説明

画像生成装置、遊技機、画像生成方法、及びプログラム

【課題】比較的少ない画像データ容量であっても、同一のオブジェクトに対し微妙な線画の違いを切換表示な画像処理技術を提供する。
【解決手段】オブジェクトに適用されるテクスチャに対応しているテクスチャデータを記憶するテクスチャデータ記憶部(5000)、同一のオブジェクトに適用するように作成された線画に対応している線画データを複数記憶する線画データ記憶部(5001)、オブジェクトに適用する一以上の線画を選択する線画選択手段(501)、テクスチャに対し、選択された線画に対応する線画データを適用した画像データを生成する画像データ生成手段(502)を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アニメーション等のオブジェクトの微妙な線画表現を任意に変更可能な画像処理技術に係り、画像メモリ容量が比較的少ない画像処理装置にも適用可能な画像処理技術の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の画像処理技術の発達に伴い、画像表示領域にオブジェクト(アニメーション)を表示させるように構成された画像処理装置が頻繁に開発されている。このような画像処理装置は、業務用または民生用のゲーム装置やパチンコ遊技機、スロットマシーンに搭載されており、ゲームやパチンコ、スロットマシーンの遊技における興趣を高めることに役立っている。表示されるオブジェクトは、平面的な二次元画像として、または、いわゆる三次元(3D)画像として表示される。仮想三次元空間に配置されたオブジェクトを、所定の視点を基準に二次元画像に変換することで、三次元画像は得られる。
【0003】
通常、画像表示されるオブジェクトは、三次元画像では、ポリゴンにテクスチャを展開した立体的表現で表示される。また、二次元画像では、線画に色彩を施したアニメーションとして表示される場合が多い。
【0004】
近年、同じオブジェクトに対する視覚的な表現を変化させる画像処理技術が考案された。例えば、特許第3466246号は、このような遊技機用映像表示装置である(特許文献1)。この特許発明は、同一の被写体に対して二次元の平面的な画像データと、三次元のリアリティを有する三次元コンピュータグラフィックスの画像データとを切り換えて表示するように構成されている。この切り換え表示により、二次元の画像データを同一の被写体に対する三次元コンピュータグラフィックスの画像データに切り換えて表示した際に、ディスプレイから上記被写体が浮き出したような効果を得ることができるようになっていた。
【特許文献1】特許第3466246号(段落0025、図6、図7)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、アニメーションの世界では、同じオブジェクト(被写体)であっても、その線画の態様によって、オブジェクトの視覚的表現が大きく変わる。例えば、外形や彩色が同じであっても、デフォルトの強い線画を適用するか、劇画のように線幅が太くその数が多い線画を適用するかで、オブジェクトから受ける視覚上の印象が大きく違う。この違いは、線画を描くために用いる描画道具に、鉛筆を用いたか、毛筆を用いたか、でも異なってくる。このような微妙な線画の差を画像表示上適宜変更できれば便利である。
【0006】
しかしながら、従来の画像処理装置において、これらの微妙な線画の差違を表現するためには、同一のオブジェクトについて、線画の異なる絵(画像)をそれぞれ作成し、それぞれの絵を表示させるための画像データを別個記憶して、それぞれ読み出して表示させるしかなかった。つまり、線画の調子(タッチ)が異なるだけであっても、一つのオブジェクトについて別個の画像データを用意するしかなかった。
【0007】
上記特許第3466246号のような、同一の被写体に対して二次元画像表現と三次元画像表現とを切り換え可能な従来の装置であっても、このような微妙に違う線画を交替して表現するには、同一のシーンにおける同一のオブジェクトを表示するための画像データを複数重複して記憶しておく必要があることに変わりはなかった。これでは、線画の変更があるオブジェクトに対し二重・三重の画像データを保持することになり、膨大な画像メモリを要することになってしまう。
【0008】
そこで、上記課題に鑑み、本発明は、比較的少ない画像データ容量であっても、同一のオブジェクトに対し微妙な線画の違いを切換表示な画像処理技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の画像生成装置は、線画を含むオブジェクトを表示するための画像生成装置において、オブジェクトに適用されるテクスチャに対応しているテクスチャデータを記憶するテクスチャデータ記憶部と、同一のオブジェクトに適用するように作成された線画に対応している線画データを複数記憶する線画データ記憶部と、オブジェクトに適用する一以上の線画を選択する線画選択手段と、テクスチャに対し、選択された線画に対応する線画データを適用した画像データを生成する画像データ生成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また本発明の画像生成方法は、線画を含むオブジェクトを表示するための画像生成方法において、同一のオブジェクトに適用するように作成された一以上の線画を選択するステップと、オブジェクトに適用されるテクスチャに対し、選択された線画に対応する線画データを適用した画像データを生成するステップと、を備えたことを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、同一のオブジェクトに対して複数種類の線画が用意されており、それぞれの線画を表示させるための線画データが記憶されている。この線画データは、オブジェクトのテクスチャ情報を含む画像データに比べてデータ容量が遙かに小さく、複数の線画データを記憶させてもメモリ容量の消費は比較的小さい。画像を生成する場合、テクスチャデータに適用する線画データが選択されるので、選択された線画とテクスチャとを合成することで、完成したオブジェクト(例えばアニメーション)が表示される。選択する線画を変更することで、表示されるオブジェクトにおける線の調子(タッチ)が簡単に変更される。
【0012】
ここで、「線画」とは、単色または複数色の直線・曲線の集合により一つの絵を表したものであり、例えばテクスチャを縁取ったり境界を仕切ったりする役割を有する。線画の一部の線で囲まれた領域にテクスチャで彩色を施すことによってオブジェクト画像が完成する。「線画」は、例えば、線を毛筆で描いた場合の風合いやボールペン、鉛筆で描いた場合の風合いに対応して設けることができる。また、テクスチャの輪郭を示すのみならず、例えば、皺、傷、筋、陰影、アザ、ほくろ等、テクスチャ表面に表現する微細な線分の集合をも含むものとする。
【0013】
本発明において、複数の線画データを読み出して複数の線画データに対応する線画を共にテクスチャに適用することは好ましい。このように構成すれば、複数の線画が同時に選択され合成されるので、テクスチャに組み合わせられる線画の風合いを多様に変化させることができる。一つのオブジェクトであり一つのテクスチャであるにも関わらず、複数の線画の組合せの数だけ多彩な線画表現が可能となる。
【0014】
ここで、「複数の線画データ」は、「線画」の線幅または線数を異ならせて表示するものを含む。このような線画データであれば、「線画」を選択することにより、線幅や線数を異ならせ、オブジェクトの調子(タッチ)を効果的に変更できるからである。
【0015】
特に、「複数の線画データ」を、第1の線画を表示させるための第1の線画データと、第1の線画に重ねられた場合に第1の線画との重複を排除しつつ、第1の線画とは異なる第2の線画を表示させるための第2の線画データと、を含むものとしてもよい。この場合、第1の線画データと第2の線画データとを読み出して、第1の線画および第2の線画を共にテクスチャに適用することは好ましい。
【0016】
上記構成では、第2の線画は、第1の線画との重複を排除するものであり、例えば、第2の線画は、第1の線画の輪郭に沿った所定幅の線分である。この場合、第1の線画と第2の線画とを合成して得られる画像は、第1の線画の幅に第2の線画の幅が加えられたものとなり、線の太さを変更可能となる。また、例えば、第2の線画は、第1の線画とは異なる部分に線画を加えるもとである。この場合、第1の線画によりテクスチャの輪郭が示されているところに、第2の線画により、他の線画、例えば皺、傷、筋、陰影、アザ、ほくろ等の演出に応じた線画の追加・変更が自在となる。
【0017】
本発明において、テクスチャデータおよび選択された1以上の線画データは、それぞれ異なるレイヤに記憶されるものとすることができる。この場合、異なるレイヤの各々から読み出したテクスチャデータおよび1以上の線画データを参照してフレーム画像データを生成するようになる。この構成によれば、レイヤごとに線画データやテクスチャデータが分離されて記憶され、画像データ出力時にこれらのレイヤから画素ごとに加算合成が行われ、必要な場合には隠面処理を行った結果の画像データがリアルタイムに出力される。
【0018】
また本発明において、テクスチャデータおよび選択された1以上の線画データを参照して1つのフレーム画像データを生成して記憶するように構成することもできる。この構成によれば、一枚のフレーム画像がテクスチャや線画に基づいて先に生成され記憶される。このフレーム画像データを適時に読み出して出力することで画像表示が行える。
【0019】
本発明は、上記本発明の画像生成装置を備えたことを特徴とする遊技機でもあり、本発明の画像生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムでもある。このプログラムはコンピュータに読み取り可能な所定の記憶媒体に格納することが可能である。すなわち、プログラムは、CD−ROM、磁気ディスク、半導体メモリ及び通信ネットワークなどの各種の媒体を通じて、例えば、業務用又は家庭用のテレビゲーム機や、パーソナルコンピュータなど情報処理装置内のメモリにインストールまたはロードすることができる。この場合、これらテレビゲーム機やパーソナルコンピュータは、本発明の遊技機をシミュレートする遊技装置として機能する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、本発明によれば、同一のオブジェクトに対して複数種類の線画が用意されているものの、線画データはオブジェクトのテクスチャ情報を含む画像データに比べてデータ容量が遙かに小さいので、メモリ容量の消費は比較的小さくて済む。オブジェクトの画像データを生成する場合、テクスチャデータに適用する線画データが選択され、選択された線画とテクスチャとが合成される。選択する線画を変更すれば、表示されるオブジェクトにおける線の調子(タッチ)を簡単に変更可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
次に、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
なお、本実施形態では、遊技機の一例として、いわゆる第一種パチンコ機(以下、「パチンコ機」と略称する。)を例に挙げて説明する。但し、画像表示機能がある機種であれば、その他のパチンコ機(第二種、第三種等)であっても本発明を適用可能である。
【0022】
(定義)
本実施形態において用いる用語について、以下のとおりに定義する。
「遊技機」:ホールに設けられ、風適法(「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」の略)の適用を受ける、パチンコ型遊技機やスロットマシン型遊技機をいう。
「遊技球」:遊技機で使用される玉(パチンコ玉)(貸玉)のことをいい、カードリーダに所定のカードを読ませることにより、または、貸玉機に直接コインを投入することにより、提供されるものである。
「賞球」:入賞により払い出される遊技球のことをいう。
【0023】
「入賞」:入賞口に遊技球が入ることをいう。
「入賞口」:遊技球が入ることにより賞球を払い出すように設定されたものをいい、本実施形態では、一般入賞口111、大入賞口113に相当する。
「始動入賞口」:遊技球が入ることにより抽選を開始するように設定されたものをいいい、「チャッカー」ともいう。本実施形態では、始動入賞口112に相当する。
【0024】
「大入賞口」:大当たりの結果、開放される電動役物をいい、「アタッカー」ともいう。本実施形態では、大入賞口113が相当している。
「抽選」:始動入賞口に遊技球が入賞したことを契機として、予め定められた確率で「大当たり」または「ハズレ」の抽選結果を出力することをいう。
「大当たり」:抽選の結果、特別遊技に移行することをいう。
【0025】
「リーチ」:あと一つの条件が揃えば「大当たり」となることをいう。例えば、「装飾図柄」においてあと一つ数字が揃えば「大当たり」となる図柄が表示される。
「通常遊技」:「大当たり」となる前までに行われる遊技をいう。
「特別遊技」:遊技者にとって有利な遊技状態をいう。
【0026】
「特別図柄」:抽選結果を表示するための図柄をいい、「大当たり」か「ハズレ」かが表示される。
【0027】
「装飾図柄」:抽選結果を遊技者にインパクトのある画像で提示するための図柄であり、「特別図柄」により表示される「大当たり」か「ハズレ」かの抽選結果に対応している。通常、装飾図柄は、数字や記号等の図柄で表される。個々の数字または記号等の図柄を、単に「装飾図柄」という。また遊技機では、一連の装飾図柄(例えば「0」〜「9」の10個の数字)のまとまりが、一体として移動表示される。この一まとまりの「装飾図柄」を「一連の装飾図柄」という。遊技機では、この「一連の装飾図柄」のうち一つの装飾図柄が選択される。この選択された装飾図柄が複数個組合せて表示されることで、「当たり」や「ハズレ」を表示する。この複数の選択された装飾図柄の組合せによって表現される装飾図柄の組合せを、「装飾図柄の組合せ」という。
【0028】
「普通図柄」:始動入賞口を有する普通電動役物(いわゆる電動チューリップ)に遊技球が入賞しやすい状態を形成するかしないかを示す図柄である。
「変動表示」:抽選を実施している間に装飾図柄を移動させながら表示することをいう。
「保留数」:遊技球が入賞口に入った累積数をいい、入賞したことによる抽選の待ち数である。通常上限数が定められる。
【0029】
「確変モード」:確率変動モードのことで、通常遊技よりも「大当たり」になる確率が高くなる状態を形成するようにするモードである。
「時短モード」:所定期間または所定回の単位遊技が実行される期間、「特別図柄」及び「普通図柄」の変動時間が短縮されるモードをいう。
【0030】
(パチンコ機100の構造)
図1は、本実施形態のパチンコ機の外観構成の一例を示す正面図である。
図1において、パチンコ機(遊技機)100は、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)と、遊技盤を支持固定する遊技機枠とを備えて構成される。
【0031】
遊技盤には、複数の釘101、風車102a、102b、普通図柄作動ゲート103、普通電動役物104、センター飾り部品105、特別図柄表示装置106、演出表示装置107、普通図柄表示装置108、外レール110、及び内レール109などが遊技部品として設けられている。また、遊技盤には、一般入賞口111、始動入賞口112、大入賞口113、及びアウト口114が形成されている。
【0032】
内レール109と外レール110は、発射された遊技球を、遊技領域115へ案内するためのものである。
【0033】
釘101や、風車102a、102bは、遊技領域115の所定の位置に設けられている。例えば、遊技領域115に入って、図1の上から下に向けて移動する遊技球の動きを不規則にしたり、一般入賞口111、始動入賞口112、及び大入賞口113への遊技球の入賞や、普通図柄作動ゲート103への遊技球の通過頻度を調整したりする。
【0034】
特別図柄表示装置106は、内レール109の側方に設けられており、例えば、特別図柄を表示する7セグメントLED116と、遊技球の始動入賞口112への入賞数を表示する4つのLED117とを備えて構成されている。
【0035】
本実施形態では、遊技球の始動入賞口112への入賞に基づいて、7セグメントLED116を発光させて、「大当たり」に対応する特別図柄である「3」及び「7」と、「ハズレ」に対応する特別図柄である「−」とを変動表示させた後に、前記抽選の結果に基づいて、これら3種類の特別図柄のうちの1つを停止表示させるようにしている。
【0036】
4つのLED117は、遊技球の始動入賞口112への入賞に基づく抽選結果の保留数を表示するためのもので、始動入賞口112に遊技球が入賞する度に順次発光し、また、特別図柄の変動表示を開始する際に順次消灯する。すなわち、前記保留数の上限値に対応する4つのLED117の発光数により、遊技球の始動入賞口112への入賞に基づく抽選結果の現在の保留数を遊技者に報知する。このように、本実施形態では、遊技球の始動入賞口112への入賞に基づく抽選結果の保留数の上限値を4つとしている。そして、この保留数が4つである場合に始動入賞口112に遊技球が入賞した場合には、その遊技球の入賞に基づく抽選を行わずに、始動入賞口112への入賞に対応する数の賞球のみを行うようにしている。
【0037】
演出表示装置107は、装飾図柄を含む画像を表示するための表示装置であって、遊技者に視認されやすいように、遊技領域115のほぼ中央位置に設けられており、種々の演出に関わる表示をするための液晶表示装置を備えて構成されている。
【0038】
表示画面118は、演出表示装置107に設けられた液晶表示装置で遊技者に画像が視認可能に提供される領域である。表示画面118には、一揃いの装飾図柄が表示されるようになっている。一揃いの装飾図柄としては、文字及び記号として、例えば「0」、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」、「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」がある。装飾図柄の変動期間中には、各々の装飾図柄が、遊技機の定めた順番で、入れ替わり表示される。装飾図柄の変動期間の終了時には、装飾図柄として「0」〜「9」、及び「A」〜「F」のいずれか一つずつが停止表示される。これら3つの装飾図柄の組合せで「大当たり」か「ハズレ」かが示される。一方、前記抽選の結果が「ハズレ」である場合は、「大当たり」に相当する特定の装飾図柄の組合せ以外の装飾図柄を停止表示される。
なお、演出表示装置107は、画像部品や装飾図柄だけでなく、これらの背景画像や、リーチ状態への移行や「大当たり」の期待感を遊技者に与えるようにするためのオブジェクト(キャラクタ)画像なども装飾図柄の周辺に表示する。本発明の画像生成装置(方法)により生成された画像は、このオブジェクト画像に関するものである。
また、演出表示装置107は、遊技球の始動入賞口112への入賞数を表示し、始動入賞口112への現在の入賞数を遊技者に報知するようにしてもよい。
【0039】
演出表示装置107の下方には、普通電動役物104が設けられている。この普通電動役物104は、始動入賞口112へ遊技球を案内するために開閉動作する。
この普通電動役物104の下方には、大入賞口113が形成されている。この大入賞口113は、「大当たり」となり、特別遊技に移行した場合に、大入賞口扉120が倒伏して開放する。本実施形態では、特別遊技において、最大15回の単位遊技が実行されるようにしている。具体的に説明すると、単位遊技を行っている最中に、大入賞口113に形成されている特定領域(いわゆるVゾーン)121を、遊技球が通過すると、次の単位遊技に移行することが可能になるようにして、最大15回の単位遊技が実行されるようにしている。なお、本実施形態では、大入賞口113に特定領域121を形成するようにしたが、必ずしも特定領域121を形成する必要はない。この場合には、特別遊技に移行すると、15回の単位遊技を実行することが保証されることになる。
【0040】
センター飾り部品105は、半透明の部分を含む成形品であり、演出表示装置107の周囲に設けられている。このセンター飾り部品105は、演出表示装置107を保護したり、パチンコ機100を装飾したりするなどの役割を果たす。また、図1に示したパチンコ機100においては、センター飾り部品105の上部に形成されたスルー部105aに入った遊技球が、センター飾り部品105内を経由して、センター飾り部品105の下部に形成されたステージ105bまで移動するような流路が形成されるようにしている。
【0041】
普通図柄作動ゲート103は、普通電動役物104と内レール109との間に設けられており、例えば、普通図柄作動ゲート103内を遊技球が上から下へ向けて通過することが可能なように構成されている。
【0042】
普通図柄表示装置108は、普通電動役物104を介して普通図柄作動ゲート103と対向する位置に設けられており、例えば、普通図柄を表示する7セグメントLED122と、遊技球の普通図柄作動ゲート103への通過数を表示する4つのLED123とを備えて構成されている。ここで、普通図柄とは、遊技球の普通図柄作動ゲート103への通過を契機として行われる抽選の結果に応じて、普通電動役物104を開放させるか否かを示すための図柄である。
【0043】
普通図柄表示装置108は、遊技球の普通図柄作動ゲート103への通過に基づいて、7セグメントLED122を発光させて、普通図柄として例えば「7」及び「−」を交互に変動表示させた後に、「7」又は「−」の何れかを停止表示させる。そして、「7」が停止表示された場合に、「当たり」とし、普通電動役物104を開放させる。一方、「−」が停止表示された場合には、「ハズレ」とし、普通電動役物104を開放させない。
【0044】
また、4つのLED123は、遊技球の普通図柄作動ゲート103への通過数を表示するもので、普通図柄作動ゲート103を遊技球が通過する度に順次発光し、また、普通図柄の変動表示を開始する際に順次消灯する。すなわち、4つのLED123の発光数により、普通図柄作動ゲート103の通過数を遊技者に報知する。
【0045】
一般入賞口111は、普通図柄作動ゲート103と、内レール109との間に設けられており、この一般入賞口111に遊技球が入賞すると、所定数の遊技球が払い出される。
【0046】
アウト口114は、遊技領域115の最下部に設けられており、始動入賞口112、一般入賞口111、及び大入賞口113の何れにも入賞しなかった遊技球を回収する。なお、回収された遊技球は、パチンコ機100の外部に放出される。
【0047】
遊技機枠は、外枠124、前枠125、透明板126、扉127、及び球皿ユニット128を備えている。
外枠124は、開口部分を有し、パチンコ機100を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠125は、外枠124の開口部分に整合する枠体であり、ヒンジ機構などにより、外枠124へ開閉自在となるように取り付けられる。
【0048】
また、前枠125は、遊技球を発射させるための機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構や、遊技球を誘導又は回収するための機構などを有する。さらに、前枠125の周縁部には、遊技の状態に応じて点灯する遊技効果ランプなどの電飾部品130a〜130dが設けられている。
【0049】
透明板126は、遊技盤を保護するためのものであり、例えば透明なガラス板である。遊技者は、この透明板126を介して、遊技盤の遊技領域115を透視しながら遊技を行う。
【0050】
扉127は、透明板126を支持するためのものであり、ヒンジ機構などにより、前枠125へ開閉自在となるように取り付けられる。
【0051】
球皿ユニット128は、前枠125の下方に設けられており、遊技球(貸球及び賞球)を一定量貯留する球皿128a、遊技球を貯留するための機構、前記遊技球を発射させるための機構に遊技球を送り出すための機構、貯留中の遊技球を出球収容箱(いわゆるドル箱)に抜き出すための球抜き機構、発射ハンドル131、及び操作スイッチ132などを有する。
【0052】
なお、本実施形態のパチンコ機100では、前記球抜き機構として、押しボタン式のものを採用している。具体的に説明すると、弾抜きボタン128bが遊技者により押されると、球皿128aの底面の一部が開口し、球皿128aに貯留中の遊技球が外部に放出されるようにしている。
【0053】
発射ハンドル131は、遊技球を遊技領域115に向けて発射させる際に遊技者により操作される。遊技者が発射ハンドル131を回動操作すると、回動角度に応じた速度で、遊技球が、内レール109及び外レール110により案内されて遊技領域115に向けて発射される。
【0054】
操作スイッチ132は、遊技者により操作されるものであり、その操作内容を反映させて遊技の演出を実行するようにする。本実施形態では、操作スイッチ132はプッシュボタンと十字キー(図示せず)とを含んで構成されている。
また、球抜き機構128bの両側方には、効果音を再生出力するスピーカ133が設けられている。
【0055】
(遊技の概要)
ここで、パチンコ機100における遊技の概要について説明する。
まず、貸し出された遊技球が球皿128aに置かれた状態で、遊技者が、発射ハンドル131を、図1に向かって時計回りの方向に回すと、遊技球が、遊技領域115に向けて発射される。遊技領域115に入った遊技球は、遊技領域115に形成されている釘101や風車102などにぶつかって、不規則な動きをしながら、遊技領域115内を上から下に向けて移動する。
【0056】
遊技開始時、演出表示装置107の表示画面118には、装飾図柄は表示されておらず、背景画像上を所定のキャラクタ(オブジェクト)が動き回るような画像や、この遊技機のテーマを示す文字情報が表示されている。
【0057】
そして、遊技球が、始動入賞口112に入賞すると、所定数の賞球(本実施形態では4個の賞球)が球皿128aに払い出されるとともに、特別図柄表示装置106において図柄の変動表示が開始される。また、該入賞に基づき抽選が開始される。そして抽選の開始に対応させて、表示画面118に装飾図柄が表示され、変動表示を開始する。そして、当該入賞に基づき実行される抽選の結果が「ハズレ」である場合、特別図柄表示装置106に「ハズレ」に相当する所定の特別図柄が停止して表示される。そして、表示画面118には、必要に応じて「リーチ」演出が実行され、本停止において「ハズレ」に相当する所定の装飾画像の組合せが表示され、その後、待機モードに移行する。
【0058】
本発明の画像生成装置(方法)により表示されるテクスチャと線画とからなるオブジェクト画像は、この「リーチ」演出において表示されるキャラクタに適用される。「リーチ」演出における期待度や進行度合いに応じてテクスチャに適用する線画を切換表示するのが、本発明の特徴である。
【0059】
一方、当該入賞に基づき実行される抽選の結果が「大当たり」である場合、リーチ演出を実行した後、本停止において特別図柄表示装置106に「大当たり」に相当する所定の特別図柄が停止表示される。そして、表示画面118には、「大当たり」に相当する所定の装飾図柄の組合せが表示され、その後、特別遊技に移行する。
【0060】
特別遊技では、大入賞口扉120が倒伏して、大入賞口113が開放される。この開放した大入賞口113に遊技球が入賞する度に、所定数の賞球(本実施形態では15個の賞球)が払い出される。そして、本実施形態では、大入賞口113が29.5秒開放するか、又は大入賞口113に特定個数の遊技球が入賞するかの何れかの状態になると、大入賞口扉120が起立して、大入賞口113が閉鎖する。
なお、以下の説明では、前記特定個数が10個の場合、すなわち、大入賞口113が29.5秒開放するか、又は大入賞口113に10個の遊技球が入賞するかの何れかの状態になると、大入賞口扉120を起立させるようにする場合を例に挙げて説明する。
【0061】
入賞口113が開放している間に、大入賞口113内に形成されている特定領域(いわゆるVゾーン)121に遊技球が通過した場合には、大入賞口113が再度開放される。本実施形態では、このような大入賞口113の開閉動作が最大15回行われるようにしている。すなわち、前述したように、特別遊技においては、大入賞口113の開放/閉鎖をセットとする単位遊技が最大15回行われるようにしている。
このように、特別遊技が実行されると、短期間で多量の賞球が払い出され、遊技者に大きなメリットを与えることができる。
【0062】
また、遊技球が、普通図柄作動ゲート103を通過すると、普通図柄表示装置108(7セグメントLED122)が普通図柄の変動表示を開始する。その後、普通図柄表示装置108に所定の普通図柄(本実施形態では「7」)が停止表示すると、普通電動役物104が開閉動作を行う。普通電動役物104が開放されると、始動入賞口112の上方にある釘(いわゆる命釘)の間を通過しなくても、遊技球が始動入賞口112に入賞することが可能になる。
【0063】
また、始動入賞口112への入賞に基づき実行される抽選の結果に応じて、特別遊技の実行後に、「確変モード」又は「時短モード」の何れかのモードに移行するようにしている。「確変モード」に移行する場合は、特別図柄表示装置106は、特別図柄として「7」を表示し、演出表示装置107は、「確変モード」に移行することを示す演出を実行して、遊技者に報知する。また、「時短モード」に移行する場合は、特別図柄表示装置106は、特別図柄として「3」を表示し、演出表示装置107は、「時短モード」に移行することを示す演出を実行して、遊技者に報知する。
【0064】
以上のように、特別遊技の実行後に「確変モード」に移行した場合には、次の特別遊技が開始するまで、持ち球を可及的に減らさないようにすることができる。また、「時短モード」に移行した場合でも、特別遊技の実行後、暫くの間は、持ち球を可及的に減らさないようにすることができる。
【0065】
なお、遊技球が、一般入賞口111に入賞すると、所定数の賞球(本実施形態では4個の賞球)が球皿128aに払い出される。また、遊技球が何れの入賞口にも入賞しなかった場合には、遊技球は、アウト口114に流入する。
【0066】
(システム構成の説明)
次に、パチンコ機100の内部構成等のシステム構成について説明する。
図2は、パチンコ機100のシステム構成の一例を示すブロック図である。
パチンコ機100の筐体内部には、メイン制御基板201、並びにこのメイン制御基板201に接続されたサブ制御基板202、入賞口基板203、LED駆動基板204、発射制御基板205、払出制御基板206、受電基板207、及び電飾基板208などが配置されている。
【0067】
(メイン制御基板201)
メイン制御基板201には、メインCPU201a、ROM201b、RAM201c、及びインタフェース回路(I/F回路)201dが設けられており、これらはバス201eを介して互いに接続されている。
【0068】
メインCPU201aは、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。そして、メインCPU201aは、ROM201bに記憶されているプログラム及びデータなどを読み出し、これらに基づいてパチンコ機100全体の制御を行う。
【0069】
ROM201bには、メインCPU201aが、後述する図6〜図10に示す処理、及びその他の遊技の制御を行うのに必要なプログラム及びデータなどが記憶されている。また、RAM201cは、メインCPU201aが各種の制御を行うときのワークエリアなどとして用いられ、データなどを一時的に記憶する。
【0070】
I/F回路201dは、メイン制御基板201と、サブ制御基板202、入賞口基板203、LED駆動基板204、発射制御基板205、及び払出制御基板206との間で行われる信号の送受信の際に、タイミングの制御等を行う。ただし、メイン制御基板201とサブ制御基板202との間では、メイン制御基板201からサブ制御基板202への信号の送信は行われるが、サブ制御基板202からメイン制御基板201への信号の送信は行われない。即ち、一方向の送信のみが可能となっている。
【0071】
また、I/F回路201dは、パチンコ機100の筐体内部に配置されている電源装置209から、受電基板207を介して所定の電力の供給を受ける。この電力によりメイン制御基板201は後述する各種の処理を行うことが可能になる。
【0072】
(サブ制御基板202)
サブ制御基板202には、サブCPU202a、ROM202b、RAM202c、画像制御プロセッサ202d、画像データROM202e、ビデオRAM202f、音源回路202g、アンプ202h、及びインタフェース回路(I/F回路)202iが設けられている。サブCPU202a、ROM202b、RAM202c、画像制御プロセッサ202d、音源回路202g、及びI/F回路202iは、バス202jを介して互いに接続されている。また、画像データROM202e及びビデオRAM202fは、画像制御プロセッサ202dに接続されており、アンプ202hは、音源回路202gに接続されている。さらに、I/F回路202iには、電飾基板208が接続されている。
【0073】
サブCPU202aは、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。そして、サブCPU202aは、ROM202bに記憶されているプログラム及びデータ等を読み出し、サブ制御基板202全体の制御、特に遊技者に対する演出の制御を行う。
【0074】
ROM202bには、サブCPU202aが、後述する図11及び図12に示す処理、及びその他の遊技中の演出を実行するのに必要なプログラム及びデータなどが記憶されている。また、RAM202cは、サブCPU202aが各種の制御を行うときのワークエリアなどとして用いられ、データなどを一時的に記憶する。
【0075】
なお、ROM202b及びRAM202cとしては、それぞれメイン制御基板201に設けられたROM201b及びRAM201cと同一のものを用いてもよいが、これらよりも容量の大きいものを用いるのが好ましい。
【0076】
演出表示装置107は、液晶表示装置を備えて構成され、画像制御プロセッサ202dに接続されている。演出表示装置107によって表示画面118に装飾図柄および本発明に係るオブジェクト画像が表示されるようになっている。
【0077】
画像データROM202eには、演出表示装置107に表示されるキャラクタ、文字、及び背景などの画像データが記憶されている。特に、画像データROM202eには、オブジェクト画像のテクスチャに対応するテクスチャデータと、テクスチャに適用される複数の線画に対応する複数の線画データとが記憶されている。
【0078】
ビデオRAM202fは、演出表示装置107に表示しようとする画像を、画像制御プロセッサ202dが作成するときに用いられるメモリである。このビデオRAM202fは、複数のフレーム画像データを記憶可能となっている。画像データROM202eから読み出された装飾図柄に係る画像データは、装飾図柄ごとにビデオRAM202fの個々のフレーム画像記憶部に展開される。各フレーム画像記憶部に展開された画像データは、演出表示装置107によって表示画面118に表示される。なお、表示画面118は、液晶表示装置の代わりに、例えばプラズマディスプレイなどを用いて演出表示装置107を構成するようにしてもよいということは言うまでもない。
【0079】
音源回路202gは、遊技の演出に応じた音声信号を生成するためのものであり、アンプ202hに接続されている。音源回路202gで生成された音声信号に基づく音声は、アンプ202hで増幅され、スピーカ133から出力される。
【0080】
さらに、本実施形態では、演出用周辺機器として、演出表示装置107やスピーカ133の他に、遊技の状態に応じて点灯又は消灯する電飾部品130が設けられている。電飾部品130としては、例えば、リーチ状態が形成された場合に点灯する電飾部品(LED)、特別遊技の実行中に点灯する電飾部品(LED)、賞球時に点灯する電飾部品(LED)などが挙げられる。
【0081】
なお、これらの演出用周辺機器は、遊技に直接関係しない周辺機器であって、遊技中の演出の出力を行うものであり、サブ制御基板202によってのみ制御され、メイン制御基板201によっては制御されない。
【0082】
I/F回路202iは、メイン制御基板201からの信号の受信の際に、タイミングの制御などを行う。また、I/F回路202iは、操作スイッチ132の操作を検出し、その検出信号をサブCPU202aに送信する。これにより、サブCPU202aは、操作スイッチ132の操作内容を認識する。
【0083】
I/F回路202iは、パチンコ機100の筐体内部に配置されている電源装置209から、受電基板207を介して所定の電力の供給を受ける。この電力によりサブ制御基板202は後述する各種の処理を行うことが可能になる。
【0084】
(電飾基板208)
電飾基板208には、前述した電飾部品130が接続されており、パチンコ機100の筐体内部に配置されている電源装置209から供給された電力を、電飾部品に出力する。これにより、電飾部品130は、点灯又は消灯を行う。
【0085】
(入賞口基板203)
入賞口基板203には、始動入賞口112への遊技球の入賞を検出する始動入賞口スイッチ210と、普通図柄作動ゲート103への遊技球の通過を検出する普通図柄作動ゲートスイッチ211と、一般入賞口111への遊技球の入賞を検出する一般入賞口スイッチ212と、大入賞口113への遊技球の入賞を検出する大入賞口スイッチ213と、大入賞口113内に形成されている特定領域121への遊技球の通過を検出する特定領域検出スイッチ214とが接続されている。
【0086】
入賞口基板203は、これら始動入賞口スイッチ210、普通図柄作動ゲートスイッチ211、一般入賞口スイッチ212、大入賞口スイッチ213、及び特定領域検出スイッチ214から送信された信号に基づいて、遊技球がどの領域を通過したのかを識別し、識別した結果を示す遊技球通過信号をメイン制御基板201に送信する。
【0087】
さらに、入賞口基板203には、普通電動役物104を開放させるための普通電動役物ソレノイド215と、大入賞口113を開放させるための大入賞口ソレノイド216と、大入賞口113内での遊技球の動きを制御するための特定領域ソレノイド217とが接続されている。具体的に、特定領域ソレノイド217は、特定領域検出スイッチ214により特定領域121への遊技球の通過が検出されるまでは特定領域への遊技球の通過が容易になる状態にし、特定領域121への遊技球の通過が検出されると特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除する。
【0088】
入賞口基板203は、後述するようにしてメイン制御基板201から普通電動役物開放指示信号を入力すると、普通電動役物104を駆動させるための電流を普通電動役物ソレノイド215に出力する。これにより、普通電動役物104が開閉動作を行う。
【0089】
また、入賞口基板203は、メイン制御基板201から大入賞口開放指示信号を入力すると、大入賞口扉120を駆動させるための電流を大入賞口ソレノイド216に出力する。これにより、大入賞口扉120が倒伏し、大入賞口113が開放される。一方、メイン制御基板201から大入賞口閉鎖指示信号を入力すると、大入賞口扉120を駆動させるための電流の出力を中止する。これにより、大入賞口扉120が起立し、大入賞口113が閉鎖される。
【0090】
さらに、特定領域121に遊技球が通過することにより、特別遊技が次の単位遊技に移行することが確定し、メイン制御基板201から特定領域制御指示信号を入力すると、入賞口基板203は、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除するための電流を特定領域ソレノイド217に出力する。なお、前述したように、本実施形態では、一回の特別遊技において、最大15回の単位遊技が継続するようにしている。
【0091】
(LED駆動基板204)
LED駆動基板204には、特別図柄表示装置106及び普通図柄表示装置108が接続されている。LED駆動基板204は、後述するようにしてメイン制御基板201から特別図柄表示指示信号を入力すると、その特別図柄表示指示信号に基づいて、特別図柄表示装置106に配設されている7セグメントLED116や、入賞数を表示する4つのLED117を発光させる。また、LED駆動基板204は、メイン制御基板201から普通図柄表示指示信号を入力すると、その普通図柄表示指示信号に基づいて、普通図柄表示装置108に配設されている7セグメントLED122や、ゲート通過数を表示する4つのLED123を発光させる。
【0092】
(発射制御基板205)
発射制御基板205には、遊技球を遊技領域115中に発射するための発射ハンドル131に接続されている。発射制御基板205は、発射ハンドル131が遊技者により操作されたことを検出し、検出した結果を示す発射操作検出信号をメイン制御基板201に送信する。これにより、メイン制御基板201は、発射ハンドル131が操作されたことを認識する。
【0093】
そして、メイン制御基板201は、球皿128aに遊技球が一定量以上貯留していない場合に発射許可信号を発射制御基板205に送信する。そうすると、発射制御基板205は、遊技球が遊技領域115に向けて発射されるように発射ハンドル131を制御する。
【0094】
一方、球皿128aに遊技球が一定量以上貯留している場合には、メイン制御基板201は、発射不許可信号を発射制御基板205に送信する。これにより、発射制御基板205は、遊技球が遊技領域115に向けて発射されないように発射ハンドル131を制御する。
【0095】
(払出制御基板206)
払出制御基板206は、後述するようにしてメイン制御基板201から送信された賞球数信号を受信すると、その賞球数信号に応じた数の賞球(遊技球)が球皿128aに払い出されるように、パチンコ機100の内部に配設されている払出装置218を制御する。これにより、払出装置218は、入賞に応じた賞球(遊技球)を払い出す。
【0096】
なお、入賞口基板203、LED駆動基板204、発射制御基板205、及び払出制御基板206は、受電基板207を介して電源装置209から供給された電力に基づいて動作する。
【0097】
(受電基板207)
受電基板207は、パチンコ機100の内部に配置されている電源スイッチ219がオンされると、電源装置209から電力の供給を受け、その電力を、前述したように、メイン制御基板201、サブ制御基板202、入賞口基板203、LED駆動基板204、発射制御基板205、払出制御基板206、及び装飾基板208に分配する。
【0098】
次に、メイン制御基板201の機能的な構成について説明する。
図3は、メイン制御基板201の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。
(入賞判定部301)
入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が何れの領域を通過したのかを判定する。具体的に説明すると、入賞判定部301は、前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が、始動入賞口112、普通図柄作動ゲート103、一般入賞口111、大入賞口113、及び特定領域121の何れを通過したのかを判定する。
なお、入賞判定部301は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0099】
(払出指示部303)
払出指示部303は、入賞判定部301により判定された結果に基づいて、賞球数を示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信する。具体的に説明すると、本実施形態では、遊技球が始動入賞口112を通過したと(遊技球が始動入賞口112へ入賞したと)入賞判定部301が判定すると、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信するようにしている。
【0100】
また、遊技球が一般入賞口111を通過したと入賞判定部301が判定すると、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信する。さらに、遊技球が大入賞口113を通過したと入賞判定部301が判定すると、払出指示部303は、賞球数が「15」であることを示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信する。
【0101】
これにより、払出制御基板206は、前記賞球数信号に示されている賞球数に応じた払い出しがなされるように、払出装置218を制御する。
なお、払出指示部303は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0102】
(特別図柄抽選部304)
特別図柄抽選部304は、遊技球が始動入賞口112へ入賞したと、入賞判定部301が判定すると、例えば「0」〜「65535」まで範囲の乱数を発生して取得する。そして、例えばRAM202c内の特別図柄用乱数記憶領域に、乱数が一つも記憶されていない場合には、その取得した乱数を、当選判定部305に出力する。
【0103】
一方、前記特別図柄用乱数記憶領域に、乱数が記憶されている場合には、取得した乱数を、前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶させる。本実施形態では、この特別図柄抽選部304で取得した乱数を、前記特別図柄用乱数記憶領域に、最大4個まで記憶でき、且つこの乱数の記憶順が識別できるようにしている。そして、特別図柄抽選部304は、前記特別図柄用乱数記憶領域に最も早く記憶された乱数を、当選判定部305に出力するとともに、出力した乱数を前記特別図柄用乱数記憶領域から削除する。
なお、特別図柄抽選部304は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a、ROM201b、及びRAM202cを用いることにより実現される。
【0104】
(当選判定部305)
当選判定部305は、特別図柄抽選部304により出力された乱数の値に基づいて、特別図柄抽選部304から出力された乱数が「大当たり」又は「ハズレ」の何れに該当するのかを判定する。さらに、「大当たり」に該当する場合には、その「大当たり」後に、「確変モード」又は「時短モード」の何れに移行するかを判定する。これらの判定は、例えば、抽選テーブルを用いて行うようにする。
【0105】
そして、「大当たり」に該当する場合には、フラグ記憶部302に記憶されているボーナスフラグをオンする。また、「確変モード」に該当する場合には、フラグ記憶部302に記憶されている確変フラグをオンする。一方、「時短モード」に該当する場合には、フラグ記憶部302に記憶されている時短フラグをオンする。
【0106】
本実施形態では、「確変モード」に移行している場合と、その他の場合(「時短モード」に移行している場合、及び通常遊技を行っている場合)とで異なる抽選テーブルを用いて、前述した「大当たり」又は「ハズレ」の何れに該当するのかの判定を行うようにしている。
【0107】
具体的に説明すると、本実施形態では、「確変モード」に移行している場合に使用する確変用抽選テーブルと、「時短モード」に移行している場合、及び通常遊技を行っている場合に使用する通常用抽選テーブルとの2つの抽選テーブルが設けられている。
【0108】
そして、「確変モード」に移行している場合の方が、「時短モード」に移行している場合、及び通常遊技を行っている場合よりも、「大当たり」になる確率が高くなるように、前記2つの抽選テーブルの内容が設定されている。
なお、当選判定部305は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0109】
(特別図柄表示指示部306)
特別図柄表示指示部306は、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態に基づいて、特別図柄表示装置106における特別図柄変動表示時間を決定するとともに、当選判定部305により判定された結果に基づいて、特別図柄表示装置106に停止表示させる特別図柄を決定する。
【0110】
本実施形態では、確変フラグ又は時短フラグがオンされている場合の方が(前記「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が)、そうでない場合よりも(前記「通常遊技」を行っている場合よりも)、特別図柄変動表示時間を格段に短くするようにしている。
【0111】
また本実施形態では、「大当たり」に該当し、「確変モード」に移行する場合には、「7」を特別図柄表示装置106に停止表示させる特別図柄として決定する。一方、「大当たり」に該当し、「時短モード」に移行する場合には、「3」を特別図柄表示装置106に停止表示させる特別図柄として決定する。また、「ハズレ」に該当した場合には、「−」を特別図柄表示装置106に停止表示させる特別図柄として決定する。
【0112】
そして、特別図柄表示指示部306は、このようにして決定した停止図柄や、特別図柄変動表示時間などに基づいて表示パターンを形成し、この表示パターンを示す前記特別図柄表示指示信号をLED駆動基盤204に送信する。これにより、特別図柄表示装置106の7セグメントLED116は、前記特別図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。
なお、特別図柄表示指示部306は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0113】
(大入賞口開放指示部307)
大入賞口開放指示部307は、当選判定部305により、特別図柄抽選部304による抽選の結果が「大当たり」に該当すると判定され、フラグ記憶部302内のボーナスフラグがオンされると、入賞口基板203に、前記大入賞口開放指示信号を送信する。これにより、大入賞口113が開放する。その後、入賞判定部301における判定の結果に基づいて、遊技球が大入賞口113内に形成されている特定領域121を通過したと判断すると、大入賞口開放指示部307は、前記特定領域制御指示信号を入賞口基板203に送信する。これにより、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除される。
【0114】
その後、例えば10個の遊技球が大入賞口113を通過したと判断するか、又は大入賞口113が開放されてから29.5秒が経過したと判断すると、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に大入賞口閉鎖信号を送信する。これにより、大入賞口113が閉鎖される。
【0115】
大入賞口開放指示部307は、以上のようにして大入賞口113が閉鎖されると、大入賞口113を開放していた最中に、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除したか否かを判定する。この判定の結果、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除した場合には、大入賞口開放指示部307は、大入賞口113が15回開放されたか否かを判定する。すなわち、15回の単位遊技が消化したか否かを判定する。
【0116】
これらの判定の結果、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態が解除され、且つ特別遊技における全ての単位遊技が消化していない場合には、大入賞口開放指示部307は、前記大入賞口開放指示信号を入賞口基板203に送信して、次の単位遊技に移行させ、前述したようにして大入賞口113を開閉させるための動作を全ての単位遊技が消化するまで繰り返し行う。
【0117】
一方、特別遊技の全てのラウンドが消化した場合には、特別遊技が終了したので、大入賞口113を開放させない。また、大入賞口113が開放されている間に、特定領域121に遊技球が通過しなかった場合には、いわゆる「パンク」状態であり、特別遊技における全ての単位遊技が消化したか否かに関わらず、特別遊技を強制的に終了させる。したがって、この場合も大入賞口113を開放させない。
なお、大入賞口開放指示部307は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0118】
(普通図柄抽選部309)
普通図柄抽選部309は、遊技球が普通図柄作動ゲート103を通過したと、入賞判定部301が判定すると、所定の範囲の乱数を発生させて取得する。そして、普通図柄表示装置108に普通図柄が変動表示中でない場合には(すなわち、普通図柄の抽選結果を保留する必要がない場合には)、その取得した乱数を、当選判定部310に出力する。
【0119】
一方、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が、3つ以下の場合であって、且つ普通図柄表示装置108に普通図柄が変動表示中の場合には、その取得した乱数を、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶させる。このように、本実施形態では、この普通図柄抽選部309で取得した乱数を、前記普通図柄用乱数記憶領域に、最大4個まで記憶でき、且つこの乱数の記憶順を識別できるようにしている。そして、普通図柄抽選部304は、前記普通図柄用乱数記憶領域に最も早く記憶された乱数を、当選判定部310に出力するとともに、出力した乱数を前記普通図柄用乱数記憶領域から削除する。
なお、普通図柄抽選部309は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a、ROM201b、及びRAM201cを用いることにより実現される。
【0120】
(当選判定部310)
当選判定部310は、普通図柄抽選部309より出力された乱数の値に基づいて、普通図柄抽選部309から出力された乱数が「当たり」又は「ハズレ」の何れに該当するのかを判定する。この判定は、例えば、抽選テーブルを用いて行うようにする。
【0121】
本実施形態では、「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合と、通常遊技を行っている場合とで異なる抽選テーブルを用いて、前述した「当たり」又は「ハズレ」の何れに該当するのかの判定を行うようにしている。
【0122】
具体的に説明すると、本実施形態では、「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合に使用する特殊モード用抽選テーブルと、通常遊技を行っている場合に使用する通常用抽選テーブルとの2つの抽選テーブルが設けられている。
【0123】
そして、「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が、通常遊技を行っている場合よりも、「当たり」になる確率が格段に高くなるように、前記2つの抽選テーブルの内容が設定されている。これにより、「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の普通図柄の当選確率が高くなる。したがって、「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が、通常遊技を行っている場合よりも、普通電動役物104の開放頻度が高くなり、可及的に持ち球を減らさずに、遊技を進行させることができるようになる。
なお、当選判定部310は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a、ROM201b、及びRAM201cを用いることにより実現される。
【0124】
(普通図柄表示指示部311)
普通図柄表示指示部311は、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態に基づいて、普通図柄変動表示時間を決定するとともに、当選判定部310により判定された抽選結果に基づいて、普通図柄表示装置108に停止表示させる普通図柄を決定する。そして、決定した停止図柄と、前記普通図柄変動表示時間などに基づく表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。
【0125】
例えば、本実施形態では、フラグ記憶部302に記憶されている確変フラグ又は時短フラグがオンされている場合の方が(「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が)、それらがオンされていない場合よりも(通常遊技を行っている場合よりも)、前記普通図柄変動表示時間を格段に短くするようにしている。
【0126】
また、当選判定部310の判定の結果、「当たり」に該当する場合には、例えば「7」を普通図柄表示装置108に停止表示させる普通図柄として決定する。一方、「ハズレ」に該当した場合には、例えば「−」を普通図柄表示装置108に停止表示させる普通図柄として決定するようにしている。
【0127】
そして、普通図柄表示指示部311は、このようにして決定した停止図柄や、普通図柄変動表示時間などに基づく表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置108の7セグメントLED122は、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。
なお、普通図柄表示指示部311は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0128】
(普通電動役物駆動指示部312)
普通電動役物駆動指示部312は、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態、当選判定部310により判定された抽選結果などに基づいて、普通電動役物104の動作態様を決定し、決定した動作態様を示す普通電動役物開放指示信号を送信する。
【0129】
例えば、本実施形態では、フラグ記憶部302に記憶されている確変フラグ又は時短フラグがオンされている場合の方が(「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が)、それらがオンされていない場合よりも(通常遊技を行っている場合よりも)、始動入賞口112に遊技球が入賞し易くなるように普通電動役物104の動作態様、例えば開放時間を決定するようにしている。
【0130】
なお、普通電動役物駆動指示部312は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0131】
(演出コマンド生成部313)
演出コマンド生成部313は、入賞判定部301で判定された結果、当選判定部305で判定された結果(特別図柄の抽選結果)、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態、特別図柄表示指示部306で決定された特別図柄変動表示時間などに基づいて、現在の遊技の状態に応じた演出コマンドを生成し、サブ制御基板202に送信する。
なお、演出コマンド生成部313は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
【0132】
次に、サブ制御基板202の機能的な構成について説明する。
図4は、サブ制御基板202の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。
(演出コマンド解析部401)
演出コマンド解析部401は、図11のフローチャートに従って動作し、メイン制御基板201(演出コマンド生成部313)から送信された演出コマンドを解析する。例えば、メイン制御基板201から、特別図柄の抽選結果、特別図柄変動表示時間を示す演出コマンドが入力されると、フラグ記憶部408を参照して、現在の遊技のモードを取得し、これらの情報を、演出制御部402に出力する。
【0133】
また、遊技者の操作に応じて、装飾図柄の変動パターンを変化させるように構成されている場合には、操作スイッチ132の操作信号を取得し、操作信号に基づいて変化させる変動パターン情報を出力する。
なお、演出コマンド解析部401が行う処理はこれらに限定されるものではなく、演出コマンドの内容に応じた処理が適宜実行されることになる。
また、演出コマンド解析部401は、サブ制御基板202に設けられているサブCPU202a、ROM202b、及びRAM202cを用いることにより実現される。
【0134】
(演出パターン記憶部403)
演出パターン記憶部403は、本停止において停止表示させるべき装飾図柄の組み合わせ情報、装飾図柄変動パターン、リーチ演出時間、リーチ演出における演出内容を示す情報が格納されている。これらの情報は、抽選結果に応じて演出制御部402が決定するものである。
【0135】
装飾図柄変動パターンとしては、変動表示開始から本停止までの、一連の図柄の移り変わり順序に関する変動パターンが、複数、テーブル化されて設定されている。リーチ演出時間は、「リーチ」がかかっている場合のその「リーチ」である旨を演出するために余分に必要とされる時間長である。
【0136】
「リーチ」演出における演出内容としては、リーチ後から本停止までの間に表示すべきオブジェクトの種類を特定するオブジェクト特定情報、オブジェクトの経過時間ごとの仮想三次元空間における位置情報、オブジェクトの経過時間ごとの動き情報、経過時間ごとの視点位置情報が含まれる。特に、本実施形態において、オブジェクトに適用する線画の種類を特定する線画特定情報が含まれている。
【0137】
なお、演出パターン記憶部403は、ROM202bに相当している。
【0138】
(演出制御部402)
演出制御部402は、図12のフローチャートの一部に基づいて動作する機能ブロックである。演出制御部402は、演出コマンド解析部401から出力された、特別図柄の抽選結果などの情報に基づいて、演出パターン記憶部403を参照し、演出情報を生成し出力する。
まず、演出制御部402は、演出表示装置107の表示画面118に、本停止時に停止表示させる装飾図柄の組合せを決定する。具体的には、特別図柄の抽選結果が「大当たり」であり、かつ「確変モード」に移行するものである場合には、「111」、「333」、「555」、「777」、「999」、「AAA」、「CCC」、「EEE」のうちの何れか1つの組合せを、停止表示させる装飾図柄の組合せとして決定する。また、特別図柄の抽選結果が「大当たり」であり、かつ「時短モード」に移行するものである場合には、「000」、「222」、「444」、「666」、「888」、「BBB」、「DDD」、「FFF」のうちの何れか1つの組合せを、停止表示させる装飾図柄の組合せとして決定する。演出表示装置107に停止表示させる装飾図柄の組合せの決定は、例えば抽選により行うようにすればよい。
【0139】
さらに、特別図柄の抽選結果が「ハズレ」である場合には、表示画面118には、異なる装飾図柄による組合せが表示されるように、停止表示させる装飾図柄の組合せを決定する。
【0140】
特に、本実施形態において、演出制御部402は、リーチ後から本停止までの間に表示すべきオブジェクトの種類を特定するオブジェクト特定情報、オブジェクトの経過時間ごとの仮想三次元空間における位置情報、オブジェクトの経過時間ごとの動き情報、経過時間ごとの視点位置情報等を含めて、演出情報として出力する。
ここで、演出制御部402は、サブ制御基板202に設けられているサブCPU202a、及びRAM202cを用いることにより実現される。
【0141】
(画像生成部405)
画像生成部405は、演出制御部402から出力された演出情報に基づいて、装飾図柄及び「リーチ」演出に係るオブジェクトを表示するための画像データを生成して、演出表示装置107に出力する。詳しくは、図5において後述する。
なお、画像生成部405は、サブ制御基板202に設けられている画像制御プロセッサ202d、画像データROM202e、及びビデオRAM202fを用いることにより実現される。
【0142】
(音声生成部406)
音声生成部406は、演出コマンド解析部401や演出制御部402などから出力された情報に基づいて、音声データを生成して、スピーカ133に出力する。
例えば、演出制御部402から、装飾図柄の変動パターン情報が出力された場合には、この変動パターンの進行度合いに合わせて、装飾図柄に対応させて、「リーチ」や「大当たり」の期待感を盛り上げるような音声データを生成して、スピーカ133に出力する。また、演出制御部402から、「リーチ」演出に関する演出情報が出力された場合には、この「リーチ」演出の進行に合わせた音声データを生成して、スピーカ133に出力する。
【0143】
なお、音声生成部406で生成される音声データはこれらに限定されるものではないということは言うまでもない。
また、音声生成部406は、サブ制御基板202に設けられているサブCPU202a、ROM202b、RAM202c、及び音源回路202gを用いることにより実現される。
【0144】
メイン制御基板201及びサブ制御基板202に、前述した機能以外の機能が設けられていてもよい。また、メイン制御基板201とサブ制御基板202との機能についても、上記説明に限定されず、種々に編成を代えて実施されるようにしてもよい。
【0145】
次に、画像生成部405で実施される機能的な構成について説明する。
図5は、画像生成部405の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。このような機能ブロックは、図12に示すようなフローチャートにしたがって動作することにより実現される。
図5に示すように、画像生成部405は、線画データ記憶部5000,テクスチャデータ記憶部5001、オブジェクトデータ記憶部5002、線画選択手段501,画像データ生成手段502、フレーム画像記憶部503、画像合成部504、及び描画制御部505を備えている。
【0146】
このうち、線画データ記憶部5000、テクスチャデータ記憶部5001、及びオブジェクトデータ記憶部5002は、画像データROM202bに相当している。線画選択手段501は、サブCPU202a、ROM202b、RAM202cを用いることにより実現される。画像データ生成手段502,画像合成部504、及び描画制御部505は、サブCPU202aによって制御される画像制御プロセッサ202dにより実現される。フレーム画像記憶部503は、ビデオRAM202fに相当している。
【0147】
(線画データ記憶部5000及びテクスチャデータ記憶部5001)
線画データ記憶部5000には、本発明に係る線画データが複数種類、記憶されている。テクスチャデータ記憶部5001には、線画が適用されるテクスチャを表現するテクスチャデータが記憶されている。
この線画データにより画像表示される線画は、単色または複数色の直線・曲線の集合により一つの絵を表した二次元画像である。二次元の模様である点で、線画データはテクスチャデータと物理的な差は存在しないが、主として、テクスチャを縁取ったり境界を仕切ったりする線情報に関するデータである点で異なる。したがって、線画データは、テクスチャデータと同じように、ビットマップ形式またはそれに準じた圧縮画像形式で格納されている。線画データは、色情報を含まない(モノトーン)とすれば、データ容量を大幅に削減することができるため好ましい。
【0148】
例えば、図13Aが、あるフレーム期間に表示したいオブジェクトOBJ1の画像であるとする。このオブジェクトOBJ1は、人肌部分に相当するパーツp01〜p04、被服部分に相当するパーツp11〜p19、靴部分に相当するパーツp21及びp22によって構成されている。このオブジェクトOBJ1は、人肌部分か、被服部分か、靴部分かによって、適用するテクスチャが異なる。
【0149】
通常のオブジェクト(アニメーション)では、テクスチャと線画とは一体の画像データとして記憶され必要に応じて呼び出されるが、本実施形態では、このようにテクスチャTXTと線画とは別々のデータとして記憶される。図13Bに示すテクスチャTXT及び図13Cに示す線画LN1がその例である。
【0150】
図13Bに示すように、オブジェクトOBJ1の構成要素のうち、テクスチャTXTのみが、テクスチャデータとして、テクスチャデータ記憶部5001に記憶されている。人肌部分には人肌用のテクスチャtxt1が、被服部分には被服用のテクスチャtxt2が、靴部分には靴用のテクスチャtxt3が、それぞれ適用されている。また、顔の表情を決定する目の部分にも目用のテクスチャtxt4が適用されている。
【0151】
図13Cに示すように、オブジェクトOBJ1の構成要素のうち、テクスチャTXTに適用される線画LN1が線画データとして、線画データ記憶部5000に記憶されている。線画LN1は、テクスチャTXTの境界を形成する他、髪の毛の構成線ln1や目、鼻、口の輪郭線ln2も付加するようになっている。線画LN1がテクスチャTXTに適用されることによって、図13Aに示すようなオブジェクトOBJ1が画像表示可能となる。
【0152】
このような線画を表示させるための線画データは、同一オブジェクトごとにテクスチャに合わせて設けられる。線画が付加されるオブジェクトが動く場合(例えばフレーム期間ごとに形状が変化する場合)には、フレームごとにオブジェクトに対応した線画を表現するための線画データが設けられる
【0153】
線画データで表現される線画で囲まれた領域にテクスチャで彩色を施すことによってオブジェクトの絵が完成する。線画に含まれる線の質感としては、例えば、毛筆で描いた場合の風合いやボールペン、鉛筆で描いた場合の風合いが表現可能である。これらの線質に対応させた線画となるように予め作製した線画データを記憶しておくことができる。また、線画は、テクスチャの輪郭を示すのみならず、例えば、皺、傷、筋、陰影、アザ、ほくろ等、テクスチャ表面に表現する微細な線分の集合をも含むものとする。すなわち、線画は、テクスチャに対する詳細(ディーテイル)を付加する画像とも言える。
【0154】
また線画の線幅としては、オブジェクトに表現したい調子(タッチ)に応じて複数用意することができる。例えば、デフォルメの強いアニメーションのための線画であれば、テクスチャを仕切る、線幅がほぼ均一な実線とすることができる。逆に、リアリティのある劇画調のアニメーションであれば、毛筆で描いたような比較的太い、かつ線幅に変化がある線で描かれたものとすることができる。
【0155】
また線画の線数としては、複数の線で境界を描くことによってより劇画調のオブジェクト表現が可能となる。このほか、髪の毛の数や量、質感、皺、傷、筋肉の筋、陰影、アザ、ほくろ等は、線画の線数を変更することで表現可能となるものである。
【0156】
一つのオブジェクトに対応する線画は一つのみに限らない。すなわち、線画データを、同一オブジェクトごとに複数種類設けてもよい。この場合、複数の線画データそれぞれが、オブジェクトに動きがある間のフレーム期間数だけ設けられる。この複数の線画データは、同一オブジェクトの同一形状(姿勢)であっても、そのテクスチャを縁取る線画の線幅または線数を異ならせたものである。すなわち、同一オブジェクトの同一形状に対して、複数の線画が選択可能に記憶されている。複数の線画データのうちから一つ以上を選択することにより、プログラムに応じて任意に線幅や線数を異ならせることができ、筆遣いの違いのような調子(タッチ)を効果的に変更できる。
【0157】
図13Dに、このような複数の線画の例を示す。
図13Dは、線画LN1の適用先と同じオブジェクトOBJ1に適用されるように作製された線画LN2を示している。線画LN2は、線画LN1と同様に、テクスチャTXTに適用されることにより、線画LN1を適用した場合とは異なるオブジェクト画像を表現するものである。
【0158】
図13Dに示すように、線画LN2では、髪の毛の構成線ln21が変更されており、被服についての輪郭線ln22が付加されている。テクスチャTXTに線画LN2を適用することにより、図14に示すようなオブジェクトOBJ2が表示される。このオブジェクトOBJ2は、テクスチャTXT自体はオブジェクトOBJ1と同じものの、詳細を表現する線画情報が変更されているので、図13Aとは異なった印象のオブジェクトOBJ2となっている。このように、線画LN1に代えて用いられることにより、異なるオブジェクトの画像を表現可能に線画データを作製することが可能である。
【0159】
さらに、線画としては、二者択一ではなく、他の線画と共に用いられることを前提として線画データが作製されていてもよい。このような線画は、重ねられることによって、線画全体の表現を変更するものである。例えば、それ単独で一定の質感を表現可能な第1の線画に対し、第1の線画に重ねられた場合に第1の線画との重複を排除しつつ、線幅や線数を増やすように構成された第2の線画である。
【0160】
図13Eに、このような他の線画データと共に用いられる前提で作製された線画の例を示す。
図13Eは、線画LN1の適用先と同じオブジェクトOBJ1に適用されるように作製された線画LN3を示している。ただし、線画LN3は、特定部分の線画を付加するものであり、線画LN1または線画LN2と共に用いられ、同時にテクスチャTXTに適用されることを前提としている。
【0161】
図13Eに示すように、線画LN3には、テクスチャの輪郭線情報は含んでいない。その代わり、顔の表情に詳細を付加する皺線ln31、血管線ln32、汗ln33、髭ln34等が付加されている。線画LN3は、顔の印象を変更するための線画であり、必ず線画LN1やLN2とともに用いられることを前提としている点で特徴的である。このような線画LN3を、例えば線画LN2と共にテクスチャTXTに適用することにより、図15に示すようなオブジェクトOBJ3が表示される。この線画LN3は線画LN1と共に用いることもできるので、図13Aに示すような被服の印象のまま、表情の表現を図15のようにすることもできる。
【0162】
複数の線画データを共に用いる場合、上記線画LN3のように、他の線画とは独立した部分の線画情報を付加するものにする他、密接に相補的な線画を作製してもよい。例えば、第1の線画が基本にあり、その線幅を太くする場合、第1の線画の周辺を太くするように第2の線画を作製することが可能である。
【0163】
図16A〜図16Cにこのような相補的に作製された線画の例を示す。
図16Aは、基本的な輪郭情報を含む第1の線画LN4である。図16Bは、この第1の線画の線幅を太くするために作製された第2の線画LN5である。第1の線画LN4に第2の線画LN5が共に用いられることによって、図16Cに示すように、線幅を太く表現することが可能である。すなわち、同様の線画の表現であっても元の線画を表示させたまま、その太さを変更することが可能となる。
【0164】
(オブジェクトデータ記憶部5002)
オブジェクトデータ記憶部5002は、本発明に係るテクスチャデータと線画データ以外の、通常のオブジェクトデータが記憶されるものである。例えば、仮想三次元空間の画像表示を可能とするように、ポリゴンの形状情報、オブジェクトを構成するポリゴンの相対位置情報、仮想三次元空間内における配置・向き情報等が格納されている。
【0165】
(フレーム画像記憶部503)
フレーム画像記憶部503は、複数のレイヤに分けてフレーム画像を記憶可能に構成されており、本実施形態では、テクスチャデータレイヤ5030、第1線画データレイヤ5031、第2線画データレイヤ5032がそれぞれ設けられている。図5では、二つの線画データレイヤを示しているが、三つ以上の線画を同時に同一のテクスチャに適用するなら、さらに線画データレイヤを増やしてもよい。
【0166】
(線画選択手段501)
線画選択手段501は、演出制御部402から供給された演出情報に基づいて、オブジェクトを表示するための線画を特定する。すなわち、線画選択手段501は、オブジェクトの種類を特定するオブジェクト特定情報、オブジェクトの経過時間ごとの仮想三次元空間における位置情報、及びオブジェクトの経過時間ごとの動き情報に基づいて、次のフレーム期間に表示させるオブジェクトに対する線画として何を適用すべきかを判断する。そして、選択された線画のための線画データを線画データ記憶部5000から読み出させる。
【0167】
(画像データ生成手段502)
画像データ生成手段502は、フレーム期間ごとに、演出制御部402から指定されたオブジェクトに対応する画像データをオブジェクトデータ記憶部5002から読み出して、オブジェクト画像を生成する。また、本発明に係るオブジェクトの表示が指定された場合には、画像データ生成手段502は、フレーム期間ごとに、指定されたオブジェクトのテクスチャデータをテクスチャデータ記憶部5001から読み出してフレーム画像メモリ503中のテクスチャデータレイヤ5030に格納する。また、画像データ生成手段502は、フレーム期間ごとに、このテクスチャデータに対応して読み出された線画データをフレーム画像メモリ503中の第1線画データレイヤ5031に格納する。さらに、複数の線画が同時にテクスチャに適用され、線画選択手段501が複数の線画データを線画データ記憶部5000から読み出した場合には、第2線画データレイヤ5032に格納する。
その他のオブジェクトに関する画像データは、図示しない別のレイヤに格納される。
【0168】
(画像合成部504・描画制御部505)
画像合成部504は、フレーム画像記憶部503の複数のレイヤに記憶されたテクスチャデータ、第1線画データ、必要な場合に第2線画データ以降の線画データ、およびその他のオブジェクトに係る画像データを読み出して、画素毎に優先順位に応じた合成処理を行い(Zバッファ処理)、一枚のフレーム画像データとして出力する。
ここで、画像合成部504は、線画がテクスチャに隠されないように、テクスチャデータよりも高い優先度で線画データを合成していく。すなわち、テクスチャに対し線画を上書きするような概念である。
【0169】
描画制御部505は、画像合成部504が出力した画像データをフレームタイミングごと(例えば、1/30秒ごと)に演出表示装置107に出力するように構成されている。
【0170】
(動作の説明)
次に、図6〜12を参照しながら、以上のようにして構成された本実施形態のパチンコ機100における処理動作の一例について説明する。
(メイン制御基板201の処理動作)
図6は、メイン制御基板201における処理動作の一例を示すメインフローチャートである。
図6のステップS1において、電源スイッチ219がオンされると、メイン制御基板201は、遊技球発射処理を行う。この遊技球発射処理の具体例を説明すると、まず、メイン制御基板201は、発射ハンドル131が遊技者により操作されたことを示す前記発射操作検出信号が、発射制御基板205から送信された後に、球皿128aに遊技球が一定量以上貯留しているか否かを判定する。
【0171】
この判定の結果、球皿128aに遊技球が一定量以上貯留していない場合には、メイン制御基板201は、発射許可信号を発射制御基板205に送信するとともに、遊技球が遊技領域115に向けて発射されたことを示すコマンドを生成し、サブ制御基板202に送信する。これにより、遊技球が遊技領域115中に発射されるとともに、遊技中の演出が開始される。
【0172】
一方、球皿128aに遊技球が一定量以上貯留している場合には、メイン制御基板201は、発射不許可信号を発射制御基板205に送信するとともに、遊技球が遊技領域115中に発射できないことを示すコマンドを生成し、サブ制御基板202に送信する。この場合には、遊技者が発射ハンドル131を操作しても、遊技球が遊技領域115に向けて発射されない。また、球皿128aに遊技球が一定量以上貯留していることが、電飾部品130を点灯させることで遊技者に報知される。
【0173】
次に、ステップS2において、メイン制御基板201は、一般入賞処理を行う。この一般入賞処理は、遊技領域115中に発射された遊技球が、一般入賞口111に入賞した場合に行われる処理である。一般入賞処理の詳細については、図7を用いて後述する。
【0174】
次に、ステップS3において、メイン制御基板201は、普通図柄作動ゲート通過処理を行う。この普通図柄作動ゲート通過処理は、遊技領域115中に発射された遊技球が、普通図柄作動ゲートを通過した場合に行われる処理である。普通図柄作動ゲート通過処理については、図8A及び図8Bを用いて後述する。
【0175】
次に、ステップS4において、メイン制御基板201は、始動入賞処理を行う。この始動入賞処理は、遊技領域115中に発射された遊技球の、始動入賞口112への入賞に基づき行われる処理である。始動入賞処理の詳細については、図9A及び図9Bを用いて後述する。
【0176】
次に、ステップS5において、メイン制御基板201は、特別遊技実行処理を行う。この特別遊技実行処理は、当選判定部305によって「大当たり」と判定された結果、特別図柄表示装置106及び演出表示装置107に所定の図柄や演出画像が表示されて「大当たり」となり、特別遊技に移行した場合に行われる処理である。特別遊技実行処理の詳細については、図10を用いて後述する。
【0177】
以上のように、メイン制御基板201では、遊技球発射処理、一般入賞処理、普通図柄作動ゲート通過処理、始動入賞処理、及び特別遊技実行処理を繰り返し行うが、以下の図7〜図10に示すように、本実施形態では、遊技の状態に応じて、不必要な処理を省略しながら、各処理を繰り返し実行するようにしている。
【0178】
(一般入賞処理)
次に、図7のフローチャートを参照しながら、図6のステップS2における一般入賞処理の詳細について説明する。なお、各工程(符号が付与されていない部分的な工程を含む)は、処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更して又は並列に実行することができる(かかる点は、他のフローチャートについても同様とする)。
【0179】
図7のステップS11において、入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が一般入賞口111に入賞したか否かを判定する。この判定の結果、遊技球が一般入賞口111に入賞した場合には、ステップS12に進み、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信する。これにより、4個の賞球が球皿128aに払い出される。また、演出コマンド生成部313は、一般入賞口111に入賞したことを示す演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。これにより、サブ制御基板202は、電飾部品130を点灯させるなどして、一般入賞口111に入賞したことを遊技者に報知する。そして、図6に示したメインフローチャートに戻る。
一方、遊技球が一般入賞口111に入賞していない場合には、ステップS12の処理を行う必要がないので、図6に示したメインフローチャートに戻る。
【0180】
(普通図柄作動ゲート通過処理)
次に、図8A及び図8Bのフローチャートを参照しながら、図6のステップS3における普通図柄作動ゲート通過処理の詳細について説明する。
図8AのステップS21において、入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が普通図柄作動ゲート103を通過したか否かを判定する。この判定の結果、遊技球が普通図柄作動ゲート103を通過した場合には、ステップS22に進み、普通図柄抽選部309は、乱数を発生させて抽選を行う(すなわち乱数の取得を行う)。
【0181】
次に、ステップS23において、普通図柄抽選部309は、普通図柄が変動表示中か否かを判定する。この判定の結果、普通図柄が変動表示中の場合には、ステップS24に進み、普通図柄抽選部309は、RAM201c内に設けられている前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下であるか否かを判定する。この判定の結果、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下である場合には、ステップS25に進み、普通図柄抽選部309は、普通図柄の抽選結果(ステップS22で取得した乱数)を、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶させて、図6のメインフローチャートに戻る。
【0182】
なお、前記ステップS24において、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS22で取得した乱数を保留することも、その乱数に基づく普通図柄の表示も行うことができないので、図6のメインフローチャートに戻る。
【0183】
一方、前記ステップS23において、普通図柄が変動表示中でないと判定された場合には、ステップS26に進み、普通図柄抽選部309は、前記普通図柄用乱数記憶領域に乱数が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、乱数が記憶されている場合には、ステップS27に進み、普通図柄抽選部309は、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下であるか否かを判定する。
【0184】
この判定の結果、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下である場合には、ステップS28に進み、普通図柄抽選部309は、普通図柄の抽選結果(ステップS22で取得した乱数)を、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶させる。
【0185】
次に、ステップS29において、普通図柄抽選部309は、前記普通図柄用乱数記憶領域に最も早く記憶された乱数を読み出して、ステップS30に進む。
一方、前記ステップS26において、乱数が記憶されていないと判定した場合には、普通図柄抽選部309は、ステップS27〜S29を省略してステップS30に進む。
【0186】
また、前記ステップS27において、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS22で取得した乱数を保留することも、その乱数に基づく普通図柄の表示も行うことができないので、普通図柄抽選部309は、図6のメインフローチャートに戻る。
以上のようにして、普通図柄の抽選結果(乱数)が得られると、ステップS30に進み、普通図柄抽選部309は、得られた乱数を当選判定部310に出力する。
【0187】
次に、ステップS31において、当選判定部310は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグ又は確変フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、時短フラグ又は確変フラグがオンされている場合には、「時短モード」又は「確変モード」に移行中であると判断して、ステップS32に進み、当選判定部310は、「時短モード」又は「確変モード」である場合に使用する特殊モード用抽選テーブルを読み出す。
【0188】
一方、時短フラグ又は確変フラグのいずれもオンされていないと判定した場合には、通常遊技中であると判断して、ステップS33に進み、当選判定部310は、通常遊技中である場合に使用する通常用抽選テーブルを抽出する。
【0189】
以上のように、ステップS33で抽選テーブルを選択すると、図8BのステップS34に進み、当選判定部310は、ステップS30で普通図柄抽選部309から出力された抽選の結果(乱数)が、選択した抽選テーブルにおいて「当たり」に該当するのか否かを判定する。すなわち、普通図柄の抽選に当選したか否かを判定する。
【0190】
この判定の結果、普通図柄の抽選に当選した場合には、ステップS35に進み、普通図柄表示指示部311と普通電動役物駆動指示部312は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグ又は確変フラグがオンされているか否かを判定する。すなわち、「時短モード」又は「確変モード」のいずれかに移行中であるか否かを判定する。この判定の結果、時短フラグ又は確変フラグがオンされており、「時短モード」又は「確変モード」に移行中である場合には、ステップS36に進む。
【0191】
ステップS36において、「時短モード」に移行中である場合には、普通図柄表示指示部311は、「時短モード」におけるデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「当たり」であることを示す「7」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置108の7セグメントLED122は、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。
【0192】
一方、「確変モード」に移行中である場合には、普通図柄表示指示部311は、「確変モード」におけるデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「当たり」であることを示す「7」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置108の7セグメントLED122は、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。
【0193】
次に、ステップS37において、普通電動役物駆動指示部312は、「時短モード」又は「確変モード」におけるデフォルトの動作態様を示す前記普通電動役物開放信号を、入賞口基板203に送信する。これにより、普通電動役物104は、前記普通電動役物開放信号に示されている動作態様で動作を行う。そして、図6のメインフローチャートに戻る。なお、前記普通電動役物開放信号は、普通図柄表示装置108の7セグメントLED122に普通図柄が停止表示した後に送信される。
【0194】
一方、前記ステップS35において、時短フラグ又は確変フラグのいずれもオンでないと判定された場合には、通常遊技中であるので、ステップS38に進み、普通図柄表示指示部311は、通常遊技中におけるデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「当たり」であることを示す「7」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置108の7セグメントLED122は、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。
【0195】
次に、ステップS39において、普通電動役物駆動指示部312は、通常遊技中におけるデフォルトの動作態様を示す前記普通電動役物開放信号を、入賞口基板203に送信する。これにより、普通電動役物104は、前記普通電動役物開放信号に示されている動作態様で動作を行う。そして、図6のメインフローチャートに戻る。なお、前記普通電動役物開放信号は、普通図柄表示装置108の7セグメントLED122に普通図柄が停止表示した後に送信される。
【0196】
前記ステップS34において、普通図柄の抽選に当選していないと判定された場合には、ステップS40に進み、普通図柄表示指示部311は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグ又は確変フラグがオンされているか否かを判定する。これらの判定の結果、時短フラグ又は確変フラグがオンされており、「時短モード」又は「確変モード」に移行中である場合には、ステップS41に進み、普通図柄表示指示部311は、「時短モード」又は「確変モード」におけるデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「ハズレ」であることを示す「−」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置108の7セグメントLED122は、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。そして、図6のメインフローチャートに戻る。
【0197】
前記ステップS40において、時短フラグ又は確変フラグのいずれもオンでないと判定された場合には、通常遊技中であるので、ステップS42に進み、普通図柄表示指示部311は、通常遊技中におけるデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「ハズレ」であることを示す「−」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置108の7セグメントLED122は、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。そして、図6のメインフローチャートに戻る。
【0198】
図8AのステップS21において、遊技球が普通図柄作動ゲート103を通過していないと判定された場合には、ステップS43に進み、普通図柄抽選部309は、RAM201c内に設けられている前記普通図柄用乱数記憶領域に、乱数が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、乱数が記憶されている場合には、普通図柄抽選部309は、前述したステップS29に進む。一方、乱数が記憶されていない場合には、ステップS22以降の処理を行う必要がないので、普通図柄抽選部309は、図6に示したメインフローチャートに戻る。
【0199】
(始動入賞処理)
次に、図9A及び図9Bのフローチャートを参照しながら、図6のステップS4における始動入賞処理の詳細について説明する。
図9AのステップS61において、入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が始動入賞口112を通過したか否かを判定する。この判定の結果、遊技球が始動入賞口112を通過した場合には、ステップS62に進み、特別図柄抽選部304は、乱数を発生させて抽選を行う(すなわち乱数の取得を行う)。
【0200】
次に、ステップS63において、特別図柄抽選部304は、フラグ記憶部302を参照して、ボーナスフラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、ボーナスフラグがオフされている場合には、ステップS64に進み、特別図柄抽選部304は、特別図柄が変動表示中か否かを判定する。この判定の結果、特別図柄が変動表示中の場合には、ステップS65に進み、特別図柄抽選部304は、RAM201c内に設けられている前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下であるか否かを判定する。
【0201】
この判定の結果、前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下である場合には、ステップS66に進み、特別図柄抽選部304は、特別図柄の抽選結果(ステップS62で取得した乱数)を、前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶させる。
一方、前記ステップS63において、ボーナスフラグがオフされていない(オンされている)と判定した場合には、特別遊技の実行中であるので、特別図柄抽選部304は、ステップS65に進む。
【0202】
なお、前記ステップS65において、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS62で取得した乱数を保留することも、その乱数に基づく普通図柄の表示も行うこともできないので、特別図柄抽選部304は、図6のメインフローチャートに戻る。
【0203】
一方、前記ステップS64において、特別図柄が変動表示中でないと判定された場合には、ステップS67に進み、特別図柄抽選部304は、前記特別図柄用乱数記憶領域に乱数が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、乱数が記憶されている場合には、ステップS68に進み、特別図柄抽選部304は、前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下であるか否かを判定する。
【0204】
この判定の結果、前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下である場合には、ステップS69に進み、特別図柄抽選部304は、特別図柄の抽選結果(ステップS62で取得した乱数)を、前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶させる。
【0205】
次に、ステップS70において、特別図柄抽選部304は、前記特別図柄用乱数記憶領域に最も早く記憶された乱数を読み出して、ステップS71に進む。
一方、前記ステップS67において、乱数が記憶されていないと判定した場合には、特別図柄抽選部304は、ステップS68〜S70を省略してステップS71に進む。
【0206】
また、前記ステップS68において、前記特別図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS62で取得した乱数を保留することも、その乱数に基づく特別図柄の表示も行うことができないので、特別図柄抽選部304は、図6のメインフローチャートに戻る。
【0207】
以上のようにして、特別図柄の抽選結果(乱数)が得られると、ステップS71に進み、特別図柄抽選部304は、得られた乱数を当選判定部305に出力する。
【0208】
次に、ステップS72において、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、確変フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、確変フラグがオンされている場合には、「確変モード」に移行中であると判断して、ステップS73に進み、当選判定部305は、「確変モード」である場合に使用する確変用抽選テーブルを抽出する。
【0209】
一方、確変フラグがオンされていない場合には、ステップS74に進み、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、時短フラグがオンされている場合には、「時短モード」に移行中であると判断して、ステップS75に進み、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、時短回数に1を加算する。すなわち、現在の遊技が、「時短モード」における何遊技目に該当するのかを計数する。
【0210】
次に、ステップS76において、当選判定部305は、「時短モード」である場合に使用する通常用抽選テーブルを抽出する。
次に、ステップS77において、当選判定部305は、規定の遊技回数を消化して「時短モード」が終了したか否かを判定する。この判定の結果、規定の遊技回数を消化して「時短モード」が終了した場合には、ステップS78に進み、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグをオフする。
【0211】
なお、前記ステップS77において、規定の遊技回数を消化していないと判定した場合には、「時短モード」が継続中であるので、前記ステップS78の処理を省略する。
また、前記ステップS74において、時短フラグがオンされていないと判定した場合には、通常遊技中であるので、ステップS79に進み、当選判定部305は、通常遊技中に使用する通常用抽選テーブルを抽出する。
【0212】
以上のように、ステップS73、S76、S79で抽選テーブルを抽出すると、図9BのステップS80に進み、当選判定部305は、ステップS71で特別図柄抽選部304から出力された抽選の結果(乱数)が、抽出した抽選テーブルにおいて「大当たり」に該当するのか否かを判定する。すなわち、特別図柄の抽選に当選したか否かを判定する。
【0213】
この判定の結果、特別図柄の抽選に当選した場合には、ステップS81に進み、当選判定部305は、特別遊技後に「確変モード」又は「時短モード」の何れに移行するかを更に判定するとともに、フラグ記憶部302を参照して、ボーナスフラグをオンしてステップS82に進む。一方、特別図柄の抽選に当選していない場合には、このステップS81の処理を省略してステップS82に進む。
【0214】
そして、ステップS82において、特別図柄表示指示部306は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグ又は確変フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、時短フラグ又は確変フラグがオンされている場合には、「時短モード」又は「確変モード」のうちの何れかのモードを実行している最中であるので、ステップS83に進み、特別図柄表示指示部306は、ステップS80、S82による判定結果に基づいて、時短、確変モード用の表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記特別図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、特別図柄表示装置106の7セグメントLED116は、前記特別図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。
【0215】
一方、時短フラグ又は確変フラグがオンされていない場合には、通常遊技中であるので、ステップS84に進み、特別図柄表示指示部306は、ステップS80、S82による判定結果に基づいて、通常遊技用の表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記特別図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、特別図柄表示装置106の7セグメントLED116は、前記特別図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。
【0216】
ステップS85において、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信する。これにより、4個の賞球が球皿128aに払い出される。
【0217】
次に、ステップS86において、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、ボーナスフラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、ボーナスフラグがオンされている場合には、ステップS87に進み、当選判定部305は、S81において「確変モード」に移行すると判定した場合には、ステップS88に進み、フラグ記憶部302を参照して、確変フラグをオンする。
一方、当選判定部305は、S81において「時短モード」に移行すると判定した場合、ステップS89に進み、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグをオンする。
【0218】
ステップS90において、演出コマンド生成部313は、ステップS80、S82による判定結果や、フラグ記憶部302の記憶内容に基づいて、演出コマンドを生成してサブ制御基板02に送信し、図6のメインフローチャートに戻る。
【0219】
なお、図9AのステップS61において、遊技球が始動入賞口112を通過していないと判定された場合には、ステップS91に進み、特別図柄抽選部304は、RAM201c内に設けられている前記特別図柄用乱数記憶領域に、乱数が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、乱数が記憶されている場合には、前述したステップS70に進む。一方、乱数が記憶されていない場合には、ステップS62以降の処理を行う必要がないので、図6に示したメインフローチャートに戻る。
【0220】
(特別遊技実行処理)
次に、図10のフローチャートを参照しながら、図6のステップS5における特別遊技実行処理の詳細について説明する。
図10のステップS101において、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、ボーナスフラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、ボーナスフラグがオンされていない場合には、ステップS102以降の処理を行う必要がないので(特別遊技に移行しないので)、図6のメインフローチャートに戻る。
【0221】
一方、ボーナスフラグがオンされている場合には、ステップS102に進む。ステップS102において、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に、前記大入賞口開放指示信号を送信する。これにより、大入賞口113が開放され、15ラウンドからなる特定遊技のうちの1ラウンドが開始する。
【0222】
次に、ステップS103において、入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が大入賞口113を通過したか否かを判定する。
この判定の結果、遊技球が大入賞口113を通過した場合には、ステップS104に進み、入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が特定領域121を通過したか否かを判定する。この判定の結果、遊技球が特定領域121を通過した場合には、ステップS105に進み、大入賞口開放指示部307は、前記特定領域制御指示信号を入賞口基板203に送信してステップS106に進む。これにより、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態が解除される。一方、遊技球が特定領域121を通過していない場合には、このステップS105を省略してステップS106に進む。
【0223】
次に、ステップS106において、演出コマンド生成部313は、遊技球が大入賞口113又は特定領域121を通過したことを示す演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。これにより、遊技球が大入賞口113又は特定領域121を通過したことを示す画像が、演出表示装置107に表示される。また、払出指示部303は、賞球数が「15」であることを示す前記賞球数信号を払出制御基板206に送信する。これにより、15個の賞球が球皿128aに払い出される。
なお、前記ステップS106において、遊技球が大入賞口113に入賞していないと判定された場合には、入賞判定部301は、ステップS104〜S106の処理を省略してステップS107に進む。
【0224】
次に、ステップS107において、大入賞口開放指示部307は、大入賞口113が開放してから所定時間(29.5秒)が経過したか否かを判定する。この判定の結果、所定時間が経過している場合には、単位遊技の終了であるので、ステップS108に進み、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に大入賞口閉鎖信号を送信する。これにより、大入賞口113が閉鎖される。
【0225】
次に、ステップS109において、大入賞口開放指示部307は、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除したか否かを判定する。この判定の結果、特定領域121への遊技球の通過が容易になる状態を解除した場合には、ステップS110に進み、大入賞口開放指示部307は、特別遊技における全ての単位遊技(すなわち、特別遊技)が終了したか否かを判定する。この判定の結果、特別遊技が終了した場合には、ステップS111に進み、演出コマンド生成部313は、特別遊技の終了を示す演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。これにより、特別遊技の終了を示す画像が、演出表示装置107に表示される。
また、大入賞口開放指示部307は、前記特定領域制御指示信号を入賞口基板203に送信する。これにより、特定領域121への遊技球の通過が容易な状態になる。
そして、ステップS112において、当選判定部305は、フラグ記憶部302を参照して、ボーナスフラグをオフし、図6のメインフローチャートに戻る。
【0226】
前記ステップS107において、大入賞口113が開放されてから所定時間が経過していないと判定した場合には、ステップS113に進み、大入賞口開放指示部307は、入賞判定部301から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、10個以上の遊技球が大入賞口113を通過したか否かを判定する。この判定の結果、大入賞口113を通過した遊技球が10個以上である場合には、単位遊技の終了であるので、前述したステップS108に進み、大入賞口113を閉鎖させる。
一方、大入賞口113を通過した遊技球が10個以上でない場合には、単位遊技が継続中であるので、図6のメインフローチャートに戻る。
【0227】
また、前記ステップS110において、特別遊技における全ての単位遊技が終了していないと判定された場合には、次の単位遊技に進むので、ステップS114に進み、演出コマンド生成部313は、次の単位遊技に進むことを示す演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。これにより、次の単位遊技に進んだことを示す画像が、演出表示装置107に表示される。また、大入賞口開放指示部307は、前記特定領域制御指示信号を入賞口基板203に送信して、図6のメインフローチャートに戻る。これにより、特定領域121への遊技球の通過が容易な状態になる。
【0228】
なお、図7〜図10に示した以外の処理を行ってもよいということは言うまでもない。例えば、演出コマンドを生成して送信するタイミングは、図7〜図10に示したものに限定されず、これら以外の演出コマンドを生成して送信するようにしてもよい。
【0229】
(サブ制御基板202の処理動作)
図11は、サブ制御基板202における通常遊技における処理動作の一例を示すフローチャートである。
図11のステップS131において、サブ制御基板202内の演出コマンド解析部401は、メイン制御基板201から演出コマンドを受信したか否かを判定する。この判定の結果、演出コマンドを受信した場合には、ステップS132に進み、演出コマンド解析部401は、受信した演出コマンドを解析する。
【0230】
演出コマンドを解析した結果、受信したコマンドが「リーチ」演出の開始を示す演出コマンドであった場合、演出コマンド解析部401は、この情報を、演出制御部402に出力する。これにより、本実施形態に係る「リーチ」演出における線画の画像生成処理が開始される。
【0231】
一方、上記以外の演出コマンドであった場合、演出コマンド解析部401は、解析結果に対応する画像を演出表示装置107に表示させる演出を実行するための指示を、画像生成部405に対して行う。
【0232】
また、演出コマンド解析部401は、演出コマンドを解析した結果に対応する音声を放音させる演出を実行するための指示を、音声生成部406に対して行う。これにより、音声生成部406は、演出に対応する音声データを生成して、スピーカ133から放音させる。
【0233】
一方、前記ステップS131において、演出コマンドを受信していないと判定した場合には、演出コマンド解析部401は、待機中の演出を行うように、画像生成部405などに対して指示を行う。これにより、画像生成部405は、待機中の演出を実行するための画像データを生成して、演出表示装置107に表示させる。
【0234】
(リーチ演出処理)
次に、図12のフローチャートに基づいて、本発明に係る線画の画像生成処理について説明する。
この処理は、サブ制御基板202の演出コマンド解析部401において受信された演出コマンドが、「リーチ」演出の開始を示す演出コマンドであった場合に実行される。
【0235】
ステップS141において、演出コマンド解析部401から転送されたオブジェクト特定情報に基づいて、画像生成部405は、次に表示すべきオブジェクトを特定する。次に、ステップS142に移行し、画像生成部405は、指定されたオブジェクトが、本発明に係る線画の切換表示が適用されるオブジェクトであるか否かを判定する。この判定の結果、次に表示すべきオブジェクトが通常のオブジェクト(本発明の適用外)のオブジェクトであった場合(S142/NO)、ステップS148に移行し、画像データ生成部502は、オブジェクトデータ記憶部5002に記憶されたオブジェクトに関する画像データを参照して通常のオブジェクトのための画像生成処理を実行する。
【0236】
さて、ステップS142において、次に表示すべきオブジェクトが、本発明に係る線画の切換表示対象のオブジェクトである場合(YES)、ステップS143に移行し、画像データ生成手段502は、テクスチャデータ記憶部5001から、指定されたテクスチャデータを読み出す。そしてそのテクスチャの仮想三次元空間における配置を定め、視点を基準にした二次元画像に展開してテクスチャデータレイヤ5030に記憶させる。
【0237】
次いで、ステップS144に移行し、線画選択手段501は、上記テクスチャに適用される線画を選択し、該当する線画データを線画データ記憶部5000から読み取って、同じく三次元空間における配置を定め、視点を基準にした二次元画像に展開して第1線画データレイヤ5031に記憶させる。
【0238】
次いで、ステップS145に移行し、描画対象オブジェクトが複数の線画を適用する対象となっているか否かが判断される。複数の線画を重ねて用いることが指定されている場合には(S145/YES)、ステップS146に移行し、線画選択手段501は、併せて用いられる他の線画データを線画データ記憶部5000から読み出し、二次元画像に展開して第2線画データレイヤ5032に記憶させる。
さらに他の線画を同時に適用するように指定されている場合には、これらの処理が繰り返される(S144〜S146)。
【0239】
全ての線画データの書き込みが終了したら、ステップS147に移行し、画像合成部504は、各レイヤから、テクスチャデータおよび1以上の線画データを読み出して優先順位を定めて合成して画像データとして出力する。描画制御部505は、この画像データを演出表示装置107に送出する。
【0240】
以上の処理により、例えば、図13A〜Cに示すように、線画が一つのみ指定されている場合には、図13Bに示すテクスチャTXTに一つの線画LN1が適用され、図13Aに示すようなオブジェクトOBJ1としての画像データが出力される。また、一つの線画としてLN2が選択された場合には、図14に示すようなオブジェクトOBJ2としての画像データが出力される。
【0241】
また例えば、図13D及びEに示すような二つの線画が重ねて適用するように指定されている場合には、図13Dに示す線画LN2に図13Eに示す線画LN3が重ねられて、図13Bに示すテクスチャTXTに適用され、図15に示すようなオブジェクトOBJ3としての画像データが出力される。
【0242】
(実施例)
図18〜図26は、本発明の画像生成処理を適用する場合の元画像(テクスチャと線画)と最終的に画像表示用に出力される画像の実施例を示している。本実施例は、アニメーションのキャラクタに本発明の画像生成処理を展開したもので、アニメーションのキャラクタを表すオブジェクトがテクスチャデータと線画データとに分けて格納され、合成されたものである。
【0243】
図18は、線画を適用する対象となるテクスチャのみを表示させた場合である。図18に示すように、色彩を含むテクスチャは示されているが、線画が適用されていない。
【0244】
本実施例では、線画として、鉛筆で描いたようなタッチの「線画1」、筆を使い少し劇画的にしたタッチの「線画2」、「線画1」と併せて適用されることを前提とした「線画3」を作製した。図19は「線画1」のみを画像表示させたものであり、比較的細い線幅で線画が描かれている。図20は「線画2」のみを画像表示させたものであり、線幅が若干太く、かつ、筋や陰影が付加されている。図21は「線画3」のみを画像表示させたものであり、「線画1」が表示される部分が白抜きになって描かれている。
【0245】
図22〜図26は、本実施形態によってテクスチャに線画が適用された場合の画像表示を示している。
図22は、図18のテクスチャに「線画1」を適用したものであり、完成されたアニメーションのキャラクタが表示されていることが判る。図23は、図18のテクスチャに「線画2」を適用したものであり、線幅が太いタッチのアニメーションのキャラクタが表示されていることが判る。図24は、図18のテクスチャに「線画3」のみを適用したものであり、本来「線画1」とともに適用されるべき線画であるため、輪郭が不自然に表示されていることが判る。図25は、図18のテクスチャに「線画1」と「線画2」とを共に適用したものであり、細い線幅の「線画1」が比較的太い「線画2」に隠されている。本来「線画1」と「線画2」とは択一的に選択されるものだからである。図26は、図18のテクスチャに、「線画1」と「線画3」とを共に適用したものである。「線画1」に「線画3」が重ねられることで、線幅が太く劇画調に表現されている。このように「線画3」は「線画1」と相補的に適用されるものである。
【0246】
(実施形態の効果)
本実施形態は、以下の利点を備える。
1)本実施形態によれば、同一のオブジェクトについて、テクスチャと線画とを分離して記憶し、かつ、一つのオブジェクトについて、複数種類の線画データを用意されており、テクスチャに適用される線画を適宜選択・変更することで、表示されるオブジェクトにおける線の調子(タッチ)を簡単に変更可能である。
【0247】
2)特に、本実施形態によれば、線画のみが線画データとして記憶されるので、通常のテクスチャ情報を含む画像データに比べてデータ容量が遙かに小さく、複数の線画データを記憶させてもメモリ容量の消費は比較的小さいため、メモリ容量が少ない装置においてもバラエティに富む線画表現が可能となる。
【0248】
3)さらに、本実施形態によれば、毛筆で描いた場合の風合いやボールペン、鉛筆で描いた場合の風合いの線画を適用可能なので、いわゆる紙に描画したアニメーションが描画道具によって異なる印象を与えるのと同じように、表示画像における調子(タッチ)の微妙な差を表現可能である。
【0249】
4)またさらに、本実施形態によれば、線画として、輪郭線や仕切り線のみならず、例えば、皺、傷、筋、陰影、アザ、ほくろ等、テクスチャ表面に表現する微細な線分の集合を含めたので、線画の選択によってアニメーションの印象を大きく変化させることが可能である。
【0250】
5)また本実施形態によれば、複数組み合わせて適用される線画を、相補的な関係となるように作製したので、線の太さを任意に変更可能としたり、輪郭線や仕切り線は同じながら、他の要素、例えば、皺、傷、筋、陰影、アザ、ほくろ等を加えることができ、多彩な画像表現が可能である。
【0251】
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく種々に変形して適用することが可能である。
まず、本発明の画像生成装置を適用するハードウェアは上記構成に限定されずに適用が可能である。
図17に、図5で示した画像生成部405の変形例を示す。図17に示すように、当該画像生成部405は、フレーム画像記憶部503が複数のレイヤを備えていない。この構成では、画像データ生成部502が、テクスチャデータ、選択された線画データ、及びその他のオブジェクトデータを含めて、同時に二次元画像に展開し、一枚の画像データを生成してフレーム画像データとしてフレーム画像記憶部503に記憶されている。このような構成は、例えばビデオRAM202fの容量に制限があるような場合に有効である。
また、上記実施形態では、テクスチャをベースにしていたが、必ずしもテクスチャとともに線画を用いなければならないわけではない。テクスチャのない線画だけのアニメーションやオブジェクトに対しても本発明を適用可能だからである。すなわち、上記実施形態でテクスチャデータが無いものとして、線画のみの単独または複数組合せて適用してもよい。
【0252】
また、上記実施形態では、遊技機としてパチンコ機を例示したが、遊技機としてはスロットマシンに適用可能である。さらに遊技機の枠を超えて、ゲーム装置やシミュレーション装置の画像表示に本発明に係る画像生成処理を適用してもよい。すなわち、テクスチャに線画を適用してオブジェクトを表示することができるという点では、スロットマシンもゲーム装置、シミュレーション装置も、本実施形態におけるパチンコ機と同じだからである。
【図面の簡単な説明】
【0253】
【図1】本実施形態のパチンコ機の外観構成の一例を示す正面図
【図2】パチンコ機100のシステム構成の一例を示すブロック図
【図3】メイン制御基板201の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図
【図4】サブ制御基板202の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図
【図5】画像生成部の機能的な構成の詳細を示す機能ブロック図
【図6】メイン制御基板における処理動作の一例を示すメインフローチャート
【図7】図6のステップS2における一般入賞処理の詳細について説明するフローチャート
【図8A】図6のステップS3における普通図柄作動ゲート通過処理の詳細について説明するフローチャート
【図8B】図6のステップS3における普通図柄作動ゲート通過処理の詳細について説明するフローチャート
【図9A】図6のステップS4における始動入賞処理の詳細について説明するフローチャート
【図9B】図6のステップS4における始動入賞処理の詳細について説明するフローチャート
【図10】図6のステップS5における特別遊技実行処理の詳細について説明するフローチャート
【図11】サブ制御基板202における通常遊技における処理動作の一例を示すフローチャート
【図12】実施形態の画像生成処理の詳細について説明するフローチャート
【図13A】実施形態で表示されるオブジェクトの一例
【図13B】上記オブジェクトを構成するテクスチャの一例
【図13C】上記テクスチャに適用される線画の一例(LN1)
【図13D】上記テクスチャに適用される線画の一例(LN2)
【図13E】上記テクスチャに適用される線画の一例(LN3)
【図14】上記テクスチャに線画LN2を適用した場合のオブジェクト表示例
【図15】上記テクスチャに線画LN2及びLN3を共に適用した場合のオブジェクト表示例
【図16A】相補的な線画の例であり、第1の線画LN4
【図16B】相補的な線画の例であり、第1の線画に組み合わせられる第2の線画LN5
【図16C】第1の線画と第2の線画とを共に適用した場合の線幅の変化の表示例
【図17】サブ制御基板202の構成の変形例
【図18】実施例のテクスチャ表示例
【図19】実施例の線画1表示例
【図20】実施例の線画2表示例
【図21】実施例の線画3表示例
【図22】実施例のテクスチャに線画1を適用したオブジェクト表示例
【図23】実施例のテクスチャに線画2を適用したオブジェクト表示例
【図24】実施例のテクスチャに線画3を適用したオブジェクト表示例
【図25】実施例のテクスチャに線画1と線画2とを共に適用したオブジェクト表示例
【図26】実施例のテクスチャに線画1と線画3とを共に適用したオブジェクト表示例
【符号の説明】
【0254】
100 パチンコ機
103 普通図柄作動ゲート
106 特別図柄表示装置
107 演出表示装置
108 普通図柄表示装置
112 始動入賞口
113 大入賞口
131 発射ハンドル
132 操作スイッチ
201 メイン制御基板203 入賞口基板
210 始動入賞口スイッチ
215 普通電動役物ソレノイド
301 入賞判定部
302 フラグ記憶部
304 特別図柄抽選部305 当選判定部
306 特別図柄表示指示部
309 普通図柄抽選部310 当選判定部
311 普通図柄表示指示部
312 普通電動役物駆動指示部
313 演出コマンド生成部
401 演出コマンド解析部
402 演出制御部
403 演出パターン記憶部
404 フラグ記憶部
405 画像生成部
406 音声生成部
5000 線画データ記憶部
5001 テクスチャデータ記憶部
5002 オブジェクトデータ記憶部
501 線画選択手段
502 画像データ生成手段
503 フレーム画像記憶部
5030 テクスチャデータレイヤ
5031 第1線画データレイヤ
5032 第2線画データレイヤ
504 画像合成部
505 描画制御部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
線画を含むオブジェクトを表示するための画像生成装置において、
該オブジェクトに適用されるテクスチャに対応しているテクスチャデータを記憶するテクスチャデータ記憶部と、
同一のオブジェクトに適用するように作成された線画に対応している線画データを複数記憶する線画データ記憶部と、
該オブジェクトに適用する一以上の該線画を選択する線画選択手段と、
該テクスチャに対し、選択された該線画に対応する線画データを適用した画像データを生成する画像データ生成手段と、
を備えたことを特徴とする画像生成装置。
【請求項2】
複数の前記線画データは、前記線画の線幅または線数を異ならせて表示するものを含む、
請求項1に記載の画像生成装置。
【請求項3】
前記線画選択手段は、複数の前記線画データを読み出して複数の前記線画データに対応する線画を共に前記テクスチャに適用する、
請求項1または2に記載の画像生成装置。
【請求項4】
複数の前記線画データは、第1の線画を表示させるための第1の線画データと、該第1の線画に重ねられた場合に該第1の線画との重複を排除しつつ、該第1の線画とは異なる第2の線画を表示させるための第2の線画データと、を含み、
前記線画選択手段は、該第1の線画データと該第2の線画データとを読み出して、該第1の線画および該第2の線画を共に前記テクスチャに適用する、
請求項3に記載の画像生成装置。
【請求項5】
前記テクスチャデータおよび選択された1以上の前記線画データは、それぞれ異なるレイヤに記憶され、
前記画像データ生成手段は、異なる該レイヤの各々から読み出した前記テクスチャデータおよび1以上の前記線画データを参照してフレーム画像データを生成する、
請求項1に記載の画像生成装置。
【請求項6】
前記画像データ生成手段は、前記テクスチャデータおよび選択された1以上の前記線画データを参照して1つのフレーム画像データを生成して記憶する、
請求項1に記載の画像生成装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像生成装置を備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項8】
線画を含むオブジェクトを表示するための画像生成方法において、
同一のオブジェクトに適用するように作成された一以上の該線画を選択するステップと、
該オブジェクトに適用されるテクスチャに対し、選択された該線画に対応する線画データを適用した画像データを生成するステップと、
を備えたことを特徴とする画像生成方法。
【請求項9】
前記線画を選択するステップでは、複数の前記線画データを読み出して複数の前記線画データに対応する線画を共に前記テクスチャに適用する、
請求項8に記載の画像生成方法。
【請求項10】
複数の前記線画データは、第1の線画を表示させるための第1の線画データと、該第1の線画に重ねられた場合に該第1の線画との重複を排除しつつ、該第1の線画とは異なる第2の線画を表示させるための第2の線画データと、を含み、
前記線画を選択するステップでは、該第1の線画データと該第2の線画データとを読み出して、該第1の線画および該第2の線画を共に前記テクスチャに適用する、
請求項9に記載の画像生成方法。
【請求項11】
請求項8乃至10のいずれか一項に記載の画像生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図13E】
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【図14】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2007−151944(P2007−151944A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−353803(P2005−353803)
【出願日】平成17年12月7日(2005.12.7)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】