発光表示装置
【課題】 発光表示装置の輝度のばらつきを防止し、漏洩電流の流れを減らして画像の質を高めた発光表示装置を提供する。
【解決手段】 本発明に係る画素は、発光素子と、発光素子に駆動電流を供給する駆動トランジスターと、データ信号を駆動トランジスターに選択的に伝達する第1スイッチングトランジスターと、初期化信号を選択的に伝達する第2スイッチングトランジスターと、伝達された初期化信号を選択的に伝達し、駆動トランジスターをダイオード連結させる第3スイッチングトランジスターと、第3スイッチングトランジスターから初期化信号の伝達を受けて初期化信号に対応する第1電圧を保存した後、駆動トランジスターのゲート電極からデータ信号の伝達を受けてデータ信号に対応する第2電圧を保存するストレージキャパシターと、選択的に画素電源を駆動トランジスターに伝達して駆動電流を発光素子に流れるようにする遮断部と、を含む。
【解決手段】 本発明に係る画素は、発光素子と、発光素子に駆動電流を供給する駆動トランジスターと、データ信号を駆動トランジスターに選択的に伝達する第1スイッチングトランジスターと、初期化信号を選択的に伝達する第2スイッチングトランジスターと、伝達された初期化信号を選択的に伝達し、駆動トランジスターをダイオード連結させる第3スイッチングトランジスターと、第3スイッチングトランジスターから初期化信号の伝達を受けて初期化信号に対応する第1電圧を保存した後、駆動トランジスターのゲート電極からデータ信号の伝達を受けてデータ信号に対応する第2電圧を保存するストレージキャパシターと、選択的に画素電源を駆動トランジスターに伝達して駆動電流を発光素子に流れるようにする遮断部と、を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光表示装置に関し、より詳しくは、駆動トランジスターの閾値電圧を補償して輝度のばらつきを改善する発光表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、陰極線管と比較して重さと体積が小さな各種平板表示装置が開発されており、特に、発光効率、輝度、及び視野角が優れて応答速度が速い発光表示装置が注目されている。
【0003】
発光素子は、光を発散する薄膜である発光層がカソード電極とアノード電極との間に位置する構造を有し、発光層に電子及び正孔を注入して再結合させることにより励起子が生成され、励起子が低いエネルギーに落ちながら発光する特性を有している。
【0004】
このような発光表示装置は、発光層が無機物又は有機物により構成され、発光層の種類によって無機発光素子と有機発光素子に区分する。
【0005】
図1は、従来技術に係る発光表示装置の画素を示す回路図である。
【0006】
図1に示したように、従来技術に係る発光表示装置の画素は、有機発光素子(Organic Light Emitting Device:以下、“OLED”と称する)と、駆動トランジスター(Thin Film Transistor:M2)と、キャパシター(Cst)と、スイッチングトランジスター(M1)と、を含む。そして、走査線(Sn)、データ線(Dm)、及び電源線(Vdd)が画素に連結される。そして、走査線(Sn)は行方向に形成され、データ線(Dm)及び電源線(Vdd)は列方向に形成される。ここで、nは1からnの間の任意の定数であり、mは1からmの間の任意の定数である。
【0007】
スイッチングトランジスター(M1)のソース電極はデータ線(Dm)に連結され、ドレイン電極は第1ノード(A)に連結され、ゲート電極は走査線(Sn)に連結される。
【0008】
駆動トランジスター(M2)のソース電極は画素電源線(Vdd)に連結され、ドレイン電極はOLEDに連結され、ゲート電極は第1ノード(A)に連結される。そして、ゲート電極に入力される信号によってOLEDに発光のための電流を供給する。駆動トランジスター(M2)の電流量は、スイッチングトランジスター(M1)を介して印加されるデータ信号により制御される。
【0009】
キャパシター(Cst)の第1電極は駆動トランジスター(M2)のソース電極に連結され、第2電極は第1ノード(A)に連結され、データ信号により印加されたソース電極とゲート電極との間の電圧を一定期間維持する。
【0010】
かかる構成により、スイッチングトランジスター(M1)のゲート電極に印加される走査信号によりスイッチングトランジスター(M1)がオン状態になると、キャパシター(Cst)にデータ信号に対応する電圧が充電され、キャパシター(Cst)に充電された電圧が駆動トランジスター(M2)のゲート電極に印加されて駆動トランジスター(M2)は電流を流れるようにしてOLEDを発行させる。
【0011】
この時、駆動トランジスター(M2)によりOLEDに流れる電流は、次の数式(1)のようである。
【0012】
【数1】
【0013】
ここで、IOLEDは、OLEDに流れる電流、Vgsは、駆動トランジスター(M2)のソースとゲートとの間の電圧、Vthは、駆動トランジスター(M2)の閾値電圧、Vddは、画素電源の電圧、Vdataは、データ信号電圧、βは、駆動トランジスター(M2)の利得係数(Gain factor)を示す。
【0014】
数式(1)から分かるように、OLEDに流れる電流IOLEDは、画素電源の電圧の大きさと駆動トランジスター(M2)の閾値電圧の大きさによって変わる。
【0015】
ところが、発光表示装置は、製造工程のうちに駆動トランジスター(M2)の閾値電圧の偏差が発生し、この駆動トランジスター(M2)の閾値電圧の偏差によるOLEDに流れる電流量のばらつきにより輝度が変わるという問題がある。
【0016】
なお、特許文献1には、発光素子およびその駆動方法に関する技術が開示されている。
【特許文献1】米国特許第6,809,482号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
したがって、本発明は上述したような従来技術の問題を解決するためになされたもので、その目的は、駆動トランジスターに流れる電流が駆動トランジスターの閾値電圧に関係なく流れるようにして、駆動トランジスターの閾値電圧の差を補償することにより、発光表示装置の輝度のばらつきを防止し、漏洩電流の流れを減らして画像の質を高めた発光表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前記課題を解決するために、本発明の第1観点によれば、発光素子と、前記発光素子に駆動電流を供給する駆動トランジスターと、データ信号を前記駆動トランジスターに選択的に伝達する第1スイッチングトランジスターと、初期化信号を選択的に伝達する第2スイッチングトランジスターと、伝達された前記初期化信号を選択的に伝達し、前記駆動トランジスターをダイオード連結させる第3スイッチングトランジスターと、前記第3スイッチングトランジスターから前記初期化信号の伝達を受けて前記初期化信号に対応する第1電圧を保存した後、前記駆動トランジスターのゲート電極から前記データ信号の伝達を受けて前記データ信号に対応する第2電圧を保存するストレージキャパシター、および選択的に画素電源を前記駆動トランジスターに伝達して前記駆動電流を前記発光素子に流れるようにする遮断部と、を含むことを特徴とする、画素が提供される。
【0019】
前記課題を解決するために、本発明の第2観点によれば、ソース電極とドレイン電極はデータ線と第1ノードに連結され、ゲート電極は第2走査線に連結される第1スイッチングトランジスターと、ソース電極とドレイン電極は第2電源と第4ノードに連結され、ゲート電極は第1走査線に連結される第2スイッチングトランジスターと、ソース電極とドレイン電極は前記第4ノードと第2ノードに連結さて、ゲート電極は第3走査線に連結される第3スイッチングトランジスターと、ソース電極とドレイン電極は第1電源と前記第1ノードに連結され、ゲート電極は発光制御線に連結される第4スイッチングトランジスターと、ソース電極とドレイン電極は第3ノードと発光素子に連結され、ゲート電極は前記発光制御線に連結される第5スイッチングトランジスターと、第1電極は前記第1電源に連結され、第2電極は前記第2ノードに連結されるキャパシターと、ソース電極とドレイン電極は第1ノードと第3ノードに連結され、ゲート電極は第2ノードに連結される駆動トランジスターと、を含むことを特徴とする、画素が提供される。
【0020】
前記課題を解決するために、本発明の第3観点によれば、第1走査線と、第2走査線と、第3走査線と、を含む走査線と、発光制御線と、データ信号を伝達するデータ線と、前記走査線、前記発光制御線、及び前記データ線に連結される複数の画素と、を含み、前記画素は、前記第1観点及び第2観点のうち、一つの観点によることを特徴とする、発光表示装置が提供される。
【発明の効果】
【0021】
本発明の発光表示装置によれば、駆動トランジスターに流れる電流が駆動トランジスターの閾値電圧に関係なく流れるようにし、駆動トランジスターの閾値電圧の差が補償されて輝度のばらつきを防止することができる。
【0022】
また、スイッチングトランジスターを介して漏洩される電流の量を減らし、駆動トランジスターのゲート電極に印加される電圧の変動を減らすことにより、表現される画像のコントラストが向上される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0024】
図2は、本発明の実施の形態に係る発光表示装置を示す構成図である。
【0025】
図2に示したように、本発明の実施の形態に係る発光表示装置は、画素部100と、データ駆動部200と、走査駆動部300と、を含む。
【0026】
画素部100は、N×M個のOLEDを含む画素110と、行方向に配列されたN個の第1走査線(S1.1、S1.2、...S1.N−1、S1.N)、N個の第2走査線(S2.1、S2.2、...S2.N−1、S2.N)、N個の第3走査線(S3.1、S3.2、...S3.N−1、S3.N)、及びN個の発光制御線(E1.1、E1.2、...E1.N−1、E1.N)と、列方向に配列されたM個のデータ線(D1、D2、...DM−1、DM)、画素電源を供給するM個の画素電源線(Vdd)、及び補償電源を供給するM個の初期化信号線(Vinit)と、を含む。画素電源線(Vdd)は、第1電源線130に連結されて外部から電源の印加を受けるようにする。
【0027】
そして、第1走査線(S1.1、S1.2、...S1.N−1、S1.N)、第2走査線(S2.1、S2.2、...S2.N−1、S2.N)、及び第3走査線(S3.1、S3.2、...S3.N−1、S3.N)により伝達される第1走査信号から第3走査信号によりデータ線(D1、D2、...DM−1、DM)から伝達されるデータ信号が画素110に伝達され、画素110に含まれている駆動トランジスター(図示せず)によりデータ信号に対応する駆動電流が生成され、発光制御線(E1.1、E1.2、...E1.N−1、E1.N)により伝達される発光制御信号により駆動電流がOLEDに伝達されて画像が表現される。また、画素110に連結されている初期化信号線(Vinit)を介して所定の電圧が印加されると、画素110から発生する漏洩電流が減少して画素のコントラストがよくなる。
【0028】
データ駆動部200は、データ線(D1、D2、...DM−1、DM)と連結されて画素部100にデータ信号を伝達する。
【0029】
走査駆動部300は、画素部100の側面に構成され、第1走査線(S1.1、S1.2、...S1.N−1、S1.N)、第2走査線(S2.1、S2.2、...S2.N−1、S2.N)、及び第3走査線(S3.1、S3.2、...S3.N−1、S3.N)に連結されて第1走査信号から第3走査信号を画素部100に印加し、発光制御線(E1.1、E1.2、...E1.N−1、E1.N)に連結されて第1発光制御信号を画素部100に印加する。
【0030】
第1走査信号から第3走査信号と発光制御信号が印加されると、画素部100の特定行が順次選択され、選択された行には、データ駆動部200によりデータ信号が印加されて特定行にある画素110がデータ信号に応答して発光する。
【0031】
図3は、図2に示された発光表示装置に採用された画素を示す回路図である。
【0032】
図3に示したように、画素は、OLEDと、周辺回路と、を含む。周辺回路は、第1スイッチングトランジスター(M1)と、第2スイッチングトランジスター(M2)と、第3スイッチングトランジスター(M3)と、第4スイッチングトランジスター(M4)と、第5スイッチングトランジスター(M5)と、駆動トランジスター(M6)と、ストレージキャパシター(Cst)と、を含む。
【0033】
第1スイッチングトランジスターから第5スイッチングトランジスター(M1からM5)と、駆動トランジスター(M6)は、ソース電極、ドレイン電極、及びゲート電極を備え、ストレージキャパシター(Cst)は、第1電極と、第2電極と、を備える。
【0034】
第1スイッチングトランジスター(M1)のソース電極はデータ線(Dm)に連結され、ドレイン電極は第1ノード(A)に連結され、ゲート電極は第2走査線(S2.n)に連結される。したがって、第2走査線(S2.n)を介して伝達される第2走査信号によってデータ信号を第1ノード(A)に伝達する。
【0035】
第2スイッチングトランジスター(M2)のソース電極は初期化信号線(Vinit)に連結され、ドレイン電極は第4ノード(D)に連結され、ゲート電極は第1走査線(S1.n)に連結される。したがって、第1走査線(S1.n)を介して伝達される第1走査信号によって初期化信号を第4ノード(D)に伝達する。
【0036】
第3スイッチングトランジスター(M3)のソース電極は第4ノード(D)に連結され、ドレイン電極は第2ノード(B)に連結され、ゲート電極は第3走査線(S3.n)に連結される。したがって、第3走査線(S3.n)を介して伝達される第3走査信号によって第4ノード(D)に伝達された初期化信号を第2ノード(B)に伝達する。
【0037】
第4スイッチングトランジスター(M4)は、画素電源を選択的に第1ノード(A)に伝達し、ソース電極は画素電源線(Vdd)に連結され、ドレイン電極は第1ノード(A)に連結され、ゲート電極は発光制御線(E1.n)に連結される。したがって、発光制御線(E1.n)を介して伝達される発光制御信号によって選択的に画素電源を駆動トランジスター(M6)に伝達する。
【0038】
第5スイッチングトランジスター(M5)のソース電極は第3ノード(C)に連結され、ドレイン電極はOLEDに連結され、ゲート電極は発光制御線(E1.n)に連結される。したがって、発光制御線(E1.n)を介して伝達される発光制御信号によって選択的に電流をOLEDに伝達する。したがって、第4スイッチングトランジスター(M4)と第5スイッチングトランジスター(M5)は、駆動トランジスター(M6)に印加される電圧を選択的に遮断し、OLEDに流れる電流を選択的に遮断する遮断部115としての役割を果たす。
【0039】
駆動トランジスター(M6)のソース電極は第1ノード(A)に連結され、ドレイン電極は第3ノード(C)に連結され、ゲート電極は第2ノード(B)に連結される。そして、第3ノード(C)は第4ノード(D)と配線を介して連結される。そして、第3スイッチングトランジスター(M3)の動作により第3ノード(C)と第4ノード(D)の電位が同じくなると、駆動トランジスター(M6)がダイオード結合するようになって、第1ノードに伝達されたデータ信号が駆動トランジスター(M6)を介して第2ノード(B)に到逹するようになる。そして、第4スイッチングトランジスター(M4)により画素電源が第1ノード(A)に伝達されると、ゲート電極に印加される電圧に対応して電流がソース電極からドレイン電極を介して流れるようにする。すなわち、第2ノード(B)の電位により流れる電流量が決定される。
【0040】
ストレージキャパシター(Cst)の第1電極は画素電源線(Vdd)に連結され、第2電極は第2ノード(B)に連結される。したがって、第2スイッチングトランジスター(M2)により初期化信号が第2ノード(B)に連結されると、ストレージキャパシター(Cst)に伝達され、ストレージキャパシター(Cst)は初期化電圧を保存し、第1スイッチングトランジスター(M1)と第3スイッチングトランジスター(M3)によりデータ信号が駆動トランジスター(M6)に伝達されると、データ信号に対応する電圧を充電する。ストレージキャパシター(Cst)は、保存された電圧を第2ノード(B)に伝達して駆動トランジスター(M6)のゲート電極に電圧を印加する。
【0041】
図4は、図3の画素の動作を示すタイミング図である。
【0042】
図4に示したように、画素には、第1走査信号(s1.n)と、第2走査信号(s2.n)と、第3走査信号(s3.n)と、発光制御信号(e1.n)と、が入力されて動作する。そして、第1走査信号(s1.n)、第2走査信号(s2.n)、第3走査信号(s3.n)、及び発光制御信号(e1.n)は、周期的な信号であり、第1区間(T1)、第2区間(T2)、及び第3区間(T3)を含み、第3区間(T3)は、1フレームが終わるまで維持される。
【0043】
第1走査信号(s1.n)は、第1区間(T1)でロー状態を維持し、第2区間(T2)と第3 区間(T3)ではハイ状態を維持し、第2走査信号(s2.n)は、第1区間(T1)と第3区間(T3)でハイ状態を維持し、第2区間(T2)ではロー状態を維持し、第3走査信号(s3.n)は、第1区間(T1)と第2区間(T2)でロー状態を維持し、第3区間(T3)ではハイ状態を維持する。そして、発光制御信号(e1.n)は、第1区間(T1)と第2区間(T2)でハイ状態を維持し、第3区間(T3)ではロー状態を維持する。発光制御信号(e1.n)は、第3区間(T3)で所定の時間が経過した後にロー状態に転換される。
【0044】
第1区間(T1)では、第1走査信号(s1.n)により第2スイッチングトランジスター(M2)がオン状態になり、第3走査信号(s3.n)により第3スイッチングトランジスター(M3)がオン状態になる。したがって、初期化信号が第4ノード(D)を介して第2ノード(B)に伝達されてストレージキャパシター(Cst)が初期化信号により初期化される。
【0045】
そして、第2区間(T2)では、第2走査信号(s2.n)により第1スイッチングトランジスター(M1)がオン状態になり、第3走査信号(s3.n)により第3スイッチングトランジスター(M3)がオン状態になる。したがって、データ信号が第1スイッチングトランジスター(M1)を介して第1ノード(A)に伝達され、第3スイッチングトランジスターにより第2ノード(B)と第3ノード(C)の電位が同じくなり、駆動トランジスター(M6)がダイオード結合することにより第1ノード(A)に伝達されたデータ信号が第2ノード(B)に伝達される。
【0046】
したがって、ストレージキャパシター(Cst)には、下記の数式(2)に該当する電圧が保存されて駆動トランジスター(M6)のソース電極とゲート電極との間に数式(2)に該当する電圧が印加される。
【0047】
【数2】
【0048】
ここで、Vsgは、駆動トランジスター(M6)のソースとゲート電極との間の電圧、Vddは、画素電源電圧、Vdataは、データ信号の電圧、Vthは、駆動トランジスター(M6)の閾値電圧を示す。
【0049】
そして、第3区間(T3)で、発光制御信号(e1.n)により第4スイッチングトランジスター(M4)と第5スイッチングトランジスター(M5)とがオン状態になって画素電源が駆動トランジスター(M6)に印加される。この時、駆動トランジスター(M6)のゲート電極に前記数式(2)に該当する電圧が印加されて駆動トランジスター(M6)のソースからドレイン電極の間に下記の数式(3)に該当する電流が流れるようになる。
【0050】
【数3】
【0051】
ここで、IOLEDは、OLEDに流れる電流、Vgsは、駆動トランジスター(M6)のゲート電極に印加される電圧、Vddは、画素電源の電圧、Vthは、駆動トランジスター(M6)の閾値電圧、Vdataはデータ信号の電圧を示す。
【0052】
したがって、OLEDに流れる電流は、駆動トランジスター(M6)の閾値電圧と関係なく流れるようになる。
【0053】
図5は、本発明に係る発光表示装置との比較例を示す構成図である。
【0054】
図5に示したように、本発明に係る発光表示装置は、画素部100と、データ駆動部200と、走査駆動部300と、を含む。
【0055】
画素部100は、N×M個のOLEDを含む画素110と、行方向に配列されたN個の第1走査線(S1.1、S1.2、...S1.N−1、S1.N)、N個の第2走査線(S2.1、S2.2、...S2.N−1、S2.N)、N個の発光制御線(E1.1、E1.2、...E1.N−1、E1.N)と、列方向に配列されたM個のデータ線(D1、D2、...DM−1、DM)、画素電源を供給するM個の画素電源線(Vdd)、及び補償電源を供給するM個の初期化信号線(Vinit)と、を含む。画素電源線(Vdd)は、第1電源線130に連結されて外部から電源の印加を受ける。
【0056】
そして、第1走査線(S1.1、S1.2、...S1.N−1、S1.N)、第2走査線(S2.1、S2.2、...S2.N−1、S2.N)により伝達される第1走査信号及び第2走査信号によりデータ線(D1、D2、...DM−1、DM)から伝達されるデータ信号が画素110に伝達され、画素110に含まれている駆動トランジスター(図示せず)によりデータ信号に対応する駆動電流を生成し、発光制御線(E1.1、E1.2、...E1.N−1、E1.N)により伝達される発光制御信号により駆動電流がOLEDに伝達されて画像が表現される。
【0057】
データ駆動部200は、データ線(D1、D2、...DM−1、DM)と連結されて画素部100にデータ信号を伝達する。
【0058】
走査駆動部300は、画素部100の側面に構成され、第1走査線(S1.1、S1.2、...S1.N−1、S1.N)と第2走査線(S2.1、S2.2、...S2.N−1、S2.N)に連結されて第1走査信号及び第2走査信号を画素部100に印加し、発光制御線(E1.1、E1.2、...E1.N−1、E1.N)に連結されて発光制御信号を画素部100に印加する。
【0059】
第1走査信号、第2走査信号、及び発光制御信号が印加されると、画素部100の特定行が順次選択され、選択された行には、データ駆動部200によりデータ信号が印加されて特定行にある画素110がデータ信号に応答して発光する。
【0060】
図6は、図5の発光表示装置に採用された画素を示す回路図である。
【0061】
図6に示したように、第3スイッチングトランジスター(M3)のソース電極が第3ノード(C)に連結され、初期化信号が第2スイッチングトランジスター(M2)のみを通過して第2ノード(B)に連結される。そして、第1スイッチングトランジスター(M1)と第3スイッチングトランジスター(M3)のゲート電極は、第2走査線(S1.n)に連結されて同じく動作する。
【0062】
図7は、図6の画素の動作を示すタイミング図である。
【0063】
図7に示したように、画素には、第1走査信号(s1.n)、第2走査信号(s2.n)、及び発光制御信号(e1.n)が入力されて動作する。そして、第1走査信号(s1.n)、第2走査信号(s2.n)、及び発光制御信号(e1.n)は、周期的な信号であり、第1区間(T1)、第2区間(T2)、及び第3区間(T3)を含み、第3区間(T3)は、1フレームが終わるまで維持される。
【0064】
第1走査信号(s1.n)は、第1区間(T1)でロー状態を維持し、第2区間(T2)と第3区間(T3)ではハイ状態を維持し、第2走査信号(s2.n)は、第1区間(T1)と第3区間(T3)でハイ状態を維持し、第2区間(T2)ではロー状態を維持する。また、発光制御信号(e1.n)は、第1区間(T1)と第2区間(T2)でハイ状態を維持し、第3区間(T3)ではロー状態を維持する。発光制御信号(e1.n)は、第3区間(T3)で所定の時間が経過した後にロー状態に転換される。
【0065】
第1区間(T1)では、第1走査信号(s1.n)により第2スイッチングトランジスター(M2)がオン状態になって初期化信号が第2ノード(B)に伝達される。したがって、ストレージキャパシター(Cst)に初期化信号が保存される。
【0066】
そして、第2区間(T2)では、第2走査信号(s2.n)により第1スイッチングトランジスター(M1)と第3スイッチングトランジスター(M3)がオン状態になってデータ信号が第1スイッチングトランジスター(M1)を介して第1ノード(A)に伝達され、第3スイッチングトランジスターにより第2ノード(B)と第3ノード(C)の電位が同じくなって駆動トランジスター(M6)がダイオード結合することにより、第1ノード(A)に伝達されたデータ信号が第2ノード(B)に伝達される。
【0067】
したがって、ストレージキャパシター(Cst)には、前記数式(2)に該当する電圧が保存されて駆動トランジスター(M6)のゲート電極に数式(2)に該当する電圧が印加される。
【0068】
そして、第3区間(T3)では、発光制御信号により第4スイッチングトランジスター(M4)と第5スイッチングトランジスター(M5)がオン状態になって画素電源が駆動トランジスター(M6)に印加される。この時、駆動トランジスター(M6)のゲート電極に前記数式(2)に該当する電圧が印加されて駆動トランジスター(M6)のソースからドレイン電極の間に前記の数式(3)に該当する電流が流れるようになる。
【0069】
したがって、OLEDに流れる電流は、画素電源と駆動トランジスター(M6)の閾値電圧に関係なく流れるようになる。
【0070】
図3の画素と図6の画素を比較すれば、図3と図6に示されている画素は、ストレージキャパシター(Cst)に保存されている電圧が第2スイッチングトランジスター(M2)と第3スイッチングトランジスター(M3)を介して漏洩されて駆動トランジスター(M6)のゲート電極に印加される電圧が時間の経過によって漸次的に落ちるようになる。
【0071】
特に、画素が光を発光しないブラック階調信号はハイ信号であり、駆動トランジスター(M6)のゲート電極にハイ信号が印加されると、駆動トランジスター(M6)で電流が流れないようにしてOLEDが発光しなくなる。しかし、ブラック階調信号に対応するデータ信号が入力されても漏洩電流によりゲート電極に印加される電圧が低くなれば、駆動トランジスター(M6)で電流が流れるようになる。したがって、画面において暗く表示されるべき領域が明るく表示されるという問題がある。
【0072】
しかし、初期化信号の電圧を画素がブラック階調である場合の第3ノード(C)電圧と同じ電圧にすると、図3に示された画素では、第3ノード(C)の電圧と初期化信号の電圧が同じくなり、第2ノード(B)に印加される電圧が第2スイッチングトランジスター(M2)を介して初期化信号線(Vinit)に漏洩されることを防止することができる。
【0073】
したがって、漏洩電流は、第4ノード(D)からOLED方向のみに流れるようになって、漏洩電流の量を減らすことができる。したがって、ストレージキャパシター(Cst)に保存された電圧降下の幅が減少される。
【0074】
しかし、図6に示された画素では、初期化信号の電圧を画素がブラック階調である場合の第3ノード(C)の電圧と同じ電圧にしても、第2ノード(B)の電圧と初期化信号の電圧及び第3ノード(C)の電圧は異なる大きさを有するようになるので、第3ノード(C)に漏洩電流が流れる経路と第2ノード(B)において初期化信号線を漏洩電流が流れる経路が存在して、ストレージキャパシター(Cst)に保存されている電圧が、図3に示された画素より早く脱け出すことになる。したがって、図3に示された画素よりストレージキャパシター(Cst)に保存された電圧の降下幅がより大きくなる。
【0075】
図8は、図3と図6に示された画素においてゲート電極の電圧変化を示す図である。
【0076】
図8では、第2スイッチングトランジスター(M2)と第3スイッチングトランジスター(M3)をシングルゲート電極及び/またはデュアルゲート電極を利用した場合に分類して1フレームの間のゲート電極の電圧変化を示す。図8の識別番号は、下記表1のようである。
【0077】
【表1】
【0078】
図8に示したように、デュアルゲート電極を利用したトランジスターを使用することがシングルゲート電極を利用したトランジスターを使用することより漏洩電流の量が少なく示される。また、図3に示された画素が図6に示された画素より漏洩電流の量が少なく示され、図6の画素でデュアルゲート電極を使用した場合と、図3の画素でシングルゲート電極を使用した場合にはほぼ同じぐらい量の漏洩電流が流れるようになる。
【0079】
また、前記画素の第1走査線から第3走査線と発光制御線についての連結関係は、図2から図8に記述されていることに限定されるのではなく、第1走査線から第3走査線と発光制御線の連結関係は、当業者に自明な範囲内で変形することができる。
【0080】
以上、添付の図を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、前記説明は単に本発明を説明するための目的であり、意味限定や請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するためのものではない。したがって、前記説明によって当業者であれば、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で各種の変更および修正が可能であることはいうまでもない。したがって、本発明の技術的保護範囲は明細書の詳細な説明に記載の内容に限定されず、特許請求の範囲によって決められるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】従来技術に係る発光表示装置の画素を示す回路図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る発光表示装置を示す構成図である。
【図3】図2に示された発光表示装置に採用された画素を示す回路図である。
【図4】図3の画素の動作を示すタイミング図である。
【図5】本発明に係る発光表示装置との比較例を示す構成図である。
【図6】図5の発光表示装置に採用された画素を示す回路図である。
【図7】図6の画素の動作を示すタイミング図である。
【図8】図3と図6に示された画素においてゲート電極の電圧変化を示す図である。
【符号の説明】
【0082】
100 画素部
110 画素
115 遮断部
200 データ駆動部
300 走査駆動部
Vdd 画素電源線
Vinit 初期化信号線
Vth 駆動トランジスターの閾値電圧
Vdata データ信号の電圧
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光表示装置に関し、より詳しくは、駆動トランジスターの閾値電圧を補償して輝度のばらつきを改善する発光表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、陰極線管と比較して重さと体積が小さな各種平板表示装置が開発されており、特に、発光効率、輝度、及び視野角が優れて応答速度が速い発光表示装置が注目されている。
【0003】
発光素子は、光を発散する薄膜である発光層がカソード電極とアノード電極との間に位置する構造を有し、発光層に電子及び正孔を注入して再結合させることにより励起子が生成され、励起子が低いエネルギーに落ちながら発光する特性を有している。
【0004】
このような発光表示装置は、発光層が無機物又は有機物により構成され、発光層の種類によって無機発光素子と有機発光素子に区分する。
【0005】
図1は、従来技術に係る発光表示装置の画素を示す回路図である。
【0006】
図1に示したように、従来技術に係る発光表示装置の画素は、有機発光素子(Organic Light Emitting Device:以下、“OLED”と称する)と、駆動トランジスター(Thin Film Transistor:M2)と、キャパシター(Cst)と、スイッチングトランジスター(M1)と、を含む。そして、走査線(Sn)、データ線(Dm)、及び電源線(Vdd)が画素に連結される。そして、走査線(Sn)は行方向に形成され、データ線(Dm)及び電源線(Vdd)は列方向に形成される。ここで、nは1からnの間の任意の定数であり、mは1からmの間の任意の定数である。
【0007】
スイッチングトランジスター(M1)のソース電極はデータ線(Dm)に連結され、ドレイン電極は第1ノード(A)に連結され、ゲート電極は走査線(Sn)に連結される。
【0008】
駆動トランジスター(M2)のソース電極は画素電源線(Vdd)に連結され、ドレイン電極はOLEDに連結され、ゲート電極は第1ノード(A)に連結される。そして、ゲート電極に入力される信号によってOLEDに発光のための電流を供給する。駆動トランジスター(M2)の電流量は、スイッチングトランジスター(M1)を介して印加されるデータ信号により制御される。
【0009】
キャパシター(Cst)の第1電極は駆動トランジスター(M2)のソース電極に連結され、第2電極は第1ノード(A)に連結され、データ信号により印加されたソース電極とゲート電極との間の電圧を一定期間維持する。
【0010】
かかる構成により、スイッチングトランジスター(M1)のゲート電極に印加される走査信号によりスイッチングトランジスター(M1)がオン状態になると、キャパシター(Cst)にデータ信号に対応する電圧が充電され、キャパシター(Cst)に充電された電圧が駆動トランジスター(M2)のゲート電極に印加されて駆動トランジスター(M2)は電流を流れるようにしてOLEDを発行させる。
【0011】
この時、駆動トランジスター(M2)によりOLEDに流れる電流は、次の数式(1)のようである。
【0012】
【数1】
【0013】
ここで、IOLEDは、OLEDに流れる電流、Vgsは、駆動トランジスター(M2)のソースとゲートとの間の電圧、Vthは、駆動トランジスター(M2)の閾値電圧、Vddは、画素電源の電圧、Vdataは、データ信号電圧、βは、駆動トランジスター(M2)の利得係数(Gain factor)を示す。
【0014】
数式(1)から分かるように、OLEDに流れる電流IOLEDは、画素電源の電圧の大きさと駆動トランジスター(M2)の閾値電圧の大きさによって変わる。
【0015】
ところが、発光表示装置は、製造工程のうちに駆動トランジスター(M2)の閾値電圧の偏差が発生し、この駆動トランジスター(M2)の閾値電圧の偏差によるOLEDに流れる電流量のばらつきにより輝度が変わるという問題がある。
【0016】
なお、特許文献1には、発光素子およびその駆動方法に関する技術が開示されている。
【特許文献1】米国特許第6,809,482号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
したがって、本発明は上述したような従来技術の問題を解決するためになされたもので、その目的は、駆動トランジスターに流れる電流が駆動トランジスターの閾値電圧に関係なく流れるようにして、駆動トランジスターの閾値電圧の差を補償することにより、発光表示装置の輝度のばらつきを防止し、漏洩電流の流れを減らして画像の質を高めた発光表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前記課題を解決するために、本発明の第1観点によれば、発光素子と、前記発光素子に駆動電流を供給する駆動トランジスターと、データ信号を前記駆動トランジスターに選択的に伝達する第1スイッチングトランジスターと、初期化信号を選択的に伝達する第2スイッチングトランジスターと、伝達された前記初期化信号を選択的に伝達し、前記駆動トランジスターをダイオード連結させる第3スイッチングトランジスターと、前記第3スイッチングトランジスターから前記初期化信号の伝達を受けて前記初期化信号に対応する第1電圧を保存した後、前記駆動トランジスターのゲート電極から前記データ信号の伝達を受けて前記データ信号に対応する第2電圧を保存するストレージキャパシター、および選択的に画素電源を前記駆動トランジスターに伝達して前記駆動電流を前記発光素子に流れるようにする遮断部と、を含むことを特徴とする、画素が提供される。
【0019】
前記課題を解決するために、本発明の第2観点によれば、ソース電極とドレイン電極はデータ線と第1ノードに連結され、ゲート電極は第2走査線に連結される第1スイッチングトランジスターと、ソース電極とドレイン電極は第2電源と第4ノードに連結され、ゲート電極は第1走査線に連結される第2スイッチングトランジスターと、ソース電極とドレイン電極は前記第4ノードと第2ノードに連結さて、ゲート電極は第3走査線に連結される第3スイッチングトランジスターと、ソース電極とドレイン電極は第1電源と前記第1ノードに連結され、ゲート電極は発光制御線に連結される第4スイッチングトランジスターと、ソース電極とドレイン電極は第3ノードと発光素子に連結され、ゲート電極は前記発光制御線に連結される第5スイッチングトランジスターと、第1電極は前記第1電源に連結され、第2電極は前記第2ノードに連結されるキャパシターと、ソース電極とドレイン電極は第1ノードと第3ノードに連結され、ゲート電極は第2ノードに連結される駆動トランジスターと、を含むことを特徴とする、画素が提供される。
【0020】
前記課題を解決するために、本発明の第3観点によれば、第1走査線と、第2走査線と、第3走査線と、を含む走査線と、発光制御線と、データ信号を伝達するデータ線と、前記走査線、前記発光制御線、及び前記データ線に連結される複数の画素と、を含み、前記画素は、前記第1観点及び第2観点のうち、一つの観点によることを特徴とする、発光表示装置が提供される。
【発明の効果】
【0021】
本発明の発光表示装置によれば、駆動トランジスターに流れる電流が駆動トランジスターの閾値電圧に関係なく流れるようにし、駆動トランジスターの閾値電圧の差が補償されて輝度のばらつきを防止することができる。
【0022】
また、スイッチングトランジスターを介して漏洩される電流の量を減らし、駆動トランジスターのゲート電極に印加される電圧の変動を減らすことにより、表現される画像のコントラストが向上される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0024】
図2は、本発明の実施の形態に係る発光表示装置を示す構成図である。
【0025】
図2に示したように、本発明の実施の形態に係る発光表示装置は、画素部100と、データ駆動部200と、走査駆動部300と、を含む。
【0026】
画素部100は、N×M個のOLEDを含む画素110と、行方向に配列されたN個の第1走査線(S1.1、S1.2、...S1.N−1、S1.N)、N個の第2走査線(S2.1、S2.2、...S2.N−1、S2.N)、N個の第3走査線(S3.1、S3.2、...S3.N−1、S3.N)、及びN個の発光制御線(E1.1、E1.2、...E1.N−1、E1.N)と、列方向に配列されたM個のデータ線(D1、D2、...DM−1、DM)、画素電源を供給するM個の画素電源線(Vdd)、及び補償電源を供給するM個の初期化信号線(Vinit)と、を含む。画素電源線(Vdd)は、第1電源線130に連結されて外部から電源の印加を受けるようにする。
【0027】
そして、第1走査線(S1.1、S1.2、...S1.N−1、S1.N)、第2走査線(S2.1、S2.2、...S2.N−1、S2.N)、及び第3走査線(S3.1、S3.2、...S3.N−1、S3.N)により伝達される第1走査信号から第3走査信号によりデータ線(D1、D2、...DM−1、DM)から伝達されるデータ信号が画素110に伝達され、画素110に含まれている駆動トランジスター(図示せず)によりデータ信号に対応する駆動電流が生成され、発光制御線(E1.1、E1.2、...E1.N−1、E1.N)により伝達される発光制御信号により駆動電流がOLEDに伝達されて画像が表現される。また、画素110に連結されている初期化信号線(Vinit)を介して所定の電圧が印加されると、画素110から発生する漏洩電流が減少して画素のコントラストがよくなる。
【0028】
データ駆動部200は、データ線(D1、D2、...DM−1、DM)と連結されて画素部100にデータ信号を伝達する。
【0029】
走査駆動部300は、画素部100の側面に構成され、第1走査線(S1.1、S1.2、...S1.N−1、S1.N)、第2走査線(S2.1、S2.2、...S2.N−1、S2.N)、及び第3走査線(S3.1、S3.2、...S3.N−1、S3.N)に連結されて第1走査信号から第3走査信号を画素部100に印加し、発光制御線(E1.1、E1.2、...E1.N−1、E1.N)に連結されて第1発光制御信号を画素部100に印加する。
【0030】
第1走査信号から第3走査信号と発光制御信号が印加されると、画素部100の特定行が順次選択され、選択された行には、データ駆動部200によりデータ信号が印加されて特定行にある画素110がデータ信号に応答して発光する。
【0031】
図3は、図2に示された発光表示装置に採用された画素を示す回路図である。
【0032】
図3に示したように、画素は、OLEDと、周辺回路と、を含む。周辺回路は、第1スイッチングトランジスター(M1)と、第2スイッチングトランジスター(M2)と、第3スイッチングトランジスター(M3)と、第4スイッチングトランジスター(M4)と、第5スイッチングトランジスター(M5)と、駆動トランジスター(M6)と、ストレージキャパシター(Cst)と、を含む。
【0033】
第1スイッチングトランジスターから第5スイッチングトランジスター(M1からM5)と、駆動トランジスター(M6)は、ソース電極、ドレイン電極、及びゲート電極を備え、ストレージキャパシター(Cst)は、第1電極と、第2電極と、を備える。
【0034】
第1スイッチングトランジスター(M1)のソース電極はデータ線(Dm)に連結され、ドレイン電極は第1ノード(A)に連結され、ゲート電極は第2走査線(S2.n)に連結される。したがって、第2走査線(S2.n)を介して伝達される第2走査信号によってデータ信号を第1ノード(A)に伝達する。
【0035】
第2スイッチングトランジスター(M2)のソース電極は初期化信号線(Vinit)に連結され、ドレイン電極は第4ノード(D)に連結され、ゲート電極は第1走査線(S1.n)に連結される。したがって、第1走査線(S1.n)を介して伝達される第1走査信号によって初期化信号を第4ノード(D)に伝達する。
【0036】
第3スイッチングトランジスター(M3)のソース電極は第4ノード(D)に連結され、ドレイン電極は第2ノード(B)に連結され、ゲート電極は第3走査線(S3.n)に連結される。したがって、第3走査線(S3.n)を介して伝達される第3走査信号によって第4ノード(D)に伝達された初期化信号を第2ノード(B)に伝達する。
【0037】
第4スイッチングトランジスター(M4)は、画素電源を選択的に第1ノード(A)に伝達し、ソース電極は画素電源線(Vdd)に連結され、ドレイン電極は第1ノード(A)に連結され、ゲート電極は発光制御線(E1.n)に連結される。したがって、発光制御線(E1.n)を介して伝達される発光制御信号によって選択的に画素電源を駆動トランジスター(M6)に伝達する。
【0038】
第5スイッチングトランジスター(M5)のソース電極は第3ノード(C)に連結され、ドレイン電極はOLEDに連結され、ゲート電極は発光制御線(E1.n)に連結される。したがって、発光制御線(E1.n)を介して伝達される発光制御信号によって選択的に電流をOLEDに伝達する。したがって、第4スイッチングトランジスター(M4)と第5スイッチングトランジスター(M5)は、駆動トランジスター(M6)に印加される電圧を選択的に遮断し、OLEDに流れる電流を選択的に遮断する遮断部115としての役割を果たす。
【0039】
駆動トランジスター(M6)のソース電極は第1ノード(A)に連結され、ドレイン電極は第3ノード(C)に連結され、ゲート電極は第2ノード(B)に連結される。そして、第3ノード(C)は第4ノード(D)と配線を介して連結される。そして、第3スイッチングトランジスター(M3)の動作により第3ノード(C)と第4ノード(D)の電位が同じくなると、駆動トランジスター(M6)がダイオード結合するようになって、第1ノードに伝達されたデータ信号が駆動トランジスター(M6)を介して第2ノード(B)に到逹するようになる。そして、第4スイッチングトランジスター(M4)により画素電源が第1ノード(A)に伝達されると、ゲート電極に印加される電圧に対応して電流がソース電極からドレイン電極を介して流れるようにする。すなわち、第2ノード(B)の電位により流れる電流量が決定される。
【0040】
ストレージキャパシター(Cst)の第1電極は画素電源線(Vdd)に連結され、第2電極は第2ノード(B)に連結される。したがって、第2スイッチングトランジスター(M2)により初期化信号が第2ノード(B)に連結されると、ストレージキャパシター(Cst)に伝達され、ストレージキャパシター(Cst)は初期化電圧を保存し、第1スイッチングトランジスター(M1)と第3スイッチングトランジスター(M3)によりデータ信号が駆動トランジスター(M6)に伝達されると、データ信号に対応する電圧を充電する。ストレージキャパシター(Cst)は、保存された電圧を第2ノード(B)に伝達して駆動トランジスター(M6)のゲート電極に電圧を印加する。
【0041】
図4は、図3の画素の動作を示すタイミング図である。
【0042】
図4に示したように、画素には、第1走査信号(s1.n)と、第2走査信号(s2.n)と、第3走査信号(s3.n)と、発光制御信号(e1.n)と、が入力されて動作する。そして、第1走査信号(s1.n)、第2走査信号(s2.n)、第3走査信号(s3.n)、及び発光制御信号(e1.n)は、周期的な信号であり、第1区間(T1)、第2区間(T2)、及び第3区間(T3)を含み、第3区間(T3)は、1フレームが終わるまで維持される。
【0043】
第1走査信号(s1.n)は、第1区間(T1)でロー状態を維持し、第2区間(T2)と第3 区間(T3)ではハイ状態を維持し、第2走査信号(s2.n)は、第1区間(T1)と第3区間(T3)でハイ状態を維持し、第2区間(T2)ではロー状態を維持し、第3走査信号(s3.n)は、第1区間(T1)と第2区間(T2)でロー状態を維持し、第3区間(T3)ではハイ状態を維持する。そして、発光制御信号(e1.n)は、第1区間(T1)と第2区間(T2)でハイ状態を維持し、第3区間(T3)ではロー状態を維持する。発光制御信号(e1.n)は、第3区間(T3)で所定の時間が経過した後にロー状態に転換される。
【0044】
第1区間(T1)では、第1走査信号(s1.n)により第2スイッチングトランジスター(M2)がオン状態になり、第3走査信号(s3.n)により第3スイッチングトランジスター(M3)がオン状態になる。したがって、初期化信号が第4ノード(D)を介して第2ノード(B)に伝達されてストレージキャパシター(Cst)が初期化信号により初期化される。
【0045】
そして、第2区間(T2)では、第2走査信号(s2.n)により第1スイッチングトランジスター(M1)がオン状態になり、第3走査信号(s3.n)により第3スイッチングトランジスター(M3)がオン状態になる。したがって、データ信号が第1スイッチングトランジスター(M1)を介して第1ノード(A)に伝達され、第3スイッチングトランジスターにより第2ノード(B)と第3ノード(C)の電位が同じくなり、駆動トランジスター(M6)がダイオード結合することにより第1ノード(A)に伝達されたデータ信号が第2ノード(B)に伝達される。
【0046】
したがって、ストレージキャパシター(Cst)には、下記の数式(2)に該当する電圧が保存されて駆動トランジスター(M6)のソース電極とゲート電極との間に数式(2)に該当する電圧が印加される。
【0047】
【数2】
【0048】
ここで、Vsgは、駆動トランジスター(M6)のソースとゲート電極との間の電圧、Vddは、画素電源電圧、Vdataは、データ信号の電圧、Vthは、駆動トランジスター(M6)の閾値電圧を示す。
【0049】
そして、第3区間(T3)で、発光制御信号(e1.n)により第4スイッチングトランジスター(M4)と第5スイッチングトランジスター(M5)とがオン状態になって画素電源が駆動トランジスター(M6)に印加される。この時、駆動トランジスター(M6)のゲート電極に前記数式(2)に該当する電圧が印加されて駆動トランジスター(M6)のソースからドレイン電極の間に下記の数式(3)に該当する電流が流れるようになる。
【0050】
【数3】
【0051】
ここで、IOLEDは、OLEDに流れる電流、Vgsは、駆動トランジスター(M6)のゲート電極に印加される電圧、Vddは、画素電源の電圧、Vthは、駆動トランジスター(M6)の閾値電圧、Vdataはデータ信号の電圧を示す。
【0052】
したがって、OLEDに流れる電流は、駆動トランジスター(M6)の閾値電圧と関係なく流れるようになる。
【0053】
図5は、本発明に係る発光表示装置との比較例を示す構成図である。
【0054】
図5に示したように、本発明に係る発光表示装置は、画素部100と、データ駆動部200と、走査駆動部300と、を含む。
【0055】
画素部100は、N×M個のOLEDを含む画素110と、行方向に配列されたN個の第1走査線(S1.1、S1.2、...S1.N−1、S1.N)、N個の第2走査線(S2.1、S2.2、...S2.N−1、S2.N)、N個の発光制御線(E1.1、E1.2、...E1.N−1、E1.N)と、列方向に配列されたM個のデータ線(D1、D2、...DM−1、DM)、画素電源を供給するM個の画素電源線(Vdd)、及び補償電源を供給するM個の初期化信号線(Vinit)と、を含む。画素電源線(Vdd)は、第1電源線130に連結されて外部から電源の印加を受ける。
【0056】
そして、第1走査線(S1.1、S1.2、...S1.N−1、S1.N)、第2走査線(S2.1、S2.2、...S2.N−1、S2.N)により伝達される第1走査信号及び第2走査信号によりデータ線(D1、D2、...DM−1、DM)から伝達されるデータ信号が画素110に伝達され、画素110に含まれている駆動トランジスター(図示せず)によりデータ信号に対応する駆動電流を生成し、発光制御線(E1.1、E1.2、...E1.N−1、E1.N)により伝達される発光制御信号により駆動電流がOLEDに伝達されて画像が表現される。
【0057】
データ駆動部200は、データ線(D1、D2、...DM−1、DM)と連結されて画素部100にデータ信号を伝達する。
【0058】
走査駆動部300は、画素部100の側面に構成され、第1走査線(S1.1、S1.2、...S1.N−1、S1.N)と第2走査線(S2.1、S2.2、...S2.N−1、S2.N)に連結されて第1走査信号及び第2走査信号を画素部100に印加し、発光制御線(E1.1、E1.2、...E1.N−1、E1.N)に連結されて発光制御信号を画素部100に印加する。
【0059】
第1走査信号、第2走査信号、及び発光制御信号が印加されると、画素部100の特定行が順次選択され、選択された行には、データ駆動部200によりデータ信号が印加されて特定行にある画素110がデータ信号に応答して発光する。
【0060】
図6は、図5の発光表示装置に採用された画素を示す回路図である。
【0061】
図6に示したように、第3スイッチングトランジスター(M3)のソース電極が第3ノード(C)に連結され、初期化信号が第2スイッチングトランジスター(M2)のみを通過して第2ノード(B)に連結される。そして、第1スイッチングトランジスター(M1)と第3スイッチングトランジスター(M3)のゲート電極は、第2走査線(S1.n)に連結されて同じく動作する。
【0062】
図7は、図6の画素の動作を示すタイミング図である。
【0063】
図7に示したように、画素には、第1走査信号(s1.n)、第2走査信号(s2.n)、及び発光制御信号(e1.n)が入力されて動作する。そして、第1走査信号(s1.n)、第2走査信号(s2.n)、及び発光制御信号(e1.n)は、周期的な信号であり、第1区間(T1)、第2区間(T2)、及び第3区間(T3)を含み、第3区間(T3)は、1フレームが終わるまで維持される。
【0064】
第1走査信号(s1.n)は、第1区間(T1)でロー状態を維持し、第2区間(T2)と第3区間(T3)ではハイ状態を維持し、第2走査信号(s2.n)は、第1区間(T1)と第3区間(T3)でハイ状態を維持し、第2区間(T2)ではロー状態を維持する。また、発光制御信号(e1.n)は、第1区間(T1)と第2区間(T2)でハイ状態を維持し、第3区間(T3)ではロー状態を維持する。発光制御信号(e1.n)は、第3区間(T3)で所定の時間が経過した後にロー状態に転換される。
【0065】
第1区間(T1)では、第1走査信号(s1.n)により第2スイッチングトランジスター(M2)がオン状態になって初期化信号が第2ノード(B)に伝達される。したがって、ストレージキャパシター(Cst)に初期化信号が保存される。
【0066】
そして、第2区間(T2)では、第2走査信号(s2.n)により第1スイッチングトランジスター(M1)と第3スイッチングトランジスター(M3)がオン状態になってデータ信号が第1スイッチングトランジスター(M1)を介して第1ノード(A)に伝達され、第3スイッチングトランジスターにより第2ノード(B)と第3ノード(C)の電位が同じくなって駆動トランジスター(M6)がダイオード結合することにより、第1ノード(A)に伝達されたデータ信号が第2ノード(B)に伝達される。
【0067】
したがって、ストレージキャパシター(Cst)には、前記数式(2)に該当する電圧が保存されて駆動トランジスター(M6)のゲート電極に数式(2)に該当する電圧が印加される。
【0068】
そして、第3区間(T3)では、発光制御信号により第4スイッチングトランジスター(M4)と第5スイッチングトランジスター(M5)がオン状態になって画素電源が駆動トランジスター(M6)に印加される。この時、駆動トランジスター(M6)のゲート電極に前記数式(2)に該当する電圧が印加されて駆動トランジスター(M6)のソースからドレイン電極の間に前記の数式(3)に該当する電流が流れるようになる。
【0069】
したがって、OLEDに流れる電流は、画素電源と駆動トランジスター(M6)の閾値電圧に関係なく流れるようになる。
【0070】
図3の画素と図6の画素を比較すれば、図3と図6に示されている画素は、ストレージキャパシター(Cst)に保存されている電圧が第2スイッチングトランジスター(M2)と第3スイッチングトランジスター(M3)を介して漏洩されて駆動トランジスター(M6)のゲート電極に印加される電圧が時間の経過によって漸次的に落ちるようになる。
【0071】
特に、画素が光を発光しないブラック階調信号はハイ信号であり、駆動トランジスター(M6)のゲート電極にハイ信号が印加されると、駆動トランジスター(M6)で電流が流れないようにしてOLEDが発光しなくなる。しかし、ブラック階調信号に対応するデータ信号が入力されても漏洩電流によりゲート電極に印加される電圧が低くなれば、駆動トランジスター(M6)で電流が流れるようになる。したがって、画面において暗く表示されるべき領域が明るく表示されるという問題がある。
【0072】
しかし、初期化信号の電圧を画素がブラック階調である場合の第3ノード(C)電圧と同じ電圧にすると、図3に示された画素では、第3ノード(C)の電圧と初期化信号の電圧が同じくなり、第2ノード(B)に印加される電圧が第2スイッチングトランジスター(M2)を介して初期化信号線(Vinit)に漏洩されることを防止することができる。
【0073】
したがって、漏洩電流は、第4ノード(D)からOLED方向のみに流れるようになって、漏洩電流の量を減らすことができる。したがって、ストレージキャパシター(Cst)に保存された電圧降下の幅が減少される。
【0074】
しかし、図6に示された画素では、初期化信号の電圧を画素がブラック階調である場合の第3ノード(C)の電圧と同じ電圧にしても、第2ノード(B)の電圧と初期化信号の電圧及び第3ノード(C)の電圧は異なる大きさを有するようになるので、第3ノード(C)に漏洩電流が流れる経路と第2ノード(B)において初期化信号線を漏洩電流が流れる経路が存在して、ストレージキャパシター(Cst)に保存されている電圧が、図3に示された画素より早く脱け出すことになる。したがって、図3に示された画素よりストレージキャパシター(Cst)に保存された電圧の降下幅がより大きくなる。
【0075】
図8は、図3と図6に示された画素においてゲート電極の電圧変化を示す図である。
【0076】
図8では、第2スイッチングトランジスター(M2)と第3スイッチングトランジスター(M3)をシングルゲート電極及び/またはデュアルゲート電極を利用した場合に分類して1フレームの間のゲート電極の電圧変化を示す。図8の識別番号は、下記表1のようである。
【0077】
【表1】
【0078】
図8に示したように、デュアルゲート電極を利用したトランジスターを使用することがシングルゲート電極を利用したトランジスターを使用することより漏洩電流の量が少なく示される。また、図3に示された画素が図6に示された画素より漏洩電流の量が少なく示され、図6の画素でデュアルゲート電極を使用した場合と、図3の画素でシングルゲート電極を使用した場合にはほぼ同じぐらい量の漏洩電流が流れるようになる。
【0079】
また、前記画素の第1走査線から第3走査線と発光制御線についての連結関係は、図2から図8に記述されていることに限定されるのではなく、第1走査線から第3走査線と発光制御線の連結関係は、当業者に自明な範囲内で変形することができる。
【0080】
以上、添付の図を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、前記説明は単に本発明を説明するための目的であり、意味限定や請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するためのものではない。したがって、前記説明によって当業者であれば、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で各種の変更および修正が可能であることはいうまでもない。したがって、本発明の技術的保護範囲は明細書の詳細な説明に記載の内容に限定されず、特許請求の範囲によって決められるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】従来技術に係る発光表示装置の画素を示す回路図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る発光表示装置を示す構成図である。
【図3】図2に示された発光表示装置に採用された画素を示す回路図である。
【図4】図3の画素の動作を示すタイミング図である。
【図5】本発明に係る発光表示装置との比較例を示す構成図である。
【図6】図5の発光表示装置に採用された画素を示す回路図である。
【図7】図6の画素の動作を示すタイミング図である。
【図8】図3と図6に示された画素においてゲート電極の電圧変化を示す図である。
【符号の説明】
【0082】
100 画素部
110 画素
115 遮断部
200 データ駆動部
300 走査駆動部
Vdd 画素電源線
Vinit 初期化信号線
Vth 駆動トランジスターの閾値電圧
Vdata データ信号の電圧
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子と、
前記発光素子に駆動電流を供給する駆動トランジスターと、
データ信号を前記駆動トランジスターに選択的に伝達する第1スイッチングトランジスターと、
初期化信号を選択的に伝達する第2スイッチングトランジスターと、
伝達された前記初期化信号を選択的に伝達し、前記駆動トランジスターをダイオード連結させる第3スイッチングトランジスターと、
前記第3スイッチングトランジスターから前記初期化信号の伝達を受けて前記初期化信号に対応する第1電圧を保存した後、前記駆動トランジスターのゲート電極から前記データ信号の伝達を受けて前記データ信号に対応する第2電圧を保存するストレージキャパシターと、
選択的に画素電源を前記駆動トランジスターに伝達して前記駆動電流を前記発光素子に流れるようにする遮断部と、
を含むことを特徴とする画素。
【請求項2】
前記第1スイッチングトランジスターは第1走査信号により動作し、前記第2スイッチングトランジスターは第2走査信号により動作し、前記第3スイッチングトランジスターは第3走査信号により動作すること
を特徴とする請求項1に記載の画素。
【請求項3】
前記遮断部は、前記画素電源を選択的に遮断する第4スイッチングトランジスターと、
前記駆動電流を選択的に遮断する第5スイッチングトランジスターと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の画素。
【請求項4】
前記第2電圧は、前記画素電源電圧から前記データ信号電圧と前記駆動トランジスターの閾値電圧の合計を減算した大きさを有すること
を特徴とする請求項1に記載の画素。
【請求項5】
前記第2スイッチングトランジスターと前記第3スイッチングトランジスターのうち、少なくとも一つは、デュアルゲート構造を有すること
を特徴とする請求項1に記載の画素。
【請求項6】
前記初期化信号の電圧は、前記データ信号がブラック階調信号である場合の前記駆動トランジスターのドレイン電極の電圧を有すること
を特徴とする請求項1に記載の画素。
【請求項7】
ソース電極とドレイン電極はデータ線と第1ノードに連結され、ゲート電極は第2走査線に連結される第1スイッチングトランジスターと、
ソース電極とドレイン電極は第2電源と第4ノードに連結され、ゲート電極は第1走査線に連結される第2スイッチングトランジスターと、
ソース電極とドレイン電極は前記第4ノードと第2ノードに連結され、ゲート電極は第3走査線に連結される第3スイッチングトランジスターと、
ソース電極とドレイン電極は第1電源と前記第1ノードに連結され、ゲート電極は発光制御線に連結される第4スイッチングトランジスターと、
ソース電極とドレイン電極は第3ノードと発光素子に連結され、ゲート電極は前記発光制御線に連結される第5スイッチングトランジスターと、
第1電極は前記第1電源に連結され、第2電極は前記第2ノードに連結されるキャパシターと、
ソース電極とドレイン電極は第1ノードと第3ノードに連結され、ゲート電極は第2ノードに連結される駆動トランジスターと、
を含むことを特徴とする画素。
【請求項8】
前記第2電源の電圧は、データ信号がブラック階調信号である場合の前記第3ノードの電圧を有すること
を特徴とする請求項7に記載の画素。
【請求項9】
前記第2スイッチングトランジスターと前記第3スイッチングトランジスターのうち、少なくとも一つは、デュアルゲート構造を有すること
を特徴とする請求項7に記載の画素。
【請求項10】
第1走査線と、第2走査線と、第3走査線と、を含む走査線と、
発光制御線と、
データ信号を伝達するデータ線と
前記走査線、前記発光制御線、及び前記データ線に連結される複数の画素と、を含み、
前記画素は、請求項1から請求項6のいずれか1項記載によること
を特徴とする発光表示装置。
【請求項11】
前記第1から第3走査線と連結されて走査信号を伝達する走査駆動部と、
前記データ信号を伝達するデータ駆動部をさらに含むこと
を特徴とする請求項10に記載の発光表示装置。
【請求項1】
発光素子と、
前記発光素子に駆動電流を供給する駆動トランジスターと、
データ信号を前記駆動トランジスターに選択的に伝達する第1スイッチングトランジスターと、
初期化信号を選択的に伝達する第2スイッチングトランジスターと、
伝達された前記初期化信号を選択的に伝達し、前記駆動トランジスターをダイオード連結させる第3スイッチングトランジスターと、
前記第3スイッチングトランジスターから前記初期化信号の伝達を受けて前記初期化信号に対応する第1電圧を保存した後、前記駆動トランジスターのゲート電極から前記データ信号の伝達を受けて前記データ信号に対応する第2電圧を保存するストレージキャパシターと、
選択的に画素電源を前記駆動トランジスターに伝達して前記駆動電流を前記発光素子に流れるようにする遮断部と、
を含むことを特徴とする画素。
【請求項2】
前記第1スイッチングトランジスターは第1走査信号により動作し、前記第2スイッチングトランジスターは第2走査信号により動作し、前記第3スイッチングトランジスターは第3走査信号により動作すること
を特徴とする請求項1に記載の画素。
【請求項3】
前記遮断部は、前記画素電源を選択的に遮断する第4スイッチングトランジスターと、
前記駆動電流を選択的に遮断する第5スイッチングトランジスターと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の画素。
【請求項4】
前記第2電圧は、前記画素電源電圧から前記データ信号電圧と前記駆動トランジスターの閾値電圧の合計を減算した大きさを有すること
を特徴とする請求項1に記載の画素。
【請求項5】
前記第2スイッチングトランジスターと前記第3スイッチングトランジスターのうち、少なくとも一つは、デュアルゲート構造を有すること
を特徴とする請求項1に記載の画素。
【請求項6】
前記初期化信号の電圧は、前記データ信号がブラック階調信号である場合の前記駆動トランジスターのドレイン電極の電圧を有すること
を特徴とする請求項1に記載の画素。
【請求項7】
ソース電極とドレイン電極はデータ線と第1ノードに連結され、ゲート電極は第2走査線に連結される第1スイッチングトランジスターと、
ソース電極とドレイン電極は第2電源と第4ノードに連結され、ゲート電極は第1走査線に連結される第2スイッチングトランジスターと、
ソース電極とドレイン電極は前記第4ノードと第2ノードに連結され、ゲート電極は第3走査線に連結される第3スイッチングトランジスターと、
ソース電極とドレイン電極は第1電源と前記第1ノードに連結され、ゲート電極は発光制御線に連結される第4スイッチングトランジスターと、
ソース電極とドレイン電極は第3ノードと発光素子に連結され、ゲート電極は前記発光制御線に連結される第5スイッチングトランジスターと、
第1電極は前記第1電源に連結され、第2電極は前記第2ノードに連結されるキャパシターと、
ソース電極とドレイン電極は第1ノードと第3ノードに連結され、ゲート電極は第2ノードに連結される駆動トランジスターと、
を含むことを特徴とする画素。
【請求項8】
前記第2電源の電圧は、データ信号がブラック階調信号である場合の前記第3ノードの電圧を有すること
を特徴とする請求項7に記載の画素。
【請求項9】
前記第2スイッチングトランジスターと前記第3スイッチングトランジスターのうち、少なくとも一つは、デュアルゲート構造を有すること
を特徴とする請求項7に記載の画素。
【請求項10】
第1走査線と、第2走査線と、第3走査線と、を含む走査線と、
発光制御線と、
データ信号を伝達するデータ線と
前記走査線、前記発光制御線、及び前記データ線に連結される複数の画素と、を含み、
前記画素は、請求項1から請求項6のいずれか1項記載によること
を特徴とする発光表示装置。
【請求項11】
前記第1から第3走査線と連結されて走査信号を伝達する走査駆動部と、
前記データ信号を伝達するデータ駆動部をさらに含むこと
を特徴とする請求項10に記載の発光表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2006−65282(P2006−65282A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−64315(P2005−64315)
【出願日】平成17年3月8日(2005.3.8)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月8日(2005.3.8)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]