説明

画像形成装置

【課題】原稿に形成された画像を読み取って、生成された画像情報を外部メモリに格納する際に、ユーザの利便性を確保する。
【解決手段】HDD13は、USBメモリ2に書き込む対象の画像情報である書込対象画像情報を格納する書込対象記憶部13bを備え、CPU121は、原稿画像情報を生成する画像生成制御部121aと、生成された原稿画像情報を書込対象記憶部13bに追加して書き込む原稿画像書込部121cと、書込対象画像情報に不可逆圧縮処理を施し不可逆圧縮情報を生成する不可逆圧縮部121dと、不可逆圧縮情報をUSBメモリ2へ書き込むメモリ書込部121eと、USBメモリ2へ書き込むことができない場合に、操作入力に基づいて、予め設定された複数の処理の中から1の処理を選択する処理決定部121fとを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部メモリが着脱自在に構成された画像形成装置に関するものである。特に、スキャナ、複写機、ファクシミリ、インターネットファクシミリ、及び、これらの機能の内、少なくとも1の機能を有する複合機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
原稿に形成された画像を読み取って画像情報を生成し、生成された画像情報をHDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)に格納する複写機等の画像形成装置がある。このような複写機では、複数枚の原稿を複数部だけコピーする場合に、複数枚の原稿に形成された画像を読み取り、形成された複数の画像情報を、一旦、HDDに格納した後、HDDから画像情報を読み出して印刷する。
【0003】
このように、HDDに一旦画像情報を格納することにより、原稿に形成された画像を一度だけ読み取ることにより、前記複数枚の原稿を複数部だけコピーすることが可能となる。一方、HDDに格納することが可能な画像情報の個数を増大する(又は、必要なHDDの容量を削減する)ため、画像情報に圧縮処理を施し、得られた圧縮画像情報をHDDに格納することが提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−159069号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、近年、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の携帯式の不揮発性メモリの容量が飛躍的に増大しており、原稿に形成された画像を読み取って生成された画像情報をUSBメモリ等の外部メモリに格納することが可能となってきている。しかしながら、画像情報の種類によって圧縮率が異なり、圧縮処理により得られる圧縮画像情報のサイズが異なるため、USBメモリへ書き込み可能な圧縮画像情報の個数が、画像の種類によって異なる結果になる。
【0005】
その結果、多数枚(例えば、100枚)の原稿に形成された画像を読み取って、生成された画像情報をUSBメモリ等の外部メモリに格納する際に、画像情報のサイズが外部メモリの容量を超えて格納不能となることがあった。このような場合には、例えば、原稿の枚数を減らして、再度、原稿に形成された画像を読み取って画像情報を生成する必要があり、ユーザの利便性を改善する必要があった。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、原稿に形成された画像を読み取って、生成された画像情報を外部メモリに格納する際に、ユーザの利便性が確保され得る画像形成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために請求項1に記載の画像形成装置は、外部メモリが着脱自在に構成された画像形成装置であって、枚数が2以上の第1所定数である原稿にそれぞれ形成された画像を、原稿毎に順次読み取ることにより、前記第1所定数の個数の原稿画像情報を生成する画像生成手段と、外部メモリに書き込む対象の画像情報である書込対象画像情報を格納する書込対象記憶手段と、前記画像生成手段により原稿画像情報が生成される度に、生成された原稿画像情報を、前記書込対象記憶手段に、前記書込対象画像情報として、既に格納されている原稿画像情報に追加して書き込む原稿画像書込手段と、前記原稿画像書込手段により原稿画像情報が前記書込対象記憶手段に書き込まれる度に、前記書込対象記憶手段に格納されている前記書込対象画像情報に対して不可逆圧縮処理を施し不可逆圧縮情報を生成する不可逆圧縮手段と、前記不可逆圧縮手段により不可逆圧縮情報が生成される度に、前記不可逆圧縮情報を前記外部メモリへ書き込むメモリ書込手段と、前記メモリ書込手段により前記外部メモリへ書き込むことができない場合に、外部からの操作入力を受け付け、受け付けられた操作入力に基づいて、予め設定された複数の処理の中から1の処理を選択する処理決定手段とを備え、前記メモリ書込手段が、前記外部メモリに既に不可逆圧縮情報が格納されている場合には、格納されている不可逆圧縮情報に上書きして、前記不可逆圧縮手段により生成された不可逆圧縮情報を書き込むことを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載の画像形成装置は、請求項1に記載の画像形成装置であって、装着されていた外部メモリである第1外部メモリが取り外され、新たな外部メモリである第2外部メモリが装着される場合に、前記第2外部メモリに前記不可逆圧縮情報を書き込む処理である保存先変更処理を実行する保存先変更手段を備え、前記処理決定手段が、前記保存先変更処理を選択可能に構成されていることを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載の画像形成装置は、請求項2に記載の画像形成装置であって、前記保存先変更手段が、前記処理決定手段により前記保存先変更処理が選択され、前記第1外部メモリが取り外され、前記第2外部メモリが装着された場合に、前記不可逆圧縮手段に対して、前記書込対象記憶手段に格納されている書込対象画像情報に不可逆圧縮処理を施して不可逆圧縮情報を生成させ、前記メモリ書込手段に対して、前記不可逆圧縮手段により生成された不可逆圧縮情報を前記第2外部メモリへ書き込ませることを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載の画像形成装置は、請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置であって、前記第1外部メモリが取り外され、前記第2外部メモリが装着される度に、前記第2外部メモリの容量情報を取得する容量取得手段と、前記第2外部メモリの容量が、前記第1外部メモリの容量以下であるか否かを判定する容量判定手段と、前記容量判定手段により、前記第2外部メモリの容量が、前記第1外部メモリの容量以下である判定された場合に、前記保存先変更手段に対して、前記保存先変更処理の実行を禁止する禁止手段とを備えることを特徴としている。
【0011】
請求項5に記載の画像形成装置は、請求項1に記載の画像形成装置であって、装着されていた外部メモリである第1外部メモリが取り外され、新たな外部メモリである第2外部メモリが装着される場合に、前記不可逆圧縮情報を、前記第1外部メモリと、前記第2外部メモリとに分割して書き込む処理である保存先分割処理を実行する分割実行手段を備え、前記処理決定手段が、前記保存先分割処理を選択可能に構成されていることを特徴としている。
【0012】
請求項6に記載の画像形成装置は、請求項5に記載の画像形成装置であって、前記画像生成手段により生成された原稿画像情報を格納する生成画像記憶手段を備え、前記分割実行手段が、前記処理決定手段により前記保存先分割処理が選択された場合に、前記書込対象記憶手段に格納された書込対象画像情報の内、前記生成画像記憶手段に格納されている原稿画像情報を削除して書込対象画像情報を書き換えて前記書込対象記憶手段に書き込み、前記不可逆圧縮手段に対して、前記書込対象記憶手段に格納されている書込対象画像情報に不可逆圧縮処理を施して不可逆圧縮情報を生成させ、前記メモリ書込手段に対して、前記不可逆圧縮手段により生成された不可逆圧縮情報を前記第1外部メモリへ書き込ませ、前記第1外部メモリが取り外され、前記第2外部メモリが装着された場合に、前記生成画像記憶手段に格納された原稿画像情報を、前記書込対象画像情報として前記書込対象記憶手段に書き込み、前記不可逆圧縮手段に対して、前記書込対象記憶手段に格納されている書込対象画像情報に不可逆圧縮処理を施して不可逆圧縮情報を生成させ、前記メモリ書込手段に対して、前記不可逆圧縮手段により生成された不可逆圧縮情報を前記第2外部メモリへ書き込ませることを特徴としている。
【0013】
請求項7に記載の画像形成装置は、請求項1に記載の画像形成装置であって、2以上の第2所定数の原稿画像情報に合成処理を施して1の合成画像情報を生成する画像合成手段と、前記合成画像情報に対して前記不可逆圧縮処理を施して得られる不可逆圧縮情報を前記外部メモリへ書き込む合成画像保存処理を実行する合成画像保存手段とを備え、前記処理決定手段が、前記合成画像保存処理を選択可能に構成されていることを特徴としている。
【0014】
請求項8に記載の画像形成装置は、請求項7に記載の画像形成装置であって、前記合成画像保存手段が、前記処理決定手段により前記合成画像保存処理が選択された場合に、前記画像合成手段に対して、前記書込対象記憶手段に格納されている全ての原稿画像情報について、前記第2所定数の原稿画像情報毎に合成処理を施して合成画像情報を生成させ、前記原稿画像書込手段に対して、前記書込対象記憶手段に、前記書込対象画像情報として、前記画像合成手段により生成された合成画像情報を書き込ませ、前記不可逆圧縮手段に対して、前記書込対象記憶手段に格納されている前記合成画像情報に対して不可逆圧縮処理を施し不可逆圧縮情報を生成させ、前記メモリ書込手段に対して、前記不可逆圧縮手段により生成された不可逆圧縮情報を前記外部メモリへ書き込ませ、前記画像生成手段により前記第2所定数分の原稿画像情報が生成される度に、前記画像合成手段に対して、前記第2所定数の原稿画像情報に合成処理を施して1の合成画像情報を生成させ、前記画像合成手段により合成画像情報が生成される度に、前記原稿画像書込手段に対して、前記書込対象記憶手段に、前記書込対象画像情報として、前記画像合成手段により生成された合成画像情報を書き込ませることを特徴としている。
【0015】
請求項9に記載の画像形成装置は、請求項7又は請求項8に記載の画像形成装置であって、前記画像合成手段が、外部からの操作入力を受け付け、受け付けられた操作入力に基づいて、前記第2所定数を設定することを特徴としている。
【0016】
請求項10に記載の画像形成装置は、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の画像形成装置であって、前記原稿画像書込手段は、前記書込対象画像情報を1のファイルに編集して、前記書込対象記憶手段に書き込むことを特徴としている。
【0017】
請求項11に記載の画像形成装置は、請求項1〜請求項10のいずれかに記載の画像形成装置であって、前記原稿画像書込手段は、前記書込対象画像情報に対して可逆圧縮処理を施して、前記書込対象記憶手段に書き込むことを特徴としている。
【0018】
請求項12に記載の画像形成装置は、請求項1〜請求項11のいずれかに記載の画像形成装置であって、前記不可逆圧縮手段が、前記不可逆圧縮処理として、ページ概念のある圧縮形式に圧縮処理を行うことを特徴としている。
【0019】
請求項13に記載の画像形成装置は、請求項12に記載の画像形成装置であって、前記不可逆圧縮手段が、前記不可逆圧縮処理として、PDF(Portable Document Format)方式の圧縮処理を行うことを特徴としている。
【発明の効果】
【0020】
請求項1に記載の画像形成装置によれば、原稿画像情報が生成される度に、生成された原稿画像情報が、書込対象記憶手段に、書込対象画像情報として、既に格納されている原稿画像情報に追加して書き込まれるため、外部メモリの空き容量が不足して、外部メモリに書き込むことができない場合にも、それまでに生成された全ての原稿画像情報が書込対象記憶手段に格納されているので、再度、原稿に形成された画像を読み取る必要はなく、ユーザの利便性を向上できる。
【0021】
また、メモリ書込手段により外部メモリへ書き込むことができない場合に、外部からの操作入力が受け付けられ、受け付けられた操作入力に基づいて、予め設定された複数の処理の中から1の処理が選択されるため、ユーザは所望する処理を選択することができ、利便性を向上できる。
【0022】
更に、原稿画像情報に対応する書込対象画像情報に対して不可逆圧縮処理を施して生成された不可逆圧縮情報が外部メモリへ書き込まれるため、外部メモリへ格納する情報のサイズが削減され、より多くの原稿画像情報を外部メモリに格納することができる。
【0023】
請求項2に記載の画像形成装置によれば、新たな外部メモリである第2外部メモリに不可逆圧縮情報を書き込む処理である保存先変更処理が実行可能に構成されているため、容量が充分に大きい第2外部メモリを装着することにより、生成される全ての原稿画像情報(=第1所定数の原稿画像情報)に対応する不可逆圧縮情報を第2外部メモリに格納することができる。
【0024】
請求項3に記載の画像形成装置によれば、装着されていた外部メモリである第1外部メモリが取り外され、新たな外部メモリである第2外部メモリが装着される場合に、書込対象記憶手段に格納されている書込対象画像情報に不可逆圧縮処理が施されて不可逆圧縮情報が生成され、生成された不可逆圧縮情報が第2外部メモリへ書き込まれるため、第1外部メモリから第2外部メモリへ保存先が変更される。従って、新たな外部メモリである第2外部メモリに不可逆圧縮情報を書き込む処理である保存先変更処理が容易に実行可能となる。
【0025】
請求項4に記載の画像形成装置によれば、第2外部メモリの容量が第1外部メモリの容量以下である場合には、明らかに、第2外部メモリに、生成される全ての原稿画像情報(=第1所定数の原稿画像情報)に対応する不可逆圧縮情報を格納することはできない。そこで、この場合に、保存先変更処理の実行が禁止されるため、無駄な処理が行われることが未然に防止され、ユーザの利便性を更に向上できる。
【0026】
請求項5に記載の画像形成装置によれば、装着されていた外部メモリである第1外部メモリと、新たな外部メモリである第2外部メモリとに分割して書き込む処理である保存先分割処理が実行可能に構成されているため、不可逆圧縮情報が、第1外部メモリと第2外部メモリとに分割して書き込まれ、小さい容量の外部メモリを複数個用いることにより多数の原稿の原稿画像情報に対応する不可逆圧縮情報を格納することができる。
【0027】
請求項6に記載の画像形成装置によれば、書込対象記憶手段に格納された書込対象画像情報の内、生成画像記憶手段に格納されている原稿画像情報を削除して書込対象画像情報が書き換えられ、書き換えられた書込対象画像情報に不可逆圧縮処理が施されて生成された不可逆圧縮情報が第1外部メモリへ書き込まれるため、容量不足が発生する直前の原稿画像情報までが不可逆圧縮情報として第1外部メモリに格納される。
【0028】
そして、第1外部メモリが取り外され、第2外部メモリが装着された場合に、生成画像記憶手段に格納された原稿画像情報が、書込対象画像情報として書込対象記憶手段に書き込まれ、その書込対象画像情報に不可逆圧縮処理が施されて生成された不可逆圧縮情報が第2外部メモリへ書き込まれるため、容量不足が発生する際に生成された原稿画像情報以降の原稿画像情報が第2外部メモリへ書き込まれる。
【0029】
このようにして、不可逆圧縮情報を、第1外部メモリと第2外部メモリとに分割して書き込む処理である保存先分割処理が容易に実行可能となる。
【0030】
請求項7に記載の画像形成装置によれば、2以上の第2所定数の原稿画像情報に合成処理を施し、生成された合成画像情報に対して不可逆圧縮処理を施して得られる不可逆圧縮情報を外部メモリへ書き込む合成画像保存処理を実行可能に構成されているため、不可逆圧縮情報のサイズが削減され、生成される全ての原稿画像情報(=第1所定数の原稿画像情報)に対応する不可逆圧縮情報を、第2所定数を適当に設定することにより、外部メモリに格納することができる。
【0031】
請求項8に記載の画像形成装置によれば、書込対象記憶手段に格納されている全ての原稿画像情報について、第2所定数の原稿画像情報毎に合成処理が施されて合成画像情報が生成され、書込対象記憶手段に書込対象画像情報として書き込まれ、その合成画像情報に対して不可逆圧縮処理が施されて不可逆圧縮情報を生成され、生成された不可逆圧縮情報が外部メモリへ書き込まれるため、容量不足が発生した際の原稿画像情報までが不可逆圧縮情報として外部メモリに格納される。
【0032】
ここで、第2所定数(例えば、2)の原稿画像情報毎に合成処理(例えば、「2in1」の処理)が施されて合成画像情報が生成された後、生成された合成画像情報に不可逆圧縮処理が施されるため、原稿画像情報に対して不可逆圧縮処理が施される場合と比較して、生成される不可逆圧縮情報のサイズが削減される。例えば、「2in1」の処理を施す場合には、不可逆圧縮情報のサイズが略1/2となる。なお、第2所定数が大きい程、不可逆圧縮情報のサイズが小さくなるため、第2所定数を適当に設定することによって、不可逆圧縮情報のサイズを所望する大きさとすることができる。
【0033】
また、第2所定数分の原稿画像情報が生成される度に、第2所定数の原稿画像情報に合成処理が施されて1の合成画像情報が生成され、書込対象記憶手段に、書込対象画像情報として書き込まれるため、書込対象記憶手段に、生成された原稿画像情報に対応する合成画像情報が格納される。すなわち、合成画像保存処理が選択されると、その後は、書込対象記憶手段に、書込対象画像情報として原稿画像情報に替えて、合成画像情報が格納され、合成画像情報に対して不可逆圧縮処理が施されて不可逆圧縮情報が生成される。
【0034】
このようにして、2以上の第2所定数の原稿画像情報に合成処理を施し、生成された合成画像情報に対して不可逆圧縮処理を施して得られる不可逆圧縮情報を外部メモリへ書き込む合成画像保存処理が容易に実行可能となる。
【0035】
請求項9に記載の画像形成装置によれば、外部からの操作入力が受け付けられ、受け付けられた操作入力に基づいて、合成処理する原稿画像情報の個数である第2所定数が設定されるため、ユーザは第2所定数を適当に設定することができる。その結果、外部メモリに格納することができるように、第2所定数を適当に設定することができ、更にユーザの利便性を更に向上することができる。
【0036】
請求項10に記載の画像形成装置によれば、書込対象画像情報が1のファイルに編集されて、書込対象記憶手段に書き込まれるため、その後の不可逆圧縮処理、外部メモリへの書き込み処理等の処理を簡略化できる。更に、外部メモリに1のファイルとして書き込まれているため、外部メモリに格納された画像情報のその後の処理が容易となる。
【0037】
請求項11に記載の画像形成装置によれば、書込対象画像情報に対して可逆圧縮処理が施されて、書込対象記憶手段に書き込まれるため、書込対象記憶手段の容量を削減することができる。また、圧縮処理が可逆圧縮処理であるため、書込対象画像情報の画質の劣化等を伴うことはなく、必要に応じて可逆圧縮処理後の書込対象画像情報に対して、伸張処理を施すことにより元の(=圧縮処理前の)書込対象画像情報が得られる。
【0038】
請求項12に記載の画像形成装置によれば、不可逆圧縮処理としてページ概念のある圧縮形式に圧縮処理が行われるため、外部メモリに格納される不可逆圧縮情報に含まれる画像情報毎の処理(例えば、印刷処理等)をページ毎に行うことが可能となり、不可逆圧縮情報に含まれる画像情報毎の処理を容易に行うことができる。
【0039】
請求項13に記載の画像形成装置によれば、不可逆圧縮処理として、PDF形式に圧縮処理が行われるため、ページ概念のある圧縮形式に、容易に不可逆圧縮処理を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
以下、本発明に係る画像形成装置の一例について図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る画像形成装置の概略構成の一例を示すブロック図である。なお、ここでは、画像形成装置が、スキャナである場合について説明するが、原稿に形成された画像を読み取ることにより原稿画像情報を生成する他の画像形成装置(例えば、複写機、ファクシミリ、インターネットファクシミリ等)である形態でもよい。図1に示すように、スキャナ1は、画像生成部11、制御部12、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)13、及び、操作部14を備えている。また、スキャナ1は、図略のUSB(Universal Serial Bus)インターフェイス部を備え、USBメモリ2(外部メモリの一例に相当する)を着脱自在に構成されている。
【0041】
画像生成部11(画像生成手段の一部に相当する)は、原稿に形成された画像を読み取り原稿画像情報を生成するものであって、読み取り部111及びADF112を備えている。読み取り部111は、読み取る対象の原稿に光を当て、反射光をCCD(Charge Coupled Devices)などで読み取って原稿画像情報を生成するものである。ADF(Automatic Document Feeder)112は、複数枚の原稿を、順次、読み取り部111の原稿読み取り位置へ搬送するものである。
【0042】
制御部12は、スキャナ1全体の動作を制御するものであって、CPU(Central Processing Unit)121と、RAM(Random Access Memory)122と、図略のROM(Read Only Memory)とを備えている。HDD13は、制御部12からの指示に応じて各種情報を格納するものであって、ここでは、画像生成部11で生成された画像情報を格納するものである。
【0043】
操作部14(操作手段の一部に相当する)は、ユーザからの操作入力を受け付けるものであって、例えば、複数の操作ボタンを備え、ボタンが押下されたことを受け付けて、対応する操作入力情報をCPU111に送信するものである。ここでは、操作部14は、後述するように、不可逆圧縮情報を外部メモリへ書き込むことができない場合の処理方法の選択入力、及び、第2所定数を受け付けるものである。また、操作部14は、ADF112にセットされた原稿に形成された画像を読み取って原稿画像を生成し、生成した画像をUSBメモリ2に格納する処理を開始する場合に、ユーザにより押下されるスタートボタンを備えている。
【0044】
図2は、制御部12及びHDD13の一例を示す機能構成図である。CPU121は、機能的に、画像生成制御部121a、画像合成部121b、原稿画像書込部121c、不可逆圧縮部121d、メモリ書込部121e、処理決定部121f、分割実行部121g、保存先変更部121h、合成画像保存部121i、容量取得部121j、容量判定部121k、及び、禁止部121mを備え、HDD13は、機能的に、生成画像記憶部13a、及び、書込対象記憶部13bを備えている。
【0045】
ここでは、CPU121が、ROM等に予め格納されたプログラムを読み出して実行することにより、画像生成制御部121a、画像合成部121b、原稿画像書込部121c、不可逆圧縮部121d、メモリ書込部121e、処理決定部121f、分割実行部121g、保存先変更部121h、合成画像保存部121i、容量取得部121j、容量判定部121k、及び、禁止部121m等の機能部として機能すると共に、HDD13を、生成画像記憶部13a、及び、書込対象記憶部13b等の機能部として機能させるものである。
【0046】
また、RAM122、HDD13に格納された各種データのうち装着脱可能な記録媒体に格納され得るデータは、例えば、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、シリコンディスクドライブ、カセット媒体読み取り機等のドライバで読み取り可能にしてもよく、この場合、記録媒体は、例えば、光ディスク、フレキシブルディスク、CD、DVD、半導体メモリ等である。
【0047】
生成画像記憶部13aは、画像生成制御部121aにより生成された1の原稿画像情報を格納するものである。また、生成画像記憶部13aには、画像生成制御部121aにより原稿画像情報が生成される度に、生成された原稿画像情報が、原稿画像書込部121cによって、書き込まれるものである。
【0048】
書込対象記憶部13bは、USBメモリ2に書き込む対象の画像情報である書込対象画像情報を格納するものである。また、書込対象記憶部13bには、画像生成制御部121aにより原稿画像情報が生成される度に、生成された原稿画像情報が、原稿画像書込部121cによって、書込対象画像情報として、既に格納されている原稿画像情報に追加して書き込まれるものである。
【0049】
画像生成制御部121a(画像生成手段の一部に相当する)は、画像生成部11を介して、枚数が2以上の第1所定数Lである原稿にそれぞれ形成された画像を、原稿毎に順次読み取ることにより、第1所定数Lの個数(=L個)の原稿画像情報を生成するものである。第1所定数Lは、例えば、画像生成部11のADF112にセットされた原稿の枚数である。
【0050】
画像合成部121b(画像合成手段に相当する)は、操作部14を介してユーザからの操作入力を受け付け、受け付けられた操作入力に基づいて、第2所定数Nを設定し、設定された第2所定数N分(すなわち、N個)の原稿画像情報に合成処理を施して1の合成画像情報を生成するものである。ここでは、合成処理は、いわゆる「Nin1」処理であるものとする。例えば、「2in1」処理とは、2ページの文書を1ページに収めて印刷出力が可能とするべく、2つの原稿画像情報を1つの画像情報に合成するものである。
【0051】
原稿画像書込部121c(原稿画像書込手段に相当する)は、画像生成制御部121aにより原稿画像情報が生成される度に(又は、画像合成部121bにより合成画像情報が生成される度に)、生成された原稿画像情報(又は、合成画像情報)を、書込対象記憶部13bに、書込対象画像情報として、既に格納されている原稿画像情報(合成画像情報)に追加して書き込むものである。また、原稿画像書込部121cは、書込対象画像情報を1のファイルに編集して、得られた1のファイルに対して可逆圧縮処理を施して、書込対象記憶部13bに書き込むものである。ここでは、可逆圧縮処理として、例えば、GIF(Graphic Interchange Format)形式、又は、可逆圧縮方式のPDF(Portable Document Format)形式に圧縮処理を行うものである。
【0052】
また、原稿画像書込部121cは、画像生成制御部121aにより原稿画像情報が生成される度に(又は、画像合成部121bにより合成画像情報が生成される度に)、生成された原稿画像情報(又は、合成画像情報)を、生成画像記憶部13aにも書き込むものである。なお、生成画像記憶部13aに、既に原稿画像情報(又は、合成画像情報)が格納されている場合には、画像生成制御部121aにより生成された原稿画像情報(又は、合成画像情報)を上書きして書き込むものである。
【0053】
不可逆圧縮部121d(不可逆圧縮手段に相当する)は、原稿画像書込部121cにより原稿画像情報が書込対象記憶部13bに書き込まれる度に、書込対象記憶部13bに格納されている書込対象画像情報に対して不可逆圧縮処理を施し不可逆圧縮情報を生成するものである。また、不可逆圧縮部121dは、不可逆圧縮処理として、ページ概念のある圧縮形式に圧縮処理を行うものであり、ここでは、不可逆圧縮処理として、不可逆圧縮方式のPDF形式に圧縮処理を行うものである。
【0054】
メモリ書込部121e(メモリ書込手段に相当する)は、不可逆圧縮部121dにより不可逆圧縮情報が生成される度に、不可逆圧縮情報をUSBメモリ2へ書き込むものである。また、メモリ書込部121eは、USBメモリ2に既に不可逆圧縮情報が格納されている場合には、格納されている不可逆圧縮情報に上書きして、不可逆圧縮部121dにより生成された不可逆圧縮情報を書き込むものである。ここで、図3、図4を用いて、原稿画像書込部121c及びメモリ書込部121eの動作の一例を具体的に説明する。
【0055】
図3は、1枚目の原稿に対応する原稿画像情報が生成された場合のHDD13に格納される画像情報を説明する概念図である。(a)に示すように、HDD13の生成画像記憶部13aには、まず、原稿画像書込部121cによって画像生成制御部121aにより生成された1枚目の原稿に対応する原稿画像情報P1が書き込まれる。次に、(b)に示すように、原稿画像書込部121cによって1枚目の原稿に対応する原稿画像情報P1がHDD13の書込対象記憶部13bに書き込まれる。そして、書込対象記憶部13bに格納された1枚目の原稿に対応する書込対象画像情報P1に対して不可逆圧縮部121dによって不可逆圧縮処理が施されて不可逆圧縮情報が生成され、生成された不可逆圧縮情報がメモリ書込部121eによって、USBメモリ2Aへ書き込まれる。
【0056】
図4は、2枚目(M枚目)の原稿に対応する原稿画像情報が生成された場合のHDD13に格納される画像情報を説明する概念図である。(a)に示すように、HDD13の生成画像記憶部13aには、原稿画像書込部121cによって画像生成制御部121aにより生成された2枚目の原稿に対応する原稿画像情報P2が書き込まれる。そして、原稿画像書込部121cによって2枚目の原稿に対応する原稿画像情報P2が、1枚目の原稿に対応する原稿画像情報P1に追加して、HDD13の書込対象記憶部13bに書き込まれる。次に、書込対象記憶部13bに格納された1枚目の原稿に対応する書込対象画像情報P1及び2枚目の原稿に対応する書込対象画像情報P2に対して不可逆圧縮部121dによって不可逆圧縮処理が施されて不可逆圧縮情報が生成され、生成された不可逆圧縮情報がメモリ書込部121eによって、USBメモリ2Aへ書き込まれる。
【0057】
また、(b)に示すように、HDD13の生成画像記憶部13aには、原稿画像書込部121cによって画像生成制御部121aにより生成されたM枚目の原稿に対応する原稿画像情報P(M)が書き込まれる。そして、原稿画像書込部121cによってM枚目の原稿に対応する原稿画像情報P(M)が、1〜(M−1)枚目の原稿に対応する原稿画像情報P1〜P(M−1)に追加して、HDD13の書込対象記憶部13bに書き込まれる。次に、書込対象記憶部13bに格納された1〜M枚目の原稿に対応する書込対象画像情報P1〜P(M)に対して不可逆圧縮部121dによって不可逆圧縮処理が施されて不可逆圧縮情報が生成され、生成された不可逆圧縮情報がメモリ書込部121eによって、USBメモリ2Aへ書き込まれる。
【0058】
再び、図2に示す機能構成図に戻って、制御部12の機能構成について説明する。処理決定部121f(処理決定手段に相当する)は、メモリ書込部121eによりUSBメモリ2へ書き込むことができない場合に、受け付けられた操作入力に基づいて、予め設定された複数の処理(ここでは、保存先分割処理、保存先変更処理、合成画像保存処理及びHDD保存処理)の中から1の処理を選択するものである。
【0059】
分割実行部121g(分割実行手段に相当する)は、装着されていたUSBメモリ2であるUSBメモリ2A(第1外部メモリに相当する:図5参照)が取り外され、新たなUSBメモリ2B(第2外部メモリに相当する:図5参照)が装着される場合に、不可逆圧縮情報を、USBメモリ2Aと、USBメモリ2Bとに分割して書き込む処理である保存先分割処理を実行するものである。具体的には、分割実行部121gは、処理決定部121fにより保存先分割処理が選択された場合に、USBメモリ2Aに不可逆圧縮情報を書き込む処理と、USBメモリ2Bに不可逆圧縮情報を書き込む処理とを行う。
【0060】
USBメモリ2Aに不可逆圧縮情報を書き込む処理として、まず、既に書込対象記憶部13bに格納された書込対象画像情報(例えば、(M+1)枚の原稿に対応する画像情報:ただし、M<第1所定数L)の内、生成画像記憶部13aに格納されている原稿画像情報を削除して書込対象画像情報を書き換えて書込対象記憶部13bに書き込み、次に、不可逆圧縮部121dに対して、書込対象記憶部13bに格納されている書込対象画像情報(例えば、M枚の原稿に対応する画像情報)に不可逆圧縮処理を施して不可逆圧縮情報を生成させ、そして、メモリ書込部121eに対して、不可逆圧縮部121dにより生成された不可逆圧縮情報をUSBメモリ2Aへ書き込ませる。
【0061】
USBメモリ2Bに不可逆圧縮情報を書き込む処理として、まず、USBメモリ2Aが取り外され、USBメモリ2Bが装着された場合に、生成画像記憶部13aに格納された原稿画像情報を、書込対象画像情報として書込対象記憶部13bに書き込み、次に、不可逆圧縮部121dに対して、書込対象記憶部13bに格納されている書込対象画像情報に不可逆圧縮処理を施して不可逆圧縮情報を生成させ、そして、メモリ書込部121eに対して、不可逆圧縮部121dにより生成された不可逆圧縮情報をUSBメモリ2Bへ書き込ませる。
【0062】
図5は、保存先分割処理が選択された場合にHDD13に格納される画像情報を説明する概念図である。(a)に示すように、1〜(M+1)枚目の原稿に対応する不可逆圧縮情報をUSBメモリ2Aへ書き込むことができない場合には、生成画像記憶部13aには、(M+1)枚目の原稿の原稿画像情報P(M+1)が格納され、書込対象記憶部13bには、1枚目から(M+1)枚目までの原稿画像情報に対応する不可逆圧縮情報が格納されている。
【0063】
上述のように、分割実行部121gによって、USBメモリ2Aに1枚目からM枚目までの原稿画像情報に対応する不可逆圧縮情報が格納されて、USBメモリ2Aが取り外され、USBメモリ2Bが装着された場合に、(b)に示すように、分割実行部121gによって、書込対象記憶部13bには、(M+1)枚目の原稿に対応する原稿画像情報が書込対象画像情報P(M+1)として格納され、書込対象画像情報P(M+1)に対して不可逆圧縮処理を施して生成された不可逆圧縮情報がUSBメモリ2Bに書き込まれる。
【0064】
再び、図2に示す機能構成図に戻って、制御部12の機能構成について説明する。保存先変更部121hは、装着されていたUSBメモリ2であるUSBメモリ2A(第1外部メモリに相当する)が取り外され、新たなUSBメモリ2B(第2外部メモリに相当する)が装着される場合に、USBメモリ2Bに不可逆圧縮情報を書き込む処理である保存先変更処理を実行するものである。
【0065】
具体的には、保存先変更部121hは、処理決定部121fにより保存先変更処理が選択され、USBメモリ2Aが取り外され、USBメモリ2Bが装着された場合に、不可逆圧縮部121dに対して、書込対象記憶部13bに格納されている書込対象画像情報に不可逆圧縮処理を施して不可逆圧縮情報を生成させ、メモリ書込部121eに対して、不可逆圧縮部121dにより生成された不可逆圧縮情報をUSBメモリ2Bへ書き込ませるものである。なお、保存先変更部121hは、禁止部121mによって保存先変更処理の実行が禁止されている場合には、保存先変更処理は行われず、禁止部121mによってエラーメッセージが出力される。
【0066】
合成画像保存部121iは、画像合成部121bにより生成された合成画像情報に対して不可逆圧縮処理を施して得られる不可逆圧縮情報を外部メモリ2へ書き込む合成画像保存処理を実行するものである。具体的には、合成画像保存部121iは、処理決定部121fにより合成画像保存処理が選択された場合に、既に生成されて生成画像記憶部13a及び書込対象記憶部13bに格納されている情報を合成画像情報に変換する処理と、新たに発生する画像情報に対する処理とを行う。
【0067】
既に生成されて生成画像記憶部13a及び書込対象記憶部13bに格納されている情報を合成画像情報に変換する処理として、画像合成部121bに対して、書込対象記憶部13bに格納されている全ての原稿画像情報について、第2所定数Nの原稿画像情報毎に合成処理を施して合成画像情報を生成させ、原稿画像書込部121cに対して、書込対象記憶部13bに、書込対象画像情報として、画像合成部121bにより生成された合成画像情報を書き込ませ、不可逆圧縮部121dに対して、書込対象記憶部13に格納されている合成画像情報に対して不可逆圧縮処理を施し不可逆圧縮情報を生成させ、メモリ書込部121eに対して、不可逆圧縮部121dにより生成された不可逆圧縮情報をUSBメモリ2へ書き込ませる。
【0068】
新たに発生する画像情報に対する処理として、画像生成制御部121aにより第2所定数N分の原稿画像情報が生成される度に、画像合成部121bに対して、第2所定数Nの原稿画像情報に合成処理を施して1の合成画像情報を生成させ、画像合成部121bにより合成画像情報が生成される度に、原稿画像書込部121cに対して、書込対象記憶部13bに、書込対象画像情報として、画像合成部121bにより生成された合成画像情報を書き込ませる。
【0069】
図6は、合成画像保存処理が選択された場合にHDD13に格納される画像情報を説明する概念図である。(a)に示すように、1〜(M+1)枚目の原稿に対応する不可逆圧縮情報をUSBメモリ2Aへ書き込むことができない場合には、生成画像記憶部13aには、(M+1)枚目の原稿の原稿画像情報P(M+1)が格納され、書込対象記憶部13bには、1枚目から(M+1)枚目までの原稿画像情報に対応する不可逆圧縮情報が格納されている。
【0070】
(b)に示すように、合成画像保存部121iによって、書込対象記憶部13bには、(M+1)枚目の原稿に対応する合成画像情報が格納されると共に、この合成画像情報に対して不可逆圧縮処理を施して生成された不可逆圧縮情報がUSBメモリ2に書き込まれる。また、合成画像保存部121iによって、新たに生成されたN個(ここでは、N=2)の原稿画像情報に対して合成処理が施されて生成された合成画像情報(=原稿画像情報P(M+2)と原稿画像情報P(M+3)との合成画像情報)が生成画像記憶部13a及び書込対象記憶部13bに書き込まれる。
【0071】
容量取得部121jは、USBメモリ2が取り外され、USBメモリ2が装着される度に、新たに装着されたUSBメモリ2Bの容量情報を取得するものである。
【0072】
容量判定部121kは、新たに装着されたUSBメモリ2Bの容量が、取り外されたUSBメモリ2Aの容量以下であるか否かを判定するものである。
【0073】
禁止部121mは、容量判定部121kにより、新たに装着されたUSBメモリ2Bの容量が、取り外されたUSBメモリ2Aの容量以下であると判定された場合に、保存先変更部121hに対して、保存先変更処理の実行を禁止するものである。
【0074】
図7は、CPU121の動作の一例を示すフローチャートである。まず、画像生成制御部121aによって、操作部14に配設されたスタートボタンが押下されたか否かが判定される(S101)。スタートボタンが押下されていないと判定された場合(S101でNO)には、処理が待機状態とされる。スタートボタンが押下されたと判定された場合(S101でYES)には、画像生成制御部121aによって、原稿に形成された画像が読み取られて、原稿画像情報が生成される(S103)。
【0075】
そして、画像合成部121bによって、図10に示すステップS411において合成画像保存処理(ここでは、便宜上、「Nin1」モードという)が選択されているか否かの判定が行われる(S105)。「Nin1」モードが設定されている場合(S105でYES)には、図8を用いて後述する合成画像書込処理が行われ(S107)、「Nin1」モードが設定されていない場合(S105でNO)には、図9を用いて後述する原稿画像書込処理が行われる(S109)。ステップS107又はステップS109の処理が終了した場合には、不可逆圧縮部121dによって、書込対象記憶部13bに格納された書込対象ファイルに対して不可逆圧縮処理が施され、不可逆圧縮情報が生成される(S111)。次に、図10に示すステップS403、S407、S411において不可逆圧縮情報をUSBメモリ2へ格納する処理(保存先分割処理、保存先変更処理及び合成画像保存処理のいずれかの処理)が選択されているか否かの判定が行われる(S113)。USBメモリ2へ格納する処理が選択されていないと判定された場合(S113でNO)には、不可逆圧縮情報がHDD13に書き込まれ(S115)、処理がステップS123へ進められる。
【0076】
USBメモリ2へ格納する処理が選択されていると判定された場合(S113でYES)には、不可逆圧縮情報をUSBメモリ2へ書き込む処理が開始される(S117)。そして、処理決定部121fによって書き込み処理が成功したか否かの判定が行われる(S119)。書き込み処理が失敗したと判定された場合(S119でNO)、図10を用いて後述する方法選択処理が行われ(S121)、処理がステップS103に戻され、ステップS103以降の処理が繰り返し実行される。書き込み処理が成功したと判定された場合(S119でYES)、及び、ステップ115の処理が終了した場合には、画像生成制御部121aによって、ADF112上に原稿が残っているか否かの判定が行われる(S123)。原稿が残っていると判定された場合(S123でYES)には、処理がステップS103に戻され、ステップS103以降の処理が繰り返し実行される。原稿が残っていないと判定された場合(S123でNO)には、処理が終了される。
【0077】
図8は、図7に示すフローチャートのステップS107で行われる合成画像書込処理の一例を示す詳細フローチャートである。まず、画像合成部121bによって、第2所定数N分(すなわち、N個)の原稿画像情報に合成処理が施されて1の合成画像情報が生成される(S201)。そして、生成された合成画像に対して、原稿画像書込部121cによって、可逆圧縮処理(ここでは、可逆圧縮方式のPDF処理)が施され(S203)、可逆圧縮処理された合成画像が生成画像記憶部13aに格納される(S205)。次に、原稿画像書込部121cによって、ステップS201で生成された合成画像情報が、書込対象画像情報として、既に書込対象記憶部13bに格納されている合成画像情報に追加されて1つの書込対象ファイルが生成される(S207)。そして、生成された書込対象ファイルが、原稿画像書込部121cによって、書込対象記憶部13bに書き込まれ(S209)、処理が図7に示すフローチャートのステップS107へリターンされる。
【0078】
図9は、図7に示すフローチャートのステップS109で行われる原稿画像書込処理の一例を示す詳細フローチャートである。まず、画像生成制御部121aにより生成された原稿画像に対して、原稿画像書込部121cによって、可逆圧縮処理(ここでは、可逆圧縮方式のPDF処理)が施され(S301)、可逆圧縮処理された原稿画像が生成画像記憶部13aに格納される(S303)。次に、原稿画像書込部121cによって、図7のステップS103で生成された原稿画像情報が、書込対象画像情報として、既に書込対象記憶部13bに格納されている原稿画像情報に追加されて1つの書込対象ファイルが生成される(S305)。そして、生成された書込対象ファイルが、原稿画像書込部121cによって、書込対象記憶部13bに書き込まれ(S307)、処理が図7に示すフローチャートのステップS109へリターンされる。
【0079】
図10は、図7に示すフローチャートのステップS121で行われる方法選択処理の一例を示す詳細フローチャートである。まず、処理決定部121fによって、操作部14を介して操作入力(選択入力)が受け付けられたか否かの判定が行われる(S401)。選択入力が受け付けられていないと判定された場合(S401でNO)には、処理が待機状態とされる。選択入力が受け付けられたと判定された場合(S401でYES)には、処理決定部121fによって、保存先分割処理が選択されたか否かの判定が行われる(S403)。保存先分割処理が選択されたと判定された場合(S403でYES)には、図11を用いて後述する保存先分割処理が実行され(S405)、処理が図7に示すフローチャートのステップ121へリターンされる。
【0080】
保存先分割処理が選択されていないと判定された場合(S403でNO)には、処理決定部121fによって、保存先変更処理が選択されたか否かの判定が行われる(S407)。保存先分割処理が選択されたと判定された場合(S407でYES)には、図12を用いて後述する保存先変更処理が実行され(S409)、処理が図7に示すフローチャートのステップ121へリターンされる。保存先変更割処理が選択されていないと判定された場合(S407でNO)には、処理決定部121fによって、合成画像保存処理(ここでは、便宜上「Nin1」という)が選択されたか否かの判定が行われる(S411)。合成画像保存処理が選択されたと判定された場合(S411でYES)には、図13を用いて後述する合成画像保存処理が実行され(S413)、処理が図7に示すフローチャートのステップ121へリターンされる。合成画像保存処理が選択されていないと判定された場合(S411でNO)には、保存先がHDD13に設定されて、図7に示すフローチャートのステップS111で生成された不可逆圧縮情報がHDD13に書き込まれ、処理が図7に示すフローチャートのステップ121へリターンされる。
【0081】
図11は、図10に示すフローチャートのステップS405で行われる分割処理の一例を示す詳細フローチャートである。なお、以下の処理は、特に明記した箇所を除き、分割実行部121gによって行われる。まず、既に書込対象記憶部13bに格納された書込対象ファイルの内、生成画像記憶部13aに格納されている原稿画像情報が削除されて書込対象ファイルが変更される(S501)。そして、変更された書込対象ファイルが書込対象記憶部13bに書き込まれる(S503)。次に、不可逆圧縮部121dによって、書込対象ファイルに対して、不可逆圧縮処理が施され(S505)、得られた不可逆圧縮情報が、メモリ書込部121eによって、USBメモリ2へ書き込まれる(S507)。
【0082】
次に、USBメモリ2が交換されたか否かの判定が行われる(S509)。USBメモリ2が交換されていないと判定された場合(S509でNO)には、処理が待機状態とされる。USBメモリ2が交換されたと判定された場合(S509でYES)には、生成画像記憶部13aに格納されている原稿画像情報が読み出される(S511)。そして、読み出された原稿画像情報から書込対象ファイルが生成される(S513)。次に、生成された書込対象ファイルが書込対象記憶部13bに書き込まれる(S515)。そして、不可逆圧縮部121dによって、書込対象ファイルに対して、不可逆圧縮処理が施され(S517)、得られた不可逆圧縮情報が、メモリ書込部121eによって、USBメモリ2への書き込みが開始される(S519)。次いで、USBメモリ2への書き込みが成功したか否かの判定が行われる(S521)。書き込みが成功したと判定された場合(S521でYES)には、処理が図10に示すフローチャートのステップS405へリターンされる。書き込みが成功しなかったと判定された場合(S521でNO)には、エラーメッセージ(例えば、「書込に失敗しました。USBメモリを交換してください。」というエラーメッセージ)がユーザに視認可能に表示され(S523)、処理がステップS509に戻され、ステップS509以降の処理が繰り返し実行される。
【0083】
図12は、図10に示すフローチャートのステップS409で行われる保存先変更処理の一例を示す詳細フローチャートである。なお、以下の処理は、特に明記した箇所を除き、保存先変更部121hによって行われる。まず、容量取得部121jによって、USBメモリ2が交換されたか否かの判定が行われる(S601)。USBメモリ2が交換されていないと判定された場合(S601でNO)には、処理が待機状態とされる。USBメモリ2が交換されたと判定された場合(S601でYES)には、容量取得部121jによって、新たに装着されたUSBメモリ2の容量情報が取得され、容量判定部121kによって、装着されていたUSBメモリ2の容量より大きいか否かの判定が行われる(S603)。装着されていたUSBメモリ2の容量以下であると判定された場合(S603でNO)には、エラーメッセージ(例えば、「容量の大きなUSBメモリに交換してください。」というエラーメッセージ)がユーザに視認可能に表示され(S605)、処理がステップS601に戻され、ステップS601以降の処理が繰り返し実行される。
【0084】
装着されていたUSBメモリ2の容量より大きいと判定された場合(S603でYES)には、不可逆圧縮部121dによって、書込対象ファイルに対して、不可逆圧縮処理が施され(S607)、得られた不可逆圧縮情報が、メモリ書込部121eによって、USBメモリ2への書き込みが開始される(S609)。次いで、USBメモリ2への書き込みが成功したか否かの判定が行われる(S611)。書き込みが成功したと判定された場合(S611でYES)には、処理が図10に示すフローチャートのステップS409へリターンされる。書き込みが成功しなかったと判定された場合(S611でNO)には、エラーメッセージ(例えば、「書込に失敗しました。USBメモリを交換してください。」というエラーメッセージ)がユーザに視認可能に表示され(S613)、処理がステップS601に戻され、ステップS601以降の処理が繰り返し実行される。
【0085】
図13は、図10に示すフローチャートのステップS413で行われる合成画像保存処理の一例を示す詳細フローチャートである。なお、以下の処理は、特に明記した箇所を除き、合成画像保存部121iによって行われる。まず、画像合成部121bによって、合成される原稿画像情報の個数N(第2所定数)が受け付けられたか否かの判定が行われる(S701)。個数Nが受け付けられていないと判定された場合(S701でNO)には、処理が待機状態とされる。個数Nが受け付けられたと判定された場合(S701でYES)には、画像合成部121bによって、書込対象記憶部13bに格納されている書込対象ファイルが読み出され(S703)、書込対象ファイル内の全ての原稿画像情報が抽出され(S705)、抽出された原稿画像情報に対して可逆伸張処理が施される(S707)。そして、画像合成部121bによって、第2所定数Nの原稿画像情報毎に合成処理を施して合成画像情報が生成される(S709)。次に、原稿画像書込部121cによって、書込対象記憶部13bに、書込対象画像情報として、画像合成部121bにより生成された合成画像情報が書き込まれる(S711)。
【0086】
そして、不可逆圧縮部121dによって、書込対象記憶部13に格納されている合成画像情報に対して不可逆圧縮処理が施され不可逆圧縮情報を生成される(S713)。次いで、メモリ書込部121eによって、不可逆圧縮部121dにより生成された不可逆圧縮情報がUSBメモリ2への書き込みが開始される(S715)。そして、USBメモリ2への書き込みが成功したか否かの判定が行われる(S717)。書き込みが成功したと判定された場合(S717でYES)には、処理が図10に示すフローチャートのステップS413へリターンされる。書き込みが成功しなかったと判定された場合(S717でNO)には、エラーメッセージ(例えば、「書込に失敗しました。USBメモリを交換してください。」というエラーメッセージ)がユーザに視認可能に表示され(S719)、処理がステップS701に戻され、ステップS701以降の処理が繰り返し実行される。
【0087】
このようにして、原稿画像情報が生成される度に、生成された原稿画像情報が、書込対象記憶部13bに、書込対象画像情報として、既に格納されている原稿画像情報に追加して書き込まれるため、USBメモリ2の空き容量が不足して、USBメモリ2に書き込むことができない場合にも、それまでに生成された全ての原稿画像情報が書込対象記憶部13bに格納されているので、再度、原稿に形成された画像を読み取る必要はなく、ユーザの利便性を向上できる。
【0088】
また、メモリ書込部121eによりUSBメモリ2へ書き込むことができない場合に、ユーザからの操作入力が受け付けられ、受け付けられた操作入力に基づいて、予め設定された複数の処理の中から1の処理が選択されるため、ユーザは所望する処理を選択することができ、利便性を向上できる。
【0089】
更に、原稿画像情報に対応する書込対象画像情報に対して不可逆圧縮処理を施して生成された不可逆圧縮情報がUSBメモリ2へ書き込まれるため、USBメモリ2へ格納する情報のサイズが削減され、より多くの原稿画像情報をUSBメモリ2に格納することができる。
【0090】
加えて、装着されていたUSBメモリ2であるUSBメモリ2Aが取り外され、新たなUSBメモリ2Bが装着される場合に、USBメモリ2Bに不可逆圧縮情報を書き込む処理である保存先変更処理を実行可能に構成されているので、容量が充分に大きいUSBメモリ2Bを装着することにより、生成される全ての原稿画像情報(=第1所定数Lの原稿画像情報)に対応する不可逆圧縮情報をUSBメモリ2Bに格納することができる。
【0091】
また、USBメモリ2Bの容量がUSBメモリ2Aの容量以下である場合には、明らかに、USBメモリ2B2に、生成される全ての原稿画像情報(=第1所定数Lの原稿画像情報)に対応する不可逆圧縮情報を格納することはできない。そこで、この場合に、保存先変更処理の実行が禁止されるため、無駄な処理が行われることが未然に防止され、ユーザの利便性を更に向上できる。
【0092】
更に、不可逆圧縮情報を、USBメモリ2Aと、USBメモリ2Bとに分割して書き込む処理である保存先分割処理を実行可能に構成されているので、不可逆圧縮情報がUSBメモリ2Aと、USBメモリ2Bとに分割して書き込まれるため、小さい容量のUSBメモリ2を、複数個用いることにより、多数の原稿の原稿画像情報に対応する不可逆圧縮情報を格納することができる。
【0093】
加えて、2以上の第2所定数の原稿画像情報に合成処理を施し、生成された合成画像情報に対して不可逆圧縮処理を施して得られる不可逆圧縮情報をUSBメモリ2へ書き込む合成画像保存処理を実行可能に構成されているので、不可逆圧縮情報のサイズが削減されるため、生成される全ての原稿画像情報(=第1所定数Lの原稿画像情報)に対応する不可逆圧縮情報を、第2所定数Nを適当に設定することにより、USBメモリ2に格納することができる。
【0094】
更に、ユーザからの操作入力が受け付けられ、受け付けられた操作入力に基づいて、合成処理する原稿画像情報の個数である第2所定数Nが設定されるため、ユーザは第2所定数Nを適当に設定することができる。その結果、USBメモリ2に格納することができるように、第2所定数Nを適当に設定することができ、更にユーザの利便性を更に向上することができる。
【0095】
更に、書込対象画像情報が1のファイルに編集されて、書込対象記憶部13bに書き込まれるため、その後の不可逆圧縮処理、USBメモリ2への書き込み処理等の処理を簡略化できる。更に、USBメモリ2に1のファイルとして書き込まれているため、USBメモリ2に格納された画像情報のその後の処理が容易となる。
【0096】
加えて、書込対象画像情報に対して可逆圧縮処理が施されて、書込対象記憶部13bに書き込まれるため、書込対象記憶部13bの容量を削減することができる。また、圧縮処理が可逆圧縮処理であるため、書込対象画像情報の画質の劣化等を伴うことはなく、必要に応じて可逆圧縮処理後の書込対象画像情報に対して、伸張処理を施すことにより元の(=圧縮処理前の)書込対象画像情報が得られる。
【0097】
また、不可逆圧縮処理としてページ概念のある圧縮形式に圧縮処理が行われるため、USBメモリ2に格納される不可逆圧縮情報に含まれる画像情報毎の処理(例えば、印刷処理等)をページ毎に行うことが可能となり、不可逆圧縮情報に含まれる画像情報毎の処理を容易に行うことができる。
【0098】
加えて、不可逆圧縮処理として、PDF形式に圧縮処理が行われるため、ページ概念のある圧縮形式に容易に不可逆圧縮処理を行うことができる。
【0099】
なお、本発明は、以下の形態にも適用可能である。
(A)本実施形態では、処理決定部121fが、保存先分割処理、保存先変更処理、合成画像保存処理及びHDD保存処理の中から1の処理を選択可能に構成されている場合について説明したが、保存先分割処理、保存先変更処理及び合成画像保存処理の少なくとも1の処理と、HDD保存処理とを選択可能に構成されている形態でもよい。処理可能な選択方法が少ない程、処理が簡略化される。
【0100】
(B)本実施形態では、原稿画像書込部121cが、原稿画像情報に対して可逆圧縮処理を施して書込対象記憶部13bに書き込む場合について説明したが、原稿画像情報に対して不可逆圧縮処理を施して書込対象記憶部13bに書き込む形態でもよい。この場合には、画像合成処理において画質の劣化が生じることがあるが、圧縮率を小さくすることができるため、書込対象記憶部13bの容量を削減することができる。
【0101】
(C)本実施形態では、HDD13に生成画像記憶部13a及び書込対象記憶部13bを備える場合について説明したが、RAM122に、生成画像記憶部13a及び書込対象記憶部13bの少なくとも一方を備える形態でもよい。この場合には、処理が高速化される。
【0102】
(D)本実施形態では、外部メモリがUSBメモリ2である場合について説明したが、その他の着脱自在に構成されたメモリである形態でもよい。例えば、外部メモリがメモリカード、光ディスク、フレキシブルディスク、CD、DVD等である形態でもよい。また、外部メモリが小型のHDDである形態でもよい。このように、外部メモリが携帯可能な形態である場合には、画像情報が書き込まれた外部メモリを他の場所で読み出して使用することが可能となる。
【0103】
(E)本実施形態では、画像合成部121bが合成処理として「Nin1」処理を実行する場合について説明したが、他の方式の合成処理を実行する形態でもよい。例えば、単に、2つの画像を1の画像に合成する処理でもよい。この場合には、合成処理による画質の劣化を確実に防止できる。
【0104】
(F)本実施形態では、分割実行部121gが、既に書込対象記憶部13bに格納された書込対象画像情報(例えば、(M+1)枚の原稿に対応する画像情報:ただし、M<第1所定数L)の内、生成画像記憶部13aに格納されている原稿画像情報を削除して書込対象画像情報を書き換えて書込対象記憶部13bに書き込む場合について説明したが、分割実行部121gが、その他の方法でM枚の原稿に対応する書込対象画像情報を生成する形態でもよい。例えば、書込対象記憶部13bは、(M+1)枚の原稿に対応する書込対象画像情報に加えて、M枚の原稿に対応する書込対象画像情報を格納しており、分割実行部121gが、書込対象記憶部13bに格納されたM枚の原稿に対応する書込対象画像情報を読み出すことにより、M枚の原稿に対応する書込対象画像情報を生成する形態でもよい。この場合には処理が簡略化される。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】は、本発明に係る画像形成装置の概略構成の一例を示すブロック図である。
【図2】は、制御部及びHDDの一例を示す機能構成図である。
【図3】は、1枚目の原稿に対応する原稿画像情報が生成された場合のHDDに格納される画像情報を説明する概念図である。
【図4】は、2枚目(M枚目)の原稿に対応する原稿画像情報が生成された場合のHDDに格納される画像情報を説明する概念図である。
【図5】は、保存先分割処理が選択された場合にHDDに格納される画像情報を説明する概念図である。
【図6】は、合成画像保存処理が選択された場合にHDDに格納される画像情報を説明する概念図である。
【図7】は、CPUの動作の一例を示すフローチャートである。
【図8】は、図7に示すフローチャートのステップS107で行われる合成画像書込処理の一例を示す詳細フローチャートである。
【図9】は、図7に示すフローチャートのステップS109で行われる原稿画像書込処理の一例を示す詳細フローチャートである。
【図10】は、図7に示すフローチャートのステップS121で行われる方法選択処理の一例を示す詳細フローチャートである。
【図11】は、図10に示すフローチャートのステップS405で行われる分割処理の一例を示す詳細フローチャートである。
【図12】は、図10に示すフローチャートのステップS409で行われる保存先変更処理の一例を示す詳細フローチャートである。
【図13】は、図10に示すフローチャートのステップS413で行われる合成画像保存処理の一例を示す詳細フローチャートである。
【符号の説明】
【0106】
1 スキャナ
11 画像生成部(画像生成手段の一部)
12 制御部
121 CPU
121a 画像生成制御部(画像生成手段の一部)
121b 画像合成部(画像合成手段)
121c 原稿画像書込部(原稿画像書込手段)
121d 不可逆圧縮部(不可逆圧縮手段)
121e メモリ書込部(メモリ書込手段)
121f 処理決定部(処理決定手段)
121g 分割実行部(分割実行手段)
121h 保存先変更部(保存先変更手段)
121i 合成画像保存部(合成画像保存手段)
121j 容量取得部(容量取得手段)
121k 容量判定部(容量判定手段)
121m 禁止部(禁止手段)
13 HDD
13a 生成画像記憶部(生成画像記憶手段)
13b 書込対象記憶部(書込対象記憶手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部メモリが着脱自在に構成された画像形成装置であって、
枚数が2以上の第1所定数である原稿にそれぞれ形成された画像を、原稿毎に順次読み取ることにより、前記第1所定数の個数の原稿画像情報を生成する画像生成手段と、
外部メモリに書き込む対象の画像情報である書込対象画像情報を格納する書込対象記憶手段と、
前記画像生成手段により原稿画像情報が生成される度に、生成された原稿画像情報を、前記書込対象記憶手段に、前記書込対象画像情報として、既に格納されている原稿画像情報に追加して書き込む原稿画像書込手段と、
前記原稿画像書込手段により原稿画像情報が前記書込対象記憶手段に書き込まれる度に、前記書込対象記憶手段に格納されている前記書込対象画像情報に対して不可逆圧縮処理を施し不可逆圧縮情報を生成する不可逆圧縮手段と、
前記不可逆圧縮手段により不可逆圧縮情報が生成される度に、前記不可逆圧縮情報を前記外部メモリへ書き込むメモリ書込手段と、
前記メモリ書込手段により前記外部メモリへ書き込むことができない場合に、外部からの操作入力を受け付け、受け付けられた操作入力に基づいて、予め設定された複数の処理の中から1の処理を選択する処理決定手段と
を備え、
前記メモリ書込手段は、前記外部メモリに既に不可逆圧縮情報が格納されている場合には、格納されている不可逆圧縮情報に上書きして、前記不可逆圧縮手段により生成された不可逆圧縮情報を書き込むことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
装着されていた外部メモリである第1外部メモリが取り外され、新たな外部メモリである第2外部メモリが装着される場合に、前記第2外部メモリに前記不可逆圧縮情報を書き込む処理である保存先変更処理を実行する保存先変更手段を備え、
前記処理決定手段は、前記保存先変更処理を選択可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記保存先変更手段は、前記処理決定手段により前記保存先変更処理が選択され、前記第1外部メモリが取り外され、前記第2外部メモリが装着された場合に、前記不可逆圧縮手段に対して、前記書込対象記憶手段に格納されている書込対象画像情報に不可逆圧縮処理を施して不可逆圧縮情報を生成させ、
前記メモリ書込手段に対して、前記不可逆圧縮手段により生成された不可逆圧縮情報を前記第2外部メモリへ書き込ませることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第1外部メモリが取り外され、前記第2外部メモリが装着される度に、前記第2外部メモリの容量情報を取得する容量取得手段と、
前記第2外部メモリの容量が、前記第1外部メモリの容量以下であるか否かを判定する容量判定手段と、
前記容量判定手段により、前記第2外部メモリの容量が、前記第1外部メモリの容量以下である判定された場合に、前記保存先変更手段に対して、前記保存先変更処理の実行を禁止する禁止手段と
を備えることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
装着されていた外部メモリである第1外部メモリが取り外され、新たな外部メモリである第2外部メモリが装着される場合に、前記不可逆圧縮情報を、前記第1外部メモリと、前記第2外部メモリとに分割して書き込む処理である保存先分割処理を実行する分割実行手段を備え、
前記処理決定手段は、前記保存先分割処理を選択可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像生成手段により生成された原稿画像情報を格納する生成画像記憶手段を備え、
前記分割実行手段は、前記処理決定手段により前記保存先分割処理が選択された場合に、前記書込対象記憶手段に格納された書込対象画像情報の内、前記生成画像記憶手段に格納されている原稿画像情報を削除して書込対象画像情報を書き換えて前記書込対象記憶手段に書き込み、
前記不可逆圧縮手段に対して、前記書込対象記憶手段に格納されている書込対象画像情報に不可逆圧縮処理を施して不可逆圧縮情報を生成させ、
前記メモリ書込手段に対して、前記不可逆圧縮手段により生成された不可逆圧縮情報を前記第1外部メモリへ書き込ませ、
前記第1外部メモリが取り外され、前記第2外部メモリが装着された場合に、前記生成画像記憶手段に格納された原稿画像情報を、前記書込対象画像情報として前記書込対象記憶手段に書き込み、
前記不可逆圧縮手段に対して、前記書込対象記憶手段に格納されている書込対象画像情報に不可逆圧縮処理を施して不可逆圧縮情報を生成させ、
前記メモリ書込手段に対して、前記不可逆圧縮手段により生成された不可逆圧縮情報を前記第2外部メモリへ書き込ませることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
2以上の第2所定数の原稿画像情報に合成処理を施して1の合成画像情報を生成する画像合成手段と、
前記合成画像情報に対して前記不可逆圧縮処理を施して得られる不可逆圧縮情報を前記外部メモリへ書き込む合成画像保存処理を実行する合成画像保存手段と
を備え、
前記処理決定手段は、前記合成画像保存処理を選択可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記合成画像保存手段は、前記処理決定手段により前記合成画像保存処理が選択された場合に、
前記画像合成手段に対して、前記書込対象記憶手段に格納されている全ての原稿画像情報について、前記第2所定数の原稿画像情報毎に合成処理を施して合成画像情報を生成させ、
前記原稿画像書込手段に対して、前記書込対象記憶手段に、前記書込対象画像情報として、前記画像合成手段により生成された合成画像情報を書き込ませ、
前記不可逆圧縮手段に対して、前記書込対象記憶手段に格納されている前記合成画像情報に対して不可逆圧縮処理を施し不可逆圧縮情報を生成させ、
前記メモリ書込手段に対して、前記不可逆圧縮手段により生成された不可逆圧縮情報を前記外部メモリへ書き込ませ、
前記画像生成手段により前記第2所定数分の原稿画像情報が生成される度に、前記画像合成手段に対して、前記第2所定数の原稿画像情報に合成処理を施して1の合成画像情報を生成させ、
前記画像合成手段により合成画像情報が生成される度に、前記原稿画像書込手段に対して、前記書込対象記憶手段に、前記書込対象画像情報として、前記画像合成手段により生成された合成画像情報を書き込ませることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記画像合成手段は、外部からの操作入力を受け付け、受け付けられた操作入力に基づいて、前記第2所定数を設定することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記原稿画像書込手段は、前記書込対象画像情報を1のファイルに編集して、前記書込対象記憶手段に書き込むことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記原稿画像書込手段は、前記書込対象画像情報に対して可逆圧縮処理を施して、前記書込対象記憶手段に書き込むことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記不可逆圧縮手段は、前記不可逆圧縮処理として、ページ概念のある圧縮形式に圧縮処理を行うことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記不可逆圧縮手段は、前記不可逆圧縮処理として、PDF(Portable Document Format)形式に圧縮処理を行うことを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−235297(P2007−235297A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−51677(P2006−51677)
【出願日】平成18年2月28日(2006.2.28)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】