説明

画像形成装置

【課題】電子写真画像形成装置本体内にプロセスカートリッジを装着した状態で電子写真画像形成装置を運搬する際に、電子写真感光体ドラムを、これに当接する現像ローラや他の部材から保護することのできる電子写真画像形成装置を提供する。
【解決手段】 少なくとも感光体ドラムと、現像ローラとを有するプロセスカートリッジを装着して画像を形成する画像形成装置において、感光体ドラムから現像ローラ等が離間しているときに、離間部材8R,8L及び補助離間部材42R,42Lを動作させて現像ローラ等を感光体ドラムに当接させる。このとき、左右の補助離間部材42R,42Lの動作タイミングを異ならせることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプロセスカートリッジを着脱可能な、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置であって、前記プロセスカートリッジを装着した状態で運搬可能な電子写真画像形成装置に関する。
【0002】
ここで、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成方式を用いて記録媒体に画像を形成するものである。そして、電子写真画像形成装置の例としては、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えば、レーザービームプリンタ、LEDプリンタ等)、ファクシミリ装置及びワードプロセッサ等が含まれる。
【背景技術】
【0003】
従来、電子写真画像形成プロセスを用いた電子写真画像形成装置においては、電子写真感光体及び前記電子写真感光体に作用するプロセス手段を一体的にユニット化して、このユニットを画像形成装置本体に着脱可能とする方式が採用されている。
【0004】
上記プロセスカートリッジの現像手段として現像ローラを電子写真感光体ドラムに対して接触状態で現像を行う接触現像方式がある。この接触現像方式は現像ローラが感光体ドラムに付勢された状態となっている。このため、プロセスカートリッジが画像形成装置本体に装着された状態で、長時間使用されないでも感光体ドラムが現像ローラによって常時押圧された状態にある。
【0005】
そこで、画像形成装置本体が長時間使用されない場合は現像ローラを感光体ドラムから離間させておき、画像形成する場合のみ現像ローラを感光体ドラムのに接触させてトナー現像を行うようにしたものが提案されている(特許文献1)。
【0006】
また、画像形成装置本体及びユニットの物流形態としては、従来、画像形成装置本体とユニットをそれぞれ別の箱に梱包するか、或いは、画像形成装置本体とユニットを一つの箱に梱包するものが知られている。そして、ユニットは、使用時に画像形成装置本体に装着され、画像形成可能位置に位置決めされていた。その中で、画像形成装置本体とユニットを一つの箱に梱包する場合の箱の容積を減らし、物流効率を上げる目的で、ユニットを画像形成装置本体内に装着した状態で梱包することが提案されている。例えば、ユニットを画像形成可能位置に装着保持する第1の装着手段と、前記画像形成可能位置とは異なる位置に前記ユニットを装着保持するための第2の装着手段を有した画像形成装置を記載している(特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】特開2001−318506号公報
【特許文献2】特開平7−104637号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来、ユニットを画像形成装置本体に装着した状態で梱包して運搬する場合、本体からユニットへの駆動伝達部や、電子写真感光体としての感光体ドラムと転写ローラとの当接部が運搬時に受ける振動や衝撃に対する対策が望まれていた。
【0009】
本発明の目的は、電子写真画像形成装置本体内にプロセスカートリッジを装着した状態で電子写真画像形成装置を運搬する際に、電子写真感光体ドラムを、これに当接する現像ローラや他の部材から保護することのできる電子写真画像形成装置を提供するものである。
【0010】
本発明の他の目的は、画像形成に際し電子写真感光体ドラムと現像ローラ及び他の部材との離間、当接切り換えを小型の駆動源により行うことが可能な電子写真画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するための本発明における代表的な手段は、プロセスカートリッジを着脱可能な、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置であって、前記プロセスカートリッジを装着した状態で運搬可能な電子写真画像形成装置において、(1)第一の位置と前記第一の位置から退避した第二の位置を取り得る第一係合部材であって、前記プロセスカートリッジの長手方向において一端側と他端側に設けられた第一係合部材と、(2)前記第一係合部材にそれぞれ設けられた、第三の位置と前記第三の位置から退避した第四の位置を取り得る第二係合部材と、(3)前記プロセスカートリッジを取り外し可能に装着するための装着部材と、(4)前記装着部材に装着された前記プロセスカートリッジであって、電子写真感光体ドラムと、前記電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像するための現像ローラと、前記電子写真感光体ドラムを支持する第一枠体と、前記現像ローラを支持する第二枠体であって、前記第一枠体に対して移動可能に結合している第二枠体と、前記プロセスカートリッジの長手方向において一端側と他端側に設けられた第一力受け部であって、前記プロセスカートリッジが前記電子写真画像形成装置の本体に装着されて、前記第一係合部材が前記第一の位置に位置する場合に、前記第一係合部材と当接することによって、前記電子写真感光体ドラムと前記現像ローラとを離間する力を前記第一係合部材から受ける第一力受け部と、前記プロセスカートリッジの長手方向において一端側と他端側に設けられた第二力受け部であって、前記プロセスカートリッジが前記電子写真画像形成装置の本体に装着されて、前記第二係合部材が前記第三の位置に位置する場合に、前記第二係合部材と当接することによって、前記電子写真感光体ドラムと前記現像ローラとを離間し、更に、前記第一係合部材と前記第一力受け部とを離間する力を前記第二係合部材から受ける第二力受け部と、を有する前記プロセスカートリッジと、を有し、前記プロセスカートリッジを前記電子写真画像形成装置の本体に装着した状態で運搬する際は、前記第二係合部材がそれぞれ前記第三の位置に位置し、前記プロセスカートリッジを前記本体に装着したのちに画像形成動作を開始する際は、前記第一係合部材を移動させることによって、前記第二係合部材は前記本体にそれぞれ異なるタイミングで当接して、前記第三の位置から前記第四の位置に移動することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明は電子写真画像形成装置にプロセスカートリッジを装着して運搬する際には第一係合部材及び第二係合部材をプロセスカートリッジの第一力受け部及び第二力受け部に当接させることで電子写真感光体ドラムから現像ローラを離間させることができる。そして、画像形成に際してはプロセスカートリッジの長手方向両端にある前記第二係合部材の移動タイミング異ならせることにより、電子写真感光体ドラムと現像ローラ及び他の部材との離間、当接切り換えを小型の駆動源により行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
〔第1実施形態〕
次に本発明の一実施形態に係るプロセスカートリッジ及び該プロセスカートリッジを着脱可能な電子写真画像形成装置について図面を参照して説明する。
【0014】
なお、本実施形態において、電子写真方式の画像形成プロセスを用いて電子写真感光体に画像を形成する電子写真画像形成装置(以下、単に「画像形成装置」という)及びこれに取り外し可能に装着されるプロセスカートリッジ(以下、単に「カートリッジ」という)を例示している。
【0015】
また、以下の説明において、カートリッジの長手方向とはカートリッジを電子写真画像形成装置本体(以下、単に「本体」という)に着脱する方向と交差する方向(略直交する方向)であり、記録媒体の搬送方向とは交差(略直交)している。
【0016】
(画像形成装置の全体構成)
まず、図1を参照して画像形成装置の全体構成について、画像形成動作とともに説明する。尚、図1は本実施形態を適用可能なカートリッジを画像形成装置に装着した状態を示す概略図である。
【0017】
図1に示すように、本実施形態における画像形成装置は、鉛直方向に並設した4個のカートリッジ7(7a,7b,7c,7d)を取り外し可能に装着するための装着部材70(70Ra,70Rb,70Rc,70Rd)を有する。そして、下から順にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色トナー像を形成する画像形成部が構成されている。なお、各画像形成部は形成されるトナー像の色が異なるが構成は同一である。そこで、以下、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用に設けられた要素であることを表すために図面に付した添え字a、b、c、dは省略し、総括的に説明する。
【0018】
各画像形成部において、光学系3から画像情報に基づいたレーザー光像が照射されてドラム形状の電子写真感光体である電子写真感光体ドラム1にトナー像が形成される。このトナー像形成と同期して記録紙、OHPシート等の記録媒体Sがカセット17から分離給送ローラ18、搬送ローラ19及び、搬送ベルト11等からなる搬送手段で搬送される。
【0019】
前記搬送ベルト11は全ての電子写真感光体ドラム(以下「感光体ドラム」という)1に対向し、接するように循環移動するフィルム状部材である。この搬送ベルト11は駆動ローラ13、従動ローラ14a,14b、テンションローラ15の4本のローラに掛け渡されて図1の矢印A方向に回転する。記録媒体Sは前記搬送ベルト11により転写位置まで搬送される。そして、前記感光体ドラム1に形成されたトナー像が転写手段としての転写ローラ12(12a,12b,12c,12d)にバイアス印加することにより記録媒体Sに転写され、その記録媒体Sが定着手段20へと搬送される。この定着手段20は駆動ローラ21a及びヒータを内蔵する定着ローラ21bを有し、定着手段20を搬送されるSが熱及び圧力を印加されてトナー像が定着される。そして、この記録媒体Sが排出ローラ対23によって排出部24へと排出されるように構成されている。
【0020】
カートリッジ7が本体100に装着されていない状態では、現像ローラ25が常に感光体ドラム1に接触した状態になっている(図2参照)。カートリッジ7の本体100への装着は、感光体ドラム1を支持する軸受を、図示しないガイド溝に沿って挿入することによって行う。本体100に装着されたカートリッジ7は、図3に示す第一係合部材である離間部材8R,8Lにより感光体ドラム1と現像ローラ25との離間動作が行われる。
【0021】
(カートリッジの全体構成)
一方、本実施形態のカートリッジ7は、本体100に着脱可能であって、少なくとも感光体ドラムと、前記電子写真感光体ドラムを帯電させるための帯電手段と、前記感光体ドラムに形成された潜像を現像するための現像手段とを有するものである。
【0022】
本実施形態のカートリッジ7は、図2に示すように、感光層を有する感光体ドラム1を回転してその表面を帯電手段としての帯電ローラ2によって一様に帯電する。そして、画像形成装置の光学系3からの光像を感光体ドラム1に露光して静電潜像を形成する。次に、現像手段の現像ブレード35により現像ローラ25上に均一なトナー層を形成する。その後、そのトナーを前記潜像に応じて感光体ドラム1に転移させることによって前記潜像に応じたトナー像を形成して可視像化する。さらに転写ローラ12でそのトナー像を記録媒体Sに転写した後は、クリーニング手段のクリーニングブレード6によって感光体ドラム1に残留したトナーを除去するように構成されている。
【0023】
前記カートリッジ7は感光体ユニット26と、現像ユニット4(4a〜4d)に分かれている。感光体ユニット26には感光体ドラム1と、帯電ローラ2、及びクリーニングブレード6が支持されている。また、現像ユニット4には現像ローラ25等の現像手段を構成する部材が支持されている。
【0024】
前記感光体ユニット26の第一枠体であるクリーニング枠体27には、感光体ドラム1が軸受(不図示)を介して回転自在に取り付けられている。感光体ドラム1の周面には、前述した通り帯電ローラ2、クリーニングブレード6が接触している。さらに、クリーニングブレード6によって感光体ドラム1周面から除去された残留トナーは、トナー送り機構29によってクリーニング枠体27の後方に設けられた除去トナー室27aに送られる。
【0025】
また、クリーニング枠体27には帯電ローラ軸受28が、帯電ローラ2の回転中心と感光体ドラム1の回転中心を結んだ線D方向に移動可能に取り付けられている。帯電ローラ2の回転軸2jは帯電ローラ軸受28に回転可能に取り付けられている。そして帯電ローラ軸受28は帯電ローラ加圧部材46により感光体ドラム1に向かって加圧されている。そのため、帯電ローラ2は感光体ドラム1に加圧された状態になっている。
【0026】
現像ユニット4は、感光体ドラム1と接触して図2の矢印B方向に回転する現像ローラ25が第二枠体に支持されている。この第二枠体はトナーが収容されたトナー容器30、現像枠体31、及び、サイドカバー32R,32Lとから構成されている。現像ローラ25は現像枠体31の長手方向両端側(一端側と他端側)において回転自在に支持されている。また現像ローラ25の周面には、現像ローラ25に接触して図2の矢印C方向に回転するトナー供給ローラ34と、現像ローラ25上のトナー層を規制するための現像ブレード35がそれぞれ接触している。さらにトナー容器30内には、収容されたトナーを撹拌するとともに前記トナー供給ローラ34へトナーを搬送するためのトナー搬送機構36が設けられている。
【0027】
前記現像ユニット4は、現像ユニット4全体が感光体ユニット26に対して揺動(回転)自在に支持された吊り構造となっている。即ち、現像ユニット4はサイドカバー32R,32Lに設けられた、回動中心となる穴32bR,32bLに嵌合する軸37R,37Lを中心にして感光体ユニット26に回動自在に結合されている。
【0028】
カートリッジ7の画像形成時においては、軸37R,37Lを中心にして、回転モーメントにより現像ローラ25が感光体ドラム1に接触するよう、押圧部材である加圧バネ38によって現像ユニット4が常に付勢されている。
【0029】
そして、本実施形態のカートリッジ7は前記感光体ユニット26に対して現像ユニット4を揺動させることで、第1離間状態と第2離間状態とをとることができる。第1離間状態は、感光体ドラム1から現像ローラ25が離間した状態である。尚、第1離間状態にする必要性は、画像形成に関与しない時は、感光体ドラム1から現像ローラ25を離間させることでそれぞれの寿命を延ばすためである。
【0030】
そして、第2離間状態は、感光体ドラム1から現像ローラ25と帯電ローラ2が離間し、さらに、後で述べる離間部材8R,8Lと第一力受け部32aR、32aLとが離間した状態である。第2離間状態にする必要性は、カートリッジ7を本体100に装着した状態で運搬する際に、接触している個所をなくすことで、カートリッジ7及び本体100がダメージを受けたり、破損することを防止するためである。
【0031】
そして、図4に示すように、現像ユニット4のサイドカバー32R,32Lにはカートリッジ7を前記第2離間状態にするために本体から力を受ける第二力受け部32cR,32cLが設けられている。さらに、サイドカバー32R,32Lには、カートリッジを前記第1離間状態にするために本体から力を受ける第一力受け部32aR,32aLが設けられている。この第一力受け部32aR,32aLは、離間部材8R,8Lが前記第一の位置に位置する場合に、離間部材8R,8Lと当接することによって、感光体ドラム1現像ローラ25とを離間する力を離間部材8R,8Lから受けるものである。
【0032】
尚、感光体ドラム1と現像ローラ25が接触して現像を行う接触現像方式においては、感光体ドラム1は剛体とし、現像ローラ25は弾性体を有するローラとすることが好ましい。この弾性体としては、ソリッドゴム単層やトナーへの帯電付与性を考慮してソリッドゴム層上に樹脂コーティングを施したもの等が用いられる。
【0033】
(感光体ドラムと現像部材及び帯電部材の離間手段)
次に本実施形態に係るカートリッジ7における感光体ドラム1から現像ローラ25及び帯電ローラ2を離間させるための離間手段について、図3乃至図7を用いて説明する。
【0034】
前述したように本実施形態のカートリッジ7は感光体ドラム1から現像ローラ25と帯電ローラ2が離間した第2離間状態と、感光体ドラム1から現像ローラ25が離間した第1離間状態とを取り得るように構成されている。そして、図4において、第一係合部材としての離間部材8R,8Lは、第一力受け部32aR,32aLに作用して、カートリッジ7を第1離間状態にするものである。また、第二係合部材としての補助離間部材42R,42L(図3参照)は、第二力受け部32cR,32cLに作用して、カートリッジ7を第2離間状態にするものである。
【0035】
各離間部材8R,8Lは、図3に示すように、それぞれ支持軸51で連結され、各支持軸51の一端には歯車60が取り付けられている。そして、歯車60a,60bは歯車61aに噛合い、歯車60c,60dは歯車61bに噛合っている。また、歯車61aは歯車62aに噛合い、歯車61bは歯車62bに噛合っており、歯車62aと62bは一つの駆動源であるステッピングモータ63に噛合っている。
【0036】
上記構成において、ステッピングモータ63から駆動が伝達されると、歯車を介して各離間部材8R,8Lが回転する。
【0037】
図5において、感光体ドラム1から現像ローラ25を離間させるために、偏心カム形状の2個の離間部材8R,8L(第一のカム部材)が離間部材駆動軸43(カム軸)によって一体的に回転可能に本体に設けられている。離間部材8R,8Lは、図6に示す第一の位置と、図7に示す前記第一の位置から退避した第二の位置とをとり得る。前記第一の位置は、前記電子写真感光体ドラムと前記現像ローラとを離間させるための位置であり、第二の位置は、前記電子写真感光体ドラムと前記現像ローラとを接触させるための位置である。
【0038】
そして、それぞれの離間部材8R,8Lに感光体ドラム1から帯電ローラ2を離間させるための第二係合部材としての補助離間部材42R,42Lが回動可能に取り付けられている。
【0039】
補助離間部材42R,42L(第二のカム部材)は回動することによって、離間部材8R,8Lの最大外形よりも外側に突出した第三の位置と、離間部材8R,8Lの最大外形から突出しない状態である第四の位置とを取り得るように構成されている。即ち、第四の位置においては、補助離間部材42R,42Lは離間部材8R,8Lの最大外形よりも内側であって、第三の位置から退避した位置に固定される。
【0040】
また、図5に示すように、補助離間部材42Rは離間部材8Rに設けられた取付穴に補助離間部材42Rと一体の軸42aRを挿入し、該軸42aRを中心に回動可能に設けられている。そして、補助離間部材42Rは離間部材8Rに設けられた回転規制部8hRに係止することで、それ以上は図5の時計回り方向に回転しないようになっている。さらに、補助離間部材42Rには弾性変形可能な係止部42bRが設けられ、これが離間部材8Rに形成された爪形状の突起8dRに引っ掛かるようになっている。
【0041】
前記離間部材駆動軸43の長手方向反対側の離間部材8L及び補助離間部材42Lについても同様に取り付けられている。
【0042】
(現像ローラ、帯電ローラの離間動作)
図6において、離間部材8R,8Lが駆動軸43を中心に矢印E方向に回転することで、現像ユニット4のサイドカバー32R,32Lに設けられた第一力受け部32aR,32aLの位置が変わる。そして、現像ユニット4は揺動中心である軸37R(37L)を中心に揺動するため、図6に示すように、現像ローラ25は感光体ドラム1から接離する。
【0043】
離間構成の位置関係について更に詳しく説明すると、図4(b)に示すように、第一力受け部32aRは離間部材8Rと対向した位置にある。また、第二力受け部32cRは補助離間部材42Rに対向した位置にある。このように、第二力受け部32cRと第一力受け部32aRは駆動軸43の長手方向にずれた位置に配置されている。即ち、第一力受け部32aRと第二力受け部32cRは、サイドカバー32Rから長手方向に突出した突起に設けられている。なお、カートリッジ7の長手方向反対側の第二力受け部32cLと第一力受け部32aLの配置についても同様に長手方向にずれた位置にそれぞれが同様に配置されている。
【0044】
次に帯電ローラ2の離間について説明する。図5に示すように、現像ユニット4の第二力受け部32cR,32cLが離間部材8R,8Lの最大外形よりも外側に突出した第三の位置にある状態の補助離間部材42R,42Lと当接する。このとき、感光体ドラム1と現像ローラ25とを離間し、更に第二力受け部32cR,32cLは離間部材8R,8Lと第一力受け部32aR,32aLとを離間する力を補助離間部材42R,42Lから受ける。このため、現像ローラ25のみが感光体ドラム1から離間された状態より更に離間された状態になり、帯電ローラ2も感光体ドラム1から離間された状態になる。
【0045】
また、補助離間部材42R,42Lが第三の位置にあるときは、離間部材8R,8Lと第一力受け部32aR、32aLとは離間している。よって、この状態でカートリッジ7が本体100に装着された状態で運搬されても、離間部材8R,8Lと第一力受け部32aR、32aLは衝撃等によって、破損したり、ダメージを受けることはない。尚、補助離間部材42R,42Lと第二力受け部32cR,32cLは接触している。しかし、補助離間部材42R,42Lと第二力受け部32cR,32cLは、カートリッジ7が本体100装着された状態で運搬される際にのみ使用されるものであるので問題は無い。
【0046】
これを具体的に説明すると、図5に示すように、作動部材40Rの穴40aRに感光体ユニット26のクリーニング枠体27に一体に設けられた軸27bRが挿入された状態で作動部材40Rが感光体ユニット26に取り付けられている。そして、作動部材40Rは軸27bRを中心として回動可能となっている。
【0047】
作動部材40Rに設けられた離間部材取付穴40bRに帯電ローラ離間部材39Rと一体に設けられた軸39aRが挿入された状態で回動可能に取り付けられている。帯電ローラ離間部材39Rに設けられた帯電ローラ取付穴39bRには帯電ローラ2の軸2jが挿入されて取り付けられている。
【0048】
なお、図5乃至図7ではカートリッジ7の長手方向一端側のみ示しているが、他端側にも同様の作動部材及び帯電ローラ離間部材等が取り付けられている。
【0049】
図5では離間部材8Rに設けられた補助離間部材42Rが、現像ユニット4のサイドカバー32Rに設けられた第二力受け部32cRに当接した状態になっている。この状態では、現像ユニット4が穴32bRを通る軸37Rを中心として感光体ユニット26に対して回動する。そして、現像ユニット4のサイドカバー32Rに一体に設けられた付勢部32dRが、帯電ローラ離間部材39Rと係合している離間部材としての作動部材40Rを押し上げる。これにより、作動部材40Rが軸27bRを中心に矢印J方向に回転する。その結果、帯電ローラ離間部材39Rが矢印G方向に引っ張られて、帯電ローラ2が感光体ドラム1から離間した状態となる。
【0050】
上記のように補助離間部材42Rが第二力受け部32cRを押し上げて感光体ドラム1から帯電ローラ2が離間するときの現像ユニット4の揺動量(第1揺動量)は、離間部材8Rが第一力受け部32aRを押し上げて感光体ドラム1から現像ローラ25が離間するときの揺動量(第2揺動量)よりも大きい。このため、帯電ローラ2が感光体ドラム1から離間するときは現像ローラ25も感光体ドラム1から離間した状態(第2離間状態)となる。
【0051】
本体100の出荷状態では、カートリッジ7は本体100に装着された状態で、且つ図5に示した帯電ローラ2及び現像ローラ25が感光体ドラム1から離間された第2離間状態を保持したまま運搬される。このようにカートリッジ7を本体100に装着した状態で運搬(同梱)して出荷することで梱包材や梱包スペースを少なくてすむ。また、出荷前の保管期間が長くても感光体ドラム1に対して現像ローラ25のみならず帯電ローラ2も圧接していないため、これらローラに変形等を生じない。さらに前述したように、離間部材8R,8Lと第一力受け部32aR、32aLは衝撃等によって、破損したり、ダメージを受けることはない。
【0052】
そして、本体100の最初の電源投入時(イニシャル時)から最初のプリント開始時の間に離間部材を動作させるモータが駆動して離間部材8Rが駆動軸43を中心に図5の矢印E方向に回転する。離間部材8Rが矢印E方向へ回転すると、補助離間部材42Rは本体100に配置されている規制部材50Rに接触して軸42aRを中心に矢印F方向に回転し、第二力受け部32cRとの係合が解除される。
【0053】
そして、図6に示すように、補助離間部材42Rは離間部材8Rの外形8gよりも内側の領域に収納される。このとき、補助離間部材42に設けられた係止部42bRが離間部材8Rの突起8dRと軽嵌合(スナップフック)して離間部材8Rの外形8gよりも内側の領域に収納された姿勢で固定される。
【0054】
これにより、現像ユニット4が、穴32bRを通る軸37Rを中心として感光体ユニット26に対して回動し、サイドカバー32Rに設けられた第一力受け部32aRが離間部材8Rの外形8gに当接した状態となる。
【0055】
その際、付勢部32dRが作動部材40Rと離れた状態になり、矢印G方向に帯電ローラ離間部材39Rを引っ張っている力が開放される。このため、帯電ローラ離間部材39Rは帯電ローラ2を感光体ドラム1に加圧するための帯電ローラ加圧部材46(図2参照)の力によって矢印H方向に引っ張られる。そして、帯電ローラ2が感光体ドラム1に当接された状態になる。従って、使用を開始した本体100内部では現像ローラ25のみが感光体ドラム1から離間した第1離間状態となっている。
【0056】
そして、その後は離間部材8Rを回転させることで現像ローラ25を感光体ドラム1に当接又は離間させることができる。
【0057】
本体100を使用(画像形成)開始した後は、帯電ローラ2は感光体ドラム1に当接した状態を維持するが、現像ローラ25は必要に応じて感光体ドラム1から離間させておくことが可能である。即ち、画像形成に関与しない場合は、現像ローラ25は感光体ドラム1から離間させることによって、現像ローラ25の寿命を長くすることができる。この感光体ドラム1に対する現像ローラ25の離間、当接を行うための感光体ユニット26に対する現像ユニット4の揺動量(第2揺動量)が前記感光体ドラム1から帯電ローラ2を離間させるときの揺動量(第1揺動量)よりも小さい。このため、感光体ドラム1に対する現像ローラ25の当接、離間がスムーズに行われる。
【0058】
なお、帯電ローラ2を長手全域に渡って確実に感光体ドラム1から離間させるために前記説明した動作は長手方向反対側に設けられている作動部材、帯電ローラ離間部材等も同様に動作する。
【0059】
(画像モードと離間部材の動作)
次に画像モードに応じた前記離間部材8R,8Lの動作について説明する。
【0060】
本実施形態では、待機状態、フルカラー状態、モノカラー状態の3つを選択できる。待機状態は、4個の画像形成部の離間部材8R,8Lの最大半径で第一力受け部32aR,32aLと接し、全ての現像ローラ25と感光体ドラム1とが離間する状態である。また、フルカラー状態は全ての画像形成部の離間部材8R,8Lが第一力受け部32aR,32aLと離間し、全ての現像ローラ25と感光体ドラム1とが当接する状態である。さらに、モノカラー状態はカラー画像形成部(イエロー、シアン、マゼンダ)の離間部材8Ra,8La、8Rb,8Lb、8Rc,8Lcの最大半径で対応する第一力受け部32aR,32aLと接する。一方、第4画像形成部(ブラック)の離間部材8Rd,8Ldが対応する第一力受け部32aR,32aLdと離間することで、第4画像形成部の現像ローラ25dのみが感光体ドラム1と当接する状態である。
【0061】
図3に示すように、各画像形成部の離間部材8R,8Lにそれぞれカムプロフィールを持たせ、なおかつ、各画像形成部の離間部材8R,8Lの位相をずらすことで、上記に記載した3つの状態の切換えが可能となる。
【0062】
フルカラーモードにおいては、待機状態の各離間部材8R,8Lが反時計回り(図3の矢印方向)に回転する。これにより、第1画像形成部(イエロー)→第2画像形成部(シアン)→第3画像形成部(マゼンダ)→第4画像形成部(ブラック)の順に現像ローラ25が感光体ドラム1に当接していき現像動作を行う。そして現像動作終了後は、フルカラー状態の各離間部材8R,8Lを反時計回りに回転する。これにより、第1画像形成部(イエロー)→第2画像形成部(シアン)→第3画像形成部(マゼンダ)→第4画像形成部(ブラック)の順に現像ローラ25を感光体ドラム1から離間していく。そして、各離間部材8R,8Lを待機状態にして記録を終了する。
【0063】
モノカラーモードにおいては、待機状態の各離間部材8R,8Lをフルカラーモードと逆方向(時計回り)に回転する。これにより、第4画像形成部(ブラック)のみの現像ローラ25dを感光体ドラム1に当接していき現像動作を行う。そして現像動作終了後は、モノカラー状態の各離間部材8R,8Lをフルカラーモードと同じ方向(反時計回り)に回転することにより、ブラックの現像ローラ25dを感光体ドラム1dから離間していく。そして、各離間部材8R,8Lを待機状態にして記録を終了する。
【0064】
(離間部材の駆動構成と動作タイミング)
次に前記補助離間部材42R,42Lを駆動する駆動構成について説明する。本実施形態の画像形成装置にあっては、図8に示すように、補助離間部材42R,42Lを動作させる規制部材50R,50Lの配置場所を各画像形成部の左右においてずらすように構成している。これにより、各画像形成部の左右における前記補助離間部材42R,42Lが離間部材8R,8L内部へ収納される収納タイミングに時間差をつけることができる。
【0065】
これを具体的に説明すると、ステッピングモータ63が駆動することによって、離間部材8R,8Lが矢印E方向に回転し、片方の補助離間部材42Rが規制部材50Rに接触して離間部材8Rの外形内へ収納される(図9参照)。さらに離間部材8R,8Lが矢印E方向に回転すると、収納されていない補助離間部材42Lが規制部材50Lに接触して離間部材8Lの外形内へ収納される(図10参照)。
【0066】
これにより、離間部材8R,8Lを駆動しているモータ63には、図11に示すように負荷トルクが分散されて、トルクの低減をすることが可能となる。
【0067】
仮に補助離間部材42R,42Lを収納させる際に、全ての画像形成部における左右の補助離間部材42R,42Lの収納タイミング(状態変更タイミング)が同時にすることも考えられる。しかし、その場合、離間部材8R,8Lを駆動するモータ63には、図12に示すように、負荷トルクがある一瞬(収納タイミング)だけ高くなってしまう。このため、スペースやコストを犠牲にしてまでも高価で大きい駆動モータを配置したり、各々の画像形成部に駆動モータを配置したりする必要が生じてしまう。
【0068】
これに対して本実施形態では、前述のように左右の補助離間部材42R,42Lを第三の位置から第四の位置に移動させるタイミングを異ならせることでモータに係る負荷トルクを分散、低減させている。このため、カートリッジの感光体ドラム1と現像ローラ25との当接及び離間の切換え動作を小型で安価な一つの駆動源で行うことが可能となる。また、小型の駆動源であっても駆動源が脱調することなく補助離間部材42R,42Lを離間部材8R,8Lの外形内へ収納することができ、省スペース化やコストダウンが可能となる。
【0069】
また、本実施形態にあっては補助離間部材42R,42Lが第三の位置にあるときは、離間部材8R,8Lと第一力受け部32aR、32aLとは離間している。よって、この状態でカートリッジ7が本体100装着された状態で運搬されても、感光体ドラム1と現像ローラ25とを運搬時の衝撃等から保護できるのと同時に、離間部材8R,8Lと第一力受け部32aR、32aLも運搬時の衝撃等から保護できる。
【0070】
また、本体100に、帯電ローラ2を感光体ドラム1から離間させるための補助離間部材42R,42Lと、現像ローラ25を感光体ドラム1から離間させるための離間部材8R,8Lを設ける。そして、カートリッジ7の現像ユニット4には、離間部材8R,8L及び補助離間部材42R,42Lのそれぞれの位置に対向した位置に別々に力受け部を設ける。このように構成することで、帯電ローラ2及び現像ローラ25の離間を独立で制御することが可能になり、帯電ローラ2及び現像ローラ25の感光体ドラム1からの離間動作を安定して行うことが可能になる。
【0071】
また本体100の出荷時にあらかじめカートリッジ7を装着して出荷、運搬する際にも、現像ローラ25だけでなく、帯電ローラ2も感光体ドラム1から離間させることが可能となる。
【0072】
そして、カートリッジを本体に装着同梱して出荷、運搬しても上記部品を変形させることがなく、またユーザが本体の電源を入れるだけで使用可能なプラグインプレイを実現する画像形成装置を複雑な構成をとることなしに提供することができる。
【0073】
なお、前述した実施形態で左右の補助離間部材42R,42Lの収納タイミングを異ならせるようにした例を示したが、各画像形成部ごとにタイミングが異なるようにしてもよい。例えば、図13及び図14に示すように、補助離間部材42R,42Lが離間部材8R,8Lの外形内へ収納される際に接触する規制部材50R,50Lの位置を、第一、第二画像形成部と、第三、第四画像形成部で異なった位置に配置する。
【0074】
このようにすると、第一及び第二の画像形成部の補助離間部材42Ra,42La、42Rb,42Lbが離間部材8Ra,8La、8Rb,8Lbの外形内に収納されるタイミングと、第三及び第四の画像形成部の補助離間部材42Rc,42Lc、42Rd,42Ldが離間部材8Rc,8Lc、8Rd,8Ldの外形内に収納されるタイミングが異なる。このため、小型で安価なモータであっても脱調することなく補助離間部材42R,42Lを離間部材8R,8Lの外形内へ収納することが可能となる。
【0075】
なお、上記例では第一及び第二の画像形成部と第三及び第四の画像形成部とで動作タイミングを同じにしたが、各画像形成部で全て異なるタイミングで補助離間部材42R,42Lが離間部材8R,8Lの外形内へ収納されるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】カラー電子写真画像形成装置の全体構成図である。
【図2】カートリッジの断面説明図である。
【図3】離間部材及び補助離間部材の駆動説明図である。
【図4】離間部材及び補助離間部材と第一力受け部及び第二力受け部の関係説明図である。
【図5】現像ローラ及び帯電ローラの当接、離間動作を説明する図である。
【図6】現像ローラ及び帯電ローラの当接、離間動作を説明する図である。
【図7】現像ローラ及び帯電ローラの当接、離間動作を説明する図である。
【図8】左右の補助離間部材の動作タイミングを異ならせるための構成説明図である。
【図9】左右の補助離間部材の動作タイミングを異ならせるための構成説明図である。
【図10】左右の補助離間部材の動作タイミングを異ならせるための構成説明図である。
【図11】左右の補助離間部材の動作タイミングを異ならせたときのモータの負荷トルク説明図である。
【図12】左右の補助離間部材の動作タイミングが同じときのモータの負荷トルク説明図である。
【図13】画像形成部ごとに補助離間部材の動作タイミングを異ならせる場合の構成説明図である。
【図14】画像形成部ごとに補助離間部材の動作タイミングを異ならせる場合の構成説明図である。
【符号の説明】
【0077】
1 …感光体ドラム
4 …現像ユニット
7 …カートリッジ
8R,8L …離間部材
8dR …突起
8g …外形
8hR …回転規制部
25 …現像ローラ
26 …感光体ユニット
27 …クリーニング枠体
31 …現像枠体
32R,32L …サイドカバー
32aL …第一力受け部32aR、
32aR,32aL …第一力受け部
32bR,32bL …穴
32cR,32cL …第二力受け部
32dR …付勢部
37R,37L …軸
38 …加圧バネ
39R …帯電ローラ離間部材
39aR …軸
39bR …帯電ローラ取付穴
40R …作動部材
40aR …穴
40bR …離間部材取付穴
42R,42L …補助離間部材
42aR …軸
42bR …係止部
43 …離間部材駆動軸
46 …帯電ローラ加圧部材
50R,50L …規制部材
51 …支持軸
60 …歯車
63 …モータ
70 …装着部材
100 …本体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセスカートリッジを着脱可能な、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置であって、前記プロセスカートリッジを装着した状態で運搬可能な電子写真画像形成装置において、
(1)第一の位置と前記第一の位置から退避した第二の位置を取り得る第一係合部材であって、前記プロセスカートリッジの長手方向において一端側と他端側に設けられた第一係合部材と、
(2)前記第一係合部材にそれぞれ設けられた、第三の位置と前記第三の位置から退避した第四の位置を取り得る第二係合部材と、
(3)前記プロセスカートリッジを取り外し可能に装着するための装着部材と、
(4)前記装着部材に装着された前記プロセスカートリッジであって、
電子写真感光体ドラムと、
前記電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像するための現像ローラと、
前記電子写真感光体ドラムを支持する第一枠体と、
前記現像ローラを支持する第二枠体であって、前記第一枠体に対して移動可能に結合している第二枠体と、
前記プロセスカートリッジの長手方向において一端側と他端側に設けられた第一力受け部であって、前記プロセスカートリッジが前記電子写真画像形成装置の本体に装着されて、前記第一係合部材が前記第一の位置に位置する場合に、前記第一係合部材と当接することによって、前記電子写真感光体ドラムと前記現像ローラとを離間する力を前記第一係合部材から受ける第一力受け部と、
前記プロセスカートリッジの長手方向において一端側と他端側に設けられた第二力受け部であって、前記プロセスカートリッジが前記電子写真画像形成装置の本体に装着されて、前記第二係合部材が前記第三の位置に位置する場合に、前記第二係合部材と当接することによって、前記電子写真感光体ドラムと前記現像ローラとを離間し、更に、前記第一係合部材と前記第一力受け部とを離間する力を前記第二係合部材から受ける第二力受け部と、
を有する前記プロセスカートリッジと、
を有し、
前記プロセスカートリッジを前記電子写真画像形成装置の本体に装着した状態で運搬する際は、前記第二係合部材がそれぞれ前記第三の位置に位置し、前記プロセスカートリッジを前記本体に装着したのちに画像形成動作を開始する際は、前記第一係合部材を移動させることによって、前記第二係合部材は前記本体にそれぞれ異なるタイミングで当接して、前記第三の位置から前記第四の位置に移動することを特徴とする電子写真画像形成装置。
【請求項2】
前記第一係合部材は、前記本体に設けられたモータから駆動力を受けるカム軸に設けられた第一のカム部材であり、
前記第二係合部材は、前記第一のカム部材の外径よりも突出した前記第三の位置と、前記第一のカム部材の外径よりも内側に収容される前記第四の位置と、をとり得る第二のカム部材であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項3】
前記プロセスカートリッジは、
前記電子写真感光体ドラムに帯電させるための帯電ローラと、
前記プロセスカートリッジが前記電子写真画像形成装置本体に装着されて、前記第二係合部材が前記第三の位置に位置する場合に、前記電子写真感光体ドラムと前記帯電ローラとを離間するための離間部材と、
を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子写真画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−279175(P2007−279175A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−102641(P2006−102641)
【出願日】平成18年4月4日(2006.4.4)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】