説明

画像形成装置

【課題】 排気ファンに起因する使用者の不快要素を排除し、巨大化、複雑化無しに実現可能で、且つ使用者に容易に快適性と生産性を選択可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】内部から外部へと空気を排出する排気ファン53と、該排気ファン53から画像形成装置1の外郭101へと連続的につながった気流経路102と、該気流経路102の一端をなし、外郭101に少なくとも一つの排気口51とを有し、該排気口51は、開閉自在の遮風壁52を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンター、FAXなどの画像形成装置に係り、詳しくは、排熱を行う排気口を備える画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、複写機、FAX、プリンターといった画像形成装置についてはカラー化、高速化、小型化の進歩が著しく利用者に利益をもたらしている。その反面、不要な発熱が増え、且つ画像形成装置内の狭小化に伴い、排熱が困難になってきている。
この廃熱に関して、画像形成装置の装置内排熱方法としては、排気ファンモータを画像形成装置の外郭近傍に配置することが、廃熱効率がよいことから最も一般的に用いられている。しかし、排気ファンモータのサイズや回転数は、画像形成装置が高温環境下において連続動作を行ったとしても異常画像や破損などの問題が発生しない、十分な設定にすることが必要である。
その為、画像形成装置の使用者が、画像形成装置近傍にいる場合には排気ファンモータの排気が当たると暑いこと、そして、騒音が快適性を損ねる一因となっている。特に、使用者の近傍に配置されることが多い小型の画像形成装置については、このような不具合が顕著である。
【0003】
この不具合を解決するため、特許文献1、2では、あらかじめ複数の排気口を準備しておいて、使用者の状況にあわせて、あるいは使用者の操作により排気口を変更する技術が開示されている。
また、特許文献3、4、5では、排気口近傍の構成(ルーバー)を独立的に可動とすることで排気方向を変更可能な技術が開示されている。
また、特許文献6では、使用者が存在しにくい箇所に排気口を設置し、且つその配置で装置に悪影響をあたえないようにする技術が開示されている。
【0004】
しかしながら、特許文献1、2の技術では、複数の排気口を準備するために画像形成装置のサイズが大きくなってしまい、特に小型の画像形成装置については採用が難しいという問題がある。また特許文献3〜5の技術では、排気方向は変更可能であるが、排気口が存在する面は変わらないので使用者に対して排気口が開口していることには変わりが無く、特に騒音に関しては効果がないという問題がある。特許文献6の技術では、あらかじめ製造者が設定した排気口設定面を壁面などに密着的に設置すると有効であるが、そうでない場合(周りに使用者が存在するような設置位置)には全く効果が無いという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、排気ファンに起因する使用者の不快要素を排除し、巨大化、複雑化無しに実現可能で、且つ使用者に容易に快適性と生産性を選択可能な画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する手段である本発明の特徴を以下に挙げる。
本発明の画像形成装置は、電子写真方式によって像担持体上にトナー像を形成し、該トナー像を転写して、記録紙上に溶融固着させる定着装置を備え、内部から外部へと空気を排出する排気ファンと、該排気ファンから画像形成装置外郭へと連続的につながった気流経路と、該気流経路の一端をなし、外郭に少なくとも一つの排気口とを有する画像形成装置であって、前記排気口は、開閉自在の遮風壁を有し、前記遮風壁が、前記排気口の排出気流を阻害しない第一の位置(以後、開状態という)と、該排気口に相対する方向から見て、開口部面積を半分以上塞ぎ、排出気流を阻害する第二の位置(以後、閉状態という)との位置で保持され、且つ、該遮風壁の位置を検知する検知部を有することを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記検知部と有線又は無線で接続した制御部を有し、前記遮風壁が閉状態で、且つ、連続して画像を形成する指示を受けた場合に、画像形成動作と休止待機をあらかじめ定めた間隔で繰り返す(以後、間欠動作という)動作を行うことを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記制御部は、動作時間記録部を有し、前記遮風壁が閉状態であることで間欠動作を行った時間を記憶し、前記遮風壁が開状態であっても、前述の記憶された時間があらかじめ定めた値より長い場合には、間欠動作を行うことを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記遮風壁が閉状態である場合に、画像形成装置に関する情報、あるいは使用者への操作依頼、あるいは画像形成装置が閉状態に対応して動作することの許可申請を示す構成を有することを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記遮風壁が閉状態である場合に、使用者に該遮風壁が閉であることを画像形成装置本体に設けられた操作部に言語あるいは記号によって表示することを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記遮風壁が閉状態である場合に、使用者に該遮風壁が閉であることを画像形成装置に有線あるいは無線で接続され、通信可能な表示部を有する操作端末に言語あるいは記号によって表示可能であることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記遮風壁が閉状態である場合に、使用者に該遮風壁が閉であることを画像形成装置本体に設けられた音声発生部によって言語音声あるいは警告音で通知することを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記遮風壁の検知部は、検知部が故障している状態を前記遮風壁が閉状態であると認識することを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記遮風壁の少なくとも一部の形状が前記検知部の構成機構を担う構成となっていることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記遮風壁が前述の閉状態である場合に、前記排気ファンから続く気流経路を完全に密閉しないことを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記遮風壁が開状態である場合に、概ね全体が画像形成装置外郭内に収まっており、閉状態である場合に、遮風壁全体又は一部が装置外郭から突出した位置にあることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記遮風壁が前述の開状態、閉状態のどちらの場合でも、概ね全体が画像形成装置外郭内に収まっており、且つ該遮風壁は少なくとも一つの貫通穴を有することを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記貫通穴の総面積が、遮風壁が開状態であるときの排気口開口面積より小さいことを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記貫通穴部にフィルターが備わっていることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、さらに、前記遮風壁が少なくとも開状態において画像形成装置外郭より凸となる部分突出形状を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
上記課題を解決する手段である本発明によって、以下のような特有の効果を奏する。
本発明の画像形成装置では、排気口に開閉自在の遮風壁を備えるので、装置の巨大化や大幅なコストのアップを招くことなく、任意に排気風や騒音を遮る構成とすることが可能となることから、少スペース、低コスト、快適性に優れた画像形成装置を提供することができる。さらに、排気口に開閉自在の遮風壁を備え、且つ該遮風壁の位置に対する検知部を有するので、遮風壁の位置に応じて自動的に対応をとることで使用者の作業あるいは操作ミスを防ぐことができるという優れた操作性、利便性を有する画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の画像形成装置の構成を示す概略図である。
【図2】本発明の画像形成装置の他の実施形態の構成を示す概略図である。
【図3】本発明の画像形成装置に用いるプロセスカートリッジの構成を示している概略図である。
【図4】熱を排出する排気口を設けた本発明の画像形成装置を示す斜視図である。
【図5】熱を排出する排気口を設けた本発明の画像形成装置の他の例を示す斜視図である。
【図6】排気口の構成を示す概略図である。
【図7】熱を排出する他の例の排気口を設けた本発明の画像形成装置を示す斜視図である。
【図8】熱を排出する他の例の排気口を設けた本発明の画像形成装置を示す斜視図である。
【図9】熱を排出する他の例の排気口を設けた本発明の画像形成装置を示す斜視図である。
【図10】排気口に検知部を備える構成を示す概略図である。
【図11】排気口に検知部を備える構成を示す概略図である。
【図12】排気口に検知部を備える構成を示す概略図である。
【図13】排気口に検知部を備える構成を示す概略図である。
【図14】検知部によって遮風壁が閉状態であるときの動作を示すフローチャートである。
【図15】操作部の構成を示す概略図である。
【図16】遮風壁の開閉状態を示す概略断面図であり、(a)は開状態を、(b)は閉状態を示している。
【図17】遮風壁の他の例を示す概略断面図である。
【図18】遮風壁の他の例を示す概略断面図である。
【図19】遮風壁の他の例を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
【0010】
本発明の例としてフルカラー画像形成装置で説明する。図1は、本発明の画像形成装置の構成を示す概略図である。
本発明の画像形成装置の一実施形態である画像形成装置1は、原稿を搬送する原稿搬送装置(ADF)5、原稿読み取り用のスキャナー部4と、このスキャナー部から出力されるデジタル信号を電気的に画像処理部で処理して、該画像処理部から出力されるデジタル信号に基づいて画像を記録紙上に形成する画像形成部3からなっている。スキャナー部4においては、原稿載置台上に置かれた原稿の画像は、照射ランプ、ミラー、レンズを介してカラーCCDによって読み取られ、そのデータが画像処理部に送られる。画像処理部においては、このデータに必要な処理が施され、画像信号に変換され、画像形成部3へ送られる。
【0011】
画像形成部3においては、イエロー,シアン,マゼンタ,ブラック作像ユニット10Y、10C、10M、10Kを4つ並列に配置すると共に、その4つの作像ユニット10に対して1つの中間転写ベルト21と1つの2次転写ローラ23を配設している。この画像形成装置1を構成する作像ユニット10の一例としてイエローの作像ユニット10Yの構成を示している。特に補足説明がない限り他のシアン作像ユニット10C、マゼンタ作像ユニット10M、ブラック作像ユニット10Kも同等の構成・動作となっている。
なお、この作像ユニット10は、画像形成装置1本体に着脱可能なプロセスカートリッジ10として用いることができる。
画像形成動作が開始されると、イエロー作像ユニット10Yでは、静電潜像担持体である感光体11は帯電装置12により表面を一様に帯電される。そして帯電後の感光体11には光書き込みの露光装置30からの露光によりフルカラー原稿のイエロー成分画像の静電潜像が形成され、その静電潜像はイエロー現像装置13Yによりイエロートナーで顕像化される。また、所定の時間差でシアン作像ユニット、マゼンタ作像ユニット、ブラック作像ユニット10においても同様の画像形成動作が行われ、シアン,マゼンタ,ブラックの各色のトナー像が各感光体11上に形成される。各作像ユニット10Y,10C,10M,10Bkにおいて感光体11上に形成されたトナー像Y,C,M,Bkを、中間転写ベルト21上で1つのフルカラー画像として重ねまとめるために、この中間転写ベルト21の裏面側には各作像ユニット10の感光体11の対向位置に転写ローラ14を配置し、転写ローラ14に所定の転写バイアスを印加することによって、各作像ユニット10のトナー像を順次中間転写ベルト21に重ねて転写させる。
【0012】
中間転写ベルト21への転写後の各作像ユニット10内の感光体11は、図示しない光除電ユニットにより表面電位を除電され、感光体11に残留した転写残トナーはクリーニング装置15のクリーニングブレードにより除去され、前述の帯電装置12で帯電される、といった一連の作像サイクルを繰り返す。中間転写ベルト21による転写後、感光体11表面は光除電ユニットで除電された後、クリーニング装置15においてトナーなどの残留物を除去している。クリーニング装置15で除去されたトナーは廃トナー搬送経路を経て廃トナー収容槽に搬送される。
フルカラートナー像の記録紙への転写後に中間転写ベルト21の表面に残留したトナーや紙粉等の付着物は、中間転写ベルトクリーニング装置22の図示しないクリーニングブラシローラやクリーニングブレードにより除去され、先述の感光体廃トナーと同様に廃トナー収容部に搬送される。中間転写ベルト21、転写ローラへの対向ローラ211、転写バイアス電源、ベルト駆動軸などを内包する転写ユニット内に設置されたテンションローラ211、212、213がカム機構によって転写ベルトにテンションを与えるもしくは解除することにより、転写ベルトは各作像ユニット10の感光体11と接触した状態と離間した状態に変更可能になっている。これにより機械動作時には各作像ユニット10の感光体11が回転するのに先立って接触状態に、機械停止時には感光体11から離間した状態に状態にしている。中間転写ベルト21へトナー像を転写した後、感光体表面は光除電ユニットで除電され、クリーニング装置15において、最初に(クリーニングユニット内において感光体回転方向において上流位置)で感光体回転方向とカウンター方向にブラシローラを接触回転させて感光体上の残トナーおよび付着物を掻き乱して感光体11との付着力を弱め、その下流位置においてゴム弾性体でできたブレードを感光体11に接触させて、先述の乱されたトナーや付着物を除去している。
【0013】
その後、中間転写ベルト21に転写されたトナー像は、そして1つのフルカラー画像となった中間転写ベルト21上のトナー画像を所定のバイアスが印加される2次転写ローラ23との間にタイミングを合わせて搬送されてくる記録紙上に転写させられる。転写装置20としては、1次転写ローラ14、2次転写ローラ23、中間転写ベルト21、ベルトクリーニング装置22等を有している。
また、記録紙は、給紙装置2内に配置されている複数の給紙カセット40から、画像形成装置1の制御により選択された記録紙がピックアップローラ42により、給紙カセット40から1枚ずつ引き出される。そして、搬送ローラ43によって画像形成3まで搬送される。そして、レジストローラ44で、中間転写ベルト21上のトナー像とのタイミングを計り、二次転写ローラ23の方に送り出される。
その後、トナー像が転写された記録紙は定着装置31に搬送され加熱・加圧されて記録紙上のトナー像が定着されフルカラー画像が出力される。
また、両面印刷を行う場合には画像定着装置31から排紙トレイ48へと送られる前に、両面搬送部32へと送り戻される。その後、再度先レジストローラ44へと送られ第2面の印刷が行われる。
【0014】
図2は、本発明の画像形成装置の他の実施形態の構成を示す概略図である。ここでは、図1に示す画像形成装置と異なり、中間転写ベルト21を備えておらず、並列に配置している4つのイエロー,シアン,マゼンタ,ブラック作像ユニット10Y、10C、10M、10Kを記録紙が通過して、各々のユニットにおけるトナー画像を直接記録紙上に重ね合わせて行く。その後は、図1に記載の画像形成装置と同様に、記録紙は定着装置25に搬送され加熱・加圧されて記録紙上のトナー像が定着されフルカラー画像が出力される。
【0015】
図3は、本発明の画像形成装置に用いるプロセスカートリッジの構成を示している概略図である。このプロセスカートリッジ10は、感光体11の周囲に、帯電装置12、現像装置13、クリーニング装置15を配置している。プロセスカートリッジ10は、少なくとも感光体11とその他のプロセス装置を備えていればよい。上部に配置される露光装置30から照射されたレーザ光Lによって、感光体11上に潜像が形成される。
現像装置13は、現像剤を収納するトナー収納部131(以下、単に「収納部」と記す。)、感光体11に対向し、現像剤により感光体11上の潜像を現像する現像部132とを有する。さらに、収納部131は、現像剤を現像剤担持体である現像ローラ134に供給する現像剤供給部材である供給ローラ4の上方に設けられており、現像剤であるトナー9を収納していると共に、収容部131内に設けられた現像剤攪拌部材である第1攪拌ローラ138(以下、単に、「攪拌ローラ」と記す。)を備えている。なお、現像装置13では、一成分現像剤を用いている。一成分現像剤では、磁性トナー、非磁性トナーのどちらを用いても良い。現像装置13では、キャリアという攪拌・混合媒体を用いることなく、現像剤を現像装置13内でストレスを与え、かつ滞留するようなことのないように、スムーズに搬送させるものである。また、現像装置13では、収納部131から現像部132にトナー9を搬送するのに、その搬送方向をガイドする現像剤ガイド部材137(以下、単に「ガイド部材」と記す。)を備えている。このガイド部材137は、現像ローラ134と規制部材134との間に形成される供給ニップ部72に、トナー9が急激に多量に搬送されるのを防止するためにトナー供給ローラ139の方向にトナー9をガイドしている。特に、ガイド部材137は、収納部131に配置されていて、回転している攪拌ローラ138の回転軌跡に沿った形状をしている。
帯電装置12は、感光体11に対向配置される帯電部材を接触させて所定の直流電圧(DC)を印加させて感光体11表面を均一帯電させる接触帯電方式であり、帯電部材には弾性樹脂ローラを用いている。感光体回転方向において感光体表面での露光位置から現像位置の間の感光体表面に対向した位置に非接触型の電位センサを設置し、所定の帯電電位および潜像電位になるように帯電バイアス値および露光量を調整する。
また、クリーニング装置15は、感光体11に対してクリーニングブレードを有する。さらに、図示しないが、クリーニングされたトナーを回収する回収羽根、フィルム等とそのトナーを搬送する回収コイルとを備えている。クリーニングブレードは、金属、樹脂、ゴム等の材質からなるが、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム等のゴムが好ましく用いられ、この中でも特にウレタンゴムが好ましい。このほかに、フッ素樹脂、シリコーン樹脂の樹脂、及びステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム等のステアリン酸金属化合物を潤滑剤として感光体11上に塗布する潤滑剤塗布装置を併せて設けても良い。
【0016】
図1、2及び3では、中央断面図にて構成を示しているが、ここで、円形形状で示されているものは、概ね回転動作を行うことで、トナー画像の輸送やシート部材の搬送を行っているものが多い。これらの動作を可能とする図示しない駆動力発生部(以後モータ)によって動作が可能となっており、更には該モータに電力を供給する電源供給部、動作を制御する画像形成装置1の制御部11から構成されている。
それらの構成部はそれぞれ機能する際に発熱し、その発熱により自身が高温状態になると機能不全が発生することが一般的である。
また、駆動力の供給を受け回転する部材に関しても摩擦等の原因による摺動熱が発生し、同様に機能不全(ex.回転負荷増大、部材溶解)が発生することがある。また、トナー画像の定着装置31では加熱定着を用いることが多く、故に、定着装置7から漏洩した熱量が前述の他部位に影響することが問題となる。
【0017】
図4は、熱を排出する排気口を設けた本発明の画像形成装置を示す斜視図である。図5は、熱を排出する排気口を設けた本発明の画像形成装置の他の例を示す斜視図である。
本発明の画像形成装置1では、内部から外部へと空気を排出する排気ファンとしてのファンモータ53と、画像形成装置1の外郭101へと連続的につながった気流経路102と、この気流経路102の一端をなし、外郭101に少なくとも一つの排気口51とを有し、遮風壁52が、排気口51の排出気流を阻害しない第一の位置にした状態(以下、この状態を「開状態」とする。)と、排気口51に相対する方向から見て、開口部面積を半分以上塞ぎ、排出気流を阻害する第二の位置にした状態(以下、この状態を「閉状態」とする。)との位置で保持され、且つ、遮風壁52の位置を検知する検知部50を有する。
図4及び5に示すように、排気口51は、開閉自在の遮風壁52を有する。画像形成装置1の筐体となる外郭101の一部に排気口51を設け、画像形成装置1内での発熱を、外部へと排出する。排気口51は、外郭101のいずれに設けてもよいが、画像形成装置1の記録紙のジャム処理、トナーの補給にならないようにし、さらに、画像形成装置1内の熱を効率的に外部に排出するために、画像形成装置1ないし定着装置31に近いの後側又は側面が好ましい。
図6は、排気口の構成を示す概略図である。
排気口51には、排気ファンとしてのファンモータ53、このファンモータ53を保持するファンモータホルダ54、ルーバー55が設けられている。ファンモータ53は画像形成装置1の内部の空気を図中の右から左へと輸送し、画像形成装置1内の熱が空気とともに画像形成装置1の外部へ排出される。ファンモータ53はファンモータホルダ54に保持されており、ホルダ54が、外郭101に固定されている。固定については図示しないが、ネジ締結、接着、係止等手段はいずれでもよい。ファンホルダ54にはルーバー55が設けてあり、使用者が誤ってファンモータ可動部に触れてしまうことを防止したり、外乱からファンモータ53を保護したり、風向の切り替えを行う機能を担っている。ここでファンモータ53のルーバー55は近接する位置関係となっているが、これは画像形成装置1の大きさをできるだけ小型化にするための配置であり、ファンモータ53を画像形成装置1の内部に配置し、ファンモータ53からルーバー55までの気流経路102を確保してもよい。
【0018】
図7ないし9は、熱を排出する他の例の排気口を設けた本発明の画像形成装置を示す斜視図である。図7ないし9に示すように、排気口51に遮風壁52を備えている。図7ないし9に示す画像形成装置1は、遮風壁52が外郭101から一定の角度をもって突出する構成の例である。
図4、5及び8に示すのは、遮風壁52を、ファンモータ53からの排気を排気口51で阻害しない開状態をしめしている。図7、9に示すのは、遮風壁52が外郭101から一定の角度をもって突出するいるために排気口51の正面への開口部51の面積を半分以上塞ぎ、排出気流を阻害して、排気量を減少させる閉状態を示している。さらに、図7では、排気方向を上方に変更する状態をあらわしている。
図8、9は、遮風壁52が、画像形成装置1の前後方向にスライドする構成となっている場合の開状態、閉状態を示したものである。遮風壁52を任意に開状態と閉状態のどちらかに設定できる。排気口51からの騒音や排気風が不快な場合には、遮風壁52を閉状態とすることで快適性を向上させることが可能となる。また、遮風壁52を開状態では画像形成装置1内に収納されているで、排気口51から、画像形成装置1の内部で発生した熱を外部に排出することができる。
したがって、これの排気口51を有する画像形成装置1によって、排気口51に開閉自在の遮風壁52を備えるので、画像形成装置1の巨大化や大幅なコストのアップを招くことなく、任意に排気風や騒音を遮る構成とすることが可能となることから、少スペース、低コスト、快適性に優れた画像形成装置1を提供することができる。
【0019】
また、本発明の画像形成装置1では、遮風壁52の位置を検知する検知部50を有する。
図10ないし13は、排気口に検知部を備える構成を示す概略図である。これらは、画像形成装置1の内部から排気口51方向を見た視点の図である。図10、12は、開状態を、図11、13は閉状態を表している。
図10に示すように、ファンホルダ54には遮風壁ガイド溝(以下、単に「ガイド溝」と記す。)571、572が設けられており、ガイド溝571、572に嵌合した遮風壁52が両ガイド溝571、572を自由に移動が可能となっている。
ガイド溝571、572の端部には係止形状58が設けられ、この係止形状58の位置に遮風壁52が移動すると係止可能な構成になっていることで、自重で遮風壁52が下に移動してしまうことを防ぐことができ、上下に遮風壁52を移動させる構成を容易に実現できる。検知部50は、図示しない保持部に固定されており、図示しない画像形成装置1の制御部33に有線または無線で接続されている。
この図10ないし13では、フォトインターラプト方式の検知部50の例を示している。フォトインターラプト方式とは、対向する発光部と受光部を持ち、発光部からの光を物体が遮るのを受光部で検出することによって、物体の有無や位置を判定するセンサ方式をいう。遮風壁52には遮光部56が一体的に設けられており、図9で示すように遮風壁52が閉状態である場合には該遮光部56が検知部50のU字部を遮光することで信号が画像形成装置1の制御部33へ送信され制御部33が遮風壁52の移動を検知できる構成となっている。
図12、13では遮風壁52が直線的にスライド移動する構成について示しており、基本構成は前述の内容と同じである。図10、11の構成では自重で遮風壁52が移動可能であるが、この構成では閉状態と開状態の間の位置に遮風壁52を止めることが容易であることから、検知部50だけでは遮風壁52の位置を確実に検知することはできない。そのため、本構成では図示しないが開状態で検知可能な位置に別途検知部を設けることが適切である。
したがって、画像形成装置1は、排気口に開閉自在の遮風壁52を備え、且つ、遮風壁52の位置に対する検知部50を有するので、遮風壁52の位置に応じて自動的に対応をとることで使用者の作業あるいは操作ミスを防ぐことができるという優れた操作性、利便性を有する。
また、遮風壁52の検知部50は、検知部50が故障している状態を、遮風壁52が閉状態であると認識するようにする。これによって、検知部50が故障している場合でも、遮風壁52が閉状態で連続動作をすることが無く、異常画像、破損などの問題が発生しない頑健性に優れた画像形成装置1を提供することができる。
さらに、図11及び図13に示す遮光部56のように遮風壁52の一部が検知部50の構成要素を担うことで、部品点数を減らすことによる低コスト性、省スペース性に優れ、且つ故障の発生確率も低い頑健性に優れる画像形成装置50を提供することができる。
【0020】
検知部50によって画像形成装置1の制御部33が、遮風壁52を閉状態であることを検出した場合の動作則について図14に示す。図14は、検知部によって遮風壁が閉状態であるときの動作を示すフローチャートである。
まず始めに、画像形成装置1の使用者が、印刷枚数nページを指定して印刷を指令する(ステップS1)。
送信された印刷要求のページ数が、あらかじめ定めた判定定数Cページよりも大きいかどうかを判定する(ステップS2)。
印刷指令の印刷枚数nが、判定定数Cより多い場合は、現在の指令の前の指令の影響が、画像形成装置1に影響するか判定する(ステップS3)。ここでは、当該印刷指令よりも先に指令として送信され、その要求に応じて画像形成を行った結果、画像形成装置1内の温度が高くなっていないかどうかを判定するものであり、ここで、判定の基準として画像形成装置内温度判定定数C2をあらかじめ設定しておき、全指令等によって画像形成装置1が受けている画像形成装置1内の温度判定変数Qを計算しておく。
現在の指令の前の指令の影響が、画像形成装置1に影響すると判断した場合は、すなわち、ここで、温度判定変数Qが、前の指令の影響を考慮してあらかじめ設定した温度判定定数C2より大きいかと判定し場合は、遮風壁52の開閉状態に関わらず間欠印刷を実行する(ステップS4)。ここでは、温度判定変数Qは、印刷が実行されている秒単位の時間毎に、温度判定変数Q+aに変更される。ここで、aは、画像形成装置1内の温度上昇定数で、間欠印刷時に画像形成装置1に対する影響を数値化している。
さらに、印刷が実行されて待機状態になっているときに、温度判定変数Qは、印刷が実行されている秒単位の時間毎に、温度判定変数Q−bに変更される(ステップS5)。ここで、bは、待機中における画像形成装置1内の温度下降定数で、待機中における画像形成装置1に対する影響を数値化している。
このときに、さらにその後、新たな印刷指令がある場合(ステップS1)、前の指令で、遮風壁52が閉状態で、間欠動作を行った時間を記憶し、その次の印刷指令で、遮風壁52が開状態であっても、前の指令で記憶された間欠動作を行った時間があらかじめ定めた値より長い場合には、再度、間欠動作を行うこととがあってもよい(ステップS5)。これは、間欠動作の時間が長い場合には、温度判定変数Q+aが大きくなるために、待機しても、温度判定変数Qが画像形成装置内温度判定定数C2以下にまで下がらない場合には、間欠動作を行うこととしている。
また、送信された印刷要求のページ数が、あらかじめ定めた判定定数Cよりも小さいと判定された場合(ステップS2)、遮風壁52が閉状態か判定する(ステップS6)。なお、風壁52の開閉状態に応じて装置内温度判定変数Qを増減される。このときに、遮風壁52が閉状態と判定された場合(ステップS6)は、間欠の印刷を実行する(ステップS4)。
すなわち、本発明の画像形成装置1は、遮風壁52が閉状態で、且つ、連続して画像を形成する指示を受けた場合に、画像形成動作と休止待機をあらかじめ定めた間隔で繰り返す(以後、「間欠動作」と記す。)動作を行う。これによって、排気口51に開閉自在の遮風壁52を備えるので、装置の巨大化や大幅なコストのアップを招くことなく、任意に排気風や騒音を遮る構成とすることが可能となることから、少スペース、低コスト、快適性に優れた画像形成装置1を提供することができる。
【0021】
遮風壁52が閉状態にないと判断された場合(ステップS6)は、通常の印刷を実行する(ステップS8)。通常の印刷を実行した場合も、温度判定変数Qは、印刷が実行されている秒単位の時間毎に、温度判定変数Q−cに変更される。ここで、cは、印刷実行時における画像形成装置1内の温度下降定数で、待機中における画像形成装置1に対する影響を数値化している。温度下降定数cは、印刷指令nが小さく、かつ、遮風壁52が閉状態ではなく、開状態の時には、画像形成装置1内の温度は低下するという影響を表している。
また、現在の指令の前の指令の影響が、画像形成装置1に影響しないと判定された場合(ステップS3)、遮風壁52が閉状態か判定する(ステップS7)。このときに、遮風壁52が閉状態と判定された場合(ステップS7)は、間欠の印刷を実行する(ステップS4)。遮風壁52が閉状態にないと判断された場合(ステップS7)は、通常の印刷を実行する(ステップS8)。通常の印刷を実行した場合も、温度判定変数Qは、印刷が実行されている秒単位の時間毎に、温度判定変数Q−cに変更される。
すなわち、印刷指令よりも先に指令として送信され、その要求に応じて画像形成を行った結果装置内温度が高くなっていないかどうかを判定するものであり、ここで温度判定変Qがあらかじめ設定した装置内温度判定定数C2より大きいかどうかを判定し、大きい場合には遮風壁52の開閉状態に関わらず間欠印刷を実行する。そうでない場合には遮風壁52が閉状態であるか否かの判定を行い、閉状態であれば間欠動作、開状態であれば通常印刷を実行する。装置内温度判定変数Qは、通常印刷実行中か待機中に毎秒毎減じられ、待機中の除減率の方が大きく設定してある。
【0022】
本発明の画像形成装置においては、検知部50で検知した遮風壁52の開閉状態の情報は、画像形成装置1の使用者に伝達することができる。開閉状態を伝達することで、使用者の操作が確実に実現されたことの確認となり、あるいは意図せず遮風壁52を操作していることに気がつくことができ使用者の作業時間や生産性を浪費することを回避できる。さらに、遮風壁52の開閉状態に応じて画像形成装置1の動作を変更した旨を使用者に通知すれば、遮風壁52の開閉によって提供される動作の理解を促すことができる。遮風壁52の開閉状態に応じて画像形成装置1の動作を切り替える前に使用者に切り替え実施可否を問い合わせる通知を行えば、意図しない機能(快適性があがるが生産性が落ちる)を提供する悪影響を排除することが可能となる。
【0023】
図15は、操作部の構成を示す概略図である。使用者に情報を通知する手法としては、図4、5及び図15に示す操作部34に情報を表示する。操作部34は、情報表示部341、操作キー342、機能選択部344、音声発生部343から成っており、使用者に伝達したい情報を情報表示部341に表示し、音声発生部343から音声にて伝達することが可能である。また、警告通知部(アラート)344を点灯させることで使用者に通知を行うことも効果的である。
ここには図示しないが、画像形成装置1に有線または無線にせ接続された情報処理端末(コンピュータ)の表示部に前述の情報を表示することでも同様の効果を得ることが可能である。
また、本発明の画像形成装置1では、遮風壁52が閉状態である場合に、画像形成装置1に関する情報、あるいは使用者への操作依頼、あるいは画像形成装置1が閉状態に対応して動作することの許可申請を示す構成を用いる。許可申請は、操作部34の情報表示部341に表示し、とくに、使用者に遮風壁52が閉状態であることを、操作部に言語あるいは記号によって表示することが好ましい。その他に、使用者に遮風壁52が閉状態であることを、図示しないが、画像形成装置1に、設けられる音声発生部によって言語音声あるいは警告音で通知するものであっても良い。その後の操作は、操作キー342又は機能選択部344で実施するようにする。
図10に示しているように、遮蔽壁52の閉状態で検知部50が遮光部56で遮光される構成としている。同じ構成は自重で動作可能となる上下方向の軌跡で遮風壁52の開閉状態を検知できるようにしているので検知部50を一つで構成できるが、この検知部50が故障した場合についても、画像形成装置1の内部の温度過多による異常の発生がない。また、特に上に引き上げる遮蔽壁52で、引き上げきったところに係止形状58を設けておけば、係止していない場合は自重で開状態まで移動するので、閉状態と開状態の中間位置にあるかどうかを検知する為の検知部、各々の状態に対してそれぞれ設定する検知部を省略できる。
また、検知部50のフォトインタラプタ方式のセンサが発光できない、あるいは受光できない故障が発生した場合、常に遮風壁52は閉状態であると判定されるので、生産性は劣るが排熱不足で連続動作を行うことは回避できる。異常画像による情報欠損や機器の破損は使用者にとって損害が大きいことから、同じ構成は有効である。ここでは図示しないが、プッシュスイッチを用いた検知部を構成する場合には、アクチュエータの破損が故障の原因として多いのでアクチュエータが破損した場合の検知(動作せず)と遮風壁52の閉状態を同意とすればよい。すなわち、開状態でプッシュスイッチをオンする構成とすればよい。また、前述のように検知部に関わる構成要素の故障、破損は重要な因子となることから、なるべく構成部品数を減らして故障の発生確率を低下させる必要がある。そこで、図10、12に示すように遮風壁52が検知に関わる形状(ここでは遮光部56)を具備している構成としてある。
【0024】
次に遮風壁52が閉状態での詳細構成について説明する。
図16は、遮風壁の開閉状態を示す概略断面図であり、(a)は開状態を、(b)は閉状態を示している。開状態の場合、遮風壁52は概ね画像形成装置外郭101の内部に引き込まれており、ファンモータ53の排気を阻害しない。閉状態では、遮風壁52は上方且つ外郭101から突出する方向に移動し、ファンモータ53の正面投影面積を全て覆っている。この為、画像形成装置1の近傍、特に排気口51に面する位置に存在する使用者はファンモータ53からの騒音や排気風を受けることがなく、快適性を確保することができる。ここで、図16に示すように、遮風壁52の鉛直上方は突出量hに応じて開口を確保しているので、ファンモータ53からの排気経路を密閉することが無く、排気効率は低下するものの、前述の間欠動作が可能なレベルの排熱を確保できる。
図17は、遮風壁の他の例を示す概略断面図である。図17では、遮風壁52の上端部に設けられた凸形状の画像形成装置外郭101からの突出量tである。この凸形状を有することで、開状態の画像形成装置1を壁面等に隙間無く寄せて設置された場合についても排気の気流経路102を塞ぐことがないため排熱不足が原因の問題発生を回避でき、使用者に指導をすることなく機能の維持が可能であるという頑健性に優れていて、排熱機能を維持することができ、使用者が誤って設置することで問題を発生させることがない。また遮風壁52の操作時の操作部位としても利用できるので操作性に優れる。
【0025】
図18は、遮風壁の他の例を示す概略断面図である。図18に示すように、画像形成装置1の外郭101に沿って直線軌道で開閉する構成について示しており、遮風壁52に貫通穴59を設けることで、気流経路102を密閉することのない構成としている。ここで貫通穴59の大きさ、あるいは個数を画像形成装置1に応じて適切に設定することで、間欠動作が可能で最も快適性の高い構成とすることが望ましい。また、貫通穴59の総面積が、遮風壁52が開状態であるときの排気口51の開口面積より小さくすることで、遮風壁52が閉状態であるとき、ファンモータ53から続く気流経路52を略密閉しない構成となっているので、使用者に対する快適性を確保しながら、画像形成装置1の生産性も向上させることができ、総合的利便性に優れた画像形成装置1を提供できる。
また、図19は、遮風壁の他の例を示す概略断面図である。図19に示すように、貫通穴59は大きく設けて、フィルター60を設置することも効果的である。この場合についても間欠動作が可能な開口サイズ及びフィルター透過率を設定することが望ましい。また、貫通穴59にフィルター60が備わっているので、排気の流速を低下させ騒音漏れを防ぎつつ且つ一定の排熱機能は維持することが可能となり、使用者に対する快適性を確保しながら、画像形成装置1の生産性も向上させることができ、総合的利便性に優れた画像形成装置1を提供できる。
【符号の説明】
【0026】
1 画像形成装置
101 外郭
102 気流経路
2 給紙装置
3 画像形成部
4 スキャナ部
5 原稿自動搬送装置(ADF)
10 作像ユニット(プロセスカートリッジ)
11 感光体
12 帯電装置
13 現像装置
131 収納部
132 現像部
133 現像装置筐体
134 現像スリーブ
135 供給ローラ
136 規制部材
137 ガイド部材
138 (第1)攪拌ローラ
139 第2攪拌ローラ
14 転写ローラ
15 クリーニング装置
20 転写装置
21 中間転写ベルト
211、212、213 支持ローラ
22 ベルトクリーニング装置
23 2次転写ローラ
24 搬送ベルト
30 露光装置
31 定着装置
32 両面搬送部
33 制御部
34 操作部
341 情報表示部
342 操作キー
343 音声発生部
344 機能選択部
40 給紙カセット
42 ピックアップローラ
43 搬送ローラ
44 レジストローラ
47 排出ローラ
48 排紙トレイ
50 検知部
51 排気口
52 遮風壁
53 ファンモータ
54 ファンモータホルダ
55 ルーバー
56 遮光部
571、572 遮風壁ガイド溝
58 係止形状
59 貫通穴
60 フィルター
【先行技術文献】
【特許文献】
【0027】
【特許文献1】特開2005−338572号公報
【特許文献2】特開2003−320494号公報
【特許文献3】特開2006−154137号公報
【特許文献4】特開2002−248836号公報
【特許文献5】特開平10−151835号公報
【特許文献6】特開2003−76252号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子写真方式によって像担持体上にトナー像を形成し、該トナー像を転写して、記録紙上に溶融固着させる定着装置を備え、内部から外部へと空気を排出する排気ファンと、該排気ファンから画像形成装置外郭へと連続的につながった気流経路と、該気流経路の一端をなし、外郭に少なくとも一つの排気口とを有する画像形成装置であって、
前記排気口は、開閉自在の遮風壁を有し、
前記遮風壁が、前記排気口の排出気流を阻害しない第一の位置(以後、開状態という)と、
該排気口に相対する方向から見て、開口部面積を半分以上塞ぎ、排出気流を阻害する第二の位置(以後、閉状態という)との位置で保持され、且つ、
該遮風壁の位置を検知する検知部を有する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記検知部と有線又は無線で接続した制御部を有し、
前記遮風壁が閉状態で、且つ、連続して画像を形成する指示を受けた場合に、
画像形成動作と休止待機をあらかじめ定めた間隔で繰り返す(以後、「間欠動作」と記す。)動作を行う
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記制御部は、動作時間記録部を有し、
前記遮風壁が閉状態であることで間欠動作を行った時間を記憶し、
前記遮風壁が開状態であっても、前述の記憶された時間があらかじめ定めた値より長い場合には、間欠動作を行う
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記遮風壁が閉状態である場合に、画像形成装置に関する情報、あるいは使用者への操作依頼、あるいは画像形成装置が閉状態に対応して動作することの許可申請を示す構成を有する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1又は4に記載の画像形成装置において、
前記遮風壁が閉状態である場合に、使用者に該遮風壁が閉状態であることを画像形成装置本体に設けられた操作部に言語あるいは記号によって表示する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1又は4に記載の画像形成装置において、
前記遮風壁が閉状態である場合に、使用者に該遮風壁が閉であることを画像形成装置に有線あるいは無線で接続され、通信可能な表示部を有する操作端末に言語あるいは記号によって表示可能である
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項1又は4に記載の画像形成装置において、
前記遮風壁が閉状態である場合に、使用者に該遮風壁が閉であることを画像形成装置本体に設けられた音声発生部によって言語音声あるいは警告音で通知する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記遮風壁の検知部は、検知部が故障している状態を前記遮風壁が閉状態であると認識する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記遮風壁の少なくとも一部の形状が前記検知部の構成機構を担う構成となっている
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記遮風壁が前述の閉状態である場合に、前記排気ファンから続く気流経路を完全に密閉しない
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
請求項1又は10に記載の画像形成装置において、
前記遮風壁が開状態である場合に、概ね全体が画像形成装置外郭内に収まっており、閉状態である場合に、遮風壁全体又は一部が外郭から突出した位置にある
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
請求項1又は10に記載の画像形成装置において、
前記遮風壁が前述の開状態、閉状態のどちらの場合でも、概ね全体が画像形成装置外郭内に収まっており、且つ該遮風壁は少なくとも一つの貫通穴を有する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項13】
請求項12に記載の画像形成装置において、
前記貫通穴の総面積が、遮風壁が開状態であるときの排気口開口面積より小さい
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項14】
請求項12又は13に記載の画像形成装置において、
前記貫通穴部にフィルターが備わっている
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項15】
請求項1又は10に記載の画像形成装置において、
前記遮風壁が少なくとも開状態において画像形成装置外郭より凸となる部分突出形状を有する
ことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2010−185894(P2010−185894A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−27954(P2009−27954)
【出願日】平成21年2月10日(2009.2.10)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】