説明

監視制御装置用音声出力方法およびその装置

【課題】連続した複数の音声情報データから異常発生の場所や内容を容易に特定できると共に、音量つまみの戻し忘れ発生を防止した監視制御装置用音声出力方法およびその装置を提供する。
【解決手段】過去に監視制御装置1が生成した音声情報データを記憶蓄積した音声情報過去データ記憶部6と、当該記憶部6に記録する音声情報記録手段7と、今回受信した音声情報データと比較し所定時間前に同種類の音声情報データがあると判定した場合に音量値を通常よりも小さく設定する音声情報比較手段8と、この音声情報比較手段8による音量値に基づいて音声情報データを音声出力する音声出力手段10とを有し、音声情報比較手段8により第一報は通常の音量値で行い、それ以降の同種音声情報データについては音声情報比較手段8により連続作成された音声情報データの中から重要度の低い同種類の音声出力値を抑える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視制御装置からの音声情報データに基づいて音声出力する監視制御装置用音声出力方法およびその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の監視制御装置用音声出力装置は、監視制御装置がプラント設備の異常状態を検知すると、検知した異常に対応する音声情報データを一定の音量値で出力するようにしている。多くの場合、一つの異常要因に関連して複数の異常が発生するため、短時間に連続して同種類の音声情報データを音声出力することになる。このとき、監視制御装置によってプラントを監視している指令員は、音声情報データの出力によって異常の概略内容を把握し、監視制御装置の画面を操作して詳細情報確認を目視で行う必要がある。しかし、画面情報により詳細分析を行なっている指令員にとっては、目視確認中に連続して出力されてくる同種類の音声情報データには冗長な情報が多いため、音声情報データを不要と判断した場合、指令員が音声出力装置の音量調節つまみを直接操作して出力される音声情報データの音量値を制限していた。尚、一般的な音声出力装置として様々な状況によって音量値を制御することは知られている(例えば、特許文献1および特許文献2を参照)。
【特許文献1】特開平5−172619号公報
【特許文献2】特開平9−81875号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の監視制御装置用音声出力装置は、全ての音声情報データを一定の音量値で音声出力してため、複数の音声情報データが連続して音声出力された場合、指令員がこれを聞き分けて異常発生場所や種類を特定するのが非常に困難である。また、指令員が音声出力装置の音量調整つまみを直接操作し音量制限を行った場合、続いて出力されるものの中で種類の異なる音声情報データを聞き逃したり、音量つまみの戻し忘れといったヒューマンエラーが発生する可能性がある。
【0004】
本発明の目的は、連続した複数の音声情報データから異常発生の場所や内容を容易に特定可能にすることができると共に、音量つまみの戻し忘れといったヒューマンエラーの発生を防止した監視制御装置用音声出力方法およびその装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目標を達成するために本発明は、監視制御装置から受信した音声情報データを音声出力する監視制御装置用音声出力方法において、上記監視制御装置からの連続した一連の音声情報データを受信したとき、その最初の音声情報データは通常の音量値で音声出力し、それ以降、最初の音声情報データと同種類であると判別した音声情報データは、少なくともその一部を通常の音量値よりも小さな音量値で音声出力するようにしたことを特徴とする。
【0006】
また請求項2に記載の本発明は、監視制御装置から受信した音声情報データを通常の音量値で音声出力する監視制御装置用音声出力方法において、上記監視制御装置からの連続した一連の音声情報データを受信したとき、その最初の音声情報データは通常の音量値で音声出力し、それ以降、最初の音声情報データと同一であると判別した音声情報データは、その音声出力を抑制するようにしたことを特徴とする。
【0007】
さらに請求項3に記載の本発明は、監視制御装置から受信した音声情報データを音声出力する監視制御装置用音声出力装置において、過去に上記監視制御装置が生成した音声情報データを記憶蓄積した音声情報過去データ記憶部と、上記監視制御装置が生成した音声情報データを受信して音声情報過去データ記憶部に記録する音声情報記録手段と、今回受信した音声情報データと比較して所定時間前に同種類の音声情報データがあると判定した場合にその音声情報データの少なくともその一部の音量値を通常値よりも小さく設定する音声情報比較手段と、この音声情報比較手段による音量値に基づいて音声情報データを出力する音声出力手段とを有して構成したことを特徴とする。
【0008】
さらに請求項4に記載の本発明は、監視制御装置から受信した音声情報データを音声出力する監視制御装置用音声出力装置において、過去に上記監視制御装置が生成した音声情報データを記憶蓄積した音声情報過去データ記憶部と、上記監視制御装置が生成した音声情報データを受信して上記音声情報過去データ記憶部に記録する音声情報記録手段と、今回受信した音声情報データと比較して所定時間内の同一の音声情報データがあることを検出する音声情報比較手段と、この音声情報比較手段による検出があった場合にその音声情報データの音声出力を抑制する音声出力手段とを有して構成したことを特徴とする。
【0009】
さらに請求項5に記載の本発明は、請求項3または請求項4のいずれか一方に記載のものにおいて、上記音声情報比較手段により決定した音量値を実際に保持していた制限時間を上記音声情報過去データ記憶部に書き込むと共に、この制限時間を考慮して設定時間を更新する制限時間調整手段を設け、上記音声出力手段は、上記音声情報比較手段による音量値と上記制限時間調整手段による制限時間に基づいて音声情報データを音声出力するように構成したことを特徴とする。
【0010】
さらに請求項6に記載の本発明は、請求項3に記載のものにおいて、上記音声情報比較手段によって同種類の音声情報データと判定された場合、その音声情報データを構成する複数に区分されたフレーズ内に含まれた重要な語句を判定し、その重要な語句を含んだフレーズの音量値を通常の音量値に戻すフレーズ識別手段を設け、上記音声出力手段は、上記音声情報比較手段および上記フレーズ識別手段による出力音量値に基づいて音声情報データを音声出力するように構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明による監視制御装置用音声出力装置は、最初の音声情報データに続く他の音声情報データのうち同種類の音声情報データを抽出し、その少なくとも一部を通常の音量値よりも小さくして音声出力するようにしたため、監視制御装置からの単発の音声情報データに対しても正しく音声出力手段に送信することができ、また連続して作成された音声情報データの中から重要度の低い同種類のものの音量値を抑えて、連続する音声出力を聞き分けて音声情報データから異常発生の場所や内容を容易に特定可能にすることができると共に、音量調整つまみを操作した場合とほぼ同様の効果を期待できるので、音量調整つまみを操作する必要がなく、その戻し忘れといったヒューマンエラーの発生を防止することができる。
【0012】
請求項2に記載の本発明による監視制御装置用音声出力装置は、最初の音声情報データに続く他の音声情報データのうち同一の音声情報データを抽出し、この音声出力を抑制するようにしたため、監視制御装置からの単発の音声情報データに対しても正しく音声出力手段に送信することができ、また連続して作成された音声情報データの中から重要度の低い同一のものの音声出力を抑止または可能な範囲で小さくしたりすることができ、これによって連続する音声出力を聞き分けて音声情報データから異常発生の場所や内容を容易に特定可能にすることができると共に、音量調整つまみを操作した場合とほぼ同様の効果を期待できるので、音量調整つまみを操作する必要がなく、その音量つまみの戻し忘れといったヒューマンエラーの発生を防止することができる。
【0013】
また請求項3に記載の本発明による監視制御装置用音声出力装置は、音声情報比較手段によって最初の音声情報データは通常の音量値で音声出力することができ、しかも、それ以降の同種類の音声情報データについては音声情報比較手段によって判別して、連続して作成された音声情報データの中から重要度の低い同種類のものの音声出力値を抑えることができるので、指令員が連続する音声出力を聞き分けて異常発生場所や種類を特定するのが非常に容易になり、また、音量調整つまみを操作した場合とほぼ同様の効果を期待できるので、音量調整つまみを操作する必要がなく、その音量つまみの戻し忘れといったヒューマンエラーの発生を防止することができる。
【0014】
さらに請求項4に記載の本発明による監視制御装置用音声出力装置は、音声情報比較手段によって最初の音声情報データは通常の音量値で音声出力することができるが、それ以降の同一の音声情報データについては音声情報比較手段によって判別して、連続して作成された音声情報データの中から重要度の低い同一のものの音声出力値を抑止または十分制限することができるので、指令員が連続する音声出力を容易に聞き分けて異常発生場所や種類を特定するのが非常に容易になり、また、音量調整つまみを操作した場合とほぼ同様の効果を期待できるので、音量調整つまみを操作する必要がなく、その音量つまみの戻し忘れといったヒューマンエラーの発生を防止することができる。
【0015】
さらに請求項5に記載の本発明による監視制御装置用音声出力装置は、新たな音声情報データの書き込みに関連して制限時間調整手段によって制限時間を更新するようにし、この更新された制限時間に基づいて音声出力手段により音声情報データを音声出力するようにしてため、音声情報過去データ記憶部内に十分な量のデータがなくても、徐々に最新の制限時間を用いて新たな設定時間に更新することができる。
【0016】
さらに請求項6に記載の本発明による監視制御装置用音声出力装置は、音声情報比較手段によって連続して作成された音声情報データの中から重要度の低い同種類のものの音声出力値を抑え、またフレーズ識別手段によって重要な語句を含んだフレーズの音量値を通常の音量値に戻すことができるので、指令員が連続する音声出力を聞き分けて異常発生場所や種類を特定するのが非常に容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の最良の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態による監視制御装置用音声出力装置の構成を示す概略図である。
監視制御装置1には、回線3を介して接続した複数のプラント4a〜4nと、各プラント4a〜4nにそれぞれ設けられた制御と監視の対象である被制御機器5a〜5nとが接続されている。監視制御装置1は、各被制御機器5a〜5nで発生した異常を検出した場合、この異常に対応する音声情報データを生成して音声出力装置2に出力し、これを受けた音声出力装置2は音声出力するようにしている。
【0018】
この音声出力装置2は、過去に監視制御装置1が生成した音声情報データを記憶蓄積した音声情報過去データ記憶部6と、監視制御装置1が生成した音声情報データを受信して音声情報過去データ記憶部6に記録する音声情報記録手段7と、今回受信した音声情報データと比較して所定時間前に同種類の音声情報データがあると判定した場合にその音声情報データの音量値を通常よりも小さく設定する音声情報比較手段8と、この音声情報比較手段8により決定した音量値を実際の保持していた制限時間を音声情報過去データ記憶部6に書き込むと共に、この制限時間を考慮して設定時間を更新する制限時間調整手段9と、少なくとも音声情報比較手段8による音量値と、望ましくは制限時間調整手段9による制限時間を付加して音声情報データを音声出力する音声出力手段10とを有して構成している。
【0019】
図2は、上述した音声情報過去データ記憶部6を模式的に示す説明図である。
この音声情報過去データ記憶部6は、そのデータベース11内に音声情報記憶部12と、制限時間記憶部13と、制限時間設定記憶部14とを有している。この音声情報記憶部12は、異常を検出したプラント1a〜1nを特定するプラント番号15と、この特定したプラントの異常に関連した種別16と、この特定したプラントの異常に関連した異常検出または回復などの区別を扱う内容12aと、その異常発生の時刻12bとを格納保持している。また制限時間記憶部13は、異常を検出したプラント1a〜1nを特定するプラント番号15と、この特定したプラントの異常に関連した種別16と、この種別16に対して実際に出力音量を制限した制限時間13aと、その計測を行った計測日時13bとを格納保持している。さらに制限時間設定記憶部14は、異常を検出したプラント1a〜1nを特定するプラント番号15と、この特定したプラントの異常に関連した種別16と、制限時間記憶部13における制限時間13aの実績値から最長制限時間を選出して設定した設定時間14aとを格納保持している。
【0020】
同図において、音声情報記憶部12、制限時間記憶部13および制限時間設定記憶部14は、異常を検出したプラント1a〜1nを特定するプラント番号15と、この特定したプラントの異常に関連した種別16と共通に管理しており、これら両者が一致する音声情報データを同種類の音声情報データと称し、これらにさらに内容12aを加えて一致する音声情報データを同一の音声情報データと称している。プラント番号15が「1」で種別16が「AA」の制限時間13aとしては内容12aの違いなどによって例えば「600」秒と「1000」秒などがある。図1に示した制限時間調整手段9は、実際に音声出力を制限した新たな音声情報データが音声情報過去データ記憶部6に格納される度に作動して制限時間記憶部13の制限時間13aを記憶し、制限時間設定記憶部14の設定時間14aを更新する。ここで制限時間調整手段9は、制限時間設定記憶部14におけるプラント番号15が「1」で種別16が「AA」の設定時間14aとして、過去の音声情報データの中での最長時間「1000」秒を設定しているものとする。
【0021】
図3は、一つの異常要因に関連して短時間、例えば5分以内に連続して同種類の音声情報データが監視制御装置1から音声出力装置2に入力された場合の監視制御装置用音声出力装置の処理動作を示すフローチャートである。この場合の音声出力装置2は、同種類の音声情報データを判別して出力音量値を通常よりも小さく制限するようにしている。
【0022】
先ず、監視制御装置1が検出した異常に対応する最初の音声情報データを音声出力装置2に送信すると、音声出力装置2の音声情報記録手段7はステップS1で音声情報データを受信する。音声情報比較手段8は、所定時間、例えば異常要因に関連して短時間に連続して作成される一連の音声情報データが作成される可能性のある経験的時間を予め設定しており、ステップS2で音声情報記録手段7で受信した音声情報データと同種類のものが、上述した所定時間前の音声情報データにあるか否かを判定する。このときの音声情報データが一連のものの最初である場合、所定時間内に同種類の音声情報データはないので、ステップS5で音声出力手段10は音量値を通常値のままの設定として、ステップS6で音声情報記録手段7から受け取った最初の音声情報データを通常の音量値で音声出力する。その後、音声情報記録手段7は、ステップS7で最初の音声情報データを図2に示した音声情報過去データ記憶部6のデータベース11内に格納する。例えば、最初の音声情報データはプラント番号15が「1」で種別16が「AA」であったとすると、音声情報記録手段7はこれを他の情報と共に音声情報記憶部12に格納する。
【0023】
その後、短時間に連続して作成された一連の二番目の音声情報データが監視制御装置1から音声出力装置2に送信されると、音声出力装置2の音声情報記録手段7はステップS1でこれを受信し、ステップS2で音声情報比較手段8は、上述した所定時間前の過去の音声情報データ内に二番目の音声情報データと同種類のものがあるか否かを判定する。ここで、二番目の音声情報データのプラント番号15が「1」で種別16が「AA」であったとすると、図2の音声情報記憶部12には所定時間内の発生時刻12bにプラント番号15が「1」で種別16が「AA」の最初の音声情報データが格納されているため、音声情報比較手段8は同種類の音声情報データがあると判定する。また音声情報比較手段8は、制限時間設定部14の同種類の音声情報データに対応する設定時間14aの「1000」秒を取り出して音声出力手段10に送信する。
【0024】
次いで音声情報比較手段8は、ステップS3で最初の音声情報データの音声出力からの経過時間が所定時間内か否かを判定する。これは図2に示した音声情報記憶部12の発生時刻12bと上述した所定時間を比較するもので、短時間に連続して作成された一連の二番目の音声情報データであるから最初の音声情報データの音声出力からの経過時間が所定時間内であると判定され、この結果を音声出力手段10に送信する。
【0025】
音声情報比較手段8からの両信号を受信した音声出力手段10は、ステップS4で通常よりも小さく制限した音量値とし、この音量値を保持する設定時間を「1000」秒とし、ステップS6で音声情報記録手段7が受信した音声情報データを音声出力する。その後、音声情報記憶部7はステップS7で二番目の音声情報データを音声情報記憶部12に格納する。
【0026】
このとき、図1に示した制限時間調整手段9は、図5に示したフローチャートに示すようにステップS8で制限時間記憶部13に音量値を実際に制限した制限時間13aを他の情報と共に格納し、ステップS9で、新たに格納した音声情報データの制限時間13aを考慮して最長時間である新たな設定時間14aを算出する。その後、制限時間調整手段9は、音声情報過去データ記憶部6における制限時間設定記憶部14の設定時間14aを新たに算出した設定時間として更新する。
【0027】
上述したステップS2の判定で、音声情報比較手段8が所定時間前の過去の音声情報データに同種類のものがないと判定した場合は、音量制限しない音声情報データとし、ステップS5で音声出力手段10は出力音量値を通常値のままの設定として、ステップS6で音声情報記録手段7から受け取った二番目の音声情報データを通常の音量値で音声出力する。その後、音声情報記録手段7は、ステップS7で二番目の音声情報データを図2に示した音声情報過去データ記憶部6の音声情報記憶部12に格納する。
【0028】
また上述したステップS3の判定で、最初の音声情報データの音声出力からの経過時間が所定時間外であると判定した場合は、短時間に連続して作成された一連の二番目の音声情報データではなく新たな音声情報データとし、同様にステップS5で音声出力手段10は音量値を通常値のままの設定として、ステップS6で音声情報記録手段7から受け取ったこの音声情報データを通常の音量値で音声出力する。その後、音声情報記録手段7は、ステップS7でこの音声情報データを図2に示した音声情報過去データ記憶部6の音声情報記憶部12に格納する。
【0029】
その後の一連の音声情報データについても、図3に示したフローチャートに従って同様に処理する。
【0030】
上述した監視制御装置用音声出力装置の処理動作からも分かるように、一つの異常要因に関連して短時間に連続して同種類の音声情報データを出力することになる場合、監視制御装置1から音声出力装置2に送信する音声情報データの数を制限することも考えられるが、本発明による監視制御装置用音声出力方法では、最初の音声情報データに続く他の音声情報データのうち同種類の音声情報データを抽出し、少なくともその一部を通常の音量値よりも小さくして音声出力するようにしたため、監視制御装置1からの単発の音声情報データに対しても正しく音声出力装置2に送信することができ、また連続して作成された音声情報データの中から重要度の低い同種類のものの音声出力値を抑えて、連続する音声出力を聞き分けて音声情報データから異常発生の場所や内容を容易に特定可能にすることができると共に、音量調整つまみを操作した場合とほぼ同様の効果を期待できるので、音量調整つまみを操作する必要がなく、その音量つまみの戻し忘れといったヒューマンエラーの発生を防止することができる。
【0031】
また、上述した監視制御装置用音声出力方法を実施するための監視制御装置用音声出力装置は、過去に監視制御装置1が生成した音声情報データを記憶蓄積した音声情報過去データ記憶部6と、監視制御装置1が生成した音声情報データを受信して音声情報過去データ記憶部6に記録する音声情報記録手段7と、今回受信した音声情報データと比較して所定時間前に同種類の音声情報データがあると判定した場合にその音声情報データの音量値を通常値よりも小さく設定する音声情報比較手段8と、この音声情報比較手段8による出力音量値に基づいて音声情報データを音声出力する音声出力手段10とを有して構成したため、音声情報比較手段8によって最初の音声情報データは通常の音声出力値で行うことができ、しかも、それ以降の同種類の音声情報データについては音声情報比較手段8によって判別して、連続して作成された音声情報データの中から重要度の低い同種類のものの音声出力値を抑えることができるので、指令員が連続する音声出力を聞き分けて異常発生場所や種類を特定するのが非常に容易になり、また、音量調整つまみを操作した場合とほぼ同様の効果を期待できるので、音量調整つまみを操作する必要がなく、その音量つまみの戻し忘れといったヒューマンエラーの発生を防止することができる。
【0032】
また、本発明による監視制御装置用音声出力装置は、上述した構成に加えて音声情報比較手段8により決定した出力音量を実際の保持していた制限時間を音声情報過去データ記憶部6に書き込むと共に、この制限時間を考慮して設定時間を更新する制限時間調整手段9を設け、音声出力手段10は、音声情報比較手段8による出力音量と制限時間調整手段9による制限時間に基づいて音声情報データを出力するように構成したため、音声情報過去データ記憶部6内に十分な量のデータがなくても、徐々に最新の制限時間を用いて新たな設定時間に更新することができる。言い換えると、音声情報過去データ記憶部6内に完全なデータが格納されているならば、制限時間設定記憶部14によって設定時間14aをその都度更新しなくてもよい。
【0033】
図4は、本発明の他の実施の形態による監視制御装置用音声出力装置の処理動作を示すフローチャートであり、この実施の形態における音声出力装置2は、連続して出力される音声情報データの中から同一の音声情報データのみを判別して抽出し、その出力を抑止または十分小さくしてするようにしたものである。先の実施の形態における処理と同等の処理については同一符号を付けて詳細な説明を省略する。
【0034】
先ず、監視制御装置1が検出した異常に対応する最初の音声情報データを音声出力装置2に送信すると、音声出力装置2の音声情報記録手段7はステップS1で音声情報データを受信する。音声情報比較手段8は、所定時間、例えば異常要因に関連して短時間に連続して作成される一連の音声情報データが作成される可能性のある経験的時間を予め設定しており、ステップS11で音声情報記録手段7で受信したものと同一の音声情報データが、上述した所定時間内の音声情報データにあるか否かを判定する。このときの音声情報データが一連のものの最初である場合、所定時間内に同種類の音声情報データはないので、ステップS5で音声出力手段10は出力音量を通常値のままの設定として、ステップS6で音声情報記録手段7から受け取った最初の音声情報データを通常の音量値で音声出力する。その後、音声情報記録手段7は、ステップS7で先の実施の形態の場合と同様に最初の音声情報データを図2に示した音声情報過去データ記憶部6の音声情報記憶部12に他の情報と共に格納する。
【0035】
その後、短時間に連続して作成された一連の二番目の音声情報データが監視制御装置1から音声出力装置2に送信されると、音声出力装置2の音声情報記録手段7はステップS1でこれを受信し、ステップS11で音声情報比較手段8は、上述した所定時間前の音声情報データ内に二番目のものと同一の音声情報データがあるか否かを判定する。ここで、音声情報記憶部12に格納した最初の音声情報データが二番目の音声情報データと同一であった場合、音声情報比較手段8は同一の音声情報データがあると判定する。また音声情報比較手段8は、制限時間設定部14の同一の音声情報データに対応する設定時間14aの「1000」秒を取り出して音声出力手段10に送信する。
【0036】
次いで音声情報比較手段8は、ステップS3で最初の音声情報データの音声出力からの経過時間が所定時間内か否かを判定する。これは図2に示した音声情報記憶部12の発生時刻12bと上述した所定時間を比較するもので、短時間に連続して作成された一連の二番目の音声情報データであるから最初の音声情報データの音声出力からの経過時間が所定時間内であると判定され、この結果を音声出力手段10に送信する。
【0037】
音声情報比較手段8からの両信号を受信した音声出力手段10は、ステップS12で音声出力を抑止または十分小さくし、この音量抑制時間として設定時間を「1000」秒を使用する。この抑制は、音声情報記録手段7が受信した音声情報データを音声出力手段10に出力しないようにしたり、音量値を零付近としたりして行う。その後、図1に示した音声情報記憶部7はステップS7で二番目の音声情報データを音声情報記憶部12に格納し、図1に示した制限時間調整手段9は、先の実施の形態の場合と同様に制限時間記憶部13に音量値を実際に制限した制限時間13aを他の情報と共に格納し、新たに格納した音声情報データの制限時間13aを考慮して最長時間である新たな設定時間14aを算出し、その後、音声情報過去データ記憶部6における制限時間設定記憶部14の設定時間14aを新たに算出した設定時間として更新する。
【0038】
上述したステップS11の判定で、音声情報比較手段8が所定時間前の過去の音声情報データに同一のものがないと判定した場合は、先の実施の形態と同様にステップS5で音声出力手段10は出力音量値を通常のままの設定として、ステップS6で音声情報記録手段7から受け取った二番目の音声情報データを通常の音量値で音声出力する。その後、音声情報記録手段7は、ステップS7で二番目の音声情報データを図2に示した音声情報過去データ記憶部6の音声情報記憶部12に格納する。
【0039】
また上述したステップS3の判定で、最初の音声情報データの音声出力からの経過時間が所定時間外であると判定した場合は、先の実施の形態の場合と同様に短時間に連続して作成された一連の二番目の音声情報データではなく新たな音声情報データとし、ステップS5で音声出力手段10は出力音量値を通常のままの設定として、ステップS6で音声情報記録手段7から受け取ったこの音声情報データを通常の音量値で音声出力する。その後、音声情報記録手段7は、ステップS7でこの音声情報データを図2に示した音声情報過去データ記憶部6の音声情報記憶部12に格納する。
【0040】
この実施の形態による本発明の監視制御装置用音声出力方法では、最初の音声情報データに続く他の音声情報データのうち同一の音声情報データを抽出し、この音声出力を抑止または十分小さくするようにしたため、監視制御装置1からの単発の音声情報データに対しても正しく音声出力装置2に送信することができ、また連続して作成された音声情報データの中から重要度の低い同一のものの音声出力値を除いて、連続する音声出力を聞き分けて音声情報データから異常発生の場所や内容を容易に特定可能にすることができると共に、音量調整つまみを操作した場合とほぼ同様の効果を期待できるので、音量調整つまみを操作する必要がなく、その音量つまみの戻し忘れといったヒューマンエラーの発生を防止することができる。
【0041】
また、上述した監視制御装置用音声出力方法を実施するための監視制御装置用音声出力装置は、過去に監視制御装置1が生成した音声情報データを記憶蓄積した音声情報過去データ記憶部6と、監視制御装置1が生成した音声情報データを受信して音声情報過去データ記憶部6に記録する音声情報記録手段7と、今回受信した音声情報データと比較して所定時間前に同一の音声情報データがあることを検出する音声情報比較手段8と、この音声情報比較手段8による検出があった場合にその音声情報データの音声出力を抑制する音声出力手段10とを有して構成したため、音声情報比較手段8によって第一報は通常の音声出力値で行うことができるが、それ以降の同一の音声情報データについては音声情報比較手段8によって判別して、連続して作成された音声情報データの中から重要度の低い同一のものの音量を抑止することができるので、指令員が連続する他の音声出力を容易に聞き分けて異常発生場所や種類を特定するのが非常に容易になる。
【0042】
また、この監視制御装置用音声出力装置でも、上述した構成に加えて音声情報比較手段8により決定した出力音量を実際の保持していた制限時間を音声情報過去データ記憶部6に書き込むと共に、この制限時間を考慮して設定時間を更新する制限時間調整手段9を設け、音声出力手段10は、音声情報比較手段8による出力音量と制限時間調整手段9による制限時間に基づいて音声情報データを音声出力するように構成したため、音声情報過去データ記憶部6内に十分な量のデータがなくても、徐々に最新の制限時間を用いて新たな設定時間に更新することができる。
【0043】
図6は、本発明のさらに他の実施の形態による監視制御装置用音声出力装置の処理動作を示すフローチャートであり、上述した図3および図4に示した処理動作を同時に行うようにしたものである。
音声出力装置2の音声情報記録手段7は、ステップS1で監視制御装置1からの最初の音声情報データを受信する。音声情報比較手段8は、所定時間、例えば異常要因に関連して短時間に連続して作成される一連の音声情報データが作成される可能性のある経験的時間を予め設定しており、ステップS13で音声情報記憶部12内の発生時間12bを参照して上述した所定時間内に発生した音声情報データがあるか否かを判定する。一連の最初の音声情報データであれば該当する音声情報データがないのでステップS5に進み、音声出力手段10は出力音量を通常値のままの設定として、ステップS6で音声情報記録手段7から受け取った最初の音声情報データを通常の音量値で音声出力する。
【0044】
その後、短時間に連続して作成された一連の二番目の音声情報データが監視制御装置1から音声出力装置2に送信されると、音声出力装置2の音声情報記録手段7はステップS1でこれを受信し、ステップS13で音声情報記憶部12内の発生時間12bを参照して上述した所定時間内に発生した音声情報データがあるか否かを判定する。ここでは一連の二番目の音声情報データであるため、所定時間内に発生した音声情報データがあると判定し、続くステップS14で音声情報比較手段8は、上述した所定時間内の音声情報データが同種類の音声情報データであるか否かを判定する。同種類の音声情報データでなければステップS5に進み、音声出力手段10は出力音量値を通常のままの設定として、ステップS6で音声情報記録手段7から受け取った二番目の音声情報データを通常の音量値で音声出力する。しかし、ここで、二番目の音声情報データが最初の音声情報データのプラント番号15および種別16とが一致する同種類の音声情報データであると判定すると、ステップS15ではさらに内容12aも含めて一致する同一の音声情報データであるか否かを判定する。
【0045】
このステップS15で同一の音声情報データでないと判定した場合、二番目の音声情報データは最初のものと同種類の音声情報データであるから、音声情報比較手段8は、ステップS4で制限時間設定部14の同種類の音声情報データに対応する設定時間14aの「1000」秒を取り出して音声出力手段10に送信すると共に、通常の音量値よりも小さく制限した音量値として音声出力手段10に送信する。これを受信した音声出力手段10は、通常の音量値よりも小さく制限した音量値とし、この音量値を保持する設定時間を「1000」秒とし、ステップS6で音声情報記録手段7が受信した音声情報データを音声出力する。
【0046】
一方、ステップS15で同一の音声情報データであると判定した場合、ステップS12で音声出力を抑止または十分小さくし、この音量抑制時間として設定時間「1000」秒を使用する。この抑制は、音声情報記録手段7が受信した音声情報データを音声出力手段10に出力しないようにしたり、音量値を零付近としたりして行う。その後の処理動作は、先の実施の形態の場合と同様であり、同等の処理には同一符号を付けて説明を省略する。
【0047】
この実施の形態による本発明の監視制御装置用音声出力装置は、ステップS4の音量を小さくした音声状態と、ステップS5の通常の音量の音声状態と、ステップS12の音量をほぼ無くした状態を得ることができるので、連続して受信した音声情報データがあった場合でも、二回目以降の音声情報データが同種類の場合は音量値を制限し、また同一の場合は音量を抑止または十分小さくして、決めの細かな音声制御を行うことができる。
【0048】
図7は、本発明のさらに他の実施の形態による監視制御装置用音声出力装置の処理動作を示すフローチャートである。図3に示した実施の形態では同種類の音声情報データであれば、その音声情報データ内の全てのフレーズについて同じ音量値に制限したが、この実施の形態では図3のステップS3とステップS4の間に挿入して使用され、一つの音声情報データを複数のフレーズに区分して、それぞれのフレーズ毎に望ましい音量として制御するようにしたものである。なお、先の実施の形態との同等物には同一符号を付けて詳細な説明を省略する。
【0049】
ステップS3で、二回目の音声情報データが最初の音声情報データと同種類で、しかも所定時間内に受信したものであった場合、図1に示した音声出力装置2内に新たに追加したフレーズ識別手段は、ステップS16でその二回目の音声情報データ内を検索してフレーズ毎に識別する。その後、このフレーズ識別手段は、ステップS17で複数に区分されたフレーズに重要な語句が含まれているかどうかを判定し、その結果、重要な語句が含まれていると判定した場合、ステップS18でその重要な語句を含んだフレーズの音量値を通常の音量値にし、それ以外のフレーズについては音声情報比較手段8によりステップS4で通常よりも小さく制限した音量値とする。ステップS17で重要な語句が含まれていないと判定した場合は、ステップS4に進んで音声情報データ全体を通常よりも小さく制限した音量値とする。
【0050】
上述したステップS16からステップS18の工程は、図6に示したステップS15とステップS4の間に挿入しても同様の効果を期待することができる。
【0051】
このような監視制御装置用音声出力方法によれば、最初の音声情報データに続く他の音声情報データのうち同種類の音声情報データを抽出し、その内の重要な語句を含むフレーズの音声出力を通常値とするようにし、また、その内のその他のフレーズについては音声出力を通常値よりも小さく制限したため、図3に示した実施の形態の場合は、同種類の音声情報データの全てを同一音量値とするのに対して、連続して作成された音声情報データの中から重要度の低い同種類のものの音声出力値を制限し、しかも、その内の重要語句については通常の音声出力値とすることができる。従って、同種類の音声情報データの少なくとも一部を通常よりも小さな音量値とすることになり、連続する音声出力を聞き分けて音声情報データから異常発生の場所や内容を容易に特定可能にすることができると共に、音量つまみの戻し忘れといったヒューマンエラーの発生を防止することができる。
【0052】
また、上述した監視制御装置用音声出力装置は、過去に監視制御装置1が生成した音声情報データを記憶蓄積した音声情報過去データ記憶部6と、監視制御装置1が生成した音声情報データを受信して音声情報過去データ記憶部6に記録する音声情報記録手段7と、今回受信した音声情報データと比較して所定時間前に同種類の音声情報データがあると判定した場合にその音声情報データの音量値を通常値よりも小さく設定する音声情報比較手段8と、複数に区分されたフレーズ内に重要な語句が含まれていると判定した場合にその重要な語句を含んだフレーズの音量値を通常の音量値にするフレーズ識別手段と、この音声情報比較手段8およびフレーズ識別手段による出力音量値に基づいて音声情報データを出力する音声出力手段10とを有して構成したため、音声情報比較手段8によって連続して作成された音声情報データの中から重要度の低い同種類のものの音声出力値を抑え、またフレーズ識別手段によって重要な語句を含んだフレーズについては通常の音量値とすることができるので、指令員が連続する音声出力を聞き分けて異常発生場所や種類を特定するのが非常に容易になり、また、音量つまみの戻し忘れといったヒューマンエラーの発生を防止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明による監視制御装置用音声出力装置は、図示の構成に限らず、その他の構成の監視制御装置用音声出力装置にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の監視制御装置用音声出力装置の概略構成を示すブロック構成図である。
【図2】図1に示した監視制御装置用音声出力装置の音声情報過去データ記憶部を模式的に示す説明図である。
【図3】図1に示した監視制御装置用音声出力装置の処理動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の他の実施の形態による監視制御装置用音声出力装置の処理動作を示すフローチャートである。
【図5】図1に示した監視制御装置用音声出力装置における制限時間調整手段の処理動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明のさらに他の実施の形態による監視制御装置用音声出力装置の処理動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明のさらに他の実施の形態による監視制御装置用音声出力装置の処理動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0055】
1 監視制御装置
2 音声出力装置
6 音声情報過去データ記憶部
7 音声情報記録手段
8 音声情報比較手段
9 制限時間調整手段
10 音声出力手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視制御装置から受信した音声情報データを音声出力する監視制御装置用音声出力方法
において、上記監視制御装置からの連続した一連の音声情報データを受信したとき、音声情報データの中で同種類の音声情報があるか否かを比較手段で比較し、同種類の音声情報であれば同種類と判定された音声情報の音量値を、それ以前のものに比べて小さな音量値で音声出力するようにしたことを特徴とする監視制御装置用音声出力方法。
【請求項2】
監視制御装置から受信した音声情報データを音声出力する監視制御装置用音声出力方法
において、上記監視制御装置からの連続した一連の音声情報データを受信したとき、その最初の音声情報データは通常の音量値で音声出力し、それ以降、最初の音声情報データと同種類であると判別した音声情報データは、少なくともその一部を通常の音量値よりも小さな音量値で音声出力するようにしたことを特徴とする監視制御装置用音声出力方法。
【請求項3】
監視制御装置から受信した音声情報データを通常の音量値で音声出力する監視制御装置用音声出力方法において、上記監視制御装置からの連続した一連の音声情報データを受信したとき、その最初の音声情報データは通常の音量値で音声出力し、それ以降、最初の音声情報データと同一であると判別した音声情報データは、その音声出力を抑制するようにしたことを特徴とする監視制御装置用音声出力方法。
【請求項4】
監視制御装置から受信した音声情報データを音声出力する監視制御装置用音声出力装置において、過去に上記監視制御装置が生成した音声情報データを記憶蓄積した音声情報過去データ記憶部と、上記監視制御装置が生成した音声情報データを受信して音声情報過去データ記憶部に記録する音声情報記録手段と、今回受信した音声情報データと比較して所定時間前に同種類の音声情報データがあると判定した場合にその音声情報データの少なくとも一部の音量値を通常値よりも小さく設定する音声情報比較手段と、この音声情報比較手段による音量値に基づいて音声情報データを出力する音声出力手段とを有して構成したことを特徴とする監視制御装置用音声出力装置。
【請求項5】
監視制御装置から受信した音声情報データを音声出力する監視制御装置用音声出力装置において、過去に上記監視制御装置が生成した音声情報データを記憶蓄積した音声情報過去データ記憶部と、上記監視制御装置が生成した音声情報データを受信して上記音声情報過去データ記憶部に記録する音声情報記録手段と、今回受信した音声情報データと比較して所定時間内の同一の音声情報データがあることを検出する音声情報比較手段と、この音声情報比較手段による検出があった場合にその音声情報データの音声出力を抑制する音声出力手段とを有して構成したことを特徴とする監視制御装置用音声出力装置。
【請求項6】
請求項3または請求項4のいずれか一方に記載のものにおいて、上記音声情報比較手段により決定した音量値を実際に保持していた制限時間を上記音声情報過去データ記憶部に書き込むと共に、この制限時間を考慮して設定時間を更新する制限時間調整手段を設け、上記音声出力手段は、上記音声情報比較手段による音量値と上記制限時間調整手段による制限時間に基づいて音声情報データを音声出力するように構成したことを特徴とする監視制御装置用音声出力装置。
【請求項7】
請求項3に記載のものにおいて、上記音声情報比較手段によって同種類の音声情報データと判定された場合、その音声情報データを構成する複数に区分されたフレーズ内に含まれた重要な語句を判定し、その重要な語句を含んだフレーズの音量値を通常の音量値に戻すフレーズ識別手段を設け、上記音声出力手段は、上記音声情報比較手段および上記フレーズ識別手段による出力音量値に基づいて音声情報データを音声出力するように構成したことを特徴とする監視制御装置用音声出力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−309428(P2006−309428A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−129889(P2005−129889)
【出願日】平成17年4月27日(2005.4.27)
【出願人】(000153443)株式会社日立情報制御ソリューションズ (359)
【Fターム(参考)】