説明

画像形成装置

【課題】読取装置片持ち支持機構において、読取装置端部の下方への落ち込みを修正する。
【解決手段】作像装置1上部に突出形成された排紙部1−1に読取装置3の一端部が載置されており、作像装置1と読取装置3の間の空間部には、垂直脚11と水平脚12を有し、水平脚12は奥側端部が垂直脚11によって支持されている支持構造部4が読取装置3の他端と対向して設けてある画像形成装置において、水平脚12と読取装置3の距離を調整する調整部25、26を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関し、特に、読取装置と作像装置との間に空間があり、読取装置の一端を支持構造部で支持する読取装置片持ち支持機構の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図4は読取装置片持ち支持機構の画像形成装置の構成図である。作像装置1の上部に突出形成された排紙部1−1に読取装置3の一端部下面が載置されており、作像装置1と読取装置3との間に排紙用の空間部Sが形成されている。この空間部Sには排紙トレイ2が設けてあり、空間部の内壁には排紙口2aが設けられている。空間部には、読取装置3の他端と対向して、読取装置3の他端を支持する支持構造部4が設けてある。
図5は支持構造部の斜視図である。支持構造部4は、垂直脚11と、垂直客1の上部に固定された水平脚12と、を有している。水平脚12は奥側端部が垂直脚11によって支持されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
水平脚12が読取装置3の底面と接触することになるが、水平脚12の手前側端部12−1は下方から支持されていないので、読取装置3の荷重がこの部分に掛かる。特に、原稿を読取装置3に押し付けたり、原稿カバーを閉じる際にユーザーの力が加わると、読取装置3の端部が下方に変移し、読取画像が歪んでしまう不具合がある。
本発明は、斯かる読取装置片持ち支持機構において、読取装置端部の下方への落ち込みを修正することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、作像装置と、該作像装置の一端部から上方に突出された排紙部と、該排紙部上に固定されることにより作像装置との間の排紙用の空間を介して作像装置と対向配置された読取装置と、該作像装置の他の部位から上方に延びる垂直脚と、該垂直脚上部に固定されて該読取装置の一部を支持する水平脚と、前記水平脚と前記読取装置との高さ方向距離を調整する調整部と、を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記調整部は、調整ネジと操作綸とから構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、作像装置上部に突出形成された排紙部に読取装置の一端部が載置されており、作像装置と読取装置の間の空間部には、垂直脚と水平脚を有し、水平脚は奥側端部が垂直脚によって支持されている支持構造部が読取装置の他端と対向して設けてある画像形成装置において、水平脚と読取装置の距離を調整する調整部を備えたので、読取装置端部の下方への落ち込みを修正することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図4、図5を併せて参照しつつ説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置の要部斜視図である。支持構造部4の水平脚12の手前側端部12−1には、起立片21が設けてあり、その中央には固定ネジ用の上下に伸びる固定ネジ嵌合穴22が形成されている。即ち水平脚12は、下向きの凹部24と、凹部24の両端部から水平に張り出した張出し板を有し、一方の張出し板には起立片21が上方に屈曲形成されている。起立片21には上下方向へ延びる長穴としての固定ネジ嵌合穴22が形成されている。
【0007】
この嵌合穴22を介して、外方から固定ネジ23が読取装置3に螺合されており、これによって読取装置3は水平脚12に固定される。しかし、固定ネジ23は長穴形状の固定ネジ嵌合穴22に嵌合されているので読取装置3及びこれに固定される固定ネジ23は上下に移動することができる。
ここで固定ネジ嵌合穴22は、長穴形状でなくともよい。ネジの径よりも大きい円形でもよい。要は固定ネジ23が上下に移動できればよい。
また、支持構造部4の水平脚12の手前側端部12−1には、調整部収容用の凹部24が形成され、この部分に、読取装置3の手前側端部の高さを調整する調整部が収容されるようになっている。調整部は、調整ネジ25と、調整ネジ25に中心部を固定(或いは回転自在に螺合)した操作輪26と、から構成される。
【0008】
調整ネジ25は、読取装置3の底部に設けたネジ穴に螺合されており、操作輪26を例えば矢印A方向に回動することで、水平脚12に対する読取装置3の手前側端部を持ち上げ、その高さを正常な位置に調整することができる。
ここで、読取装置3を固定ネジ23で水平脚12に固定せずに、調整ネジ25を介して、読取装置3を水平脚12に載置してもよい。
【0009】
このように本発明の画像形成装置は、作像装置1と、該作像装置の一端部から上方に突出された排紙部1−1と、排紙部上に固定されることにより作像装置との間の排紙用の空間Sを介して作像装置と対向配置された読取装置3と、該作像装置の他の部位から上方に延びる垂直脚11と、該垂直脚上部に固定されて該読取装置の一部を支持する水平脚12と、水平脚と読取装置との高さ方向距離を調整する調整部と、を備えた構成が特徴的である。
【0010】
図2は図1に示す調整部を被覆した例を示す読取装置の斜視図である。調整部をカバー31で被覆することで、不要に操作されるのを防止している。
【0011】
図3は図1に示す調整部を露出した例を示す読取装置の斜視図である。調整部の操作輪26をカバー31に設けたスリットを介して露出、突出させ調整操作をしやすくしている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の要部斜視図である。
【図2】図1に示す調整部を被覆した例を示す読取装置の斜視図である。
【図3】図1に示す調整部を露出した例を示す読取装置の斜視図である。
【図4】読取装置片持ち支持機構の画像形成装置の構成図である。
【図5】支持構造部の斜視図である。
【符号の説明】
【0013】
1 作像装置
3 読取装置
4 支持構造部
11 垂直脚
12 水平脚
25 調整ネジ(調整部)
26 操作輪(調整部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作像装置と、該作像装置の一端部から上方に突出された排紙部と、該排紙部上に固定されることにより作像装置との間の排紙用の空間を介して作像装置と対向配置された読取装置と、該作像装置の他の部位から上方に延びる垂直脚と、該垂直脚上部に固定されて該読取装置の一部を支持する水平脚と、前記水平脚と前記読取装置との高さ方向距離を調整する調整部と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1記載の画像形成装置において、前記調整部は、調整ネジと操作綸とから構成されることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−248787(P2007−248787A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−71797(P2006−71797)
【出願日】平成18年3月15日(2006.3.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】