説明

皮膚外用剤

【課題】明るく透明感のある健康的な肌を取り戻す、スキンケア効果の皮膚外用剤。
【解決手段】一般式(2)の糖アルコール誘導体から選ばれるシワ改善物質、例えばイソソルビド等、及び血行促進成分(グリチリチン酸、グリチルレチン酸、トコフェロール、ニコチン酸及び夫々の誘導体から選ばれる一種以上)を含有する皮膚外用剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スキンケア効果に優れ、かつ肌本来の明るさや透明感のある健康的な肌を取り戻す効果を有する皮膚外用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚は、乾燥や日焼けにより、うるおいやハリの低下、小じわの生成、肌全体の透明感やつやの消失等、肌状態が著しく悪化する。また、日焼けによる皮膚の黒色化は、皮膚内でメラニン色素が過剰に生成することに起因するとされており、結果としてシミの生成や肌本来の明るさを失いやすくなる。
このような肌荒れを予防又は治療すべく、保湿効果の高い皮膚外用剤を使用して、水分の補充やシワの予防等のケアを行うことが試みられている。また、シワ改善効果のある物質、例えば、ビタミンA誘導体(非特許文献1)や本願出願人らが特願2005−124309及び特願2005−124310で見出した糖アルコール誘導体などがあり、これらを配合した皮膚外用剤が提案されている。一方、シミなどについては、L−アスコルビン酸及びその誘導体、ハイドロキノン等の美白成分を配合してなる美白化粧料が提案されている(特許文献1、2)。
【0003】
しかしながら乾燥や日焼けによる肌荒れに対して、保湿効果の高い皮膚外用剤やシワ改善物質を単に配合した皮膚外用剤を適用するだけでは、肌本来の透明感やつやを取り戻すことは困難であった。同様に、美白化粧料では色黒の皮膚を淡色化する効果は認められているものの、優れたスキンケア効果や、肌本来の明るさや透明感を得ることは困難であった。
【0004】
【特許文献1】特公平4−50289号公報
【特許文献2】特公平8−32621号公報
【非特許文献1】浜田 祥男、福勢 元、「抗シワ素材としてのビタミンAおよびその誘導体」、フレグランスジャーナル、フレグランスジャーナル社、1998年4月15日発行、第26巻、4号、75−77頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明の目的は、単に水分の補充やシワを予防するだけでなく、十分なスキンケア効果を発揮し、かつ肌本来の明るさや透明感を取り戻す効果に優れた皮膚外用剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記事情を鑑み、鋭意研究を行った結果、特定のシワ改善物質及び血行促進成分を組み合わせて配合すれば、スキンケア効果に優れ、かつ肌本来の明るさや透明感のある健康的な肌を取り戻す効果を有する皮膚外用剤が得られることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明の請求項1は、次の成分(A)及び(B):(A)下記一般式(1)または一般式(2)で表される糖アルコール誘導体から選ばれるシワ改善物質、(B)血行促進成分を含有することを特徴とする皮膚外用剤にある。
【化1】

【化2】

(但し、nは1〜5である。)
【0008】
また本発明の請求項2は、更に、(A)がイソソルビド、またはジイソプロピリデンマンニトールから選ばれる一種以上のシワ改善物質である請求項1記載の皮膚外用剤にある。
【0009】
また本発明の請求項3は、更に、(B)グリチリチン酸及びその誘導体、グリチルレチン酸及びその誘導体、トコフェロール及びその誘導体、ニコチン酸及びその誘導体から選ばれる一種以上の血行促進成分である請求項1〜2記載の皮膚外用剤にある。
【0010】
また本発明の請求項4は、更に、(C)美白成分を含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の皮膚外用剤にある。
【0011】
また本発明の請求項5は、更に、(D)保湿剤を含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の皮膚外用剤にある。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、スキンケア効果に優れ、かつ肌本来の明るさや透明感のある健康的な肌を取り戻す効果を有する皮膚外用剤を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を詳述する。
【0014】
本発明に用いられる成分(A)の糖アルコール誘導体から選ばれるシワ改善物質は、例えば、一般式(1)や一般式(2)で表される糖アルコール誘導体等をあげることができる。また、一般式(1)で表される糖アルコール誘導体は、市販されているものをそのまま用いることができ、または糖アルコールから常法によって脱水反応させる方法等により製造したものを用いることもできる。同様に、一般式(2)で表される糖アルコール誘導体は、市販されているものをそのまま用いることができ、または糖アルコールから酸触媒下でアセトンやジメトキシプロパンと反応させる方法等により製造されたものを用いることもできる。これらの中でも、シワ改善や経時的安定性に優れた効果を得るには、イソソルビドやジイソプロピリデンマンニトールがより好ましい。
【化3】

【化4】

式(2)中、nは1〜5であることが好ましく、さらに好ましくはn=2である。
【0015】
本発明に用いられる成分(A)の糖アルコール誘導体から選ばれるシワ改善物質の配合量は、皮膚外用剤の総量を基準としてそれぞれ0.001〜20.0質量%(以下、単に%と記す)が好ましく、更に好ましくは0.01〜10.0%である。この下限未満の配合量では、本発明の目的とする効果が十分でなく、一方、上限を超えてもその増加分に見合った効果の向上がなく好ましくない。
【0016】
本発明に用いられる成分(B)の血行促進成分は、通常皮膚外用剤に用いられるもので、特に限定されるものではないが、例えば、グリチルリチン酸及びその誘導体、グリチルレチン酸及びその誘導体、トコフェロール及びその誘導体、ニコチン酸及びその誘導体、センブリエキス、イチョウエキス、マロニエエキス、米胚芽油、ボダイジュエキス、ユズ抽出物等が挙げられ、必要に応じて一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、荒れ肌改善に優れた効果を得るには、グリチルリチン酸及びその誘導体、グリチルレチン酸及びその誘導体、トコフェロール及びその誘導体、ニコチン酸及びその誘導体がより好ましい。
【0017】
また、本発明に用いるグリチルリチン酸誘導体は、例えば、グリチルリチン酸の塩としては、カリウム、ナトリウム、カルシウム等の金属塩やアンモニウム塩、誘導体としては、グリチルリチン酸ピリドキシン、グリチルリチン酸ステアリル、グリチルリチン酸メチルエステル等が挙げられ、特に好ましいのは、グリチルリチン酸アンモニウム、グリチルリチン酸ジカリウムである。
【0018】
また、本発明に用いるグリチルレチン酸誘導体は、例えば、グリチルレチン酸の塩としては、カリウム、ナトリウム、カルシウム等の金属塩、誘導体としては、グリチルレチン酸ステアリル、グリチルレチン酸ピリドキシン、グリチルレチン酸グリセリン等が挙げられ、特に好ましいのは、グリチルレチン酸ステアリルである。
【0019】
また、本発明に用いるトコフェロールは、α−トコフェロールだけではなく、β−、γ−又はδ−トコフェロールならびにそれらの混合物をも意味するものとする。トコフェロール誘導体は、トコフェロールの前駆物質、特にトコフェロールのエステル、例えば、酢酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール、トコフェロールサクシネート、トコフェロールリノレート、トコフェロールオレエート等が挙げられ、特に好ましいのは、酢酸トコフェロール及びニコチン酸トコフェロールである。
【0020】
また、本発明に用いるニコチン酸誘導体は、ニコチン酸アミド、またはニコチン酸エステ
ルであり、エステルとしては、例えば、ニコチン酸トコフェロール、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸メチル、ニコチン酸エチル等が挙げられ、特に好ましいのは、ニコチン酸アミド及びニコチン酸トコフェロールである。
【0021】
本発明に用いられる成分(B)の血行促進成分の配合量は、皮膚外用剤の総量を基準としてそれぞれ0.001〜3%が好ましく、更に好ましくは0.005〜2.0%である。この下限未満の配合量では、本発明の目的とする効果が十分でなく、一方、上限を超えてもその増加分に見合った効果の向上がなく好ましくない。
【0022】
本発明の皮膚外用剤には、更に成分(C)として美白成分を用いることができる。かかる美白成分としては、通常の皮膚外用剤に用いられるものであれば特に制限されず、例えば、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコルビン酸配糖体及びこれらの塩、アルブチン等のハイドロキノン誘導体、コウジ酸及びその誘導体、エラグ酸及びその誘導体、胎盤抽出物、カミツレ、茶、丁子、営実、地楡、甘草、枇杷、橙皮、高麗人参、芍薬、山査子、麦門冬、生姜、松笠、桑白皮、厚朴、インチンコウ、阿仙薬、黄ゴン、アロエ、アルテア、シモツケ、オランダガラシ、キナ、コンフリー、ローズマリー、ロート等の植物抽出液などが挙げられ、必要に応じて一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。このうち、L−アスコルビン酸及びその誘導体が特に好ましい。また本発明の成分(C)は、皮膚外用剤の総量を基準として0.001〜15.0%が好ましく、更に0.01〜10.0%がより好ましい。
【0023】
また、本発明の皮膚外用剤には、更に成分(D)として保湿剤を用いることができる。かかる保湿剤としては、通常の皮膚外用剤に用いられるものであれば特に制限されず、例えばグリセリン、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ジグリセリン、トリグリセリン等のポリグリセリン、グルコース、マルトース、マルチトール、ショ糖、フルクトース、スレイトール、エリシリトール、ソルビトール、マンニトール、澱粉分解糖などが挙げられる。これらの中で、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコールが使用感の点で特に好ましい。
【0024】
本発明の皮膚外用剤には、上記成分の他、本発明の効果を損なわない範囲で、前記以外の油分、有機酸類、アルカリ類、界面活性剤、紫外線吸収剤、粉体、顔料、染料、防腐・防カビ剤、酸化防止剤、キレート剤、増粘剤、香料、水、及び医薬品、医薬部外品、化粧料等に通常用いられる成分を適宜配合することができる。
【0025】
本発明の皮膚外用剤は、通常の方法に従って製造することができ、液状、油中水型又は水中油型乳化状、ジェル状、ペースト状、固形状などのいずれの形態にもすることができる。特に、化粧水、乳液、クリーム、美容液等の皮膚外用剤として、医薬品、医薬部外品、化粧品等に適用できる。
【実施例】
【0026】
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を詳説する。
【0027】
実施例1〜10及び比較例1〜8
表1に示す美容液を常法に従って調製し、(1)荒れ肌改善効果、(2)シワ改善効果、(3)肌の明るさ・透明感改善効果、(4)使用感を下記の方法により評価し、その結果を併せて表1に示した。
【0028】
(評価方法)
(1)荒れ肌改善効果の評価
ヒト前腕にアセトン/エーテル(容量比1:1)を入れたガラス製カップ(内径2cm)を装着し、15分間脱脂処理を行って、荒れ肌を誘発させた。この荒れ肌部の半分の面積に各美容液を一定量毎朝・晩5日間塗布した後、専門パネラー5人による目視判定により、荒れ肌の改善効果を観察した。
【0029】
<評価基準>
5 :非常に回復:パネラー5人全員が顕著に回復したと判断。
4 :回復 :パネラー3人以上がおおむね回復したと判断。
3 :やや回復 :パネラーの1人又は2人がおおむね回復したと判断。
2 :回復せず :パネラー全員が回復したと判断せず。
1 :悪化 :パネラーの1人以上が悪化していると判断。
【0030】
(2)シワ改善効果の評価
事前アンケートで目周囲のシワを肌悩みとして挙げた5人の健常人に各美容液を塗布し、次に示す方法で目周囲の皮膚(シワ)の状態に関しアンケート調査を行った。各美容液を、左右のどちらかに決めて朝洗顔後、及び夕方入浴後の1日2回、2ヶ月間(60日)連続で、目周囲のシワ部分に一定量塗布した。次に最終塗布終了に左右の目周囲の皮膚(シワ)の状態に関し、専門パネラー5人による目視判定により、シワの改善効果(シワの目立ちによる判定)を観察した。
【0031】
<評価基準>
各項目について、パネル各人が(a)絶対評価基準を用いて5段階に評価した平均値を(b)5段階判定基準により判定した。
(a)絶対評価基準
(評点):(評価)
4:全く目立たない
3:目立たない
2:少し目立つ
1:よく目立つ
0:非常によく目立つ
(b)4段階判定基準
平均値が3.1点以上 :非常に良い(◎)
平均値が2.1点以上3.1点未満:良い(○)
平均値が1.1点以上2.1点未満:やや悪い(△)
平均値が1.1点未満 :悪い(×)
【0032】
(3)肌の明るさ・透明感の評価
ヒト顔面に各美容液を一定量毎朝・晩30日間塗布した後、専門パネラー5人による目視判定により、明るさ・透明感の改善効果を観察した。
【0033】
<評価基準>
5 :非常に回復:パネラー5人全員が顕著に回復したと判断。
4 :回復 :パネラー3人以上がおおむね回復したと判断。
3 :やや回復:パネラーの1人又は2人がおおむね回復したと判断。
2 :回復せず:パネラー全員が回復したと判断せず。
1 :悪化 :パネラーの1人以上が悪化していると判断。
【0034】
(4)使用感の評価
各美容液を用いて専門パネル20名により使用テストを行い、使用前と比較した使用後について、各項目についてパネル各人が(a)絶対評価基準を用いて7段階に評価した平
均値を(b)4段階判定基準により判定した。
(a)絶対評価基準
(評点):(評価)
6:非常に良い
5:良い
4:やや良い
3:普通
2:やや悪い
1:悪い
0:非常に悪い
(b)4段階判定基準
平均値が5.1点以上 :非常に良い(◎)
平均値が3.1点以上5.1点未満:良い(○)
平均値が1.1点以上3.1点未満:やや悪い(△)
平均値が1.1点未満 :悪い(×)
【0035】
【表1】

【0036】
上記表1より実施例1〜10は比較例1〜8と比較して、スキンケア効果、肌の明るさや透明感の改善効果、及び使用感に優れた皮膚外用剤であることを示した。
【0037】
実施例11〜16
下記組成の皮膚外用剤を常法により製造した。
【0038】
実施例11(化粧水)
(成分) (配合量%)
イソソルビド 0.01
ニコチン酸アミド 0.5
アスコルビン酸グルコシド 2.0
エタノール 10.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(80E.O.) 1.0
モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 0.5
ポリオキシエチレンメチルグルコシド(20E.O.)(*1) 0.5
1,3−ブチレングリコール 4.0
ジプロピレングリコール 5.0
フェノキシエタノール 0.3
水酸化カリウム 0.3
オウバクエキス(*2) 0.2
ディオスコレアコンポジタエキス(*3) 0.1
N−アセチルグルコサミン(*4) 0.1
豆乳発酵液(*5) 0.1
オレンジ果汁(*6) 0.01
酵母エキス(*7) 0.01
海藻エキス(*8) 0.01
チョウジエキス(*9) 0.01
精製水 残余
*1;グルカムE−20(アマコール社製)
*2;オウバク抽出液J(丸善製薬社製)
*3;ディオスコレアコンポジタ根エキス(三井化学社製)
*4;マリンスウィートF(焼津水産社製)
*5;豆乳発酵液(三省製薬社製)
*6;ホモフルーツ(オレンジ)N(香栄興業社製)
*7;ディスムチンBTJ(ペンタファーム社製)
*8;マリンパージ(一丸ファルコス社製)
*9;チョウジ抽出液(丸善製薬社製)
【0039】
実施例12(乳液)
(成分) (配合量%)
ジイソプロピリデンマンニトール 0.5
グリチルリチン酸三ナトリウム 0.2
L-アスコルビン酸硫酸エステルニナトリウム 0.5
水素添加大豆リン脂質(*10) 1.0
コレステロール 0.3
シクロペンタポリシロキサン 1.0
オリーブ油 2.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
ジプロピレングリコール 5.0
濃グリセリン 5.0
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(*11) 0.1
カルボキシビニルポリマー(*12) 0.02
キサンタンガム 0.1
水酸化カリウム 0.05
エデト酸二ナトリウム 0.02
パラオキシ安息香酸メチル 0.1
ラン抽出液(*13) 0.3
マツエキス(*14) 0.3
オクラエキス(*15) 0.3
オリーブ葉エキス(*16) 0.2
オトギリソウエキス(*17) 0.2
ユズエキス(*18) 0.2
メマツヨイグサ抽出液(*19) 0.1
アボカドエキス(*20) 0.1
ゲットウ葉エキス(*21) 0.1
ラフィノース(*22) 0.05
チャ実エキス(*23) 0.01
ツバキエキス(*24) 0.01
香料 0.05
精製水 残余
*10;レシノール S10E(日本サーファクタント社製)
*11;PEMULEN TR−1(G.F.Goodrich社製)
*12;シンタレンL(3V SIGMA社製)
*13;ファルコレックス ラン(一丸ファルコス社製)
*14;ファルコレクスマツB(一丸ファルコス社製)
*15;フィトヒアロンB(一丸ファルコス社製)
*16;オリーブ葉抽出液BG(丸善製薬社製)
*17;ファルコレックスオトギリソウB(一丸ファルコス社製)
*18;ユズ抽出液(丸善製薬社製)
*19;ルナホワイトB(丸善製薬社製)
*20;ファルコレックス アボガドB(一丸ファルコス社製)
*21;月桃葉抽出液BG(丸善製薬社製)
*22;オリゴGGF(旭化成工業社製)
*23;茶の実抽出物(丸善製薬社製)
*24;ツバキ種子抽出物(丸善製薬社製)
【0040】
実施例13(クリーム)
(成分) (配合量%)
イソソルビド 3.0
ジイソプロピリデンマンニトール 2.0
グリチルリチン酸アンモニウム 0.3
N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム 0.5
モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 2.0
ポリオキシエチレンセチルエーテル(2E.O.) 2.0
モノステアリン酸グリセリル 1.0
ベヘニルアルコール 3.0
ワセリン 3.0
サラシミツロウ 1.0
パルミチン酸セチル 0.5
スクワラン 7.0
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 3.0
ジメチルポリシロキサン 3.0
マルチトール液 3.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
ジプロピレングリコール 5.0
キサンタンガム 0.2
フェノキシエタノール 0.5
エデト酸二ナトリウム 0.02
グリシン(*25) 0.01
L−プロリン(*26) 0.01
L−アラニン(*27) 0.01
シルク抽出液(*28) 0.3
酵母エキス(*29) 0.1
パルミトイルペンタペプチド−3(*30) 0.1
アルテアエキス(*31) 0.1
ウーロン茶エキス(*32) 0.1
精製水 残余
*25;グリシン(有機合成薬品工業社製)
*26;L−プロリン(味の素社製)
*27;L−アラニン(味の素社製)
*28;シルクプロテインエキス(一丸ファルコス社製)
*29;TONISKIN(Silab社製)
*30;MATRIXYL(クローダジャパン社製)
*31;アルテア抽出液(香栄興業社製)
*32;ウーロン茶抽出液BG(丸善製薬社製)
【0041】
実施例14(乳液)
(成分) (配合量%)
イソソルビド 10.0
グリチルリチン酸ジカリウム 0.2
ラウロイル−L−グルタミン酸ナトリウム 0.3
ステアリン酸 1.0
モノステアリン酸グリセリル 1.5
コレステロール 1.0
ベヘニルアルコール 1.0
ワセリン 1.5
スクワラン 10.0
ジメチルポリシロキサン 2.0
キサンタンガム 0.1
ベントナイト 0.5
フェノキシエタノール 0.2
パラオキシ安息香酸メチル 0.1
セイヨウニワトコエキス(*33) 0.2
ホオノキ抽出液(*34) 0.2
カンゾウ抽出末(*35) 0.2
コムギ胚芽エキス(*36) 0.2
ヨクイニンエキス(*37) 0.2
ユキノシタエキス(*38) 0.2
スイカズラエキス(*39) 0.2
ジオウエキス(*40) 0.2
精製水 残余
*33;ニワトコ抽出液BG90(丸善製薬社製)
*34;ファルコレックスホオノキB(一丸ファルコス社製)
*35;カンゾウ抽出液(丸善製薬社製)
*36;クラリスキン(Silab社製)
*37;ヨクイニン抽出液BG−S(丸善製薬社製)
*38;ユキノシタエキス(一丸ファルコス社製)
*39;ファルコレックス スイカズラSB(一丸ファルコス社製)
*40;ジオウ抽出液BG−J(丸善製薬社製)
【0042】
実施例15(クリーム)
(成分) (配合量%)
ジイソプロピリデンマンニトール 2.0
グリチルリチン酸 0.3
グリチルレチン酸 0.2
水素添加大豆リン脂質(*41) 2.0
コレステロール 1.0
ベヘニルアルコール 2.0
イソステアリン酸 2.0
パルミチン酸 0.3
パルミチン酸セチル 1.0
長鎖分岐脂肪酸(12〜31)コレステリル 10.0
ミリスチン酸オクチルドデシル 2.0
トリイソステアリン酸グリセリル 1.0
スクワラン 5.0
濃グリセリン 3.0
1,3−ブチレングリコール 4.0
ジプロピレングリコール 5.0
カルボキシビニルポリマー 0.2
キサンタンガム 0.2
水酸化カリウム 0.2
フェノキシエタノール 0.3
エデト酸二ナトリウム 0.02
ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液(*42) 0.1
海藻エキス(*43) 0.1
β−カロチン(*44) 0.001
クチナシエキス(*45) 0.1
タイムエキス(*46) 0.1
チンピエキス(*47) 0.1
香料 0.1
精製水 残余
*41;コートソームNC−21(日本油脂社製)
*42;DSHC(N)(EXSYMOL社製)
*43;LAMINAINE−BG(Biotech Marine社製)
*44;β−カロチン(ロッシュ社製)
*45;サンシシ抽出液BG(丸善製薬社製)
*46;タチジャコウソウ抽出液BG(丸善製薬社製)
*47;チンピ抽出液BG40(丸善製薬社製)
【0043】
実施例16(W/Oクリーム)
(成分) (配合量%)
イソソルビド 1.0
ジイソプロピリデンマンニトール 3.0
グリチルレチン酸ステアリル 0.2
アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム 3.0
ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン) 10.0
メチルポリシロキサン共重合体(*48)
シクロペンタシロキサン 15.0
メチルフェニルポリシロキサン(*49) 5.0
架橋型シリコーン末(*50) 2.0
パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 1.0
オリーブ油 5.0
ジプロピレングリコール 7.0
濃グリセリン 5.0
塩化ナトリウム 1.0
塩化マグネシウム 0.2
パラオキシ安息香酸メチル 0.1
加水分解コンキオリン液(*51) 0.1
センブリエキス(*52) 0.1
ゴレンシ葉エキス(*53) 0.1
キイチゴエキス(*54) 0.1
トウニンエキス(*55) 0.1
アロエエキス(*56) 0.1
精製水 残余
*48;シリコンBY22−008(東レ・ダウ・コーニング・シリコーン社製)
*49;シリコンFZ−209(日本ユニカー社製)
*50;トレフィルE507(東レ・ダウ・コーニング・シリコーン社製)
*51;真珠たん白抽出液K(丸善製薬社製)
*52;スウェルチノーゲンKM(丸善製薬社製)
*53;スターフルーツ葉抽出液BG30(丸善製薬社製)
*54;ファルコレックス キイチゴB(一丸ファルコス社製)
*55;ファルコレックス トウニン B(一丸ファルコス社製)
*56;ベラゲルリキッド(DRマディスラボラトリーズ社製)
【0044】
実施例11〜16で得られた皮膚外用剤は、いずれもスキンケア効果に優れ、かつ肌本来の明るさや透明感のある健康的な肌を取り戻す効果に優れたものであった。
【0045】
尚、実施例中の香料は、下記処方のものを用いた。
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、化粧水、乳液、クリーム、美容液等の皮膚外用剤として医薬品、医薬部外品や化粧品等に用いることができ、スキンケア効果に優れ、かつ肌本来の明るさや透明感のある健康的な肌を取り戻す効果に優れた皮膚外用剤を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)及び(B):(A)下記一般式(1)または一般式(2)でで表される糖アルコール誘導体から選ばれるシワ改善物質、(B)血行促進成分を含有することを特徴とする皮膚外用剤。
【化1】

【化2】

(但し、nは1〜5である。)
【請求項2】
更に、(A)がイソソルビド、またはジイソプロピリデンマンニトールから選ばれる一種以上のシワ改善物質である請求項1記載の皮膚外用剤。
【請求項3】
更に、(B)がグリチリチン酸及びその誘導体、グリチルレチン酸及びその誘導体、トコフェロール及びその誘導体、ニコチン酸及びその誘導体から選ばれる一種以上の血行促進成分である請求項1〜2記載の皮膚外用剤。
【請求項4】
更に、(C)美白成分を含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の皮膚外用剤。
【請求項5】
更に、(D)保湿剤を含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の皮膚外用剤。

【公開番号】特開2008−81474(P2008−81474A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−266108(P2006−266108)
【出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】