説明

画像形成装置

【課題】専用の連結部材を用いることなく、一対のフレームの開きを抑えることを目的とする。
【解決手段】画像形成装置(レーザプリンタ1)は、記録シートに画像を形成する画像形成部4と、画像形成部4を挟んで対向し、画像形成部4を保持する一対のフレーム21と、画像形成部4および一対のフレーム21を覆う外装部品22とを備える。外装部品22は、一対のフレーム21を架け渡すように延びる延在部品(リアカバー224)を有し、延在部品には、一対のフレーム21が対向する方向に離れて配置される一対の第1係合部224Bが設けられ、一対のフレーム21には、一対の第1係合部224Bの内側に係合する第2係合部(内側壁212)がそれぞれ設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成部を保持する一対のフレームを有する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、用紙に画像を形成する画像形成部と、画像形成部を挟むように保持する一対のフレームとを外装部品内に収容した画像形成装置が知られている(特許文献1参照)。具体的に、この技術では、一対のフレームの上部および下部が、一対のフレームを連結するための専用の連結部材によって結合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−107822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述した技術では、各フレームの上部および下部のすべてが専用の連結部材によって結合されているので、コストが高くなるといった問題があった。また、コスト削減のために専用の連結部材の一部を取り外した構造とすることも考えられるが、この場合は取り外した部分において一対のフレームに対して互いが離れる方向に力が加わった場合には、一対のフレームが開いてしまうといった問題が生じる。
【0005】
そこで、本発明は、専用の連結部材を用いることなく、一対のフレームの開きを抑えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決する本発明は、記録シートに画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部を挟んで対向し、前記画像形成部を保持する一対のフレームと、前記画像形成部および前記一対のフレームを覆う外装部品と、を備える画像形成装置であって、前記外装部品は、前記一対のフレームを架け渡すように延びる延在部品を有し、前記延在部品には、前記一対のフレームが対向する方向に離れて配置される一対の第1係合部が設けられ、前記一対のフレームには、前記一対の第1係合部の内側に係合する第2係合部がそれぞれ設けられ、前記第1係合部と前記第2係合部の係合により前記一対のフレームが外側へ開くことが規制されていることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、第1係合部と第2係合部の係合により、一対のフレームに対して内側から力が加わった場合であっても、第2係合部の移動が第1係合部で規制されるので、一対のフレームの開きを外装部品である延在部品で抑えることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、専用の連結部材を用いることなく、一対のフレームの開きを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係るレーザプリンタを示す説明図である。
【図2】外装部品と一対のフレームを示す分解斜視図である。
【図3】第1係合部と嵌合溝を水平面で切ったときの断面図である。
【図4】第1係合部と内側壁を側方から見た状態を示す説明図であり、リアカバーを閉じたときの状態を示す図(a)と、開いたときの状態を示す図(b)である。
【図5】給紙トレイを移動位置に移動した状態を示す説明図である。
【図6】ロック部材の周囲を水平面で切ったときの断面図である。
【図7】延在部品の変形例を示す分解斜視図である。
【図8】図7の第1係合部と嵌合溝を水平面で切ったときの断面図である。
【図9】第1係合部をV字状に形成した形態を示す説明図であり、リアカバーを閉じたときの状態を示す図(a)と、開いたときの状態を示す図(b)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<レーザプリンタの全体構成>
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、まず、画像形成装置の一例としてのレーザプリンタの全体構成を説明した後、本発明の特徴部分を詳細に説明することとする。
【0011】
以下の説明において、方向は、レーザプリンタ使用時のユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1において、紙面に向かって左側を「前側(手前側)」、紙面に向かって右側を「後側(奥側)」とし、紙面に向かって奥側を「左側」、紙面に向かって手前側を「右側」とする。また、紙面に向かって上下方向を「上下方向」とする。
【0012】
図1に示すように、レーザプリンタ1は、記録シートの一例としての用紙Pを装置本体2内に給紙するためのフィーダ部3と、用紙Pに画像を形成するための画像形成部4とを備えている。
【0013】
フィーダ部3は、装置本体2の下部に着脱可能に装着されるシートカセットの一例としての給紙トレイ31と、給紙トレイ31内に収容される用紙Pを画像形成部4に向けて給紙する給紙機構32とを備えている。
【0014】
画像形成部4は、スキャナユニット5、プロセスカートリッジ6、転写ローラTRおよび定着装置7を備えている。
【0015】
スキャナユニット5は、装置本体2内の上部に設けられ、図示しないレーザ発光部、ポリゴンミラー、レンズおよび反射鏡などを備えている。このスキャナユニット5では、レーザビームを、後述する感光ドラム81の表面上に高速走査にて照射する。
【0016】
プロセスカートリッジ6は、装置本体2に着脱可能であり、感光ドラム81を有するドラムカートリッジ8と、現像ローラ91やトナーを有する現像カートリッジ9とを備えている。
【0017】
このプロセスカートリッジ6では、回転する感光ドラム81の表面が、図示せぬ帯電器により一様に帯電された後、スキャナユニット5からのレーザビームの高速走査により露光される。これにより、露光された部分の電位が下がって、感光ドラム81の表面に画像データに基づく静電潜像が形成される。
【0018】
次いで、回転駆動される現像ローラ91によって現像カートリッジ9内のトナーが感光ドラム81の静電潜像に供給されて、感光ドラム81の表面上にトナー像が形成される。その後、感光ドラム81と転写ローラTRの間で用紙Pが搬送されることで、感光ドラム81の表面に担持されているトナー像が用紙P上に転写される。
【0019】
定着装置7は、加熱ローラ71と、加熱ローラ71と対向して配置され加熱ローラ71を押圧する加圧ローラ72とを備えている。そして、このように構成される定着装置7では、用紙P上に転写されたトナーを、用紙Pが加熱ローラ71と加圧ローラ72との間を通過する間に熱定着している。
【0020】
なお、定着装置7で熱定着された用紙Pは、定着装置7の下流側に配設される排紙ローラRに搬送され、この排紙ローラRから装置本体2外に排出される。
【0021】
<装置本体の構造>
次に、装置本体2の構造を詳細に説明する。
図2に示すように、装置本体2は、画像形成部4(スキャナユニット5等)を挟んで対向し、画像形成部4を保持する一対のフレーム21と、画像形成部4および一対のフレーム21を覆う外装部品22とを備えている。
【0022】
外装部品22は、樹脂で形成され、一対のフレーム21の上方に配置されるアッパーパネル221と、一対のフレーム21の左右方向外側に配置される一対のサイドパネル222と、一対のフレーム21の前方に配置されるフロントカバー223と、一対のフレーム21の後方に配置される延在部品の一例としてのリアカバー224とを備えている。
【0023】
アッパーパネル221は、排紙ローラR(図1参照)によって排出される用紙Pを載置するための排紙トレイ部221Aを有しており、一対のフレーム21の上端に接着剤によって接合されている。
【0024】
サイドパネル222は、一対のフレーム21の左右方向外側の面に固定されており、その前後両端部の下部には、フロントカバー223を回動可能に支持するための前側軸支部(図示略)と、リアカバー224を回動可能に支持するための後側軸支部222Aとが設けられている。
【0025】
フロントカバー223は、アッパーパネル221の前端縁、一対のサイドパネル222の前端縁および給紙トレイ31の前面の上端縁で形成される前側開口部2A(図1参照)に対応した大きさで形成されている。そして、フロントカバー223は、その下端が一対のサイドパネル222に回動可能に支持されることで開閉可能となっており、これにより、前側開口部2Aを通してプロセスカートリッジ6の着脱が可能となっている。
【0026】
リアカバー224は、アッパーパネル221の後端縁および一対のサイドパネル222の後端縁で形成される後側開口部2B(図1参照)に対応した大きさで形成されている。言い換えると、リアカバー224は、一対のフレーム21を架け渡すように(一対のフレーム21と前後方向で対向するように)延びている。
【0027】
リアカバー224は、その下方に設けられた回動軸224Aが一対のサイドパネル222に回動可能に支持されることで回動軸224Aを中心として上方が回動して、開閉可能となっている。そして、図1に示すように、リアカバー224は、画像形成部4から出てくる用紙Pの搬送方向下流側に配置され、開位置に位置するときに、画像形成部4から出てくる用紙Pを載置するためのトレイとして機能するようになっている。そのため、例えば、フロントカバー223に開閉可能に設けた手差しトレイ(図示略)を開位置に位置させるとともに、リアカバー224を開位置に位置させることで、用紙Pを前後方向に略真っ直ぐに搬送して印刷を行うことが可能となっている。
【0028】
また、リアカバー224には、左右方向(一対のフレーム21が対向する方向)に互いに離れて配置される一対の第1係合部224Bが設けられている。第1係合部224Bは、リアカバー224の下側に設けられており、前方に突出するように形成されている。
【0029】
そして、第1係合部224Bは、一対のフレーム21の後側下部に形成される嵌合溝211に嵌合するようになっている。詳しくは、図3に示すように、嵌合溝211を形成する一対の壁212,213のうち左右方向内側に配置される第2係合部の一例としての内側壁212が、第1係合部224Bの内側に係合するようになっている。
【0030】
これにより、一対のフレーム21が互いに離れる方向に当該一対のフレーム21に対して力が加わった場合には、内側壁212の移動が第1係合部224Bで規制されるようになっている。
【0031】
また、図4(a),(b)に示すように、第1係合部224Bは、回動軸224Aを中心とする扇状(円弧状)に形成されており、リアカバー224が閉位置から開位置に移動する間、内側壁212に常時係合する大きさで形成されている。
【0032】
図2に示すように、一対のフレーム21は、金属または樹脂で形成され、上部がスキャナユニット5で連結されている。これにより、上部の左右方向への開きがスキャナユニット5によって抑制されている。なお、定着装置7や図示を省略するプロセスカートリッジ6は、一対のフレーム21が左右に開くのを規制するようには構成されていない。特に、熱により左右方向に膨張する定着装置7の筐体を装置本体2で良好に支持するために、定着装置7は、左右方向に長い長孔と当該長孔に係合するピン状部を介して一対のフレーム21に保持されている。
【0033】
また、一対のフレーム21の下部の前側には、一対のフレーム21の前側下部を連結する連結部材214が設けられている。そのため、一対のフレーム21の前側下部が左右に開くのを連結部材214によって抑制することが可能となっている。
【0034】
そして、一対のフレーム21の後側下部では、前述したような連結部材214が設けられる代わりに、外装部品22としてのリアカバー224の各第1係合部224Bが各内側壁212に係合することで、部品点数を削減しつつ一対のフレーム21の左右への開きが抑えられている。
【0035】
また、一対のフレーム21の内面の下部には、給紙トレイ31を前後方向にスライド可能に支持する断面視略U字状のレール部215が前後方向に延びるように形成されている。これにより、給紙トレイ31は、一対のフレーム21間に収納される収納位置(図1参照)と、収納位置から外側に移動した移動位置(例えば、図5に示すような用紙Pを取り出すことが可能な位置)とに移動可能となっている。
【0036】
そして、左右一対のレール部215内には、図6に示すように、給紙トレイ31を収納位置に位置決めするためのロック部材23が1つずつ設けられている。なお、図2においては、ロック部材23の図示は省略している。ロック部材23は、収納位置に配置された給紙トレイ31と各フレーム21との間に配置され、ロックアーム231と、コイルバネ232とを備えて構成されている。
【0037】
ロックアーム231は、上面視略L字状に形成されており、その前端部231Aがレール部215に回動可能に支持されることで、その後端部231Bが左右に揺動可能となっている。また、揺動する後端部231Bの左右方向内側の端部には、ローラ231Cが回転可能に設けられている。これにより、給紙トレイ31の着脱時において、ロックアーム231と給紙トレイ31との摩擦が軽減されるようになっている。
【0038】
コイルバネ232は、ロックアーム231の後端部231Bを左右方向内側に向けて付勢するように、フレーム21とロックアーム231との間に配設されている。
【0039】
また、給紙トレイ31の左右両側壁311には、収納位置においてロック部材23のローラ231Cと接する位置決め凹部312が形成されている。具体的に、給紙トレイ31は図示せぬ規制部材により後方への移動が規制されており、ロック部材23が位置決め凹部312の後側の傾斜面を押圧するように構成されることで、給紙トレイ31が規制部材に押し当てられて収納位置に位置決めされるようになっている。言い換えると、ロック部材23は、給紙トレイ31とフレーム21を互いに離す方向に付勢することで、給紙トレイ31の位置決めに寄与している。
【0040】
そして、このロック部材23と、前述した第1係合部224Bおよび内側壁212(嵌合溝211を形成する部分)とは、前後方向(給紙トレイ31の移動方向)において同じ位置に配置されている。これにより、一対のフレーム21を左右に開く方向に付勢するロック部材23の近傍に、第1係合部224Bおよび内側壁212が配置されることになるので、左右の開きをより抑えることが可能となっている。
【0041】
なお、本実施形態では、第1係合部224Bの一部および内側壁212の一部(第1係合部224Bおよび内側壁212の係合部分の一部)がともにロック部材23の一部と同じ位置になるように構成したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ロック部材23の一部が、第1係合部224Bおよび内側壁212のいずれか一方の一部と同じ位置であれば、他方とは同じ位置でなくてもよい。
【0042】
また、本実施形態では、ロック部材23、第1係合部224Bおよび内側壁212は、前後方向においてすべて後側に配置されているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ロック部材23は後側に配置し、第1係合部224Bおよび内側壁212は前側に配置してもよい。
【0043】
また、本実施形態では、第1係合部224Bおよび内側壁212は、各ロック部材23の上方に1つずつ設けられているが、これに限らず、1つのロック部材23に対して複数設けられていてもよい。例えば、ロック部材23を挟んで、上下方向に2つ(左右併せて合計4つ)設けてもよい。これによれば、より確実に一対のフレーム21の開きを抑えることができる。
【0044】
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
外装部品22であるリアカバー224に設けられる一対の第1係合部224Bが、一対のフレーム21に設けられる一対の内側壁212に外側から係合するので、専用の連結部材を用いることなく、一対のフレーム21の開きを抑えることができる。特に、本実施形態のようにロック部材23によって一対のフレーム21に対して互いに離す方向に力が加わるような構造において、前述した効果が良好に発揮される。
【0045】
ロック部材23と、第1係合部224Bおよび内側壁212とが、前後方向において同じ位置に配置されることで、ロック部材23の近くで当該ロック部材23から発生する付勢力を第1係合部224B等で受けることができるので、一対のフレーム21の開きを効果的に抑えることができる。
【0046】
第1係合部224Bをリアカバー224の下部に設けたので、下方に配置されるロック部材23に第1係合部224Bをより近づけることができ、一対のフレーム21の開きをより抑えることができる。
【0047】
リアカバー224が開位置に位置するときであっても第1係合部224Bが内側壁212に係合するので、用紙Pを載せるトレイとしてリアカバー224を使用するときであってもフレーム21の開きが抑制され、画像形成を良好に行うことができる。
【0048】
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。以下の説明においては、前記実施形態と略同様の構造となる部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0049】
前記実施形態では、リアカバー224に第1係合部224Bを設けたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図7に示すように、リアカバー224の下側に各サイドパネル222に固定されるロアパネル225が設けられる構造においては、このロアパネル225に一対の第1係合部225Bを設けてもよい。
【0050】
この構造であっても、図8に示すように、ロアパネル225の各第1係合部225Bを各内側壁212に外側から係合させることができるので、部品点数を削減しつつ各フレーム21の開きを抑制することができる。
【0051】
また、この図8の構造では、各第1係合部225Bおよび各内側壁212が、ロック部材23と前後方向で同じ位置であるとともに、上下方向でも同じ位置となっている。そのため、ロック部材23の付勢力を、各第1係合部225Bおよび各内側壁212によってより効果的に抑えることができる。
【0052】
なお、上下方向の位置も、前後方向の位置と同様に、第1係合部225Bの一部および内側壁212の一部のいずれか一方が、ロック部材23の一部と同じ位置であればよい。ただし、第1係合部225Bおよび内側壁212の係合部分の一部をともにロック部材23の一部と上下方向で同じ位置にした場合には、付勢力を係合部分で効果的に受けることができるので望ましい。
【0053】
また、例えば、図2に示す連結部材214が一対のフレーム21の後側下部に設けられ、ロック部材23が前側に配置されている場合には、フロントカバーに一対の第1係合部を設け、一対のフレーム21の前端に一対の内側壁を設けてもよい。
【0054】
前記実施形態では、第1係合部224Bを、扇状に形成することで、リアカバー224が閉位置から開位置までのどの位置であっても内側壁212に常時係合するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図9(a),(b)に示すように、第1係合部300をV字状に形成することで、開位置と閉位置の2つの位置のみでフレーム21の開きを規制するように構成してもよい。
【0055】
具体的には、第1係合部300を、リアカバー224が閉位置に位置するときのみに第2係合部としての突起400に係合する閉位置係合部310と、リアカバー224が開位置に位置するときのみに突起400に係合する開位置係合部320とで構成してもよい。この場合であっても、開位置・閉位置のいずれの位置においても一対のフレーム21の開きを抑えることができるので、リアカバー224を閉じて行う通常の印刷時や、前述したようなリアカバー224を開けて行うストレートパス時の両方で画像形成を良好に行うことができる。
【0056】
ただし、前記実施形態のように第1係合部224Bを扇状に形成する、すなわち、図9に示す閉位置係合部310と開位置係合部320とをリアカバー224の回動軸224Aを中心とする円弧状に連続させると、開位置と閉位置の途中でも各フレーム21の開きを抑えることができるので、このように構成するのが望ましい。また、前記実施形態のような扇状の形態では、図9の形態に比べ、リアカバー224をスムーズに開閉することができるといった効果も奏する。
【0057】
前記実施形態では、ロック部材23を左右に1つずつ設けたが、本発明はこれに限定されず、ロック部材はシートカセットと少なくとも一方のフレームとの間に配置されていればよい。すなわち、他方のフレームに対して接するように配置したシートカセットと、一方のフレームとの間にロック部材を設けることで、シートカセットを収納位置に位置決めしてもよい。
【0058】
前記実施形態では、シートカセットとして装置本体2に対して着脱可能な給紙トレイ31を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、装置本体2に対して単に移動可能に設けられるだけで着脱不能となる(ドライバーなどの道具を用いないと装置本体2から外れない)シートカセットであってもよい。
【0059】
前記実施形態では、記録シートの一例として、厚紙、はがき、薄紙などの用紙Pを採用したが、本発明はこれに限定されず、例えばOHPシートであってもよい。
【0060】
前記実施形態では、スキャナユニット5等で画像形成部4を構成したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、スキャナユニット5の代わりにLEDヘッドを利用してもよいし、感光ドラム81の代わりにベルト状の感光体を利用してもよいし、加熱ローラ71の代わりにガイドによって摺動可能に支持される円筒状の定着フィルムを利用してもよい。また、転写ローラTRの代わりに導電性ブラシや導電性板バネなどの転写バイアスが印加される他の部材を利用してもよい。
【0061】
前記実施形態では、画像形成部を保持する一対のフレーム21を左右に配置したが、本発明はこれに限定されず、例えば給紙トレイが左右に引き出し可能である場合には一対のフレームを前後に配置してもよい。
【0062】
前記実施形態では、嵌合溝211の内側壁212(第2係合部)をリブ状の第1係合部224Bの内側に係合させる構造としたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、凸状の第2係合部を凸状の第1係合部の内側に係合させてもよいし、第1係合部を凹部の外側壁とし、この外側壁の内側に凸状の第2係合部を係合させてもよい。
【0063】
前記実施形態では、レーザプリンタ1に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されず、その他の画像形成装置、例えば複写機や複合機などに本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0064】
1 レーザプリンタ
4 画像形成部
21 フレーム
22 外装部品
23 ロック部材
31 給紙トレイ
211 嵌合溝
212 内側壁
224 リアカバー
224B 第1係合部
P 用紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録シートに画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部を挟んで対向し、前記画像形成部を保持する一対のフレームと、
前記画像形成部および前記一対のフレームを覆う外装部品と、を備える画像形成装置であって、
前記外装部品は、前記一対のフレームを架け渡すように延びる延在部品を有し、
前記延在部品には、前記一対のフレームが対向する方向に離れて配置される一対の第1係合部が設けられ、
前記一対のフレームには、前記一対の第1係合部の内側に係合する第2係合部がそれぞれ設けられ、
前記第1係合部と前記第2係合部の係合により前記一対のフレームが外側へ開くことが規制されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記一対のフレーム間に収納される収納位置と、前記収納位置から外側に移動した移動位置とに移動可能に設けられ、かつ、前記画像形成部に搬送する記録シートを収容したシートカセットと、
前記シートカセットを前記収納位置に位置決めするために、前記シートカセットと少なくとも一方のフレームとの間に配置され、当該シートカセットと当該一方のフレームを互いに離す方向に付勢するロック部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第1係合部および前記第2係合部の少なくとも一方は、前記シートカセットの移動方向において前記ロック部材と同じ位置に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記延在部品は、開閉可能なカバーであることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記シートカセットは、前記画像形成部の下方に配置され、
前記カバーは、下方に設けられた回動軸を中心として上方が回動し、
前記第1係合部は、当該カバーの下側に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第1係合部は、前記カバーが開位置に位置するときに前記第2係合部に係合する開位置係合部と、前記カバーが閉位置に位置するときに前記第2係合部に係合する閉位置係合部とを備えていることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記開位置係合部と前記閉位置係合部は、前記カバーの回動軸を中心とする円弧状に連続して形成されていることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記カバーは、前記画像形成部から出てくる記録シートの搬送方向下流側に配置され、前記開位置に位置するときに、前記画像形成部から出てくる記録シートを載置するためのトレイとして機能することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の画像形成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−98405(P2012−98405A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−244458(P2010−244458)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】