説明

発光制御装置

【目的】 レーザ光の発光駆動によって生ずる高周波ノイズを国際規格及び各国のEMI規格の規格内に収められるようにする。
【構成】 レーザ光を発光するLD10と、LD10にレーザ光を発光させるための駆動電流を供給するLDDR11と、LDDR11によって供給する駆動電流に高周波電流を重畳する発振回路24と、LD10から発光されたレーザ光を受光して発光量に応じた信号が検出され、その検出された信号のレベルに基づいてLDDR11に対してLD10に供給する駆動電流量を制御するCPU5と、発振回路24によって重畳される高周波電流の発振周波数を計測する発振周波数カウンタ26とを有し、上記CPU5が、発振周波数カウンタ26によって計測された発振周波数が予め設定した目標周波数よりも大きくなるように発振回路24に対して重畳する高周波電流の発振周波数を可変させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、CD−ROMドライブ、CD−Rドライブ、CD−RWドライブ、DVD−Rドライブ、DVD−RWドライブ、DVD+Rドライブ、DVD+RWドライブ、DVD−RAMドライブ、MOドライブ等の光ディスク装置に内蔵される光ピックアップの発光を制御する発光制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、記録可能で高密度な光ディスクとしては、レーザ光を用いて記録及び再生する方式の追記型(Write Once)と書換え可能型(Re−writable)の光ディスク又は光磁気ディスクがある。例えば、追記型の光ディスクには、CD−Rディスク、DVD−Rディスク、DVD+Rディスク等がある。また、書換え可能型の光ディスクには、CD−RWディスク、DVD−RWディスク、DVD+RWディスク、DVD−RAMディスク等がある。さらに、光磁気ディスクとしてはMOディスク等がある。
例えば、追記型の光ディスク、書き換え可能型の光ディスクに対して用いられる光ピックアップは、情報を記録する時にレーザダイオード(LD)から間欠的に光ビームを射出して、予め所定の変調パターンが記録された光ディスクの記録面にその光ビームを照射することによって所望の情報を記録する。
【0003】
また、光ピックアップは、光ディスク上に記録された情報を再生するとき、光ディスクに照射した光ビームの反射光を受光し、その受光によって得られた信号に基づいて情報を再生する。
光ピックアップは、上記光ビームを照射したり受光するための光学系を一体化しており、そのような光ピックアップを搭載した光ディスク装置では、光ピックアップを光ディスクの半径方向に移動させて、光ディスクの所望のトラックに光ビームを照射することによって情報を記録し、トラックから情報を再生する(例えば、特許文献1参照)。
ところで、上述のような光ピックアップによって光ディスクの情報を再生するとき、LDの端面に対して光ディスク側からの戻り光や、光ピックアップ内での乱反射、迷光成分があると、LDのレーザ発振が変調されてしまい、LDのレーザ発振の異常動作を誘発して誤動作を起こし、LDに対して正常なレーザパワー制御ができなくなり、再生品質の劣化だけでなく、光ディスクに誤情報を書き込んでしまう虞もある。
【0004】
そこで従来、光ピックアップは、LDの端面への戻り光の影響をキャンセルするための高周波重畳電流を発生させる高周波重畳回路を備えている。
従来、光ピックアップの発光制御回路(発光制御装置)は、LDのリード(再生)時の発光を制御する電流制御回路(リード発光制御回路)と、LDのライト(記録)時の発光を制御する電流制御回路(ライト発光制御回路)と、再生時のLDの端面への戻り光の影響をキャンセルするための高周波重畳電流を発生させる高周波重畳電流発生回路とからなり、上記3回路の出力する電流を組み合わせた和電流をLDに流すようにしており、リード時、ライト時等の使用用途によってどの回路の電流を足しこむかを決めている。
【0005】
例えば、ライト時にLDをライト発光させる場合は、3回路を同時にONにして3回路の出力する全電流の和電流をLDに流し、リード時にLDをリード発光させる場合は、ライト発光制御回路以外をONにしてリード発光制御回路と高周波重畳電流発生回路の2回路の出力する電流の和電流をLDに流している。
なお、ライト発光時の発光パターンは光ディスク等の特性に応じて種々の発光パターンと発光レベルを発生させている。
【0006】
ところで、上記高周波重畳電流発生回路で発生させる高周波重畳電流の周波数は、光ピックアップ装置の読み取り性能や駆動回路の性能により異なるが、一般的には250MHz以上であり、電流値は50mAp−p以上を要する(なお、LDの特性によっては100mAに達する場合もある)。
【特許文献1】特開2003−132585号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の発光制御装置のような高周波重畳電流を発生させると、光ディスク装置から外部に発せられる電磁波を、国際規格又は各国で決められた電磁波妨害(EMI)レベル内(EMI規格内)に収めることが困難になるという問題があった。
例えば、図18に示すように、国際規格であるCISPR22では、電子機器から発生される電磁波は30MHzから1GHzまでの周波数範囲に収めるように決められており、これを満足しなければならない。
【0008】
従来の発光制御装置の高周波重畳電流発生回路の特性上のばらつきにより、発振周波数が装置毎にばらつくと、ある装置では250MHz、またある装置では300MHzとなり、前者の装置の3次高調波は750MHzとなり1GHz以下であるため、高度な技術を要し、且つ高価な対策を実施しなければならなくなる。
特に周波数が1GHz近傍になると、電磁波の発振源の構造そのものから直接放射されるだけに電磁波妨害を防ぐことが非常に困難になる。
また、長時間使用すると、LD電流駆動回路とその周辺の発熱により、周波数変動が顕著に現れてしまって安定しない。
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、レーザ光の発光駆動によって生ずる高周波ノイズを国際規格及び各国のEMI規格の規格内に収められるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は上記の目的を達成するため、次の発光制御装置を提供する。
(1)レーザ光を発光する光源と、その光源にレーザ光を発光させるための駆動電流を供給する駆動電流供給手段と、その駆動電流供給手段によって供給する駆動電流に高周波電流を重畳する高周波電流重畳手段と、上記光源から発光されたレーザ光を受光して発光量に応じた信号を検出する信号検出手段と、その信号検出手段によって検出された信号のレベルに基づいて上記駆動電流供給手段に対して上記光源に供給する駆動電流量を制御する駆動電流量制御手段と、上記高周波電流重畳手段によって重畳される高周波電流の発振周波数を計測する発振周波数計測手段と、その発振周波数計測手段によって計測された発振周波数が予め設定した目標周波数よりも大きくなるように上記高周波電流重畳手段に対して重畳する高周波電流の発振周波数を可変させる発振周波数可変手段を備えた発光制御装置。
【0010】
(2)レーザ光を発光する光源と、その光源にレーザ光を発光させるための駆動電流を供給する駆動電流供給手段と、その駆動電流供給手段によって供給する駆動電流に高周波電流を重畳する高周波電流重畳手段と、上記光源から発光されたレーザ光を受光して発光量に応じた信号を検出する信号検出手段と、その信号検出手段によって検出された信号のレベルに基づいて上記駆動電流供給手段に対して上記光源に供給する駆動電流量を制御する駆動電流量制御手段と、上記信号検出手段によって検出された信号の発振周波数を計測する発振周波数計測手段と、その発振周波数計測手段によって計測された発振周波数が予め設定した目標周波数よりも大きくなるように上記高周波電流重畳手段に対して重畳する高周波電流の発振周波数を可変させる発振周波数可変手段を備えた発光制御装置。
【0011】
(3)上記(1)又は(2)の発光制御装置において、上記レーザ光を照射する記録媒体の種類を判別し、その判別結果に基づいて上記高周波電流重畳手段によって重畳する高周波電流の発振周波数を最適値に設定する手段を設けた発光制御装置。
(4)上記(1)又は(2)の発光制御装置において、装置製造時に上記発振周波数可変手段によって可変させて予め設定した目標周波数よりも大きくなった発振周波数を記憶して実動作時に参照する手段を設けた発光制御装置。
(5)上記(1)〜(3)のいずれかの発光制御装置において、上記レーザ光を照射する記録媒体がマウントされる毎に上記発振周波数可変手段によって可変させて予め設定した目標周波数よりも大きくなった発振周波数を記憶して実動作時に参照する手段を設けた発光制御装置。
【0012】
(6)上記(1)〜(5)のいずれかの発光制御装置において、上記発振周波数可変手段によって可変させた発振周波数を予め設定した時間間隔で再調整する手段を設けた発光制御装置。
(7)上記(1)〜(5)のいずれかの発光制御装置において、上記高周波電流重畳手段の周辺の温度を検出する温度検出手段と、その温度検出手段によって検出した温度が予め設定した温度よりも高くなったとき、上記発振周波数可変手段によって可変させた発振周波数を予め設定した時間間隔で再調整する手段を設けた発光制御装置。
(8)上記(1)〜(5)のいずれかの発光制御装置において、上記光源に供給される駆動電流量を検出する駆動電流量検出手段と、その駆動電流量検出手段によって検出した駆動電流量に基づく電流変動量が予め設定した電流量よりも多くなったとき、上記発振周波数可変手段によって可変させた発振周波数を予め設定した時間間隔で再調整する手段を設けた発光制御装置。
【発明の効果】
【0013】
この発明による発光制御装置は、レーザ光の発光駆動によって生ずる高周波ノイズを国際規格及び各国のEMI規格の規格内に容易に収めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
〔実施例1〕
図1は、この発明の実施例1の発光制御装置を内蔵した光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
図2は、図1に示した光ディスク装置の発光制御装置の構成を示すブロック図である。
図3は、図1及び図2に示すLDDRの内部構成を示すブロック図である。
この光ディスク装置には、CD−ROMドライブ、CD−Rドライブ、CD−RWドライブ、DVD−Rドライブ、DVD−RWドライブ、DVD+Rドライブ、DVD+RWドライブ、DVD−RAMドライブ、MOドライブ等の装置がある。
【0015】
図1に示すように、この光ディスク装置は、光ピックアップユニット(Pick Up unit:PUU)1を有し、その光ピックアップユニット1は、記録媒体である光ディスク(図示を省略)に対してデータ(情報)を読み書き(再生及び記録)するために照射するレーザ光を発光する光源のレーザダイオード(LD)10と、LD10にレーザ光を発光させるための駆動電流を供給する駆動電流供給手段であるレーザダイオードドライバ(LDDR)11と、LD10から発振(発光)されたレーザ光の直接光を受光し、その発光パワーを電流振幅に変換するフォトダイオード(PD)12と、PD12の出力信号の処理と種々のパワー制御を行うアナログフロントエンドプロセッサ(AFEP)13と、PUU1のレンズ(公知なので図示を省略)の半径方向とフォーカス方向の位置制御するアクチュエータ(Actuator:Act)14を備えている。
【0016】
また、LDDR11に対して電流値を設定するDAコンバータ(DAC)2と、光ディスクに対するデータの再生(読み出し)と記録(書き込み)の動作のコントロールとデータ処理を行うデジタルフロントエンドプロセッサ(DFEP)3と、この光ディスク装置の全体の制御を行うと共に、この発明に係る機能を実現する中央演算処理装置(CPU)5と、CPU5が各種の処理を実行する際の作業領域として使用し、各種の設定値等を記憶するメモリ4も備えている。
さらに、PUU1のスレッジ方向への移動を制御するスレッジモータ(Sledge Motor:「ステッピングモータ」とも称する)6と、光ディスクのディスク回転を制御するスピンドルモータ(Spindle Motor)7と、スレッジモータ6,スピンドルモータ7及びアクチュエータ14の駆動を制御するモータ・アクチュエータドライブ(Motor・Act・DR)8を備えている。
【0017】
発光制御装置は、図2に示すように、DAC2、CPU5、LDDR11、PD12、AFFP13からなり、そのPD12は、LD10から発光されたレーザ光を受光して発光量に応じた信号をサンプル&ホールド回路41へ出力するパワーモニタセンサ31と、同じくLD10から発光されたレーザ光を受光して発光量に応じた信号を和信号回路40へ出力するRFモニタセンサ30とからなる。
AFFP13は、RFモニタセンサ30から出力された信号を合算してディスク情報信号であるサーボ信号とRF信号(再生信号)とをCPU5へ出力する和信号回路40と、パワーモニタセンサ31から出力された信号をサンプル&ホールドしてパワー制御回路42へ出力するサンプル&ホールド回路41と、サンプル&ホールド回路41から出力された信号をCPU5へ出力するパワー制御回路42とからなる。このパワーモニタセンサ31、サンプル&ホールド回路41、パワー制御回路42がLD10から発光されたレーザ光を受光して発光量に応じた信号を検出する信号検出手段に相当する。
【0018】
LDDR11は、CPU5が演算した結果に基づいてDAC2を設定し、その設定されたアナログ量に比例したLD10の駆動電流を出力するものであり、図3に示すように、複数段(複数のチャンネル)の電流源である電流増幅回路20〜23を有し、それぞれDAC2から出力されるIINR信号、IIN1信号、IIN2信号、IIN3信号のレベルによって出力する駆動電流量が制御される。
リード発光電流経路にはCPU5からの重畳発振周波数設定信号に基づいて電流増幅回路20から出力される駆動電流の発振周波数を自由に可変させて制御する発振回路24がある。重畳発振周波数設定信号は、CPU5のレジスタ設定などによって発振回路24へ出力できる。この電流増幅回路20と発振回路24がLD10に供給する駆動電流に高周波電流を重畳する高周波電流重畳手段に相当する。
【0019】
発振周波数カウンタ26は、発振回路24の発振周波数をカウントし、そのカウント結果を発振周波数検出信号としてCPU5へ出力する。この発振周波数カウンタ26が高周波電流重畳手段によって重畳される高周波電流の発振周波数を計測する発振周波数計測手段に相当する。
スイッチ(SW)1〜4は、それぞれCPU5が出力するOSCパルス信号、EFM1パルス信号、EFM2パルス信号、EFM3パルス信号によって開閉し、それぞれ電流増幅回路20〜23から出力された駆動電流を加算回路25へ出力する各チャンネルの駆動電流の出力タイミングを制御する。
加算回路25は、入力された駆動電流を加算してLD10へ供給する。
【0020】
CPU5は、重畳発振周波数設定信号によってLDDR11の発振回路24の発振周波数を設定し、パワー制御回路42から入力した信号のレベルとLDDR11から入力した発振周波数検出信号とに基づいてDAC2が出力する電流量制御信号を設定し、OSCパルス信号、EFM1パルス信号、EFM2パルス信号、EFM3パルス信号によってスイッチ1〜4の開閉を制御する。CPU5とDAC2が、信号検出手段によって検出された信号のレベルに基づいて駆動電流供給手段に対して光源に供給する駆動電流量を制御する駆動電流量制御手段の機能を果たし、CPU5と発振回路24が、発振周波数計測手段によって計測された発振周波数が予め設定した目標周波数よりも大きくなるように高周波電流重畳手段に対して重畳する高周波電流の発振周波数を可変させる発振周波数可変手段の機能を果たす。
【0021】
次に、この発振制御装置における発光制御の処理について説明する。
この発光制御は、光ディスクを再生又は記録を開始する以前に所望のパワー制御を行うことで、一定の発光パワーを確保し、LD発光の重畳周波数をカウンターにてカウントして現状発生している周波数を検出し、検出された周波数が目標の設定値に近づくように、重畳周波数を可変させる。
【0022】
図4は、実施例1の発振制御装置における発光制御の処理を示すフローチャート図である。
CPU5は、光ディスクの再生又は記録の開始前、ステップ(図中「S」で示す)1で、LDをリード発光し、ステップ2で初期値をLDDRに設定して重畳発振を開始し、その発振周波数がLDDR内の発振周波数カウンタによって読み取られ、ステップ3で発振周波数カウンタからの発振周波数検出信号を検出すると、ステップ4で発振周波数(高周波電流の発振周波数)が予め設定した目標周波数の333MHzよりも大きいか否かを判断し、333MHz以下ならば、ステップ5で発振回路の重畳発振周波数を上昇させて、ステップ3へ戻って上述の処理を繰り返す。上記初期値は、例えば、200MHz又は200MHzの近傍の値にすると良い。
【0023】
一方、ステップ4の判断で発振周波数が予め設定した目標周波数の333MHzよりも大きいなら、ステップ6で発振回路の重畳発振周波数を現在値に固定し、ステップ7でその固定した重畳発振周波数をメモリに記憶し、この処理を終了する。
なお、光ディスク装置に限らず、他の電子機器でも装置から出る不要輻射で、ノイズ源の周波数の3倍高調波対策がよく問題になる。EMIの国際規格では1GHz以上のノイズは、測定方法(アンテナや測定器など)が異なり、実際には規格レベルが緩和されるので、仮に基本波が334MHzの場合、3倍波は1GHz以上になるので、EMI対策がはるかに容易になる。実際に光ディスク装置に実施する場合では、周波数変動やばらつきによる誤差を見込んで上記目標周波数を350MHzに設定して、煩雑なEMI対策を逃れるようにするとよい。
【0024】
このようにして、光ディスクの再生又は記録を行う前に、LDの発光と同時に発振周波数カウンタの値を読み取り、一定の発振周波数に近づけるような制御をするので、装置のばらつきによらず駆動電流に重畳する高周波電流の発振周波数を固定させることが可能になり、深刻なEMI問題となる3次高調波が規格周波数の上限を上回るので、規制に反することなく安定した装置が提供できる。
【0025】
〔実施例2〕
次に、この発明の実施例2について説明する。
図5は、この発明の実施例2の発光制御装置の構成を示すブロック図であり、図2と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図6は、図5に示すLDDRの内部構成を示すブロック図であり、図3と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
この実施例2の発光制御装置では、LDDRとAFFPの内部構成が実施例1のものと異なり、CPUの機能も若干異なる。
図5に示すように、AFEP13′には、LD10から発光されたレーザ光を受光して発光量に応じた信号を検出する信号検出手段と並列に配置した出射パワーモニタ回路を構成するハイパスフィルタ(HPF)43、2値化回路44、発振周波数カウンタ45を新たに設けている。
【0026】
HPF43は、パワーモニタセンサ31からの信号から333MHz以上の周波数成分のみを抽出して2値化回路44へ出力する。
2値化回路44は、HPF43からの信号をデジタル化して発振周波数カウンタ45へ出力する。
発振周波数カウンタ45は、2値化回路44からの信号の発振周波数をカウントし、その発振周波数を示す発振周波数検出信号をCPU50へ送る。
この出射パワーモニタ回路が、光源から発光されたレーザ光を受光して発光量に応じた信号を検出する信号検出手段によって検出された信号の発振周波数を計測する発振周波数計測手段の機能を果たす。
LDDR11′は、図6に示すように、複数段(複数のチャンネル)の電流源である電流増幅回路20〜23を有し、それぞれDAC2から出力されるIINR信号、IIN1信号、IIN2信号、IIN3信号のレベルによって出力する駆動電流量が制御される。
【0027】
リード発光電流経路にはCPU5からの重畳発振周波数設定信号に基づいて電流増幅回路20から出力される駆動電流の発振周波数を自由に可変させて制御する発振回路24がある。重畳発振周波数設定信号は、CPU5のレジスタ設定などによって発振回路24へ出力できる。この電流増幅回路20と発振回路24がLD10に供給する駆動電流に高周波電流を重畳する高周波電流重畳手段に相当する。
CPU50は、重畳発振周波数設定信号によってLDDR11′の発振回路24の発振周波数を設定し、パワー制御回路42から入力した信号のレベルと発振周波数カウンタ45から入力した発振周波数検出信号とに基づいてDAC2が出力する電流量制御信号を設定し、OSCパルス信号、EFM1パルス信号、EFM2パルス信号、EFM3パルス信号によってスイッチ1〜4の開閉を制御する。
この実施例2では、CPU50が、発振周波数計測手段によって計測された発振周波数が予め設定した目標周波数よりも大きくなるように高周波電流重畳手段に対して重畳する高周波電流の発振周波数を可変させる発振周波数可変手段の機能を果たす。
【0028】
次に、この発振制御装置における発光制御の処理について説明する。
この発光制御は、CPU50が、光ディスクの再生又は記録の開始前、LD10をリード発光し、初期値をLDDR11′に設定して重畳発振を開始し、その発振周波数がAFEP13′内の発振周波数カウンタ45によって読み取られ、発振周波数カウンタ45からの発振周波数検出信号を検出すると、発振周波数(高周波電流の発振周波数)が予め設定した目標周波数の333MHzよりも大きいか否かを判断し、333MHz以下ならば、DAC2を介してLDDR11′内の発振回路24の重畳発振周波数を上昇させて上述の処理を繰り返す。上記初期値は、例えば、200MHz又は200MHzの近傍の値にすると良い。上記重畳発振周波数を上昇させるには、CPU50内のレジスタ値を可変させるとよい。
【0029】
一方、上記判断で発振周波数が予め設定した目標周波数の333MHzよりも大きいなら、発振回路24の重畳発振周波数を現在値に固定し、その固定した重畳発振周波数をメモリ4に記憶し、この処理を終了する。
このようにして、光ディスクの再生又は記録を行う前に、LDの発光と同時に発振周波数カウンタの値を読み取り、一定の発振周波数に近づけるような制御するので、装置のばらつきによらず駆動電流に重畳する高周波電流の発振周波数を固定させることが可能になり、深刻なEMI問題となる3次高調波が規格周波数の上限を上回るので、規制に反することなく安定した装置が提供できる。
【0030】
〔実施例3〕
次に、この発明の実施例3について説明する。
この発光制御装置は、上記実施例1の発光制御装置と略同じであるが、CPU5の処理が若干異なる。この実施例3のCPU5は、レーザ光を照射する記録媒体の種類を判別し、その判別結果に基づいて高周波電流重畳手段によって重畳する高周波電流の発振周波数を最適値に設定する手段の機能も果たす。
【0031】
一般的に重畳する高周波電流の発振周波数は使用する光ディスクの種類によって異なる設定値であることが好ましい場合がある。例えば、図7に示すように、DVDの読み取り性能の最良点に対応する発振周波数fdvdと、CDの読み取り性能の最良点に対応する発振周波数fcdとは異なる。
そこで、レーザ光を照射する光ディスクの種類を判別し、その判別結果に基づいて高周波電流重畳手段によって重畳する高周波電流の発振周波数を最適値に設定するとよい。
【0032】
図8は、実施例3の発振制御装置における発光制御の処理を示すフローチャート図である。
CPU5は、光ディスクの再生又は記録の開始前、ステップ(図中「S」で示す)11で、LDをリード発光し、ステップ12で重畳発振を開始し、ステップ13で光ディスクがCDかDVDかを判定する。その判別は、光ディスクからの反射光量による判別、もしくは光ディスクのイナーシャ測定による判別によって行うと良い。
ステップ13の判定でCDの場合、ステップ15で発振回路にCD用重畳発振周波数(fosc=fcd)を設定し、ステップ16でリード処理を実行し、この処理を終了する。
【0033】
また、ステップ13の判定でDVDの場合、ステップ14で発振回路にDVD用重畳発振周波数(fosc=fdvd)を設定し、ステップ16でリード処理を実行し、この処理を終了する。上記CD用重畳発振周波数fcdとDVD用重畳発振周波数fdvdは、予め発光制御装置の開発段階において条件出しを行って求め、その値をメモリ4に記憶し、CPU5が参照して設定するようにするとよい。
このようにして、光ディスクの種類に応じて最適な高周波電流の発振周波数を設定してリード処理を行えるので、3次高調波のEMI問題が容易に回避することができる。
【0034】
〔実施例4〕
次に、この発明の実施例4について説明する。
この発光制御装置は、上記実施例2の発光制御装置と略同じであるが、CPU50の処理が若干異なる。この実施例4のCPU50は、レーザ光を照射する記録媒体の種類を判別し、その判別結果に基づいて高周波電流重畳手段によって重畳する高周波電流の発振周波数を最適値に設定する手段の機能も果たす。
【0035】
この発光制御は、CPU5が、光ディスクの再生又は記録の開始前、LD10をリード発光し、重畳発振を開始し、光ディスクがCDかDVDかを判定する。その判別は、光ディスクからの反射光量による判別、もしくは光ディスクのイナーシャ測定による判別によって行うと良い。
上記判定でCDの場合、発振回路24にCD用重畳発振周波数(fosc=fcd)を設定し、リード処理を実行し、この処理を終了する。
また、上記判定でDVDの場合、発振回路24にDVD用重畳発振周波数(fosc=fdvd)を設定し、リード処理を実行し、この処理を終了する。
【0036】
上記CD用重畳発振周波数fcdとDVD用重畳発振周波数fdvdは、予め発光制御装置の開発段階において条件出しを行って求め、その値をメモリ4に記憶し、CPU5が参照して設定するようにするとよい。
このようにして、光ディスクの種類に応じて最適な高周波電流の発振周波数を設定してリード処理を行えるので、3次高調波のEMI問題が容易に回避することができる。
【0037】
〔実施例5〕
次に、この発明の実施例5について説明する。
この発光制御装置は、上記実施例1又は2の発光制御装置と略同じであるが、発光制御装置の生産工程で最適な発振周波数を求め、その発振周波数を実動作時に用いる点が異なる。
この実施例5では、CPU5とCPU50が、発光制御装置の製造時に発振周波数可変手段によって可変させて予め設定した目標周波数よりも大きくなった発振周波数を記憶して実動作時に参照する手段の機能を果たす。
【0038】
発光制御装置の生産する工程において、CDならば予め設定した目標周波数よりも大きくなった発振周波数をCD用重畳発振周波数fcdとして、DVDならば予め設定した目標周波数よりも大きくなった発振周波数をDVD用重畳発振周波数fdvdとして決定し、その決定した各値をメモリ4に記憶する。
そして、CPU5又はCPU50が実動作時に光ディスクの種類を判別し、その判別結果に応じてCDならばメモリ4に記憶されているCD用重畳発振周波数fcdを、DVDならばメモリ4に記憶されているDVD用重畳発振周波数fdvdをそれぞれ読み出して設定し、リード処理を行う。
このようにして、発光制御装置の製造工程で光ディスクの種類毎の最適な高周波電流の発振周波数を求め、実動作時に発振周波数を設定してリード処理を素早く行えるので、各発振制御装置のばらつきを抑えることができ、安定したEMI対策が可能になる。
【0039】
〔実施例6〕
次に、この発明の実施例6について説明する。
この発光制御装置は、上記実施例1又は2の発光制御装置と略同じであるが、光ディスクがマウントされる毎に高周波電流の発振周波数を調整する点が異なる。
この実施例6では、CPU5とCPU50が、レーザ光を照射する記録媒体がマウントされる毎に発振周波数可変手段によって可変させて予め設定した目標周波数よりも大きくなった発振周波数を記憶して実動作時に参照する手段の機能を果たす。
【0040】
光ディスク装置に光ディスクが装着される毎に、発光制御装置は、CPU5又はCPU50が、装着後の光ディスクの種類の判別を行い、CDならばメモリ4に記憶されているCD用重畳発振周波数fcdになるように発振周波数を制御し、DVDならばメモリ4に記憶されているDVD用重畳発振周波数fdvdになるように発振周波数を制御し、リード処理を行う。
このようにして、光ディスクを装着する度に光ディスクの種類毎の最適な高周波電流の発振周波数に調整するので、環境温度や経時変化による装置のばらつきを抑えることができ、安定したEMI対策が可能になる。
【0041】
〔実施例7〕
次に、この発明の実施例7について説明する。
この発光制御装置は、上記実施例1〜6の発光制御装置のいずれかと略同じであるが、長時間使用する場合は、予め決めた時間間隔で高周波電流の発振周波数を再調整して周波数変動を抑える。
図9は、実施例7の発光制御装置における発光制御の処理を示すフローチャート図である。
図10は、同じ重畳周波数を連続使用したときの周波数の変移の様子を示す波形図である。
図11は、発光制御装置を連続して使用したときにCPUが設定レジスタの値を変化させた場合の発振周波数の変移の様子を示す波形図である。
【0042】
上記実施例1〜6の発光制御装置で発振周波数を一旦設定して長時間使用すると、発振回路24の自己発熱及びLD等の熱源による環境温度によって、図10に示すように、発振周波数が低下していく。
そこで、LD10の点灯が長時間に及ぶ場合、予め設定した一定の時間間隔(所定時間毎)で発振周波数のカウンタ値を読み取り、その発振周波数が333MHzよりも大きいか否かを判断し、333MHz以下の場合は再度発振周波数を再調整する。
この場合、CPU5,50が、発振周波数可変手段によって可変させた発振周波数を予め設定した時間間隔で再調整する手段の機能を果たす。
【0043】
図9に示すように、CPU5,50は、ステップ21でタイマのタイム(t)を検出し、ステップ22でタイム(t)が予め設定したTを超えたか否かを判断し、超えたら、ステップ23で発振周波数検出信号を検出し、ステップ24で発振周波数が333MHzよりも大きいか否かを判断し、大きいなら、ステップ26でその発振周波数を固定して、この処理を終了する。
一方、ステップ24の判断で発振周波数が333MHz以下なら、ステップ25で重畳発振周波数を上昇させてステップ23へ戻り、上述の処理を繰り返す。
上記重畳発振周波数の上昇は、CPUの設定レジスタの値を段階的に上昇させ、その各値を発振回路24に設定すると良い。
【0044】
上記重畳発振周波数の上昇を繰り返すことにより、図11に示すように、発振周波数値が時間の経過に従って低下してきても、所定時間毎に設定レジスタ値を段階的に上昇させて再度発振周波数値を上げることにより、発振周波数値のレベルを所定範囲内に維持することができる。
このようにして、一旦重畳発振周波数を調整した後でも、さらに長時間の変動成分も補正するので、深刻なEMI問題となる3次高調波が規格周波数の上限を上回るので、規制に反することなく安定した発光制御装置を提供できる。
【0045】
〔実施例8〕
次に、この発明の実施例8について説明する。
この発光制御装置は、上記実施例1〜6の発光制御装置のいずれかと略同じであるが、長時間使用する場合は、発振回路周辺の検出温度の変化量が一定値を超えた場合に発振周波数を再調整し、実際の周波数変動を抑える。
図12は、実施例8の発光制御装置の構成を示すブロック図であり、上記各実施例と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0046】
この発光制御装置では、LDDR11の近傍に温度センサ15を設け、温度センサ15によって発振回路24の周辺温度を検出し、その温度検出信号をCPU5′へ送る。
CPU5′は、温度センサ15から温度検出信号に基づいて発振回路周辺の検出温度の変化量が一定値を超えた場合に発振周波数を再調整する。
上記温度センサ15が高周波電流重畳手段の周辺の温度を検出する温度検出手段の機能を果たし、上記CPU5′が、温度検出手段によって検出した温度が予め設定した温度よりも高くなったとき、発振周波数可変手段によって可変させた発振周波数を予め設定した時間間隔で再調整する手段の機能を果たす。
【0047】
図13は、実施例8の発光制御装置の他の構成を示すブロック図であり、上記各実施例と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
この発光制御装置では、LDDR11′の近傍に温度センサ15を設け、温度センサ15によって発振回路24の周辺温度を検出し、その温度検出信号をCPU50′へ送る。
CPU50′は、温度センサ15から温度検出信号に基づいて発振回路周辺の検出温度の変化量が一定値を超えた場合に発振周波数を再調整する。
上記温度センサ15が高周波電流重畳手段の周辺の温度を検出する温度検出手段の機能を果たし、上記CPU50′が、温度検出手段によって検出した温度が予め設定した温度よりも高くなったとき、発振周波数可変手段によって可変させた発振周波数を予め設定した時間間隔で再調整する手段の機能を果たす。
【0048】
図14は、図12及び図13に示す発光制御装置における発光制御処理を示すフローチャート図である。
この処理は、初期調整結果から得られる発振周波数設定値で通常動作を開始し、ステップ31で温度センサが温度(tn)を検出すると、ステップ32で温度センサから検出される温度(tn)により、次の数1に示す温度変動量Δtを求める。
【0049】
(数1)Δt=t(n)=t(n−1) {nは検出の時系列(0、1、n−2、n−1、n)}
【0050】
ステップ33でΔtが、予め設定した温度Tよりも大きいか否かを判断し、大きいなら発振周波数の再調整時と判断し、ステップ34で発振周波数検出信号を検出し、ステップ35で発振周波数が333MHzよりも大きいか否かを判断し、大きいなら、ステップ37で発振回路の重畳発振周波数を固定し、この処理を終了する。
また、ステップ35の判断で発振周波数が333MHz以下ならば、ステップ36で発振回路の重畳発振周波数を上昇させ、ステップ34へ戻って上述の処理を繰り返す。
このようにして、一旦重畳発振周波数を調整した後でも、発振周波数の温度が所定温度よりも大きくなったときの変動成分も補正するので、深刻なEMI問題となる3次高調波が規格周波数の上限を上回るので、規制に反することなく安定した発光制御装置を提供できる。
【0051】
〔実施例9〕
次に、この発明の実施例9について説明する。
通常、LDに流す電流値は、オートパワーコントロール(APC)回路によって発光パワーが一定となるように制御しているが、その状態で電流量が増加することは、発熱によって発光効率(電流−パワーの関係)が落ちていることと同等である。
したがって、長時間使用による重畳発振の周波数も変動している虞がある。
そこで、この発光制御装置は、上記実施例1〜6の発光制御装置のいずれかと略同じであるが、長時間使用する場合は、LDDRの出力する駆動電流の変化量が一定値を超えた場合に発振周波数を再調整し、実際の周波数変動を抑える。
【0052】
図15は、実施例9の発光制御装置の構成を示すブロック図であり、上記各実施例と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
この発光制御装置では、LDDR11の駆動電流の出力側に電流センサ16を設け、LD10に流れる電流値を検出し、その電流検出信号をCPU5″へ送る。
CPU5″は、電流センサ16からの電流検出信号に基づいて駆動電流の変化量が一定値を超えた場合に発振周波数を再調整する。
上記電流センサ16が光源に供給される駆動電流量を検出する駆動電流量検出手段の機能を果たし、上記CPU5″が、駆動電流量検出手段によって検出した駆動電流量に基づく電流変動量が予め設定した電流量よりも多くなったとき、発振周波数可変手段によって可変させた発振周波数を予め設定した時間間隔で再調整する手段の機能を果たす。
【0053】
図16は、実施例9の発光制御装置の他の構成を示すブロック図であり、上記各実施例と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
この発光制御装置では、LDDR11′の駆動電流の出力側に電流センサ16を設け、LD10に流れる電流値を検出し、その電流検出信号をCPU50″へ送る。
CPU50″は、電流センサ16からの電流検出信号に基づいて駆動電流の変化量が一定値を超えた場合に発振周波数を再調整する。
上記電流センサ16が光源に供給される駆動電流量を検出する駆動電流量検出手段の機能を果たし、上記CPU50″が、駆動電流量検出手段によって検出した駆動電流量に基づく電流変動量が予め設定した電流量よりも多くなったとき、発振周波数可変手段によって可変させた発振周波数を予め設定した時間間隔で再調整する手段の機能を果たす。
【0054】
図17は、図15及び図16に示す発光制御装置における発光制御処理を示すフローチャート図である。
この処理は、初期調整結果から得られる発振周波数設定値で通常動作を開始し、ステップ41で電流センサが電流(In)を検出すると、ステップ42で電流センサから検出される電流(In)により、次の数2に示す電流変動量ΔIを求める。
【0055】
(数2)ΔI=I(n)=I(n−1) {nは検出の時系列(0、1、n−2、n−1、n)}
【0056】
ステップ43でΔIが、予め設定した電流値Cよりも大きいか否かを判断し、大きいなら発振周波数の再調整時と判断し、ステップ44で発振周波数検出信号を検出し、ステップ45で発振周波数が333MHzよりも大きいか否かを判断し、大きいなら、ステップ47で発振回路の重畳発振周波数を固定し、この処理を終了する。
また、ステップ45の判断で発振周波数が333MHz以下ならば、ステップ46で発振回路の重畳発振周波数を上昇させ、ステップ44へ戻って上述の処理を繰り返す。
このようにして、一旦重畳発振周波数を調整した後でも、駆動電流が所定値よりも大きくなったときの変動成分も補正するので、深刻なEMI問題となる3次高調波が規格周波数の上限を上回るので、規制に反することなく安定した発光制御装置を提供できる。
【産業上の利用可能性】
【0057】
この発明による発光制御装置は、光源を用いる装置全般において適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】この発明の実施例1の発光制御装置を内蔵した光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す光ディスク装置の発光制御装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図1及び図2に示すLDDRの内部構成を示すブロック図である。
【図4】この発明の実施例1の発光制御装置における発光制御の処理を示すフローチャート図である。
【図5】この発明の実施例2の発光制御装置の構成を示すブロック図である。
【0059】
【図6】図5に示すLDDRの内部構成を示すブロック図である。
【図7】CDとDVDにおける重畳発振周波数と読み取り性能との関係を示す波形図である。
【図8】この発明の実施例3の発光制御装置における発光制御の処理を示すフローチャート図である。
【図9】この発明の実施例7の発光制御装置における発光制御の処理を示すフローチャート図である。
【図10】同じ重畳周波数を連続使用したときの周波数の変移の様子を示す波形図である。
【0060】
【図11】この発明の実施例7の発光制御装置を連続して使用したときにCPUが設定レジスタの値を変化させた場合の発振周波数の変移の様子を示す波形図である。
【図12】この発明の実施例8の発光制御装置の構成を示すブロック図である。
【図13】この発明の実施例8の発光制御装置の他の構成を示すブロック図である。
【図14】図12及び図13に示す発光制御装置における発光制御処理を示すフローチャート図である。
【図15】この発明の実施例9の発光制御装置の構成を示すブロック図である。
【0061】
【図16】この発明の実施例9の発光制御装置の他の構成を示すブロック図である。
【図17】図15及び図16に示す発光制御装置における発光制御処理を示すフローチャート図である。
【図18】CISPR22によって規定された電子機器から発生される30MHzから1GHzまでの電磁波の周波数範囲を示す波形図である。
【符号の説明】
【0062】
1:光ピックアップユニット 2:DAC 3:DFEP 4:メモリ 5,5′,5″,50,50′,50″:CPU 6:スレッジモータ 7:スピンドルモータ 8:モータ・アクチュエータドライブ 10:LD 11,11′:LDDR 12:PD 13,13′:AFEP 14:アクチュエータ 20〜23:電流増幅回路 24:発振回路 25:加算回路 26,45:発振周波数カウンタ 30:RFモニタセンサ 31:パワーモニタセンサ 40:和信号回路 41:サンプル&ホールド回路 42:パワー制御回路 43:HPF 44:2値化回路 45:発振周波数カウンタ SW1〜SW4:スイッチ1〜4

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光を発光する光源と、該光源にレーザ光を発光させるための駆動電流を供給する駆動電流供給手段と、該駆動電流供給手段によって供給する駆動電流に高周波電流を重畳する高周波電流重畳手段と、前記光源から発光されたレーザ光を受光して発光量に応じた信号を検出する信号検出手段と、該信号検出手段によって検出された信号のレベルに基づいて前記駆動電流供給手段に対して前記光源に供給する駆動電流量を制御する駆動電流量制御手段と、前記高周波電流重畳手段によって重畳される高周波電流の発振周波数を計測する発振周波数計測手段と、該発振周波数計測手段によって計測された発振周波数が予め設定した目標周波数よりも大きくなるように前記高周波電流重畳手段に対して重畳する高周波電流の発振周波数を可変させる発振周波数可変手段とを備えたことを特徴とする発光制御装置。
【請求項2】
レーザ光を発光する光源と、該光源にレーザ光を発光させるための駆動電流を供給する駆動電流供給手段と、該駆動電流供給手段によって供給する駆動電流に高周波電流を重畳する高周波電流重畳手段と、前記光源から発光されたレーザ光を受光して発光量に応じた信号を検出する信号検出手段と、該信号検出手段によって検出された信号のレベルに基づいて前記駆動電流供給手段に対して前記光源に供給する駆動電流量を制御する駆動電流量制御手段と、前記信号検出手段によって検出された信号の発振周波数を計測する発振周波数計測手段と、該発振周波数計測手段によって計測された発振周波数が予め設定した目標周波数よりも大きくなるように前記高周波電流重畳手段に対して重畳する高周波電流の発振周波数を可変させる発振周波数可変手段とを備えたことを特徴とする発光制御装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の発光制御装置において、前記レーザ光を照射する記録媒体の種類を判別し、該判別結果に基づいて前記高周波電流重畳手段によって重畳する高周波電流の発振周波数を最適値に設定する手段を設けたことを特徴とする発光制御装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発光制御装置において、装置製造時に前記発振周波数可変手段によって可変させて予め設定した目標周波数よりも大きくなった発振周波数を記憶して実動作時に参照する手段を設けたことを特徴とする発光制御装置。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発光制御装置において、前記レーザ光を照射する記録媒体がマウントされる毎に前記発振周波数可変手段によって可変させて予め設定した目標周波数よりも大きくなった発振周波数を記憶して実動作時に参照する手段を設けたことを特徴とする発光制御装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発光制御装置において、前記発振周波数可変手段によって可変させた発振周波数を予め設定した時間間隔で再調整する手段を設けたことを特徴とする発光制御装置。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発光制御装置において、前記高周波電流重畳手段の周辺の温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段によって検出した温度が予め設定した温度よりも高くなったとき、前記発振周波数可変手段によって可変させた発振周波数を予め設定した時間間隔で再調整する手段を設けたことを特徴とする発光制御装置。
【請求項8】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発光制御装置において、前記光源に供給される駆動電流量を検出する駆動電流量検出手段と、該駆動電流量検出手段によって検出した駆動電流量に基づく電流変動量が予め設定した電流量よりも多くなったとき、前記発振周波数可変手段によって可変させた発振周波数を予め設定した時間間隔で再調整する手段を設けたことを特徴とする発光制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−209812(P2006−209812A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−16270(P2005−16270)
【出願日】平成17年1月25日(2005.1.25)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】