画像表示パネル、画像表示装置及び画像表示パネルの製造方法
【課題】本発明は、例えば有機EL素子等の自発光素子を使用したアクティブマトリックス型の画像表示装置に適用して、従来に比して筺体設計の制約を低減し、画質の劣化を防止する。
【解決手段】本発明は、画像表示用の自発光素子6とは逆側に、輝度調整に使用するモニタ用の自発光素子26Dからモニタ用光L1Dを出射する。
【解決手段】本発明は、画像表示用の自発光素子6とは逆側に、輝度調整に使用するモニタ用の自発光素子26Dからモニタ用光L1Dを出射する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示パネル、画像表示装置及び画像表示パネルの製造方法に関し、例えば有機EL素子等の自発光素子を使用したアクティブマトリックス型の画像表示装置に適用することができる。本発明は、画像表示用の自発光素子とは逆側に、輝度調整に使用するモニタ用の自発光素子からモニタ用光を出射することにより、従来に比して筺体設計の制約を低減し、画質の劣化を防止する。
【背景技術】
【0002】
近年、有機EL素子を用いたアクティブマトリックス型の画像表示装置の開発が盛んになっている。ここで有機EL素子は、発光輝度Lが発光効率Φ・駆動電流Iで表される電流駆動型の自発光素子である。有機EL素子を用いたアクティブマトリックス型の画像表示装置は、有機EL素子と有機EL素子を駆動する駆動回路とによる画素回路をマトリックス状に配置して画像表示部が形成され、この画像表示部で所望の画像を表示する。
【0003】
しかしながら有機EL素子は、発光輝度が高ければ高い程、また長時間使用すればする程、発光効率が低下する。その結果、有機EL素子を使用した画像表示装置は、コントラストの大きな静止画像を長時間表示すると、いわゆる焼き付き、色度の変化が発生する。また経時変化により輝度が変化する。そこで例えば特開2007−156044号公報には、発光輝度の低下を補正して焼きつき、色度の変化等を防止する構成が開示されている。
【0004】
ここで図11(A)は、特開2007−156044号公報に開示の画像表示装置を示す図である。この画像表示装置1は、輝度補正部2を介して入力される画像データD1で画像表示パネル3を駆動し、所望の画像を表示する。ここで画像表示パネル3は、画素回路5をマトリックス状に配置して画像表示部4が作成される。各画素回路5は、画素を構成する有機EL素子6と有機EL素子6を駆動する駆動回路とにより作成される。画像表示パネル3は、図示しない信号線駆動回路及び走査線駆動回路により画像データD1に応じて各画素回路5を駆動し、画像データD1による画像を画像表示部4で表示する。
【0005】
なおA−A線により断面を取って図11(B)に示すように、この図11(A)の画像表示パネル3は、いわゆるトップエミッション方式である。従って画像表示パネル3は、図11(B)との対比により図12に部分的に拡大して示すように、ガラス等の下部絶縁基板8上にTFT9等が作成されて各画素回路5の駆動回路が作成される。その後、下部電極11、有機EL層12、上部電極13が順次作成されて有機EL素子6が作成された後、上部透明基板14により全体が封止される。各有機EL素子6は、下部電極11及び上部電極13がそれぞれ反射電極及び透明電極により作成され、上部透明基板14側に出射光L1を出射する。
【0006】
画像表示パネル3は、さらに画像表示部4以外の部位に、モニタ用の画素回路5D及び受光素子7が設けられ、画素回路5Dに設けられた有機EL素子6Dの出射光L1Dを受光素子7で受光する。
【0007】
輝度補正部2は、この受光素子7で検出される有機EL素子6Dの発光輝度(図11では輝度情報により示す)に基づいて、モニタ用の画素回路5Dに設けられた有機EL素子6Dの発光効率の変化を計測する。また画像表示部4に設けられた有機EL素子6の駆動と有機EL素子6Dの駆動との対比により、発光効率の計測結果から各有機EL素子6Dの発光効率の変化を予測し、この予測結果に基づいて画像データD1の階調を補正する。
【0008】
また特開2006−11388号公報には、同様のダミー画素を用いて、温度変化による有機EL素子の発光輝度の変動を補正する方法が提案されている。
【特許文献1】特開2007−156044号公報
【特許文献2】特開2006−11388号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで特開2007−156044号公報等に開示の画像表示装置では、ディスプレイの筺体設計に著しい制約が発生する問題がある。
【0010】
すなわち画像表示装置1は、画像表示部4に対応する形状の開口が筐体に形成され、画像表示部4を見て取ることができるように、また画像表示部4の周囲を見て取ることができないように、この開口が形成された部位に画像表示パネル3が配置される。従って図11の構成により、画像表示パネル3の出射面側に受光素子7を配置する場合、筐体の厚みを十分に薄くすることが困難になり、これにより筺体設計に制約が発生する。また受光素子7に外来光が入射しないよう構成することが必要であり、さらには有機EL素子の出射光を遮光する必要もあり、これによっても筺体設計に制約が発生する。
【0011】
またダミー画素の出射光L1Dが画像表示部4に漏れ出し、画質が劣化する恐れもある。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、従来に比して筺体設計の制約を低減し、画質の劣化を防止することができる画像表示パネル、画像表示装置及び画像表示パネルの製造方法を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するため請求項1の発明は、画像表示パネルに適用して、下部基板と、前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有する。ここで前記画像表示用の自発光素子が、前記下部基板側又は前記上部基板側に出射光を出射し、前記モニタ用の自発光素子が、少なくとも前記上部基板側又は前記下部基板側に前記モニタ用光を出射する。
【0013】
また請求項6の発明は、画像表示パネルに適用して、下部基板と、前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有する。ここで前記画像表示用の自発光素子が、前記下部基板側又は前記上部基板側に出射光を出射し、前記モニタ用の自発光素子が、前記上部基板側又は前記下部基板側に前記モニタ用光を出射する。また前記モニタ用光を受光する受光素子が設けられる。
【0014】
また請求項8の発明は、画像表示装置に適用して、画像データを表示する画像表示パネルと、前記画像表示パネルに設けられた受光素子の受光結果に基づいて、前記画像表示パネルの発光輝度を補正する輝度補正部とを有する。ここで前記画像表示パネルは、下部基板と、前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、前記画像表示用の自発光素子が、前記下部基板側又は前記上部基板側に出射光を出射し、前記モニタ用の自発光素子が、前記上部基板側又は前記下部基板側に前記モニタ用光を出射し、前記モニタ用光を受光する前記受光素子が設けられる。
【0015】
また請求項10の発明は、下部基板と、前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、前記画像表示用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子であり、前記モニタ用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、前記下部電極作成ステップが、前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子の反射電極を作成する下部電極側の反射電極作成ステップと、前記画像表示用の自発光素子の反射電極上に、透明電極を作成すると共に、前記下部基板上に、前記モニタ用の自発光素子の透明電極を作成する下部電極側の透明電極作成ステップとであるようにする。
【0016】
また請求項11の発明は、下部基板と、前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、前記画像表示用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子であり、前記モニタ用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、前記上部電極作成ステップが、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の前記有機EL層上に、透明電極を作成する上部電極側の透明電極作成ステップと、前記モニタ用の自発光素子の透明電極上に、反射電極を作成する上部電極側の反射電極作成ステップとであるようにする。
【0017】
また請求項12の発明は、下部基板と、前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、前記画像表示用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子であり、前記モニタ用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、前記有機EL層作成ステップが、有機EL層を構成する複数の有機層の全部又は一部が、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子で、同一工程で作成される。
【0018】
また請求項13の発明は、下部基板と、前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、前記画像表示用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子であり、前記モニタ用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、前記下部電極作成ステップが、前記下部基板上に、前記モニタ用の自発光素子の反射電極を作成する下部電極側の反射電極作成ステップと、前記モニタ用の自発光素子の反射電極上に、透明電極を作成すると共に、前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子の透明電極を作成する下部電極側の透明電極作成ステップとであるようにする。
【0019】
また請求項14の発明は、下部基板と、前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、前記画像表示用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子であり、前記モニタ用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、前記上部電極作成ステップが、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の前記有機EL層上に、透明電極を作成する上部電極側の透明電極作成ステップと、前記画像表示用の自発光素子の透明電極上に、反射電極を作成する上部電極側の反射電極作成ステップとであるようにする。
【0020】
また請求項15の発明は、下部基板と、前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、前記画像表示用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子であり、前記モニタ用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、前記有機EL層作成ステップが、有機EL層を構成する複数の有機層の全部又は一部が、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子で、同一工程で作成される。
【0021】
請求項1、請求項6、又は請求項8の構成により、画像表示用の自発光素子が、下部基板側又は上部基板側に出射光を出射し、モニタ用の自発光素子が、上部基板側又は下部基板側にモニタ用光を出射すれば、画像表示パネルの出射面とは逆側面にモニタ用光を受光する受光素子を配置することができる。従って筺体設計の制約を低減することができる。また画像表示部へのモニタ用光の漏れ込みを低減し、画質劣化を低減することができる。
【0022】
また請求項10、請求項11、請求項12、請求項13、請求項14、又は請求項15の構成によれば、画像表示パネルの出射面とは逆側面にモニタ用光を受光する受光素子を配置するようにして、筺体設計の制約を低減し、画質劣化を低減することができる。さらに画像表示用の有機EL素子及びモニタ用の有機EL素子の双方を、有機EL素子層を透明電極で挟持した構成とすることができる。また画像表示用の有機EL素子及びモニタ用の有機EL素子の双方で、これら有機EL素子層、透明電極をそれぞれ同一工程で同時に作成することができる。従って画像表示用の有機EL素子及びモニタ用の有機EL素子間の特性のばらつきを低減し、輝度補正の精度を向上することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、従来に比して筺体設計の制約を低減し、画質の劣化を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳述する。なお説明は、以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.第3の実施の形態
4.第4の実施の形態
5.第5の実施の形態
6.第6の実施の形態
7.第7の実施の形態
8.第8の実施の形態
9.第9の実施の形態
10.変形例
<第1の実施の形態>
〔実施の形態の構成〕
図1は、図11との対比により本発明の第1の実施の形態の画像表示装置を示す図である。この画像表示装置21において、図11について上述した画像表示装置1と同一の構成は、対応する符号を付して示し、重複した説明は省略する。
【0025】
この画像表示装置21は、輝度補正部2を介して入力される画像データD1で画像表示パネル23を駆動し、所望の画像を表示する。ここで画像表示パネル23は、画素回路5をマトリックス状に配置して画像表示部4が作成され、この画像表示部4に設けられる画像表示用の有機EL素子6がトップエミッション方式により作成される。また画像表示パネル23は、モニタ用の画素回路25Dが設けられ、このモニタ用の画素回路25Dに設けられる有機EL素子26Dがボトムエミッション方式により作成される。従ってモニタ用の画素回路25Dは、有機EL素子26Dの出射光L1Dを裏面側に出射する。以下、モニタ用の画素回路25Dに設けられた有機EL素子26Dの出射光を適宜、モニタ用光と呼ぶ。なおモニタ用の画素回路25Dは、画像表示部4の画素回路5と同一の大きさ、同一の形状で作成される。
【0026】
画像表示装置21は、モニタ用光L1Dを受光する受光素子7が、画像表示パネル23の裏面側に配置される。なお受光素子7は、例えはフォトダイオードであり、例えば透明接着材を用いた接着により配置される。画像表示装置21は、輝度補正部2により、有機EL素子26Dを一定の条件で駆動し、受光素子7の受光結果によりこの有機EL素子26Dの発光効率の変化を一定の時間間隔で検出する。また検出した発光効率の変化に基づいて、輝度補正部2により、画像データD1の階調を補正して画像表示パネル23に出力し、これにより発光輝度の低下を補正して焼き付きを防止する。なお輝度補正部2による有機EL素子26Dの駆動は、必要に応じて所定の固定の駆動電圧又は駆動電流により駆動してもよく、さらには画像データD1に応じた駆動電圧又は駆動電流で駆動してもよい。また有機EL素子26Dの発光効率を検出する時間間隔にあっても、必要に応じて種々に設定することができる。
【0027】
図2は、画像表示パネル23の製造工程の説明に供する断面図である。画像表示パネル23は、ガラス等の下部絶縁基板8上にTFT9等が作成されて各画素回路5、25Dの駆動回路が作成される。その後、有機EL素子6及び26Dが作成された後、上部透明基板14により全体が封止される。
【0028】
ここで有機EL素子6及び26Dは、画像表示用の有機EL素子6の下部電極11が反射電極により作成された後、モニタ用の有機EL素子26Dの下部電極11Dが透明電極により作成される。なお画像表示用の有機EL素子6の下部電極11の作成工程と、モニタ用の有機EL素子26Dの下部電極11Dの作成工程とは、順序を入れ換えるようにしてもよい。
【0029】
続いて有機EL素子6及び26Dは、有機EL層12が同一工程で同時に作成される。なおここで有機EL層12は、ホール注入層31、ホール輸送層32、発光層37、電子輸送層34、電子注入層35の積層により作成される。
【0030】
続いて有機EL素子6及び26Dは、画像表示用の有機EL素子6の上部電極13が透明電極により作成された後、モニタ用の有機EL素子26Dの上部電極13Dが反射電極により作成される。なお画像表示用の有機EL素子6の上部電極13の作成工程と、モニタ用の有機EL素子26Dの上部電極13Dの作成工程とは、順序を入れ換えるようにしてもよい。
【0031】
〔実施の形態の動作〕
以上の構成において、この画像表示装置21では(図1)、表示対象の画像データD1が輝度補正部2を介して画像表示パネル23に入力され、この画像データD1により画像表示部4が駆動される。画像表示部4では、この画像データD1による駆動により、各画素回路5で有機EL素子6が駆動され、これにより画像データD1の画像が画像表示部4で表示される。
【0032】
しかしながら有機EL素子6は、長時間の使用等により発光効率が変化する欠点があり、その結果、画像表示装置21では、いわゆる焼き付き、色度の変化が発生する恐れがある。また経時変化により輝度が変化する。そこで画像表示装置21では、画像表示部4に設けられた有機EL素子6のモニタ用に、画像表示用とは別に、モニタ用の有機EL素子26Dが設けられる。またこのモニタ用の有機EL素子26Dの出射光L1Dが受光素子7で受光され、この受光素子7の受光結果によりモニタ用の有機EL素子26Dにおける発光効率が輝度補正部2で検出される。画像表示装置21では、このモニタ用の有機EL素子26Dにおける発光効率に基づいて、画像表示パネル23に出力する画像データD1の階調が補正され、画像表示部4における発光効率の変化による発光輝度の変化が抑圧される。その結果、画像表示装置21では、いわゆる焼き付き、色度の変化、経時変化による輝度変化を防止することができる。
【0033】
また有機EL素子6、有機EL素子6の駆動回路を構成するTFT等は、温度による特性変動が大きい欠点があり、画像表示装置21では、この特性変動によって輝度、色度が変化する恐れがある。しかしながらこの実施の形態のように、モニタ用の有機EL素子26D、受光素子7、輝度補正部2による構成を設ける場合には、温度による輝度、色度の変化も併せて防止することができる。
【0034】
しかしながら単純に、画像表示用の有機EL素子6とモニタ用の有機EL素子26Dとを同一に作成したのでは、画像表示用の有機EL素子6とモニタ用の有機EL素子26Dとで出射光の出射方向が同一となる。その結果、モニタ用の有機EL素子26Dの出射光を受光する受光素子7を画像表示パネルの出射面側に配置することが必要になる(図11、図12参照)。この場合、受光素子7によって、筐体の厚みを薄くすることが困難になったり、受光素子7に外来光が入射しないよう構成することが必要になったりし、その結果、筺体設計に著しい制約が発生する。またモニタ用の有機EL素子26Dからの光L1Dが画像表示部4に漏れ出し、画質が劣化する恐れもある。
【0035】
そこで画像表示装置21では、画像表示用の有機EL素子6とは逆側に出射光を出射するようにモニタ用の有機EL素子26Dが作成される。より具体的には、画像表示用の有機EL素子6がトップエミッション方式により作成され、モニタ用の有機EL素子26Dがボトムエミショッン方式により作成される。従ってモニタ用の有機EL素子26Dの出射光L1Dを受光する受光素子7については、出射面の逆側面である裏面に配置することができ、画像表示パネル23の出射面を平坦な面とすることができる。その結果、出射面に受光素子を配置することによる筺体設計の著しい制約を有効に回避し、従来に比して筐体設計を簡略化することができる。またモニタ用の有機EL素子から出射される出射光を出射面側で遮光する必要が無いことによっても、従来に比して筐体設計を簡略化することができる。また出射面とは逆側に向けてモニタ用の有機EL素子26Dから出射光L1Dが出射されることにより、従来に比して画像表示部4に漏れ出す光も低減することができ、その結果、画質劣化を低減することができる。
【0036】
このため画像表示装置21では(図2)、画像表示用の有機EL素子6の下部電極11及び上部電極13がそれぞれ反射電極及び透明電極で作成され、モニタ用の有機EL素子26Dの下部電極11D及び上部電極13Dがそれぞれ透明電極及び反射電極で作成される。画像表示装置21では、画像表示用の有機EL素子6の下部電極11、モニタ用の有機EL素子26Dの下部電極11Dを作成した後、画像表示用の有機EL素子6の有機EL層12、モニタ用の有機EL素子26Dの有機EL層12が作成される。画像表示用の有機EL素子6の有機EL層12、モニタ用の有機EL素子26Dの有機EL層12は同一工程で同時に作成されることが好ましい。有機EL層は複数の有機層で構成されること一般的であるが、その全層でなくても、少なくとも1つ以上の有機層が同一工程で同時に作成されることがこのましい。その後、画像表示装置21では、画像表示用の有機EL素子6の上部電極13、モニタ用の有機EL素子26Dの上部電極13Dが作成される。
【0037】
その結果、画像表示装置21では、画像表示用及びモニタ用の有機EL素子6及び26Dをそれぞれトップエミッション方式及びボトムエミッション方式で作成する場合にあっても、これら有機EL素子6及び26D間の特性のばらつきを極力小さくすることができる。その結果、輝度補正部2による輝度補正の精度を十分に確保することができる。
【0038】
〔実施の形態の効果〕
以上の構成によれば、画像表示用の自発光素子とは逆側に、モニタ用の自発光素子からモニタ用光を出射することにより、従来に比して筺体設計の制約を低減し、画質の劣化を防止することができる。
【0039】
すなわち画像表示用の自発光素子をトップエミッション方式の有機EL素子とし、モニタ用の自発光素子をボトムエミッション方式の有機EL素子とすることにより、従来に比して筺体設計の制約を低減し、画質の劣化を防止することができる。
【0040】
<第2の実施の形態>
図3は、図2との対比により、本発明の第2の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。この実施の形態の画像表示装置は、画像表示パネル23に代えて、この図3に示す画像表示パネルが適用される点を除いて、第1の実施の形態の画像表示装置と同一に構成される。
【0041】
ここで画像表示パネル33は、画像表示用及びモニタ用の有機EL素子6及び26Dに代えて、画像表示用及びモニタ用の有機EL素子36及び36Dが配置される点を除いて、第1の実施の形態の画像表示パネル23と同一に構成される。また有機EL素子36及び36Dは、それぞれ下部電極11、上部電極13Dの構成が異なる点を除いて、有機EL素子6及び26Dと同一に構成される。
【0042】
ここで画像表示パネル33は、ガラス等の下部絶縁基板8上にTFT9等が作成されて各画素回路5、25Dの駆動回路が作成される。その後、有機EL素子36及び36Dが作成された後、上部透明基板14により全体が封止される。
【0043】
ここで有機EL素子36及び36Dは、画像表示用の有機EL素子36の下部電極11に対応する部位に、反射電極11Rが作成される。続いて有機EL素子36及び36Dは、この反射電極11Rの上と、モニタ用の有機EL素子36Dの下部電極11に対応する部位とに、同時に、透明電極11T、11Dが作成される。有機EL素子36及び36Dは、続いて有機EL層12が同一工程で同時に配置される。
【0044】
これにより有機EL素子36及び36Dは、共に有機EL層12との界面側に透明電極11T、11Dを配置して下部電極11、11Dが作成される。より具体的には、画像表示用の有機EL素子36は、反射電極11Rと透明電極11Tとの積層による反射電極構造により下部電極が作成され、モニタ用の有機EL素子36Dは、透明電極11Dにより下部電極が作成される。
【0045】
続いて有機EL素子36及び36Dは、画像表示用の有機EL素子36及びモニタ用の有機EL素子36Dの上部電極13、13Dに対応する部位に、透明電極13、13DTが作成される。続いて有機EL素子36及び36Dは、モニタ用の有機EL素子36Dの透明電極13DTの上に、反射電極13DRが作成される。
【0046】
これにより有機EL素子36及び36Dは、共に有機EL層12との界面側に透明電極11T、11Dを配置して上部電極13、13Dが作成される。より具体的には、画像表示用の有機EL素子36は、透明電極により上部電極13が作成され、モニタ用の有機EL素子36Dは、透明電極13DTと反射電極13DRとの積層による反射電極構造により上部電極が作成される。
【0047】
図3の構成によれば、有機EL層との界面に透明電極を配置して、それぞれ画像表示用の有機EL素子の反射電極及びモニタ用の有機EL素子の反射電極を作成することにより、一段と有機EL素子36及び36D間の特性のばらつきを小さくし、輝度補正部2による輝度補正の精度を一段と向上することができる。
【0048】
<第3の実施の形態>
図4は、図2及び図3との対比により、本発明の第3の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。この実施の形態の画像表示装置は、この図4に示す画像表示パネル43が適用される点を除いて、上述の実施の形態の画像表示装置と同一に構成される。
【0049】
ここで画像表示パネル43は、画像表示用及びモニタ用の有機EL素子6及び26Dに代えて、画像表示用及びモニタ用の有機EL素子46及び46Dが配置される点を除いて、第1の実施の形態の画像表示パネル23と同一に構成される。また有機EL素子46及び46Dは、それぞれ下部電極11、上部電極13Dの構成が異なる点を除いて、有機EL素子6及び26Dと同一に構成される。
【0050】
ここで画像表示パネル43は、ガラス等の下部絶縁基板8上にTFT9等が作成されて各画素回路5、25Dの駆動回路が作成される。その後、有機EL素子46及び46Dが作成された後、上部透明基板14により全体が封止される。
【0051】
有機EL素子46及び46Dは、同一材料により膜厚を異ならせて下部電極11及び11Dがそれぞれ反射電極及び透明電極により作成された後、同一工程で同時に有機EL層12が作成される。続いて同一材料により膜厚を異ならせて上部電極13及び13Dがそれぞれ透明電極及び反射電極により作成される。
【0052】
なお下部電極11及び11D、上部電極13及び13Dは、マスクを交換して2回のスパッタリング処理を実行することにより、同一材料で異なる膜厚で作成される。また一定膜厚以下により作成して透明電極とされ、一定膜厚以上により作成して反射電極とされる。
【0053】
この実施の形態では、同一材料を用いて膜厚の変化により反射電極及び透明電極を作成することにより、画像表示用の有機EL素子とモニタ用の有機EL素子とで有機EL層及び有機EL層の界面材料を同一とすることができ、これによっても一段と有機EL素子46及び46D間の特性のばらつきを小さくし、輝度補正部2による輝度補正の精度を一段と向上することができる。
【0054】
<第4の実施の形態>
図5は、図2との対比により、本発明の第4の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。この実施の形態の画像表示装置は、この図5に示す画像表示パネル53が適用される点を除いて、第1の実施の形態の画像表示装置と同一に構成される。
【0055】
ここで画像表示パネル53は、モニタ用の有機EL素子26Dに代えてモニタ用の有機EL素子56Dが配置される点を除いて、第1の実施の形態の画像表示パネル23と同一に構成される。またモニタ用の有機EL素子56Dは、上部電極13Dが、画像表示用の有機EL素子6の上部電極13と同一工程で同一に作成される点を除いて、有機EL素子26Dと同一に構成される。
【0056】
従って画像表示パネル53は、モニタ用の有機EL素子56Dが、符号L1DU及びL1DDにより示すように、出射面及び出射面の裏面に出射光を出射し、裏面側に出射するモニタ用光L1DDを受光素子7で受光する。
【0057】
この実施の形態によれば、出射面側にもモニタ用光を出射するようにしても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。またこの実施の形態では、モニタ用の有機EL素子と画像表示用の有機EL素子とで有機EL層、上部電極を共通化することができ、簡易な構成で、有機EL素子6及び56D間の特性のばらつきを小さくし、輝度補正部2による輝度補正の精度を一段と向上することができる。
【0058】
<第5の実施の形態>
図6は、図2〜図5との対比により、本発明の第5の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。この実施の形態の画像表示装置は、この図6に示す画像表示パネル63が適用される点を除いて、上述の各実施の形態の画像表示装置と同一に構成される。
【0059】
この画像表示パネル63は、画素回路5、25Dの駆動回路を作成する際に、併せて受光素子67が下部絶縁基板8上に作成される。画像表示パネル63は、この受光素子67に関する構成が異なる点を除いて、上述の第1〜第4の実施の形態と同一に構成される。
【0060】
この実施の形態によれば、画素回路の駆動回路を作成する際に、併せて受光素子を下部基板上に作成することにより、一段と簡易な製造工程により、上述の第1〜第4の実施の形態と同一の効果を得、さらに画像表示パネルを薄型化することができる。
【0061】
<第6の実施の形態>
図7は、図2〜図6との対比により、本発明の第6の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。この実施の形態の画像表示装置は、この図7に示す画像表示パネル73が適用される点を除いて、上述の各実施の形態の画像表示装置と同一に構成される。
【0062】
この画像表示パネル73は、モニタ用の有機EL素子76Dを、画像表示用の有機EL素子6Dに比して大面積により作成して開口率を増大させる点を除いて、上述の各実施の形態の画像表示装置と同一に構成される。なおモニタ用の有機EL素子76Dを構成する画素回路のレイアウト、配線パターンの変更等により開口率を増大させてもよい。
【0063】
この実施の形態では、モニタ用の有機EL素子の開口率を、画像表示用の有機EL素子に比して増大させることにより、モニタ用光の有機EL素子における効率の変化を一段と高い精度で検出することができる。従って上述の各実施の形態に比して、一段と輝度調整の精度を向上することができる。
【0064】
<第7の実施の形態>
図8は、図2〜図7との対比により、本発明の第7の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。この実施の形態の画像表示装置は、この図8に示す画像表示パネル83が適用される点を除いて、上述の各実施の形態の画像表示装置と同一に構成される。
【0065】
ここで画像表示パネル83は、モニタ用の有機EL素子86Dがパッシブ型により駆動される点を除いて、上述の各実施の形態の画像表示装置と同一に構成される。
【0066】
この実施の形態では、モニタ用の有機EL素子をパッシブ型により駆動することにより、簡易な構成で、上述の各実施の形態と同一の効果を得ることができる。
【0067】
<第8の実施の形態>
図9は、図2との対比により、本発明の第8の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。この実施の形態の画像表示装置は、この図9に示す画像表示パネル93が適用される点を除いて、上述の各実施の形態の画像表示装置と同一に構成される。
【0068】
ここで画像表示パネル93は、画像表示用の有機EL素子96がボトムエミッション方式により作成され、モニタ用の有機EL素子96Dがトップエミッション方式により作成される。従って受光素子7は、出射面の裏面に配置されるものの、この裏面が上部基板14側である点で上述の各実施の形態の画像表示パネルと異なることになる。画像表示パネル93は、この有機EL素子96、96Dに関する構成が異なる点を除いて、上述の各実施の形態の画像表示パネルと同一に構成される。
【0069】
より具体的に画像表示用の有機EL素子96は、下部電極11及び上部電極13がそれぞれ透明電極及び反射電極により作成される。またモニタ用の有機EL素子96Dは、下部電極11D及び上部電極13Dがそれぞれ反射電極及び透明電極により作成される。なおこの図9では、図2について上述した画像表示装置における各電極の作成方法により透明電極及び反射電極を作成する場合を示しているものの、透明電極及び反射電極の作成方法は、上述の第1〜第6の実施の形態について説明した各種の作成方法を適用することができる。
【0070】
この実施の形態によれば、画像表示用の有機EL素子及びモニタ用の有機EL素子をそれぞれボトムエミッション方式及びトップエミッション方式により作成する場合でも、上述の各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0071】
<第9の実施の形態>
図10は、図9との対比により、本発明の第9の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。この実施の形態の画像表示装置は、この図10に示す画像表示パネル103が適用される点を除いて、第8の実施の形態の画像表示装置と同一に構成される。
【0072】
ここで画像表示パネル103は、モニタ用の有機EL素子96Dに代えてモニタ用の有機EL素子106Dが配置される点を除いて、第8の実施の形態の画像表示パネル93と同一に構成される。またモニタ用の有機EL素子106Dは、下部電極11Dが、画像表示用の有機EL素子96の下部電極11と同一工程で同一に作成される点を除いて、有機EL素子96Dと同一に構成される。
【0073】
従って画像表示パネル103は、モニタ用の有機EL素子106Dが、符号L1DU及びL1DDにより示すように、出射面及び出射面の裏面に出射光を出射し、裏面側に出射するモニタ用光L1DDを受光素子7で受光する。
【0074】
この実施の形態によれば、画像表示用の有機EL素子をボトムエミッション方式により作成して、出射面側にもモニタ用光を出射するようにしても、上述の各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0075】
<変形例>
なお上述の実施の形態においては、画像表示部の有機EL素子をアクティブ方式により駆動する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、パッシブ型により駆動するようにしてもよい。
【0076】
また上述の実施の形態においては、モニタ用光を受光素子で受光して輝度調整する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば特開2006−11388号公報に開示の手法を適用して、受光素子を使用することなく、モニタ用の有機EL素子を用いて輝度調整する場合にも広く適用することができる。
【0077】
また上述の実施の形態においては、本発明を有機EL素子の画像表示装置に適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、電流駆動型の各種自発光素子による画像表示装置に広く適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明は、例えば有機EL素子等の自発光素子を使用したアクティブマトリックス型の画像表示装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の第1の実施の形態の画像表示装置を示す図である。
【図2】図1の画像表示装置の画像表示パネルを示す断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。
【図7】本発明の第6の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。
【図8】本発明の第7の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。
【図9】本発明の第8の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。
【図10】本発明の第9の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。
【図11】従来の画像表示装置を示す図である。
【図12】図11の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。
【符号の説明】
【0080】
1、21……画像表示装置、2……輝度補正部、3、23、33、43、53、63、73、83、93、103……画像表示パネル、6、6D、26D、36、36D、46、46D、56D、66、66D、76D、86D、96、96D、106D……有機EL素子、7、67……受光素子
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示パネル、画像表示装置及び画像表示パネルの製造方法に関し、例えば有機EL素子等の自発光素子を使用したアクティブマトリックス型の画像表示装置に適用することができる。本発明は、画像表示用の自発光素子とは逆側に、輝度調整に使用するモニタ用の自発光素子からモニタ用光を出射することにより、従来に比して筺体設計の制約を低減し、画質の劣化を防止する。
【背景技術】
【0002】
近年、有機EL素子を用いたアクティブマトリックス型の画像表示装置の開発が盛んになっている。ここで有機EL素子は、発光輝度Lが発光効率Φ・駆動電流Iで表される電流駆動型の自発光素子である。有機EL素子を用いたアクティブマトリックス型の画像表示装置は、有機EL素子と有機EL素子を駆動する駆動回路とによる画素回路をマトリックス状に配置して画像表示部が形成され、この画像表示部で所望の画像を表示する。
【0003】
しかしながら有機EL素子は、発光輝度が高ければ高い程、また長時間使用すればする程、発光効率が低下する。その結果、有機EL素子を使用した画像表示装置は、コントラストの大きな静止画像を長時間表示すると、いわゆる焼き付き、色度の変化が発生する。また経時変化により輝度が変化する。そこで例えば特開2007−156044号公報には、発光輝度の低下を補正して焼きつき、色度の変化等を防止する構成が開示されている。
【0004】
ここで図11(A)は、特開2007−156044号公報に開示の画像表示装置を示す図である。この画像表示装置1は、輝度補正部2を介して入力される画像データD1で画像表示パネル3を駆動し、所望の画像を表示する。ここで画像表示パネル3は、画素回路5をマトリックス状に配置して画像表示部4が作成される。各画素回路5は、画素を構成する有機EL素子6と有機EL素子6を駆動する駆動回路とにより作成される。画像表示パネル3は、図示しない信号線駆動回路及び走査線駆動回路により画像データD1に応じて各画素回路5を駆動し、画像データD1による画像を画像表示部4で表示する。
【0005】
なおA−A線により断面を取って図11(B)に示すように、この図11(A)の画像表示パネル3は、いわゆるトップエミッション方式である。従って画像表示パネル3は、図11(B)との対比により図12に部分的に拡大して示すように、ガラス等の下部絶縁基板8上にTFT9等が作成されて各画素回路5の駆動回路が作成される。その後、下部電極11、有機EL層12、上部電極13が順次作成されて有機EL素子6が作成された後、上部透明基板14により全体が封止される。各有機EL素子6は、下部電極11及び上部電極13がそれぞれ反射電極及び透明電極により作成され、上部透明基板14側に出射光L1を出射する。
【0006】
画像表示パネル3は、さらに画像表示部4以外の部位に、モニタ用の画素回路5D及び受光素子7が設けられ、画素回路5Dに設けられた有機EL素子6Dの出射光L1Dを受光素子7で受光する。
【0007】
輝度補正部2は、この受光素子7で検出される有機EL素子6Dの発光輝度(図11では輝度情報により示す)に基づいて、モニタ用の画素回路5Dに設けられた有機EL素子6Dの発光効率の変化を計測する。また画像表示部4に設けられた有機EL素子6の駆動と有機EL素子6Dの駆動との対比により、発光効率の計測結果から各有機EL素子6Dの発光効率の変化を予測し、この予測結果に基づいて画像データD1の階調を補正する。
【0008】
また特開2006−11388号公報には、同様のダミー画素を用いて、温度変化による有機EL素子の発光輝度の変動を補正する方法が提案されている。
【特許文献1】特開2007−156044号公報
【特許文献2】特開2006−11388号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで特開2007−156044号公報等に開示の画像表示装置では、ディスプレイの筺体設計に著しい制約が発生する問題がある。
【0010】
すなわち画像表示装置1は、画像表示部4に対応する形状の開口が筐体に形成され、画像表示部4を見て取ることができるように、また画像表示部4の周囲を見て取ることができないように、この開口が形成された部位に画像表示パネル3が配置される。従って図11の構成により、画像表示パネル3の出射面側に受光素子7を配置する場合、筐体の厚みを十分に薄くすることが困難になり、これにより筺体設計に制約が発生する。また受光素子7に外来光が入射しないよう構成することが必要であり、さらには有機EL素子の出射光を遮光する必要もあり、これによっても筺体設計に制約が発生する。
【0011】
またダミー画素の出射光L1Dが画像表示部4に漏れ出し、画質が劣化する恐れもある。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、従来に比して筺体設計の制約を低減し、画質の劣化を防止することができる画像表示パネル、画像表示装置及び画像表示パネルの製造方法を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するため請求項1の発明は、画像表示パネルに適用して、下部基板と、前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有する。ここで前記画像表示用の自発光素子が、前記下部基板側又は前記上部基板側に出射光を出射し、前記モニタ用の自発光素子が、少なくとも前記上部基板側又は前記下部基板側に前記モニタ用光を出射する。
【0013】
また請求項6の発明は、画像表示パネルに適用して、下部基板と、前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有する。ここで前記画像表示用の自発光素子が、前記下部基板側又は前記上部基板側に出射光を出射し、前記モニタ用の自発光素子が、前記上部基板側又は前記下部基板側に前記モニタ用光を出射する。また前記モニタ用光を受光する受光素子が設けられる。
【0014】
また請求項8の発明は、画像表示装置に適用して、画像データを表示する画像表示パネルと、前記画像表示パネルに設けられた受光素子の受光結果に基づいて、前記画像表示パネルの発光輝度を補正する輝度補正部とを有する。ここで前記画像表示パネルは、下部基板と、前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、前記画像表示用の自発光素子が、前記下部基板側又は前記上部基板側に出射光を出射し、前記モニタ用の自発光素子が、前記上部基板側又は前記下部基板側に前記モニタ用光を出射し、前記モニタ用光を受光する前記受光素子が設けられる。
【0015】
また請求項10の発明は、下部基板と、前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、前記画像表示用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子であり、前記モニタ用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、前記下部電極作成ステップが、前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子の反射電極を作成する下部電極側の反射電極作成ステップと、前記画像表示用の自発光素子の反射電極上に、透明電極を作成すると共に、前記下部基板上に、前記モニタ用の自発光素子の透明電極を作成する下部電極側の透明電極作成ステップとであるようにする。
【0016】
また請求項11の発明は、下部基板と、前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、前記画像表示用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子であり、前記モニタ用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、前記上部電極作成ステップが、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の前記有機EL層上に、透明電極を作成する上部電極側の透明電極作成ステップと、前記モニタ用の自発光素子の透明電極上に、反射電極を作成する上部電極側の反射電極作成ステップとであるようにする。
【0017】
また請求項12の発明は、下部基板と、前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、前記画像表示用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子であり、前記モニタ用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、前記有機EL層作成ステップが、有機EL層を構成する複数の有機層の全部又は一部が、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子で、同一工程で作成される。
【0018】
また請求項13の発明は、下部基板と、前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、前記画像表示用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子であり、前記モニタ用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、前記下部電極作成ステップが、前記下部基板上に、前記モニタ用の自発光素子の反射電極を作成する下部電極側の反射電極作成ステップと、前記モニタ用の自発光素子の反射電極上に、透明電極を作成すると共に、前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子の透明電極を作成する下部電極側の透明電極作成ステップとであるようにする。
【0019】
また請求項14の発明は、下部基板と、前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、前記画像表示用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子であり、前記モニタ用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、前記上部電極作成ステップが、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の前記有機EL層上に、透明電極を作成する上部電極側の透明電極作成ステップと、前記画像表示用の自発光素子の透明電極上に、反射電極を作成する上部電極側の反射電極作成ステップとであるようにする。
【0020】
また請求項15の発明は、下部基板と、前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、前記画像表示用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子であり、前記モニタ用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、前記有機EL層作成ステップが、有機EL層を構成する複数の有機層の全部又は一部が、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子で、同一工程で作成される。
【0021】
請求項1、請求項6、又は請求項8の構成により、画像表示用の自発光素子が、下部基板側又は上部基板側に出射光を出射し、モニタ用の自発光素子が、上部基板側又は下部基板側にモニタ用光を出射すれば、画像表示パネルの出射面とは逆側面にモニタ用光を受光する受光素子を配置することができる。従って筺体設計の制約を低減することができる。また画像表示部へのモニタ用光の漏れ込みを低減し、画質劣化を低減することができる。
【0022】
また請求項10、請求項11、請求項12、請求項13、請求項14、又は請求項15の構成によれば、画像表示パネルの出射面とは逆側面にモニタ用光を受光する受光素子を配置するようにして、筺体設計の制約を低減し、画質劣化を低減することができる。さらに画像表示用の有機EL素子及びモニタ用の有機EL素子の双方を、有機EL素子層を透明電極で挟持した構成とすることができる。また画像表示用の有機EL素子及びモニタ用の有機EL素子の双方で、これら有機EL素子層、透明電極をそれぞれ同一工程で同時に作成することができる。従って画像表示用の有機EL素子及びモニタ用の有機EL素子間の特性のばらつきを低減し、輝度補正の精度を向上することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、従来に比して筺体設計の制約を低減し、画質の劣化を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳述する。なお説明は、以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.第3の実施の形態
4.第4の実施の形態
5.第5の実施の形態
6.第6の実施の形態
7.第7の実施の形態
8.第8の実施の形態
9.第9の実施の形態
10.変形例
<第1の実施の形態>
〔実施の形態の構成〕
図1は、図11との対比により本発明の第1の実施の形態の画像表示装置を示す図である。この画像表示装置21において、図11について上述した画像表示装置1と同一の構成は、対応する符号を付して示し、重複した説明は省略する。
【0025】
この画像表示装置21は、輝度補正部2を介して入力される画像データD1で画像表示パネル23を駆動し、所望の画像を表示する。ここで画像表示パネル23は、画素回路5をマトリックス状に配置して画像表示部4が作成され、この画像表示部4に設けられる画像表示用の有機EL素子6がトップエミッション方式により作成される。また画像表示パネル23は、モニタ用の画素回路25Dが設けられ、このモニタ用の画素回路25Dに設けられる有機EL素子26Dがボトムエミッション方式により作成される。従ってモニタ用の画素回路25Dは、有機EL素子26Dの出射光L1Dを裏面側に出射する。以下、モニタ用の画素回路25Dに設けられた有機EL素子26Dの出射光を適宜、モニタ用光と呼ぶ。なおモニタ用の画素回路25Dは、画像表示部4の画素回路5と同一の大きさ、同一の形状で作成される。
【0026】
画像表示装置21は、モニタ用光L1Dを受光する受光素子7が、画像表示パネル23の裏面側に配置される。なお受光素子7は、例えはフォトダイオードであり、例えば透明接着材を用いた接着により配置される。画像表示装置21は、輝度補正部2により、有機EL素子26Dを一定の条件で駆動し、受光素子7の受光結果によりこの有機EL素子26Dの発光効率の変化を一定の時間間隔で検出する。また検出した発光効率の変化に基づいて、輝度補正部2により、画像データD1の階調を補正して画像表示パネル23に出力し、これにより発光輝度の低下を補正して焼き付きを防止する。なお輝度補正部2による有機EL素子26Dの駆動は、必要に応じて所定の固定の駆動電圧又は駆動電流により駆動してもよく、さらには画像データD1に応じた駆動電圧又は駆動電流で駆動してもよい。また有機EL素子26Dの発光効率を検出する時間間隔にあっても、必要に応じて種々に設定することができる。
【0027】
図2は、画像表示パネル23の製造工程の説明に供する断面図である。画像表示パネル23は、ガラス等の下部絶縁基板8上にTFT9等が作成されて各画素回路5、25Dの駆動回路が作成される。その後、有機EL素子6及び26Dが作成された後、上部透明基板14により全体が封止される。
【0028】
ここで有機EL素子6及び26Dは、画像表示用の有機EL素子6の下部電極11が反射電極により作成された後、モニタ用の有機EL素子26Dの下部電極11Dが透明電極により作成される。なお画像表示用の有機EL素子6の下部電極11の作成工程と、モニタ用の有機EL素子26Dの下部電極11Dの作成工程とは、順序を入れ換えるようにしてもよい。
【0029】
続いて有機EL素子6及び26Dは、有機EL層12が同一工程で同時に作成される。なおここで有機EL層12は、ホール注入層31、ホール輸送層32、発光層37、電子輸送層34、電子注入層35の積層により作成される。
【0030】
続いて有機EL素子6及び26Dは、画像表示用の有機EL素子6の上部電極13が透明電極により作成された後、モニタ用の有機EL素子26Dの上部電極13Dが反射電極により作成される。なお画像表示用の有機EL素子6の上部電極13の作成工程と、モニタ用の有機EL素子26Dの上部電極13Dの作成工程とは、順序を入れ換えるようにしてもよい。
【0031】
〔実施の形態の動作〕
以上の構成において、この画像表示装置21では(図1)、表示対象の画像データD1が輝度補正部2を介して画像表示パネル23に入力され、この画像データD1により画像表示部4が駆動される。画像表示部4では、この画像データD1による駆動により、各画素回路5で有機EL素子6が駆動され、これにより画像データD1の画像が画像表示部4で表示される。
【0032】
しかしながら有機EL素子6は、長時間の使用等により発光効率が変化する欠点があり、その結果、画像表示装置21では、いわゆる焼き付き、色度の変化が発生する恐れがある。また経時変化により輝度が変化する。そこで画像表示装置21では、画像表示部4に設けられた有機EL素子6のモニタ用に、画像表示用とは別に、モニタ用の有機EL素子26Dが設けられる。またこのモニタ用の有機EL素子26Dの出射光L1Dが受光素子7で受光され、この受光素子7の受光結果によりモニタ用の有機EL素子26Dにおける発光効率が輝度補正部2で検出される。画像表示装置21では、このモニタ用の有機EL素子26Dにおける発光効率に基づいて、画像表示パネル23に出力する画像データD1の階調が補正され、画像表示部4における発光効率の変化による発光輝度の変化が抑圧される。その結果、画像表示装置21では、いわゆる焼き付き、色度の変化、経時変化による輝度変化を防止することができる。
【0033】
また有機EL素子6、有機EL素子6の駆動回路を構成するTFT等は、温度による特性変動が大きい欠点があり、画像表示装置21では、この特性変動によって輝度、色度が変化する恐れがある。しかしながらこの実施の形態のように、モニタ用の有機EL素子26D、受光素子7、輝度補正部2による構成を設ける場合には、温度による輝度、色度の変化も併せて防止することができる。
【0034】
しかしながら単純に、画像表示用の有機EL素子6とモニタ用の有機EL素子26Dとを同一に作成したのでは、画像表示用の有機EL素子6とモニタ用の有機EL素子26Dとで出射光の出射方向が同一となる。その結果、モニタ用の有機EL素子26Dの出射光を受光する受光素子7を画像表示パネルの出射面側に配置することが必要になる(図11、図12参照)。この場合、受光素子7によって、筐体の厚みを薄くすることが困難になったり、受光素子7に外来光が入射しないよう構成することが必要になったりし、その結果、筺体設計に著しい制約が発生する。またモニタ用の有機EL素子26Dからの光L1Dが画像表示部4に漏れ出し、画質が劣化する恐れもある。
【0035】
そこで画像表示装置21では、画像表示用の有機EL素子6とは逆側に出射光を出射するようにモニタ用の有機EL素子26Dが作成される。より具体的には、画像表示用の有機EL素子6がトップエミッション方式により作成され、モニタ用の有機EL素子26Dがボトムエミショッン方式により作成される。従ってモニタ用の有機EL素子26Dの出射光L1Dを受光する受光素子7については、出射面の逆側面である裏面に配置することができ、画像表示パネル23の出射面を平坦な面とすることができる。その結果、出射面に受光素子を配置することによる筺体設計の著しい制約を有効に回避し、従来に比して筐体設計を簡略化することができる。またモニタ用の有機EL素子から出射される出射光を出射面側で遮光する必要が無いことによっても、従来に比して筐体設計を簡略化することができる。また出射面とは逆側に向けてモニタ用の有機EL素子26Dから出射光L1Dが出射されることにより、従来に比して画像表示部4に漏れ出す光も低減することができ、その結果、画質劣化を低減することができる。
【0036】
このため画像表示装置21では(図2)、画像表示用の有機EL素子6の下部電極11及び上部電極13がそれぞれ反射電極及び透明電極で作成され、モニタ用の有機EL素子26Dの下部電極11D及び上部電極13Dがそれぞれ透明電極及び反射電極で作成される。画像表示装置21では、画像表示用の有機EL素子6の下部電極11、モニタ用の有機EL素子26Dの下部電極11Dを作成した後、画像表示用の有機EL素子6の有機EL層12、モニタ用の有機EL素子26Dの有機EL層12が作成される。画像表示用の有機EL素子6の有機EL層12、モニタ用の有機EL素子26Dの有機EL層12は同一工程で同時に作成されることが好ましい。有機EL層は複数の有機層で構成されること一般的であるが、その全層でなくても、少なくとも1つ以上の有機層が同一工程で同時に作成されることがこのましい。その後、画像表示装置21では、画像表示用の有機EL素子6の上部電極13、モニタ用の有機EL素子26Dの上部電極13Dが作成される。
【0037】
その結果、画像表示装置21では、画像表示用及びモニタ用の有機EL素子6及び26Dをそれぞれトップエミッション方式及びボトムエミッション方式で作成する場合にあっても、これら有機EL素子6及び26D間の特性のばらつきを極力小さくすることができる。その結果、輝度補正部2による輝度補正の精度を十分に確保することができる。
【0038】
〔実施の形態の効果〕
以上の構成によれば、画像表示用の自発光素子とは逆側に、モニタ用の自発光素子からモニタ用光を出射することにより、従来に比して筺体設計の制約を低減し、画質の劣化を防止することができる。
【0039】
すなわち画像表示用の自発光素子をトップエミッション方式の有機EL素子とし、モニタ用の自発光素子をボトムエミッション方式の有機EL素子とすることにより、従来に比して筺体設計の制約を低減し、画質の劣化を防止することができる。
【0040】
<第2の実施の形態>
図3は、図2との対比により、本発明の第2の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。この実施の形態の画像表示装置は、画像表示パネル23に代えて、この図3に示す画像表示パネルが適用される点を除いて、第1の実施の形態の画像表示装置と同一に構成される。
【0041】
ここで画像表示パネル33は、画像表示用及びモニタ用の有機EL素子6及び26Dに代えて、画像表示用及びモニタ用の有機EL素子36及び36Dが配置される点を除いて、第1の実施の形態の画像表示パネル23と同一に構成される。また有機EL素子36及び36Dは、それぞれ下部電極11、上部電極13Dの構成が異なる点を除いて、有機EL素子6及び26Dと同一に構成される。
【0042】
ここで画像表示パネル33は、ガラス等の下部絶縁基板8上にTFT9等が作成されて各画素回路5、25Dの駆動回路が作成される。その後、有機EL素子36及び36Dが作成された後、上部透明基板14により全体が封止される。
【0043】
ここで有機EL素子36及び36Dは、画像表示用の有機EL素子36の下部電極11に対応する部位に、反射電極11Rが作成される。続いて有機EL素子36及び36Dは、この反射電極11Rの上と、モニタ用の有機EL素子36Dの下部電極11に対応する部位とに、同時に、透明電極11T、11Dが作成される。有機EL素子36及び36Dは、続いて有機EL層12が同一工程で同時に配置される。
【0044】
これにより有機EL素子36及び36Dは、共に有機EL層12との界面側に透明電極11T、11Dを配置して下部電極11、11Dが作成される。より具体的には、画像表示用の有機EL素子36は、反射電極11Rと透明電極11Tとの積層による反射電極構造により下部電極が作成され、モニタ用の有機EL素子36Dは、透明電極11Dにより下部電極が作成される。
【0045】
続いて有機EL素子36及び36Dは、画像表示用の有機EL素子36及びモニタ用の有機EL素子36Dの上部電極13、13Dに対応する部位に、透明電極13、13DTが作成される。続いて有機EL素子36及び36Dは、モニタ用の有機EL素子36Dの透明電極13DTの上に、反射電極13DRが作成される。
【0046】
これにより有機EL素子36及び36Dは、共に有機EL層12との界面側に透明電極11T、11Dを配置して上部電極13、13Dが作成される。より具体的には、画像表示用の有機EL素子36は、透明電極により上部電極13が作成され、モニタ用の有機EL素子36Dは、透明電極13DTと反射電極13DRとの積層による反射電極構造により上部電極が作成される。
【0047】
図3の構成によれば、有機EL層との界面に透明電極を配置して、それぞれ画像表示用の有機EL素子の反射電極及びモニタ用の有機EL素子の反射電極を作成することにより、一段と有機EL素子36及び36D間の特性のばらつきを小さくし、輝度補正部2による輝度補正の精度を一段と向上することができる。
【0048】
<第3の実施の形態>
図4は、図2及び図3との対比により、本発明の第3の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。この実施の形態の画像表示装置は、この図4に示す画像表示パネル43が適用される点を除いて、上述の実施の形態の画像表示装置と同一に構成される。
【0049】
ここで画像表示パネル43は、画像表示用及びモニタ用の有機EL素子6及び26Dに代えて、画像表示用及びモニタ用の有機EL素子46及び46Dが配置される点を除いて、第1の実施の形態の画像表示パネル23と同一に構成される。また有機EL素子46及び46Dは、それぞれ下部電極11、上部電極13Dの構成が異なる点を除いて、有機EL素子6及び26Dと同一に構成される。
【0050】
ここで画像表示パネル43は、ガラス等の下部絶縁基板8上にTFT9等が作成されて各画素回路5、25Dの駆動回路が作成される。その後、有機EL素子46及び46Dが作成された後、上部透明基板14により全体が封止される。
【0051】
有機EL素子46及び46Dは、同一材料により膜厚を異ならせて下部電極11及び11Dがそれぞれ反射電極及び透明電極により作成された後、同一工程で同時に有機EL層12が作成される。続いて同一材料により膜厚を異ならせて上部電極13及び13Dがそれぞれ透明電極及び反射電極により作成される。
【0052】
なお下部電極11及び11D、上部電極13及び13Dは、マスクを交換して2回のスパッタリング処理を実行することにより、同一材料で異なる膜厚で作成される。また一定膜厚以下により作成して透明電極とされ、一定膜厚以上により作成して反射電極とされる。
【0053】
この実施の形態では、同一材料を用いて膜厚の変化により反射電極及び透明電極を作成することにより、画像表示用の有機EL素子とモニタ用の有機EL素子とで有機EL層及び有機EL層の界面材料を同一とすることができ、これによっても一段と有機EL素子46及び46D間の特性のばらつきを小さくし、輝度補正部2による輝度補正の精度を一段と向上することができる。
【0054】
<第4の実施の形態>
図5は、図2との対比により、本発明の第4の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。この実施の形態の画像表示装置は、この図5に示す画像表示パネル53が適用される点を除いて、第1の実施の形態の画像表示装置と同一に構成される。
【0055】
ここで画像表示パネル53は、モニタ用の有機EL素子26Dに代えてモニタ用の有機EL素子56Dが配置される点を除いて、第1の実施の形態の画像表示パネル23と同一に構成される。またモニタ用の有機EL素子56Dは、上部電極13Dが、画像表示用の有機EL素子6の上部電極13と同一工程で同一に作成される点を除いて、有機EL素子26Dと同一に構成される。
【0056】
従って画像表示パネル53は、モニタ用の有機EL素子56Dが、符号L1DU及びL1DDにより示すように、出射面及び出射面の裏面に出射光を出射し、裏面側に出射するモニタ用光L1DDを受光素子7で受光する。
【0057】
この実施の形態によれば、出射面側にもモニタ用光を出射するようにしても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。またこの実施の形態では、モニタ用の有機EL素子と画像表示用の有機EL素子とで有機EL層、上部電極を共通化することができ、簡易な構成で、有機EL素子6及び56D間の特性のばらつきを小さくし、輝度補正部2による輝度補正の精度を一段と向上することができる。
【0058】
<第5の実施の形態>
図6は、図2〜図5との対比により、本発明の第5の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。この実施の形態の画像表示装置は、この図6に示す画像表示パネル63が適用される点を除いて、上述の各実施の形態の画像表示装置と同一に構成される。
【0059】
この画像表示パネル63は、画素回路5、25Dの駆動回路を作成する際に、併せて受光素子67が下部絶縁基板8上に作成される。画像表示パネル63は、この受光素子67に関する構成が異なる点を除いて、上述の第1〜第4の実施の形態と同一に構成される。
【0060】
この実施の形態によれば、画素回路の駆動回路を作成する際に、併せて受光素子を下部基板上に作成することにより、一段と簡易な製造工程により、上述の第1〜第4の実施の形態と同一の効果を得、さらに画像表示パネルを薄型化することができる。
【0061】
<第6の実施の形態>
図7は、図2〜図6との対比により、本発明の第6の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。この実施の形態の画像表示装置は、この図7に示す画像表示パネル73が適用される点を除いて、上述の各実施の形態の画像表示装置と同一に構成される。
【0062】
この画像表示パネル73は、モニタ用の有機EL素子76Dを、画像表示用の有機EL素子6Dに比して大面積により作成して開口率を増大させる点を除いて、上述の各実施の形態の画像表示装置と同一に構成される。なおモニタ用の有機EL素子76Dを構成する画素回路のレイアウト、配線パターンの変更等により開口率を増大させてもよい。
【0063】
この実施の形態では、モニタ用の有機EL素子の開口率を、画像表示用の有機EL素子に比して増大させることにより、モニタ用光の有機EL素子における効率の変化を一段と高い精度で検出することができる。従って上述の各実施の形態に比して、一段と輝度調整の精度を向上することができる。
【0064】
<第7の実施の形態>
図8は、図2〜図7との対比により、本発明の第7の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。この実施の形態の画像表示装置は、この図8に示す画像表示パネル83が適用される点を除いて、上述の各実施の形態の画像表示装置と同一に構成される。
【0065】
ここで画像表示パネル83は、モニタ用の有機EL素子86Dがパッシブ型により駆動される点を除いて、上述の各実施の形態の画像表示装置と同一に構成される。
【0066】
この実施の形態では、モニタ用の有機EL素子をパッシブ型により駆動することにより、簡易な構成で、上述の各実施の形態と同一の効果を得ることができる。
【0067】
<第8の実施の形態>
図9は、図2との対比により、本発明の第8の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。この実施の形態の画像表示装置は、この図9に示す画像表示パネル93が適用される点を除いて、上述の各実施の形態の画像表示装置と同一に構成される。
【0068】
ここで画像表示パネル93は、画像表示用の有機EL素子96がボトムエミッション方式により作成され、モニタ用の有機EL素子96Dがトップエミッション方式により作成される。従って受光素子7は、出射面の裏面に配置されるものの、この裏面が上部基板14側である点で上述の各実施の形態の画像表示パネルと異なることになる。画像表示パネル93は、この有機EL素子96、96Dに関する構成が異なる点を除いて、上述の各実施の形態の画像表示パネルと同一に構成される。
【0069】
より具体的に画像表示用の有機EL素子96は、下部電極11及び上部電極13がそれぞれ透明電極及び反射電極により作成される。またモニタ用の有機EL素子96Dは、下部電極11D及び上部電極13Dがそれぞれ反射電極及び透明電極により作成される。なおこの図9では、図2について上述した画像表示装置における各電極の作成方法により透明電極及び反射電極を作成する場合を示しているものの、透明電極及び反射電極の作成方法は、上述の第1〜第6の実施の形態について説明した各種の作成方法を適用することができる。
【0070】
この実施の形態によれば、画像表示用の有機EL素子及びモニタ用の有機EL素子をそれぞれボトムエミッション方式及びトップエミッション方式により作成する場合でも、上述の各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0071】
<第9の実施の形態>
図10は、図9との対比により、本発明の第9の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。この実施の形態の画像表示装置は、この図10に示す画像表示パネル103が適用される点を除いて、第8の実施の形態の画像表示装置と同一に構成される。
【0072】
ここで画像表示パネル103は、モニタ用の有機EL素子96Dに代えてモニタ用の有機EL素子106Dが配置される点を除いて、第8の実施の形態の画像表示パネル93と同一に構成される。またモニタ用の有機EL素子106Dは、下部電極11Dが、画像表示用の有機EL素子96の下部電極11と同一工程で同一に作成される点を除いて、有機EL素子96Dと同一に構成される。
【0073】
従って画像表示パネル103は、モニタ用の有機EL素子106Dが、符号L1DU及びL1DDにより示すように、出射面及び出射面の裏面に出射光を出射し、裏面側に出射するモニタ用光L1DDを受光素子7で受光する。
【0074】
この実施の形態によれば、画像表示用の有機EL素子をボトムエミッション方式により作成して、出射面側にもモニタ用光を出射するようにしても、上述の各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0075】
<変形例>
なお上述の実施の形態においては、画像表示部の有機EL素子をアクティブ方式により駆動する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、パッシブ型により駆動するようにしてもよい。
【0076】
また上述の実施の形態においては、モニタ用光を受光素子で受光して輝度調整する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば特開2006−11388号公報に開示の手法を適用して、受光素子を使用することなく、モニタ用の有機EL素子を用いて輝度調整する場合にも広く適用することができる。
【0077】
また上述の実施の形態においては、本発明を有機EL素子の画像表示装置に適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、電流駆動型の各種自発光素子による画像表示装置に広く適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明は、例えば有機EL素子等の自発光素子を使用したアクティブマトリックス型の画像表示装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の第1の実施の形態の画像表示装置を示す図である。
【図2】図1の画像表示装置の画像表示パネルを示す断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。
【図7】本発明の第6の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。
【図8】本発明の第7の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。
【図9】本発明の第8の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。
【図10】本発明の第9の実施の形態の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。
【図11】従来の画像表示装置を示す図である。
【図12】図11の画像表示装置に適用される画像表示パネルを示す断面図である。
【符号の説明】
【0080】
1、21……画像表示装置、2……輝度補正部、3、23、33、43、53、63、73、83、93、103……画像表示パネル、6、6D、26D、36、36D、46、46D、56D、66、66D、76D、86D、96、96D、106D……有機EL素子、7、67……受光素子
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部基板と、
前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、
前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、
前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、
前記画像表示用の自発光素子が、前記下部基板側又は前記上部基板側に出射光を出射し、
前記モニタ用の自発光素子が、少なくとも前記上部基板側又は前記下部基板側に前記モニタ用光を出射する
画像表示パネル。
【請求項2】
前記画像表示用の自発光素子は、
トップエミッション方式の有機EL素子であり、
前記モニタ用の自発光素子は、
少なくともボトムエミッション方式の有機EL素子である
請求項1に記載の画像表示パネル。
【請求項3】
前記画像表示用の自発光素子は、
反射電極及び透明電極を順次積層した下部電極、有機EL層、透明電極による上部電極を順次積層して作成され、
前記モニタ用の自発光素子は、
透明電極による下部電極、有機EL層、透明電極及び反射電極を順次積層した上部電極を順次積層して作成された
請求項2に記載の画像表示パネル。
【請求項4】
前記画像表示用の自発光素子は、
ボトムエミッション方式の有機EL素子であり、
前記モニタ用の自発光素子は、
トップエミッション方式の有機EL素子である
請求項1に記載の画像表示パネル。
【請求項5】
前記画像表示用の自発光素子は、
透明電極による下部電極、有機EL層、透明電極及び反射電極を順次積層した上部電極を順次積層して作成され、
前記モニタ用の自発光素子は、
反射電極及び透明電極を順次積層した下部電極、有機EL層、透明電極による上部電極を順次積層して作成された
請求項4に記載の画像表示パネル。
【請求項6】
下部基板と、
前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、
前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、
前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、
前記画像表示用の自発光素子が、前記下部基板側又は前記上部基板側に出射光を出射し、
前記モニタ用の自発光素子が、前記上部基板側又は前記下部基板側に前記モニタ用光を出射し、
前記モニタ用光を受光する受光素子が設けられた
画像表示パネル。
【請求項7】
前記画像表示用の自発光素子は、
ボトムエミッション方式又はトップエミッション方式の有機EL素子であり、
前記モニタ用の自発光素子は、
トップエミッション方式又はボトムエミッション方式の有機EL素子である
請求項6に記載の画像表示パネル。
【請求項8】
画像データを表示する画像表示パネルと、
前記画像表示パネルに設けられた受光素子の受光結果に基づいて、前記画像表示パネルの発光輝度を補正する輝度補正部とを有し、
前記画像表示パネルは、
下部基板と、
前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、
前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、
前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、
前記画像表示用の自発光素子が、前記下部基板側又は前記上部基板側に出射光を出射し、
前記モニタ用の自発光素子が、前記上部基板側又は前記下部基板側に前記モニタ用光を出射し、
前記モニタ用光を受光する前記受光素子が設けられた
画像表示装置。
【請求項9】
前記画像表示用の自発光素子は、
ボトムエミッション方式又はトップエミッション方式の有機EL素子であり、
前記モニタ用の自発光素子は、
トップエミッション方式又はボトムエミッション方式の有機EL素子である
請求項8に記載の画像表示装置。
【請求項10】
下部基板と、
前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、
前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、
前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、
前記画像表示用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子であり、
前記モニタ用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、
前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、
前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、
前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、
前記下部電極作成ステップが、
前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子の反射電極を作成する下部電極側の反射電極作成ステップと、
前記画像表示用の自発光素子の反射電極上に、透明電極を作成すると共に、前記下部基板上に、前記モニタ用の自発光素子の透明電極を作成する下部電極側の透明電極作成ステップとである
画像表示パネルの製造方法。
【請求項11】
下部基板と、
前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、
前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、
前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、
前記画像表示用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子であり、
前記モニタ用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、
前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、
前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、
前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、
前記上部電極作成ステップが、
前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の前記有機EL層上に、透明電極を作成する上部電極側の透明電極作成ステップと、
前記モニタ用の自発光素子の透明電極上に、反射電極を作成する上部電極側の反射電極作成ステップとである
画像表示パネルの製造方法。
【請求項12】
下部基板と、
前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、
前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、
前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、
前記画像表示用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子であり、
前記モニタ用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、
前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、
前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、
前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、
前記有機EL層作成ステップが、
有機EL層を構成する複数の有機層の全部又は一部が、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子で、同一工程で作成される
画像表示パネルの製造方法。
【請求項13】
下部基板と、
前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、
前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、
前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、
前記画像表示用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子であり、
前記モニタ用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、
前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、
前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、
前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、
前記下部電極作成ステップが、
前記下部基板上に、前記モニタ用の自発光素子の反射電極を作成する下部電極側の反射電極作成ステップと、
前記モニタ用の自発光素子の反射電極上に、透明電極を作成すると共に、前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子の透明電極を作成する下部電極側の透明電極作成ステップとである
画像表示パネルの製造方法。
【請求項14】
下部基板と、
前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、
前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、
前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、
前記画像表示用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子であり、
前記モニタ用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、
前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、
前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、
前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、
前記上部電極作成ステップが、
前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の前記有機EL層上に、透明電極を作成する上部電極側の透明電極作成ステップと、
前記画像表示用の自発光素子の透明電極上に、反射電極を作成する上部電極側の反射電極作成ステップとである
画像表示パネルの製造方法。
【請求項15】
下部基板と、
前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、
前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、
前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、
前記画像表示用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子であり、
前記モニタ用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、
前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、
前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、
前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、
前記有機EL層作成ステップが、
有機EL層を構成する複数の有機層の全部又は一部が、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子で、同一工程で作成される
画像表示パネルの製造方法。
【請求項1】
下部基板と、
前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、
前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、
前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、
前記画像表示用の自発光素子が、前記下部基板側又は前記上部基板側に出射光を出射し、
前記モニタ用の自発光素子が、少なくとも前記上部基板側又は前記下部基板側に前記モニタ用光を出射する
画像表示パネル。
【請求項2】
前記画像表示用の自発光素子は、
トップエミッション方式の有機EL素子であり、
前記モニタ用の自発光素子は、
少なくともボトムエミッション方式の有機EL素子である
請求項1に記載の画像表示パネル。
【請求項3】
前記画像表示用の自発光素子は、
反射電極及び透明電極を順次積層した下部電極、有機EL層、透明電極による上部電極を順次積層して作成され、
前記モニタ用の自発光素子は、
透明電極による下部電極、有機EL層、透明電極及び反射電極を順次積層した上部電極を順次積層して作成された
請求項2に記載の画像表示パネル。
【請求項4】
前記画像表示用の自発光素子は、
ボトムエミッション方式の有機EL素子であり、
前記モニタ用の自発光素子は、
トップエミッション方式の有機EL素子である
請求項1に記載の画像表示パネル。
【請求項5】
前記画像表示用の自発光素子は、
透明電極による下部電極、有機EL層、透明電極及び反射電極を順次積層した上部電極を順次積層して作成され、
前記モニタ用の自発光素子は、
反射電極及び透明電極を順次積層した下部電極、有機EL層、透明電極による上部電極を順次積層して作成された
請求項4に記載の画像表示パネル。
【請求項6】
下部基板と、
前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、
前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、
前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、
前記画像表示用の自発光素子が、前記下部基板側又は前記上部基板側に出射光を出射し、
前記モニタ用の自発光素子が、前記上部基板側又は前記下部基板側に前記モニタ用光を出射し、
前記モニタ用光を受光する受光素子が設けられた
画像表示パネル。
【請求項7】
前記画像表示用の自発光素子は、
ボトムエミッション方式又はトップエミッション方式の有機EL素子であり、
前記モニタ用の自発光素子は、
トップエミッション方式又はボトムエミッション方式の有機EL素子である
請求項6に記載の画像表示パネル。
【請求項8】
画像データを表示する画像表示パネルと、
前記画像表示パネルに設けられた受光素子の受光結果に基づいて、前記画像表示パネルの発光輝度を補正する輝度補正部とを有し、
前記画像表示パネルは、
下部基板と、
前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、
前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、
前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、
前記画像表示用の自発光素子が、前記下部基板側又は前記上部基板側に出射光を出射し、
前記モニタ用の自発光素子が、前記上部基板側又は前記下部基板側に前記モニタ用光を出射し、
前記モニタ用光を受光する前記受光素子が設けられた
画像表示装置。
【請求項9】
前記画像表示用の自発光素子は、
ボトムエミッション方式又はトップエミッション方式の有機EL素子であり、
前記モニタ用の自発光素子は、
トップエミッション方式又はボトムエミッション方式の有機EL素子である
請求項8に記載の画像表示装置。
【請求項10】
下部基板と、
前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、
前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、
前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、
前記画像表示用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子であり、
前記モニタ用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、
前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、
前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、
前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、
前記下部電極作成ステップが、
前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子の反射電極を作成する下部電極側の反射電極作成ステップと、
前記画像表示用の自発光素子の反射電極上に、透明電極を作成すると共に、前記下部基板上に、前記モニタ用の自発光素子の透明電極を作成する下部電極側の透明電極作成ステップとである
画像表示パネルの製造方法。
【請求項11】
下部基板と、
前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、
前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、
前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、
前記画像表示用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子であり、
前記モニタ用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、
前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、
前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、
前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、
前記上部電極作成ステップが、
前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の前記有機EL層上に、透明電極を作成する上部電極側の透明電極作成ステップと、
前記モニタ用の自発光素子の透明電極上に、反射電極を作成する上部電極側の反射電極作成ステップとである
画像表示パネルの製造方法。
【請求項12】
下部基板と、
前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、
前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、
前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、
前記画像表示用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子であり、
前記モニタ用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、
前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、
前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、
前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、
前記有機EL層作成ステップが、
有機EL層を構成する複数の有機層の全部又は一部が、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子で、同一工程で作成される
画像表示パネルの製造方法。
【請求項13】
下部基板と、
前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、
前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、
前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、
前記画像表示用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子であり、
前記モニタ用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、
前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、
前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、
前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、
前記下部電極作成ステップが、
前記下部基板上に、前記モニタ用の自発光素子の反射電極を作成する下部電極側の反射電極作成ステップと、
前記モニタ用の自発光素子の反射電極上に、透明電極を作成すると共に、前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子の透明電極を作成する下部電極側の透明電極作成ステップとである
画像表示パネルの製造方法。
【請求項14】
下部基板と、
前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、
前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、
前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、
前記画像表示用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子であり、
前記モニタ用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、
前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、
前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、
前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、
前記上部電極作成ステップが、
前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の前記有機EL層上に、透明電極を作成する上部電極側の透明電極作成ステップと、
前記画像表示用の自発光素子の透明電極上に、反射電極を作成する上部電極側の反射電極作成ステップとである
画像表示パネルの製造方法。
【請求項15】
下部基板と、
前記下部基板上にマトリックス状に配置されて、画像表示部を形成する画像表示用の自発光素子と、
前記下部基板上に配置されて、前記画像表示部のモニタ用光を出射するモニタ用の自発光素子と、
前記画像表示用の自発光素子及びモニタ用の自発光素子を前記下部基板と共に挟持する上部基板とを有し、
前記画像表示用の自発光素子が、ボトムエミッション方式の有機EL素子であり、
前記モニタ用の自発光素子が、トップエミッション方式の有機EL素子である画像表示パネルの製造方法であって、
前記下部基板上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の下部電極を作成する下部電極作成ステップと、
前記下部電極上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の有機EL層を作成する有機EL層作成ステップと、
前記有機EL層上に、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子の上部電極を作成する上部電極作成ステップとを有し、
前記有機EL層作成ステップが、
有機EL層を構成する複数の有機層の全部又は一部が、前記画像表示用の自発光素子及び前記モニタ用の自発光素子で、同一工程で作成される
画像表示パネルの製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−141239(P2010−141239A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−318270(P2008−318270)
【出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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