説明

画像形成装置およびデータ処理方法およびコンピュータが読み取り可能なプログラムを格納した記憶媒体およびプログラム

【課題】メモリデバイスに対する不注意な取り扱いに起因して第1のデータが漏洩してしまう事態を回避することである。
【解決手段】カードリーダを介してメモリカードから読み出される第1のデータが印刷処理を終了した後、ユーザがカードリーダにメモリデバイスを装着したままの状態が継続した場合は、第1のデータに対して所定の暗号化処理を実行した後、外部メモリに特定のキー情報とともに退避格納する。さらに、データ復号化手順をメモリカードに記憶し、その後、第1のデータをメモリデバイス上から削除する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メモリデバイスに記憶された情報を読み出して処理可能な画像形成装置およびデータ処理方法およびコンピュータが読み取り可能なプログラムを格納した記憶媒体およびプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、メモリカード内に印刷データを入れて持ち運び、好みのプリンタ等に、そのカードを挿入して印刷するメモリダイレクト印刷をサポートした製品が数多く発売されている。
【0003】
また、コピーまたはスキャン機能等を標準で備えたMFP(マルチファンクションペリフェラル)においても、各社、メモリカードからのダイレクト印刷をサポートし始めている。
【0004】
例えば、家庭用プリンタであるインクジェットプリンタでは、デジタルカメラで撮影した画像の中からプリントしたいコマや枚数などの指定情報を定義したフォーマット(DPOF: Digital Print Order Format)を読込み、デジタルカメラからのプリントアウトを手軽に行えるようにしたり、または、メモリカード(記憶媒体)内に含まれる画像のインデックスシートを、まず出力して、そのシート上で出力したい画像に印をつけ、それをスキャンして印刷したりする技術を搭載した製品が、既に発売されている。
【0005】
そして、上記記憶媒体に記憶された画像データのスキュリティ機能を付加したシステムとして、クライアントから送られてきた印刷データをプリントサーバ内にそのまま保管するため、保管した印刷データを覗き見られる可能性があることを防止するため、プリンタなどの画像出力装置に保管したデータの秘密保護を実現する画像出力制御方法及び装置が下記特許文献に記載されている。
【0006】
そして、プリンタシステムは、クライアント装置から受信した印刷データを、ユーザからの出力指示が有るまで保管する機能を有する。本例では、印刷データをそのまま保管するのではなく、暗号化を施して保管することにより、保管中の印刷データの秘密保護を図っている。
【0007】
そして、サーバに対して、印刷データと共に認証コードを送信する。プリンタシステムのサーバは、受信した印刷データから照合用データを生成し、更にその印刷データを認証コードにより暗号化して保管データを生成し、それら保管データ及び照合用データを互いに対応づけて記憶装置に保管する。
【0008】
そして、ユーザがUI部にて保管データを選択し、認証コードを入力すると、サーバはその認証コードをキーとしてその保管データを復号し、正しく復号できていたら、その復号結果をプリントエンジンに印刷させる。
【特許文献1】特開2001−306273号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記の特許文献1に開示されているような印刷すべきデータを転送してサーバ等に記憶するシステムでない場合、特に、ユーザの操作によりプリンタに装着したメモリカードからのダイレクト印刷終了後、印刷物は持ち帰るものの、プリンタ本体等に装着したメモリカードを取り忘れてしまうことにより、その記憶媒体を他の読み取り装置で読み取ることにより、第三者が容易に閲覧可能となってしまい、ダイレクト印刷時における記憶媒体に対するデータセキュリティ(他ユーザに簡単に見られてしまう等)が極めて低く、その改善が切望されている。
【0010】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、第1の目的は、メモリデバイスから読み出される第1のデータの印刷処理終了後、ユーザが読取り装置にメモリデバイスを装着したままの状態が継続した場合は、第1のデータに対して所定の暗号化処理が実行された後、画像形成装置が備える外部記憶装置に特定のキー情報とともに退避格納され、その後、第1のデータがメモリデバイス上から削除されるため、仮にメモリデバイスに対して第三者がメモリアクセスしても、第1のデータの内容がそのまま印刷されたり、内容が表示される等の処理から確実に保護され、メモリデバイスに対する不注意な取り扱いに起因して第1のデータが漏洩してしまう事態を回避できる画像形成装置およびデータ処理方法およびコンピュータが読み取り可能なプログラムを格納した記憶媒体およびプログラムを提供することである。
【0011】
また、第2の目的は、メモリデバイスに記憶された第1のデータを印刷処理終了後、該メモリデバイスの所有者であるユーザがメモリデバイスを読取り装置が抜き取らずに放置した場合でも、メモリデバイス内の第1のデータは、画像形成装置の外部記憶装置に暗号化された状態の第2のデータとして記憶されるとともに、メモリデバイスの所有者に固有の通知先に、該第2のデータを復号化するために必要な特定のキー情報が通知されるため、メモリデバイスの取り忘れ等の発生と、その復元処理をユーザに明示することができる画像形成装置およびデータ処理方法およびコンピュータが読み取り可能なプログラムを格納した記憶媒体およびプログラムを提供することである。
【0012】
さらに、第3の目的は、復号化処理のために必要な特定のキー情報をメモリデバイス等に残存させることがなくなり、メモリデバイスのセキュリティ面がさらに向上することができる画像形成装置およびデータ処理方法およびコンピュータが読み取り可能なプログラムを格納した記憶媒体およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成する本発明の画像形成装置は以下に示す構成を備える。
【0014】
読取り装置に装着されるメモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出してダイレクト印刷処理を行う画像形成装置であって、前記読取り装置に対する前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出手段と、前記メモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出して印刷する印刷手段と、前記印刷手段による印刷後、前記検出手段により検出される前記メモリデバイスの装着状態に基づき、前記メモリデバイスに記憶されている情報を暗号化処理して第2のデータを生成して、前記メモリデバイスに設定された特定のキー情報とともに前記外部記憶手段に記憶させ、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除するデータ処理手段とを有することを特徴とする。
【0015】
また、読取り装置に装着されるメモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出してダイレクト印刷処理を行う画像形成装置であって、前記読取り装置に対する前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出手段と、前記メモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出して印刷する印刷手段と、前記印刷手段による印刷後、前記検出手段により前記メモリデバイスの装着状態を検出している場合、前記メモリデバイスに記憶されている任意のキー情報に基づいて前記第1のデータを暗号化処理して第2のデータを生成し、該生成される第2のデータと特定のキー情報とを前記メモリデバイスに記憶させる第1のデータ処理手段と、前記第1のデータ処理手段が前記第2のデータを前記メモリデバイスに記憶させた後、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除し、該削除後、前記メモリデバイスに記憶されている転送先に前記第2のデータを復号化処理して第1のデータを生成するための前記特定のキー情報を転送する第2の処理手段とを有することを特徴とする。
【0016】
さらに、読取り装置に装着されるメモリデバイスに記憶された情報を読み出してダイレクト印刷処理を行う画像形成装置であって、前記読取り装置に対する前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出手段と、前記メモリデバイスに記憶された特定のキー情報と第1のデータを読み出して印刷する印刷手段と、前記印刷手段による印刷後、前記検出手段により検出される前記メモリデバイスの装着状態に基づき、前記メモリデバイスに記憶されている第1のデータを暗号化処理して第2のデータを生成し、該生成される第2のデータと前記特定のキー情報とを外部記憶手段に記憶させて、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除するデータ処理手段とを有することを特徴とする。
【0017】
上記目的を達成する本発明のデータ処理方法は以下に示す構成を備える。
【0018】
読取り装置に装着されるメモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出してダイレクト印刷処理を行う画像形成装置におけるデータ処理方法であって、前記読取り装置に対する前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出ステップと、前記メモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出して印刷する印刷ステップと、前記印刷ステップによる印刷後、前記検出ステップにより検出される前記メモリデバイスの装着状態に基づき、前記メモリデバイスに記憶されている情報を暗号化処理して第2のデータを生成して、前記メモリデバイスに設定された特定のキー情報とともに前記外部記憶手段に記憶させ、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除するデータ処理ステップとを有することを特徴とする。
【0019】
また、読取り装置に装着されるメモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出してダイレクト印刷処理を行う画像形成装置におけるデータ処理方法であって、前記読取り装置に対する前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出ステップと、前記メモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出して印刷する印刷ステップと、前記印刷ステップによる印刷後、前記検出ステップにより検出される前記メモリデバイスの装着状態を検出している場合、前記メモリデバイスに記憶されている任意のキー情報に基づいて前記第1のデータを暗号化処理して第2のデータを生成し、該生成される第2のデータと特定のキー情報とを前記メモリデバイスに記憶させる第1のデータ処理ステップと、前記第1のデータ処理ステップが前記第2のデータを前記メモリデバイスに記憶させた後、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除し、該削除後、前記メモリデバイスに記憶されている転送先に前記第2のデータを復号化処理して第1のデータを生成するための前記特定のキー情報を転送する第2のデータ処理ステップとを有することを特徴とする。
【0020】
さらに、読取り装置に装着されるメモリデバイスに記憶された情報を読み出してダイレクト印刷処理を行う画像形成装置におけるデータ処理方法であって、前記読取り装置に対する前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出ステップと、前記メモリデバイスに記憶された特定のキー情報と第1のデータを読み出して印刷する印刷ステップと、前記印刷ステップによる印刷後、前記検出ステップにより検出される前記メモリデバイスの装着状態に基づき、前記メモリデバイスに記憶されている第1のデータを暗号化処理して第2のデータを生成し、該生成される第2のデータと前記特定のキー情報とを前記外部記憶手段に記憶させて、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除するデータ処理ステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、メモリデバイスから読み出される第1のデータの印刷処理終了後、ユーザが読取り装置にメモリデバイスを装着したままの状態が継続した場合は、第1のデータに対して所定の暗号化処理が実行された後、画像形成装置が備える外部記憶装置に特定のキー情報とともに退避格納され、その後、第1のデータがメモリデバイス上から削除されるため、仮にメモリデバイスに対して第三者がメモリアクセスしても、第1のデータの内容がそのまま印刷されたり、内容が表示される等の処理から確実に保護され、メモリデバイスに対する不注意な取り扱いに起因して第1のデータが漏洩してしまう事態を回避できる。
【0022】
また、メモリデバイスに記憶された第1のデータを印刷処理終了後、該メモリデバイスの所有者であるユーザがメモリデバイスを読取り装置が抜き取らずに放置した場合でも、メモリデバイス内の第1のデータは、画像形成装置の外部記憶装置に暗号化された状態の第2のデータとして記憶されるとともに、メモリデバイスの所有者に固有の通知先に、該第2のデータを復号化するために必要な特定のキー情報が通知されるため、メモリデバイスの取り忘れ等の発生と、その復号化処理をユーザに明示することができる。
【0023】
さらに、復号化処理のために必要な特定のキー情報をメモリデバイス等に残存させることがなくなり、メモリデバイスのセキュリティ面がさらに向上する。
【0024】
また、メモリカードを取り忘れても、データ自体は保護され、システムでのセキュリティ向上に繋がる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
【0026】
図1は、本発明を適用可能な画像形成装置の構成を説明する断面構成図であり、例えば本実施形態を適用するに好適なマルチファンクションプリンタ(以下プリンタと呼ぶ)の構成例である。なお、プリンタのプリント方式は、レーザビームプリンタ等の電子写真方式に限られるものではなく、他のプリント方式のプリンタでも良いことは言うまでもない。
【0027】
なお、プリンタ本体1の上部に原稿読み取り部2を備え、プリンタ本体1の下部に記録部3を備えている。以下、原稿読み取り部2の構成を原稿(不図示)の流れに沿って説明する。
【0028】
図1において、原稿は原稿台4上にセットされる。原稿台4上にセットされた原稿は、繰り出しローラ5によって繰り出されると、搬送ローラ対6によって一定の速度で搬送される。この搬送過程で原稿下面の情報が読み取りスキャナ7によって順次読み取られる。読み取りスキャナ7によって読み取られた画像データは、半導体メモリ、若しくは磁気ディスク等の不図示の画像データ記録手段で記録された後、後述する記録部3によって記録紙上に記録される。
【0029】
そして、読み取りスキャナ7を通過した原稿は搬送ローラ対8によって搬送された後、排紙ローラ対9によって機外の排紙トレイ10上へ排紙される。
【0030】
次に、記録部3の構成を記録紙Sの流れに沿って説明する。
【0031】
記録紙Sは、給紙カセット11内にセットされている。又は給紙トレイ12上にセットされている。この給紙カセット11と給紙トレイ12はオペレータが選択的に用いる。給紙カセット11内にセットされた複数枚の記録紙Sは、後端側の支軸13を中心に上下の方向に回動可能であり、かつ、先端側を押上げばね14によって押し上げられている中板15上に積載されている。また、給紙トレイ12上にセットされた複数枚の記録紙Sは、後端側の支軸16を中心に上下の方向に回動可能であり、かつ、先端側を押上げばね17によって押し上げられている中板18上に積載されている。
【0032】
給紙カセット11内にセットされている記録紙Sは、反時計回り方向に1回転する半月状の繰り出しローラ19によって最上位の記録紙から順に繰り出される。給紙トレイ12上にセットされている記録紙Sも、時計回り方向に1回転する繰り出しローラ20によって最上位の記録紙から順に繰り出される。
【0033】
給紙カセット11又は給紙トレイ12から繰り出された記録紙Sは反時計回り方向に回転している大径の搬送ローラ21によって感光ドラム22と同感光ドラム22に従動回転している転写ローラ23との間の転写部へと送られる。
【0034】
転写部を通過する記録紙S上には、感光ドラム22上のトナー像が転写ローラ23によって順次転写(記録)されて行く。
【0035】
なお、時計回り方向に回転している感光ドラム22上には次のようにしてトナー像が形成される。すなわち、コンピュータ等から送られた情報に基づいてレーザスキャナ24がレーザ光(光像)Lを発射する。このレーザ光Lは折返しミラー25によって折り返えされて感光ドラム22上に投影される。これにより、時計回り方向に回転している感光ドラム22上には順次静電潜像が形成され、この静電潜像はプロセスカートリッジ26に内蔵されている不図示の現像器から供給されるトナーによって顕像化され、トナー像が形成される。
【0036】
転写部においてトナー像の転写を終えた記録紙Sは定着装置27へと送られ、定着ローラ27aと加圧ローラ27bの間のニップを通過する過程で加熱及び加圧されてトナー像の定着処理がなされる。定着装置27においてトナー像の定着処理を終えた記録紙Sは排紙ローラ対28へと送られ、同排紙ローラ対28によって機外の排紙トレイ29上へ排紙される。
【0037】
〔第1実施形態〕
図2は、本発明の第1実施形態を示す画像形成装置を適用する画像処理システムの一例を示すブロック図である。
【0038】
図2において、2000はホストコンピュータで、ROM3のプログラム用ROMに記憶された文書処理プログラム等に基づいて図形,イメージ,文字,表(表計算等を含む)等が混在した文書処理を実行するCPU1を備え、システムデバイス4に接続される各デバイスをCPU1が総括的に制御する。また、このROM3のプログラム用ROMには、CPU1の制御プログラム等を記憶し、ROM3のフォント用ROMには上記文書処理の際に使用するフォントデータ等を記憶し、ROM3のデータ用ROMは上記文書処理等を行う際に使用する各種データを記憶する。
【0039】
2はRAMで、CPU1の主メモリ,ワークエリア等として機能する。5はキーボードコントローラ(KBC)で、キーボード(KB)9や不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。6はCRTコントローラ(CRTC)で、CRTディスプレイ(CRT)10の表示を制御する。7はメモリコントローラ(MC)で、ブートプログラム,種々のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル等を記憶するハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)等の外部メモリ11とのアクセスを制御する。
【0040】
8はプリンタコントローラ(PRTC)で、所定の双方向性インタフェース(インタフェース)21とネットワークI/F18を介してプリンタ1000に接続されて、プリンタ1000との通信制御処理を実行する。なお、CPU1は、例えばRAM2上に設定された表示情報RAMへのアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行し、CRT10上でのWYSIWYGを可能としている。また、CPU1は、CRT10上の不図示のマウスカーソル等で指示されたコマンドに基づいて登録された種々のウインドウを開き、種々のデータ処理を実行する。
【0041】
次に、プリンタ1000について説明する。
【0042】
プリンタ1000において、12はプリンタCPU(CPU)で、ROM13のプログラム用ROMに記憶された制御プログラム、或いはハードディスク等の外部メモリ14に記憶された制御プログラム等に基づいてシステムバス15に接続される各種のデバイスとのアクセスを総括的に制御し、印刷部インタフェース16を介して接続される印刷部(プリンタエンジン)17に出力情報としての画像信号を出力したり、スキャナ部I/F23を介して接続されるスキャナ部(スキャナエンジン)24からの入力情報を処理したりする。また、このROM13のプログラム用ROMには、第1実施形態におけるフローチャートで示されるようなCPU12の制御プログラム等を記憶しても良い。
【0043】
ROM13のフォント用ROMには上記出力情報を生成する際に使用するフォントデータ等を記憶し、ROM13のデータ用ROMにはハードディスク等の外部メモリ14が無いプリンタの場合には、ホストコンピュータ上で利用される情報等を記憶している。
【0044】
CPU12はネットワークI/F18を介してホストコンピュータ2000との通信処理が可能となっており、プリンタ内の情報等をホストコンピュータ2000に通知可能に構成されている。また、ネットワークI/F18は、ネットワーク通信路25に接続されインターネット3000へのアクセスが可能に構成されている。
【0045】
19は前記CPU12の主メモリ、ワークエリア等として機能するRAMで、図示しない増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモリ容量を拡張することができるように構成されている。
【0046】
なお、RAM19は、出力情報展開領域、環境データ格納領域、NVRAM等に用いられる。前述したハードディスク(HD)、メモリカード等の外部メモリ14は、メモリコントローラ(MC)20によりアクセスを制御される。
【0047】
また、外部メモリ14は、オプションとして接続され、フォントデータ、エミュレーションプログラム、フォームデータ等を記憶する。また、前述した外部メモリは1個に限らず、少なくとも1個以上備え、内蔵フォントに加えてオプションフォントカード,言語系の異なるプリンタ制御言語を解釈するプログラムを格納した外部メモリを複数接続できるように構成されていても良い。
【0048】
22は操作パネルで、操作のためのスイッチおよびLED表示器等が配されている。さらに、図示しないNVRAMを有し、操作パネル22からのプリンタモード設定情報を記憶するようにしても良い。24は原稿読み取り部(スキャナ部)で、原稿等を読み取り、スキャナI/F部23を介して出力として画像データを生成する。
【0049】
25はネットワークで、ホストコンピュータ2000と同等のハードウエア資源を備えるホストコンピュータ3000と所定のプロトコルで通信可能に構成されている。
【0050】
260はカードリーダ部で、第1のデータ、例えば画像データを記憶するメモリカードの挿入有無を検知する検知部を備え、メモリカードの挿入状態を検知してCPU12に通知する機能を備えている。そして、メモリカードに記憶されている画像データを印刷部17で直接読み出して印刷する場合に、印刷処理後、メモリカードの装着状態をCPU12が判断して、ダイレクトプリント処理終了後、メモリカードの抜き取りを指示するメッセージを操作パネル22に表示する制御を行う。なお、カードリーダ部260は、いわゆる複数の規格化されているメディアに対応したメモリスロットで構成され、メモリカードに換えて、例えばSDメモリ、フラッシュメモリ等より画像データを読み出し可能に構成されていても、本発明を適用可能である。
【0051】
なお、上述の第1のデータは、例えばユーザがアプリケーションを実行して作成されたデータファイルであって、イメージデータ、グラフィックスデータ、テキストデータ、あるいはこれらの組み合わせデータを含む各種のデータやデジタルカメラで撮像された撮像データを含むものとする。
【0052】
図3は、本発明に係る画像形成装置における第1のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、図2に示したCPU12がROM13や外部メモリ14に記憶された制御プログラムに基づいて、プリンタ1000のメモリスロット26に装着されるメディアからのダイレクト印刷手順に対応する。なお、(101)〜(108)は各ステップを示し、各ステップは図2に示したCPU12がROM13や外部メモリ14に記憶された制御プログラムをRAM19にロードして実行することで実現される。なお、本プリンタ1000のCPU12の実行するソフトウエアは、複数の処理タスクが並列的に動作するマルチタスクのソフトウエア構造となっている。
【0053】
まず、ステップ(101)において、プリンタ1000は、ホストコンピュータ2000からのデータ待機中の諸処理を行い、ユーザからの印刷指示を待つ。そして、ステップ(102)において、プリンタ1000のCPU12は、カードリーダ部260からの検知信号をモニタしてユーザによりメモリカードが挿入されたかどうかをチェックして、メモリカードが挿入されていると判断した場合は、ステップ(103)へ進み、そうでない場合はステップ(101)へ戻る。
【0054】
そして、ステップ(103)において、プリンタ1000は、カードリーダ部260に挿入されたメモリカードの正当性をチェックする。
【0055】
即ち、事前に外部メモリ14上に確保されるユーザ管理テーブルに登録された、ユーザIDとパスワードとの照合を行い、メモリカードの正当性の確認をCPU12が行う。そして、正当性が確認できたとCPU12が判断した場合は、ステップ(104)へ、確認できないとCPU12が判断した場合は、ユーザに対してエラー表示などをして、ステップ(101)の待機中の処理に戻る。
【0056】
次に、ステップ(104)において、プリンタ1000のCPU12は、操作パネル22を通して、カードリーダ部260に挿入されたメモリカード内の画像データのプレビュー表示処理、登録画像データの選択処理、該選択処理に基づいて印刷すべき画像データに対する印刷設定(コピー数、拡大縮小、フィニッシング指定、等々)処理等を受け付ける。例えば通常ユーザがプリントをする時に行う「コピー部数」や「拡大縮小率」等の設定は、全てステップ(104)の中で行なわれる。
【0057】
そして、ステップ(105)において、プリンタ1000のCPU12は、印刷処理を開始するかどうかをチェックする。即ち、ユーザが操作パネル22上で、印刷開始指示(図示しないボタン等の指示に基づく)を出しかどうかCPU12がチェックして、印刷開始指示が出されているとCPU12が判断した場合には、ステップ(106)に進み、出されていないとCPU12が判断した場合はステップ(104)に戻り、さらに、ユーザからの印刷指示を受け付ける。
【0058】
そして、ステップ(106)において、CPU12は、RAM19上でメモリカード内の画像データを印刷部17が出力可能な印刷データへ変換して得られる印刷データの印刷部17への出力を実行する。なお、本実施形態において、上記印刷データへの変換とは、具体的には、ファイル形式が、例えばPDF/Tiff/Jpeg等のダイレクトデータから印刷部17が印刷可能なラスタイメージデータに変換することを意味する。
【0059】
最後に、ステップ(107)において、ステップ(104)で設定された印刷部数等の指示に基づく印刷処理を終了したかどうかをCPU12が判断して、未だ印刷処理を終了していないと判断した場合には、ステップ(106)へ戻り、同様の処理を繰り返す。
【0060】
一方、ステップ(107)で、印刷終了していると判断した場合は、プリンタ1000はユーザに対してカードリーダ部260のメモリカードを抜くように、CPU12の制御の下で、操作パネル22上にメッセージを表示する。
【0061】
すなわちプリンタの操作パネル22上に、図4に示すような「カードを抜いてください」というメッセージを表示して、ステップ(101)へ戻り、ステップ(102)で、メモリカードが抜き取られたことをCPU102が検知したら、ステップ(101)へ戻り、ユーザからの指示待ち状態となる。
【0062】
図4は、図2に示した操作部22に表示されるメッセージの一例を示す図であり、図3に示したステップステップ(107)で、CPU12の制御の下で表示させる。
【0063】
図5は、本発明に係る画像形成装置における第2のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、図2に示したCPU12がROM13や外部メモリ14に記憶された制御プログラムに基づいて、プリンタ1000のCPU12によるデータ暗号退避タスク手順に対応する。なお、(201)〜(205)は各ステップを示し、各ステップは図2に示したCPU12がROM13や外部メモリ14に記憶された制御プログラムをRAM19にロードして実行することで実現される。また、本タスクは、ある一定期間、メモリカードへのアクセスがない、または、プリンタ1000の使用がない場合に動作するタスクである。
【0064】
まず、ステップ(201)において、プリンタ1000のCPU12は、カードリーダ部260にメモリカードが存在するかどうかをチェックして、もし、メモリカードが存在するとCPU12が判断した場合は、ステップ(202)へ進み、メモリカードが存在しないとCPU12が判断した場合は、カードリーダ部260に対してユーザからの操作によりメモリカードが挿入されるのを待つ。
【0065】
そして、ステップ(202)において、ある一定時間、メモリカードへのアクセスが無いか否かをCPU12がチェックし、メモリカードへのアクセスが無いとCPU12が判断した場合は、ステップS203へ進み、また、もし、メモリカードへのアクセスがあるとCPU12が判断した場合は、ある一定時間経過するまで待つ。なお、本実施形態において、一定時間とは、ユーザが図2に示した操作パネル22からのパネル操作により設定し、該設定した時間を変更可能に構成され、該一定時間は、外部メモリ14等に記憶されている。
【0066】
次に、ステップ(203)において、メモリカードに設定されているパスワードをキーにして、データを暗号化し、その暗号データを、プリンタ1000内のハードディスク等で構成される、例えば図2に示す外部メモリ14に記憶する。
【0067】
なお、操作パネル22での管理者設定により、プリンタ1000内のHDDではなく、RAMまたはメモリカード自身に記憶することも可能である。すなわち、暗号データの記憶方法は、プリンタコンフィグレーションにより、様々な実施形態が考えられる。
【0068】
そして、ステップ(204)において、データ復号化手順をメモリカード内にメモとして記憶しておく。
【0069】
最後に、ステップ(205)において、メモリカード内の元データをCPU12が所定のデータ処理で削除して、本処理を終了する。
【0070】
これにより、カードリーダ部260にメモリカードを挿したまま、当該メモリカードに記憶された情報をダイレクトプリント処理した後、メモリカードをカードリーダ部260から抜き取ることなく、プリンタ1000から離れてしまった場合、カードリーダ部260に装着されていている状態が一定時間経過した場合には、メモリカードに記憶されたデータをメモリカードに設定されたパスワードをキーにして暗号化され、該暗号化されたデータが外部メモリ14等に退避記憶された後、メモリカード内のデータは消されてしまうため、悪意のあるユーザがカードリーダ部260に装着されたメモリカードにアクセスして印刷されても、印刷するデータがありません等の表示しか操作パネル22には表示されないので、誤ってメモリカードを装着したまま、その場を離れてしまう事態が発生しても、他人にメモリカード内の秘匿性のある情報が閲覧されたり、印刷されたりすることを確実に阻止することができる。
【0071】
以下、図5に示したフローチャートに示す手順で暗号化されて退避されたユーザの情報を復号化する処理について説明する。
【0072】
図6は、本発明に係る画像形成装置における第3のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、図2に示したCPU12がROM13や外部メモリ14に記憶された制御プログラムに基づいて、プリンタ1000のCPU12によるデータ復号タスク手順に対応する。なお、(301)〜(305)は各ステップを示し、各ステップは図2に示したCPU12がROM13や外部メモリ14に記憶された制御プログラムをRAM19にロードして実行することで実現される。また、本タスクは、暗号化され、HDD等の外部メモリ14に、一旦退避されたデータを復号化して、メモリカードに復帰させる為のタスクである。
【0073】
まず、ステップ(301)において、プリンタ1000のCPU12はカードリーダ部260にメモリカードが存在するかどうかをチェックし、もし、カードリーダ部260にメモリカードが存在するとCPU12が判断した場合は、ステップ(302)へ進み、また、カードリーダ部260にメモリカードが存在しないと判断した場合は、カードリーダ部260にメモリカードが挿入されるのを待つ。
【0074】
そして、ステップ(302)において、CPU12は、メモリカードに記憶されているデータ復号化のためのキー入力UIデータを読み出して、操作パネル22に表示する。
【0075】
具体的には、図5に示したステップ(204)で説明したメモリカード内に残されたデータ復号化手順が記載されたメモによりデータの復号化を行う。
【0076】
そのメモ中には、例えばURL、アドレスが記載されており、そのアドレスにアクセスすると、例えばネットワークI/F18を介してネットワーク25上に接続されるホストコンピュータ3000等のいずれかのアクセス先が特定され、そのアクセス先よりキー入力のためのUIデータを所定のプロトコルでCPU12が取得した後、操作パネル22上で、図7に示すようにキー入力のためのUIが表示される。
【0077】
図7は、図2に示した操作パネル22に表示されるデータ復号化のためのキー入力UIの一例を示す図であり、CPU12の制御により操作パネル22に表示される。
【0078】
図7において、61はコード入力を促すメッセージである。62はコード入力部で、操作パネル22上に配設されるキーを操作することで所定のコードを入力することができる。なお、コード入力時は、「****」等でマスク表示されるものとする。
【0079】
63はOKボタンで、入力内容を確定する場合に押下される。64はキャンセルボタンで、本画面を消失する場合に押下される。
【0080】
次に、ステップ(303)において、図6に示すOKボタン63が押下された後、CPU12は、ユーザより正しいキー入力がされたかどうかをチェックする。そして、正しいキー情報が入力されたとCPU12が判断した場合には、ステップ(304)で、そのキー情報が暗号を解く鍵となり、暗号データを復号化して、メモリカードにデータを復帰させる。
【0081】
一方、ステップ(303)で、正しいキー情報が確認できないとCPU12が判断した場合は、例えば操作パネル22上にユーザに対して適切なエラー表示などを行い、再度のキー入力を催促するためのUIを表示する。そして、何度かキー入力のリトライを許し、それでも、正しいキー情報が確認できないとCPU12が図示しない手順で判定した場合は、本タスクを強制終了する。
【0082】
最後に、ステップ(305)において、HDD等の外部メモリ14内に退避格納している暗号データを削除して、本処理を終了する。
【0083】
上記第1実施形態では、読取り装置に装着されるメモリデバイスに記憶された第1のデータ、例えばユーザがアプリケーションを実行して作成されたデータファイルであって、イメージデータ、グラフィックスデータ、テキストデータ、あるいはこれらの組み合わせデータを含む各種のデータを読み出してダイレクト印刷処理を行う画像形成装置において、カードリーダ部260に対するメモリデバイスとしてのメモリカードの装着状態をCPU19が例えば図5に示すステップ(201)を実行することで検出し、図2に示すCPU12が、例えば図3に示すステップ(106)を実行して、メモリデカードに記憶された第1のデータを読み出して印刷した後、検出されるメモリカードの装着状態に基づき、メモリカードに記憶されている情報を暗号化処理して第2のデータ(暗号化されたデータ)を生成(暗号化処理は、公知のものであれば、本発明の適用に制限はない)して、メモリカードに設定された特定のキー情報とともに外部メモリ14に記憶させ、図2に示すCPU12が、例えば図5に示すステップ(202)〜(205)を実行して、メモリカードから第1のデータを削除する。
【0084】
これにより、メモリデバイスから読み出される第1のデータの印刷処理終了後、ユーザが読取り装置にメモリデバイスを装着したままの状態が継続した場合は、第1のデータに対して所定の暗号化処理が実行された後、画像形成装置が備える外部メモリ14に特定のキー情報とともに退避格納され、その後、第1のデータがメモリデバイス上から削除されるため、仮にメモリデバイスに対して第三者がメモリアクセスしても、第1のデータの内容がそのまま印刷されたり、内容が表示される等の処理から確実に保護され、メモリデバイスに対する不注意な取り扱いに起因して第1のデータが漏洩してしまう事態を回避できる。
【0085】
〔第2実施形態〕
上記実施形態では、カードリーダ部260にメモリカードが存在するかどうかをチェックして、メモリカードの取り忘れを検知した場合に、メモリカード内のパスワードをキーにしてデータを暗号化し、その暗号化したデータを外部メモリ14に退避格納した後、メモリカード内のデータを削除するとともに、上記キーが入力された後、外部メモリ14に記憶されたキーを照合して、外部メモリ14に記憶された暗号化したデータを復号化してメモリカードに再記憶させる場合について説明したが、外部メモリ14を利用することなく、暗号化したデータと復号化手順とをe-mailアドレスに送信した後、メモリカード内のデータを削除するように構成してもよい。以下、その実施形態について説明する。
【0086】
本実施形態は、メモリカードに自分のe-mailアドレスをあらかじめ記憶させておき、ランダムなキーにより、ダイレクトデータを暗号化してそのメモリカード内に記憶し、元データは削除する。そして、メモリカードに記憶されたランダムキーを、e-mailアドレス先へ送付し、そのキー情報のみが暗号を解くキーとなることを特徴とする。
【0087】
以下、図8を参照して、本実施形態における画像形成装置のデータ暗号退避タスクについて詳細に説明する。なお、他のタスクについての説明は、第1実施形態と同じ為省略する。
【0088】
図8は、本発明に係る画像形成装置における第4のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、図2に示したCPU12がROM13や外部メモリ14に記憶された制御プログラムに基づいて、プリンタ1000のCPU12によるデータ復号タスク手順に対応する。なお、(401)〜(405)は各ステップを示し、各ステップは図2に示したCPU12がROM13や外部メモリ14に記憶された制御プログラムをRAM19にロードして実行することで実現される。
【0089】
まず、ステップ(401)において、プリンタ1000のCPU12は、カードリーダ部260にメモリカードが存在するかどうかをチェックし、カードリーダ部260にメモリカードが存在すると判断した場合は、ステップ(402)へ進み、カードリーダ部260にメモリカードが存在しないと判断した場合は、カードリーダ部260にメモリカードが挿入されるのを待つ。
【0090】
そして、ステップ(402)において、ある一定時間、メモリカードへのアクセスが無いか否かをCPU12がチェックし、メモリカードへのアクセスが無いと判断した場合は、ステップ(403)へ進み、メモリカードへのアクセスがあると判断した場合は、例えば図示しないタイマ経時により一定時間経過するまで待つ。なお、本実施形態において、一定時間とは、ユーザが操作パネル22からのパネル操作により設定可能であるとともに、一旦設定されて外部メモリ14等に記憶される経時時間は、同様にユーザが操作パネル22からのパネル操作により変更可能に構成されている。
【0091】
次に、ステップ(403)において、CPU12は、任意のキーにより、メモリカード内に記憶されているデータを暗号化して暗号データを生成して、メモリカード自身に一時記憶する。そして、ステップ(404)において、暗号化されたデータを復号化するためのデータ復号化手順と共に、キー情報をメモリカードに記憶されているe-mailアドレスへネットワークI/F18を介して所定のプロトコルで送付(通知)する。
【0092】
最後に、ステップ(405)において、CPU12は、メモリカード内の元データを削除して、本処理を終了する。なお、ステップ(405)におけるデータ削除は、所定のデータを上書き処理して削除する場合と、データのディレクトリ情報を削除してしまう場合とを含む。
【0093】
本実施形態によれば、e-mailアドレスに送付されたキー情報のみが、暗号を解く鍵となり、よりセキュリティの向上が期待できる。
【0094】
上記のように第2実施形態では、読取り装置に装着されるメモリデバイスに記憶された第1のデータ(例えばユーザがアプリケーションを実行して作成されたデータファイルであって、イメージデータ、グラフィックスデータ、テキストデータ、あるいはこれらの組み合わせデータを含む各種のデータ)を読み出してダイレクト印刷処理を行う画像形成装置において、カードリーダ部260に対するメモリカードの装着状態を、図2に示すCPU12が例えば図5に示すステップ(201)を実行することで検出すると共に、メモリカードに記憶された第1のデータを読み出して、図2に示すCPU12による、例えば図3に示すステップ(106)の実行に伴い印刷部17が印刷し、該印刷後、検出されるメモリカードの装着状態を検出している場合、前記メモリカードに記憶されている任意のキー情報に基づいて第1のデータを暗号化処理して第2のデータ(暗号化されているデータ)を生成し、図2に示すCPU12による、例えば図8に示すステップ(403)を実行して、該生成される第2のデータと特定のキー情報とをメモリカードに記憶させた後、メモリカードに記憶されている転送先に第2のデータを復号化処理して第1のデータを生成するための前記特定のキー情報を転送し、該転送後、図2に示すCPU12による、例えば図8に示すステップ(404)、(405)を実行して、メモリカードから前記第1のデータを削除する。
【0095】
これにより、メモリデバイスに記憶された第1のデータを印刷処理終了後、該メモリデバイスの所有者であるユーザがメモリデバイスを読み取り装置が抜き取らずに放置した場合でも、メモリデバイス内の第1のデータは、画像形成装置の外部メモリ14に暗号化された状態の第2のデータとして記憶されるとともに、メモリデバイスの所有者に固有の通知先に、該第2のデータを復号化するために必要な特定のキー情報が通知されるため、メモリデバイスの取り忘れ等の発生と、その復元処理をユーザに明示することができる。
【0096】
〔第3実施形態〕
上記実施形態では、カードリーダ部260にメモリカードが存在するかどうかをチェックして、メモリカードの取り忘れを検知した場合に、メモリカード内のパスワードをキーにしてデータを暗号化し、その暗号化したデータを外部メモリ14に退避した後、メモリカード内のデータを削除するとともに、上記キーが入力された後、外部メモリ14に記憶されたキーを照合して、外部メモリ14に記憶された暗号化したデータを復号化してメモリカードに再記憶させる場合について説明したが、メモリカードからのダイレクト印刷終了後、ユーザが印刷物は必ず持ち帰るという前提に立ち、データ復号化キーを、印刷ドキュメントの先頭に付加(印刷)するように構成してもよい。以下、その実施形態について説明する。
【0097】
図9は、本発明の第3実施形態を示す画像形成装置における画像出力サンプル例の一例を示す図であり、用紙の先端部HLに、"復号化キーコード:5272518"を印刷し、そのキー情報により、データの復号化を行う。
【0098】
上記のように構成された第3実施形態では、読取り装置に装着されるメモリデバイスに記憶された情報を読み出してダイレクト印刷処理を行う画像形成装置であって、例えば図2に示すCPU12が実行する、例えば図5に示すステップ(201)を実行してカードリーダ部260に対するメモリカードの装着状態を検出し、メモリカードに記憶された特定のキー情報と第1のデータ、例えばユーザがアプリケーションを実行して作成されたデータファイルであって、イメージデータ、グラフィックスデータ、テキストデータ、あるいはこれらの組み合わせデータを含む各種のデータを読み出して、例えば図9に示すような、用紙上の端位置(位置はユーザが操作パネル22より指定可能とする)した後、検出される前記メモリカードの装着状態に基づき、メモリカードに記憶されている第1のデータを暗号化処理して第2のデータ(暗号化されたデータ)を生成し、該生成される第2のデータと特定のキー情報とを外部記メモリ14に記憶させて、図2に示すCPU12が、例えば図5に示すステップ(202)〜(205)を実行して、メモリカードから第1のデータを削除する。
【0099】
これにより、第1実施形態の効果に加えて、さらに、復号化処理のために必要な特定のキー情報をメモリデバイス等に残存させることがなくなり、メモリデバイスのセキュリティ面がさらに向上する。
【0100】
なお、上記復号化のキー情報の印刷位置は、ユーザの好みにより、変更することは可能である。即ち、ユーザが望めば、用紙の後端部に印刷しも良い。
【0101】
また、本実施形態におけるデータの暗号化処理、復号化処理等は、第1実施形態と同様であるため詳細については省略する。
【0102】
本実施形態によれば、簡単な構成で実現できるメリットがある。同時に、セキュリティも保証される。
【0103】
以下、図10に示すメモリマップを参照して本発明に係る画像形成装置で読み取り可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【0104】
図10は、本発明に係る画像形成装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【0105】
なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0106】
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、各種プログラムをコンピュータにインストールするためのプログラムや、インストールするプログラムが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0107】
本実施形態における図3,図5,図6,図8に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0108】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0109】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0110】
従って、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0111】
プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。
【0112】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0113】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは、圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバやftpサーバ等も本発明の請求項に含まれるものである。
【0114】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0115】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0116】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0117】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0118】
本発明の様々な例と実施形態を示して説明したが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は、本明細書内の特定の説明に限定されるものではない。
【0119】
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。以下、その実施態様1〜40について説明する。
【0120】
〔実施態様1〕
読取り装置に装着されるメモリデバイスに記憶された第1のデータ(例えばユーザがアプリケーションを実行して作成されたデータファイルであって、イメージデータ、グラフィックスデータ、テキストデータ、あるいはこれらの組み合わせデータを含む各種のデータ)を読み出してダイレクト印刷処理を行う画像形成装置であって、前記読取り装置に対する前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出手段(図2に示すCPU12が実行する、例えば図5に示すステップ(201))と、前記メモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出して印刷する印刷手段(図2に示す印刷部17であって、図2に示すCPU12による、例えば図3に示すステップ(106)の実行に伴い印刷処理する)と、前記印刷手段による印刷後、前記検出手段により検出される前記メモリデバイスの装着状態に基づき、前記メモリデバイスに記憶されている情報を暗号化処理して第2のデータを生成(暗号化処理は、公知のものであれば、本発明の適用に制限はない)して、前記メモリデバイスに設定された特定のキー情報とともに外部記憶手段に記憶させ、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除するデータ処理手段(図2に示すCPU12が実行する、例えば図5に示すステップ(202)〜(205))とを有することを特徴とする画像形成装置。
【0121】
これにより、メモリデバイスから読み出される第1のデータの印刷処理終了後、ユーザが読取り装置にメモリデバイスを装着したままの状態が継続した場合は、第1のデータに対して所定の暗号化処理が実行された後、画像形成装置が備える外部メモリ14に特定のキー情報とともに退避格納され、その後、第1のデータがメモリデバイス上から削除されるため、仮にメモリデバイスに対して第三者がメモリアクセスしても、第1のデータの内容がそのまま印刷されたり、内容が表示される等の処理から確実に保護され、メモリデバイスに対する不注意な取り扱いに起因して第1のデータが漏洩してしまう事態を回避できる。
【0122】
〔実施態様2〕
前記データ処理手段は、入力されるキー情報と前記外部記憶手段に記憶された前記特定のキー情報とを照合して、前記第2のデータを復号化処理して第1のデータを生成し、該生成される第1のデータと前記特定のキー情報とを前記メモリデバイスに再記憶させることを特徴とする実施態様1記載の画像形成装置。
【0123】
これにより、第1のデータが消去されても、画像形成装置の外部記憶装置に退避格納された第1のデータを特定のキー情報を知る本人であれば、第2のデータを復号化処理して再現される第1のデータをメモリデバイスに再記憶させることができ、ユーザによるメモリデバイスの不注意に起因して一旦メモリデバイスから第1のデータが消失しても、正当な権限のあるユーザであれば、外部記憶装置に記憶させた第2のデータを復号化処理して復号化して、第1のデータを再現性よくメモリデバイスに再生することができ、第1のデータの再現性と利便性とが向上する。また、特定のキー情報を知る正当なユーザ以外は、外部記憶装置に暗号化して退避している第2のデータを第1のデータに復号化することが制限される。
【0124】
〔実施態様3〕
前記データ処理手段によるデータ操作を指示するユーザインタフェースを表示装置に表示する表示制御手段(図2に示すCPU12が実行する、例えば図6に示すステップ(302))を備え、前記表示制御手段は、前記データ操作に対して所定の入力指示をユーザに催促するユーザインタフェースを前記表示装置(例えば操作パネル22の表示部)に表示可能(図7に示す催促指示画面例参照)とすることを特徴とする実施態様1記載の画像形成装置。
【0125】
これにより、特定のキー情報を知る正当なユーザは、表示されるユーザインタフェースを確認しながら、外部記憶装置に暗号化して退避している第2のデータを第1のデータに復号化するための指示を容易に行うことができる。
【0126】
〔実施態様4〕
データ操作は、前記データ処理手段による復号化処理開始を指示するための特定のキー情報を催促する操作を含むことを特徴とする実施態様1記載の画像形成装置。
【0127】
これにより、ユーザがメモリデバイスを読み取り装置に装着すると、復号化処理のための特定のキー情報を適時に催促するので、誤操作することなく復号化処理を開始指示できる。
【0128】
〔実施態様5〕
前記データ処理手段は、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除した後、前記第2のデータを第1のデータに復号化するための復号手順を示す情報を取得するための取得先情報を前記メモリデバイスに書き込むことを特徴とする実施態様1記載の画像形成装置。
【0129】
これにより、第1のデータが削除されたメモリデバイスには、復号化処理に必要な操作を説明する情報を外部装置から容易に取得でき、メモリデバイスにそのような情報を常駐させる必要がなくなる。
【0130】
〔実施態様6〕
読取り装置に装着されるメモリデバイスに記憶された第1のデータ(例えばユーザがアプリケーションを実行して作成されたデータファイルであって、イメージデータ、グラフィックスデータ、テキストデータ、あるいはこれらの組み合わせデータを含む各種のデータ)を読み出してダイレクト印刷処理を行う画像形成装置であって、前記読取り装置に対する前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出手段(図2に示すCPU12が実行する、例えば図5に示すステップ(201))と、前記メモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出して印刷する印刷手段(図2に示す印刷部17であって、図2に示すCPU12による、例えば図3に示すステップ(106)の実行に伴い印刷処理する)と、前記印刷手段による印刷後、前記検出手段により前記メモリデバイスの装着状態を検出している場合、前記メモリデバイスに記憶されている任意のキー情報に基づいて前記第1のデータを暗号化処理して第2のデータを生成し、該生成される第2のデータと特定のキー情報とを前記メモリデバイスに記憶させる第1のデータ処理手段(図2に示す印刷部17であって、図2に示すCPU12による、例えば図8に示すステップ(403)の実行に伴うデータ処理)と、前記第1のデータ処理手段が前記第2のデータを前記メモリデバイスに記憶させた後、前記メモリデバイスに記憶されている転送先に前記第2のデータを復号化処理して第1のデータを生成するための前記特定のキー情報を転送し、該転送後、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除する第2のデータ処理手段(図2に示す印刷部17であって、図2に示すCPU12による、例えば図8に示すステップ(404)、(405)の実行に伴うデータ処理)とを有することを特徴とする画像形成装置。
【0131】
これにより、メモリデバイスに記憶された第1のデータを印刷処理終了後、該メモリデバイスの所有者であるユーザがメモリデバイスを読み取り装置が抜き取らずに放置した場合でも、メモリデバイス内の第1のデータは、画像形成装置の外部記憶装置に暗号化された状態の第2のデータとして記憶されるとともに、メモリデバイスの所有者に固有の通知先に、該第2のデータを復号化するために必要な特定のキー情報が通知されるため、メモリデバイスの取り忘れ等の発生と、その復号化処理をユーザに明示することができる。
【0132】
〔実施態様7〕
前記転送先は、前記メモリデバイスに記憶されているメールアドレスであることを特徴とする実施態様6記載の画像形成装置。
【0133】
これにより、メモリデバイスに記憶された第1のデータを印刷処理終了後、該メモリデバイスの所有者であるユーザがメモリデバイスを読取り装置が抜き取らずに放置した場合でも、メモリデバイス内の第1のデータは、画像形成装置の外部記憶装置に暗号化された状態の第2のデータとして記憶されるとともに、メモリデバイスの所有者に固有のメールアドレスに、該第2のデータを復号化するために必要な特定のキー情報が通知されるため、メモリデバイスの取り忘れ等の発生と、その復号化処理をユーザに明示することができる。
【0134】
〔実施態様8〕
読取り装置に装着されるメモリデバイスに記憶された情報を読み出してダイレクト印刷処理を行う画像形成装置であって、前記読取り装置に対する前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出手段(図2に示すCPU12が実行する、例えば図5に示すステップ(201))と、前記メモリデバイスに記憶された特定のキー情報(例えば図9に示すような、用紙上の端位置(位置はユーザが操作パネル22より指定可能とする))と第1のデータ(例えばユーザがアプリケーションを実行して作成されたデータファイルであって、イメージデータ、グラフィックスデータ、テキストデータ、あるいはこれらの組み合わせデータを含む各種のデータ)を読み出して印刷する印刷手段(図2に示す印刷部17であって、図2に示すCPU12による、例えば図3に示すステップ(106)の実行に伴い印刷処理する)と、前記印刷手段による印刷後、前記検出手段により検出される前記メモリデバイスの装着状態に基づき、前記メモリデバイスに記憶されている第1のデータを暗号化処理して第2のデータを生成し、該生成される第2のデータと前記特定のキー情報とを外部記憶手段に記憶させて、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除するデータ処理手段(図2に示すCPU12が実行する、例えば図5に示すステップ(202)〜(205))とを有することを特徴とする画像形成装置。
【0135】
これにより、復号化処理のために必要な特定のキー情報をメモリデバイス等に残存させることがなくなり、メモリデバイスのセキュリティ面がさらに向上する。
【0136】
〔実施態様9〕
前記印刷手段により記録紙上に第1のデータとともに印刷される特定のキー情報を入力する入力手段(図2に示すCPU12が実行する、例えば図5に示すステップ(302)で、操作パネル22によりユーザが印刷結果に記載されている特定のキー情報を入力する)を有し、前記データ処理手段は、前記入力手段により入力される前記特定のキー情報に基づいて前記外部記憶手段に記憶されている前記第1のデータを復号化処理して第2のデータを生成し、該生成される第2のデータと前記特定のキー情報とを前記メモリデバイスに再記憶させることを特徴とする実施態様1記載の画像形成装置。
【0137】
これにより、印刷結果に復号化処理に必要な特定のキー情報が付加されることができ、その印刷内容と特定のキー情報との関係が対応しているため、ユーザは外部記憶装置に記憶している第2のデータを復号化するための特定のキー情報の内容を印刷結果から容易に取得することができる。
【0138】
〔実施態様10〕
読取り装置に装着されるメモリデバイスに記憶された第1のデータ(例えばユーザがアプリケーションを実行して作成されたデータファイルであって、イメージデータ、グラフィックスデータ、テキストデータ、あるいはこれらの組み合わせデータを含む各種のデータ)を読み出してダイレクト印刷処理を行う画像形成装置におけるデータ処理方法であって、前記読取り装置に対する前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出ステップ(図2に示すCPU12が実行する、例えば図5に示すステップ(201))と、前記メモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出して印刷する印刷ステップ(図2に示す印刷部17であって、図2に示すCPU12による、例えば図3に示すステップ(106)の実行に伴い印刷処理する)と、前記印刷ステップによる印刷後、前記検出ステップにより検出される前記メモリデバイスの装着状態に基づき、前記メモリデバイスに記憶されている情報を暗号化処理して第2のデータを生成(暗号化処理は、公知のものであれば、本発明の適用に制限はない)して、前記メモリデバイスに設定された特定のキー情報とともに前記外部記憶手段に記憶させ、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除するデータ処理ステップ(図2に示すCPU12が実行する、例えば図5に示すステップ(202)〜(205))とを有することを特徴とするデータ処理方法。
【0139】
これにより、メモリデバイスから読み出される第1のデータの印刷処理終了後、ユーザが読取り装置にメモリデバイスを装着したままの状態が継続した場合は、第1のデータに対して所定の暗号化処理が実行された後、画像形成装置が備える外部記憶装置に特定のキー情報とともに退避格納され、その後、第1のデータがメモリデバイス上から削除されるため、仮にメモリデバイスに対して第三者がメモリアクセスしても、第1のデータの内容がそのまま印刷されたり、内容が表示される等の処理から確実に保護され、メモリデバイスに対する不注意な取り扱いに起因して第1のデータが漏洩してしまう事態を回避できる。
【0140】
〔実施態様11〕
前記データ処理ステップは、入力されるキー情報と前記外部記憶手段に記憶された前記特定のキー情報とを照合して、前記第2のデータを復号化処理して第1のデータを生成し、該生成される第1のデータと前記特定のキー情報とを前記メモリデバイスに再記憶させることを特徴とする実施態様10記載のデータ処理方法。
【0141】
これにより、第1のデータが消去されても、画像形成装置の外部記憶装置に退避された第1のデータを特定のキー情報を知る本人であれば、第2のデータを復号化処理して再現される第1のデータをメモリデバイスに再記憶させることができ、ユーザによるメモリデバイスの不注意に起因して一旦メモリデバイスから第1のデータが消失しても、正当な権限のあるユーザであれば、外部記憶装置に記憶させた第2のデータを復号化処理して復号化して、第1のデータを再現性よくメモリデバイスに再生することができ、第1のデータの再現性と利便性とが向上する。また、特定のキー情報を知る正当なユーザ以外は、外部記憶装置に暗号化して退避している第2のデータを第1のデータに復号化することが制限される。
【0142】
〔実施態様12〕
前記データ処理ステップによるデータ操作を指示するユーザインタフェースを表示装置に表示する表示制御ステップ(図2に示すCPU12が実行する、例えば図6に示すステップ(302))を備え、前記表示制御ステップは、前記データ操作に対して所定の入力指示をユーザに催促するユーザインタフェースを前記表示装置に表示可能とすることを特徴とする実施態様10記載のデータ処理方法。
【0143】
これにより、特定のキー情報を知る正当なユーザは、表示されるユーザインタフェースを確認しながら、外部記憶装置に暗号化して退避している第2のデータを第1のデータに復元するための指示を容易に行うことができる。
【0144】
〔実施態様13〕
データ操作は、前記データ処理ステップによる復号化処理開始を指示するための特定のキー情報を催促する操作を含むことを特徴とする実施態様12記載のデータ処理方法。
【0145】
これにより、ユーザがメモリデバイスを読取り装置に装着すると、復号化処理のための特定のキー情報を適時に催促するので、誤操作することなく復号化処理を開始指示できる。
【0146】
〔実施態様14〕
前記データ処理ステップは、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除した後、前記第2のデータを第1のデータに復号化するための復号手順を示す情報を取得するための取得先情報を前記メモリデバイスに書き込むことを特徴とする実施態様10記載のデータ処理方法。
【0147】
これにより、第1のデータが削除されたメモリデバイスには、復号化処理に必要な操作を説明する情報を外部装置から容易に取得でき、メモリデバイスにそのような情報を常駐させる必要がなくなる。
【0148】
〔実施態様15〕
読取り装置に装着されるメモリデバイスに記憶された第1のデータ(例えばユーザがアプリケーションを実行して作成されたデータファイルであって、イメージデータ、グラフィックスデータ、テキストデータ、あるいはこれらの組み合わせデータを含む各種のデータやデジタルカメラで撮像された撮像データを含む)を読み出してダイレクト印刷処理を行う画像形成装置におけるデータ処理方法であって、前記読取り装置に対する前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出ステップ(図2に示すCPU12が実行する、例えば図5に示すステップ(201))と、前記メモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出して印刷する印刷ステップ(図2に示す印刷部17であって、図2に示すCPU12による、例えば図3に示すステップ(106)の実行に伴い印刷処理する)と、前記印刷ステップによる印刷後、前記検出ステップにより前記メモリデバイスの装着状態を検出している場合、前記メモリデバイスに記憶されている任意のキー情報に基づいて前記第1のデータを暗号化処理して第2のデータを生成し、該生成される第2のデータと特定のキー情報とを前記メモリデバイスに記憶させる第1のデータ処理ステップ(図2に示す印刷部17であって、図2に示すCPU12による、例えば図8に示すステップ(403)の実行に伴うデータ処理)と、前記第1のデータ処理ステップが前記第2のデータを前記メモリデバイスに記憶させた後、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除し、該削除後、前記メモリデバイスに記憶されている転送先に前記第2のデータを復号化処理して第1のデータを生成するための前記特定のキー情報を転送する第2のデータ処理ステップ(図2に示す印刷部17であって、図2に示すCPU12による、例えば図8に示すステップ(404)、(405)の実行に伴うデータ処理)とを有することを特徴とするデータ処理方法。
【0149】
これにより、メモリデバイスに記憶された第1のデータを印刷処理終了後、該メモリデバイスの所有者であるユーザがメモリデバイスを読取り装置が抜き取らずに放置した場合でも、メモリデバイス内の第1のデータは、画像形成装置の外部記憶装置に暗号化された状態の第2のデータとして記憶されるとともに、メモリデバイスの所有者に固有の通知先に、該第2のデータを復号化するために必要な特定のキー情報が通知されるため、メモリデバイスの取り忘れ等の発生と、その復号化処理をユーザに明示することができる。
【0150】
〔実施態様16〕
前記転送先は、前記メモリデバイスに記憶されているメールアドレスであることを特徴とする実施態様15記載のデータ処理方法。
【0151】
これにより、メモリデバイスに記憶された第1のデータを印刷処理終了後、該メモリデバイスの所有者であるユーザがメモリデバイスを読取り装置が抜き取らずに放置した場合でも、メモリデバイス内の第1のデータは、画像形成装置の外部記憶装置に暗号化された状態の第2のデータとして記憶されるとともに、メモリデバイスの所有者に固有のメールアドレスに、該第2のデータを復号化するために必要な特定のキー情報が通知されるため、メモリデバイスの取り忘れ等の発生と、その復号化処理をユーザに明示することができる。
【0152】
〔実施態様17〕
読取り装置に装着されるメモリデバイスに記憶された情報を読み出してダイレクト印刷処理を行う画像形成装置におけるデータ処理方法であって、
前記読取り装置に対する前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出ステップ(図2に示すCPU12が実行する、例えば図5に示すステップ(201))と、前記メモリデバイスに記憶された特定のキー情報(例えば図9に示すような、用紙上の端位置(位置はユーザが操作パネル22より指定可能とする))と第1のデータ(例えばユーザがアプリケーションを実行して作成されたデータファイルであって、イメージデータ、グラフィックスデータ、テキストデータ、あるいはこれらの組み合わせデータを含む各種のデータ)を読み出して印刷する印刷ステップ(図2に示す印刷部17であって、図2に示すCPU12による、例えば図3に示すステップ(106)の実行に伴い印刷処理する)と、前記印刷ステップによる印刷後、前記検出ステップにより検出される前記メモリデバイスの装着状態に基づき、前記メモリデバイスに記憶されている第1のデータを暗号化処理して第2のデータを生成し、該生成される第2のデータと前記特定のキー情報とを前記外部記憶手段に記憶させて、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除するデータ処理ステップ(図2に示すCPU12が実行する、例えば図5に示すステップ(202)〜(205))とを有することを特徴とするデータ処理方法。
【0153】
これにより、復号化処理のために必要な特定のキー情報をメモリデバイス等に残存させることがなくなり、メモリデバイスのセキュリティ面がさらに向上する。
【0154】
〔実施態様18〕
前記印刷ステップにより記録紙上に第1のデータとともに印刷される特定のキー情報を入力する入力ステップ(図2に示すCPU12が実行する、例えば図5に示すステップ(302))を有し、前記データ処理ステップは、前記入力ステップにより入力される前記特定のキー情報に基づいて前記外部記憶手段に記憶されている前記第1のデータを復号化処理して第2のデータを生成し、該生成される第2のデータと前記特定のキー情報とを前記メモリデバイスに再記憶させることを特徴とする実施態様17記載のデータ処理方法。
【0155】
これにより、印刷結果に復号化処理に必要な特定のキー情報が付加されているので、その印刷内容と特定のキー情報との関係が対応しているので、ユーザは外部記憶装置に記憶している第2のデータを復号化するための特定のキー情報の内容を印刷結果から容易に取得することができる。
【0156】
〔実施態様19〕
実施態様10〜18のいずれかに記載のデータ処理方法を実行させるためのプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
【0157】
これにより、実施態様10〜18と同等の効果が期待できる。
【0158】
〔実施態様20〕
実施態様10〜18のいずれかに記載のデータ処理方法を実行させることを特徴とするプログラム。
【0159】
これにより、実施態様10〜18と同等の効果が期待できる。
【0160】
〔実施態様21〕
パスワード付きのセキュアなメモリデバイス(カード)からの印刷が可能な画像形成装置において、メモリデバイス内のデータ操作を可能にするユーザインタフェース手段と、前記ユーザインタフェース手段からの印刷開始指示に基づき、印刷を実行する印刷手段と、ある一定時間、メモリデバイスへのアクセスがない、または当該画像形成装置の使用がない場合には、前記パスワードをキーとして、カード内のデータを暗号化して、当該画像形成装置内の記憶手段に記憶する暗号化データ記憶手段と、同時に、メモリデバイス内の元データを削除するデータ削除手段とを備え、更には、ユーザインタフェース手段による操作により、前記記憶手段中の暗号化データを、前記キー入力により暗号化データにより、前記メモリデバイスに復号化する復号手段とを備えていることを特徴とする画像形成装置。
【0161】
〔実施態様22〕
前記データ操作とは、メモリデバイス内の画像データのプレビュー表示、選択、印刷設定の指定(コピー数、拡大縮小、フィニッシング指定、等々)、印刷開始指示等を意味することを特徴とする実施態様21記載の画像形成装置。
【0162】
〔実施態様23〕
前記暗号化データ記憶手段による暗号化データの記憶後、前記メモリデバイスにデータを復帰させる為の情報、即ち、データ復帰方法をメモリデバイス内に記憶し、また、前記メモリデバイスにデータを復号化させた場合には、前記記憶手段中の暗号化データを削除することを特徴とする実施態様21記載の画像形成装置。
【0163】
〔実施態様24〕
前記一定時間は、ユーザにより変更可能であることを特徴とする実施態様21記載の画像形成装置。
【0164】
〔実施態様25〕
前記暗号化データ記憶手段は、暗号化データを前記メモリデバイス(カード)内にも記憶することが可能であることを特徴とする実施態様21記載の画像形成装置。
【0165】
〔実施態様26〕
前記印刷手段による印刷終了により、前記メモリデバイス(カード)の抜き取り通知を、前記ユーザインタフェース手段に表示することを特徴とする実施態様21記載の画像形成装置。
【0166】
〔実施態様27〕
e-mailアドレスが設定されたセキュアなメモリデバイス(カード)からの印刷が可能な画像形成装置において、メモリデバイス内のデータ操作を可能にするユーザインタフェース手段と、前記ユーザインタフェース手段からの印刷開始指示に基づき、印刷を実行する印刷手段と、ある一定時間、メモリデバイスへのアクセスがない、または当該画像形成装置の使用がない場合には、任意のキー情報により、カード内のデータを暗号化して、当該画像形成装置内の記憶手段に記憶する暗号化データ記憶手段と、同時に、メモリデバイス内の前記元データを削除するデータ削除手段と、前記e-mailアドレスへキー情報をメール送信するメール手段とを備え、更に、ユーザインタフェース手段による操作により、前記記憶手段中の暗号化データを、受信したキー情報入力により暗号化データを、前記メモリデバイスに復号化する復号手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【0167】
〔実施態様28〕
前記データ操作とは、メモリデバイス内の画像データのプレビュー表示、選択、印刷設定の指定(コピー数、拡大縮小、フィニッシング指定、等々)、印刷開始指示等を意味することを特徴とする実施態様27記載の画像形成装置。
【0168】
〔実施態様29〕
ユーザが挿入するメモリデバイス(カード)の正当性(主には、ID,パスワードにて照合)をチェックし、カードの正当性が認められた時、ユーザに画像形成装置の使用を許可することを特徴とする実施態様27記載の画像形成装置。
【0169】
〔実施態様30〕
前記メール手段は、前記メモリデバイスにデータを復帰させる為の情報を含んでおり、また、前記メモリデバイスにデータを復号化させた場合には、前記記憶手段中の暗号化データを削除することを特徴とする実施態様27記載の画像形成装置。
【0170】
〔実施態様31〕
前記ある一定時間は、ユーザにより変更可能であることを特徴とする実施態様27記載の画像形成装置。
【0171】
〔実施態様32〕
前記暗号化データ記憶手段は、暗号化データを前記メモリデバイス(カード)内にも記憶することが可能であることを特徴とする実施態様27記載の画像形成装置。
【0172】
〔実施態様33〕
前記印刷手段による印刷終了により、前記メモリデバイス(カード)の抜き取り通知を、前記ユーザインタフェース手段に表示することを特徴とする実施態様27記載の画像形成装置。
【0173】
〔実施態様34〕
セキュアなメモリデバイス(カード)からの印刷が可能な画像形成装置において、メモリデバイス内のデータ操作を可能にするユーザインタフェース手段と、前記ユーザインタフェース手段からの印刷開始指示に基づき、印刷を実行する印刷手段と、ある一定時間、メモリデバイスへのアクセスがない、または当該画像形成装置の使用がない場合には、任意のキー情報により、カード内のデータを暗号化して、当該画像形成装置内の記憶手段に記憶する暗号化データ記憶手段と、同時に、メモリデバイス内の前記元データを削除するデータ削除手段とを備え、更に、前記印刷手段は、前記キー情報を用紙端に印刷し、その後、ユーザインタフェース手段による操作により、前記記憶手段中の暗号化データを、用紙に印刷されたキー情報入力により暗号化データを、前記メモリデバイスに復号化する復号化手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【0174】
〔実施態様35〕
前記データ操作とは、メモリデバイス内の画像データのプレビュー表示、選択、印刷設定の指定(コピー数、拡大縮小、フィニッシング指定、等々)、印刷開始指示等を意味することを特徴とする実施態様34記載の画像形成装置。
【0175】
〔実施態様36〕
ユーザが挿入するメモリデバイス(カード)の正当性(主には、ID,パスワードにて照合)をチェックし、カードの正当性が認められた時、ユーザに画像形成装置の使用を許可することを特徴とする実施態様34の画像形成装置。
【0176】
〔実施態様37〕
前記暗号化データ記憶手段による暗号化データの記憶後、前記メモリデバイスにデータを復帰させる為の情報、即ち、データ復帰方法をメモリデバイス内に記憶し、前記メモリデバイスにデータを復号化させた場合には、前記記憶手段中の暗号化データを削除することを特徴とする実施態様34記載の画像形成装置。
【0177】
〔実施態様38〕
前記ある一定時間は、ユーザにより変更可能であることを特徴とする実施態様34記載の画像形成装置。
【0178】
〔実施態様39〕
前記暗号化データ記憶手段は、暗号化データを前記メモリデバイス(カード)内にも記憶することが可能であることを特徴とする実施態様34記載の画像形成装置。
【0179】
〔実施態様40〕
前記印刷手段による印刷終了により、前記メモリデバイス(カード)の抜き取り通知を、前記ユーザインタフェース手段に表示することを特徴とする実施態様34記載の画像形成装置。
【0180】
上記実施形態または実施態様によれば、メモリカードからのダイレクト印刷後、メモリカードを取り忘れたり、更に悪いことに盗まれても、第1のデータ自体は保護され、システムでのセキュリティ向上が期待できる。
【0181】
なお、第1のデータを削除した後、該メモリカードが第三者に利用されることを考慮して、意味の無いデータ、あるいは悪意を警告するようなメッセージを書き込んで、印刷や表示処理時にその内容を悪意の操作者に明示できるようにしてもよい。
【0182】
なお、印刷部17による第1のデータの印刷終了後、メモリカードの取り忘れを警告するメッセージを操作パネル22に表示させる制御を第1〜第3の実施形態に組み込む構成も本発明の適用範囲である。
【図面の簡単な説明】
【0183】
【図1】本発明を適用可能な画像形成装置の構成を説明する断面構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態を示す画像形成装置を適用する画像処理システムの一例を示すブロック図である。
【図3】本発明に係る画像形成装置における第1のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図4】図2に示した操作パネルに表示されるメッセージの一例を示す図である。
【図5】本発明に係る画像形成装置における第2のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係る画像形成装置における第3のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】図2に示した操作パネルに表示されるデータ復号化のためのキー入力UIの一例を示す図である。
【図8】本発明に係る画像形成装置における第4のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3実施形態を示す画像形成装置における画像出力サンプル例の一例を示す図である。
【図10】本発明に係る画像形成装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【符号の説明】
【0184】
12 CPU
13 ROM
14 外部メモリ
26 カードリーダ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
読取り装置に装着されるメモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出してダイレクト印刷処理を行う画像形成装置であって、
前記読取り装置に対する前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出手段と、
前記メモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出して印刷する印刷手段と、
前記印刷手段による印刷後、前記検出手段により検出される前記メモリデバイスの装着状態に基づき、前記メモリデバイスに記憶されている情報を暗号化処理して第2のデータを生成して、前記メモリデバイスに設定された特定のキー情報とともに外部記憶手段に記憶させ、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除するデータ処理手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記データ処理手段は、入力されるキー情報と前記外部記憶手段に記憶された前記特定のキー情報とを照合して、前記第2のデータを復号化処理して第1のデータを生成し、該生成される第1のデータと前記特定のキー情報とを前記メモリデバイスに再記憶させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記データ処理手段によるデータ操作を指示するユーザインタフェースを表示装置に表示する表示制御手段を備え、
前記表示制御手段は、前記データ操作に対して所定の入力指示をユーザに催促するユーザインタフェースを前記表示装置に表示可能とすることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
データ操作は、前記データ処理手段による復号化処理開始を指示するための特定のキー情報を催促する操作を含むことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記データ処理手段は、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除した後、前記第2のデータを第1のデータに復号化するための復号手順を示す情報を取得するための取得先情報を前記メモリデバイスに書き込むことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項6】
読取り装置に装着されるメモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出してダイレクト印刷処理を行う画像形成装置であって、
前記読取り装置に対する前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出手段と、
前記メモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出して印刷する印刷手段と、
前記印刷手段による印刷後、前記検出手段により前記メモリデバイスの装着状態を検出している場合、前記メモリデバイスに記憶されている任意のキー情報に基づいて前記第1のデータを暗号化処理して第2のデータを生成し、該生成される第2のデータと特定のキー情報とを前記メモリデバイスに記憶させる第1のデータ処理手段と、
前記第1のデータ処理手段により前記第2のデータを前記メモリデバイスに記憶させた後、前記メモリデバイスに記憶されている転送先に前記第2のデータを復号化処理して第1のデータを生成するための前記特定のキー情報を転送し、該転送後、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除する第2のデータ処理手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
前記転送先は、前記メモリデバイスに記憶されているメールアドレスであることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
【請求項8】
読取り装置に装着されるメモリデバイスに記憶された情報を読み出してダイレクト印刷処理を行う画像形成装置であって、
前記読取り装置に対する前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出手段と、
前記メモリデバイスに記憶された特定のキー情報と第1のデータを読み出して印刷する印刷手段と、
前記印刷手段による印刷後、前記検出手段により検出される前記メモリデバイスの装着状態に基づき、前記メモリデバイスに記憶されている第1のデータを暗号化処理して第2のデータを生成し、該生成される第2のデータと前記特定のキー情報とを外部記憶手段に記憶させて、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除するデータ処理手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
前記印刷手段により記録紙上に第1のデータとともに印刷される特定のキー情報を入力する入力手段を有し、
前記データ処理手段は、前記入力手段により入力される前記特定のキー情報に基づいて前記外部記憶手段に記憶されている前記第1のデータを復号化処理して第2のデータを生成し、該生成される第2のデータと前記特定のキー情報とを前記メモリデバイスに再記憶させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項10】
読取り装置に装着されるメモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出してダイレクト印刷処理を行う画像形成装置におけるデータ処理方法であって、
前記読取り装置に対する前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出ステップと、
前記メモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出して印刷する印刷ステップと、
前記印刷ステップによる印刷後、前記検出ステップにより検出される前記メモリデバイスの装着状態に基づき、前記メモリデバイスに記憶されている情報を暗号化処理して第2のデータを生成して、前記メモリデバイスに設定された特定のキー情報とともに外部記憶手段に記憶させ、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除するデータ処理ステップと、
を有することを特徴とするデータ処理方法。
【請求項11】
前記データ処理ステップは、入力されるキー情報と前記外部記憶手段に記憶された前記特定のキー情報とを照合して、前記第2のデータを復号化処理して第1のデータを生成し、該生成される第1のデータと前記特定のキー情報とを前記メモリデバイスに再記憶させることを特徴とする請求項10記載のデータ処理方法。
【請求項12】
前記データ処理ステップによるデータ操作を指示するユーザインタフェースを表示装置に表示する表示制御ステップを備え、
前記表示制御ステップは、前記データ操作に対して所定の入力指示をユーザに催促するユーザインタフェースを前記表示装置に表示可能とすることを特徴とする請求項10記載のデータ処理方法。
【請求項13】
データ操作は、前記データ処理ステップによる復号化処理開始を指示するための特定のキー情報を催促する操作を含むことを特徴とする請求項12記載のデータ処理方法。
【請求項14】
前記データ処理ステップは、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除した後、前記第2のデータを第1のデータに復号化するための復号手順を示す情報を取得するための取得先情報を前記メモリデバイスに書き込むことを特徴とする請求項10記載のデータ処理方法。
【請求項15】
読取り装置に装着されるメモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出してダイレクト印刷処理を行う画像形成装置におけるデータ処理方法であって、
前記読取り装置に対する前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出ステップと、
前記メモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出して印刷する印刷ステップと、
前記印刷ステップによる印刷後、前記検出ステップにより前記メモリデバイスの装着状態を検出している場合、前記メモリデバイスに記憶されている任意のキー情報に基づいて前記第1のデータを暗号化処理して第2のデータを生成し、該生成される第2のデータと特定のキー情報とを前記メモリデバイスに記憶させる第1のデータ処理ステップと、
前記第1のデータ処理ステップが前記第2のデータを前記メモリデバイスに記憶させた後、前記メモリデバイスに記憶されている転送先に前記第2のデータを復号化処理して第1のデータを生成するための前記特定のキー情報を転送し、該転送後、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除する第2のデータ処理ステップと、
を有することを特徴とするデータ処理方法。
【請求項16】
前記転送先は、前記メモリデバイスに記憶されているメールアドレスであることを特徴とする請求項15記載のデータ処理方法。
【請求項17】
読取り装置に装着されるメモリデバイスに記憶された情報を読み出してダイレクト印刷処理を行う画像形成装置におけるデータ処理方法であって、
前記読取り装置に対する前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出ステップと、
前記メモリデバイスに記憶された特定のキー情報と第1のデータを読み出して印刷する印刷ステップと、
前記印刷ステップによる印刷後、前記検出ステップにより検出される前記メモリデバイスの装着状態に基づき、前記メモリデバイスに記憶されている第1のデータを暗号化処理して第2のデータを生成し、該生成される第2のデータと前記特定のキー情報とを外部記憶手段に記憶させて、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除するデータ処理ステップと、
を有することを特徴とするデータ処理方法。
【請求項18】
前記印刷ステップにより記録紙上に第1のデータとともに印刷される特定のキー情報を入力する入力ステップを有し、
前記データ処理ステップは、前記入力ステップにより入力される前記特定のキー情報に基づいて前記外部記憶手段に記憶されている前記第1のデータを復号化処理して第2のデータを生成し、該生成される第2のデータと前記特定のキー情報とを前記メモリデバイスに再記憶させることを特徴とする請求項17記載のデータ処理方法。
【請求項19】
請求項10〜18のいずれかに記載のデータ処理方法を実行させるためのプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
【請求項20】
請求項10〜18のいずれかに記載のデータ処理方法を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項21】
メモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出して印刷する印刷手段と、
前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出手段と、
前記印刷手段による印刷後、前記検出手段により検出される前記メモリデバイスの装着状態に基づき、前記メモリデバイスに記憶されている情報を暗号化処理した第2のデータを記憶手段に記憶させ、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除するデータ処理手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項22】
前記暗号化は、前記メモリデバイスのパスワードをキーにして暗号化されることを特徴とする請求項21記載の画像形成装置。
【請求項23】
メモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出して印刷する印刷手段と、
前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出手段と、
前記印刷手段による印刷後、前記検出手段により検出される前記メモリデバイスの装着状態に基づき、前記メモリデバイスに記憶されている情報を外部装置に送信し、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除するデータ処理手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項24】
前記外部装置への送信は、電子メールで行われることを特徴とする請求項23記載の画像形成装置。
【請求項25】
メモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出して印刷する画像形成装置におけるデータ処理方法であって、
前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出ステップと、
前記第1のデータの印刷後、前記検出ステップにより検出される前記メモリデバイスの装着状態に基づき、前記メモリデバイスに記憶されている情報を暗号化処理した第2のデータを記憶ステップに記憶させ、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除するデータ処理ステップと、
を有することを特徴とする画像形成装置におけるデータ処理方法。
【請求項26】
前記暗号化は、前記メモリデバイスのパスワードをキーにして暗号化されることを特徴とする請求項25記載のデータ処理方法。
【請求項27】
メモリデバイスに記憶された第1のデータを読み出して印刷する画像形成装置におけるデータ処理方法であって、
前記メモリデバイスの装着状態を検出する検出ステップと、
前記第1のデータの印刷後、前記検出ステップにより検出される前記メモリデバイスの装着状態に基づき、前記メモリデバイスに記憶されている情報を外部装置に送信し、前記メモリデバイスから前記第1のデータを削除するデータ処理ステップと、
を有することを特徴とするデータ処理方法。
【請求項28】
前記外部装置への送信は、電子メールで行われることを特徴とする請求項27記載のデータ処理方法。
【請求項29】
請求項25〜28のいずれかに記載のデータ処理方法を実行させるためのプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
【請求項30】
請求項25〜28のいずれかに記載のデータ処理方法を実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−4137(P2006−4137A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−179241(P2004−179241)
【出願日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】