説明

疎水化修飾した多糖類のパーソナルケアおよび家庭用組成物

機能的な系(パーソナルケア、および、家庭用ケア組成物)で用いられるコンディショニング組成物であって、本組成物は、非イオン性の疎水化修飾したセルロースエーテル(HMCE)を有し、該セルロースエーテルは、下限400,000、および、上限2,000,000の重量平均分子量(Mw)を有し、さらに、その疎水性置換は、0.6重量%の下限を有し、その上限は、該セルロースエーテルが5重量%の界面活性剤溶液中では不溶性になり、かつ0.05重量%未満では水に可溶性になる量であり、該セルロースエーテルは、機能的な系の基材にコンディショニングの利点を提供する。この組成物は、少なくとも1種の活性な機能的な系の成分を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2004年12月16日付けで出願された米国仮出願第60/636,682号の利益を主張する。
発明の分野
本発明は、パーソナルケア、および、家庭用ケア組成物における非イオン性の疎水化修飾した多糖類の使用に関し、より具体的には、本発明は、このような組成物において、水溶液中で、または、非イオン界面活性剤やアニオン性界面活性剤、例えばラウリル硫酸塩(LS)およびラウリルエーテル硫酸塩(LES)界面活性剤などの界面活性剤の存在下で、顕著な離液を示す、疎水性修飾したセルロースエーテル、例えば疎水性修飾したヒドロキシエチルセルロース(HMHEC)ポリマーを使用することに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
従来技術において、パーソナルケアまたは家庭用組成物からポリマーコーティングを付与するために一般的に使用されるアプローチは、カチオン性ポリマーとアニオン性界面活性剤との複合体形成を利用することによってなされる。ヘアケア、クレンジングにおけるスキンケアやファブリックケア用途で、カチオン性官能性を有するポリマーに関するコンディショニングのメカニズムは、カチオン性ポリマーと逆の電荷を有する界面活性剤の両方を含む、カチオン性ポリマーとアニオン性界面活性剤との複合体の希釈液が堆積することに基づくことがよく知られている(US5,422,280)。このメカニズムの結果として、カチオン性グアール、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース、および、合成カチオン性ポリマーのような市販品は、コンディショニングシャンプー、スキンケアにおけるクレンジング調合物、および、織物の洗浄/コンディショニング調合物において高い有効性を示す。
【0003】
ヘアケアやスキンケア、および、家庭用ケア用途、例えばファブリックケア用途のようなパーソナルケア用途において、湿潤または乾燥した状態の毛髪に櫛を通すのに要する力を低減したり、または、皮膚または織物に絹のような柔らかい感触を付与したりすることができるコーティングを、基材に堆積させることが要求されている。また、このコーティングは、光沢や、毛髪と皮膚における水分の保持、加えてそれらの扱いやすさや感触を改善するように作用することもできる。
【0004】
このヘアコンディショニング、皮膚および織物へコンディショニングを施すためのアプローチは、カチオン性ポリマーとアニオン性界面活性剤との複合体を用いたクレンジング調合物(例えばシャンプー)からシリコーン樹脂を堆積させる改善法を発見したことにより開発された。しかしながら、シリコーン含有シャンプーで繰り返し洗浄すると毛髪上へシリコーンが蓄積する傾向に加えて、透明なコンディショニング調合物に対する要望があることから、市場において、シリコーン樹脂を用いて、または用いないで、かつカチオン性ポリマーを用いないで毛髪、皮膚および織物基材上にシリコーン様のコンディショニングを達成するための代替的アプローチへの強い必要性がある。
【0005】
従って、パーソナルケア用途において、その他の望ましい特性、例えば改善された毛髪のボリューム、扱いやすさ、毛髪修復または色素の保持、皮膚の保湿、さらに、毛髪、皮膚および織物上での保湿、芳香の保持、日焼け止めの長いもち、口腔ケア用途におけるフレーバーの強化や抗菌性能と組み合わせた、改善された総体的なコンディショニング性能の必要性もあり、さらに、家庭用用途においても、織物の耐摩耗性、および、色堅ろう度への必要性がある。
【0006】
水溶性多糖類は、本発明より前に、パーソナルケア用途において、例えばクレンジング用および化粧用スキンケア、ヘアケアにおいて、ならびに、口腔ケア用途において、加えて家庭用用途において、例えば、掃除用、消毒用、研磨用、トイレ用調製物および殺虫用調製物;空気の消臭剤/フレッシュナー、敷物および室内装飾材料用の洗浄剤、昆虫忌避剤のローション、多目的台所用クリーナーおよび消毒剤、便器クリーナー、織物柔軟剤と洗浄剤との組み合わせ、織物用柔軟剤、織物用サイズ剤、食器洗い用界面活性剤;乗り物用クリーナーおよび洗浄剤のような用途において用いられている。広く用いられている市販の多糖類としては、水溶性多糖類のエーテル、例えばメチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、ヒドロキシプロピル(HP)グアール、ヒドロキシエチルグアール、グアール、スターチ、および、その他の非イオン性スターチ、および、グアール誘導体が挙げられる。
【0007】
米国特許第5,106,609号、5,104,646号、6,905,694号、および、5,100,658号は、化粧品における疎水化修飾したセルロースエーテルの使用を開示している特許の例である。これらの特許は、化粧用組成物に使用するための、高分子量(すなわち300,000〜700,000)、および、疎水性成分(すなわち3〜24個の炭素)におけるアルキル炭素置換の使用を開示している。米国特許第4,243,802号は、疎水化修飾した非イオン性、水不溶性界面活性剤−可溶性セルロースエーテル組成物を開示している。この材料を用いることによって、酸性シャンプー組成物の粘度を高め、水中油型エマルジョンを乳化することができると記載されている。また、米国特許第4,228,277号、および、4,352,916号は、疎水性成分中で長鎖アルキル基で置換することによって修飾された疎水化修飾したセルロースエーテル誘導体も説明している。米国特許第5,512,091号は、水不溶性の疎水性修飾したセルロースエーテルを含むヒドロゲル組成物を開示している。米国特許公報第2001/0043912号は、疎水性修飾したセルロースエーテル増粘剤を含む縮れ防止ヘアケア組成物を開示している。米国特許第4,845,207号は、疎水化修飾した非イオン性の水溶性セルロースエーテルを開示しており、米国特許第4,939,192号は、組成物の構成におけるこのようなエーテルの使用を開示している。米国特許第4,960,876号は、塗料、紙およびセラミック用途で使用する増粘剤としての、疎水性修飾したガラクトマンナン組成物を開示している。米国特許第4,870,167号は、長鎖脂肪族エポキシドから製造された疎水性修飾した非イオン性ポリガラクトマンナンエーテルを開示しており、そこで、例えばハンドローション、シャンプー、ヘアトリートメント配合物、練り歯磨き、および、歯のクリーニング用のゲルなどの化粧品におけるそれらの使用可能性を示唆している。米国特許第6,387,855号は、ケラチンを洗浄し、コンディショニングするためのシリコーン、界面活性剤、および、疎水性ガラクトマンナンゴムを含む水性組成物を開示している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
水溶性および水不溶性の疎水性修飾したセルロースの性能は、ケラチンの基材に有意で予想可能なコンディショニングを与えるそれらの能力に関して不十分であることがわかった。従って、当業界において、水性組成物から付与された際にケラチンの基材に有意で予想可能なコンディショニングを与え、織物のような固体基板に上に膜を堆積させるようなセルロースエーテルを見出す必要性がなお存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
発明の要約
本発明は、
(a)パーソナルケア製品、および、家庭用ケア製品からなる群より選択される水性ベースの機能的な系、および、
(b)非イオン性の疎水化修飾したセルロースエーテル(HMCE)[ここで、該セルロースエーテルは、下限400,000〜上限2,000,000の重量平均分子量(Mw)を有し、さらに、その疎水性置換は、0.6重量%の下限を有し、その上限は、該セルロースエーテルが5重量%の界面活性剤溶液中では水に可溶性(soluble)になり、かつ0.05重量%未満または1重量%の界面活性剤溶液中では水に可溶性になる量であり、該セルロースエーテルは、機能的な系の基材にコンディショニングの利点を提供する]、および、
(c)少なくとも1種の活性な機能的な系の活性成分、
を含むコンディショニング組成物を対象とする。
【0010】
また本発明は、パーソナルケアおよび家庭用ケア製品からなる群より選択される水性ベースの機能的な系をコンディショニングする方法も対象とし、本方法は、水性ベースの機能的な系に適合する十分な量の疎水化修飾したセルロースエーテルを添加し、混合することによって、機能的な系を増粘させることを含み、ここで、該疎水化修飾したセルロースエーテルは、非イオン性の疎水化修飾したセルロースエーテル(HMCE)であり、さらに、該セルロースエーテルは、下限400,000〜上限2,000,000の重量平均分子量(Mw)を有し、さらに、その疎水性置換は、0.6重量%の下限を有し、その上限は、該セルロースエーテルが5重量%の界面活性剤溶液中では可溶性(soluble)になり、かつ0.05重量%未満または1重量%の界面活性剤溶液では水に可溶性になる量であり、該セルロースエーテルは、機能的な系の基材にコンディショニングの利点を提供し、さらに、得られた機能的な系は、類似の増粘剤を本発明の組成の範囲を外れて用いた場合と比較して、それに匹敵するか、またはそれより優れたコンディショニング特性を有する。
【0011】
a.本発明の疎水化修飾した多糖類ポリマーは、水溶性であり、水中の特定の(臨界的な)ポリマー濃度より高い濃度で均一なゲルを形成するものでもよいし、または、部分的に水に可溶性であり、アニオン性界面活性剤の助けを借りて溶解すること(溶液になること)が可能なものでもよい。いずれの場合においても、このポリマーに対する臨界的な必要条件は、特定の臨界的なポリマー濃度より低い濃度に希釈した際の離液である。このようなポリマーは、それらの活性、および、リンスの際の希釈と堆積の特有のメカニズムのために、1つで2つの機能を持ったシャンプー、ボディクレンジング調合物、口腔ケアのための洗浄系、例えば歯みがき剤、および、織物の洗浄−コンディショニング系におけるコンディショニング剤として有用である。
【0012】
b.離液、および、希釈されて堆積することとは、水溶液中、元の濃度が0.05%〜10重量%の疎水化修飾した多糖類が、下限0.01重量%の最終濃度に希釈されると、水溶液中で液相とゲル相とが分離すること(離液)を意味する。ここで考察されるポリマーは水溶性であり、水中で特定の(臨界的な)濃度の0.1%〜1%より高い濃度で均一なゲルが形成される。これらのゲルの臨界的で特徴的な必要条件は、パーソナルケア組成物中で、特定の臨界的な濃度より低い濃度に希釈した際に離液することである。これらのポリマーは、従来技術において既知の方法によって合成することができる。
【0013】
c.上記水溶液は、ポリマーに加えて、界面活性剤/水の混合物、シクロデキストリン/界面活性剤/水の混合物、水混和性溶媒、塩、水溶性の、非イオン性、カチオン性またはアニオン性ポリマー、および、これらのうちいずれかの組み合わせを含んでいてもよい。
【0014】
発明の詳細な説明
疎水性修飾した多糖類ポリマーが、水溶液中で希釈された際に離液を起こすと、疎水性修飾した多糖類ポリマーを、毛髪、皮膚、歯、口腔粘膜または織布のような基材上に高効率で堆積させることができ、さらに、基材に多大なコンディショニングの利点を付与することができることが発見された。また疎水化修飾した多糖類は、基材上に堆積する際に、状態を改善したり、または基材の特徴を強化したりするその他の成分を堆積させることもできる。また、これらのポリマーは、通常クリームやローションで用いられる油相をうまく付与することができるために、これらのポリマーはクレンジング調合物または保湿調合物によって皮膚をコンディショニングする可能性も有する。
【0015】
驚くべきことに、希釈の際に水溶液中で顕著な離液を示す非イオン性の疎水化修飾した多糖類、好ましくはセルロース誘導体、より具体的には疎水性修飾したヒドロキシエチルセルロース、HMHECは、毛髪/皮膚上に高効率で堆積することができ、さらに、ケラチンの基材に多大なコンディショニングの利点を付与することができることが発見された。このようなポリマーは、毛髪のスタイリング、ボディローションおよび日焼け止めにおいてさらなる利点を付与するが、これは、ケラチンの基材上に、表面と周囲の環境との間のバリアとして作用すると予想される疎水性の膜を形成することによる。
【0016】
また、これらのポリマーは、毛髪、皮膚および布地の表面に塗膜を形成する物質や共堆積させる物質(co−deposition agent)としても有用な可能性があり、それにより、皮膚および布地の基材の水分損失からの保護を促進すること、日焼け止めの堆積を促進し、続いてこれらの基材をUV放射線から保護すること、基材上への芳香またはフレーバーの堆積を強化すること、および、芳香およびフレーバーを封じ込め、それらのこれらの基材上での有効期間を改善すること、または、抗菌性試薬およびその他の活性なパーソナルケア成分の堆積を促進し、基材上での活性成分の有効期間を改善することが可能である。加えて、これらのポリマーには、歯みがき剤や義歯接着剤のような口腔ケア用途における使用が見出されており、持続性のフレーバーの保持やフレーバーの放出を付与することが可能である。また、これらのポリマーから抗菌剤や殺生剤を持続性放出することは、家庭用およびパーソナルケア用途、例えば皮膚およびヘアトリートメント配合物において、さらに、口腔ケア用途、例えば歯みがき剤、義歯接着剤、および、歯を白くするための小片(whitening strip)において有用性が見出される可能性がある。
【0017】
本発明によれば、疎水化修飾した多糖類、好ましいくは疎水性修飾したセルロースエーテルポリマーのコンディショニングの利点は、パーソナルケア組成物、例えばヘアケア、スキンケアおよび口腔ケア組成物におけるコンディショニング剤として、加えて家庭用ケア組成物、例えば洗濯用洗剤や、布地の基材および硬質の表面の洗剤製品用の柔軟剤製品におけるコンディショニング剤として実証されている。
【0018】
本発明によれば、機能的な系の基材は、パーソナルケア、および、家庭用ケア用途に関連する材料と定義される。パーソナルケアにおいて、このような基材は、皮膚、毛髪、歯および粘膜であり得る。家庭用ケア製品において、このような基材は、硬質の表面、例えば金属、大理石、セラミック、花崗岩、木材、硬質プラスチック、および、壁板または布地であり得る。
【0019】
あらゆる水溶性多糖類または誘導体が、本発明の疎水化修飾した多糖類を形成するための主鎖として用いることができる。従って、例えばヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、および、メチルヒドロキシエチルセルロース(MHEC)および、寒天、デキストラン、スターチ、および、それらの非イオン性誘導体はいずれも修飾することができる。非イオン性置換基(例えばメチル、ヒドロキシエチルまたはヒドロキシプロピル)の量は、エーテルが確実に水溶性になるのに十分な量が存在する限り、臨界的ではないようである。本発明の多糖類は、それらを水溶性にするのに十分な程度の非イオン性置換度を有し、疎水性成分としては、1)3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル基が挙げられ、ここで、そのアルキル成分は、3〜30個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖であり、または、2)C〜C30アルキル、および、C〜C30アリール、アリールアルキル、および、アルキルアリール基、ならびに、それらの混合物が挙げられ、ここで、その疎水性成分は、水溶液中で、または、例えばラウリル硫酸塩(LS)やラウリルエーテル硫酸塩(LES)界面活性剤のようなアニオン性界面活性剤の存在下で顕著な離液を示す疎水化修飾した多糖類を生成するような上限量で存在する。疎水性成分がアルキル成分である場合、炭素数は、3〜30個、好ましくは6〜22個、より好ましくは8〜18個、最も好ましくは10〜16個が可能である。アリール、アリールアルキルまたはアルキルアリール成分において、炭素の量の上限は、30個の炭素、好ましくは22個の炭素、より好ましくは18個の炭素、さらにより好ましくは16個の炭素が可能である。その炭素の下限量は、7個の炭素、より好ましくは8個の炭素、さらにより好ましくは10個の炭素である。
【0020】
好ましい多糖類の主鎖は、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)である。本発明で機能するように修飾されたHECとしては、市販の材料が挙げられる。適切な市販の材料は、ハーキュリーズ社(Hercules Incorporated,ウィルミントン,デラウェア州,米国)の子会社であるアクアロン社(Aqualon company)によって、商標ナトロソル(Natrosol(R))として販売されている。
【0021】
アルキルの修飾成分は、エーテル、エステルまたはウレタン結合を介して多糖類主鎖に結合していてもよい。エーテル化を起こすのに最も一般的に使用される試薬として、エーテルが好ましい結合であるが、これはなぜなら、エーテルは容易に入手できるためである;この反応は、初期のエーテル化に一般的に使用される反応と同様であり、この反応で用いられる試薬は、一般的に、その他の結合を介した修飾に用いられる試薬よりも取り扱いが容易である。また、得られた結合も一般的に、さらなる反応に対してより高い耐性を有する。
【0022】
本発明の多糖類の例は、3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピルヒドロキシエチルセルロースであり、これは、水溶液中で、または、アセチレンベースの界面活性剤のような非イオン界面活性剤の存在下で、または、例えばラウリル硫酸塩(LS)やラウリルエーテル硫酸塩(LES)界面活性剤のようなアニオン性界面活性剤の存在下で顕著な離液を示す。
【0023】
疎水性成分は、一般的に、下限が約0.6重量%であり、上限が、上記の疎水化修飾した多糖類が、5重量%の界面活性剤溶液に可溶性(soluble)になり、かつ0.05重量%未満では水または1重量%の界面活性剤溶液に可溶性になるような上限量で含まれる。3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル基のアルキル基は、3〜30個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキル基が可能である。典型的な修飾するためのラジカルは、プロピル−、ブチル−、ペンチル−、2−エチルヘキシル、オクチル、セチル、オクタデシル、メチルフェニル、および、ドコサポリエン酸グリシジルエーテルである。
【0024】
本発明の疎水化修飾した多糖類は、上記系の必須成分である。系中に存在してもよい任意の成分としては、界面活性剤が挙げられ、これは、組成物中で可溶性であってもよいし、または、不溶性であってもよい。その他の任意の成分は相溶性溶媒であり、これも上記系で用いることができ、単一の溶媒であってもよいし、または、溶媒の混合物であってもよい。
【0025】
界面活性剤の例は、アニオン性、非イオン性、カチオン性、両性イオン性または両性タイプの界面活性剤、および、それらの混合物である。カチオン性界面活性剤を除いて、界面活性剤は、本発明において可溶性でもよいし、または、不溶性でもよく、(用いられる場合は)組成物中に、組成物の0.01〜約50重量%の量で存在する。合成アニオン性界面活性剤としては、アルキルおよびアルキルエーテル硫酸塩が挙げられる。カチオン性界面活性剤は、0.01〜約1.0重量%の量で存在していてもよい。
【0026】
非イオン界面活性剤は、概して、疎水性成分と、非イオン性の親水性成分とを含む化合物と定義することができる。疎水性成分の例としては、アルキル、アルキル芳香族、ジアルキルシロキサン、ポリオキシアルキレン、および、フルオロで置換されたアルキルが挙げられる。親水性成分の例は、ポリオキシアルキレン、ホスフィン酸化物、スルホキシド、アミン酸化物、および、アミドである。また、例えば商標名スルフィノール(Surfynol(R))で市販されているものような非イオン界面活性剤も、本発明において有用ある。
【0027】
本発明の組成物の媒体系において有用なカチオン性界面活性剤は、本発明の水性組成物に溶解させると正電荷を有するアミノまたは第四アンモニウムの親水性成分を含む。
両性イオン性界面活性剤としては、概して脂肪族第四アンモニウム、ホスホニウムおよびスルホニウム化合物の誘導体として説明することができるもの、概して脂肪族第四アンモニウム、ホスホニウムおよびスルホニウム化合物の誘導体として説明することができるものが挙げられ、ここで、脂肪族ラジカルは直鎖でもよいし、または分枝鎖でもよく、脂肪族置換基のうち1個は、約8〜約18個の炭素原子を含み、1個は、アニオン性の水に可溶化させる基として、例えばカルボキシ基、スルホン酸基、硫酸基、リン酸基またはホスホン酸基を含む。
【0028】
本発明の組成物の媒体系で用いることができる両性界面活性剤の例としては、概して脂肪族第二および第三アミンの誘導体として説明されるものが挙げられ、ここで、その脂肪族ラジカルは、直鎖でもよいし、または分枝鎖でもよく、脂肪族置換基のうち1個は、約8〜約18個の炭素原子を含み、1個は、アニオン性の水に可溶化させる基として、例えば、カルボキシ基、スルホン酸基、硫酸基、リン酸基またはホスホン酸基を含む。
【0029】
本発明によれば、上記系で用いられる溶媒は、本発明の組成物のその他の成分に適合するものと予想される。本発明で使用可能な溶媒の例は、水、水と低級アルカノールとの混合物、および、3〜6個の炭素原子と2〜6個のヒドロキシル基とを有する多価アルコールである。好ましい溶媒は、水、プロピレングリコール、水−グリセリン、ソルビトール−水、および、水−エタノールである。本発明において、溶媒(用いられる場合)は、組成物中に、組成物の0.1%〜99重量%のレベルで存在する。
【0030】
溶解したポリマーが活性成分の成分となり得るため、場合によっては活性成分は任意である。この例は、毛髪または皮膚のコンディショニングのためのコンディショナー調合物、または、織物のコンディショナー調合物におけるポリマーの使用である。しかしながら、活性成分が必要な場合、活性成分は、使用者または使用者の体に何らかの利点を提供するはずである。
【0031】
本発明によれば、機能的な系は、パーソナルケア製品、または、家庭用ケア製品のいずれかであり得る。機能的な系が少なくとも1種の活性なパーソナルケア成分を含むパーソナルケア製品の場合、パーソナルケアの活性成分としては、これらに限定されないが、鎮痛薬、麻酔剤、抗生物質製剤、抗真菌剤、防腐剤、ふけ防止剤、抗菌剤、ビタミン、ホルモン、下痢止め剤、コルチコステロイド、抗炎症薬、血管拡張剤、ケロイド溶解剤、ドライアイ用組成物、創傷治癒製剤、抗感染薬が挙げられ、加えて、溶媒、希釈剤、アジュバントおよびその他の成分、例えば水、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、高級アルコール、グリセリン、ソルビトール、鉱油、保存剤、界面活性剤、噴射剤、芳香剤、エッセンシャルオイル、および、増粘剤が挙げられる。
【0032】
パーソナルケア組成物としては、ヘアケア、スキンケア、サンケア、ネイルケア、および、口腔ケア組成物が挙げられる。これらに限定されないが、本発明に係るパーソナルケア製品に適切に包含させることができる活性物質の例は、以下の通りである:
1)香料、これは、芳香剤および消臭香料の形態で嗅覚的反応を引き起こし、香りに対する反応を提供することに加えて、悪臭を減少させることができる;
2)皮膚用冷却剤、例えばメントール、酢酸メンチル、メンチルピロリドンカルボキシラートN−エチル−p−メンタン−3−カルボキサミドおよびその他のメントール誘導体、これは、皮膚に冷たい感覚を起こすような触覚的反応を引き起こす;
3)皮膚軟化薬、例えばミリスチン酸イソプロピル、シリコーン材料、鉱油および植物油、これは、皮膚の滑らかさを増すようにして触覚的反応を引き起こす;
4)香料以外の消臭剤、これは、皮膚表面のミクロフローラ、特に体の悪臭の発生に関与するミクロフローラの量を減少または排除するように機能する。香水以外の消臭剤の前駆体を用いてもよい;
5)制汗剤活性物質、これは、皮膚表面での発汗現象を減少または排除するように機能する;
6)保湿剤、これは、湿気を加えること、または、皮膚からの蒸発を防ぐことのいずれかによって皮膚を湿潤した状態に保つ;
7)クレンジング剤、これは、汚れや油を皮膚から除去する;
8)日焼け止め活性成分、これは、UVなどの太陽からの有害な光線から皮膚および毛髪を保護する。本発明によれば、治療的に有効量は、通常は、組成物の0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%であり得る;
9)ヘアートリートメント剤、これは、毛髪をコンディショニングし、毛髪をきれいにし、毛髪のもつれをほどき、スタイリング剤、ボリュームナイジングし光沢を増す物質、色素の定着剤、ふけ防止剤、毛髪成長促進剤、毛髪用染料および顔料、毛髪用香水、ヘアリラクサー、毛髪の脱色剤、ヘアモイスチャライザー、毛髪のオイルトリートメント剤、および、縮れ防止剤として作用する;
10)口腔ケア剤、例えば歯みがき剤、および、マウスウォッシュ、これは、歯と歯茎をきれいにし、白色化し、脱臭し、および、保護する;
11)義歯接着剤、これは、義歯に接着特性を提供する;
12)髭剃り用製品、例えば、クリーム、ゲルおよびローション、ならびに、かみそり刃を潤滑させるストリップ;
13)ティッシュペーパー製品、例えば保湿ティッシュ、または、クレンジングティッシュ;
14)化粧品、例えばファンデーションパウダー、リップスティック、および、アイケア;および、
15)織物製品、例えば保湿繊維、または、クレンジング繊維。
【0033】
本発明によれば、機能的な系が家庭用ケア組成物である場合、この家庭用ケア製品は、疎水化修飾した多糖類と、少なくとも1種の活性な家庭用ケア成分とを含む。家庭用ケアの活性成分は、使用者に、何らかの利点を提供するはずである。適切に含有させることができる活性物質の例は、ただしこれらに限定されないが、本発明によれば以下の通りである:
1)香料、これは、芳香剤および消臭香料の形態で嗅覚的反応を引き起こし、香りに対する反応を提供することに加えて、悪臭を減少させることができる;
2)昆虫忌避剤、これは、その機能は、特定の領域から、または、皮膚への攻撃から昆虫を締め出すように機能する;
3)気泡発生剤、例えばフォームまたは泡を生成する界面活性剤;
4)ペット脱臭剤または防虫剤、例えばペットの臭いを減少させるピレトリン;
5)ペット用シャンプー剤および活性物質、これは、皮膚および毛髪表面から汚れ、異物および微生物を除去するように機能する;
6)工業グレードの固形石鹸、シャワージェル、および、液体石鹸の活性物質、これは、皮膚から微生物、汚れ、グリース、および、油を除去し、皮膚を衛生的にし、皮膚をコンディショニングする;
7)多目的の洗浄剤、これは、台所、浴室、公共施設のような領域の表面から汚れ、油、グリース、微生物を除去する;
8)消毒成分、これは、家または公共施設で微生物を殺す、または、その成長を防ぐ;
9)敷物および室内装飾材料用クリーニング活性物質、これは、汚れや異物を表面から浮き上がらせて除去し、さらに柔軟仕上げと香りを付与する;
10)洗濯用柔軟剤活性物質、これは、静電気を減少させ、織物の感触を柔らかくする;
11)洗濯用洗浄剤の成分、これは、汚れ、油、グリース、しみを除去し、微生物を殺す;
12)洗濯用洗浄剤または織物用柔軟剤の成分、これは、ファブリックケアの洗浄、リンスおよび乾燥サイクルの間の色落ちを減少させる;
13)食器洗い用界面活性剤、これは、しみ、食べ物、微生物を除去する;
14)便器用洗剤、これは、しみを除去し、微生物を殺し、脱臭する;
15)洗濯用プレスポット用活性剤、これは、衣服からのしみの除去を促進する;
16)織物用サイズ剤、これは、織物の外観を向上させる;
17)乗り物用クリーニング活性剤、これは、乗り物や装置から汚れ、グリースなどを除去する;
18)潤滑剤、これは、部品間の摩擦を減少させる;および、
19)織物製品、例えばほこりを取るための繊維、または、消毒用の拭き取り繊維。
【0034】
上記のパーソナルケア、および、家庭用ケア活性成分の一覧は、単なる例であって、用いることができる活性成分の完全な一覧ではない。これらのタイプの製品で用いられるその他の成分は当業界で周知である。従来用いられている上記の成分に加えて、本発明に係る組成物は、着色剤、保存剤、抗酸化剤、栄養補給剤、アルファまたはベータヒドロキシ酸、活性増強剤、乳化剤、機能性ポリマー、増粘剤(例えば、塩、すなわちNaCl、NHClおよびKCl、水溶性ポリマー、すなわちヒドロキシエチルセルロース、および、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、および、脂肪族アルコール、すなわちセチルアルコール)、1〜6個の炭素を有するアルコール、脂肪または脂肪族化合物、抗菌性化合物、ジンクピリチオン、シリコーン材料、炭化水素ポリマー、皮膚軟化薬、油、界面活性剤、医薬品、フレーバー、芳香剤、懸濁化剤のような成分、ならびにそれらの混合物を含んでいてもよい。
【0035】
本発明によれば、本発明の疎水化修飾した多糖類またはそれらの誘導体との混合物で用いることができる機能性ポリマーの例としては、水溶性ポリマー、例えばアクリル酸ホモポリマー、例えばカルボポール(Carbopol(R))製品、および、アニオン性および両性アクリル酸コポリマー、ビニルピロリドンホモポリマー、および、カチオン性ビニルピロリドンコポリマー;非イオン性、カチオン性、アニオン性、および、両性セルロース系ポリマー、例えばヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース、カチオン性カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、および、カチオン性ヒドロキシプロピルセルロース;アクリルアミドホモポリマー、および、カチオン性、両性および疎水性アクリルアミドコポリマー、ポリエチレングリコールポリマー、および、コポリマー、疎水性ポリエーテル、疎水性ポリエーテルアセタール、疎水化修飾したポリエーテルウレタン、および、会合性ポリマーと呼ばれるその他のポリマー、疎水性セルロース系ポリマー、酸化ポリエチレン−酸化プロピレンコポリマー、ならびに、非イオン性、アニオン性、疎水性、両性およびカチオン性多糖類、例えばキサンタン、キトサン、カルボキシメチルグアール、アルギン酸塩、アラビアゴム、ヒドロキシプロピルグアール、疎水性グアールポリマー、カルボキシメチルグアールヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、グアールヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、および、ヒドロキシプロピルグアールヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物が挙げられる。
【0036】
本発明によれば、用いることができるシリコーン材料としては、ポリオルガノシロキサンが挙げられ、これは、ポリマー、オリゴマー、油、ワックス、樹脂またはゴム類の形態が可能であり、または、ポリオルガノシロキサンポリエーテルのコポリオール、アモジメチコン、カチオン性ポリジメチルシロキサン材料、および、パーソナルケアまたは家庭用組成物で用いられるその他のあらゆるシリコーン材料が挙げられる。
【0037】
本発明のポリマーは水溶性であり、水中で特定の(臨界的な)濃度0.01%〜1%を超えると均一なゲルを形成する。これらのゲルの臨界的で特徴的な必要条件は、パーソナルケア組成物中で、特定の臨界的な濃度より低い濃度に希釈した際に離液することである。これらのポリマーは、従来技術において既知の方法によって合成することができる。
【0038】
また、界面活性剤/水、または、エタノール/水混合物中でゲルまたは溶液を形成し、パーソナルケア組成物中で特定の臨界的な濃度より低い濃度に希釈した際に離液するその他の水不溶性HMHECSも本発明において有用である。本発明のポリマーは、1つで2つの機能を持ったシャンプー、ボディローション、日焼け止め、縮れ防止、および、ヘアスタイリングにおけるコンディショニング剤として有用であり得る。また、本発明のポリマーは、毛髪のボリューム、扱いやすさ、毛髪修復または色素の保持、皮膚の保湿、ならびに、保湿、芳香の保持、毛髪、皮膚および織物における日焼け止めの長いもち、口腔ケア用途におけるフレーバーの強化および抗菌性能を改善すること、加えて、家庭用用途において、織物の耐摩耗性、および、色堅ろう度を改善することに用いることもできる。
【0039】
本発明をより詳細に理解するために、以下の実施例を参照してもよいが、これらは、本発明をさらに説明するためのものであり、制限する意味で解釈すべきではない。特に他の指定がない限り、全ての部およびパーセンテージは重量による。
【実施例】
【0040】
湿潤および乾燥した毛髪の櫛通り易さの測定は、シャンプーやコンディショナー用途でのコンディショニング性能を測定するのに用いられる典型的な試験方法である。スキンケア用途において、皮膚の滑らかさ、または、摩擦の減少、または、皮膚のより柔らかい感触、水分蒸散の減少、および、皮膚の弾性の改善が、皮膚のコンディショニングを測定するの用いられる試験方法である。コンディショニング性能が要求される界面活性剤ベースの家庭用洗浄製品の調合物、例えば食器洗い用洗浄剤、織物用柔軟剤および帯電防止製品において、コンディショニングとは、より柔らかい感触を織物に付与し、静電気の作用を除去し、織物の繊維の破断または変形(ピリングとして知られている)を除去することを意味する。また、織物に色素を保持する特性を付与することも重要であり、測定が可能である。
【0041】
標準的な試験法
シリコーンの堆積は、数々の技術によって測定することができる。本発明の実施例でシリコーンの堆積を定量するのに用いられる技術の一つを以下で説明する:
シリコーンの堆積の測定
各2〜5グラムのサンプルをmg単位で量り、サンプルホルダーを取り除いた後、約150mlの塩化メチレンと共に清潔な8オンスのジャーに入れた。このサンプルを室温で1.5時間振盪した。ワットマン(Whatman)の41番ろ紙を用いて塩化メチレンの上清をろ過し、所定量を清潔な8オンスのジャーに移し、穏やかに加熱し、窒素を散布しながら乾燥するまで蒸発させた。次に、各サンプルを2mlのクロロホルム−dに溶解させ、所定量を5mlのメスフラスコに移した。各サンプルを5mlのメスフラスコに移したために、3回クロロホルム−dでリンスした。全てのフラスコを目標値まで溶媒で希釈し、転倒させた。各サンプルの試験は、ニコレット・マグナ550FT−IR(NICOLET MAGNA 550 FT−IR)で、0.1cmの固定パスの塩類セル(salt cell)を用いて、解像度4cm−1および速度0.4747でのスキャン150回を統合して行われた。クロロホルム−dの参考スペクトルを用いて、溶媒のバンドを差し引いた(差=1.0)。シリコーン量を、1260cm−1のSi−CH伸長のピーク高さを測定し(標準は、1286および1227cm−1)、続いて、10〜300ppm(百万分の1)から拡張した低濃度の検量線を用いてシリコーンのmg/mlに変換することによって決定した。各サンプルを希釈体積とサンプル重量に関して補正した。値は全て、ppm単位で報告した。
【0042】
【数1】

【0043】
予備混合された調合物Iからシリコーン含有シャンプーを製造する手法−中程度に脱色された欧州人種の薄茶色の毛髪
76グラムの調合物Iの界面活性剤の予備混合物を、4オンスに量ってガラスジャーに入れた。76グラムの調合物I(界面活性剤の予備混合物)を含む4オンスのジャーに、10グラムの2重量%ポリマー溶液と9グラムの追加の水を量って入れた。次に、この4オンスのジャーを60℃の水浴中に固定した。二つのプロペラを有するミキサーをジャー内に下げ、蒸発による損失を防ぐためにジャーの開口部に蓋をかぶせた。
【0044】
このサンプルを15分間撹拌した。15分間撹拌した後、ジャーに0.25gのNHCl(塩化アンモニウム,ベーカー(Baker)の試薬)を添加した。次に、このサンプルを覆いをしながらさらに45分間撹拌した。次に、60℃の槽からサンプルジャーを取り出した。次に、ジャーを室温の水浴に固定した。オーバヘッド撹拌器を再度取り付け、水浴中でサンプルの撹拌を始めた。最低5分間サンプルの撹拌を続けた。これは、サンプル温度が35℃に落ちるには十分な時間であった,
ジャーに、ジメチコノールであるGESM555シリコーン(3.68g)を添加し、さらにジャーを最低5分間撹拌した。ジャーに、0.5gのガーマベンII(Germaben(R))製品を添加し、ジャーをさらに最低5分間撹拌した。
【0045】
pHをチェックし、6.2〜6.5に調節した(10%または50%クエン酸溶液のいずれかを用いてpHを低くした)。ジャーを密封し、3,000rpmで約10分間遠心分離し、封じ込められていた空気を全て除去した。
【0046】
ブルックフィールドLV−4を、25.0℃で、0.3RPM、続いて12RPM、続いて30RPMで用いて、ブルックフィールド粘度の平衡を1時間測定した。各速度において3分間のローテーション時間を用いた。
【0047】
予備混合された調合物Iからシリコーン含有シャンプーを製造する手法−未処理の欧州人種の薄茶色の毛髪
同じ予備混合された調合物Iを用いて、未処理の茶色の毛髪で未処理の茶色の毛髪で試験するためのシャンプーを製造したが、ただし、このシャンプーにおけるポリマー濃度は0.4重量%とし、このシャンプーで用いられた塩化アンモニウムの量は1.0グラムとし、用いられたシリコーンの量は、GE SM555ジメチコノールを2.45gとした。
【0048】
湿潤/乾燥コーミング性能の測定−中程度に脱色された欧州人種の薄茶色の毛髪の状態
一定温度および湿度(72°F、および、50%の相対湿度)で測定した。
【0049】
器具:
インストロン1122(Instron 1122)で、容量2ポンドのセル(限界500グラム)が用いられた。
【0050】
手法
標準的な洗浄/リンス手法を用いて、それぞれの毛髪の房をSLSで2回洗浄した。
2回洗浄した毛髪の房を、手動で、歯が大きい櫛で5回手動でコーミングし、歯が小さい櫛で5回コーミングした(合計10回)。
【0051】
SLSで洗浄した毛髪の房に、インストロン試験は行わなかった。
洗浄した毛髪の房を一晩静置した。
乾燥コーミングは行わなかった。
【0052】
1.それぞれの房を、既定量のシャンプーで2回シャンプーした(毛髪の房1グラムあたりシャンプー0.5gとし、毛髪の房はいずれも3.0gであった)。
2.シャンプーした毛髪の房をそれぞれ、手動で、歯が大きい櫛で2回コーミングした。
【0053】
3.手動で2回コーミングした毛髪の房をインストロン装置に装填し、クロスヘッドを底部の行き止まりまで低めた。毛髪の房を歯が小さい櫛で2回コーミングし、二重の櫛に設置した。
【0054】
インストロンを標準条件下で稼働させた。
試験を行った後、毛髪の房に脱イオン水を噴霧して湿潤を保った。毛髪の房に、手動でのコーミングを行わなかった。ペーパータオルを用いて、二重の櫛から過量の液体を拭き取った。
【0055】
クロスヘッドを底部の行き止まりまで戻し、毛髪の房を二重の櫛に設置した。
標準条件下に戻した。それぞれの房で合計8回の試験を行った。
4.8回の試験が完了した後、毛髪の房を一晩吊るした。
【0056】
5.次の日、それぞれの房を乾燥コーミングで8回試験した。乾燥した毛髪の房に、手動でのコーミングを行わなかった。
6.40回のインストロンのランに要した湿潤コーミングに要する力を平均し、平均値を標準偏差と共に示した。
【0057】
7.40回のインストロンのランに要した乾燥コーミングに要する力を平均し、平均値を標準偏差と共に示した。
未処理の毛髪にも同様のコーミング法を用いたが、用いた毛髪の房2つだけであり、測定前に、毛髪の房を予備的に多めにコーミングしてから、毛髪の房1つあたり5回コーミングした2つの毛髪の房から平均を示した。
【0058】
以下の実施例1〜6で、シャンプー調合物Iにおいて、標準的なコーミング法を脱色した毛髪と未処理の茶色の毛髪で用いることによって、上記の技術の例のうちいくつかを実証する。この調合物は単に例を挙げただけであり、その他のシリコーン、または、その他の油、例えば鉱油もしくはその他のあらゆる一般的に使用されるコンディショニング用オイル、潤滑剤、例えばグリセロール、または、コンディショニング成分、例えばパンテノン酸または誘導体を含むその他の調合物も包含される。
【0059】
アルキルエーテル含量の測定および計算
実施例に示される置換セルロースエーテルのアルキルエーテル含量は、サンプルと濃縮したヨウ化水素酸とを高温で反応させ、約185℃温度で2時間、ヨウ化アルキルを製造することによって決定された。その反応生成物をその場で溶媒(o−キシレン)に抽出し、ガスクロマトグラフィーでヨウ化アルキルを定量した。これは、いわゆる封管ツァイゼルGC技術(sealed tube Zeisel−GC technique)である。このサンプルによって製造されたヨウ化アルキルの量を、分子量の比率を掛けることによって所望の相当するアルキル化合物または官能基に変換した:
A種×(Bの分子量/Aの分子量)=B種
セチル含量に関して具体的に言えば、以下の通りである:
%ヨウ化セチル×セチルの分子量/ヨウ化セチルの分子量=セチル(%)
%ヨウ化セチル×225.45/3552.35=セチル(%)。
【0060】
分子量
水性サイズ排除クロマトグラフィーを用いて重量平均分子量を決定した。
実施例1
この実施例において、水溶性のセチルで修飾されたヒドロキシエチルセルロース(C16HMHEC,セチル置換度は1.14重量%,ヒドロキシエチルのモル置換度は3.8,Mw=824,000ダルトン)は、1.5〜2重量%を越えるポリマー濃度でゲルを形成し、水中で希釈すると離液するものであるが、このヒドロキシエチルセルロースのゲルを用いたところ、1つで2つの機能を持ったコンディショニングシャンプーにおいて、いかなるカチオン性成分も必要とすることなく極めて優れた有効性を示し、さらに少しもシリコーンが堆積することもなかった。脱色した毛髪においては、湿潤した毛髪のコーミングに要する力が、ポリマー非含有のコントロールシャンプーの場合の湿潤コーミングに要する力に比べて30%減少し、シリコーンの堆積は10ppm未満であった。基準のカチオン性グアールであるN−ハンス3916(N−Hance(R)3916)製品を含むシャンプーの場合の湿潤コーミングに要する力は、ポリマー非含有のシャンプーに比べて40%減少した。
【0061】
この実施例では、水溶液中で、または、希釈された際にシャンプー中で離液する非イオン性の疎水性ポリマーは、カチオン性ポリマーによって達成された湿潤コーミングに要する力をほぼ75%減少させることができることが実証された。本発明のポリマーを含むシャンプーで処理した毛髪の房の乾燥コーミングに要する力は、ポリマー非含有のシャンプー、および、カチオン性グアールを含むシャンプーで処理された毛髪の房で測定された乾燥コーミングに要する力と同等であった。
【0062】
実施例2
この実施例において、水溶性C16HMHEC(セチル置換度は1.04重量%,ヒドロキシエチルのモル置換度は4.0,Mw=1,200,000ダルトン)が用いられた。このポリマーは、水中で3〜4重量%のポリマー濃度でゲルを形成したが、2重量%で離液を示し、5重量%ラウリル硫酸アンモニウムに溶解して透明な溶液が得られ、さらに、水で希釈すると離液を起こした。このポリマーは、1つで2つの機能を持ったコンディショニングシャンプーにおいて、いかなるカチオン性成分も必要とすることなく極めて優れた有効性を示し、さらに少しもシリコーンが堆積することもなかった。脱色した毛髪においては、湿潤した毛髪のコーミングに要する力は、ポリマー非含有のコントロールシャンプーと比べて28%減少し、シリコーンの堆積は10ppm未満であった。湿潤した毛髪のコーミングに要する力の減少度は、カチオン性グアールによって達成された湿潤コーミングに要する力の70%の減少であった。本発明のポリマーを含むシャンプーで処理した毛髪の房の乾燥コーミングに要する力は、ポリマー非含有のシャンプー、および、カチオン性グアールを含むシャンプーで処理された毛髪の房で測定された乾燥コーミングに要する力と同等であった。
【0063】
実施例3(比較)
1.5〜2重量%を越えるポリマー濃度ではゲルを形成せず、さらに、水中で希釈された際に離液を起こさなかった、水溶性のセチルで修飾されたヒドロキシエチルセルロース(ポリサーフ(R)67製品,セチル置換度は0.5重量%,ヒドロキシエチルのモル置換度は2.5,Mw=830,000ダルトン)を用いて、シャンプーを作製した。脱色した毛髪においては、湿潤した毛髪のコーミングに要する力は、ポリマー非含有のコントロールシャンプーの場合の湿潤コーミングに要する力に比べて13%減少し、シリコーンの堆積は10ppm未満であった。
【0064】
この実施例では、離液を起こさなかった非イオン性の疎水性ポリマーは、1つで2つの機能を持ったコンディショニングシャンプーにおいて、希釈液の堆積を起こしたポリマー(実施例1〜3)のような優れた有効性を示さないことが実証された。市販のポリサーフ67製品を含むシャンプーで処理された毛髪の房の乾燥コーミングに要する力は、標準偏差の範囲内で、ポリマー非含有のシャンプー、および、カチオン性グアールを含むシャンプーで処理された毛髪の房で測定された乾燥コーミングに要する力と同等であった。
【0065】
実施例4(比較)
水不溶性のHMHECポリマー(セチル置換度は2.82重量%,ヒドロキシエチルのモル置換度は3.83)は、界面活性剤を添加するとシャンプー中に溶解したが、希釈しても離液を起こさなかったため、湿潤コーミング力の減少では低い有効性しか示さなかった。脱色した毛髪においては、湿潤した毛髪のコーミングに要する力は、ポリマー非含有のコントロールシャンプーの場合の湿潤コーミングに要する力に比べて11%減少し、シリコーンの堆積は10ppm未満であった。このポリマーを含むシャンプーで処理した毛髪の房の乾燥コーミングに要する力は、ポリマー非含有のシャンプー、および、カチオン性グアールを含むシャンプーで処理された毛髪の房で測定された乾燥コーミングに要する力と同等であった。この実施例では、本水不溶性ポリマーの性能に関して、水不溶性は決定的な基準ではなく、性能に必要なのは離液であることが実証された。
【0066】
実施例5
水溶性メチルフェニルグリシジルヒドロキシエチルセルロースエーテル(メチルフェニル置換度は6.3重量%,ヒドロキシエチルのモル置換度は2.5,Mw=350,000ダルトン)は、1.5〜2重量%を越えるポリマー濃度でゲルを形成し、水中で希釈されると離液を起こすものであり、そのゲルは、1つで2つの機能を持ったコンディショニングシャンプーにおいて、いかなるカチオン性成分も必要とすることなく優れた有効性を示し、さらにシリコーンの堆積は30ppm未満であった。未処理の薄茶色の欧州人種の毛髪においては、湿潤した毛髪のコーミングに要する力の減少度は、カチオン性グアールによって達成された湿潤コーミングに要する力の72%の減少であった。毛髪に絹のような感触が付与された。
【0067】
基準のカチオン性グアールであるN−ハンス(R)3916製品を含むシャンプーにおける湿潤コーミングに要する力は、ポリマー非含有のシャンプーに比べて61%減少し、堆積したシリコーンは40ppmより大きかった。この実施例では、水溶液中で、または、希釈された際にシャンプー中で離液する非イオン性の疎水性ポリマーは、未処理の毛髪でカチオン性ポリマーによって達成された湿潤コーミングに要する力をほぼ74%減少させ、同時にシリコーンの堆積をより少なくすることができることが実証された。本発明のポリマーを含むシャンプーで処理した毛髪の房の乾燥コーミングに要する力は、ポリマー非含有のシャンプー、および、カチオン性グアールを含むシャンプーで処理された毛髪の房で測定された乾燥コーミングに要する力と同等であった。
【0068】
実施例6〜28
洗い流しタイプのコンディショナーの完成品(実施例6〜16)、および、本ポリマーの水溶液(実施例17〜28)を用いて、軽度に脱色した毛髪で本発明のポリマーと数種の市販のポリマーを評価するための単純なコンディショニング試験を行った。以下で説明されるインストロンのコーミング試験を用いて、データ(以下の実施例で示す)を作製した。表中の実施例16の湿潤および乾燥コーミングに要する力と、その他の実施例との比較により、本発明のポリマーは、試験された全ての非イオン性および疎水性ポリマーのなかでも、最も低い連結された湿潤および乾燥コーミングに要する力の組み合わせを付与し、実施例8のカチオン性ポリマーによって付与された湿潤および乾燥コーミングに要する力に近いことが実証された。表2では、実施例28の湿潤および乾燥コーミングに要する力と、表2に記載のその他の実施例との比較により、本発明のポリマーは、試験された全ての非イオン性および疎水性ポリマーのなかでも、最も低い湿潤および乾燥コーミングに要する力の組み合わせを付与し、実施例18〜20のカチオン性ポリマーによって付与された湿潤および乾燥コーミングに要する力に近いことが実証された。
【0069】
完成品のコンディショニング調合物におけるコンディショナーとしてのポリマー−表1
ナトロソル(R)ヒドロキシエチルセルロースの250HHRタイプを、撹拌しながら水に添加した。続いて、pHを8.0〜8.5に調節した。このスラリーを、約30分間、または、ポリマーが溶解するまで撹拌した。続いて、本発明のポリマー、または、表1に列挙した市販の比較ポリマーを添加し、30分間より長く混合した。この溶液を約65℃に加熱し、滑らかになるまで撹拌した。セチルアルコールを添加し、均一に混合されるまで混合した。この混合物を約50℃に冷却し、次に塩化カリウムを添加した。続いて、ミリスチン酸イソプロピルを添加し、混合物が均一に見えるまで混合した。この混合物のpHをクエン酸および/またはNaOH溶液で5.25〜5.5に調節した。このコンディショナーを0.5%保存剤を用いて保存し、室温に達するまで混合した。
【0070】
【数2】

【0071】
この実験の様々な調合物の湿潤および乾燥コーミング性能を測定するために、インターナショナル・ヘアー・インポーターズ・アンド・プロダクツ社(International Hair Importers and Products Inc.,グレンデール,ニューヨーク州)から得た平坦にした軽度に漂白した欧州人種の毛髪の房(重量約3グラム)を用いた。毛髪の房を清浄にするために、毛髪の房を、まず、40℃の水道水で湿潤させ、次に、5.0mlのラウリル硫酸ナトリウム溶液を毛髪の房の端から端まで塗布した。毛髪の房を30秒間練った。次に、毛髪の房を、40℃の流水下で30秒間リンスし、続いて室温の水道水で30秒間リンスした。次に、毛髪の房を一晩乾燥させた。次の日、毛髪の房を40℃の水道水で再度湿潤させた。続いて、毛髪1グラムあたり0.5グラムの試験用コンディショナーを毛髪の端から端まで均一に塗布した。毛髪の房を30秒間練って、次にそれらを40℃の流水下で30秒間リンスした。このコンディショナーを、毛髪の房の端から端まで再度塗布し、毛髪の房を30秒間練った;次に、毛髪の房を40℃の流水下で30秒間リンスした。毛髪の房を、室温の水道水で30秒間でリンスした。毛髪の房を即座に8回コーミングし、そのデータから、毛髪をコーミングするのに必要な、コーミングに要する力の平均量をグラム重量−mm/グラム(毛髪)(gf−mm/g)で計算した。毛髪の房を、約50%の相対湿度、約23℃で一晩保存した。次の日、毛髪の房を、まず、細かい歯を有するゴム製櫛でコーミングして、毛髪の一緒になった固まりをほぐした。再度、毛髪の房を8回コーミングし、1グラムの乾燥した毛髪をコーミングするのに必要な力の平均を決定した。数値が高ければ高いほど、試験されるポリマーのコンディショニング作用が低いということである。コンディショニング調合物1種あたり2つの毛髪の房を用いた。以下に報告するデータは、2つの毛髪の房の平均である。
【0072】
【表1】

【0073】
表1の成分一覧
(1)ナトロソル(R)250HHR:ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製のヒドロキシエチルセルロース
(2)ネクストン3082R(Nexton(R)3082R):ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製の疎水化修飾したC4ヒドロキシエチルセルロース
(3)ポリサーフ67(Polysurf(R)67):NT4C3594:ハーキュリーズ社製の疎水化修飾したC16ヒドロキシエチルセルロース
(4)ナトロソル・プラス330:NT43669:ハーキュリーズ社製の疎水化修飾したC16ヒドロキシエチルセルロース
(5)UケアLR400(UCARE LR400):ダウ・ケミカルズ(Dow Chemicals,ミッドランド,ミシガン州)製のカチオン性HEC
(6)UケアJR30M:ダウ・ケミカルズ(ミシガン州)製のカチオン性HEC
(7)N−ハンス3269(N−Hance(R)3269):ハーキュリーズ社製のカチオン性グアール,カチオン性DS0.13,重量平均分子量500,000
ウィルミントン,デラウェア州
(8)アクアキャットCG518(AquaCat(R)CG518):ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製のカチオン性グアール,カチオン性DS0.18,重量平均分子量50,000
(9 AQU D3930:本発明のポリマー,ハーキュリーズ社製の疎水化修飾したC16ヒドロキシエチルセルロース,0.62重量%セチル,ヒドロキシエチルのモル置換度(HEMS)4.6
(10)AQU D3673;ハーキュリーズ社製の疎水化修飾したC8ヒドロキシエチルセルロース
(11)クロダコールC95NF(Crodacol C95NF):クローダ社(Croda Inc.,パーシパニー,ニュージャージー州)製のセチルアルコール
(12)KCl:塩化カリウム
(13)ステパンIPM:ステパン社(Stepan Company,ノースフィールド,イリノイ州)製のミリスチン酸イソプロピル
(14)ガーマベンII:ISP(ウェイン,ニュージャージー州)製の保存剤。
【0074】
水系におけるもつれをほぐす物質/コンディショニング剤としてのポリマー−表2
表2に列挙した本発明のポリマーまたは比較ポリマーを、撹拌しながら水に添加し、スラリーを形成した。続いて、pHを、セルロース系ポリマーについては8.0〜8.5に、グアールベースの製品については約6.5調節した。これらのスラリーを、約60分間、または、ポリマーが完全に溶解するまで混合した。次に、これら混合物のpHをクエン酸および/またはNaOH溶液で5.25〜5.5に調節した。このコンディショナーを0.1%保存剤を用いて保存し、15分間混合した。必要に応じてpHを調節した。
【0075】
【数3】

【0076】
この実施例の様々な調合物の湿潤および乾燥コーミング性能を測定するために、インターナショナル・ヘアー・インポーターズ・アンド・プロダクツ社(グレンデール,ニューヨーク州)から得た平坦にした軽度に漂白した欧州人種の毛髪の房(重量約3グラム)を用いた。毛髪の房を清浄にするために、毛髪の房を、まず、40℃の水道水で湿潤させ、次に、5.0mlのラウリル硫酸ナトリウム溶液を毛髪の房の端から端まで塗布した。毛髪の房を30秒間練った。次に、毛髪の房を、40℃の流水下で30秒間リンスし、続いて室温の水道水で30秒間リンスした。次に、毛髪の房を一晩乾燥させた。次の日、毛髪の房を40℃の水道水で再度湿潤させた。続いて、毛髪1グラムあたり0.5グラムの試験溶液を毛髪の端から端まで均一に塗布した。毛髪の房を30秒間練って、次に、40℃の流水下で30秒間リンスした。試験溶液を毛髪の房の端から端まで再度塗布し、毛髪の房を30秒間練って、次に、40℃の流水下で30秒間リンスした。毛髪の房を、室温の水道水で30秒間リンスした。毛髪の房を即座に8回コーミングして、毛髪をコーミングするのに必要な、コーミングに要する力の平均量をグラム重量−mm/グラム(毛髪)(gf−mm/g)で計算した。毛髪の房を、約50%の相対湿度、約23℃で一晩保存した。次の日、毛髪の房を、まず、細かい歯を有するゴム製櫛でコーミングして、毛髪の一緒になった固まりをほぐした。再度、毛髪の房を8回コーミングし、1グラムの乾燥した毛髪をコーミングするのに必要な力の平均を決定した。数値が高ければ高いほど、試験されるポリマーのコンディショニング作用が低いということである。コンディショニング調合物1種あたり2つの毛髪の房を用いた。以下のコーミングに関するデータは、2つの毛髪の房の平均である。
【0077】
【表2】

【0078】
表2の成分一覧
(1)ナトロソル(R)250HHR:ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製のヒドロキシエチルセルロース
(2)ネクストン(R)3082R:ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製の疎水化修飾したC4ヒドロキシエチルセルロース
(3)ネクストン(R)J20R:ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製の疎水化修飾したC4ヒドロキシエチルセルロース
(4)ポリサーフ(R)67:NT4C3594,ハーキュリーズ社製の疎水化修飾したC16ヒドロキシエチルセルロース
(5)ナトロソル・プラス330:NT43669,ハーキュリーズ社製の疎水化修飾したC16ヒドロキシエチルセルロース
(6)UケアLR400:ダウ・ケミカルズ(ミッドランド,ミシガン州)製のカチオン性HEC
(7)UケアJR30M:ダウ・ケミカルズ(ミッドランド,ミシガン州)製のカチオン性HEC
(8)N−ハンス(R)3269:ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製のカチオン性グアール,カチオン性DS0.13,重量平均分子量500,000
(9)N−ハンス(R)3196:ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製のカチオン性グアール,カチオン性DS0.13,重量平均分子量1.2MM
(10)アクアキャット(R)CG518:ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製のカチオン性グアール,カチオン性DS0.18,重量平均分子量50,000
(11)AQU D3930:本発明のポリマー,ハーキュリーズ社製の疎水化修飾したC16ヒドロキシエチルセルロース,0.62重量%セチル,ヒドロキシエチルのモル置換度(HEMS)4.0
(12)ケーソンCG(Kathon CG):ローム・アンド・ハース(Rohm & Haas)製の保存剤。
【0079】
実施例29〜39
本発明のポリマー(実施例33)を含むスキンローションを製造し、ポリマー非含有のスキンローション(実施例30)、離液を起こさなかった疎水性ポリマーを含むスキンローション(実施例32、36、40)、および、市販の非イオン性およびカチオン性ポリマーを含むスキンローションと比較した。本発明のポリマーを含むスキンローションは、実施例30のポリマー非含有のコントロール調合物と比較して高い粘度と構造を示した;実施例33は、カチオン性ポリマーを含む調合物よりも安定であった。市販の疎水性ポリマーと比較すると、本発明のポリマーはわずかに粒子の粗いように見えるが、これは、このポリマーは、市販の疎水性ポリマーよりも低い濃度で用いることができることを示唆している。
【0080】
完成品のスキンローション−単一のポリマー−表3
【0081】
【数4】

【0082】
手法
ボルテックスを用いてA部を十分撹拌することによって、表3に列挙したポリマーを水に分散させた。これらを5分間混合した。続いて、混合しながらグリセリンを添加し、80℃に加熱した。80℃で15分間混合した。別の容器で、B部の成分を混合し、80℃に加熱し、よく混合した。
【0083】
エマルジョンの温度を80℃を維持しながら、A部をB部に十分に撹拌して添加した。C部の成分を容器中で一緒に混合し、A部とB部のエマルジョンに添加した。この新たな混合物を、40℃に冷却しながら連続的に混合した。次に、pHを6.0〜6.5に調節した。次に、このエマルジョンにD部(保存剤)を添加し、よく混合した。次に、この新たなエマルジョンを冷却して、充填した。
【0084】
【表3】

【0085】
表3の成分一覧
(1)ケスコEGMS(Kessco(R)EGMS):ステパン社(ノースフィールド,イリノイ州)
(2)インストレン5016(Inustrene(R)5016):クロンプトン社(Crompton Corp.,ミドルベリー,コネチカット州)
(3)ドラケオール7(Drakeol(R)7):ペンレコ,ペンゾイル・プロダクツ社(Penrecp,Pennzoil Products Company,カーンシティー,ペンシルベニア州)
(4)リポラン98(Lipolan 98):リポ・ケミカルズ社(Lipo Chemicals Inc.,パターソン,ニュージャージー州)。
(5)クロダコール(R)C95:クローダ社(パーシパニー,ニュージャージー州)
(6)ガーマベンII:ISP(ウェイン,ニュージャージー州)製の保存剤
(7)ナトロソル(R)プラス330:疎水化修飾したC16ヒドロキシエチルセルロース,ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)
(8)N−ハンス3215:カチオン性グアール,ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)
(9)AQU D3930:;本発明のポリマー,ハーキュリーズ社製の疎水化修飾したC16ヒドロキシエチルセルロース,0.62重量%セチル,ヒドロキシエチルのモル置換度(HEMS)4.0
(10)UケアLR400:ダウ・ケミカルズ(ミッドランド,ミシガン州)製のカチオン性HEC
(11)UケアJR30M:ダウ・ケミカルズ(ミッドランド,ミシガン州)製のカチオン性HEC
(12)ポリサーフ(R)67:NT4C3594,ハーキュリーズ社製の疎水化修飾したヒドロキシエチルセルロース
(13)ナトロソル(R)250LR:ロット番号28667:ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製のヒドロキシエチルセルロース
(14)ナトロソル(R)250M:ハーキュリーズ社製(ウィルミントン,デラウェア州)のヒドロキシエチルセルロース
(15)ネクストン(R)3082R:ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製の疎水化修飾したC4ヒドロキシエチルセルロース
(16)ナトロソル250HHR CS:ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製のヒドロキシエチルセルロース
(17)AQU D3673:ハーキュリーズ社製の疎水化修飾したC8ヒドロキシエチルセルロース。
【0086】
実施例41〜51
ボディ洗剤調合物を、本発明のポリマー(実施例43)、ポリマー非含有のコントロール(実施例41)、および、市販の非イオン性、疎水性およびカチオン性ポリマーを含む調合物を用いて製造した。本発明のポリマー(実施例43)は、市販の非イオン性ポリマー(実施例48および50)よりも優れたボディ洗剤成分との適合性を示した。市販の疎水性ポリマーは、本発明のポリマーがそうであったように、どろどろしたソース状の組織を調合物にもたらした。この結果から、この調合物において、これらのポリマーはより低い濃度で用いることができることが示される。
【0087】
ボディ洗剤−表4
ボディ洗剤調製物:まず、各ポリマーのストック水溶液を1.0%濃度で製造した。ポリマー:N−ハンス3215(N−Hance(R)3215)、ADPP6503、AQU D3799、および、AQU D3939について、力強く撹拌しながらポリマーを水に添加することによって溶液を作製した。続いて、pHをクエン酸で6〜7に低め、この溶液を、1時間、または、ポリマーが可溶化するまで混合した。この溶液を、0.5%のグライダント(Glydant(R))製品を用いて保存した。ポリマーのADPP6531、ADPP5922、AQU D3869、AQU D3673、ADPP6582、ADPP6626、ポリサーフ(R)67、ナトロソル(R)プラス330、ナトロソル(R)250HHR、ナトロソル(R)250M、Uケア(R)JR30M、Uケア(R)JR400、AQU D3686、ADPP6641について、これらポリマーをよく撹拌されている水に添加し、続いて、pHを水酸化ナトリウムを用いて8.5〜9.5に高めた。この溶液を1時間混合し、次にクエン酸を用いてpHを6〜7に低めた。
【0088】
ボディ洗剤ストック溶液を、容器に、46.4グラムのラウレス硫酸ナトリウム、27,0グラムのラウリル硫酸ナトリウム、6.7グラムのC〜C15リン酸アルキル、4.0グラムのPPG−2ヒドロキシエチルコカミド、1.0グラムの塩化ナトリウム、0.30グラムのEDTA四ナトリウム、および、0.5グラムのDMDMヒダントインを列挙した順番で混合しながら添加することによって製造した。それぞれの成分は、次の成分を添加する前に均一に混合させた。ストック溶液全部を量ったところ85.9グラムであった。
【0089】
80グラムの上記のボディ洗剤のストック溶液、20グラムのポリマー(表4に列挙した)溶液を混合しながら添加することによって、ボディ洗剤を製造した。続いて、ボディ洗剤のpHをクエン酸で6〜7に調節した。ボディ洗剤の粘度を、ブルックフィールドLVT粘度計を用いて測定した。ボディ洗剤が25℃で少なくとも2時間調整されたら、30rpmで粘度を測定した。さらに、分光光度計のキャリー5E UV−VIS−NIR(Cary 5E UV−VIS−NIR,バリアン・インスツルメンツ社(Varian Instruments,Inc.)より入手可能)を用いて、ボディ洗剤の透明度も600nmで測定した。波長600nmでの透明度の測定は、%T値として報告した。数値が高ければ高いほど、溶液はより透明である。
【0090】
泡の排出試験
この試験の目的は、希釈したボディ洗剤溶液の泡の排出時間を測定することである。排出時間が長いことは、優れた安定性を有した濃厚で高密度な泡であることを示す。この試験を用いて、本発明のポリマーが有し得る泡の質への影響を決定した。
【0091】
器具
ワーリング(Waring(R))ブレンダーモデル番号7012または34BL97、または、それに相当するもの。
【0092】
漏斗、好ましくはプラスチック製;直径6インチ、内径8分の7インチ、高さ5と4分の1インチ、頂点から2インチの距離に水平ワイヤーを備える。
米国標準試験ふるい(U.S.A.Standard Testing Sieve)番号20、または、テイラー・イクイバレント(Tyler(R)Equivalent)の20メッシュ、または、850マイクロメーターもしくは0.0331インチの篩。好ましくは直径が7インチを超えるものだが、それより小さいサイズもまたを用いてもよい。
【0093】
ストップウォッチ、または、タイマー。
手法
各試験用調合物について、1,000gの希釈したボディ洗剤溶液を以下に示すように製造した。
【0094】
【数5】

【0095】
1.各泡立ち試験の測定において、200グラムの上記の希釈溶液を量り、25℃の水槽に2時間置いた。ボディ洗剤調合物一種あたり3つのジャー(それぞれ200グラムの溶液を含む)を作製した。
【0096】
2.続いて、以下で説明される手法を用いて各溶液の泡の排出時間を測定した。
a.200gの溶液を、清潔で乾燥したワーリングブレンダーのガラス容器に注入した。
【0097】
b.この溶液を、覆いをしながら最高速度で正確に1分間混合した。
c.ジャー中に生成した泡を、即座に、ビーカーの上で、20メッシュスクリーン上に立てた清潔で乾燥した漏斗に注入した。
【0098】
d.ブレンダーからの泡を正確に15秒間注入した。できる限り多くのフォームをあふれないように漏斗に流し込むことを目標とした。15秒間後、泡の注ぎ込みを止めたが、ストップウォッチはそのまま動かし続けた。
【0099】
e.ワイヤーが泡または液体で被覆されなくなったら、泡が排出するのに要した合計時間(注ぎ込む時間の15秒間を含む)を記録した。
【0100】
【表4】

【0101】
表4の成分一覧
(1)ラウリル硫酸ナトリウム−ステパノール(R)WAC,ステパン社(ノースフィールド,イリノイ州60093)。
(2)ラウレス硫酸ナトリウム−ローダペックスES−2 (Rhodapex(R)ES−2),ローディア(Rhodia,クランバリー,ニュージャージー州08512)
(3)コカミドプロピルベタイン−アンフォソル(R)CA,ステパン社(ノースフィールド,イリノイ州60093)。
(4)PPG−2ヒドロキシエチル コカミド−プロミジウム(R)CO,ユニケマ(Uniqema,ニューキャッスル,デラウェア州)
(5)EDTA四ナトリウム−フィッシャー・サイエンティフィック(Fisher Scientific)。
(7)DMDMヒダントイン,グライダント(R)(ロンザ社(Lonza Inc.,フェアーローン,ニュージャージー州,米国)
(8)塩化ナトリウム:ベイカー(Baker)製。
(9)ナトロソル(R)プラス330−NT3J3314,ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製の疎水化修飾したC16ヒドロキシエチルセルロース
(10)N−ハンス3215:J4013A,カチオン性グアール,ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)
(11)AQU D3930:本発明のポリマー,ハーキュリーズ社製の疎水化修飾したC16ヒドロキシエチルセルロース,0.62重量%セチル,ヒドロキシエチルのモル置換度(HEMS)4.0
(12)UケアJR400:ダウ・ケミカルズ(ミッドランド,ミシガン州)製のカチオン性HEC
(13)UケアJR30M:ダウ・ケミカルズ(ミッドランド,ミシガン州)製のカチオン性HEC
(14)ポリサーフ(R)67:NT4C3594,ハーキュリーズ社製の疎水化修飾したヒドロキシエチルセルロース
(15)ナトロソル(R)250M:ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製のヒドロキシエチルセルロース
(16)ネクストン(R)3082R:ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製の疎水化修飾したヒドロキシエチルセルロース
(17)ナトロソル250HHR CS,ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製のヒドロキシエチルセルロース。
(18)AQU D3673:ハーキュリーズ社製の疎水化修飾したC8ヒドロキシエチルセルロース。
【0102】
実施例52〜62
本発明のポリマーを、日焼け止め調合物に取り入れた(実施例54)。この調合物は安定であった。
【0103】
日焼け止めローション−表5
容器中で鉱油のドラケオールを混合しながら75℃に加熱した。続いて、容器に、A部の残りの成分(アールモールE(Arlmol E)、ネオヘリオパンAV(Neo Heliopan AV)、ユビノールM40(Uvinol M40)、カストロールワックス(Castor wax)、クリル−6(Crill−6)、アーラトーンT(Arlatone T)、オゾケライトワックス(Ozokerite wax)、および、デヒムルスHRE7(Dehymuls HRE7))を、混合しながら列挙した順番で添加した。この混合物を70℃で30分間混合した。別のコンテナーで、B部の水を70℃に加熱した。続いて、本発明のポリマーまたは比較ポリマー(表5に列挙した)を添加し、溶解するまで混合し、次に、グリセリンを添加し、混合した。別の容器で、硫酸マグネシウムを水に添加することによって硫酸マグネシウムの溶液を製造した。続いて、B部に硫酸マグネシウムの溶液を添加し、再び70℃に加熱されるまで混合した。次に、A部にこの混合物を混合しながら添加し、次に、70℃で30分間混合し、次に、混合しながら室温に冷却した。温度が50℃より低くなったら、保存剤ガーマベンIIを添加した。
【0104】
【数6】

【0105】
【表5】

【0106】
表5の成分一覧
(1)ドラケオール7:鉱油,ペネレコ,カーンシティー,ペンシルベニア州。
(2)アーラモールE(Arlamol E):OOG−15ステアリルエーテル,ユニケマ・アメリカズ(Uniqema Americas,ニューカッスル,デラウェア州)
(3)ネオヘリオパンAV:メトキシケイ皮酸オクチル,シムライズ;トトワ,ニュージャージー州
(4)ユニノールM40(Uvinol M40):ベンゾフェノン−3,BASF,マウントオリーブ,ニュージャージー州
(5)カストロールワックス(Castor wax):硬化ヒマシ油,フランクB.ロス(Frank B.Ross)
(7)クリル−6:イソステアリン酸ソルビタン,クローダ社(パーシパニー,ニュージャージー州)
(8).アーラトーンT:PPG−40ペルオレイン酸ソルビタン,ユニケマ・アメリカズ(ニューカッスル,デラウェア州)
(9)オゾケライトワックス77W:ワックス,フランクB.ロス
(10)デヒムルスHRE7:PEG−7硬化ヒマシ油,コグニス(Cognis,アンバー,ペンシルベニア州)
(11)硫酸マグネシウム−J.T.ベイカー(J.T.Baker,フィリップスバーグ,ニュージャージー州)
(12)グリセリン:スペクトラム・バルク・ケミカルズ(Spectrum Bulk Chemicals,ニューブルンズウィック,ニュージャージー州)
(13)ガーマベンII−保存剤,ISP(ウェイン,ニュージャージー州)
(14)ナトロソル(R)プラス330−NT3J3314,疎水化修飾したC16ヒドロキシエチルセルロース:ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)
(15)N−ハンス3215−J4013A,カチオン性グアール,ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)
(16)AQU D3930:本発明のポリマー,ハーキュリーズ社製の疎水化修飾したC16ヒドロキシエチルセルロース,0.62重量%セチル,ヒドロキシエチルのモル置換度(HEMS)4.0
(17)UケアJR400:ダウ・ケミカルズ(ミッドランド,ミシガン州)製のカチオン性HEC
(18)UケアJR30M:ダウ・ケミカルズ(ミッドランド,ミシガン州)製のカチオン性HEC
(19)ポリサーフ(R)67:NT4C3594,ハーキュリーズ社製の疎水化修飾したヒドロキシエチルセルロース
(20)ナトロソル(R)250M:ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製のヒドロキシエチルセルロース
(21)ネクストン(R)3082R:ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製の疎水化修飾したヒドロキシエチルセルロース
(22)ナトロソル250HHR CS,ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製のヒドロキシエチルセルロース
(23)AQU D3673:11750−46,ハーキュリーズ社製の疎水化修飾したC8ヒドロキシエチルセルロース。
【0107】
実施例63〜73
本発明のポリマーを、安定な回転塗布式の制汗調合物に取り入れた(実施例65)。
回転塗布式の制汗薬−表6
制汗調製物:まず、各ポリマーのストック水溶液を1.0%濃度で作製した。ポリマー(N−ハンス(R)3215、ADPP6503、AQU D3799、および、AQU D3939)において、力強く撹拌しながらポリマーを水に添加することによって溶液を作製した。続いて、pHをクエン酸で6〜7に低め、この溶液を、1時間、または、ポリマーが可溶化するまで混合した。この溶液を、0.5%のグライダント(R)製品を用いて保存した。ポリマーのADPP6531、ADPP5922、AQU D3869、AQU D3673、ADPP6582、ADPP6626、ポリサーフ(R)67、ナトロソル(R)プラス330、ナトロソル(R)250HHR、ナトロソル(R)250M、Uケア(R)JR30M、Uケア(R)JR400、AQU D3686、ADPP6641について、これらポリマーをよく撹拌されている水に添加し、続いて、pHを水酸化ナトリウムを用いて8.5〜9.5に高めた。この溶液を1時間混合し、次にクエン酸を用いてpHを6〜7に低めた。
【0108】
以下で概説する手法を用いて、回転塗布式の制汗剤の150グラムのバッチを作製した
8オンスのガラスジャー中で、15.0gのポリマー(表6に列挙した)をストック溶液に添加し、磁気プレートと撹拌器を用いて混合した。
【0109】
次に、このガラスジャーに22.5gの脱イオン水を添加し、約30分間混合し続けた。混合しながら、45.0gのエタノールを添加し、さらに10分間混合し続けた。
続いて、制汗薬である活性なサミットACH303(Summit ACH303)67.5gを添加し、さらに30分間混合し続けた。
【0110】
【表6】

【0111】
表6の成分一覧
(1)エタノール:脱水エタノール;スペクトラム・ケミカルズ・MFG社(Spectrum Chemicals MFG Corp,ガーディナ,カリフォルニア州)。
(2)サミット(Summit)ACH−303−塩化アルミニウム水和物の50%水溶液,サミット・リサーチ・ラボ(Summit Research Labs,45リバーロード,フレミントン,ニュージャージー州)
(3)ナトロソル(R)プラス330−NT3J3314,疎水化修飾したC16ヒドロキシエチルセルロース,ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)
(4)N−ハンス3215:J4013A,カチオン性グアール,ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)
(5)AQU D3673:11750−46;本発明のポリマー,ハーキュリーズ社製の疎水化修飾したC8ヒドロキシエチルセルロース
(6)AQU D3930:本発明のポリマー,ハーキュリーズ社製の疎水化修飾したC16ヒドロキシエチルセルロース,0.62重量%セチル,ヒドロキシエチルのモル置換度(HEMS)4.0
(7)UケアJR400:ダウ・ケミカルズ(ミッドランド,ミシガン州)製のカチオン性HEC
(8)UケアJR30M:ダウ・ケミカルズ(ミッドランド,ミシガン州)製のカチオン性HEC
(9)ポリサーフ(R)67:NT4C3594,ハーキュリーズ社製の疎水化修飾したヒドロキシエチルセルロース
(10)ナトロソル(R)250M:ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製のヒドロキシエチルセルロース
(11)ネクストン(R)3082R:ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製の疎水化修飾したヒドロキシエチルセルロース
(12)ナトロソル250HHR CS:ハーキュリーズ社(ウィルミントン,デラウェア州)製のヒドロキシエチルセルロース。
【0112】
実施例74〜81
本発明のポリマーを、コルゲート・パルモリーブ(Colgate−Palmolive)のソフトソープ(Soft Soap)ボディ洗剤に取り入れた。このボディ洗剤の粘度は増加し(実施例77)、このボディ洗剤の透明度は、その他の市販の疎水性セルロースエーテル、または、非イオン性セルロースエーテル(実施例78〜81)よりも有意に優れていた。
【0113】
【表7】

【0114】
方法
1.80gの市販品を4オンスの広口ガラスジャーに量って入れた。
2.20gの1%ポリマー溶液を添加した。
3.ジャーに蓋をして電気製品用テープで密封した。最初は手動で振盪してポリマーを混合した。
4.タンブラーの上にジャーを置き、固定した。端から転げ落ちないように、ジャーを横切って、さらにジャーの周りにテープを用いた。
5.ジャーを1.5時間振盪した。1.5時間後、ジャーを取り出し、25℃の槽に一晩置いた。
6.一晩たった後、ジャーを槽から取り出した。溶液の透明度とポリマーの溶解性を観察し、記録した。24時間のサンプルのpHと粘度を測定し、600nmでの%Tを測定した。サンプルを周囲温度で2週間保存し、再び槽中に置き、pH、粘度および%Tを観察した。
【0115】
実施例82〜89
本発明のポリマーをリゾール(Lysol)多目的クリーナーに取り入れたところ、ポリマー非含有のコントロール製品と比べて製品の粘度が増加した(表8で実施例85と82とを比較)。本発明のポリマーは、リゾールベースを溶解させることが示されたが、これは、調合物を最適化することによって改善が可能である。
【0116】
【表8】

【0117】
方法
1.80gの市販品を4オンスの広口ガラスジャーに量って入れた。
2.20gの1%ポリマー溶液を添加した。
3.ジャーに蓋をして電気製品用テープで密封した。最初は手動で振盪してポリマーを混合した。
4.タンブラーの上にジャーを置き、固定した。端から転げ落ちないように、ジャーを横切って、さらにジャーの周りにテープを用いた。
5.ジャーを1.5時間振盪した。1.5時間後、ジャーを取り出し、25℃の槽に一晩置いた
6.一晩たった後、ジャーを槽から取り出した。溶液の透明度とポリマーの溶解性を観察し、記録した。pHと粘度を測定し、600nmでの%Tを測定した(24時間のサンプル)。サンプルを周囲温度で2週間保存し、再び槽中に置き、pH、粘度および%Tを観察した。
【0118】
実施例90〜97
本発明のポリマーをパインソール(Pinesol)に取り入れたところ、製品の粘度が2倍を超えた(表9で実施例93の粘度と90の粘度とを比較)。
【0119】
【表9】

【0120】
方法
1.80gの市販品を4オンスの広口ガラスジャーに量って入れた。
2.20gの1%ポリマー溶液を添加した。
3.ジャーに蓋をして電気製品用テープで密封した。最初は手動で振盪してポリマーを混合した。
4.タンブラーの上にジャーを置き、固定した。端から転げ落ちないように、ジャーを横切って、さらにジャーの周りにテープを用いた。
5.ジャーを1.5時間振盪した;1.5時間後、ジャーを取り出し、25℃の槽に一晩置いた。
6.一晩たった後、ジャーを槽から取り出した。溶液の透明度とポリマーの溶解性を観察し、記録した。pHと粘度を測定し、600nmでの%Tを測定した(24時間のサンプル)。サンプルを周囲温度で2週間保存し、再び槽中に置き、pH、粘度および%Tを観察した。
【0121】
実施例98〜105
クロロックス(Clorox)に本発明の製品を取り入れたところ(実施例101と98とを比較)、表10の市販の疎水性または非イオン性セルロースエーテルのどれよりも大幅に製品の粘度を増加させた。
【0122】
【表10】

【0123】
方法
1.80gの市販品を4オンスの広口ジャーに量って入れた。
2.20gの1%ポリマー溶液を添加した。
3.ジャーに蓋をして電気製品用テープで密封した。最初は手動で振盪してポリマーを混合した。
4.タンブラーの上にジャーを置き、固定した。
端から転げ落ちないように、ジャーを横切って、さらにジャーの周りにテープを用いた。
5.ジャーを1.5時間振盪した。1.5時間後、ジャーを取り出し、25℃の槽に一晩置いた。
6.一晩たった後、ジャーを槽から取り出した。溶液の透明度とポリマーの溶解性を観察し、記録した。pHと粘度を測定し、600nmでの%Tを測定した(24時間のサンプル)。サンプルを周囲温度で2週間保存し、再び槽中に置き、pH、粘度および%Tを観察した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)パーソナルケア製品、および、家庭用ケア製品からなる群より選択される水性ベースの機能的な系、および、
(b)非イオン性の疎水化修飾したセルロースエーテル(HMCE)[ここで、該セルロースエーテルは、下限400,000〜上限2,000,000の重量平均分子量(Mw)を有し、さらに、その疎水性置換は、0.6重量%の下限を有し、その上限は、該セルロースエーテルが5重量%の界面活性剤溶液中では水に不溶性になり、かつ0.05重量%未満では水に可溶性になる量であり、該セルロースエーテルは、機能的な系の基材にコンディショニングの利点を提供する]、および、
(c)少なくとも1種の機能的な系の活性成分、
を含むコンディショニング組成物。
【請求項2】
前記HMCEは、水で希釈すると基材上に堆積する水性ゲルを形成する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記Mwの上限は、1,500,000である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記Mwの上限は、1,000,000である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記Mwの下限は、500,000である、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記Mwの下限は、600,000である、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記疎水性置換の下限量は、0.7重量%である、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記疎水性置換の下限量は、0.8重量%である、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記疎水性成分は、アルキル、アリール、アルキルアリール、および、アリールアルキルからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記疎水性成分は、30個の炭素の上限量を有するアルキルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
前記疎水性成分は、24個の炭素の上限量を有するアルキルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
前記疎水性成分は、18個の炭素の上限量を有するアルキルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
前記疎水性成分は、3個の炭素の下限量を有するアルキルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
前記疎水性成分は、6個の炭素の下限量を有するアルキルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
前記疎水性成分は、8個の炭素の下限量を有するアルキルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
前記疎水性成分は、7個の炭素の下限量を有するアリール、アルキルアリール、または、アリールアルキルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
前記疎水性成分は、アリール、アルキルアリール、または、アリールアルキル(30個の炭素の上限量を有する)である、請求項1に記載の組成物。
【請求項18】
前記疎水性成分は、セチルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項19】
前記疎水性成分は、オクチルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項20】
前記疎水性成分は、メチルフェニルグリシジルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項21】
前記疎水性成分は、ブチルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項22】
前記疎水性成分は、3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項23】
前記アルコキシ成分は、3〜30個の炭素を有する、請求項22に記載の組成物。
【請求項24】
前記HMCEは、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、メチルヒドロキシエチルセルロース(MHEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルヒドロキシエチルセルロース(HPHEC)、エチルヒドロキシプロピルセルロース(EHPC)、および、メチルセルロース(MC)からなる群より選択される主鎖を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項25】
前記疎水性成分は、エーテル、エステルまたはウレタン結合を介して前記主鎖に結合している、請求項1に記載の組成物。
【請求項26】
前記機能的な系の基材は、皮膚、毛髪、歯、粘膜、布地、および、硬質の表面からなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項27】
前記硬質の表面は、金属、大理石、セラミック、花崗岩、木材、硬質プラスチック、および、壁板からなる群より選択される、請求項26に記載の組成物。
【請求項28】
さらに界面活性剤が存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項29】
前記界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、両性イオン性、または、両性界面活性剤から選択される、請求項28に記載の組成物。
【請求項30】
前記界面活性剤は、50重量%の上限量で存在する、請求項28に記載の組成物。
【請求項31】
前記界面活性剤は、0.01重量%の下限量で存在する、請求項28に記載の組成物。
【請求項32】
溶媒が存在し、該溶媒は、水と低級アルカノールとの混合物、3〜6個の炭素と2〜6個のヒドロキシル基とを有する多価アルコールからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項33】
前記機能的な系は、ヘアケア、スキンケア、サンケア、ネイルケア、および、口腔ケア製品からなる群より選択されるパーソナルケア製品である、請求項1に記載の組成物。
【請求項34】
前記活性なパーソナルケア成分は、香料、皮膚用冷却剤、皮膚軟化薬、モイスチャライザー、消臭剤、制汗活性物質、保湿剤、クレンジング剤、日焼け止め活性物質、ヘアートリートメント剤、口腔ケア剤、義歯接着剤、髭剃り用活性物質、化粧品、および、ネイルケア活性物質からなる群より選択される、請求項33に記載の組成物。
【請求項35】
前記パーソナルケア製品は、ヘアケア製品であり、該ヘアケア製品は、シリコーン材料、炭化水素油、パンテノールおよびそれらの誘導体、パントテン酸およびそれらの誘導体、および、それらの混合物からなる群より選択されるコンディショニング剤をさらに含む、請求項33に記載の組成物。
【請求項36】
前記パーソナルケア組成物は、ボディ洗剤、シャワージェル、液体石鹸、固形石鹸、スキンローション、皮膚用クリーム、シャワー後のためのローション、クレンジング後のためのローション、髭剃り用品、アフターシェーブ製品、脱臭製品、制汗製品、皮膚クレンジング用拭き取り繊維、皮膚を冷やす拭き取り繊維、皮膚コンディショニング用の拭き取り繊維、皮膚に薬物送達するための製品、昆虫忌避剤製品、日焼けケア製品、皮膚を日焼けさせる製品、皮膚を着色する製品、皮膚に化粧する製品、アイケア製品、リップスティック製品、シャンプー、コンディショナー、コンディショニングシャンプー、ヘアスタイリング製品、毛髪着色製品、育毛製品、脱毛製品、義歯接着製品、デンタルケア製品、および、口腔ケア製品からなる群より選択される、請求項33に記載の組成物。
【請求項37】
前記パーソナルケア組成物は、水中油型もしくは油中水型、または、溶液、または、スラリー、または、分散液、または、懸濁液である、請求項33に記載の組成物。
【請求項38】
前記パーソナルケア製品はスキンケア製品であり、該スキンケア製品は、シリコーン材料、炭化水素油、パンテノールおよびそれらの誘導体、パントテン酸およびそれらの誘導体、ならびに、それらの混合物からなる群より選択されるコンディショニング剤をさらに含む、請求項33に記載の組成物。
【請求項39】
前記スキンケア製品は、多価アルコール、および、炭化水素からなる群より選択されるエモリエント剤をさらに含む、請求項38に記載の組成物。
【請求項40】
前記組成物は、毛髪を着色する物質、皮膚を着色する物質、皮膚の日焼け用物質、保存剤、抗酸化剤、アルファまたはベータヒドロキシ酸、活性増強剤、乳化剤、機能性ポリマー、増粘剤、アルコール、脂肪または脂肪族化合物、抗菌性化合物、ジンクピリチオン、シリコーン材料、ふけ防止剤、炭化水素ポリマー、エモリエント剤、油、界面活性剤、フレーバー、芳香剤、医薬品、リジュビネイティング剤、懸濁化剤、安定化殺生剤、および、それらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種の追加成分をさらに含む、請求項33に記載の組成物。
【請求項41】
前記機能的な系は家庭用ケア組成物であり、該家庭用ケア組成物は、ランドリー用洗浄剤、食器洗い製品、強力洗浄剤、機械用潤滑製品、消毒用品、および、織物の強度を増す製品、織物用柔軟剤、織物の摩擦を減少させる製品、トイレ用洗浄剤、床用洗浄剤、自動車の艶出し製品、自動車用洗浄剤、靴磨き、靴修復製品、塗料除去製品、家庭用芳香剤製品、および、壁を着色する製品(塗料)、壁紙接着剤からなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項42】
前記活性家庭用成分は、昆虫忌避剤、ペット用脱臭剤、ペット用シャンプー活性物質、工業グレードの固形および液体石鹸活性物質、食器洗い用石鹸活性物質、多目的クリーナー、消毒剤、芝生および植物の栄養補給剤、水処理剤、敷物および室内装飾材料用クリーニング活性物質、ランドリー用柔軟剤活性物質、ランドリー用洗浄剤活性物質、便器クリーニング剤、織物用サイズ剤、織物用着色剤、集塵剤、再付着防止剤、布地用クリーニング剤、柔軟仕上げ、帯電防止、および、平滑剤からなる群より選択される、請求項41に記載の組成物。
【請求項43】
前記組成物は、着色剤、保存剤、抗酸化剤、漂白剤、活性増強剤、乳化剤、機能性ポリマー、増粘剤、アルコール、脂肪または脂肪族化合物、油、界面活性剤、芳香剤、懸濁化剤、シリコーン材料、および、それらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種の追加成分をさらに含む、請求項41に記載の組成物。
【請求項44】
前記家庭用組成物は、水中油型もしくは油中水型、または、溶液、または、スラリー、または、分散液、または、懸濁液である、請求項41に記載の組成物。
【請求項45】
パーソナルケアおよび家庭用ケア製品からなる群より選択される水性ベースの機能的な系をコンディショニングする方法であって、水性ベースの機能的な系に適合する十分な量の疎水化修飾したセルロースエーテルを添加し、混合することによって、該機能的な系を増粘させることを含み、ここで、該疎水化修飾したセルロースエーテルは、非イオン性の疎水化修飾したセルロースエーテル(HMCE)ポリマーであり、さらに、該セルロースエーテルは、下限400,000〜上限2,000,000の重量平均分子量(Mw)を有し、さらに、その疎水性置換は、0.6重量%の下限を有し、その上限は、該セルロースエーテルが5重量%の界面活性剤溶液中では水に不溶性になり、かつ0.05重量%未満では水に可溶性になる量であり、該セルロースエーテルは、機能的な系の基材にコンディショニングの利点を提供し、得られた機能的な系は、類似の増粘剤を、本発明の組成の範囲を外れて用いた場合と比較して、それに匹敵する、または、それより優れたコンディショニング特性を有する、上記方法。
【請求項46】
前記機能的な系は、少なくとも1種の活性成分を有する、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記HMCEポリマーは、水で希釈すると基材上に堆積する水性ゲルを形成する、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
水で希釈した際にゲルが形成されるような前記ポリマーの濃度は、0.05重量%の下限を有する、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記水での希釈は、0.25重量%の下限を有する、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記水での希釈は、1.0重量%の下限を有する、請求項47に記載の方法。
【請求項51】
前記水での希釈は、5.0重量%の上限を有する、請求項47に記載の方法。
【請求項52】
前記Mwの上限は、1,500,000である、請求項45に記載の方法。
【請求項53】
前記Mwの上限は、1,000,000である、請求項45に記載の方法。
【請求項54】
前記疎水性置換の下限量は、0.7重量%である、請求項45に記載の方法。
【請求項55】
前記疎水性置換の下限量は、0.8重量%である、請求項45に記載の方法。
【請求項56】
前記疎水性成分は、アルキル、アリール、アルキルアリール、および、アリールアルキルからなる群より選択される、請求項45に記載の方法。
【請求項57】
前記疎水性成分は、30個の炭素の上限量を有するアルキルである、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記疎水性成分は、24個の炭素の上限量を有するアルキルである、請求項56に記載の組成物。
【請求項59】
前記疎水性成分は、18個の炭素の上限量を有するアルキルである、請求項56に記載の組成物。
【請求項60】
前記疎水性成分は、3個の炭素の下限量を有するアルキルである、請求項56に記載の組成物。
【請求項61】
前記疎水性成分は、6個の炭素の下限量を有するアルキルである、請求項56に記載の組成物。
【請求項62】
前記疎水性成分は、8個の炭素の下限量を有するアルキルである、請求項56に記載の組成物。
【請求項63】
前記疎水性成分は、7個の炭素の下限量を有するアリール、アルキルアリール、または、アリールアルキルである、請求項56に記載の組成物。
【請求項64】
前記疎水性成分は、アリール、アルキルアリール、または、アリールアルキル(30個の炭素の上限量を有する)である、請求項56に記載の組成物。

【公表番号】特表2008−524227(P2008−524227A)
【公表日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−546840(P2007−546840)
【出願日】平成17年12月14日(2005.12.14)
【国際出願番号】PCT/US2005/045144
【国際公開番号】WO2006/065848
【国際公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【出願人】(591020249)ハーキュリーズ・インコーポレーテッド (75)
【氏名又は名称原語表記】HERCULES INCORPORATED
【Fターム(参考)】