説明

画像形成装置

【課題】交換部材を装置本体に装脱着する際、交換部材と装置本体とが擦れるのを抑制することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】位置決め部を備える画像形成装置本体12と、
この画像形成装置本体12に対して着脱自在に設けられ、位置決め部と接触して位置決めされる被置決め部を少なくとも長手方向一端に備える画像形成部材30と、被位置決め部を位置決め部に向けて付勢する付勢機構140と、を有し、画像形成部材30は、長手方向に対する位置が決められた後、位置決め部と被位置決め部とが接触するように付勢されることで画像形成装置本体12に装着される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、プロセスカートリッジを装置本体の装着位置に案内するため、プロセスカートリッジの装着方向に向けて案内面が形成されているガイド部材と、装着時のプロセスカートリッジをガイド部材の案内面側に押圧する押圧部材とを設けた画像形成装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、カートリッジの装置本体への装着方向奥側及び手前側の軸受の外側表面には、それぞれの被位置決め部より上方へ突出した当接面が設けられ、この当接面は、上面が平坦であってカートリッジ側被位置決め部の一端側と他端側とに並んで配置されている電子写真画像形成装置が開示されている。
【0004】
特許文献3には、カートリッジをフレームの所定箇所に付勢された第1の位置と、フレームの所定位置から離れて本体より取出し可能になる第2の位置にする移動部材を備え、移動部材は、第1の位置においてプロセスカートリッジを付勢する付勢部材と、移動部材に移動可能に取付けられたガイド部材とを備え、ガイド部材は第1の位置ではカートリッジから離間する離間位置をとり、第2の位置ではカートリッジをガイドするガイド位置をとる画像形成装置が開示されている。
【0005】
特許文献4には、複数の着脱可能なプロセスカートリッジの配列方向と、プロセスカートリッジの着脱口を覆う開閉する開閉部材の回動軸が平行でない画像形成装置において、プロセスカートリッジを、着脱時位置と画像形成位置とに昇降させるカートリッジ支持部材をプロセスカートリッジの配列方向と平行な一本の回動するリンク軸で連結し、リンク軸と開閉部材を係合する画像形成装置が開示されている。
【0006】
特許文献5には、開閉部材を開放すると、押上部材が右方に移動し、傾斜面に沿って転写手段が退避位置に下降し、転写ローラと感光ドラムとの間に間隙が形成され、開閉部材を閉鎖すると、押上部材が左方に移動して転写手段を押しあげて作動位置に配置し、転写ローラを感光ドラムに当接させる画像形成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平05−303242号公報
【特許文献2】特開2008−165189号公報
【特許文献3】特開2009−116135号公報
【特許文献4】特開2008−310292号公報
【特許文献5】特開平07−302007号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、交換部材を装置本体に装脱着する際、交換部材と装置本体とが擦れるのを抑制することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る本発明は、位置決め部を備える装置本体と、前記装置本体に対して着脱自在に設けられ、前記位置決め部と接触して位置決めされる被置決め部を少なくとも長手方向一端に備える交換部材と、前記被位置決め部を前記位置決め部に向けて付勢する付勢機構と、を有し、前記付勢機構は、前記被位置決め部に対して付勢力が働く状態と働かない状態とに切り替わり、前記交換部材は、長手方向に対する位置が決められる際に、前記付勢機構の付勢力が働かない状態から前記位置決め部と前記被位置決め部とが接触するように該付勢機構の付勢力が働く状態に切り替わることで前記装置本体に装着される画像形成装置である。
【0010】
請求項2に係る本発明は、前記付勢機構は、付勢部材と、前記付勢部材の付勢力を規制する規制部材と、を有し、前記規制部材は、該装置本体に対して前記交換部材の長手方向における位置が決められる際に、規制を解除する請求項1記載の画像形成装置である。
【0011】
請求項3に係る本発明は、前記付勢機構は、トグル機構であり、前記装置本体に対して前記交換部材の長手方向における位置が決められる際に、前記位置決め部と前記被位置決め部とを接触させるように押曲がる請求項1記載の画像形成装置である。
【0012】
請求項4に係る本発明は、前記交換部材は、像保持体を有し、前記被位置決め部は、前記像保持体の回転軸と同心円となるように設けられている請求項1乃至3いずれか記載の画像形成装置である。
【0013】
請求項5に係る本発明は、前記位置決め部は、前記装置本体を構成する板金にV字状に形成された切欠きである請求項1乃至4いずれか記載の画像形成装置である。
【0014】
請求項6に係る本発明は、前記交換部材を前記画像形成装置本体に対して挿入する挿入部と、前記交換部材を、前記挿入部の設けられた第一の側から第二の側へ向けて案内する案内部と、をさらに有し、前記位置決め部は、第一の側に設けられている請求項1乃至5いずれか記載の画像形成装置である。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る本発明によれば、交換部材を装置本体に装脱着する際、交換部材と装置本体とが擦れるのを抑制することができる。
【0016】
請求項2に係る本発明によれば、請求項1に係る発明の効果に加えて、より効果的に交換部材と装置本体とが擦れるのを抑制することができる。
【0017】
請求項3に係る本発明によれば、請求項1に係る発明の効果に加えて、本構成を有していない場合と比較して、構成を簡略化することができる。
【0018】
請求項4に係る本発明によれば、請求項1乃至3いずれかに係る発明の効果に加えて、本構成を有していない場合と比較して、像保持体についての位置決めの精度を向上することができる。
【0019】
請求項5に係る本発明によれば、請求項1乃至4いずれかに係る発明の効果に加えて、本構成を有していない場合と比較して、位置決め部の寸法精度を向上することができる。
【0020】
請求項6に係る本発明によれば、請求項1乃至5いずれかに係る発明の効果に加えて、本構成を有していない場合と比較して、交換部材の挿入方向手前側で位置決めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態が適用される画像形成装置を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施形態が適用される画像形成装置の斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態が適用される画像形成装置本体に画像形成部材が装着された状態及びその周辺構造の斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態が適用される付勢機構及びその周辺構造の斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態が適用される付勢機構及びその動作を説明する説明図である。
【図6】本発明の一実施形態が適用される連動機構及びその動作を説明する説明図である。
【図7】本発明の一実施形態が適用される連動部材及び移動部材の斜視図である。
【図8】第二実施形態に係る付勢機構及びその周辺構造の斜視図である。
【図9】第二実施形態に係る付勢機構及びその動作を説明する説明図である。
【図10】第三実施形態に係る付勢機構及びその周辺構造の斜視図を示す。
【図11】第三実施形態に係る付勢機構及びその動作を説明する説明図である。
【図12】第四実施形態に係る連動機構及びその動作を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[第一実施形態]
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態としての画像形成装置10の断面図を示す。
【0023】
画像形成装置10は、画像形成装置本体12を有する。画像形成装置本体12の上側の面は、画像の形成された記録媒体が排出される排出部14として用いられる。
画像形成装置本体12内には、記録媒体に転写する画像を形成する画像形成部20と、この画像形成部20に記録媒体を供給する記録媒体供給装置22と、この記録媒体供給装置22から供給された記録媒体を排出部14まで搬送する搬送路24とが配設されている。
【0024】
画像形成部20は、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色に対応する画像形成部材30Y、30M、30C、30Kと、光書き込み装置32と、転写装置34とにより構成される。
画像形成部材30Y、30M、30C、30K及びこれらの構成要素は、形成する画像の色以外は同様に構成されている。以下、各色に対応する構成については、Y、M、C、Kを省略して「画像形成部材30」等のように総称して記載する場合がある。
【0025】
画像形成部材30それぞれは交換部材として用いられ、画像形成装置本体12に対して着脱自在に設けられている。画像形成部材30は、画像形成装置本体12の後側(図1における左側)から順に、画像形成部材30Y、30M、30C、30Kの順に並べられている。
【0026】
画像形成部材30は、例えばカラー画像を形成する電子写真方式のものである。
画像形成部材30はそれぞれ、画像形成部材本体40を備える。画像形成部材本体40内には、現像剤像を担持する像担持体としてのドラム形状の感光体42と、この感光体42を一様に帯電する帯電ロールを備えた帯電手段としての帯電装置44と、感光体42に書き込まれた潜像を現像剤(トナー)で現像する現像器46と、感光体42に残留する廃現像剤を例えば掻き取って清掃する清掃装置48とが設けられている。
【0027】
現像器46は、それぞれが収納するY、M、C、Kの現像剤を用いて、対応する感光体42に形成された潜像を現像する。
【0028】
光書き込み装置32は潜像形成装置として用いられ、感光体42それぞれに対して光を照射して、これら感光体42それぞれの表面に潜像を形成する。
【0029】
転写装置34は、転写体として用いられる中間転写体52と、一次転写装置として用いられる一次転写ロール54Y、54M、54C、54Kと、二次転写装置として用いられる二次転写ロール56と、清掃装置58とを有する。
【0030】
中間転写体52は、例えば無端状のベルト形状であり、5つの支持ロール60a、60b、60c、60d、60eによって、図1に矢印で示す方向に回転することができるように支持されている。支持ロール60a、60b、60c、60d、60eのうち少なくとも一つはモータ等の駆動部(被図示)に連結されており、この駆動部からの駆動伝達を受けて回転することで、中間転写体52が回転駆動するようになっている。
【0031】
支持ロール60aは、二次転写ロール56と対向するように配置され、この二次転写ロール56のバックアップロールとして機能する。二次転写ロール56と支持ロール60aとで挟まれる部分が二次転写位置となる。
【0032】
一次転写ロール54は、それぞれに対応する現像器46により感光体42の表面に形成された現像剤像を、中間転写体52に転写する。
【0033】
二次転写ロール56は、中間転写体52に転写されたY、M、C、Kの現像剤像を、記録媒体に対して転写する。
【0034】
清掃装置58は、二次転写ロール56で記録媒体に対して各色の現像剤像が転写された後に、中間転写体52の表面に残留する各色の現像剤を掻き落とす掻き落とし部材62を有する。掻き落とし部材62によって掻き落とされた現像剤は、清掃装置58の本体内に回収される。
【0035】
記録媒体供給装置22は、記録媒体を積層した状態で収納する記録媒体収納容器72と、この記録媒体収納容器72に収納された最上位の記録媒体を抽出し、抽出した記録媒体を画像形成部20に向けて搬送する搬送ロール74と、記録媒体を捌き、画像形成部20に複数枚の記録媒体が重なった状態で搬送されることを防止するリタードロール76とを有する。
【0036】
搬送路24は、主搬送路82と、反転搬送路84とにより構成される。
【0037】
主搬送路82は、記録媒体供給装置22から供給された記録媒体を画像形成部20に搬送し、画像が形成された記録媒体を排出部14に排出する。
主搬送路82には記録媒体搬送方向上流側から順に、搬送ロール74、リタードロール76、レジストロール86、転写装置34、定着装置88、及び排出ロール90が配置されている。
【0038】
レジストロール86は、記録媒体供給装置22側から搬送されてきた記録媒体の先端部を一時的に停止させ、画像形成されるタイミングと合致するように記録媒体を転写装置34に向けて送り出す。
【0039】
定着装置88は、加熱ロール88a及び加圧ロール88bを有し、これら加熱ロール88aと加圧ロール88bとの間を通過する記録媒体を加熱し加圧することで、記録媒体に現像剤像を定着する。
【0040】
排出ロール90は、定着装置88により現像剤が定着された記録媒体を、排出部14に排出する。
【0041】
反転搬送路84は、一方の面に現像剤像が形成された記録媒体を反転させつつ、再び画像形成部20に向けて供給する搬送路である。反転搬送路84には、例えば二つの反転搬送ロール98a、98bが配置されている。
【0042】
記録媒体が主搬送路82から排出ロール90に搬送され、この記録媒体の後端部が排出ロール90に挟みこまれた状態でこの排出ロール90が逆回転することで、記録媒体が反転搬送路84に供給される。反転搬送路84に供給された記録媒体は、反転搬送ロール98a、98bによって、レジストロール86の上流の位置へと搬送される。
【0043】
次に、画像形成部材30が装着される箇所の周辺構造について説明する。
図2は、画像形成装置10の斜視図を示す。
図3は、画像形成装置本体12に画像形成部材30が装着された状態及びその周辺構造の斜視図を示す。
本実施形態においては、画像形成部材30は、画像形成装置本体12右側から左側に向けて挿入するようになっている。
【0044】
画像形成装置本体12には、画像形成部材30を着脱する開口部102と、この画像形成装置本体12に開閉自在に設けられこの開口部102を開閉する開閉部104とが設けられている。
開口部102は挿入部として用いられ、画像形成部材30は開口部102から画像形成装置本体12に挿入するようにして装着される。
開口部102の上方の壁部12aには、後述する引掛部162が引っ掛かる被引掛部106が形成されている。
【0045】
開口部102には、画像形成部材30の一端と接触して位置を決める第一の位置決め部110が形成されている。第一の位置決め部110は、例えば、画像形成装置本体12を構成する板金をV字状に切り取った切欠きとして形成されている。
【0046】
画像形成装置本体12の開口部102が形成された側(挿入方向手前側)の反対側(挿入方向奥側)には、画像形成部材30の他端と接触して位置を決める第二の位置決め部112が形成されている。同様に、第二の位置決め部112は、例えば、画像形成装置本体12を構成する板金をV字状に切り取った切欠きとして形成されている。
【0047】
画像形成装置本体12内には、画像形成部材30を挿入方向へ案内する案内部120が設けられている。案内部120は、画像形成部材30を画像形成装置本体12に装着する際、長手方向に対する位置を決めるように案内する。
案内部120の挿入方向奥側には、連動機構122が設けられている。
【0048】
画像形成部材本体40には、挿入方向手前側に突出するようにして設けられた第一の被位置決め部130と、挿入方向奥側に突出するようにして設けられた第二の被位置決め部132とが設けられている。
第一の被位置決め部130及び第二の被位置決め部132は、感光体42の回転軸の軸受と同心円となるように、この軸受を覆うようにして設けられている。
【0049】
第一の位置決め部130には、付勢機構140が設けられている。付勢機構140は、第一の被位置決め部130を画像形成装置本体12の第一の位置決め部110へ向けて付勢し、これら第一の被位置決め部130と第一の位置決め部110とを接触させて位置決めするように構成されている。
【0050】
第二の位置決め部132には、案内部120の連動機構122と対向するようにして、押当部142が形成されている。押当部142が連動機構122と連動して動作することで、第二の被位置決め部132が画像形成装置本体12の第二の位置決め部112と接触させて位置決めするようになっている。
【0051】
このように、画像形成部材30が案内部120に案内されて長手方向に対して位置決めされ、第一の被位置決め部130が第一の位置決め部110と接触して位置決めされ、第二の被位置決め部132が第二の位置決め部112と接触して位置決めされた状態となることで、画像形成部材30が画像形成装置本体12に対して正規位置に装着される。
【0052】
次に、付勢機構140の詳細について説明する。
図4は、付勢機構140及びその周辺構造の斜視図を示す。
図5は、付勢機構140及びその動作を説明する説明図を示す。
付勢機構140は前後方向に対して対照に構成されている。以下、後側部分について説明する。
【0053】
付勢機構140は、画像形成部材本体40をこの付勢機構140に対して相対的に上方位置と下方位置との間で移動させるようになっている。
【0054】
付勢機構140は、第一の被位置決め部130の一部を覆うようにして配設された付勢機構本体150を備える。付勢機構本体150内には、第一の部材152と、第二の部材154とが配置されている。
【0055】
第一の部材152には、斜面部152aと突起部152bとが形成されている。第一の部材152は、例えばはね等により構成される第一の付勢部材156によって上方に向けて付勢されている。
【0056】
斜面部152aは、右側(挿入方向手前側)が左側(挿入方向奥側)よりも高くなるように形成されている。斜面部152aは、第一の被位置決め部130から後側に向かって突起した突起部130aと上部で接している。
【0057】
第二の部材154には、底面154aと、斜面部154bと、押圧部154cとが形成されている。第二の部材154は、例えばはね等により構成される第二の付勢部材158によって左側に向けて付勢されている。
第二の部材154は、規制部(非図示)により上下方向への移動が規制されるようになっている。
【0058】
斜面部154bは、底面154aから左側上方に向けて傾斜するように形成されている。
押圧部154cは、付勢機構本体150から左側に突出するように形成されている。
【0059】
付勢機構本体150には、画像形成部材本体40の後側の面40aに沿うようにして伸びる連絡部160と、長手方向に突出する引掛部162とが設けられている。
【0060】
連絡部160には、前後方向に開通する連絡開口部160aが形成されており、この連絡開口部160aに画像形成部材本体40の面40aから後側に向けて突出する突起部40bが上下方向で移動自在に嵌るようになっている。
【0061】
引掛部162は、画像形成部材30が画像形成装置本体12に装着される場合に、この画像形成装置本体12の被引掛部106に嵌まるようになっている。
【0062】
図5(a)に示すように、画像形成部材30が画像形成装置本体12に装着される前においては、画像形成部材本体40は第一の位置決め部110から遠い側(本実施形態においては「下方」)に位置した状態となる。
図5中、波線hは、第一の被位置決め部130が第一の位置決め部110によって位置決めされる際の上下方向の位置を示す。
【0063】
具体的には、第二の部材154は第二の付勢部材158により左側に付勢された位置にあり、底面154aが第一の部材152の突起部152bの上部に位置している。このため、第一の付勢部材156による第一の部材152の上方への付勢が規制された状態となっている。
したがって、第一の部材152の傾斜面152a上に位置する第一の被位置決め部130の突起部130aに上方への付勢力が伝達されず、画像形成部材本体40は下方位置にある。
【0064】
図5(b)に示すように、画像形成部材30が画像形成装置本体12に挿入されると、第二の部材154の押圧部154cが壁部12aに押圧され、この第二の部材154が第二の付勢部材158の付勢力に抗して右側に移動し始める。
また、引掛部162が壁部12aの被引掛部106に嵌まり込む。これにより、付勢機構本体150自体は、画像形成装置本体12に対し上下方向の位置が固定された状態となる。
【0065】
図5(c)に示すように、画像形成部材30が画像形成装置本体12に装着される際、案内部120に従って長手方向における位置が決められると、画像形成部材本体40が上方に位置した状態となる。
【0066】
具体的には、第二の部材154は、底面154aから傾斜面154bに沿うようにして第一の部材152の突起部152bと接しながら右側へ移動する。押圧部154cが予め定められた位置まで押圧されると、第二の部材154は突起部152bから離れる。これにより、第一の付勢部材156に対する規制が解除され、第一の部材152は上方に移動する。
第一の部材152が上方に移動すると、斜面部152aと接する突起部130aが上方に移動し、これに従って画像形成部材本体40は、第一の被位置決め部130が第一の位置決め部110と接するまで上方に移動する。
【0067】
このようにして、画像形成部材本体40の挿入方向手前側の上下方向に対する位置決めが行われる。
このように、付勢機構140は、画像形成部材本体40の第一の被位置決め部130に対して、付勢力が働く状態と働かない状態とに切り替わるようになっている。
このとき、画像形成部材本体40の上端は、開口部102の上端よりも高い位置となる。このため、画像形成部材30が装着されている場合においては、画像形成部材本体40は、挿入方向の移動が規制された状態にある。
【0068】
画像形成部材30を画像形成装置12から脱着する際は、画像形成装置本体40を一旦下方に移動させた後、挿入方向手前側に移動させるようにする。
このように、第一の被位置決め部130又は第二の被位置決め部132が第一の位置決め部110又は第二の位置決め部112と離れた後、長手方向に移動されることとなる。
【0069】
次に、連動機構122の詳細について説明する。
図6は、連動機構122及びその動作を説明する説明図を示す。
図7は、連動部材182及び移動部材184の斜視図を示す。
【0070】
連動機構122は、土台部180と、連動部材182と、移動部材184とにより構成される。
【0071】
土台部180の右側には上方に向けて突起した突起部180aが形成され、土台部180の左側には、傾斜部180bが形成されている。
土台部180には、ばね等の弾性部材により構成される第一の弾性部材186が設けられており、この第一の弾性部材186は連動部材182を下方から支持している。
【0072】
第一の弾性部材186は、画像形成部材30の挿入に従って収縮する程度の弾性力であり(挿入される画像形成部材30を上方へ移動させる程度の弾性力は有さない)、かつ、連動部材182に加わる力が解除された場合にこの連動部材182を予め定められた位置に戻す程度の弾性力を有するように構成されている。
【0073】
連動部材182は、突起部180aに支持される支軸182aを支点として揺動可能に設けられている。
連動部材182には、挿入方向手前側から順に、第一の平行面190a、第一の傾斜面190b、第二の平行面190c、第二の傾斜面190d、及び第三の平行面190eが形成されている。
第三の平行面190eの挿入方向奥側には、付勢部192が設けられている。
【0074】
第一の平行面190a、第二の平行面190c、及び第三の平行面190eは、連動部材182に外力が働いていない状態において、挿入方向と略平行となるように形成されている。
【0075】
第一の傾斜面190bは、左側上方に向けて傾斜しており、画像形成部材30が画像形成装置本体12に対して装着される場合に、この画像形成部材30の押当部142と接触するようになっている。
第二の傾斜面190dは、左側下方に向けて傾斜している。
第三の平行面190eの上部には、移動規制部190fが形成されている。
【0076】
付勢部192は、筺体194を備える。
筺体194内には、押圧部194aと、この押圧部194aを上方に向けて付勢する付勢部材194bとが設けられている。また、筺体194には、前後方向に突出する被支持部194cが形成されている。
【0077】
移動部材184は、第三の平行面190eに沿って移動するように設けられている。移動部材184は、連動部材182に設けられた第二の弾性部材202により挿入方向手前側に向けて付勢されている。
移動部材184には、被押当部204と、支持部206とが設けられている。
【0078】
被押当部204は、画像形成部材30が装着される場合に、この画像形成部材30の押当部142に押当てられるようになっている。
支持部206は、付勢部192の被支持部194cを下方から支持するように配置されている。支持部206の先端は、画像形成部材30が装着される場合に、土台部180の傾斜部180bと接触し、この傾斜部180bの傾斜に沿って移動するようになっている。
【0079】
移動部材184は、画像形成部材30が画像形成装置本体12に挿入されるのに従って被押当部204が押当部142に押当てられることで、挿入方向奥側に移動するようになっている(図7(a)に示す位置から、図7(b)に示す位置に移動する)。
被押当部204に対する押当てが解除されると、移動部材184は、被押当部204が移動規制部190fと接触する位置まで挿入方向手前側に移動する。
【0080】
図6(a)に示すように、連動部材182は、押当部142と接触する前においては、第一の弾性部材186の弾性力に従った初期位置にある。
画像形成部材30が画像形成装置本体12に対して挿入されると、押当部142が第一の傾斜面190bに押当たる。
【0081】
図6(b)に示すように、図6(a)に示す位置からさらに画像形成部材30が挿入されると、押当部142は第一の傾斜面190bから第二の水平面cに沿って移動する。これに伴い連動部材182は、第一の弾性部材186の弾性力に抗して挿入方向奥側が下がった状態となる。
【0082】
図6(c)に示すように、図6(b)に示す位置からさらに画像形成部材30が挿入されると、押当部142は、第二の平行面190cから第二の傾斜面190dに沿って移動するとともに、移動部材184の被押当部204に押当たる。
この際、押当部142は、連動部材182(第二の平行面190cあるいは第二の傾斜面190d)と接触するようになっており、この連動部材182は、第一の弾性部材186の弾性力に抗して挿入方向奥側が下がった状態となっている。
【0083】
一方、押当部142が被押当部204に押当たることで、移動部材184は第二の弾性部材202の弾性力に抗して挿入方向奥側に移動し(図7参照)、支持部206の先端が土台部180の傾斜部180bに接触する。
【0084】
図6(d)に示すように、図6(c)に示す位置からさらに画像形成部材30が挿入されると、押当部142は、第二の傾斜面190dに沿って移動しながら移動部材184を挿入方向奥側に移動させる。
この際、支持部206の先端が傾斜部180bに沿って移動することで、連動部材182は、挿入方向奥側が徐々に上方に移動される。
【0085】
そして、画像形成部材30が案内部120に従って決められる長手方向に対する位置まで挿入されると、付勢部192の押圧部194aが第二の被位置決め部132に接触する。
これにより、第二の被位置決め部132が上方に付勢され、この第二の被位置決め部132が第二の位置決め部112と接触する。
【0086】
このようにして、画像形成部材本体40の挿入方向奥側の上下方向に対する位置決めが行われる。
【0087】
画像形成装置10においては、画像形成部材30は、長手方向に対する位置が決められた後、上下方向に対する位置が決められることで、この画像形成部材30が画像形成装置本体12に対して装着されるようになっている。
このため、画像形成部材30は、画像形成装置本体12に対する装着に際して、第一の被位置決め部130又は第二の被位置決め部132と第一の位置決め部110又は第二の位置決め部112とが接触した状態での長手方向への移動を要さない。
【0088】
[第二実施形態]
次に、第二実施形態について説明する。
第二実施形態においては、第一実施形態の付勢機構140に替えて、付勢機構220が設けられている。
図8は、付勢機構220及びその周辺構造の斜視図を示す。
図9は、付勢機構220及びその動作を説明する説明図を示す。
【0089】
付勢機構220はトグル機構として構成されている。
付勢機構220は、第一の被位置決め部130に対して後側に設けられている。なお、付勢機構220は、第一の被位置決め部130に対して前後方向両側に設けるようにしてもよい。
【0090】
付勢機構220は、回動部材222と、例えばばね等により構成されるトグル付勢部材224とを備える。
【0091】
回動部材222は、画像形成部材本体40に固定された回転支点232を支点として回動自在に配設されている。
回動部材222の上端には、前側に突出した引掛部234が設けられており、略中央部には、トグル付勢部材224の上端を係止する係止部236が設けられている。
【0092】
引掛部234は、円柱形状の先端部が非円形状に形成された形状(Dカット)となっている。引掛部234は、画像形成部材30が画像形成装置本体12に対して装着されていない状態においては、画像形成部材本体40に設けられた回動規制部40cと接触し、Dカット形状の平面部分が上方を向くように配置される。
突起部40bは、画像形成部材30を装着する際の付勢機構220の位置を決める部材として機能する。
【0093】
トグル付勢部材224は、一端が回動部材222の係止部236に係止され、他端が画像形成部材本体40に固定された軸部242に係止されている。トグル付勢部材224は、縮もうとする方向に力がかかるようになっている。
【0094】
画像形成装置本体12の壁部12aには、挿入方向手前側に突出するようにして被引掛部250が設けられている。被引掛部250の挿入方向手前側には、回動部材222の引掛部234が通過する溝部252が形成されている。
溝部252の溝の上下方向の長さは、引掛部234のDカット形状の平面部分が上方を向いている場合に通過することができる程度の長さとなっている。
【0095】
図9(a)に示すように、画像形成部材30が画像形成装置本体12に装着される前においては、画像形成部材本体40は第一の位置決め部110から遠い側(本実施形態においては「下方」)に位置した状態となる。
図9中、波線hは、第一の被位置決め部130が第一の位置決め部110によって位置決めされる際の上下方向の位置を示す。
【0096】
この際、係止部236と引掛部234とを結ぶ直線と、係止部236と軸部242とを結ぶ直線とのなす角度が、挿入方向手前側よりも挿入方向奥側が小さくなるようになっている。
【0097】
図9(b)に示すように、画像形成部材30が画像形成装置本体12に挿入されると、引掛部234が溝部252を通過する。
【0098】
図9(c)に示すように、図9(b)に示す位置からさらに画像形成部材30が挿入されると、引掛部234が被引掛部250に引っ掛かる。そして、回動部材222が時計方向に回転する。
【0099】
図9(d)に示すように、図9(c)に示す位置からさらに画像形成部材30が挿入され案内部120に従って長手方向における位置が決められると、画像形成部材本体40が上方に位置した状態となる。
【0100】
具体的には、回動部材222が時計方向に回転し、回転方向に対してトグル付勢部材224と釣り合う位置を超える。これにより、トグル付勢部材224が係止部236を支点として相対的に画像形成部材本体40を上方に移動させる。
これにより、画像形成部材本体40は、第一の被位置決め部130が第一の位置決め部110と接するまで上方に移動する。
【0101】
この際、係止部236と引掛部234とを結ぶ直線と、係止部236と軸部242とを結ぶ直線とのなす角度が、挿入方向手前側よりも挿入方向奥側が大きくなるようになっている。
【0102】
第二実施形態においては、このようにして、画像形成部材本体40の挿入方向手前側の上下方向に対する位置決めが行われる。
このように、付勢機構220は、画像形成部材本体40の第一の被位置決め部130に対して、付勢力が働く状態と働かない状態とに切り替わるようになっている。
このとき、画像形成部材本体40の上端は、開口部102の上端よりも高い位置となる。このため、画像形成部材30が装着されている場合においては、画像形成部材本体40は、挿入方向の移動が規制された状態にある。
【0103】
画像形成部材30を画像形成装置12から脱着する際は、画像形成装置本体40を一旦下方に移動させた後、挿入方向手前側に移動させるようにする。これにより、回動部材222が反時計方向に回転し、この回動部材222が回転方向に対してトグル付勢部材224と釣り合う位置を超える。
そして、トグル付勢部材224が係止部236を支点として相対的に画像形成部材本体40を下方に移動させるとともに、引掛部234のDカット形状の平面部分が上方を向くように配置される。
このようにして、画像形成部材本体40が画像形成装置本体12から脱着される。
【0104】
[第三実施形態]
次に、第三実施形態について説明する。
第三実施形態においては、第一実施形態の付勢機構140に替えて、付勢機構320が設けられている。
図10は、付勢機構320及びその周辺構造の斜視図を示す。
図11は、付勢機構320及びその動作を説明する説明図を示す。
【0105】
付勢機構320はトグル機構として構成され、この付勢機構320は画像形成装置本体12側に設けられている。付勢機構320は、画像形成装置本体12に挿入される画像形成部材本体40の第一の被位置決め部130に対して後側に設けられている。
なお、付勢機構320は、この第一の被位置決め部130に対して前後方向両側に設けるようにしてもよい。
【0106】
第三実施形態において、画像形成装置本体12の壁部12aの内側には、付勢機構320が設けられている。
付勢機構320は、回動部材322と、例えばばね等により構成されるトグル付勢部材324とを備える。
【0107】
回動部材322は、画像形成装置本体12側に固定された回転支点332を支点として回動自在に配設されている。
回動部材322の下端には、前側に突出した引掛部334が設けられており、略中央部には、トグル付勢部材324の下端を係止する係止部336が設けられている。
【0108】
トグル付勢部材324は、下端が回動部材322の係止部336に係止され、上端が画像形成装置本体12に固定された軸部342に係止されている。トグル付勢部材324は、縮もうとする方向に力がかかるようになっている。
【0109】
画像形成部材本体40には、被引掛部350が設けられている。被引掛部350には、第一の壁部350aと、この第一の壁部350aよりも挿入方向手前側に形成された第二の壁部350bとを備える。
第一の壁部350aは、その下端が第二の壁部350bの下端よりも上側となるように構成されている。
【0110】
図11(a)に示すように、画像形成部材30が画像形成装置本体12に装着される前においては、付勢機構320は、回動部材322の引掛部334が第一の位置決め部110から遠い側(本実施形態においては「下方」)に位置した状態となる。
図11中、波線hは、第一の被位置決め部130が第一の位置決め部110によって位置決めされる際の上下方向の位置を示す。
【0111】
この際、係止部336と引掛部334とを結ぶ直線と、係止部336と軸部342とを結ぶ直線とのなす角度が、挿入方向手前側よりも挿入方向奥側が小さくなるようになっている。
【0112】
図11(b)に示すように、画像形成部材30が画像形成装置本体12に挿入されると、画像形成部材本体40の被引掛部350が壁部12aの下方を通過する。このとき、被引掛部350の第一の壁部350aの下端は、回動部材322の引掛部334と接触しないようになっている。
【0113】
図11(c)に示すように、図11(b)に示す位置からさらに画像形成部材30が挿入されると、引掛部334が被引掛部350の第二の壁部350bに接触し引っ掛かる。
【0114】
図11(d)に示すように、図11(c)に示す位置からさらに画像形成部材30が挿入されると、回動部材322が時計方向に回転する。
そして、画像形成部材30が案内部120に従って、長手方向に対し位置決めされると、画像形成部材本体40が上方に位置した状態となる。
【0115】
具体的には、回動部材322が時計方向に回転すると、この回動部材322が回転方向に対してトグル付勢部材324と釣り合う位置を超える。これにより、トグル付勢部材324が係止部336を支点として画像形成部材本体40を上方に移動させる。
これにより、画像形成部材本体40は、第一の被位置決め部130が第一の位置決め部110と接するまで上方に移動する。
【0116】
この際、係止部336と引掛部334とを結ぶ直線と、係止部336と軸部342とを結ぶ直線とのなす角度が、挿入方向手前側よりも挿入方向奥側が大きくなるようになっている。
【0117】
第三実施形態においては、このようにして、画像形成部材本体40の挿入方向手前側の上下方向に対する位置決めが行われる。
このように、付勢機構320は、画像形成部材本体40の第一の被位置決め部130に対して、付勢力が働く状態と働かない状態とに切り替わるようになっている。
このとき、画像形成部材本体40の上端は、開口部102の上端よりも高い位置となる。このため、画像形成部材30が装着されている場合においては、画像形成部材本体40は、挿入方向の移動が規制された状態にある。
【0118】
画像形成部材30を画像形成装置12から脱着する際は、画像形成装置本体40を一旦下方に移動させた後、挿入方向手前側に移動させるようにする。これにより、回動部材322が反時計方向に回転し、この回動部材322が回転方向に対してトグル付勢部材224と釣り合う位置を超える。
そして、トグル付勢部材324が係止部336を支点として画像形成部材本体40を下方に移動させる。
このようにして、画像形成部材本体40が画像形成装置本体12から脱着される。
【0119】
[第四実施形態]
次に、第四実施形態について説明する。
第四実施形態においては、第一実施形態の連動機構122に替えて、連動機構422が設けられている。
図12は、連動機構422及びその動作を説明する説明図を示す。
【0120】
連動機構422は、土台部180と、連動部材182と、てこ部材510とにより構成されている。
【0121】
てこ部材510は、連動部材182に支持される支軸510aを支点として回動可能に設けられている。てこ部材510は、弾性部材(非図示)によって時計方向に向けて付勢されている。
てこ部材510には、被押当部514と、作用部516とが設けられている。
【0122】
被押当部514は、画像形成部材30が装着される場合に、この画像形成部材30の押当部142に押当てられるようになっている。
【0123】
作用部516は、てこ部材510が反時計方向に回動した場合に、土台部180と接触するようになっている。
【0124】
図12(a)に示すように、連動部材182は、押当部142と接触する前においては、初期位置にある。
画像形成部材30が画像形成装置本体12に対して挿入されると、押当部142が第一の傾斜面190bに押当たる。
【0125】
図12(b)に示すように、図12(a)に示す位置からさらに画像形成部材30が挿入されると、押当部142は第一の傾斜面190bから第二の水平面cに沿って移動する。連動部材182は、第一の弾性部材186の弾性力に抗して挿入方向奥側が下がった状態となる。
【0126】
図12(c)に示すように、図12(b)に示す位置からさらに画像形成部材30が挿入されると、押当部142は、第二の平行面190cから第二の傾斜面190dに沿って移動するとともに、てこ部材510の被押当部514に押当たる。
この際、押当部142は、連動部材182(第二の平行面190cあるいは第二の傾斜面190d)と接触するようになっており、連動部材182は、第一の弾性部材186の弾性力に抗して挿入方向奥側が下がった状態となっている。
【0127】
一方、押当部142が被押当部514に押当たることで、てこ部材510はこれを付勢する弾性部材(非図示)の弾性力に抗して反時計方向に回転させる。
【0128】
図12(d)に示すように、図12(c)に示す位置からさらに画像形成部材30が挿入されると、押当部142は、第二の傾斜面190dに沿って移動しながらてこ部材510をさらに回転させる。これにより、作用部516が土台部180に接触する。
作用部516が土台部180に接触した状態で、てこ部材510がさらに回転されることで、てこの原理に従い、連動部材182は挿入方向奥側が上方に移動する。
【0129】
そして、画像形成部材30が案内部120に従って決められる長手方向に対する位置まで挿入されると、付勢部192の押圧部194aが第二の被位置決め部132に接触する。
これにより、第二の被位置決め部132が上方に付勢され、この第二の被位置決め部132が第二の位置決め部112と接触する。
【0130】
第四実施形態においては、このようにして、画像形成部材本体40の挿入方向奥側の上下方向に対する位置決めが行われる。
【符号の説明】
【0131】
10 画像形成装置
12 画像形成装置本体
12a 壁部
14 排出部
20 画像形成部
22 記録媒体供給装置
24 搬送路
30 画像形成部材
34 転写装置
40 画像形成部材本体
42 感光体
102 開口部
104 開閉部
106 被引掛部
110 第一の位置決め部
112 第二の位置決め部
120 案内部
122 連動機構
130 第一の被位置決め部
132 第二の被位置決め部
140 付勢機構
142 押当部
150 付勢機構本体
160 連絡部
162 引掛部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置決め部を備える装置本体と、
前記装置本体に対して着脱自在に設けられ、前記位置決め部と接触して位置決めされる被置決め部を少なくとも長手方向一端に備える交換部材と、
前記被位置決め部を前記位置決め部に向けて付勢する付勢機構と、
を有し、
前記付勢機構は、前記被位置決め部に対して付勢力が働く状態と働かない状態とに切り替わり、
前記交換部材は、長手方向に対する位置が決められる際に、前記付勢機構の付勢力が働かない状態から前記位置決め部と前記被位置決め部とが接触するように該付勢機構の付勢力が働く状態に切り替わることで前記装置本体に装着される画像形成装置。
【請求項2】
前記付勢機構は、
付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力を規制する規制部材と、
を有し、
前記規制部材は、該装置本体に対して前記交換部材の長手方向における位置が決められる際に、規制を解除する請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記付勢機構は、トグル機構であり、
前記装置本体に対して前記交換部材の長手方向における位置が決められる際に、前記位置決め部と前記被位置決め部とを接触させるように押曲がる請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記交換部材は、像保持体を有し、
前記被位置決め部は、前記像保持体の回転軸と同心円となるように設けられている請求項1乃至3いずれか記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記位置決め部は、前記装置本体を構成する板金にV字状に形成された切欠きである請求項1乃至4いずれか記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記交換部材を前記画像形成装置本体に対して挿入する挿入部と、
前記交換部材を、前記挿入部の設けられた第一の側から第二の側へ向けて案内する案内部と、
をさらに有し、
前記位置決め部は、第一の側に設けられている請求項1乃至5いずれか記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−203208(P2012−203208A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−67814(P2011−67814)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】