説明

画像形成装置

【課題】 ユーザの判断に応じた共有エリアの利用や機能の実行等が可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】 複合機に備えられる複数の機能のうち、一の機能の実行指令に基づき、当該一の機能で使用しようとするRAM92の共有エリアに、既に他の機能に関するデータが記憶されているために、そのままでは一の機能の実行するために必要なデータをRAM92に記憶させることが出来ない場合には、ユーザの選択を促す表示がタッチパネル99にされるとともに、CPU90は、ユーザによりタッチパネル99に入力された選択結果の情報に応じて、一の機能の使用を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の機能を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の機能(FAX、PCプリント、コピー等)を備える画像形成装置、いわゆる複合機にあっては部品点数の削減等の理由により複数の機能について共有される共有エリアを有するメモリが備えられており、このメモリを複数の機能で利用することが知られている。
【0003】
具体的には、特許文献1に示すように、複数の機能のうち、一の機能(コピー等)の実行指令があったときには、既に記憶されている他の機能(PCプリント等)について記憶されている情報を開放し、新たに一の機能に関する情報を記憶する構成がある。
【特許文献1】特開2003−8797公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記構成では、一の機能(コピー等)の実行指令があったときには、ユーザの判断が介在することなく、一律にその後の処理を実行するため、ユーザの意に反して他の機能(PCプリント等)について記憶されているエリアのデータの上書き、破棄等が共有エリアになされたり、ユーザの意図に反して他の機能の実行が停止されてしまうという問題があった。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ユーザの判断に応じた共有エリアの利用や機能の実行等が可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、複数の機能で共有する共有エリアを有する記憶手段と、一の機能の実行指令に基づき、前記共有エリアにおける前記一の機能で使用しようとするエリアが他の機能が確保するエリアである場合に、前記一の機能の実行に関して選択要求を出力する出力手段と、前記選択要求に対する選択結果の情報を入力可能な入力手段と、前記入力手段で入力された選択結果の情報に応じて、前記一の機能による他の機能が確保するエリアの使用を制御する制御手段と、を備えた構成としたところに特徴を有する。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記制御手段は、前記入力手段により入力された選択結果の情報が前記共有エリアにおける他の機能が確保するエリアを使用しないことを示す情報である場合に、前記共有エリアにおける他の機能が確保するエリアを使用せず、前記一の機能の性能を低下させるところに特徴を有する。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記出力手段から前記選択要求を出力するか否かを設定可能な設定手段を備えるところに特徴を有する。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、外部メモリを接続可能な接続手段と、前記出力手段による選択要求の出力に対して、前記一の機能で使用するエリアを前記外部メモリに設定可能な外部メモリ設定手段と、を備えるところに特徴を有する。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記他の機能が確保するエリアのうち、前記一の機能により使用されるエリアを指定可能な指定手段を備えるところに特徴を有する。
【0011】
請求項6の発明は、請求項5に記載のものにおいて、前記指定手段により指定するエリアを優先順位の低い順に報知する報知手段を備えるところに特徴を有する。
なお、報知するエリアは、エリアそのものの情報を報知するものに限らず、当該エリアに関する情報を報知するものであってもよい。
【0012】
請求項7の発明は、請求項6に記載のものにおいて、前記優先順位は、前記エリアの使用率に基づいて決定されるところに特徴を有する。
【0013】
請求項8の発明は、請求項6又は請求項7に記載のものにおいて、前記入力手段は、ユーザによる入力操作が可能な操作部を有するとともに、前記操作部への操作に対する動作が前記各機能ごとに異なるものであって、前記操作部への操作に対する動作のデフォルトは、優先順位が最も高い機能と対応付けられているところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0014】
<請求項1の発明>
本構成によれば、記憶手段の共有エリアにおける一の機能で使用しようとするエリアが他の機能が確保するエリアである場合に、ユーザにより入力手段に入力された選択結果に応じて、一の機能の使用を制御することができる。したがって、ユーザの意図に反するデータの上書き、破棄等が共有エリアになされることを防止できるから、ユーザの判断に応じた共有エリアの利用や複数の機能の実行等が可能になる。
【0015】
<請求項2の発明>
本構成によれば、共有エリアのデータの上書き、破棄等や、他の機能の実行を停止することなく、限られたエリアを利用して一の機能を実行することができる。
【0016】
<請求項3の発明>
ユーザによっては、本発明における一の機能の使用の制御を望まないことが考えられるが、本構成によれば、かかる場合に、設定手段により、出力手段から選択要求を出力しないように設定することにより、本発明における一の機能による他の機能が確保するエリアの使用の制御を行わないことができる。
【0017】
<請求項4の発明>
本構成によれば、共有エリア内に一の機能で使用するエリアを確保できない場合であっても、共有エリアの情報の上書き、破棄等を行うことなく、一の機能で使用するエリアを確保することができる。
【0018】
<請求項5の発明>
本構成によれば、他の機能が確保するエリアのうち、ユーザが不要と判断するエリアを指定して、一の機能のために使用することができる。
【0019】
<請求項6の発明>
本構成によれば、ユーザによるエリアの指定が容易になる。
【0020】
<請求項7の発明>
本構成によれば、エリアの使用率の低い順に報知されるから、実際の使用状況に応じた優先順位に応じて報知することができる。
【0021】
<請求項8の発明>
従来は、予めデフォルトとして設定される機能が定められており、たとえユーザがデフォルトとは異なる機能を頻繁に使用する場合であっても、デフォルトとは異なる機能についての操作を行う場合には、その都度、当該操作に関する設定を変更する必要があった。一方、本構成によれば、操作部への操作に対する動作のデフォルトは、優先順位が最も高い機能と対応付けられている。したがって、操作部への操作に対する動作のデフォルトが、所望の動作と異なる場合を少なくすることができるから、所望の動作を行わせるための設定を行う必要が少なくなり、使い勝手を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の実施形態1を図1〜図9を参照しつつ説明する。
1.全体構成
本実施形態に係る画像形成装置は、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能等を備えた複合機1であり、図1はその外観を示す斜視図である。図2は読取ユニットを開いた状態を示す複合機の斜視図である。図3は複合機1の概略的構成を示す側断面図である。
複合機1は、図3に示すように、フィーダ部21及び画像形成部22等を内蔵する画像形成ユニット2と、自動搬送原稿読取ユニット(以下「読取ユニット3」という)とを備えている。読取ユニット3は、上面に矩形状の原稿台4aが設けられた画像読取装置4と、その原稿台4aを覆うように配される自動原稿搬送装置(以下「ADF5」という)とを備えて構成されている。
【0023】
画像読取装置4の一端側(図1で紙面右下方向)には、ユーザによる各種の操作が可能な操作部6が設けられている。
操作部6は、モード選択スイッチ96、スタートキー97、各種の操作ボタン98、液晶表示のタッチパネル99、を備えて構成されている。
モード選択スイッチ96は、3種類のモード(プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能のそれぞれの動作を可能とするモード)のうちからいずれかのモードを選択可能となっている。具体的には、コピーモードを選択するためのコピーモードキー96a、FAX(ファックス)モードを選択するためのFAXモードキー96b、スキャナモードを選択するためのスキャナモードキー96cの3つのモードキーが左右に並んで設けられている。
【0024】
スタートキー97は、モードに応じた動作を開始させるためのスイッチであり、コピーモードのときに押される(オンされる)と原稿台4a上に配置(載置)された原稿のコピーを開始する。また、FAXモード、スキャナモードのときに、スタートキー97が押されると、FAX送信原稿読取や、スキャナ原稿読取等の動作が行われる。
タッチパネル99は、各種の設定に関する表示がされるようになっており、詳しくは後述するが、所定の操作で各種の設定を行うことができるようになっている。
【0025】
また、この操作部6の下側の位置には排紙トレイ2aに連なって開口した用紙取り出し孔7が形成されている。その用紙取り出し孔7の下側には水平方向に伸びるスリット状に開口した手差給紙口8が形成されており、更にその下側には、給紙カセット9が設けられ、この給紙カセット9は、操作部6等が配された面と同じ面側から着脱可能に取り外せるようになっている。
なお、以下の説明では、複合機1について、操作部6が設けられた面側(図1で紙面右下方向)を「前方」、その反対側(図1で紙面左上方向)を「後方」とする。
【0026】
図2は、読取ユニット3を開けた状態を示す複合機1の斜視図である。同図に示すように、読取ユニット3は、上記操作部6とは反対側の後端部が画像形成ユニット2の上面後端側において回動可能に軸支されている。
【0027】
2.各部の構成
(1)画像形成ユニット
画像形成ユニット2の各構成について、図3を参照しつつ説明する。図3は、複合機1を給紙ローラ25等の軸方向から見た要部側断面図であり、同図において紙面右側が複合機1の前方であり、紙面左側が複合機1の後方となる。
【0028】
画像形成ユニット2のケーシング20内には、用紙Wを給紙するためのフィーダ部21や、給紙された用紙Wに所定の画像を形成するための画像形成部22などが備えられている。また、画像形成部22の上部には、画像形成部22により画像形成され、排出された用紙Wを保持するために用いられる排紙トレイ2aが配されている。
【0029】
(a)フィーダ部
フィーダ部21は、給紙カセット9と、給紙カセット9内に設けられた用紙押圧板23と、給紙カセット9の前端側端部の上方に設けられる送出ローラ24、給紙ローラ25および分離パッド26と、給紙ローラ25に対向する対向ローラ27と、紙粉取りローラ28と、紙粉取りローラ28に対し用紙Wの搬送方向の下流側に設けられるレジストローラ29とを備えている。
【0030】
給紙カセット9は、ケーシング20内の底部に着脱可能に装着されており、この中に用紙Wを積層して収納するために用いられる。
【0031】
用紙押圧板23は、給紙ローラ25に対して遠い方の端部(後端部)において揺動可能に支持されることによって、給紙ローラ25に対して近い方の端部(前端部)が上下方向に移動可能に構成されており、図示しないバネにより上方向に付勢されている。
【0032】
送出ローラ24は、用紙押圧板23により給紙カセット9内の最上位に積層された用紙Wに当接するよう設定されており、給紙ローラ25により用紙Wを搬送可能な位置(給紙ローラ25と分離パッド26の間の位置)まで送る。
【0033】
分離パッド26は、給紙ローラ25に対向する位置に配設されている。そして分離パッド26の裏側に配設されるバネ31によって、給紙ローラ25に向かって押圧されている。また、この分離パッド26は、複数の用紙Wが重なった状態で搬送経路(図3で二点鎖線L)内に供給されることを防止するための機能を備えている。
そして、用紙Wは、給紙ローラ25によって約180度方向転換されつつ、紙粉取りローラ28によって紙粉が取り除かれた後、レジストローラ29に送られる。
【0034】
また、レジストローラ29は、1対のローラから構成されており、給紙ローラ25の近傍に配置された位置センサ(図示せず)による検知タイミングに基づいて、駆動および停止の動作が制御装置(図示せず)により制御される。そして、この制御により用紙Wの斜行が修正される。
【0035】
(b)画像形成部
次に、画像形成部22は、スキャナユニット40、プロセスユニット41、定着ユニット42などを備えている。
【0036】
(スキャナユニット)
図3に示すように、スキャナユニット40は、ケーシング20内の上部に設けられ、レーザ発光部(図示省略)、ポリゴンモータ43により回転駆動されるポリゴンミラー44、レンズ45および46、反射鏡47および48などを備えており、レーザ発光部から発光される所定の画像データに基づくレーザビームを、ポリゴンミラー44、レンズ45、反射鏡47、レンズ46、反射鏡48の順に通過あるいは反射させて、後述するプロセスユニット41における感光体ドラム52の表面上に高速走査にて照射させている。
【0037】
(プロセスユニット)
複合機1には、画像形成ユニット2の本体部に対して着脱可能なプロセスユニット41が設けられている。
プロセスユニット41は、ドラムカートリッジ50と、現像カートリッジ51とから構成されている。
【0038】
プロセスユニット41のうち、ドラムカートリッジ50には、感光体ドラム52、スコロトロン型帯電器53、転写ローラ54を備えている。また、現像カートリッジ51には、現像ローラ55、現像ローラ55上に圧接される層厚規制ブレード56、トナー供給ローラ57およびトナー(現像剤)が充填されるトナーボックス58などを備えている。
【0039】
感光体ドラム52は、現像ローラ55の側方位置において、その現像ローラ55と対向するような状態で時計方向に回転可能に配設されている。
スコロトロン型帯電器53は、正帯電用のスコロトロン型の帯電器であり、感光体ドラム52に接触しないように、所定の間隔を隔てて配設されている。
そして、感光体ドラム52の表面は、その感光体ドラム52の回転に伴って、まず、スコロトロン型帯電器53により一様に正帯電された後、スキャナユニット40からのレーザビームの高速走査により露光され、所定の画像データに基づく静電潜像が形成される。
【0040】
次いで、現像ローラ55の回転により、現像ローラ55上に担持されかつ正帯電されているトナーが、感光体ドラム52に対向して接触する時に、感光体ドラム52の表面上に形成される静電潜像に供給される。
【0041】
転写ローラ54は、感光体ドラム52の下方において、この感光体ドラム52に対向するように配置され、ドラムカートリッジ50に反時計方向に回転可能に支持されている。そして、感光体ドラム52の表面上に担持された可視像は、用紙Wが感光体ドラム52と転写ローラ54との間を通る間に用紙Wに転写される。
【0042】
(定着ユニット)
定着ユニット42は、プロセスユニット41よりも用紙搬送方向下流側(後方側)に配設され、定着ユニット42は転写された用紙上のトナーを加熱溶融させるための加熱ローラ63と、加熱ローラ63に対向して配置され、給送される用紙を加熱ローラ63に向けて押圧する押圧ローラ45と、サーモスタット65とを備えている。
【0043】
加熱ローラ63は、円筒状部材としての金属素管を備え、その軸方向に沿ってハロゲンランプが内装されている。
【0044】
押圧ローラ64は、金属製のローラ軸と、この押圧ローラ軸の周りを被覆する、ゴム材料からなるゴムローラとを備えている。この押圧ローラのゴムローラにより、加熱ローラ63の金属素管に弾性的に押圧され、加熱ローラ63の回転に従動される。
【0045】
サーモスタット65は、例えばバイメタルからなり、加熱ローラ63から発生される熱に応じて、加熱ローラ63を加熱するためのヒータの電源をON・OFFし、加熱ローラ63が異常な高温に加熱されないようにしている。
【0046】
このような定着ユニット42において、加熱ローラ63は、プロセスユニット41において用紙W上に転写されたトナーを、用紙Wが加熱ローラ63と押圧ローラ64との間を通過する間に加熱および加圧することにより定着させる。
【0047】
さらに、加熱ローラ63は、画像定着後の用紙Wを、ガイド部材67,68により形成される排紙パスを介して、排出ローラ69まで搬送する。そして、排出ローラ69は、送られてきた用紙Wを排紙トレイ2a上に排紙する。
【0048】
(2)読取ユニット
読取ユニット3は、画像読取装置4とADF5とを備え、画像読取装置4は、画像形成ユニット2の排紙トレイ2aの上方において、その下面4bが当該排紙トレイ2aと対向し、この排紙トレイ2aを覆うように配されている。
【0049】
読取ユニット3は、フラットベッド方式のスキャナとして構成されており、このフラットベッド方式の構成では、ADF5が後方に開くと、原稿台4aが露出するようになっており(図2参照)、その原稿台4a上に本やその他の各種原稿を載置した状態でコピー時等における読み取りができるように構成されている。
【0050】
なお、原稿Mの読取りは、原稿台4a上に原稿Mを載置して行う場合と、ADF5を利用する場合とがある。原稿台4a上に原稿Mを載置して行う場合には、原稿Mの搬送方向に沿って延びる軸79に沿って、かつ、原稿台4aに沿ってCIS(コンタクトイメージセンサ)71が移動され、その際に1ラインずつ、原稿台4a上に載置された原稿Mの読取りが行われる。また、一方、ADF5を利用する場合には、CIS71が原稿台4aの左端部側に移動され、その位置で保持されて、ADF5により搬送される原稿Mの読取りが1ラインずつ行われるようになっている。
【0051】
3.電気的構成
複合機1の電気的構成については図4に簡略化して示されている。
複合機1は、各種の入力操作を受け付ける操作部6と、画像データの読取を行う読取ユニット3と、用紙に画像形成を行ための画像形成部22及びフィーダ部21と、CPU90(本発明の「制御手段」に相当)と、ROM91と、RAM92(本発明の「記憶手段」に相当)と、NVRAM93(不揮発性メモリ)と、電話回線等の通信回線に接続されるファクシミリI/F94と、コンパクトフラッシュ81(登録商標。本発明の「外部メモリ」に相当)を接続可能な接続部82(接続手段)と、を備えて構成されている。
【0052】
RAM92は、複数の機能のそれぞれについてデータを記憶可能な共有エリアを有するメモリであり、スキャンしたデータやFAX受信したデータ等は、CPU90を介してこのRAM92の共有エリアに記憶されるようになっている。なお、詳しくは後述するが、RAM92の共有エリアに記憶可能なデータの容量は限られているため、所定容量以上のデータが送信される場合には、不要データの削除、解像度の低下等を行うことによりRAM92に記憶させるデータの減少等を、ユーザの選択により行えるようになっている。
【0053】
NVRAM93には、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能のそれぞれの機能の使用回数を示すカウントnが、各機能と対応付けて記憶されている。また、NVRAM93には、PCプリント(外部のPC等からの受信データに基づく印刷)の印刷回数を示すカウントも記憶されている。
【0054】
CPU90は、スタートキー97が押されたことを検出するごとに(各機能の動作開始指示を受けるごとに)、ROM91に記憶された処理手順に従って、現在のモードにおける機能の処理を開始する(動作させる)。また、機能の処理(動作)が行われると、その都度、機能の動作を行った回数(PCプリントの場合は、PCプリントの回数)をカウントしている。即ち、機能の処理が行われる度に、CPU90は、当該機能に対応するカウントnを1加算して、この加算したカウントnを機能に対応付けてNVRAM93に記憶するようになっている。
そして、CPU90は、複数の機能のそれぞれのカウントnの回数を比較し、複数の機能の使用率の大小を判定するようになっている。
具体的には、最もカウントnの回数が多い機能が最も使用率の高い機能とされる一方、最もカウントnの回数が少ない機能が最も使用率の低い機能とされている。これにより、電源投入時にスタートキー97を操作すると、最も使用率の多い機能に対応する動作を行わせることができ、ユーザがモードを切換える手間を少なくすることができる。また、不要データ削除等の際に行われる不要データの選択時には、ユーザによってデータの削除の対象として選ばれる可能性が高い、使用率の少ない機能に関するデータを先に表示させることで、かかるデータの削除の手間が少なくなるようになっている。
【0055】
操作部6は、タッチパネル99の設定メニューボタン(図示しない)に触れることにより、種々の設定が可能となっている。
具体的には、図5(a)に示すタッチパネル99の設定メニューのうち「メモリフル時の設定(MemFull Setting)」を選択する(設定ボタン61に触れる。本発明の「設定手段」に相当)と、図5(b)に示すように、「ユーザによる選択(User Selection)」画面が表示され、ここで「Yes」を選択すると、CPU90によりユーザ選択フラグ(=1)が立てられる(ユーザ選択機能がON)。
【0056】
なお、「ユーザによる選択」画面で「No」を選択すると、ユーザ選択フラグが解除され(=0,ユーザ選択機能がOFF)、RAM92の空き容量がなくなった場合には、図5(c)に示すように、RAM92の記憶容量を超える旨の表示(Memory Full。図示しない)と、ジョブキャンセルを指示する表示と、がなされ、操作部6のジョブキャンセルキーを押すことにより、処理が中止されるようになっている。
【0057】
ユーザ選択フラグは、RAM92の記憶容量(共有エリアの記憶容量)を超えたときの対応をユーザ自身で指定するときに立てるフラグである。CPU90は、ユーザ選択フラグが立っている(設定されている)場合に、送信されるデータによりRAM92の空き容量(共有エリアの記憶容量)が不足することを検出すると、図6(a)に示すように、タッチパネル99にユーザによる選択を促す表示(報知)を行う。このとき、ユーザは、表示を切換える操作を行う(切換表示72に触れる)ことにより、異なる処理が選択できるようになっている。したがって、タッチパネル99が本発明の「報知手段」に相当する。
【0058】
具体的には、ユーザによる選択が可能な処理等としてタッチパネル99に表示される内容としては、代行受信データのFAX印刷(同図(a))、解像度低下(同図(b))、スキャン速度を遅くする(同図(c))、メモリ増設(同図(d))、RAM92内の他領域データの消去(同図(e))、実行しようとしているジョブのキャンセル(同図(f))があり、タッチパネル99上にて切換表示72に触れることにより、これらの表示が順次切換えられるようになっている。そしてユーザによる選択操作が行われた(設定ボタン70に触れた)ときの表示内容に応じて、CPU90による処理等が行われるようになっている。
【0059】
代行受信データのFAX印刷は、RAM92に記憶されているFAXの受信データを、印刷を行った後に開放(消去)することにより、RAM92に空き領域を設けるものである。具体的には、用紙の不足時等のエラー発生時にデータを受信した場合には、印刷することができないため、一旦RAM92に受信データが記憶されるが、その分だけRAM92に記憶できる容量が少なくなってしまう。かかる場合には、ユーザが用紙の補充等を行うことでエラーを解除して、印刷を行うとともに、印刷が完了した受信データを消去する。これにより、受信データを消去した分だけRAM92に空き領域を設けることができる。
【0060】
解像度低下は、例えば、読取ユニット3により通常の解像度でスキャンを行うとRAM92の空き容量を超える場合に、読取りの解像度を低下させることにより、RAM92の空き容量で処理できる程度までデータを少なくするものである。
【0061】
また、スキャン速度を遅くするとは、読取バッファを小さくすることにより、RAM92に供給される画像データの単位時間当たりの量を少なくすることを意味する。ここで、読取バッファは、高速で送信される画像データを、比較的低速で行われる印刷に合わせるために、一時的に画像データを記憶するものであるため、スキャン速度を遅くすることにより、送信される画像データを印刷速度に対応させることができる。
【0062】
メモリ増設は、コンパクトフラッシュ81等の外部メモリが接続されることにより、記憶容量を増加させるものである。したがって、ユーザはタッチパネル99上にて選択操作(設定)を行うとともに(タッチパネル99が本発明の「外部メモリ設定手段」に相当)、外部メモリを接続部82に接続する必要がある。これにより、RAM92の記憶容量を超えるデータが送信される場合であっても、送信されるデータをコンパクトフラッシュ81等の外部メモリに記憶(退避)させることができる。
【0063】
他領域データの消去は、RAM92の空き容量を超えるデータが送信される場合に、RAM92内の記憶領域(共有エリア)のうち、比較的重要性の低いデータを消去することにより、空きの生じた共有エリアに新たなデータを記憶可能にするものである。
【0064】
ここで、本実施形態では、他領域データの消去を選択する場合には、更に、消去するデータを選択できるようになっている。例えば、各機能に関するデータのうち、ユーザが必要性が少ないと判断する機能に関するデータを選択して、消去することができる。また、特殊な字体で印刷するために、かかるフォントデータがテンポラリワークとして記憶されている場合には、このテンポラリワークの消去を選択できるようになっている。
これらの消去可能なデータについては、タッチパネル99上に順次表示(図7(a)(b)参照)されるようになっており、ユーザにより選択(指定)できるようになっている。即ち、タッチパネル99が本発明の「指定手段」に相当する。
この消去可能なデータの表示順は、使用率の少ないものから順に表示されるようになっている。この使用率は、カウントされる使用回数が少ない機能に関するデータが使用率が低いデータとされており、使用される可能性が低いデータを優先的に表示(不要なものを先に表示)させることで、ユーザによる選択操作が容易となっている。
【0065】
ジョブキャンセルは、指示された機能(送信されるデータ)による処理を望まない場合に選択される表示であり、このジョブキャンセルが選択されると、機能開始の指示がキャンセル(送信されるデータが消去)されるとともに、現在処理が行われている場合には、現在の処理が中止される。
【0066】
そして、「ユーザによる選択」が選択されている(ユーザ選択フラグが立てられている)ときに、RAM92内の共有エリアの空き領域が不足した場合には、上記したいずれかの処理をユーザが選択できるようになっている。
【0067】
4.CPUの処理
次に、CPU90の処理について図8,図9のフローチャートを参照して説明する。
図8に示すように、複合機1の電源がオンされると、CPU90は、NVRAM93に記憶されている各機能(コピー機能、FAX機能、スキャナ機能)ごとの使用回数のカウントnを読み出す(S11)。
【0068】
そして、複数の機能のカウントnを比較し、操作部6(スタートキー97)への操作により使用回数(使用率)が最も多い機能が動作するように、操作部6への操作に対する動作のデフォルトを設定する(S12。本発明の「優先順位が最も高い機能」に相当)。これにより、操作部6への操作に対する動作のデフォルトは、FAX機能の使用回数が最も多い場合には、FAX機能の動作を行うように設定され、コピー機能の使用回数が最も多い場合には、コピー機能の動作を行うように設定され、スキャナ機能の使用回数が最も多い場合には、スキャナ機能の動作を行うように設定される。
【0069】
次に、CPU90は、操作部6からの信号により「メモリフル時の設定」が選択されたかどうかを判定し(S13)、「メモリフル時の設定」が選択されていない場合には(S13で「N」)、操作部6からの信号によりスタートキー97がオン(機能開始指示。本発明の「一の機能の実行指令」に相当)されたかどうか判定する(S17)。
【0070】
一方、「メモリフル時の設定」が選択された場合には(S13で「Y」)、操作部6からの信号に基づき「ユーザによる選択」が選択されたかどうかを判定する(S14)。「ユーザによる選択」が選択されたと判定したときには(S14で「Y」)、ユーザ選択フラグ(=1)を立てる(設定する)とともに(S15)、操作部6からの信号によりスタートキー97がオンされたかどうか判定する(S17)。
【0071】
「ユーザによる選択」が選択されていないと判定したときには(S14で「N」)、ユーザ選択フラグを解除する(初期化する)とともに(S16)、操作部6からの信号によりスタートキー97がオンされたかどうか判定する(S17)。
【0072】
次に、スタートキー97がオンされていないと判定したときは(S17で「N」)、処理を終了する。
【0073】
一方、スタートキー97がオンされていると判定したときは(S17で「Y」)、このときの機能モードにおける当該機能の動作を開始するとともに、当該機能のカウントnを1加算する(S18)。なお、PCプリントのデータを受信した場合には、印刷動作を開始するとともに、PCプリントのカウントを1加算する。
これにより、スタートキー97がオンされると、FAXモードのときにはFAX送信が行われ、コピーモードのときにはコピーが行われ、スキャナモードのときには画像データの読取が行われるようになっている。
【0074】
そして、指定された機能に応じてデータの受信が行われると、CPU90は、当該受信データがRAM92の共有エリアの空き領域に記憶できる大きさであるかどうかを判定する(S19。即ち、「一の機能で使用しようとする記憶エリア(共有エリア)が他の機能が確保する記憶エリアである」かどうかを判定)。
【0075】
CPU90が、受信したデータがRAM92の共有エリアの空き領域に記憶できる大きさであると判定したとき(S19で「N」)、即ち、受信されたデータと、既にRAM92に記憶されているデータと、の合計がRAM92の共有エリアの範囲内である場合には、そのまま当該モードの処理(画像形成等)を行う(S23)。
【0076】
一方、CPU90が、受信したデータがRAM92の共有エリアの空き領域に記憶できる大きさでないと判定したとき(S19で「Y」)、即ち、受信されたデータと、既にRAM92に記憶されているデータと、の合計がRAM92の共有エリアの容量を超える場合には、ユーザ選択フラグ(=1)が立てられているかどうかを判定する(S20)。
【0077】
ユーザ選択フラグ(=1)が立てられていない場合には、RAM92内には送信されるデータを記憶させるだけの空き領域がなく、指示された機能の処理を実行することができないため、当該機能の処理を中止させるためのジョブキャンセルを促す表示をする(S25)。
【0078】
ジョブキャンセルが行われたことをCPU90が検出すると(S26で「Y」)、CPU90は、当該機能における処理(画像形成等)のキャンセルを行う(S27)。そして、現在のカウントnをNVRAM93に記憶して処理を終了する(S28)。
【0079】
一方、現在、ユーザ選択フラグ(=1)が立てられている場合には(S20で「Y」)、CPU90は、タッチパネル99に処理の選択を行うための表示(本実施形態では、最初は、例えば、代行受信データのFAX印刷を行うかどうかの選択を行うための表示)をさせる(S21)とともに、選択処理ルーチンを行う(S22)。
【0080】
<選択処理ルーチン>
選択処理ルーチンでは、図9に示すように、ユーザにより選択された機能を実行するための処理がされるようになっている。
【0081】
CPU90は、代行受信データのFAX印刷の表示の選択画面が表示された状態にあるときに、表示の切換え操作が行われた(図6の切換表示72が押された)ことを検出すると、その都度、タッチパネル99に代行受信データのFAX印刷(S31)→解像度低下(S31で「N」)→読取バッファ小さくする(S32で「N」)→メモリ増設(S33で「N」)→他領域データを消す(S34で「N」)→ジョブキャンセル(S35で「N」)の表示を順番に行わせる。したがって、CPU90が本発明の「一の機能の実行に関して選択要求を出力する出力手段」に相当する。
【0082】
ここで、ジョブキャンセルの表示がされているときに表示の切換え操作が行われたことを検出すると(S36で「N」)、再び代行受信データのFAX印刷(S31)の表示がされ、上記選択表示のループ(S31〜S36)が繰り返されるようになっている。そして、上記した選択画面のうちから、いずれかがユーザにより選択されたことを検出する(設定ボタン70が押されたことを検出)すると、CPU90は、かかる選択に応じた処理(動作)を行う。
【0083】
具体的には、代行受信データのFAX印刷が選択されたことを検出すると(S31で「Y」)、用紙不足等のエラーが解除されたことを条件として画像形成部22等に信号を出力しFAX印刷を行わせる(S37)。
【0084】
解像度低下が選択されたことを検出すると(S32で「Y」)、CPU90は、スキャンの読取の解像度を低下させる(S38。本発明の「共有エリアにおける他の機能が確保するエリアを使用せず、一の機能の性能を低下させる」に相当)。これにより、CPU90を介してRAM92に記憶させるデータを減少させることができる。
【0085】
スキャン速度を低下させるが選択されたことを検出すると(S33で「Y」)、CPU90は、スキャン速度を低下させた状態で読取バッファを再取得させる(S39。本発明の「共有エリアにおける他の機能が確保するエリアを使用せず、一の機能の性能を低下させる」に相当)。
【0086】
メモリ増設が選択されたことを検出すると(S34で「Y」)、CPU90は、コンパクトフラッシュ81等の外部メモリが接続されたかどうかを判定し(S40)、接続されたと判定した場合には(S40で「Y」)、受信したデータをコンパクトフラッシュ81等に記憶(退避)させる(S41。本発明の「外部メモリ設定手段」に相当)。
【0087】
他領域データの消去が選択されたことを検出すると(S35で「Y」)、CPU90は、タッチパネル99に使用回数の少ない(使用率の低い)機能から表示させていく(S42)。
【0088】
具体的には、最も使用回数の少ない(使用率の低い)機能がPCプリントである場合には、例えば、最初にPCプリントのPCテンポラリワークを示す表示をし、その後、他の機能を使用率の低いものから順番に表示していく。このようにすれば、RAM92の使用率の低い順に報知されるから、実際の使用状況に応じた優先順位でユーザに対する報知を行うことができる。なお、PCプリント機能の回数ではなく、PCテンポラリワークそのものの使用回数(使用率)に応じて、表示する順番が定められるようにしてもよい。
【0089】
そして、CPU90は、例えば、PCテンポラリワークが選択されたことを検出すると、PCテンポラリワークを消去する(S45)。他の表示された機能が選択された場合には、当該他の機能に関するデータを消去する(S46)。
なお、ジョブキャンセルの信号をCPU90が受けると(S36で「Y」)、CPU90は、現在動作しているジョブをキャンセルし(S47)、処理を終了する。
そして、図8に示すように、選択された機能に応じて、現在の処理を実行する(S23)。
処理が終了すると(S24で「Y」)、現在のカウントnをNVRAM93に記憶して(S28)処理を終了する。
【0090】
5.本実施形態の効果
(1)本実施形態によれば、RAM92(記憶手段)の共有エリアにおける一の機能で使用しようとするエリアが他の機能が確保するエリアである場合に、ユーザにより操作部6(入力手段)に入力された選択結果に応じて、一の機能の使用を制御することができる。したがって、ユーザの意図に反するデータの上書き、破棄等が共有エリアになされたり、ユーザの意図に反して他の機能の実行が停止されることによる処理の滞りを防止できるから、ユーザの判断に応じた共有エリアの利用や複数の機能の実行等が可能になる。
(2)ユーザによっては、本発明における一の機能の使用の制御を望まないことが考えられるが、本実施形態によれば、かかる場合に、タッチパネル99(設定手段)により、出力手段から選択要求を出力しないように設定することにより、本発明における一の機能による他の機能が確保するエリアの使用の制御を行わないことができる。
【0091】
(3)本実施形態によれば、RAM92の共有エリア内に一の機能で使用するエリアを確保できない場合であっても、コンパクトフラッシュ等の外部メモリを接続することで、共有エリアの情報の上書き、破棄等を行うことなく、一の機能で使用するエリアを確保することができる。
【0092】
(4)本実施形態によれば、操作部6への操作に対する動作のデフォルトは、優先順位(使用率)が最も高い機能と対応付けられている。したがって、操作部6への操作に対する動作のデフォルトが、所望の動作と異なる場合を少なくすることができるから、所望の動作を行わせるための設定を行う必要が少なくなり、使い勝手を向上させることができる。
【0093】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0094】
(1)RAM92の共有エリアについては、RAM92の記憶領域の全体が複数の機能についての情報を記憶可能な共有エリアとされてもよく、また、これに限らず、RAM92の記憶領域の一部のみが複数の機能についての情報を記憶可能な共有エリアとされる構成であってもよい。
【0095】
(2)解像度を低下する構成に限らず、例えば、データを圧縮することにより、記憶させるデータ(使用するメモリの領域)を減少させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明の一実施形態に係る複合機の外観を示す斜視図
【図2】読取ユニットを開いた状態を示す複合機の斜視図
【図3】複合機の概略的構成を示す側断面図
【図4】複合機の電気的構成を示すブロック図
【図5】タッチパネルの表示を示す図
【図6】ユーザの選択を促す表示の図
【図7】ユーザが消去可能なデータを示す図
【図8】CPUの処理を示すフローチャート
【図9】選択処理ルーチンのフローチャート
【符号の説明】
【0097】
1…複合機
6…操作部
81…コンパクトフラッシュ(外部メモリ)
82…接続部(接続手段)
90…CPU(制御手段)
92…RAM(記憶手段)
93…NVRAM
96…モード選択スイッチ
97…スタートキー
99…タッチパネル(報知手段、指定手段、外部メモリ設定手段、設定手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の機能で共有する共有エリアを有する記憶手段と、
一の機能の実行指令に基づき、前記共有エリアにおける前記一の機能で使用しようとするエリアが他の機能が確保するエリアである場合に、前記一の機能の実行に関して選択要求を出力する出力手段と、
前記選択要求に対する選択結果の情報を入力可能な入力手段と、
前記入力手段で入力された選択結果の情報に応じて、前記一の機能による他の機能が確保するエリアの使用を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記入力手段により入力された選択結果の情報が前記共有エリアにおける他の機能が確保するエリアを使用しないことを示す情報である場合に、前記共有エリアにおける他の機能が確保するエリアを使用せず、前記一の機能の性能を低下させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記出力手段から前記選択要求を出力するか否かを設定可能な設定手段を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
外部メモリを接続可能な接続手段と、
前記出力手段による選択要求の出力に対して、前記一の機能で使用するエリアを前記外部メモリに設定可能な外部メモリ設定手段と、を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記他の機能が確保するエリアのうち、前記一の機能により使用されるエリアを指定可能な指定手段を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記指定手段により指定するエリアを優先順位の低い順に報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記優先順位は、前記エリアの使用率に基づいて決定されることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記入力手段は、ユーザによる入力操作が可能な操作部を有するとともに、前記操作部への操作に対する動作が前記各機能ごとに異なるものであって、
前記操作部への操作に対する動作のデフォルトは、優先順位が最も高い機能と対応付けられていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−60523(P2007−60523A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−246131(P2005−246131)
【出願日】平成17年8月26日(2005.8.26)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】