説明

着色樹脂組成物、着色画像形成用材料、着色画像の製造法、カラーフィルタの製造法、カラーフィルタ及び色変換方式有機EL用カラーフィルタ

【目的】 顔料を分散した感光材料の問題点であるカラーフィルタの厚膜化、特に10.0μm以上のカラーフィルタ成膜を容易にし、従来の技術の問題点を解消した着色樹脂組成物、着色画像形成用材料、着色画像の製造用及びそれらの着色画像を含むカラーフィルタ及び色変換方式有機EL用カラーフィルタの製造法を提供する。
【解決手段】 樹脂、顔料及び有機溶剤を含有してなる着色樹脂組成物、並びに、樹脂、顔料、有機溶剤、光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有するモノマ及び光開始剤を含有してなる着色画像形成用材料において、これら着色樹脂組成物及び着色画像形成用材料の25℃における粘度を40〜500mPa・sとすることにより、厚膜のカラーフィルタを容易に形成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着色樹脂組成物、着色画像形成用材料、着色画像の製造法、カラーフィルタの製造法及びカラーフィルタ、特に色変換方式有機EL用カラーフィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶表示デバイス、センサー及び色分解デバイスなどにカラーフィルタが多用されている。このカラーフィルタの製造法としては、耐熱性、耐光性及び耐溶剤性に優れた顔料を分散した感光材料を用いる方法が広く用いられている。この方法によれば製法も簡略化され、得られたカラーフィルタも安定で、寿命の長いものになることが知られており、最近では液晶ディスプレイ以外にもPDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)あるいは有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)等の表示デバイスが実用化されてきている。
【0003】
一方、液晶ディスプレイ等に用いられているカラーフィルタの膜厚は0.2〜10.0μmのものが大勢を占めるが、表示デバイスの構造上、それ以上の厚膜化を要求される場合があり、従来の表示デバイスの生産設備での成膜が困難であるという問題があった。
また、有機ELの表示デバイスのひとつとして色変換方式が知られている。この方式はまず赤、緑、青色のカラーフィルタ層を形成し、ついで各色の画素パターンの上に各々異なる色変換層を積層し、必要に応じて保護層あるいは透明電極層を設け、カラーフィルタを得る。(例えば、特許文献1、特許文献2等参照。)上記方式ではカラーフィルタ層及び色変換層形成だけで少なくとも基板上に6層設けなければならないため、液晶ディスプレイ用カラーフィルタと比較して工程数が増加し、煩雑となることが問題となっている。
【特許文献1】特開2004−258586号公報
【特許文献2】特開2004−265752号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで本発明では、従来の顔料を分散した感光材料の問題点であったカラーフィルタの厚膜化、特に10.0μm以上のカラーフィルタ成膜を容易とし、特に図1に示すように色変換方式有機ELカラーフィルタにおいて、カラーフィルタ層と色変換層を一体化し、カラーフィルタ形成工程をより簡便にすることが可能である従来の技術の問題点を解消した着色樹脂組成物、着色画像形成用材料、それを用いた着色画像の製造法、カラーフィルタの製造法、カラーフィルタ、特にいろ変換方式有機EL用カラーフィルタを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明は、樹脂、顔料、及び有機溶剤を含有してなる着色樹脂組成物であり、25℃における粘度が40〜500mPa・sであることを特徴とする着色樹脂組成物に関する。
(2)本発明は、また、(1)に記載の着色樹脂組成物に光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有するモノマ及び光開始剤を含有させてなり、25℃における粘度が40〜500mPa・sであることを特徴とする着色画像形成用材料に関する。
【0006】
(3)本発明は、また、(2)に記載の着色画像形成用材料から有機溶剤を除去した感光層を基板上に形成し、露光現像する着色画像形成工程を含むことを特徴とする着色画像の製造法に関する。
(4)本発明は、また、(2)に記載の着色画像形成用材料を基板上に塗布し、乾燥することによって有機溶剤を除去することによって感光層を形成する(3)に記載の着色画像の製造法に関する。
【0007】
(5)本発明は、また、(3)又は(4)に記載の着色画像の製造法により着色画像を形成する工程を含むことを特徴とするカラーフィルタの製造法に関する。
(6)本発明は、また、(5)に記載の製造法で作られたカラーフィルタに関する。
【0008】
(7)本発明は、また、
(A)透明基板、
(B)画素別に配列されて透明基板上に積層された赤色カラーフィルタ層、緑色カラーフィルタ層及び青色色変換兼カラーフィルタ層、並びに、
(C)赤色カラーフィルタ層上に積層された赤色色変換層及び緑色カラーフィルタ層上に積層された緑色色変換層
を有し、青色色変換兼カラーフィルタ層が、(3)又は(4)記載の着色画像の製造法によって形成されたものである色変換方式有機EL用カラーフィルタに関する。
【発明の効果】
【0009】
本発明における着色樹脂組成物、着色画像形成用材料及びそれを用いた製造法を用いることで、従来の感光材料の問題点であった従来の表示デバイスの生産設備において10.0μm以上の成膜を簡便に行えることが可能となり、特に高品位の液晶及び有機ELディスプレイ等の製造に有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明において、樹脂としては、着色樹脂組成物又は着色画像形成用材料としたときに、顔料分散性を有するものであれば特に制限はなく、さらに成膜性を有するものが好ましく、さらに、感光性を妨げず、現像性を有するものが好ましい。
また、前記の樹脂の重量平均分子量は5,000〜500,000の範囲内であることが好ましく、さらに10,000〜300,000の範囲内であることが好ましく、特に20,000〜200,000の範囲内であることが好ましい。重量平均分子量が5,000未満では顔料の分散安定性が低下する傾向があり、また、500,000を超えると現像液に対する溶解性が低下し良好な画素パターンが得られなくなる傾向がある。
なお、本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算した値である。
【0011】
このような樹脂としては、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等を使用することができるが、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ビス・グリシジルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ベンジルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルメタクリレート、オクチルアクリレート、含リンメタクリレート等のアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル、スチレン、スチレン誘導体、その他の重合性モノマの単独重合体又は共重合体、(メタ)アクリル酸(アクリル酸及びメタクリル酸を意味する。以下同様)、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、シトラコン酸、無水シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキルエステル等のカルボキシル基含有重合性モノマと(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、スチレン誘導体、N−シクロヘキシルマレイミド等のN−置換マレイミド基を有する化合物、その他の重合性モノマとの共重合体等が特に望ましい。
【0012】
前記マレイン酸モノアルキルエステルとしては、アルキルの炭素数が1〜12のものが好ましく、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノ−n−プロピル、マレイン酸モノイソプロピル、マレイン酸モノ−n−ブチル、マレイン酸モノ−n−ヘキシル、マレイン酸モノ−n−オクチル、マレイン酸モノ−2−エチルヘキシル、マレイン酸モノ−n−ノニル、マレイン酸モノ−n−ドデシル等が挙げられる。前記シトラコン酸モノアルキルエステルとしては、アルキルの炭素数が1〜12のものが好ましく、シトラコン酸モノメチル、シトラコン酸モノエチル、シトラコン酸モノ−n−プロピル、シトラコン酸モノイソプロピル、シトラコン酸モノ−n−ブチル、シトラコン酸モノ−n−ヘキシル、シトラコン酸モノ−n−オクチル、シトラコン酸モノ−2−エチルヘキシル、シトラコン酸モノ−n−ノニル、シトラコン酸モノ−n−ドデシル等が挙げられる。前記スチレン誘導体としては、α−メチルスチレン、m−又はp−メトキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、2−メトキシ−4−ヒドロキシスチレン、2−ヒドロキシ−4−メチルスチレン等が挙げられる。
【0013】
また、前記の樹脂としては、光重合性不飽和結合を有するものを使用してもよい。このような樹脂の好ましい例としては、高酸価のカルボキシル基含有樹脂に、グリシジルメタクリレート、グルシジルアクリレート、アリルグリシジルエーテル、α−エチルグリシジルアクリレート、クロトニルグリシジルエーテル、イタコン酸モノアルキルグリシジルエーテル等のオキシラン環とエチレン性不飽和結合をそれぞれ1個有する化合物や、アリルアルコール、2−ブテン−4−オール、フルフリルアルコール、オレイルアルコール、シンナミルアルコール、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N−置換マレイミド基を有する化合物、N−メチロールアクリルアミド等の水酸基とエチレン性不飽和結合をそれぞれ1個有する化合物(不飽和アルコール)を反応させた樹脂、水酸基を有するカルボキシル基含有樹脂に遊離イソシアネート基含有不飽和化合物を反応させた樹脂、エポキシ樹脂と不飽和カルボン酸との付加反応物に多塩基酸無水物を反応させた樹脂、共役ジエン重合体や共役ジエン共重合体と不飽和ジカルボン酸無水物との付加反応物に水酸基含有重合性モノマを反応させた樹脂などが挙げられる。
【0014】
これらの樹脂の不飽和当量は、600〜3000の範囲とすることが好ましく、800〜2000の範囲とすることがより好ましい。不飽和当量が小さすぎると着色樹脂組成物や着色画像形成用材料の調製時、特に、顔料を樹脂に分散させる時に一部硬化する傾向があり、不飽和当量が大きすぎると、不飽和基の導入による光重合性が十分に付与されない傾向がある。なお、ここでいう不飽和当量とは、不飽和結合一つあたりの樹脂の分子量を意味している。
【0015】
前記の樹脂は、それ自身光重合性を有する場合、また、後述するような着色画像形成用材料のように組成物として感光性を付与された場合に、露光後アルカリ現像性を有するという観点からは、酸価が20〜300の範囲内であることが好ましく、さらに40〜200の範囲内であることが好ましく、特に60〜150の範囲であることが好ましい。酸価が20未満ではアルカリ現像性が低下する傾向があり、また、300を超えるとアルカリ現像後の画素パターンの形状が不鮮明となる傾向がある。なお、ここでいう酸価とは、KOH1gを中和するのに要するの樹脂重量[mg]を意味している。
【0016】
酸価が20〜300、重量平均分子量が5,000〜500,000の樹脂としては、特に、(メタ)アクリル樹脂で、モノマ成分として少なくとも2種類が(1)2−ヒドロキシエチルメタクリレート及び(2)メタクリル酸であり、他に(3)単位分子内に一つ以上のベンゼン環乃至複素環を有する共重合可能な(メタ)アクリルモノマ又はN−置換マレイミドを含み、(1)(2)及び(3)の共重合樹脂を100重量部とした場合、(1)3〜30重量部(2)5〜50重量部及び(3)20〜92重量部からなる(メタ)アクリル樹脂が顔料の分散安定性及び光感度の点から好ましい。
【0017】
また、本発明の着色樹脂組成物に使用する樹脂としては、前述した樹脂を使用するとき、他の樹脂を併用してもよい。他の樹脂としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂等を使用してもよい。他の樹脂は樹脂の総量100重量部に対して、50重量部以下で使用することが好ましい。
【0018】
前記着色樹脂組成物には、他に光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有するモノマ、光開始剤等を含有させて、感光性を有する着色画像形成用材料とすることができる。
【0019】
上記の光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有するモノマとしては、例えば、メチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ブトキシエチルメタクリレート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレート、ECH(エピクロルヒドリン)変性ブチルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、EO(エチレンオキシド)変性ジシクロペンテニルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、エチルジエチレングリコールアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロールメタクリレート、ヘプタデカフロロデシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、カプロラクトン変性−2−ヒドロキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メトキシ化シクロデカトリエンアクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコールアクリレート、EO変性リン酸アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリルアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、ECH変性ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、グリセロールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、EO変性リン酸ジアクリレート、ECH変性フタル酸ジアクリレート、ポリエチレングリコール400ジアクリレート、ポリプロピレングリコール400ジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ECH変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート(POはプロピレンオキシドを意味する。以下同様)、トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等のアクリレート、これらに対応するメタクリレートなどが挙げられる。これらのモノマは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる
【0020】
前記光開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、ベンジル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体などが挙げられる。
これらの光開始剤は単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
【0021】
前記有機溶剤としては、例えば、ケトン化合物、アルキレングリコールエーテル化合物、アルコール化合物、芳香族化合物などが挙げられる。具体的には、ケトン化合物として、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等があり、アルキレングリコールエーテル化合物として、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールイソプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール−t−ブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールエチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールプロピルエーテルアセテート、トリエチレングリコールイソプロピルエーテルアセテート、トリエチレングリコールブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコール−t−ブチルエーテルアセテート等があり、アルコール化合物として、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、3−メチル−3−メトキシブタノール等があり、芳香族化合物として、ベンゼン、トルエン、キシレン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシメチル−2−ピロリドン等があり、その他として、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の有機溶剤が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0022】
着色樹脂組成物に使用される樹脂及び顔料の配合割合は、
(a)樹脂は、好ましくは5〜85重量部、より好ましくは10〜60重量部、特に好ましくは15〜50重量部、
(b)顔料は、好ましくは0.5〜80重量部、より好ましくは1〜70重量部、特に好ましくは2〜65重量部
である。
【0023】
着色画像形成用材料に使用される樹脂、顔料、光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有するモノマ及び光開始剤の配合割合は、これらの総量に対して、
(a)樹脂は、好ましくは10〜85重量%、より好ましくは20〜60重量%、特に好ましくは25〜50重量%、
(b)顔料は、好ましくは0.5〜70重量%、より好ましくは1〜60重量%、特に好ましくは2〜55重量%、
(c)光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有するモノマは、好ましくは2〜60重量%、より好ましくは5〜55重量%、特に好ましくは10〜50重量%、
(d)光開始剤は、好ましくは0.01〜20重量%、より好ましくは1から15重量%、特に好ましくは2〜10重量%
とされる。
【0024】
前記着色樹脂組成物及び着色画像形成用材料において、樹脂が少なくなりすぎると顔料の分散安定性が低下する傾向があり、多すぎると現像液に対する溶解性が低下し良好な画素パターンが得られなくなる傾向がある。
また、顔料が少なくなりすぎると画像の色濃度が低くなる傾向があり、多すぎると光感度が低下する傾向がある。
また、光重合性不飽和結合を分子内に2個以上有するモノマが少なくなりすぎると光感度が低くなる傾向があり、多すぎると顔料の分散安定性が低下する傾向がある。
さらに、光開始剤が少なすぎると光感度が低くなる傾向があり、多すぎると密着性が低下する傾向がある。
【0025】
有機溶剤は、着色樹脂組成物及び画像形成用感光液の25℃における粘度が40〜500mPa・s、好ましくは50〜400mPa・s、より好ましくは60〜300mPa・sとなる量で用いる。なお、本明細書中、25℃における粘度は、コーン・プレート型回転粘度計によって測定した値である。着色樹脂組成物及び画像形成用感光液の粘度が40mPa・s未満であると、目的とする厚膜の着色画像を形成することが困難となり、500mPa・sを超えると、粘度が高くなりすぎ、塗布性が悪くなる傾向がある。例えば、有機溶剤は、通常、着色樹脂組成物及び画像形成用感光液中の樹脂、顔料、光重合性不飽和結合を分子内に1個以上含有するモノマ及び光開始剤を含む全固形分が5〜45重量%の範囲になるように用いられることが好ましい。
本発明における着色樹脂組成物には、暗反応を抑制するための熱重合禁止剤(ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、t−ブチルカテコール等)、基板との密着性を向上させるためのチタネートカップリング剤(ビニル基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基等を有したシランカップリング剤やイソプロピルトリメタクリロイルチタネート、ジイソプロピルイソステアロイル−4−アミノベンゾイルチタネート等)、膜の平滑性を向上させるための界面活性剤(フッ素系、シリコン系、炭化水素系等)及びその他、紫外線吸収剤、酸化防止剤などの各種添加剤を必要に応じて適宜使用することができる。
【0026】
次に、本発明に用いる着色樹脂組成物の製造法について説明する。
顔料は樹脂及び有機溶剤並びに必要に応じて分散剤と混合し、分散させる。このとき、混合物は超音波分散機、三本ロール、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ホモミキサー、ホモジナイザー、ニーダー等の分散・混練装置を用いて混練することにより分散処理することが好ましい。このとき、顔料100重量部に対して樹脂を少なくとも20重量部用いることが好ましい。樹脂が少なすぎると顔料の分散安定性が低下する傾向がある。有機溶剤は、分散時の顔料及び樹脂の全量100重量部に対して、分散時に少なくとも100重量部用いることが好ましい。100重量部未満では分散時の粘度が高すぎて、特にボールミル、サンドミル、ビーズミルなどで分散する場合には分散が困難になる可能性がある。以上のようにして、着色樹脂組成物を製造することができる。
【0027】
着色樹脂組成物とするには、さらに、光重合性不飽和結合を分子内に2個以上有するモノマ及び光開始剤を混合するが、これらは、この分散処理の前に混合してもよく、分散処理後に混合してもよい。樹脂は前記分散時に全量使用せず、残りを後で、特に着色画像形成用材料の製造時に混合してもよい。
【0028】
各成分の使用量は、最終的に前記した着色樹脂組成物又は着色画像形成用材料における配合割合になるように、前記着色樹脂組成物の製造時から調整される。
【0029】
前記分散剤としては、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、ポリスルホン酸型高分子界面活性剤等のアニオン系分散剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマ等のノニオン系分散剤、アントラキノン系、ペリレン系、フタロシアニン系、キナクリドン系等の有機色素にカルボキシル基、スルホン酸塩基、カルボン酸アミド基、水酸基等の置換基を導入した有機色素の誘導体などがある。顔料の分散性や分散安定性が向上し、好ましい。これらの顔料分散剤や有機色素の誘導体は、顔料100重量部に対して50重量部以下で用いることが好ましい。50重量部を超えると色度がずれる傾向がある。
【0030】
前記の分散処理に際して、樹脂は、その全量を分散処理時に顔料とともに用いてもよく、樹脂の一部を分散処理後に加えてもよい。ただし、分散処理時に樹脂は顔料100重量部に対して少なくとも20重量部用いることが好ましい。20重量部未満では顔料の分散安定性が低下する傾向がある。
【0031】
同様に有機溶剤もその全量を分散処理時に顔料とともに用いてもよく、有機溶剤の一部を分散処理後に加えてもよい。ただし、有機溶剤は、分散処理時の顔料及び樹脂の全量100重量部に対して、分散処理時に少なくとも100重量部用いることが好ましい。100重量部未満では分散処理時の粘度が高すぎて、特にボールミル、サンドミル、ビーズミルなどで分散する場合には分散が困難になる可能性がある。
【0032】
本発明の着色樹脂組成物又は着色画像形成用材料をカラーフィルタの製造に使用する場合には、赤、緑、青、黒色等の着色画像に適した各顔料系が使用される。顔料系としては次のものが使用される。
赤色の着色画像には、単一の赤色顔料を用いてもよく、黄色顔料、橙顔料系を赤色顔料系に混合して調色を行ってもよい。
【0033】
赤色顔料系としては、例えば、カラーインデックス名で、C.I.ピグメントレッド9、123、155、168、177、180、217、220、224、254等が、他の黄色顔料又は橙色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー20、24、83、93、109、110、117、125、139、147、154、C.I.ピグメントオレンジ71、43等一般によく知られたものを使用することができる。
これらの赤色顔料系、黄色顔料系及び橙色顔料系は、それぞれ2種類以上を混合して使用することもできる。
【0034】
緑色の着色画像には、単一の緑色顔料を用いてもよく、黄色顔料、青色顔料系を緑色顔料系に混合して調色を行ってもよい。
緑色顔料系としては、例えば、カラーインデクス名で、C.Iピグメントグリーン7、36、37等が、他の黄色顔料又は青色顔料としては、C.Iピグメントイエロー17、20、24、83、93、109、110、117、125、128、129、139、147、150、154、180、185、C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、22、60等が挙げられる。
【0035】
青色の着色画像には、単一の青色顔料系を用いてもよく、紫色顔料系を青色顔料系に混合して調色を行ってもよい。
青色顔料系としては、例えば、カラーインデックス名で、C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、22、60等が挙げられる。
紫色顔料系としては、例えば、カラーインデックス名で、C.I.ピグメントバイオレット19、23、29、37、50等が挙げられる。
これらの青色顔料系及び紫色顔料系は、それぞれ2種類以上を混合して使用することもできる。なお、青色顔料系と紫色顔料系を混合して使用する場合には、紫色顔料系を、青色顔料系と紫色顔料系の総量100重量部に対して、50重量部以下で使用することが好ましい。
【0036】
黒色の着色画像には、例えば、カーボンブラック、黒鉛、チタンカーボン、黒鉄、二酸化マンガン等の黒色顔料が使用される。
【0037】
着色画像形成用材料を用いて基板上へ感光層を形成するには、着色画像形成用材料を基板に直接塗布するか、あるいはその着色画像形成用材料を一旦支持体に塗布して成膜した後、基板に転写するなどして行うことができる。
【0038】
上記の基板としては、用途により選択されるが、例えば、白板ガラス、青板ガラス、シリカコート青板ガラス等の透明ガラス板、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂製シート、フィルム又は板などの透明基板、アルミニウム板、銅板、ニッケル板、ステンレス板等の金属板、その他セラミック板、光電変換素子を有する半導体基板などが挙げられる。これらの基板には予めクロム蒸着等により、各画素を区分けするブラックマトリックスが形成されているものでもよい。
【0039】
着色画像形成用材料を基板に塗布する方法としては、ロールコーター塗布、スピンコーター塗布、スプレー塗布、ホエラー塗布、ディップコーター塗布、カーテンフローコーター塗布、ワイヤーバーコーター塗布、グラビアコーター塗布、エアナイフコーター塗布、スリットコーター塗布などがある。塗布後、50〜130℃の温度で0.5〜30分乾燥することにより、着色画像形成用材料から有機溶剤を除去することが好ましい。このようにして感光層を得ることができる。
【0040】
このようにして形成された感光層の厚みは、用途によって適宜定まるが、0.1〜300μmの範囲とされることが好ましい。また、カラーフィルタに用いる場合には、2〜40μmの範囲とされることが好ましい。
【0041】
また、支持体上に上記と同様にして感光層を形成することができる。この感光層を前記の基板に転写するには、基板に膜を重ねてローラーを通して圧着する方法がある。このとき、ローラーを少し加熱することが好ましい。また、圧着を減圧下に行うことが好ましい。支持体は、基板に感光層を形成してから剥離することが好ましい。支持体としては、ポリエチレンフィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリエステルフィルム等を用いることができる。
【0042】
また、上記以外にもオフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法などの印刷法により感光層を形成することができる。
基板上に形成された感光層への露光は、その感光層に活性光線を画像状に照射することにより行うことができる。これにより露光部の膜を硬化させることができる。露光に際し、その膜の表面にポリビニルアルコール等の酸素遮断膜を0.5〜30μmの厚みで形成し、その上から露光してもよい。
【0043】
活性光線の光源としては、例えば、カーボンアーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、蛍光ランプ、タングステンランプ、可視光レーザーなどが好適である。これらの光源を用いてフォトマスクを介したパターン露光や走査による直接描写などを行うことにより画像状に活性光線が照射される。
上記の露光に続いて現像工程を行う。
【0044】
現像工程において、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム等の無機アルカリ、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルアミン、n−ブチルアミン等の有機塩基、又は塩を含む水溶液(アルカリ現像液)、有機溶剤等の現像液を吹き付けるか、現像液に浸漬するなどして未露光部を除去し、画像に対応した硬化膜の着色画像パターンを得ることができる。
【0045】
現像後、さらに、着色画像パターンをより強固に硬化させるため、ポストベークを行うことが好ましい。ポストベーク温度は、60〜280℃の温度が好ましく、加熱時間は1〜60分間程度が好ましい。
【0046】
このような着色画像形成工程により着色画像が得られるが、特に、カラーフィルタの製造法においては、着色画像形成工程を異なる3〜4色の着色画像について繰り返し行うことが好ましい。例えば、先にクロム蒸着などにより形成したブラックマトリックス上に赤、緑、青の着色画像が形成される。また、黒色の着色画像形成用材料を用いてブラックマトリックスを形成した後、赤、緑、青の着色画像を形成してもよい。また、赤、緑、青の着色画像を形成した後に、これらの着色画像の隙間に黒色の着色画像形成用材料を用いてブラックマトリックスを形成してもよい。赤、緑、青の着色画像形成順序は任意である。着色画像は各色について画素を形成するよう形成される。
【0047】
本発明の着色画像形成用材料を用いることにより厚膜の着色画像を容易に形成することができる。従って、膜形成工程が色変換方式有機EL用カラーフィルタの製造に用いることにより、膜形成工程を低減することが可能となる。本発明の着色画像形成用材料を用いて作製される色変換方式有機EL用カラーフィルタの一例を図1に示す。透明基板1上に、赤色カラーフィルタ層3、緑色カラーフィルタ層5及び青色色変換兼カラーフィルタ層6が形成されている。これらの層は、画素別に区画されて配列されている。赤色カラーフィルタ層3上には赤色色変換層2が、緑色カラーフィルタ層5上には緑色色変換層4が形成されている。青色色変換兼カラーフィルタ層6は、本発明の着色画像形成用材料から有機溶剤を除去した層を感光層として透明基板1上に形成し、次いで露光現像して着色画像として形成されたものである。図1の色変換方式有機EL用カラーフィルタは、青色に発光する有機EL素子のみを用いてカラー表示を行なう方式に用いられるものであり、色変換層としては赤色色変換層と緑色色変換層のみを必要とし、青色画素には色変換層を必要としない。従来の方式では、青色カラーフィルタ層上に色変換機能のないダミー色変換層を形成することにより、透明樹脂層表面を赤色色変換層及び緑色色変換層の表面と同じ高さにし、色変換方式有機EL用カラーフィルタ表面の凹凸をなくしていた。本発明の着色画像形成用材料を青色着色画像形成用材料として用いれば、厚膜の青色色変換兼カラーフィルタ層の形成が可能であり、表面の平坦化のためのダミー色変換層を形成する工程を除くことができる。なお、赤色カラーフィルタ層3及び緑色カラーフィルタ層5の形成にも、本発明の着色画像形成用材料を用いてもよい。また、各画素の区分け部分に、ブラックマトリックスが形成されていてもよい。
【0048】
赤色色変換層は、青色を赤色に変換する赤色変換蛍光体を樹脂中に溶解又は分散した組成物で構成され、緑色色変換層は、青色を緑色に変換する緑色変換蛍光体を樹脂中に溶解又は分散した組成物で構成される。両層における樹脂としては、本発明の着色樹脂組成物に用いられる樹脂などを使用することができる。色変換蛍光体としては、一般的な有機色素であれば特に制限はなく、赤色変換蛍光体としては、例えば、シアニン系色素、ピリジン色素、ローダミン系色素、オキサジン系色素、キサンチン色素、モノアゾ色素等が挙げられ、緑色変換蛍光体としては、クマリン色素、ナフタルイミド色素、トリフェニルメタン色素、アントラキノン系色素等が挙げられる。
【実施例】
【0049】
次に、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。
【0050】
実施例及び比較例にて使用した樹脂組成を表1に示す。
実施例及び比較例にて使用した着色画像形成用材料組成を表2に示す。
実施例及び比較例にて得られたカラーフィルタの膜特性を表3に示す。
【0051】
[実施例1]
(1)着色画像形成用材料の調製
ジエチレングリコールジメチルエーテル34.6重量部に樹脂A:15.6重量部と、C.I.ピグメントブルー15:6 :2.7重量部、C.I.ピグメントバイオレット23 : 0.3重量部を加え、ビーズミルを用いて2時間分散した。この分散液50重量部に対して、モノマとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:12.9重量部、光開始剤としてベンゾフェノン:0.4重量部、N,N′―テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン:1.3重量部及びジエチレングリコールジメチルエーテル:30.9重量部加えて混合し、表2に示す組成の青色着色画像形成用材料を得た。
【0052】
(2)着色画像形成用材料の塗膜特性評価
(1)の青色着色画像形成用材料を、ガラス基板(コーニング社製、商品名7059)上にスピンコート法により塗布し、さらに110℃で5分間乾燥を行い、得られた膜にネガマスクを介して超高圧水銀灯によりに200mJ/cm2の露光を行った。次いで水酸化カリウムを0.3重量%を含む水溶液により現像を行った。現像後の膜を240℃で40分間ポストベークをおこない、膜厚12.0μmの青色カラーフィルタを形成した。
【0053】
色度測定は、分光光度計V−500(日本分光(株)製)を用いL***表色系で測定を行った。この評価結果を表3に示す。
【0054】
[実施例2]
実施例1の(1)着色画像形成用材料の製造で、使用樹脂Aの一部をBに置換したものを作製した。この組成を表2に示す。また、この材料の塗膜特性評価をおこなった。この評価結果を表3に示す。
【0055】
[実施例3]
実施例1の(1)着色画像形成用材料の製造で、使用樹脂Aの全量をB及びCに置換して作製した。この組成を表2に示す。また、この材料の塗膜特性評価をおこなった。この評価結果を表3に示す。
【0056】
[比較例1]
実施例1の(1)着色画像形成用材料の製造で、使用樹脂A及びモノマの比率を変更して作製した。この組成を表2に示す。また、この材料の塗膜特性評価をおこなった。この評価結果を表3に示す。
【0057】
【表1】

【0058】
【表2】

【0059】
【表3】

【0060】
表3から、本発明による着色画像形成用材料を用いると、成膜特性に優れ、画像表示素子として有効であることを確認した。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】色変換方式有機EL用カラーフィルタ断面の概略図である。
【符号の説明】
【0062】
1 透明基板
2 赤色色変換層
3 赤色カラーフィルタ層
4 緑色色変換層
5 緑色カラーフィルタ層
6 青色色変換 兼 カラーフィルタ層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂、顔料、及び有機溶剤を含有してなる着色樹脂組成物であり、25℃における粘度が40〜500mPa・sであることを特徴とする着色樹脂組成物。
【請求項2】
請求項1記載の着色樹脂組成物に光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有するモノマ及び光開始剤を含有させてなり、25℃における粘度が40〜500mPa・sであることを特徴とする着色画像形成用材料。
【請求項3】
請求項2記載の着色画像形成用材料から有機溶剤を除去した感光層を基板上に形成し、露光現像する着色画像形成工程を含むことを特徴とする着色画像の製造法。
【請求項4】
請求項2記載の着色画像形成用材料を基板上に塗布し、乾燥することによって有機溶剤を除去することによって感光層を形成する請求項3記載の着色画像の製造法。
【請求項5】
請求項3又は4記載の着色画像の製造法により着色画像を形成する工程を含むことを特徴とするカラーフィルタの製造法。
【請求項6】
請求項5記載の製造法で作られたカラーフィルタ。
【請求項7】
(A)透明基板、
(B)画素別に配列されて透明基板上に積層された赤色カラーフィルタ層、緑色カラーフィルタ層及び青色色変換兼カラーフィルタ層、並びに、
(C)赤色カラーフィルタ層上に積層された赤色色変換層及び緑色カラーフィルタ層上に積層された緑色色変換層
を有し、青色色変換兼カラーフィルタ層が、請求項3又は4記載の着色画像の製造法によって形成されたものである色変換方式有機EL用カラーフィルタ。

【図1】
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【公開番号】特開2006−317766(P2006−317766A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−141107(P2005−141107)
【出願日】平成17年5月13日(2005.5.13)
【出願人】(000004455)日立化成工業株式会社 (4,649)
【Fターム(参考)】