説明

硬化性樹脂組成物、並びにハロゲンフリー樹脂基板及びハロゲンフリービルドアッププリント配線板

【課題】環境への負荷が小さいハロゲンフリー樹脂基板等に好適に用いられる穴埋め用硬化性樹脂組成物、並びに優れた耐クラック性及び絶縁・接続信頼性等を有する、ビア・オン・ビア構造(特にスタックビア構造)を有する穴埋めビルドアッププリント配線板等を提供することを目的とする。
【解決手段】無機フィラーを含有する硬化性樹脂組成物において、無機フィラーの平均粒径が1μm以下且つ含有量が50重量%以下であることを特徴とする硬化性樹脂組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、硬化性樹脂組成物、並びに穴埋めコア基板及び穴埋めプリント配線板に関する。特に、本願発明は、ハロゲン原子非含有樹脂基板(ハロゲンフリー樹脂基板)の穴埋め(充填)用硬化性樹脂組成物、並びにこの硬化物にて穴埋めされたハロゲンフリー樹脂基板及びこれより製造されたハロゲンフリービルドアッププリント配線板に関する。
【背景技術】
【0002】
プリント配線板等におけるコア基板は、難燃性の観点から、ブロム化エポキシ樹脂基板等のハロゲン含有樹脂基板が用いられることがある。
しかし、近年の環境問題(特に、焼却処分の際に発生するダイオキシンの問題)に鑑みれば、ハロゲン含有樹脂基板よりも、EP(エポキシ)樹脂基板等のハロゲンフリー樹脂基板が望ましい。
ところで、従来の穴埋め用樹脂インキは、プリント配線板のクラック発生防止のため、専らその硬化物の線膨張率を小さくするよう、設計・組成されている(特許文献1等)。
【0003】
ところが、本願発明者が、そのような従来の樹脂インキをハロゲンフリー樹脂基板のスルーホールに充填・硬化し、ビア・オン・ビア構造(即ち、ビアの直上にビアを重ねた構造)を有するビルドアッププリント配線板を製造したところ、ビルドアップ層が3層以上(即ち、スタックビア構造)になると、著しく耐クラック性及び各種信頼性(絶縁信頼性、接続信頼性等)が低下することが判った。具体的には、冷熱サイクル試験に掛けた場合、比較的少ない冷熱サイクル数で、特に外層近傍やスタックビア近傍、更にはスルーホール近傍等において、層間絶縁材のクラック(図2、14)や銅箔(回路銅箔、スルーホールめっき銅箔等)切断(図2、15)等が生じることが判った。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3739600号公報。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記事情に鑑み、本願発明は、環境への負荷が小さいハロゲンフリー樹脂基板等に好適に用いられる穴埋め用硬化性樹脂組成物、並びに優れた耐クラック性及び絶縁・接続信頼性等を有する、ビア・オン・ビア構造(特にスタックビア構造)を有する穴埋めビルドアッププリント配線板等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本願発明者が鋭意、検討した結果、以下の本願発明を成すに到った。
即ち、本願第1発明は、無機フィラーを含有する硬化性樹脂組成物において、無機フィラーの平均粒径が1μm以下且つ含有量が50重量%以下であることを特徴とする硬化性樹脂組成物を提供する。
【0007】
本願第2発明は、無機フィラーの平均粒径が0.1μm以下且つ含有量が10〜50重量%であることを特徴とする本願第1発明の硬化性樹脂組成物を提供する。
本願第3発明は、少なくとも一方向の平均線膨張率が50ppm/K以上の硬化物を与えることを特徴とする本願第1発明又は第2発明の硬化性樹脂組成物を提供する。
【0008】
本願第4発明は、少なくとも一方向の平均線膨張率が65〜100ppm/Kの硬化物を与えることを特徴とする本願第1発明又は第2発明の硬化性樹脂組成物を提供する。
本願第5発明は、硬化性樹脂組成物が、コア基板の穴埋め用であることを特徴とする本願第1〜4発明の何れかの硬化性樹脂組成物を提供する。
【0009】
本願第6発明は、コア基板が、ハロゲンフリー樹脂基板であることを特徴とする本願第5発明の硬化性樹脂組成物を提供する。
本願第7発明は、コア基板が、ビルドアッププリント配線板製造用のものであることを特徴とする本願第5発明又は本願第6発明の硬化性樹脂組成物を提供する。
【0010】
本願第8発明は、ビルドアッププリント配線板が、ビア・オン・ビア構造を有することを特徴とする本願第7発明の硬化性樹脂組成物を提供する。
本願第9発明は、ビルドアッププリント配線板が、スタックビア構造を有することを特徴とする本願第7発明の硬化性樹脂組成物を提供する。
【0011】
本願第10発明は、前記コア基板のZ軸方向において、硬化物の平均線膨張率がコア基板の平均線膨張率より25ppm/K以上、大きいことを特徴とする本願第5〜9発明の何れかの硬化性樹脂組成物を提供する。
本願第11発明は、硬化性樹脂を40〜80重量%、及び硬化剤を1〜10重量%含有することを特徴とする本願第1〜10発明の何れかの硬化性樹脂組成物を提供する。
【0012】
本願第12発明は、硬化性樹脂がエポキシ樹脂であることを特徴とする本願第1〜11発明の何れかの硬化性樹脂組成物を提供する。
本願第13発明は、本願第1〜12発明の何れかの硬化性樹脂組成物の硬化物にて少なくとも1つの穴部が穴埋めされていることを特徴とするコア基板を提供する。
【0013】
本願第14発明は、コア基板が、ハロゲンフリー樹脂基板であることを特徴とする本願第13発明のコア基板を提供する。
本願第15発明は、コア基板が、ビルドアッププリント配線板製造用のものであることを特徴とする本願第13発明又は第14発明のコア基板を提供する。
【0014】
本願第16発明は、ビルドアッププリント配線板が、ビア・オン・ビア構造を有することを特徴とする本願第15発明のコア基板を提供する。
本願第17発明は、ビルドアッププリント配線板が、スタックビア構造を有することを特徴とする本願第15発明のコア基板を提供する。
【0015】
本願第18発明は、本願第13〜17発明の何れかのコア基板を有することを特徴とするプリント配線板を提供する。
本願第19発明は、プリント配線板が、ビルドアッププリント配線板であることを特徴とする本願第17発明のプリント配線板を提供する。
【0016】
本願第20発明は、ビルドアッププリント配線板が、ビア・オン・ビア構造を有することを特徴とする本願第19発明のプリント配線板を提供する。
本願第21発明は、ビルドアッププリント配線板が、スタックビア構造を有することを特徴とする本願第19発明のプリント配線板を提供する。
【発明の効果】
【0017】
本願発明により、環境への負荷が小さいハロゲンフリー樹脂基板等に好適に用いられる穴埋め用硬化性樹脂組成物、並びに優れた耐クラック性及び絶縁・接続信頼性等を有する、ビア・オン・ビア構造(特にスタックビア構造)を有する穴埋めビルドアッププリント配線板等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】両面に各4段のスタックビア構造を有するビルドアッププリント配線板(各製造例1及び2、並びに比較製造例1〜4)の断面図である。
【図2】ビルドアッププリント配線板加熱後、層間絶縁材のクラック及び銅箔切断が生じた状態を示す断面図である。
【図3】ビルドアッププリント配線板加熱後のスルーホール軸線部近傍の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本願発明を、最良の実施形態に基づき、詳述する。
本願発明の硬化性樹脂組成物には、無機フィラーを含有する。無機フィラーは、硬化物の熱膨張率を調整する機能を有する。そのような無機フィラーとしては、具体的にはバリウム化合物[硫酸バリウム、チタン酸バリウム等]、シリカ類[シリコーンパウダー、酸化ケイ素粉、アモルファスシリカ、溶融シリカ、無定形シリカ、結晶シリカ等]、カルシウム化合物[炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム等]、マグネシウム化合物[炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等]、亜鉛化合物[水酸化亜鉛、ホウ酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛等]、ジルコニウム化合物[ケイ酸ジルコニウム、酸化ジルコニウム等]、水酸化アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化物[酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム等]、窒化物[窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素等]、炭化物[炭化ケイ素等]、金属[銅、銀、半田等]、ダイヤモンド、クレー、タルク、マイカ、雲母、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チタニア等が挙げられ、これらの1種以上を配合することができる。好ましくは、硫酸バリウム、アモルファスシリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム等である。
【0020】
無機フィラーの平均粒径(μm)は、1以下、好ましくは0.1以下、最も好ましくは0.01〜0.1である。
無機フィラーの含有量(重量%)は、50以下、好ましくは10〜50、最も好ましくは25〜45である。
【0021】
無機フィラーの平均粒径が大き過ぎ又は含有量が多過ぎると、硬化物の平均線膨張率が小さくなり過ぎ、後述の好適な平均線膨張率とならず、その結果、本願発明効果を十分に奏することができなくなる場合がある。従って、本願発明の硬化性樹脂組成物においては、その硬化物の熱膨張率が後述の好適なものとなるように、無機フィラーの平均粒径及び含有量を調整・選択するのが好ましい。
【0022】
本願発明の硬化性樹脂組成物としては、熱硬化性樹脂組成物、光硬化性樹脂組成物、熱・熱二段階硬化性樹脂組成物、光・熱二段階硬化性樹脂組成物等が挙げられる。
また、本願発明の硬化性樹脂組成物の硬化タイプとしては、アニオン重合、カチオン重合(熱カチオン重合、光カチオン重合を含む)、熱ラジカル重合、光ラジカル重合、及びこれらの2以上を組み合わせたもの(多段階重合)等が挙げられる。
【0023】
そのような本願発明の硬化性樹脂組成物における硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、オキセタン樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリレート樹脂、ウレタン樹脂、熱・熱二段階硬化性樹脂、及び光・熱二段階硬化性樹脂等が挙げられ、これらの1種以上使用してよい。好ましくは、エポキシ樹脂である。
【0024】
エポキシ樹脂としては、具体的にはビスフェノール型エポキシ樹脂(A型、AD型、F型、及びS型等)、ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、多価フェノールのグリシジルエーテル、脂環式エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フルオレイン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂等が挙げられ、これらの1種以上使用してよい。
【0025】
上記エポキシ樹脂は、常温で液状又は固体状の何れのものでもよいが、固体エポキシ樹脂は、予めエポキシモノマー等の溶解剤にて溶解したものが好ましい。そのようなエポキシモノマーとしては、具体的には単官能エポキシ化合物[n−ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等]、多価アルコールのジグリシジルエーテル類[ブタンジオールジグリシジルエーテル等]、トリグリシジルエーテル類[トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、N,N,O−トリスグリシジル−p−アミノフェノール等]が挙げられ、これらの1種以上使用してよい。
【0026】
オキセタン樹脂としては、例えば3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス−{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、3−エチル3−(フェノキシメチル)オキセタン、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−{[3−(トリエトキシル)プロポキシ]メチル}オキセタン、及びオキセタニル−シルセスキオキサン等が挙げられ、これらの1種以上使用してよい。
【0027】
フェノール樹脂としては、フェノール類とアルデヒド類とを付加縮合反応させた樹脂が挙げられる。上記フェノール類としては、例えばフェノール、クレゾール、キシレノール、ノニエルフェノール、オクチルフェノール等が挙げられる。上記アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等が挙げられる。具体的には、フェノール樹脂としては、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、トリフェノールメタン樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂(フェニレン骨格を含む)、ナフトールアラルキル樹脂等が挙げられ、これらの1種以上使用してよい。
【0028】
アミノ樹脂としては、アミノ類とアルデヒド類とを縮合重合させた樹脂等が挙げられる。上記アミノ類としては、例えばメラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、ステログアナミン、スピログアナミン、ジシアンジアミド等が挙げられる。上記アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等が挙げられ、これらの1種以上使用してよい。
【0029】
不飽和ポリエステル樹脂としては、ジカルボン酸とジオールとを脱水縮合反応させた樹脂等が挙げられる。上記ジカルボン酸としては、例えばテレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。上記ジオールとしては、例えばエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。具体的には、不飽和ポリエステル樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等が挙げられ、これらの1種以上使用してよい。
【0030】
ジアリルフタレート樹脂としては、例えば無水フタル酸又はイソフタル酸とアリルクロリドなどから合成されるジアリルオルソフタレートモノマー、ジアリルイソフタレートモノマー、及びジアリルテレフタレートモノマーや、これらモノマーが10〜30程度重合したプレポリマー等が挙げられ、これらの1種以上使用してよい。
アクリレート樹脂としては、例えばエポキシ樹脂とアクリル酸とを脱水縮合反応させた樹脂、アクリレート類とグリシジルアクリレートの共重合物等が挙げられ、これらの1種以上使用してよい。
【0031】
ウレタン樹脂としては、例えばトリレンジイソシアナートのようなイソシアナート樹脂と水酸基を持つ化合物の重付加反応させた芳香族系ウレタン樹脂や、脂肪族イソシアナートと水酸基を持つ化合物の重付加反応させた脂肪族ウレタン樹脂等が挙げられ、これらの1種以上使用してよい。
【0032】
熱・熱二段階硬化性樹脂及び光・熱二段階硬化性樹脂としては、特許第3911690号公報及び特開2003−105061号公報に記載の、「エポキシ樹脂の不飽和脂肪酸部分付加物」が挙げられる。エポキシ樹脂の不飽和脂肪酸部分付加物としては、原料用エポキシ樹脂中の全エポキシ基数の20〜80%、特に40〜60%に不飽和脂肪酸が付加したものが好ましい。具体的には、エポキシ樹脂の不飽和脂肪酸部分付加物としては、ノボラック型エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との付加物[フェノールノボラック型エポキシ樹脂の20〜80%アクリル酸付加物、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の40〜60%アクリル酸付加物等]、トリスフェニルメタン型エポキシ樹脂の40〜60%アクリル酸付加物、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂の20〜80%メタクリル酸付加物、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂の20〜80%メタクリル酸付加物、フェノールノボラック型エポキシ樹脂の40〜60%クロトン酸付加物等が挙げられ、これらの1種以上使用してよい。
【0033】
本願発明の硬化性樹脂組成物には、通常、硬化剤が配合される。具体的には、硬化剤としては、潜在性硬化剤[ジシアンジアミド、イミダゾール系硬化剤(イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール,2−n−ヘプタデシルイミダゾール等)、メラミン誘導体、サリチル酸ヒドラジド、アジピン酸ヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、エイコサン二酸ジヒドラジド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−(1,3−フェニレンジイソプロピリデン)ビスフェノール、4,4’−スルホニルジフェノール、4,4’−ビフェノール、N,N−ジアルキル尿素誘導体、N,N−ジアルキルチオ尿素誘導体等]、多塩基酸(無水物)系硬化剤[(無水)フタル酸、(無水)マレイン酸、(無水)トリメリット酸、(無水)クロレンド酸等]、アミン系硬化剤[エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ジエチレントリアミン等]、
【0034】
フェノール系硬化剤[フェノールノボラック、クレゾールノボラック、2−(ジメチルアミノメチルフェノール)、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等]、イミダゾリン系硬化剤[2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン等]、アミド系硬化剤[ダイマー酸とポリアミンとの縮合により得られるポリアミド等]、エステル系硬化剤[カルボン酸のアリール及びチオアリールエステルのような活性カルボニル化合物等]、尿素系硬化剤[ブチル化尿素、ブチル化チオ尿素等]、
【0035】
リン系硬化剤[エチルホスフィン、フェニルホスフィン、ジメチルホスフィン、ジフェニルホスフィン等]、オニウム塩系硬化剤[アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩]、活性珪素化合物−アルミニウム錯体[トリフェニルシラノール−アルミニウム錯体、トリフェニルメトキシシラン−アルミニウム錯体等]、アニオン重合触媒[トリアルキルアルミニウム、ジアルキル亜鉛、リン酸等、ブチルリチウム、ナトリウムナフタレン、リチウムアルコキシド等]、
【0036】
カチオン重合触媒[三フッ化ホウ素、錯体三フッ化ホウ素、四塩化錫、AlCl、トリフルオロ酢酸、BF(COH)、金属ハロゲン化物、アミン等]、光カチオン重合触媒[トリアリールスルホニウム塩,トリアリールヨードニウム塩,ビス(ドデシルフェニル)ヘキサフルオロアンチモネート、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、ベンジルスルホニウム塩、ホスホニウム塩等]、熱ラジカル重合触媒[ケトンパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、パーオキシケタール、ジアシルパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、及びパーオキシエステル等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)等]、
【0037】
光ラジカル重合触媒[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物、ベンジルジメチルケタール等のケタール誘導体化合物、ハロゲン化ケトン等]等が挙げられ、これらの1種以上使用してよい。
【0038】
硬化剤は、上記硬化タイプ及び硬化性樹脂の種類等に応じ適宜、選択される。例えば、アニオン重合タイプの場合、硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂、硬化剤としてはイミダゾール系硬化剤、アミン系硬化剤、多塩基酸(無水物)系硬化剤、及びフェノール系硬化剤等が挙げられる。熱カチオン重合タイプの場合、硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂及びオキセタン樹脂、硬化剤としてはカチオン重合触媒等が挙げられる。光カチオン重合タイプの場合、硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂及びオキセタン樹脂、硬化剤としては光カチオン重合触媒等が挙げられる。光ラジカル重合タイプの場合、硬化性樹脂としてはアクリレート樹脂及びウレタン樹脂、硬化剤としては光ラジカル重合触媒等が挙げられる。熱ラジカル重合タイプの場合、硬化性樹脂としてはアクリレート樹脂及びウレタン樹脂、硬化剤としては過酸化物等が挙げられる。なお、二段階重合タイプの場合、それぞれの重合タイプに応じた硬化剤が併用される。
【0039】
本願発明の硬化性樹脂組成物には、その他、着色剤、粘度調節剤、チキソトロピー剤、消泡剤(ポリジメチルシロキサン、変性シリコーン系、フッ素系、高分子系、界面活性剤、エマルジョンタイプ等)、レベリング剤、カップリング剤、光増感剤、有機充填剤、離型剤、表面処理剤、難燃剤、可塑剤、抗菌剤、防黴剤、安定剤、酸化防止剤、及び蛍光体等の1種以上を添加してよい。
【0040】
本願発明の硬化性樹脂組成物の配合組成(重量%)としては、硬化性樹脂40〜80(特に50〜65)、及び硬化剤は1〜10(特に2〜6)が好ましい。
硬化性樹脂が少な過ぎると相対的にフィラーの含有比率が上昇し硬化物の平均線膨張率が小さくなることがあり、逆に多過ぎると過大な平均線膨張率のため硬化物が後工程の熱履歴によって膨らむことがある。
【0041】
上述の様にして調製された本願発明の好ましい硬化性樹脂組成物からは、通常、下記の好適な平均線膨張率を有する硬化物を与える。即ち、硬化物の好適な平均線膨張率(ppm/K)としては、そのTg(ガラス転移点)未満の温度において少なくとも一方向で、50以上であり、より好ましくは65〜100、最も好ましくは70〜80である。
【0042】
ここで、本願発明の硬化性樹脂組成物の少なくとも一方向の平均線膨張率を規定したのは、例えば、コア基板のスルーホールなどの穴埋めに用いた場合、少なくともZ軸方向の平均線膨張率を問題にすればよく、径方向の平均線膨張係数は問題とする必要はないからである。すなわち、硬化性樹脂組成物としては、硬化物とした際に少なくとも一方向の平均線膨張率が所定の数値以上であれば、他の方向の平均線膨張率は問題にしない。例えば、硬化性樹脂組成物を硬化物とした際に硬化物の平均線膨張率が等方的でない場合にも、その硬化物の平均線膨張率の内、上記条件を満足する方向がZ軸方向に一致するようにすればよく、その方法は硬化物を製造した際の条件を検討すれば容易に実施できるとものである。
【0043】
なお、「少なくとも一方向の平均線膨張率」が所定範囲か否かは、硬化物にてコア基板を穴埋めした場合に、そのコア基板の軸線方向(即ち、厚み方向)の平均膨張率を求め、これが少なくとも所定範囲であれば本願発明の範囲であることが明らかとなり、例えば、穴埋めした硬化物のZ軸方向の平均線膨張率をTMA法により測定してもよいし、穴埋めした硬化物と相似形状の硬化物(例えば、コア基板のスルーホールを穴埋めした場合は、円柱状の硬化物)を別途、作製し、このZ軸方向について平均線膨張率を測定することにより求めてもよい。
【0044】
更に、本願発明の硬化性樹脂組成物をコア基板の穴埋め用として用いる場合、硬化物の好適な平均線膨張率は、Tg未満温度下、Z軸方向において、コア基板の平均線膨張率より、大きく、好ましくは10ppm/K以上、大きく、より好ましくは25〜40ppm/K程度、大きく、最も好ましくは25〜30ppm/K程度、大きい。
従って、用途対象であるコア基板の種類に応じて、無機フィラーの平均粒径及び含有量を調整・選択するのが好ましい。
【0045】
本願発明の硬化性樹脂組成物は、通常、粘度(Pa・s、25℃)10〜50、好ましくは20〜40を有する。
本願発明の硬化性樹脂組成物の硬化は、硬化タイプ等に依り適宜、選択されるが、例えば加熱(100〜200℃等)及び/又は光照射(波長320〜400nm等)により行われる。
【0046】
本願発明のコア基板は、少なくとも1つの穴部が本願発明の硬化性樹脂組成物の硬化物にて穴埋めされている。コア基板は、環境への負荷が小さいハロゲンフリー樹脂基板が好ましい。そのようなコア基板としては、具体的にはEP樹脂基板、PI(ポリイミド)樹脂基板、BT(ビスマレイミド−トリアジン)樹脂基板、PPE(ポリフェニレンエーテル)樹脂基板、及びこれらの樹脂とガラス繊維(ガラス織布やガラス不織布)若しくは有機繊維(ポリアミド繊維等)とからなる基板[ガラス−BT基板、高Tgガラス−EP基板(FR−4、FR−5等)]が挙げられる。好ましくは、EP樹脂基板である。
【0047】
コア基板は、穴部を1つ以上有する。穴部としては、貫通穴、非貫通穴、及び凹部等(具体的には、スルーホール、ビアホール、部品穴、回路間の凹部等)が挙げられるが、典型的にはスルーホール(穴径0.05〜0.3μm等)である。穴部(壁面を含む。)は、表面めっきされていてよい。また、穴埋めされた穴部端面は、平坦化処理されてよく、また導体被覆されてもよい。例えば、穴埋めされたスルーホール端面に、蓋めっき(めっき厚10〜20μm等)を設けてよい。
【0048】
コア基板は、その表面又は内部に導体層(回路等)を備えてよい。また、コア基板の一部又は全面が導体物質にて被覆されていてよい。例えば、片面又は両面が導体被覆された積層板(銅張積層板等)であってよい。
コア基板は、単層でも多層でもよく、また2つ以上のコア基板が直接又は他層を介して積層された複合基板であってよい。
本願発明のプリント配線板は、その構造中に本願発明のコア基板を1つ以上、有する。
【0049】
プリント配線板としては、単層でも多層でもよい。多層プリント配線板としては、ビルドアップ法、一括熱プレス法、その他あらゆる多層プリント配線板製造法にて製造されたものが含まれる。
プリント配線板は、コア基板の穴部以外に、更に別の穴部を1つ以上、有してよい。そのような穴部としては、コア基板において例示した穴部と同様のものが挙げられる。
本願発明のプリント配線板の一態様として、ビルドアッププリント配線板について詳述する。本態様のビルドアッププリント配線板においては、本願発明のコア基板の片面上又は両面上にビルドアップ層を備える。
【0050】
コア基板としては、穴埋めされた穴部(スルーホール等)端面が蓋めっきされているものが挙げられる。コア基板の厚みは、通常、0.1〜5.0mm、好ましくは0.2〜1.6mm、最も好ましくは0.4〜1.0mmである。
ビルドアップ層は、例えば、片面につき1層以上、典型的には2〜10層、最も典型的には3〜8層形成される。ビルドアップ層の厚みは、1層あたり、通常、20〜100μm、好ましくは30〜80μm、最も好ましくは40〜60μmである。ビルドアップ樹脂としては、例えばフィルム状のBステージ状態のエポキシ樹脂組成物、プリプレグ等が好ましい。ビルドアップ層には、導体層(回路等)を備えていてよい。導体層間は、電気接続されていてよい。
【0051】
ビルドアッププリント配線板としては、接続空間が小さく従って配線領域を大きく採れる、ビア・オン・ビア構造が好ましい。就中、スタックビア構造の場合、本願発明効果が極めて顕著に奏される。ビア・オン・ビア構造は、例えば上記コア基板の蓋めっきの直上に位置してよい。
【0052】
ビアとしては、フィルドビアでもコンフォーマルビアでもよいが、ビア・オン・ビア構造の場合にはフィルドビアが適する。フィルドビア端面は平坦化されていてよく、また、端面上に導体層(回路等)を備えていてよい。ビア径は、例えば30〜100μmである。なお、ビアフィルめっきは、必要に応じめっき成長抑制剤及び/又は促進剤の存在下、無電解めっき及び/又は電解めっき等により行うことができる。
本態様のスタックビア構造を有するビルドアッププリント配線板は、優れた耐クラック性、従って優れた接続信頼性を有する。例えばデイジーチェーンが100個の場合、冷熱サイクル試験(−65〜+150℃)に掛けたとき、冷熱サイクル数1000以上でもクラックの発生を防ぐことができ、その結果、導通抵抗の変動値を±5%以内とすることができる。
【実施例】
【0053】
<硬化性樹脂組成物(スルーホール充填用ペースト)の調製>
・実施例1及び2、並びに比較例1〜4
表1に示す配合組成に従って、各配合成分を予備混合分散後、3本ロールミルを用いて混練し、各スルーホール充填用ペースト(各実施例1及び2、並びに比較例1〜4)を調製した。
【0054】
<硬化物のTg及び平均線膨張率の測定>
スルーホール充填用ペースト(各実施例1及び2、並びに比較例1〜4)を成形用型に流し込み、熱風循環式乾燥炉にて予備硬化(110℃、60分間)、及び本硬化(150℃、30分間)して、平均線膨張率が等方的な硬化物を得た。その後、この硬化物を旋盤等の加工装置を用いてφ8mm×1.5mmの円盤状試験片を作製し、これを試料として用いて、TMA法により測定を行った。
【0055】
即ち、石英試料台に試料を置き、プローブを荷重0.4kgfで接触させた。測定開始温度の時のプローブの位置を「0」とし、加温しながらプローブの位置を測定した。加温条件は10℃/分で、温度範囲は−60℃〜300℃であり、温度と位置は0.1秒毎に測定した。得られた温度と位置のデータをグラフ化し、接線法により変化点を求め、これをTgとした。
【0056】
また、Tg以下の範囲とTg以上の範囲について、2点を選択し、それぞれの温度と位置情報から、平均線膨張率を算出した。
これらの結果を表1に示す。
【0057】
【表1】

【0058】
<ビルドアッププリント配線板の製造>
・製造例1及び2、並びに比較製造例1〜4
先ず、エポキシ樹脂基板(0.4mm厚、住友ベークライト製「ELC−4765GF」、Z軸方向の熱膨張率40ppm/K)のめっきスルーホール(穴径150μm)に、スルーホール充填用ペースト(各実施例1及び2、並びに比較例1〜4)をスクリーン印刷法で充填した。次いで、この基板を加熱(150℃、60分)し、ペーストを硬化した。次いで、この基板の表・裏面それぞれから食み出た硬化樹脂をセラミックバフを用い研磨除去し、基板両面を平滑化した。次いで、この基板両面を全面銅めっきし、更にエッチングにより不要銅めっきを除去して、基板両面上にパターン[スルーホール蓋めっき(めっき厚20μm)、及び回路(めっき厚20μm)等]を形成した。
【0059】
次いで、この基板両面上にエポキシ樹脂系絶縁フィルム(厚さ65μm)をプレスした。次いで、レーザー穴あけ機でビア(ビア径80μm)を蓋めっき上に形成した。
次いで、全面銅めっきによりビアフィルめっきを行い、更にエッチングにより不要銅めっきを除去した。こうして、基板両面上にパターン[第1段フィルドビア、及び回路(めっき厚15μm)等]を形成した。
【0060】
以後、上記パターン形成工程を繰り返し、コア基板の表・裏面上にそれぞれビルドアップ層を4層形成した。その後、コア基板の表・裏面上にソルダーレジストフィルムの被覆、パッド部にニッケル金めっき、及びはんだによるバンプ形成を行った。こうして、スタックビア構造を有するビルドアッププリント配線板(各製造例1及び2、並びに比較製造例1〜4)を製造した(図1)。
このビルドアッププリント配線板は、全厚が0.95mmであった。また、このビルドアッププリント配線板は、一方側の最外層からスルーホールを経由して反対側の最外層までを、総数46個のデイジーチェーンで接続された構造を有した。
【0061】
<ビルドアッププリント配線板の特性評価試験>
ビルドアッププリント配線板(各製造例1及び2、並びに比較製造例1〜4)について、下記のようにして接続信頼性を評価した。なお、サンプル数は各25個とした。
先ず、ビルドアッププリント配線板について、初期導通抵抗値を測定した。次いで、プレコン(JEDEC Level3+260℃ Maxリフロー×3回)を行った後、冷熱サイクル試験(−65℃/5分〜+150℃/5分)に掛けた。そして、200サイクル毎に1000サイクルまで各導通抵抗値を測定した。そして、導通抵抗変化率(=導通抵抗変動量/初期導通抵抗値×100)が±5%に達した時、「不具合」と判断した。表2に、不具合と判断されたサンプル数、及び導通抵抗変化率(平均値)を示す。
【0062】
【表2】

【0063】
表2から、明らかなように、本願発明に係るビルドアッププリント配線板(製造例1及び2)は、冷熱サイクル1000回が終了した時点でも、不具合数は25枚中0枚であり、また導通抵抗変化率は2%台以下であり、非常に安定した導通が得られていることが判る。
他方、従来のビルドアッププリント配線板(比較製造例1〜4)は、冷熱サイクル1000回終了時には不具合数は25枚中13〜24枚にも達し、また冷熱サイクル600〜800回終了時に既に導通抵抗変化率が4%台を突破し、非常に不安定な導通であることが判る。
【作用・機序】
【0064】
スタックビア構造を有するビルドアッププリント配線板において、コア基板がハロゲンフリー樹脂基板である場合、コア基板のスルーホールに充填された硬化物の熱膨張率が大きいとき、耐クラック性に優れ、従って接続信頼性に優れる。この理由は、以下のようであると考えられる(図3参照)。
ビルドアッププリント配線板は、加熱すると一般に熱膨張する。このとき、熱膨

【0065】

の膨張量の差に起因する。即ち、

である。一方、Z軸方向において、
(樹脂層の膨張量)=(ビルドアップ樹脂8の膨張量)+(コア基板樹脂2の膨張量)
である。また、Z軸方向において、
(スルーホール軸線部の膨張量)=(ビアフィルめっき10の膨張量)+(スルーホール充填硬化物3の膨張量)
である。
【0066】
ところで、一般に樹脂は、金属よりも熱膨張が大きい。従って、ビルドアップ樹脂8の膨張量及びコア基板樹脂2の膨張量は何れも、ビアフィルめっき10の膨張量より大きい。特に、ハロゲンフリー樹脂はハロゲン含有樹脂よりも熱膨張の抑制が困難であるため、コア基板1がハロゲンフリー樹脂基板であるときは、コア基板樹脂2の膨張量は、より一層、大きい。
【0067】

張量、ひいては線膨張率を大きくしなければならない。しかし、従来の充填用樹脂インキは、クラックの発生防止のため、硬化物の熱膨張率をむしろ小さくするよう、設計・調製されていた。
そのため、従来の充填用樹脂インキを用い、ビルドアッププリント配線板を製造し

大されるから、ビルドアップ層が3層以上、例えばスタックビア構造を採るときは、

ととなる。
【符号の説明】
【0068】
1:コア基板
2:コア基板樹脂
3:スルーホール充填硬化物
4:スルーホールめっき
5:スルーホール蓋めっき
6:回路
7:ビルドアップ層
8:ビルドアップ樹脂
9:スタックビア
10:ビアフィルめっき
11:ソルダーレジスト膜
12:バンプ
13:パッド(ニッケル金めっき)
14:層間絶縁材のクラック部
15:銅箔の切断部
16:スルーホール軸線
:樹脂層の厚み
:スルーホール軸線部の厚み


【特許請求の範囲】
【請求項1】
無機フィラーを含有する硬化性樹脂組成物において、無機フィラーの平均粒径が1μm以下且つ含有量が50重量%以下であることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
【請求項2】
無機フィラーの平均粒径が0.1μm以下且つ含有量が10〜50重量%であることを特徴とする請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項3】
少なくとも一方向の平均線膨張率が50ppm/K以上の硬化物を与えることを特徴とする請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項4】
少なくとも一方向の平均線膨張率が65〜100ppm/Kの硬化物を与えることを特徴とする請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項5】
硬化性樹脂組成物が、コア基板の穴埋め用であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項6】
コア基板が、ハロゲンフリー樹脂基板であることを特徴とする請求項5に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項7】
コア基板が、ビルドアッププリント配線板製造用のものであることを特徴とする請求項5又は6に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項8】
ビルドアッププリント配線板が、ビア・オン・ビア構造を有することを特徴とする請求項7に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項9】
ビルドアッププリント配線板が、スタックビア構造を有することを特徴とする請求項7に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項10】
前記コア基板のZ軸方向において、硬化物の平均線膨張率がコア基板の平均線膨張率より25ppm/K以上、大きいことを特徴とする請求項5〜9の何れかに記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項11】
硬化性樹脂を40〜80重量%、及び硬化剤を1〜10重量%含有することを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項12】
硬化性樹脂がエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1〜11の何れかに記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項13】
請求項1〜12の何れかに記載の硬化性樹脂組成物の硬化物にて少なくとも1つの穴部が穴埋めされていることを特徴とするコア基板。
【請求項14】
コア基板が、ハロゲンフリー樹脂基板であることを特徴とする請求項13に記載のコア基板。
【請求項15】
コア基板が、ビルドアッププリント配線板製造用のものであることを特徴とする請求項13又は14に記載のコア基板。
【請求項16】
ビルドアッププリント配線板が、ビア・オン・ビア構造を有することを特徴とする請求項15に記載のコア基板。
【請求項17】
ビルドアッププリント配線板が、スタックビア構造を有することを特徴とする請求項15に記載のコア基板。
【請求項18】
請求項13〜17の何れかに記載のコア基板を有することを特徴とするプリント配線板。
【請求項19】
プリント配線板が、ビルドアッププリント配線板であることを特徴とする請求項17に記載のプリント配線板。
【請求項20】
ビルドアッププリント配線板が、ビア・オン・ビア構造を有することを特徴とする請求項19に記載のプリント配線板。
【請求項21】
ビルドアッププリント配線板が、スタックビア構造を有することを特徴とする請求項19に記載のプリント配線板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−37544(P2010−37544A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−152935(P2009−152935)
【出願日】平成21年6月5日(2009.6.5)
【出願人】(591028980)山栄化学株式会社 (45)
【Fターム(参考)】