説明

画像形成装置

【課題】引き出し可能なホルダに、装置本体内において邪魔にならない取手を設けることを目的とする。
【解決手段】ホルダは、感光ドラムよりも装着方向の上流側に配置される第1取手部と、第1取手部から装着方向の下流側に離れて配置される第2取手部120と、装置本体と干渉する被干渉部130と、を備え、第2取手部120は、ホルダに、突出位置と退避位置との間を移動可能に支持され、被干渉部130は、第2取手部120と連結され、被干渉部130が装置本体と干渉することで、第2取手部120を突出位置から退避位置に変位可能に構成され、ホルダを装着方向へ移動させたときに、第2取手部120がベルトに到達する前に、装置本体と干渉する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の感光ドラムを一体的に保持するホルダを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式の画像形成装置において、所定の並列方向に並列された複数の感光ドラムと、複数の感光ドラムの上方に配置される中間転写ベルトと、複数の感光ドラムを一体的に保持するとともに、装置本体に対して上記並列方向に引き出し可能なホルダとを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。具体的に、この技術では、ホルダの前壁面に取手が設けられており、ユーザは、この取手を掴んでホルダを装置本体から引き出すことができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−282234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ユーザが引き出したホルダを装置本体から取り外す際に、ホルダを持ちやすいように、ホルダの後壁側にも取手を設けることが望ましい。しかしながら、後壁側に取手を設けると、ホルダを装置本体に装着する際に、当該後壁側の取手が中間転写ベルトと干渉し、中間転写ベルトを傷つけるおそれがあった。
【0005】
そこで、本発明は、ホルダの取手でベルトが傷つくのを防止することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記した目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、装置本体と、所定の配列方向に配列された複数の感光ドラムと、前記複数の感光ドラムの上方に対向して配置されるベルトと、前記複数の感光ドラムを一体的に保持するとともに、前記配列方向において、前記装置本体に対して外側に位置する外側位置と、前記装置本体に対して内側に位置する内側位置との間を移動可能に構成されたホルダと、を備えた画像形成装置であって、前記ホルダは、前記感光ドラムよりも前記ホルダを前記外側位置から前記内側位置へ移動する装着方向の上流側に配置される第1取手部と、前記第1取手部から前記装着方向の下流側に離れて配置される第2取手部と、前記装置本体と干渉する被干渉部と、を備え、前記第2取手部は、前記ホルダに、前記複数の感光ドラムの最上部よりも上方側に突出した突出位置と、前記複数の感光ドラムの最上部より下方側に退避した退避位置との間を移動可能に支持され、前記被干渉部は、前記第2取手部と連結され、前記被干渉部が前記装置本体と干渉することで、前記第2取手部を前記突出位置から前記退避位置に変位可能に構成され、前記ホルダを前記装着方向へ移動させたときに、前記第2取手部が前記ベルトに到達する前に、前記装置本体と干渉することを特徴とする。
【0007】
このように構成された画像形成装置によれば、ホルダに第1取手部と第2取手部が備えられているので、ユーザがホルダを持ちやすい。また、ホルダを外側位置から装着方向へ移動させたときに、第2取手部がベルトに到達する前に被干渉部が装置本体と干渉することで、第2取手部が突出位置から退避位置に変位するので、第2取手部がベルトに当たって、ベルトを傷つけるのを防止することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、第2取手部でベルトが傷つくのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態に係るカラープリンタを簡略的に示す図であり、ホルダが内側位置に位置する状態を示す図である。
【図2】ホルダが外側位置に位置する状態を示す図である。
【図3】第2取手部と被干渉部を示す図であって、第2取手部が突出位置に位置する状態を示す図(a)と、第2取手部が退避位置に位置する状態を示す図(b)である。
【図4】ホルダの上面図であって、ホルダが外側位置にある状態を示す図(a)と、ホルダが内側位置にある状態を示す図(b)である。
【図5】ねじりコイルバネを示す図であって、第2取手部が突出位置にある状態を示す図(a)と、第2取手部が退避位置にある状態を示す図(b)である。
【図6】変形例に係る第2取手部と被干渉部を示す図であって、第2取手部が突出位置にある状態を示す図(a)と、第2取手部が退避位置にある状態を示す図(b)である。
【図7】変形例に係るホルダが外側位置に位置する状態を示す図(a)と、ホルダが内側位置に位置する状態を示す図(b)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<カラープリンタの全体構成>
次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、まず、画像形成装置の一例としてのカラープリンタ1の全体構成について説明した後、本発明の特徴部分について詳しく説明する。
【0011】
以下の説明において、方向は、カラープリンタ1を使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における左側を「前」、右側を「後」とし、手前側を「右」、奥側を「左」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
【0012】
カラープリンタ1は、図1に示すように、装置本体10内に、給紙ユニット30と、スキャナユニット40と、4つのプロセスカートリッジ50と、ホルダ100と、転写ユニット60と、定着ユニット70と、ベルトクリーナ80とを備えている。
【0013】
装置本体10の上部には、装置本体10から排出された用紙Sが載置される排紙トレイ12が設けられている。また、装置本体10の前壁11には、ホルダ100を装置本体10外に引き出すための開口部13が形成されるとともに、この開口部13を開閉するためのフロントカバー14が回動可能に設けられている。フロントカバー14は、複数対の搬送ローラ33および2次転写ローラ65を一体に支持している。
【0014】
給紙ユニット30は、装置本体10内の下部に設けられ、用紙Sを収容する給紙トレイ31と、給紙トレイ31から用紙Sを転写位置(中間転写ベルト63と2次転写ローラ65との間)に搬送する複数対の搬送ローラ33を有する給紙機構32とを備えている。給紙トレイ31内の用紙Sは、給紙機構32によって1枚ずつ分離されて転写位置に搬送される。
【0015】
スキャナユニット40は、4つのプロセスカートリッジ50の下方に設けられ、図示しないレーザ発光部、ポリゴンミラー、レンズ、反射鏡などを備えている。シアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの各色に対応してレーザ発光部から出射されたレーザ光は、ポリゴンミラーや反射鏡で反射し、レンズを通過して、各感光ドラム51の表面上に高速走査にて照射される(二点鎖線参照)。
【0016】
プロセスカートリッジ50は、給紙ユニット30の上方で前後方向(所定の配列方向)に配列されており、感光ドラム51や、図示しない公知の帯電器、現像ローラ、供給ローラ、層厚規制ブレード、トナー収容室などを備えて構成されている。
【0017】
ホルダ100は、4つのプロセスカートリッジ50とベルトクリーナ80を一体的に保持している。そして、ホルダ100は、装置本体10に前後方向に移動可能に支持されており、前後方向において、装置本体10に対して外側に位置する外側位置(図2の位置)と、装置本体10に対して内側に位置する内側位置(図1の位置)との間を移動可能であるとともに、装置本体10に対して着脱可能に構成されている。
【0018】
転写ユニット60は、プロセスカートリッジ50(感光ドラム51)の上方に設けられ、駆動ローラ61と、従動ローラ62と、駆動ローラ61および従動ローラ62の間に張設された無端状の中間転写ベルト63(ベルト)と、中間転写ベルト63を介して感光ドラム51と対向配置された4つの1次転写ローラ64と、中間転写ベルト63を介して駆動ローラ61と対向配置された2次転写ローラ65とを備えている。
【0019】
このようなプロセスカートリッジ50および転写ユニット60では、感光ドラム51の表面が、帯電器により一様に帯電された後、スキャナユニット40によって露光されることで、感光ドラム51上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、トナー収容室内のトナーは、供給ローラを介して現像ローラの表面に担持される。
【0020】
現像ローラの表面に担持されたトナーは、現像ローラから感光ドラム51上の静電潜像に供給される。これにより、静電潜像が可視像化されて感光ドラム51上にトナー像が形成(担持)される。各感光ドラム51上に形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト63上に順次重ね合わせて転写される。そして、給紙ユニット30から搬送された用紙Sが、中間転写ベルト63と2次転写ローラ65の間の転写位置を通過することで、中間転写ベルト63上のトナー像が用紙Sに転写される。
【0021】
定着ユニット70は、転写ユニット60の上方に設けられ、加熱ローラ71と、加熱ローラ71と対向配置されて加熱ローラ71を押圧する加圧ローラ72と、定着後の用紙Sを装置本体10の外部に排出する排出ローラ73とを備えている。定着ユニット70では、トナー像が転写された用紙Sが、加熱ローラ71と加圧ローラ72との間を通過することでトナー像が熱定着され、排出ローラ73によって装置本体10の外部に排出されて排紙トレイ12上に載置される。
【0022】
ベルトクリーナ80は、4つのプロセスカートリッジ50と並んで、プロセスカートリッジ50よりも中間転写ベルト63の回転方向の上流側に配置され、中間転写ベルト63をクリーニングしている。ベルトクリーナ80は、クリーニングローラ81と回収ボックス82とを主に有している。
【0023】
クリーニングローラ81は、中間転写ベルト63と摺接することで、中間転写ベルト63の表面の残トナーや紙粉を掻き取るようになっている。そして、クリーニングローラ81に付着したトナーなどは、図示しない回収ローラやブレードによって回収ボックス82内に掻き落とされる。
【0024】
回収ボックス82は、クリーニングローラ81から掻き落とされたトナーなどを収容する容器であり、上面の後方に、後述する第2取手部120が退避位置に位置するときに、第2取手部120を収容する凹部83が形成されている。
【0025】
そして、装置本体10の内側には、図4(a)および(b)に示すように、後述する被干渉部130と干渉する干渉部10Aが、中間転写ベルト63よりも感光ドラム51の軸方向外側において、中間転写ベルト63の前端付近から中間転写ベルト63の後端付近まで延びて形成されている。
【0026】
具体的に、図2に示すように、外側位置において、第2取手部120から中間転写ベルト63までの最短距離A(装着方向における最短距離)が、被干渉部130から干渉部10Aまでの最短距離Bよりも大きくなるように、第2取手部120、中間転写ベルト63、被干渉部130および干渉部10Aの前端が配置されている。ここで、最短距離Aとは、仮に、ホルダ100を外側位置から内側位置へ移動する際、第2取手部120が突出位置から退避位置に変位しなかった場合に、第2取手部120の中間転写ベルト63と接触する点126から中間転写ベルト63の当該第2取手部120と接触する点66までの距離である。そして、最短距離Bとは、被干渉部130(被干渉部130の最初に干渉部10Aと接触する点133)から干渉部10Aの前端(干渉部10Aの最初に被干渉部130と接触する点)までの距離である。これにより、ホルダ100を装着方向へ移動させたときに、第2取手部120が中間転写ベルト63に到達する前に被干渉部130が干渉部10Aと干渉し、第2取手部120が突出位置から退避位置に向けて倒れる。
【0027】
また、干渉部10Aの後端は、少なくともホルダ100が内側位置にあるときに左右方向から見て被干渉部130と重なる位置(装着方向で同じ位置)まで延びている。これにより、第2取手部120が中間転写ベルト63の下方に位置するときに、常に干渉部10Aと被干渉部130が干渉するので、第2取手部120を退避位置に倒れた状態に維持できる。
【0028】
<ホルダの構成>
次に、ホルダ100の構成について詳しく説明する。なお、以下の説明においては、ホルダ100が外側位置から内側位置へ移動する方向を「装着方向」と呼ぶ。
ホルダ100は、図1および図2に示すように、フレーム101と、第1取手部110と、第2取手部120と、被干渉部130(図4(a)参照)を主に備えて構成されている。
【0029】
フレーム101は、矩形状の枠体であり、4つのプロセスカートリッジ50とベルトクリーナ80を前後方向に並べて一体的に収容している。
【0030】
第1取手部110は、感光ドラム51よりも装着方向の上流側に設けられているフレーム101の前壁102の下部に配置されている。この第1取手部110は、下方に開口する凹状に形成され、その内部にユーザが指を挿入することで、第1取手部110を掴むことができるようになっている。
【0031】
第2取手部120は、第1取手部110から装着方向下流側に離れた位置にあるフレーム101の後壁103に回動可能に設けられている。そして、第2取手部120は、4つの感光ドラム51の最上部51Aより上方側に突出した突出位置(図2の位置)と、4つの感光ドラム51の最上部51Aより下方側に退避した退避位置(図1の位置)との間を回動可能(移動可能)となっている。
【0032】
具体的に、第2取手部120は、図2および図3(a)に示すように、突出位置において、4つの感光ドラム51の最上部51Aよりも上部で左右に延びる把持部121と、把持部121の両端から後斜め下に向けて延びる一対のアーム部122とを有している。一対のアーム部122は、左側面に回転軸124を有しており、この回転軸124がフレーム101に支持されることにより、第2取手部120がフレーム101に対して回動することができる。
【0033】
そして、図5(a)および(b)に示すように、アーム部122の回転軸124には、付勢手段の一例としてのねじりコイルバネ125が支持されている。このねじりコイルバネ125は、一端が被干渉部130に当接し、他端がアーム部122に当接しており、第2取手部120を退避位置(図5(b)の位置)から突出位置(図5(a)の位置)へ向けて付勢している。なお、フレーム101には、第2取手部120に当接して突出位置にある第2取手部120の位置を突出位置で規制する図示しない規制部が設けられている。
【0034】
また、図3(a)に示すように、一対のアーム部122の右側面には、右方へ突出し、後述する被干渉部130の作用部132と作用する連結部123が形成されている。
【0035】
被干渉部130は、第2取手部120に連結され、装置本体10の干渉部10Aと干渉することで、第2取手部120を突出位置から退避位置に変位可能に構成されている。
【0036】
具体的に、被干渉部130は、図3(a)および図4(a)に示すように、左右方向に延びる棒状部材131から形成され、第2取手部120の後方でフレーム101に左右方向に移動可能に支持されている。棒状部材131は、外側位置において、右端部131Aがホルダ100の外側に突出し、ホルダ100が外側位置から装着方向へ移動するときに、右端部131Aが装置本体10の干渉部10Aの前端にある斜面10Bと干渉することで、斜面10Bで棒状部材131が左方へ押されて移動するようになっている。
【0037】
そして、棒状部材131は、第2取手部120の連結部123の右側において前方に突出し、第2取手部120の連結部123に作用する作用部132を有している。なお、この作用部132は、外側位置において、連結部123と接触していてもよいし、接触していなくてもよい。
【0038】
作用部132は、左上から右下へ向かって傾斜するように形成され、連結部123に接触する面132Aが形成されている。一方、連結部123は、突出位置において、作用部132の面132Aに対して右側から見て図示時計回りにねじれた面123Aを有している。連結部123の面123Aは、作用部132が右側から左方へ移動する際に、作用部132の面132Aと徐々に合わさっていく。このように、ねじれた面同士が徐々に合わさっていくことで、図3(b)に示すように、アーム部122が右側から見て図示反時計回りに回動する。これにより、第2取手部120が突出位置から退避位置へ移動する。
【0039】
以上のように構成されるホルダ100を装着方向へ移動させたときには、図4(a)および(b)に示すように、第2取手部120が中間転写ベルト63に到達する前に、被干渉部130の右端部131Aが装置本体10の干渉部10Aと干渉し、被干渉部130全体が左方へ移動する。これにより、第2取手部120は、突出位置から退避位置に変位する。
【0040】
そして、ホルダ100を内側位置から外側位置へ移動させると、被干渉部130の右端部131Aと装置本体10の干渉部10Aの干渉が解除され、第2取手部120は、ねじりコイルバネ125の付勢力により、退避位置から突出位置へ変位する。このとき、連結部123の面123Aが元のねじれた状態となることで、被干渉部130が元の位置へ復帰する。
【0041】
以上によれば、本実施形態において以下のような作用効果を得ることができる。
ホルダ100に第1取手部110と第2取手部120が備えられているので、ホルダ100を装置本体10から取り外す際に、ユーザがホルダ100を持ちやすくなる。そして、第2取手部120は、中間転写ベルト63に当接する前に倒れるので、ホルダ100が内側位置にあるときに、第2取手部120が中間転写ベルト63に当たって中間転写ベルト63を傷つけるのを防止することができる。
【0042】
また、第2取手部120は、第2取手部120を常に退避位置から突出位置に向けて付勢するねじりコイルバネ125を備えているので、ホルダ100を外側位置に移動したときに、第2取手部120が自動で退避位置から突出位置に移動する。
【0043】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
【0044】
前記実施形態では、第2取手部120と被干渉部130は別体として形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第2取手部と被干渉部を一体に形成してもよい。
【0045】
具体的に、図6(a)および図7(a)に示すように、外側位置において、第2取手部220は、把持部221と、把持部221の両端から後斜め下方に延びる一対のアーム部222と、右側のアーム部222の下端から右方へ延びる連結部223と、連結部223の右端から上方へ延びる被干渉部230と、から構成されている。
【0046】
このように構成された第2取手部120は、図6(b)および図7(b)に示すように、ホルダ100を装着方向へ移動させたとき、装置本体10内に設けられているベルトユニット6の左右のフレーム6A(干渉部)と被干渉部230とが干渉し、被干渉部230が前方へ倒れる。これにより、第2取手部220は、突出位置から退避位置へ変位する。これにより、前記実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、この変形例においては、被干渉部230は、第2取手部220の右端のみではなく、左右両端に設けてもよい。
【0047】
また、第2取手部と被干渉部を一体に形成した他の変形例として、ベルトユニット6の左右のフレーム6A(干渉部)の左右方向の間隔より長い把持部の両端部に、上方へ突出してフレーム6Aと干渉する被干渉部を設けた第2取手部を採用してもよい。
【0048】
前記実施形態では、第2取手部120に設ける付勢手段の一例として、ねじりコイルバネ125を採用したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、付勢手段は、第2取手部120が自重によって退避位置から突出位置へ向けて起きあがろうとする力を利用したものでもよい。
【0049】
また、前記実施形態では、第2取手部120に退避位置から突出位置に向けて付勢する付勢手段を設けていたが、本発明はこれに限定されず、第2取手部120に付勢手段を設けなくてもよい。例えば、ホルダ100が外側位置にあるときに、ユーザが、把持部121を持って、退避位置にある第2取手部120を突出位置に移動させてもよい。
【0050】
前記実施形態では、第2取手部120は、フレーム101の後壁103に設けられていたが、本発明はこれに限定されず、例えば、第2取手部120をホルダ100の前後方向の中間部に設けてもよい。
【0051】
前記実施形態では、カラープリンタ1に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されず、その他の画像形成装置、例えば複写機や複合機などに本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0052】
6 ベルトユニット
6A フレーム
10 装置本体
10A 干渉部
50 プロセスカートリッジ
51 感光ドラム
63 中間転写ベルト
80 ベルトクリーナ
100 ホルダ
110 第1取手部
120 第2取手部
125 ねじりコイルバネ
130 被干渉部
220 第2取手部
221 把持部
222 アーム部
230 被干渉部
S 用紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体と、
所定の配列方向に配列された複数の感光ドラムと、
前記複数の感光ドラムの上方に対向して配置されるベルトと、
前記複数の感光ドラムを一体的に保持するとともに、前記配列方向において、前記装置本体に対して外側に位置する外側位置と、前記装置本体に対して内側に位置する内側位置との間を移動可能に構成されたホルダと、を備えた画像形成装置であって、
前記ホルダは、前記感光ドラムよりも前記ホルダを前記外側位置から前記内側位置へ移動する装着方向の上流側に配置される第1取手部と、前記第1取手部から前記装着方向の下流側に離れて配置される第2取手部と、前記装置本体と干渉する被干渉部と、を備え、
前記第2取手部は、前記ホルダに、前記複数の感光ドラムの最上部よりも上方側に突出した突出位置と、前記複数の感光ドラムの最上部より下方側に退避した退避位置との間を移動可能に支持され、
前記被干渉部は、
前記第2取手部と連結され、前記装置本体と干渉することで、前記第2取手部を前記突出位置から前記退避位置に変位可能に構成され、
前記ホルダを前記装着方向へ移動させたときに、前記第2取手部が前記ベルトに到達する前に、前記装置本体と干渉することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第2取手部は、前記退避位置から前記突出位置へ向けて付勢する付勢手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記装置本体は、前記被干渉部と干渉する干渉部が、前記ベルトの前記感光ドラムの軸方向外側に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−181232(P2012−181232A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−42092(P2011−42092)
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】