(孔版印刷装置)の概要構成図である。
【図2】孔版印刷装置の操作パネルの平面図である。
【図3】制御手段の制御系統を示すブロック図である。
【図4】消耗品としてのインキパックの斜視図である。
【図5】印刷システムの構成を示すブロック図である。
【図6】サプライ品の種別を判別する制御のフローチャートである。
【図7】電子ペーパーでの表示例を示す図である。
【図8】印刷システムの動作時に操作パネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図9】印刷システムの動作時に操作パネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図10】印刷システムの動作時に操作パネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図11】印刷システムの動作時に操作パネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図12】印刷システムの動作時に操作パネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図13】印刷システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】第2の実施形態に係る印刷システムの構成を示すブロック図である。
【図15】第2の実施形態における印刷システムの動作時に操作パネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図16】第2の実施形態における印刷システムの動作時に操作パネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図17】第2の実施形態における印刷システムの動作時に操作パネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図18】第2の実施形態における印刷システムの動作時に操作パネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図19】第2の実施形態における印刷システムの動作時に操作パネルに表示される画面の一例を示す図である。
【図20】第2の実施形態に係る印刷システムの外観図である。
【図21】第2の実施形態に係る印刷システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【図22】第2の実施形態に係る印刷システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0040】
2 消耗品情報保持手段としてのRFID
3 第2の消耗品情報読取り手段としてのRFIDリーダ
4 第1の消耗品情報読み取り手段としての、電子ペーパーに付設されたRFIDリーダ
4 消耗品情報表示手段としての電子ペーパー(RFIDリーダを除く)
4 表示装置としての電子ペーパー(全体)
5 消耗品としてのインキパック
17 広告表示手段としての電子ペーパー
19 外部課金手段としての外部課金ユニット
20 制御手段
100 画像形成装置としての孔版印刷装置
115 広告設定手段としてのタッチパネル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置と、
前記画像形成装置に供される消耗品に設けられ、該消耗品に関する情報を保持する消耗品情報保持手段と、
前記消耗品に着脱自在に設けられ、前記消耗品情報保持手段によって保持された消耗品情報を読み取る第1の消耗品情報読み取り手段と、該第1の消耗品情報読み取り手段で読み取った消耗品情報に含まれる特定の情報に関する表示を行う消耗品情報表示手段とを備えた表示装置と、
を有し、
前記画像形成装置は、前記消耗品情報保持手段によって保持された消耗品情報を読み取る第2の消耗品情報読み取り手段と、該第2の消耗品情報読み取り手段で読み取った消耗品情報から特定の情報を抽出し、抽出した内容を解析し、その解析内容に基づいて前記画像形成装置における消耗品の管理がなされるように制御を行う制御手段とを有することを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
請求項1記載の画像形成システムにおいて、
前記消耗品情報は、消耗品の種別、製商品名、製商品コード、ブランド、仕向け、単価、売価、課金率、供される契約形態の課金に関する情報のうち1つ以上の情報を含むことを特徴とする画像形成システム。
【請求項3】
請求項1又は2記載の画像形成システムにおいて、
前記第1の消耗品情報読み取り手段により読み取った消耗品情報のうち、供される契約形態に関わる項目を、視認して理解できる表現形式によって前記表示装置に表示することを特徴とする画像形成システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成システムにおいて、
前記画像形成装置の外面に取り付けられ、広告を表示する広告表示手段と、該広告表示手段にどのような広告をどのように表示させるかの設定を行う広告設定手段と、前記画像形成装置の使用に対する対価の支払いを確認し、対価の支払いがなされたときに前記画像形成装置の使用を許可する外部課金手段とを有し、
前記制御手段は、前記広告設定手段により設定された広告設定情報を参照し、前記特定情報と勘案して、前記外部課金手段の課金条件としての課金率、課金開始枚数のうち少なくとも1つを変える制御を行うことを特徴とする画像形成システム。
【請求項5】
請求項4記載の画像形成システムにおいて、
前記制御手段は、前記画像形成装置による画像形成に伴う課金について、前記広告設定手段による広告設定の内容如何により、前記課金条件のうち少なくとも1つを変化させるよう制御することを特徴とする画像形成システム。
【請求項6】
請求項4又は5記載の画像形成システムにおいて、
前記制御手段は、前記画像形成装置による画像形成に伴う課金において、前記広告表示手段に広告が表示されている時間に画像形成を行った場合、前記課金条件を変化させるように制御することを特徴とする画像形成システム。
【請求項7】
請求項6記載の画像形成システムにおいて、
前記広告表示手段に同時に複数の広告を表示させる場合、前記制御手段は、広告の面積比によって、課金条件を変化させるよう制御することを特徴とする画像形成システム。
【請求項8】
請求項4〜7のいずれかに記載の画像形成システムにおいて、
前記広告表示手段が前記消耗品情報表示手段を兼ねることを特徴とする画像形成システム。
【請求項9】
請求項1〜8のうちのいずれかに記載の画像形成システムにおいて、
前記消耗品情報表示手段又は前記広告表示手段が電子ペーパーであることを特徴とする画像形成システム。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載の画像形成システムにおいて、
前記画像形成装置が孔版印刷装置であることを特徴とする画像形成システム。
【請求項1】
画像形成装置と、
前記画像形成装置に供される消耗品に設けられ、該消耗品に関する情報を保持する消耗品情報保持手段と、
前記消耗品に着脱自在に設けられ、前記消耗品情報保持手段によって保持された消耗品情報を読み取る第1の消耗品情報読み取り手段と、該第1の消耗品情報読み取り手段で読み取った消耗品情報に含まれる特定の情報に関する表示を行う消耗品情報表示手段とを備えた表示装置と、
を有し、
前記画像形成装置は、前記消耗品情報保持手段によって保持された消耗品情報を読み取る第2の消耗品情報読み取り手段と、該第2の消耗品情報読み取り手段で読み取った消耗品情報から特定の情報を抽出し、抽出した内容を解析し、その解析内容に基づいて前記画像形成装置における消耗品の管理がなされるように制御を行う制御手段とを有することを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
請求項1記載の画像形成システムにおいて、
前記消耗品情報は、消耗品の種別、製商品名、製商品コード、ブランド、仕向け、単価、売価、課金率、供される契約形態の課金に関する情報のうち1つ以上の情報を含むことを特徴とする画像形成システム。
【請求項3】
請求項1又は2記載の画像形成システムにおいて、
前記第1の消耗品情報読み取り手段により読み取った消耗品情報のうち、供される契約形態に関わる項目を、視認して理解できる表現形式によって前記表示装置に表示することを特徴とする画像形成システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成システムにおいて、
前記画像形成装置の外面に取り付けられ、広告を表示する広告表示手段と、該広告表示手段にどのような広告をどのように表示させるかの設定を行う広告設定手段と、前記画像形成装置の使用に対する対価の支払いを確認し、対価の支払いがなされたときに前記画像形成装置の使用を許可する外部課金手段とを有し、
前記制御手段は、前記広告設定手段により設定された広告設定情報を参照し、前記特定情報と勘案して、前記外部課金手段の課金条件としての課金率、課金開始枚数のうち少なくとも1つを変える制御を行うことを特徴とする画像形成システム。
【請求項5】
請求項4記載の画像形成システムにおいて、
前記制御手段は、前記画像形成装置による画像形成に伴う課金について、前記広告設定手段による広告設定の内容如何により、前記課金条件のうち少なくとも1つを変化させるよう制御することを特徴とする画像形成システム。
【請求項6】
請求項4又は5記載の画像形成システムにおいて、
前記制御手段は、前記画像形成装置による画像形成に伴う課金において、前記広告表示手段に広告が表示されている時間に画像形成を行った場合、前記課金条件を変化させるように制御することを特徴とする画像形成システム。
【請求項7】
請求項6記載の画像形成システムにおいて、
前記広告表示手段に同時に複数の広告を表示させる場合、前記制御手段は、広告の面積比によって、課金条件を変化させるよう制御することを特徴とする画像形成システム。
【請求項8】
請求項4〜7のいずれかに記載の画像形成システムにおいて、
前記広告表示手段が前記消耗品情報表示手段を兼ねることを特徴とする画像形成システム。
【請求項9】
請求項1〜8のうちのいずれかに記載の画像形成システムにおいて、
前記消耗品情報表示手段又は前記広告表示手段が電子ペーパーであることを特徴とする画像形成システム。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載の画像形成システムにおいて、
前記画像形成装置が孔版印刷装置であることを特徴とする画像形成システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2010−99933(P2010−99933A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−273500(P2008−273500)
【出願日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(000221937)東北リコー株式会社 (509)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(000221937)東北リコー株式会社 (509)
【Fターム(参考)】
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