説明

画像形成装置

【課題】信号ケーブルにおけるノイズの影響を抑えて画像の劣化を抑制できるようにする。
【解決手段】画像形成装置10は、所定の開放状態と閉鎖状態とに互いに回転自在にヒンジ部41で連結された上側ユニット20及び下側ユニット30を備える。上側ユニット20は、CIS53によって原稿の画像を走査することで画像データを生成するスキャナユニット50と、画像データに基づく露光ビームを発する光走査装置61と、スキャナユニット50が生成した画像データを画像処理して光走査装置61へ出力する画像処理部71と、を保持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、所定の開放状態と閉鎖状態とに互いに回転自在にヒンジ部で連結された上側ユニット及び下側ユニットを備える所謂クラムシェル(clam shell)形状の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置は、画像読取部、画像処理部、及び画像形成部を備える。画像形成部は、帯電部、露光部、静電潜像担持体、現像部、転写部、及び定着部を含む。画像読取部は、原稿の画像を走査して画像データを生成し、画像処理部へ出力する。画像処理部は、画像データに所定の画像処理を施した後に露光部へ出力する。帯電部は、静電潜像担持体を所定電位に帯電させる。露光部は、画像データに基づく露光ビームを静電潜像担持体に照射し、静電潜像を形成する。現像部は静電潜像を現像剤像に現像し、転写部は現像剤像を用紙に転写し、定着部が現像剤像を用紙に定着させる。
【0003】
電子写真方式の画像形成装置の中には、所定の開放状態と閉鎖状態とに互いに回転自在にヒンジ部で連結された上側ユニット及び下側ユニットを備える所謂クラムシェル形状のものがある。
【0004】
従来のクラムシェル形状の画像形成装置は、画像読取部を上側ユニットに備え、画像処理部及び画像形成部を下側ユニットに備えている(例えば、特許文献1参照。)。このように、露光部と静電潜像担持体とがともに下側ユニットに備えられているので、露光部と静電潜像担持体との互いの位置決めが容易である。また、画像処理部は露光部へ画像データを出力するので露光部の近傍に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−321925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来のクラムシェル形状の画像形成装置では、画像読取部は上側ユニットに備えられ、画像処理部は下側ユニットに備えられるので、画像読取部から画像処理部へ画像データを送る読込信号ケーブルが、長くなるとともにヒンジ部を通る。読込信号ケーブルが長くなると、読込信号ケーブルから発生する不要輻射ノイズ及び読込信号ケーブルへ侵入するノイズが増加する虞がある。また、読込信号ケーブルがヒンジ部を通ると、ヒンジ部において読込信号ケーブルが劣化することで、画像データにノイズが入り、画像データに基づいて形成される画像が劣化する虞がある。
【0007】
また、画像読取部及び画像処理部が上側ユニットに備えられ、露光部が下側ユニットに備えられた場合は、画像処理部から露光部へ画像データを送る書込み信号ケーブルが、長くなるとともにヒンジ部を通る。このため、書込み信号ケーブルから発生する不要輻射ノイズ及び書込み信号ケーブルへ侵入するノイズの増加、ヒンジ部における読込信号ケーブルの劣化によって、画像が劣化する虞がある。
【0008】
この発明の目的は、信号ケーブルにおけるノイズの影響を抑えて画像の劣化を抑制できる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の画像形成装置は、所定の開放状態と閉鎖状態とに互いに回転自在にヒンジ部で連結された上側ユニット及び下側ユニットを備える。上側ユニットは、所定方向に沿って移動する読取部材によって原稿の画像を走査することで画像データを生成する画像読取部と、画像データに基づく露光ビームを発する露光部と、画像読取部が生成した画像データを画像処理して露光部へ出力する画像処理部と、を保持する。
【0010】
この構成では、画像読取部、画像処理部、及び露光部が、上側ユニットに保持されるので、画像読取部から画像処理部へ画像データを送る読込信号ケーブル、及び画像処理部から露光部へ画像データを送る書込み信号ケーブルが、短くなるとともにヒンジ部を通らない。このため、信号ケーブルからの不要輻射ノイズの発生及び信号ケーブルへのノイズの侵入が低減する。また、信号ケーブルがヒンジ部を通らないので、信号ケーブルの劣化が抑制される。
【0011】
上述の構成において、ヒンジ部の回転軸の軸方向と読取部材の移動方向とは互いに平行であり、画像処理部は、上記軸方向に直交する方向に長くなるように配置されることが好ましい。
【0012】
画像読取部は、読取部材がヒンジ部の回転軸の軸方向に平行に移動するように構成されるので、上記軸方向に長くなる。このため、上側ユニットにおいて、画像処理部が上記軸方向に直交する方向に長くなるように配置された場合の方が、上記軸方向に平行に長くなるように配置された場合よりも、スペースが有効利用され、上側ユニットの小型化が可能になる。
【0013】
また、下側ユニットは、露光部が発した露光ビームが照射される回転体である静電潜像担持体を保持し、静電潜像担持体の回転軸は上記軸方向に平行に配置され、上記軸方向において静電潜像担持体を回転させる駆動部と駆動部へ電力を供給する電源部とが静電潜像担持体を挟んで対向配置され、画像処理部は閉鎖状態において電源部に対向するように配置されることが好ましい。
【0014】
下側ユニットにおいて、上記軸方向における静電潜像担持体の両側に駆動部と電源部とが配置されることで、下側ユニットの重量バランスが良くなる。露光部は、閉鎖状態において静電潜像担持体に対向するように配置される。このため、画像形成装置の高さを抑制するためには、画像処理部は、閉鎖状態において駆動部又は電源部の何れかに対向するように配置されることが考えられる。しかし、駆動部の方が電源部よりも、高くかつ上記軸方向の寸法が小さいので、画像処理部は閉鎖状態において電源部に対向するように配置される方が、画像形成装置の高さを抑制することができる。
【0015】
さらに、駆動部の動作を制御する駆動制御部をさらに備え、駆動制御部は画像処理部に隣接するように上側ユニットに保持され、駆動部へ電力を供給する電源ケーブルは、電源部から駆動制御部を経由した後、上側ユニットのヒンジ部側の端部に沿って配設されることが好ましい。
【0016】
駆動制御部は、上側ユニットのうち上記軸方向における電源部の近傍に保持され、駆動部は、下側ユニットのうち上記軸方向における電源部の反対側に保持される。このため、駆動部へ電力を供給する電源ケーブルは、まず、下側ユニットに保持される電源部から上側ユニットに保持される駆動制御部へ配設される。次に、電源ケーブルは、上側ユニットのヒンジ部側の端部に沿って配設され、さらに、上側ユニットから、下側ユニットに保持される駆動部へ配設される。これによって、電源ケーブルは、開放状態及び閉鎖状態のいずれの状態においても下側ユニットになるべく近くなる箇所を経由し、電源ケーブルが短くなる。したがって、電源ケーブルから発生する不要輻射ノイズが減少し、信号ケーブルへのノイズの侵入が低減する。
【0017】
また、露光部は、筐体の一部に電源ケーブルを収納するケーブル収納部を有することが好ましい。ケーブル収納部が露光部の筐体の一部に形成されることで、部品点数が減少し、低コスト化できる。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、信号ケーブルにおけるノイズの影響を抑えて画像の劣化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】この発明の実施形態に係る画像形成装置の斜視図である。
【図2】(A)は、画像形成装置の閉鎖状態における右側面断面図であり、(B)は、画像形成装置の開放状態における右側面断面図である。
【図3】画像形成装置の閉鎖状態における正面断面図である。
【図4】画像形成装置の開放状態における正面図である。
【図5】画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、この発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。
【0021】
図1に示すように、画像形成装置10は、上側ユニット20、及び下側ユニット30を備えている。上側ユニットと下側ユニットとは、図2(A)に示す閉鎖状態と、図2(B)に示す開放状態とに互いに回転自在に、背面側端部においてヒンジ部41で連結されている。
【0022】
画像形成装置10は、画像形成時には閉鎖状態にされ、メンテナンス時には開放状態にされる。一例として、メンテナンス時には、現像ユニットの交換、又は感光体ドラムを含む感光体ユニットの交換等が行われる。
【0023】
上側ユニット20は、スキャナユニット(画像読取部)50、光走査装置(露光部)61、及び制御部70を保持している。
【0024】
スキャナユニット50は、上側ユニット20の上部に配置されている。スキャナユニット50は、原稿台51、原稿台カバー52、及びCIS(contact image sensor)53を有している。CIS53は、読取部材を構成している。CIS53は、CCD(Charge Coupled Device)センサ、並びに光源及び光学系部材を搭載した走査ユニットで代用することもできる。
【0025】
原稿台カバー52は、背面側端部のヒンジ部42によって、原稿台51の上面を開閉自在に揺動する。原稿台51上に載置される原稿は、長方形であると想定される。なお、原稿は長方形であることに限定されるものではない。
【0026】
CIS53は、原稿台51の下側に配置されている。CIS53は、原稿台51上に載置されると想定される原稿の所定の一辺、即ち副走査方向に沿って移動自在に構成されている。CIS53は、原稿台51に沿って副走査方向に移動しつつ、原稿台51に載置された原稿の画像を走査する。CIS53が副走査方向に移動しつつ原稿の画像を走査することで、スキャナユニット50は、画像データを生成する。副走査方向とヒンジ部41の回転軸の軸方向91とは、互いに平行である。
【0027】
制御部70は、画像処理部71(図5参照)及び駆動制御部72を含む。スキャナユニット50によって生成された画像データは、画像処理部71に入力される。画像処理部71は、スキャナユニット50によって生成された画像データを画像処理して、光走査装置61へ出力する。
【0028】
光走査装置61は、上側ユニット20の底部に配置されている。光走査装置61は、図5に示す半導体レーザ617、図示しないコリメータレンズ及びシリンドリカルレンズ、図2(A)及び図2(B)に示すポリゴンミラー611、第1fθレンズ612、第2fθレンズ613、反射ミラー614、及びこれらの部材を内部に収容する筐体615を備えている。筐体615は、反射ミラー614の下方に、レーザ光(露光ビーム)の走査方向である軸方向91に長い防塵ガラス616を有している。
【0029】
ポリゴンミラー611は、図示しないモータによって、所定方向に高速回転する。半導体レーザ617は、画像データに基づくレーザ光を発する。半導体レーザ617から発せられたレーザ光は、コリメータレンズ及びシリンドリカルレンズを透過して、偏向手段であるポリゴンミラー611によって等角速度で偏向された後、第1fθレンズ612及び第2fθレンズ612に入射し、防塵ガラス616を通って下側ユニット30側へ向かうように反射ミラー614によって向きを変えられて、等速度で主走査方向91の走査を行う。
【0030】
下側ユニット30は、画像形成部60、及び給紙部31を備えている。
【0031】
画像形成部60は、感光体ドラム62、帯電器63、現像ユニット64、転写器65、クリーニングユニット66、及び定着装置67を有している。感光体ドラム62は、回転体であって静電潜像担持体である。上述のように、光走査装置61は上側ユニット20に保持されている。光走査装置61は、上側ユニット20に対して所定範囲内で離接自在に保持され、上側ユニット20から離間する方向に付勢されていることが好ましい。これによって、光走査装置61は、閉鎖状態において、下側ユニット30に圧接し、感光体ドラム62に対して正確に位置決めされる。
【0032】
帯電器63は、感光体ドラム62の周面を所定電位に帯電させる。半導体レーザ617から発せられて防塵ガラス616を通過したレーザ光は、感光体ドラム62の周面に照射され、これによって感光体ドラム62の周面に画像データに基づく静電潜像が形成される。
【0033】
現像ユニット64は、下側ユニット30に対して着脱自在に装着されている。現像ユニット64は、感光体ドラム62の周面にトナー(現像剤)を供給することで、静電潜像をトナー像に現像する。転写器65は、トナー像を、給紙部31から供給された用紙に転写する。クリーニングユニット66は、トナー像が用紙に転写された後に感光体ドラム62の周面に残留するトナーを回収する。定着装置67は、トナー像を担持した用紙を加熱及び加圧することで、トナー像を用紙に堅牢に固着させる。
【0034】
図3に示すように、感光体ドラム62の回転軸は、ヒンジ部41の軸方向91に平行に配置されている。軸方向91において、感光体ドラム62を回転させる駆動部81と、駆動部81へ電力を供給する電源部82とが、感光体ドラム62を挟んで対向配置されている。画像処理部71を含む制御部70は、閉鎖状態において電源部82に対向するように配置されることが好ましい。
【0035】
下側ユニット30において、軸方向91における感光体ドラム62の両側に駆動部81と電源部82とが配置されることで、下側ユニット30の重量バランスが良くなる。光走査装置61は、閉鎖状態において感光体ドラム62に対向するように配置されている。このため、画像形成装置10の高さを抑制するためには、制御部70は、閉鎖状態において駆動部81又は電源部82の何れかに対向するように配置されることが考えられる。しかし、駆動部81の方が電源部82よりも、高くかつ軸方向91の寸法が小さいので、制御部70は閉鎖状態において電源部82に対向するように配置される方が、画像形成装置10の高さを抑制することができる。
【0036】
制御部70の上側であって上側ユニット20の上面に露出するように、操作部73が配置されている。操作部73は、スキャナユニット50による画像読取処理、及び画像形成部60による画像形成処理についての条件の設定の入力を受け付ける。
【0037】
図4に示すように、画像処理部71を含む制御部70は、ヒンジ部41の軸方向91に直交する主走査方向92に長くなるように配置されることが好ましい。
【0038】
スキャナユニット50は、軸方向91に平行に副走査を行うように構成されているので、軸方向91に長い。このため、上側ユニット20において、制御部70が軸方向91に直交する主走査方向92に長くなるように配置された場合の方が、軸方向91に平行に長くなるように配置された場合よりも、スペースが有効利用され、上側ユニット20の小型化が可能になる。
【0039】
駆動制御部72は、駆動部81の動作を制御する。駆動制御部72は、画像処理部71に隣接するように上側ユニット20に保持されている。駆動部81へ電力を供給する電源ケーブル83は、電源部82から駆動制御部72を経由した後、上側ユニット20のヒンジ部41側の端部に沿って配設されることが好ましい。
【0040】
駆動制御部72は、上側ユニット20のうち軸方向91における電源部82の近傍に保持され、駆動部81は、下側ユニット30のうち軸方向91における電源部82の反対側に保持される。このため、駆動部81へ電力を供給する電源ケーブル83は、まず、下側ユニット30に保持される電源部82から上側ユニット20に保持される駆動制御部72へ配設される。次に、電源ケーブル83は、上側ユニット20のヒンジ部41側の端部に沿って配設され、さらに、上側ユニット20から、下側ユニット30に保持される駆動部81へ配設される。これによって、電源ケーブル83は、開放状態及び閉鎖状態のいずれの状態においても下側ユニット30になるべく近くなる箇所を経由し、電源ケーブル83が短くなる。したがって、電源ケーブル83から発生する不要輻射ノイズが減少し、画像データが送られる信号ケーブルへのノイズの侵入が低減する。
【0041】
図2(A)、図2(B)、及び図4に示すように、光走査装置61は、筐体615の一部に電源ケーブル83を収納するケーブル収納部618を有することが好ましい。ケーブル収納部618は、筐体615のヒンジ部41側の端部に沿って設けられている。ケーブル収納部618が光走査装置61の筐体615の一部に形成されることで、部品点数が減少し、低コスト化が可能になる。
【0042】
次に、画像形成装置10の電気的構成について説明する。上述のように、制御部70は、画像処理部71及び駆動制御部72を含む。画像処理部71は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)で構成され、駆動制御部72は、ドライバIC(Integrated Circuit)で構成される。
【0043】
図5に示すように、画像処理部71と駆動制御部72とは、領域区分されることが好ましい。画像処理部71は微小信号を扱うのに対して、駆動制御部72はノイズを発生しやすいので、画像処理部71と駆動制御部72とを領域区分することで、画像処理部71へのノイズの侵入が抑えられ、誤作動及び画像データの劣化が抑制される。
【0044】
操作部73は、入力部及び表示部を含み、入力部が受け付けた画像読取条件及び画像形成条件は、画像処理部71に入力される。また、表示部は、画像処理部71から出力された表示データに基づく画像を表示する。
【0045】
スキャナユニット50は、CIS53の副走査方向の位置を検出するセンサ54を有している。センサ54による位置検出データは、画像処理部71に入力される。画像処理部71は、位置検出データに基づいて駆動制御部72へ駆動制御データを出力する。駆動制御部72は、駆動制御データに基づいて、CIS53を副走査方向に移動させるスキャナモータ619の動作を制御する。
【0046】
CIS53が原稿の画像を走査することで生成された画像データは、画像処理部71に入力される。画像処理部71は、CIS53から入力した画像データに所定の画像処理を施し、画像処理後の画像データに基づいて、光走査装置61の半導体レーザ617にレーザ光を出射させる。
【0047】
画像形成部60は、用紙の位置を検出するセンサ68を有している。センサ68による用紙検出データは、画像処理部71に入力される。画像処理部71は、用紙検出データに基づいて、用紙の所定位置に画像を形成するように、感光体ドラム62等を回転させる駆動部81の駆動モータ811の駆動制御データを駆動制御部72へ出力する。駆動制御部72は、駆動制御データに基づいて、駆動モータ811を制御する。
【0048】
また、駆動制御部72は、画像処理部71の指示に基づいて、電源部82の駆動を制御する。
【0049】
制御部70、CIS53、操作部73、センサ54、半導体レーザ617、及びスキャナモータ619は、上側ユニット20に保持されている。一方、センサ68、駆動モータ811、及び電源部82は、下側ユニット30に保持されている。
【0050】
スキャナユニット50、画像処理部71、及び光走査装置61の全てが、上側ユニット20に保持されるので、スキャナユニット50から画像処理部71へ画像データを送る読込信号ケーブル、及び画像処理部71から光走査装置61へ画像データを送る書込み信号ケーブルが、短くなるとともにヒンジ部41を通らない。このため、信号ケーブルからの不要輻射ノイズの発生及び信号ケーブルへのノイズの侵入が低減する。また、信号ケーブルがヒンジ部41を通らないので、信号ケーブルの劣化が抑制される。したがって、信号ケーブルにおけるノイズの影響が抑えられて画像の劣化が抑制される。
【0051】
なお、静電潜像担持体として、感光体ドラム62に変えて感光体ベルトを用いることもできる。
【0052】
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0053】
10 画像形成装置
20 上側ユニット
30 下側ユニット
41 ヒンジ部
50 スキャナユニット(画像読取部)
53 CIS
60 画像形成部
61 光走査装置(露光部)
62 感光体ドラム(静電潜像担持体)
70 制御部
71 画像処理部
81 駆動部
82 電源部
91 軸方向
92 主走査方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の開放状態と閉鎖状態とに互いに回転自在にヒンジ部で連結された上側ユニット及び下側ユニットを備え、
前記上側ユニットは、
所定方向に沿って移動する読取部材によって原稿の画像を走査することで画像データを生成する画像読取部と、
画像データに基づく露光ビームを発する露光部と、
前記画像読取部が生成した画像データを画像処理して前記露光部へ出力する画像処理部と、を保持する、画像形成装置。
【請求項2】
前記ヒンジ部の回転軸の軸方向と前記読取部材の移動方向とは互いに平行であり、
前記画像処理部は、前記軸方向に直交する方向に長くなるように配置される、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記下側ユニットは、前記露光部が発した露光ビームが照射される回転体である静電潜像担持体を保持し、
前記静電潜像担持体の回転軸は、前記軸方向に平行に配置され、
前記軸方向において前記静電潜像担持体を回転させる駆動部と前記駆動部へ電力を供給する電源部とが前記静電潜像担持体を挟んで対向配置され、
前記画像処理部は、前記閉鎖状態において前記電源部に対向するように配置される、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記駆動部の動作を制御する駆動制御部をさらに備え、
前記駆動制御部は、前記画像処理部に隣接するように前記上側ユニットに保持され、
前記駆動部へ電力を供給する電源ケーブルは、前記電源部から前記駆動制御部を経由した後、前記上側ユニットの前記ヒンジ部側の端部に沿って配設される、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記露光部は、筐体の一部に前記電源ケーブルを収納するケーブル収納部を有する、請求項4に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−137661(P2012−137661A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−290615(P2010−290615)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】