説明

画像形成装置及び画像形成プログラム

【課題】ページ番号を読み取り認識する際のページ番号の認識率を向上
【解決手段】本実施例の画像形成装置1では、ページ番号に基づき読み取り領域を設定する領域設定部11と、前記読み取り領域内の前記画像データを読み取るスキャナー部29と、スキャナー部29による読み取り結果から番号を認識する番号認識部13と、番号認識部13による認識結果を連続する複数ページで比較し連番となる番号の有無を判別し連番となる番号をページ番号と判別する番号判別部15とを備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿を読み取り生成された画像データに対し新たにページ番号を付与し画像出力する画像形成装置及び画像形成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置としては、例えば通常のプリント機能のほかにスキャナー機能及びOCR機能(文字認識機能)など、複数の機能を有する複合機(MFP)がある。このような画像形成装置では、例えばスキャナー機能により原稿を読み取り、生成された画像データに対し新たにページ番号を付与する機能がある。
【0003】
原稿を読み取り新たにページ番号を付与するには、例えば特許文献1のようにページ毎にページ番号を読み取り付与するものがある。
【0004】
この技術で、原稿を読み取り画像出力した際に、左右ページにおいて異なった位置に記載されているページ番号を揃えて付与することができる。
【0005】
しかしながら、原稿のページ番号を読み取り文字を認識する際に、前後のページを考慮することなく、読み取られるページだけでページ番号の認識を行う為、誤った番号を読み取り、ページ番号の認識率が低くなる可能性があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−241401号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする問題点は、ページ番号を読み取り文字認識する際にページ番号の認識率が低くなる可能性がある点である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、ページ番号を読み取り文字認識する際のページ番号の認識率を向上させるため、画像データを読み取り画像出力する画像形成装置において、ページ番号に基づき読み取り領域を設定する領域設定部と、前記読み取り領域内の前記画像データを読み取る読取部と、前記読取部による読み取り結果から番号を認識する番号認識部と、前記番号認識部による認識結果を連続する複数ページで比較し連番となる番号の有無を判別し連番となる番号をページ番号と判別する番号判別部とを備えたことを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、連続する複数ページに対し文字認識機能を用いて文字認識を行い、その認識結果から連番となる番号を判別し、連番となる番号を判別することで、ページ番号を読み取り認識する際のページ番号の認識率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】画像形成装置のブロック図である(実施例1)。
【図2】画像形成装置の操作パネル部に表示されるページ番号付与時の設定画面を表示している(実施例1)。
【図3】ページ番号付与時の読み取り領域を設定する際の読み取り領域例であり、(a)は、ページ上端側における領域、(b)は、ページ下端側における領域、(c)は、ページ周囲における領域を示す説明図である(実施例1)。
【図4】画像形成処理のフローチャートである(実施例1)。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ページ番号を読み取り文字認識する際のページ番号の認識率を向上させるという目的を、番号認識部による認識結果を連続する複数ページで比較し連番となる番号の有無を判別し連番となる番号をページ番号と判別させることで実現した。
【実施例1】
【0012】
[画像形成装置の構成]
図1は本発明の実施例1に係る画像形成装置を示すブロック図である。
【0013】
図1のように、画像形成装置1は、制御部3、操作パネル部5、記憶部7、機能部9を備えている。
【0014】
制御部3は、ソフトウェアプログラムを実行して各種制御や作業を行わせるCPU(Central Process Unit)等の制御要素である。
【0015】
操作パネル部5は、タッチパネル式の液晶表示画面等からなり、画像形成装置1の各種機能部に対する操作指示及び操作状況の表示を行わせるものである。
【0016】
記憶部7は、内部記憶部としての第1記憶部28と第2記憶部30とを備え、各種アプリケーション等のソフトウェアプログラムや動作に必要な設定データ等、各種機能に必要なデータを記憶している。
【0017】
第1記憶部28は、主記憶部としてのRAM(Random Access Memory)から構成されている。第2記憶部30は、主記憶装置であるROM(Read Only Memory)や補助記憶装置であるハードディスク等から構成されている。
【0018】
機能部9は、例えば読取部としてのスキャナー部29とプリンター部31等を備えている。スキャナー部29は、原稿の画像データを読み取るためのスキャナー処理を行う。プリンター部31は、入力された画像データの画像出力処理を行う。
【0019】
本実施例の画像形成装置1は、前記制御部3により制御用プログラムを実行することで、領域設定部11、番号認識部13、番号判別部15、番号消去部17、番号ぼかし処理部19、番号付与部21、パネル制御部23、スキャナー制御部25、プリンター制御部27を備える。
【0020】
領域設定部11は、操作パネル5上に設けた原稿ページ消去欄45において選択した読み取り領域をスキャナー部29がページ番号に基づき画像データを読み取る際の読み取り領域として設定する。
【0021】
番号認識部13は、スキャナー部29が読み取った原稿である画像データの中からページ番号候補となる算用数字キャラクタに対しOCR処理である文字認識処理を行い、認識結果を生成する。
【0022】
番号判別部15は、番号認識部13が生成した連続する複数ページの認識結果から連番となる算用数字キャラクタの有無を判別する。
【0023】
この番号判別部15は、連番となる算用数字キャラクタが判別できた場合に、連続する複数ページのうち、前ページの算用数字キャラクタをページ番号として判別し、これを判別結果として生成する。
【0024】
番号消去部17は、番号判別部15で連続する複数ページにおいて連番となる番号キャラクタの有無が判別できた場合に、算用数字キャラクタの消去処理による消去結果を生成する。消去処理は、算用数字キャラクタの表示領域であるバウンディングボックスに対しバウンディングボックス周辺の色を取り込み、バウンディングボックスの塗りつぶしを行う。
【0025】
この消去処理は、連続する複数ページのうち前ページの算用数字キャラクタに対して行われる。
【0026】
番号ぼかし処理部19は、番号判別部15において連番となる番号キャラクタの有無が判別できなかった場合、算用数字キャラクタのバウンディングボックスに対し市松模様等のぼかし処理を行う。
【0027】
番号付与部21は、算用数字キャラクタが消去された原稿である画像データに新たにページ番号の付与を行う。
【0028】
パネル制御部23は、操作パネル部5の表示制御や操作パネル部5の画面上の選択操作を受けて各種の制御を行う。たとえば、操作パネル部5の画面上の操作により領域設定部11、番号付与部21等に後述のように指示信号を出力する。
【0029】
スキャナー制御部25は、スキャナー部29に対するスキャナー制御を行う。
【0030】
プリンター制御部27は、プリンター部31に対するプリント制御を行う。
【0031】
図2は、画像形成装置の操作パネル部5に表示されるページ番号付与時の設定画面を表示している。
【0032】
操作パネル部5上には、番号付与機能を選択すると、ページ番号付与画面33が表示されるようになっている。
【0033】
ページ番号付与画面33は、ページ番号メニュー欄35、ページ番号位置欄37、終了ページ欄39、開始番号欄41、原稿向き欄43、原稿ページ消去欄45を備えている。
【0034】
ページ番号メニュー欄35では、新たに付与するページ番号の表記種類を選択することができる。
【0035】
本実施例では、新たに付与するページ番号の表記となる「−1−」、「P.1」、「1/n」、「設定しない」を備え、例えば「−1−」を選択している。
【0036】
ページ番号位置欄37では、新たに付与するページ番号位置を選択することができる。
【0037】
本実施例では、新たに付与するページ番号の位置となる「左上」、「左下」、「中央上」、「中央下」、「右上」、「右下」を備え、例えば「中央下」を選択している。
【0038】
終了ページ欄39では、後述するように読み取った原稿に対し最初のページから新たにページ番号を付与する場合に、その終了ページを指定する。たとえば、4枚の原稿を読み取り、2ページのみ新たなページ番号を付与するときは、終了ページ2が指定される。
【0039】
終了ページの入力は、前記のような手動による入力の他、「自動」での入力を行わせることもできる。自動での入力は、全ページの付与となる。
【0040】
本実施例では、「自動」を選択している。
【0041】
開始番号欄41では、一桁又は二桁の数字を選択入力することができる。この入力で、後述するように読み取った原稿の最初のページに付与されるページ番号を指定することができる。
【0042】
本実施例では「1」が入力されていることから、読み取った原稿の最初のページ1が付与される。
【0043】
原稿向き欄43では、原稿の向きを選択することができる。
【0044】
本実施例では、「奥天」、「左天」を設けており、画像形成装置の原稿載置台において、原稿載置台の奥方向に原稿の文字が上方向になる場合には「奥天」を選択し、原稿載置台に向かって左方向に原稿の文字が上方向となる場合には「左天」を選択することができる。
【0045】
本実施例では、「奥天」を選択している。
【0046】
原稿ページ消去欄45では、スキャナー部29による読み取り領域を選択することができる。
【0047】
本実施例では「ON:上」、「ON:下」、「ON:周辺」、「OFF」を設け、いずれかを選択することで読み取り領域の設定を行う。
【0048】
「OFF」が選択された場合には、スキャナー部29による読み取り処理は行われず、新たなページ番号の付与も行われない。
【0049】
本実施例では、「ON:下」を選択している。
【0050】
[読み取り領域例のイメージ]
図3は、ページ番号付与時の読み取り領域を設定する際の読み取り領域例であり、(a)は、ページ上端側における領域、(b)は、ページ下端側における領域、(c)は、ページ周囲における領域を示す説明図である。
【0051】
前記原稿ページ消去欄45により「ON:上」、「ON:下」、「ON:周辺」の選択を行うと、図3(a)〜(c)の何れかの読み取り領域47、49、51から選択することができる。
【0052】
例えば、前記原稿ページ消去欄45において、「ON:上」が選択された場合には、図3(a)が示すページ上端から原稿記載領域までの領域を読み取り領域として設定し、同「ON:下」が選択された場合には、図3(b)が示すページ下端から原稿記載領域までの領域が読み取り領域として設定される。
【0053】
前記原稿ページ消去欄45において、「ON:周辺」が選択された場合には、図3(c)が示す原稿記載領域からページ外周領域までの領域を読み取り領域として設定される。
【0054】
これにより、この読み取り領域からいずれかの読み取り領域が選択されることで、領域設定部11は、スキャナー部29での読み取り処理を行わせることができる。
【0055】
したがって、本実施例の画像形成装置1では、操作パネル部5に表示されるページ番号付与画面33に備えられている番号付与情報を選択し、原稿の読み取り処理、認識処理等が行われる。
【0056】
その結果、連続する複数ページにおいて連続する算用数字キャラクタが認識された場合に限り、連続する複数ページから前ページの算用数字キャラクタをページ番号として付与される。
[画像形成装置の動作]
図2は、画像形成装置の操作パネル部5に表示されるページ番号付与時の設定画面を表示している。
【0057】
図4は、本発明の実施例1に係る画像形成処理のフローチャートを示している。
【0058】
画像形成装置1では、原稿をスキャナー部29に送付する原稿載置台(図示せず)にセットされると、図4のステップS1から画像形成処理が順に行われる。
【0059】
ステップS1では、「番号付与情報設定」の処理が実行される。この処理では、ユーザーが操作パネル部5上で番号付与機能を選択すると、パネル制御部23によって操作パネル部5の画面上にページ番号付与画面33が表示される。
【0060】
図2に示すようにこの番号付与画面33上においてユーザーは、番号付与情報の各種選択設定を行う。
【0061】
ページ番号メニュー欄35では、新たに付与するページ番号の表記種類として前記のように「−1−」を選択し、表記種類信号を生成する。
【0062】
ページ番号位置欄37では、新たに付与するページ番号位置として前記のように「中央下」を選択し、ページ番号位置信号が生成される。
【0063】
終了ページ欄39では、読み取った原稿に対し最初のページから新たにページ番号を付与する場合に、その終了ページを指定する。その指定として、前記のように「自動」を選択し、終了ページ信号が生成される。
【0064】
開始番号41では、読み取った原稿の最初のページに付与されるページ番号として前記のように「1」を入力し、開始番号信号が生成される。
【0065】
原稿向き欄43では、原稿の向きとして前記のように「奥天」を選択し、原稿向き情報が生成される。
【0066】
原稿ページ消去欄45では、領域設定部11がスキャナー部29による読み取り領域の設定として前記のように「ON:下」を選択し、読み取り領域信号が生成される。
【0067】
これらの選択により、パネル制御部23は信号を受け付け、ステップS2に移行する。
【0068】
ステップS2では、「画像データ読取指示」の処理が実行される。
【0069】
この処理では、ステップS1で読み取り領域信号が生成されたことで、領域設定部11が、読み取り領域信号を受信し、スキャナー部29に対し、読み取り処理を行う旨の領域設定信号を送信し、ステップS3に移行する。
【0070】
ステップS3では、「描画データ読取」の処理が実行される。
【0071】
この処理では、スキャナー部29が指定された読み取り領域内で原稿の画像データに対し読み取り処理を行い、読み取り結果を生成する。例えば、前記のように選択された読み取り領域「ON:下」である図3(b)の読み取り領域49内でスキャナー部29の起動により読み取り処理が行なわれる。スキャナー部29は、生成された読み取り結果を第1記憶部28に送信し、読み取り結果生成完了信号を番号認識部13に送信し、ステップS4に移行する。
【0072】
ステップS4では、「番号認識」の処理が実行される。
【0073】
この処理では、番号認識部13が、第1記憶部28に対し最初のページ(以後前ページと称す)の読み取り結果の送付を要求する旨の要求信号を送信し、第1記憶部28から前ページの読み取り結果を受信する。
【0074】
また、番号認識部13は、受信した読み取り結果に対し、算用数字キャラクタの番号認識処理を行う。
【0075】
番号認識部13は、番号認識処理をした後、認識結果を生成し、番号判別部15に送信する。ここで、認識結果は、番号を認識できた場合と、認識できなかった場跡とが含まれる。
【0076】
番号判別部15は、認識結果を受信した後、番号認識部13に対し、次のページの番号認識処理を指示する旨の番号認識指示信号を送信する。これにより、ステップS5へ移行する。
【0077】
ステップS5では、「次のページの番号認識」の処理が実行される。
【0078】
この処理では、番号認識部13が、第1記憶部28に対し次ページの読み取り結果の送付を要求する旨の要求信号を送信し、第1記憶部28から次のページに対する読み取り結果を受信する。次のページの読み取り結果に対し、番号認識部13は、算用数字キャラクタの番号認識処理を行う。
【0079】
また、番号認識部13は、次のページの認識結果を生成し、生成された次ページの認識結果を番号判別部15に送信する。
【0080】
なお、ステップS5の処理は、記憶部9に記憶されている全ての読み取り結果に対して行われる。これにより、ステップS6へ移行する。
【0081】
ステップS6では、「認識番号が前ページと連番か?」の処理が実行される。
【0082】
この処理では、番号判別部15が、連続する複数ページでの認識結果を比較し、連番となる算用数字キャラクタの有無が判別される。
【0083】
番号判別部15は、連続する複数ページで連番となる算用数字キャラクタが判別できた場合には、前ページの算用数字キャラクタを前ページに対するページ番号と判別し、前ページの判別結果を生成する。
【0084】
番号判別部15が、生成した判別結果を番号消去部17へ送信し、処理はステップS7へ移行する。
【0085】
また、番号判別部15が、連続する複数ページでの認識結果から連番となる算用数字キャラクタを判別できなかった場合には、その旨の判別結果が番号ぼかし処理部19へ送信され、処理はステップS9へ移行する。ステップS9については後述する。
【0086】
ステップS7では、「認識番号消去」の処理が実行される。
【0087】
この処理では、番号消去部17が、判別された算用数字キャラクタの表示領域であるバウンディングボックスに対し、その周辺の色を取り込み、塗りつぶすことで算用数字キャラクタの消去が行われる。
【0088】
本実施例では、操作パネル部5のページ番号付与画面33上の終了ページ欄39に「自動」が設定されていることから原稿の全ページにおいてページ番号として判別された算用数字キャラクタに対し番号消去処理を行う。
【0089】
番号消去部17は、番号消去結果を生成した後に、番号消去結果を番号付与部21に送付し、処理はステップS8へ移行する。
【0090】
ステップS8では、「ページ番号付与」の処理が実行される。
【0091】
この処理では、番号付与部21が、番号消去部17から受信した番号消去結果に対し、前記番号付与情報設定による開始番号信号等の各種信号を受信し、入力された番号から順にページ番号として付与を行う。
【0092】
例えば、開始番号欄41において前記のように「1」が入力されていることから全ての原稿に対し1から順にページ番号として付与される。
【0093】
ステップS9では、「認識番号ぼかし処理」が行われる。この処理では、ステップS6において番号判別部15が、連番となる算用数字キャラクタを判別できなかったため、番号ぼかし処理部19が、受信した判別結果から複数の算用数字キャラクタのバウンディングボックスに対し、市松模様等によるぼかし処理を行う。
[実施例1の効果]
本実施例の画像形成装置1では、画像データを読み取り画像出力する画像形成装置において、ページ番号に基づき読み取り領域を設定する領域設定部11と、前記読み取り領域内の前記画像データを読み取るスキャナー部29と、スキャナー部29による読み取り結果から番号を認識する番号認識部13と、番号認識部13による認識結果を連続する複数ページで比較し連番となる番号の有無を判別し連番となる番号をページ番号と判別する番号判別部15とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0094】
従って、本実施例の画像形成装置1では、番号判別部15が連続する複数ページから生成された認識結果を比較することで連番となる算用数字キャラクタの有無を判別することができ、この判別により連番となる算用数字キャラクタのうち前の算用数字キャラクタをページ番号と判別することができる。
【0095】
これにより、原稿のページ番号を読み取り認識する際のページ番号の認識率を向上させることができる。
【0096】
本実施例では、領域設定部11において読み取り領域が設定されたことにより、スキャナー部29は、その読み取り領域内で原稿の読み取り処理を行う。
【0097】
従って本実施例では、番号認識部13は、原稿を誤ってページ番号として認識してしまう可能性を抑制することができ、番号認識部13の認識処理の高速化を図ることができる。
【0098】
さらに、本実施例では、番号判別部15が連続する複数ページから算用数字キャラクタを判別した場合に、連続する算用数字キャラクタのうち前の算用数字キャラクタをページ番号とする。
【0099】
これにより、番号消去部17は、番号判別部15によりページ番号とされた算用数字キャラクタに対し、ページ番号の消去を行い、番号付与部21により新たにページ番号の付与が行われる。
【0100】
従って、本実施例では、原稿に記載されたページ番号を正しく判別した上でページ番号を消去し新たにページ番号を付与することができる。
【0101】
また、本実施例では、番号判別部15が連続する複数ページから算用数字キャラクタを判別できなかった場合に、番号ぼかし処理部19は、原稿のページ番号対し市松模様等のぼかし処理を行う。
【0102】
これにより、原稿を誤って認識し消去してしまう可能性を回避することができる。
[その他]
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各種の変更ができる。
【0103】
例えば、上記実施例では、番号認識部13において算用数字キャラクタを原稿のページ番号として認識対象としていたが、算用数字キャラクタに限られることはなく漢数字キャラクタ、ローマ数字キャラクタ等をそれぞれ認識対象とすることができる。
【0104】
また、上記実施例では、番号判別部15において連番となる算用数字キャラクタの有無の判別を行っているが、連番となる算用数字キャラクタとして判別されることとは、単に複数ページにおいて算用数字キャラクタが連続していることのみを判別するのではなく、複数ページにおいて奇数番号のページ又は、偶数番号のページのどちらか一方のページで算用数字キャラクタが認識できた場合も含まれる。
【符号の説明】
【0105】
1 画像形成装置
3 制御部
11 領域設定部
13 番号認識部
15 番号判別部
17 番号消去部
19 番号ぼかし処理部
21 番号付与部
29 スキャナー部(読取部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを読み取り画像出力する画像形成装置において、
ページ番号に基づき読み取り領域を設定する領域設定部と、
前記読み取り領域内の前記画像データを読み取る読取部と、
前記読取部による読み取り結果から番号を認識する番号認識部と、
前記番号認識部による認識結果を連続する複数ページで比較し連番となる番号の有無を判別し連番となる番号をページ番号と判別する番号判別部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1記載の画像形成装置であって、
前記番号判別部で判別された前記ページ番号を消去する番号消去部を備えた、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1記載の画像形成装置であって、
前記番号判別部で連番となる番号を判別できなかった場合に前記認識された番号に対しぼかし処理をする番号ぼかし処理部を備えた、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項2記載の画像形成装置であって、
前記ページ番号が消去された画像データに新たにページ番号を付与する番号付与部を えた、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
画像データを読み取り画像出力する画像形成プログラムにおいて、
ページ番号に基づき読み取り領域を設定する領域設定手順と、
前記読み取り領域内の前記画像データを読み取る読取手順と、
前記読取手順による読み取り結果から番号を認識する番号認識手順と、
前記番号認識手順による認識結果を連続する複数ページで比較し連番となる番号の有無を判別し連番となる番号をページ番号と判別する番号判別手順と、
をコンピューターに実行させることを特徴とする画像形成プログラム。
【請求項6】
請求項5記載の画像形成プログラムであって、
前記番号判別手順で判別された前記ページ番号を消去する番号消去手順を前記コンピューターに実行させる、
ことを特徴とする画像形成プログラム。
【請求項7】
請求項5記載の画像形成プログラムであって、
前記番号判別手順で連番となる番号を判別できなかった場合に前記認識された番号に対しぼかし処理をする番号ぼかし処理手順をコンピューターに実行させる、
ことを特徴とする画像形成プログラム。
【請求項8】
請求項6記載の画像形成プログラムであって、
前記ページ番号が消去された画像データに新たにページ番号を付与する番号付与手順をコンピューターに実行させる、
ことを特徴とする画像形成プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2012−96434(P2012−96434A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−245254(P2010−245254)
【出願日】平成22年11月1日(2010.11.1)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】