説明

画像読取装置、及び画像形成装置

【課題】より効果的に環境センサを活用する、画像読取装置、及び画像形成装置を得る。
【解決手段】原稿読取部12のケース13内の右手奥側には、環境センサ60が設置されている。環境センサ60は、設置位置の温度、及び湿度を検知可能とされている。ケース13の右奥側には、データ出力部62が設けられている。データ出力部62は、CCDラインセンサ40、及び、環境センサ60と接続されている。データ出力部62には、環境センサ60で検知された環境データDが所定時間毎に出力される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取装置、及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置(プリンタ)に、フラットベッド構成の画像読取装置(スキャナ)を一体化させた、MFP(Multi Function Printer)、AIO(All In One)と呼ばれるものがある。このような画像形成装置では、画像読取装置によって読み取られた原稿の画像データに基づいて画像形成部で記録媒体に画像が形成される。
【0003】
ところで、このような画像形成装置では、温度や湿度が変動した場合でも良好な画像が形成できるようにするため、温度や湿度等の環境条件を検知する環境センサを用い、環境センサでの検知結果に基づいて、感光体ドラムの帯電電位、現像装置の現像バイアスなどの画像形成用の各種パラメータを制御している。したがって、この環境センサは、通常、画像形成を行うプリンタに設けられている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−58699
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、より効果的に環境センサを活用する、画像読取装置、及び画像形成装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に係る画像読取装置は、筐体と、前記筐体内に設けられ、原稿に形成された画像を読み取る撮像素子と、前記筐体内に設けられ、少なくとも前記筐体内の温度を検知可能な環境センサと、前記筐体外に設けられた画像形成部へ前記撮像素子で読み取られた画像の画像データ、及び、前記環境センサにより検知された環境データを出力するデータ出力部と、を備えている。
【0006】
本発明の請求項2に係る画像読取装置は、前記撮像素子は、非駆動時に待機する待機位置と、前記原稿の前記待機位置と逆側の折返位置との間で走査されて前記原稿に形成された画像を読み取る走査体に搭載され、前記環境センサは、前記折返位置側に配置されていること、を特徴とする。
【0007】
本発明の請求項3に係る画像読取装置は、前記データ出力部において、前記画像データを出力するためのコネクタと、前記環境データを出力するためのコネクタとが、共通とされていること、を特徴とする。
【0008】
本発明の請求項4に係る画像形成装置は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像読取装置と、前記画像読取装置からの前記環境データに基づいて、画像形成のための少なくともバイアス情報を含んだ画像形成パラメータを設定するパラメータ設定部を有し、前記画像読取装置の前記画像データ出力部から出力された画像データ、及び、前記パラメータ設定部で設定された前記画像形成パラメータに基づいてトナーを用いて画像を形成する画像形成部と、を備えている。
【0009】
本発明の請求項5に係る画像形成装置は、直前の前記画像形成時におけるトナー濃度を記憶する記憶部を有し、前記記憶部に記憶されたトナー濃度と、前記画像読取装置から出力された前記環境データとに基づいて、前記パラメータ設定部で画像形成パラメータを設定すること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明では、環境センサが画像読取装置の筐体内に設けられている。したがって、画像読取装置と接続して使用される画像形成装置については、画像読取装置からの環境データに基づいて、画像形成用の各種パラメータの制御を行うことができるので、より適切な画像形成パラメータを設定することができる。また、画像読取装置がオプションとして使用される場合には、画像形成部に環境センサを設ける必要がなくコストを低く抑えることができる。このように、画像読取装置がオプションとして使用される場合には、画像形成部に環境センサが配置されている場合と比較して、環境センサを効果的に活用することができる。
【0011】
請求項2の発明では、環境センサが走査体から離れた位置に配置されているので、走査体からの発熱の影響が少なく、適切な環境データを取得することができる。
【0012】
請求項3の発明では、画像データを出力するためのコネクタと、環境データを出力するためのコネクタとが共通とされているので、容易に画像読取装置を接続することができる。
【0013】
請求項4の発明では、画像読取装置からの環境データに基づいて画像形成パラメータを設定してトナー画像を形成するので、画像形成部側に環境データを設ける必要がない。したがって、画像読取装置を接続せず、画像形成部単体で用いられる画像形成装置のコストを低く抑えることができる。
【0014】
請求項5の発明では、直前の画像形成時のトナー濃度を記憶部に記憶しておき、画像読取装置から出力された環境データに加えて、記憶部に記憶されたトナー濃度も考慮して、より適切な画像形成のための画像形成パラメータを設定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の画像読取装置、及び画像形成装置の実施形態を図面に基づき説明する。
【0016】
図1及び図2には、記録用紙上に画像形成を行う画像形成装置10が示されている。画像形成装置10は、原稿を読み取る原稿読取部12と、原稿読取部12の下部に配置された本体部14とを有している。本体部14では、原稿読取部12で読み取られた画像データに基づいて画像形成が行われる。また、原稿読取部12上には、当該原稿読取部12の開閉蓋を兼用する原稿搬送装置16が設けられている。
【0017】
原稿搬送装置16には、複写しようとする原稿を(複数枚の場合は重ねて)載せるフィーダートレイ18が設けられている。また、フィーダートレイ18の下方には、フィーダートレイ18から送り込まれて読み取られた原稿が排出される排紙トレイ20が設けられている。ここで、原稿搬送装置16及び原稿読取部12では、排紙トレイ20上に載せられた原稿(複数枚重ねられている場合は、その最上層の原稿)が、図示しない原稿反転ユニットへ送り込まれ、反転しながら原稿読取部12のプラテンガラス22(図2参照)上の読取領域を通過し、排紙トレイ20上に排出されることにより、原稿の読み取りが行われる。
【0018】
本体部14は、本体下部に配設された給紙トレイ26と、給紙トレイ26の上部に配置され画像形成を行う画像形成部120とを有している。また、原稿読取部12には、ユーザーが原稿読取、或いは複写指示等を入力操作するための表示部(パネル)23及びスタートボタン25を含む操作部(テンキー、スタートボタン等)を備えた操作パネルユニット24が配設されている。
【0019】
図3に示すように、画像形成部120は、本体を構成する筐体122に露光装置124が固定されており、露光装置124に隣接する位置に、画像形成装置10の各部の動作を制御するコントロールユニット42が設けられている。コントロールユニット42内には、記憶部43が設けられている。記憶部43には、後述する環境センサ60の環境データDの履歴、画像形成時の現像バイアス値を少なくとも含む画像形成パラメータPの履歴、トナー濃度センサ68により検知されたトナー濃度の履歴、環境データDと当該環境データDに対応して用いられる画像形成パラメータPとの関係を示す管理テーブルT、などの各種データが記憶されている。また、コントロールユニット42内には、管理テーブルTを参照して画像形成時の画像形成パラメータPを設定する、パラメータ設定部としての制御部45が設けられている。制御部45は、CPU、ROM、RAMなどを含んで構成されている。
【0020】
露光装置124は、原稿読取部12で読み取られた画像情報に基づいて、図示しない光源から出射された光ビームを回転多面鏡(ポリゴンミラー)で走査し、反射ミラー等の複数の光学部品で反射して、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及び ブラック(K)の各トナーに対応した光ビーム126Y、126M、126C、126Kを出射するようになっている。光ビーム126Y、126M、126C、126Kは、それぞれ対応する各感光体128Y、128M、128C、128Kに導かれる。
【0021】
画像形成部120の下方側には、前述の給紙トレイ26が配設されており、給紙トレイ26の上方には、記録用紙Sの先端部位置を調整する一対のレジストロール129が設けられている。また、画像形成部120の中央には、画像形成ユニット130が設けられている。画像形成ユニット130は、前述の4つの感光体128Y、128M、128C、128Kを備えており、これらが上下一列に並んでいる。
【0022】
感光体128Y、128M、128C、128Kの回転方向上流側には、感光体128Y、128M、128C、128Kの表面を帯電する帯電ローラ132Y、132M、132C、132Kが設けられている。また、感光体128Y、128M、128C、128Kの回転方向下流側には、Y、M、C、Kの各トナーをそれぞれ感光体128Y、128M、128C、128K上に現像する現像器134Y、134M、134C、134Kが設けられている。
【0023】
本実施形態では、現像にキャリアとトナーを用いる二成分現像方式が用いられている。したがって、印刷時には、トナーのみが消費され、キャリアは現像器134内に残る。そこで、消費されたトナーの補充が随時実行されている。
【0024】
一方、感光体128Y、128Mには第1中間転写体136が接触し、感光体128C、128Kには第2中間転写体138が接触している。そして、第1中間転写体136、第2中間転写体138には第3中間転写体140が接触している。第3中間転写体140と対向する位置には、転写ロール142が設けられている。ここで、転写ロール142と第3中間転写体140との間を記録用紙Sが搬送され、第3中間転写体140上のトナー像を記録用紙Sに転写させる。
【0025】
記録用紙Sが搬送される用紙搬送路144の下流には、定着装置146が設けられている。定着装置146は、定着ロール148と加圧ロール150を有しており、記録用紙Sを加熱・加圧してトナー像を記録用紙Sに定着させる。トナー像が定着された記録用紙Sは、用紙搬送ロール152で画像形成部120の上部に設けられた排出トレイ28に排出される。
【0026】
また、画像形成部120には、プリントされた画像のトナー濃度を検知する、トナー濃度センサ68が設けられている。図3に示すように、トナー濃度センサ68は、コントロールユニット42と接続されている。トナー濃度センサ68によって検知されたトナー濃度は、記憶部43に記憶される。
【0027】
図2及び図4に示すように、原稿読取部12の筐体を構成するケース13の上面には開口が形成されており、当該開口に、透明のガラス板からなり原稿31が載置されるプラテンガラス22が嵌め込まれている。なお、原稿搬送装置16にあるフィーダートレイ18を用いることができない製本原稿等を、直接プラテンガラス22に載せて複写する場合は、原稿搬送装置16を上方へ開放することになる。
【0028】
図5(A)(B)にも示すように、プラテンガラス22の下部の装置内空間部には、原稿31の読み取りを行う走査ユニット32が配設されている。走査ユニット32は、画像形成装置10の正面から奥側に向かう方向を長手方向(主走査方向)として原稿31に向けて発光する棒状の光源39と、光源39と平行に配置され、原稿31で反射された光Lを反射する複数のミラーからなる反射部36と、反射部36で反射された光Lを集光するレンズからなる集光部38と、集光部38で集光された光Lを受光(結像)して電気信号を出力するCCD(Charge Coupled Device)ラインセンサ40と、を有している。また、CCDラインセンサ40は、後述するデータ出力部62を介して、画像形成装置10の本体内に設けられた前述のコントロールユニット42に接続されている。なお、反射部36で複数のミラーにより光Lを折り返すのは、CCDラインセンサ40への結像に所定の光路長を必要とするためである。
【0029】
また、ケース13内には、副走査方向(X方向)の両端に搬送ローラ70A、70Bが設けられ、搬送ローラ70A、70Bに無端状のベルト72が架設されている。走査ユニット32は、ベルト72に取り付けられると共にベルト72に沿って配置されたレール部材74に係合されており、副走査方向(X方向)に移動し、図5(B)に示すように、ケース13内の右側の折返位置P2まで移動可能とされている。原稿31の読み取り時には、走査ユニット32は、待機位置P1から折返位置P2まで移動し、折返位置P2で折り返して待機位置P1へ戻る。
【0030】
ここで、走査ユニット32が、副走査方向Xに移動しつつ、光源39からの発光光が、原稿31に記録された画像にライン状に照射される。続いて、原稿31からの反射光が、反射部36及び集光部38を介してCCDラインセンサ40で受光される。CCDラインセンサ40では、光電変換によって画像濃度に応じた電気信号をコントロールユニット42に出力する。そして、コントロールユニット42では、得られた電気信号に基づいて照射領域の画像濃度を検出する。このようにして、原稿31の画像の読み取りが行われる。
【0031】
ケース13内の右手奥側、すなわち、ケース13内の折返位置P2側には、環境センサ60が設置されている。環境センサ60は、設置位置の温度、及び湿度を検知可能とされている。
【0032】
ケース13の右奥側には、データ出力部62が設けられている。データ出力部62は、CCDラインセンサ40、及び、環境センサ60と接続されている。データ出力部62には、CCDラインセンサ40で読み取られた画像の画像データGが出力される。また、データ出力部62には、環境センサ60で検知された環境データDが所定時間毎に出力される。データ出力部62には、画像データG及び環境データDを、各々外部機器へ出力するケーブルが接続可能とされ、ケース13の奥側に不図示のコネクタが構成されている。データ出力部62には、ケーブル64の一端が接続されている(図4参照)。ケーブル64の他端は、コントロールユニット42に接続されている。データ出力部62、ケーブル64を介して、画像データG及び環境データDがコントロールユニット42へ出力される。
【0033】
なお、本実施形態では、環境センサ60をケース13の右奥側に設けたが、必ずしもこの位置に設ける必要はなく、ケース13内であればよいが、走査ユニット32の待機位置P1側に設けると、走査ユニット32からの熱による影響を受けやすいため、折返位置P2側に設けることが好ましい。また、ケース13の手前側に設けることもできるが、コネクタまでの配線長を短くできることから、ケース13の奥側に設けることが好ましい。
【0034】
ここで、本実施形態の画像形成部120には、環境センサは設置されていない。原稿読取部12で読み取られた画像データに基づいて画像形成が行われる場合、原稿31の画像と、画像形成部120で形成される画像とが大きく異なることのないように、温度、湿度などに応じた制御する必要性が高い。一方、原稿なしで画像を形成する場合、すなわち、原稿読取部12を使用せずに画像形成部120で画像を形成する場合には、原稿読取部12を使用した場合と比較して、温度、湿度などに応じた制御する必要性が低い。本実施形態のように、原稿読取部12側に環境センサを設けることにより、画像形成部120のみを利用して画像形成する場合(原稿なしでの画像形成の場合)には、環境センサを省略した画像形成装置とすることができる。
【0035】
プラテンガラス22の周囲には、原稿セットガイド30が設けられている。原稿セットガイド30は、プラテンガラス22より僅かな凸状の段差となっており、原稿セットガイド30の段差に接するように原稿31の角部を合わせることにより、容易に原稿31の位置決めが行われる。原稿セットガイド30の周囲で画像形成装置10の奥側には、原稿搬送装置16の底面側に設けられたヒンジ部材(図示省略)が固定される固定部44A、44Bが設けられている。
【0036】
また、ケース13の手前側には、操作パネルユニット24が設けられている。操作パネルユニット24の上面の左手前には、各種の情報表示が行われる表示部23が設けられ、上面の右奥側には原稿の読取りの開始を指示するためのスタートボタン25が設けられている。
【0037】
次に、画像形成部120の画像形成について説明する。
【0038】
ユーザーが原稿31を原稿セットガイド30にあわせてプラテンガラス22上にセットし、スタートボタン25を押すと、走査ユニット32が駆動されて、前述のように原稿31の画像が読み取られ、画像データGがデータ出力部62へ出力される。また、環境センサ60により、ケース13内の温度及び湿度が検知され、環境データDがデータ出力部62へ出力される。そして、画像データG及び環境データDはケーブル64を経由してコントロールユニット42へ出力される。画像データG及び環境データDは、コントロールユニット42の制御部45へ出力される。そして、画像データGに基づいて、画像が形成される。
【0039】
画像形成が開始されると、各感光体128Y〜128Kの表面が帯電ローラ132Y〜132Kによって一様に帯電される。露光装置124から出力画像に対応した光ビーム126Y〜126Kが、帯電後の感光体128Y〜128Kの表面に照射され、感光体128Y〜128K上に各色分解画像に応じた静電潜像が形成される。この静電潜像に対して、現像器134Y〜134Kが選択的に各色、すなわちY〜Kのトナーを付与し、感光体128Y〜128K上にY〜K色のトナー像が形成される。
【0040】
その後、マゼンタ用の感光体128Mから第1中間転写体136にマゼンタのトナー像が一次転写される。また、イエロー用の感光体128Yから第1中間転写体136にイエローのトナー像が一次転写され、第1中間転写体136上で前記マゼンタのトナー像に重ね合わされる。
【0041】
一方、同様にブラック用の感光体128Kから第2中間転写体138にブラックのトナー像が一次転写される。また、シアン用の感光体128Cから第2中間転写体138にシアンのトナー像が一次転写され、第2中間転写体138上で前記ブラックのトナー像に重ね合わされる。
【0042】
第1中間転写体136へ一次転写されたマゼンタとイエローのトナー像は、第3中間転写体140へ二次転写される。一方、第2中間転写体138へ一次転写されたブラックとシアンのトナー像も、第3中間転写体140へ二次転写される。ここで、先に二次転写されているマゼンタ 、イエローのトナー像と、シアン、ブラックのトナー像とが重ね合わされ、カラー(3色)とブラックのフルカラートナー像が第3中間転写体140上に形成される。
【0043】
二次転写されたフルカラートナー像は、第3中間転写体140と転写ロール142との間のニップ部に達する。そのタイミングに同期して、レジストロール129から記録用紙Sが当該ニップ部分に搬送され、記録用紙S上にフルカラートナー像が三次転写(最終転写)される。
【0044】
この記録用紙Sは、その後、定着装置146に送られ、定着ロール148と加圧ロール150とのニップ部を通過する。その際、定着ロール148と加圧ロール150とから与えられる熱と圧力との作用により、フルカラートナー像が記録用紙Sに定着される。定着後、記録用紙Sは用紙搬送ロール152により排出トレイ28に排出され、記録用紙Sへのフルカラー画像形成が終了する。
【0045】
上記の画像形成時における画像形成パラメータPは、制御部45において、図6に示す画像形成パラメータ設定処理によりに設定される。
【0046】
まず、ステップS10で、制御部45へ出力された環境データDを読み出し、ステップS12で、管理テーブルTを参照して読み出した環境データDに対応する画像形成パラメータPを読み出す。そして、該当する各部へ当該画像形成パラメータPの設定指示を出力する。これにより、上記の画像形成時における適切な画像形成パラメータPが設定される。
【0047】
なお、本実施形態では、環境データDに基づいて画像形成パラメータPを設定したが、さらに、トナー濃度センサ68により検知された直前の画像形成時におけるトナー濃度についても加味して画像形成パラメータPを設定してもよい。この場合には、環境データDに加えて、トナー濃度毎の画像形成パラメータPについての管理テーブルT2を用意し、記憶部43に記憶されている直前の画像形成時におけるトナー濃度を読み出し、管理テーブルT2を参照して、画像形成時の画像形成パラメータPを決定すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本実施形態の画像形成装置の斜視図である。
【図2】本実施形態の画像形成装置で原稿搬送装置を取り外した状態の斜視図である。
【図3】本実施形態の画像形成部の構成図である。
【図4】本実施形態の原稿読取部を模式的に示した側面図である。
【図5】本実施形態の原稿読取部の内部を模式的に示した上面図であり、(A)は走査ユニットが待機位置に配置され、(B)は走査ユニットが折返位置に配置されている状態を示す。
【図6】本実施形態の画像形成パラメータ設定処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0049】
10 画像形成装置
12 原稿読取部
13 ケース
14 本体部
32 走査ユニット
40 CCDラインセンサ
42 コントロールユニット
43 記憶部
45 制御部
60 環境センサ
62 データ出力部
64 ケーブル
68 トナー濃度センサ
D 環境データ
G 画像データ
P 画像形成パラメータ
P1 待機位置
P2 折返位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体内に設けられ、原稿に形成された画像を読み取る撮像素子と、
前記筐体内に設けられ、少なくとも前記筐体内の温度を検知可能な環境センサと、
前記筐体外に設けられた画像形成部へ前記撮像素子で読み取られた画像の画像データ、及び、前記環境センサにより検知された環境データを出力するデータ出力部と、
を備えた画像読取装置。
【請求項2】
前記撮像素子は、非駆動時に待機する待機位置と、前記原稿の前記待機位置と逆側の折返位置との間で走査されて前記原稿に形成された画像を読み取る走査体に搭載され、
前記環境センサは、前記折返位置側に配置されていること、
を特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記データ出力部において、前記画像データを出力するためのコネクタと、前記環境データを出力するためのコネクタとが、共通とされていること、を特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像読取装置と、
前記画像読取装置からの前記環境データに基づいて、画像形成のための少なくともバイアス情報を含んだ画像形成パラメータを設定するパラメータ設定部を有し、前記画像読取装置の前記画像データ出力部から出力された画像データ、及び、前記パラメータ設定部で設定された前記画像形成パラメータに基づいてトナーを用いて画像を形成する画像形成部と、
を備えた画像形成装置。
【請求項5】
直前の前記画像形成時におけるトナー濃度を記憶する記憶部を有し、
前記記憶部に記憶されたトナー濃度と、前記画像読取装置から出力された前記環境データとに基づいて、前記パラメータ設定部で画像形成パラメータを設定すること、
を特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−303126(P2009−303126A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−157891(P2008−157891)
【出願日】平成20年6月17日(2008.6.17)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】