説明

異物検出装置、異物検出装置を用いた繊維機械、及び異物検出方法

【課題】 様々な色の異物の検出を容易に行うことのできる異物検出装置、異物検出装置を用いた繊維機械、及び異物検出方法の提供を目的とする。
【解決手段】 糸条Yに混入している異物の有無を検出する異物検出装置であって、糸条Yに光D1、D2を照射する光源部41と、糸条Yからの反射光R1、R2を受光する第1受光部51と、第1受光部51からの反射光R1、R2の強度情報に基づいて、異物の有無を検出する検出部612と、を備え、光源部41は、青色光の光源である第1LED411、第2LED412を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、糸条に混入している異物の有無を検出する異物検出装置、異物検出装置を用いた繊維機械、及び異物検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
紡績糸等の糸条の製造において、原料となる繊維に異物が混入し、製造工程の途中でこの異物が除去されず、糸条となった段階でも異物が残存することがある。例えば、綿糸(綿繊維で形成される糸条)の場合、原料としての繊維(綿樹より取り出された原綿)には、異物として、綿の茎葉のトラッシュ(くず)が含まれている。トラッシュは、原綿より梳綿(カーディング)等の工程で除去されるが、一部は残存する。糸条に異物が残存していると、糸条の品質低下を招くため、糸条に混入している異物の有無を検出し、異物の混入している部位を除去する必要がある。
【0003】
特許文献1では、光源から糸条に光を照射して、その反射光の強度を測定し、その強度情報に基づいて、糸条に混入している異物の有無を判定する技術が開示されている。この技術は、原料となる繊維の光反射率と、異物の光反射率とが、異なることを利用しており、例えば、原料となる繊維よりも光の反射率の低い異物が混入している場合は、反射光の強度が低下するため、異物が混入していると判定できる。特許文献1には、特に、羊毛繊維の中の植物性異物は、光源色が青色領域において羊毛繊維よりも低い反射率を有することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭61−292046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、異なる材質の異物だけでなく、材質が同じで原料の繊維とは色のみが異なる異物も存在する。特許文献1では、羊毛繊維の中の植物性異物を検出するために青色光の光源を用いる技術が開示されているが、様々な色の異物を検出するための技術については開示されていない。
【0006】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、様々な色の異物の検出を容易に行うことのできる異物検出装置、異物検出装置を用いた繊維機械、及び異物検出方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
糸条に光を照射し、反射光の強度を測定して異物を検出する場合、原料となる繊維の光反射率と、異物の光反射率との差が大きい程、検出は容易となる。換言すると、多くの色の異物に対して、原料となる繊維の光反射率と、異物の光反射率との差が大きい光を照射することで、様々な色の異物の検出が容易となる。そこで、原料となる繊維に対する光反射率と、様々な色の異物に対する光反射率との差が大きい光を検討した。
【0009】
図1は、様々な色の反射物に対して様々な色の光を照射して、照射した光の強度に対する反射光の強度を測定し、照射した光の色毎に反射物の反射光の強度を示した図である。照射する光は、黄色光、緑色光、赤色光、及び青色光の4色とし、反射物の色は、白色、黒色、赤色、緑色、黄色、淡黄色、及び青色の7色とした。例えば、照射する光を黄色光として、反射物の色を白色から青色まで変えて順次測定し、次に照射する光を緑色光、赤色光、青色光として、それぞれ反射物の色を白色から青色まで変えて順次測定したものである。
【0010】
図1の各数値は、白色の反射物に対する反射光の強度を100として、各色の反射物の反射光の強度の割合を照射する光の色毎に示したものである。例えば、照射する光が黄色光である場合に、反射物が白色である場合の反射光の強度を100とすると、反射物が黒色である場合の反射光の強度は8であった。同様に、黒色以外の赤色、緑色、黄色、淡黄色、及び青色の反射物についても、白色の反射物と比較した数値を示している。図1によれば、照射する光が青色光の場合は、白色の反射物の反射光の強度に対し、各色の反射物の反射光の強度は比較的低いことが判る。
【0011】
図2は、図1の各数値に基づいて、反射物の色と、その色の反射物を検出するのに適した光の色とを示した図である。原料となる繊維の光反射率と、異物の光反射率との差が大きい程、検出は容易となるため、白色の反射光の強度に対して反射光の強度が20以下(白色との強度の差が80以上)を、その色の光がその色の異物の検出に非常に適しているとして二重丸とし、白色の反射量の20超30以下(白色との強度の差が70以上80未満)を、その色の光がその色の異物の検出に適しているとして一重丸とし、白色の反射量の30超50以下(白色との強度の差が50以上70未満)を、その色の光がその色の異物の検出にやや適していないとして三角とし、白色の反射量の50超(白色との強度の差が50未満)を、その色の光がその色の異物の検出に適していないとしてバツとして示す。
【0012】
図2に示すように、黄色光は、黒色と青色の異物の検出には適しているが、白色を除く、赤色、緑色、黄色、淡黄色の異物の検出には適していない。同様に、緑色光は、黒色、赤色、青色の異物の検出には適しているが、白色を除く、緑色、黄色、淡黄色の異物の検出には適していない。赤色光は、黒色と青色の異物の検出には適しているが、白色を除く、赤色、緑色、黄色、淡黄色の異物の検出には適していない。これに対して、青色光は、青色の異物の検出には適していないが、白色を除く、黒色、赤色、緑色、黄色、淡黄色の異物の検出には適している。
【0013】
よって、青色光は、多くの色の異物に対して、原料となる繊維の光反射率と、異物の光反射率との差が大きい光であるため、糸条に光を照射し、反射光の強度を測定して異物を検出する場合において、青色光を用いることで、様々な色の異物の検出が容易であることが判明した。
【0014】
また、青色光は、青色の異物の検出には適していないが、青色の異物の検出に適する光、例えば黄色光、緑色光、赤色光のいずれかの色の光を、青色光と組み合わせて用いることで、青色を含めた様々な色の異物の検出を容易に行うことができる。
【0015】
以上より、第1の発明に係る異物検出装置は、
糸条に混入している異物の有無を検出する異物検出装置であって、
前記糸条に光を照射する光源部と、
前記糸条からの反射光を受光する受光部と、
前記受光部からの前記反射光の強度情報に基づいて、前記異物の有無を検出する検出部と、
を備え、
前記光源部は、青色光の光源である第1光源を備えたことを特徴とする異物検出装置とした。
【0016】
第2の発明に係る異物検出装置は、第1の発明において、
前記光源部は、青色光以外の光の光源である第2光源を更に備えたことを特徴とする異物検出装置とした。
【0017】
第3の発明に係る異物検出装置は、第2の発明において、
前記第1光源と前記第2光源は、前記糸条に交互に光を照射することを特徴とする異物検出装置とした。
【0018】
第4の発明に係る異物検出装置は、第2又は第3の発明において、
前記第1光源と前記第2光源は、前記糸条の走行方向の上流側と下流側に配置されたことを特徴とする異物検出装置とした。
【0019】
第5の発明に係る繊維機械は、
第1から第4の発明のいずれかの異物検出装置を備えることを特徴とする繊維機械とした。
【0020】
第6の発明に係る異物検出方法は、
糸条に混入している異物の有無を検出する異物検出方法であって、
前記糸条に青色光を照射し、前記糸条からの反射光の強度に基づいて前記異物の有無を判定することを特徴とする異物検出方法とした。
【0021】
第7の発明に係る異物検出方法は、
糸条に混入している異物の有無を検出する異物検出方法であって、
前記糸条に青色光、及び、青色光以外の光を照射し、前記糸条からの反射光の強度に基づいて前記異物の有無を判定することを特徴とする異物検出方法とした。
【0022】
第8の発明に係る異物検出方法は、
糸条に混入している異物の有無を検出する異物検出方法であって、
前記糸条に青色光、及び、青色光以外の光を交互に照射し、前記糸条からの反射光の強度に基づいて前記異物の有無を判定することを特徴とする異物検出方法とした。
【0023】
第9の発明に係る異物検出方法は、
糸条に混入している異物の有無を検出する異物検出方法であって、
前記糸条に青色光、及び、青色光以外の光を前記糸条の走行方向の上流側と下流側で照射し、前記糸条からの反射光の強度に基づいて前記異物の有無を判定することを特徴とする異物検出方法とした。
【発明の効果】
【0024】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0025】
第1、第5、第6の発明によれば、青色光は、多くの色の異物に対して反射率の低い光であるため、青色光を用いることで、様々な色の異物の検出を容易に行うことができる。特に、白色の糸条に混入した様々な色の異物を効率よく検出することができる。
【0026】
第2、第7の発明によれば、青色光は、青色以外の多くの色の異物に対して反射率の低い光であるため、青色光を用いることで、青色以外の様々な色の異物の検出を容易に行うことができ、青色の異物に対しては、青色光以外の光を用いることで、青色の異物の検出を容易に行うことができる。従って、青色を含めた様々な色の異物の検出を容易に行うことができる。
【0027】
第3、第8の発明によれば、走行中の糸条に、第1光源と第2光源からの光を糸条に交互に照射することで、第1光源と第2光源からの光の反射光が混じり合うことがなく、青色を含めた様々な色の異物の検出を容易かつ確実に行うことができる。
【0028】
第4、第9の発明によれば、第1光源と第2光源は、糸条の走行方向の上流側と下流側に配置されることで、第1光源と第2光源からの光の反射光が混じり合うことがなく、青色を含めた様々な色の異物の検出を容易かつ確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】照射した光の色毎に反射物の反射光の強度を示す図。
【図2】反射物の色と、その色の反射物を検出するのに適した光の色とを示す図。
【図3】繊維機械としての空気式精紡機1の簡略図。
【図4】走行する糸条Yと直交する方向に切断した、第1の実施形態に係る異物検出装置31の断面を示す簡略図。
【図5】第1の実施形態に係る異物検出装置31が糸条Yの異物を検出する動作の流れを示す図。
【図6】走行する糸条Yと直交する方向に切断した、第2の実施形態に係る異物検出装置31の断面を示す簡略図。
【図7】第2の実施形態に係る異物検出装置31が糸条Yの異物を検出する動作の流れを示す図。
【図8】第3の実施形態に係る異物検出装置31の斜視簡略図。
【図9】図8の9−9線において、ケーシング32aの断面を示す簡略図。
【図10】図8の10−10線において、ケーシング32bの断面を示す簡略図。
【図11】第3の実施形態に係る異物検出装置31が糸条Yの異物を検出する動作の流れを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の第1の実施の形態に係る異物検出装置31を図面に沿って説明する。図3は、異物検出装置31を適用した、繊維機械としての空気式精紡機1の簡略図である。空気式精紡機1は、綿繊維のスライバSより、綿繊維の紡績糸(以下、糸条Yという)を製造する装置である。空気式精紡機1には、スライバSより糸条Yが製造される走行経路に沿って上流から順に、ケンス21(スライバ収容器)、ドラフト装置22、精紡装置23、糸送り装置24、異物検出装置31を備えた糸欠点検出装置25、巻取り装置26等が配置されている。
【0031】
ケンス21には、練条機で生成されたスライバSが収容されている。ドラフト装置22は、ケンス21からのスライバSを挟み込んで延伸する複数のドラフトローラ対を備えている。複数のドラフトローラ対は、例えば、バックローラ対221、サードローラ対222、セカンドローラ対223、フロントローラ対224であり、スライバSの走行方向に沿って、この順に配置されている。
【0032】
精紡装置23は、空気紡績ノズル(図示せず)において、旋回流をスライバSの繊維束に作用させることで、糸条Yを製造する。空気式精紡機1の精紡速度は、例えば300〜400m/minであり、リング精紡機の紡績速度(20〜30m/min)に対して、略20倍の高速紡績が可能である。
【0033】
糸送り装置24は、精紡装置23で製造された糸条Yを巻取り装置26へ送り出す装置であり、糸条Yをニップして送り出すデリベリローラ241とニップローラ242とが備えられている。
【0034】
糸欠点検出装置25は、巻取り装置26へ送られる途中の糸条Yの糸欠点を検出する装置である。糸欠点検出装置25による糸欠点情報に基づいて、糸欠点を有する部分が除去され、不良な糸条YがパッケージPへ巻取られることを防止する。糸欠点検出装置25は、糸欠点情報に基づいて糸条Yを切断する切断装置(図示せず)と、一旦切断された糸条Yを継ぐ糸継ぎ装置(図示せず)も備えている。
【0035】
巻取り装置26は、精紡装置23で製造された糸条Yを、ボビンの軸方向にトラバースして巻き取り、パッケージPを形成する装置である。
【0036】
以上が空気式精紡機1の概略説明であり、続いて、糸欠点検出装置25について詳しく説明する。糸欠点検出装置25は、本発明の第1の実施の形態に係る異物検出装置31を備えており、異物検出装置31は、糸条Yに混入している異物の有無を検出する。糸欠点検出装置25は、糸条Yの太さの異常を検出する太さ異常検出装置も備えているが、以下では、太さ異常検出装置については説明を省略し、異物検出装置31のみについて詳しく説明する。
【0037】
異物検出装置31は、糸条Yに混入している物のうち、正常な綿繊維(例えば白色)とは色の異なる、様々な色の繊維や樹脂片等の異物を検出する。正常な綿繊維と色の異なる異物は、光の反射率が異なっているため、異物検出装置31は、反射率の相違によって変化する反射光の強度変化を利用することで、糸条Yに混入している異物を検出することができる。
【0038】
図4は、走行する糸条Yと直交する方向に切断した異物検出装置31の断面を示す簡略図である。異物検出装置31は、ケーシング32、光源部41、第1受光部51、クリアラーコントローラ61を備える。光源部41は糸条Yに光D1、D2を照射し、第1受光部51は糸条Yからの反射光R1、R2を受光し、クリアラーコントローラ61は、第1受光部51からの反射光R1、R2の強度情報に基づいて、異物の有無を検出するものである。
【0039】
ケーシング32は、光源部41、第1受光部51を収容し、内部に糸条Yを挿通させるものである。ケーシング32の側部には開口部321が形成されており、開口部321から内側には糸条Yを挿通させる挿通路322が形成されている。糸条Yはケーシング32の開口部321から挿通路322の奥に案内されて配置され、その位置で図4の紙面の垂直方向に走行する。
【0040】
ケーシング32の内部には、糸条Yに光D1、D2を照射する光源部41と、光D1が糸条Yで反射した反射光R1、及び光D2が糸条Yで反射した反射光R2を受光して、反射光R1、R2の強度情報を出力する第1受光部51が収容されている。光源部41は、第1光源42としての第1LED(Light Emitting Diode)411、第2LED412、及び、第1光源42の点灯を制御する光源制御部611を備える。第1LED411と第2LED412は青色LEDである。光源制御部611は、クリアラーコントローラ61に設けられており、第1LED411と第2LED412を高速で切り替えて青色の光D1、D2を交互に照射させる時分割回路を備える。第1受光部51は、第1受光素子511と第2受光素子512とを備えており、第1受光素子511は反射光R1を受光し、第2受光素子512は反射光R2を受光する。
【0041】
また、ケーシング32の内部には、光源部41から糸条Yに照射する光D1、D2を案内する光路と、糸条Yからの反射光R1、R2を導入する光路が形成されている。第1光路331には、糸条Yに光D1を照射する第1LED411が配置され、第3光路333には、糸条Yに光D2を照射する第2LED412が配置される。第1光路331と第3光路333は、異なる方向から糸条Yに青色の光D1、D2を照射できるように形成される。このため、異物が糸条Yの偏った位置に混入している場合でも確実に検出することができる。
【0042】
第2光路332は、第1光路331からの光D1の反射光R1が導入される位置に形成され、第1受光素子511が配置される。第4光路334は、第3光路333からの光D2の反射光R2が導入される位置に形成され、第2受光素子512が配置される。また、第1光路331と挿通路322との連通部、及び第2光路332と挿通路322との連通部は、光D1、及び反射光R1を透過する第1透明板351で仕切られており、第1光路331内や第2光路332内への塵挨の進入を防止し、第1LED411及び第1受光素子511に塵挨が付着することを防止している。また、第3光路333と挿通路322との連通部、及び第4光路334と挿通路322との連通部は、光D2、及び反射光R2を透過する第2透明板352で仕切られており、第3光路333内や第4光路334内への塵挨の進入を防止し、第2LED412及び第2受光素子512に塵挨が付着することを防止している。
【0043】
検出部612は、第1受光部51からの反射光R1、R2の強度情報が入力され、その強度情報に基づいて、異物の有無を検出するものであり、クリアラーコントローラ61に設けられている。検出部612には、反射光R1、R2の強度が変動した部位を異物が混入した部位と判断するかどうかの判断基準(閾値)が設定されている。閾値は、反射光R1、R2の強度の下限強度(例えば、正常部分の反射光の強度に対して−10%)や、反射光R1、R2の強度の下限強度とその状態が継続する長さ(例えば、正常部分の反射光の強度に対して−10%、その状態が継続する長さが20mm以上)を設定することができ、この閾値を超えた部位を、異物が混入した部位であると判断する。
【0044】
次に、異物検出装置31が糸条Yの異物を検出する動作の流れについて図5に沿って説明する。
【0045】
第1光源42としての第1LED411と第2LED412が、光源制御部611で高速で切り替えられながら青色の光D1、D2を交互に照射すると(ステップS11)、光D1が糸条Yで反射して反射光R1が第1受光素子511に受光され、また、光D2が糸条Yで反射して反射光R2が第2受光素子512に受光される(ステップS12)。糸条Yに混入している異物に応じて、第1受光素子511、第2受光素子512で受光される反射光R1、R2の強度情報が変化し、検出部612には、第1受光素子511からの反射光R1の強度情報と、第2受光素子512からの反射光R2の強度情報とが入力される。
【0046】
検出部612は、入力される強度情報と予め設定されている閾値を比較し(ステップS13)、反射光R1、又はR2の強度低下が閾値を超えている場合は、糸条Yに異物が混入していると判断し(ステップS14、S15)、反射光R1、及びR2の強度低下が閾値を超えていない場合は、糸条Yの異物の検出を続行する。
【0047】
以上説明した本発明の第1の実施の形態によれば、第1光源42としての第1LED411と第2LED412には、青色LEDを用いており、青色光は、多くの色の異物に対して、原料となる繊維の光反射率と、異物の光反射率との差が大きい光であるため、正常な綿繊維(例えば白色)に混入している異物の色が様々な色(例えば、黒色、赤色、緑色、黄色、淡黄色)であっても、異物が混入している部位において反射光の強度情報が変化しやすく、様々な色の異物の検出を容易に行うことができる。特に、白色の糸条Yに混入した様々な色の異物を効率よく検出することができる。
【0048】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る異物検出装置31について説明する。第2の実施の形態に係る異物検出装置31は、青色光の光源である第1光源42に加えて、青色光以外の光の光源である第2光源43を備えた点が第1の実施の形態とは大きく異なっている。同一部分については詳しい説明は省略する。
【0049】
図6は、走行する糸条Yと直交する方向に切断した異物検出装置31の断面を示す簡略図である。異物検出装置31は、ケーシング32、光源部41、第1受光部51、クリアラーコントローラ61を備える。光源部41は糸条Yに光D1、D2、D3、D4を照射し、第1受光部51は糸条Yからの反射光R1、R2、R3、R4を受光し、クリアラーコントローラ61は、第1受光部51からの反射光R1、R2、R3、R4の強度情報に基づいて、異物の有無を検出するものである。
【0050】
ケーシング32の内部には、糸条Yに光D1、D2、D3、D4を照射する光源部41と、光D1が糸条Yで反射した反射光R1、光D2が糸条Yで反射した反射光R2、光D3が糸条Yで反射した反射光R3、及び光D4が糸条Yで反射した反射光R4を受光して、反射光R1、R2、R3、R4の強度情報を出力する第1受光部51が収容されている。
【0051】
光源部41は、第1光源42としての第1LED411と第2LED412、及び、第2光源43としての第3LED413と第4LED414と、第1光源42と第2光源43の照射を制御する光源制御部611とを備える。第1LED411と第2LED412は、青色LEDであり、第3LED413と第4LED414は、黄色LEDである。青色LEDである第1LED411と、黄色LEDである第3LED413は、ケーシング32の第1光路331に配置され、青色LEDである第2LED412と、黄色LEDである第4LED414は、ケーシング32の第3光路333に配置される。
【0052】
第1受光部51は、第1受光素子511と第2受光素子512とを備えており、第1受光素子511は、反射光R1、R3が導入される第2光路332に配置され、反射光R1、R3を受光する。また、第2受光素子512は、反射光R2、R4が導入される第4光路334に配置され、反射光R2、R4を受光する。
【0053】
光源制御部611は、クリアラーコントローラ61に設けられており、第1LED411、第2LED412、第3LED413、及び第4LED414を高速で切り替えて、光D1、D2、D3、D4を交互に照射させる時分割回路を備える。光D1、D2、D3、D4を照射する順番は、糸条Yに対して青色光と黄色光とが、短い間隔で別々に照射されればよく、例えば、光D1→光D2→光D3→光D4→光D1・・・として、青色の光D1、D2を異なる方向から順番に照射し、続いて、黄色の光D3、D4を互いに異なる方向から順番に照射する。また、光D1→光D3→光D2→光D4→光D1・・・として、青色の光D1と黄色の光D3を同じ方向から順番に照射し、続いて、青色の光D2と黄色の光D4を先程とは異なる方向から順番に照射してもよい。このように、第1LED411、第2LED412、第3LED413、及び第4LED414を切り替えて青色の光D1、D2と黄色の光D3、D4を交互に照射させるため、青色の光D1、D2と、黄色の光D3、D4とが混ざり合うことを防止できる。
【0054】
検出部612は、第1受光部51からの反射光R1、R2、R3、R4の強度情報が入力され、その強度情報に基づいて、異物の有無を検出するものであり、クリアラーコントローラ61に設けられている。検出部612には、反射光R1、R2、R3、R4の強度が変動した部位を異物が混入した部位と判断するかどうかの判断基準(閾値)が、青色の反射光R1、R2と、黄色の反射光R3、R4のそれぞれについて設定されている。閾値は、青色の反射光R1、R2と、黄色の反射光R3、R4のそれぞれの下限強度(例えば、正常部分の反射光の強度に対して−10%)や、青色の反射光R1、R2と黄色の反射光R3、R4のそれぞれの下限強度とその状態が継続する長さ(例えば、正常部分の反射光の強度に対して−10%、その状態が継続する長さが20mm以上)を設定することができ、反射光R1、R2、R3、R4のいずれかが、この閾値を超えた部位を、異物が混入した部位であると判断する。
【0055】
次に、異物検出装置31が糸条Yの異物を検出する動作の流れについて図7に沿って説明する。
【0056】
第1光源42としての第1LED411、第2LED412、及び、第2光源43としての第3LED413、第4LED414が光源制御部611で高速で切り替えられながら、青色の光D1、D2と黄色の光D3、D4を交互に照射すると(ステップS21)、光D1、D3が糸条Yで反射して反射光R1、R3が第1受光素子511に受光され、また、光D2、D3が糸条Yで反射して反射光R2、R4が第2受光素子512に受光される(ステップS22)。糸条Yに混入している異物の色に応じて第1受光素子511、第2受光素子512で受光される反射光R1、R2、R3、R4の強度情報が変化し、検出部612には、第1受光素子511からの反射光R1、R3の強度情報と、第2受光素子512からの反射光R2、R4の強度情報とが入力される。
【0057】
検出部612は、青色の反射光R1、R2について入力される強度情報と、予め設定されている青色の反射光の閾値とを比較し、また、黄色の反射光R3、R4について入力される強度情報と、予め設定されている黄色の反射光の閾値とを比較し(ステップS23)、青色の反射光R1、R2、又は黄色の反射光R3、R4のいずれかの強度低下が閾値を超えている場合は、糸条Yに異物が混入していると判断する(ステップS24、S25)。青色の反射光R1、R2、及び黄色の反射光R3、R4のいずれの強度低下も閾値を超えていない場合は、糸条Yの異物の検出を続行する。
【0058】
以上説明した本発明の第2の実施の形態によれば、第1光源42としての第1LED411及び第2LED412には、青色LEDを用いており、第2光源43としての第3LED413及び第4LED414には、黄色LEDを用いている。青色光は、青色以外の多くの色の異物に対して、原料となる繊維の光反射率と、異物の光反射率との差が大きい光であるが、青色の異物については、原料となる繊維の光反射率と、異物の光反射率との差が大きくない。そこで、青色の異物に対して、原料となる繊維の光反射率と、異物の光反射率との差が大きい光である黄色光を用いることで、青色の異物の検出も容易としている。このため、正常な綿繊維(例えば白色)に混入している異物の色が青色を含めた様々な色(例えば、黒色、赤色、緑色、黄色、淡黄色、青色)であっても、異物が混入している部位において反射光の強度情報が変化しやすく、青色を含めた様々な色の異物の検出を容易に行うことができる。特に、白色の糸条Yに混入した様々な色の異物を効率よく検出することができる。
【0059】
また、走行中の糸条Yに、第1光源42からの青色の光D1、D2と第2光源43からの黄色の光D3、D4を糸条Yに交互に照射することで、青色の光D1、D2と、黄色の光D3、D4とが混ざり合うことを防止できる。このため、青色の反射光R1、R2と黄色の反射光R3、R4とが混じり合うことがなく、青色を含めた様々な色の異物の検出を容易かつ確実に行うことができる。
【0060】
また、青色の光D1、D2と黄色の光D3、D4とが混ざり合うことを防止できるため、第1光源42と第2光源43を近接して配置することができ、異物検出装置31を小型化することができる。
【0061】
次に、本発明の第3の実施の形態に係る異物検出装置31について説明する。第3の実施の形態に係る異物検出装置31は、第1光源42と第2光源43が、糸条Yの走行方向に沿って上流側と下流側に配置されている点が、第2の実施の形態とは大きく異なっている。同一部分については詳しい説明は省略する。
【0062】
図8は、異物検出装置31の斜視簡略図であり、糸条Yは図8の紙面の上方から下方に向けて走行している。また、図9は、図8の9−9線において、ケーシング32aの断面を示す簡略図であり、図10は、図8の10−10線において、ケーシング32bの断面を示す簡略図である。異物検出装置31は、糸条Yの走行方向に沿って上流側のケーシング32aと、下流側のケーシング32bとを備えており、ケーシング32a内には第1光源42と第1受光部51が収容され、ケーシング32b内には第2光源43と第2受光部52が収容されている。また、共通のクリアラーコントローラ61を備えている。
【0063】
図9に示すように、ケーシング32aの内部には、糸条Yに光D1、D2を照射する、第1光源42としての第1LED411及び第2LED412と、光D1が糸条Yで反射した反射光R1、及び光D2が糸条Yで反射した反射光R2を受光して、反射光R1、R2の強度情報を出力する第1受光部51が収容されている。第1LED411と第2LED412は、青色LEDである。第1光源42の点灯を制御する光源制御部611は光源制御部613と共通のクリアラーコントローラ61に設けられている。光源制御部611は、第1LED411と第2LED412を高速で切り替えて光D1、D2を交互に照射させる時分割回路を備える。第1受光部51として、第1受光素子511と第2受光素子512とを備えており、第1受光素子511は反射光R1を受光し、第2受光素子512は反射光R2を受光する。
【0064】
また、ケーシング32aの内部には、第1光源42から糸条Yに照射する光D1、D2を案内する光路と、糸条Yからの反射光R1、R2を導入する光路が形成されている。第1光路331には、糸条Yに光D1を照射する第1LED411が配置され、第3光路333には、糸条Yに光D2を照射する第2LED412が配置される。第1光路331と第3光路333は、異なる方向から糸条Yに光D1、D2を照射できるように形成される。このため、異物が糸条Yの偏った位置に混入している場合でも確実に検出することができる。
【0065】
第2光路332は第1光路331からの光D1の反射光R1が導入される位置に形成され、第1受光素子511が配置される。第4光路334は第3光路333からの光D2の反射光R2が導入される位置に形成され、第2受光素子512が配置される。また、第1光路331と挿通路322との連通部、及び第2光路332と挿通路322との連通部は、光D1、及び反射光R1を透過する第1透明板351で仕切られており、第3光路333と挿通路322との連通部、及び第4光路334と挿通路322との連通部は、光D2、及び反射光R2を透過する第2透明板352で仕切られている。
【0066】
検出部612は、第1受光部51からの反射光R1、R2の強度情報が入力され、その強度情報に基づいて、異物の有無を検出するものであり、検出部614と共通のクリアラーコントローラ61に設けられている。検出部612には、反射光R1、R2の強度が変動した部位を異物が混入した部位と判断するかどうかの判断基準(閾値)が設定されている。閾値は、反射光R1、R2の強度の下限強度(例えば、正常部分の反射光の強度に対して−10%)や、反射光R1、R2の強度の下限強度とその状態が継続する長さ(例えば、正常部分の反射光の強度に対して−10%、その状態が継続する長さが20mm以上)を設定することができ、この閾値を超えた部位を、異物が混入した部位であると判断する。
【0067】
一方、図10に示すように、ケーシング32bの内部には、糸条Yに光D3、D4を照射する、第2光源43としての第3LED413及び第4LED414と、光D3が糸条Yで反射した反射光R3、及び光D4が糸条Yで反射した反射光R4を受光して、反射光R3、R4の強度情報を出力する第2受光部52が収容されている。第3LED413と第4LED414は、黄色LEDである。第2光源43の点灯を制御する光源制御部613は光源制御部611と共通のクリアラーコントローラ61に設けられている。光源制御部613は、第3LED413と第4LED414を高速で切り替えて光D3、D4を交互に照射させる時分割回路を備える。第2受光部52として、第3受光素子513と第4受光素子514とを備えており、第3受光素子513は反射光R3を受光し、第4受光素子514は反射光R4を受光する。
【0068】
また、ケーシング32bの内部には、第2光源43から糸条Yに照射する光D3、D4を案内する光路と、糸条Yからの反射光R3、R4を導入する光路が形成されている。第5光路335には、糸条Yに光D3を照射する第3LED413が配置され、第7光路337には、糸条Yに光D4を照射する第4LED414が配置される。第5光路335と第7光路337は、異なる方向から糸条Yに光D3、D4を照射できるように形成される。このため、異物が糸条Yの偏った位置に混入している場合でも確実に検出することができる。
【0069】
第6光路336は第5光路335からの光D3の反射光R3が導入される位置に形成され、第3受光素子513が配置される。第8光路338は第7光路337からの光D4の反射光R4が導入される位置に形成され、第4受光素子514が配置される。また、第5光路335と挿通路324との連通部、及び第6光路336と挿通路324との連通部は、光D3、及び反射光R3を透過する第3透明板353で仕切られており、第7光路337と挿通路324との連通部、及び第8光路338と挿通路324との連通部は、光D4、及び反射光R4を透過する第4透明板354で仕切られている。
【0070】
検出部614は、第2受光部52からの反射光R3、R4の強度情報が入力され、その強度情報に基づいて、異物の有無を検出するものであり、検出部612と共通のクリアラーコントローラ61に設けられている。検出部614には、反射光R3、R4の強度が変動した部位を異物が混入した部位と判断するかどうかの判断基準(閾値)が設定されている。閾値は、反射光R3、R4の強度の下限強度(例えば、正常部分の反射光の強度に対して−10%)や、反射光R3、R4の強度の下限強度とその状態が継続する長さ(例えば、正常部分の反射光の強度に対して−10%、その状態が継続する長さが20mm以上)を設定することができ、この閾値を超えた部位を、異物が混入した部位であると判断する。
【0071】
次に、異物検出装置31が糸条Yの異物を検出する動作の流れについて図11に沿って説明する。
【0072】
糸条Yの上流側において、第1光源42としての第1LED411、第2LED412が光源制御部611で高速で切り替えられながら、青色の光D1、D2を糸条Yに交互に照射し、その下流側において、第2光源43としての第3LED413、第4LED414が光源制御部613で高速で切り替えられながら、黄色の光D3、D4を糸条Yに交互に照射すると(ステップS31)、光D1、D2が糸条Yで反射して、反射光R1、R2が第1受光部51の第1受光素子511、及び第2受光素子512に受光され、また、光D3、D4が糸条Yで反射して、反射光R3、R4が第2受光部52の第3受光素子513及び第4受光素子514に受光される(ステップS32)。
【0073】
糸条Yに混入している異物の色に応じて第1受光素子511、第2受光素子512で受光される反射光R1、R2の強度情報が変化し、検出部612には、第1受光素子511からの反射光R1の強度情報と、第2受光素子512からの反射光R2の強度情報とが入力される。また、糸条Yに混入している異物の色に応じて第3受光素子513、第4受光素子514で受光される反射光R3、R4の強度情報が変化し、検出部614には、第3受光素子513からの反射光R3の強度情報と、第4受光素子514からの反射光R4の強度情報とが入力される。
【0074】
検出部612は、青色の反射光R1、R2について入力される強度情報と、予め設定されている青色の反射光の閾値とを比較し、また、検出部614は、黄色の反射光R3、R4について入力される強度情報と、予め設定されている黄色の反射光の閾値とを比較し(ステップS33)、青色の反射光R1、R2、又は黄色の反射光R3、R4のいずれかの強度低下が閾値を超えている場合は、糸条Yに異物が混入していると判断する(ステップS34、S35)。青色の反射光R1、R2、及び黄色の反射光R3、R4のいずれの強度低下も閾値を超えていない場合は、糸条Yの異物の検出を続行する。
【0075】
以上説明した本発明の第3の実施の形態によれば、第1光源42としての第1LED411及び第2LED412には、青色LEDを用いており、第2光源43としての第3LED413及び第4LED414には、黄色LEDを用いている。青色光は、青色以外の多くの色の異物に対して、原料となる繊維の光反射率と、異物の光反射率との差が大きい光であるが、青色の異物については、原料となる繊維の光反射率と、異物の光反射率との差が大きくない。そこで、青色の異物に対して、原料となる繊維の光反射率と、異物の光反射率との差が大きい光である黄色光を用いることで、青色の異物の検出も容易としている。このため、正常な綿繊維(例えば白色)に混入している異物の色が青色を含めた様々な色(例えば、黒色、赤色、緑色、黄色、淡黄色、青色)であっても、異物が混入している部位において反射光の強度情報が変化しやすく、青色を含めた様々な色の異物の検出を容易に行うことができる。特に、白色の糸条Yに混入した様々な色の異物を効率よく検出することができる。
【0076】
また、走行中の糸条Yに、上流側において第1光源42からの青色の光D1、D2を糸条Yに照射し、下流側において第2光源43からの黄色の光D3、D4を糸条Yに照射することで、青色の反射光R1、R2と黄色の反射光R3、R4とが混じり合うことがなく、青色を含めた様々な色の異物の検出を容易かつ確実に行うことができる。
【0077】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、糸条Yを構成する繊維として、白色の綿繊維について説明したが、羊毛等、糸条Yを形成可能な繊維であれば、色や種類は限定されない。
【0078】
また、青色光以外の光の光源である第2光源として、黄色光を用いたが、これに限定されず、緑色、赤色の他、青色以外の可視光又は不可視光を用いることができる。
【0079】
また、光源色は光源自体の色としたが、光源にフィルタ等を設けて、照射する光の色を変更してもよい。
【0080】
また、異物検出装置31は糸条Yの走行方向に沿って1箇所に設けたが、糸条Yの走行方向に沿って、複数箇所に配置してもよい。
【0081】
また、第1の実施の形態においては青色光の光源を2箇所に配置したが、1箇所或いは3箇所以上に配置してもよい。
【0082】
また、第2、第3の実施の形態においては、青色光の光源と黄色光の光源を各々2箇所に配置したが、これに限定されず、それぞれ任意数の箇所に配置することができ、さらに3色以上の光源を組み合わせてもよい。
【0083】
また、第1から第3の実施の形態において、検出部は、各反射光についての強度情報と、予め設定されている閾値とを各々比較することで異物の混入を判断しているが、判断手法はこれに限定されない。例えば、強度情報を、各反射光の強度情報とせず、各反射光の組み合わせとしたり、全部の反射光の平均値としたり、あるいは、反射光の強度情報と、反射せずに透過した光(透過光)の強度情報との組み合わせとしてもよい。
【符号の説明】
【0084】
1 空気式精紡機
31 異物検出装置
32 ケーシング
331 第1光路
332 第2光路
333 第3光路
334 第4光路
41 光源部
42 第1光源
43 第2光源
411 第1LED
412 第2LED
413 第3LED
414 第4LED
51 第1受光部
52 第2受光部
511 第1受光素子
512 第2受光素子
513 第3受光素子
514 第4受光素子
61 クリアラーコントローラ
611、613 光源制御部
612、614 検出部
S スライバ
Y 糸条
P パッケージ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
糸条に混入している異物の有無を検出する異物検出装置であって、
前記糸条に光を照射する光源部と、
前記糸条からの反射光を受光する受光部と、
前記受光部からの前記反射光の強度情報に基づいて、前記異物の有無を検出する検出部と、
を備え、
前記光源部は、青色光の光源である第1光源を備えたことを特徴とする異物検出装置。
【請求項2】
前記光源部は、青色光以外の光の光源である第2光源を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の異物検出装置。
【請求項3】
前記第1光源と前記第2光源は、前記糸条に交互に光を照射することを特徴とする請求項2に記載の異物検出装置。
【請求項4】
前記第1光源と前記第2光源は、前記糸条の走行方向の上流側と下流側に配置されたことを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれかに記載の異物検出装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の異物検出装置を備えることを特徴とする繊維機械。
【請求項6】
糸条に混入している異物の有無を検出する異物検出方法であって、
前記糸条に青色光を照射し、前記糸条からの反射光の強度に基づいて前記異物の有無を判定することを特徴とする異物検出方法。
【請求項7】
糸条に混入している異物の有無を検出する異物検出方法であって、
前記糸条に青色光、及び、青色光以外の光を照射し、前記糸条からの反射光の強度に基づいて前記異物の有無を判定することを特徴とする異物検出方法。
【請求項8】
糸条に混入している異物の有無を検出する異物検出方法であって、
前記糸条に青色光、及び、青色光以外の光を交互に照射し、前記糸条からの反射光の強度に基づいて前記異物の有無を判定することを特徴とする異物検出方法。
【請求項9】
糸条に混入している異物の有無を検出する異物検出方法であって、
前記糸条に青色光、及び、青色光以外の光を前記糸条の走行方向の上流側と下流側で照射し、前記糸条からの反射光の強度に基づいて前記異物の有無を判定することを特徴とする異物検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−169643(P2010−169643A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−14747(P2009−14747)
【出願日】平成21年1月26日(2009.1.26)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】