説明

画像形成装置

【課題】寄りガイド部材等、ベルト高速駆動の障害となる構成を用いることなく、画像出力の大幅な高速化が可能であるとともに、簡単且つ低コストな構成で正確に無端ベルトの斜行を検出でき、像担持体の画像形成位置を確実に補正することで、主走査方向の位置ずれによる画像歪み、色ずれを防止でき、出力画像の大幅な高画質化が可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】ベルト寄り検出手段300は、光源部301と、ベルト副走査方向の2箇所に配置されてベルト面の端部200aに各々当接し、中間転写ベルトの主走査方向の移動に応じてそれぞれ同じ方向に移動するとともに、該移動方向における平行光束の遮光方向が異なる遮光部311、312と、遮光後の平行光束を受光する受光部305とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、ぷロッタ、これらのうち少なくとも1つを備えた複合機等の画像形成装置に係り、詳しくは、像担持体上に形成した潜像を現像することにより可視像化し、複数の可視像を重ねることにより複数色画像を得る画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式の画像形成装置において、転写媒体である中間転写体、あるいは転写媒体である記録用紙の搬送手段として無端ベルトを用いた画像形成装置が知られている。
ベルトは複数のローラ間に張架され循環駆動されるが、このときベルトの搬送方向と直交する方向(以下、「主走査方向」という)にベルト位置が移動する「ベルト寄り」や、ベルト搬送方向が主走査方向に傾斜する「ベルト斜行」が発生することがある。
ベルト斜行が発生すると、中間転写体や記録用紙など転写媒体上の画像形成位置にずれが生じるため、これが画像の歪みとなる。
【0003】
また、ブラック(以下、「K」とする。)、イエロー(以下、「Y」と略す)、マゼンタ(以下、「M」と略す)、シアン(以下、「C」と略す)の単色画像を各々形成し、それらを転写媒体上で重ね合わせてカラー画像を得るカラー画像形成装置においては、画像形成位置のずれが、各色トナー画像間の色ずれとなって現れる。
これらはいずれも画像品質劣化につながるため高画質の画像を得るためには、ベルト斜行に関して、何らかの対策を講じる必要がある。
【0004】
上記問題に対処するため、種々の方法が提案されており、その一つとして、無端ベルトに寄りガイド部材を設ける方法が採用されている。しかしながら無端ベルトに発生した主走査方向の力を、ベルト表面に設けた寄りガイド部材をベルト搬送ローラ端面に当接させて規制し、無端ベルトの寄りを抑制しているため、ベルトに形成する寄りガイド部材の主走査方向振れおよび搬送ローラ端面の振れに起因するベルト斜行は抑制することができず、主走査方向の位置ずれによる画像歪み、色ずれが発生する欠点がある。
【0005】
それに対し、特許文献1では、ベルトに設けた寄りガイド部材でベルトの寄りを規制する方式において、あらかじめ測定しておいたベルト一周期分の蛇行成分に基づき、像担持体に形成する潜像の位置を制御する構成が記されている。
また、無端ベルトに寄りガイド部材を設ける以外の方法としては、特許文献2に記載のものが知られている。該文献には、無端ベルトが搬送方向に対して傾斜した状態で搬送されることを検出する斜行検出手段と、斜行検出手段によって無端ベルトの斜行が検出された場合に、斜行検出手段によって検出された無端ベルトの斜行量に基づいて、画像形成手段により画像の歪みを補正する構成が記されている。
特許文献3には、像担持体上の可視像を転写する平面内に、ベルト位置検出手段及びベルト主走査方向変位検出手段をそれぞれ複数配置し、各ベルト位置検出手段によって検出された主走査方向位置の各情報及び各ベルト主走査方向変位検出手段によって検出された主走査方向変位の各情報に基づき、潜像形成位置補正手段によって像担持体上の主走査方向潜像形成位置を補正する構成が記されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のような、無端ベルトに寄りガイド部材を設けることで、ベルト寄りを抑制するとともに、ガイド部材では抑制できないベルト蛇行の影響を、像担持体上の潜像形成位置を制御することで抑制する方法には以下のような問題がある。
特許文献1では、ベルト搬送ローラ端面振れ、寄りガイド部材の主走査方向振れを含めたベルト一周期分の蛇行成分をあらかじめ測定するため、ローラ端面、ガイド部材双方の振れに起因するベルト蛇行を抑制できるが、無端ベルトおよび寄りガイド部材の経時的な変形や温度、湿度等の環境変化に伴う変形に対応するためには、蛇行成分の測定を頻繁に実施する必要があり、画像形成動作を頻繁に中断することとなるため、画像出力高速化の大きな妨げとなる。また、振動の影響等による動的な変形に対しては、対応が困難であるという問題もある。
【0007】
また、無端ベルトに寄りガイド部材を設けることで、ベルト寄りを抑制する方法では、ベルトを高速で駆動した場合、寄りガイド部材に大きな外力が加わって、ベルトおよび寄りガイド部材の座屈や破損を招きやすく、画像出力高速化が困難である。
一方、無端ベルトに寄りガイド部材を設けず、ベルト斜行を検出することにより、像担持体上の潜像形成位置を制御する構成である特許文献3では、ベルト位置検出手段及びベルト主走査方向変位検出手段をそれぞれ複数配置する必要があるとともに、各検出手段の検出信号に基づきベルトの移動軌跡を推定するための信号処理部を設ける必要があるため、これらの要因により、装置コスト増大が避けられない。
【0008】
また、特許文献2に記載の方法では以下のような問題がある。
ベルト斜行を検出する第1の方法として、ステアリングローラの制御信号を用いる方法が示されているが、ステアリングローラはベルト上の各部分が1周後に常に同じ位置を通過するよう傾斜を調整することでベルト寄りを補正するものであり、1周の間の各ローラ間でどのような斜行が生じるかは各ローラの傾斜状態により決定される。このため画像歪みや色ずれに影響する、像担持体からの画像転写面におけるベルト斜行は、ステアリングローラ傾斜のみで決定されるわけではない。温度変動や経時的変動等によりステアリングローラ以外のローラに傾斜が生じた場合、ステアリングローラの制御信号ではベルト斜行を正確に検出することはできず、正確な補正は不可能となる。
【0009】
それに対し、ベルト斜行を検出する第2の方法として、画像位置検出用のマークを中間転写ベルトの画像領域の間に位置する非画像領域に形成し、マーク検出手段によって検出する方法が示されているが、画像位置検出用マークを形成するためには像担持体に形成したマーク潜像をトナーで現像し中間転写ベルト上に転写する必要があり、常時斜行検出を行うためには大量のトナーが消費され、画像形成コストが増大する問題がある。また、通常の画像は中間転写ベルトから紙等の記録材に転写されるのに対し、画像位置検出用マークは転写されること無くクリーニング部材により除去する必要があり、中間転写ベルトクリーニングの負荷が増大し、クリーニング不良の原因となる。
【0010】
また、ベルト斜行を検出する第3の方法として、像担持体からの画像転写面のベルト搬送方向における複数位置でベルトエッジを検出する方法が示されているが、本来、ステアリングローラ調整のためのベルトエッジ検出には1つ配置するだけでよいベルトエッジセンサを複数配置する必要があるため、コストが増加する。
さらに、フルカラー画像作成のために複数の像担持体が配置される画像転写面のベルト搬送方向に複数のベルトエッジセンサを配置することはレイアウト的に困難であり、ベルト周長増大による装置大型化やコスト増大の原因となる。また、2つのエッジセンサの信号からベルトの斜行を検出するためには、それぞれの信号を処理するための信号処理回路が必要となる。これらの要因により、装置コスト増大が避けられない。
【0011】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、寄りガイド部材等、ベルト高速駆動の障害となる構成を用いることなく、画像出力の大幅な高速化が可能であるとともに、簡単且つ低コストな構成で、正確に無端ベルトの主走査方向移動(寄り)を検出し、確実に補正するとともに、正確に無端ベルトの斜行を検出し、像担持体の画像形成位置を確実に補正することで、主走査方向の位置ずれによる画像歪み、色ずれを防止でき、出力画像の大幅な高画質化が可能な画像形成装置の実現を、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、像担持体と、該像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、形成された潜像を可視像化する現像手段と、前記像担持体上に形成された可視像を一次転写する中間転写体と、該中間転写体上の転写像を記録材に転写する二次転写手段とを備え、前記中間転写体は、略平行な複数のローラ間に掛け渡された無端状のベルト部材で構成された中間転写ベルトであるとともに、複数の像担持体上に形成した可視像を順次前記中間転写ベルト上に転写することで、複数色画像を形成する画像形成装置であり、前記中間転写ベルトの主走査方向の位置ずれを補正するベルト寄り補正手段と、前記中間転写ベルト上の主走査方向における画像形成位置の位置ずれを補正する画像形成位置補正手段と、前記中間転写ベルトの主走査方向の位置ずれを検出するベルト寄り検出手段と、を有し、前記ベルト寄り検出手段により検出した位置ずれ情報に基づき、前記ベルト寄り補正手段により前記中間転写ベルトの主走査方向の位置ずれを補正する画像形成装置において、前記ベルト寄り検出手段は、前記中間転写ベルトにおける前記可視像が転写されるベルト面において、ベルト副走査方向に平行な平行光束を出射する光源部と、ベルト副走査方向の2箇所に配置されて前記ベルト面の端部に各々当接し、前記中間転写ベルトの主走査方向の移動に応じてそれぞれ同じ方向に移動するとともに、該移動方向における前記平行光束の遮光方向が異なる遮光部と、前記2つの遮光部による遮光後の平行光束を受光する受光部と、を有し、前記2つの遮光部が前記平行光束を遮光することによる該平行光束の受光位置の変化を検出することでベルト寄りを検出するとともに、前記平行光束の受光量の変化により、前記ベルト面におけるベルト傾きを検出し、検出したベルト傾きに基づき、前記中間転写ベルト上の主走査方向の画像形成位置を補正することを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記受光部は固体撮像素子により構成されるとともに、前記固体撮像素子の出力信号により、受光位置の変化および受光量の変化を検出することを特徴とする
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記受光部は光位置検出素子により構成されるとともに、前記光位置検出素子の出力信号により、受光位置の変化および受光量の変化を検出することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記受光部は前記遮光部の移動方向で受光領域を2分割した受光素子により構成されるとともに、2つの受光領域の検出信号の和により受光量の変化を検出するとともに、検出信号の差により受光位置の変化を検出することを特徴とする。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記2つの遮光部は、一定間隔の遮光領域と透過領域とからなるスリット格子の構成を有していることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5記載の画像形成装置において、前記スリット格子のスリット幅は、ベルト傾きによる前記中間転写ベルトの主走査方向の移動の必要検出範囲の4倍以上であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記2つの遮光部はそれぞれ、前記平行光束を遮光する遮光部材と、前記ベルト面の端部に当接する検出部材と、前記遮光部材と前記検出部材とが前記中間転写ベルトの主走査方向の移動に応じて回転するための回転支持部材とを有し、前記回転支持部材に対する回転半径は、前記検出部材よりも前記遮光部材の方が大きいことを特徴とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の画像形成装置において、重力により生じる前記回転支持部材を中心とする回転力は、前記検出部材が前記ベルト面の端部に当接する方向であることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1つに記載の画像形成装置において、前記光源部から出射された前記平行光束は、前記2つの遮光部により遮光された後、反射手段により光軸を180度折り返され、前記光源部と一体に設置された受光部に入射することを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の画像形成装置において、前記反射手段はコーナーキューブプリズムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、寄りガイド部材等、ベルト高速駆動の障害となる構成を用いることなく、画像出力の大幅な高速化が可能であるとともに、レイアウト自由度の大きい構成で、正確に無端ベルトの寄り、斜行を検出できるため、装置小型化、低コスト化が可能である。
また、検出した寄り情報に基づきベルト寄りを確実に補正し、検出した斜行情報に基づき中間転写ベルトの画像形成位置を確実に補正することで、主走査方向の位置ずれによる画像歪み、色ずれを防止できるため、出力画像の大幅な高画質化が可能である。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、簡単な構成で正確に無端ベルトの寄り、斜行を検出できるため、装置小型化が可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、高速かつ高精度に無端ベルトの寄り、斜行を検出できるため、高画質化が可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、低コストの構成で高精度に無端ベルトの寄り、斜行を検出できるため、装置低コスト化、高画質化が可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、高精度に無端ベルトの寄り、斜行を検出できるため、高画質化が可能となる。
請求項6に記載の発明によれば、高精度かつ確実に無端ベルトの寄り、斜行を検出できるため、高画質化、信頼性向上が可能となる。
請求項7、8、9又は10に記載の発明によれば、簡単、省スペースかつ高強度な構成で高精度に無端ベルトの寄り、斜行を検出できるため、装置小型、低コスト化とともに高画質化、信頼性向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の概要構成図である。
【図2】中間転写ベルトの駆動構成及び支持構成を示す斜視図である。
【図3】ベルト斜行とそれによる問題点を説明するための斜視図である。
【図4】画像形成位置補正手段のブロック図である。
【図5】ベルト寄り検出手段の斜視図である。
【図6】受光部入射する光束の位置の変化と受光量の変化を示す図である。
【図7】第2の実施形態における受光部入射する光束の位置の変化と受光量の変化を示す図である。
【図8】第3の実施形態におけるベルト寄り検出手段の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。まず、図1乃至図6に基づいて第1の実施形態を説明する。
図1に本実施形態に係る画像形成装置の構成を示す。図1は、現像器を並設した感光体ドラムを4つ用い、中間転写ベルト上にフルカラー画像を形成する、いわゆるタンデム型の画像形成装置の要部を示す概略構成図である。
この画像形成装置では、画像形成時に、4つの像担持体(以下、「感光ドラム」という)101、102、103、104を矢印方向(反時計回り方向)に回転駆動し、その表面を帯電器111、112、113、114で均一に帯電した後、潜像形成手段としての露光装置121、122、123、124によって、入力される画像情報に応じた露光を行い、静電潜像を形成する。潜像形成手段としては、各色個別に形成せずに一体に形成してもよい。
イエロー現像器131により感光体ドラム101上の静電潜像にトナーを付着させてイエローのトナー像として現像し、マゼンタ現像器132により感光体ドラム102上の静電潜像にトナーを付着させてマゼンタのトナー像として現像し、シアン現像器133により感光体ドラム103上の静電潜像にトナーを付着させてシアンのトナー像として現像し、ブラック現像器134により感光体ドラム104上の静電潜像にトナーを付着させてブラックのトナー像として現像する。
【0020】
イエローのトナー像、マゼンタのトナー像、シアンのトナー像、ブラックのトナー像は、感光体ドラム101、102、103、104に当接して矢印方向に回転する中間転写体としての中間転写ベルト200上に1次転写され、4色のトナー像として重ね合わせられる。1次転写は、中間転写ベルト200を挟んで感光体ドラムに対向する1次転写ローラ(番号付与なし)でなされる。
これらの4色のトナー像は、給紙カセット(不図示)から搬送されてきた記録材Pに2次転写ローラ222で2次転写されることでフルカラー画像を得ることができる。
図1において、符号220はレジストローラ対を、221、224は用紙搬送ガイドを、223はベルト搬送装置を、225は定着手段を、226は排紙ローラ対をそれぞれ示している。
【0021】
図2に、中間転写ベルト200の支持構成及びベルト寄り補正手段を示す。
中間転写ベルト200は複数のほぼ平行なローラにより張架されており、その中の一つの駆動ローラ211によりベルト搬送方向に駆動されている。駆動ローラ211および従動ローラ212、213は所定位置に固定されているのに対し、テンションローラ214の回転軸の両端は矢印方向に付勢され、ベルトはほぼ一定テンションで張架されている。
補正ローラ215は中間転写ベルト200に生じた寄り、つまり主走査方向の移動(位置ずれ)を補正するもので、補正ローラ215の回転軸の一端はピボット軸受等でローラ回転軸と直交する方向に揺動可能に支持されているとともに、他端側はベルト寄り補正手段であるアクチュエータ216により矢印方向に往復移動可能に支持されている。
【0022】
後述するベルト寄り検出手段からの情報に基づき、アクチュエータ216を駆動し、発生したベルト主走査方向の移動(位置ずれ)と逆の方向にベルトが移動するよう補正ローラ215を揺動することにより、ベルト寄りは一定範囲に制御され、寄りガイド部材等を設けることなく、ベルト寄りを抑制することが可能となる。図2において、符号227はベルト駆動モータを示す。
ここで、ベルト寄りのない状態に補正された状態のベルト搬送状態を図3に一点鎖線で示す。
図3において、ベルトを搬送する各ローラの傾きの影響により、画像転写面において中間転写ベルト200は、実線で示すように、斜行角θで傾いた方向に搬送されている。
このため、画像転写面に形成される画像が斜行角θで傾くとともに、各像担持体で形成される画像の中間転写ベルト上転写位置は、主走査方向にずれが発生する。すなわち、画像歪みや、カラー画像における色ずれが発生する。
【0023】
ベルト斜行角変化に応じて、中間転写ベルト上の主走査方向の画像形成位置を補正するための画像形成位置補正手段としては、ステアリングローラ以外のローラをステアリングローラと同様の構成動作により傾斜させる方法や、像担持体上に潜像を形成する光書込み手段の光路中に光軸角度変更手段を設け像担持体上の潜像形成位置を変化させる手段等がある。
ここで、ステアリングローラ以外のローラを傾斜させベルト斜行を補正する場合は、ベルト斜行を補正することでベルト寄りが変化し、ベルト寄りを補正することでベルト斜行が変化するため、複雑な制御を行う高機能制御系が必要となり、コストが増大する問題がある。
また、光書込み手段の光路中に光軸角度変更手段を設ける場合も高精度で信頼性の高い光学手段を付加する必要があり、コストが増大する問題がある。
【0024】
本実施形態における画像形成位置補正手段である潜像形成位置補正手段を図4に示す。
図4において、プリンタドライバ部から転送された画像信号は、画像書き込み制御部を構成する画像信号生成部に入力される。また、エンジン制御部からのエンジン制御情報も画像書き込み制御部に入力される。
画像信号生成部では、入力された画像信号をエンジン制御情報に従った処理にて画像処理される。この際、画像信号生成部では実際に記録紙上に画像を展開するため、画像形成に用いる最小画素を定義する画素クロック信号(wclk)にて処理される。
この画素クロック信号は、画素クロック生成部にてエンジン制御部からの解像度、感光体ドラム線速等の情報により所定の周波数のクロック信号(wclk)を生成し、画像信号生成部および逓倍回路部に入力される。画像信号生成部で画像処理された実画像信号は書込位置制御部に入力される。書込位置制御部には、他にレーザ書き込み装置の同期検知部から同期検知信号(DETP)、中間転写ベルト斜行情報により作成したベルト変位信号(Δa)、エンジン制御部からのエンジン制御情報が入力される。
【0025】
同期検知信号(DETP)は、レーザビームを感光体ドラム上に露光させる際に主走査方向の書込開始位置を一定に保つための信号である。この信号は、レーザ書き込み装置中のポリゴンミラー230にて反射偏向されたレーザビームの感光体ドラム上の走査領域外に配置された同期検知板からの出力信号であり、同期検知板にはフォトダイオード等の受光素子が同期検出センサとして配役され、同期検出センサは入射されるレーザビームを光電変換して同期検知信号(DETP)を出力する。
【0026】
ベルト変位信号(Δa)は、中間転写ベルトの主走査方向の変位を示す信号であり、ベルト寄り補正手段によるベルト寄り補正中に発生する、画像転写面内における中間転写ベルトの主走査方向の変位をベルト斜行情報から算出した信号である。
書込位置制御部では、同期検知信号(DETP)に対し画像信号生成部からの実画像信号を所定のタイミングで合成し、光源である半導体レーザを駆動させる信号を生成している。この際、ベルト変位信号(Δa)に応じて同期検知信号から実画像信号を書き込む開始タイミングを制御している。書込位置制御部には、前記画素クロック生成部にて生成された画素クロック信号(wclk)を逓倍処理された斜行補正クロック信号(dclk)が入力される。この斜行補正クロック信号(dclk)は、画像形成可能な最小画素を定義する画素クロック信号(wclk)を逓倍処理して得られる、画素クロック信号よりも高周波な信号である。
また、斜行補正クロック信号(dclk)は、転写スリット位置センサの検出分解能に応じた周波数のクロック信号であり、斜行補正クロック信号(dclk)の1クロックがベルト斜行情報の1分解能に相当している。ベルト斜行情報から算出したベルト変位信号(Δa)を検出し、書込位置制御部に同期検知信号(DETP)とベルト変位信号(Δa)が入力される。
【0027】
このベルト変位信号(Δa)が0の場合の同期検知信号から実画像信号の主走査方向開始位置までがA(=N×wclk)とすると、Δa>0が検出された場合には、同期検知信号から実画像書出しタイミングまでの遅延時間をA+Δa×dclkと変更し、ベルト斜行が無い場合に対し実画像書出し開始位置を遅らせる。他方、Δa<0の場合は、上記遅延時間をA−Δa×dclkとし相対的に実画像書出し開始タイミングを速める。レーザ駆動部には、書込位置制御部で合成されたレーザ駆動信号が入力される。レーザ駆動信号のON/OFFによりレーザ駆動部に実装された半導体レーザが点灯/消灯動作を繰り返し駆動される。
半導体レーザを駆動することにより出射されたレーザビームはレーザ書き込み装置に入射し、複数のレンズ、ミラー等を透過、反射し光路中を進行する。光路途中に配置されたポリゴンミラー230にて回転偏向され、感光体ドラム上に主走査方向へレーザビームが露光する。この露光から出力画像が得られるまでの過程は前述した通りである。
【0028】
以上のような画像形成装置において、本発明におけるベルト寄り、ベルト斜行検出方法を以下に示す。
図5において、中間転写ベルト200の画像転写面の主走査方向外側には、半導体レーザ等の光源302および光源302から出射される発散光を平行光にするためのコリメータレンズ303からなる光源部301が配置され、光源部301より出射された平行光束304は、ベルト副走査方向と平行な光軸を有する。
ベルト副走査方向には、間隔おいて2箇所に、中間転写ベルト200における画像が転写されるベルト面の端部200aに各々当接し、中間転写ベルト200の主走査方向の移動に応じてそれぞれ同じ方向に移動するとともに、該移動方向における平行光束304の遮光方向が異なる遮光部311、312が配置されている。
【0029】
遮光部311は、画像転写面における中間転写ベルト200の端部200aに当接する検出部材311aと、平行光束304の図中上側を遮光する遮光部材311bと、これらを回転可能に支持する回転支持部311cとを有している。
遮光部312は、画像転写面における中間転写ベルト200の端部200aに当接する検出部材312aと、平行光束304の図中下側を遮光する遮光部材312bと、これらを回転可能に支持する回転支持部312cとを有している。
回転支持部311cと回転支持部312cは、ベルト副走査方向と平行な回転軸313で支持されている。従って、遮光部311と、312は、回転軸313を中心に回転可能に支持されている。
本実施形態では遮光部311の検出部材311a、遮光部材311b及び回転支持部311cは、一体の「遮光検出部材」として形成されているが、検出部材311aと遮光部材311bを別々に形成して同期回転させる構成としてもよい。遮光部312においても同様である。
光源部301から出射された平行光束304は、遮光部311の遮光部材311b、遮光部312の遮光部材312bにより順次遮光された後に受光部305に入射する。
光源部301と、遮光部311、312と、受光部305とにより、ベルト寄り検出手段300が構成されている。
【0030】
受光部305に入射する平行光束304の詳細を図6に示す。
光源部301から出射後の平行光束の断面形状304aは円形であるが、遮光部311、312により順次遮光された後の受光部305では、図6(a)に示すように、遮光部311により遮光された上辺、遮光部312により遮光された下辺を有する小判型の形状となる。
ここで、図5において中間転写ベルト200に図中左方向のベルト寄りが生じた場合、ベルト端部の主走査方向移動にともない、遮光部311、312はともに時計回り方向に回転する。
これにより、遮光部材311b、312bはともに上方に移動するため、受光部305に入射する平行光束の断面形状は図6(b)のように上方に移動する。また、中間転写ベルト200に図中右方向のベルト寄りが生じた場合は、図6(c)のように下方に移動する。
【0031】
次に、図5において中間転写ベルト200に図中反時計回り方向のベルト傾き(斜行)が生じた場合、ベルト端部の主走査方向位置変化にともない、遮光部311は反時計回り方向に、312は時計回り方向に回転する。これにより、遮光部材311bは下方に、312bは上方に移動するため、受光部305に入射する平行光束の断面形状は図6(d)のように面積が減少する。
中間転写ベルト200に図中時計回り方向のベルト傾き(斜行)が生じた場合は、図6(e)のように面積が増加する。
【0032】
以上のように、本発明の構成において、受光部305に入射する平行光束の位置の変化により中間ベルト転写面におけるベルト寄りが検出でき、受光部305に入射する平行光束の受光量の変化により中間ベルト転写面におけるベルト斜行が検出できる。
【0033】
以上の構成において、ベルト端部の主走査方向を検出する遮光部311、312はベルト転写面の副走査方向に複数配置する必要があるが、遮光部311、312の移動を電気信号に変換するセンサ手段である光源部301および受光部305は1組のみで良い。
従来、ベルト端部2箇所で主走査方向位置を検出する場合、検出部材およびセンサ手段をそれぞれベルト転写面近傍に2つ配置する必要があったのに対し、本発明ではセンサ手段をベルト転写面から離れた位置に1組設置するのみでベルトの寄り、斜行を検出できるため、装置レイアウトの自由度が大幅に向上し、ベルトの周長削減等による装置小型化、低コスト化が可能となる。
また遮光部311、312の移動を電気信号に変換するセンサ手段である光源部301および受光部305が1組のみであるため、信号を処理するための信号処理回路を削減でき、装置低コスト化が可能である。
【0034】
以下に受光部として採用し得る態様を示す。
図6に示したように受光部305に入射した平行光束304aの、ベルト主走査方向の移動に対応する方向の位置および受光量を検出するための手段として、受光部305はCCDイメージセンサ等の固体撮像素子により構成してもよい。この場合、任意のタイミングで固体撮像素子受光エリアにおける受光領域の重心位置および面積を算出することで、平行光束304aの、ベルト主走査移動検出方向の位置および受光量を検出することが可能である。
【0035】
受光部305を光位置検出素子(PSD)により構成してもよい。この場合、CCDなどの固体撮像素子とは異なり非分割型のため、連続した電気信号が得られ、位置分解能・応答性に優れている特徴があり、PSDの位置検出方向をベルト主走査移動検出方向とすることで平行光束304aの入射位置が検出でき、PSDに入射する光強度を検出することで受光量を検出できる。
さらに、受光部305を受光領域が2分割された受光素子(PD)により構成してもよい。この場合、固体撮像素子やPSDと比較し低コストであるとともに、図6に示すように、受光領域を分割線305cで平行光束304aのベルト主走査移動検出方向に2つの受光領域305a、305bに分割、それぞれの受光領域受光量の差から平行光束304aの入射位置を検出することで、差動検出とすることができ高感度の位置検出が可能となる。
ここで、それぞれの受光領域の受光量の和から平行光束304aの受光量を検出することができる。
【0036】
図7に基づいて第2の実施形態を説明する。なお、上記実施形態と同一部分は同一符号で示し、特に必要がない限り既にした構成上及び機能上の説明は省略して要部のみ説明する(以下の他の実施形態において同じ)。
図5に示した遮光部311、312の遮光部材311b、312bを、図7(a)(b)に示すような一定間隔(L)の遮光部、透過部からなすスリット格子311d、312dにすることで、以下のような機能、効果を得ることが可能となる。
光源部301から出射された平行光束304は、遮光部311の遮光部材311bに形成した格子スリット311dに入射し(図7a参照)、透過部のみを光束が透過する。
格子スリット311dを透過した光束は、遮光部312の遮光部材312bに形成した格子スリット312dに入射する(図7b参照)。ここで、ベルト寄り検出範囲中心において、ベルト主走査移動検出方向の格子スリット312dと311dはL/2だけずれた位置に調整されている。格子スリット312dを透過した光束は、受光部305に入射し(図7c参照)、ベルト斜行の検出範囲中心において各透過光束のベルト主走査移動検出方向の幅はL/2となる。
【0037】
ここで、図5において中間転写ベルト200に図中左方向のベルト寄りが生じた場合、ベルト端部の主走査方向移動にともない、遮光部311、312はともに時計回り方向に回転する。これにより、格子スリット311d、312dはともに上方に移動するため、受光部305に入射する各透過光束は図7(d)のように上方に移動する。また、中間転写ベルト200に図中右方向のベルト寄りが生じた場合は、図7(e)のように下方に移動する。
次に、図5において中間転写ベルト200に図中反時計回り方向のベルト傾き(斜行)が生じた場合、ベルト端部の主走査方向位置変化にともない、遮光部311は反時計回り方向に、312は時計回り方向に回転する。これにより、格子スリット311dは下方に、312dは上方に移動するため、受光部305に入射する各透過光束は図7(f)のように面積が減少する。
また、中間転写ベルト200に図中時計回り方向のベルト傾き(斜行)が生じた場合は、図7(g)のように面積が増加する。受光部305に入射する各透過光束の位置の変化により中間ベルト転写面におけるベルト寄りが検出でき、受光部305に入射する各透過光束の受光量の変化により中間ベルト転写面におけるベルト斜行が検出できる。
【0038】
図6から明らかなように、ベルト斜行の変化により生じる受光部305の受光量(受光面積)の変化は線形とならない。これに対し図7に示す構成では、遮光部材311b、312bを格子スリット311d、312dとすることで、ベルト斜行の変化により生じる受光部305の受光量(受光面積)の変化を線形に近づけることができ、正確な斜行の検知が可能となる。
また、上記の受光位置の検出を差動検出とする方式では、ベルト寄りを高感度に検出することができたが、ベルト斜行の検出感度は向上できなかったのに対し、図7に示す構成では、遮光部材311b、312bを格子スリット311d、312dとすることで、ベルト傾きによる受光光量変化を大きくすることができ、ベルト斜行を高感度に検出することができる。
【0039】
ここで、図7(d)、(e)に示したように、ベルト寄りに応じて各格子スリット311d、312dがL/4以上移動した場合、中心の透過光束が分割線305cを超えるため、受光領域305a、305bの差信号が変化しない状態となる。
しかし、この問題に関しては、受光部305を2分割PDではなくCCDやPSDとした場合には問題とならない。これに対し、図7(f)、(g)に示したように、ベルト斜行に応じて各格子スリット311d、312dがL/4移動した場合、各透過光束のベルト主走査移動検出方向の幅は0あるいはLとなるため検出範囲限界となる。このため、スリット格子311d、312dのスリット幅はベルト傾きによるベルト主走査方向移動に対応する必要検出範囲の4倍以上とする必要がある。
【0040】
図5に示したように、中間転写ベルト200の端部に当接する検出部材311a、312a、平行光束を遮光する遮光部材311b、312bを有する遮光部311、312は、回転支持部材311c、312cによりベルト副走査方向と平行な回転軸313を中心に回転可能に支持されている。
遮光部311、312をベルト端部の動きに応じて移動可能に支持する機構を平行移動支持機構ではなく、回転移動支持機構とすることで簡単、省スペース化とともに高強度化、高精度化が可能となる。
【0041】
遮光部311、312において、ベルト端部に当接する検出部材311a、312aに対し、平行光束を遮光する遮光部材311b、312bは、回転支持部311c、312cの回転中心からの半径位置が大きい位置に形成されている。
これによりベルト端部の移動量よりも遮光部材311b、遮光部312bの移動量が拡大され、高感度の検出が可能となる。
また、ベルト端部200aに検出部材311a、312aを常時当接させるためには、通常、バネ機構等を設けることで検出部材311a、312aをベルト端部方向に当接させる当接力を付加する必要があるが、上述のように遮光部311、312を回転支持とするとともに、重力により生じる回転支持部を中心とする回転力を検出部材がベルトに当接する方向とすることにより、バネ機構等を設けることなく検出部材311a、312aをベルト端部に常時当接させることが可能となる。
【0042】
図8に第3の実施形態を示す。本実施形態では、光源部301から出射された平行光束は遮光部材311b、312bにより順次遮光された後に反射手段306により光軸を180度折り返され、光源部301の近傍に配置された受光部305に入射する。
以上のような構成とすることで光源部301と受光部305を一体の支持部材上に配置することが可能となり、高精度かつ高強度の支持が可能となるとともに調整機構の簡略化、省スペース化も可能となる。
また、光源301と受光部305への電気的な配線も簡略化、省スペース化が可能となることから、装置低コスト化が可能となる。
ここで、反射手段306をコーナーキューブプリズムとすることで反射手段設置位置のずれ、変動によらず、平行光束を正確に180度折り返すことが可能となるため、検出精度の向上とともに、調整作業削減による低コスト化が可能となる。
【符号の説明】
【0043】
101、102、103、104 像担持体としての感光体ドラム
121、122、123、124 潜像形成手段としての露光装置
131、132、133、134 現像手段
200 中間転写体としての中間転写ベルト
216 ベルト寄り補正手段
222 二次転写手段
300 ベルト寄り検出手段
301 光源部
305 受光部
311、312 遮光部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0044】
【特許文献1】特開2005−148127号公報
【特許文献2】特開2006‐276427号公報
【特許文献3】特開2009‐186495号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体と、該像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、形成された潜像を可視像化する現像手段と、前記像担持体上に形成された可視像を一次転写する中間転写体と、該中間転写体上の転写像を記録材に転写する二次転写手段とを備え、前記中間転写体は、略平行な複数のローラ間に掛け渡された無端状のベルト部材で構成された中間転写ベルトであるとともに、複数の像担持体上に形成した可視像を順次前記中間転写ベルト上に転写することで、複数色画像を形成する画像形成装置であり、前記中間転写ベルトの主走査方向の位置ずれを補正するベルト寄り補正手段と、前記中間転写ベルト上の主走査方向における画像形成位置の位置ずれを補正する画像形成位置補正手段と、前記中間転写ベルトの主走査方向の位置ずれを検出するベルト寄り検出手段と、を有し、前記ベルト寄り検出手段により検出した位置ずれ情報に基づき、前記ベルト寄り補正手段により前記中間転写ベルトの主走査方向の位置ずれを補正する画像形成装置において、
前記ベルト寄り検出手段は、
前記中間転写ベルトにおける前記可視像が転写されるベルト面において、ベルト副走査方向に平行な平行光束を出射する光源部と、
ベルト副走査方向の2箇所に配置されて前記ベルト面の端部に各々当接し、前記中間転写ベルトの主走査方向の移動に応じてそれぞれ同じ方向に移動するとともに、該移動方向における前記平行光束の遮光方向が異なる遮光部と、
前記2つの遮光部による遮光後の平行光束を受光する受光部と、
を有し、前記2つの遮光部が前記平行光束を遮光することによる該平行光束の受光位置の変化を検出することでベルト寄りを検出するとともに、
前記平行光束の受光量の変化により、前記ベルト面におけるベルト傾きを検出し、
検出したベルト傾きに基づき、前記中間転写ベルト上の主走査方向の画像形成位置を補正することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記受光部は固体撮像素子により構成されるとともに、前記固体撮像素子の出力信号により、受光位置の変化および受光量の変化を検出することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記受光部は光位置検出素子により構成されるとともに、前記光位置検出素子の出力信号により、受光位置の変化および受光量の変化を検出することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記受光部は前記遮光部の移動方向で受光領域を2分割した受光素子により構成されるとともに、2つの受光領域の検出信号の和により受光量の変化を検出するとともに、検出信号の差により受光位置の変化を検出することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記2つの遮光部は、一定間隔の遮光領域と透過領域とからなるスリット格子の構成を有していることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項5記載の画像形成装置において、
前記スリット格子のスリット幅は、ベルト傾きによる前記中間転写ベルトの主走査方向の移動の必要検出範囲の4倍以上であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記2つの遮光部はそれぞれ、前記平行光束を遮光する遮光部材と、前記ベルト面の端部に当接する検出部材と、前記遮光部材と前記検出部材とが前記中間転写ベルトの主走査方向の移動に応じて回転するための回転支持部材とを有し、前記回転支持部材に対する回転半径は、前記検出部材よりも前記遮光部材の方が大きいことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項7に記載の画像形成装置において、
重力により生じる前記回転支持部材を中心とする回転力は、前記検出部材が前記ベルト面の端部に当接する方向であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1つに記載の画像形成装置において、
前記光源部から出射された前記平行光束は、前記2つの遮光部により遮光された後、反射手段により光軸を180度折り返され、前記光源部と一体に設置された受光部に入射することを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
請求項9に記載の画像形成装置において、
前記反射手段はコーナーキューブプリズムであることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−145900(P2012−145900A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−6350(P2011−6350)
【出願日】平成23年1月14日(2011.1.14)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】