説明

画像形成装置、情報表示方法および情報表示プログラム

【課題】装置の状態を常に把握することができ、ユーザの利便性を保つことを可能とする画像形成装置等を提供する。
【解決手段】複数の機能にそれぞれ対応する複数の処理のうち少なくとも1つの処理を実行する処理実行部と、処理実行部により実行される処理に対応する画像を表示する表示部とを備える。表示部は、表示する画像の種類に依存することなく、表示している画像内の所定領域に、装置の状態を示す情報である状態情報を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、情報表示方法および情報表示プログラムに関し、特に、装置に関する情報を表示するための画像形成装置、情報表示方法および情報表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
FAX機能、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能等の複数の機能を有する複合機が普及しつつある。複合機は、各機能に対応する処理を行なう毎に、処理に応じた様々な情報を表示する。
【0003】
例えば、特許文献1には、表示する画面内の所定領域に、ステータス情報を表示する複合機が開示されている。
【特許文献1】特開2007−235336号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されている複合機が表示するステータス情報は、複合機が行なっている処理によっては、表示されない場合もある。
【0005】
ここで、ステータス情報が、ユーザが、常に、把握しておきたい情報であるとする。例えば、ステータス情報は、メモリにおいて使用可能なデータ量(以下、メモリ残量ともいう)を示す情報であるとする。この場合、特許文献1に開示されている複合機では、ステータス情報を、常に把握することができず、ユーザの利便性が損なわれるという問題点がある。
【0006】
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、装置の状態を常に把握することができ、ユーザの利便性を保つことを可能とする画像形成装置等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために、この発明のある局面に従うと、複数の機能を有する画像形成装置は、複数の機能にそれぞれ対応する複数の処理のうち少なくとも1つの処理を実行する処理実行部と、処理実行部により実行される処理に対応する画像を表示する表示部とを備える。表示部は、表示する画像の種類に依存することなく、表示している画像内の所定領域に、装置の状態を示す情報である状態情報を表示する。
【0008】
すなわち、表示する画像の種類に依存することなく、表示している画像内の所定領域に、装置の状態を示す状態情報が表示される。したがって、ユーザは装置の状態を常に把握することができ、ユーザの利便性を保つことができる。
【0009】
この発明の他の局面に従うと、複数の機能を有する画像形成装置が行なう情報表示方法は、複数の機能にそれぞれ対応する複数の処理のうち少なくとも1つの処理を実行する処理実行ステップと、処理実行ステップにより実行される処理に対応する画像を表示する表示ステップとを備える。表示ステップは、表示する画像の種類に依存することなく、表示している画像内の所定領域に、装置の状態を示す情報である状態情報を表示する。
【0010】
すなわち、表示する画像の種類に依存することなく、表示している画像内の所定領域に、装置の状態を示す状態情報が表示される。したがって、ユーザは装置の状態を常に把握することができ、ユーザの利便性を保つことができる。
【0011】
この発明のさらに他の局面に従うと、複数の機能を有する画像形成装置が実行する情報表示プログラムは、複数の機能にそれぞれ対応する複数の処理のうち少なくとも1つの処理を実行する処理実行ステップと、処理実行ステップにより実行される処理に対応する画像を表示する表示ステップとを備える。表示ステップは、表示する画像の種類に依存することなく、表示している画像内の所定領域に、装置の状態を示す情報である状態情報を表示する。
【0012】
すなわち、表示する画像の種類に依存することなく、表示している画像内の所定領域に、装置の状態を示す状態情報が表示される。したがって、ユーザは装置の状態を常に把握することができ、ユーザの利便性を保つことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、装置の状態を常に把握することができ、ユーザの利便性を保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0015】
<第1の実施の形態>
(システムの構成)
図1は、本実施の形態におけるネットワークシステム1000の構成を示す図である。図1に示されるように、ネットワークシステム1000は、画像形成装置100と、端末装置201と、端末装置202と、ルーター60とを含む。
【0016】
画像形成装置100は、MFP(Multifunction Peripheral)である。画像形成装置100は、FAX機能、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能等の複数の機能を有する。なお、画像形成装置100は、MFPに限定されることなく、たとえば、FAX機能、コピー機能、プリンタ機能の少なくとも1つの機能を有する装置であってもよい。
【0017】
端末装置201および端末装置202は、PC(Personal Computer)である。
【0018】
画像形成装置100、端末装置201、端末装置202およびルーター60は、ネットワーク20に接続される。ネットワーク20は、たとえば、LAN(Local Area Network)である。
【0019】
ルーター60は、ネットワーク20とインターネット70とを接続する機能を有する。
【0020】
端末装置201および端末装置202の各々は、ネットワーク20を介して、画像形成装置100とデータ通信を行なう。
【0021】
なお、端末装置201および端末装置202の少なくとも一方は、ネットワークシステム1000に含まれなくてもよい。また、端末装置201および端末装置202は、ネットワークシステム1000に含まれなくてもよい。
【0022】
また、画像形成装置100は、PSTN(Public Switched Telephone Network:公衆交換電話網)40を利用して、画像形成装置101とデータ通信を行なう。
【0023】
画像形成装置101は、画像形成装置100と同じ装置である。
【0024】
(画像形成装置)
次に、画像形成装置100について詳細に説明する。
【0025】
図2は、画像形成装置100内のハードウエア構成を示したブロック図である。なお、図2には、説明のために、記録媒体50も示している。記録媒体50には、後述するプログラム51が記録されている。すなわち、プログラム51は、媒体等に記録されてプログラム製品として流通される。また、記録媒体50もプログラム製品として流通される。
【0026】
図2に示されるように、画像形成装置100は、制御部110と、RAM(Random Access Memory)120と、記憶部122と、記憶媒体アクセス部130とを備える。制御部110、RAM120、記憶部122および記憶媒体アクセス部130は、データバス102に接続されている。
【0027】
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)である。なお、制御部110は、CPUに限定されることなく、演算機能を有するその他の回路であってもよい。
【0028】
RAM120は、揮発性のメモリである。RAM120は、制御部110によってデータアクセスされる。RAM120は、一時的にデータを記憶するワークメモリとしての機能を有する。
【0029】
記憶部122は、不揮発性のメモリである。記憶部122は、たとえば、ハードディスクドライブである。なお、記憶部122は、ハードディスクドライブに限定されることなく、不揮発的のメモリであれば、その他のメモリ(たとえば、フラッシュメモリ)であってもよい。記憶部122は、制御部110によって、データアクセスされる。記憶部122には、プログラム51、その他の各種データ等が記憶されている。
【0030】
制御部110は、記憶部122に記憶されているプログラム51を実行し、プログラム51に基づいて、画像形成装置100内の各部に対する各種処理や、演算処理等を行なう。
【0031】
記憶媒体アクセス部130は、制御部110からの指示により、プログラム51が記憶された記録媒体50から、プログラム51を読み出す機能を有する。記録媒体50に記憶されているプログラム51は、制御部110が行なうインストール処理により、記憶媒体アクセス部130により読み出され、記憶部122に記憶される。このインストール処理用プログラムは、予め、記憶部122に格納されている。インストール処理は、制御部110が、インストール処理用プログラムに基づいて行なう。
【0032】
記録媒体50は、SD(Secure Digital)メモリーカードである。なお、記録媒体50は、SDメモリーカードに限定されることなく、データを不揮発的に記録可能なその他の媒体であってもよい。
【0033】
画像形成装置100は、さらに、操作パネル部300を備える。
【0034】
操作パネル部300は、データバス102に接続されている。操作パネル部300は、表示部310と、入力部320とを有する。
【0035】
図3は、操作パネル部300の外観を示す図である。
【0036】
表示部310は、文字や画像等を表示する機能を有する。表示部310には、文字や画像等を表示する表示面が設けられる。表示部310は、LCDパネル(Liquid Crystal Display Panel)を使用した装置である。なお、表示部310は、上記以外の表示方式のパネルを使用した装置であってもよい。
【0037】
また、表示部310は、ユーザが、表示面に直接触れることで、情報入力可能なタッチパネル機能を有する。表示部310は、ユーザが表示面にタッチした位置情報を、制御部110へ送信する。制御部110は、受信した位置情報に基づいて、所定の処理を行なう。すなわち、表示部310は、ユーザが画像形成装置100を操作するためのインターフェースである。
【0038】
入力部320は、数字ボタン群322を含む。数字ボタン群322は、複数の数字ボタンを含む。数字ボタン群322に含まれる複数の数字ボタンの各々は、ユーザにより押下されることにより、数字を入力するためのボタンである。入力部320は、さらに、画像形成装置100を操作するための複数のボタンを含む。
【0039】
入力部320は、当該入力部320に含まれる複数のボタンのうち、ユーザにより押下操作されたボタンに対応するボタン信号を、制御部110へ送信する。制御部110は、受信したボタン信号に基づいて、所定の処理を行なう。すなわち、入力部320は、ユーザが画像形成装置100を操作するためのインターフェースである。以下においては、ユーザによる、表示部310の表示面に対するタッチ操作または入力部320の操作を、インターフェース操作Mともいう。
【0040】
再度、図2に示されるように、画像形成装置100は、さらに、スキャナ部150と、印刷部160と、通信部170と、モデム172と、NCU174とを備える。
【0041】
スキャナ部150は、原稿を読み取ることにより画像を取得する機能を有する。原稿は、例えば、紙等の媒体である。以下においては、スキャナ部150が原稿を読み取ることにより画像を取得する処理を、原稿読取り処理という。
【0042】
印刷部160は、紙等の媒体に、指示された画像または文字を印字してプリントアウトする機能(以下、印刷機能という)を有する。以下においては、印刷部160が、紙等の媒体に、画像または文字を印字してプリントアウトするための処理を印刷処理という。
【0043】
通信部170は、有線技術または無線技術を利用して、ネットワーク20に接続される装置とデータ通信を行なう機能を有する。有線技術は、たとえば、イーサネット(登録商標)に基づく技術である。なお、有線技術は、イーサネット(登録商標)に基づく技術に限定されることなく、その他の有線技術であってもよい。
【0044】
無線技術は、たとえば、IEEE802.11gに基づく技術である。なお、無線技術は、IEEE802.11gに基づく技術に限定されることなく、その他の無線技術であってもよい。
【0045】
モデム172は、ファクシミリ送信される画像データを変調したり、外部からファクシミリ送信されてきた画像データを復調する機能を有する。
【0046】
NCU174は、PSTN40と接続される回線終端装置である。
【0047】
(状態情報の表示)
次に、画像形成装置100が、当該画像形成装置100が有する複数の機能にそれぞれ対応する複数の処理のうち少なくとも1つの処理(以下、処理Aという)を実行する場合における処理(以下、処理実行処理という)について説明する。
【0048】
図4は、処理実行処理のフローチャートである。
【0049】
ステップS111では、制御部110が、処理Aを実行する。
【0050】
ステップS112では、画像表示処理が行なわれる。画像表示処理では、制御部110が、処理Aに対応する処理対応画像を生成する。そして、制御部110は、生成した処理対応画像を、表示部310に表示させるための処理を行なう。
【0051】
処理対応画像内の所定領域には、状態情報が表示される。状態情報は、装置の状態を示す情報である。状態情報は、外部インターフェース情報と、ユーザ情報と、日時情報と、メモリ残量情報とを示す。外部インターフェース情報は、外部インターフェースが画像形成装置100に接続されているか否かを示す情報である。外部インターフェースは、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリである。なお、外部インターフェースは、USBメモリに限定されることなく、例えば、ネットワークケーブルであってもよい。
【0052】
ユーザ情報は、ネットワーク20を介して、画像形成装置100に接続している端末装置を使用しているユーザの名称(以下、ユーザ名という)を示す情報である。日時情報は、現時点の日時を示す。
【0053】
メモリ残量情報は、RAM120内に予め設定された画像データ記憶領域に、新たに記憶させることが可能なデータ量に関する情報である。画像データ記憶領域は、画像データを記憶するための領域である。画像データ記憶領域に記憶される画像データは、ファクシミリ受信により取得された画像データ、原稿読取り処理により取得された画像データ等である。
【0054】
メモリ残量情報は、以下の式(1)により算出される値(単位:%)を示す情報である。
【0055】
【数1】

【0056】
式(1)において、最大記憶値は、画像データ記憶領域に記憶させることが可能なデータの最大値である。また、使用データ値は、画像データ記憶領域に記憶されている画像データの合計値である。
【0057】
ここで、最大記憶値は一例として10メガバイトであるとする。また、使用データ値は1メガバイトであるとする。この場合、式(1)により算出される値は“90”となる。この場合、メモリ残量情報は、最大記憶値の90%のデータ量(9メガバイト)のデータを、画像データ記憶領域に新たに記憶させることが可能であることを示す。
【0058】
なお、状態情報が示す情報は、上記情報に限定されることなく、他の情報であってもよい。
【0059】
ここで、処理Aは、画像形成装置100の状態を、コピー処理を実行可能な状態にするための処理であるとする。ここで、コピー処理は、スキャナ部150が前述した原稿読取り処理を行なうことにより取得された画像を紙に印刷する処理である。すなわち、処理Aが行なわれることにより、画像形成装置100の状態は変化する。
【0060】
この場合、表示部310には、前述の処理実行処理が行なわれることにより、以下の状態情報410を示す処理対応画像401が表示される。
【0061】
図5Aは、一例としての処理対応画像401を示す図である。
【0062】
図5Aに示されるように、処理対応画像401には、状態情報410が表示される。
【0063】
状態情報410は、外部インターフェース情報420と、ユーザ情報430と、日時情報440と、メモリ残量情報450とを示す。
【0064】
外部インターフェース情報420は、外部インターフェースが画像形成装置100に接続されていることを示す。ユーザ情報430は、画像形成装置100に接続している端末装置を使用しているユーザの名称“タロー”を示す。メモリ残量情報450は、前述した最大記憶値の90%のデータ量(9メガバイト)のデータを、画像データ記憶領域に新たに記憶させることが可能であることを示す。
【0065】
次に、表示部310に処理対応画像401が表示されているときに、図4の処理実行処理が行なわれたとする。当該処理実行処理において実行された処理Aは、画像形成装置100に接続されていた外部インターフェースが、画像形成装置100から外された場合に行なわる処理であるとする。すなわち、処理Aが行なわれることにより、画像形成装置100の状態は変化する。
【0066】
この場合、表示部310には、ステップS112の処理により、以下の状態情報411を示す処理対応画像402が表示される。
【0067】
図5(B)に示されるように、処理対応画像402には、状態情報411が表示される。
【0068】
状態情報411は、図5Aの状態情報410と比較して、外部インターフェース情報420の代わりに外部インターフェース情報421を示す点と、日時情報440の代わりに日時情報441を示す点とが異なる。それ以外は、状態情報410と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
【0069】
すなわち、画像形成装置100の状態が変化することにより、状態情報が示す情報は変更される。
【0070】
(処理実行処理の他の例1)
次に、図2の処理実行処理が行なわれた場合の他の例について説明する。ここで、当該処理実行処理において実行された処理Aは、画像形成装置100の状態を、ファクシミリ送信可能な状態にするための処理であるとする。すなわち、処理Aが行なわれることにより、画像形成装置100の状態は変化する。
【0071】
この場合、表示部310には、ステップS112の処理により、以下の状態情報510を示す処理対応画像501が表示される。
【0072】
図6は、一例としての処理対応画像501を示す図である。
【0073】
処理対応画像501は、ファクシミリ送信をするための画像である。処理対応画像501には、状態情報510が表示される。
【0074】
状態情報510は、図5Aの状態情報410と比較して、メモリ残量情報450の代わりにメモリ残量情報550を示す点が異なる。それ以外は、状態情報410と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
【0075】
メモリ残量情報550は、前述した最大記憶値の100%のデータ量(10メガバイト)のデータを、画像データ記憶領域に新たに記憶させることが可能であることを示す。
【0076】
次に、表示部310に処理対応画像501が表示されているときに、図4の処理実行処理が行なわれたとする。当該処理実行処理において実行された処理Aは、前述した原稿読取り処理であるとする。原稿読取り処理により、例えば、原稿としての5枚の紙の各々に示される文字、写真等が読みとられたとする。この場合、原稿読取り処理により取得された画像データが、RAM120内に予め設定された画像データ記憶領域に記憶される。すなわち、処理Aが行なわれることにより、画像形成装置100の状態は変化する。
【0077】
この場合、表示部310には、ステップS112の処理により、以下の状態情報511を示す処理対応画像502が表示される。
【0078】
図7は、一例としての処理対応画像502を示す図である。処理対応画像502には、状態情報511が表示される。
【0079】
状態情報511は、図6の状態情報510と比較して、日時情報440の代わりに日時情報541を示す点と、メモリ残量情報550の代わりにメモリ残量情報551を示す点とが異なる。それ以外は、状態情報510と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
【0080】
メモリ残量情報551は、前述した最大記憶値の80%のデータ量(8メガバイト)のデータを、画像データ記憶領域に新たに記憶させることが可能であることを示す。
【0081】
すなわち、画像形成装置100の状態が変化することにより、状態情報が示す情報は変更される。
【0082】
(処理実行処理の他の例2)
次に、図2の処理実行処理が行なわれた場合の他の例について説明する。ここで、当該処理実行処理において実行された処理Aは、画像形成装置100においてエラーが発生したことをユーザに報知するための処理であるとする。すなわち、処理Aが行なわれることにより、画像形成装置100の状態は変化する。
【0083】
この場合、表示部310には、ステップS112の処理により、以下の状態情報410を示す処理対応画像601が表示される。
【0084】
図8は、一例としての処理対応画像601を示す図である。処理対応画像601には、状態情報410が表示される。状態情報410については、前述したので詳細な説明は繰り返さない。
【0085】
(処理実行処理の他の例3)
次に、図2の処理実行処理が行なわれた場合の他の例について説明する。ここで、当該処理実行処理において実行された処理Aは、画像形成装置100の状態を、画像形成装置100における各種設定を行なうことが可能な状態にするための処理であるとする。すなわち、処理Aが行なわれることにより、画像形成装置100の状態は変化する。
【0086】
この場合、表示部310には、ステップS112の処理により、以下の状態情報410を示す処理対応画像701が表示される。
【0087】
図9Aは、一例としての処理対応画像701を示す図である。処理対応画像701には、前述した状態情報410が表示される。
【0088】
(処理実行処理の他の例4)
次に、図2の処理実行処理が行なわれた場合の他の例について説明する。ここで、当該処理実行処理において実行された処理Aは、画像形成装置100において紙詰まりが発生した場合に行なう処理であるとする。すなわち、処理Aが行なわれることにより、画像形成装置100の状態は変化する。
【0089】
この場合、表示部310には、ステップS112の処理により、前述した状態情報410を示す、図9Bの処理対応画像702が表示される。
【0090】
(処理実行処理の他の例5)
次に、図2の処理実行処理が行なわれた場合の他の例について説明する。ここで、当該処理実行処理において実行された処理Aは、画像形成装置100において読取りの設定を行なうための処理であるとする。すなわち、処理Aが行なわれることにより、画像形成装置100の状態は変化する。
【0091】
この場合、表示部310には、ステップS112の処理により、以下の状態情報410を示す処理対応画像703が表示される。
【0092】
図10は、一例としての処理対応画像703を示す図である。処理対応画像703には、前述した状態情報410が表示される。
【0093】
以上説明したように、本実施の形態では、画像形成装置100が有する複数の機能にそれぞれ対応する複数の処理のうち少なくとも1つの処理Aが実行されることにより、処理Aに対応する処理対応画像が表示される。また、本実施の形態では、表示部310に表示される処理対応画像の種類に依存することなく、当該処理対応画像内の所定領域に、状態情報が表示される。状態情報は、装置の状態を示す情報である。
【0094】
これにより、装置の状態を常に把握することができ、ユーザの利便性を保つことができる。
【0095】
なお、状態情報は、上記情報に限定されない。例えば、状態情報は、前述した印刷処理により印字が行なわれた紙の枚数を示す情報であってもよい。この場合、状態情報は、当該印刷処理が行なわれる毎に、更新される。また、状態情報は、ファクシミリ送信における宛先の名称であってもよい。
【0096】
(機能ブロック図)
図11は、本発明に係る画像形成装置100の特徴的な機能構成を示すブロック図である。つまり、図11は、図2に示されるハードウエア構成によって実現される画像形成装置100の機能のうち、本発明に関わる機能を示すブロック図である。なお、図11には、説明のために、表示部310と、制御部110とを示す。
【0097】
制御部110は、機能的には、処理実行部111を含む。
【0098】
処理実行部111は、複数の機能にそれぞれ対応する複数の処理のうち少なくとも1つの処理を実行する。表示部310は、処理実行部111により実行される処理に対応する画像を表示する。表示部310は、表示する画像の種類に依存することなく、表示している画像内の所定領域に、装置の状態を示す情報である状態情報を表示する。
【0099】
なお、制御部110に含まれる、処理実行部111は、ハードウエアで構成されてもよい。また、処理実行部111は、制御部110により実行されるプログラムのモジュールであってもよい。
【0100】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本発明は、装置の状態を常に把握することができ、ユーザの利便性を保つことを可能とする画像形成装置として、利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本実施の形態におけるネットワークシステムの構成を示す図である。
【図2】画像形成装置内のハードウエア構成を示したブロック図である。
【図3】操作パネル部の外観を示す図である。
【図4】処理実行処理のフローチャートである。
【図5A】一例としての処理対応画像を示す図である。
【図5B】一例としての処理対応画像を示す図である。
【図6】一例としての処理対応画像を示す図である。
【図7】一例としての処理対応画像を示す図である。
【図8】一例としての処理対応画像を示す図である。
【図9A】一例としての処理対応画像を示す図である。
【図9B】一例としての処理対応画像を示す図である。
【図10】一例としての処理対応画像を示す図である。
【図11】本発明に係る画像形成装置の特徴的な機能構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0103】
100 画像形成装置
110 制御部
122 記憶部
150 スキャナ部
160 印刷部
170 通信部
300 操作パネル部
1000 ネットワークシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の機能を有する画像形成装置であって、
前記複数の機能にそれぞれ対応する複数の処理のうち少なくとも1つの処理を実行する処理実行部と、
前記処理実行部により実行される処理に対応する画像を表示する表示部とを備え、
前記表示部は、表示する画像の種類に依存することなく、表示している画像内の所定領域に、装置の状態を示す情報である状態情報を表示する、
画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成装置は、前記処理実行部により実行される処理により、装置の状態が変化し、
前記表示部は、前記装置の状態の変化に応じて、表示している前記状態情報を変更する、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成装置は、さらに、
画像を読み取る読取処理を行なう読取部と、
前記読取処理が行なわれることにより取得された画像のデータを記憶する記憶部とを備え、
前記状態情報は、前記記憶部が新たに記憶可能なデータ量に関する情報である、
請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
複数の機能を有する画像形成装置が行なう情報表示方法であって、
前記複数の機能にそれぞれ対応する複数の処理のうち少なくとも1つの処理を実行する処理実行ステップと、
前記処理実行ステップにより実行される処理に対応する画像を表示する表示ステップとを備え、
前記表示ステップは、表示する画像の種類に依存することなく、表示している画像内の所定領域に、装置の状態を示す情報である状態情報を表示する、
情報表示方法。
【請求項5】
複数の機能を有する画像形成装置が実行する情報表示プログラムであって、
前記情報表示プログラムは、
前記複数の機能にそれぞれ対応する複数の処理のうち少なくとも1つの処理を実行する処理実行ステップと、
前記処理実行ステップにより実行される処理に対応する画像を表示する表示ステップとを備え、
前記表示ステップは、表示する画像の種類に依存することなく、表示している画像内の所定領域に、装置の状態を示す情報である状態情報を表示する、
情報表示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−154137(P2010−154137A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−328857(P2008−328857)
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】