説明

画像形成装置および高圧発生電源

【課題】簡易な構成によってレーザ照射部および高圧負荷への電源供給を好適に遮断する画像形成装置を提供すること。
【解決手段】画像形成装置は、第1低圧ラインPL1に接続される照射部40と、第1スイッチング素子64Aと、画像形成部の電気的負荷に第1高電圧Vtrsを供給する第1高圧発生部65Aと、開閉カバーの開閉に連動するインターロックスイッチ74とを含む。第1スイッチング素子64Aは第1低圧ラインPL1に電気的に接続される制御端子を有し、発振電流を生成する。第1高圧発生部65Aは、発振電流に応じて第1高電圧Vtrsを生成する第1トランスT1を含む。インターロックスイッチ74は、第1低圧電源41に接続される第1接点74aと、第1低圧ラインPL1に接続される第2接点74bとを有し、開閉カバーが開放された場合、第1接点74aと第2接点74bとの接続が遮断される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置および高圧発生電源に関し、詳しくは、画像形成装置のカバーオープンに関連して負荷への電源供給を遮断する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の技術として、例えば、以下の文献に記載された技術が知られている。同文献に技術では、レーザダイオード(以下「LD」と記す)の5V電源ラインへの接続端がCPUのカバーオープン検出用の入力ポートに直接に接続されている。そして、5V電源ラインおよびモータに電力を供給する24V電源ラインにそれぞれインターロックスイッチが設けられ、カバーオープン時にLD及びモータへの電源を遮断し、かつソフト的にカバーオープンを検出する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平07−244452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、画像形成装置においては発生電圧の異なる複数の高圧発生部(高圧負荷)が設けられ、高圧発生部には、発生電圧に応じて電圧の異なる電源が供給されている。そして、安全性と省電力との要求から、カバーオープンに連動して、複数の高圧負荷への電源を好適に遮断する技術も所望されている。そのため、カバーオープンに連動して高圧負荷への電源を遮断する方法として、例えば、スイッチング素子を用いて電源供給をON/OFFする方法が考えられる。その際、電源供給がONしたときに生じる突入電流を下げるためにスイッチング素子をPWM制御する方法が考えられる。しかしながら、この場合、制御回路が複雑になるという虞があった。
【0005】
本発明は、簡易な構成によってLDおよび高圧負荷への電源供給を好適に遮断する技術を提供するものである。また、発生電圧の異なる複数の高圧発生部を含む高圧発生電源において、簡易な構成によって複数の高圧発生部への電源供給を好適に遮断する技術を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明に係る画像形成装置は、感光体を含み、被記録媒体に画像を形成する画像形成部と、前記感光体にレーザ光を照射する照射部と、第1低電圧を生成する第1低圧電源と、前記照射部および前記第1低圧電源に接続され、前記第1低圧電源から第1低電圧を前記照射部に供給する第1低圧ラインと、前記第1低圧ラインに電気的に接続される制御端子を有し、第1発振電流を生成する第1スイッチング素子と、画像形成部の電気的負荷に第1高電圧を供給する第1高圧発生部であって、前記第1発振電流に応じて、前記第1低電圧より高い第2低電圧を昇圧して前記第1高電圧を生成する第1トランスを含む、第1高圧発生部と、前記第1トランスに接続され、前記第2低電圧を前記第1トランスに供給する第2低圧電源と、前記第1低圧ラインに電気的に接続される入出力ポートを有し、前記第1スイッチング素子を制御する制御部と、前記画像形成部にアクセス可能に開閉される開閉カバーと、前記開閉カバーの開閉に連動するインターロックスイッチであって、前記第1低圧電源に接続される第1接点と、前記第1低圧ラインに接続される第2接点とを有し、前記開閉カバーが開放された場合、前記第1接点と前記第2接点との接続を遮断する開状態とされるインターロックスイッチとを備える。
【0007】
本構成によれば、一個のインターロックスイッチを用いて、第1低圧電源からLDおよび高圧負荷への電力供給を遮断できる。そのため、簡易な構成でLDおよび高圧負荷への電力供給を遮断できる。
【0008】
第2の発明は、第1の発明の画像形成装置において、前記画像形成部は、前記照射部によるレーザ光の照射によって前記感光体に形成される像を前記被記録媒体に転写する転写部を含み、前記第1高電圧が供給される前記画像形成部の電気的負荷は、前記転写部である。
本構成によれば、開閉カバーの開閉に連動して、転写部に供給される第1高電圧の生成を停止することができる。
【0009】
第3の発明は、第1または第2の発明の画像形成装置において、前記第2低圧電源に電気的に接続される制御端子を有し、第2発振電流を生成する第2スイッチング素子と、画像形成部の電気的負荷に、前記第1高電圧より高い第2高電圧を供給する第2高圧発生部であって、前記第2発振電流に応じて前記第2低電圧を昇圧して前記第2高電圧を生成する第2トランスを含む、第2高圧発生部と、前記インターロックスイッチの前記第2接点および前記第2低圧電源に電気的に接続され、前記開閉カバーが開放された場合、前記第2低圧電源と前記第2スイッチング素子の制御端子との電気的接続を遮断する低圧電源遮断部とをさらに備える。
本構成によれば、開閉カバーの開閉に連動して、単に、第1低電圧の供給を遮断することによって、第1高電圧および第2高電圧の生成を停止させることができる。
【0010】
第4の発明は、第3の発明の画像形成装置において、前記画像形成部は、前記感光体を帯電させる帯電部を含み、前記第2高電圧が供給される前記画像形成部の電気的負荷は、前記帯電部である。
本構成によれば、開閉カバーの開閉に連動して、さらに帯電部に供給される第2高電圧の生成を停止することができる。
【0011】
第5の発明は、第3または第4の発明の画像形成装置において、前記第1トランスは、その一次側に、前記第1スイッチング素子の制御端子および前記第1低圧ラインに電気的に接続される補助巻線を含み、該画像形成装置は、前記第1低圧ラインと前記補助巻線との間に接続される逆起電力遮断部であって、前記第1低圧ラインから前記第1スイッチング素子の制御端子への電力供給をオン・オフするとともに、前記インターロックスイッチが開状態とされた際に、前記補助巻線側から前記第1低圧ライン側への電気的接続を遮断する逆起電力遮断部をさらに備える。
【0012】
本構成によれば、インターロックスイッチが開状態とされた際、すなわち、第1低電圧が遮断された際に、補助巻線によって発生する逆起電力による不都合を抑制することができる。特に、第1低圧ラインを介して負電圧の逆起電力が照射部に印加されると、LDドライバなどのICが破壊される虞がある。そのため、LDドライバ等のICの破壊を抑制することができる。
【0013】
第6の発明は、第5の発明の画像形成装置において、前記低圧電源遮断部と前記逆起電力遮断部との間に接続され、前記第2低電圧が前記逆起電力遮断部に印加されることを防止する印加防止部をさらに備える。
本構成によれば、第2低圧電源からの第2低電圧の印加による第1高圧発生部の誤動作を防止できる。
【0014】
第7の発明は、第1から第6の発明のいずれか一つの画像形成装置において、前記第1低圧ラインと前記制御部の入出力ポートとの間に設けられ、前記第1低電圧をプルアップするプルアップ抵抗をさらに備え、前記制御部は、前記インターロックスイッチの閉状態において、前記入出力ポートを、前記第1トランスおよび/または第2トランスの駆動時はハイ・インピーダンスとし、前記第1トランスおよび第2トランスの駆動停止時は論理ローレベルとする。
【0015】
本構成によれば、インターロックスイッチの閉状態において、例えば、画像形成装置のスリープ状態、あるいは待機状態において、第1トランスおよび第2トランスの駆動を停止させる場合、電力はプルアップ抵抗のみによって消費される。そのため、省エネを好適に実現できる。
【0016】
第8の発明に係る高圧発生電源は、第1低圧電源から第1低電圧を受け取る第1低圧端子と、前記第1低圧端子に接続される第1低圧ラインと、第2低圧電源から前記第1低電圧より高い第2低電圧を受け取る第2低圧端子と、前記第2低圧端子に接続される第2低圧ラインと、前記第1低圧ラインに電気的に接続される制御端子を有し、第1発振電流を生成する第1スイッチング素子と、第1高電圧を生成する第1高圧発生部であって、前記第1発振電流に応じて、前記第2低電圧を昇圧して前記第1高電圧を生成する第1トランスを含む、第1高圧発生部と、前記第2低圧ラインに電気的に接続される制御端子を有し、第2発振電流を生成する第2スイッチング素子と、前記第1高電圧より高い第2高電圧を生成する第2高圧発生部であって、前記第2発振電流に応じて前記第2低電圧を昇圧して前記第2高電圧を生成する第2トランスを含む、第2高圧発生部と、前記第1低圧ラインに電気的に接続される入出力ポートを有し、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子を制御する制御部と、前記入出力ポートおよび前記第2低圧ラインに電気的に接続され、前記第1低電圧の供給が遮断された場合、前記第2低圧ラインと前記第2スイッチング素子の制御端子との電気的接続を遮断する低圧電源遮断部とを備える。
【0017】
本構成によれば、第1低電圧の供給が遮断された場合、第1低圧ラインを介しての第1スイッチング素子の制御端子への第1低電圧の供給が停止されるため、第1高電圧の生成が停止される。また、第1低電圧の供給が遮断された場合、低圧電源遮断部によって、第2低圧ラインを介しての第2スイッチング素子の制御端子への第2低電圧の供給が停止されるため、第2高電圧の生成が停止される。すなわち、単に、高圧発生電源への第1低電圧の供給を遮断することによって、第1高電圧および第2高電圧の生成を停止させることができる。したがって、簡易な構成によって複数の高圧発生部への電源供給を好適に遮断し、複数の高圧発生部による高圧発生を停止することができる。
【0018】
第9の発明は、第8の発明の高圧発生電源において、前記第1トランスは、その一次側に、前記第1スイッチング素子の制御端子および前記第1低圧ラインに電気的に接続される補助巻線を含み、該高圧発生電源は、前記第1低圧ラインと前記補助巻線との間に接続される逆起電力遮断部であって、前記第1低圧ラインから前記第1スイッチング素子の制御端子への電力供給をオン・オフするとともに、前記第1低電圧の供給が遮断された場合、前記第1低圧ラインと前記補助巻線との電気的接続を遮断する逆起電力遮断部をさらに備える。
本構成によれば、インターロックスイッチが開状態とされた際、すなわち、第1低電圧が遮断された際に、補助巻線によって発生する逆起電力による不都合を抑制することができる。特に、LDドライバ等のICの破壊を抑制することができる。
【0019】
第10の発明は、第9の発明の高圧発生電源において、前記低圧電源遮断部と前記逆起電力遮断部との間に接続され、前記第2低電圧が前記逆起電力遮断部に印加されることを防止する印加防止部をさらに備える。
本構成によれば、第2低圧電源からの第2低電圧の印加による第1高圧発生部の誤動作を防止できる。
【0020】
第11の発明は、第8から第10の発明のいずれか一つの高圧発生電源において、前記第1低圧ラインと前記制御部の入出力ポートとの間に設けられ、前記第1低電圧をプルアップするプルアップ抵抗をさらに備え、前記制御部は、前記入出力ポートを、前記第1トランスおよび第2トランスの駆動時はハイ・インピーダンスとし、前記第1トランスおよび第2トランスの駆動停止時は論理ローレベルとする。
【0021】
本構成によれば、高圧発生電源に第1低電圧が供給されている状態において、第1トランスおよび第2トランスの駆動を停止させる場合、電力はプルアップ抵抗のみによって消費される。そのため、そのような状態において、省エネを実現できる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、簡易な構成によってレーザダイオードおよび高圧負荷への電源供給を好適に遮断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態に係るレーザプリンタの内部構成を概略的に示す側断面図
【図2】本発明の一実施形態における高圧発生に係る回路の概略的なブロック図
【発明を実施するための形態】
【0024】
<実施形態>
本発明の一実施形態1を、図1および図2を参照して説明する。
1.画像形成装置の構成
図1は、本発明の画像形成装置の一実施形態に係る構成を概略的に示す要部側断面図である。ここでは、画像形成装置がレーザプリンタ10に適用された例が示される。
【0025】
レーザプリンタ10は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色に対応する4つの現像ローラ31K、31C、31M、31Yおよび感光体ドラム(感光体の一例)32K、32C、32M、32Y等を備えた、いわゆるダイレクトタンデム型のカラーレーザプリンタである。なお、以下の説明においては、前側とは図1の右側を示すものとする。また、画像形成装置はカラーレーザプリンタに限られず、例えば、モノクロレーザプリンタ、あるいはLEDプリンタであってもよいし、ファクシミリ機能およびコピー機能を備えた、いわゆる複合機であってもよい。
【0026】
レーザプリンタ(以下、単に「プリンタ」と記す)10はボックス状を成す本体ケーシング11を備えている。本体ケーシング11の内部には、給紙部21、用紙(被記録媒体の一例)3を搬送する用紙搬送部23、電子写真方式によって画像を形成する画像形成部25、およびスキャナ部(「照射部」の一例)27が、下から順に積み重ねて配置されている。
【0027】
ここで、画像形成部25には現像ローラ31(31K〜31Y)、感光体ドラム32(32K〜32Y)、帯電器(「帯電部」に相当する;「電気的負荷」の一例)33(33K〜33Y)、転写ローラ(「転写部」に相当する;「電気的負荷」の一例)34(34K〜34Y)、および定着器35等が含まれる。定着器35は、用紙3上に転写されたトナー像を紙面に熱定着させる。
【0028】
また、本体ケーシング11の前面は、画像形成部25にアクセスするためのアクセス口とされ、そこには、フロントカバー(「開閉カバー」の一例)15が回動操作可能に設置されている。これにより、アクセス口を閉止、或いは開放出来るようになっている。また、開閉センサ22がフロントカバー15に隣接して配置されている。開閉センサ22は、フロントカバー15の開閉に応じた検知信号を生成し、検知信号を高圧基板30に供給する。
【0029】
スキャナ部27にはポリゴンミラー(図示せず)、各色に対応した4つのレーザダイオード(図示せず)およびレーザダイオードを駆動するためのLD基板40が内蔵されている。LD基板40は、各レーザダイオードを駆動するLDドライバICを含む。各レーザダイオードから出射された各レーザ光L1〜L4は、ポリゴンミラーで偏向されて、その後、光路上に設置される反射鏡などの光学部品によって向きを変えられ、図1に示すように各感光体ドラム32(32K〜32Y)の表面に高速走査にて照射される。これにより、各感光体ドラム32(32K〜32Y)上に静電潜像が形成される。
【0030】
その後、現像工程、転写工程、定着工程を経ることで用紙搬送経路(図示せず)を送られてくる用紙3に画像を形成させ、画像形成後の用紙3を本体ケーシング11の上面壁11Aに設けられる排紙トレイ上に排紙するように構成されている。
【0031】
また、本体ケーシング11内には、高圧基板30およびLD基板40に電源を供給するとともに、各基板を制御するメイン基板20が設けられている。
【0032】
2.高圧発生電源の構成
次に、図2の回路ブロック図を参照して、本発明に係る高圧発生電源の一実施形態の構成を説明する。図2は、メイン基板20、高圧基板30およびLD基板40の概略的な回路構成を示す。高圧発生電源60は、主に、メイン基板20および高圧基板30に設けられた回路構成を含む。ここでは、高圧発生電源60がプリンタ10に設けられる例が、示される。なお、高圧発生電源60は、プリンタ10に設けられる例に限られず、他の高圧を利用する装置に利用できる。また、高圧基板30には、実際には各色に対応した回路が設けられるが、各回路の構成は、ほぼ同一のため、図2には単一の色に対応した構成のみが示される。
【0033】
メイン基板20は、CPU(「制御部」の一例)61、3.3V電源(「第1低圧電源」の一例)41、24V電源(「第2低圧電源」の一例)42およびプルアップ抵抗43を含む。3.3V電源41は、3.3Vの低電圧(「第1低電圧」の一例)を生成する。24V電源42は、24Vの低電圧(「第2低電圧」の一例)を生成する。
【0034】
高圧基板30は、主に、転写ローラ34に印加する転写電圧(「第1高電圧」の一例)Vtrsを生成する転写電圧生成部TRS、帯電器33に印加する帯電電圧(「第2高電圧」の一例)Vchgを生成する転写電圧生成部CHG、およびインターロックスイッチ74等を含む。ここで、転写電圧Vtrsは、約−500Vから−7kVであり、帯電電圧Vchgは、約5kVから8kVである。通常、帯電電圧Vchgは、転写電圧(絶対値として)Vtrsより大きい。
【0035】
転写電圧生成部TRSは、本実施形態では、負の高電圧である順転写電圧Vtrs1を生成する順転写電圧生成部TRS1と、正の高電圧である逆転写電圧Vtrs2を生成する逆転写電圧生成部TRS2とを含む。逆転写電圧Vtrs2は、転写ローラ34に付着したトナーを感光ドラム32に戻して転写ローラ34をクリーニングするために、転写ローラ34に印加される。さらに、逆転写電圧Vtrs2は、感光体ドラム32から転写ローラ34への流入電流による影響を抑制するためにも利用され得る。
【0036】
順転写電圧生成部TRS1は、第1基準電圧生成部(PWM平滑部)62A、第1定電流制御部63A、NPNトランジスタ(「第1スイッチング素子」の一例)64A、第1昇圧・整流部(「第1高圧発生部」の一例)65A、および電流検出部66Aを含む。
【0037】
第1基準電圧生成部(PWM平滑部)62Aは、CPU61のPWMポート61cからのPWM(パルス幅変調)信号S1を平滑し、平滑されたPWM信号S1を第1定電流制御部63Aに提供する。第1定電流制御部63Aは、例えば、PNPトランジスタTr1aおよび抵抗R2aを含む。CPU61は、電流検出部66Aの検出値に基づいて、転写電流が所定値となるようにPWM信号S1を生成する。第1定電流制御部63Aは、PWM信号S1に応じて、PNPトランジスタTr1aを制御する。
【0038】
第1昇圧・整流部65Aは、例えば、トランス(「第1トランス」の一例)T1、トランスT1の二次側に設けられる、ダイオードD1a、平滑コンデンサC1aおよび抵抗R1aを含む。トランスT1は、一次側に補助巻線(本発明における「補助巻線」に相当する)M1aを有する。トランスT1の補助巻線M1aの一端は、第1定電流制御部63Aの抵抗R2aに接続され、補助巻線M1aの他端は、NPNトランジスタ64Aのベース(「制御端子」の一例)に接続される。NPNトランジスタ64Aのエミッタはグランドに接続され、NPNトランジスタ64AのコレクタはトランスT1の一次巻線の一端に接続される。その一次巻線の他端は、24V電源ライン(「第2低圧ライン」の一例)PL2に接続される。NPNトランジスタ64Aは、第1定電流制御部63Aの制御に応じて発振電流(第1発振電流)を生成し、トランスT1は、発振電流に応じて、24Vを昇圧して順転写電圧Vtrs1を生成する。
【0039】
電流検出部66Aは、例えば、ダイオードD3およびD4、並びに抵抗R4およびR5を含む。抵抗R4の一端は、CPU61のA/Dポート61eに接続される。電流検出部66Aは、検出信号をCPU61のA/Dポート61eに供給する。
【0040】
一方、逆転写電圧生成部TRS2は、第3基準電圧生成部62C、定電圧制御部67、NPNトランジスタ(「第1スイッチング素子」の一例)64C、電圧検出部68、および第3昇圧・整流部(「第1高圧発生部」の一例)65Cを含む。
【0041】
第3基準電圧生成部(PWM平滑部)62Cは、CPU61のPWMポート61dからのPWM信号S2を平滑し、平滑されたPWM信号S2を基準電圧として定電圧制御部67に提供する。定電圧制御部67は、例えば、PNPトランジスタTr1cおよび抵抗R2cを含む。定電圧制御部67は、基準電圧と電圧検出部68の検出値とに基づいて、逆転写電圧Vtrs2が所定値となるようにPNPトランジスタTr1cを制御する。
【0042】
第3昇圧・整流部65Cは、例えば、トランス(「第1トランス」の一例)T3、トランスT3の二次側に設けられる、ダイオードD1c、平滑コンデンサC1cおよび抵抗R1cを含む。トランスT3は、一次側に第1補助巻線(本発明における「補助巻線」に相当する)M1cおよび第2補助巻線M2を有する。第1補助巻線M1cの一端は、定電圧制御部67の抵抗R2cに接続され、第1補助巻線M1cの他端は、NPNトランジスタ64Cのベース(「制御端子」の一例)に接続される。NPNトランジスタ64Cのエミッタはグランドに接続され、そのコレクタはトランスT3の一次巻線の一端に接続される。その一次巻線の他端は、24V電源ラインPL2に接続される。第2補助巻線M2の一端は電圧検出部68に接続され、その他端はグランドに接続される。NPNトランジスタ64Cは、定電圧制御部67の制御に応じて発振電流(第1発振電流)を生成し、トランスT3は、発振電流に応じて、24Vを昇圧して逆転写電圧Vtrs2を生成する。
【0043】
また、転写電圧生成部CHGは、第2基準電圧生成部(PWM平滑部)62B、第2定電流制御部63B、NPNトランジスタ(「第2スイッチング素子」の一例)64B、第2昇圧・整流部(「第2高圧発生部」の一例)65B、および電流検出部66Bを含む。
【0044】
第2基準電圧生成部(PWM平滑部)62Bは、CPU61のPWMポート61bからのPWM信号S3を平滑し、平滑されたPWM信号S3を基準電圧として第2定電流制御部63Bに提供する。第2定電流制御部63Bは、例えば、PNPトランジスタTr1bおよび抵抗R2bを含む。第2定電流制御部63Bは、基準電圧と電流検出部66Bの検出値とに基づいて、帯電電流(放電電流)が所定値となるようにPNPトランジスタTr1bを制御する。
【0045】
第2昇圧・整流部65Bは、例えば、トランス(「第2トランス」の一例)T2、トランスT2の二次側に設けられる、ダイオードD1b、平滑コンデンサC1bおよび抵抗R1bを含む。トランスT2は、一次側に補助巻線M1bを有する。トランスT2の補助巻線M1bの一端は、第2定電流制御部63Bの抵抗R2bに接続され、補助巻線M1bの他端は、NPNトランジスタ64Bのベース(「制御端子」の一例)に接続される。NPNトランジスタ64Bのエミッタはグランドに接続され、NPNトランジスタ64BのコレクタはトランスT2の一次巻線の一端に接続される。その一次巻線の他端は、24V電源ラインPL2に接続される。NPNトランジスタ64Bは、第2定電流制御部63Bの制御に応じて発振電流(第2発振電流)を生成し、トランスT2は、発振電流に応じて、24Vを昇圧して帯電電圧Vchgを生成する。
【0046】
インターロックスイッチ74は、フロントカバー15の開閉に連動して制御される。3.3V電源に接続される第1接点74aと、3.3V電源ライン(「第1低圧ライン」の一例)PL1に接続される第2接点74b、および第1接点74aと第2接点74bとの接続をオン・オフするスイッチ切片74cとを有する。フロントカバー15が開放された場合、開閉センサ22の検知信号に応じてスイッチ切片74cが開放される。この場合、インターロックスイッチ74は、第1接点74aと第2接点74bとの接続を遮断する開状態とされる。
【0047】
高圧基板30は、さらに、低圧電源遮断部71、印加防止部72、および逆起電力遮断部73を含む。
【0048】
低圧電源遮断部71は、例えば、抵抗R3、PNPトランジスタTr2およびNPNトランジスタTr3を含む。PNPトランジスタTr2のエミッタは24V電源ラインPL2を介して24V電源42に接続され、そのコレクタは第2定電流制御部63BのNPNトランジスタ64Bのコレクタに接続される。PNPトランジスタTr2のベースは、抵抗R3を介してNPNトランジスタTr3のコレクタに接続される。
【0049】
また、NPNトランジスタTr3のエミッタはグランドに接続され、そのベースは、CPU61の出力ポート61aに接続されるとともに、プルアップ抵抗43を介して3.3V電源ラインPL1、すなわち、インターロックスイッチ74の第2接点74bに接続されている。そのため、フロントカバー15が開放された場合、NPNトランジスタTr3のベースに電圧が印加されず、NPNトランジスタTr3はオフされる。このとき、PNPトランジスタTr2もオフ状態となるため、24V電源42と第2定電流制御部63Bとの電気的接続が遮断される。その結果、24V電源42とNPNトランジスタ64Bのベースとの電気的接続が遮断され、第2昇圧・整流部65Bの動作が停止される。
【0050】
また、NPNトランジスタTr3がオフされることによって、後述する逆起電力遮断部73のPNPトランジスタTr4のベース電圧がハイレベルとなって、PNPトランジスタTr4がオフ状態となる。そのため、3.3V電源41と第1定電流制御部63Aおよび定電圧制御部67との電気的接続が遮断される。その結果、3.3V電源41とNPNトランジスタ(64Aおよび64C)のベースとの電気的接続が遮断され、第1および第3昇圧・整流部(65Aおよび65C)の動作が停止される。すなわち、フロントカバー15の開閉に連動して、単に、3.3Vの電圧の供給を遮断することによって、転写電圧(第1高電圧)Vtrsおよび帯電電圧(第2高電圧)Vchgの生成を停止させることができる。
【0051】
印加防止部72は低圧電源遮断部71と逆起電力遮断部73との間に接続され、24Vの電圧が逆起電力遮断部73に印加されることを防止する。詳しくは、印加防止部72は、ダイオードD2を含み、ダイオードD2のカソードが低圧電源遮断部71の抵抗R3に接続され、ダイオードD2のアノードが電流制限抵抗75を介してPNPトランジスタTr4のベースに接続される。そのため、低圧電源遮断部71のNPNトランジスタTr3がオフされた場合に、印加防止部72は、24Vの電圧が逆起電力遮断部73のPNPトランジスタTr4のベースに印加されることを、防止する。すなわち、印加防止部72は、3.3VよりもPNPトランジスタTr4のベース電圧が所定値以上高くなることを、防止する。また、この場合、印加防止部72は、低圧電源遮断部71から逆起電力遮断部73への電流の流れ込みを防止する。なお、この場合、低圧電源遮断部71の抵抗R3も、PNPトランジスタTr4のベースへの印加電圧の低減に関連する。また、印加防止部72の構成は、図2に示されたものに限られない。
【0052】
逆起電力遮断部73は、3.3V電源ラインPL1と、第1定電流制御部63Aを介した補助巻線M1aとの間に接続される。逆起電力遮断部73は、また、3.3V電源ラインPL1と、定電圧制御部67を介した補助巻線M1cとの間に接続される。ここでは、図2に示されるように、逆起電力遮断部73は、例えば、PNPトランジスタTr4を含む。PNPトランジスタTr4のエミッタが3.3V電源ラインPL1に接続され、PNPトランジスタTr4のコレクタが、第1定電流制御部63AのPNPトランジスタTr1aのエミッタおよび定電圧制御部67のPNPトランジスタTr1cのエミッタに接続される。
【0053】
逆起電力遮断部73は、3.3V電源ラインPL1からNPNトランジスタ(64Aおよび64C)のベースへの電力供給をオン・オフする。また、逆起電力遮断部73は、インターロックスイッチ74が開状態とされた際にPNPトランジスタTr4がオフされるため、補助巻線(M1aおよびM1c)側から3.3V電源ライン側への電気的接続を遮断する。そのため、3.3V電圧が遮断された際に、補助巻線(M1aおよびM1c)によって発生する逆起電力による不都合を抑制することができる。特に、3.3V電源ラインPL1を介して負電圧の逆起電力がLD基板(照射部)40に印加されると、LDドライバIC28が破壊される虞がある。そのため、インターロックスイッチ74の開放に連動して3.3V電圧が遮断されることに起因して、LDドライバIC28が破壊されることを抑制することができる。
【0054】
また、CPU61は入出力ポート61aを含む。CPU61は、インターロックスイッチ74の閉状態において、すなわち、3.3V電圧が各基板(20、30、および40)に供給されている状態において、入出力ポート61aを、トランス(T1、T3)および/またはトランスT2の駆動時はハイ・インピーダンスとし、トランス(T1、T3)およびトランスT2の駆動停止時は論理ローレベルとする。それは、インターロックスイッチ74の閉状態において、例えば、プリンタ10のスリープ状態、あるいは待機状態において、トランス(T1、T3)およびトランスT2の駆動を停止させる場合、電力はプルアップ抵抗43のみによって消費させるためである。すなわち、プリンタ10のスリープ状態、あるいは待機状態において、PWM信号(S1、S2およびS3)の出力を停止し、第1から第3昇圧・整流部(65A、65Bおよび65C)の動作を停止させる際、電力はプルアップ抵抗43のみによって消費させるためである。
【0055】
また、第1から第3昇圧・整流部(65A、65Bおよび65C)の通常動作時において、入出力ポート61aがハイ・インピーダンスとされるため、プルアップ抵抗43を介して、低圧電源遮断部71のNPNトランジスタTr3および逆起電力遮断部73のPNPトランジスタTr4を好適にオンさせることができる。
【0056】
なお、インターロックスイッチ74の閉状態において、入出力ポート61aがローレベルとされた場合、低圧電源遮断部71のNPNトランジスタTr3がオフされる。その場合、上記したように、逆起電力遮断部73のPNPトランジスタTr4のベースへの24Vの電圧の印加、および24V電源42からPNPトランジスタTr4のベースへの電流の流れ込みが、上記印加防止部72によって、防止される。
【0057】
高圧基板30は、さらに、3.3V電源41から3.3Vを受け取る第1低圧端子P1と、24V電源42から24Vを受け取る第2低圧端子P2とを含む。第1低圧端子P1はインターロックスイッチ74の第1接点74aに接続される。
【0058】
なお、本発明に係る高圧発生電源60は、少なくとも、第1低圧端子P1、3.3V電源ライン(第1低圧ライン)PL1、第2低圧端子P2、24V電源ライン(第2低圧ライン)PL2、NPNトランジスタ(第1スイッチング素子)64A、第1昇圧・整流部(第1高圧発生部)65A、NPNトランジスタ(第2スイッチング素子)64B、第1昇圧・整流部(第2高圧発生部)65B、CPU(制御部)61および低圧電源遮断部71を含む。高圧発生電源60は、好ましくは、印加防止部72を含む。さらには、高圧発生電源60は、NPNトランジスタ(逆起電力遮断部)Tr4および/またはプルアップ抵抗43を含んでもよい。
【0059】
3.実施形態の効果
(1)本実施形態によれば、一個のインターロックスイッチ74を用いて、3.3V電源41からレーザダイオードおよび第1〜第3昇圧・整流部(高圧負荷)65への電力供給を遮断できる。その際、フロントカバー15の開閉に連動して、単に、3.3Vの供給を遮断することによって、転写電圧(第1高電圧)Vtrsおよび帯電電圧(第2高電圧)Vchgの生成を、好適に停止させることができる。そのため、簡易な構成でレーザダイオードおよび高圧負荷への電力供給を遮断できる。
【0060】
(2)また、本実施形態では、トランス(T2およびT3)の補助巻線(M1aおよびM1c)と3.3V電源ラインPL1との間にNPNトランジスタ(逆起電力遮断部)73が設けられている。そのため、インターロックスイッチ74が開状態とされた際、すなわち、3.3V(第1低電圧)が遮断された際に、補助巻線(M1aおよびM1c)によって発生する逆起電力による不都合を抑制することができる。そのため、3.3V電源ラインPL1を介して負電圧の逆起電力がLD基板40に印加されることが抑制され、LDドライバIC28等の破壊を抑制することができる。
【0061】
(3)また、低圧電源遮断部71とNPNトランジスタ(逆起電力遮断部)73との間に印加防止部72が設けられている。そのため、24V電源42からの電圧印加および電流の流れ込みによる第1昇圧・整流部(第1高圧発生部)65Aおよび第3昇圧・整流部65C(第1高圧発生部)の誤動作を防止できる。
【0062】
(4)さらに、CPU61は、インターロックスイッチ74の閉状態において、入出力ポート61aを、トランス(T1、T3)および/またはトランスT2の駆動時はハイ・インピーダンスとし、トランス(T1、T3)およびトランスT2の駆動停止時は論理ローレベルとする。すなわち、インターロックスイッチ74の閉状態において、低圧電源遮断部71に、インターロックスイッチ74の開状態と同様な低圧電源遮断機能をさせることができる。そのため、例えば、プリンタ10のスリープ状態、あるいは待機状態において、高圧基板30に係る電力を、ほぼプルアップ抵抗43のみによって消費させることができる。その結果、高圧基板30の、ひいてはプリンタ10の省エネを好適に実現できる。
【0063】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0064】
(1)上記実施形態では、3.3V電源41および24V電源42がメイン基板20に設けられる例を示したが、これに限られない。3.3V電源41および24V電源42が、例えば、電源基板(図示せず)に設けられるようにしてもよい。また、インターロックスイッチ74が高圧基板30に設けられる例を示したが、これに限られない。インターロックスイッチ74が、例えば、上記電源基板に設けられるようにしてもよい。
【0065】
(2)上記実施形態では、第1および第2スイッチング素子、トランジスタTr4等を、NPNトランジスタおよびPNPトランジスタのバイポーラトランジスタで構成する例を示したが、これに限られない。バイポーラトランジスタに代えて、例えば、FET(電界効果トランジスタ)が用いられてもよい。
【0066】
(3)上記実施形態では、フロントカバー15に連動するインターロックスイッチ74が高圧発生電源60に設けられる例を示したが、これに限られない。フロントカバー15に連動しないインターロックスイッチ74が高圧発生電源60に設けられてもよいし、あるいは、インターロックスイッチ74が高圧発生電源60に設けられなくてもよい。
【0067】
(4)上記実施形態では、第1高圧発生部として、第1昇圧・整流部65Aおよび第3昇圧・整流部65Cを示し、第2高圧発生部として、第2昇圧・整流部65Bを示したが、これに限られない。例えば、第3昇圧・整流部65Cは省略されてもよい。また、プリンタ10にはその他、現像電圧、クリーニング電圧等の高圧が使用されるため、現像電圧、クリーニング電圧等の高圧を生成する昇圧・整流部を、第1高圧発生部あるいは第2高圧発生部とすることができる。
【符号の説明】
【0068】
3…用紙(被記録媒体)
10…レーザプリンタ(画像形成装置)
15…フロントカバー(開閉カバー)
25…画像形成部
27…スキャナ部(照射部)
32…感光ドラム(感光体)
33…帯電器(画像形成部:電気的負荷)
34…転写ローラ(画像形成部:電気的負荷)
41…3.3V電源(第1低圧電源)
42…24V電源(第2低圧電源)
43…プルアップ抵抗
60…高圧発生電源
61…CPU(制御部)
64A…NPNトランジスタ(第1スイッチング素子)
64B…NPNトランジスタ(第2スイッチング素子)
65A…第1昇圧・整流部(第1高圧発生部)
65B…第2昇圧・整流部(第2高圧発生部)
65C…第3昇圧・整流部(第1高圧発生部)
71…低圧電源遮断部
72…印加防止部
73…NPNトランジスタ(逆起電力遮断部)
74…インターロックスイッチ
74a…第1接点
74b…第2接点
D2…ダイオード(印加防止部)
PL1…3.3V電源ライン(第1低圧ライン)
PL2…24V電源ライン(第2低圧ライン)
Vchg…帯電電圧(第2高電圧)
Vtrs…転写電圧(第1高電圧)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体を含み、被記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
前記感光体にレーザ光を照射する照射部と、
第1低電圧を生成する第1低圧電源と、
前記照射部および前記第1低圧電源に接続され、前記第1低圧電源から第1低電圧を前記照射部に供給する第1低圧ラインと、
前記第1低圧ラインに電気的に接続される制御端子を有し、第1発振電流を生成する第1スイッチング素子と、
画像形成部の電気的負荷に第1高電圧を供給する第1高圧発生部であって、前記第1発振電流に応じて、前記第1低電圧より高い第2低電圧を昇圧して前記第1高電圧を生成する第1トランスを含む、第1高圧発生部と、
前記第1トランスに接続され、前記第2低電圧を前記第1トランスに供給する第2低圧電源と、
前記第1低圧ラインに電気的に接続される入出力ポートを有し、前記第1スイッチング素子を制御する制御部と、
前記画像形成部にアクセス可能に開閉される開閉カバーと、
前記開閉カバーの開閉に連動するインターロックスイッチであって、前記第1低圧電源に接続される第1接点と、前記第1低圧ラインに接続される第2接点とを有し、前記開閉カバーが開放された場合、前記第1接点と前記第2接点との接続を遮断する開状態とされるインターロックスイッチと、
を備える画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記画像形成部は、前記照射部によるレーザ光の照射によって前記感光体に形成される像を前記被記録媒体に転写する転写部を含み、
前記第1高電圧が供給される前記画像形成部の電気的負荷は、前記転写部である、画像形成装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の画像形成装置において、
前記第2低圧電源に電気的に接続される制御端子を有し、第2発振電流を生成する第2スイッチング素子と、
画像形成部の電気的負荷に、前記第1高電圧より高い第2高電圧を供給する第2高圧発生部であって、前記第2発振電流に応じて前記第2低電圧を昇圧して前記第2高電圧を生成する第2トランスを含む、第2高圧発生部と、
前記インターロックスイッチの前記第2接点および前記第2低圧電源に電気的に接続され、前記開閉カバーが開放された場合、前記第2低圧電源と前記第2スイッチング素子の制御端子との電気的接続を遮断する低圧電源遮断部とをさらに備える、画像形成装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像形成装置において、
前記画像形成部は、前記感光体を帯電させる帯電部を含み、
前記第2高電圧が供給される前記画像形成部の電気的負荷は、前記帯電部である、画像形成装置。
【請求項5】
請求項3または4に記載の画像形成装置において、
前記第1トランスは、その一次側に、前記第1スイッチング素子の制御端子および前記第1低圧ラインに電気的に接続される補助巻線を含み、
該画像形成装置は、
前記第1低圧ラインと前記補助巻線との間に接続される逆起電力遮断部であって、前記第1低圧ラインから前記第1スイッチング素子の制御端子への電力供給をオン・オフするとともに、前記インターロックスイッチが開状態とされた際に、前記補助巻線側から前記第1低圧ライン側への電気的接続を遮断する逆起電力遮断部をさらに備える、画像形成装置。
【請求項6】
請求項5に記載の画像形成装置において、
前記低圧電源遮断部と前記逆起電力遮断部との間に接続され、前記第2低電圧が前記逆起電力遮断部に印加されることを防止する印加防止部をさらに備える、画像形成装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記第1低圧ラインと前記制御部の入出力ポートとの間に設けられ、前記第1低電圧をプルアップするプルアップ抵抗をさらに備え、
前記制御部は、前記インターロックスイッチの閉状態において、
前記入出力ポートを、前記第1トランスおよび/または第2トランスの駆動時はハイ・インピーダンスとし、前記第1トランスおよび第2トランスの駆動停止時は論理ローレベルとする、画像形成装置。
【請求項8】
第1低圧電源から第1低電圧を受け取る第1低圧端子と、
前記第1低圧端子に接続される第1低圧ラインと、
第2低圧電源から前記第1低電圧より高い第2低電圧を受け取る第2低圧端子と、
前記第2低圧端子に接続される第2低圧ラインと、
前記第1低圧ラインに電気的に接続される制御端子を有し、第1発振電流を生成する第1スイッチング素子と、
第1高電圧を生成する第1高圧発生部であって、前記第1発振電流に応じて、前記第2低電圧を昇圧して前記第1高電圧を生成する第1トランスを含む、第1高圧発生部と、
前記第2低圧ラインに電気的に接続される制御端子を有し、第2発振電流を生成する第2スイッチング素子と、
前記第1高電圧より高い第2高電圧を生成する第2高圧発生部であって、前記第2発振電流に応じて前記第2低電圧を昇圧して前記第2高電圧を生成する第2トランスを含む、第2高圧発生部と、
前記第1低圧ラインに電気的に接続される入出力ポートを有し、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子を制御する制御部と、
前記入出力ポートおよび前記第2低圧ラインに電気的に接続され、前記第1低電圧の供給が遮断された場合、前記第2低圧ラインと前記第2スイッチング素子の制御端子との電気的接続を遮断する低圧電源遮断部と、
を備えた高圧発生電源。
【請求項9】
請求項8に記載の高圧発生電源において、
前記第1トランスは、その一次側に、前記第1スイッチング素子の制御端子および前記第1低圧ラインに電気的に接続される補助巻線を含み、
該高圧発生電源は、
前記第1低圧ラインと前記補助巻線との間に接続される逆起電力遮断部であって、前記第1低圧ラインから前記第1スイッチング素子の制御端子への電力供給をオン・オフするとともに、前記第1低電圧の供給が遮断された場合、前記第1低圧ラインと前記補助巻線との電気的接続を遮断する逆起電力遮断部をさらに備える、高圧発生電源。
【請求項10】
請求項9に記載の高圧発生電源において、
前記低圧電源遮断部と前記逆起電力遮断部との間に接続され、前記第2低電圧が前記逆起電力遮断部に印加されることを防止する印加防止部をさらに備える、高圧発生電源。
【請求項11】
請求項8から10のいずれか一項に記載の高圧発生電源において、
前記第1低圧ラインと前記制御部の入出力ポートとの間に設けられ、前記第1低電圧をプルアップするプルアップ抵抗をさらに備え、
前記制御部は、前記入出力ポートを、前記第1トランスおよび第2トランスの駆動時はハイ・インピーダンスとし、前記第1トランスおよび第2トランスの駆動停止時は論理ローレベルとする、高圧発生電源。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−256804(P2010−256804A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−109581(P2009−109581)
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】