説明

直流電源用電圧低下保護装置

【課題】動作直流入力電圧範囲が様々である機器に容易に対応可能とし、且つ蓄電部のエネルギー効率を改善することでバックアップ時間を長くしたり蓄電部の容量削減を可能としたりする。
【解決手段】整流部10で交流/直流変換した直流電圧を出力端子19から出力するとともに、双方向DC/DCコンバータ12で昇圧して電解コンデンサ18を充電する。電解コンデンサ18の充電電圧は電圧設定部22に予め設定された値で決まる。商用交流電源2による交流電圧が下がると、これを瞬低・停電検出部20が検出し、スイッチング制御部21は双方向DC/DCコンバータ12を放電モードに切り替える。すると、電解コンデンサ18に蓄積されていた電気エネルギーが降圧され、電圧設定部22に予め設定された値で決まる直流電圧Vdcotとして出力端子19から出力される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商用交流電力を直流電力に変換してスイッチング電源ユニットなどの機器に供給する直流電源において、入力の交流電圧が一時的に(瞬間的又は或る程度の時間継続的に)低下したときでも直流電力を機器に供給し続ける直流電源用電圧低下保護装置に関する。
【背景技術】
【0002】
工場等の生産現場では、産業用ロボット、制御機器、計測機器などに電力を供給するためにスイッチング電源ユニットが多用されている。こうしたスイッチング電源ユニットには、商用交流電源から供給されるAC100V又はAC200Vなどの交流電力が入力されるようになっているが、商用交流電力の電圧が瞬低等により短時間低下したときにスイッチング電源ユニットから負荷への電力の供給が途切れることは好ましくない。そこでこれを避けるために、通常、電圧低下保護装置が利用されている。
【0003】
従来広く利用されている電圧低下保護装置は、商用交流電源から供給される交流電力を交流/直流変換してコンデンサなどに蓄え、入力交流電圧が低下したときに、コンデンサに蓄積していた電気エネルギーをインバータにより直流/交流変換し、商用交流電力に代えて出力するものである。しかしながら、このように交流/直流変換−直流/交流変換を行うために回路が複雑になることから、一般に高価であって、スイッチング電源ユニット1台毎に上記のような電圧低下保護装置を備えることはコスト的に困難である。
【0004】
上述したスイッチング電源ユニットのほか、サーボモータドライバ装置、インバータ装置などにおいては、交流電力入力のみならず直流電力入力が可能となっているものが多い。そこで、こうした各種ユニット・装置のための電圧低下保護装置としては、商用交流電圧が低下したときに交流電力を出力する交流電源用の電圧低下保護装置ではなく、商用交流電圧が低下したときに直流電力を出力する直流電源用の電圧低下保護装置を使用することも可能である。こうした直流電源用の電圧低下保護装置として、例えば特許文献1に記載のものが知られている。図2はこの文献に記載の電圧低下保護装置の概略ブロック図である。
【0005】
この電圧低下保護装置30は、スイッチング電源ユニット3の入力直流電力をバックアップするものであり、商用交流電源2とスイッチング電源ユニット3との間に挿入される。電圧低下保護装置30は、商用交流電源2から入力端子11に印加される交流入力電圧Vacinを整流して直流電圧に変換する整流部10と、電解コンデンサ18と、チョークコイル32、電力用MOSFETなどのスイッチング素子33、及びダイオード34からなる昇圧チョッパ回路である充電部31と、電解コンデンサ18へ充電を行うためにスイッチング素子33のオン・オフを制御する充電制御部37と、交流入力電圧Vacinが所定値以下に低下したことを検出する瞬低・停電検出部36と、電圧低下時に瞬低・停電検出部36からの指示によりオンするスイッチング素子35と、を備え、出力端子19から出力される直流出力電圧Vdcotをスイッチング電源ユニット3に与える。
【0006】
この電圧低下保護装置30の基本的な動作は次のとおりである。商用交流電源2からの交流入力電圧Vacinが正常である場合、即ち、交流入力電圧Vacinが瞬低・停電検出部36に設定された所定値を越えている場合には、スイッチング素子35はオフ状態であり、整流部10で交流/直流変換された直流電圧が直流出力電圧Vdcotとして出力端子19に出力される。また、この直流電圧が充電部31に入力され、スイッチング素子33のオン・オフ動作により昇圧されて電解コンデンサ18に充電される。充電部31は、例えば電解コンデンサ18を端子電圧VBがDC360Vになるまで充電する。
【0007】
停電等の発生により、交流入力電圧Vacinが瞬低・停電検出部36に設定された所定値以下に低下すると、瞬低・停電検出部36からの指示信号によりスイッチング素子35がオンする。すると、電解コンデンサ18の一端が出力端子19に接続される。これにより、この電解コンデンサ18の端子電圧VB(DC360V)が出力端子19からスイッチング電源ユニット3に印加され、電解コンデンサ18に保持されていた電気エネルギーによってスイッチング電源ユニット3に直流電力が供給される。
【0008】
上記の電圧低下保護装置30では、スイッチング素子35がオンした時点から電解コンデンサ18の放電が開始されるため、その時点からの時間の経過に伴って、出力端子19から出力される電圧は端子電圧VBであるDC360Vから徐々に低下する。この低下の速度はスイッチング電源ユニット3による電力供給先である負荷の消費電流に依存する。例えば、スイッチング電源ユニット3の直流入力電圧範囲がDC120〜360Vであれば、出力端子19から出力される電圧が120Vに下がるまでの時間が、この電圧低下保護装置30により保護可能な時間である。
【0009】
上述したように、停電や瞬低が発生した直後に、電圧低下保護装置30の出力端子19には電解コンデンサ18の端子電圧VBが現れる。そのため、次のような問題がある。
【0010】
スイッチング電源ユニットなどの機器の直流入力電圧範囲は、機種によって様々である。例えば直流入力電圧範囲がDC120V〜DC360Vであるワイド入力タイプであれば、上記構成の電圧低下保護装置30を用い、瞬低や停電の発生直後から適切な保護が可能であり、保護可能な時間も比較的長い。しかしながら、直流入力電圧範囲がDC240V〜DC360Vである場合には、瞬低や停電の発生直後から適切な保護が可能であるものの、出力端子19から出力される出力直流電圧Vdcotが240V未満に下がってしまうと十分な駆動ができなくなるから、保護可能な時間が比較的短い。一方、直流入力電圧範囲がDC120V〜DC180Vである場合には、瞬低や停電の発生直後には直流出力電圧Vdcotが高すぎるため、こうした機器を接続することはできない。即ち、上記電圧低下保護装置30は出力端子19に接続する機器の直流入力電圧範囲に応じた設計が必要になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2005−269753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は上記課題に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、出力端子に接続可能な機器の直流入力電圧範囲が幅広く、またバックアップの効率を高め、保護時間を伸ばしたり電解コンデンサ等の蓄電手段の容量を小さくしたりすることができる直流電源用電圧低下保護装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために成された本発明は、外部の商用交流電源に接続される入力端子と、直流電源電力を必要とする負荷に対し直流電力を出力する出力端子と、を具備する直流電源用電圧低下保護装置であって、
a)前記入力端子に供給される交流電圧を直流電圧に変換する交流/直流変換手段と、
b)電気エネルギーを蓄えるための蓄電手段と、
c)前記交流/直流変換手段により得られる直流電圧を所定の第1直流電圧に昇圧又は降圧して前記蓄電手段を充電する充電動作と、前記蓄電手段に蓄えられている電気エネルギーによる直流電圧を所定の第2直流電圧に降圧又は昇圧する放電動作と、を選択的に行う双方向変換手段と、
d)前記入力端子に供給される交流電圧の低下を検出し、交流電圧の低下がない正常時に充電動作を行うように前記双方向変換手段を制御し、交流電圧が低下した異常時に放電動作を行うように前記双方向変換手段を制御する制御手段と、
を備えることを特徴としている。
【0014】
上記蓄電手段は典型的には電解コンデンサであるが、それ以外に、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、リチウムイオンバッテリなどの2次電池、などを利用することもできる。
【0015】
上記双方向変換手段としては、例えばチョッパ方式のDC/DCコンバータなどを用いることができる。蓄電手段が電解コンデンサである場合、この電解コンデンサの耐圧に応じた高い直流電圧で蓄電手段を充電することができる。したがって、この場合には、双方向変換手段は充電時に昇圧を行い、放電時には降圧を行う。
【0016】
本発明に係る直流電源用電圧低下保護装置において、商用交流電源からの交流電力が正常に供給されているときには、交流/直流変換手段により変換された直流電圧が出力端子から外部の負荷に出力される。また、双方向変換手段は制御手段の制御の下に、この電圧を適宜の高い第1直流電圧に昇圧し蓄電手段を充電する。このときの第1直流電圧、つまり充電電圧は、例えば蓄電手段の耐圧に応じて適宜に定めておけばよいが、エネルギー効率は電圧の二乗に比例するから、可能な限り高い充電電圧としたほうがエネルギー効率の点では有利である。
【0017】
瞬低や停電等により商用交流電源電圧が急に下がると、制御手段はこの電圧低下を検出し、双方向変換手段の動作を充電動作から放電動作に切り替える。すると、その直前まで蓄電手段に保持されていた電気エネルギーによる直流電圧が、双方向変換手段により第2直流電圧まで降圧され、出力端子に出力される。このときの第2直流電圧は、出力端子に接続される機器の動作直流入力電圧範囲に応じて予め適宜に決めておけばよい。
【0018】
放電動作時には、第2直流電圧を略一定に維持するように双方向変換手段の動作が制御される。そして、商用交流電源電圧が回復すると、入力端子に現れる電圧が上昇するから、制御手段はこれを検出して双方向変換手段を放電動作から再び充電動作に切り替える。このようにして、蓄電手段に保持される電気エネルギーの量に応じた時間だけ、商用交流電源の瞬低や停電時のバックアップを行うことができる。
【0019】
なお、上述したように、第1直流電圧は蓄電手段の耐圧などに応じて適宜に決めることが好ましく、第2直流電圧は出力端子に接続される機器の動作直流入力電圧範囲に応じて適宜に決めることができる。チョッパ方式のDC/DCコンバータでは、電流をオン・オフするスイッチング素子のオン・オフ時間により昇圧・降圧の電圧値が決まるから、制御プログラムの切り替えのみで容易に第1及び第2直流電圧を決めることができる。そこで、本発明に係る直流電源用電圧低下保護装置の一態様として、前記双方向変換手段における第1直流電圧と第2直流電圧とのいずれか一方又は両方を外部から設定する電圧設定部をさらに備える構成とするとよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る直流電源用電圧低下保護装置によれば、蓄電手段に充電を行う際の充電電圧の値と、商用交流電源電圧の低下時に出力端子から出力する直流電圧の値とを、独立に決めることができる。また、電圧低下時に出力端子から出力される直流電圧の値、つまり第2直流電圧は、従来のように時間経過に伴って低下するものでなく、バックアップ可能な適宜の時間に亘って所望の値にほぼ一定に維持される。したがって、出力端子に接続する機器の動作直流入力電圧範囲に合わせて第2直流電圧を適宜に設定しておくことにより、様々な動作直流入力電圧範囲を有する機器に対し、商用交流電源電圧の低下の直後からその電圧に代えてバックアップ電圧を与えることができる。
【0021】
特に電圧設定部により第2直流電圧を設定可能な構成とすることにより、出力端子に接続する機器の動作直流入力電圧範囲に合わせて第2直流電圧を適宜に設定することが容易に行えるので、動作直流入力電圧範囲の相違する機器に対する汎用性が広くなる。
【0022】
また、上述したように充電時の電圧は電圧低下時に出力端子に出力する直流電圧とは独立しているので、充電電圧を電解コンデンサ等の蓄電手段の耐圧に応じてできるだけ高くし、エネルギー効率を高めることができる。それにより、従来と同じバックアップ時間を実現するためであれば蓄電手段の容量を小さくすることができ、従来と蓄電手段の容量が同じであればバックアップ時間を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施例による直流電源用電圧低下保護装置の概略ブロック図。
【図2】従来の直流電源用電圧低下保護装置の概略ブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明に係る直流電源用電圧低下保護装置の一実施例を、添付図面を参照して説明する。図1は本実施例の直流電源用電圧低下保護装置の概略ブロック図である。
【0025】
この電圧低下保護装置1は、図2に示した従来の電圧低下保護装置30と同様に、商用交流電源2とスイッチング電源ユニット3との間に挿入され、商用交流電源電圧が低下したときに、これを保護するものである。図1において図2に示した従来の電圧低下保護装置30と同じ構成要素には同じ符号を付してある。
【0026】
本実施例の電圧低下保護装置1は、本発明における蓄電手段としての電解コンデンサ18と、本発明における双方向変換手段としての、コンデンサ13、チョークコイル14、15、直列接続された第1スイッチング素子16及び第2スイッチング素子17、からなる双方向DC/DCコンバータ12と、交流入力電圧Vacinが所定値以下に低下したことを検出する瞬低・停電検出部20と、第1及び第2スイッチング素子16、17のオン・オフをそれぞれ制御するスイッチング制御部21と、昇圧後の電圧(つまり電解コンデンサの端子電圧VB)及び降圧後の電圧(つまり電圧低下時の出力電圧Vdcot)をそれぞれ検出して監視する電圧モニタ部22と、それら電圧をそれぞれ外部から設定するための電圧設定部23と、を含む。
【0027】
双方向DC/DCコンバータ12はチョッパ方式のDC/DCコンバータであり、第1スイッチング素子16をオン状態とし、第2スイッチング素子17をオン・オフさせることで、図1において右方向に昇圧を行う。また、第2スイッチング素子17をオン状態とし、第1スイッチング素子16をオン・オフさせることで、図1において左方向に降圧を行う。昇圧を行う昇圧モードが電解コンデンサ18を充電する充電モードであり、降圧を行う降圧モードが電解コンデンサ18を放電させる放電モードである。この昇圧/降圧(つまりは充電/放電)の切り替えや昇圧/降圧の動作の実行/停止は、スイッチング制御部21により制御される。
【0028】
入力端子11の入力電圧範囲は例えばAC85V〜264Vである。また、電圧低下時に出力端子19から出力する直流電圧Vdcotは例えばDC120〜360Vの範囲で任意に、つまりユーザが自由に決め、適宜に決めた値を電圧設定部23に予め設定しておくものとする。また、電解コンデンサ18の充電電圧、つまり端子電圧VBは電解コンデンサ18の定格耐圧の制約の下に任意に決めることができるが、例えば耐圧が500Vである場合に充電電圧をDC420Vと決めて電圧設定部23に設定しておく。
【0029】
商用交流電源2からの商用交流電圧が正常に供給されている場合には、整流部10で交流/直流変換された直流電圧が直流出力電圧Vdcotとして出力端子19に出力される。また、この直流電圧が双方向DC/DCコンバータ12に入力され、スイッチング制御部21の下に上記のように駆動される第1及び第2スイッチング素子16、17の動作により直流電圧が420Vまで昇圧されて、電解コンデンサ18に充電される。そして、電圧モニタ部22により検出される電解コンデンサ18の端子電圧VBが420Vに達すると、スイッチング制御部21はこれを維持するように第1及び第2スイッチング素子16、17の動作を制御する。
【0030】
停電等により商用交流電源1からの交流電圧が一時的に低下し、瞬低・停電検出部20において電圧が所定値以下に低下したことが検出されると、この検出信号を受けたスイッチング制御部21は双方向DC/DCコンバータ12を放電モードで動作させるべくスイッチング素子16、17の動作を切り替える。すると、電解コンデンサ18に蓄えられている電気エネルギーが双方向DC/DCコンバータ12に供給され、電圧設定部23に設定されている、例えば約120Vまで降圧された直流電圧が双方向DC/DCコンバータ12から出力される。この直流電圧が出力端子19を通してスイッチング電源ユニット3に出力される。
【0031】
双方向DC/DCコンバータ12による降圧後の電圧の値は電圧モニタ部22で検出されてスイッチング制御部21にフィードバックされ、スイッチング制御部21は降圧後の直流電圧が約120Vに維持されるように、双方向DC/DCコンバータ12のチョッパ(つまりスイッチング素子16、17のスイッチング動作)を制御する。電解コンデンサ18に保持される電気エネルギーは放電に伴って減少するが、その充電電圧が120V近くに下がるまでは出力端子19から約120Vの直流電圧が出力され続ける。例えばDC120V〜360Vのワイド入力タイプのスイッチング電源ユニット3を駆動する場合に、電圧低下直後のバックアップ開始時点からDC120Vの直流電圧を出力端子19から出力することにより、電解コンデンサ18に保持した電気エネルギーを無駄に使用することなく有効利用できるので、バックアップ時間を延ばすことができる。
【0032】
以上のようにして、本実施例の直流電源用電圧低下保護装置1では、商用交流電源2による電力供給の一時的な遮断が起こった場合でも、これに代えて、直流電力をスイッチング電源ユニット3に供給することができる。それによって、スイッチング電源ユニット3に接続された負荷は瞬低や停電の影響を受けることなく、動作を継続することができる。
【0033】
出力端子19に接続されるスイッチング電源ユニット3又はそのほかの直流電圧入力可能な機器が、動作直流入力電圧範囲が異なるものに交換された場合には、その動作直流入力電圧範囲に応じて電圧設定部2に設定する直流電圧Vdcotを適宜変更しさえすればよい。
【0034】
また、上記実施例では蓄電手段として電解コンデンサ18を用いているが、これに代えて電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタなどのほか、バッテリ等の2次電池を利用することもできる。
【0035】
また上記実施例は本発明の一例であり、本発明の趣旨の範囲で適宜変形、修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることも当然である。
【符号の説明】
【0036】
1…電圧低下保護装置
2…商用交流電源
3…スイッチング電源ユニット
10…整流部
11…入力端子
12…双方向DC/DCコンバータ
13…コンデンサ
14、15…チョークコイル
16…第1スイッチング素子
17…第2スイッチング素子
18…電解コンデンサ
19…出力端子
20…瞬低・停電検出部
21…スイッチング制御部
22…電圧モニタ部
23…電圧設定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の商用交流電源に接続される入力端子と、直流電源電力を必要とする負荷に対し直流電力を出力する出力端子と、を具備する直流電源用電圧低下保護装置であって、
a)前記入力端子に供給される交流電圧を直流電圧に変換する交流/直流変換手段と、
b)電気エネルギーを蓄えるための蓄電手段と、
c)前記交流/直流変換手段により得られる直流電圧を所定の第1直流電圧に昇圧又は降圧して前記蓄電手段を充電する充電動作と、前記蓄電手段に蓄えられている電気エネルギーによる直流電圧を所定の第2直流電圧に降圧又は昇圧する放電動作と、を選択的に行う双方向変換手段と、
d)前記入力端子に供給される交流電圧の低下を検出し、交流電圧の低下がない正常時に充電動作を行うように前記双方向変換手段を制御し、交流電圧が低下した異常時に放電動作を行うように前記双方向変換手段を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする直流電源用電圧低下保護装置。
【請求項2】
請求項1に記載の直流電源用電圧低下保護装置であって、
前記双方向変換手段における第1直流電圧と第2直流電圧とのいずれ一方又は両方を外部から設定する電圧設定部をさらに備えることを特徴とする直流電源用電圧低下保護装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の直流電源用電圧低下保護装置であって、
前記蓄電手段は電解コンデンサであり、前記双方向変換手段は、充電時に昇圧を行い、放電時に降圧を行うことを特徴とする直流電源用電圧低下保護装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−4478(P2011−4478A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−143811(P2009−143811)
【出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【出願人】(392026888)京都電機器株式会社 (43)
【Fターム(参考)】