説明

画像形成装置

【課題】放電開始電圧検知時におけるトナー及びキャリアの感光体表面への流出を防止する。
【解決手段】放電開始電圧の2倍以下である2種類の交流ピーク間電圧:Vpp1,Vpp2と2倍以上である交流ピーク間電圧Vpp3とを帯電手段2に印加した時の感光体1の表面電位を検知手段4により検知して放電開始電圧(Vth)を特定し、ピーク間電圧を2倍の放電開始電圧(2Vth)付近に設定する帯電制御を行なう画像形成装置において、Vpp1及びVpp2印加時の感光体1の表面電位を検知し、該検知結果に応じて感光体1の地肌ポテンシャルを所定の値とするようなバイアスを現像手段5に印加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式の画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特許第3275682号公報
【特許文献2】特開2005−258309号公報
【0003】
電子写真方式を用いた複写機やプリンタあるいはファクシミリなどの画像形成装置においては、像担持体としての感光体表面を帯電させる帯電装置として、ローラ状やブラシ状あるいはブレード状などの導電性部材からなる帯電部材を感光体に近接又は接触させ、その状態で帯電部材と感光体間に電圧を印加することにより、感光体表面を帯電させる帯電装置が、低オゾン化と低電力化と省スペース化の観点から広く用いられている。
【0004】
このような帯電装置において、帯電部材に印加する電圧は直流電圧のみでも構わないが、交流電圧を直流電圧に重畳して印加することで、直流電流のみの場合よりも帯電を均一にすることができる。ここで、印加する交流電圧は、直流電圧を印加した時の被帯電体(感光体)の放電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧を印加することにより、帯電部材と被帯電体の間で安定な放電が生成される。このピーク間電圧(交流電圧)と直流電圧とを重畳することにより、画像形成装置として感光体の均一な帯電を得られることが分かっている。
【0005】
しかし、直流電圧のみを用いた帯電方式(DC帯電方式)に比べ、交流電圧を用いた帯電方式(AC帯電方式)は被帯電体である感光体への放電量が多いため、必要以上の交流電圧を印加した場合には感光体表層の膜削れによる画像の劣化、あるいは、放電生成物やトナーの外添剤等を原因とする感光体フィルミングによる高温高湿環境下での画像流れが発生するという問題があった。
【0006】
この問題を回避するためには、帯電部材と感光体間に印加する交流電圧(交流電流)を必要最小限にする必要がある。
しかし、実際には電圧と放電量の関係は常に一定ではなく、感光体膜厚や、感光体と帯電部材との間隙の大きさ(近接帯電に限る)や、環境変動に伴う帯電部材の抵抗変動により変化する。例えば、低温低湿環境においては帯電部材が乾燥し帯電部材の抵抗が上昇して放電しにくくなるため、安定した放電を得るためには高温高湿環境に比べ高い交流電圧(ピーク間電圧)が必要になる。しかし、低温低湿環境時には必要最低限の交流電圧だとしても、高温高湿環境時に同じ交流電圧を印加した場合、帯電部材の吸湿による抵抗低下や感光体と帯電部材の間隙の狭化等の要因により、交流回路のインピーダンスが低下して必要以上の放電を発生することになる。この結果、感光体表層の膜削れ促進や、感光体フィルミングが発生するという問題が生じてしまう。
【0007】
これらの対策として、特許文献1では、実使用環境や帯電部材の抵抗バラツキや帯電部材の外形バラツキ(近接帯電の場合に感光体と帯電部材の間隙にバラツキが生じてしまう)や環境変動による外形変動等にも関わらす、過剰な放電を起こさせずに常に一定量の放電を生じさせ、感光体表層の膜削れによる画像の劣化や、放電生成物やトナーの外添剤等が原因の感光体フィルミングによる高温高湿環境下での画像流れの問題が発生しない領域で均一な帯電を行えるように帯電手段に印加する電圧を制御することを提案している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1では、被帯電体(感光体)の放電開始電圧の2倍以下のACバイアスも印加するため、感光体表面電位が印加しているDCバイアスに基づいた電位にはならない(その理由は、AC帯電方式の場合、印加するピーク間電圧Vppが放電開始電圧Vthの2倍以下の場合、感光体表面電位が印加しているDCバイアスVdより低くなるという一般的な法則がある[図4参照]。ただし、帯電部材を近接配置した時等は印加しているDCバイアスVdと表面電位が一致しない場合がある)。そのため、電圧制御時に表面電位が一定でない状態で感光体が現像部に突入すると地汚れやキャリア付着等が生じてしまうという問題があった。また、これに対する対策として、特許文献2では、放電開始電圧の検知を行なう際に現像器の回転を停めることを提案しているが、現像ニップ部に介在するトナー或いはキャリアは、地汚れ又はキャリア付着といった問題点に発展する。
【0009】
本発明の目的は、従来技術における上記問題を解決し、放電開始電圧検知時におけるトナー及びキャリアの像担持体(感光体)表面への流出(付着)を防止することができる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の課題は、本発明により、像担持体と、直流電圧に交流電圧を重畳して前記像担持体を帯電させる帯電手段と、前記帯電された像担持体表面に潜像を形成する書込み手段と、前記潜像にトナーを付与して現像する現像手段と、前記像担持体の表面電位を検知する検知手段とを備え、前記帯電手段による放電開始電圧(Vth)の2倍以下である2種類の交流ピーク間電圧:Vpp1,Vpp2と放電開始電圧(Vth)の2倍以上である1種類の交流ピーク間電圧Vpp3とを前記帯電手段に印加した時の前記像担持体の表面電位を検知して前記放電開始電圧(Vth)を特定し、前記交流電圧のピーク間電圧を2倍の放電開始電圧(2Vth)付近に設定する帯電制御を行なう画像形成装置において、前記Vpp1及びVpp2印加時の前記像担持体の表面電位を検知し、該検知結果に応じて前記像担持体の地肌ポテンシャルを所定の値とするようなバイアスを前記現像手段に印加することにより解決される。
【0011】
また、前記の課題は、本発明により、像担持体と、直流電圧に交流電圧を重畳して前記像担持体を帯電させる帯電手段と、前記帯電された像担持体表面に潜像を形成する書込み手段と、前記潜像にトナーを付与して現像する現像手段と、前記像担持体の表面電位を検知する検知手段とを備え、前記帯電手段による放電開始電圧(Vth)の2倍以下である2種類の交流ピーク間電圧:Vpp1,Vpp2と放電開始電圧(Vth)の2倍以上である1種類の交流ピーク間電圧Vpp3とを前記帯電手段に印加した時の前記像担持体の表面電位を検知して前記放電開始電圧(Vth)を特定し、前記交流電圧のピーク間電圧を2倍の放電開始電圧(2Vth)付近に設定する帯電制御を行なう画像形成装置において、前記Vpp1及びVpp2印加時の前記像担持体の表面電位を検知し、該検知結果に応じて前記像担持体の地肌ポテンシャルを所定の値とするように前記書込み手段により前記像担持体を走査することにより解決される。
【0012】
また、前記の課題は、本発明により、像担持体と、直流電圧に交流電圧を重畳して前記像担持体を帯電させる帯電手段と、前記帯電された像担持体表面に潜像を形成する書込み手段と、前記潜像にトナーを付与して現像する現像手段と、前記像担持体の表面電位を検知する検知手段とを備え、前記帯電手段による放電開始電圧(Vth)の2倍以下である2種類の交流ピーク間電圧:Vpp1,Vpp2と放電開始電圧(Vth)の2倍以上である1種類の交流ピーク間電圧Vpp3とを前記帯電手段に印加した時の前記像担持体の表面電位を検知して前記放電開始電圧(Vth)を特定し、前記交流電圧のピーク間電圧を2倍の放電開始電圧(2Vth)付近に設定する帯電制御を行なう画像形成装置において、前記像担持体を主走査方向に均一に露光し且つ光量が調整可能な露光装置を設け、前記Vpp1及びVpp2印加時の前記像担持体の表面電位を検知し、該検知結果に応じて前記像担持体の地肌ポテンシャルを所定の値とするように前記露光装置により前記像担持体を露光することにより解決される。
【0013】
また、前記露光装置は、発光手段から導光体を介して前記像担持体を露光すると好ましい。
また、少なくとも前記像担持体,前記帯電手段及び前記現像手段をプロセスカートリッジに搭載して当該画像形成装置本体に対して着脱可能に設けると好ましい。
【0014】
また、少なくとも前記像担持体,前記帯電手段及び前記現像手段をプロセスカートリッジに搭載して当該画像形成装置本体に対して着脱可能に設けるとともに、前記露光装置は当該画像形成装置本体に配置されると好ましい。
また、前記検知手段を前記プロセスカートリッジに搭載すると好ましい。
【発明の効果】
【0015】
請求項1,2,3の画像形成装置によれば、放電開始電圧を検知する際に、Vpp1及びVpp2印加時の像担持体の表面電位を検知し、該検知結果に応じて像担持体の地肌ポテンシャルを所定の値とするようなバイアスを現像手段に印加するか、書込み手段により像担持体を走査するか、像担持体を主走査方向に均一に露光し且つ光量が調整可能な露光装置により像担持体を露光するので、放電開始電圧検知時におけるトナー及びキャリアの像担持体表面への流出(付着)を防止し、地汚れを発生させることなく交流電圧(交流電流)を用いた帯電制御が可能となる。
【0016】
請求項3の構成においては、表面電位検知手段を像担持体に対する書込み位置に下流側(像担持体移動方向)に配置することが可能となり、スペースの制約がある場合に有利である。
【0017】
請求項4の構成により、露光装置は発光手段から導光体を介して像担持体を露光するので、省スペース化及び省電力化が可能になる。
請求項5の構成により、必要な部分だけを交換することが可能となり、コストを抑制できるとともに、長期にわたり安定した画像を得ることができる。
【0018】
請求項6の構成により、プロセスカートリッジを交換した場合でも露光装置を引き続き使用することでコストを低下させることができる。また、環境に配慮した製品を実現できる。
【0019】
請求項7の構成により、検知手段のメンテナンス及び交換を容易に行なうことができる。また、これにより、精度の高い帯電制御を長期にわたり実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態である画像形成装置の要部を模式的に示す構成図である。この図において、像担持体としての感光体1の周囲には、帯電手段2,書き込み装置3(ここでは書き込み装置からの走査光のみを示す),表面電位検知手段4,現像装置5,転写体6(ここでは転写体を中間転写ベルトとし、その一部を示す),クリーニング装置7が配置されている。
【0021】
帯電手段2は、本例ではローラ形状であり、感光体1に接触乃至近接して設けられ、直流電圧に交流電圧を重畳させた帯電バイアスが印加される。
なお、図示していないが、感光体1から転写体6にトナー像を転写させる一次転写手段なども設けられる。そのほか、画像形成装置全体としては、給紙装置や定着装置などの周知の機器が設けられるものである。
【0022】
上記のような構成における作像工程は、基本的には従来周知の電子写真方式によるものと同様であり、感光体1が図示しない駆動手段によって図中矢印の方向に回転駆動され、その感光体1の表面が帯電手段2によって所定の極性に一様に帯電される。帯電手段2によって帯電される感光体1は被帯電体である。帯電された感光体表面には書き込み装置3からの走査光が照射され、これによって感光体1表面に静電潜像が形成される。その静電潜像に現像装置5からトナーが付与され、トナー像として可視化される。そのトナー像は転写体6に転写され、さらに転写体6から転写紙等の記録材上に転写された後、定着装置によって定着される。
【0023】
転写後に感光体1に残ったトナーは、クリーニング装置7によって取り除かれる。そして、表面電位検知手段4(例えばTrek製の表面電位計を使用)にて感光体1の表面電位を検知する。なお、表面電位検知手段4は、書き込みを妨げなければ、帯電手段2と現像装置5の間(感光体1回転方向)のどこでも配置可能である。
【0024】
ところで、帯電AC電圧(ピーク間電圧)と感光体表面電位の相関は、印加しているAC電圧のピーク間電圧が放電開始電圧の2倍以上の場合に安定した表面電位(印加したDCバイアスに基づいた表面電位)になるという関係が有る。感光体への放電障害を最小限にするためには、AC電圧のピーク間電圧を放電開始電圧の2倍付近に設定する必要がある。そこで、放電開始電圧の2倍を検知する手法として、図4に示す放電開始電圧の2倍(2Vth)以下のピーク間電圧Vpp1とVpp2を感光体表面電位を検知しながら印加し、また、放電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧Vpp3を感光体表面電位を検知しながら印加する方法がある。
【0025】
このVpp1とVpp2印加時(印加した部位)の感光体表面電位を表面電位検知手段4で検知し、現像ニップにその電位(感光体部位)が突入するタイミングで、現像装置5に対し、感光体の地肌ポテンシャルが作像時と同様(例えば、130V程度)になるように現像バイアスを変更して印加することにより、感光体1の放電開始電圧を検知する際のトナーあるいはキャリアの付着を防止することができ、地汚れを発生させることなく交流電圧(交流電流)を用いた帯電制御が可能になる。
【0026】
次に、書き込み手段を用いて感光体表面電位を調整する第2の実施形態について図2を参照して説明する。前記第1の実施形態と重複する説明は省略して異なる部分を中心に説明する。
【0027】
上記第1の実施形態と同様に現像部での地肌ポテンシャルを作像時と同様にする(放電開始電圧検知の際のトナー・キャリア付着を防止する)別の方策として、書き込み装置を用いて感光体表面電位を下げる方法も可能である。
【0028】
すなわち、帯電ローラ2からVpp1とVpp2印加時(印加した部位)の感光体表面電位を表面電位検知手段4で検知し、露光位置3にその電位(感光体部位)が突入するタイミングで、感光体の地肌ポテンシャルが作像時と同様(例えば、130V程度)になるように書き込み装置3の出力を変更して走査し感光体表面電位を下げる。これにより、感光体1の放電開始電圧を検知する際のトナーあるいはキャリアの付着を防止することができ、この場合にも現像バイアスを変更して印加する方法と同じく、地汚れを発生させることなく交流電圧(交流電流)を用いた帯電制御が可能になる。
【0029】
書き込み装置を用いる本第2実施形態では、表面電位検知手段4は帯電ローラ2と書き込み装置3からの露光位置との間(露光位置の上流側)に配置する必要がある。また、DCバイアスの設定として、Vpp1を印加した場合でも作像時と同様の地肌ポテンシャルを保つために、高い電圧(例えば100V程度)を印加する必要がある。
【0030】
次に、書き込み手段とは別の露光手段を設けて感光体表面電位を調整する第3の実施形態について説明する。
図3は、第3実施形態の画像形成装置の要部を模式的に示す構成図である。この図に示す装置は、表面電位検知手段4と現像装置5の間に追加の露光手段8を配置したこと以外は図1の装置と同様である。したがって、重複する説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
【0031】
書き込み手段3とは別に設けた露光手段8としては、例えば端面発光のLED等を用いることができる。この露光手段8を用いて、上記第2の実施形態と同様に現像部での地肌ポテンシャルが作像時と同様になるよう、感光体を走査して感光体表面電位を調整する。この場合にも、現像バイアスを変更する方法と同じく、地汚れ及びキャリア付着を防止することができる。
【0032】
追加の露光手段8を用いる本第3実施形態では、書き込み装置3からの露光位置よりも下流側(感光体回転方向)に表面電位検知手段4を配置することが可能であり、スペースの制約がある場合には有用な構成である。
【0033】
なお、上記露光手段8としては、発光手段から導光体(例えば、日本板硝子製のセルガイド等)を介して感光体を露光する構成を採用することにより、省スペース化及び省電力化が可能になる。
【0034】
ところで、図1〜図3で説明したような作像部の構成のうち、感光体1,帯電手段2,表面電位検知手段4,現像装置5,クリーニング装置7等の機器をプロセスカートリッジに搭載し、画像形成装置本体に対して着脱可能に設けることができる。これにより、必要な部分だけを交換することが可能となり、コストを抑制できるとともに、長期にわたり安定した画像を得ることができる。なお、表面電位検知手段4は画像形成装置本体に配置しても良い。
【0035】
また、作像部をプロセスカートリッジとして構成する場合、図3で説明した第3実施形態のように追加の露光手段を用いる構成では、その追加の露光手段はプロセスカートリッジに搭載せず、画像形成装置本体側に配備することにより、プロセスカートリッジを交換した場合でも露光手段を引き続き利用することができ、装置全体のコストを抑制することができる。また、環境に配慮した製品を作ることができる。
【0036】
以上、本発明を図示例により説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、帯電手段はローラ形状に限らず、ブラシ状やブレード状など適宜な形態を採用可能である。また、帯電電位やAC電圧のピーク間電圧、現像ポテンシャル等も任意に設定できるものである。
【0037】
画像形成装置各部の構成やプロセスカートリッジの構成等も、本発明の範囲内で適宜変更可能である。また、像担持体(感光体)としてはドラム状に限らず、ベルト状の像担持体も使用可能である。
【0038】
さらに、像担持体(感光体)の個数も1つに限らず、複数の像担持体を用いる装置構成も可能である。例えば、図1,2に示す作像部を中間転写ベルトに沿って複数個配置したタンデム方式のカラー画像形成装置も可能である。なお、作像方式は中間転写方式に限らず、直接転写方式でも良い。もちろん、画像形成装置としてはプリンタに限らず、複写機やファクシミリ、あるいは複数の機能を備える複合機であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第1実施形態である画像形成装置の要部を模式的に示す構成図である。
【図2】第2実施形態の画像形成装置の要部を模式的に示す構成図である。
【図3】第3実施形態の画像形成装置の要部を模式的に示す構成図である。
【図4】交流電圧のピーク間電圧と感光体表面電位の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0040】
1 像担持体としての感光体
2 帯電手段
3 書き込み装置
4 表面電位検知手段
5 現像装置
6 転写体
7 クリーニング装置
8 露光手段
Vpp1,Vpp2 放電開始電圧の2倍以下のピーク間電圧
Vpp3 放電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧
2Vth 放電開始電圧の2倍のピーク間電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体と、直流電圧に交流電圧を重畳して前記像担持体を帯電させる帯電手段と、前記帯電された像担持体表面に潜像を形成する書込み手段と、前記潜像にトナーを付与して現像する現像手段と、前記像担持体の表面電位を検知する検知手段とを備え、
前記帯電手段による放電開始電圧(Vth)の2倍以下である2種類の交流ピーク間電圧:Vpp1,Vpp2と放電開始電圧(Vth)の2倍以上である1種類の交流ピーク間電圧Vpp3とを前記帯電手段に印加した時の前記像担持体の表面電位を検知して前記放電開始電圧(Vth)を特定し、前記交流電圧のピーク間電圧を2倍の放電開始電圧(2Vth)付近に設定する帯電制御を行なう画像形成装置において、
前記Vpp1及びVpp2印加時の前記像担持体の表面電位を検知し、該検知結果に応じて前記像担持体の地肌ポテンシャルを所定の値とするようなバイアスを前記現像手段に印加することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
像担持体と、直流電圧に交流電圧を重畳して前記像担持体を帯電させる帯電手段と、前記帯電された像担持体表面に潜像を形成する書込み手段と、前記潜像にトナーを付与して現像する現像手段と、前記像担持体の表面電位を検知する検知手段とを備え、
前記帯電手段による放電開始電圧(Vth)の2倍以下である2種類の交流ピーク間電圧:Vpp1,Vpp2と放電開始電圧(Vth)の2倍以上である1種類の交流ピーク間電圧Vpp3とを前記帯電手段に印加した時の前記像担持体の表面電位を検知して前記放電開始電圧(Vth)を特定し、前記交流電圧のピーク間電圧を2倍の放電開始電圧(2Vth)付近に設定する帯電制御を行なう画像形成装置において、
前記Vpp1及びVpp2印加時の前記像担持体の表面電位を検知し、該検知結果に応じて前記像担持体の地肌ポテンシャルを所定の値とするように前記書込み手段により前記像担持体を走査することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
像担持体と、直流電圧に交流電圧を重畳して前記像担持体を帯電させる帯電手段と、前記帯電された像担持体表面に潜像を形成する書込み手段と、前記潜像にトナーを付与して現像する現像手段と、前記像担持体の表面電位を検知する検知手段とを備え、
前記帯電手段による放電開始電圧(Vth)の2倍以下である2種類の交流ピーク間電圧:Vpp1,Vpp2と放電開始電圧(Vth)の2倍以上である1種類の交流ピーク間電圧Vpp3とを前記帯電手段に印加した時の前記像担持体の表面電位を検知して前記放電開始電圧(Vth)を特定し、前記交流電圧のピーク間電圧を2倍の放電開始電圧(2Vth)付近に設定する帯電制御を行なう画像形成装置において、
前記像担持体を主走査方向に均一に露光し且つ光量が調整可能な露光装置を設け、
前記Vpp1及びVpp2印加時の前記像担持体の表面電位を検知し、該検知結果に応じて前記像担持体の地肌ポテンシャルを所定の値とするように前記露光装置により前記像担持体を露光することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
前記露光装置は、発光手段から導光体を介して前記像担持体を露光することを特徴とする、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
少なくとも前記像担持体,前記帯電手段及び前記現像手段をプロセスカートリッジに搭載して当該画像形成装置本体に対して着脱可能に設けたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
少なくとも前記像担持体,前記帯電手段及び前記現像手段をプロセスカートリッジに搭載して当該画像形成装置本体に対して着脱可能に設けるとともに、前記露光装置は当該画像形成装置本体に配置されることを特徴とする、請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記検知手段を前記プロセスカートリッジに搭載したことを特徴とする、請求項5又は6に記載の画像形成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−122782(P2008−122782A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−307941(P2006−307941)
【出願日】平成18年11月14日(2006.11.14)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】