説明

画像形成装置

【課題】トナーコンテナにトナーセンサを備えることなく、現像器のトナーセンサの出力に基づいてより正確に、トナー残量が少なくなったことを検出する。
【解決手段】現像器30内のトナーレベルがトナーロウLからトナーハイHになるまで現像器30の駆動を停止するとともに印刷を中断し、トナーロウLから次のトナーロウLまでの時間tiが設定時間thより小さければトナーコンテナ40内の「トナー残量少」を操作パネル17の表示部171に表示させる。この設定時間thを、トナーロウLから次のトナーロウLまでのトナー消費速度V=(Nd−Ndb)/tiに応じて定める。トナー消費速度Vが閾値Vthより大きければ「高濃度印刷中」を操作パネルの表示部171に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像器のトナーセンサの出力に基づいてトナーコンテナ内のトナー残量が少なくなったことを検出する機能を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現像器内のトナーを補給する、着脱自在のトナーコンテナを備えた画像形成装置において、トナーセンサをトナーコンテナと現像器の両方に備えるとコスト高になる。
【0003】
そこで、下記特許文献1では、現像器内のみにトナーセンサを備え、その出力信号の積算時間とトナー補給時間の積算時間を計算する手段を備え、装置の電源投入後のトナー補給時間の積算時間がトナーセンサのトナー有りを示す出力信号の積算時間を越えたときにトナー不足状態を表示している。
【0004】
一方、下記特許文献2には、レーザ露光におけるパルス幅変調器の出力をカウンタでカウントして、トナー消費量を算出する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−154474号公報
【特許文献2】特開2009−98186号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1では、1つのトナーコンテナについての積算時間であるので、トナーコンテナ内の初期トナー量が多い場合には、誤差が大きくなり、また、印刷濃度を考慮していないので、印刷濃度が変化する場合にはトナー不足状態の検出が不正確となる。
【0007】
この問題を解決するために、特許文献2のようなトナー消費量を考慮しても、トナー消費量が1つのトナーコンテナについての積算量であるので、トナーコンテナ内の初期トナー量が多い場合には、誤差が大きくなる。
【0008】
本発明の目的は、このような問題点に鑑み、トナーコンテナにトナーセンサを備えることなく、現像器のトナーセンサの出力に基づいてより正確に、トナー残量が少なくなったことを検出することが可能な画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1態様では、
トナーコンテナに備えられ、該トナーコンテナのトナー排出口から現像器のトナー補給口へトナーを略定速で補給するトナー排出手段の第1駆動回路と、
該現像器に備えられ、該現像器からトナーを感光ドラム側へ送り出す第2駆動回路と、
該現像器内のトナー量を検出するトナーセンサと、
操作パネルと、
制御手段とを有し、該制御手段は、
該トナーセンサの出力がトナーロウに変化したことに応答して、該第1駆動回路をオンにし、該第2駆動回路がオフであればこのオフを維持し、該第2駆動回路がオンであれば現在の頁印刷終了後該第2駆動回路のオフを維持して印刷を中断させ、該トナーセンサの出力がトナーハイに変化したことに応答して、該第1駆動回路をオフにするとともに印刷中断中であれば該第2駆動回路をオンにして印刷を再開させる画像形成装置において、
時計手段をさらに備え、
該制御手段はさらに、該トナーセンサの出力が、トナーロウに変化してから次にトナーロウに変化するまでの時間tiを該時計手段で計測し、該時間tiが設定時間thより小さければ該トナーコンテナのトナー残量が少なくなったことを示す情報を該操作パネルに表示させる。
【0010】
本発明による画像形成装置の第2態様では、第1態様において、該感光ドラムを露光するドットの数をカウントするドットカウンタをさらに備え、
該制御手段はさらに、該トナーセンサの出力が、トナーロウに変化してから次にトナーロウに変化するまでの該ドットカウンタの出力の増加分(Nd−Ndb)を求め、該増加分(Nd−Ndb)を該時間tiで除したトナー消費速度Vを求め、該設定時間thを、該トナー消費速度Vに応じて定める。
【0011】
本発明による画像形成装置の第3態様では、第2態様において、該制御手段はさらに、該トナー消費速度Vが閾値Vthより大きければ高濃度印刷中であることを示す情報を該操作パネルに表示させる。
【発明の効果】
【0012】
上記第1態様の構成によれば、現像器内のトナーレベルがトナーロウからトナーハイになるまで印刷を中断し、トナーロウから次のトナーロウまでの時間tiが設定時間thより小さければトナーコンテナのトナー残量が少なくなったことを示す情報を操作パネルに表示させるので、トナーコンテナにトナーセンサを備えることなく、比較的正確に、トナーコンテナ内のトナー残量が少なくなったことをユーザに報知可能であるという効果を奏する。
【0013】
上記第2態様の構成によれば、トナーロウから次のトナーロウまでのトナー消費速度V=(Nd−Ndb)/tiを算出し、該トナー消費速度Vに応じて該設定時間thを定めるので、印刷濃度によらずより正確に、トナーコンテナのトナー残量が少なくなったことをユーザに報知可能であるという効果を奏する。
【0014】
上記第3態様の構成によれば、トナー消費速度Vが閾値Vthより大きければ高濃度印刷中であることを示す情報を該操作パネルに表示させるので、印刷中断間隔が短くなっても、ユーザは納得することがという効果を奏する。
【0015】
本発明の他の目的、特徴的な構成及び効果は、以下の説明を特許請求の範囲及び図面の記載と関係づけて読むことにより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施例1に係る画像形成装置のプリンタのトナー補給制御システムの概略図である。
【図2】(A)はトナーレベルの時間的変化を単純化して示すグラフ、(B)は(A)との関係でトナー補給のオン/オフを示すタイムチャートである。
【図3】トナーロウ割込処の概略フローチャートである。
【図4】トナーハイ割込処理の概略フローチャートである。
【図5】タイマ割込処理部の概略フローチャートである。
【図6】排紙割込処理の概略フローチャートである。
【図7】画像形成装置のハードウェア構成を示す概略ブロック図である。
【実施例1】
【0017】
図7は、本発明の実施例1に係る画像形成装置のハードウェア構成を示す概略ブロック図である。
【0018】
画像形成装置10では、タイマ割込機能を内蔵したCPU11が、インターフェイス12を介して、PROM13、DRAM14、ハードディスクドライブ15、ネットワークインターフェイス16、操作パネル17、スキャナ18、プリンタ19、ファックスモデム1A及びリアルタイムクロック1Bに結合されている。図7では、簡単化の為に、複数種のインターフェイスを1つのブロック12で表している。
【0019】
PROM13は、例えばフラッシュメモリであり、BIOS(Basic Input/Output System)、OS(Operating System)、各種ドライバ、及び、画像形成装置として機能させるための各種アプリケーションが格納されている。画像形成装置をプリンタとして機能させるためのアプリケーションには、後述のトナー補給制御プログラムが含まれている。
【0020】
DRAM14は、主記憶装置として用いられる。ハードディスクドライブ15には、印刷用データ、スキャナ18で読み取った画像データ及びファクシミリ受信データが保存される。操作パネル17は、キー及び表示パネルを供えている。スキャナ18は、印刷及びファクシミリ送信の入力装置として用いられるとともに、画像ファイル生成のために用いられる。
【0021】
プリンタ19は、プリントエンジン並びに用紙の給紙部、搬送部及び排紙部を備え、画像処理によりDRAM14に生成されたビットマップデータが供給され、このデータに基づいて感光ドラムに静電潜像を形成し、この像をトナーで現像し、トナー像を用紙に転写し定着させ、排紙する。
【0022】
リアルタイムクロック1Bは、画像形成装置10の電源がオフすると、バッテリバックアップされる。
【0023】
図1は、プリンタ19のトナー補給制御システムの概略図である。
【0024】
上記画像処理により得られたビットマップデーは、ハーフトーン画像データであり、クロック信号CLKに同期して点順次にパルス幅変調器20に供給されて変調され、レーザドライバ21を介してレーザ走査ユニット22に供給される。レーザ走査ユニット22には、クロック信号CLK及びこれに基づいて生成された同期信号も供給され、レーザ走査ユニット22からパルス光が射出され、これが紙面垂直方向へ走査される。
【0025】
感光ドラム23の表面は、不図示の帯電器で静電気が一様に帯電されており、光パルスが照射された部分の導電率が低下して静電気が除去されることにより、感光ドラム23上に静電潜像が形成される。
【0026】
感光ドラム23の表面に対向して現像器30の現像ローラ31が配置され、現像器30内のトナーが、回転駆動される現像ローラ31の表面に付着し、これが感光ドラム23の対向面に静電吸着されて、上記静電潜像が現像される。
【0027】
現像器30内には、隔壁32の両側にスパイラルフィーダ33及び34が並設されている。隔壁32の紙面垂直方向両端部と現像器30の側端面との間には隙間が存在し、スパイラルフィーダ33及び34を回転駆動することにより、トナーが隔壁32の周りを巡回し、その一部が現像ローラ31側へ押し出される。現像器30の、スパイラルフィーダ33の上方の面には、トナー補給口35が形成されている。現像ローラ31、スパイラルフィーダ33及び34は、モータ駆動回路36により連動して回転駆動される。
【0028】
一方、このトナー補給口35に対応して、トナーコンテナ40の下部にトナー排出口41が形成され、これらトナー排出口41とトナー補給口35とが互いに対応するようにトナーコンテナ40が配置される。トナー排出口41の上方には、スクリューロッド42が配設され、これをモータ駆動回路43で回転駆動することにより、トナーコンテナ40内のトナーがトナー排出口41、35を介して現像器30内に補給される。トナーコンテナ40内には、攪拌器44及び45が配設され、これらはモータ駆動回路43により、スクリューロッド42と連動して回転駆動される。
【0029】
次に、トナー補給制御の入力部について説明する。
【0030】
この入力部は、トナーセンサ50と、タイマ51と、排紙センサ52と、ドットカウンタ53と、上記リアルタイムクロック1Bとを備えている。
【0031】
トナーセンサ50は、現像器30の側面に固着された非接触センサ、例えば磁気センサであり、現像器30内のトナーが減少するほど大きくなる磁気抵抗を検出して電圧に変換し、2つの閾値と比較してトナーロウL及びトナーハイHの信号を出力する。トナーロウL又はトナーハイHが活性になると、CPU11に割込が掛かる。
【0032】
タイマ51は、CPU11に内蔵されたハードウェアタイマとOSのプログラムとの組み合わせにより構成され、所定アドレスに時間を設定して起動させると、設定時間経過後にCPU11に割込が掛かる。
【0033】
排紙センサ52は、印刷されて排紙トレイ上に排紙される用紙を検出するものであり、この検出により、CPU11に割込が掛かる。
【0034】
ドットカウンタ53は、クロック信号CLKに同期して、パルス幅変調器20の出力オンをカウントするものであり、そのカウントはトナー消費量に略比例する。
【0035】
次に、トナー補給制御部を説明する。
【0036】
このトナー補給制御部は、感光ドラム23に格納されたプログラムと、このプログラムを実行するCPU11とを備えている。このプログラムは、トナーロウ割込処理部60と、トナーハイ割込処理部61と、タイマ割込処理部62と、排紙割込処理部63とを備えている。CPU11に対し上記割込が生ずると、その原因が調べられて、対応するトナーロウ割込処理部60、トナーハイ割込処理部61、タイマ割込処理部62又は排紙割込処理部63の処理が開始される。
【0037】
図2(A)は、トナーレベルの時間的変化を単純化して示すグラフ、図2(B)は図2(A)との関係でトナー補給のオン/オフを示すタイムチャートである。実線は高濃度印刷の場合を示し、一点鎖線は不通濃度印刷の場合を示す。
【0038】
図3、図4、図5及び図6はそれぞれ、トナーロウ割込処理部60、トナーハイ割込処理部61、タイマ割込処理部62及び排紙割込処理部63の概略フローチャートである。以下、括弧内は図中のステップ識別符号である。
【0039】
トナーセンサ50からのトナーロウLが活性に遷移すると、図3の処理が開始される。
【0040】
(S0)リアルタイムクロック1Bから現時刻tを読み取り、t−tibの値をトナー補給間隔tiに代入する。ここにtibは、前回のトナーロウ割込発生時刻である。ドットカウンタ53の出力を読み取ってこれを現累積ドット数Ndに代入し、これを用いて、前回のトナーロウ割込時点から今回のトナーロウ割込時点までの期間におけるトナー消費速度V=(Nd−Ndb)/tiを算出する。ここにNdbは、前回トナーロウ割込発生時点での現累積ドット数Ndの値である。前時刻tibに、現時刻tを代入する。
【0041】
(S1)トナー消費速度Vが、予め定めた閾値Vthの値よりも大きければステップS2へ進み、そうでなければステップS3へ進む。
【0042】
(S2)操作パネル17の表示部171に「高濃度印刷中」表示させる。
【0043】
(S3)関数fに引数Vを与えて、トナー残量少判定用の閾値thを求める。現累積ドット数Ndの値を前累積ドット数Ndbに代入する。
【0044】
関数fは例えば、V>Vthのときth=th1を返し、そうでなければth=th2を返し、ここにth1、th2は、th1>th2の関係を満たす。th1、th2は、下記ステップS5での表示が正確になるように、すなわち、高濃度印刷のためにトナー補給間隔が短くなったがトナー残量少ではない場合に、誤って「トナー残量小」が表示部171に表示されないように、実験的に定められる。
【0045】
関数fは、α(V−β)+th1の値を返すようにしてもよい。ここに、α、βは定数である。例えば、上記th1、th2を見つけた後、β=Vth+Δ、th1−2α・Δ=th2を満たすα、β、Δを決定する。ここにΔは正の定数であり、閾値Vth、th1、th2を決定する際に定められる。
【0046】
(S4)ti<thであればステップS5へ進み、そうでなければステップS6へ進む。
【0047】
(S5)「トナー残量小」を表示部171に表示させる。
【0048】
(S6)モータ駆動回路43を介してスクリューロッド42を回転駆動させ、この状態を保持する。これにより、トナーコンテナ40内のトナーの現像器30内への補給が開始される。
【0049】
(S7)予め設定された時間のタイマ51を起動させ。
【0050】
(S8)現在、現像器30のモータを駆動回路36で回転駆動していれば、ステップS9へ進み、そうでなければステップSAへ進む。
【0051】
(S9)印刷中の頁の印刷処理が終了するのを待って、駆動回路36をオフにし、ステップSAへ進む。1頁印刷時間は、th1より充分小さい値、例えば(1頁印刷時間)<th1/10である。
【0052】
(SA)プリント中断フラグFpeをセットして、割込前の処理に戻る。
【0053】
上記トナー補給により、トナーセンサ50からのトナーハイHが活性に遷移すると、図4の処理が開始される。
【0054】
(S10)モータ駆動回路43を介して、スクリューロッド42の回転駆動を停止させる。
【0055】
(S11)タイマ51が起動中(オン)であればステップS12へ進み、そうでなければ、割込前の処理に戻る。
【0056】
(S12)タイマ51を停止(リセット)し又はタイマ割込をマスクして、図5の処理が開始されないようにする。
【0057】
(S13)印刷を再開させるとともに、駆動回路36をオンにして現像器30を駆動し、また、プリント中断フラグFpeをリセットする。
【0058】
タイマ51の設定時間内にトナーハイHが活性にならなければ、タイマ割込が発生して図5の処理が開始される。
【0059】
(S20)トナーセンサ50からのトナーロウLが活性であれば、すなわちトナーロウLが検出されてからトナー補給駆動しているにも拘わらず設定時間経過してもトナーロウLの状態を維持していれば、トナーコンテナ40内のトナーが空であるか空に近い状態と推定できるので、ステップS21へ進み、そうでなければステップS24へ進む。
【0060】
(S21)前累積印刷枚数Cmが0であればステップS22へ進み、そうでなければステップS24へ進む。前累積印刷枚数Cmは、トナーコンテナ40を交換した際に、0に初期設定されている。
【0061】
(S22)現累積印刷枚数Cを読取り、その値を前累積印刷枚数Cmに代入し、また、トナー極小フラグFeをセットする。トナーコンテナ40内のトナーが空であっても、現像器30内にはまだトナーが残っており、所定枚数Cth印刷可能である。
【0062】
(S23)「トナー残量極少」を表示部171に表示させる。
【0063】
(S24)プリント中断フラグFpeがセットされていればステップS25へ進み、そうでなければ、割込前の処理に戻る。
【0064】
(S25)印刷を再開させるとともに現像器30の駆動回路36をオンにし、また、プリント中断フラグFpeをリセットし、割込前の処理に戻る。
【0065】
排紙センサ52が排紙を検出すると、図6の処理が開始される。
【0066】
(S30)現累積印刷枚数Cを1だけインクリメントする。
【0067】
(S31)トナー極小フラグFeがセットされていればステップS32へ進み、リセットされていれば割込前の処理に戻る。
【0068】
(S32)C−Cmが閾値Cthを超えていればステップS33へ進み、そうでなければ割込前の処理に戻る。
【0069】
(S33)トナー空フラグFeeをセットする。
【0070】
(S34)「トナー空」を表示部171に表示させ、割込前の処理に戻る。
【0071】
割込前の処理に戻った後、この印刷ジョブが終了していなければ次頁印刷処理を開始する。但し、トナー空フラグFeeがセットされていれば印刷処理を行わない。
【0072】
本実施例1によれば、現像器30内のトナーレベルがトナーロウLからトナーハイHになるまで現像器30の駆動回路36をオフにするとともに印刷を中断し、トナーロウLから次のトナーロウLまでの時間tiが設定時間thより小さければトナーコンテナ40内の「トナー残量少」を操作パネル17の表示部171に表示させるので、トナーコンテナ40にトナーセンサを備えることなく、比較的正確に、トナーコンテナ40の「トナー残量少」をユーザに報知可能であるという効果を奏する。
【0073】
また、トナーロウLから次のトナーロウLまでのトナー消費速度V=(Nd−Ndb)/tiを算出し、トナー消費速度Vに応じて設定時間thを定めるので、印刷濃度によらずより正確に、トナーコンテナ40の「トナー残量少」をユーザに報知可能であるという効果を奏する。
【0074】
さらに、トナー消費速度Vが閾値Vthより大きければ「高濃度印刷中」を操作パネル17の表示部171に表示させるので、印刷中断間隔が短くなっても、ユーザは納得することがという効果を奏する。
【0075】
以上において、本発明の好適な実施例を説明したが、本発明には他にも種々の変形例が含まれ、各構成要素の機能を実現する他の構成を用いたもの、当業者であればこれらの構成又は機能から想到するであろう他の構成も、本発明に含まれる。
【0076】
例えば、トナーコンテナ40のトナー排出手段はトナー排出速度を略一定にできるものであればよく、スクリューロッド42の替わりに、振動フィーダなどを用いてもよい。
【0077】
また、トナーセンサ50の出力を、トナー量に対応した値とし、その処理側のプログラムによりトナーロウLやトナーハイHを検出する構成であってもよい。
【0078】
さらに、図5において前累積印刷枚数Cmの替わりに、前累積ドット数Ndmを用い、図6のステップS32において、C−Cm>Cthを判定する替わりにNd−Ndm>Nthを判定する構成、又は、残り印刷合計時間が閾値を超えればトナー空と判定する構成であってもよい。
【0079】
また、ドットカウンタ53を公知の他のドットカウンタで置換した構成、ドットカウンタ53を、画像データに基づいてドット数をソフトウェアで計数するドットカウンタで置換した構成、レーザ走査ユニット22の替わりにLEDアレイを用いた構成、又は、図3のステップS6及びS7をステップSAで実行する構成であってもよい。
【符号の説明】
【0080】
10 画像形成装置
11 CPU
12 インターフェイス
13 PROM
14 DRAM
15 ハードディスクドライブ
16 ネットワークインターフェイス
17 操作パネル
18 スキャナ
19 プリンタ
1A ファックスモデム
1B リアルタイムクロック
20 パルス幅変調器
21 レーザドライバ
22 レーザ走査ユニット
23 感光ドラム
30 現像器
31 現像ローラ
32 隔壁
33、34 スパイラルフィーダ
35 トナー補給口
36、43 モータ駆動回路
40 トナーコンテナ
41 トナー排出口
42 スクリューロッド
44、45 攪拌器
50 トナーセンサ
51 タイマ
52 排紙センサ
53 ドットカウンタ
60 トナーロウ割込処理部
61 トナーハイ割込処理部
62 タイマ割込処理部
63 排紙割込処理部
t 現時刻
ti トナー補給間隔
tib 前時刻
V トナー消費速度
Nd 現累積ドット数
Ndb 前累積ドット数
Vth、th、Cth 閾値
Fpe プリント中断フラグ
Fe トナー極小フラグ
Fee トナー空フラグ
C 現累積印刷枚数
Cm 前累積印刷枚数
L トナーロウ
H トナーハイ
CLK クロック信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナーコンテナに備えられ、該トナーコンテナのトナー排出口から現像器のトナー補給口へトナーを略定速で補給するトナー排出手段の第1駆動回路と、
該現像器に備えられ、該現像器からトナーを感光ドラム側へ送り出す第2駆動回路と、
該現像器内のトナー量を検出するトナーセンサと、
操作パネルと、
制御手段とを有し、該制御手段は、
該トナーセンサの出力がトナーロウに変化したことに応答して、該第1駆動回路をオンにし、該第2駆動回路がオフであればこのオフを維持し、該第2駆動回路がオンであれば現在の頁印刷終了後該第2駆動回路のオフを維持して印刷を中断させ、該トナーセンサの出力がトナーハイに変化したことに応答して、該第1駆動回路をオフにするとともに印刷中断中であれば該第2駆動回路をオンにして印刷を再開させる画像形成装置において、
時計手段をさらに備え、
該制御手段はさらに、該トナーセンサの出力が、トナーロウに変化してから次にトナーロウに変化するまでの時間tiを該時計手段で計測し、該時間tiが設定時間thより小さければ該トナーコンテナのトナー残量が少なくなったことを示す情報を該操作パネルに表示させる、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
該感光ドラムを露光するドットの数をカウントするドットカウンタをさらに備え、
該制御手段はさらに、該トナーセンサの出力が、トナーロウに変化してから次にトナーロウに変化するまでの該ドットカウンタの出力の増加分(Nd−Ndb)を求め、該増加分(Nd−Ndb)を該時間tiで除したトナー消費速度Vを求め、該設定時間thを、該トナー消費速度Vに応じて定める、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
該制御手段は、該トナー消費速度Vが閾値Vthより大きければ該設定時間thを第1値th1と定め、そうでなければ該設定時間thを、該第1値th1より小さい第2値th2と定める、
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
該制御手段は、該設定時間thをαV+γと定め、ここにα及びγは予め定められた定数である、
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
該制御手段はさらに、該トナー消費速度Vが閾値Vthより大きければ高濃度印刷中であることを示す情報を該操作パネルに表示させる、
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−197226(P2011−197226A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−62217(P2010−62217)
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】