発泡ポリプロピレンの成形方法
【課題】本発明は、真空熱成形工程と結合した発泡ポリプロピレンの二次成形方法を提供する。
【解決手段】本発明の発泡ポリプロピレンの成形方法は、真空熱成形に用いられる樹脂シート上にスクリーン印刷を行うステップと、当該シートを真空成形させてブリスター製品を得るステップと、発泡ポリプロピレンを発泡成形させてポリフォーム製品を製造するステップと、ポリフォーム製品の表面にインクをスプレーコートするステップと、ポリフォーム製品をブリスター製品と一体成形させるステップとを含む。当該成形方法によって製造された発泡ポリプロピレンのブリスター製品は、良好な耐衝撃性能を有するだけでなく、外観的にも優れている。
【解決手段】本発明の発泡ポリプロピレンの成形方法は、真空熱成形に用いられる樹脂シート上にスクリーン印刷を行うステップと、当該シートを真空成形させてブリスター製品を得るステップと、発泡ポリプロピレンを発泡成形させてポリフォーム製品を製造するステップと、ポリフォーム製品の表面にインクをスプレーコートするステップと、ポリフォーム製品をブリスター製品と一体成形させるステップとを含む。当該成形方法によって製造された発泡ポリプロピレンのブリスター製品は、良好な耐衝撃性能を有するだけでなく、外観的にも優れている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、発泡ポリプロピレンの成形方法に関する。特に、真空熱成形（ｖａｃｕｕｍ Ｔｈｅｒｍｏｆｏｒｍ）工程と結合した発泡ポリプロピレンの二次成形方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
現在、発泡プラスチックは、密度が小さく、比強度が高く、エネルギー吸収能が大で、遮音・断熱性能がよいなどの特徴を有することから、日用品、交通運輸、工業生産、航空宇宙などの分野で広く用いられている。
【０００３】
ヘルメット、例えば自転車用ヘルメット、スキー・スケート用ヘルメット、アイスホッケー用ヘルメット、登山用ヘルメット、乗馬用ヘルメット、水上スポーツ用ヘルメット、産業用 ヘルメットなどを製造する場合、最終製品の強度に対して高い要求があり、前記製品に使用される発泡ポリプロピレンプラスチックに対して、真空熱成形（ｖａｃｕｕｍ Ｔｈｅｒｍｏｆｏｒｍ）工程の処理をさらに行い、製品の強度をさらに向上させる必要がある。
【０００４】
発泡ポリプロピレンと真空熱成形工程の結合において、一般に採用する成形方法は、ブリスター製品（ｂｌｉｓｔｅｒ ｗａｒｅ、真空熱成形により得られた製品）をポリフォームの成形金型に投入した後、発泡ポリプロピレンを加えて成形させる一次的な一体化成形方法である。前記成形方法において、発泡ポリプロピレンとブリスター製品との結合はよいが、製品の外観に悪影響を与える可能性がある。その主な原因は、発泡ポリプロピレンの成形圧力と温度は何れも高く、成形温度が１４０℃に到達する場合、製品に対して悪影響を与える。例えば、ブリスター製品の上のスクリーン印刷用インクが、発泡ポリプロピレン粒子に押し付けられて、ムラを生じ、製品の外観に悪影響を与えて、製品の品質を更に低下させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本発明は、従来における上記問題点を解決し、優良な外観を持つ発泡ポリプロピレンのブリスター製品を製造できる成形方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記目的を達成するために、本発明は、真空熱成形に用いられる樹脂シート上にスクリーン印刷を行うステップと、当該シートを真空成形してブリスター製品を得るステップを含む発泡ポリプロピレンの成形方法において、
（１）発泡ポリプロピレンを発泡成形し、ポリフォーム製品を得るステップと、
（２）ステップ（１）で得られたポリフォーム製品の表面にインクをスプレーコートするステップと、
（３）ステップ（２）で得られたポリフォーム製品と、ブリスター製品とを一体成形させるステップとをさらに含む、発泡ポリプロピレンの成形方法を提供する。 本発明の成形方法のステップ（２）において、使用されるインクは発泡ポリプロピレン用インクであることが好ましい。
【０００７】
本発明の成形方法のステップ（１）において、使用される発泡ポリプロピレンは変性発泡ポリプロピレンであることが好ましい。
【０００８】
本発明の成形方法のステップ（３）において、一体成形する場合の操作圧力は８０ＫＰａ〜１００ＫＰａであり、温度は１４０℃を超えないことが好ましい。
【０００９】
本発明の成形方法のステップ（３）において、一体成形する場合の操作温度は１２０〜１３０℃であることが好ましい。
【００１０】
本発明の成形方法のステップ（３）において、一体成形する場合の操作時間は１９秒〜２５秒であることが好ましい。
【００１１】
本発明の二次成形方法により製造された発泡ポリプロピレンのブリスター製品は、良好な耐衝撃性能を有するだけでなく、外観的にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【００１２】
【図１】本発明の発泡ポリプロピレンプラスチックの成形方法のフローブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【００１３】
以下、図面に基づき、本発明の好ましい実施形態により、本発明の原理と構成を詳細に説明するが、該実施形態はただ本発明を説明・解釈するために用いられるものであり、本発明の特許保護の範囲を限定するものではない。
【実施例１】
【００１４】
以下、発泡ポリプロピレン（Ｅｘｐａｎｄａｂｌｅ Ｐｏｌｙｐｒｏｐｙｌｅｎｅ， Ｅｐｐ）を例に、本発明の成形方法について説明する。図１に示すように、本発明の発泡ポリプロピレンの成形方法は、真空熱成形に用いられる樹脂シート上にスクリーン印刷を行う工程と、該シートに対し真空成形及び加工を行う工程と、Ｅｐｐの発泡成形工程（第一成形）と、Ｅｐｐポリフォームの表面にインクをスプレーコートする工程と、Ｅｐｐポリフォームとブリスター製品を一体成形（第二成形）させる工程の、全部で五つの工程を含む。
【００１５】
工程１：シート上にスクリーン印刷を行う。
１）トップコートを二層スクリーン印刷した。毎層のスクリーン印刷が終わった後、約１００℃の温度で、５分加熱した。
２）Ｅｐｐプライマーを三層スクリーン印刷する。毎層のスクリーン印刷が終わった後、約１００℃の温度で、５分加熱した。そして、十分に冷却してから次の層のインクをスクリーン印刷した。上記プライマーは、発泡ポリプロピレン用インクに属するもので、Ｅｐｐ材とブリスター製品を接着することができる。
【００１６】
工程２：シートに対し真空成形及び加工を行う。
１）シートを加熱する。即ち、シートを約９５℃の温度で、９０分間加熱した。
２）真空熱成形機のパラメータを調節する。つまり、加熱温度を約５００℃、加熱時間を１８秒、冷却時間を１０秒と設定した。
３）ブリスター金型を利用して特定形状を持つブリスター製品を製造した。
４）ブリスター製品に対して加工を行う。つまり、ブリスター製品に穴を打ち抜き、トリミングした。
【００１７】
工程３：Ｅｐｐ粒子を射出して発泡成形させる（第一成形）。
１）発泡成形機のパラメータを調節する。つまり、蒸気圧を３００ＫＰａ、蒸気の投入時間を１９秒、冷却時間を６０秒、真空状態の維持時間を２５秒、成形する場合の金型内温度を約１５０℃、と設定した。
２）発泡成形機のスイッチをオンにし、Ｅｐｐ粒子を入れて、Ｅｐｐが設定されたパラメータで発泡成形された、Ｅｐｐポリフォーム製品を得た。
【００１８】
工程４：Ｅｐｐポリフォーム製品の表面に透明なインクをスプレーコートした。次いで、５０℃の温度で、１５分間加熱して、インクを乾燥させた。上記インクは発泡ポリプロピレン用インクに属するもので、ブリスター製品とポリフォーム製品の結合において、重要な役割を果たす。
【００１９】
工程５：Ｅｐｐポリフォーム製品とブリスター製品を一体成形させる（第二成形）。
１）Ｅｐｐポリフォーム製品をブリスター製品内に入れた後、ブリスター製品と一緒にポリフォーム金型に入れた。
２）発泡成形機のパラメータを調節する。つまり、凹金型の蒸気圧を８０ＫＰａ、蒸気時間を１９秒、冷却時間を９０秒、真空状態の維持時間を１０秒、成形する場合の金型内温度を約１２０℃、と設定した。上記インクは該温度に耐えることができる。
３）金型から取出したブリスター製品とポリフォーム製品は一体に結合しており、且つ外観的にも優れていた。
【実施例２】
【００２０】
以下、変性発泡ポリプロピレンを例に，本発明の成形方法について説明する。当該成形方法は、真空熱成形に用いられる樹脂シート上にスクリーン印刷を行う工程と、前記シートに対して真空成形及び加工を行う工程と、変性発泡ポリプロピレンの発泡成形工程（第一成形）と、変性発泡ポリプロピレンのポリフォームの表面にインクをスプレーコートする工程と、変性発泡ポリプロピレンのポリフォームとブリスター製品を一体成形させる（第二成形）工程の、全部で五つの工程を含む。
【００２１】
工程１：シート上にスクリーン印刷を行う。
１）トップコートを二層スクリーン印刷する。各層のスクリーン印刷が終わった後、約１００℃の温度で、５分加熱した。
２）発泡ポリプロピレンプライマーを三層スクリーン印刷する。各層のスクリーン印刷が終わった後、約１００℃の温度で、５分加熱した。そして、十分に冷却してから次の層のインクをスクリーン印刷した。上記プライマーは、発泡ポリプロピレン用インクに属するもので、変性発泡ポリプロピレン材とブリスター製品を接着することができる。
【００２２】
工程２：上記シートに対し真空成形及び加工を行う。
１）シートを加熱する。即ち、シートを約９５℃の温度で、９０分間加熱した。
２）真空熱成形機のパラメータを調節する。つまり、加熱温度を約５００℃、加熱時間を１８秒、冷却時間を１０秒、と設定した。
３）ブリスター金型を利用して特定形状を持つブリスター製品を製造した。
４）ブリスター製品に対して加工を行う。つまり、ブリスター製品に穴を打ち抜き、トリミングした。
【００２３】
工程３：変性発泡ポリプロピレン粒子を射出して発泡成形させる（第一成形）。
１）発泡成形機のパラメータを調節する。つまり、蒸気圧を５００ＫＰａ、蒸気投入時間を２５秒、冷却時間を６０秒、真空状態の維持時間を２５秒、成形する場合の金型内の温度を約１５０℃、と設定した。
２）発泡成形機のスイッチをオンにし、変性発泡ポリプロピレン粒子を入れて、変性発泡ポリプロピレンが設定されたパラメータで発泡成形された、変性発泡ポリプロピレンのポリフォーム製品を得た。
【００２４】
工程４：変性発泡ポリプロピレンのポリフォーム製品の表面に透明なインクをスプレーコートした。次いで、５０℃の温度で、１５分間のインクを乾燥させた。上記インクは発泡ポリプロピレン用インクに属するもので、ブリスター製品とポリフォーム製品の結合において、重要な役割を果たす。
【００２５】
工程５：変性発泡ポリプロピレンのポリフォーム製品とブリスター製品を一体成形させる（第二成形）。
１）変性発泡ポリプロピレンのポリフォーム製品をブリスター製品内に入れた後、ブリスター製品と一緒にポリフォーム金型に入れた。
２）発泡成形機のパラメータを調節する。つまり、凹金型の蒸気圧を１００ＫＰａ、蒸気時間を２５秒、冷却時間を９０秒、真空状態の維持時間を１０秒、成形する場合の金型内温度を約１３０℃、と設定した。上記インクは当該温度に耐えることができる。
３）金型から取出したブリスター製品とポリフォーム製品は一体に結合しており、且つ外観的にも優れていた。
【００２６】
上記実施例１と２の工程３において、発泡ポリプロピレン（Ｅｐｐ）と変性発泡プロピレンは射出発泡工程によって成形されるが、当業者にとって、Ｅｐｐと変性発泡プロピレンが、所定形状が得られる他の全ての方法によって成形できることは、明らかなことである。例えば、押出成形方法、圧縮成形方法などによって成形することができる。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、発泡ポリプロピレンの成形方法に関する。特に、真空熱成形（ｖａｃｕｕｍ Ｔｈｅｒｍｏｆｏｒｍ）工程と結合した発泡ポリプロピレンの二次成形方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
現在、発泡プラスチックは、密度が小さく、比強度が高く、エネルギー吸収能が大で、遮音・断熱性能がよいなどの特徴を有することから、日用品、交通運輸、工業生産、航空宇宙などの分野で広く用いられている。
【０００３】
ヘルメット、例えば自転車用ヘルメット、スキー・スケート用ヘルメット、アイスホッケー用ヘルメット、登山用ヘルメット、乗馬用ヘルメット、水上スポーツ用ヘルメット、産業用 ヘルメットなどを製造する場合、最終製品の強度に対して高い要求があり、前記製品に使用される発泡ポリプロピレンプラスチックに対して、真空熱成形（ｖａｃｕｕｍ Ｔｈｅｒｍｏｆｏｒｍ）工程の処理をさらに行い、製品の強度をさらに向上させる必要がある。
【０００４】
発泡ポリプロピレンと真空熱成形工程の結合において、一般に採用する成形方法は、ブリスター製品（ｂｌｉｓｔｅｒ ｗａｒｅ、真空熱成形により得られた製品）をポリフォームの成形金型に投入した後、発泡ポリプロピレンを加えて成形させる一次的な一体化成形方法である。前記成形方法において、発泡ポリプロピレンとブリスター製品との結合はよいが、製品の外観に悪影響を与える可能性がある。その主な原因は、発泡ポリプロピレンの成形圧力と温度は何れも高く、成形温度が１４０℃に到達する場合、製品に対して悪影響を与える。例えば、ブリスター製品の上のスクリーン印刷用インクが、発泡ポリプロピレン粒子に押し付けられて、ムラを生じ、製品の外観に悪影響を与えて、製品の品質を更に低下させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本発明は、従来における上記問題点を解決し、優良な外観を持つ発泡ポリプロピレンのブリスター製品を製造できる成形方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記目的を達成するために、本発明は、真空熱成形に用いられる樹脂シート上にスクリーン印刷を行うステップと、当該シートを真空成形してブリスター製品を得るステップを含む発泡ポリプロピレンの成形方法において、
（１）発泡ポリプロピレンを発泡成形し、ポリフォーム製品を得るステップと、
（２）ステップ（１）で得られたポリフォーム製品の表面にインクをスプレーコートするステップと、
（３）ステップ（２）で得られたポリフォーム製品と、ブリスター製品とを一体成形させるステップとをさらに含む、発泡ポリプロピレンの成形方法を提供する。 本発明の成形方法のステップ（２）において、使用されるインクは発泡ポリプロピレン用インクであることが好ましい。
【０００７】
本発明の成形方法のステップ（１）において、使用される発泡ポリプロピレンは変性発泡ポリプロピレンであることが好ましい。
【０００８】
本発明の成形方法のステップ（３）において、一体成形する場合の操作圧力は８０ＫＰａ〜１００ＫＰａであり、温度は１４０℃を超えないことが好ましい。
【０００９】
本発明の成形方法のステップ（３）において、一体成形する場合の操作温度は１２０〜１３０℃であることが好ましい。
【００１０】
本発明の成形方法のステップ（３）において、一体成形する場合の操作時間は１９秒〜２５秒であることが好ましい。
【００１１】
本発明の二次成形方法により製造された発泡ポリプロピレンのブリスター製品は、良好な耐衝撃性能を有するだけでなく、外観的にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【００１２】
【図１】本発明の発泡ポリプロピレンプラスチックの成形方法のフローブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【００１３】
以下、図面に基づき、本発明の好ましい実施形態により、本発明の原理と構成を詳細に説明するが、該実施形態はただ本発明を説明・解釈するために用いられるものであり、本発明の特許保護の範囲を限定するものではない。
【実施例１】
【００１４】
以下、発泡ポリプロピレン（Ｅｘｐａｎｄａｂｌｅ Ｐｏｌｙｐｒｏｐｙｌｅｎｅ， Ｅｐｐ）を例に、本発明の成形方法について説明する。図１に示すように、本発明の発泡ポリプロピレンの成形方法は、真空熱成形に用いられる樹脂シート上にスクリーン印刷を行う工程と、該シートに対し真空成形及び加工を行う工程と、Ｅｐｐの発泡成形工程（第一成形）と、Ｅｐｐポリフォームの表面にインクをスプレーコートする工程と、Ｅｐｐポリフォームとブリスター製品を一体成形（第二成形）させる工程の、全部で五つの工程を含む。
【００１５】
工程１：シート上にスクリーン印刷を行う。
１）トップコートを二層スクリーン印刷した。毎層のスクリーン印刷が終わった後、約１００℃の温度で、５分加熱した。
２）Ｅｐｐプライマーを三層スクリーン印刷する。毎層のスクリーン印刷が終わった後、約１００℃の温度で、５分加熱した。そして、十分に冷却してから次の層のインクをスクリーン印刷した。上記プライマーは、発泡ポリプロピレン用インクに属するもので、Ｅｐｐ材とブリスター製品を接着することができる。
【００１６】
工程２：シートに対し真空成形及び加工を行う。
１）シートを加熱する。即ち、シートを約９５℃の温度で、９０分間加熱した。
２）真空熱成形機のパラメータを調節する。つまり、加熱温度を約５００℃、加熱時間を１８秒、冷却時間を１０秒と設定した。
３）ブリスター金型を利用して特定形状を持つブリスター製品を製造した。
４）ブリスター製品に対して加工を行う。つまり、ブリスター製品に穴を打ち抜き、トリミングした。
【００１７】
工程３：Ｅｐｐ粒子を射出して発泡成形させる（第一成形）。
１）発泡成形機のパラメータを調節する。つまり、蒸気圧を３００ＫＰａ、蒸気の投入時間を１９秒、冷却時間を６０秒、真空状態の維持時間を２５秒、成形する場合の金型内温度を約１５０℃、と設定した。
２）発泡成形機のスイッチをオンにし、Ｅｐｐ粒子を入れて、Ｅｐｐが設定されたパラメータで発泡成形された、Ｅｐｐポリフォーム製品を得た。
【００１８】
工程４：Ｅｐｐポリフォーム製品の表面に透明なインクをスプレーコートした。次いで、５０℃の温度で、１５分間加熱して、インクを乾燥させた。上記インクは発泡ポリプロピレン用インクに属するもので、ブリスター製品とポリフォーム製品の結合において、重要な役割を果たす。
【００１９】
工程５：Ｅｐｐポリフォーム製品とブリスター製品を一体成形させる（第二成形）。
１）Ｅｐｐポリフォーム製品をブリスター製品内に入れた後、ブリスター製品と一緒にポリフォーム金型に入れた。
２）発泡成形機のパラメータを調節する。つまり、凹金型の蒸気圧を８０ＫＰａ、蒸気時間を１９秒、冷却時間を９０秒、真空状態の維持時間を１０秒、成形する場合の金型内温度を約１２０℃、と設定した。上記インクは該温度に耐えることができる。
３）金型から取出したブリスター製品とポリフォーム製品は一体に結合しており、且つ外観的にも優れていた。
【実施例２】
【００２０】
以下、変性発泡ポリプロピレンを例に，本発明の成形方法について説明する。当該成形方法は、真空熱成形に用いられる樹脂シート上にスクリーン印刷を行う工程と、前記シートに対して真空成形及び加工を行う工程と、変性発泡ポリプロピレンの発泡成形工程（第一成形）と、変性発泡ポリプロピレンのポリフォームの表面にインクをスプレーコートする工程と、変性発泡ポリプロピレンのポリフォームとブリスター製品を一体成形させる（第二成形）工程の、全部で五つの工程を含む。
【００２１】
工程１：シート上にスクリーン印刷を行う。
１）トップコートを二層スクリーン印刷する。各層のスクリーン印刷が終わった後、約１００℃の温度で、５分加熱した。
２）発泡ポリプロピレンプライマーを三層スクリーン印刷する。各層のスクリーン印刷が終わった後、約１００℃の温度で、５分加熱した。そして、十分に冷却してから次の層のインクをスクリーン印刷した。上記プライマーは、発泡ポリプロピレン用インクに属するもので、変性発泡ポリプロピレン材とブリスター製品を接着することができる。
【００２２】
工程２：上記シートに対し真空成形及び加工を行う。
１）シートを加熱する。即ち、シートを約９５℃の温度で、９０分間加熱した。
２）真空熱成形機のパラメータを調節する。つまり、加熱温度を約５００℃、加熱時間を１８秒、冷却時間を１０秒、と設定した。
３）ブリスター金型を利用して特定形状を持つブリスター製品を製造した。
４）ブリスター製品に対して加工を行う。つまり、ブリスター製品に穴を打ち抜き、トリミングした。
【００２３】
工程３：変性発泡ポリプロピレン粒子を射出して発泡成形させる（第一成形）。
１）発泡成形機のパラメータを調節する。つまり、蒸気圧を５００ＫＰａ、蒸気投入時間を２５秒、冷却時間を６０秒、真空状態の維持時間を２５秒、成形する場合の金型内の温度を約１５０℃、と設定した。
２）発泡成形機のスイッチをオンにし、変性発泡ポリプロピレン粒子を入れて、変性発泡ポリプロピレンが設定されたパラメータで発泡成形された、変性発泡ポリプロピレンのポリフォーム製品を得た。
【００２４】
工程４：変性発泡ポリプロピレンのポリフォーム製品の表面に透明なインクをスプレーコートした。次いで、５０℃の温度で、１５分間のインクを乾燥させた。上記インクは発泡ポリプロピレン用インクに属するもので、ブリスター製品とポリフォーム製品の結合において、重要な役割を果たす。
【００２５】
工程５：変性発泡ポリプロピレンのポリフォーム製品とブリスター製品を一体成形させる（第二成形）。
１）変性発泡ポリプロピレンのポリフォーム製品をブリスター製品内に入れた後、ブリスター製品と一緒にポリフォーム金型に入れた。
２）発泡成形機のパラメータを調節する。つまり、凹金型の蒸気圧を１００ＫＰａ、蒸気時間を２５秒、冷却時間を９０秒、真空状態の維持時間を１０秒、成形する場合の金型内温度を約１３０℃、と設定した。上記インクは当該温度に耐えることができる。
３）金型から取出したブリスター製品とポリフォーム製品は一体に結合しており、且つ外観的にも優れていた。
【００２６】
上記実施例１と２の工程３において、発泡ポリプロピレン（Ｅｐｐ）と変性発泡プロピレンは射出発泡工程によって成形されるが、当業者にとって、Ｅｐｐと変性発泡プロピレンが、所定形状が得られる他の全ての方法によって成形できることは、明らかなことである。例えば、押出成形方法、圧縮成形方法などによって成形することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
真空熱成形に用いられる樹脂シート上にスクリーン印刷を行うステップと、当該シートを真空成形してブリスター製品を得るステップを含む発泡ポリプロピレンの成形方法において、
（１）発泡ポリプロピレンを発泡成形してポリフォーム製品を製造するステップと、
（２）ステップ（１）で得られたポリフォーム製品の表面にインクをスプレーコートするステップと、
（３）ステップ（２）で得られたポリフォーム製品をブリスター製品と一体成形させるステップとをさらに含むことを特徴とする発泡ポリプロピレンの成形方法。
【請求項２】
前記インクが、発泡ポリプロピレン用インクであることを特徴とする、請求項１に記載の発泡ポリプロピレンの成形方法。
【請求項３】
前記ステップ（１）において、発泡ポリプロピレンが変性発泡ポリプロピレンであることを特徴とする、請求項１又は２に記載の発泡ポリプロピレンの成形方法。
【請求項４】
前記ステップ（３）において、一体成形する場合の操作圧力が８０ＫＰａ〜１００ＫＰａであり、温度が１４０℃を越えないことを特徴とする、請求項１〜３に記載の発泡ポリプロピレンの成形方法。
【請求項５】
前記ステップ（３）において、一体成形する場合の操作温度が１２０〜１３０℃であることを特徴とする、請求項４に記載の発泡ポリプロピレンの成形方法。
【請求項６】
前記ステップ（３）において、一体成形する場合の操作時間が１９秒〜２５秒であることを特徴とする、請求項５に記載の発泡ポリプロピレンの成形方法。
【請求項１】
真空熱成形に用いられる樹脂シート上にスクリーン印刷を行うステップと、当該シートを真空成形してブリスター製品を得るステップを含む発泡ポリプロピレンの成形方法において、
（１）発泡ポリプロピレンを発泡成形してポリフォーム製品を製造するステップと、
（２）ステップ（１）で得られたポリフォーム製品の表面にインクをスプレーコートするステップと、
（３）ステップ（２）で得られたポリフォーム製品をブリスター製品と一体成形させるステップとをさらに含むことを特徴とする発泡ポリプロピレンの成形方法。
【請求項２】
前記インクが、発泡ポリプロピレン用インクであることを特徴とする、請求項１に記載の発泡ポリプロピレンの成形方法。
【請求項３】
前記ステップ（１）において、発泡ポリプロピレンが変性発泡ポリプロピレンであることを特徴とする、請求項１又は２に記載の発泡ポリプロピレンの成形方法。
【請求項４】
前記ステップ（３）において、一体成形する場合の操作圧力が８０ＫＰａ〜１００ＫＰａであり、温度が１４０℃を越えないことを特徴とする、請求項１〜３に記載の発泡ポリプロピレンの成形方法。
【請求項５】
前記ステップ（３）において、一体成形する場合の操作温度が１２０〜１３０℃であることを特徴とする、請求項４に記載の発泡ポリプロピレンの成形方法。
【請求項６】
前記ステップ（３）において、一体成形する場合の操作時間が１９秒〜２５秒であることを特徴とする、請求項５に記載の発泡ポリプロピレンの成形方法。
【図１】
【公開番号】特開２０１０−１６７７８１（Ｐ２０１０−１６７７８１Ａ）
【公開日】平成２２年８月５日（２０１０．８．５）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−４９００（Ｐ２０１０−４９００）
【出願日】平成２２年１月１３日（２０１０．１．１３）
【出願人】（５１００１２４１８）
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２２年８月５日（２０１０．８．５）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年１月１３日（２０１０．１．１３）
【出願人】（５１００１２４１８）
【Ｆターム（参考）】
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